JP4784363B2 - 変速機におけるパーキングロック装置 - Google Patents

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    • F16H63/30Constructional features of the final output mechanisms
    • F16H63/34Locking or disabling mechanisms
    • F16H63/3416Parking lock mechanisms or brakes in the transmission

Description

本発明は、車両の動力伝達装置に介在された変速機に装着され、駐車時などに車両を確実に停止状態に保つパーキングロック装置に関するものである。
車両用動力伝達装置には、車両の運転の容易化あるいは運転者の疲労軽減のために、エンジンの動力を車輪に伝達するクラッチあるいは変速機の操作を自動化し、イージードライブとした各種の動力伝達装置がある。流体伝動装置であるトルクコンバータと遊星歯車機構からなる自動変速機が代表的なものであり、いわゆるオートマ車(AT車)の動力伝達装置として広く普及している。
イージードライブを目的とする車両用動力伝達装置の中には、いわゆるマニュアル車(MT車)と同様な平行軸歯車機構式変速機を採用して、これと自動クラッチ等とを組み合わせ、運転者が変速レバーで変速段を切り換える際のクラッチ操作を省略した動力伝達装置がある。運転者が変速レバーを操作する代わりに、電子制御装置と変速機を操作するアクチュエータとを用い、車両の走行状態に応じて自動的に変速段を切り換える動力伝達装置も存在する。最近では、エンジンと平行軸歯車機構式変速機との間に、トルクコンバータよりも簡便な流体伝動装置である流体継手を介在させた動力伝達装置も実用化されている。流体継手を介在させると、車両の発進時に、流体継手のポンプとタービンとの間の滑りを利用したスムースな発進ができるとともに、アイドル時などにおけるエンジンのトルク変動が吸収され、振動、騒音が軽減される。
ところで、AT車には、通常、パーキングロック装置が装着されており、車両停止時に運転者が変速レバーをパーキング位置に操作すると、車両の駆動輪をロックして確実に車両の停止状態を保つようにする。パーキングロック装置は、自動変速機の後部等に配備され、駆動輪に連なる自動変速機の出力軸又はこれと連動する回転軸にパーキングギヤを固定し、自動変速機のハウジングに取り付けたパーキングポールをパーキングギヤと噛み合わせることにより、自動変速機の出力軸及び駆動輪をロックするよう構成されている。こうしたパーキングロック装置は、一例として特開2001−341619号公報に開示されている。
この公報に示されるパーキングロック装置及びパーキングポールを噛み合わせるための作動機構について、図7により説明する。図7では、全体構成の斜視図を左図に、パーキングポールと係合しこれを移動させるウエッジ等の構成を右上図に、また、ウエッジの断面を示す組み合わせ図を右下図に示す。
変速機の出力軸101には、角型形状の連続した凹凸を有するパーキングギヤ102が固着されている。一方、変速機のハウジングに軸支されるパーキングポール軸103Bには、爪部103Aを有するパーキングポール103が固着され、これは、図示しないスプリング(ねじりコイルばね)によって下方方向に押し下げられる。パーキングポール103の下方に、これと直交する方向に延びるウエッジ軸104が配置されており、右上図に示すとおり、スプリングにより押し下げられたパーキングポール103は、ウエッジ軸104に当接している。
ウエッジ軸104は、右下図に示されるとおり、大径部104Aと小径部104Bとからなり、大径部104Aの端部にはピンで連結されるヨーク105が嵌め込まれるとともに、小径部104Bには、コイルスプリング106で押圧されて大径部104Aの端面と当接するウエッジ107が嵌め込まれる。ウエッジ軸104は、変速機のハウジングに設けられた孔108内に挿入され、また、ウエッジ107の前方には傾斜面を有するサポータ109が配置されている。ヨーク105に形成された足部は、パーキングレバー110の先端に嵌合し、パーキングレバー110はレバー軸110Aに固着されて回動可能となっている。
