JP4778548B2 - 圧電フレーム、圧電デバイス及び圧電フレームの製造方法 - Google Patents

圧電フレーム、圧電デバイス及び圧電フレームの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は例えば水晶からなる圧電基板を用いて、電極パターンがショートすることが少ない圧電フレーム又は圧電フレームを製造する技術に関する。
移動体通信機器やOA機器等の小型軽量化及び高周波数化に伴って、それらに用いられる圧電振動素子も、より一層の小型化への対応が求められている。また、回路基板に表面実装(SMD:Surface Mount Device)が可能な圧電振動素子が要求されている。
圧電振動片の小型化により導通配線の間隔が10μm以下の領域もあり、圧電振動片への接続端子の形成及び圧電振動片の側面への配線の形成を行うと、マスクのズレや蒸着金属の回り込みなどにより、接続端子部分の蒸着金属が付着すべきでない箇所にまで金属が付着してショートするおそれがあった。また、小型化により圧電振動片の基部側面とフレーム側面との間隔が狭くなり、露光が不十分となり圧電振動片の側面などに金属膜が残ることもあり、金属膜がショートするおそれもある。このように小型化した圧電振動片の側面に残存する金属膜によって発生する配線のショートにより、圧電振動片が不良品になることが多い。
特許文献1によれば、上記問題を解決するために、圧電振動片の外形形成時に凸状の突起部を形成し、電極部や接続配線を蒸着法で形成した後で凸状の突起部を折って取り除くことでショートを防止している。
特開平09−238041号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、凸状の突起部を折って取り除く工数が増大する。またこれらの工程は数ミリ程度の圧電振動片に対する緻密な作業のため生産性の低下やコストアップを招く。
本発明の目的は、凸状の突起部を折って取り除く工程を行うことなく、電極のショートを防止した圧電フレームもしくは圧電デバイスを提供するとともに、その製造方法を提供することである。
第1の観点の圧電フレームは、基部の一端側から伸びる一対の振動腕とこの一対の振動腕に励振電極とを有する音叉型圧電振動片と、音叉型圧電振動片の外側で音叉型圧電振動子を囲む外枠部と、基部から外枠部へ伸びて音叉型圧電振動片を支持する支持腕と、外枠部と音叉型圧電振動片との間の側面に形成され、外枠部のZ方向から観て鋭角な形状を有する鋭角部と、を備える。
上記構成によれば、外枠部と音叉型圧電振動片との間に鋭角部が形成される。この鋭角部は、電極を形成する際に圧電フレームのZ方向から垂直に照射される露光光を反射する。このため、電極を形成する際に圧電フレームの側面に塗布されたフォトレジストに露光光が十分に照射される。このため鋭角部は側面と圧電フレーム側面との電極膜がエッチングで除去され、電極パターンがショートすることがない。
第2の観点の圧電フレームの鋭角部は、外枠部の音叉型圧電振動片側の側面に形成される第1鋭角部を含む。
第3の観点の圧電フレームの鋭角部は、基部の外枠部側の側面に形成される第2鋭角部を含む。
第4の観点の圧電フレームの鋭角部は、支持腕の外枠部側の側面に形成される第3鋭角部を含む。
このように複数の領域に鋭角部を設けることで、電極を形成する際に圧電フレームの側面に塗布されたフォトレジストに露光光が十分に照射され、鋭角部の側面と圧電フレーム側面との電極膜がエッチングで除去される。
第5の観点の圧電デバイスは、第1の観点から第4の観点のいずれかに記載の圧電フレームと、この圧電フレームを覆う蓋部と、圧電フレームを支えるとともに励振電極から支持腕を介して前記外枠部に伸びる接続電極に導通する外部電極とを有するベースと、を備える。
上述の圧電フレームを使用することで、電極パターンがショートすることがない故障の少ない圧電デバイスを提供することができる。
第6の観点の圧電フレームの製造方法は、基部の一端側から伸びる一対の振動腕を有する音叉型圧電振動片とその音叉型圧電振動片の外側で音叉型圧電振動子を囲む外枠部と基部から外枠部へ伸びて音叉型圧電振動片を支持する支持腕とを備えた圧電フレームを製造する。この方法は、基板にレジストを形成する工程と、音叉型圧電振動片に対応する領域(範囲)と音叉型圧電振動片と外枠部との間の側面に形成され外枠部のZ方向から観て鋭角な形状を有する鋭角部とに対応する領域(範囲)とを有するマスクで基板を露光する第1露光工程と、第1露光工程で露光された基板をエッチングするエッチング工程と、を備える。
上記構成によれば、外枠部と音叉型圧電振動片との間に鋭角部が形成される。この鋭角部は、電極を形成する際に圧電フレームのZ方向から垂直に照射される露光光を反射する。このため、電極を形成する際に圧電フレームの側面に塗布されたフォトレジストに露光光が十分に照射される。
第7の観点の圧電フレームの製造方法は、マスクによる第1露光工程が完了後に、振動腕に伸びる溝部と鋭角部とに対応する領域(範囲)とを有する溝部用マスクで、レジストが形成された基板を露光する第2露光工程と、第2露光工程で露光された基板を途中までエッチングするハーフエッチング工程と、を備える。
