以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について説明を行う。
図1には、ガイドレール2で囲まれ、遊技球を発射して遊技を行う遊技領域1aが前面側に形成された遊技盤1を示した。なお、パチンコ遊技機の外枠であって島設備に固定される機枠や、遊技領域1aの前面を覆うクリア部材保持枠、遊技盤1を取り付ける前面枠、遊技領域1aの下側に設けられ遊技球を収容する上皿、下皿を有するとともに、遊技者が発射操作を行うための操作ハンドルを備えた操作パネルなどは図示を省略している。
遊技盤1は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体1b(木製もしくは合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体1bの前面に、ガイドレール2で囲まれた遊技領域1aを有している。このガイドレール2は略円形に形成されており、その一部は、矩形板状の遊技盤本体1bの前面における四隅に設けられた区画部材3,3,…の側面によって形成されている。そして、このガイドレール2で囲まれた遊技領域1a内に発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技領域1a内には、普図始動ゲート4と、普図変動表示ゲームの未処理回数を表示する普図記憶表示器、普図変動表示ゲームを表示する普図表示器5(図2に図示)が設けられている。また、遊技領域1a内には、第1始動入賞口13(入賞装置)と、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置7(入賞装置)と、補助遊技としての特図変動表示ゲームの未処理回数を点灯表示する特図記憶表示器、特図変動表示ゲームを表示する特図表示器9が設けられている。なお、普図記憶表示器、普図表示器5、特図記憶表示器、特図表示器9は、遊技状態を表す遊技状態表示LED6と併せて、セグメントLEDとして一体に設けられており、このセグメントLEDが遊技機の状態を表示する状態表示器8をなす。
さらに遊技領域1aには、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aを有し、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する特別変動入賞装置10、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト穴11が設けられている。この他、遊技領域1aには、一般入賞口12,12,…、打球方向変換部材としての風車14、多数の障害釘(図示略)などが配設されている。
普図始動ゲート4内には、該普図始動ゲート4を通過した遊技球を検出するためのゲートSW4a(図2に図示)が設けられている。そして、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート4内を通過すると、普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置7が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート4を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満ならば、普図始動記憶数が1加算されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。なお、普図変動表示ゲームの始動記憶は、LEDを備える普図記憶表示器にて表示されるようになっている。
普図(普通図柄)変動表示ゲームは、遊技領域1a内に設けられた普図表示器5で実行されるようになっている。なお、表示装置41の表示部42の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良く、この場合は識別図柄として、例えば、数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようにする。この普図変動表示ゲームの停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される。これにより、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞しやすくなり、特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
普通変動入賞装置7は左右一対の開閉部材7a,7aを具備し、第1始動入賞口13の下部に配設され、この開閉部材7a,7aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としてのソレノイド(普電SOL7b、図2に図示)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置7に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
また、本実施形態の遊技機は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。この時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が上述の長い実行時間よりも短くなるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置7の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置7が開放される場合に、開放時間が通常状態の短い開放時間より長くされるように制御される(例えば、0.3秒が1.8秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置7が1回ではなく、2回以上の複数回(例えば、2回)開放される。さらに、時短状態においては普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常状態より高くなるように制御される。すなわち、通常状態よりも普通変動入賞装置7の開放回数が増加される。
この普通変動入賞装置7と第1始動入賞口13は、特図変動表示ゲームの始動入賞口も兼ねている。すなわち、普通変動入賞装置7と第1始動入賞口13の内部(入賞領域)に備えられた始動口SW7d(図2に図示)によって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。
この特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で始動記憶(特図始動記憶)として記憶される。従って、特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、普通変動入賞装置7もしくは第1始動入賞口13に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、特図変動表示ゲームが開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、特図変動表示ゲームが直ちに開始できない状態、例えば、既に特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、普通変動入賞装置7もしくは第1始動入賞口13に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、特図変動表示ゲームが開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了もしくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて特図変動表示ゲームが開始される。なお、特図変動表示ゲームの始動記憶は、LEDを備える特図記憶表示器にて表示されるようになっている。