運転者が操作する変速レバーは、ケーブル等によってパーキング操作軸111の先端に固着されたセレクタレバー111Aに連結される。パーキング操作軸111にはプレート111Bが固着されており、運転者が変速レバーをA方向にパーキング位置まで操作すると、プレート111B、ピン111C及び補助レバー110Bを介して、パーキングレバー110が回動することにより、ウエッジ軸104が左図のB方向(右上図では左方向)に移動する。ウエッジ軸104に嵌め込まれたウエッジ107もコイルスプリング106(圧縮コイルばね)で押圧されてウエッジ軸104と一体となって移動し、その下面がサポータ109上を摺動しながら、上面はパーキングポール103と係合しこれをC方向に押し上げる。つまり、ウエッジ107はパーキングポール103を押し上げ移動させるカムとして作用し、パーキングポールの爪部103Aをパーキングギヤ102の凹部に噛み合わせて、変速機の出力軸101の回転を阻止する。
このように、変速レバーをパーキング位置に操作するとパーキングポール103が押し上げられるが、このとき、パーキングポールの爪部103Aがパーキングギヤ102の凹部と一致する位置にあるとは限らず、爪部103Aがその凸部に当る場合が生じる。爪部103Aが凸部に当接するとウエッジ107の動きが途中で阻止される結果、ウエッジ軸104のみがB方向に移動することとなる。しかし、ウエッジ104はコイルスプリング106で押圧されているから、出力軸101に固定されたパーキングギヤ102が僅かに回転して爪部103Aが凹部と一致すると、直ちにウエッジ107は左方に移動し、パーキングポールの爪部103Aをパーキングギヤの凹部に噛み合わせることができる。
特開2001−341619号公報
パーキングロック装置は、変速機の最後部に装着される機構であって、これを装着することに伴い変速機の全長が大きくなる。車両においては、動力伝達装置を配備するスペースが限られていることから、パーキングロック装置はなるべくコンパクトに構成される必要があり、殊に変速機の軸方向の寸法が短縮されたものであることが望ましい。
特許文献1に示される従来のパーキングロック装置では、パーキングポールをパーキングギヤに噛み合わせるためのカムであるウエッジをウエッジ軸に嵌め込み、パーキングレバーを回動させてウエッジ軸を摺動させる。そして、ウエッジ軸には、パーキングポールの爪部がパーキングギヤの凸部に当接したときウエッジを押圧するコイルスプリングが、ウエッジとともに嵌め込まれており、ウエッジ軸は、変速機の出力軸の軸方向に一定の長さを有する部品となっている。したがって、パーキングロック装置を変速機の後部に装着するには、ウエッジ軸を収容する長さを確保するよう変速機の軸方向長さを延長する必要があり、小型化が困難である。
また、パーキングロック装置は、トルクコンバータを備えた自動変速機を搭載するAT車には装着されているが、変速機が摩擦クラッチを介してエンジンと連結され、いわゆるギヤイン駐車が可能なMT車には、通常、装着されていない。しかし、例えば、クレーン等の作業機器を駆動するPTO軸と呼ばれる動力取り出し軸を備えた作業用車両においては、作業中にはギヤイン駐車ができないので、作業中に確実に停止状態を保つため、パーキングロック装置の装着が要請される場合がある。平行軸歯車機構式変速機を搭載するMT車にパーキングロック装置を追加して装着するときは、既存の変速機の形状、寸法等をできる限り変更することなく装着することが望ましい。
本発明の課題は、変速機に装着されるパーキングロック装置を、コンパクトかつ軽量化して変速機の軸方向長さの短いものとし、しかも、パーキングロック装置をベースとなる変速機の構成を極力変えることなく装着可能とすることにある。
上記の課題に鑑み、本発明は、パーキングポールと当接して爪部を凹部に噛み合わせるウエッジカムを、運転者によって操作されるパーキング操作軸に遊嵌されたフォローレバーに連結して、フォローレバーをパーキング操作軸に固着されたメインレバーとばねで連結することにより、パーキングロック装置におけるパーキングポールの作動機構をコンパクトに構成したものである。すなわち、本発明は、
「車両の変速機に装着されるパーキングロック装置であって、
前記変速機の出力軸(1)又はこれと連動する回転軸には、連続した凹凸部(12D)が形成されたパーキングギヤ(12)が固定されるとともに、前記変速機のハウジングには、前記凹凸部(12D)の凹部と噛み合う爪部(21A)を有するパーキングポール(21)が取り付けられ、かつ、前記パーキングポール(21)に直接当接するウエッジカム(23)を有する作動機構が配置されており、
前記ウエッジカム(23)は、溝(23C)が形成された、出力軸(1)又はこれと連動する回転軸に対して垂直方向上方に延びる垂直柱部を備え、