第2露光工程により、複雑な鋭角部が形成される。したがって、電極を形成する際に圧電フレームの側面にZ方向から垂直に照射される露光光を複数の方向へ反射することができる。
本発明の圧電デバイスは、複雑な工程を行うことなく、露光不足に伴い金属膜が残存することによる配線のショートが発生する圧電フレーム、圧電デバイスの不具合を解消する。
<第1実施形態>
≪圧電デバイス100の構成≫
図1(a)は、本発明の圧電デバイス100の構成を示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A断面で圧電デバイス100の分離した状態を示した概略断面図である。図1(a)、(b)に示されるように圧電デバイス100は、水晶単結晶ウエハに形成されたリッド10と、水晶単結晶ウエハに形成された音叉型水晶振動片30を備えた第1水晶フレーム20と、水晶単結晶ウエハに形成されたベース40との3層でパッケージ80を形成している。図1(a)は、表面実装(SMD)タイプの圧電デバイス100をリッド10のリッド部側から見た図である。ベース40は、底面に第1外部電極45及び第2外部電極46を備えている。第1水晶フレーム20の音叉型水晶振動片30は、外枠部22と支持腕26とを形成している。第1水晶フレーム20は、外枠部22の両面に第1接続端子35及び第2接続端子36を備えている。外枠部22は、側面に第1鋭角を有する突起部11を備えている。
図1(b)に示されるように圧電デバイス100は、リッド10にリッド側凹部17を第1水晶フレーム20側の片面に有している。ベース40にベース側凹部47を第1水晶フレーム20側の片面に有している。ベース40は、スルーホール41及びスルーホール43と第1接続電極42及び第2接続電極44とを備えている。第1接続電極42は、スルーホール41のスルーホール配線15を通じてベース40の底面に設けた第1外部電極45に接続する。第2接続電極44は、スルーホール43のスルーホール配線15を通じてベース40の底面に設けた第2外部電極46に接続する。
第1水晶フレーム20の外枠部22の裏面に形成された第1接続端子35及び第2接続端子36は、それぞれベース40の表面の第1接続電極42及び第2接続電極44に接続する。つまり、第1接続端子35は第1外部電極45と電気的に接続し、第2接続端子36は第2外部電極46と電気的に接続している。
圧電デバイス100は、音叉型水晶振動片30を備えた第1水晶フレーム20を中心として、第1水晶フレーム20の上にリッド10が接合され、第1水晶フレーム20の下にベース40が接合される。ベース40は第1水晶フレーム20に、リッド10は第1水晶フレーム20にシロキサン結合(Si−O−Si)技術により接合する。シロキサン結合後、スルーホール41,43に封止材として金と他の金属との共晶合金70を充填し、不図示の真空リフロー炉に保持し溶融して封止を行い圧電デバイス100が形成される。
≪第1水晶フレーム20の構成≫
図2は、本発明の第1水晶フレーム20の上面図である。第1水晶フレーム20は、基部23及び振動腕21からなる音叉型水晶振動片30と、第1引出電極31及び第2引出電極32を備えた外枠部22と、支持腕26とから構成され、同じ厚さの水晶基板で一体に形成されている。音叉型水晶振動片30は、たとえば32.768kHzで信号を発振する振動片で、極めて小型の振動片となっている。
第1水晶フレーム20は、外枠部22の側面に外枠部22のZ方向から観て鋭角な形状を有する第1鋭角を有する突起部11を備える。第1水晶フレーム20の第1鋭角を有する突起部11は、外枠部22の音叉型水晶振動片30の側の側面に形成されている。図2において、左側の第1鋭角を有する突起部11は、基部23から支持腕26までの範囲に形成されている。また右側の第1鋭角を有する突起部11は、振動腕21から支持腕26までの範囲に形成されている。また、第1鋭角の突起部11は、外枠部22のZ方向に斜めに形成されている。外枠部22に形成された第1鋭角を有する突起部11は音叉型水晶振動片30の振動周波数に影響を与えない。第1鋭角を有する突起部11の形成の方法は、図6などを用いて後述する。
一対の振動腕21は基部23の一端からY方向に延びており、振動腕21の表裏両面には溝部27が形成されている。例えば、一本の振動腕21の表面には1箇所の溝部27が形成されており、振動腕21の裏面側にも同様に1箇所の溝部27が形成されている。つまり、一対の振動腕21には4箇所の溝部27が形成されている。溝部27の断面は略H型に形成され、音叉型水晶振動片30のCI値を低下させる効果がある。なお音叉型水晶振動片30は一本の振動腕21に1箇所の溝部27を形成しているが、複数箇所の溝部27を形成しても周波数調整効果を持つことができる。
振動腕21の先端付近は一定幅で幅広となりハンマー型の形状となっている。ハンマー型の形状部分は金属膜を備えた錘部28を形成している。錘部28は振動腕21に電圧をかけた際に振動しやすくさせ、また安定した振動をするために形成されている。
第1水晶フレーム20は、外枠部22と基部23と支持腕26との表面に、第1引出電極31及び第2引出電極32並びに第1接続端子35及び第2接続端子36が形成され、裏面にも同様に第1引出電極31及び第2引出電極32並びに第1接続端子35及び第2接続端子36とが形成されている。表裏面の第1接続端子35及び第2接続端子36は、それぞれ外枠部22の内側面で導通されている。