補助遊技としての特図(特別図柄、識別情報)変動表示ゲームは、遊技領域1a内に設けられた特図表示器9で実行されるようになっており、複数の識別情報を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、この特図変動表示ゲームの結果として、特図表示器9の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。なお、遊技機に特図表示器9を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、本実施形態の遊技機は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として確変状態を発生可能となっている。この確変状態においては、上述の時短状態に加え、特図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常状態より高くなるように制御される。
変動入賞装置としての特別変動入賞装置10は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせる。なお、開閉扉10aは、例えば、駆動装置としてのソレノイド(大入賞口SOL10b、図2に図示)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントSW10c(図2に図示)が配設されている。
また、遊技領域1aに設けられた各一般入賞口12には、一般入賞口12に入った遊技球を検出するための入賞口SW12a(図2に図示)が配設されている。そして、遊技を開始することにより遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口12,12,…、普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13、特別変動入賞装置10等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球が排出装置によって排出される(払い出される)ようになっている。
また、遊技領域1aの略中央には、飾り特図変動表示ゲームの表示領域となる窓部22を形成するセンターケース20が取り付けられている。このセンターケース20は、中央に表示装置41の表示領域を区画する略円形の窓部22を有するとともにその周囲に装飾が施され、遊技盤本体1bに形成された開口(図示略)に前面側から嵌め込まれている。このセンターケース20の中央であって窓部22が形成された部分は、所定の前後幅を有する筒状の空間となっており、この筒状の空間の後端部は、遊技盤本体1bの裏面側に配される演出装置200の前面に配された透明な材質からなるレンズ部材201によって閉鎖されている。すなわち、センターケース20の中央には、後方に窪んだ凹室23が形成されている。
この後方に窪んだ凹室23における下側の内周面には、遊技球が転動可能なステージ部24が形成されている。このステージ部24には、センターケース20の前面側から見た左側部に形成された流入部25から、遊技領域1aを流下する遊技球が流入可能となっている。そして、このステージ部24の前端部から遊技領域1aに流下する遊技球は、遊技領域を流下する遊技球よりも高い確率で普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13に入賞するようになっている。
センターケース20の後方には、演出装置200と表示装置41が配されている。演出装置200は、図3に示すように遊技盤本体1bの裏面に取り付けるためのベース部材210と、該ベース部材210に取り付けられた回転体ユニット220、該回転体ユニット220の前方に取り付けられる軸押さえパーツ202、レンズ部材201を備えている。
ベース部材210は前方に開口した凹部211を有し、該凹部211には回転体ユニット220と、該回転体ユニット220の前方に取り付けられる軸押さえパーツ202、レンズ部材201を収容可能とされている。また、凹部211の奥側の壁面となるベース部材210の後壁には、前後に貫通する矩形状の貫通孔212が形成されている。この貫通孔212の後方には、ベース部材210の後方に取り付けられる表示装置41が取り付けられている。表示装置41は液晶表示装置41a(図2に図示)を備え、該液晶表示装置41aの表示部42が前面側に設けられており、貫通孔212を介して表示部42が前方に臨むようになっている。なお、後述するように、回転体ユニット220および軸押さえパーツ202には、中央部に表示装置41を視認可能とする視認開口222が形成されており、遊技盤1の前面側から、視認開口222、レンズ部材201および窓部22を通して表示装置41が視認可能となるようにされている。
また、凹部211の奥側の壁面となるベース部材210の後壁に形成された貫通孔212の周囲には、凹部211に収容される回転体ユニット220、軸押さえパーツ202、レンズ部材201を固定するための固定部213,213,…が形成されている。さらに、ベース部材210の前端には、ベース部材210を遊技盤本体1bに固定するためのベース部材固定部214,214,…が形成されており、演出装置200および表示装置41を遊技盤本体1bの裏面の所定位置に固定できるようになっている。これにより、遊技領域1aが形成される前面側に比べてスペースが広く、遊技を制御する後述する遊技制御装置30が配される遊技盤本体1bの裏面側に演出装置200を配設でき、遊技領域1aを有効に活用することができるとともに、遊技者の興味を引く斬新な演出部材250,250,…による演出を行う演出装置200を配設可能となる。なお、遊技盤本体1bの裏面の所定位置に固定された演出装置200は、凹部211に収容した回転体ユニット220の前方を覆うように配されるレンズ部材201の前面が、センターケース20における窓部22を形成する筒状の空間の後方を閉鎖するように配される。
以上のことから、前面側に遊技球が流下する遊技領域1aが形成されるとともに、裏面側に遊技を制御する制御装置(遊技制御装置30)が配設される遊技盤本体1bを備え、ベース部材210を遊技盤本体1bの裏面に取り付けるようにしたこととなる。
図4から14に示すように、回転体ユニット220は、外枠221と、該外枠221に取り付けられた複数の演出部材250,250,…とを備えている。外枠221は、図7に示すように、回転体ユニット220の後方に配される表示装置41を視認可能とする視認開口222が中央部に形成された円環状をしており、中央部が開口した円環状の第一枠部材230および第二枠部材240から構成されている。この円環状をした第一枠部材230、第二枠部材240は略同じ大きさであって、図4から6に示すように、同心円をなすように中央部に形成された開口の貫通方向に沿って、第二枠部材240が第一枠部材230の前方へ重なるように配されている。そして、外枠221を構成する第一枠部材230が、同心円をなすように配された第一枠部材230と第二枠部材240における同心円の中心を通り開口の貫通方向に沿うように設定される中心軸を中心として、ベース部材210に対して回転可能に取り付けられることで、回転体ユニット220がベース部材210に取り付けられることとなる。
