JP2007311913A - ガラスリッドの製造方法ならびに圧電デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】稜部や角部などが損傷しにくいようにしたガラスリッドの製造方法と、該ガラスリッドを利用した圧電デバイスを提供すること。
【解決手段】得ようとする該ガラスリッドの厚みと一致するガラス板14を形成し、前記ガラスリッドの外形に対応する形状とした凹状の収容部62を備える治具66内に、前記ガラス板14を挿入し、前記凹状の治具を介して、前記ガラス板のガラス軟化点以上の温度で加熱しつつ加圧することにより角部を丸くする。
【選択図】 図11

Description

本発明は、パッケージに圧電振動片を収容してガラスリッドで封止する構造の圧電デバイスならびにそのガラスリッドの製造方法に関する。
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器やジャイロセンサなどの計測機器において、パッケージなどの内部に圧電振動片を収容した圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
すなわち、ケースすなわちパッケージ内に圧電振動片を収容し、リッド(蓋体)により気密に封止する構成は広く知られている(特許文献1参照)。
このような圧電デバイスにあっては、圧電振動片の一方の面、すなわち音叉型圧電振動片の一方の面に金属で重りを形成しておく。そして、該圧電振動片をパッケージに接合して、ガラスリッドでパッケージ内が真空となるように気密に封止した後で、外部からガラスリッドを透過させてレーザー光を照射し、音叉型振動片の前記重りに当てて、その一部を蒸散させることにより質量削減方式による周波数調整を行う手法が知られている。
このような周波数調整を可能にする構成の前提として、パッケージを封止するリッドは、外部から照射されるレーザ光を透過させる材質であることが必要である。
このため、リッドには、光を透過できるガラスを用いるようにしている。
特開2002−319838号公報
ところで、このようなガラスリッドは、板ガラスにより形成されていて、特に矩形の箱状のパッケージを封止するガラスリッドの場合には、該リッドも厚みの薄い直方体となることから、直方体を形成する角稜線と、稜線どうしが交わる角部が、先鋭な形状となり、このような部分が、外部と衝突すると割れや欠けなどを生じて損傷しやすいという欠点がある。
この発明は、稜部や角部などが損傷しにくいようにしたガラスリッドの製造方法と、該ガラスリッドを利用した圧電デバイスを提供することを目的とする。
上記の目的は、第1の発明によれば、得ようとする該ガラスリッドの厚みと一致するガラス板を形成し、前記ガラスリッドの外形に対応する形状とした凹状の収容部を備える治具内に、前記ガラス板を挿入し、前記凹状の治具を介して、前記ガラス板のガラス軟化点以上の温度で加熱しつつ加圧することにより角部を丸くするようにしたガラスリッドの製造方法により、達成される。
第1の発明の構成によれば、予めガラス板を形成し、このガラス板を、前記ガラスリッドの外形に対応する形状とした凹状の収容部を備える治具に入れる。その状態で該ガラス板を構成するガラス材料の軟化点以上の温度で加熱すると、ガラス板が溶ける。
ここで、前記治具に入れて加熱しないとガラス板が溶融して変形、すなわち反ってしまう。
そして、加熱により、好ましくはガラス板の稜部が溶けて丸くまるくなるので、この加熱の際に前記加圧をすると、ガラス板の平坦度を損なうことなく、好ましくはより平坦度を向上させることができるようにする。
これにより、ガラスリッドに使用するガラス板の稜部や角部が先鋭となることがなく、外部の対象と当接もしくは衝突した際にも容易にワレやカケが生じることを防止することができる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記加圧がガラス板の稜部を除く領域について行われることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、前記稜部や稜部がつき合わされる角部については加圧されることなく、加熱の影響で先鋭でなく、丸くなる。同時に稜部や稜部がつき合わされる角部以外で、加圧された箇所は平坦にされることで、シール性が向上するなどの利点がある。