一対の振動腕21は、表面、裏面及び側面に第1励振電極33及び第2励振電極34が形成されており、第1励振電極33は第1引出電極31を介して第1接続端子35につながっており、第2励振電極34は第2引出電極32を介して第2接続端子36につながっている。第1引出電極31及び第2引出電極32は、スルーホールを共晶合金70(図1参照)で気密封止する際の工程で金の吸出しにより引出電極を断線する現象を抑制するため幅広の太い配線が形成されている。
第1引出電極31、第2引出電極32、第1励振電極33、第2励振電極34、第1接続端子35、第2接続端子36及び錘部28は、ともに、150オングストローム〜700オングストロームのクロム(Cr)層の上に400オングストローム〜2000オングストロームの金(Au)層が形成された構成である。クロム(Cr)層の代わりに、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)のうち少なくとも1つの金属膜を使用してもよく、また金(Au)層の代わりに、銀(Ag)層を使用してもよい。
一対の支持腕26は、基部23の一端から振動腕21が伸びる方向(Y方向)に伸びている。一対の支持腕26は、振動腕21の振動を圧電デバイス100の外部へ振動漏れとして伝えづらくさせ、またパッケージ外部の温度変化、または衝撃の影響を受けづらくさせる効果を持つ。一対の支持腕26が音叉型水晶振動片30をしっかりと支持し、衝撃を受けても折れないようにできるかぎり幅広くしている。このため支持腕26と外枠部22との間隔は非常に狭くなっている。
第1水晶フレーム20には、公知のフォトレジスト・エッチング技術を用いて外形と音叉型水晶振動片30と、外枠部22と、支持腕26と溝部27とが形成される。第1水晶フレーム20は、外枠部22の側面に第1鋭角を有する突起部11を形成する。また外形を形成した第1水晶フレーム20に対して公知のフォトレジスト・エッチング技術を用いて電極が形成される。これらの処理を経て図2に示す第1水晶フレーム20が完成する。
<第2実施形態>
≪第2水晶フレーム20Aの構成≫
図3は、第2実施形態の第2水晶フレーム20Aの上面図である。第2実施形態の第2水晶フレーム20Aと第1実施形態の第1水晶フレーム20とが異なる点は、外枠部22の側面に第1鋭角を有する凹み部が形成された点である。以下、第1実施形態と同じ部材には同じ符号を付し、第1実施形態と異なる点を説明する。
第2水晶フレーム20Aは、外枠部22のZ方向から観て鋭角な形状を有する第1鋭角の凹み部12を備える。第2水晶フレーム20Aの第1鋭角の凹み部12は、外枠部22の音叉型水晶振動片30の側の側面に形成されている。図3において、左側の第1鋭角の凹み部12は、基部23から支持腕26までの範囲に形成されている。また右側の第1鋭角の凹み部12は、振動腕21から支持腕26までの範囲に形成されている。外枠部22に形成された第1鋭角の凹み部12は音叉型水晶振動片30の振動周波数に影響を与えない。また、第1鋭角の凹み部12は、外枠部22のZ方向に斜めに形成されている。
<第3実施形態>
≪第3水晶フレーム20Bの構成≫
図4は、第3実施形態の第3水晶フレーム20Bの上面図である。第3実施形態の第3水晶フレーム20Bと第1実施形態の第1水晶フレーム20とが異なる点は、第2鋭角の突起部13及び第3鋭角の突起部14が形成された点である。以下、第1実施形態と同じ部材には同じ符号を付し、第1実施形態と異なる点を説明する。
図4において、左側の第2鋭角の突起部13は基部23の側面に形成される。基部23に突起部13が形成されても、音叉型水晶振動片30の振動周波数には影響を与えない。また支持腕26の外枠部22側の側面である第3鋭角に突起部14が形成されている。支持腕26に突起部14が形成されても、音叉型水晶振動片30の振動周波数には影響を与えない。また、第2及び第3鋭角の突起部13及び突起部14は、外枠部22のZ方向に斜めに形成されている。なお、特に図示しないが、第2及び第3鋭角を有する突起部13及び突起部14ではなく、図3で説明した鋭角な形状を有する凹み部12を設けても良い。
<圧電デバイス100の製造工程>
図5及び図6は、図2で示した第1水晶フレーム20を使って図1に示した圧電デバイス100を製造する工程を示したフローチャートである。図5は第1水晶フレーム20の音叉型水晶振動片30の外形形成、溝部及び突起部の形成工程を示したフローチャートである。図6は音叉型水晶振動片30に電極パターンを形成しパッケージングする工程を示したフローチャートである。
≪第1水晶フレーム20の外形形成及び溝部と突起部との形成工程≫
図5は第1水晶フレーム20の外形形成及び溝部と突起部との形成の工程を示したフローチャートである。
ステップS102では、所定の厚みに研磨し表面変質層が除去された水晶単結晶ウエハを用意する。水晶単結晶ウエハの全面に、耐蝕膜をスパッタリングもしくは蒸着などの手法により形成する。すなわち、圧電材料としての水晶単結晶ウエハには、金(Au)や銀(Ag)等を直接成膜することは困難なため、下地としてクロム(Cr)やチタン(Ti)等を使用する。つまり、この実施形態では、耐蝕膜としてクロム層の上に金層を重ねた耐蝕膜を使用する。
