JP3268330B2 - シート材の給搬送装置並びにこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はプリンタ、複写機等の画
像形成装置に係り、特にシート材の両面画像形成または
多重画像形成可能な画像形成装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、複写機、レーザビームプリンタ等
の画像形成装置において、両面画像形成あるいは多重画
像形成可能なものが知られている。

【０００３】図１４に、このような画像形成装置の一例
として電子写真方式の複写機Ｕの概略を示す。同図に示
す複写機Ｕは、両面画像形成または多重画像形成可能な
画像形成部を有する画像形成装置本体（以下、単に「装
置本体」という。）５０を備えてなる。

【０００４】片面画像形成時において、上段給紙カセッ
ト５１に載置されたシート材Ｓはピックアップローラ７
９によって給送され、給送ローラ５３、５４により一枚
ずつ分離された後、搬送ローラ対５５、５６およびレジ
ストローラ対８０、８１によって画像形成部５７に搬送
される。この画像形成部５７では、光学ユニット５８等
によって形成されたトナー像が、シート材Ｓに転写され
る。画像転写されたシート材Ｓは定着部５９を通過する
際に、熱、および圧力が印加されて転写像が定着された
後、排送ローラ対６０、６１によって搬送され装置本体
５０の上面に形成された排紙積載部６２に画像面を下に
して（フェースダウン）排紙される。

【０００５】また、両面画像形成を行う場合において、
画像形成部５７で第１面に画像形成され、定着部５９に
おいて画像定着されたシート材Ｓは、第１の切り替えレ
バー８２により、両面搬送路６３へと導かれ、さらに再
搬送ローラ対６４、６５によって、下段給紙カセット５
２の下部に設けられた反転路６６へと搬送される。そし
て、シート材Ｓの後端を検知センサ６７によって検知す
ると、反転ローラ対６８、６９の駆動が矢印Ａから矢印
Ｂ方向へ切り替わるとともに、揺動自在の第２の切り替
えレバー７０が、上段の給紙カセット５１と、下段の給
紙カセット５２との間に設置された両面搬送ユニット７
１内の再給送路７２を解放することによって、シート材
Ｓは、該搬送路７２へと搬送される。さらに、シート材
Ｓは、搬送ローラ対７３、７４、再給送ローラ対７５、
７６、および両面搬送ユニット７１内の搬送ローラ対７
７、７８を経て、再び画像形成部５７に送られ、シート
材の第２面裏面側に画像形成された後、定着部５９を介
して排紙積載部６２に排出される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した両
面画像形成あるいは多重画像形成を行う画像形成装置に
おいては、以下に述べるような問題点があった。

【０００７】まず、上段給紙カセット５１と下段給紙カ
セット５２との間に搬送ローラ対７３、７４および、再
給紙ローラ対７５、７６、再給送路７２等からなる両面
搬送ユニット７１が配設され、かつ該両面搬送ユニット
７１へシート材Ｓを反転搬送するための反転路６６が配
設されているので、これらを配設するためのスペースを
確保する必要があり、装置本体５０の高さがかなり高く
なってしまう。さらに、両面搬送ユニット７１内には、
検知センサ８３が必要で、両面搬送ユニット７１内の配
線および装置本体５０との接続手段が必要となり、構成
が複雑になるという問題があった。

【０００８】また、両面搬送ユニット７１での搬送ロー
ラ対７３、７４と再搬送ローラ対７５、７６との間でジ
ャムが発生した場合、図１５に示すように上段給紙カセ
ット５１をひきだし、搬送ガイド７１ａを矢印Ｃ方向へ
揺動させることによって、ジャム紙を取り出す必要があ
り、ジャム紙の除去が煩雑であった。

【０００９】なお、この場合において、図１６のように
両面搬送ユニット７１を給紙カセットのようにひきだす
方法も考えだされているが、さらにコストが高くつくと
いう問題点があった。

