JP4785451B2 - 多心光コネクタ及びその組立方法 - Google Patents

多心光コネクタ及びその組立方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4785451B2
JP4785451B2 JP2005212227A JP2005212227A JP4785451B2 JP 4785451 B2 JP4785451 B2 JP 4785451B2 JP 2005212227 A JP2005212227 A JP 2005212227A JP 2005212227 A JP2005212227 A JP 2005212227A JP 4785451 B2 JP4785451 B2 JP 4785451B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
hole
optical
fiber
holes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005212227A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007033491A (ja
Inventor
隆朗 石川
幸生 林
顕人 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2005212227A priority Critical patent/JP4785451B2/ja
Publication of JP2007033491A publication Critical patent/JP2007033491A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4785451B2 publication Critical patent/JP4785451B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)

Description

この発明は、横一例に並ぶ複数の光ファイバ穴の両側に嵌合ピン穴を備えた嵌合ピン穴位置決め方式の樹脂製の多心光コネクタ、及びこれを組み立てる多心光コネクタの組立方法に関する。
横一例に並ぶ複数の光ファイバ穴の両側に嵌合ピン穴を備えた嵌合ピン穴位置決め方式の樹脂製の多心光コネクタは、JIS C 5981のF12形多心光ファイバコネクタに相当し、一般にMTコネクタと称されている。このMTコネクタに限らず、光コネクタはフェルールにあけた光ファイバ穴に光ファイバを挿入固定した構造となるが、光ファイバ穴と光ファイバとの間には必ず一定のクリアランスを設ける必要がある。したがって、光ファイバが光ファイバ穴内で偏って設計上の光ファイバ中心位置から偏心する可能性がある。光ファイバが設計上の中心位置から偏心していると、光コネクタ接続に際してコアずれにより接続損失が増す。
光コネクタ製造に際して、品質管理のために偏心量等を測定する方法あるいは装置は種々提案され特許出願されている(特許文献1、特許文献2)が、光ファイバがクリアランスに起因して設計上の中心から偏心すること自体を防止することが望ましい。
特許文献1(特許3256286号:光コネクタのコア偏心測定方法及び光コネクタ製造方法)は、光ファイバ穴に光ファイバを挿入し、光ファイバからの出射光を受光器でモニタして偏心量測定するものであり、特許文献2(特開平6−148029:光ファイバの傾斜角測定方法および光コネクタ)は、光ファイバ穴内で傾いている光ファイバ傾斜角を測定するものである。
また、特許文献3、特許文献4は、本発明のような光ファイバ穴と光ファイバとのクリアランスに伴う光ファイバ偏心を問題とするものではないが、フェルールの前方端面に段差部を設ける点で本発明の一部と共通するので、特許文献として記載した。特許文献3(特開平11−352358:光コネクタの製造方法および光コネクタフェルール)は、光ファイバ内蔵型の光フェルールを作るために、端面側から光ファイバを挿入するというものであるが、前方端面に光ファイバを挿入し易くするためにテーパ挿入部付きの段付き面となっている。光ファイバ取り付け後、段付き面は研磨除去される。また、特許文献4(特開平10−122364:光コネクタのフェルール部品およびその部品を用いた光コネクタの製造方法)は、光コネクタ先端をフラット面と斜め面とし、フラット面を削り代としている。
