JP4782531B2 - 両面給紙装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、転写紙の一方の面に画像が形成された後に定着装置を通過した転写紙を両面再給紙経路に搬送してその転写紙の両面に画像を形成可能にした両面給紙装置及び画像形成装置に関する。
近年、プリンタ、複写機等の画像形成装置では、紙の省資源という観点から、転写紙の両面画像形成の重要性が高まってきている。その一方で、画像形成装置の高速化に伴い、両面画像形成時における生産性、すなわち単位時間あたりに形成することができる両面画像形成枚数の向上も求められている。そこで、このようなニーズに応えるため、両面画像形成の生産性が向上できる画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に開示されている画像形成装置は、一方の面に画像形成した転写紙をスイッチバックし、他方の面に画像を形成するため再度給紙するための両面再給紙経路を有する。そして、転写紙をその両面再給紙経路に搬送する際は、搬送速度を増速し、両面再給紙経路を通過する時間を短縮することにより、両面画像形成の生産性向上を図っている。また、その転写紙にしわや、画像擦れ等が生じないようにすることを図っている。
一方、両面複写が行える構成を備えた画像形成装置においては、規格外の転写紙を対象とした画像形成を行えるようにする要望もあり、このための構成として既存の給紙機構とは別に手差し給紙機構を備えた構成が提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2003−182907号公報 特改2003−215874号公報
しかしながら、上述した画像形成装置では、両面再給紙経路内に設けられた複数の搬送ローラのすべてが、同時に駆動され個別に駆動することができない。そのため、再給紙経路の搬送ローラの駆動を止め、再給紙経路内の転写紙を停止させている状態では、次に搬送されてくる転写紙を再給紙経路内に搬送することができない。これでは先行する転写紙後端と次に搬送されて来る後続の転写紙先端との距離、つまり紙間が必要以上に広くなることがある。
両面再給紙経路は、画像形成装置の小型化の観点から必要最低限の長さに定められている。よって、紙間が広いとその再給紙経路を有効に活用できず、再給紙経路内に搬送できる転写紙の枚数が低下し、生産性が不十分である。この問題を解消する手段の一つとして、両面再給紙経路に設けられた搬送ローラ対それぞれに駆動源を設け、搬送ローラ対を各々自在に制御することで紙間を詰めることも考えられる。しかし、この手段では搬送ローラ対それぞれに駆動源を設けるためにコスト上の問題を生じる。
一方、両面再給紙経路とは別に手差し給紙経路を付設した構成においては、個々の給紙経路に駆動装置およびこれに駆動される転写紙搬送部材を設けることが考えられるが、この構成では、構成の煩雑さは避けられなくなる。そこで、レジストローラに向けた転写紙搬送部材として駆動ローラと従動ローラとの一対のローラを用いて転写紙を挟持搬送する構成とすることも考えられるが、一対のローラを用いて各給紙経路での転写紙の搬送を行う場合には次の問題が新たに発生する。
つまり、両方の給紙経路における搬送力が一様でなく、この搬送力の制御が困難である。つまり、両面再給紙経路に用いられる搬送部材であるローラは、片面に担持されている画像を摺擦することを避けるために搬送力(挟持力)を大きくしないことが望まれる。一方、手差し給紙経路では、手差しされた転写紙の分離を転写紙同士と手差し給紙経路に設けてある繰り出しローラと転写紙との間の摩擦力の違いを利用した摩擦分離を行う関係上、搬送力(挟持力)が大きくなければならない。このように、両方の給紙経路における搬送力の違いを一対のローラで区分することは困難である。
また、両面再給紙経路には、この経路内に導入された転写紙を検知する構成が設けられていることが多いが、上述したように、両方の給紙経路での搬送部材であるローラの回転方向を切り換える場合、例えば、両面再給紙経路においてジャム(紙詰まり)が発生しているときにジャムを起こした転写紙を検知しないまま両面再給紙経路での搬送方向と逆の方向が設定されている手差し給紙の場合にローラを回転させると、ジャムを起こしている転写紙がそれまでとは逆の方向に移動することになり、結果として、検知手段に衝突して損傷させたりあるいは両面再給紙経路に用いられている搬送ガイド部の継ぎ目などに引っかかり転写紙が蛇腹状となるなどの損傷を来すことがある。特に、始動時などにおいてジャムした転写紙が残存していないかどうかを判別するためにローラを微小回転させることも考えられるが、この場合には、上述した転写紙の逆送での問題がある以上、ローラの回転方向を予め決定しておくことが困難となる。
上述したジャムに関する問題は、いずれの場合もジャムを起こしている転写紙を検知できないことが原因となる。そこで、両面再給紙経路での転写紙の検知位置、つまり、検知手段を増やすことが考えられるが、装置の小型化という観点からこれら検知手段を増設すると、そのための設置スペースの増大によって当初の目的を達成することができないことになる。
装置の小型化という観点では手差し給紙経路も省スペース化することが望まれる。そこで、手差し給紙経路に用いられる間欠的(一枚毎)な繰り出し動作のために、大がかりとなりやすい電磁クラッチ方式ではなく、周方向で部分的に歯のない欠歯歯車を用いて1回転クラッチを構成することが考えられる。
しかし、この構成を用いた場合には、次の問題がある。
つまり、欠歯歯車は、これに噛み合い可能な伝達歯車との間で欠歯部が伝達歯車に対向している状態をホームポジションとしており、このホームポジションは、例えば、付勢部材を用いて欠歯歯車を一方向に付勢することで伝達歯車との対応関係を所定状態に維持され、さらに、この位置で欠歯歯車を停止させるためにソレノイドなどのアクチュエータが欠歯歯車に有する係止部に係合することで維持されるようになっている。