第3の発明は、第1または2の発明のいずれかの構成において、前記ガラス板がホウ珪酸ガラスであることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、前記ガラス板としてホウ珪酸ガラスを使用することにより、700度(摂氏)を超えて軟化する温度域において、型成形が可能であり、矩形状のガラスを整形型に入れて、溶融温度直前付近でガラスの稜部や角部の鋭利部が丸くなった段階で整形すれば、整形と同時に直方体の稜部や角部に丸みを帯びた形態を容易に得られるという利点がある。
第4の発明は、第3の発明の構成において、前記加熱温度が摂氏710度以上であることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、前記ガラス板としてホウ珪酸ガラスを使用する場合には、前記加熱温度が摂氏710度以上とすることで、適切な加熱温度とすることができる。
また、上記目的は、第5の発明にあっては、パッケージと、該パッケージ内に収容される圧電振動片と、前記パッケージを気密に封止するガラスリッドとを備えており、前記ガラスリッドが、ガラス板を加熱することにより、稜部や角部を丸くするようにされている圧電デバイスにより、達成される。
第5の発明の構成によれば、パッケージ内に圧電振動片を収容してガラスリッドで封止した構成において、ガラスリッドの稜部や角部を丸くすることができるので、該稜部や角部が先鋭となることがなく、製品が外部の対象と当接もしくは衝突した際にも、リッド部に容易にワレやカケが生じることがなく、シール性が損なわれたり、外見が悪くなったりすることを防止することができる。
第6の発明は、第5の発明の構成において、前記ガラスリッドは、前記ガラス板の稜部を除く領域であって、接合面となる領域について、前記加熱の際に加圧されていることを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、ガラスリッドのパッケージに対する接合面が、前記加圧により平坦度が良くなっているから、シール性能が向上する。
第7の発明は、第5または6のいずれかの発明の構成において、前記ガラスリッドは、周波数調整のために外部からレーザ光を透過させる箇所が、前記加熱の際に加圧されていることを特徴とする。
第7の発明の構成によれば、ガラスリッドの外部からレーザ光を透過させる箇所について、前記加圧により平坦度が良くなっているから、透過される光ビームのスポット径が歪んだりすることなく、周波数調整が確実に行われる。
図1及び図2は、本発明の圧電デバイスの実施の形態を示しており、図1はその概略平面図、図2は図1のB−B線概略断面図である。
図において、圧電デバイス30は、水晶振動子を構成した例を示しており、この圧電デバイス30は、収容容器としてのパッケージ36内に圧電振動片32を収容している。パッケージ36は、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の基板61,64,68を順次積層した後、焼結して形成されている。第2および第3の各基板64,68は、その内側に所定の孔を形成することで、積層した場合に内側に所定の内部空間S2を形成するようにされている。この内部空間S2が圧電振動片32を収容するための収容空間である。
このパッケージ36の内部に圧電振動片32をマウントし、ガラスリッド20で気密に封止するようにされている。
図5は、ガラスリッド20を拡大して示す概略斜視図である。
図において、ガラスリッド20は、蓋封止後の周波数調整を可能にするために、光を透過する材料で形成されることが好ましい。好ましくは、パッケージ36との熱膨張率が近似したものが適しており、例えば、硼珪酸ガラスなどの板体を使用することができる。
図5のガラスリッドは、ガラス製の厚みの薄い矩形の板であり、特に四隅の部分21が丸く面取りされている。また、好ましくは、ガラスリッド20の稜線となる箇所、すなわち、稜部22もR状に面取りされている。