また、第二枠部材240は、同心円をなすように配された第一枠部材230と第二枠部材240における同心円の中心を通り開口の貫通方向に沿うように設定される中心軸を中心として、第一枠部材230に対して回転可能となるように取り付けられている。このように第二枠部材240を第一枠部材230に対して回転可能に取り付けるために、第二枠部材240における第一枠部材230と対向する面には、図7に示すように、周方向に沿って等間隔に四ヶ所、すなわち中心から見て90度おきに摺動ピン取付部241が形成されている。そして、この摺動ピン取付部241に、第一枠部材230へ向かって、同心円の中心軸と平行となるように延出するように摺動ピン260が取り付けられる。
また、第一枠部材230には、摺動ピン260の配設位置と対応するように、周方向に沿って等間隔に四ヶ所、すなわち中心から見て90度おきに、該摺動ピン260を挿通可能とするように前後に貫通するとともに、周方向に沿って延在する長穴とされた摺動開口231が形成されている。そして、図8に示すように第一枠部材230と第二枠部材240は、摺動ピン260が摺動開口231に挿通されるように、第二枠部材240が第一枠部材230の前方へ重なるように配されている。なお、摺動ピン260の長さは、第一枠部材230と第二枠部材240を前後に重なるように配した際に、摺動開口231を貫通して先端が第一枠部材230の第二枠部材240と対向する側と反対側の面(後側の面)に突出するような長さとなっている。さらに、第一枠部材230の後側の面に突出した摺動ピン260の先端には、摺動ピン260が摺動開口231から抜けることを防止する抜け止め部材261が取り付けられている。
以上のような構成によって、第二枠部材240が同心円の中心軸を中心として第一枠部材230に対して所定角度の範囲で回転可能となるように取り付けられることとなる。なお、周方向に沿って延在する摺動開口231は、第二枠部材240の第一枠部材230に対する回動範囲に合わせて形成されている。
また、第二枠部材240は全体が一つの歯車であって、外周には外側へ向かって延出する歯242が周方向に沿って複数形成されている。このような第二枠部材240は、ベース部材210の凹部211の内部に設けられる駆動源をなすモータ290の駆動軸に取り付けられた駆動歯車291と噛み合うようになっていて、モータ290の駆動に伴い第二枠部材240が回転駆動されるようになっている。なお、第二枠部材240が第一枠部材230に対して前面側から見て時計回り方向に回転する状態を正方向に回転する状態とし、第二枠部材240が第一枠部材230に対して前面側から見て反時計回り方向に回転する状態を逆方向に回転する状態とする。
また、図7に示すように、外枠221には周方向に沿って複数の演出部材250,250,…が取り付けられている。各演出部材250は略矩形板状をしており、第一枠部材230における第二枠部材240と対向する面と反対側の面(後側の面)に、板面が第一枠部材230と平行になるような向きで、等間隔に配されている。この演出部材250は、図4(a)に示すように、外枠221の視認開口222から退避した第一状態と、図4(b)に示すように、視認開口222に出現した第二状態とに変換可能とされるものであって、第二状態で視認可能となる前面には装飾が施されており、遊技の演出を行うことができるようにされている。
図7に示すように、略矩形板状をした演出部材250の一側端には、当該演出部材250を第一枠部材230に対して取り付けるための第一取付軸262を保持する第一保持部251と、当該演出部材250を第二枠部材240に対して取り付けるための第二取付軸263を保持する第二保持部252が形成されている。
第一保持部251で保持される第一取付軸262は、略矩形板状の演出部材250の板面に対して垂直に前方へ延出するように保持され、第一枠部材230の後側の面に形成された第一取付軸保持部232により保持されるようになっている。これにより、第一取付軸262が、同心円をなすように配された第一枠部材230と第二枠部材240における同心円の中心を通り開口の貫通方向に沿うように設定される中心軸と平行に配されることとなる。このように配された第一取付軸262により、演出部材250が第一取付軸262を中心として第一枠部材230に対して回動可能に軸支されるようになっている。
また、第二保持部252で保持される第二取付軸263は、略矩形板状の演出部材250の板面に対して垂直に前方へ延出するように保持される。そして、第一枠部材230に形成された貫通孔233を貫通して第二枠部材240の後側の面に形成された第二取付軸保持部243により保持されるようになっている。これにより、第二取付軸263が、同心円をなすように配された第一枠部材230と第二枠部材240における同心円の中心を通り開口の貫通方向に沿うように設定される中心軸と平行に配されることとなる。
第二枠部材240に形成された第二取付軸保持部243は、第二枠部材240の径方向に沿って延在する長穴であって、図9に示すように、この第二取付軸保持部243に取り付けられた第二取付軸263により、演出部材250が第二枠部材240に対して、該第二枠部材240の径方向に沿って移動可能に支持されるようになっている。なお、図5に示すように、第一枠部材230に形成された貫通孔233は、第二枠部材240が第一枠部材230に対して回転することに伴って第二取付軸263が移動する範囲に合わせて形成されている。すなわち、演出部材250が第一状態である際の第二取付軸263の位置から、演出部材250が第二状態である際の第二取付軸263の位置にかけて、第一枠部材230の周方向に沿って形成されている。これにより、第二取付軸263の動作範囲が貫通孔233,233,…により規制されることとなり、演出部材250,250,…が設定された範囲外に移動することを防止でき、不具合の発生を防止できる。
以上のことから、第一枠部材230に、一側面側から他側面側に貫通する貫通孔233,233,…を形成し、演出部材250,250,…を、第一枠部材230の一側面側に配設するとともに、第二枠部材240を第一枠部材230の他側面側に配設して、第二取付軸263が貫通孔233,233,…を貫通して配されるようにし、貫通孔233,233,…を、第一状態での第二取付軸263の位置から、第二状態での第二取付軸263の位置にかけて第一枠部材230の周方向に沿って形成したこととなる。
このように外枠221に取り付けられた複数の演出部材250,250,…は、第一枠部材230に対して第二枠部材240を回転させることで、複数の演出部材250,250,…を同時に、外枠221の視認開口222から退避した第一状態と、視認開口222に出現した第二状態と、に変換可能とされている。なお動作の詳細については後述する。
また、図6に示すように、演出装置200には、第一枠部材230をベース部材210に対して回転不能な固定状態と、回転可能な解除状態とに変換可能な第一枠部材固定手段270が設けられている。さらに、第二枠部材240を第一枠部材230に対して回転不能な固定状態と、回転可能な解除状態とに変換可能な第二枠部材固定手段280が設けられている。
第一枠部材固定手段270は、ベース部材210における外枠221の外周に近接する位置に取り付けられており、第一枠部材230に係合可能な係合部材271と、該係合部材271を動作するための本体固定ソレノイド272を備えている。係合部材271は、第一枠部材固定手段270が取り付けられる外枠221の外周に近接する位置から、第一枠部材230と第二枠部材240の間へ向かって延出するとともに、先端が第一枠部材230側(後側)へ屈曲した略L字状に形成された板状の部材である。この係合部材271は、同心円をなすように配された第一枠部材230と第二枠部材240における同心円の中心を通り開口の貫通方向に沿うように設定される中心軸に沿って(前後方向に沿って)動作可能に取り付けられている。また、係合部材271は、図示しない付勢部材によって第一枠部材230側へ向かって付勢されている。