このため、ホームポジションにない状態、換言すれば、欠歯歯車が係止されていない状態で伝達歯車が両面給紙とは逆方向となる手差し給紙方向に回転したり、あるいは組み立て直後やメンテナンスの後などにおいて位置ずれなどによって欠歯歯車の係止が行われていない状態で回転駆動されると、伝達歯車は欠歯部分で空転するものの、欠歯部分に隣接する歯と対応していることと欠歯歯車がホームポジション状態を維持するための付勢部材により伝達歯車に噛み合う方向の付勢を維持されていることとが原因して、伝達歯車の歯に対しては欠歯部分とこの部分に隣接する歯とが噛み合いおよび噛み合い解除を交互に往復しながら対応する状態となり、欠歯部分に隣接する歯が伝達歯車の歯に対応した際には付勢部材の付勢力によって衝突して、これが干渉音を発生させることになる。
一方、手差し給紙の際には、ジャムが発生したような場合にジャムによるダメージを最小とするため駆動源を停止することが多い。しかし、このような場合に上述した場合と同様に、欠歯歯車がホームポジションに戻っていないことがあると干渉音が発生してしまうことになる。
このように、手差し給紙機構を備えた場合の省スペース化を意図して1回転クラッチを用いた場合には、1回転クラッチがホームポジションに戻っていないことが原因して干渉音という環境において好ましくない問題を生じる虞がある。
本発明の目的は、上記従来の両面給紙装置およびこれを用いる画像形成装置における問題に鑑み、駆動源を搬送ローラ対ごとに設けることなく、両面に画像形成される複数枚の転写紙の紙間が必要以上に広がらないよう再給紙経路の駆動機構を構成し、転写紙搬送に関し最適な制御を行うことで両面画像形成の生産性の向上を図ることができる両面給紙装置およびこれを用いる画像形成装置の提供にある。
本発明の別の目的は、1回転クラッチを用いた場合にそのホームポジションへの復帰を確実に行わせることにより干渉音の発生やジャムを発生している転写紙の検知条件を適正化することができる構成を備えた両面給紙装置および画像形成装置の提供にある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、片面に画像を形成された転写紙を再び画像形成部へ給紙するための両面再給紙経路と、前記両面再給紙経路上にあり同一の駆動源により駆動される複数の搬送ローラと、前記駆動源からの駆動力を前記搬送ローラに伝達する伝達手段とを有する両面給紙装置において、前記複数の搬送ローラのうち、搬送方向最下流側の搬送ローラは、前記駆動源と伝達手段を介して連結され、前記駆動源により正逆両方向に回転可能かつ駆動源に対して空転可能であるとともに、前記両面再給紙経路に近接して設けられた手差し給紙経路からの導入される転写紙の挟持搬送を行う駆動ローラとされ、前記最下流側の搬送ローラを挟んで対向する位置には従動ローラがそれぞれ配置され、一方の従動ローラが前記両面再給紙経路への転写紙搬送用として、他方の従動ローラが手差し給紙経路での転写紙搬送用として設けられていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記最下流側のローラを含む前記搬送ローラに対して前記駆動源からの駆動力を伝達する伝達手段は、前記駆動源の正逆方向の回転に応じて前記両面再給紙経路での転写紙の搬送あるいは手差し給紙経路からの転写紙の給送を選択可能であり、前記手差し給紙経路からの転写紙を搬送する方向に前記駆動源の回転方向が設定された際に前記搬送ローラのうちの少なくとも一つのローラを非回転状態に維持する一方向クラッチを備えていることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1または2記載の両面給紙装置を備えた画像形成装置であって、前記両面再給紙経路および手差し給紙経路において転写紙の存否を検知可能な検出手段および始動スイッチを有する操作パネルを入力側に、そして出力側には前記駆動源および前記1回転クラッチのホームポジション維持手段が接続された制御部を備え、該制御部は、手差し給紙時に、手差し給紙前に前記最下流側の搬送ローラを、手差し転写紙の搬送方向へ所定量回転させることを特徴とする。
請求項記載の発明は、前制御部、手差し給紙経路においてジャムが発生した場合に前記駆動源を即断させないで前記1回転クラッチが少なくとも1回転した後に停止させることを特徴とする。
請求項記載の発明は、前記制御部において、前記ジャムが解消された後の前記駆動源を再駆動する際に、前記手差し給紙経路からの転写紙の給送が可能な方向に少なくとも前記1回転クラッチを1回転させた後、前記方向とは逆方向に駆動させることを特徴とする。
請求項記載の発明は、前記制御部において、始動時に前記駆動源を駆動する際に、前記手差し給紙経路からの転写紙の給送が可能な方向に少なくとも前記1回転クラッチを1回転させた後、前記方向とは逆方向に駆動させることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、両面再給紙経路を備えるだけでなく、これとは別に手差し給紙経路を付設することで規格外の転写紙であっても両面複写の対象物として使用することができ、両面複写を行える転写紙の用途拡大が可能となるとともに、両面再給紙経路および手差し給紙経路に共通する駆動ローラを設けることで構成の簡略化が可能となるばかりでなく、この駆動ローラに対して両面給紙経路側および手差し給紙経路側にそれぞれ従動ローラを設けることで各給紙経路に対応した挟持搬送力の設定が可能となる。つまり、両面給紙経路側では転写紙の片面に担持されている画像の摺擦を防止できる挟持力が、そして手差し給紙経路側では分離に必要な摩擦力が得られる挟持力が共通する駆動ローラとの間にそれぞれ独立して設定することが可能となる。