ステップS104では、クロム層および金層が形成された水晶ウエハに、フォトレジスト膜を全面にスピンコートなどの手法で均一に塗布する。フォトレジスト膜としては、たとえば、ノボラック樹脂によるポジフォトレジストを使用できる。
次に、ステップS106では、不図示の露光装置を用いて、第1水晶フレーム20用と突起部11用との第1フォトマスク91−1(図8(a)参照)のパターンをフォトレジスト膜が塗布された水晶単結晶ウエハの第1主面に露光する。水晶単結晶ウエハの両面からウェットエッチングができるように水晶単結晶ウエハの第2主面にも、第1水晶フレーム20用と突起部11用との第1フォトマスク91−1のパターンを第1露光する。
ステップS108では、水晶単結晶ウエハのフォトレジスト膜を現像して、感光したフォトレジスト膜を除去する。さらに、フォトレジスト膜から露出した金層をたとえばヨウ素とヨウ化カリウムの水溶液を用いて金層をエッチングする。次いで、金層が除去されて露出したクロム層をたとえば硝酸第2セリウムアンモニウムと酢酸との水溶液でエッチングする。水溶液の濃度、温度および水溶液に浸している時間を調整して余分な箇所が侵食されないようにする。これで耐蝕膜を除去することができる。音叉型水晶振動片30を有する第1水晶フレーム20の外形パターンの水晶単結晶ウエハが現れる。
ステップS110では、フッ酸溶液をエッチング液として、フォトレジスト膜および耐蝕膜から露出した水晶単結晶ウエハを、音叉型水晶振動片30を有する第1水晶フレーム20の外形になるようにウェットエッチングを行う。このウェットエッチングは、フッ酸溶液の濃度や種類、温度等により時間が変化するが、約6時間ないし約15時間かかる。そして図8(c)に示されるような突起形状112が、外枠部22側の側面に現れる。
ステップS112では、残っているフォトレジスト膜に対して溝部用の第2フォトマスク94−1(図8(b)参照)のパターンを水晶単結晶ウエハの第1主面に露光する。第2主面に同じ第2フォトマスク94−1(図8(b)参照)のパターンを第2露光する。
ステップS114では、第2露光後の水晶単結晶ウエハのフォトレジスト膜を現像して、感光したフォトレジスト膜を除去する。さらに、フォトレジスト膜から露出した金層及びクロム層を除去する。
ステップS116では、フッ酸溶液をエッチング液として、フォトレジスト膜および耐蝕膜から露出した水晶ウエハを、溝部を形成するようにハーフウェットエッチングを行う。
ステップS118では、不要となったフォトレジスト膜と耐蝕膜とを除去することによりに、音叉型水晶振動片30を有する第1水晶フレーム20が多数形成された水晶単結晶ウエハが得られる。
≪電極パターン形成及びパッケージングの工程≫
図6は、電極パターン形成とパッケージングとの工程を示したフローチャートである。
ステップS120では、第1水晶フレーム20を純水で洗浄し、水晶ウエハの全面に、電極などを形成するためのクロム層と金層とを真空蒸着またはスパッタリング等の手法により形成する。
ステップS122では、スプレーを使って全面にフォトレジストを塗布する。溝部27などが形成されているため、溝部27及び側面にも均一にフォトレジストを塗布する。
ステップS124では、電極パターンと対応した不図示の電極用フォトマスクを用意して、電極パターンをフォトレジスト膜が塗布された水晶単結晶ウエハに露光する。この電極パターンは第1水晶フレーム20の両面に露光される。第1水晶フレーム20は、外枠部22の側面に第1鋭角を有する突起部11を形成し、外枠部22のZ方向に斜面が形成されている。また突起部11は鋭角であるため、ステップS110のエッチングの際に水晶のエッチング異方性のため複雑な形状になる。このため、水晶単結晶ウエハの第1主面及び第2主面にほぼ垂直に入る露光光が乱反射する。したがって、露光光が当たりにくい外枠部22の側面に照射されるにもかかわらず、突起部11の周辺の側面には露光光が反射されて、側面のフォトレジスト膜に露光が十分に照射される。
ステップS126では、フォトレジスト膜を現像後、感光したフォトレジスト膜を除去する。突起部11の周辺の側面はフォトレジスト膜が感光しているため除去される。残るフォトレジスト膜は電極パターンと対応したフォトレジスト膜になる。次いで、電極となる金属膜のエッチングを行う。すなわち、電極パターンと対応したフォトレジスト膜から露出した金層をたとえば、ヨウ素とヨウ化カリウムの水溶液でエッチングし、次にクロム層をたとえば硝酸第2セリウムアンモニウムと酢酸との水溶液でエッチングする。突起部11の周辺の側面の電極膜はエッチングで除去されているため、電極パターンがショートするおそれがない。
続いて、ステップS128でフォトレジスト膜を除去する。これらの工程を経て、第1水晶フレーム20に引出電極31、32、励振電極33,34及び錘部28の金属膜が正確な位置および電極幅で形成される。
ステップS130で、第1水晶フレーム20が形成された水晶単結晶ウエハに対して周波数調整が行われる。例えば、不図示のフェムト秒レーザーFLを用いて振動腕21の先端の錘部28の金属膜を昇華させることで調整が可能である。