特許3256286号 特開平6−148029 特開平11−352358 特開平10−122364
現在、光コネクタの接続損失は量産品で0.15dBが実現されているが、光ファイバの偏心(光ファイバの設計上の中心位置からの偏心)をさらに小さくして、接続損失をさらに低減させ、また歩留り向上を可能にすることが望まれる。
光ファイバの偏心をなくすためには、光ファイバ穴との間のクリアランスをさらに小さくすることが考えられるが、現在のMT光コネクタフェルールにおける光ファイバ穴と光ファイバとの間のクリアランスは0.3〜1.5μmであり、クリアランスをこれ以上減らすと、光ファイバが挿入できなくなるため、現状クリアランスの維持は不可欠である。なお、現状クリアランスでも、光ファイバ挿入の際に光ファイバが光ファイバ穴の途中で引っかかる場合があるため、製造能力向上のためには逆にクリアランスの緩和が求められているという事情もある。
また、光ファイバを光ファイバ穴に挿入固定する際に、クリアランス量を光学的にモニタリングして偏心を小さくすることも考えられる。しかし、光ファイバの径(裸ファイバの径)0.125mmに対して光ファイバ穴の径は0.1258〜0.1265mmの寸法許容差で管理されており、光ファイバ穴とのクリアランスは1μm程度なので、通常の測定手段では正確なクリアランスの測定は不可能に近く、クリアランス量を光学的にモニタリングしながら偏心を小さくすることは現実的でない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、光ファイバ穴と光ファイバとの間の現状のクリアランスを維持したまま、光ファイバの偏心をさらに小さくすることを可能にする多心光ファイバ、及びこれを組み立てる光コネクタの組立方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の発明は、後方に開口する心線挿入口と、前記心線挿入口に連通するとともに上面に開口する接着剤充填窓と、横一列に並んでフェルール前方端面に開口する、長手方向全体が同一内径の複数の光ファイバ穴と、その両側の位置決め用の嵌合ピン穴とを備えた嵌合ピン穴位置決め方式の樹脂製の多心光コネクタであって、
フェルールにフェルール上面に開口して前記複数の光ファイバ穴のそれぞれの長さ方向中間部分のみを露出させる態様の光ファイバ押付け用窓部を、前記接着剤充填窓の前方に形成して、前記光ファイバ押付け用窓部と接着剤充填窓との間に前記複数の光ファイバ穴の挿入側部分を残し、前記光ファイバ押付け用窓部から挿入した光ファイバ押さえ部材により、前記複数の光ファイバ穴を挿通している複数の光ファイバのすべて一括して押し下げて前記複数の光ファイバ穴の底面に押し付けることで、すべての光ファイバがそれぞれの光ファイバ穴内において同じ方向に偏って穴壁に接触している状態で、前記複数の光ファイバを前記複数の光ファイバ穴にそれぞれ接着固定したことを特徴とする。
請求項2は、請求項1の多心光コネクタにおいて、前記光ファイバ押付け用窓部は、フェルール長手方向寸法がフェルール厚み方向寸法より小であることを特徴とする。
請求項は、請求項1又は2の多心光コネクタにおいて、光ファイバ押付け用窓部が接着剤充填窓の幅とほぼ同一の幅を有することを特徴とする。
請求項は、請求項1〜3のいずれか1項の多心光コネクタにおいて、横一列の光ファイバ穴の中心を結ぶ光ファイバ穴中心線が、左右の嵌合ピン穴の中心を結ぶ嵌合ピン穴中心線に対して、光ファイバ穴と光ファイバとの間のクリアランス量cの概ね2分の1だけ上下方向にずれていることを特徴とする。