また、第一枠部材230には、係合部材271を挿入可能な前後に貫通した被係合部234が形成されており、この被係合部234に係合部材271の先端が挿入されることで第一枠部材230とベース部材210が固定された状態となる。そして、以上のような構成を有する第一枠部材固定手段270により、第一枠部材230をベース部材210に対して回転不能な固定状態と、ベース部材210に対して回転可能な解除状態とに変換できるようになっている。
図6(a)に示すように、第一枠部材固定手段270の係合部材271と、第一枠部材230に形成された被係合部234の前後位置が一致した状態では、図示しない付勢部材の付勢力により、係合部材271が被係合部234に挿入され、第一枠部材230がベース部材210に対して回転不能な固定状態となる。なお、係合部材271が付勢部材により第一枠部材230側へ付勢されていることで、通常はこの固定状態が維持されるようになっている。また、係合部材271と被係合部234の前後位置が一致した状態では、位置検出手段300において、ベース部材210に設けられた位置センサ301により、第一枠部材230に設けられた位置検出部材236を検出可能となるようにされている。
この固定状態において本体固定ソレノイド272により、付勢部材の付勢力に抗して係合部材271を第二枠部材240へ向けて動作させると、図6(b)に示すように、係合部材271が被係合部234から抜け、第一枠部材230をベース部材210に対して回転可能な解除状態とすることができる。さらに、解除状態において第一枠部材230がベース部材210に対して回転すると、係合部材271と被係合部234の前後位置が一致しない状態となる。このとき本体固定ソレノイド272をOFFにすると、付勢部材の付勢力により係合部材271が第一枠部材230側に移動し、第一枠部材230に当接した状態となる。この状態ではベース部材210に対する第一枠部材230の回転が規制されることはなく、第一枠部材230をベース部材210に対して回転可能な解除状態が維持される。このような状態で第一枠部材230を回動させると、付勢部材により付勢された係合部材271が第一枠部材230に押し付けられた状態のまま第一枠部材230が回転することとなる。そして、係合部材271と被係合部234の前後位置が一致すると、付勢部材の付勢力により係合部材271が被係合部234に挿入され、固定状態に戻るようになっている。
第二枠部材固定手段280は、第一枠部材230の第二枠部材240と対向する面に、第一枠部材230の中心をはさんで対向するように二ヶ所設けられている。この第二枠部材固定手段280は、第一枠部材230の第二枠部材240と対向する面に設けられた係合部材281と、該係合部材281を動作するための第一枠解除ソレノイド282、第二枠解除ソレノイド283を備えている。
図12から14に示すように、係合部材281は、第一枠部材230の第二枠部材240と対向する面に形成された軸受部235により第一枠部材230に対して回動可能に軸支されるようになっており、該軸受部235により回動可能に軸支される回動軸284と、該回動軸284の延在方向に対して垂直に延出する操作部285と、該操作部285と回動軸284をはさんで対向する側へ延出する係合部286とを備えている。操作部285は、ベース部材210に設けられる第一枠解除ソレノイド282もしくは第二枠解除ソレノイド283により係合部材281を操作するための部分であって、回動軸284の延在方向に沿った板状をしており、板面を押圧するように操作することで、係合部材281を、回動軸284を中心に回動できるようになっている。また、係合部286は、回動軸284の延在方向に沿った板状をしており、先端側が回動軸284の接線方向に延出するように直角に屈曲した略L字状とされている。この回動軸284の接線方向に延出する先端部が第二枠部材240に係合するようになっている。
このような構成を有する係合部材281は、回動軸284が軸受部235によって、第二枠部材固定手段280が設けられる位置における第一枠部材230の径方向に垂直、かつ、第一枠部材230の第二枠部材240と対向する面と平行に延在するように軸支されるようになっている。このとき、係合部286の屈曲した先端が第二枠部材240に向けて延出するような向きで、係合部286が回動軸284よりも第一枠部材230の中心側に位置するように配されるとともに、操作部285が回動軸284よりも第一枠部材230の外周側に位置するように配される。また、係合部材281は図示しない付勢部材によって、回動軸284を中心として、係合部286の先端の延出方向へ回動するような方向へ付勢されている。
また、第二枠部材240には、係合部286を挿入可能な前後に貫通した被係合部244が形成されており、この被係合部244に係合部286が挿入されることで第一枠部材230と第二枠部材240とが固定された状態となる。そして、以上のような構成を有する第二枠部材固定手段280により、第二枠部材240を第一枠部材230に対して回転不能な固定状態と、第一枠部材230に対して回転可能な解除状態とに変換できるようになっている。
図12に示すように、第二枠部材固定手段280の係合部286と、第二枠部材240に形成された被係合部244の前後位置が一致しない状態では、図示しない付勢部材により付勢された係合部材281の係合部286は、第二枠部材240の第一枠部材230と対向する面に当接した状態となる。この状態では第一枠部材230に対する第二枠部材240の回転が規制されることはなく、第二枠部材240を第一枠部材230に対して回転可能な解除状態となる。この解除状態で第二枠部材240を回動させると、付勢部材により付勢された係合部材281の係合部286が第二枠部材240の裏面に押し付けられた状態のまま第二枠部材240が回転することとなる。そして、係合部286と被係合部244の前後位置が一致すると、図13に示すように、付勢部材の付勢力により係合部286が被係合部244に挿入され、第二枠部材240を第一枠部材230に対して回転不能な固定状態となる。なお、係合部材281が付勢部材により係合部286の先端の延出方向へ付勢されていることで、外部から係合部材281に力が加わらなければこの固定状態が維持されるようになっている。
この固定状態で、ベース部材210に設けられる第一枠解除ソレノイド282および第二枠解除ソレノイド283により、付勢部材の付勢力に抗して操作部285を第二枠部材240側へ向けて動作させると、図14に示すように、係合部286が被係合部244から抜け、第二枠部材240を第一枠部材230に対して回転可能な解除状態となる。さらに、この解除状態で第二枠部材240を第一枠部材230に対して回転すると、係合部286と被係合部244の前後位置が一致しない状態となる。このとき第一枠解除ソレノイド282および第二枠解除ソレノイド283をOFFにすると、図12に示すように、付勢部材の付勢力により係合部286が第二枠部材240側に移動して第二枠部材240の第一枠部材230と対向する面に当接する状態となり、第二枠部材240を第一枠部材230に対して回転可能な解除状態となる。
また、図5(b)に示すように、演出装置200には、ベース部材210に対する第一枠部材230の回転位相を検出するための位置検出手段300が設けられている。この位置検出手段300は、第一枠部材230に設けられた位置検出部材236と、ベース部材210に設けられた位置センサ301とから構成されており、位置検出部材236がちょうど位置センサ301が設けられた位置にある場合に、位置センサ301から検出信号が出力されるようになっている。
