JP4777717B2 - 成膜方法、プラズマ処理装置および記録媒体 - Google Patents

成膜方法、プラズマ処理装置および記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は,ガラス基板などの被処理体をプラズマ処理するプラズマ処理装置の制御方法に関する。特に,ガスを供給する順序を制御する方法に関する。
従来から,処理容器内に供給された処理ガスをプラズマ化させて,ガラス基板等の被処理体をプラズマ処理する種々のプラズマ処理装置が開発されている。このうち,マイクロ波プラズマ処理装置は,マイクロ波のパワーによって処理ガスを電離および解離させることにより処理ガスをプラズマ化させる。このプラズマ化の過程では,通常,不活性ガス(または,単原子分子ガス)と反応性ガス(または,多原子分子ガス)との混合ガスがほぼ同時に処理容器内に供給された後,マイクロ波のパワーが投入される。
しかしながら,このように混合ガスが供給されると,プラズマ着火時に電界エネルギーが不足して,プラズマが不均一に生成される場合がある。これに対して,充分なプラズマ密度を確保しながら均一なプラズマを生成するために,マイクロ波のパワーを上げることやマイクロ波の照射時間を長くすることも考えられる。
しかし,マイクロ波のパワーを上げると,多原子分子ガスが解離しすぎて,上質な膜の成膜を阻害する結果となる。たとえば,アモルファスシリコン膜を成膜する過程では,やや弱められたマイクロ波によりSiHガスがプリカーサー(前駆体)としてSiHラジカルまで解離し,SiHラジカルまで過剰解離されない程度の解離が望まれるところ,マイクロ波のパワーを上げると,SiHラジカルまで解離が進み,SiHラジカルにより膜を劣化させる結果となり好ましくない。
また,マイクロ波によりガラス基板が損傷したり,製造コストが高くなるという問題が生じる。さらに,基板をプラズマ処理するために必要となるターンアラウンドタイムが無視できないほど長くなり,処理全体の効率が著しく低下するという問題も生じる。
一方,不均一なプラズマがガラス基板の処理に及ぼす悪影響は,たとえば,730mm×920mm以上というように大型化したガラス基板をプラズマ処理する近年においては,300mm×300mm程度のウエハのみをプラズマ処理していた従来に比べ,格段に大きくなっている。
たとえば,成膜処理の場合,上述したようにウエハの10倍程度の面積があるガラス基板では,混合ガスをほぼ同時に供給することによりプラズマが不均一に生成されると,基板全体に渡って一様に良質な膜質を生成することが非常に困難となる。
本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,プラズマを均一に発生させるためにガスを供給する順序を制御するプラズマ処理装置の制御方法およびプラズマ処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,処理容器内に入射されたマイクロ波のパワーにより処理ガスをプラズマ化させて,被処理体をプラズマ処理するマイクロ波プラズマ処理装置の制御方法であって,第1のガスを上記処理容器内に供給させながら,マイクロ波のパワーを上記処理容器内に入射させ,上記マイクロ波のパワーにより上記第1のガスがプラズマ着火した後,上記第1のガスよりもプラズマ化するためにより大きなエネルギーを必要とする第2のガスを上記処理容器内に供給させることを特徴とするプラズマ処理装置の制御方法が提供される。
第1のガスと第2のガスとの混合ガスがほぼ同時に処理容器内に供給された後,マイクロ波のパワーが投入されていた従来においては,前述したように,プラズマが不均一に生成される場合がある。これは,第1のガスがプラズマ化する過程で消費されるエネルギーと,第2のガスがプラズマ化する過程で消費されるエネルギーと,に消費量の差があることによる。特に,第2のガスには,解離や化学反応等を生じさせるだけの分子の内部エネルギーが必要であるため,プラズマ化する過程で多くのマイクロ波の電界エネルギーが必要となる。
たとえば,第1のガスが単原子分子ガスであって,第2のガスが多原子分子ガスである場合について考える。この場合,単原子分子ガスがプラズマ化する過程では,電離するときのみエネルギーが必要となる。よって,単原子分子ガスをプラズマ化するためには,
電子結合エネルギーと等価の内部エネルギーを単原子分子ガスが包含していればよい。