請求項は、請求項の多心光コネクタにおいて、斜め研磨の多心光コネクタに適用され、横一列の光ファイバ穴の中心を結ぶ光ファイバ穴中心線が、左右の嵌合ピン穴の中心を結ぶ嵌合ピン穴中心線に対して、光ファイバ穴と光ファイバとの間のクリアランス量cの概ね2分の1に、嵌合ピン穴と嵌合ピンとの間のクリアランス量の概ね2分の1を加えたクリアランス合計量だけ上下方向にずれていることを特徴とする。
請求項の発明は、後方に開口する心線挿入口と、前記心線挿入口に連通するとともに上面に開口する接着剤充填窓と、横一列に並んでフェルール前方端面に開口する、長手方向全体が同一内径の複数の光ファイバ穴と、その両側の位置決め用の嵌合ピン穴とを備えた嵌合ピン穴位置決め方式の樹脂製の多心光コネクタを組み立てる多心光コネクタの組立方法であって、
フェルールにフェルール上面に開口して前記複数の光ファイバ穴のそれぞれの長さ方向中間部分のみを露出させる態様の光ファイバ押付け用窓部を、前記接着剤充填窓の前方に形成して、前記光ファイバ押付け用窓部と接着剤充填窓との間に前記複数の光ファイバ穴の挿入側部分を残し、前記光ファイバ押付け用窓部から挿入した光ファイバ押さえ部材により、前記複数の光ファイバ穴を挿通している複数の光ファイバのすべて一括して押し下げて前記複数の光ファイバ穴の底面に押し付けることで、すべての光ファイバがそれぞれの光ファイバ穴内において同じ方向に偏って穴壁に接触している状態で、前記複数の光ファイバを前記複数の光ファイバ穴にそれぞれ接着固定することを特徴とする。
請求項1あるいは請求項5の発明によれば、各光ファイバ穴にそれぞれ挿入固定された光ファイバがすべて、それぞれの光ファイバ穴内において同じ特定方向に偏って穴壁に接触するので、光ファイバの光ファイバ穴内の位置はクリアランス量とは無関係に確定することになる。したがって、フェルール設計上の光ファイバの位置を、そのような光ファイバ穴内の偏った位置に設定することで、実際に組み立てた多心光コネクタにおける光ファイバの位置と設計上の位置とのずれを極力なくすことができる。これにより多心光コネクタの接続損失を一層低減することが可能となる。また、光ファイバ位置のバラツキが小さくなるので、多心光コネクタ製造の歩留りが向上する。
また、光ファイバの位置精度がクリアランス量に影響されないので、光ファイバ穴の許容寸法を大きく設定することが可能となり、光ファイバを光ファイバ穴に挿入する作業が容易になるので、多心光コネクタ組立の作業性が向上する。
また、光ファイバ押付け用窓部から挿入した光ファイバ押さえ部材で光ファイバを光ファイバ穴の底面に押し付け、その状態で光ファイバを光ファイバ穴に接着固定するので、容易にすべての光ファイバを光ファイバ穴の底面に沿わせることができる。
請求項によれば、光ファイバ穴中心線が嵌合ピン穴中心線に対して、光ファイバ穴と光ファイバとの間のクリアランス量cの概ね2分の1だけ上下方向にずれていることで、嵌合ピン穴に対するすべての光ファイバの位置が確定する。したがって、多心光コネクタ接続時の光ファイバのコアずれが小さくなり、接続損失を低減できる。
請求項によれば、斜め研磨の多心光コネクタに適用した場合に、光ファイバ穴中心線の嵌合ピン穴中心線に対するずれ量に、嵌合ピン穴と嵌合ピンとの間のクリアランス量の概ね2分の1を加味することで、斜め研磨の多心光コネクタの接続に特有の光ファイバコアずれを吸収することができる。
以下、本発明を実施した多心光コネクタ及びその組立方法について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の参考例の多心光コネクタ1の斜視図である(なお、この多心光コネクタ1に、本発明の実施例の多心光ファイバ41を示す図13、図14における光ファイバ押付け用窓部43及び光ファイバ押さえ部材44を設けると、本発明の実施例の多心光ファイバ41と同じ構成になる)。図2は図1の多心光コネクタ1の縦断面図、図3は図1の多心光コネクタ1の光ファイバ穴6に光ファイバ9を挿入固定する状況を説明する図、図4は図3の多心光コネクタ1の正面図である。