ステップS132では、第1水晶フレーム20が形成された水晶単結晶ウエハ、リッド10が形成された水晶単結晶ウエハ及びベース40が形成された水晶単結晶ウエハをシロキサン結合技術により接合する。つまり3枚の水晶単結晶ウエハは、結合面を鏡面状態にしてプラズマ処理又はイオンビーム照射することにより、水晶単結晶ウエハの接合面を活性化する。正確に位置合わせして重ね合わされた水晶単結晶ウエハは、100°Cから200°C程度に加熱した状態で加圧する。これによりシロキサン結合する。図1で説明したように、水晶ウエハ同士のシロキサン結合の際に、第1接続端子35は、第1接続電極42及び第1外部電極45と電気的に接続し、第2接続端子36は第2接続電極44及び第2外部電極46と電気的に接続する。
ステップS134では、真空中あるいは不活性ガス中で、シロキサン結合した3枚の水晶単結晶ウエハのスルーホール41,43に共晶合金70を配置する。スルーホール41,43にボール状の共晶合金70を配置した状態で不図示の真空リフロー炉で一定時間所定の温度で加熱されることで共晶合金70が溶融し封止が行われる。Au12Ge合金の場合は、400°Cの真空中もしくは不活性ガス中の真空リフロー炉に保持し封止する。これにより、パッケージ内が真空になった又は不活性ガスで満たされた圧電デバイス100が形成される。
ステップS136では、パッケージ内が真空になった又は不活性ガスで満たされた圧電デバイス100が形成された水晶単結晶ウエハをダイシングソー又はレーザソーで切断して切り離す。これにより、個々の圧電デバイス100が完成する。
<露光マスクの構成>
図7ないし図13は、第1水晶フレーム20及び第2水晶フレーム20A並びに第3水晶フレーム20B用の第1フォトマスク及び第2フォトマスクの一部を示した上面図である。第1フォトマスク及び第2フォトマスクは、第1、第2及び第3鋭角を有する突起形状又は凹み形状を備える。
フォトレジスト層がネガフォトレジストの場合には、マスク枠95と音叉型振動片パターンを有する水晶フレームパターン97と突起形状又は凹み形状とが、石英ガラスのままの透明領域であり、斜線部96は石英ガラス上にクロムで描かれている遮光領域である。フォトレジスト層がポジフォトレジストの場合には、逆に、斜線部96が石英ガラスのままの透明領域になっている。本実施形態では以下、ネガフォトレジストを前提として説明する。以下、第1フォトマスク及び第2フォトマスクの同じ部材には同じ符号を付し、第1フォトマスク及び第2フォトマスクの異なる点を説明する。
<<実施例1>>
図7(a)は、第1水晶フレーム20の外形形成用の第1フォトマスク91−1を示す上面図である。第1フォトマスク91−1は、理解を助けるため1つの第1水晶フレーム20に対応するマスク枠95の外形部分を仮想線(一点鎖線)で示している。第1フォトマスク91−1には、図2で示された第1水晶フレーム20の音叉型水晶振動片30と外枠部22と支持腕26とに対応する遮光部が描かれている。また第1鋭角を有する突起部11に対応する遮光部961が描かれている。第1フォトマスク91−1には複数の第1水晶フレーム20が描かれており、また水晶単結晶ウエハとフォトマスクとの正確な位置合わせができるようにアライメントマークが描かれている。図7(b)は、外形形成用の第1フォトマスク91−2を示す上面図である。第1フォトマスク91−2には、第1水晶フレーム20の音叉型水晶振動片30と外枠部22と支持腕26とが描かれているが、突起部11の領域に遮光部961が描かれていない。
図5で示されたステップS108で、第1主面に第1フォトマスク91−1を使って露光し、第2主面に第1フォトマスク91−2を使って露光する。そしてステップS110において、水晶単結晶ウエハに対してウェットエッチングが行われると、外枠部22側の側面に図7(c)に示されるような突起形状111が現れる。但し、実際の突起部11の突起形状111は、水晶のエッチング異方性により、図7(c)で描かれた突起形状111より複雑な形状となる。このため、水晶単結晶ウエハの第1主面及び第2主面にほぼ垂直に露光光が入っても、露光光はこの突起部11で乱反射する。
<<実施例2>>
図8(a)は、第1水晶フレーム20の外形形成用の第1フォトマスク91−1を示す上面図である。図7(a)で説明したものと同じである。
図8(b)は、第1水晶フレーム20の溝部形成用の第2フォトマスク94−1を示す上面図である。第2フォトマスク94−1には、音叉型水晶振動片30の振動腕21の溝パターン98が描かれている。理解を助けるため第1水晶フレーム20の外形を水晶フレームパターン97(仮想線)で示し、マスク枠95の外形部分も仮想線で示している。
図5で示されたステップS108で、第1主面及び第2主面に第1フォトマスク91−1を使って露光し、ステップS110において水晶単結晶ウエハに対してウェットエッチングが行われると、外枠部22側の側面に図8(c)に示されるような突起形状112が現れる。また、図5で示されたステップS112で、第1主面及び第2主面に第2フォトマスク94−1を使って露光し、ステップS116において水晶単結晶ウエハに対してハーフエッチングが行われると、図2に示された振動腕21の溝部27が形成される。ここでハーフエッチングとは、水晶単結晶ウエハを完全に貫通させるエッチングではなく途中までエッチングすることを言う。