本実施形態では、ガラスリッド20の裏面の周縁部に所定幅の封止しろ、すなわち封止領域23を設け、図2に示すように、この封止領域23に、ロウ材36aを適用して、パッケージ36と接合するようにしている。ロウ材としては、例えば低融点ガラスが使用される。
パッケージ36の内部空間S2内の図において左端部付近において、該内部空間S2に露出して内側底部を構成する積層基板64には、例えば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキ及び金メッキで形成した電極部31,31が設けられている。この電極部31,31は、外部と接続されて、駆動電圧を供給するものである。この各電極部31,31の上に導電性接着剤43,43が塗布され、この導電性接着剤43,43の上に圧電振動片32の基部51が載置されて、導電性接着剤43,43が硬化されるようになっている。尚、導電性接着剤43,43としては、接合力を発揮する接着剤成分としての合成樹脂剤に、銀製の細粒等の導電性の粒子を含有させたものが使用でき、シリコーン系、エポキシ系またはポリイミド系導電性接着剤等を利用することができる。
圧電振動片32は、後述する製造工程により、圧電材料として、例えば水晶をエッチングして形成されており、本実施形態の場合、圧電振動片32は、小型に形成して、必要な性能を得るために、特に図3の概略斜視図および図4で示す図3のC−C線切断端面図で示す構造とされている。
すなわち、圧電振動片32は、パッケージ36側と固定される基部51と、この基部51を基端として、図3において斜め左方に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕34,35を備えており、全体が音叉のような形状とされた、所謂、音叉型圧電振動片が利用されている。
圧電振動片32の各振動腕34,35には、図3および図4を参照して理解されるように、それぞれ長さ方向に延びる長い有底の長溝56,57が形成されている。この各長溝56,57は、図3のC−C線切断端面図である図4に示されているように、各振動腕34,35の表裏両面に形成されている。
さらに、図3において、圧電振動片32の基部51の端部(図3では下端部)の幅方向両端付近には、引き出し電極52,53が形成されている。各引き出し電極52,53は、圧電振動片32の基部51の図示しない裏面にも同様に形成されている。
これらの各引き出し電極52,53は、上述したように図1に示されているパッケージ側の電極部31,31と導電性接着剤43,43により接続される部分である。そして、各引き出し電極52,53は、図3および図4に示されているように、各振動腕34,35の溝56,57内に設けた励振電極54,55とそれぞれ一体に接続されている。また、各励振電極54,55は、図4に示されているように各振動腕34,35の両側面にも形成されており、例えば、振動腕34に関しては、長溝56内の励振電極54と、その側面部の励振電極55とは互いに異極となるようにされている。また、振動腕35に関しては、長溝57内の励振電極55と、その側面部の励振電極54とは互いに異極となるようにされている。
また、各振動腕34,35の先端側、すなわち、この実施形態では各先端部には、周波数調整用の金属膜38,38が形成されている。この金属膜38,38は後述する周波数調整(微調)において、レーザー光を照射されることによって、その質量が僅かに減少することで、周波数が高くなる方へ変化させるものである。この周波数調整用の金属膜38,38は励振電極54,55などの駆動用電極を形成する際に、これら駆動用電極と同じ構造にして同時に形成することができる。
図1および図2に示すように、パッケージ36には、その内側底面に矩形の凹部42を備えている。この凹部42は第2の基板64の一部を除去することにより形成することができる。凹部42は、圧電振動片32の各振動腕34,35の先端部に対応する位置に設けられており、圧電デバイス30に外部から衝撃が加えられた際に、圧電振動片32の各振動腕35,36の先端が下に振れた場合、パッケージ36の内側底部と衝突することを避けることができ、損傷を防止できるようになっている。
さらに、図2に示すようにパッケージ36の底部には孔封止用の貫通孔37が設けられている。