この多心光コネクタ1はPPS(ポニフェニレンスルファイド)等の概ね角形で鍔部3を持つ樹脂成形品であるフェルール2からなり、後方に開口する心線挿入口4、上面に開口する接着剤充填窓5、横一列に並んでフェルール前方端面2aに開口する、長手方向全体が同一内径の複数の光ファイバ穴6、その両側の嵌合ピン穴7、光ファイバ穴6に光ファイバを案内する光ファイバガイド溝8を備えている。この多心光コネクタ1は、上記の通り横一例に並ぶ複数の光ファイバ穴6の両側に嵌合ピン穴7を備えた嵌合ピン穴位置決め方式の樹脂製の多心光コネクタであり、JIS C 5981のF12形多心光ファイバコネクタに相当し、一般にMTコネクタと称されているものである。図示例の多心光コネクタ1は、4心光ファイバテープ心線10に取り付ける4心光コネクタであり、光ファイバテープ心線10の心線挿入口4近傍をゴムブーツ12で保護し、先端側の被覆10aを除去した光ファイバ(裸ファイバ)9を光ファイバ穴6に挿入し接着固定する。
この多心光コネクタ1は、前記の通り、図13、図14における光ファイバ押付け用窓部43及び光ファイバ押さえ部材44が有さない点で本発明と異なるが、光ファイバ穴6及び嵌合ピン穴7については図13、図14の本発明の実施例と同じであり、各光ファイバ穴6にそれぞれ挿入した光ファイバ9をすべて、それぞれの光ファイバ穴6内において同じ特定方向に偏って穴壁に接触させた状態で接着固定する。なお、光ファイバ9は光ファイバ穴6の全長に亘って穴壁に接触して完全に傾きのないことが望ましいが、必ずしも穴全長に亘って穴壁に接触している必要はなく、少なくとも接続端面から0.2mm以上穴壁に接触しておればよい。
図5は光ファイバ9を光ファイバ穴6内で偏らせる態様の一例を示すもので、図4における嵌合ピン穴7と光ファイバ穴6と光ファイバ9との位置関係を模式的に示した図である(なお、光ファイバ穴6及び光ファイバ9は便宜上2つだけを図示している)。この実施例では、横一列の光ファイバ穴6の中心を結ぶ光ファイバ穴中心線Lを、左右の嵌合ピン穴7の中心を結ぶ嵌合ピン穴中心線Lに対して、光ファイバ穴6と光ファイバ9との間のクリアランス量cの2分の1(c/2)だけ上方向にずらしている。すなわち、LのLに対するずれ量をaとすると、a=c/2だけ上にずらす。例えばクリアランス量c=0.5μmの場合、LをLに対してa=0.25μmだけ上にずらす。
そして、光ファイバ9は図示ように光ファイバ穴6の底(下部穴壁)に押し付け、その状態で光ファイバ穴6内に接着固定する。
この時、光ファイバ9の中心位置Oと光ファイバ穴6の中心位置Oとの距離はc/2となるので、実際に組み立てた多心光コネクタにおける光ファイバ9の中心位置Oは嵌合ピン穴中心線L上に位置することになる。
上記のように、各光ファイバ穴6にそれぞれ挿入固定された光ファイバ9がすべて、それぞれの光ファイバ穴6内において同じ特定方向(実施例では下方)に偏って穴壁(実施例では下部穴壁)に接触していることで、光ファイバ9の光ファイバ穴6内の位置はクリアランス量cとは無関係に確定することになる。なお、光ファイバ穴6の位置及び径の精度、並びに光ファイバ9の径の精度は十分高く管理されているので、光ファイバ9を光ファイバ穴6内の特定方向の穴壁に押し付ければ、光ファイバ穴6に対する光ファイバ9の位置は確定すると言える。
したがって、フェルール設計上の光ファイバの位置を、そのような光ファイバ穴6内の偏った位置(図5の位置)に設定することで、実際に組み立てた多心光コネクタにおける光ファイバ9の位置と設計上の位置とのずれを極力なくすことができる。これにより多心光コネクタ1の接続損失を一層低減することが可能となる。また、光ファイバ位置のバラツキが小さくなるので、多心光コネクタ製造の歩留りが向上する。
また、光ファイバ9の位置精度がクリアランス量cに影響されないので、光ファイバ穴6の許容寸法を大きく設定することが可能となり、光ファイバ9を光ファイバ穴6に挿入する作業が容易になるので、多心光コネクタ組立の作業性が向上する。
図6〜図8に斜め研磨の多心光コネクタ、すなわち接続端面22aが傾斜面となっているフェルール22を持つ多心光コネクタ21に適用する場合の参考例を示す。なお、この多心光コネクタ21に、本発明の実施例の多心光ファイバ41を示す図13、図14における光ファイバ押付け用窓部43及び光ファイバ押さえ部材44を設けると、本発明の実施例の多心光ファイバ41と同じ構成になる)。