前記作動機構には、前記ウエッジカム(23)の垂直方向上方に、前記ウエッジカム(23)を前記変速機の出力軸(1)又はこれと連動する回転軸の軸方向に移動させるよう、前記垂直柱部の溝(23C)に嵌め込まれた連結ピン(24A)を有するフォローレバー(24)が設けられ、さらに、変速機のハウジングに軸支され、運転者が操作するパーキング操作軸(25)に固着されたメインレバー(25A)と、前記フォローレバー(24)と前記メインレバー(25A)との間に配置されたばね(26)とが設けられており
前記フォローレバー(24)は、前記パーキング操作軸(25)に遊嵌されるとともに、前記ばね(26)により前記メインレバー(25)に押圧される」
ことを特徴とするパーキングロック装置となっている。
請求項2に記載のように、前記フォローレバーを、前記メインレバーの両側に遊嵌される2枚のレバー板部と、前記レバー板部を連結する連結板部とを有するものとし、さらに、前記ばねをねじりコイルばねとして、前記レバー板部と前記メインレバーとの間に配置することが好ましい。この場合には、請求項3に記載のように、前記フォローレバーの連結を前記2枚のレバー板部の間に設けることができる。
請求項4に記載のように、前記ウエッジカムとして、平坦面と傾斜面とが形成されているカムを使用することができる。
請求項5に記載のように、本発明のパーキングロック装置は、平行軸歯車機構式変速機に好適なものである。
本発明では、パーキングロック装置において、運転者が操作する変速レバーに応じて回動するパーキング操作軸にメインレバーを固着するとともに、フォローレバーを遊嵌してこれにパーキングポールと係合し移動させるウエッジカムを連結する。そして、メインレバーとフォローレバーとの間にばねを配置して両方のレバーを連結し、これらによりパーキングポールの作動機構を構成する。
この作動機構を採用すると、パーキングポールの爪部がパーキングギヤの凸部に当接してパーキングギヤが僅かに回転するまでの「待ち」の状態となったとき、メインレバーとフォローレバーとの間に配置されたばねによってウエッジカムをパーキングポールの方向に押圧することとなる。つまり、爪部がパーキングギヤの凸部に当接すると、メインレバーのみが回動してフォローレバーにはばねによる弾性力が作用する。このばねは、両方のレバーの間に置かれるものであって、例えば引張りばねを用いて両者を連結するものでもよい。本発明の作動機構では、従来のような軸方向に長いウエッジ軸やコイルスプリングが不要となる。その結果、パーキングロック装置の軸方向長さを短くして装置全体を小型なものとすることができるとともに、パーキングロック装置を収容するハウジングも小型軽量化される。また、ウエッジカムに垂直方向上方に延びる垂直柱部を設け、これに溝を形成し、フォローレバーの連結ピンをその溝に嵌め込むようにしているので、ウエッジカム等の配置の自由度を増すことが可能となり、さらには、溝内で連結ピンがスライドできるため、フォローレバーの回動運動をウエッジカムの往復運動に円滑に変換することができる
また、本発明のパーキングロック装置は、軸方向長さが短いものであるとともに変速機の出力軸よりも後方に付加される。そのため、変速機の基本的な構造部分である、例えば平行軸歯車による変速機構、あるいは変速機の出力軸の形状等には影響を与えることなくパーキングロック装置を設置することが可能である。パーキングロック装置を付加するときに変更を要するのは、変速機のハウジングの後端部のみであって、車両を改造して新たにパーキングロック装置を付加する場合、又はパーキングロック装置を装備する車両と装備しない車両とを同時に生産する場合、それに要する工程及びコスト等が削減される。
請求項2の発明のように、パーキング操作軸に遊嵌される2個のレバー板部をメインレバーの両側に設け、これらを連結板部で連結してフォローレバーを構成し、さらに、パーキング操作軸に嵌めこんだねじりコイルばねをこれらレバー板部の間に配置すると、よりコンパクトな構成によってフォローレバー及びねじりコイルばねを安定して保持し、ウエッジカムの確実な作動を行わせることができる。また、この場合には、請求項3の発明のように、フォローレバーの連結ピンを2個のレバー板部の間に掛け渡すように設けることができる。
フォローレバーは、2個のレバー板部と連結板部とを別個の部品で製作し溶接等で組み立てることもできるが、1枚の板をコ字状に折り曲げて製作するのが好ましい。
請求項4の発明のように、ウエッジカムとして平坦面と傾斜面とが形成されているカムを使用すると、ウエッジカムの高さ方向の寸法が減少し、装置がよりコンパクトなものとなる。
本発明のパーキングロック装置はコンパクトなものであるから、請求項5の発明のように、MT車の変速機である平行軸歯車機構式変速機に適用したときは、追加して装着する場合等において、変速機後方部の変更を要する部分が少なくなる。