貫通孔37は、外部とパッケージ36の内部とを連通する孔であって、第1の孔37aと、これより縮径された第2の孔37bを重ねて設けることで、外向きの段部62を備えている。孔封止用の貫通孔は必ずしもこのような2重孔の構造を備える必要はなく、例えば外に向かって徐々に拡径するテーパ状の貫通孔でもよいが、段部62を有する孔とすることで、後述するような利点がある。
そして、封止孔61の貫通孔62は、例えば、Au−Ge等の金属封止材39を充填して、気密に封止されている。
(圧電デバイスの製造方法)
次に、圧電デバイス30の製造方法の実施形態を説明する。
(前工程)
図1ないし図4で説明した圧電デバイス30の圧電振動片32と、パッケージ36と、ガラスリッド20は、前工程としてそれぞれ別々に製造される。
(ガラスリッドの製造方法)
(ガラス板の形成)
図6ないし図11は、圧電デバイスの製造方法における前工程に含まれるガラスリッド20の製造方法の一例を示している。
図6において、例えば、硼珪酸ガラスのガラスウエハ10を用意する。このガラスうえは10は例えば1.9mm×1.1mmの正方形で、厚みが0.15mm程度である。
図7に示すように、複数もしくは多数のガラスウエハ10を用紙して、これを厚み方向に重ねる。
さらに、これら重ねたガラスウエハ10の外側に支持板11,11を配置し、これらお接着剤などにより接合固定して、図8に示すようなウエハブロック12を形成する。
続いて、ウエハブロック12を図9に示すように、個々のガラスウエハ10が短冊状もしくは矩形状となるような切断線C1に沿ってダイシングなどにより切断して小ブロック13を得る。
さらに、図10に示すように、小ブロック13について、接合されているガラス材料がさらに小さな短冊状になるような切断線C2に沿ってダイシングなどにより切断してガラス板ブロック15を形成する。
(面取り加工)
次に、小ブロック13に対して、ガラス材料を貼り付けている接着剤を熔解させて、分離したガラスの小片、すなわちガラス板14を取り出し、図11(a)に示す面取り治具66に収容して面取り加工を行う。
ここで、面取り治具66は上型64と下型61とを備えている。
下型61は、例えば、熱伝導性が良く丈夫な金属材料で形成されており、内部もしくは下部にシーズヒータや電熱線などの加熱手段63を有しており、上向きの開口を備える凹状の収容部62,62・・・を備えている。凹状の収容部62は、図5で説明したガラスリッドに対応した形状であり、この場合、矩形の収容部とされている。下型61には複数の収容部62が並んで配置されている。また、加熱手段63は温度制御可能であり、このましくは制御用のコンピュータに接続されており、ソフトウエアなどで実現する所定の加熱シーケンスを実行するようになっている。
上型64は下方に突出する複数の凸部65,65・・・を有しており、各凸部65は、対応する下型61の収容部62と位置合わせされている。
図11(a)に示すように、各収容部62に、ガラス板14を載置収容し、下型の加熱手段63を駆動して、収容部62内がガラス板14の軟化点以上になるまで昇温させる。例えば、ガラス板14が硼珪酸ガラスである場合には、摂氏710度以上になるまで昇温させる。同時に、矢印に示すように上型を下降させる。これにより、図11(b)に示すように上型64と下型61を閉じることにより、ガラス板14を加熱加圧する。
ここで、上型64の凸部65のガラス板14に対する当接面および/または収容部62の底面の形状を変更することで、該ガラス板14に対する型の当接面積や当接範囲を変更することができる。
すなわち、ガラス板14に当接する上記凸部65および/または収容部62の底面が、図5で説明したガラス板14の稜部22を除く領域であって、好ましくは、少なくとも接合面となる領域である図5の封止領域23に当接する形状とされる。
これにより、ガラス板14が溶融軟化することによって、図11(c)に示すように各ガラス板14の稜部がその角がとれて丸く変形する。この時、稜部がつき合わされる各角隅部21も当然に丸くなる。
しかも、ガラス板14は少なくとも図5の封止領域23が型に抑えられ加圧されることから、全体に反りなどの変形を生じることがなく、しかも該封止領域23については、平坦度が向上するので、パッケージへの接合の際に小さな隙間を生じにくく、封止性能が向上する。