MTコネクタを概ね角筒形のコネクタハウジング内に、後方からバネで付勢された状態で移動可能に収容した構造の多心光コネクタは、JIS C 5982のF13形多心光ファイバコネクタに相当し、MPOコネクタと称されているが、このMPOコネクタに内蔵するMTコネクタとして上記のような斜め研磨の多心光コネクタ21を用いる場合、接続端面が傾斜していることで、コネクタ接続時にバネで押し付けられた時、図8(a)に示すように、突き合わせたそれぞれの多心光コネクタ21に、傾斜面に沿って反対側にずれる力が働く。この時、嵌合ピン穴7と嵌合ピン11とのクリアランス量をeとすると、嵌合ピン穴7の穴心Oと嵌合ピン11の軸心Oとがe/2だけずれる。そこで、コネクタ接続時のこの傾斜方向のずれを吸収するために、図8(b)に示すように、光ファイバ穴中心線L’を嵌合ピン穴中心線Lに対して、e/2だけ図8(b)で上にずらす(図8(a)で傾斜鈍角方向にずらす)ことが行われている。これにより、図8(a)のようにずれた状態で突き合わせ接続された時に、それぞれの多心光コネクタの光ファイバ穴位置が正しく対向することになる。
そこで、斜め研磨の多心光コネクタ21の場合に、上述の傾斜方向のずれを吸収するために、図7に示すように、光ファイバ穴中心線Lを嵌合ピン穴中心線Lに対して、光ファイバ穴6と光ファイバ9との間のクリアランス量cの2分の1(c/2)に、嵌合ピン穴7と嵌合ピンとの間のクリアランス量eの2分の1(e/2)を加えたクリアランス合計量だけ上方向にずらす(LのLに対するずれ量をa’で示す)。すなわち、光ファイバ穴中心線Lを嵌合ピン穴中心線Lに対してa’(=c/2+e/2)だけ上にずらす。
そして、光ファイバ9は図7のように光ファイバ穴6の底(下部穴壁)に押し付け、その状態で光ファイバ穴6内に接着固定する。
この時、光ファイバ9の中心位置Oと光ファイバ穴6の中心位置Oとの距離はc/2となるので、そして、a’−O=(c/2+e/2)−e/2=c/2 なので、実際に組み立てた多心光コネクタにおける光ファイバ9の中心位置Oは左右の嵌合ピン11の中心を結ぶ嵌合ピン中心線L上に位置することになる。こうして、光ファイバ穴6と光ファイバ9との間のクリアランスに起因するコアずれだけでなく、斜め研磨の多心光コネクタに特有のコアずれをも吸収して、コアずれの少ない光コネクタ接続が可能となる。
本発明では光ファイバ9を光ファイバ穴6の底(下部穴壁)に押し付けるが、参考例として図9に、光ファイバ9を光ファイバ穴6のコネクタ正面から見て右方の穴壁に押し付ける場合を示す。この場合、光ファイバ穴6は通常通りの位置に設けて、光ファイバ9を光ファイバ穴6内で右方の穴壁に押し付けてもよいし、光ファイバ穴6を、光ファイバ穴6と光ファイバ9との間のクリアランス量cの2分の1(c/2)だけ左方にずらした位置にあけ、光ファイバ9を光ファイバ穴6の右方の穴壁に押し付けた状態で接着固定してもよい。
図1〜図8のように、光ファイバ9を光ファイバ穴6の底に押し付ける方法として、参考例として図10〜図12に示した多心光コネクタ31、前方端面の嵌合ピン穴中心線より下部が突出する段差部33を形成した段付きフェルール32を用いて行っている。この突出した段差部33は接続端面研磨時に除去される。段差部33の段差面33aには、光ファイバ穴6の下半分が延長した形の光ファイバ用円弧溝6a、及び嵌合ピン穴7の下半分が延長した形の嵌合ピン用円弧溝7aが形成されている。
この段付きフェルール32の光ファイバ穴6に光ファイバ9を挿入し接着固定するに際して、光ファイバ穴6に挿入した光ファイバ9の先端を接続端面32aから突出させて、段差面33a上の光ファイバ用円弧溝6aの底に押し付けると、少なくとも光ファイバ9の先端は光ファイバ用円弧溝6aの底に沿って平行になり、それに従動して、光ファイバ9の光ファイバ穴内側に位置する部分も光ファイバ穴6の底に沿うように押し付けられる。その状態で光ファイバ9を光ファイバ穴6内で接着固定する。次いで前方端面を研磨して段差部33を除去すると、すべての光ファイバ9が光ファイバ穴6内で揃って下方に偏心した光フェルールが完成する。