請求項記載の発明によれば、両面再給紙経路と手差し給紙経路とのいずれかを選択して転写紙を搬送する場合に手差し給紙経路からの搬送時に両面給紙経路への搬送状態を中断する構成となっているので、両面再給紙経路に転写紙が残っているような場合にその転写紙が逆送されて転写紙の検知手段を損傷させることを防止することが可能となる。
請求項記載の発明によれば、制御部において手差し給紙時に最下流側の搬送ローラを手差し給紙経路での転写紙の搬送が行える方向に所定量回転させるようになっているので、最下流側の搬送ローラでの伝達部でのあそび、いわゆる、ガタをなくしてガタによる回転遅れを防止することが可能となる。
請求項記載の発明によれば、制御部において転写紙のジャムが発生した場合に駆動部を即断するのでなく1回転クラッチが少なくとも1回転した後に停止させるようになっているので、その回転過程で1回転クラッチのホームポジション設定が行え、ホームポジションからの1回転クラッチの作動を可能にすることができる。
請求項記載の発明によれば、制御部により、ジャムが解消されて駆動源が再駆動される際に手差し給紙方向に1回転クラッチを少なくとも1回転させた後にこの方向とは逆方向、つまり、両面給紙方向に駆動源を駆動させることにより、その回転過程で1回転クラッチをホームポジションに位置決めすることができる。これにより、手差し給紙方向と逆方向である両面給紙方向に駆動源が回転した際には、この回転に連動する搬送ローラの作動により移動する転写紙の存否を検知することができるとともに存否を検知する手段間に位置して検知できなかった転写紙を検知手段の位置まで搬送して搬送経路での転写紙存否確認が確実に行えるようにすることが可能となる。
請求項記載の発明によれば、始動時には手差し給紙方向に少なくとも1回転クラッチが1回転するように駆動源が制御されるので、1回転クラッチがホームポジションにない場合でもホームポジションに位置決めすることができる。これにより、ホームポジションに維持された手差し給送経路側の給送コロの動きを止めた状態とすることができるので、両面再給紙経路での搬送ローラの動作により移動する転写紙を移動させて両面再給紙経路での転写紙の残存状態を検知することが可能となる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明の一実施形態を示す画像形成装置の全体構成図である。同図に示す画像形成装置は、通常の画像形成装置同様、転写紙を一枚ずつ給紙する給紙部1と、給紙された転写紙に画像を形成する画像転写部2と、画像形成部で形成された画像を転写紙に定着する定着部3とを有する。
定着部3の搬送方向下流には、転写紙を装置外部の排紙部に排出するための排紙経路23と、両面画像形成のための両面再給紙経路9があり、排紙経路23と両面再給紙経路9との合流部には、画像転写部2から搬送される転写紙を、どちらか一方の経路に分岐させるための分岐爪4が設けられている。両面再給紙経路9には、転写紙の搬送方向を反転させる反転ローラ6と転写紙をスイッチバックさせるための搬送路であるスイッチバック経路5があり、反転ローラ6の上流側近傍には反転センサ8が設けられており、この反転センサ8が、スイッチバック経路5を移動する転写紙の後端を検知すると、その転写紙を画像転写部2へ再度搬送するため、反転ローラ6により搬送方向を反転させる。
反転ローラ6の下流の両面再給紙経路9上には、給紙経路の入口側から順に入口ローラ10、中間ローラ11、出口ローラ12の3つの搬送ローラ対が設けられており、反転ローラ6により両面再給紙経路9に送られてきた転写紙を画像形成部2へ搬送する。入口ローラ10の上流側近傍には、転写紙先端を検知するための入口センサ18が設けられている。出口ローラ12の下流側近傍にも同様に転写紙の先端を検知するための出口センサ16が設けられている。入口センサ18及び出口センサ16の詳細は、後述する画像形成の動作説明の中で説明する。
出口ローラ12は、画像形成装置の側面に設けられた手差し給紙トレイ22から手差し給紙経路23に向け給送される転写紙を搬送する搬送ローラを兼用しており、手差し給紙トレイ22からの手差し給紙時には、両面画像形成時とは逆方向に回転することで、手差しされた転写紙を画像転写部2に搬送する。
出口ローラ12は、これを挟んで対向した状態で配置されている一対の従動ローラと当接しており、これら従動ローラのうちの一方は、両面再給紙経路9への転写紙搬送用として、また従動ローラの他方は、手差し給紙トレイ22から手差し給紙経路19に向けた転写紙搬送用として機能するようになっている。
このため、出口ローラ12は、これら従動ローラに対する駆動ローラに相当しており、各従動ローラが相反する方向に回転する関係とされていることにより、これら従動ローラに対して異なる給紙経路での転写紙挟持搬送部材として用いることができる。これにより、異なる給紙経路において転写紙の挟持搬送部材を個々に設ける場合と違って共用化することができるので、転写紙の挟持搬送に用いられる部材数を少なくすることができる。
図2は、反転ローラ6及び両面再給紙経路9上の各搬送ローラの駆動機構を示す。反転ローラ6は、装置奥側に設けられた反転モータ7により駆動される。入口ローラ10、中間ローラ11、出口ローラ12は、タイミングベルト51、52及びプーリを介して両面モータ17に連結され、共通の両面モータ17により駆動される。つまり、入口ローラ10、中間ローラ11、出口ローラ12の3つのローラ対は、常に同時に駆動される。