<<実施例3>>
図9(a)は、第1水晶フレーム20の外形形成用の第1フォトマスク91−1を示す上面図である。図7(a)で説明したものと同じである。
図9(b)は、第1水晶フレーム20の溝部形成用の第2フォトマスク94−2を示す上面図である。第2フォトマスク94−2には、音叉型水晶振動片30の振動腕21の溝パターン98と第1鋭角を有する突起部11に対応する小さな突起形状の遮光部962とが描かれている。理解を助けるため第1水晶フレーム20の外形を水晶フレームパターン97(仮想線)で示し、マスク枠95の外形部分も仮想線で示している。第2フォトマスク94−1には、音叉型水晶振動片30の振動腕21の溝パターン98のみが描かれているが、第2フォトマスク94−2は溝パターン98に加えて小さな突起形状の遮光部962が描かれている。小さな突起形状の遮光部962は第1フォトマスク91−1の突起形状の遮光部961より小さい。突起形状の大きさの違いにより水晶エッチング工程で外枠部22のZ方向に斜面が形成される。
図5で示されたステップS108で、第1主面及び第2主面に第1フォトマスク91−1を使って露光し、ステップS110において水晶単結晶ウエハに対してウェットエッチングが行われると、外枠部22側の側面に先に説明した図8(c)の突起形状112が現れる。また、図5で示されたステップS112で、第1主面又は第2主面の一方に第2フォトマスク94−2を使って他方は図8(b)で説明した第2フォトマスク94−1を使って露光する。そしてステップS116において水晶単結晶ウエハに対してハーフエッチングが行われると、図8(c)で示された突起形状112がさらにハーフエッチングされることになる。したがって、図9(c)に示されるような突起形状113が形成される。
つまり、振動腕21の溝部27を形成する工程と同時に複雑な形状の突起形状113を形成することができる。図8(c)で示された突起形状112よりより複雑な形状となり、水晶単結晶ウエハの第1主面及び第2主面にほぼ垂直に入る露光光が乱反射する。
なお、図9(c)の形状を形成するために、ステップS112で第1主面又は第2主面の一方に第2フォトマスク94−2を使って露光し他方は図8(b)で説明した第2フォトマスク94−1を使って露光した。しかしながら、第1主面又は第2主面の両方に第2フォトマスク94−2を使って露光してもよい。図9(c)に示されるような突起形状113とは異なった突起形状を形成することができる。
さらに、図9(c)に示される突起形状113は次のような方法でも形成することができる。図示しないが第1フォトマスク91−1の突起形状の遮光部961より小さな突起形状の遮光部を有する第1フォトマスク91を用意する。ステップS108で、第1主面及び第2主面の一方に第1フォトマスク91−1を使って露光し、他方に小さな突起形状の遮光部を有する第1フォトマスク91を使って露光する。そして、ステップS112で、第1主面又は第2主面に図8(b)で説明した第2フォトマスク94−1を使って露光する。このような露光方法でも図9(c)に示される突起形状113を形成することができる。
<<実施例4>>
図10(a)は、第1水晶フレーム20の外形形成用の第1フォトマスク91−1を示す上面図である。図7(a)で説明したものと同じである。
図10(b)は、第1水晶フレーム20の溝部形成用の第2フォトマスク94−3を示す上面図である。第2フォトマスク94−3には、音叉型水晶振動片30の振動腕21の溝パターン98と第1鋭角の突起部11を覆う遮光部963とが描かれている。
図5で示されたステップS108で、第1主面及び第2主面に第1フォトマスク91−1を使って露光し、ステップS110において水晶単結晶ウエハに対してウェットエッチングが行われると、外枠部22の側面に先に説明した図8(c)の突起形状112が現れる。また、図5で示されたステップS112で、第1主面又は第2主面の一方に第2フォトマスク94−3を使って他方は図8(b)で説明した第2フォトマスク94−1を使って露光する。そしてステップS116において水晶単結晶ウエハに対してハーフエッチングが行われると、図8(c)で示された突起形状112がさらにハーフエッチングされることになる。したがって、図10(c)に示されるような突起形状114が形成される。その突起形状114は、図8で示された突起形状112よりより複雑な形状となり、水晶単結晶ウエハの第1主面及び第2主面にほぼ垂直に入る露光光が乱反射する。なお、図10(c)ではステップS112で第1主面又は第2主面の一方に第2フォトマスク94−3を使って露光し他方は図8(b)で説明した第2フォトマスク94−1を使って露光した。しかしながら、第1主面又は第2主面の両方に第2フォトマスク94−3を使って露光してもよい。
<<実施例5>>
図11(a)は、第2水晶フレーム20Aの外形形成用の第1フォトマスク91−3を示す上面図である。第1フォトマスク91−3は、理解を助けるため1つの第2水晶フレーム20Aに対応するマスク枠95の外形部分を仮想線(一点鎖線)で示している。第1フォトマスク91−3には、図3で示された第2水晶フレーム20Aの音叉型水晶振動片30と外枠部22と支持腕26とに対応する遮光部が描かれている。また第1鋭角領域の凹み部12に対応する遮光部964が描かれている。第1フォトマスク91−3には複数の第2水晶フレーム20Aが描かれており、また水晶単結晶ウエハとフォトマスクとの正確な位置合わせができるようにアライメントマークが描かれている。
図11(b)は、図7で説明した外形形成用の第1フォトマスク91−2を示す上面図である。第1フォトマスク91−2には、第1水晶フレーム20の音叉型水晶振動片30と外枠部22と支持腕26とが描かれているが、第1鋭角の凹み部12の領域に遮光部964が描かれていない。
図5で示されたステップS108で、第1主面に第1フォトマスク91−3を使って露光し、第2主面に第1フォトマスク91−2を使って露光する。そしてステップS110において、水晶単結晶ウエハに対してウェットエッチングが行われると、外枠部22側の側面に図11(c)に示されるような凹み形状121が現れる。但し、実際の凹み形状121は、水晶のエッチング異方性により、図11(c)で描かれた凹み形状121より複雑な形状となる。このため、水晶単結晶ウエハの第1主面及び第2主面にほぼ垂直に露光光が入っても、露光光はこの凹み形状121で乱反射する。なお、図示しないが、図5で示されたステップS108で、第1主面及び第2主面の両面に第1フォトマスク91−3を使って露光してもよい。
<<実施例6>>
図12(a)は、第2水晶フレーム20Aの外形形成用の第1フォトマスク91−4を示す上面図である。図11(a)で説明したものと同じである。
図12(b)は、第2水晶フレーム20Aの溝部形成用の第2フォトマスク94−4を示す上面図である。第2フォトマスク94−4には、音叉型水晶振動片30の振動腕21の溝パターン98と第1鋭角の凹み部12に対応する大きな凹み形状の遮光部965とが描かれている。理解を助けるため第2水晶フレーム20Aの外形を水晶フレームパターン97(仮想線)で示し、マスク枠95の外形部分も仮想線で示している。第2フォトマスク94−4は溝パターン98に加えて大きな凹み形状の遮光部965が描かれている。大きな凹み形状の遮光部965は第1フォトマスク91−4の凹み形状の遮光部961より大きい。凹み形状の大きさの違いにより水晶エッチング工程で外枠部22のZ方向に斜面が形成される。
図5で示されたステップS108で、第1主面及び第2主面に第1フォトマスク91−4を使って露光し、ステップS110において水晶単結晶ウエハに対してウェットエッチングが行われると、外枠部22側の側面に小さな凹み形状121が現れる。また、図5で示されたステップS112で、第1主面及び第2主面に第2フォトマスク94−4を使って露光する。そしてステップS116において水晶単結晶ウエハに対してハーフエッチングが行われると、図12(c)に示されるような凹み形状122が形成される。つまり、振動腕21の溝部27を形成する工程と同時に複雑な形状の凹み形状122を形成することができる。
なお、図12(c)ではステップS112で第1主面及び第2主面に第2フォトマスク94−4を使って露光したが、第1主面及び第2主面の一方に第2フォトマスク94−4を使って露光し、他方は図8(b)で説明した第2フォトマスク94−1を使って露光してもよい。
<<実施例7>>
図13(a)は、第3水晶フレーム20Bの外形形成用の第1フォトマスク91−5を示す上面図である。第1フォトマスク91−5は、理解を助けるため1つの第3水晶フレーム20Bに対応するマスク枠95の外形部分を仮想線(一点鎖線)で示している。第1フォトマスク91−5には、図4で示された第3水晶フレーム20Bの音叉型水晶振動片30と外枠部22と支持腕26とに対応する遮光部が描かれている。また第1鋭角を有する突起部11に対応する遮光部961が描かれており、第2及び第3鋭角を有する突起形状13及び突起形状14に対応する遮光部966が描かれている。第1フォトマスク91−5には複数の第3水晶フレーム20Bが描かれており、また水晶単結晶ウエハとフォトマスクとの正確な位置合わせができるようにアライメントマークが描かれている。
図13(b)に示される第2フォトマスク94−5は、溝パターン98に加えて小さな突起形状の遮光部962及び遮光部967が描かれている。小さな突起形状の遮光部962は第1フォトマスク91−5の突起形状の遮光部966より小さい。突起部の大きさの違いにより水晶エッチング工程で外枠部22のZ方向に斜面が形成される。そして上記実施例3で説明したと同様な突起形状113(図9(c))が現れる。特に図示しないが、実施例1もしくは実施例2、実施例4から実施例6までの組み合わせで、いろいろな突起部又は凹み部を形成できることは当業者には容易に想到することができるであろう。
以上、本発明の好適実施例について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において上記各実施例に様々な変更・変形を加えて実施することができる。たとえば、本発明の音叉型圧電振動片30を有する第1水晶フレーム20は、水晶以外にニオブ酸リチウム等の様々な圧電単結晶材料を用いることができる。また、本発明では、第1鋭角、第2鋭角及び第3鋭角の突起部又は凹み部を1又は2個形成したが、複数の突起部又は凹み部からなる鋸状または波状の突起を複数個配置してもよい。
(a)は、本発明の圧電デバイス100の構成を示す斜視図である。 (b)は、図1(a)のA−A断面で圧電デバイス100の分離した状態を示した概略断面図である。 第1水晶フレーム20の上面図である。 第2水晶フレーム20Aの上面図である。 第3水晶フレーム20Bの上面図である。 第1水晶フレーム20の外形形成及び溝部28と突起部11との形成の工程を示したフローチャートである。 電極の形成工程及びパッケージングの工程を示したフローチャートである。 実施例1:突起部11の突起形状111を作成するフォトマスクを示す上面図及び突起形状111の斜視図である。 実施例2:突起部11の突起形状112を作成するフォトマスクを示す上面図及び突起形状112の斜視図である。 実施例3:突起部11の突起形状113を作成するフォトマスクを示す上面図及び突起形状113の斜視図である。 実施例4:突起部11の突起形状114を作成するフォトマスクを示す上面図及び突起形状114の斜視図である。 実施例5:凹み部12の凹み形状121を作成するフォトマスクを示す上面図及び凹み形状121の斜視図である。 実施例6:凹み部12の凹み形状122を作成するフォトマスクを示す上面図及び凹み形状122の斜視図である。 実施例7:突起部13又は突起部14を作成するフォトマスクを示す上面図である。
符号の説明
10 … リッド
11,13,14 … 突起部
111,112,113,114 … 突起形状
12 … 凹み部
121,122 … 凹み形状
15 … スルーホール配線
17 … リッド用凹部
20 … 第1水晶フレーム、20A … 第2水晶フレーム、20B … 第3水晶フレーム
21 … 振動腕、22 … 外枠部、23 … 基部、26 … 支持腕
27 … 溝部、28 … 錘部
30 … 音叉型水晶振動片
31、31a、31b … 第1引出電極
32、32a、32b … 第2引出電極
33 … 第1励振電極、34 … 第2励振電極
35 … 第1接続端子、36 … 第2接続端子
40 … ベース
41,43 … スルーホール
42 … 第1接続電極、44 … 第2接続電極
45 … 第1外部電極,46 … 第2外部電極
47 … ベース用凹部
70 … 共晶合金
80 … パッケージ
91−1,91−2,91−3,91−4,91−5 … 第1フォトマスク
94−1,94−2,94−3,94−4,94−5 … 第2フォトマスク
95 … マスク枠
96 … 斜線部(透過領域)
97 … 水晶フレームパターン
98 … 溝パターン
100 … 圧電デバイス

Claims (3)

  1. 表裏面及び側面を含む基部の一端側から伸びる一対の振動腕とこの一対の振動腕に励振電極とを有する音叉型圧電振動片と、
    表裏面及び側面を含み、前記音叉型圧電振動片の外側で前記音叉型圧電振動片を囲む外枠部と、
    表裏面及び側面を含み、前記基部から前記外枠部へ伸びて前記音叉型圧電振動片を支持する支持腕と、
    前記外枠部の前記音叉型圧電振動片側の側面、前記支持腕の前記外枠部側の側面、又は前記基部の前記外枠部側の側面に形成され、前記外枠部の表裏面の法線方向から観て先端が鋭角に突起した突起形状を有し且つ前記法線方向に斜めに形成される鋭角部と、
    を備えることを特徴とする圧電フレーム。
  2. 旧請求項9
    請求項1に記載の圧電フレームと、
    この圧電フレームを覆う蓋部と、
    前記圧電フレームを支えるとともに、前記励振電極から前記支持腕を介して前記外枠部に伸びる接続電極に導通する外部電極を有するベースと、
    を備えることを特徴とする圧電デバイス。
  3. 基部の一端側から伸びる一対の振動腕を有する音叉型圧電振動片とその音叉型圧電振動子の外側で前記音叉型圧電振動片を囲む外枠部と前記基部から前記外枠部へ伸びて前記音叉型圧電振動片を支持する支持腕とを備えた圧電フレームの製造方法において、
    基板の表裏面にレジストを形成する工程と、
    前記外枠部の前記音叉型圧電振動片側の側面、前記支持腕の前記外枠部側の側面、又は前記基部の前記外枠部側の側面に形成され前記外枠部の表面の法線方向から観て先端が鋭角に突起した突起形状を有する鋭角部に対応する領域有する第1マスクと前記第1マスクとは前記鋭角部に対応する領域とは異なる領域を有する第2マスクとで、前記基板の表裏面に形成されたレジストを露光する第1露光工程と、
    前記第1露光工程で露光された前記基板をエッチングするエッチング工程と、
    前記エッチング工程後に、前記振動腕に伸びる溝部と前記鋭角部とに対応する領域とを有する溝部用マスクで、前記レジストが形成された基板を露光する第2露光工程と、
    前記第2露光工程で露光された基板を途中までエッチングするハーフエッチング工程と、
    を備えたことを特徴とする圧電フレームの製造方法。
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