これに対して,多原子分子ガスをプラズマ化する過程では,電離や解離や振動励起という物理的現象に加え,他のガスとの化学反応という化学的現象に多くのエネルギーが必要となる。一般に,振動励起や解離に必要なエネルギーは,電離に必要なエネルギーより小さいが,多原子分子ガスをプラズマ化するためには,電子結合エネルギー以上の(たとえば,電子結合エネルギーに共有結合を分離させるための結合エネルギーを加算した値と等価の)内部エネルギーを多原子分子ガスが包含する必要がある。
しかし,前述したように,マイクロ波のパワーを上げると,多原子分子ガスが解離しすぎて,上質な膜の成膜を阻害する結果となる。よって,必要最小限のマイクロ波のパワーによって,単原子分子ガスと多原子分子ガスとの混合ガスをプラズマ化しようとすると,プラズマ化に大きなエネルギーを必要としない単原子分子ガスではプラズマ化が促進されるが,単原子分子ガスよりもプラズマ化に大きなエネルギーを要する多原子分子ガスでは,エネルギーが不足してプラズマ化が促進されず,その結果,プラズマが不均一に生成される。
これを考慮して,本発明のプラズマ処理装置は,まず,第1のガスのみを処理容器に供給する。これにより,プラズマ生成の過程で一番多くのエネルギーを要するプラズマ着火までは,第1のガスのみが,マイクロ波の電界エネルギーにより速やかにプラズマ化される。そして,プラズマ着火後,本発明のプラズマ処理装置は,第1のガスよりプラズマ化するためにより大きなエネルギーを必要とする第2のガスを供給する。
このような状態では,第2のガスは,処理容器内に入射されるマイクロ波の電界エネルギーに加え,処理容器内の電子の運動エネルギーをもプラズマ化するためのエネルギーとして使うことができる。これにより,第2のガスは,マイクロ波の電界エネルギーや電子の運動エネルギーにより速やかにプラズマ化される。この結果,均一なプラズマを安定的に生成することができる。
このとき,上記マイクロ波のパワーを処理容器内に投入するタイミングは,上記第1のガスを供給させる時と同時であってもよく,それ以降であってもよい。また,上記処理容器内にてガスがプラズマ化したときに生じる光の波長に応じた値を検出することにより,上記第1のガスがプラズマ着火したか否かを判定してもよい。
ガスが電離する際には,その電離で発生した電子が他の分子を励起し,電離を発生させる。これらの分子が元の状態(基底状態)に戻るとき,発光によりエネルギーが放出される。そこで,発光した光の波長に応じた値を検出し,その値がある閾値以上になったとき,プラズマ着火と判定する。なお,光の波長に応じた値としては,たとえば,処理容器内に設置されたフォトセンサにより検出される電圧が挙げられる。
また,上記プラズマ着火前に上記処理容器内の電子の衝突頻度を高めたり,分子の内部エネルギーを高めるようにプロセスの条件を制御してもよい。上記プロセスの条件は,圧力,温度,マイクロ波のパワーまたは光のパワーの少なくともいずれかであってもよい。
たとえば,プラズマ着火前に処理容器内の圧力を高くすると,高められた圧力によって電子の衝突頻度を高くすることができる。また,たとえば,プラズマ着火前に,処理容器内の温度を高くすると,電子の運動が活発になり,電子の衝突頻度を高くすることができる。
また,たとえば,プラズマ着火前にマイクロ波のパワーを上昇させると,入射されたマイクロ波の電界エネルギーにより電子の運動が活発になり,電子の衝突頻度を高くすることができる。また,プラズマ着火前にUV光や紫外線などの波長の短い光を照射することによっても,照射された光のエネルギーにより分子の内部エネルギーが増加し,電離しやすくすることができる。
このようにして,圧力,温度,マイクロ波のパワー,光のパワーの少なくともいずれかを制御することによりエネルギーをアシストすることによって,第1のガスのプラズマ化が促進される。この結果,プラズマ着火までの時間を短縮させることができる。この結果,マイクロ波によりガラス基板が損傷しにくく,製造コストも抑えられ,さらに,ターンアラウンドタイムも短縮されて,処理全体の効率を著しく上げることができる。
上記プラズマ処理装置は,上記マイクロ波をスロットに通して上記処理容器内に伝播させる誘電体を備え,その誘電体はマイクロ波の表面波の伝播を抑えるように設置または形成されていてもよい。
具体的には,上記誘電体は,複数枚の誘電体パーツにより形成されていてもよい。また,上記誘電体パーツは,金属の支持部材により支持されていてもよい。また,上記誘電体は,上記マイクロ波の表面波が伝播する誘電体の表面に凹部または凸部の少なくともいずれかが形成されていてもよい。