図13、図14に本発明の一実施例の多心光コネクタ41を示す。この多心光コネクタ41は、光ファイバ9を光ファイバ穴6の底に押し付ける方法として、フェルール42にフェルール上面に開口して前記複数の光ファイバ穴のそれぞれの長さ方向中間部分を露出させる態様の光ファイバ押付け用窓部を光ファイバ押付け用窓部43を形成して、前記光ファイバ押付け用窓部43と接着剤充填窓5との間に前記複数の光ファイバ穴6の挿入側部分(接着剤充填窓側5の部分)を残す。この光ファイバ押付け用窓部43を利用する。この光ファイバ押付け用窓部43及び次に述べる光ファイバ押さえ部材44を除けば、図1〜図5で説明した多心光コネクタ1と同じ構成である。
光ファイバ9を光ファイバ穴6に挿入し接着固定するに際して、前記光ファイバ押付け用窓部43から挿入した光ファイバ押さえ部材44により、光ファイバ穴6を挿通している光ファイバ9を押し下げて、光ファイバ9を光ファイバ穴6の底面に押し付ける。その状態で光ファイバ9を光ファイバ穴6に接着固定する。これにより、すべての光ファイバ9を光ファイバ穴6内で揃って下方に偏心した光コネクタが完成する。
参考例であるが図10〜図12の方法で光ファイバ9を光ファイバ穴6の底に押し付けた場合、実際の光ファイバは湾曲しているので、光ファイバ穴6が長いと光ファイバ穴6の途中で光ファイバ9が湾曲する場合がある。そうすると、光ファイバ9が光ファイバ穴6内で浮いてしまい、光ファイバ軸が傾いてしまう。
このように光ファイバ9の軸が光ファイバ9の湾曲のために傾いてしまうのを防止するために、図13、図14に示した方法を併用することができる。すなわち、光ファイバ押付け用窓43から挿入した光ファイバ押さえ部材44で光ファイバ9を押し下げて、光ファイバ9の浮きをなくすことができる。その状態で接着固定することで、光ファイバ9が光ファイバ穴6内で浮くことによる光ファイバ9の軸の傾きを防止でき、接続損失が増すことを防止できる。
本発明の参考例としての多心光コネクタの斜視図である。 図1の多心光コネクタの縦断面図である。 図1の多心光コネクタの光ファイバ穴に光ファイバを挿入固定する状況を説明する図である。 図1の多心光コネクタの正面図である。 図4における嵌合ピン穴と光ファイバ穴と光ファイバとの位置関係を模式的に示した図である。 本発明を斜め研磨の多心光コネクタに適用する場合の参考例を示すもので、斜め研磨の多心光コネクタの斜視図である。 図6の多心光コネクタにおける嵌合ピン穴と光ファイバ穴と光ファイバとの位置関係を模式的に示した図である。 図7のような位置関係とする理由を説明するための図で、(a)は斜め研磨の多心光コネクタどうしを突き合わせた時の傾斜方向のずれに伴う嵌合ピンと嵌合ピン穴とのずれを説明する図、(b)はそのずれを吸収するための嵌合ピン穴と光ファイバ穴との位置関係を模式的に示した図である。 嵌合ピン穴と光ファイバ穴と光ファイバとの位置関係についての他の態様を模式的に示した図である。 光ファイバを光ファイバ穴の底に押し当てる手段として、接続端面にテラス部を設けた参考例としての多心光コネクタの斜視図である。 図10の多心光コネクタの縦断面図である。 図10の多心光コネクタの正面図である。 本発明の一実施例の多心光コネクタの斜視図である。 図13の多心光コネクタの縦断面図である。
1、21、41 多心光コネクタ
2、22、42 フェルー
a、22a、42a 接続端面
43 光ファイバ押付け用窓部
44 光ファイバ押さえ部材
3 鍔部
4 心線挿入口
5 接着剤充填窓
6 光ファイバ穴
7 嵌合ピン穴
8 光ファイバガイド溝
9 光ファイバ
10 光ファイバテープ心線
11 嵌合ピン
c (光ファイバ穴と光ファイバとの間の)クリアランス
e (嵌合ピン穴と嵌合ピンとの間の)クリアランス
a、a’ 光ファイバ穴中心線Lの嵌合ピン穴中心線Lに対するずれ量
嵌合ピン穴の中心
光ファイバ穴の中心
光ファイバの中心
嵌合ピンの中心
嵌合ピン穴中心線
、L’光ファイバ穴中心線