また、図2に示すように、遊技機は、その制御系として遊技の進行を制御する遊技制御装置30、この遊技制御装置30の制御下で各種の演出に関する制御を行うサブ制御装置としての演出制御装置40を備えている。
遊技制御装置30は、CPU、RAM、ROM等を備える遊技用ワンチップマイコン31とともに、入出力インタフェース、外部通信端子32等により構成されている。
遊技用ワンチップマイコン31のCPUは、制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、特図変動表示ゲームの大当たり判定用乱数値などの各種乱数値なども生成している。遊技用ワンチップマイコン31のRAMは、普通変動入賞装置7に設けられた始動口SW7dのオン信号などを記憶する記憶領域や、前記各種乱数値の記憶領域、並びに、CPUの作業領域等を備えている。遊技用ワンチップマイコン31のROMには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、上述の各種乱数値に対応して、特図変動表示ゲームの大当り発生を判定するための、特図変動表示ゲームの大当り判定値、変動パターン(リーチアクションの種類)の判定値などが記憶されている。
また、入出力インタフェースには、ローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、始動口SW7d、ゲートSW4a、入賞口SW12a,12a,…、カウントSW10c、ガラス枠開放SW34、内枠開放SW35、などが接続されている。そして、入力インタフェースは、これらから入力された各種信号を中継し、遊技用ワンチップマイコン31のCPUに対し出力する。なお、ガラス枠開放SW34は、遊技盤1の前面を覆うクリア部材保持枠が開放されていることを検出するものである。また、内枠開放SW35は、遊技盤が取り付けられた前面枠が開放されていることを検出するものである。
また、入出力インタフェースには、遊技用ワンチップマイコン31のCPUから出力される各種の制御信号が入力される。これら制御信号は、該出力インタフェースにより中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して、特図表示器9、特図記憶表示器、普図表示器5、普図記憶表示器、普電SOL7b、大入賞口SOL10b、遊技状態を示す遊技状態表示LED6、遊技機外部の管理装置などと接続する盤用外部情報端子33、演出制御装置40に出力される。
サブ制御装置としての演出制御装置40は、制御装置としてのCPU40a、ROM40b、RAM40c、入出力インタフェースや、表示装置41の液晶表示装置41aにおける表示を制御する画像用メモリとしてのRAMや、画像や映像データが記憶されたCGROM40dなどを含むビデオ回路、グラフィックプロセッサとしてのVDP40e(video display processor)を備えている。また、遊技盤やクリア部材保持枠に設けられた各種LED43、遊技盤1に設けられた演出装置200を駆動する装飾用ドライバ40f、音の出力を制御する音源LSI40gを備えている。
この演出制御装置40は図示しない入出力インタフェースを有し、この入出力インタフェースにはローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、遊技制御装置30、演出装置200の位置センサ301が接続されている。そして、遊技制御装置30から入力される各種信号(演出制御データ(各種コマンドなど))や、演出装置200の位置センサ301からの信号は、該入出力インタフェースにより中継されて、CPUに対し出力される。演出制御装置40は、この遊技制御装置30から受信した演出制御データ(各種コマンドなど)に基づいて(遊技制御装置30の制御の下に)遊技機の制御を行う。
さらに、入出力インタフェースには、CPU40aから出力される各種の制御信号が入力され、これら制御信号は、該入出力インタフェースにより中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して、各種LED43、演出装置200の駆動源をなすモータ290、本体固定SOL272、第一枠解除SOL282、第二枠解除SOL283に出力される。なお、CPU40aから出力される制御信号のうち、画像の制御に関する制御信号は、CPU40aからVDP40eに出力され、VDP40eから該制御信号に基づく画像データが液晶表示装置41aに出力される。また、音声の制御に関する制御信号は、CPU40aから音源LSI40gに出力され、音源LSI40gから該制御信号に基づく音声データがスピーカ44に出力される。
また、遊技制御装置30や演出制御装置40には、電源供給装置(図示略)から電力が供給されており、その他の装置にも電源供給装置から電力が供給されるようになっている。さらに、電源供給装置には、停電時等の外部からの電力の供給が途絶えた場合でも電力を供給可能とするためのバックアップ電源が備えられ、停電時等に各制御装置の揮発性メモリに保存されたデータの消失を防止するようになっている。
これらの制御回路においては、例えば以下のような制御が行われる。遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、普図始動ゲート4に備えられたゲートSW4aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当たり判定用乱数値を抽出してROMに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器5に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当たりの場合は、普図表示器5に特別の結果態様を表示するとともに、普電SOL7bを動作させ、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aを所定時間(例えば、0.5秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器5にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、普通変動入賞装置7に備えられた始動口SW7dからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図の大当たり判定用乱数値を抽出してROMに記憶されている判定値と比較し、特図変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。また、この他に変動パターンの判定を行う処理などを行い、これらの結果を含む制御信号(演出コマンド)を、演出制御装置40に出力する。そして、特図表示器9に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
そして、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31は、特図変動表示ゲームの結果が当たりの場合は、特図表示器9に特別の結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。この特別遊技状態を発生させる処理においては、例えば、大入賞口SOL10bにより特別変動入賞装置10の開閉扉10aを開放し、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば25秒または1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば15回または2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。なお、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図表示器9にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31は、各種入賞口に設けられたセンサ(始動口SW7d、カウントSW10c、入賞口SW12a)から入力される遊技球の検出信号に基づき、排出制御装置に制御信号を出力し、所定数の遊技球が払い出されるようにする処理を行う。