以下、図面に基づいて、本発明のパーキングロック装置を装着した、車両用動力伝達装置における変速機について説明する。ここで例示する変速機は、MT車に主に使用される平行軸歯車機構式変速機であって、良く知られているように、出力軸と一体となった主軸とこれに平行に配置されたカウンタ軸とを備え、主軸及びカウンタ軸に遊嵌又は固定された変速用ギヤとカウンタギヤとが常時噛み合って回転し、シフトロッドで変速スリーブを操作して所望の変速ギヤと主軸とを連結することにより変速を行うように構成されたものである。
まず、本発明のパーキングロック装置の実施例について、その全体的な構成を図1に示す。変速機の出力軸1には、その外周にスプライン2が形成されており、スプライン2には変速ギヤ3及び車速検出用のスピードギヤ4が嵌め込まれている。出力軸1の後端部にはアダプタ11が嵌め込まれ、出力軸1の最後部に配置される固定ナット5によって、変速ギヤ3及び車速検出用のスピードギヤ4とともに出力軸1に一体的に結合される。アダプタ11は、図1から明らかなように、貫通孔を有する環状の部品であって、その貫通孔及び外周部にはスプラインが加工形成され、貫通孔のスプラインが出力軸のスプライン2と嵌合している。なお、符号6は変速機の主軸、7はカウンタ軸、8は変速スリーブ、そして9はシフトロッドであって、これらの部品の構成等は従来の変速機と変わりはない。
アダプタ11の外周部には、図2に示される連結部材12が嵌め込まれ、これはパーキングギヤとして機能する。連結部材12の前部に設けられる中心凹部12Aの中には固定ナット5が収容され、かつ、中心凹部12Aの内面に加工されたスプライン12Bがアダプタ11の外周部のスプラインと嵌合する。連結部材12の中間部にはフランジ状の大径部12Cが設けてあり、その外周には、下方に配置されたパーキングポール21の爪部21Aを噛み合わせる連続した凹凸部12Dが形成される。さらに、連結部材12は、変速機のハウジングに軸受け支持される延長軸部12Eを有し、延長軸部12Eの後端部は、変速機の出力軸1の後端部と同形に形成されており、出力軸1のスプライン2と同一寸法のスプラインが形成されるとともに、固定ナット5と同一の固定ナット10が締結可能となっている。延長軸部12Eの後端部には、車両の推進軸(プロペラシャフト)に連なる連結継手13が嵌め込まれ、スプライン嵌合によって一体的に固着される。
この実施例のパーキングロック装置では、アダプタ11及び連結部材12を収容するために、補助的なハウジング14とハウジング15が変速機のハウジングの後方に接続されている。連結部材12は、ボールベアリング16によりその前部がハウジング14に軸受け支持され、ニードルベアリング17によりその延長軸部12Eがハウジング15に軸受け支持される。これにより連結部材12は2点で支持されることとなって軸の振動等が防止され、安定してエンジン動力を駆動輪に伝動することができる。
このパーキングロック装置は、変速機の出力軸1の後端部に固定したアダプタ11に、パーキングギヤとなる連結部材12を嵌め込んでいる。このため、補助的なハウジング14、15を取り付けるだけで、変速機の基本的な構成を変更することなくパーキングロック装置の設置が可能である。また、延長軸部12Eの後端部は、変速機の出力軸1の後端部と同形に形成されており、連結継手13を出力軸1の後端部にも結合することができるから、連結継手13を変更することなく、パーキングロック装置を省略した変速機を製造することができる。
本発明のパーキングロック装置の作動機構について、図3〜図6により説明する。図3は、作動機構を備えたハウジング14、15の正面図であり、図4はその斜視図である。理解を容易とするため、これらの図からはパーキングギヤとなる連結部材12が省かれている。図5には作動機構を構成する各部品の斜視図を、図6にはその主要部の側面図及び作動図を示す。
前述したように、連結部材12の外周に形成された凹凸部12Dの下方には、パーキングポール21が配置されている(図1)。図3〜5に示されるとおり、パーキングポール21はハウジング14に回動可能に取り付けられ、ねじりコイルばね22によって下方に押し下げられている。パーキングポール21の上部には、パーキングロック時に連結部材12の凹凸部12Dに噛み合う爪部21Aが設けられるとともに、その先端の下方には、パーキングロック時にウエッジカム23と係合する傾斜面21Bが形成されている。パーキングロック状態とするには、ウエッジカム23によりパーキングポール21を押し上げ、パーキングギヤとなる連結部材12の凹凸部12Dに爪部21Aを噛み合わせる点は、特許文献1に記載のパーキングロック装置と同様である。
