JP4783232B2 - タービン発電機基礎台 - Google Patents

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Description

本発明は、原子力プラントなどにおけるタービン発電機基礎台に鋼板コンクリート構造(SC構造)を適用した場合のタービン発電機基礎台に関するものである。
SC構造を適用したタービン発電機基礎台の構築方法の例としては、たとえば特許文献1に記載された方法が知られている。
この方法では、鉄筋コンクリート構造(RC構造)の柱にSC構造の梁を組み合わせた構造で、各柱を立設してから各柱の上部にコンクリートなどによりハンチ(受け部)を設け、ハンチが完成した後、あらかじめ工場などで製作しておいた鋼製型枠を所定のハンチに対して固定する。この場合、タービン発電機基礎台では、各ハンチの設置高さが略同一レベルに設定されている。これにより、強度が必要とされるなどの理由から、鋼製型枠の中央部における断面積を増大化させたり、鋼製型枠の形状を複雑化させたりした各鋼製型枠を、タービン発電機基礎台上部を面一にした状態で各柱に対して固定可能となる。
そして、柱に固定されて互いに隣り合った鋼製型枠を高力ボルトによって連結する。
特開2002−5386号公報
一般に原子力プラントのタービン発電機基礎台は、柱梁から構成されたラーメン構造であり、タービンおよび発電機を上部に設置するものである。
先行ABWR(改良型沸騰水型原子炉)プラントのタービン発電機基礎台の例を図15により示す。主要構成部材である柱1と梁2は、鉄筋とコンクリートからなるRC構造により構築されている。
タービン発電機基礎台の柱1の断面は一辺が2〜4m程度あり、また、タービン建屋オペレーションフロア階に位置し、タービンおよび発電機が配置されるタービン発電機基礎台上部はデッキ部10と称され、幅2〜4m、梁せい3〜5m程度の大断面の梁2により5つの開口部11を形成している。それら開口部11の上部にそれぞれ発電機、3つの低圧タービン、高圧タービンが配置される。また、3つの低圧タービンの下部にはそれぞれ復水器20が配置され、さらに、発電機および高圧タービンの下部には大口径の配管や相分離母線などが配置されている。
なお、タービンおよび発電機は、タービン発電機基礎台デッキ部10の開口部11周りに基礎ボルトを設定し、その基礎ボルトを介して固定される。
タービン発電機基礎台の構築方法としては、先行ABWRプラントや特許文献1に開示されているように、躯体構造は主にRC構造であるため、タービン建屋の基礎マットが完成後、柱の配筋作業、型枠の建込作業後にコンクリートを打設し、コンクリートの強度発現後、型枠撤去作業が終了次第、柱の間に配置される復水器20を搭載する。特に柱の中間部に梁(中間梁)21や中間床22が配置される部分では、そこで施工シーケンスが柱と中間床または中間梁との接合部で分断する必要があった。
柱1の構築および復水器20の搭載が完了後、タービン発電機基礎デッキ部10の梁2の施工に移る。ここで、そのデッキ部10の位置がタービン建屋基礎マットから20m以上の高さにあること、またデッキ下部にはすでに復水器20などの機器が配置されていることから、デッキ部10の型枠を支持するための支保工の設置が不可能である。そのため、支保工を使用しない無支保工による施工方法を取らざるを得なかった。無支保工ではコンクリートの打設荷重を受けるために、面外剛性が高い仮設の鋼板型枠を使用した工法(リブなどにより補剛されている鋼板の型枠を使用する工法)や型枠を支持するために梁内部に設けられた仮設の内蔵鉄骨トラスを使用した支持工法を採用している。
さらに近年では、先行ABWRプラントからの改善策とし、タービン発電機基礎台の仮設物量を少なく、かつ据え付け工事の工期短縮が図られるSC構造を採用したものが検討されており、特許文献1にも開示されているように、梁にSC構造を採用したタービン発電機基礎台が考案されている。ただし、その施工実績はなく、SC構造を採用したタービン発電機基礎台はまだ検討段階のものであり、その構築方法についても未だ開発途上の段階である。
