JP4782044B2 - チップ形アルミニウム電解コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、チップ形アルミニウム電解コンデンサに関し、特に縦型のチップ形アルミニウム電解コンデンサに関する。
従来から実用化されているチップ形アルミニウム電解コンデンサには、例えば図6に示す縦型のものがある(特許文献1参照)。なお、以下の説明においては、この従来技術を「従来例1」と称する。
このチップ形アルミニウム電解コンデンサは一般的に次のように製造される。まず、高純度のアルミニウム箔にエッチング処理を施して表面積を拡大させる。このアルミニウム箔に化成処理を施してコンデンサの誘電体となる酸化皮膜を形成させた陽極箔、およびエッチング処理された陰極箔を製造する。この陽極箔および陰極箔(以下、この両者をあわせて「電極箔」と称する)を、セパレータを介し、巻回してコンデンサ素子1を作製する。
続いて、このコンデンサ素子1に電解質を含浸させ、含浸後のコンデンサ素子1を、有底円筒状の収納容器2に収納する。この収納容器2には、主としてアルミニウム製ケースが用いられる。
収納容器2の開口端は、電極を取り出すための引き出しリード線3が挿通される挿通孔を備えた封口材4によって封止される。この封口材4としては、主にイソブチレン−イソプレンラバー(IIR)やエチレンプロピレンターポリマー(EPT)のような弾性ゴムが用いられる。
封口材4の引き出しリード線挿通孔は、針穴加締や超音波溶接等の方法を用いて電極箔に接合された引き出しリード線3を挿通させることによって、その隙間が密封される。
このように作製されたコンデンサ本体に、引き出しリード線3が挿通可能な挿通孔を備えた、樹脂等からなる絶縁板5をコンデンサ本体の封口側に取り付け、絶縁板5に備えられている端子溝に沿って引き出しリード線3を折り曲げ、表面実装に対応できる形状とする。
上記のような縦型のチップ形アルミニウム電解コンデンサは、加熱・加圧を伴うモールド加工等をせずに製作が可能であり、コンデンサ素子の特性劣化を生じさせることなく製品化ができるので、高い実用性を有している。
上述のとおり、上記のチップ形アルミニウム電解コンデンサは、その駆動用としてγ−ブチロラクトン(GBL:沸点204℃)やエチレングリコール(EG:沸点198℃)等を主溶媒とする電解液またはポリチオフェン、ポリピロール等の固体電解質が用いられている。
ところで、上記のチップ形アルミニウム電解コンデンサは、基板実装時にリフロー工程による表面実装が行われる。このリフロー実装では、スクリーンマスクを用いて基板ランドパターンにクリーム状のはんだを塗布し部品を搭載した状態で、基板自体をはんだ溶融温度以上の高温雰囲気中ではんだ付けを行う。
さらに、環境対応を考慮して、実装に使用されるはんだも従来の共晶はんだ(Sn−37Pb:融点約183℃)から、鉛を含まない無鉛はんだ(例えばSn−3.0Ag−0.5Cu:融点約217℃)への切り替えも進んでおり、リフロー実装時に部品がおかれる温度はますます上昇している。
このリフロー実装工程においては、基板に搭載されるチップ形アルミニウム電解コンデンサ自体が高温下におかれることにより、内部に含まれる電解液または未重合の固体電解質や溶媒の蒸散が起こり、コンデンサ本体の内部圧力が上昇する。この内部圧力(図6(c)において矢印Pで表される圧力)の上昇により封口材4が変形し、これに起因する絶縁板5への圧力による変形が起こり、図6(c)に示すように、リード線が絶縁板底面より浮き上がり、はんだ付け不良を起こしてしまう可能性がある。
上記の封口材の変形を抑制する方法として、例えば特許文献2に示されるような封口材が提案されているが、近年、機器の小形化に伴い、縦型のチップ形アルミニウム電解コンデンサの低背化が進み、弾性封口材の厚さも薄形化していることに鑑みると、特許文献2で提示されている方法には限界がある。
また、縦型のチップ形アルミニウム電解コンデンサが低背化されるにつれて、絶縁板の薄形化も進んでいるが、この薄形化により絶縁板の割れが発生しやすくなっている。
このような背景から、絶縁板自体には耐熱変形性および耐負荷変形性を含めた強度の向上が必要となる。
上記のような絶縁板の強度向上を図ることを目的として、例えば特許文献3に提示されているように、絶縁板の厚さを部分的に増し、封口材と当接させる方法があるが、この場合、絶縁板と封口材が当接しているため、リフロー実装時に引き出しリード線および基板ランドに与えられる熱が絶縁板を通してコンデンサ本体へ奪われてしまい、結果として、はんだ接合部では充分な加熱がされず、はんだ付け不良を起こしてしまうという可能性が内在している。
他方、例えば特許文献4(以下、「従来例2」と称する)において、絶縁板のコンデンサ本体に対する耐振動性を向上させるため、絶縁板の封口材との当接面に1個以上の突起を設けた、縦型のチップ形アルミニウム電解コンデンサが提示されているが、絶縁板とコンデンサ本体との密着性を高めるべく、絶縁板の突起を封口材に当接させているので、当然ながら、本突起付の耐振動絶縁板でも反りが発生してしまう。
上述したように、チップ形アルミニウム電解コンデンサは、基板の表面に実装されて用いられる。このコンデンサの表面実装対象の基板には、大小様々なサイズの部品が搭載され、同一の実装温度条件下でリフロー実装がされる。
そのため、比較的熱容量の小さな部品が過熱状態に陥らないようにリフロー実装の温度条件を設定した際、比較的熱容量の大きな部品においては、部品本体に熱が吸収されるので、リード線部分やランドへ充分な熱が渡らず、はんだ溶融が不充分になりはんだ付け不良を起こしてしまう場合がある。
したがって、チップ形アルミニウム電解コンデンサとしては、コンデンサ本体に熱を吸収され難い構造が望ましい。
特許第2703718号公報 特開2000−182906号公報 特許第2847718号公報 特開2004−247639号公報
本発明は、上記技術的課題に鑑みなされたもので、製品高さを変えることなく絶縁板の強度の向上を図り、以ってリフロー耐熱性の高いチップ形アルミニウム電解コンデンサの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、アルミニウム箔に化成皮膜を形成した陽極箔と陰極箔とに、電極取り出し用の引き出しリード線を接続し、セパレータを介して巻回したコンデンサ素子と、電解質を含浸したコンデンサ素子を収納するための、有底筒状の金属製の収納容器と、該収納容器の開口端を封口すると共に上記コンデンサ素子に接続した引き出しリード線が挿通される挿通孔を有した弾性封口材とで形成されるコンデンサ本体と、樹脂により形成され、上記引き出しリード線が挿通される挿通孔および引き出しリード線が収納される端子溝を有した絶縁板と、を取り付けてなるチップ形アルミニウム電解コンデンサにおいて、上記絶縁板のコンデンサ本体封口部側に面する側には、その封口領域内において上記弾性封口材の下端面との間に凸部を設け、該凸部と上記弾性封口材下端面との間に隙間が設けられている。
上記構成によると、収納容器の開口内において絶縁板の凸部が封口材の下端面と隙間を空けた状態で立設しているので、基板実装時のはんだリフロー工程においてコンデンサ本体の内部圧力の上昇によって封口材に変形が生じるが、この変形を生じた封口材の下端面が絶縁板の凸部に当接支持される。その結果、はんだリフロー時に絶縁板の反り(変形)や製品膨張が抑制される。
また、封口材と絶縁板のコンデンサ本体封口部側の面の封口領域全面とが当接するのではなく、封口材と絶縁板の凸部とが当接するので、リフロー実装時に引き出しリード線および基板ランドに与えられる熱が絶縁板を通してコンデンサ本体へ奪われにくくなる。その結果、はんだ接合部では充分な加熱がなされ、はんだ付け不良を起こす可能性が少なくなる。
また、上記凸部は、封口領域外縁と引き出しリード線および/または引き出しリード線間に形成された長手部材である。これは、上記凸部は、その断面形状が角形(三角形、矩形(四角形)や台形等を含む概念)、半円形、円弧形等の形状をなし、三角柱形や四角柱形(直方体形を含む)等の長手の部材であることを意味する。
上記構成によると、凸部の封口材下端面との対向面積(換言すると、凸部の上記内部圧力に対する受圧面積)が大となり、それによって基板実装時のはんだリフロー工程での凸部の変形を生じた封口材に対する当接支持力が増大する。
第1の態様では、上記凸部は、互いに対向する上記絶縁板の引き出しリード線挿通孔を結ぶ線分に対して直交する方向に沿って延びるように、少なくとも1箇所以上設けられている。
第2の態様では、上記凸部は、互いに対向する上記絶縁板の引き出しリード線挿通孔を結ぶ線分に対して平行する方向に沿って延びるように、少なくとも1箇所以上設けられている。
第3の態様では、上記凸部は、互いに対向する上記絶縁板の引き出しリード線挿通孔を結ぶ線分に対して平行する方向および直交する方向の両方向に沿って延びるように、それぞれ1箇所以上設けられている。
なお、上記凸部は、互いに対向する上記絶縁板の引き出しリード線挿通孔を結ぶ線分の中心線に対して線対称をなすことが好ましい。この場合、リフロー実装工程にいて電解質の蒸散に起因して発生するコンデンサ本体の内部圧力を凸部が均一分散して受け得る。
本発明では、絶縁板のコンデンサ本体封口部側に面する側に、その封口領域内において封口材との下端面との間に隙間間隔が生じるように、1箇所以上の凸部を設けることによって、絶縁板が上述の封口材の変形に伴う圧力に、より耐えられる構造となる。
また、リフローはんだ付けの際に引き出しリード線に加わる熱をコンデンサ本体が吸収することを抑制でき、はんだ付け性に影響を与えないで絶縁板の強度を向上させることができると共に、チップ形アルミニウム電解コンデンサのリフロー耐熱性の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施例について、図面に基づき詳細に説明する。
[実施例1]
図1は本発明の実施例1に係る縦型のチップ形アルミニウム電解コンデンサの構成を示しており、同図(a)は断面概略図、同図(b)は絶縁板をコンデンサ本体封口部に面する側から見た概略図、同図(c)は同図(b)のA−A’線に沿う断面概略図である。
図1を参照して説明する。本実施例1に係る縦型のチップ形アルミニウム電解コンデンサは、(1)アルミニウム箔に化成皮膜を形成した陽極箔と陰極箔とに、電極取り出し用の引き出しリード線3を接続し、セパレータを介して巻回したコンデンサ素子1と、電解液を含浸したコンデンサ素子1を収納するための、有底筒状の金属製の収納容器2と、収納容器2の開口端を封口すると共にコンデンサ素子1に接続した引き出しリード線3が挿通される挿通孔を有した弾性封口材4とで形成されるコンデンサ本体と、(2)樹脂等により形成され、引き出しリード線3が挿通される挿通孔および引き出しリード線が収納される端子溝を有した絶縁板5とを取り付けてなる。
収納容器2は、アルミニウムを素材として作製されたケースである。他方、封口材4は、イソブチレン−イソプレンラバー(IIR)やエチレンプロピレンターポリマー(EPT)のような弾性ゴムを素材として作製されている。
絶縁板5のコンデンサ本体封口部側に面する側には、その封口領域、即ち封口加工部(図1(b)中点線で囲まれている領域)の内径r内において封口材4との下端面との間に隙間間隔が生じるように、1箇の凸部5aが設けられている。
凸部5aは、互いに対向する絶縁板5の引き出しリード線挿入孔に挟まれるように配置されている。この凸部5aは、直方体形をなす長手の部材であって、上記一対の引き出しリード線挿入孔を結ぶ線分に対して直交する方向に沿って延びている。また、この直方体形の凸部5aは、互いに対向する引き出しリード線挿入孔を結ぶ線分の中心線に対して線対称をなしている。即ち、凸部5aは、上記線分の中心線に沿って延在している。
上記封口材4と凸部5aとの隙間間隔の寸法は、製品の高さにできる限り変化を与えない(即ち、製品の高さを大きくしない)ように設定されている。
ここで、本実施例1に係る縦型のチップ形アルミニウム電解コンデンサの製造方法について説明する。
まず、高純度のアルミニウム箔にエッチング処理を施して表面積を拡大させておき、このアルミニウム箔に化成処理を施してコンデンサの誘電体となる酸化皮膜を形成させた陽極箔、およびエッチング処理された陰極箔を作製する。この陽極箔および陰極箔(以下、この両者をあわせて「電極箔」と称する)を、セパレータを介し、巻回してコンデンサ素子1を作製する。
続いて、このコンデンサ素子1に電解液を含浸させ、含浸済みのコンデンサ素子1を収納容器2に収納する。その後、コンデンサ素子収納済みの収納容器2の開口端を封口材4によって封止する。なお、封口材4の引き出しリード線挿通孔は、針穴加締や超音波溶接といった方法を用いて電極箔に接合された引き出しリード線3を挿通させることによって、その隙間が密封される。この段階でコンデンサ本体が完成する。
次に、コンデンサ本体の封口側に絶縁板5を取り付け、コンデンサ本体の開口端を封止する。
そして、コンデンサ本体から引き出された引き出しリード線3を絶縁板5の挿入孔に挿入後、この挿入孔に連通する端子溝に沿って引き出しリード線3を折り曲げることによって、表面実装に対応できる形状とする。
上記のようにして製造されたチップ形アルミニウム電解コンデンサは、基板実装時にリフロー工程による表面実装が行われる。このリフロー実装では、スクリーンマスクを用いて基板ランドパターンにクリームはんだを塗布し部品を搭載した状態で、基板自体をはんだ溶融温度以上の高温雰囲気中ではんだ付けを行う。
このリフロー実装工程においては、基板に搭載されるチップ形アルミニウム電解コンデンサ自体が高温雰囲気におかれることにより、内部に含まれる電解液の蒸散が起こり、コンデンサ本体の内部圧力が上昇する。この内部圧力の上昇により封口材4の変形が引き起こされる。
このとき、収納容器2の開口内において絶縁板5の凸部5aが封口材4の下端面と隙間を空けた状態で立設しているので、上記変形を引き起こした封口材4の下端面が絶縁板5の凸部5aに当接支持される。その結果、はんだリフロー時に絶縁板5の反り(変形)や製品膨張が抑制される。
また、封口材4と絶縁板5のコンデンサ本体封口部側の面の封口領域全面とが当接するのではなく、封口材4と絶縁板5の凸部5aとが当接するので、リフロー実装時に引き出しリード線3および基板ランドに与えられる熱が絶縁板5を通してコンデンサ本体へ奪われにくくなる。その結果、リフローはんだ付け性を維持したままリフロー耐熱性を向上させることが可能となる。
なお、本実施例1において、上記凸部の断面形状は、四角形に限定されるものではなく、図2において5bで示すように三角形であってもよく、また図3において5cで示すように円弧形であってもよい。あるいは、特に図示していないが、上記凸部の断面形状は、台形や半円形のような形状でもよい。
[実施例2]
図4は本発明の実施例2に係る縦型のチップ形アルミニウム電解コンデンサの構成を示しており、同図(a)は断面概略図、同図(b)は絶縁板をコンデンサ本体封口部に面する側から見た概略図、同図(c)は同図(b)のD−D’線に沿う断面概略図である。
図4を参照して説明する。本実施例2に係る縦型のチップ形アルミニウム電解コンデンサの特徴は、左右一対の凸部5dが互いに対向する絶縁板5の引き出しリード線挿入孔を挟んだ状態で当該引き出しリード線挿入孔を結ぶ線分に対して平行する方向に沿って延びている点、および上記凸部5d同士が上記一対の引き出しリード線挿入孔を結ぶ線分の中心線に対して線対称をなしている点にある。
本実施例2では、上記実施例1と同様の作用・効果を奏することに加えて、上記のような配置状態で凸部5dを収納容器2の開口内において封口材4の下端面と隙間を空けた状態で立設させることにより、絶縁板5の強度、特に上記引き出しリード線挿通孔が対向する方向と平行した方向での曲げ強度をより向上させることが可能である。
なお、本実施例2において、上記凸部5dの断面形状は、四角形に限定されるものではなく、上記実施例1と同様に、三角形であってもよく、また円弧形であってもよい。あるいは、台形や半円形のような形状でもよい。
[実施例3]
図5は本発明の実施例3に係る縦型のチップ形アルミニウム電解コンデンサの構成を示しており、同図(a)は断面概略図、同図(b)は絶縁板をコンデンサ本体封口部に面する側から見た概略図、同図(c)は同図(b)のE1−E1’線に沿う断面概略図、同図(d)は同図(b)のE2−E2’線に沿う断面概略図である。
図5に示す本実施例3に係る縦型のチップ形アルミニウム電解コンデンサは、上述の実施例1および実施例2を組み合わせたものである。
具体的には、互いに対向する絶縁板5の引き出しリード線挿入孔を結ぶ線分と直交する方向に延びる中央の凸部5eが当該引き出しリード線挿入孔に挟まれるように延び、かつ、互いに対向する絶縁板5の引き出しリード線挿入孔を結ぶ線分と平行する方向に延びる上下一対の凸部5eが当該引き出しリード線挿入孔を挟んだ状態で延びている点、およびこれら一体化された中央および上下一対の凸部5eが上記一対の引き出しリード線挿入孔を結ぶ線分の中心線に対して線対称をなしている点に特徴を有しており、その他の構成は上記実施例1と同様である。
本実施例3では、上記実施例1と同様の作用・効果を奏することに加えて、上記のような配置状態で凸部5eを収納容器2の開口内において封口材4の下端面と隙間を空けた状態で立設させることにより、絶縁板5の強度、特に上記引き出しリード線挿通孔が対向する方向と直交した方向、および平行した方向の双方での曲げ強度をより向上させることが可能である。
なお、本実施例3において、上記凸部5eの断面形状は、四角形に限定されるものではなく、上記実施例1および実施例2と同様に、三角形であってもよく、また円弧形であってもよい。あるいは、台形や半円形のような形状でもよい。
上述までの実施例1〜3の絶縁板を用いたチップ形アルミニウム電解コンデンサを試作し、リフロー処理前(L0)とリフロー処理後(L2)の製品高さの差、即ち製品膨張量(L2−L0)と、絶縁板5の反り量(t)を測定し、従来例1(特許文献1)および従来例2(特許文献4)との比較を行った。試作試験を行ったのはφ6.3×5.4Lサイズ、リフロー条件はピーク温度が260℃、230℃を超える時間が60秒、リフロー処理回数は2回である。この試験結果を表1に示す。
Figure 0004782044
表1の結果から明らかなように、実施例1〜3のように絶縁板の凸部を封口材の下端面と隙間間隔をあけて立設させることで、絶縁板の変形が従来例1および従来例2に比べ抑制されており、絶縁板の反り量で比較すると、実施例2では、従来例1に対して約38%抑制されており、従来例2に対しては約40%抑制されている。同様に、実施例3では、従来例1に対しては約37%抑制されており、従来例2に対しては約39%抑制されている。
さらに、製品膨張値についても、実施例1〜3の構成を採用することでその抑制が図られている。
このように、絶縁板の強度を向上させその変形(反り)を抑制したことで、コンデンサの製品としての製品高さに関する膨張も抑制できることが分かった。
上述の試験では、実施例1〜3を用いて評価を行ったが、実施例1やその変形例(図2および図3参照)でも同様の効果が得られるのは自明である。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではない。例えば、実施例1〜3では凸部が絶縁板の引き出しリード線挿入孔を結ぶ線分の中心線に対して線対称をなしている例について記載したが、凸部の平面視形状の一部を他の部分と異ならせるなどして上記凸部の線対称関係を崩しても本発明の目的は十分に達成し得る。その他、本明細書に添付の特許請求の範囲内での種々の設計変更および修正を加え得ることは勿論である。
本発明は、製品高さを変えることなく絶縁板の強度の向上を図り、以ってコンデンサ自体のリフロー耐熱性を高くできるゆえ、チップ形アルミニウム電解コンデンサ、特に縦型のチップ形アルミニウム電解コンデンサとして有用である。
本発明の実施例1を示す(a)は断面概略図、(b)は絶縁板をコンデンサ本体封口部に面する側から見た概略図、(c)は(b)のA−A’線に沿う断面概略図。 本発明の実施例1の変形例を示す(a)は断面概略図、(b)は絶縁板をコンデンサ本体封口部に面する側から見た概略図、(c)は(b)のB−B’線に沿う断面概略図。 本発明の実施例1の他の変形例を示す(a)は断面概略図、(b)は絶縁板をコンデンサ本体封口部に面する側から見た概略図、(c)は(b)のC−C’線に沿う断面概略図。 本発明の実施例2を示す(a)は断面概略図、(b)は絶縁板をコンデンサ本体封口部に面する側から見た概略図、(c)は(b)のD−D’線に沿う断面概略図。 本発明の実施例3を示す(a)は断面概略図、(b)は絶縁板をコンデンサ本体封口部に面する側から見た概略図、(c)は同図(b)のE1−E1’線に沿う断面概略図、(d)はE2−E2’線に沿う断面概略図。 従来例1の構成を示しており、(a)は側面外観図、(b)は半透視図、(c)は内部圧力によって引き起こされる封口材および絶縁板の変形を模式的に示す図。
符号の説明
1 コンデンサ素子
2 収納容器
3 引き出しリード線
4 封口材
5 絶縁板
5a〜5e 凸部(絶縁板の強度向上用)
P コンデンサ本体内部で、加熱により発生する内部圧力
r 収納容器の封口加工部の内径

Claims (6)

  1. アルミニウム箔に化成皮膜を形成した陽極箔と陰極箔とに、電極取り出し用の引き出しリード線を接続し、セパレータを介して巻回したコンデンサ素子と、電解質を含浸したコンデンサ素子を収納するための、有底筒状の金属製の収納容器と、該収納容器の開口端を封口すると共に上記コンデンサ素子に接続した引き出しリード線が挿通される挿通孔を有した弾性封口材とで形成されるコンデンサ本体と、
    樹脂により形成され、上記引き出しリード線が挿通される挿通孔および引き出しリード線が収納される端子溝を有した絶縁板とを取り付けてなるチップ形アルミニウム電解コンデンサにおいて、
    上記絶縁板のコンデンサ本体封口部側に面する側には、その封口領域内において上記弾性封口材の下端面との間に凸部を設け、該凸部と上記弾性封口材下端面との間に隙間を設けたことを特徴とするチップ形アルミニウム電解コンデンサ。
  2. 上記凸部は、封口領域外縁と引き出しリード線および/または引き出しリード線間に形成された長手部材であることを特徴とする請求項1に記載のチップ形アルミニウム電解コンデンサ。
  3. 上記凸部は、互いに対向する上記絶縁板の引き出しリード線挿通孔を結ぶ線分に対して直交する方向に沿って延びるように、少なくとも1箇所以上設けられていることを特徴とする請求項2に記載のチップ形アルミニウム電解コンデンサ。
  4. 上記凸部は、互いに対向する上記絶縁板の引き出しリード線挿通孔を結ぶ線分に対して平行する方向に沿って延びるように、少なくとも1箇所以上設けられていることを特徴とする請求項2に記載のチップ形アルミニウム電解コンデンサ。
  5. 上記凸部は、互いに対向する上記絶縁板の引き出しリード線挿通孔を結ぶ線分に対して平行する方向および直交する方向の両方向に沿って延びるように、それぞれ1箇所以上設けられていることを特徴とする請求項2に記載のチップ形アルミニウム電解コンデンサ。
  6. 上記凸部は、互いに対向する上記絶縁板の引き出しリード線挿通孔を結ぶ線分の中心線に対して線対称をなしていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のチップ形アルミニウム電解コンデンサ。
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