ウエッジカム23は、図5、6に示すとおり、先端に傾斜面を有するウエッジ部23Aが形成された円筒形の部品であって、変速機のハウジング14に設けられた、対応する円筒面を有する摺動溝の中に配置されている。ウエッジカム23の上部には垂直円筒部23Bが立設され、その垂直円筒部23Bに形成された溝23Cには、フォローレバー24の先端の連結ピン24Aが嵌め込まれる。フォローレバー24がパーキング操作軸25の回りに回動することにより、ウエッジカム23は、変速機のハウジング14の摺動溝内を出力軸1の軸方向にスライドする。連結ピン24Aは、溝23C内において上下方向に摺動可能であって、このため、フォローレバー24の回動運動は円滑にウエッジカム23の往復動に変換される。
この例では、ウエッジ部23Aは円錐形をなし中心線の上方及び下方に傾斜面が形成されているが、図6の「カムの変形例」に示すとおり、平坦面23Dと上方の傾斜面23Eを有するカムを用いて、ウエッジカム23の高さ方向の寸法を減少させることもできる。
フォローレバー24は、2個のレバー板部24Bと、レバー板部24Bを連結する連結板部24Cとを有しており、レバー板部24Bは、パーキング操作軸25に遊嵌、つまり、回動可能に嵌め込まれている。この例においては、フォローレバー23は1枚の板をコ字状に折り曲げ、2個のレバー板部24Bと連結板部24Cとを成形したものであるけれども、夫々の部分を別体として製作し溶接により組み立ててもよい。フォローレバー24の先端にはウエッジカム23の溝23Cと嵌合する連結ピン24Aが固定されている。
フォローレバー24の2個のレバー板部24Bの間には、パーキング操作軸25に固着されたメインレバー25Aとねじりコイルばね26とが配置されている。フォローレバー24とメインレバー25Aとは、パーキング操作軸25を挿通する穴を整列させた状態で両方の孔にパーキング操作軸25を通した後、メインレバー25Aを、スプリングピンを用いてパーキング操作軸25に固定して組立てられる。また、ねじりコイルばね26はパーキング操作軸25の周りに嵌め込まれ、その両端がメインレバー25Aと連結板24Cとに掛け止めされている。その結果、フォローレバー24は、ねじりコイルばね26でメインレバー25Aに押圧され、通常、メインレバー25Aと一体化されて同一の動きを行う。パーキング操作軸25の先端には、運転者が操作する変速レバーと連結されたパーキング操作軸レバー25Bが固着される。
この実施例においては、ねじりコイルばね26によってフォローレバー24をメインレバー25Aに押圧し一体化しているが、両方のレバーを引張りばねで連結して一体化することもできる。
運転者が変速レバーをパーキング位置の手前まで操作すると、パーキング操作軸25及びメインレバー25Aが回動し、ねじりコイルばね26により一体化されたフォローレバー24を介して、ウエッジカム23を軸方向に移動しパーキングポール21の傾斜面21Bと接触させる(図6の作動図の左図)。そして、運転者が変速レバーをパーキング位置まで操作すると、ウエッジカム23がさらにパーキングポール21側に移動して、これを押し上げる。このとき、爪部21Aが連結部材12の凹凸部12Dの凹部に一致していれば、パーキングポール21はそのまま上昇して爪部21Aが凹部と噛み合い、車両をパーキングロック状態とする。
しかし、爪部21Aが凹部と一致せず凸部と当接した場合は、パーキングポール21の上昇が阻止される。このときは、作動図の中央図に示されるように、ウエッジカム23とフォローレバー24とは途中で動きが止められ、メインレバー25Aのみが離れてパーキングポール21の方向に移動し、ウエッジカム23は、ねじりコイルばね26によってパーキングポール21の方向に押されることとなる。したがって、変速機の出力軸1と一体となった連結部材12が僅かに回転して、爪部21Aが凹部に一致すると、パーキングポール21はウエッジカム23で押し上げられ、爪部21Aが凹部と嵌合する。
このように、本発明のパーキングロック装置における作動機構では、パーキング操作軸25に固着されたメインレバー25A、その軸に遊嵌されるフォローレバー24及びねじりコイルばね26により、パーキングロック状態とするためのいわば「待ち」の機構が構成される。前述したとおり、特許文献1(図7)の従来のパーキングロック装置では、爪部103Aがパーキングギヤの凸部と当接したときの「待ち」の機構は、変速機の軸方向に延びるウエッジ軸104、これに嵌め込まれるウエッジ107及びコイルスプリング106(圧縮コイルスプリング)で構成されており、本発明のパーキングロック装置は、従来のものと対比すると非常にコンパクトな構造を有し、特に軸方向の長さが短縮されたものとなる。