また、演出制御装置40は、遊技制御装置30から受信した制御信号(演出コマンド)や、位置センサ301からの検出信号に基づいて(遊技制御装置30の制御の下に)、各種LED43、演出装置200の駆動源をなすモータ290、本体固定SOL272、第一枠解除SOL282、第二枠解除SOL283を制御する処理、表示装置41の液晶表示装置41aにおける表示を制御する処理、スピーカ44からの音の出力などを行う。すなわち、演出制御装置40が表示装置41を制御する表示制御手段および演出装置200を制御する演出装置制御手段をなす。
以上のことから、表示装置41を制御する表示制御手段(演出制御装置40)と、演出装置200を制御する演出装置制御手段(演出制御装置40)と、を備え、演出装置制御手段は、表示制御手段が表示装置41に所定の表示態様を表示することに基づき、駆動源(モータ290)を駆動する制御を行うようにしたこととなる。
この演出制御装置40により演出装置200は、演出部材250が視認開口222から退避した第一状態となった第一演出状態、演出部材250が視認開口222に出現した第二状態となった第二演出状態、演出部材250が視認開口222に出現した第二状態を維持したまま、演出部材250が外枠221の中心軸を中心として回転する第三演出状態のいずれかの状態となるように制御される。
通常時においては、図4(a)、図5(a)、図6(a)、図10(a)、図11(b)に示すように、演出部材250が視認開口222から退避した第一状態となった第一演出状態となるようにされている。この第一演出状態では、第二枠部材240が、第一枠部材230に対する所定の回転範囲における、前面側から見て最も反時計回り側に移動した位置にある状態となる。また、第二枠部材240がこの位置にある状態では、第二枠部材240に形成された被係合部244と第二枠部材固定手段280の係合部286との前後位置が一致しない状態となり、第二枠部材固定手段280が第二枠部材240を第一枠部材230に対して回転可能とする解除状態とされている。また、第一枠部材固定手段270は、係合部材271が第一枠部材230に形成された被係合部234に係合した固定状態とされ、第一枠部材230がベース部材210に対して回転不能な状態とされている。
そして、演出制御装置40は、飾り変動表示ゲームにおいて、所定の表示態様(例えばリーチ表示態様)を表示することに基づき、このような第一演出状態から、モータ290を駆動して、演出部材250を視認開口222から退避させた第一状態から、図4(b)、図5(b)、図6(b)、図10(c)、図11(d)に示すように、視認開口222に出現させた第二状態に変換した第二演出状態とする。
上述した第一演出状態から、モータ290を駆動して第二枠部材240を第一枠部材230に対して正方向(前面側から見て時計回り方向)へ回転すると、図9、図11(c)に示すように、第二枠部材240と演出部材250とを接続する第二取付軸263も第一枠部材230に対して正方向へ移動する。この第二取付軸263は演出部材250が第一状態となった第一演出状態では、図11(a)に示すように、第一枠部材230の周方向に沿った貫通孔233における前面側から見て反時計回り方向側の端部の近傍に位置しており、ここから貫通孔233内を時計回り方向へ移動するようになっている。
演出部材250は、第一枠部材230に接続された第一取付軸262によって第一枠部材230に対して回動可能に軸支されており、第二取付軸263が第一枠部材230に対して正方向へ移動することに伴い、図10(b)、図11(c)に示すように、第一取付軸262を中心に先端が視認開口222の内側へ向かうように回動することとなる。また、このとき第二取付軸263は、長穴とされた第二取付軸保持部243に沿って、第二枠部材240の中心へ向かって移動する。
そして、第二枠部材240が、第一枠部材230に対する所定の回転範囲における、前面側から見て最も時計回り方向に移動した位置の直前の位置まで回転すると、図4(b)、図5(b)、図6(b)、図10(c)に示すように、演出部材250が視認開口222に完全に出現した第二状態となった第二演出状態となる。このとき、第二取付軸263は、図11(d)に示すように、第一枠部材230の周方向に沿った貫通孔233における前面側から見て時計回り方向側の端部に近接した位置に存在するようになっている。また、第二枠部材240に形成された被係合部244と第二枠部材固定手段280の係合部286との前後位置が一致し、付勢部材の付勢力により係合部286の先端が被係合部244に係合して第二枠部材240が第一枠部材230に対して回転不能な固定状態に変換される。
さらに、演出制御装置40は、飾り変動表示ゲームにおいて、所定の表示態様(例えばスペシャルリーチ表示態様)を表示することに基づき、このような第二演出状態から、モータ290を駆動して演出部材250が視認開口222に出現した第二状態を維持したまま、演出部材250が外枠221の中心軸を中心として回転する第三演出状態とする。
この際には、第一枠部材固定手段270および第二枠部材固定手段280を解除状態とし、モータ290により第二枠部材240を第一枠部材230に対して正方向(前面側から見て時計回り方向)に駆動する制御が行われる。上述した第二演出状態となった際に固定状態に変換された第二枠部材固定手段280を解除状態とした後、第二枠部材240を正方向に回転させると、第二枠部材240と演出部材250とを接続する第二取付軸263が、さらに第一枠部材230に対して正方向へ移動することとなる。そして、第二枠部材240が第一枠部材230に対する所定の回転範囲における、前面側から見て最も時計回り方向に移動した位置まで回転すると、第二取付軸263が第一枠部材230に形成された貫通孔233の側壁に当接し、第一枠部材230を正方向へ押圧するようになる。なお、演出部材250が第二状態となった位置から、第二取付軸263が貫通孔233の側壁に当接する位置までの第一枠部材230に対する第二枠部材240の回転角度は僅かであり、この状態でも演出部材250は第二状態となっている。
また、第一演出状態、第二演出状態で固定状態とされていた第一枠部材固定手段270を解除状態としたことで、第二取付軸263が貫通孔233の側壁を正方向へ押圧することに伴い、第二枠部材240と第一枠部材230が一体となって正方向へ回転するようになる。これにより、外枠221に取り付けられた演出部材250が視認開口222に出現した第二状態を維持したまま、外枠221がベース部材210に対して回転することとなる。すなわち、演出部材250が同心円をなすように配された第一枠部材230と第二枠部材240における同心円の中心を通り開口の貫通方向に沿うように設定される中心軸を中心として回転する第三演出状態となる。
この第三演出状態で、外枠221を所定の周回数回転させる間は、第一枠部材固定手段270は本体固定ソレノイド272により係合部材271を上方へ移動させた状態として、係合部材271と被係合部234の前後位置が一致しても係合しない状態とする。また、外枠221の周回数は、位置検出手段300により検出可能であり、第一枠部材230に設けられた位置検出部材236が位置センサ301を通過した回数により検出するようになっている。