Claims (6)

  1. 後方に開口する心線挿入口と、前記心線挿入口に連通するとともに上面に開口する接着剤充填窓と、横一列に並んでフェルール前方端面に開口する、長手方向全体が同一内径の複数の光ファイバ穴と、その両側の位置決め用の嵌合ピン穴とを備えた嵌合ピン穴位置決め方式の樹脂製の多心光コネクタであって、
    フェルールにフェルール上面に開口して前記複数の光ファイバ穴のそれぞれの長さ方向中間部分のみを露出させる態様の光ファイバ押付け用窓部を、前記接着剤充填窓の前方に形成して、前記光ファイバ押付け用窓部と接着剤充填窓との間に前記複数の光ファイバ穴の挿入側部分を残し、前記光ファイバ押付け用窓部から挿入した光ファイバ押さえ部材により、前記複数の光ファイバ穴を挿通している複数の光ファイバのすべて一括して押し下げて前記複数の光ファイバ穴の底面に押し付けることで、すべての光ファイバがそれぞれの光ファイバ穴内において同じ方向に偏って穴壁に接触している状態で、前記複数の光ファイバを前記複数の光ファイバ穴にそれぞれ接着固定したことを特徴とする多心光コネクタ。
  2. 前記光ファイバ押付け用窓部は、フェルール長手方向寸法がフェルール厚み方向寸法より小であることを特徴とする請求項1記載の多心光コネクタ。
  3. 前記光ファイバ押付け用窓部が接着剤充填窓の幅とほぼ同一の幅を有することを特徴とする請求項1又は2記載の多心光コネクタ。
  4. 横一列の光ファイバ穴の中心を結ぶ光ファイバ穴中心線が、左右の嵌合ピン穴の中心を結ぶ嵌合ピン穴中心線に対して、光ファイバ穴と光ファイバとの間のクリアランス量cの概ね2分の1だけ上下方向にずれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の多心光コネクタ。
  5. 斜め研磨の多心光コネクタに適用され、横一列の光ファイバ穴の中心を結ぶ光ファイバ穴中心線が、左右の嵌合ピン穴の中心を結ぶ嵌合ピン穴中心線に対して、光ファイバ穴と光ファイバとの間のクリアランス量cの概ね2分の1に、嵌合ピン穴と嵌合ピンとの間のクリアランス量の概ね2分の1を加えたクリアランス合計量だけ上下方向にずれていることを特徴とする請求項記載の多心光コネクタ。
  6. 後方に開口する心線挿入口と、前記心線挿入口に連通するとともに上面に開口する接着剤充填窓と、横一列に並んでフェルール前方端面に開口する、長手方向全体が同一内径の複数の光ファイバ穴と、その両側の位置決め用の嵌合ピン穴とを備えた嵌合ピン穴位置決め方式の樹脂製の多心光コネクタを組み立てる多心光コネクタの組立方法であって、
    フェルールにフェルール上面に開口して前記複数の光ファイバ穴のそれぞれの長さ方向中間部分のみを露出させる態様の光ファイバ押付け用窓部を、前記接着剤充填窓の前方に形成して、前記光ファイバ押付け用窓部と接着剤充填窓との間に前記複数の光ファイバ穴の挿入側部分を残し、前記光ファイバ押付け用窓部から挿入した光ファイバ押さえ部材により、前記複数の光ファイバ穴を挿通している複数の光ファイバのすべて一括して押し下げて前記複数の光ファイバ穴の底面に押し付けることで、すべての光ファイバがそれぞれの光ファイバ穴内において同じ方向に偏って穴壁に接触している状態で、前記複数の光ファイバを前記複数の光ファイバ穴にそれぞれ接着固定することを特徴とする多心光コネクタの組立方法。
JP2005212227A 2005-07-22 2005-07-22 多心光コネクタ及びその組立方法 Expired - Fee Related JP4785451B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005212227A JP4785451B2 (ja) 2005-07-22 2005-07-22 多心光コネクタ及びその組立方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005212227A JP4785451B2 (ja) 2005-07-22 2005-07-22 多心光コネクタ及びその組立方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007033491A JP2007033491A (ja) 2007-02-08
JP4785451B2 true JP4785451B2 (ja) 2011-10-05