以上詳述したとおり、本発明は、パーキングロック装置を構成するに際し、パーキングポールを移動させるウエッジカムを、運転者によって操作されるパーキング操作軸に遊嵌されたフォローレバーに連結して、フォローレバーをパーキング操作軸に固着されたメインレバーとばねで連結することにより、パーキングロック装置におけるパーキングポールの作動機構をコンパクト化したものである。上記の実施例では、パーキングロック装置を収容するハウジングを別体の補助的ハウジングとしているが、場合によっては、歯車機構等を収めた変速機のハウジングの後部を変更し、これらを収容してもよい。また、変速機の出力軸にパーキングギヤを固定する代わりに、出力軸と歯車等で連動する回転軸に固定すること、パーキング操作軸を操作する操作レバーを、変速レバーとは独立して設置することなど、上記の実施例のものに限らず種々の変形が可能であり、さらには、本発明のパーキングロック装置が自動変速機にも適用可能であることは明らかである。
本発明のパーキングロック装置の全体図である。 図1における第2連結部材の詳細図である。 本発明のパーキングロック装置の作動装置を示す正面図である。 本発明のパーキングロック装置の作動装置を示す斜視図である。 作動装置の主要部品の斜視図である。 作動装置の断面図及び作動図、ウエッジカムの変形例を示す図である。 従来のパーキングロック装置を示す図である。
符号の説明
1 変速機の出力軸
2 スプライン
5、10 固定ナット
11 アダプタ
12 連結部材(パーキングギヤ)
12D 凹凸部
12E 延長軸部
13 連結継手
14,15 ハウジング
21 パーキングポール
21A 爪部
23 ウエッジカム
23C 溝
24 フォローレバー
24A 連結ピン
24B レバー板
24C 連結板
25 パーキング操作軸
25A メインレバー
26 ばね(ねじりコイルばね)

Claims (5)

  1. 車両の変速機に装着されるパーキングロック装置であって、
    前記変速機の出力軸(1)又はこれと連動する回転軸には、連続した凹凸部(12D)が形成されたパーキングギヤ(12)が固定されるとともに、前記変速機のハウジングには、前記凹凸部(12D)の凹部と噛み合う爪部(21A)を有するパーキングポール(21)が取り付けられ、かつ、前記パーキングポール(21)に直接当接するウエッジカム(23)を有する作動機構が配置されており、
    前記ウエッジカム(23)は、溝(23C)が形成された、出力軸(1)又はこれと連動する回転軸に対して垂直方向上方に延びる垂直柱部を備え、
    前記作動機構には、前記ウエッジカム(23)の垂直方向上方に、前記ウエッジカム(23)を前記変速機の出力軸(1)又はこれと連動する回転軸の軸方向に移動させるよう、前記垂直柱部の溝(23C)に嵌め込まれた連結ピン(24A)を有するフォローレバー(24)が設けられ、さらに、変速機のハウジングに軸支され、運転者が操作するパーキング操作軸(25)に固着されたメインレバー(25A)と、前記フォローレバー(24)と前記メインレバー(25A)との間に配置されたばね(26)とが設けられており
    前記フォローレバー(24)は、前記パーキング操作軸(25)に遊嵌されるとともに、前記ばね(26)により前記メインレバー(25)に押圧されることを特徴とするパーキングロック装置。
  2. 前記フォローレバー(24)は、前記メインレバー(25A)の両側の位置に遊嵌される2枚のレバー板部(24B)と、前記レバー板部(24B)を連結する連結板部(24C)とを有し、前記ばね(26)は、ねじりコイルばねであって、前記レバー板部(24B)と前記メインレバー(25A)との間に配置されている請求項1に記載のパーキングロック装置。
  3. 前記フォローレバー(24)の連結ピン(24A)が、前記2枚のレバー板部(24B)の間に設けられる請求項2に記載のパーキングロック装置。
  4. 前記ウエッジカム(23)には、平坦面(23D)と傾斜面(23E)とが形成されている請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のパーキングロック装置。
  5. 前記変速機が平行軸歯車機構式変速機である請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のパーキングロック装置。
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