なお、特許文献1では、梁にSC構造を採用したタービン発電機基礎台の構築方法の例が記載されている。その例では、設置箇所に所定本数のRC構造の柱を立設し、ここで、このタービン発電機基礎台では、各ハンチの設置高さが略同一レベルに設定されているので、すべての柱について、コンクリートの打設高さを一定としている。したがって、各柱を立設する際に、鋼製型枠の取り付け状況などに応じて、コンクリートの打設高さを変える必要がなくなり、コンクリートの打設回数を低減させることができるというものである。
各柱を立設したならば、次に、各柱の上部に、コンクリートなどによりハンチを設け、ハンチが完成した後、あらかじめ工場などで製作しておいた鋼製型枠を所定のハンチに対して固定する。そして、柱に固定されて互いに隣り合った鋼製型枠を高力ボルトによって連結する。
上述の構築方法では、柱部にハンチを設けたり、柱に設けた各ハンチの設置高さを同一レベルにしたりするとしている。しかし、タービン発電機基礎台デッキ部下部の柱廻りには、復水器などの大きな機器や配管、ダクト、電線管やそれらを支持するサポート類が配置されているため、ハンチを設けると機器類と干渉したりする問題が生じる。また、実質的に各ハンチの設置高さを同一レベルにすることは不可能である。SC構造の場合、鋼板部分が工場製作となるため、できる限り躯体形状を整形化し、工場製作し易い形状とすることが必要となる。そのために、梁せいを統一したり、柱梁位置を合わせたりすることが考えられる。
また、特許文献1では、各鋼製型枠には側壁を鋼製型枠同士の連結部に対応する位置で切り欠いて、他の側壁よりも壁高さが低くなるように形成された連結壁部を構成したり、各連結壁部の鋼板を折り曲げて、折り曲げた鋼板部分に高力ボルトを介して連結可能とさせたりしている。しかし、この方法では鋼製型枠同士の連結部構造が複雑となる。さらに、鋼板型枠内にコンクリートを打設した時の打設荷重により、鋼板型枠には相当な面外力および膜力が作用し、鋼板を折り曲げただけの構造では打設荷重に耐えることができないという問題点が生じる。
そこで、本発明は、SC構造をタービン発電機基礎台に採用した場合において、SC鋼板をブロック化した場合に発生する継手部の構造を、機器側設計および工事への影響が少なく、さらに躯体構築において現地作業となる継手部接続作業が容易でかつ工期が短くなるものとすることを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の一つの態様は、タービン建屋内で互いに接合された接合部を有する複数の鋼板構造物にコンクリートを打設して構成され、その上部および内部にタービンと発電機と復水器とを含む複数の機器を設置する鋼板構造物群を形成し、前記鋼板構造物群の上面の一部に設けられた貫通する開口部の周りの上面に前記タービンを設置し、前記開口部の下部であって前記鋼板構造物群の内部に前記復水器を設置するタービン発電機基礎台であって、前記接合部は、前記鋼板構造物群の内部に設置する機器から離れる方向に部分的に凹部を形成するようにセットバックしていて、ボルトとナットとの組み合わせによって接合され、前記ボルトの頭部が前記凹部内に収容されていて前記ナットが前記凹部の外側であって前記鋼板構造物の外側にあるように前記ボルトとナットが配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、SC構造をタービン発電機基礎台に採用した場合において、SC鋼板をブロック化した場合に発生する継手部の構造を、機器側設計および工事への影響が少なく、さらに躯体構築において現地作業となる継手部接続作業が容易なものとすることができる。
以下本発明の一実施形態を図1〜図14に基づいて説明する。なお、従来技術と共通の部分、および、相互に共通の部分には共通の符号を付して、重複説明は省略する。
SC構造では、工場もしくは現地の近くで地組みされたブロック状の鋼板(SC鋼板ブロックと称する)を現地に搭載し、SC鋼板ブロックを現地に搭載した後、SC鋼板ブロック同士を接合し、その後コンクリートを打設する施工手順となる。したがって、SC鋼板ブロック同士を接合するSC鋼板の継手部の接合作業は現地作業となる。現地工期短縮という観点からは、接合作業はできるだけ低減したいことから、継手部の箇所数は少ない方が好ましいため、SC鋼板ブロックは大ブロック化する方が有利である。しかしながら、現地搭載するための揚重機能力の制限から大ブロック化する規模にも重量制限があり、また、ブロック化した形状が不整形だと重心位置が偏心して、搭載時の安定性が悪くなるという問題点が生じることから、SC鋼板ブロックは左右対称な形状が好ましい。
上記に示すことから、SC鋼板ブロックは梁、柱という部材単位でブロック化することが現実的であり、その場合、SC鋼板ブロックの継手部は、梁や柱の部材端部に発生することが考えられる。
一般に鋼板と鋼板の継手部の構造とし、建築・土木分野では高力ボルトが頻繁に使用されているが、そのボルト接合構造の種類を大きく分けると摩擦接合、支圧接合、引張接合の方式に分けられる。摩擦接合は継手部に片面もしくは両面にスプライスプレート(継手材片)を高力ボルトで強力に締め付け、スプライスプレートを継手部の鋼板との接触面に作用する摩擦抵抗により鋼板の応力を伝達するものである。また、支圧接合は、構造形式としては摩擦接合に類似しているが、摩擦が破れて接触面にすべりが生じても鋼板の応力をボルトの支圧とせん断抵抗により伝えるものであり、ボルト軸部とスプライスプレートおよび鋼板に設けるボルト孔に隙間がないことが必要となる。
引張接合は力が作用する方向とボルト軸方向とが同じ方向になるようにボルトを配置する。そのために、継手部にフランジ部分を設け、そのフランジにボルトを取り付けてボルト軸部の軸方向引張力の抵抗により鋼板の応力を伝達する。
さらに、継手部を直接現場で溶接し接合するという方法もある。ただし、現地溶接作業は、養生などの作業環境を整備する必要があること、現地でのSC鋼板ブロック開先面合わせが困難なこと、溶接ひずみや残留応力などに留意しなければならないこと、溶接全長にわたり断続がないことを確認するために溶接検査などが必要であること、溶接技能者を現地で確保しなければならないことなど、現地における施工管理面で手間を要するという短所がある。
図1には、SC構造のタービン発電機基礎台デッキ部10(図15参照)の梁2と柱1が交差する柱梁接合部3の継手部4にボルト接合を採用した例を示す。
上述の継手部構造にはそれぞれ長所、短所があるが、鋼板の継手部4の長さが長く、大きな応力を伝達するためにボルト6の本数が多くなる場合には、多数のボルト6の配置が可能な方式で、しかも現地の施工管理が比較的簡易な摩擦接合を採用する例が他の鋼構造物で多く見受けられる。また鉄塔などのトラス状に組立てられた鋼構造物では引張接合を採用する例が多く、部材外側にフランジが取り付けられ、そこにボルト6が配置されている。
しかしながら、一般に、摩擦接合は鋼板継手部の表面にスプライスプレート5およびボルト6の頭部が突出するため、タービン発電機基礎台では躯体表面と復水器20などの機器とのクリアランスが少なく(40mm程度)、継手部4のボルト6の突出部と機器が干渉するという問題が生じる。また、タービン発電機基礎台の梁柱からは、多数のサポートを支持していることから、スプライスプレート5が配置されているところにはサポートが支持できないなどの機器設計側への影響が大きい。引張接合ではフランジが躯体表面に突出するため、摩擦接合同様、機器が干渉する可能性がある。
図2には、ボルト接合構造の梁断面図の例を示す。一般に、二つのSC鋼板7の接合部を付き合わせ、図2に示すように、スプライスプレート5によって、SC鋼板7の内側と外側から挟み込む。そして、SC鋼板7およびスプライスプレート5の複数の貫通孔に、外側からボルト6を差し込み、内側からナット30で締め付ける。
このような構成では、SC鋼板表面に配置されるスプライスプレート5の厚さとボルト6の頭部の厚さ分だけ(合計約30mm程度)躯体表面から突出するため、特にタービン発電機基礎台デッキ部10の開口部11側面と機器とのクリアランスが少ないところでは、機器が据え付けられないという可能性がある。また、デッキ部10の開口部11だけでなく、図2に示すような継手部が各柱梁部材に発生すると、その部分には機器支持用のサポートが取り付けられないことになり、タービン発電機基礎の機器支持機能としての役割が果たせなくなる。
本実施形態では上記課題を解決するために、以下に記述するように継手部構造を工夫し、機器設計側および工事への影響がなく、しかも現地SC鋼板ブロックの組立てが容易な構造とするものである。
なお、SC構造には、柱または梁部材の4面を全てスタッド付き鋼板で囲み、その内部には鉄筋がないフルSC構造と、上部には鉄筋が配筋されており、部材側面および底面をスタッド付き鋼板で囲まれたハーフSC構造とに分類される。図2はハーフSC構造の梁断面図の例を示している。
タービン発電機基礎台にSC構造を採用した場合、前述したように柱梁断面サイズが大断面であることから、SC鋼板7の板厚は20mm程度必要となる。また、タービン発電機基礎台デッキ部10では、その上部にタービンおよび発電機が配置され、これらを固定するための機器基礎ボルトの設定やその他遮蔽板や埋込金物が多く配置されている。そのため、デッキ部10上面に鋼板が張られていると鋼板にたくさんの穴あけが生じ、構造設計上不都合が生じる。このような理由により、デッキ部10はハーフSC構造を採用することが一般的である。しかし、本発明はデッキ部10にフルSC構造を採用した場合にも適用可能である。
図3、図4および図5は、SC構造タービン発電機基礎台継手部をボルト接合構造とした場合において、スプライスプレート5およびボルト6の突出部が機器と干渉しないように、梁または柱の継手部周辺部分のSC鋼板7にテーパー12を付けてボルト6の突出分セットバックさせ、躯体表面から突出するボルト6の先端部がセットバックさせる前のもともとの躯体表面位置と同じ位置となるようにしたものである。特に梁と梁の接合部付近や梁と柱の接合部付近に継手部がある場合は、図5に示すように、SC鋼板7のテーパー12を片側だけとし、コーナー部はセットバックさせたまま梁と梁または柱と柱の接合部に繋がるようにする。
テーパー12の部分は引張応力を伝達させるため、構造上1/6以下の勾配とすることが必要であるが、必ずしもセットバックさせる形状としてテーパー構造でなくてもよい。セットバックさせた継手部のSC鋼板7が引張応力を伝達できる構造であればよいことから、リブ補剛して鍵状に切り欠いた形状としたり、鋼板を厚くし剛性を高くして急勾配のテーパー(テーパーなしで直角とすることも可能)でセットバックしたりすることも考えられる。
なお、継手部周辺部分だけセットバックすることが構造上および製作上不合理であれば、部材全体をセットバックさせることも考えられる。
デッキ部10のように上部にタービンや発電機が配置されるため、躯体寸法をセットバックさせる前の寸法を確保する必要がある場合もある。たとえばデッキ部開口サイズを確保したい場合などである。このような場合は、継手部の接合作業後に、付け足し鋼材(フラットバー、山形鋼材、溝型鋼材、I型鋼材など)を、セットバックさせた部材に取り付ける方法も考えられる。
図6は、SC構造タービン発電機基礎台継手部ボルト接合構造において、リブ14で補強したフランジ13を躯体内部に配置し、ボルト6をフランジ13に取り付けて支圧接合により継手部を接合する構造である。タービン発電機基礎台は柱梁とも大断面であることから、鉄塔のようにフランジ13を外側に配置するのではなく、躯体内部に配置することが可能である。ボルト締め作業も躯体内部で行うことが可能であり、本構造により躯体表面には突出する部分がなくなる。ただし、大きなSC鋼板応力を伝えるため、ボルト本数が多くなる場合には、フランジ13へのボルト6の配置が面積的に限定されることから、図7に示すように、溶接により確保する方法が考えられる。すなわち、SC鋼板ブロック継手部を、コンクリート打設荷重に耐え得る本数だけ現地でボルト接合(支圧接合)し、コンクリート打設後に構造上必要な強度を溶接部15により確保する。
また、摩擦接合においても、図8に示すように、上述したのと同様の方法が適用できる。すなわち、SC鋼板ブロック継手部をコンクリート打設荷重に耐え得る本数だけ現地で継手部を接続するためにボルト接合(摩擦接合)し、機器との干渉が生じるところはコンクリート打設後にスプライスプレート5およびボルト6を撤去する(図8では点線で示している)。その後、構造上必要な強度を溶接により確保する。なお、機器への影響がない部分についてはボルト接合のままとしてもよい。
図9および図10には、SC鋼板ブロック継手部構造において、現地接続作業の省力化が図られ、さらに機器支持のためのサポートも取り付けることができる方法について示す。図9に示す方法では、ボルト6が金物にあらかじめ取り付けてあるボルト付き金物16を継手部4に設定し(ボルト接合同様、SC鋼板7に穴あけしている部分に差し込む)、強度上二面摩擦力が必要な場合には躯体内側にスプライスプレート5を配置する。そして、ナット30で締め付けることにより継手部4を接合する。この構造であれば、従来RC構造でサポート取り付けのために使用していた埋込金物と同様なものが取り付けられていることから、継手部においてもサポートの取り付けが可能となる。
また、図10に示す方法では、ボルト付き金物を取り付ける手間を省くため、SC鋼板7に直接ボルト6を取り付け、躯体内側にスプライスプレート5を配置しナット30で締め付ける。本構造では、躯体表面には突出部がなく、さらに継手部の現地接合作業の省力化が図られることから、機器側工事も躯体工事においても最も合理的な継手部の構造となる。
図11および図12は、溶接接合において、継手部の現地接続作業の省力化が図られる方法について示す。溶接接合は躯体表面に突出部がなく機器側設計および工事への影響は少ないが、溶接が現地作業となり、そのためのSC鋼板ブロック19同士の開先面合わせに手間を要する。これを解決する方法とし、図11に示すように、継手部4をソケット継手17とし、現地ではSC鋼板ブロック19同士を差し込むように接続してから溶接を行う方法がある。
また、図12に示すように、継手部4に受けフランジ18を設け、現地でのSC鋼板ブロック19同士の合わせにおいて、施工許容誤差内は吸収できるような構造とし、開先合わせに手間を要することなく現地で溶接作業を行うことができる。
図13はSC鋼板ブロック19の現地搭載の概念図を示す。また、図14にはSC構造を採用したタービン発電機基礎台における継手部4の位置が発生する箇所を示す。現地接続作業を省力化するという観点では、SC鋼板ブロック19の規模は大きい方がよいが、揚重機能力、SC鋼板ブロック19搭載時のバランスなどを考慮すると、各部材単位で整形化されたブロックとする必要がある。
また、継手部4が発生すると機器工事への影響が大きいため、機器類は比較的部材中央部の方が端部より支持されることが多いことから、そういう機器類が密集しているところに継手部を設けることは避け、機器との干渉が少ない位置に継手部を設けることが好ましい。したがって、継手部4位置はSC鋼板のブロック19の形状および機器類との干渉可否ということを考えると、柱梁部材の端部もしくは柱梁または梁同士の接合部内に設けることがよい。図14には上述したことを考え、継手部位置を設定した例を示す。
以上説明した本発明の実施形態によれば、タービン発電機基礎台にSC構造を採用した場合、SC鋼板ブロック継手部の接続作業が必ず発生するが、タービン発電機基礎台の構築に当って、機器類と干渉しないなど機器設計および工事に影響がなく、SC構造を採用しても従来RC構造と同じ管理が可能となり、しかも現地工事の省力化が図られ工期短縮が可能となる。
なお、本発明の実施形態による継手部の構造は、SC構造に採用することに限らず、従来のRC構造を柱梁の全面または一部に適用した場合であって、無支保工工法である鉄板型枠工法を採用した場合においても本発明の適用は可能であり、鋼板同士の継手部の接合に採用し現地工事の省力化および工期短縮が図られる。
タービン発電機基礎台構築に当って、当該エリアの工事は復水器などの機器工事と錯綜することもあり、タービン建屋全体工期確保のために限られた期間で実施することが要求されることから、本発明の実施形態により、現地工事の省力化および工期短縮が可能となり、特にSC構造を全面的に採用したタービン発電機基礎台においては効果を発揮するものである。
さらには、従来RC構造であった柱、梁構造をSC構造とすることにより、躯体表面が鋼板であることから、柱または梁から支持されているサポートおよび機器類もしくは柱梁内に埋め込まれている機器基礎ボルト、埋込電線管や配管などをSC鋼板ブロックにあらかじめ取り付けておき、SC鋼板ブロック搭載とともに機器類も同時に現地搭載できる機器モジュール工法を採用する。これにより、機器側の現地工事省力化および工期の短縮も図ることが可能となり、さらには品質向上、作業安全性の確保などが図れることになる。
本発明に係るSC構造タービン発電機基礎台の一実施形態の継手部にボルト接合を採用した例を示す部分斜視図。 本発明に係るSC構造タービン発電機基礎台の一実施形態のハーフSC梁の継手部にボルト接合を採用した例を示す横断面図。 本発明に係るSC構造タービン発電機基礎台の一実施形態の平面図。 図3のIV部を示す拡大平面図であって、ボルト接合を採用したSC鋼板継手部の一実施形態を示す図。 本発明に係るSC構造タービン発電機基礎台のボルト接合をコーナー部に採用したSC鋼板継手部の一実施形態を示す拡大平面図。 本発明に係るSC構造タービン発電機基礎台の引張接合を採用したSC鋼板継手部の一実施形態を示す拡大平面図。 本発明に係るSC構造タービン発電機基礎台の引張接合と溶接接合を併用したSC鋼板継手部の一実施形態を示す拡大平面図。 本発明に係るSC構造タービン発電機基礎台のボルトを撤去したSC鋼板継手部の一実施形態を示す横断面図。 本発明に係るSC構造タービン発電機基礎台のSC鋼板継手部の他の実施形態を示す拡大横断面図。 本発明に係るSC構造タービン発電機基礎台のSC鋼板継手部の他の実施形態を示す拡大横断面図。 本発明に係るSC構造タービン発電機基礎台のSC鋼板継手部の他の実施形態を示す立断面図。 本発明に係るSC構造タービン発電機基礎台のSC鋼板継手部の他の実施形態を示す立断面図。 本発明に係るSC構造タービン発電機基礎台の一実施形態におけるSC鋼板ブロック搭載状況を示す概念的斜視図。 本発明に係るSC構造タービン発電機基礎台の一実施形態を示す概念的斜視図。 従来のSC構造タービン発電機基礎台を示す概念的斜視図。
符号の説明
1…柱(鋼板構造物)、2…梁(鋼板構造物)、3…柱梁接合部、4…継手部、5…スプライスプレート、6…ボルト、7…SC鋼板、8…鉄筋、9…コンクリート、10…デッキ部、11…開口部、12…テーパー、13…フランジ、14…リブ、15…溶接部、16…ボルト付き金物、17…ソケット継手、18…受けフランジ、19…SC鋼板ブロック、20…復水器、21…中間梁、22…中間床、30…ナット

Claims (5)

  1. タービン建屋内で互いに接合された接合部を有する複数の鋼板構造物にコンクリートを打設して構成され、その上部および内部にタービンと発電機と復水器とを含む複数の機器を設置する鋼板構造物群を形成し、前記鋼板構造物群の上面の一部に設けられた貫通する開口部の周りの上面に前記タービンを設置し、前記開口部の下部であって前記鋼板構造物群の内部に前記復水器を設置するタービン発電機基礎台であって、
    前記接合部は、前記鋼板構造物群の内部に設置する機器から離れる方向に部分的に凹部を形成するようにセットバックしていて、ボルトとナットとの組み合わせによって接合され、前記ボルトの頭部が前記凹部内に収容されていて前記ナットが前記凹部の外側であって前記鋼板構造物の外側にあるように前記ボルトとナットが配置されていることを特徴とするタービン発電機基礎台。
  2. 前記接合部に向かって徐々に前記開口部が前記鋼板構造物群の内部に設置する機器から離れる方向に拡大するように、前記鋼板構造物にテーパー部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のタービン発電機基礎台。
  3. 前記接合部の少なくとも一つが、前記複数の鋼板構造物のうちの第1および第2の鋼板構造物の端部を接合するものであって、前記第1の鋼板構造物が前記開口部のコーナー部を形成しており、
    前記第2の鋼板構造物に、前記接合部に向かって徐々に前記開口部が前記鋼板構造物群の内部に設置する機器から離れる方向に拡大する方向のテーパーが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のタービン発電機基礎台。
  4. 前記接合部に向かって前記開口部が前記鋼板構造物群の内部に設置する機器から離れる方向に拡大するように、前記鋼板構造物が鍵状に切り欠いた形状であることを特徴とする請求項1に記載のタービン発電機基礎台。
  5. 前記接合部は、前記複数の鋼板構造物のうちの互いに隣接する2個の鋼板構造物の対向する端部を2枚のスプライスプレートによってはさみこみ、これら2枚のスプライスプレートを前記ボルトとナットの組み合わせによって締め付けることによって接合する構造であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のタービン発電機基礎台。
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