ただし、出口ローラ12の駆動機構は、他の2つローラ10、11と機構が一部異なる。出口ローラ12と両面モータ17とをタイミングベルト52を介して繋ぐプ−リ15は、図3に示すように、内部に中心角が240度程度の扇形の空洞を有している。プーリ15と出口ローラ12を支持する軸13とは、軸13に半径方向に設けられたピン14が、その空洞に所定量のバッファを持って位置することで互いに連結されている。つまり、図4に示すように、出口ローラ12とプーリ15との間には、回転方向において所定角範囲のバッファがあるため、両面モータ17の駆動力は、ピン14が、図4(a)、(c)に示すように、空洞の両端面に当接している場合にのみプーリ15に伝達されるようになっており、図4(b)に示すように、当接しない場合には、プーリ15は所定角だけ空転し、その間、両面モータ17の駆動力は出口ローラ12には伝達されない。このように出口ローラ12は、空洞によるバッファの間では自由に回転することができるものである。
次に、両面画像形成の動作の流れとして、いわゆる3枚インターリーフ方式の制御を、図5を用いて説明する。
給紙部1から給紙された一枚目の転写紙は、画像転写部2において、先ずその表面に画像を形成され、定着部3によりその画像を定着された後、分岐爪4によって、両面再給紙経路9へと導かれる。両面再給紙経路9へと導かれた転写紙は、スイッチバック経路5へと搬送され、転写紙の後端が反転センサ8で検知される(図5(a))と、反転ローラ6が逆転し、搬送方向をそれまでと反転され入口ローラ10の方向へと搬送される(図5(b))。
1枚目の転写紙は、これの先端を出口センサ16が検知する位置まで搬送され(図5(c))、検知された時点で両面モータ17の停止により一時停止し、裏面へ画像形成するために搬送されるタイミングまでその位置で待機する(図5(d))。両面モータ17を止めることにより転写紙の搬送を停止するので、入口ローラ10、中間ローラ11、出口ローラ12すべてが停止することとなる。以下、この転写紙の停止位置を出口停止位置という。この出口停止位置は、3枚インターリーフを行う転写紙の中で最も搬送方向の長さが長い転写紙の後端が、入口ローラ10を通り抜けた位置、つまり入口ローラ10の下流側近傍になるようにする。
本実施例では、この点を考慮して出口センサ16が配置されているが、レイアウトに規制がある場合には、本実施例による配置位置よりも上流側に配置し、センサ16が転写紙の先端を検知してから一定時間後に停止することで、転写紙を所定の出口停止位置に停止させるようにしてもよい。
2枚目の転写紙は、1枚目の転写紙の表面に画像形成後すぐに画像転写部2へ搬送され、1枚目同様にその表面に画像を形成された後、両面再給紙経路9へと搬送され、入口センサ18がその先端を検知した時点で一時停止する(図5(e))。以下、この停止位置を入口停止位置という。
入口停止位置は、入口ローラ10の上流側近傍とする。2枚目の転写紙は、入口停止位置までは、反転ローラ6によって搬送され、入口停止位置に停止時には、反転ローラ6にその後端を挟持されており、スイッチバック経路5に後端が残っている。入口ローラ10の下流側近傍に停止している1枚目の転写紙と、2枚目の転写紙とは、出口ローラ10を挟んで停止されており、このように転写紙の位置を制御することで、2枚の転写紙の紙間を短くすることができる。本実施例における2枚の転写紙の紙間は、3枚インターリーフを行うことができる最大サイズ(例えば、A4判の横幅のサイズ)の場合において、約15mm程度に制御される。
3枚目の転写紙は、2枚目の転写紙の表面に画像形成後すぐに画像転写部2へ搬送され、2枚目の転写紙同様、その表面へ画像形成された後、両面再給紙経路9内の入口停止位置まで搬送される。ここで、1枚目と2枚目の転写紙は、3枚目の転写紙がスイッチバック経路5へ到達する前に搬送が再開される。搬送再開のタイミングは、2枚目の転写紙の後端が、3枚目の転写紙がスイッチバック経路5へ到達する前に、スイッチバック経路5を通り抜ける(図5(f))ように制御される。
搬送を再開された1枚目と2枚目の転写紙は、入口ローラ10、中間ローラ11、出口ローラ12により搬送され、1枚目の転写紙は、3枚目の転写紙に続いて画像転写部2へ送られ、その裏面に画像形成をされることとなる。
ここで、入口ローラ10、中間ローラ11、出口ローラ12は、2枚目の転写紙が出口停止位置に到達した時点で停止する(図5(g))よう制御される。しかし、2枚目が出口停止位置に到達した時点では、1枚目の転写紙は、レジストローラ20に先端が挟持され、後端は出口ローラ12に挟持され再給紙経路9内に後端が残る状況となる。レジストローラ20は、両面モータ17とは別のローラ(不図示)により駆動され、両面モータ17の駆動停止後も1枚目の転写紙を画像転写部2へ搬送する。ここで、出口ローラ12が仮に通常の駆動機構であるとすると、両面モータ17の停止により、出口ローラ12が回転することができない一方、レジストローラ20により搬送される力を受けるため、転写紙の破断を生じる恐れがある。
本実施例における出口ローラ12は、上述したとおり、両面モータ17の駆動力を伝達する機構として、扇形の空洞を有するプーリ15を設けており、これにより回転方向に対するバッファを設けている。両面モータ17による駆動力を伝達されている状態では、図4(a)示すように、プーリ15と、出口ローラを支持する軸13及び空洞に位置するピン14とは、ピン14とプーリ15の空洞の端面が当接する状態となっており、プーリ15から両面モータ17の駆動力が、ピン14及び軸13を介して出口ローラ12に伝達され、出口ローラ12が図4における反時計回り方向に回転する。
両面モータ17が停止すると、プーリ15も停止するが、軸13及びピン14は、図4(b)に示すように、反時計回り方向へ回転するバッファがある。よって、上述したような、下流のローラであるレジストローラ20と、出口ローラ12との間に転写紙が残っている状態(図5(g))で、レジストローラ20のみが回転しても、出口ローラ12はその回転に連れ回りすることができ転写紙を搬送することができる。なお、本実施例では、停止時に出口ローラ12の下流に残る転写紙の後端長さから、必要となる空転量を設定し、プーリ15に設ける空洞の中心角度を240度程度にしている。この角度は、転写紙の残る長さにより、適宜設定可能であることは言うまでもない。
このような駆動機構とすることで、両面再給紙経路9内の搬送ローラの駆動源が同一でも、複数のうちの1つの搬送ローラを独立して回転させることができる。これにより、2枚目の転写紙を1枚目同様に、入口ローラ10の下流側近傍に後端が来るように両面モータ17を停止でき、2枚目の転写紙と入口ローラ10の上流近傍の入口停止位置に停止する3枚目の転写紙との紙間1を短くすることができる(図5(i))。
3枚目の転写紙の表面に作像後は、1枚目の裏面、4枚目の表面、2枚目の裏面、5枚目の表面、3枚目の裏面と、給紙部1と両面再給紙経路9から交互に画像転写部2へと搬送される。表裏両面に画像を形成された転写紙は、排紙経路23へ導かれ機外へと排紙される。ジョブ総枚数がN枚とすると、両面再給紙経路9から連続でN-1枚目、N枚目とレジストローラ20へ搬送されジョブは終了する。ジョブの終了まで、上述のように転写紙の動きは制御され、両面画像形成が行われる。図6は、両面画像形成時の画像形成順序を示す模式図である。
本実施例のように制御するのではなく、仮に、2枚目の転写紙の先端が出口停止位置に到達した時点(図5(g))で停止せず、1枚目の転写紙の後端が出口ローラ12を完全に抜けるまで両面モータ17を回転させる場合、2枚目の転写紙後端と入口ローラ10との間の距離は長くなる。つまり、2枚目の転写紙の位置はレジストローラ20により近い位置となり、2枚目と3枚目の転写紙の紙間も長くなる。このようになってしまうと、2枚目の裏面への画像形成時において、2枚目の転写紙先端がレジストローラ20に到達するまでの時間が短くなり、両面ローラ17による搬送の時間が短くなる。そうすると、3枚目の転写紙の搬送時間も短くなり、両面再給紙経路9内に十分に搬送される前に、両面ローラ17の駆動、すなわち、入口ローラ10及び中間ローラ11の搬送を停止することとなり、3枚目の転写紙の後端は、スイッチバック経路5に残ってしまい、次にスイッチバック経路5へ搬送されてくる4枚目の転写紙先端と干渉してしまう恐れがある。
このような出口ローラ12の駆動機構の代わりに、ワンウェイクラッチ等により出口ローラ12のみを空転させることも可能である。しかし、本実施例のように、出口ローラ12を手差し給紙の搬送ローラと兼用している場合、一方向にしか駆動できないワンウェイクラッチ等は採用することができない。
本実施例において、手差し給紙トレイ22から給紙する場合、手差し給紙のための搬送ローラと兼用である出口ローラ12は、両面複写時とは逆方向に回転する。両面複写のジョブ終了時において、軸13及びピン14は図4(a)の位置にある。このため、その位置から逆回転させようとすると、プーリ15は空転し、空洞のバッファ分だけ出口ローラ12に両面モータ17の駆動力が伝わるのが遅れる。また、手差し給紙時に出口ローラ12が空転できると、分離不良を起こして転写紙の先端にばらつきがあった場合、出口ローラ12が空転することで、ばらついたまま転写紙は搬送され、搬送不良を生じる恐れもある。これを防止するために、両面モータ17を出口ローラ12が空転可能な長さの分だけあらかじめ回転させておき、その後に手差し給紙ローラ24を回転させることで、駆動力
の伝達が遅れること防止できる。また、手差し給紙トレイ22から給紙される転写紙の先端が仮にばらついても、停止している出口ローラ12は空転しないので、ばらついたまま転写紙が搬送されることはない。
次に、両面給紙装置における搬送ローラ10〜12に対する駆動力伝達機構を詳しく説明する。
両面給紙装置は、図7に示すように、両面再給紙経路、搬送ローラ、手差し部を含んだ一体のユニットとして構成し、駆動部の一部がユニット側に設けられている。
駆動部の一部は、図10に示すように、正逆回転可能な駆動源に相当する両面モータ17、モータプーリ69、タイミングベルト78、減速ギヤ74が相当しており、これら部材はユニット外に設けられている。両面モータ17は、後述する制御部100によって給紙モードに応じた回転方向を設定されるようになっており、本形態においては、図10(B)において符号CWで示す方向の回転が両面再給紙経路9に向け転写紙を搬送する方向(以下、両面給紙方向ともいう)とされ、符号CCWで示す方向の回転が手差し給紙トレイ22から手差し給紙経路19に向け転写紙を搬送する方向(以下、手差し給紙方向ともいう)とされている。
一方、図8は、手差し給紙部における転写紙の導入部を示す図であり、同図において手差し給紙部には、ガイド板を兼ねた筐体に給紙コロ軸61が軸受け(図示されず)を介して筐体側壁において回転自在に支持されており、給紙コロ軸61の軸方向中央部には手差し用の給紙コロ24が、そして給紙コロ24の両脇にはガイドコロ60がそれぞれ取り付けられている。
給紙コロ24は給紙コロ軸61に固定されて同軸61と一緒に回転するが、ガイドコロ60は給紙コロ軸61に対して回動自在になっている。
給紙コロ軸61の一端には、図10において両面モータ17からの駆動力を伝達する部材に相当する減速ギヤ74に噛み合い可能な欠歯ギヤ63が設けられ、給紙コロ軸61の他端にはディスク62が固定されている。
欠歯ギヤ63は、図15に示すように、周方向に欠歯部分を有する構成を備えて間欠回転が可能な1回転クラッチを構成する部材であり、その構成としては、図9に示すように、給紙コロ軸61の他端に固定されているディスク62に一端が掛け止められた付勢部材であるバネ66によって、図9および図15中、時計方向への回転付勢を与えられており、この回転付勢により減速ギヤ74に噛み合うことができるようになっている。この回転方向は、図15に示すように、給紙コロ24を手差し給紙方向(CCW)に回転させる方向に相当している。
図9は、給紙コロ軸61の軸方向で欠歯ギヤ63と反対側に位置するディスク62は、近傍に配置されているソレノイド65のアクチュエータに係合可能な係止部が設けてあり、ソレノイド65がオフ状態の時に係止部がアクチュエータに係合することで、図15に示すホームポジション、つまり、欠歯部に隣接する歯を減速ギヤ74と噛み合うように対応させた状態を維持されるようになっている。従って、この場合にいう、ソレノイド65はホームポジション維持手段として機能している。
従って、図9において二点鎖線で示すように、ソレノイド65が1個の起動パルスによって瞬間的にオンに切り替わることでアクチュエータがディスク62の係止部から外れると、バネ66の付勢を用いてディスク62および給紙コロ軸61そして欠歯ギヤ63が図9において符号CCWで示す方向に回動し、減速ギヤ74に噛み合う状態となることで減速ギヤ74の回転力が伝達されて給紙コロ軸61に有する給紙コロ24を、手差し給紙経路19に向け転写紙を搬送する方向に回転させる。ソレノイド65は、1個の起動パルスがなくなるとアクチュエータをディスク62の係止部に向け復動させる状態とされる。
欠歯ギヤ63が1回転して欠歯部を減速ギヤ74に対応させる段階では、ソレノイド65のアクチュエータに対してディスク62側の係止部が対応することになり、係止部をアクチュエータに係合させることで欠歯ギヤ63がホームポジションに維持される。
このような欠歯ギヤ63を用いた1回転クラッチによる間欠的な給紙コロ24の回転時には、図8において符号64で示すカムが同時に回転する構成とされているので、手差しトレイ22側の底板が昇降動作を繰り返されるようになっている。
給紙トレイ22の底板が昇降動作を繰り返されることで給紙コロ24に当接する転写紙は、給紙コロ24の下周面側に圧接している摩擦部材67(図8参照)を通過する際に転写紙同士と転写紙と給紙コロ24との間および最下位の転写紙と摩擦部材67との間の摩擦係数の違いを利用して一枚分離が行われて繰り出される。
欠歯ギヤ63に噛み合うことで両面モータ17の回転駆動力を伝達する減速ギヤ74は、図10に示すように、両面モータ17を取り付けるためのブラケットに軸支されており、同軸上には両面モータ17の出力軸に一体化されているタイミングプーリ69に掛け回されているタイミングベルト78が掛け回されているタイミングプーリが一体化されている。これにより、両面モータ17の駆動力は、タイミングベルト78を介して減速ギヤ74に伝達され、減速ギヤ74を介して欠歯ギヤ63に伝達されるようになっている。
一方、入口ローラ10,中間ローラ11および出口ローラ12に対する駆動力の伝達には、次の構成が用いられる。
図10において、減速ギヤ74には、アイドルギヤ70が噛み合っており、アイドルギヤ70には、タイミングプーリと一体化されているアイドルギヤ71が噛み合っている。アイドルギヤ70,71は、図示しないが両面搬送ユニットの側壁に設けられている回転支軸よって支持されており、アイドルギヤ71と一体のタイミングプーリには、中間ローラ11の回転軸における軸方向一端に設けられているタイミングプーリ73との間に掛け回されたタイミングベルト72が設けられている。
中間ローラ11の回転軸における軸方向他端には、タイミングプーリが2段構造で設けられており、その1段には入口ローラ10の回転軸における軸方向端部に設けられているタイミングプーリ15aとの間にタイミングベルト51が掛け回されているタイミングプーリ15bが、そして2段目には出口ローラ12の回転軸13の軸方向一方端に設けられたタイミングプーリ15cとの間にタイミングベルト52が掛け回されている。
出口ローラ12の回転軸13における他方端には、図11に示すように、減速ギヤ74に噛み合うギヤ68が設けられており、ギヤ68は、一方向クラッチ68aを介して回転軸に取り付けられている。
一方向クラッチ68aは、両面モータ17が両面再給紙経路9に対して転写紙を搬送する方向に回転した場合にアイドルギヤ68と噛み合っている減速ギヤ74との間の伝達関係を遮断する機能を有している。この理由は次の通りである。
出口ローラ12は、両面給紙経路側および手差し給紙経路19側に位置する従動ローラと当接していることにより両方の給紙経路を対象とした駆動ローラとして用いられている。このため、各給紙経路において転写紙を搬送する場合の回転方向が相反する方向であることが前提となって、両面給紙経路9に対する転写紙搬送時には手差し給紙経路19での転写紙の搬送状態を遮断する必要がある。このような理由に基づき、一方向クラッチ68aが用いられている。
この結果、両面モータ17が両面再給紙経路9での転写紙搬送を行う方向に回転した場合には、図10に示したタイミングベルト72,51,52を介して入口ローラ10,中間ローラ11および出口ローラ12がそれぞれ両面再給紙経路9に向け転写紙を搬送できる方向に回転し、出口ローラ12の回転軸13に有するギヤ68からの駆動力が減速ギヤ74に伝わらないので、各ローラが回転している間、減速ギヤ74に対応している欠歯ギヤ63の欠歯部に隣接する歯に対して減速ギヤ74が繰り返して衝突するような事態を防止されて干渉音の発生が防がれることになる。
一方、一方向クラッチは、前述したギヤ68に対してのみでなく、入口ローラ10の回転軸に設けられているタイミングプーリ15aにも設けられている。
タイミングプーリ15aに設けられている一方向クラッチは、両面給紙経路9に向け転写紙を搬送する場合の回転方向の回転が伝達されたときのみ回転軸に対して回転力を伝達する機能を有している。この理由は次の通りである。
入口ローラ10によって転写紙が両面給紙経路9に向け搬送される場合とは、図1において入口ローラ10から両面給紙経路9を下方に向け転写紙が移動する状態をいう。このため、入口ローラ10によって両面給紙経路9内に導入された転写紙がこの経路9に向け搬送される方向以外、換言すれば、手差し給紙経路19に向け転写紙を搬送する方向に両面モータ17が回転した場合には、両面給紙経路9に導入された転写紙を逆送させてしまうことになる。このような逆送が発生すると、図10において符号FRで示すように、転写紙の通過を検知する検知センサに転写紙の端部が衝突すると検知センサを損傷させてしまうことがある。特に、検知センサFRとして、フィラーを用いたリミットスイッチ形式の場合には、フィラーが折損するなどの弊害を招く。
そこで、本実施形態では、このような事態を招かないようにするために、タイミングベルトを介して各ローラへの伝達が行われる際に、手差し給紙経路19への転写紙搬送が行われる方向への回転力を入口ローラ10の回転軸に伝達しないようにしている。
一方、本実施形態においては、両面モータ17が制御部100によって駆動制御されるようになっている。
図10において制御部100は、出力側に両面モータ17および欠歯ギヤ63のホームポジション維持手段としてのソレノイド65が接続され、入力側には、図1に示した出口センサ16および入口センサ18そして給紙モードの選択指令を行う選択スイッチやアラーム表示部を備えた操作パネル101が接続されている。
制御部100では、次の制御が行われる。
(1)手差し給紙モードが選択された場合に、手差し給紙前に両面給紙経路9での転写紙搬送方向の最下流側の搬送ローラに相当する出口ローラ12を手差し搬送方向に向けて所定量回転させる。
これは、手差し給紙時での減速ギヤ74と欠歯ギヤ63との噛み合い遅れを防止するためであり、タイミングベルトを介した出口ローラ12お買い展示に一方向クラッチ68aを介したギヤ68を回転させることでこれに噛み合う減速ギヤ74を欠歯ギヤ63の欠歯部に隣接する歯に対応させるように位置決めする。
(2)手差し給紙経路において転写紙にジャムが発生したことを出口センサ16によって検知した場合には、両面モータ17を即断しないで欠歯ギヤ63で構成される1回転クラッチを少なくとも1回転させた後に両面モータ17を停止させる。
これは、1回転クラッチを構成する欠歯ギヤ63がホームポジションに位置決めされるようにするためである。つまり、両面モータ17が即断されてしまうと、減速ギヤ74と欠歯ギヤ63との対応関係において欠歯部に隣接する歯が減速ギヤ74に対応していない状態が発生すると、両面給紙モードに切り換えられた場合に欠歯ギヤ63の歯に対して減速ギヤ74の歯が繰り返し衝突することになり、これによる干渉音が発生する。そこで、本実施形態では、欠歯部に隣接する歯が減速ギヤ74に対応する関係とすることで減速ギヤ74が手差し給紙方向と逆方向に回転した場合に衝突音の発生を防ぐようになっている。
(3)(2)に挙げたジャムが解消されてジャム解消のために装置の側壁などが開放された後、閉鎖された時点で両面モータ17が再駆動される際には、1回転クラッチを手差し給紙方向に少なくとも1回転させたうえで、この給紙モードとは逆方向の回転駆動を行えるようにする。
これは、(2)に挙げた場合と同様に、欠歯ギヤ63をホームポジションに確実に戻し、この状態で逆方向に回転駆動された際に両面給紙経路での転写紙の残存状態の検知が行えるようにするためである。
(4)画像形成装置の始動時に両面モータ17を駆動する際には、手差し給紙方向に1回転クラッチを少なくとも1回転させた後、両面給紙方向となる手差し給紙方向とは逆の方向に回転駆動できるようにする。
これは、前回の画像形成装置の稼働停止時に欠歯ギヤ63がホームポジションに位置決めされていない状態を矯正するためである。これにより、前述したように、両面給紙モードが設定された場合の所定量回転を行うことで両面給紙経路に転写紙が残存している場合を検知することが可能となる。
(5)両面モータ17の再駆動時あるいは始動時において前述した1回転クラッチを対象とした回転制御が終了した後、所定量の手差し給紙方向への回転によって転写紙が残存していた場合をユーザに警報してジャム解消を図るようにするためである。
(6)両面給紙モードが選択された場合には、1回転クラッチを少なくとも1回転手差し給紙方向に回転させる。
これは、前述した場合と同様に、1回転クラッチの欠歯ギヤ63をホームポジションに位置決めするためである。これにより、両面給紙方向への所定量回転時に両面給紙経路での転写紙の残存を検出することができる。
次に本実施形態の別の例について説明する。
図12乃至図14において駆動力伝達形態と構成とを合わせて説明すると次の通りである。
両面モータ17及びアイドラギヤ74は前述した実施形態と同じ構成とされており、これに対して、両面ユニット内の駆動方式が異なっている。
両面ユニット内のアイドラギヤ71はギヤ部とタイミングプーリ部が2段で一体に構成されており、タイミングベルト77により、出口ローラにの一端に取り付けられたギヤ75へと駆動を伝達するようになっている。
ギヤ75はタイミングプーリ部とギヤ部とが2段で一体に構成されており、ギヤ部はアイドラギヤ74と噛み合い、駆動を手差し給紙部の欠歯ギヤ63へと伝達する。この場合のギヤ75は、図10に示したギヤ68と違って一方向クラッチが内蔵されていない。図12,13において符号76は、タイミングベルト77のタイトナ(テンション部材)である。
出口ローラ12の回転軸における軸方向一方端には、タイミングプーリ15cが取付けられており、タイミングベルト52により中間ローラ11へと駆動が伝わるようになっている。
中間ローラ11にはタイミングプーリ15bが、そして、入口ローラ10にはタイミングプーリ15aがそれぞれ取り付けられており、タイミングベルト51により中間ローラ11から入口ローラ10へと駆動が伝達されるようになっている。ここで、出口ローラ12のタイミングプーリ15cには一方向クラッチ(ワンウェイクラッチ)が内蔵されており、両面モータ17が両面再給紙方向(図12(B)において符号CWで示す方向)に回転した時にのみ回転軸13と一方向クラッチとがロックされて、タイミングプーリ15cが回転して駆動を中間ローラ11、入口ローラ10にそれぞれ伝達する。