【００１０】そこで、本発明は、装置本体の高さを低く
するとともに、装置本体の構成を簡単にし、さらにジャ
ム紙の除去を容易にするシート材の給搬送装置並びにこ
れを備えた画像形成装置を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述のごとき
事情に鑑みてなされたものであって、給紙カセットに収
納されているシート材を給搬送する給搬送部材と、該給
搬送部材によって搬送されるシート材をガイドする補助
搬送路とを本体フレーム内に備えたシート材の給搬送装
置において、前記搬送路の一部が、前記給紙カセットの
底部下面に形成された上ガイドと、該上ガイドに下方か
ら対向する下ガイドとによって補助搬送路として構成さ
れる、ことを特徴とするシート材の給搬送装置にある。

【００１２】また、前記本体フレーム内に、複数段の補
助搬送路を有するものであってもよい。

【００１３】さらに、少なくともひとつの前記補助搬送
路の下ガイドが、前記本体フレーム内に配置された仕切
り部材の上面に形成されると好ましい。

【００１４】また、ひとつの前記補助搬送路の下ガイド
が、前記本体フレーム底部上面に形成されるものであっ
てもよい。

【００１５】特に、前記補助搬送路のうち少なくとも１
つが、前記本体フレーム内に設けた画像形成部に対して
シート材を再給送するための再給送路であるとよい。

【００１６】また、前記補助搬送路のうち少なくとも１
つが、前記本体フレーム内に設けた画像形成部に対して
シート材を第１面から第２面に反転し再給送する反転路
であると好ましい。

【００１７】好ましくは、前記補助搬送路は、前記搬送
部材の１つとして前記給紙カセット底部下面の上ガイド
に下方から圧接されて搬送ニップを形成する弾性ローラ
を有するとよい。

【００１８】さらに、前記搬送部材は、上段給紙カセッ
トと下段給紙カセットの間に、下段給紙カセットに載置
されたシート材を給送するピックアップローラを有し該
ピックアップローラは上方に移動し前記弾性ローラとし
て再給送を行うとよい。

【００１９】また、前記給紙カセットは、前記本体フレ
ームに対して着脱自在に装着すると好ましい。

【００２０】また、前記給紙カセットは、前記本体フレ
ームに対する装着時に、前記補助搬送路に突出する揺動
レバーと、該揺動レバーの動きを検知する検知センサと
を有するとよい。

【００２１】好ましくは、前記下ガイドが、前記給紙カ
セットと一体に構成されるとよい。特に、前記給紙カセ
ットは、前記本体フレームからの取り外しに連動して前
記上ガイドとの間にジャムシート材を挟持しうる挟持レ
バーを有するとよい。

【００２２】また、前記給紙カセットは、リブを有し搬
送路を形成するとよい。

【００２３】そして、本発明は、画像形成部と前記シー
ト材の給搬装送置を備えてなる画像形成装置にも適用し
うる。

【００２４】

【作用】以上の構成に基づき、両面画像形成し、又は多
重画像形成する画像形成装置において、給紙カセット底
部下面に形成された上ガイドと、前記装置本体フレーム
内に配置された仕切り板の上面あるいは前記装置本体底
部上面に形成される下ガイド、及び、該下ガイドの延長
であって、給紙カセットに設けられたリブによって構成
される補助搬送路が、シート材の搬送方向を反転するた
めの反転路、又は、シート材を画像形成部へ再給送する
ための再給送路として使用される。このように上ガイド
を給紙カセット底部とすることによって、上ガイドが省
略可能となる。

【００２５】また、再給送路においては、シート材の搬
送部材として、弾性ローラが前記給紙カセット底部裏面
の上ガイドに下方から圧接されて搬送ニップを形成する
ようになっている。

【００２６】さらに、シート材を画像形成部へ搬送する
手段として再給紙路のすぐ下段の給搬層部材を共有して
もよい。これらによって、両面画像形成機構または多重
画像形成機構を備えた画像形成装置の高さをおさえるこ
とが可能となる。