Family

ID=37792887

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005212227A Expired - Fee Related JP4785451B2 (ja) 2005-07-22 2005-07-22 多心光コネクタ及びその組立方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4785451B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4963093B2 (ja) * 2007-09-03 2012-06-27 株式会社フジクラ 光コネクタ
US7726885B2 (en) 2007-10-29 2010-06-01 Fujikura Ltd. Optical connector having a fitting protrusion or fitting recess used for positioning
JP2009134262A (ja) * 2007-10-29 2009-06-18 Fujikura Ltd 光コネクタ
JP5290713B2 (ja) * 2008-11-26 2013-09-18 古河電気工業株式会社 曲げコネクタ構造およびその作製方法
JP5356944B2 (ja) * 2009-07-30 2013-12-04 日立電線株式会社 光ファイバ接続部品及びそれを用いた光モジュール
US8408816B2 (en) 2010-03-18 2013-04-02 Fujikura Ltd. Optical connector
US10495827B2 (en) 2016-06-07 2019-12-03 Kyocera Corporation Optical connector

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62142010U (ja) * 1986-03-04 1987-09-08
JP2557972Y2 (ja) * 1992-10-13 1997-12-17 古河電気工業株式会社 多心光ファイバコネクタの接続構造
JPH08262272A (ja) * 1995-03-22 1996-10-11 Fujikura Ltd 簡易形光コネクタ
JPH08286079A (ja) * 1995-04-11 1996-11-01 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバコネクタ
JPH09184942A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Fujikura Ltd 多心光コネクタ
AU6309898A (en) * 1997-03-13 1998-09-29 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical transmission member and manufacturing method therefor
JPH11352358A (ja) * 1998-06-10 1999-12-24 Sumitomo Electric Ind Ltd 光コネクタの製造方法及び光コネクタフェルール
JP4140276B2 (ja) * 2002-05-17 2008-08-27 住友電気工業株式会社 光コネクタの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007033491A (ja) 2007-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4785451B2 (ja) 多心光コネクタ及びその組立方法
KR100830143B1 (ko) 광학접속방법
WO1999009442A1 (fr) Connecteur optique
EP1816497B1 (en) Optical connector and method for manufacturing the same
WO2017163880A1 (ja) 光コネクタフェルール
EP3499284B1 (en) Ferrule, ferrule with optical fiber, and manufacturing method of ferrule with optical fiber
JP4749317B2 (ja) 光路変換型光コネクタ及びこれを用いた回路基板
US11467352B2 (en) Ferrule, fiber-attached ferrule, and method of manufacturing fiber-attached ferrule
JP5075562B2 (ja) 多心光コネクタおよびその組み立て方法
US7873248B2 (en) Ferrule for optical connector
CN113167979B (zh) 防止光纤弯曲的现场组装式光连接器
JP4814844B2 (ja) 多心光コネクタおよびその研磨方法
WO2020121618A1 (ja) フェルール、ファイバ付きフェルール及びファイバ付きフェルールの製造方法
JP4026261B2 (ja) 光コネクタフェルールおよび光コネクタ
JP6597439B2 (ja) 光コネクタフェルール、光コネクタ及び光結合構造
JP7123857B2 (ja) フェルール、ファイバ付きフェルール及びファイバ付きフェルールの製造方法
JP4209036B2 (ja) 光コネクタおよび光コネクタ接続方式
JP7435692B2 (ja) 光コネクタの接続方法
JP3222482U (ja) フェルール及び光コネクタ
JP6749228B2 (ja) 光コネクタ用フェルール
JP5398409B2 (ja) 光コネクタ
WO2022065254A1 (ja) 光接続構造
JP2009053365A (ja) 光コネクタ
JP4128830B2 (ja) 光ファイバアレイ型フェルール及び光ファイバアレイ型コネクタ
US20200310044A1 (en) Optical connector ferrule and optical connector

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080528

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101005

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110712

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110712

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140722

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees