JP4779208B2 - 液晶配向膜の形成方法および液晶表示素子 - Google Patents
液晶配向膜の形成方法および液晶表示素子 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶配向膜の形成方法および液晶表示素子に関するものである。詳しくは、ポリアミド酸またはポリアミド酸エステルと有機シラン化合物とを含有するワニス組成物を用い、低温で焼成して液晶配向膜を形成する方法、およびこの方法を用いて形成した配向膜を有する液晶表示素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
時計や電卓に用いられている液晶表示素子には、2枚で一対をなす電極基板の間でネマチック液晶分子を90度に捻った構造のツイスト・ネマチック(以下TNと略す)モードが主に採用されている。また、ねじれ角を180〜300度と大きくしたスーパーツイステッドネマチック(以下STNと略す)モードも開発され、大画面でも表示品位の良好な液晶表示素子が得られるようになった。さらに、近年、マトリックス表示やカラー表示などを行うようになってきたため、多数の画素電極とこれらのON−OFFを行うことのできるアクティブ型ツイストネマチックモードを採用したMIM(金属―絶縁層―金属)素子や、TFT(電界効果型薄膜トランジスタ)素子の開発が盛んになってきた。これらの液晶表示素子に用いられる液晶配向膜は、ガラス基板上に形成された電極と液晶とが直接接触して液晶劣化現象を防止するとともに液晶分子を一様に配向させる必要がある。
【0003】
従来の液晶配向膜のほとんどは、可溶性ポリイミドまたはポリアミド酸を溶媒に溶解した配向剤を基板上に塗布するタイプの配向膜であるが、可溶性ポリイミドは加熱硬化の必要がなく、溶媒が蒸発する程度の温度で焼成すればよいメリットがある反面、塗布性や耐液晶性に難点がある。また、ポイミド前駆体タイプでは、ポリアミド酸をイミド化するために、180゜C〜300゜C程度の温度で加熱硬化する必要がある。近年、薄型軽量化等の要求からプラスチック基板が用いられつつあるが、プラスチック基板はガラス基板と比較してガラス転移点(Tg)が低いため、通常の焼成温度、いわゆる180℃以上では基板の精度等の問題から、焼成温度を低くすることが要求される。しかし、配向膜形成時の焼成温度を下げると、ラビング処理を行ったときに、配向膜の剥離、膜削れの発生、配向不良によるパネル欠陥が発生する。またポリアミド酸にプレチルト角を大きくする側鎖基を導入しても、プレチルト角が大きくならない等の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の問題点を解決することであり、問題となる配向膜の剥離、削れが無く、配向性が良好あるいは更に液晶分子のプレチルト角を大きくする効果を発現する液晶配向膜を提供することである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、鋭意研究開発を進めた結果、ポリアミド酸またはポリアミド酸エステルを含有する組成物に、特定の有機シラン化合物を含有させることにより100℃〜170℃の低温で焼成しても、液晶配向膜の剥離、削れもなく、配向性が良好であり、液晶表示素子配向膜として優れていることを見いだした。また、側鎖基を有するポリアミド酸またはポリアミド酸エステルと該有機シラン化合物を使用することにより、低温焼成でも大きなプレチルト角が発現することを見出し、これらの知見を元に本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は下記の(1)〜(15)項に示される。
【0007】
(1)式(1)
【化15】
(式中、G1はテトラカルボン酸残基、G2はジアミン残基、Rは水素または一価の有機基であり、2個のRは同じでも異なっていてもよい。)で表される重合単位の重合体であるポリアミド酸またはポリアミド酸エステルの含有割合が0.1〜25重量%であり、式(2)
【化16】
(式中、R0は炭素数1〜5のアルキル、X0は1価の有機基、pは0〜3の整数であり、Z0は単結合または炭素数1〜12のアルキレンであり、2個のR0は同じでも異なっていてもよい。)で表される有機シラン化合物の含有割合が0.001〜5重量%であり、そして溶媒の含有割合が75重量%以上99.9重量%未満であるワニス組成物を用い、焼成温度を100〜170℃とすることを特徴とする液晶配向膜の形成方法。
【0008】
(2)ポリアミド酸またはポリアミド酸エステルが、式(1)におけるG1およびG2の少なくとも一方が炭素数3以上の側鎖基を有する残基である重合単位を、1モル%以上含有する重合体であることを特徴とする、前記(1)項に記載の液晶配向膜の形成方法。
【0009】
(3)ポリアミド酸またはポリアミド酸エステルが、式(1)におけるG1およびG2の少なくとも一方が炭素数3以上の側鎖基を有する残基である重合単位からなる重合体と、式(1)におけるG1およびG2のどちらも炭素数3以上の側鎖基を有しない残基である重合単位からなる重合体との混合物であり、この混合物中に占める式(1)におけるG1およびG2の少なくとも一方が炭素数3以上の側鎖基を有する残基である重合単位からなる重合体の配合量が、0.1〜50重量%であることを特徴とする、前記(1)項に記載の液晶配向膜の形成方法。
【0010】
(4)式(2)において、X0がメチル、アルケニル、ハロゲン、アミノ基、グリシドキシ基、メタクロリキシ基、アルキルフェニル、アルケニルフェニル、ハロゲン化フェニル、アミノフェニル、グリシドキシフェニル、メタクロリキシフェニル、または3,4-エポキシシクロヘキシルであり、Z0が単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、pが0〜2である有機シラン化合物を用いることを特徴とする、前記(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の液晶配向膜の形成方法。
【0011】
(5)式(2)において、pが0または1である有機シラン化合物を用いることを特徴とする、前記(4)項に記載の液晶配向膜の形成方法。
【0012】
(6)式(2)において、X0がアミノ基またはグリシドキシ基であり、Z0が単結合または炭素数1〜5のアルキレンである有機シラン化合物を用いることを特徴とする、前記(5)項に記載の液晶配向膜の形成方法。
【0013】
(7)前記(1)〜(6)項のいずれか1項に記載の方法によって形成された液晶配向膜を有する液晶表示素子。
【0014】
(8)プラスチック基板が用いられていることを特徴とする、前記(7)項に記載の液晶表示素子。
【0015】
(9)式(3)〜式(5)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物(以下、成分Aと称する。)を含有し、少なくとも1種の光学活性化合物を含有してもよい液晶組成物を含む、前記(7)または(8)項に記載の液晶表示素子。
【化17】
(これらの式中、R1は炭素数1〜10のアルキルであり、この基中の相隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置換されてもよく、また任意のHはFで置換されてもよく;X1はF、Cl、CF3、OCF3、OCF2H、CF2H、CFH2、OCF2CF2HまたはOCF2CFHCF3であり;L1およびL2は各々独立してHまたはFであり;Z1およびZ2は各々独立して1,2−エチレン、1,4−ブチレン、COO、CF2O、OCF2、CH=CHまたは単結合であり;環Bは1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレンまたは環上の1〜4個のHがFで置換されている1,4−フェニレンであり;環Cは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたは環上の1〜4個のHがFで置換されている1,4−フェニレンである。)
【0016】
(10)式(6)〜式(7)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物(以下、成分Bと称する。)を含有し、少なくとも1種の光学活性化合物を含有してもよい液晶組成物を含む、前記(7)または(8)項に記載の液晶表示素子。
【化18】
(これらの式中、R2およびR3は各々独立して炭素数1〜10のアルキルであり、この基中の相隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置換されてもよく、また任意のHはFで置換されてもよく;X2はCNまたはC≡C−CNであり;環Dは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Eは1,4−シクロヘキシレン、環上の1〜4個のHがFで置換されている1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイルであり;Z 3は1,2−エチレン、COOまたは単結合であり;L3,L4およびL5は各々独立してHまたはFであり、e,fおよびgは各々独立して0または1である。)
【0017】
(11)式(8)〜式(10)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物(以下、成分Cと称する。)を含有し、少なくとも1種の光学活性化合物を含有してもよい液晶組成物を含む、前記(7)または(8)項に記載の液晶表示素子。
【化19】
(これらの式中、R4およびR5は各々独立して炭素数1〜10のアルキルであり、この基中の相隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置換されてもよく、また任意のHはFで置換されてもよく;L 6およびL7は各々独立してHまたはFであるが、同時にHを示すことはなく;Z4およびZ5は各々独立して1,2−エチレン、COOまたは単結合である。)
【0018】
(12)前記の成分A、および式(11)〜式(13)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物(以下、成分Dと称する。)を含有し、少なくとも1種の光学活性化合物を含有してもよい液晶組成物を含む、前記(7)または(8)項に記載の液晶表示素子。
【化20】
(これらの式中、R6およびR7は各々独立して炭素数1〜10個のアルキルであり、この基中の相隣接しない任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置換されてもよく、また任意のHはFで置換されてもよく;環J、KおよびMは各々独立して、1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイル、環上の1〜4個のHがFで置換されている1,4−フェニレンであり;Z6およびZ7は各々独立して1,2−エチレン、C≡C、COO、CH=CHまたは単結合である。)
【0019】
(13)前記の成分Bおよび前記の成分Dを含有し、少なくとも1種の光学活性化合物を含有してもよい液晶組成物を含む、前記(7)または(8)項に記載の液晶表示素子。
【0020】
(14)前記の成分Cおよび前記の成分Dを含有し、少なくとも1種の光学活性化合物を含有してもよい液晶組成物を含む、前記(7)または(8)項に記載の液晶表示素子。
【0021】
(15)前記の成分A、前記の成分Bおよび前記の成分Dを含有し、少なくとも1種の光学活性化合物を含有してもよい液晶組成物を含む、前記(7)または(8)項に記載の液晶表示素子。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の液晶配向膜形成方法は、式(1)で表される重合単位の重合体であるポリアミド酸またはポリアミド酸エステル(以下、特に断りのない限り、これらをポリアミド酸類と称する。)の含有割合が0.1〜25重量%であり、式(2)で表される有機シラン化合物の含有割合が0.001〜5重量%であり、そして溶媒の含有割合が75重量%以上99.9重量%未満であるワニス組成物を用いて基板上に膜を形成し、100〜170℃の低温域で焼成し、必要に応じて配向処理することを特徴とする方法である。この方法によれば、焼成温度が低いため、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリアリレートまたはポリエチレンテレフタレートなどを材料とするプラスチック基板を用いることができ、得られる液晶配向膜は液晶分子に大きなプレチルト角を発現することができる。そして、ラビング特性においても前記の低温焼成での欠点を克服し、信頼性にも優れた特性を示すものである。
【0023】
本発明で使用される式(2)で示される有機シラン化合物の例を以下に示すが、本発明はこれらの例に限定されるわけではない。
式(2)において、X0がエポキシ基を有する基であり、Z0が単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、pが0〜2であり、R0が炭素数1〜4のアルキルである化合物として、グリシドキシトリメトキシシリルメタン、2―グリシドキシ−1−(トリメトキシシリル)エタン、3―グリシドキシ−1−(トリメトキシシリル)プロパン、4―グリシドキシ−1−(トリメトキシシリル)ブタン、5―グリシドキシ−1−(トリメトキシシリル)ペンタン、グリシドキシトリエトキシシリルメタン、2―グリシドキシ−1−(トリエトキシシリル)エタン、3―グリシドキシ−1−(トリエトキシシリル)プロパン、4―グリシドキシ−1−(トリエトキシシリル)ブタン、5―グリシドキシ−1−(トリエトキシシリル)ペンタン、
【0024】
4―グリシドキシフェニルトリメトキシシリルメタン、2―(4―グリシドキシフェニル)−1−(トリメトキシシリル)エタン、3―(4―グリシドキシフェニル)−1−(トリメトキシシリル)プロパン、4―(4―グリシドキシフェニル)−1−(トリメトキシシリル)ブタン、5―(4―グリシドキシフェニル)−1−(トリメトキシシリル)ペンタン、4―グリシドキシフェニルトリエトキシシリルメタン、2―(4―グリシドキシフェニル)−1−(トリエトキシシリル)エタン、3―(4―グリシドキシフェニル)−1−(トリエトキシシリル)プロパン、4―(4―グリシドキシフェニル)−1−(トリエトキシシリル)ブタン、5―(4―グリシドキシフェニル)−1−(トリエトキシシリル)ペンタン、
【0025】
グリシドキシジメトキシメチルシリルメタン、2―グリシドキシ−1−(ジメトキシメチルシリル)エタン、3―グリシドキシ−1−(ジメトキシメチルシリル)プロパン、4―グリシドキシ−1−(ジメトキシメチルシリル)ブタン、5―グリシドキシ−1−(ジメトキシメチルシリル)ペンタン、グリシドキシジエトキシエチルシリルメタン、2―グリシドキシ−1−(ジエトキシエチルシリル)エタン、3―グリシドキシ−1−(ジエトキシエチルシリル)プロパン、4―グリシドキシ−1−(ジエトキシエチルシリル)ブタン、5―グリシドキシ−1−(ジエトキシエチルシリル)ペンタン、
【0026】
4―グリシドキシフェニルジメトキシメチルシリルメタン、2―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジメトキシメチルシリル)エタン、3―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジメトキシメチルシリル)プロパン、4―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジメトキシメチルシリル)ブタン、5―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジメトキシメチルシリル)ペンタン、4―グリシドキシフェニルジエトキシエチルシリルメタン、2―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジエトキシエチルシリル)エタン、3―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジエトキシエチルシリル)プロパン、4―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジエトキシエチルシリル)ブタン、5―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジエトキシエチルシリル)ペンタン、
【0027】
グリシドキシジメチルメトキシシリルメタン、2―グリシドキシ−1−(ジメチルメトキシシリル)エタン、3―グリシドキシ−1−(ジメチルメトキシシリル)プロパン、4―グリシドキシ−1−(ジメチルメトキシシリル)ブタン、5―グリシドキシ−1−(ジメチルメトキシシリル)ペンタン、グリシドキシジエチルエトキシシリルメタン、2―グリシドキシ−1−(ジエチルエトキシシリル)エタン、3―グリシドキシ−1−(ジエチルエトキシシリル)プロパン、4―グリシドキシ−1−(ジエチルエトキシシリル)ブタン、5―グリシドキシ−1−(ジエチルエトキシシリル)ペンタン、
【0028】
4―グリシドキシフェニルジメチルメトキシシリルメタン、2―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジメチルメトキシシリル)エタン、3―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジメチルメトキシシリル)プロパン、4―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジメチルメトキシシリル)ブタン、5―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジメチルメトキシシリル)ペンタン、4―グリシドキシフェニルジエチルエトキシシリルメタン、2―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジエチルエトキシシリル)エタン、3―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジエチルエトキシシリル)プロパン、4―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジエチルエトキシシリル)ブタン、5―(4―グリシドキシフェニル)−1−(ジエチルエトキシシリル)ペンタン、
【0029】
3、4―エポキシシクロヘキシルジメトキシメチルシリルメタン、2―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジメトキシメチルシリル)エタン、3―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジメトキシメチルシリル)プロパン、4―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジメトキシメチルシリル)ブタン、5―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジメトキシメチルシリル)ペンタン、3、4―エポキシシクロヘキシルジエトキシエチルシリルメタン、2―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジエトキシエチルシリル)エタン、3―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジエトキシエチルシリル)プロパン、4―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジエトキシエチルシリル)ブタン、5―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジエトキシエチルシリル)ペンタン、
【0030】
3、4―エポキシシクロヘキシルジメチルメトキシシリルメタン、2―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジメチルメトキシシリル)エタン、3―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジメチルメトキシシリル)プロパン、4―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジメチルメトキシシリル)ブタン、5―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジメチルメトキシシリル)ペンタン、3、4―エポキシシクロヘキシルジエチルエトキシシリルメタン、2―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジエチルエトキシシリル)エタン、3―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジエチルエトキシシリル)プロパン、4―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジエチルエトキシシリル)ブタン、5―(3、4―エポキシシクロヘキシル)−1−(ジエチルエトキシシリル)ペンタン、
【0031】
グリシドキシトリメチルシリルメタン、2―グリシドキシ−1−(トリメチルシリル)エタン、3―グリシドキシ−1−(トリメチルシリル)プロパン、4―グリシドキシ−1−(トリメチルシリル)ブタン、5―グリシドキシ−1−(トリメチルシリル)ペンタン、グリシドキシトリエチルシリルメタン、2―グリシドキシ−1−(トリエチルシリル)エタン、3―グリシドキシ−1−(トリエチルシリル)プロパン、4―グリシドキシ−1−(トリエチルシリル)ブタン、5―グリシドキシ−1−(トリエチルシリル)ペンタン、
【0032】
4−グリシドキシフェニルトリメトキシシラン、4−グリシドキシフェニルトリエトキシシラン、4−グリシドキシフェニルトリプロポキシシラン、4−グリシドキシフェニルトリブトキシシラン、4−グリシドキシフェニルジメトキシメチルシラン、4−グリシドキシフェニルジエトキシエチルシラン、4−グリシドキシフェニルジプロポキシプロピルシラン、4−グリシドキシフェニルジブトキシブチルシランなどを挙げることができる。
【0033】
式(2)において、X0がアミノ基またはアミノフェニル基であり、Z0が単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、pが0〜2であり、R0が炭素数1〜4のアルキルである化合物として、アミノトリメトキシシリルメタン、2―アミノ−1−(トリメトキシシリル)エタン、3―アミノ−1−(トリメトキシシリル)プロパン、4―アミノ−1−(トリメトキシシリル)ブタン、5―アミノ−1−(トリメトキシシリル)ペンタン、アミノトリエトキシシリルメタン、2―アミノ−1−(トリエトキシシリル)エタン、3―アミノ−1−(トリエトキシシリル)プロパン、4―アミノ−1−(トリエトキシシリル)ブタン、5―アミノ−1−(トリエトキシシリル)ペンタン、
【0034】
4―アミノフェニルトリメトキシシリルメタン、2―(4―アミノフェニル)−1−(トリメトキシシリル)エタン、3―(4―アミノフェニル)−1−(トリメトキシシリル)プロパン、4―(4―アミノフェニル)−1−(トリメトキシシリル)ブタン、5―(4―アミノフェニル)−1−(トリメトキシシリル)ペンタン、4―アミノフェニルトリエトキシシリルメタン、2―(4―アミノフェニル)−1−トリエトキシシリルエタン、3―(4―アミノフェニル)−1−(トリエトキシシリル)プロパン、4―(4―アミノフェニル)−1−(トリエトキシシリル)ブタン、5―(4―アミノフェニル)−1−(トリエトキシシリル)ペンタン、
【0035】
アミノジメトキシメチルシリルメタン、2―アミノ−1−(ジメトキシメチルシリル)エタン、3―アミノ−1−(ジメトキシメチルシリル)プロパン、4―アミノ−1−(ジメトキシメチルシリル)ブタン、5―アミノ−1−(ジメトキシメチルシリル)ペンタン、アミノジエトキシエチルシリルメタン、2―アミノ−1−(ジエトキシエチルシリル)エタン、3―アミノ−1−(ジエトキシエチルシリル)プロパン、4―アミノ−1−(ジエトキシエチルシリル)ブタン、5―アミノ−1−(ジエトキシエチルシリル)ペンタン、
【0036】
アミノジメチルメトキシシリルメタン、2―アミノ−1−(ジメチルメトキシシリル)エタン、3―アミノ−1−(ジメチルメトキシシリル)プロパン、4―アミノ−1−(ジメチルメトキシシリル)ブタン、5―アミノ−1−(ジメチルメトキシシリル)ペンタン、アミノジエチルエトキシシリルメタン、2―アミノ−1−(ジエチルエトキシシリル)エタン、3―アミノ−1−(ジエチルエトキシシリル)プロパン、4―アミノ−1−(ジエチルエトキシシリル)ブタン、5―アミノ−1−(ジエチルエトキシシリル)ペンタン、
【0037】
(4―アミノフェニル)ジメチルメトキシシリルメタン、2―(4―アミノフェニル)−1−(ジメチルメトキシシリル)エタン、3―(4―アミノフェニル)−1−(ジメチルメトキシシリル)プロパン、4―(4―アミノフェニル)−1−(ジメチルメトキシシリル)ブタン、5―(4―アミノフェニル)−1−(ジメチルメトキシシリル)ペンタン、4―アミノフェニルジエチルエトキシシリルメタン、2―(4―アミノフェニル)−1−(ジエチルエトキシシリル)エタン、3―(4―アミノフェニル)−1−(ジエチルエトキシシリル)プロパン、4―(4―アミノフェニル)−1−(ジエチルエトキシシリル)ブタン、5―(4―アミノフェニル)−1−(ジエチルエトキシシリル)ペンタン、
【0038】
アミノトリメチルシリルメタン、2―アミノ−1−(トリメチルシリル)エタン、3―アミノ−1−(トリメチルシリル)プロパン、4―アミノ−1−(トリメチルシリル)ブタン、5―アミノ−1−(トリメチルシリル)ペンタン、アミノトリエチルシリルメタン、2―アミノ−1−(トリエチルシリル)エタン、3―アミノ−1−(トリエチルシリル)プロパン、4―アミノ−1−(トリエチルシリル)ブタン、5―アミノ−1−(トリエチルシリル)ペンタン、
【0039】
アミノジメチルメトキシシラン、アミノジエチルエトキシシラン、アミノジプロピルプロポキシシラン、アミノジブチルブトキシシラン、グリシドキシジメチルメトキシシラン、グリシドキシジエチルエトキシシラン、グリシドキシジプロピルプロポキシシラン、グリシドキシジブチルブトキシシラン、
【0040】
4−アミノフェニルジメチルメトキシシラン、4−アミノフェニルジエチルエトキシシラン、4−アミノフェニルジプロピルプロポキシシラン、4−アミノフェニルジブチルブトキシシラン、4−グリシドキシフェニルジメチルメトキシシラン、4−グリシドキシフェニルジエチルエトキシシラン、4−グリシドキシフェニルジプロピルプロポキシシラン、4−グリシドキシフェニルジブチルブトキシシラン、4−ビニルフェニルジメチルメトキシシラン、4−ビニルフェニルジエチルエトキシシラン、4−ビニルフェニルジプロピルプロポキシシラン、4−ビニルフェニルジブチルブトキシシラン、
【0041】
4−アミノフェニルトリメトキシシラン、4−アミノフェニルトリエトキシシラン、4−アミノフェニルトリプロポキシシラン、4−アミノフェニルトリブトキシシラン、4−アミノフェニルジメトキシメチルシラン、4−アミノフェニルジエトキシエチルシラン、4−アミノフェニルジプロポキシプロピルシラン、4−アミノフェニルジブトキシブチルシランなどを挙げることができる。
【0042】
式(2)において、X0がビニル基またはビニルフェニル基であり、Z0が単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、pが0〜2であり、R0が炭素数1〜4のアルキルである化合物として、ビニルトリメトキシシリルメタン、2―ビニル−1−(トリメトキシシリル)エタン、3―ビニル−1−(トリメトキシシリル)プロパン、4―ビニル−1−(トリメトキシシリル)ブタン、5―ビニル−1−(トリメトキシシリル)ペンタン、ビニルトリエトキシシリルメタン、2―ビニル−1−(トリエトキシシリル)エタン、3―ビニル−1−(トリエトキシシリル)プロパン、4―ビニル−1−(トリエトキシシリル)ブタン、5―ビニル−1−(トリエトキシシリル)ペンタン、
【0043】
4―ビニルフェニルトリメトキシシリルメタン、2―(4―ビニルフェニル)−1−トリメトキシシリルエタン、3―(4―ビニルフェニル)−1−トリメトキシシリルプロパン、4―(4―ビニルフェニル)−1−トリメトキシシリルブタン、5―(4―ビニルフェニル)−1−トリメトキシシリルペンタン、4―ビニルフェニルトリエトキシシリルメタン、2―(4―ビニルフェニル)−1−トリエトキシシリルエタン、3―(4―ビニルフェニル)−1−トリエトキシシリルプロパン、4―(4―ビニルフェニル)−1−トリエトキシシリルブタン、5―(4―ビニルフェニル)−1−トリメトキシシリルペンタン、
【0044】
ビニルジメトキシメチルシリルメタン、2―ビニル−1−(ジメトキシメチルシリル)エタン、3―ビニル−1−(ジメトキシメチルシリル)プロパン、4―ビニル−1−(ジメトキシメチルシリル)ブタン、5―ビニル−1−(ジメトキシメチルシリル)ペンタン、ビニルジエトキシエチルシリルメタン、2―ビニル−1−(ジエトキシエチルシリル)エタン、3―ビニル−1−(ジエトキシエチルシリル)プロパン、4―ビニル−1−(ジエトキシエチルシリル)ブタン、5―ビニル−1−(ジエトキシエチルシリル)ペンタン、
【0045】
(4―ビニルフェニル)ジメトキシメチルシリルメタン、2―(4―ビニルフェニル)ジメトキシメチルシリルエタン、3―(4―ビニルフェニル)−1−(ジメトキシメチルシリル)プロパン、4―(4―ビニルフェニル)−1−(ジメトキシメチルシリル)ブタン、5―(4―ビニルフェニル)−1−(ジメトキシメチルシリル)ペンタン、(4―ビニルフェニル)ジエトキシエチルシリルメタン、2―(4―ビニルフェニル)−1−(ジエトキシエチルシリル)エタン、3―(4―ビニルフェニル)−1−(ジエトキシエチルシリル)プロパン、4―(4―ビニルフェニル)−1−(ジエトキシエチルシリル)ブタン、5―(4―ビニルフェニル)−1−(ジエトキシエチルシリル)ペンタン、
【0046】
ビニルジメチルメトキシシリルメタン、2―ビニル−1−(ジメチルメトキシシリル)エタン、3―ビニル−1−(ジメチルメトキシシリル)プロパン、4―ビニル−1−(ジメチルメトキシシリル)ブタン、5―ビニル−1−(ジメチルメトキシシリル)ペンタン、ビニルジエチルエトキシシリルメタン、2―ビニル−1−(ジエチルエトキシシリル)エタン、3―ビニル−1−(ジエチルエトキシシリル)プロパン、4―ビニル−1−(ジエチルエトキシシリル)ブタン、5―ビニル−1−(ジエチルエトキシシリル)ペンタン、
【0047】
(4―ビニルフェニル)ジメチルメトキシシリルメタン、2―(4―ビニルフェニル)ジメチルメトキシシリルエタン、3―(4―ビニルフェニル)−1−(ジメチルメトキシシリル)プロパン、4―(4―ビニルフェニル)−1−(ジメチルメトキシシリル)ブタン、5―(4―ビニルフェニル)−1−(ジメチルメトキシシリル)ペンタン、(4―ビニルフェニル)ジエチルエトキシシリルメタン、2―(4―ビニルフェニル)−1−(ジエチルエトキシシリル)エタン、3―(4―ビニルフェニル)−1−(ジエチルエトキシシリル)プロパン、4―(4―ビニルフェニル)−1−(ジエチルエトキシシリル)ブタン、5―(4―ビニルフェニル)−1−(ジエチルエトキシシリル)ペンタン、
【0048】
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラン、ビニルジエトキシエチルシラン、ビニルジプロポキシプロピルシラン、ビニルジブトキシブチルシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルジエチルエトキシシラン、ビニルジプロピルプロポキシシラン、ビニルジブチルブトキシシラン、4−ビニルフェニルトリメトキシシラン、4−ビニルフェニルトリエトキシシラン、4−ビニルフェニルトリプロポキシシラン、4−ビニルフェニルトリブトキシシラン、4−ビニルフェニルジメトキシメチルシラン、4−ビニルフェニルジエトキシエチルシラン、4−ビニルフェニルジプロポキシプロピルシラン、4−ビニルフェニルジブトキシブチルシランなどが挙げられる。
【0049】
式(2)において、X0がClであり、Z0が単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、pが0〜2であり、R0が炭素数1〜4のアルキルである化合物として、クロロトリメトキシシリルメタン、2―クロロ−1−(トリメトキシシリル)エタン、3―クロロ−1−(トリメトキシシリル)プロパン、4―クロロ−1−(トリメトキシシリル)ブタン、5―クロロ−1−(トリメトキシシリル)ペンタン、クロロトリエトキシシリルメタン、2―クロロ−1−(トリエトキシシリル)エタン、3―クロロ−1−(トリエトキシシリル)プロパン、4―クロロ−1−(トリエトキシシリル)ブタン、5―クロロ−1−(トリエトキシシリル)ペンタン、
【0050】
クロロジメトキシメチルシリルメタン、2―クロロ−1−(ジメトキシメチルシリル)エタン、3―クロロ−1−(ジメトキシメチルシリル)プロパン、4―クロロ−1−(ジメトキシメチルシリル)ブタン、5―クロロ−1−(ジメトキシメチルシリル)ペンタン、クロロジエトキシエチルシリルメタン、2―クロロ−1−(ジエトキシエチルシリル)エタン、3―クロロ−1−(ジエトキシエチルシリル)プロパン、4―クロロ−1−(ジエトキシエチルシリル)ブタン、5―クロロ−1−(ジエトキシエチルシリル)ペンタン、
【0051】
クロロジメチルメトキシシリルメタン、2―クロロ−1−(ジメチルメトキシシリル)エタン、3―クロロ−1−(ジメチルメトキシシリル)プロパン、4―クロロ−1−(ジメチルメトキシシリル)ブタン、5―クロロ−1−(ジメチルメトキシシリル)ペンタン、クロロジエチルエトキシシリルメタン、2―クロロ−1−(ジエチルエトキシシリル)エタン、3―クロロ−1−(ジエチルエトキシシリル)プロパン、4―クロロ−1−(ジエチルエトキシシリル)ブタン、5―クロロ−1−(ジエチルエトキシシリル)ペンタン、
【0052】
クロロトリメトキシシラン、クロロトリエトキシシラン、クロロトリプロポキシシラン、クロロトリブトキシシラン、クロロジメトキシメチルシラン、クロロジエトキシエチルシラン、クロロジプロポキシプロピルシラン、クロロジブトキシブチルシラン、クロロジメチルメトキシシラン、クロロジエチルエトキシシラン、クロロジプロピルプロポキシシラン、クロロジブチルブトキシシランなどが挙げられる。
【0053】
式(2)において、X0がメタクリロキシ基であり、Z0が単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、pが0〜2であり、R0が炭素数1〜4のアルキルである化合物として、メタクリロキシトリメトキシシリルメタン、2―メタクリロキシ−1−(トリメトキシシリル)エタン、3―メタクリロキシ−1−(トリメトキシシリル)プロパン、4―メタクロリキシ−1−(トリメトキシシリル)ブタン、5―メタクロリキシ−1−(トリメトキシシリル)ペンタン、メタクロリキシトリエトキシシリルメタン、2―メタクロリキシ−1−(トリエトキシシリル)エタン、3―メタクロリキシ−1−(トリエトキシシリル)プロパン、4―メタクロリキシ−1−(トリエトキシシリル)ブタン、5―メタクロリキシ−1−(トリエトキシシリル)ペンタン、
【0054】
メタクリロキシジメトキシメチルシリルメタン、2―メタクリロキシ−1−(ジメトキシメチルシリル)エタン、3―メタクリロキシ−1−(ジメトキシメチルシリル)プロパン、4―メタクロリキシ−1−(ジメトキシメチルシリル)ブタン、5―メタクロリキシ−1−(ジメトキシメチルシリル)ペンタン、メタクロリキシジエトキシエチルシリルメタン、2―メタクロリキシ−1−(ジエトキシエチルシリル)エタン、3―メタクロリキシ−1−(ジエトキシエチルシリル)プロパン、4―メタクロリキシ−1−(ジエトキシエチルシリル)ブタン、5―メタクロリキシ−1−(ジエトキシエチルシリル)ペンタン、
【0055】
メタクリロキシジメチルメトキシシリルメタン、2―メタクリロキシ−1−(ジメチルメトキシシリル)エタン、3―メタクリロキシ−1−(ジメチルメトキシシリル)プロパン、4―メタクロリキシ−1−(ジメチルメトキシシリル)ブタン、5―メタクロリキシ−1−(ジメチルメトキシシリル)ペンタン、メタクロリキシジエチルエトキシシリルメタン、2―メタクロリキシ−1−(ジエチルエトキシシリル)エタン、3―メタクロリキシ−1−(ジエチルエトキシシリル)プロパン、4―メタクロリキシ−1−(ジエチルエトキシシリル)ブタン、5―メタクロリキシ−1−(ジエチルエトキシシリル)ペンタンなどが挙げられる。
【0056】
これらの中でも好ましい化合物は、グリシドキシトリメトキシシリルメタン、2―グリシドキシ−1−(トリメトキシシリル)エタン、3―グリシドキシ−1−(トリメトキシシリル)プロパン、4―グリシドキシ−1−(トリメトキシシリル)ブタン、5―グリシドキシ−1−(トリメトキシシリル)ペンタン、グリシドキシトリエトキシシリルメタン、2―グリシドキシ−1−(トリエトキシシリル)エタン、3―グリシドキシ−1−(トリエトキシシリル)プロパン、4―グリシドキシ−1−(トリエトキシシリル)ブタン、5―グリシドキシ−1−(トリエトキシシリル)ペンタン、
【0057】
グリシドキシ(ジメトキシメチルシリル)メタン、2―グリシドキシ−1−(ジメトキシメチルシリル)エタン、3―グリシドキシ−1−(ジメトキシメチルシリル)プロパン、4―グリシドキシ−1−(ジメトキシメチルシリル)ブタン、5―グリシドキシ−1−(ジメトキシメチルシリル)ペンタン、グリシドキシ(ジエトキシエチルシリル)メタン、2―グリシドキシ−1−(ジエトキシエチルシリル)エタン、3―グリシドキシ−1−(ジエトキシエチルシリル)プロパン、4―グリシドキシ−1−(ジエトキシエチルシリル)ブタン、5―グリシドキシ−1−(ジエトキシエチルシリル)ペンタン、
【0058】
アミノ(トリメトキシシリル)メタン、2−アミノ−1−(トリメトキシシリル)エタン、3―アミノ−1−(トリメトキシシリル)プロパン、4―アミノ−1−(トリメトキシシリル)ブタン、5―アミノ−1−(トリメトキシシリル)ペンタン、アミノ(トリエトキシシリル)メタン、2―アミノ−1−(トリエトキシシリル)エタン、3―アミノ−1−(トリエトキシシリル)プロパン、4―アミノ−1−(トリエトキシシリル)ブタン、5―アミノ−1−(トリエトキシシリル)ペンタン、
【0059】
アミノ(ジメトキシメチルシリル)メタン、2―アミノ−1−(ジメトキシメチルシリル)エタン、3―アミノ−1−(ジメトキシメチルシリル)プロパン、4―アミノ−1−(ジメトキシメチルシリル)ブタン、5―アミノ−1−(ジメトキシメチルシリル)ペンタン、アミノ(ジエトキシエチルシリル)メタン、2―アミノ−1−(ジエトキシエチルシリル)エタン、3―アミノ−1−(ジエトキシエチルシリル)プロパン、4―アミノ−1−(ジエトキシエチルシリル)ブタン、5―アミノ−1−(ジエトキシエチルシリル)ペンタンである。
【0060】
そして、更に好ましい有機シラン化合物は、グリシドキシ(トリメトキシシリル)メタン、2―グリシドキシ−1−(トリメトキシシリル)エタン、3―グリシドキシ−1−(トリメトキシシリル)プロパン、グリシドキシ(トリエトキシシリル)メタン、2―グリシドキシ−1−(トリエトキシシリル)エタン、3―グリシドキシ−1−(トリエトキシシリル)プロパン、アミノ(トリメトキシシリル)メタン、2―アミノ−1−(トリメトキシシリル)エタン、3―アミノ−1−(トリメトキシシリル)プロパン、アミノ(トリエトキシシリル)メタン、2―アミノ−1−(トリエトキシシリル)エタン、3―アミノ−1−(トリエトキシシリル)プロパンである。
【0061】
これらの有機シラン化合物は、ポリアミド酸類に対して1〜20重量%の割合で使用するのが好ましく、その割合が1〜10重量%であるのが更に好ましい。ワニス全量に対する含有割合としては0.001〜5重量%であるが、その割合が0.001重量%以下では効果が小さく、また、5重量%以上では液晶の配向性が乱れる傾向がある。なお、これらの有機シラン化合物は、ポリアミド酸類合成時に添加してもよく、またポリアミド酸類合成後にポリアミド酸類に添加してもよい。
【0062】
本発明で使用するポリアミド酸は、テトラカルボン酸、テトラカルボン酸二無水物あるいはジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物(以下、これらを総称してテトラカルボン酸類と称する。)とジアミノ化合物との重付加反応により得られる。また、ポリアミド酸エステルは、ジカルボン酸ジハロゲン化アシル化合物をジアミノ化合物と反応させるか、または前記のポリアミド酸をアルコールと反応させることにより得られる。このときのジエステルの置換基は一価の有機基であり、具体的には炭素数1〜5のアルキルが好ましいが、これ以外の一価の有機基であっても構わない。
【0063】
式(1)中のG2で示される基は、ジアミノ化合物からアミノ基を除いた2価の残基である。この残基は、アルキレン、シクロヘキシレン、芳香族基、またはこれらの基の2種以上からなる基であってもよく、更にまたそれぞれ置換基を有する基であってもよい。このような基を有するジアミノ化合物の具体的例として、次のような化合物をあげることができる。
【0064】
アルキレンジアミンとして、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ドデカンジアミンなどが挙げられ、またシクロヘキシレン基を有するジアミノ化合物としては、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルなどが挙げられる。
【0065】
芳香族基を含むジアミノ化合物としては、ビス(4−アミノフェニル)エ−テル、ビス(4−アミノフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−アミノフェニル)スルフォン、ビス(4−アミノフェニル)サルフィド、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、1,2−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノ−2−ブチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2−ドデシロキシベンゼン、ベンジジン、2,2’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、1,5−ジアミノナフタリン、1,5−ジアミノナフタリン、4,4’−ジアミノ−3−オクチルジフェニルメタン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,2−ビス(4−アミノフェニル)エタン、1,2−ビス(4−アミノ−2−メチルフェニル)エタン、1,1−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)−4−プロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−(4−アミノベンジル)フェニル)シクロヘキサン、1,3−ビス(4−(4−アミノベンジル)フェニル)プロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス−p−アミノフェニルアニリンなどを挙げることができる。これらの化合物には異性体を含むものもあるが、異性体を含む混合物であってもかまわない。
【0066】
液晶分子に大きなプレチルト角を与える配向膜を得るためには、式(1)におけるG2は、炭素数3以上の基を側鎖に有する基であることが好ましい。炭素数3以上の基としては、脂肪族系炭化水素、脂環式構造を含む炭化水素、芳香族系炭化水素、シロキサン基を有する基、ステロイド骨格を有する基、あるいはこれらの複合された基等を挙げることができる。具体的には、下記の式(14)で示される基が挙げられる。
【化21】
(式中、Z10およびZ11はそれぞれ独立して単結合、酸素原子、COO、OCO、NH、CONHまたは(CH2)aであり;Q1およびQ2はそれぞれ独立して炭素数3〜15のアルキレン、芳香族環または/および脂環式環を有する1〜3環の基(Q1または/およびQ2が2または3個の環を有する場合は、それらの環は単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−NH−、−CONH−または−(CH2)a−で結合されていてもよい。)、またはステロイド基であり;R8はH、F、アルキル、ヒドロキシアルキルまたはシアノアルキルであり、これらのアルキル、ヒドロキシアルキルおよびシアノアルキル中の、相隣接しない任意の−CH2−は−O−で置換されていてもよく、また任意のHはFで置換されていてもよく;qは0または1であり;aは1〜5の整数である。)
また、式(14)中の脂環式環や芳香族環は、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、OH等の置換基を有していてもよい。ステロイド基のステロイド骨格には、コレステリル、アンドロステリル、β−コレステリル、エピアンドロステリル、エリゴステリル、エストリル、11α−ヒドロキシメチルステリル、11α−プロゲステリル、ラノステリル、メラトラニル、メチルテストロステリル、ノレチステリル、プレグネノニル、β−シトステリル、スチグマステリル、テストステリル、酢酸コレステロ−ルエステル等を挙げることができる。
【0067】
炭素数3以上の側鎖基を有する残基を与えるジアミノ化合物の更に具体的な例として、下記の式(15)〜(18)で示されるジアミノ化合物が挙げられる。
【化22】
(これらの式中、R1 1〜R1 3はそれぞれ独立してH、または炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐状のアルキルであり;環Aはフェニレンまたはシクロヘキシレンであり;Zは単結合、CH2、CH2CH2または酸素原子であり;rは0〜3、sは0〜5、tは0〜3のそれぞれ整数であり;tが2または3の場合、各Zは互いに同じでも異なっていてもよく;ベンゼン環またはシクロヘキサン環上の任意のHは炭素数1〜4のアルキルで置換されていてもよい。但し、式(16)および(17)におけるステロイド骨格は、任意の環が縮小、拡大、開裂あるいは3員環を含むものであってもよく、任意の位置の不飽和結合が増加または減少したものであってもよく、任意の位置のHまたはアルキルが任意の1価の有機基で置換されたものであってもよい。)
【0068】
また、下記の式(19)〜(21)のジアミノ化合物を挙げることができる。
【化23】
(式中、Zは単結合、CH2、CH2CH2または酸素原子であり;R14およびR15はそれぞれ独立して水素、または炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐状のアルキルもしくはパ−フルオロアルキルであるが、R14およびR15の少なくとも一方は炭素数3以上の直鎖もしくは分岐状のアルキルまたはパ−フルオロアルキルであり;uは0〜3の整数であるが、uが2または3の場合、各Zは互いに同じでも異なっていてもよく;ベンゼン環上の任意のHはメチル、エチル等の低級アルキルで置換されていてもよい。)
【0069】
【化24】
(式中、Z10およびZ11はそれぞれ独立して単結合、酸素原子、COO、OCO、NH、CONHまたは(CH2)aであり;Q1およびQ2はそれぞれ独立して炭素数3〜15のアルキレン、芳香族環または/および脂環式環を有する1〜3環の基(Q1または/およびQ2が2または3個の環を有する場合は、それらの環は単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−NH−、−CONH−または−(CH2)a−で結合されていてもよい。)、またはステロイド基であり;R8はH、F、アルキル、ヒドロキシアルキルまたはシアノアルキルであり、これらのアルキル、ヒドロキシアルキルおよびシアノアルキル中の、相隣接しない任意の−CH2−は−O−で置換されていてもよく、また任意のHはFで置換されていてもよく;qは0または1であり;aは1〜5の整数である。)
【0070】
【化25】
(式中、R9はHまたは炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐状のアルキルであり、この基中の隣り合わない任意の−CH2−は−O−で置換されていてもよく;Z8は単結合または炭素数1〜5のアルキレンであり、この基中の隣り合わない任意のCH2はOで置換されていてもよく;mは0〜3、nは1〜5のそれぞれ整数である。)
【0071】
このようなジアミノ化合物の具体例として、先ず式(15)で表されるものについては、以下のものを挙げることができる。
Zが酸素原子であり、r=0、t=1である場合の例として、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−エチルシクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−n−プロピルシクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−n−ブチルシクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−n−ペンチルシクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−n−ヘキシルシクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−n−ヘプチルシクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−n−オクチルシクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−n−ノニルシクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−n−デシルシクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−n−ウンデシルシクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−n−ドデシルシクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−n−トリデシルシクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−n−テトラデシルシクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−n−ペンタデシルシクロヘキサン等を挙げることができる。
【0072】
r=0、t=0である場合の例として、1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−エチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−n−プロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−n−ブチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−n−ペンチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−n−ヘキシルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−n−ヘプチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−n−オクチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−n−ノニルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−n−デシルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−n−ウンデシルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−n−ドデシルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−n−トリデシルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−n−テトラデシルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−n−ペンタデシルシクロヘキサン等を挙げることができる。
【0073】
環Aがシクロヘキシレンであり、r=1、s=0、t=0である場合の例として、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−シクロヘキシルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−メチル−シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−エチル−シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−n−プロピル−シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−n−ブチル−シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−n−ペンチル−シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−n−ヘキシル−シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−n−ヘプチル−シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−n−オクチル−シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−n−ノニル−シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−n−デシル−シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−n−ウンデシル−シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−n−ドデシル−シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−n−トリデシル−シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−n−テトラデシル−シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(4−n−ペンタデシル−シクロヘキシル)シクロヘキサン等を挙げることができる。
【0074】
環Aがシクロヘキシレンであり、Zが酸素原子であり、r=1、s=0、t=lである場合の例として、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−(シクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−(4−メチルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−(4−エチルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−(4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−(4−ブチルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−(4−ペンチルクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−(4−ヘキシルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−(4−ヘプチルシクロヘキシル)シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−(4−オクチルシクロヘキシル)シクロヘキサン等を挙げることができる。
【0075】
環Aがシクロヘキシレンであり、r=1、s=1、t=0である場合の例として、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(シクロヘキシルメチル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−メチルシクロヘキシル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−エチルシクロヘキシル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−プロピルシクロヘキシル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−ブチルシクロヘキシル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−ペンチルシクロヘキシル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−ヘキシルシクロヘキシル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−ヘプチルシクロヘキシル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−オクチルシクロヘキシル)メチル〕シクロヘキサン等を挙げることができる。
【0076】
環Aがフェニレンであり、Zが酸素原子であり、r=1、s=1、t=1である場合の例として、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−(フェニルメチル)シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−〔(4−メチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−4−〔(4−エチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−〔(4−プロピルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−〔(4−ブチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−4−〔(4−ペンチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−4−〔(4−ヘキシルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−〔(4−ヘプチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−4−〔(4−オクチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン等を挙げることができる。
【0077】
環Aがフェニレンであり、r=1、s=1、t=0である場合の例として、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−(フェニルメチル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−メチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−エチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−プロピルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−ブチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−ペンチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−ヘキシルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−ヘプチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−〔(4−オクチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン等を挙げることができる。
【0078】
環Aがフェニレンであり、ZがCH2であり、r=1、s=1、t=1である場合の例として、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−(フェニルメチル)シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−〔(4−メチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−〔(4−エチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−〔(4−プロピルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−〔(4−ブチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−〔(4−ペンチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−〔(4−ヘキシルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−〔(4−ヘプチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−〔(4−オクチルフェニル)メチル〕シクロヘキサン等を挙げることができる。
【0079】
ZがCH2であり、r=0、t=1である場合の例として、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−エチルシクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−プロピルシクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−ブチルシクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−ペンチルシクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−ヘキシルシクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−ヘプチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−((4−アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−オクチルクロヘキサン等を挙げることができる。
【0080】
環Aがシクロヘキシレンであり、ZがCH2であり、r=1、t=1、s=2である場合の例として、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−[2−(シクロヘキシルエチルシクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−[2−(4−メチル−シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−[2−(4−エチル−シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−[2−(4−プロピル−シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−[2−(4−ブチル−シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−[2−(4−ペンチル−シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−[2−(4−アミル−シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−[2−(4−ヘキシル−シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−[2−(4−ヘプチル−シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−[2−(4−オクチル−シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−[2−(4−ノニル−シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサン、1,1−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}−4−[2−(4−ドデシル−シクロヘキシル)エチル]シクロヘキサン等を挙げることができる。
【0081】
次に、式(19)で表されるジアミン化合物について具体例を挙げる。
Zが酸素原子であり、u=1である場合の例として、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ペンタン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘプタン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕オクタン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ノナン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕デカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ウンデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ドデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕トリデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕テトラデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ペンタデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘプタデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕オクタデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ノナデカン等を挙げることができる。
【0082】
ZがCH2であり、u=1である場合の例として、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}ペンタン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}ヘキサン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}ヘプタン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}オクタン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}ノナン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}デカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}ウンデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}ドデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}トリデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}テトラデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}ペンタデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}ヘキサデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}ヘプタデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}オクタデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}ノナデカン、
【0083】
2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロペンタン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロヘキサン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロヘプタン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロオクタン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロノナン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロウンデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロドデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロトリデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロテトラデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロペンタデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロヘキサデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロヘプタデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロオクタデカン、2,2−ビス{4−[(4−アミノフェニル)メチル]フェニル}パ−フルオロノナデカン等を挙げることができる。
なお、以上は2,2−ビス置換系化合物の例について示したが、R14とR15の炭素数によって1,1−ビス置換系、3,3−ビス置換系、4,4−ビス置換系または5,5−ビス置換系の化合物についても同様に示し得ることは言うまでもない。
【0084】
次に、式(20)で表されるジアミノ化合物については、4−[8−(4−ビフェニルオキシ)オクチルオキシ]−1,3−ジアミノベンゼン、4−[3−(4−シアノビフェニル−4’−オキシ)プロポキシ]−1,3−ジアミノベンゼン、4−[12−(4−シアノビフェニル−4’−オキシ)ドデシルオキシ]−1,3−ジアミノベンゼン、4−[6−(4−メトキシビフェニル−4’−オキシ)ヘキシルオキシ]−1,3−ジアミノベンゼン、4−[3−(4−フルオロビフェニル−4’−オキシ)プロポキシ]−1,3−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノ−3−[4−(4−アルキルシクロヘキシル)シクロヘキシルオキシ]ベンゼン、1,4−ジアミノ−3−[4−(4−アルキルフェニル)シクロヘキシルオキシ]ベンゼン、1,4−ジアミノ−3−((4−アルキルタ−フェニル)オキシ)ベンゼン、1,4−ジアミノ−(2−アルキル)ベンゼン、1,4−ジアミノ−(2,5−ジアルキル)ベンゼンおよび2−アルキルオキシ−1,4−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノ安息香酸ドデシル、2,4−ジアミノ安息香酸オクチル、1,5−ジアミノ−2−オクチルオキシカルボニルアミノベンゼン等を挙げることができる。
また、更に、式(14)の説明で記載した各種ステロイド系の置換基を有するジアミノ化合物等も挙げることができる。
【0085】
次に、式(21)で表されるジアミノ化合物の具体例として、1−シクロヘキシル−4−[4−(4−アミノベンジル)−2−アミノフェニル]シクロヘキサン、1−(4−メチルシクロヘキシル)−4−[4−(4−アミノベンジル)−2−アミノフェニル]シクロヘキサン、1−(4−プロピルシクロヘキシル)−4−[4−(4−アミノベンジル)−2−アミノフェニル]シクロヘキサン、1−(4−ペンチルシクロヘキシル)−4−[4−(4−アミノベンジル)−2−アミノフェニル]シクロヘキサン、1−(4−オクチルシクロヘキシル)−4−[4−(4−アミノベンジル)−2−アミノフェニル]シクロヘキサン、1−(4−デシルシクロヘキシル)−4−[4−(4−アミノベンジル)−2−アミノフェニル]シクロヘキサン、1−(4−ドデシルシクロヘキシル)−4−[4−(4−アミノベンジル)−2−アミノフェニル]シクロヘキサン、1−シクロヘキシル−4−[4−(3−アミノベンジル)−2−アミノフェニル]シクロヘキサン、1−(4−メチルシクロヘキシル)−4−[4−(3−アミノベンジル)−2−アミノフェニル]シクロヘキサン、1−(4−プロピルシクロヘキシル)−4−[4−(3−アミノベンジル)−2−アミノフェニル]シクロヘキサン、1−(4−ペンチルシクロヘキシル)−4−[4−(3−アミノベンジル)−2−アミノフェニル]シクロヘキサン、1−(4−オクチルシクロヘキシル)−4−[4−(3−アミノベンジル)−2−アミノフェニル]シクロヘキサン、1−(4−デシルシクロヘキシル)−4−[4−(3−アミノベンジル)−2−アミノフェニル]シクロヘキサン、1−(4−ドデシルシクロヘキシル)−4−[4−(3−アミノベンジル)−2−アミノフェニル]シクロヘキサン等を挙げることができる。
【0086】
以上は、飽くまでも式(15)、(16)、(17)、(18)、(19)、(20)または(21)で表されるジアミノ化合物の具体例を示したに過ぎず、本発明で用いられる炭素数3以上の側鎖基を有するジアミノ化合物がこれらに限定されることはない。そして、これらのジアミノ化合物は2種以上の化合物を併用してもよい。また、本発明に使用するジアミノ化合物を上記の例示化合物に限定する必要はない。
【0087】
大きなプレチルト角が必要な場合は、側鎖基の長さを炭素数3以上とするが、6〜45位の範囲が好ましい。このとき、環構造を有する側鎖基の場合には、環を構成する炭素の数で環構造の炭素数を表すものとする。液晶分子のプレチルト角を大きくするために必要な側鎖基の長さは、炭素数45以上でもよいが、必要以上に長くする意味はない。一般に、重合体の側鎖基が長いほどプレチルト角が大きくなり、また共重合系においては、長い側鎖基を有する成分を多量に用いるとプレチルトが大きくなる傾向がある。従って、プレチルト角の大きさは、これらの長い側鎖を有する成分の種類と量によって調整できる。また炭素数3以上の側鎖基を有する化合物は、テトラカルボン酸類およびジアミノ化合物のどちらであってもよいし、両方であってもよいが、液晶分子に大きなプレチルト角を発現させるためには、ポリアミド酸類を合成するにあたって、該側鎖基を有する重合単位を少なくとも1モル%以上含有する重合体になるように、原料組成を調整する必要がある。なお、このプレチルト角の大きさは、後述の実施例のデータから明らかなように、有機シラン化合物の使用量によっても調整することが出来る。
【0088】
式(1)中のG1で表される基は、テトラカルボン酸類のカルボキシル基を除いた4価の残基であるが、この残基を与えるテトラカルボン酸二無水物を以下に例示する。脂環式系テトラカルボン酸二無水物の例として、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3、4−ジカルボキシ−1、2、3、4−テトラヒドロナフタレン−1−琥珀酸二無水物、3,3’−ビシクロヘキシル−1,1’,2,2’−テトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2,−c]−フラン−1,3−ジオン、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、テトラシクロ[6.2.1.1.02,7]ドデカン−4,5,9,10−テトラカルボン酸二無水物、およびこれらの化合物にメチルおよび/またはエチルなどの低級アルキルを部分置換したものを挙げることができる。これらのうちで、特にシクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物およびシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物が好ましい。
【0089】
芳香族系テトラカルボン酸二無水物の例としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン酸二無水物(2,3,6,7−ナフタレン酸無水物等)、3,3’−4,4’−ジフェニルメタンテトラカルボン酸二無水物、3,3’−4,4’−ジフェニルエタンテトラカルボン酸二無水物、3,3’−4,4’−ジフェニルプロパンテトラカルボン酸二無水物、3,3’−4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニルメチル)ジフェニルメタン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニルメチル)ジフェニルエタン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニルメチル)ジフェニルプロパン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルメタン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルエタン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、
【0090】
3,3’,4,4’−パ−フルオロプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルスルフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエ−テル二無水物およびビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物等を挙げることができる。これらの中で、特に、ピロメリット酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレン−ビス(フタル酸)二無水物等のようなフェニル基のみから構成される酸二無水物や、2、2−ジフェニルプロパンテトラカルボン酸二無水物等のように炭素原子と水素原子のみから成るテトラカルボン酸残基が好ましく、液晶表示素子の電気的特性に悪影響を及ぼしがちな酸素原子や硫黄原子を、その残基骨格中に含まない構造のものであることが好ましい。また、テトラカルボン酸類の炭素数3以上の側鎖基として、ジアミノ化合物の場合に挙げた側鎖基と同じ構造のものが適用できる。なお、これらの化合物は異性体を含む体混合物であってもかまわないし、2種以上の化合物を併用してもよい。また、本発明に係わるテトラカルボン酸二無水物は、上記の例示化合物に限定されるものではない。
【0091】
テトラカルボン酸およびジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物については、前記のテトラカルボン酸二無水物の骨格を有するテトラカルボン酸あるいはジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物などが挙げられる。
【0092】
本発明で用いるポリアミド酸類は、上述のジアミンおよびテトラカルボン酸類を原料として用い、N−メチル−2−ピロリドンなどの公知の溶媒の存在下、公知の方法で得ることができる。なお、式(1)のポリアミド酸類は、ランダム共重合を行ってもよく、ブロック共重合を行ってもよく、異なる組成で(共)重合したポリマーを混合したもであってもよい。また、本発明の効果を損なわない限り、ポリアミド酸類に、可溶性ポリイミドあるいはポリアミド、ポリアミドイミドを含有してもよい。
【0093】
前述のように、液晶分子に大きなプレチルト角を発現させるためには、本発明で用いるポリアミド酸類を、炭素数3以上の側鎖基を有する重合単位を1モル%以上含有する重合体になるように、原料組成を調整して合成することが好ましい。しかしながら、炭素数3以上の側鎖基を有する重合単位を1モル%以上含有するポリアミド酸類を用いる効果は、炭素数3以上の側鎖基を有しないジアミノ化合物と炭素数3以上の側鎖基を有しないテトラカルボン酸類とを用いて得られるポリアミド酸類(以下、「ポリアミド酸類B」と称する。)に、炭素数3以上の側鎖基を有するジアミノ化合物および/または炭素数3以上の側鎖基を有するテトラカルボン酸類を用いて得られるポリアミド酸類(以下、「ポリアミド酸類A」と称する。)を混合することによっても得られる。
【0094】
そして、ポリアミド酸類Aがこの混合物中に数重量%存在するだけで、液晶分子のプレチルト角を大きくする効果を発現させることができる。このときの、混合物中に占めるポリアミド酸類Aの配合割合は、少なくとも0.1重量%であり、好ましくは1重量%以上、さらに好ましくは2重量%以上である。具体的には、ポリアミド酸類Aであるポリアミド酸(以下、これを「PA酸A」と称する。)とポリアミド酸類Bであるポリアミド酸(以下、これを「PA酸B」と称する。)とを混合して使用するとき、混合物中に占めるPA酸Aの配合割合は0.1重量%以上であり、好ましくは1重量%以上、更に好ましくは2重量%以上である。また、この配合割合は50重量%以下が好ましく、30重量%以下が更に好ましい。
【0095】
ポリアミド酸類は、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどの溶剤を反応溶媒として合成される。通常、ポリアミド酸類のワニス組成物中の濃度を調整するためにもこれらの溶剤を使用するが、ポリアミド酸類に対して不活性で、その溶剤として利用できる溶剤であれば、膜形成およびその次の工程である焼成の際に支障を来さない限り、これら以外の溶剤を希釈溶剤として利用できる。ポリアミド酸類のワニス組成物中の濃度は、0.1〜25重量%、好ましくは1〜10重量%である。そして、本発明で使用するワニス組成物は、ポリアミド酸類の溶液に前述の有機シラン化合物を、ポリアミド酸類に対して1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%添加し、加熱攪拌して調製される。このようにして得られたワニス組成物を刷毛塗り法、浸漬法、回転塗布法、スプレー法または印刷法などにより基板上に塗布し、50〜100℃好ましくは80〜100℃で溶媒を蒸発させて被膜を形成させる。この後、100℃〜170℃で加熱処理を行い、必要に応じてこの被膜面を布などで一方向にラビングすることにより液晶配向膜とすることができる。
【0096】
なお、ワニス組成物の必須成分である有機シラン化合物は、前述のように、ポリアミド酸類の合成後にその溶液に添加してもよいし、またポリアミド酸類の合成の際に添加してもよい。そして、加熱によってポリアミド酸類と有機シラン化合物の反応が促進されるが、この加熱処理は必須の工程ではない。例えば、ポリアミド酸類の種類および/または有機シラン化合物の種類や添加量などによっては、加熱処理を省略してもよい。
【0097】
本発明の液晶表示素子は、通常つぎのような方法で作製する。
すなわち、ガラスやプラスチックなどの基板上に、ITO(酸化インジウムー酸化スズ)や酸化スズ等の透明電極を形成し、この電極上に前記の配向膜を形成させる。この配向膜が形成された二枚の基板を、それぞれ配向膜を内側にして一定の間隔をあけて保持し、液晶注入孔を残して周囲をエポキシ樹脂などで封止してセルとする。その後、このセル内に液晶を注入し、注入孔を封止して液晶表示素子を作製する。あるいは、液晶を電極、配向膜の形成された二枚の板の配向膜上に散布し重ね合わせ、液晶が漏れないように密封して液晶表示素子を作製してもよい。
【0098】
ここで、この電極と基板との間に、基板からのアルカリ溶出を防止するための絶縁膜、カラーフィルター、カラーフィルターオーバーコートなどのアンダーコート膜を設けてもよく、電極上に絶縁膜、カラーフィルター膜などのオーバーコート膜を設けてもよい。また、前記の二枚の基板を一定の間隔をあけて保持する場合、セルギャップを保持するために、通常ギャップ剤を散布する。ギャップ剤としてはガラスビーズ、シリカ、アルミナ、合成樹脂の球状粒子などが使用される。
【0099】
本発明の液晶表示素子に用いる液晶組成物は、式(3)〜式(13)のそれぞれで表される化合物の群から液晶組成物の目的に応じて選択される化合物を混合することにより調製する。さらに、しきい値電圧、液晶相温度範囲、屈折率異方性、誘電率異方性および粘度などを調整する目的で公知の化合物を混合することもできる。また、これらの化合物を構成する原子は、その同位体で置換されていてもよい。
【0100】
式(3)〜式(13)のそれぞれで表される化合物の好ましい例としては、EP0959060A1公報(以下、「引用公報」と称する。)に記載されている化合物を挙げることができる。即ち、式(3)で表される化合物の好ましい例として、引用公報の25ページに記載されている化合物(2−1)〜(2−9)、式(4)で表される化合物の好ましい例として、26〜31ページに記載されている化合物(3−1)〜(3−69)、そして式(5)で表される化合物の好ましい例として、32〜33ページに記載されている化合物(4−1)〜(4−24)を挙げることができ、これらの式中のR1は本願明細書中のR1と同じ意味を示し、またX1は同じくX1と同じ意味を示す。式(3)〜式(5)のそれぞれで表されるこれらの化合物は、誘電率異方性値が正の化合物であり、熱的安定性や化学的安定性が非常に優れており、特に電圧保持率の高い、あるいは比抵抗値の大きいといった高信頼性が要求されるTFT用の液晶組成物を調製する場合に、極めて有用な化合物である。
【0101】
前述のように、本発明の液晶表示素子に用いられる液晶組成物の成分Aは、これらの化合物群から選択される。成分Aの含有量は、TFT用の液晶組成物を調整する場合、液晶組成物の全重量に対して0.1〜99.9重量%、好ましくは10〜97重量%、より好ましくは40〜95重量%である。また、成分Dすなわち式(11)〜式(13)のそれぞれで表される化合物を、粘度調整の目的でさらに含有してもよい。STNまたはTN用の液晶組成物を調製する場合も、この成分Aを含有することができるが、その含有量は組成物全量に対して50重量%以下の使用量が好ましい。
【0102】
式(6)で表される化合物の好ましい例として、引用公報の35〜38ページに記載されている化合物(5−1)〜(5−40)、そして式(7)で表される化合物の好ましい例として、38ページに記載されている化合物(6−1)〜(6−3)を挙げることができ、これらの式中のR2は本願明細書中のR2と同じ意味を示し、X2は同じくX2と同じ意味を示し、またR3は同じくR3と同じ意味を示す。式(6)〜式(7)のそれぞれで表されるこれらの化合物は、誘電率異方性が正の値で大きく、特に液晶組成物のしきい値電圧を小さくする目的で使用される。また、屈折率異方性値の調整、透明点を高くするなどのネマチックレンジを広げる目的にも使用される。さらに、STNまたはTN用液晶組成物の電圧―透過率特性の急峻性を改良する目的にも使用され、STNおよびTN用の液晶組成物を調整する場合には、特に有用な化合物である。
【0103】
前述のように、本発明の液晶表示素子に用いられる液晶組成物の成分Bは、これらの化合物群から選択される。液晶組成物中に成分Bが増加すると、液晶組成物のしきい値電圧は小さくなるが、粘度が上昇する。したがって、液晶組成物の粘度が要求値を満足している限り、多量に使用した方が、低電圧駆動できるので有利である。本発明の液晶表示素子に用いる液晶組成物の成分Bの含有量は、STNまたはTN用の液晶組成物を調整する場合には、組成物全量に対して0.1〜99.9重量%、好ましくは10〜97重量%、より好ましくは40〜95重量%である。
【0104】
式(8)で表される化合物の好ましい例として、引用公報の39ページに記載されている化合物(7−1)〜(7−3)、式(9)で表される化合物の好ましい例として、39ページに記載されている化合物(8−1)〜(8−5)、そして式(10)で表される化合物の好ましい例として、39ページに記載されている化合物(9−1)〜(9−3)を挙げることができ、これらの式中のR4は本願明細書中のR4と同じ意味を示し、またR5は同じくR5と同じ意味を示す。式(8)〜式(10)のそれぞれで表されるこれらの化合物は、誘電率異方性値が負の値を示す化合物である。式(8)で表される化合物は2環化合物であるので、主としてしきい値電圧の調整、粘度調整または屈折率異方性値の調整の目的で使用される。式(9)で表される化合物は透明点を高くするなどのネマチックレンジを広げる目的または屈折率異方性値の調整の目的で使用される。式(10)で表される化合物はネマチックレンジを広げる目的の他、しきい値電圧を小さくする目的および屈折率異方性値を大きくする目的で使用される。また、主として誘電率異方性値が負である液晶組成物に使用される。
【0105】
前述のように、本発明の液晶表示素子に用いられる液晶組成物の成分Cは、これらの化合物群から選択される。成分Cの含有量は、誘電率異方性値が負であるTFT用の組成物を調製する場合には組成物全量に対して40重量%以上が好ましく、より好ましくは50〜95重量%である。また弾性定数をコントロールし、組成物の電圧―透過率曲線を制御する目的で、この成分Cを誘電率異方性値が正である組成物に混合する場合もある。この場合その含有量は30重量%以下が好ましい。この成分Cの含有量が増えると組成物のしきい値電圧が小さくなり、粘度が大きくなる。従って、しきい値電圧の要求値を満足している限り、含有量を少なくすることが望ましい。しかしながら、誘電率異方性の絶対値が5以下であるので、40重量%より少なくなると電圧駆動ができなくなる場合がある。
【0106】
式(11)で表される化合物の好ましい例として、引用公報の41ページに記載されている化合物(10−1)〜(10−11)、式(12)で表される化合物の好ましい例として、42〜43ページに記載されている化合物(11−1)〜(11−18)、そして式(13)で表される化合物の好ましい例として、43ページに記載されている化合物(12−1)〜(12−6)を挙げることができ、これらの式中のR6は本願明細書中のR6と同じ意味を示し、またR7は同じくR7と同じ意味を示す。式(11)〜式(13)のそれぞれで表されるこれらの化合物は、誘電率異方性の絶対値が小さく、中性に近い化合物である。式(11)で表される化合物は主として粘度調整または屈折率異方性値の調整の目的で使用される。また、式(12)〜式(13)のそれぞれで表される化合物は、透明点を高くするなどのネマチックレンジを広げる目的、または屈折率異方性値の調整の目的で使用される。
【0107】
前述のように、本発明の液晶表示素子に用いられる液晶組成物の成分Dは、これらの化合物群から選択される。成分Dの含有量は、TFT用の液晶組成物を調製する場合には、組成物全量に対して、好ましくは40重量%以下、より好ましくは60重量%以下である。成分Dの含有量が増えると液晶組成物のしきい値電圧が大きくなり、粘度が小さくなる。したがって、液晶組成物のしきい値電圧が要求値を満足している限り、多量に使用することが望ましい。
【0108】
また、本発明の液晶表示素子では、OCB(Optically Compensated Bend)モード用液晶組成物などの特別な場合を除き、液晶組成物のらせん構造を誘起して必要なねじれ角を調整し、逆ねじれ(reverse twist)を防ぐ目的で、通常、光学活性化合物を添加する。このような目的で公知のいずれの光学活性化合物も使用できるが、好ましい例として前記引用公報の45ページに記載の光学活性化合物を挙げることができる。本発明の液晶表示素子に使用される液晶組成物は、通常、これらの光学活性化合物を添加して、ねじれのピッチを調整する。ねじれのピッチは、TFT用およびTN用の液晶組成物であれば40〜200μmの範囲に調整するのが好ましい。STN用の液晶組成物であれば6〜20μmの範囲に調整するのが好ましい。また、双安定TN(Bistable TN)モード用の場合は、1.5〜4μmの範囲に調整するのが好ましい。また、ピッチの温度依存性を調整する目的で、2種以上の光学活性化合物を添加してもよい。
【0109】
本発明の液晶表示素子に用いる液晶組成物は、例えば種々の成分を高温度下で互いに溶解させる方法など一般に慣用される方法により調製することができる。また、本発明の液晶表示素子は、意図する用途に応じて、液晶組成物中に適当な添加物を加えることによって改良がなされ、最適化される。
【0110】
本発明の液晶表示素子の範囲には、該表示素子に使用される液晶組成物中に、メロシアニン系、スチリル系、アゾ系、アゾメチン系、アゾキシ系、キノフタロン系、アントラキノン系およびテトラジン系などの二色性色素を含めることによりゲストホスト(GH)モードの液晶表示素子、ネマチック液晶をマイクロカプセル化して作製したNCAP、ポリマー分散型液晶表示素子(PDLCD)(この素子の代表例は、液晶中に三次元網目状高分子を形成して作製されたポリマーネットワーク液晶表示素子(PNLCD)である。)、複屈折制御(ECB)モードや動的散乱(DS)モードの液晶表示素子などが含まれる。
【0111】
本発明の方法で形成された薄膜は電気的特性にも優れているので電子材料分野における絶縁膜、保護膜などの薄膜形成においても適用できる。
【0112】
【実施例】
以下、本発明に関して、実施例により、より詳細に例示するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
合成例1
攪拌装置、温度計、コンデンサーおよび窒素置換装置を付した四ツ口フラスコに、脱水精製したN―メチル−2−ピロリドンを108g、1、1―ビス[4―(4―アミノフェノキシ)フェニル]―4―(4―ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキサンを30.1g(50ミリモル)、4、4’―ジアミノジフェニルメタンを9.91g(50ミリモル)入れ、乾燥窒素気流下で攪拌して溶解した。反応系の温度を5℃に保ちながら、この溶液に1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物を9.91g(50ミリモル)、ピロメリット酸二無水物を10.9g(50ミリモル)添加し、10時間反応させてポリアミド酸を合成した。その後、γ−ブチロラクトン/ブチルセロソルブ混合溶剤(重量比1/1)を加えて、ポリマー濃度6重量%のポリアミド酸溶液とした。
【0113】
実施例1
合成例1で得られたポリアミド酸溶液を50℃に保ちながら、これに固形分(ポリアミド酸)の1重量%に相当する量の3―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(以下、記号「GPS」で表記する。)を加え、3時間加熱攪拌をおこなった。得られたワニス組成物を、片面にITO電極を設けたプラスチック基板(ポリエーテルスルホンを材料とするものであり、以下も同様である。)上に回転塗布法(スピンナー法)で、下記の条件で塗布し、乾燥(80℃、3分)、加熱(140℃、120分)処理して、厚みが約60nmの膜を形成させた。全く同様にして、同じ塗膜を形成させたプラスチック基板をもう1枚用意し、次いで、これらの塗膜面をそれぞれラビング処理し液晶配向膜とした。この配向膜面に20ミクロンのギャップ材を散布し、配向膜面が内側になるようにして、アンチパラレルセルを組み立てた。このセルに、TFT用液晶組成物FB01(下記化合物の等量混合物)を封入して液晶表示素子を作成した。
【化26】
封入後110℃で30分間アイソトロピック処理を行い、室温まで徐冷して液晶表示素子を得た。この液晶表示素子を偏光顕微鏡で観察したが、配向は良好であった。また、ラビング時における膜の削れや剥離なども見られなかった。更に、本セルについて、クリスタルローテーション法を用いてプレチルト角を測定した。その結果を表1に示した。
【0114】
比較例1および2
合成例1で得られたポリアミド酸溶液を用い、ポリアミド酸溶液の固形分に対するGPSの添加量を0、および30重量%とした他は、実施例1と全く同様にして液晶表示素子を作成し、実施例1と同様に評価した。その結果、比較例1ではラビング時において、膜の削れや剥離が発生した。プレチルト角の測定には、剥離の少ないセルを使用し、その結果を表1に示した。また、比較例2では、ラビング時においては膜の削れや剥離が発生しなかったものの、ドメイン等の配向不良が見られた。
【0115】
実施例2〜4
合成例1で得られたポリアミド酸溶液を用い、このポリアミド酸溶液の固形分に対して3、5および10重量%の量のGPSをそれぞれ添加した他は、実施例1と全く同様にして液晶表示素子を作成した。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
【0116】
【表1】
(表中のGPSの添加量は、ポリアミド酸溶液中の固形分(ポリアミド酸)に対する重量%で示す。)
【0117】
実施例5
合成例1で得られたポリアミド酸溶液を用い、その固形分に対して3重量%に相当する量の3−グリシドキシプロピルジメトキシメチルシランを添加した他は、実施例1と全く同様にして液晶表示素子を作成し、評価した。その結果、ラビング時においては、膜の削れや剥離は発生しておらず、クリスタルローテーション法を用いて測定したプレチルト角は6.3°であった。
【0118】
合成例2
攪拌装置、温度計、コンデンサーおよび窒素置換装置を付した四ツ口フラスコに、脱水精製したN―メチル−2−ピロリドンを108g、1、1―ビス[4―(4―アミノフェノキシ)フェニル]―4―(4―ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキサンを30.1g(50ミリモル)、および4、4’―ジアミノジフェニルメタンを9.91g(50ミリモル)入れ、乾燥窒素気流下で攪拌して溶解した。反応系の温度を5℃に保ちながら、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物を9.91g(50ミリモル)、ピロメリット酸二無水物を10.9g(50ミリモル)、およびポリアミド酸合成原料の仕込量から計算したポリマー量に対して3重量%に相当する量のGPSを添加した。そして、反応温度を50℃に上げてから再び同量のGPSを添加し、その後5時間加熱攪拌してポリアミド酸を合成した。その後室温に戻して、γ−ブチロラクトン/ブチルセロソルブ混合溶剤(重量比1/1)を加え、ポリアミド酸濃度6重量%のワニス組成物とした。
【0119】
実施例6
合成例2で得られたワニス組成物を用いた他は、実施例1と全く同様にして液晶表示素子を作成した。この液晶表示素子を偏光顕微鏡で観察したが、配向は良好であった。また、ラビング時における膜の削れや剥離なども見られなかった。更に、本セルについて、クリスタルローテーション法を用いて測定したプレチルト角は、5.7°であった。
【0120】
合成例3
攪拌装置、温度計、コンデンサーおよび窒素置換装置を付した四ツ口フラスコに、脱水精製したN―メチル−2−ピロリドンを108g、4、4’―ジアミノジフェニルメタンを19.82g(100ミリモル)入れ、乾燥窒素気流下で攪拌して溶解した。反応系の温度を5℃に保ちながら1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物を9.91g(50ミリモル)、ピロメリット酸二無水物を10.9g(50ミリモル)、およびポリアミド酸合成原料の仕込量から計算したポリマー量に対して3重量%に相当する量のGPSを添加した。そして、反応温度を50℃に上げてから再び同量のGPSを添加し、その後5時間加熱攪拌してポリアミド酸を合成した。その後室温に戻して、γ−ブチロラクトン/ブチルセロソルブ混合溶剤(重量比1/1)を加え、ポリアミド酸濃度6重量%のワニス組成物とした。
【0121】
実施例7〜10
合成例1で得られたポリアミド酸溶液の代わりに、合成例3で得られたワニス組成物を用い、この組成物中のポリアミド酸に対して1、3、5および10重量%の量のGPSをそれぞれ添加した他は、実施例1と同様にして液晶表示素子を作成し、実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
【表2】
(表中のGPSの添加量は、ワニス組成物中のポリアミド酸に対する重量%で示す。)
【0122】
合成例4
攪拌装置、温度計、コンデンサーおよび窒素置換装置を付した四ツ口フラスコに、脱水精製したN―メチル−2−ピロリドンを108g、4、4’―ジアミノジフェニルメタンを19.82g(100ミリモル)入れ、乾燥窒素気流下で攪拌して溶解した。ついで、反応系の温度を5℃に保ちながら、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物を9.91g(50ミリモル)、ピロメリット酸二無水物を10.9g(50ミリモル)添加して、10時間反応させた。その後、γ−ブチロラクトン/ブチルセロソルブ混合溶剤(重量比1/1)を加えて、ポリマー濃度6重量%のポリアミド酸溶液を得た。このポリアミド酸溶液は、前述のPA酸Bの溶液である。
【0123】
合成例5
攪拌装置、温度計、コンデンサーおよび窒素置換装置を付した四ツ口フラスコに、脱水精製したN―メチル−2−ピロリドンを108g、1、1―ビス[4―(4―アミノフェノキシ)フェニル]―4―(4―ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキサンを30.1g(50ミリモル)、4、4’―ジアミノジフェニルメタンを9.91g(50ミリモル)入れ、乾燥窒素気流下で攪拌して溶解した。ついで、反応系の温度を5℃に保ちながら、ピロメリット酸二無水物を21.8g(100ミリモル)添加して、10時間反応させた。その後、γ−ブチロラクトン/ブチルセロソルブ混合溶剤(重量比1/1)を加えて、ポリマー濃度6重量%のポリアミド酸溶液を得た。このポリアミド酸溶液は、前述のPA酸Aの溶液である。
【0124】
実施例11
合成例4で得たPA酸Bの溶液88gと、合成例5で得たPA酸Aの溶液12gとを混合し、この混合溶液に、その固形分に対して3重量%に相当する量の3−グリシドキシプロピルジメトキシメチルシランを更に添加して、ワニス組成物とした。実施例1で得られたワニス組成物の代わりにこのワニス組成物を用いた他は、実施例1と全く同様にして液晶表示素子を作成した。この液晶表示素子を偏光顕微鏡で観察したが、配向は良好であった。また、ラビング時における膜の削れや剥離なども見られなかった。更に、本セルについて、クリスタルローテーション法を用いて測定したプレチルト角は、5.0°であった。
【0125】
【発明の効果】
有機シラン化合物類をポリアミド酸類に添加することにより、100℃〜170℃程度の温度で焼成しても、ラビング時の剥離や膜削れの発生がなく、液晶分子に大きなプレチルト角を与える液晶配向膜が得られる。さらに、本発明によって得られる配向膜は、配向不良によるパネル欠陥の発生がなく、プラスチック基板用の配向膜として優れた特性をもっている。また、プラスチック基板用だけでなく、従来のガラス基板用としても使用することができる。
Claims (10)
- 式(1)
- 請求項1に記載の方法によって形成された液晶配向膜を有する液晶表示素子。
- プラスチック基板が用いられていることを特徴とする、請求項2に記載の液晶表示素子。
- 式(3)〜式(5)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含有し、少なくとも1種の光学活性化合物を含有してもよい液晶組成物を含む、請求項2または3に記載の液晶表示素子。
- 式(6)〜式(7)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含有し、少なくとも1種の光学活性化合物を含有してもよい液晶組成物を含む、請求項2または3に記載の液晶表示素子。
- 式(3)〜式(5)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、および式(11)〜式(13)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含有し、少なくとも1種の光学活性化合物を含有してもよい液晶組成物を含む、請求項2または3に記載の液晶表示素子。
- 式(6)〜式(7)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、および式(11)〜式(13)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含有し、少なくとも1種の光学活性化合物を含有してもよい液晶組成物を含む、請求項2または3に記載の液晶表示素子。
- 式(8)〜式(10)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、および式(11)〜式(13)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含有し、少なくとも1種の光学活性化合物を含有してもよい液晶組成物を含む、請求項2または3に記載の液晶表示素子。
- 式(3)〜式(5)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、式(6)〜式(7)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、および式(11)〜式(13)のそれぞれで表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含有し、少なくとも1種の光学活性化合物を含有してもよい液晶組成物を含む、請求項2または3に記載の液晶表示素子。
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