次いで、図11(d)に示すように上型64を矢印方向に移動することで、離型されて、完成したガラスリッド20を取り出すことができる。
なお、上記凸部65および/または収容部62の底面が、封止領域23だけではなく、その内側の一部もしくは全体に当接するようにすれば、後述する周波数調整の際にレーザ光が透過する領域の平坦度を向上させることもでき、これにより、ビームのスポット径に歪みが生じたり、光ビームの屈折による光軸倒れなどを有効に防止することができる。
以上により、図5のガラスリッド20が完成する。
(パッケージの形成)
次に、図2で説明したパッケージ36の製造については、上述したように、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の基板を積層した後、焼結して形成されている。成形の際には、複数の各基板は、その内側に所定の孔を形成することで、積層した場合に内側に所定の内部空間S2を形成する。
(圧電振動片の形成)
圧電振動片32は、水晶ウエハなどを用いて、これを形成する場合には、図3に示すX軸が電気軸、Y軸が機械軸及びZ軸が光軸となるように、圧電材料、例えば水晶の単結晶から該水晶ウエハが切り出されることになる。
また、水晶の単結晶から切り出す際、上述のX軸、Y軸及びZ軸からなる直交座標系において、Z軸を中心に時計回りに数度の範囲で回転して切り出した水晶Z板を所定の厚みに切断研磨して得られる。
そして、この水晶ウエハに必要な耐蝕膜(図示せず)を設けて、マスクとし、フッ酸溶液等を用いて、振動腕の長溝56,57の部分をハーフエッチングで形成する。
次に、駆動電極としての励振電極を形成する。
すなわち、水晶ウエハの表裏両面に電極となる金属膜を成膜する。この金属膜は、例えば、クロムを下地として金を蒸着またはスパッタリング等の手法により形成する。
その後フォトリソグラフィの手法により、図3で説明したような各電極を形成する。なお、この時に周波数調整用の金属膜38,38も同時に形成される。
次に、各振動腕および基部を含む外形に適合するように図示しないマスクパターンを、例えば耐蝕膜により形成し、フッ酸溶液等を用いたウエットエッチングにより、音叉型圧電振動片としての圧電振動片32の外形を形成する(図3参照)。続いて、図3の圧電振動片32の振動腕34,35の各側面に、フォトリソグラフィの手法により、励振電極を形成することにより、圧電振動片32が完成する。
(マウント工程)
以上の前工程を実行した後で、完成した圧電振動片32の接合を行う。
具体的には、図1および図2に示すように、導電性接着剤43,43を電極部31,31の上にそれぞれ塗布し、塗布した導電性接着剤43,43の上に圧電振動片32の基部51を載置し、かるく荷重をかける。
この状態で、ベルト炉などで過熱して導電性接着剤を硬化することにより、圧電振動片32が片持ち形式で接合される。
次いで、パッケージ36の上端に低融点ガラスなどでなる所定のロウ材36aを配置し、真空雰囲気下において、ガラス製のガラスリッド20を載置して、加熱する。これにより、パッケージ36をガラスリッド20により気密に封止する。
なお、低融点ガラスは、パッケージに予めプリコートされていてもよい。
(孔封止工程)
続いて、孔封止工程に移る。
一例として、真空チャンバー内などにおいて、所定の治具にパッケージ36を逆さに保持し、貫通孔37上に、充填金属用の金属球を配置する。金属球は球形であるから、ころがして孔37に入れやすく作業が容易になる。
金属球としては、例えば、金−ゲルマニウム(Au−Ge)、金錫(Au−Sn)などが優れている。すなわち、鉛を含まない合金であるから、廃棄しても有害な鉛が生成されないし、融点が高いのでリフロー工程でも溶融することがない。
この状態で、チャンバー内を加熱すると、貫通孔37や、その上に置かれる金属球(図示せず)との隙間からパッケージ36内のガス、すなわち、ガラスリッドの封止時における加熱で導電性接着剤43から生成されるガスや、パッケージ36のセラミックから出る水蒸気などが、外部へ排出される。
この状態で、金属球に対して、孔封止用のレーザー光を照射する。これにより、金属球は瞬時に溶融して貫通孔37に充填され、該貫通孔37を気密に封止することができる。
(周波数調整工程)