【００２７】また、下ガイドを一体に構成される給紙カ
セットにおいて、下ガイドの裏側に挟持レバーを有し、
かつ前記下ガイド面には挟持レバーが可動できるよう切
欠きを有しており、装置本体に設置されたカム部材（不
図示）によって、前記給紙カセットを装置本体から抜い
た際は、挟持レバーが給紙カセットの底部下面側に形成
された上ガイドに当接して前記給紙カセット底部下面の
搬送路内のジャムシート材を一緒に引き出し、前記給紙
カセットを装置本体へ挿入する際は、挟持レバーを前記
搬送路上面より解除してシート材の搬送の邪魔にならな
いよう退避する構造で、ジャム処理をしやすくしてい
る。

【００２８】また、給紙カセット内のシート材束を積載
する中板と前記給紙カセット底部との間にはシート材を
検知する検知センサが配設されていて、該検知センサの
一端はカセット底面部を切欠き、シート材搬送路へ突出
しており、該検知センサのもう一端はカセット側面に露
出していて、装置本体側に設けられた投受光センサのセ
ンサ光を反射または遮断する板部材かつセンサ光反射板
が配設されている。さらに、前記再給紙路の搬送ローラ
と前記搬送ローラを駆動伝達させる手段とで構成される
再給紙ローラ駆動手段と該再給紙ローラ駆動手段を案内
するを装置本体に設けられたガイド部材を設けることに
より、前記再給紙ローラ駆動手段への前記検知センサの
配線、および装置本体への接続を省略することができ、
装置本体への装着も簡単にできる。

【００２９】

【実施例】

〈実施例１〉以下、図面に沿って、本発明による実施例
について説明する。

【００３０】図１に、本発明にかかる画像形成装置の一
例として電子複写方式の複写機Ｕの概略構成を示す。同
図に示す複写機Ｕは、画像形成装置本体（以下単に「装
置本体」という。）１を備えており、該装置本体１は、
本体フレームによって覆われている。装置本体１下部に
は、着脱可能な給紙カセット３が配設されており、該給
紙カセット３にはシート材束Ｓ３が積載収納されてい
る。そして、ピックアップローラ９によってシート束Ｓ
３から一枚ずつ分離されたシート材Ｓは、給紙ローラ対
５、６によって搬送ローラ対１１、１２へと搬送される
ようになっている。該搬送ローラ対１１、１２の下流に
は画像形成部１３、定着部１５が設けられており、画像
形成部１３は、該画像形成部１３に搬送されたシート材
Ｓに、光学ユニット１４によって形成されたトナー像が
シート材Ｓに形成されるように構成されており、定着部
１５は、シート材Ｓに転写されたトナー像を熱および圧
力を印加して定着するように構成されている。また、装
置本体１の上部には、排紙ローラ対１６、１７が設けら
れており、画像定着後のシート材Ｓを排紙積載部１８へ
排出するように構成されている。

【００３１】次に両面画像形成時について説明する。

【００３２】定着部１５の下流には、第１の切り替えレ
バー１９が揺動自在に配設されており、片面画像形成時
と両面画像形成時とでシート材の搬送路を切り替えるよ
うになっている。両面画像形成時においては、片面画像
形成されたシート材Ｓは、第１の切り替えレバー１９に
よって、反転ユニット２０内の搬送ローラ対２１、２
２、さらに、反転ローラ対２３、２４へと搬送される。
反転ローラ対２３、２４へと搬送されたシート材Ｓは、
下段の給紙カセット４の底部４ａの下面に形成される上
ガイド４ｋと装置本体１の底部１ａの上面に形成される
下ガイド１ｋとで構成される反転路４ｃ₁ に搬送され
る。カセット４の反転路４ｃ₁ へと搬送されたシート材
Ｓは、該シート材Ｓの後端を検知センサ２７で検知され
て反転ローラ対２３、２４の駆動が矢印Ｄから矢印Ｅへ
と方向が切り替えられることによって、搬送方向を変
え、さらに、第２の切り替えレバー２５によって、今度
はカセット４と同じ構成のカセット３の底部３ａの下面
に形成される上ガイド３ｈと装置本体１の中間仕切り部
１ｂの上面に形成される下ガイド１ｈとで構成される再
給紙路３ｃ₁ へと搬送される。中間仕切り部１ｂの下部
には再給紙駆動ユニット２８が設けられており、該再給
紙駆動ユニット２８は、スポンジ等の硬度の低い材質よ
りなる再給紙ローラ（弾性ローラ）２９、３０を備えて
いる。図３に示すように、該再給紙駆動ユニット２８
は、給紙カセットの底部３ａに搬送ニップＮを構成する
ように圧接して、シート材Ｓを搬送する。

【００３３】また、図４に示すように、給紙カセット３
には検知センサ３１が配設されており、シート材Ｓが再
給送路３ｃ₁ に搬送されてくると、揺動レバー３１ａが
揺動する。そして、該揺動レバー３１ａの揺動に連動し
て検知センサ３１の他端にある金属メッキ処理等が施さ
れたセンサ光反射板３１ｂが回動し、装置本体１側に装
着された反射式センサ３４の信号が変化することによっ
て、再給紙センサ３１は、シート材Ｓの再給紙路３ｃ₁
への搬送を検知する。これによって、本体制御部（図不
示）より再給紙ローラ２９、３０を停止する命令が出さ
れた後、所定時間経過後に再給紙ローラ２９、３０に駆
動が伝達され、シート材Ｓは、リブ３２を通って搬送ロ
ーラ対１１、１２へと搬送され、再び画像形成部１３で
シート裏面に画像形成されて、定着部１５にて定着され
た後、排紙積載部１８へ排出される。

【００３４】また、図２に示すように、再給紙路内３ｃ
₁ にシート材Ｓがジャムした場合は給紙カセット３を引
き出すことによって、再給紙ローラ２９、３０上のジャ
ム紙を取り出せるように構成されている。また、図３、
図４、図５に示すように、再給紙駆動ユニット２８は、
装置本体１後方より装置本体１に設けられた案内ガイド
１ｃ、１ｄに沿ってスライドして装着できる構成になっ
ており、駆動は反転ユニット２０内の両面駆動モータ８
３から伝達ギア８４、クラッチ付ギア８５、伝達ギア８
６を介して、再給紙ユニット２８内のプーリ対ギア８
７、タイミングベルト８８、９０、プーリ８９、９１を
経て再給紙ローラ２９、３０へ伝達されるようになって
いる。一方、反転ユニット２０は着脱自在になってお
り、また該反転ユニット２０を装置本体１に取り付けた
際伝達ギア８６と伝達ギア８７とがかみあようになって
いるため、再給紙駆動ユニット２８および反転ユニット
２０をユニット化しやすいように構成されている。 〈実施例２〉 次に、図６、図７、図８、図９を用いて第２の実施例を
示す。

【００３５】第１面に画像形成されたシート材Ｓの第２
面に画像形成を行う場合、該第１面に画像形成されたシ
ート材Ｓは、第１の切り替えレバー１９によって、反転
ユニット２０内の搬送ローラ対２１、２２へと搬送さ
れ、実施例１と同様に下段の給紙カセット４の底部４ａ
の下面に形成された上ガイド４ｋと装置本体１の底部１
ａの上面に形成された１ｋとで構成される反転路４ｃ₁
に搬送される。反転路４ｃ₁ へと搬送されたシート材Ｓ
は、該シート材Ｓの後端を検知センサ２７で検知される
と、反転ローラ対２３、２４の駆動が矢印Ｄから矢印Ｅ
へと方向が切り替わることによって搬送方向を変えた
後、第２の切り替えレバー２５によって、給紙カセット
４と同じ構成の給紙カセット３の底部３ａの下面に形成
された上ガイド３ｈと装置本体１の中間仕切り部１ｂの
上面に形成された下ガイド１ｈとで構成される再給紙路
３ｃ₁ へと搬送される。中間仕切り部１ｂの下部には再
給紙駆動ユニット４０が設けられており、該再給紙駆動
ユニット４０は、実施例１と異なり、単数の再給紙ロー
ラ４１を備えている。再給紙駆動ユニット４０は、実施
例１同様、装置本体１から着脱可能な構成になってお
り、該再給紙ローラ４１は実施例１同様にスポンジ等の
硬度の低い材質からなっていて、給紙カセット底部３ａ
に搬送ニップを形成するように圧接して、シート材Ｓを
搬送する。再給紙ローラ４１によって再給紙路３ｃ₁ 内
に搬送されたシート材Ｓの先端が、再給紙センサ３１に
よって検知されると、所定時間後に再給紙ローラ４１の
駆動が停止する。図７に示すように、さらに所定時間後
に、下段給紙カセット４に載置されたシート材Ｓを給送
する給紙ローラ７への駆動が矢印Ｆ方向へと伝達され、
タイミングベルト４４、トルクリミッタ４２を介して駆
動がピックアップローラ１０Ａへと伝達されて、アーム
９２が矢印Ｈ方向へ回動する。そして、トルクリミッタ
４２に設けられた所定のトルクによって一定圧力で、給
紙カセット底部３ａに当接したピックアップローラ１０
Ａによって、シート材Ｓは、搬送ローラ対１１、１２へ
と搬送される。シート材Ｓが搬送ローラ対１１、１２へ
と搬送された後は、給紙ローラ７への駆動は切られ、ピ
ックアップローラ１０Ａは自重によって元の位置にもど
る。なお、下段給紙カセット４からの給紙時において
は、給紙ローラ７はＧ方向に駆動され、ピックアップロ
ーラ１０Ａも図８のようにＪ方向に回動する。そして、
トルクリミッタ４２に設けられた所定トルクによって一
定圧力で、ピックアップローラ１０Ａによって、シート
材Ｓをピックアップする。シート材Ｓが搬送ローラ４
５、４６まで搬送されると、給紙ローラ７への駆動は切
られ、ばね４７によって元の位置にもどる。なお、トル
クリミッタ４２は、給紙カセット４に載置されたシート
材Ｓの給紙時、および再給紙時に共有できるように両方
向回転できるパウダー式を用いている。搬送ローラ対１
１、１２へと搬送されたシート材Ｓは、さらに画像形成
部１３でシート材の第２面に画像形成され、定着部１５
にて画像が定着された後、排紙積載部１８へと排出され
る。その他の構成、動作は第１の実施例と同様である。 〈実施例３〉さらに、図１０、図１１、図１２を用いて
第３の実施例を示す。

【００３６】第１面に画像形成されたシート材Ｓの第２
面に画像形成を行う場合、該第１面に画像形成されたシ
ート材Ｓは、第１の切り替えレバー１９によって、反転
ユニット２０内の搬送ローラ対２１、２２へと搬送され
後、下段給紙カセット４の底部に設けられた反転路４ｃ
₂ に送られる。図４に示すように、反転路４ｃ₂ は下段
給紙カセット本体４ａにガイド部４ｂを超音波溶着等に
よって結合されている。なお、ガイド部４ｂは、ビス止
め、スナップフィット止め等によって構成されていても
よい。給紙カセット４の反転路４ｃ₂ へと搬送されたシ
ート材Ｓの後端が検知センサ２７によって検知される
と、反転ローラ対２３、２４の駆動は矢印Ｄから矢印Ｅ
へと方向が切り替わり、第２の切り替えレバー２５によ
って、シート材Ｓは再給紙路３ｃ₂ へと搬送される。再
給紙路３ｃ₂ も給紙カセット４と同様に給紙カセット本
体３ａにガイド部３ｂを超音波溶着等（ビス止め、スナ
ップフィット止め等でも可）によって結合されている。
再給紙駆動ユニット４０は再給紙ローラ４１を備えてい
る。該再給紙ローラ４１はスポンジ等の硬度の低い材質
からなっており、図１２に示すように給紙カセット本体
３ａ側の上ガイド３ｈに搬送ニップを形成するように圧
接して、シート材Ｓを搬送する。再給紙ローラ４１によ
って、再給紙路３ｃ₂ ジャム内を搬送されたシート材Ｓ
の先端が、再給紙センサ３１によって検知されると、所
定時間後に再給紙ローラ４１は停止する。さらに所定時
間後に、下段給紙カセット４のピックアップローラ１０
Ａによって、シート材Ｓは、搬送ローラ対１１、１２へ
と搬送される。なお、ピックアップローラ１０Ａの動作
構成は実施例２と同様である。搬送ローラ１１、１２へ
と搬送されたシートＳは、再び画像形成部１３でシート
材の第２面に画像形成され、定着部１５にて画像が定着
された後、排紙積載部１８排出される。

【００３７】また、図１１に示すように、上段給紙カセ
ット３のガイド部３ｂには紙押さえ部材４８ａおよびば
ね４８ｂからなるジャム紙押さえ部材４８が備えられて
おり、再給送路３ｃ₂ 内でシート材Ｓがにジャムした場
合は、図１１のようにジャムシート材を押さえ、給紙カ
セットと一緒に引き出せるようになっており、ジャムシ
ート材処理性を向上させている。その他の機構、動作は
第１の実施例と同様である。 〈実施例４〉 さらに、図１３を用いて第４の実施例を示す。

【００３８】第１面に画像形成されたシート材Ｓの第２
面に画像形成を行う場合、該第１面に画像形成されたシ
ート材Ｓは、第１の切り替えレバー１９によって、反転
ユニット２０内の搬送ローラ対２１、２２へと搬送され
後、反転ローラ対１００、１０１を経て、上段給紙カセ
ット３の底面部３ａの下面に形成された上ガイド３ｈと
装置本体１の中間仕切り板１ｂの上面に形成された下ガ
イド１ｈとによって構成される反転路３ｃ₃ へと搬送さ
れる。反転路３ｃ₃ に搬送されたシート材の後端を検知
センサ２７Ａが検知すると、反転ローラ１００の回転が
Ｋ方向からＬ方向へと切り替わるとともに、第２の切り
替えレバー２５Ａが揺動して反転ユニット２０内の搬送
路（３ｃ₃ ，４ｃ₃ ）１０２を解放する。これによっ
て、シート材Ｓは、下段給紙カセット４の底面部４ａの
下面に形成された上ガイド４ｋと装置本体１の底面部板
１ａの上面に形成された下ガイド１ｋとによって構成さ
れる再給送路４ｃ₃ へと搬送される。その後、シート材
Ｓは、下段給紙カセット４の底面部４ａに圧接した再給
紙ローラ２９、３０によって、画像形成部１３に搬送さ
れ、該画像形成部１３においてシート材の第２面に画像
が形成される。そのほかの構成、動作に付いては、実施
例１と同様である。

【００３９】なお、第３の実施例に示した構成の給紙カ
セットを、本実施例に示すように上段の給紙カセットを
反転路として使用し、下段の給紙カセットを再給紙路と
して使用してもよい。

【００４０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
両面画像形成時または多面画像形成時において、給紙カ
セット底部下面を、補助搬送路の上ガイドとして使用
し、装置本体（特に高さ）の省スペース化を可能とする
とともに、装置の構造が簡単になる。また、再給紙路と
して使用されたカセット底部下面に形成された上ガイド
に下方から圧接されて搬送ニップを形成する弾性ローラ
を配設することによって、装置本体の省スペース化、装
置本体の構造の容易化をさらに図ることが可能となる。

【００４１】また、上記構成では再給送路の上ガイドと
して使用される給紙カセットと反転路の下ガイドとして
使用される給紙カセットとは共通の構成で対応でき、複
数の給送口どこでも同一の給紙カセットを互換性をもっ
て使用できる。

【００４２】また、給紙カセットを引き出すと搬送ニッ
プが解除され、補助搬送路がカセット底面と一体型にな
っており、さらに挟持レバーを有する構成のものは、補
助搬送路内に残っているシート材も引き出せるので、両
面画像形成時あるいは多重画像形成時でのジャムシート
材の除去性が向上する。

【００４３】また、再給紙路での再給紙ローラ部をユニ
ット化し、装置本体に案内ガイドを設け、検知センサを
給紙カセット内に装着すれば、装置本体へのユニットの
脱着の簡素化、ユニットの小型化、およびセンサの配
線、コネクタなども省け、構成の簡略化がはかれる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例に係る画像形成装置の全体を示す縦
断面図。

【図２】第１実施例における、給紙カセットを引き出し
た際の画像形成装置全体を示す縦断面図。

【図３】第１実施例における、画像形成装置に装着され
た給紙カセットの断面ａ−ａを示す縦断面図。

【図４】第１実施例における、画像形成装置に装着され
た給紙カセットの断面ｂ−ｂを示す縦断面図。

【図５】第１実施例における、再給紙駆動ユニットを装
置本体へ挿入する際の様子を示す縦断面図。

【図６】第２実施例に係る画像形成装置の全体を示す縦
断面図。

【図７】第２実施例における、再給紙路と共有する下段
の給紙カセットの給紙機構の平面図。

【図８】第２実施例における、再給送の際の下段給紙カ
セットの給送機構の縦断面図。

【図９】第２実施例における、通常給送の際の下段給紙
カセットの給送機構の縦断面図。

【図１０】第３実施例に係る画像形成装置の全体を示す
縦断面図。

【図１１】第３実施例における、給紙カセットを引き出
した際の画像形成装置全体を示す縦断面図。

【図１２】実施例３においる、画像形成装置に装着され
た給紙カセットの断面ｃ−ｃを示す縦断面図。

【図１３】第４実施例に係る画像形成装置の全体を示す
縦断面図。

【図１４】従来の両面画像形成機構を有する画像形成装
置の全体を示す縦断面図。

【図１５】従来例における、給紙カセットを引き出た際
の画像形成装置全体を示す縦断面図。

【図１６】従来例において両面ユニットを引き出しタイ
プにした際の断面図。

【符号の説明】

１ 画像形成装置本体 １ａ 本体フレーム底部 １ｂ 仕切り部材 １ｈ 下ガイド １ｋ 下ガイド ３、４ 給紙カセット ３ａ、４ａ 給紙カセット底部 ３ｈ 上ガイド ４ｋ 上ガイド ３Ｃ₁ 補助搬送路、再給送路 ４Ｃ₁ 補助搬送路、反転路 ５、６、７、８ 給搬送部材（給送ローラ対） ９、１０ 給搬送部材（ピックアップローラ） １１、１２ 給搬送部材（搬送ローラ対） １３ 画像形成部 １４ 光学ユニット １５ 定着部 １６ 給搬送部材（排紙ローラ対） １８ 排紙積載部 １９ 第１の切り替えレバー ２０ 反転ユニット ２１、２２ 給搬送部材（搬送ローラ対） ２３、２４ 給搬送部材（反転ローラ対） ２５ 第２の切り替えレバー ２７ 検知センサ ２８、４０ 再給紙駆動ユニット ２９、３０、４１ 給搬送部材（再給紙ローラ） ３１ 検知センサ ３１ａ 揺動レバー ３２、３３ リブ ４８、４９ 挟持レバー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B65H 5/36 B65H 3/00 310 B65H 85/00

Claims (14)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 給紙カセットに収納されているシート材
   を給搬送する給搬送部材と、該給搬送部材によって搬送
   されるシート材をガイドする搬送路とを本体フレーム内
   に備えたシート材の給搬送装置において、 前記搬送路の一部が、前記給紙カセットの底部下面に形
   成された上ガイドと、該上ガイドに下方から対向する下
   ガイドとによって補助搬送路として構成される、 ことを特徴とするシート材の給搬送装置。
2. 【請求項２】 前記本体フレーム内に、複数段の補助搬
   送路を有する、 ことを特徴とする請求項１記載のシート材の給搬送装
   置。
3. 【請求項３】 少なくともひとつの前記補助搬送路の下
   ガイドが、前記本体フレーム内に配置された仕切り部材
   の上面に形成される、 ことを特徴とする請求項１又は２記載のシート材の給搬
   送装置。
4. 【請求項４】 ひとつの前記補助搬送路の下ガイドが、
   前記本体フレーム底部上面に形成される、 ことを特徴とする請求項１ないし請求項３のいずれか１
   項記載のシート材の給搬送装置。
5. 【請求項５】 前記補助搬送路のうち少なくとも１つ
   が、前記本体フレーム内に設けた画像形成部に対してシ
   ート材を再給送するための再給送路である、 ことを特徴とする請求項１ないし請求項４のいずれか１
   項記載のシート材の給搬送装置。
6. 【請求項６】 前記補助搬送路のうち少なくとも１つ
   が、前記本体フレーム内に設けた画像形成部に対してシ
   ート材を第１面から第２面に反転し再給送する反転路で
   ある、 ことを特徴とする請求項１ないし請求項５のいずれか１
   項記載のシート材の給搬送装置。
7. 【請求項７】 前記補助搬送路は、前記搬送部材の１つ
   として前記給紙カセット底部下面の上ガイドに下方から
   圧接されて搬送ニップを形成する弾性ローラを有する、 ことを特徴とする請求項１ないし請求項６のいずれか１
   項記載のシート材の給搬送装置。
8. 【請求項８】 前記給搬送部材は、上段給紙カセットと
   下段給紙カセットとの間に、下段給紙カセットに載置さ
   れたシート材を給送するピックアップローラを有し、該
   ピックアップローラは上方に移動し前記弾性ローラとし
   てシート材の再給送を行う、 ことを特徴とする請求項７記載のシート材の給搬送装
   置。
9. 【請求項９】 前記給紙カセットは、前記本体フレーム
   に対して着脱自在に装着する、 ことを特徴とする請求項１ないし請求項８のいずれか１
   項記載のシート材の給搬送装置。
10. 【請求項１０】 前記給紙カセットは、前記本体フレー
    ムに対する装着時に、前記補助搬送路に突出する揺動レ
    バーと、該揺動レバーの動きを検知する検知センサとを
    有する、 ことを特徴とする請求項９記載のシート材の給搬送装
    置。
11. 【請求項１１】 前記下ガイドが、前記給紙カセットと
    一体に構成される、 ことを特徴とする請求項１又は請求項２記載のシート材
    の給搬送装置。
12. 【請求項１２】 前記給紙カセットは、前記本体フレー
    ムからの取り外しに連動して前記上ガイドとの間にジャ
    ムシート材を挟持しうる挟持レバーを有する、 ことを特徴とする請求項１１記載のシート材の給搬送装
    置。
13. 【請求項１３】 前記給紙カセットは、リブを有し前記
    搬送路を形成する、 ことを特徴とする請求項１ないし請求項１２のいずれか
    １項記載のシート材の給搬送装置。
14. 【請求項１４】 前記請求項１ないし１３のいずれか１
    項記載のシート材の給搬送装置と画像形成部とを備えて
    なる画像形成装置。