両面給紙方向と逆方向の回転である手差し給紙方向への回転時には一方向クラッチが回転軸13との間で空転(図4に示す空洞範囲および図14に示す空転範囲)するため、タイミングプーリ15cは回転しなくなり、入口ローラ11、出口ローラ10は回転しない。これにより、手差し給紙方向に回転した時の入口ローラ10、中間ローラ11による両面再給紙経路内での残留用紙の逆流を防止できる。
以上、本発明の好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。例えば、プーリ15とタイミングベルトによる駆動力の伝達を、ギアで行うようにし、軸13と連結するギアをプーリ15のように構成してもよい。
本発明を実施するプリンタ等の画像形成装置本体の概略図である。 本発明における画像形成装置の駆動機構を示す分解斜視図である。 本発明における出口ローラの駆動機構を示す斜視図である。 本発明における出口ローラの空転動作を示す側面図である。 本発明における両面画像形成時の転写紙の動きを説明する概略図である。 本発明における画像形成順序を示す模式図である。 本発明における両面給紙装置を構成する両面給紙ユニットの外観を示す図である。 図7に示した両面給紙ユニットに設けられている手差し給紙部における転写紙の導入部を示す図である。 図7に示したユニットに設けられている手差し給紙部を一側面から視た側面図である。 図7に示した両面給紙ユニット内の部材に対する駆動力伝達構成を説明するための図である。 図10に示した駆動力伝達構成における要部を示す図である。 本発明における別の実施形態による駆動力伝達構成を説明するための図10相当の図である。 図12に示した駆動力伝達構成の要部を示す図である。 図12に示した駆動力伝達構成に用いられるクラッチ部の構成を示す図である。 図10に示した構成に用いられる1回転クラッチの原理構成を説明するための模式図である。
符号の説明
1 給紙部
2 画像転写部
3 定着部
5 スイッチバック経路
6 反転ローラ
9 両面再給紙経路
10 入口ロ−ラ
11 中間ローラ
12 出口ローラ
13 軸
14 ピン
15 プーリ
16 出口センサ
18 入口センサ
19 手差し給紙経路
22 手差し給紙トレイ
24 給送コロ
63 1回転クラッチを構成する欠歯ギヤ
65 ホームポジション維持手段に相当するソレノイド
66 バネ
300 制御部
301 操作パネル

Claims (6)

  1. 片面に画像を形成された転写紙を再び画像形成部へ給紙するための両面再給紙経路と、
    前記両面再給紙経路上にあり同一の駆動源により駆動される複数の搬送ローラと、前記駆動源からの駆動力を前記搬送ローラに伝達する伝達手段とを有する両面給紙装置において、
    前記複数の搬送ローラのうち、搬送方向最下流側の搬送ローラは、前記駆動源と伝達手段を介して連結され、前記駆動源により正逆両方向に回転可能かつ駆動源に対して空転可能であるとともに、前記両面再給紙経路に近接して設けられた手差し給紙経路からの導入される転写紙の挟持搬送を行う駆動ローラとされ、
    前記最下流側の搬送ローラを挟んで対向する位置には従動ローラがそれぞれ配置され、一方の従動ローラが前記両面再給紙経路への転写紙搬送用として、他方の従動ローラが手差し給紙経路での転写紙搬送用として設けられていることを特徴とする両面給紙装置。
  2. 前記最下流側のローラを含む前記搬送ローラに対して前記駆動源からの駆動力を伝達する伝達手段は、前記駆動源の正逆方向の回転に応じて前記両面再給紙経路での転写紙の搬送あるいは手差し給紙経路からの転写紙の給送を選択可能であり、前記手差し給紙経路からの転写紙を搬送する方向に前記駆動源の回転方向が設定された際に前記搬送ローラのうちの少なくとも一つのローラを非回転状態に維持する一方向クラッチを備えていることを特徴とする請求項1記載の両面給紙装置。
  3. 請求項1または2記載の両面給紙装置を備えた画像形成装置であって、
    前記両面再給紙経路および手差し給紙経路において転写紙の存否を検知可能な検出手段および始動スイッチを有する操作パネルを入力側に、そして出力側には前記駆動源および前記1回転クラッチのホームポジション維持手段が接続された制御部を備え、該制御部は、手差し給紙時に、手差し給紙前に前記最下流側の搬送ローラを、手差し転写紙の搬送方向へ所定量回転させることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記制御部は、手差し給紙経路においてジャムが発生した場合に前記駆動源を即断させないで前記1回転クラッチが少なくとも1回転した後に停止させることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記ジャムが解消された後の前記駆動源を再駆動する際に、前記手差し給紙経路からの転写紙の給送が可能な方向に少なくとも前記1回転クラッチを1回転させた後、前記方向とは逆方向に駆動させることを特徴とする請求項3または4記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、始動時に前記駆動源を駆動する際に、前記手差し給紙経路からの転写紙の給送が可能な方向に少なくとも前記1回転クラッチを1回転させた後、前記方向とは逆方向に駆動させることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
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