この孔封止の直後、もしくは孔封止工程と同時に、図2に示すように、外部から周波数調整用のレーザー光LB1をパッケージ36内に照射し、圧電振動片32の金属被膜38に当てる。これにより、金属膜38の一部を蒸散させて、質量削減方式による周波数調整(微調)を行うことができる。
続いて、必要な検査を行い、圧電デバイス30が完成する。
このように、本実施形態によれば、パッケージ36内に圧電振動片32を収容してガラスリッド20で封止すると、ガラスリッド20の稜部22や角部を丸くすることができるので、該稜部や角部が先鋭となることがなく、製品が外部の対象と当接もしくは衝突した際にも、リッド部に容易にワレやカケが生じることがなく、シール性が損なわれたり、外見が悪くなったりすることを防止することができる。
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
また、この発明は、パッケージ内に圧電振動片を収容するものであれば、水晶振動子、水晶発振器、水晶フィルタ、SAWデバイス、ジャイロ、角度センサ等の名称にかかわらず、全ての圧電振動片とこれを利用した圧電デバイスに適用することができる。
また、上述の実施形態では、パッケージにセラミックを使用した箱状のものを利用しているが、このような形態に限らず、異なる形状のパッケージすなわち収容容器に圧電振動片を収容するものについても本発明を適用することができる。その場合には、ガラスリッドの形状は矩形や正方形のものに限られず、円形や楕円、長円系のものを用いることもできる。
本発明の実施形態に係る圧電デバイスの概略平面図。 図1の圧電デバイスのB−B線における概略断面図。 図1の圧電デバイスに使用される圧電振動片の概略斜視図。 図3の圧電振動片のC−C線切断端面図。 図1の圧電デバイスのガラスリッドの概略斜視図。 ガラスリッドを形成するためのガラス板の製造方法の一例を示す工程図。 ガラスリッドを形成するためのガラス板の製造方法の一例を示す工程図。 ガラスリッドを形成するためのガラス板の製造方法の一例を示す工程図。 ガラスリッドを形成するためのガラス板の製造方法の一例を示す工程図。 ガラスリッドを形成するためのガラス板の製造方法の一例を示す工程図。 ガラスリッドの面取り方法の一例を示す工程図。
符号の説明
20・・・ガラスリッド、21・・・角(隅)部、22・・・稜部、30・・・圧電デバイス、36・・・パッケージ、32・・・圧電振動片、34,35・・・振動腕、51・・・基部、54,55・・・励振電極、56,57・・・長溝、66・・・面取り治具

Claims (7)

  1. 得ようとする該ガラスリッドの厚みと一致するガラス板を形成し、
    前記ガラスリッドの外形に対応する形状とした凹状の収容部を備える治具内に、前記ガラス板を挿入し、
    前記凹状の治具を介して、前記ガラス板のガラス軟化点以上の温度で加熱しつつ加圧することにより角部を丸くするようにした
    ことを特徴とするガラスリッドの製造方法。
  2. 前記加圧がガラス板の稜部を除く領域について行われることを特徴とする請求項1に記載のガラスリッドの製造方法。
  3. 前記ガラス板がホウ珪酸ガラスであることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のガラスリッドの製造方法。
  4. 前記加熱温度が摂氏710度以上であることを特徴とする請求項3に記載のガラスリッドの製造方法。
  5. パッケージと、
    該パッケージ内に収容される圧電振動片と、
    前記パッケージを気密に封止するガラスリッドと
    を備えており、
    前記ガラスリッドが、ガラス板を加熱することにより、稜部や角部を丸くするようにされていることを特徴とする圧電デバイス。
  6. 前記ガラスリッドは、前記ガラス板の稜部を除く領域であって、接合面となる領域について、前記加熱の際に加圧されていることを特徴とする請求項5に記載の圧電デバイス。
  7. 前記ガラスリッドは、周波数調整のために外部からレーザ光を透過させる箇所が、前記加熱の際に加圧されていることを特徴とする請求項5または6のいずれかに記載の圧電デバイス。
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