そして、第三演出状態を終了する際には、外枠221の最後の周回中に、本体固定ソレノイド272をOFFにすることで、係合部材271と被係合部234の前後位置が一致した際に第一枠部材固定手段270が固定状態に変換される。また、位置検出手段300により、係合部材271と被係合部234の前後位置が一致し、第一枠部材固定手段270により第一枠部材230を固定可能な位置に戻ったことを検出することに基づき、モータ290の駆動を停止する。さらに、第二枠部材固定手段280を解除状態としたまま、モータ290により第二枠部材240を逆方向に回転することで、第二演出状態を経て第一演出状態に戻すことができる。また、第三演出状態に移行しなかった場合おいて、第二演出状態から第一演出状態に戻す際には、第二枠部材固定手段280を解除状態とし、モータ290により第二枠部材240を逆方向に回転させれば、第一演出状態に戻すことができる。
以上のように、表示装置41が臨む視認開口222を囲むように配された演出部材250,250,…を、視認開口222から退避した第一状態と、視認開口222に出現した第二状態とに変換するようにしたことで、迫力のある斬新な演出を行うことができて遊技の興趣を向上することができる。そして、さらに表示装置41が臨む視認開口222を囲むように配された演出部材250,250,…が視認開口222に出現した第二状態で、外枠221の中心軸を中心として回転できるようにしたことで、より迫力のある斬新な演出を行うことができて遊技の興趣を向上することができる。また、複数の演出部材250,250,…を一つの駆動源で同時に動作させることができ、構造や制御を簡単にすることができるとともに、コストを削減できる。さらに、演出制御装置40が、飾り特図変動表示ゲームで所定の表示態様(例えばリーチ表示態様)を表示することに合わせて演出装置200の駆動源(モータ290)が駆動するようにしたことで、表示装置41と演出装置200とで効果的な遊技の演出を行うことができて、遊技の興趣を向上させることができる。
以上のことから、遊技に関する情報を表示する表示装置41と、該表示装置41の前方に配され、遊技に関する演出を行う演出装置200と、を備える遊技機において、演出装置200は、中央部に表示装置41を視認可能とする視認開口222が形成された円環状の外枠221と、該外枠221の周方向に沿って複数取り付けられ、視認開口222から退避した第一状態と、視認開口222に出現した第二状態と、に変換可能な演出部材250,250,…と、を備え、外枠221を、同心円をなすように配される中央部が開口した円環状の第一枠部材230および第二枠部材240から構成し、第二枠部材240が第一枠部材230に対して、同心円の中心を通り開口の貫通方向に沿うように設定される中心軸を中心として回転可能とし、第二枠部材240を駆動する駆動源(モータ290)を備え、演出部材250,250,…を中心軸と平行に配され、当該演出部材250,250,…を第一枠部材230に対して回動可能に軸支する第一取付軸262と、中心軸と平行に配され、当該演出部材250,250,…を第二枠部材240の径方向に沿って移動可能に支持する第二取付軸263と、を介して外枠221に取り付け、駆動源により第二枠部材240を正方向に回転することで、演出部材250,250,…が第一状態から第二状態に変換され、駆動源により第二枠部材240を逆方向に回転することで、演出部材250,250,…が第二状態から第一状態に変換されるようにしたこととなる。
また、遊技に関する情報を表示する表示装置41と、該表示装置41の前方に配され、遊技に関する演出を行う演出装置200と、を備える遊技機において、演出装置200は、該演出装置200を取り付けるためのベース部材210と、該ベース部材210に取り付けられ、中央部に表示装置41を視認可能とする視認開口222が形成された円環状の外枠221と、該外枠221の周方向に沿って複数取り付けられ、視認開口222から退避した第一状態と、視認開口222に出現した第二状態と、に変換可能な演出部材250,250,…と、を備え、円環状の外枠221を、演出部材250,250,…を第二状態とした状態でベース部材210に対して周方向に回動可能としたこととなる。
また、演出装置200は、外枠221を、同心円をなすように配される中央部が開口した円環状の第一枠部材230および第二枠部材240から構成し、第二枠部材240が第一枠部材230に対して、同心円の中心を通り開口の貫通方向に沿うように設定される中心軸を中心として回転可能とし、演出部材250,250,…を、中心軸と平行に配され、当該演出部材250,250,…を第一枠部材230に対して回動可能に軸支する第一取付軸262と、中心軸と平行に配され、当該演出部材250,250,…を第二枠部材240の径方向に沿って移動可能に支持する第二取付軸263と、を介して外枠221に取り付け、第二枠部材240を回転駆動する駆動源(モータ290)と、第二枠部材240を第一枠部材230に対して回転不能な固定状態と、回転可能な解除状態とに変換可能な第二枠部材固定手段280と、第一枠部材230をベース部材210に対して回転不能な固定状態と、回転可能な解除状態とに変換可能な第一枠部材固定手段270と、を備え、第一枠部材固定手段270を固定状態とするとともに、第二枠部材固定手段280を解除状態として、駆動源により第二枠部材240を正方向に回転することで、演出部材250,250,…が第一状態から第二状態に変換されるとともに、第二枠部材固定手段280が固定状態に変換され、第二状態で、第一枠部材固定手段270を解除状態として、駆動源により第二枠部材240を正方向に回転することで、演出部材250,250,…が中心軸を中心として回転するように構成したこととなる。
なお、表示装置41は、液晶表示装置41aを備えるものに限られず、例えば、EL、CRT等のディスプレイを備えるものや、識別図柄が外周に描かれたリール(ドラム)を回転するものや、LEDにより識別情報を表示するものとしても良い。また、駆動源は、ステッピングモータやシンクロナスモータなどのモータの他、ロータリーソレノイドとしても良い。
以上のような遊技機は、遊技に関する情報を表示する表示装置41と、該表示装置41の前方に配され、遊技に関する演出を行う演出装置200と、を備える遊技機であって、演出装置200は、該演出装置200を取り付けるためのベース部材210と、該ベース部材210に取り付けられ、中央部に表示装置41を視認可能とする視認開口222が形成された円環状の外枠221と、該外枠221の周方向に沿って複数取り付けられ、視認開口222から退避した第一状態と、視認開口222に出現した第二状態と、に変換可能な演出部材250,250,…と、を備え、円環状の外枠221を、演出部材250,250,…を第二状態とした状態でベース部材210に対して周方向に回動可能としている。
したがって、演出装置200は、該演出装置200を取り付けるためのベース部材210と、該ベース部材210に取り付けられ、中央部に表示装置41を視認可能とする視認開口222が形成された円環状の外枠221と、外枠221の周方向に沿って複数取り付けられ、視認開口222から退避した第一状態と、視認開口222に出現した第二状態と、に変換可能な演出部材250,250,…と、を備え、円環状の外枠221を、演出部材250,250,…を第二状態とした状態でベース部材210に対して周方向に回動可能としたので、迫力のある斬新な演出を行うことができて遊技の興趣を向上することができる。すなわち、表示装置41が臨む視認開口222を囲むように演出部材250,250,…が出現することで、迫力のある斬新な演出を行うことができる。また、演出部材250,250,…を備える外枠221が演出部材200を第二状態とした状態で周方向に回転可能であることで、表示装置41が臨む視認開口222を囲むように演出部材250,250,…が出現した状態で、さらに演出部材250,250,…が視認開口222を周回するように動作することができて、より迫力のある斬新な演出を行うことができる。
また、演出装置200は、外枠221を、同心円をなすように配される中央部が開口した円環状の第一枠部材230および第二枠部材240から構成し、第二枠部材240が第一枠部材230に対して、同心円の中心を通り開口の貫通方向に沿うように設定される中心軸を中心として回転可能とし、演出部材250,250,…を、中心軸と平行に配され、当該演出部材250,250,…を第一枠部材230に対して回動可能に軸支する第一取付軸262と、中心軸と平行に配され、当該演出部材250,250,…を第二枠部材240の径方向に沿って移動可能に支持する第二取付軸263と、を介して外枠221に取り付け、第二枠部材240を回転駆動する駆動源(モータ290)と、第二枠部材240を第一枠部材230に対して回転不能な固定状態と、回転可能な解除状態とに変換可能な第二枠部材固定手段280と、第一枠部材230をベース部材210に対して回転不能な固定状態と、回転可能な解除状態とに変換可能な第一枠部材固定手段270と、を備え、第一枠部材固定手段270を固定状態とするとともに、第二枠部材固定手段280を解除状態として、駆動源により第二枠部材240を正方向に回転することで、演出部材250,250,…が第一状態から第二状態に変換されるとともに、第二枠部材固定手段280が固定状態に変換され、第二状態で、第一枠部材固定手段270を解除状態として、駆動源により第二枠部材240を正方向に回転することで、演出部材250,250,…が中心軸を中心として回転するように構成している。
したがって、外枠221を、同心円をなす第一枠部材230および第二枠部材240から構成し、第二枠部材240が第一枠部材230に対して回転可能とし、演出部材250,250,…を、第一枠部材230に対して回動可能に軸支する第一取付軸262と、第二枠部材240の径方向に沿って移動可能に支持する第二取付軸263と、を介して外枠221に取り付け、第二枠部材240を回転駆動する駆動源と、第二枠部材240を第一枠部材230に対して回転不能な固定状態と、回転可能な解除状態とに変換可能な第二枠部材固定手段280と、第一枠部材230をベース部材210に対して回転不能な固定状態と、回転可能な解除状態とに変換可能な第一枠部材固定手段270と、を備えるので、複数の演出部材250,250,…を一つの駆動源で同時に動作させることができ、構造や制御を簡単にすることができるとともに、コストを削減できる。
また、第一枠部材固定手段270を固定状態とするとともに第二枠部材固定手段280を解除状態として、駆動源により第二枠部材240を正方向に回転することで演出部材250,250,…が第一状態から第二状態に変換されるとともに、第二枠部材固定手段280が固定状態に変換されるので、第二状態への変換が完了した時点で第二枠部材240の回転が規制され、演出部材250,250,…が設定された範囲外に移動することを防止でき、不具合の発生を防止できる。また、演出部材250,250,…による演出を行う状態である第二状態において、その状態を確実に維持することができる。また、第二状態で第一枠部材固定手段270を解除状態として、駆動源により第二枠部材240を正方向に回転することで、演出部材250,250,…が中心軸を中心として回転するように構成したので、表示装置41が臨む視認開口222を囲むように演出部材250,250,…が出現した状態で、さらに演出部材250,250,…が視認開口222を周回するように動作することができて、より迫力のある斬新な演出を行うことができる。すなわち、駆動源、第一枠部材固定手段270、第二枠部材固定手段280の動作状態によって、様々な演出態様(動作態様)を実現でき、迫力のある斬新な演出を行うことができて遊技の興趣を向上することができる。
また、第一枠部材230に、一側面側から他側面側に貫通する貫通孔233,233,…を形成し、演出部材250,250,…を、第一枠部材230の一側面側に配設するとともに、第二枠部材240を第一枠部材230の他側面側に配設して、第二取付軸263が貫通孔233,233,…を貫通して配されるようにし、貫通孔233,233,…を、第一状態での第二取付軸263の位置から、第二状態での第二取付軸263の位置にかけて第一枠部材230の周方向に沿って形成している。
したがって、第一枠部材230に、一側面側から他側面側に貫通する貫通孔233,233,…を形成し、演出部材250,250,…を一側面側に配設するとともに第二枠部材240を他側面側に配設して、第二取付軸263が貫通孔233,233,…を貫通するようにし、貫通孔233,233,…を第一状態での第二取付軸263の位置から、第二状態での第二取付軸263の位置にかけて第一枠部材230の周方向に沿って形成したので、第二取付軸263の動作範囲が貫通孔233,233,…により規制されることとなり、演出部材250,250,…が設定された範囲外に移動することを防止でき、不具合の発生を防止できる。さらに、第二状態で駆動源により第二枠部材240を正方向に回転駆動して演出部材250,250,…を中心軸を中心として回転する場合には、駆動源により駆動される第二枠部材240から、第二取付軸263と貫通孔233,233,…の内側面との当接部分を介して第一枠部材230へ回転の動力が伝達されることとなるが、演出部材250,250,…を取り付けるための第二取付軸263は外枠221の周方向に沿って複数備えられているので、力のかかる部分を分散することができるとともに外枠221を滑らかに回転させることができる。
また、前面側に遊技球が流下する遊技領域1aが形成されるとともに、裏面側に遊技を制御する制御装置(遊技制御装置30)が配設される遊技盤本体1bを備え、ベース部材210を遊技盤本体1bの裏面に取り付けるようにしている。
したがって、前面側に遊技球が流下する遊技領域1aが形成されるとともに、裏面側に遊技を制御する制御装置が配設される遊技盤本体1bを備え、演出装置200は、外枠221を支持するベース部材210を備え、該ベース部材210を遊技盤本体1bの裏面に取り付けるようにしたので、遊技領域1aを有効に活用することができるとともに、遊技者の興味を引く斬新な演出部材250,250,…による演出を行う演出装置200を配設可能となる。すなわち、複雑な動きや大がかりな演出装置を構成しようとすると、従来遊技盤前面から取り付けられることが主流となっている演出装置においては、その大きさや可動範囲が限られ、結果的に演出効果にも限界があり、限られて遊技領域1aにおいて斬新で複雑、かつ、遊技者の興味を引くような演出装置の構成は困難であった。しかし、前面側に比べてスペースが広く、上述のような制約が少ない遊技盤本体1bの裏面側に取り付けるようにしたことで、遊技領域1aを有効に活用することができるとともに、遊技者の興味を引く斬新な演出部材250,250,…による演出を行う演出装置200を配設可能となる。
また、表示装置41を制御する表示制御手段(演出制御装置40)と、演出装置200を制御する演出装置制御手段(演出制御装置40)と、を備え、演出装置制御手段は、表示制御手段が表示装置41に所定の表示態様を表示することに基づき、駆動源(モータ290)を駆動する制御を行うようにしている。
したがって、表示装置41を制御する表示制御手段と、演出装置200を制御する演出装置制御手段とを備え、演出装置制御手段は、表示制御手段が表示装置41に所定の表示態様を表示することに基づき、駆動源を駆動する制御を行うので、表示装置41と演出装置200とで効果的な遊技の演出を行うことができて、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。