このように形成された誘電体を有するプラズマ処理装置によれば,誘電体パーツや金属の支持部材や誘電体表面の凹凸により,マイクロ波の表面波が誘電体の表面を伝播することを抑止することができる。これにより,定在波の生成を防ぐことができる。この結果,定在波によりプラズマが不均一に生成されることを回避することができる。
ただし,このように形成された誘電体を有するプラズマ処理装置によれば,表面波を伝播させないようにすることにより,表面波の持つエネルギーをロスしてしまう。このエネルギーのロスにより,ガスがプラズマ着火しにくい部分が生じやすい。しかし,本発明の制御方法によれば,第1のガスのみを先に供給してプラズマ着火させた後に,プラズマ化するためにより大きなエネルギーを必要とする第2のガスを供給する。これにより,均一なプラズマが安定的に供給されるようにプラズマ処理装置を制御することができる。この結果,上述したように誘電体パーツを形成することよって,定在波の発生を抑止することによりプラズマを均一に生成するという本装置のメリットを活かしながら,上述したガスの供給方法により,さらに,プラズマを均一に生成することができ,被処理体を精度よくプラズマ処理することができる。
また,本発明の他の観点によれば,処理容器内に入射されたマイクロ波のパワーによって処理ガスをプラズマ化させて,被処理体をプラズマ処理するプラズマ処理装置であって,マイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と,第1のガスを供給する第1のガス供給手段と,上記発生されたマイクロ波のパワーにより上記供給された第1のガスがプラズマ着火した後,上記第1のガスよりもプラズマ化するためにより大きなエネルギーを必要とする第2のガスを供給する第2のガス供給手段と;を備えることを特徴とするプラズマ処理装置が提供される。
これによれば,プラズマを均一に発生させるために定められたガス供給シーケンスに基づいて,プラズマ処理装置が処理容器内にガスを順序よく供給することにより,均一なプラズマを安定的に生成することができる。
さらに,本発明の他の観点によれば,処理容器内に入射されたマイクロ波のパワーにより処理ガスをプラズマ化させて,被処理体をプラズマ処理するプラズマ処理装置を制御する制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって,上記処理容器内に第1のガスを供給させながら,上記マイクロ波のパワーを処理容器内に入射させる処理と,上記マイクロ波のパワーにより上記第1のガスがプラズマ着火した後,上記第1のガスよりもプラズマ化するためにより大きなエネルギーを必要とする第2のガスを上記処理容器内に供給させる処理と,をコンピュータに実行させる制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
これによれば,プラズマを均一に発生させるためにガスを供給する順序を示した制御プログラムをコンピュータに実行させることにより,均一なプラズマを安定的に生成させることができる。
以上説明したように,本発明によれば,プラズマを均一に発生させるためにガスを供給する順序を制御するプラズマ処理装置の制御方法およびプラズマ処理装置を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また,本明細書中1mTorrは(10−3×101325/760)Pa,1sccmは(10−6/60)m/secとする。
(第1実施形態)
(マイクロ波プラズマ処理装置の構成)
まず,本発明の第1実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置について,図1を参照しながら説明する。図1は,マイクロ波プラズマ処理装置100をx軸方向およびz軸方向に平行な面で切断した縦断面図である。マイクロ波プラズマ処理装置100は,プラズマ処理装置の一例である。本実施形態では,マイクロ波プラズマ処理装置100により実行される処理プロセスとして,Arガス,SiHガス,NHガスからシリコン窒化膜を生成するプロセスを挙げて説明する。
マイクロ波プラズマ処理装置100は,処理容器10と蓋体20とからなる筐体を有している。処理容器10は,上部が開口した有底直方体形状を有していて,接地されている。処理容器10は,たとえば,アルミニウム(Al)などの金属から形成されている。
処理容器10の内部には,略中央にて,基板Wなどの被処理体を載置する載置台であるサセプタ11が設けられている。サセプタ11は,たとえば,窒化アルミニウムから形成されている。
サセプタ11の内部には,給電部11aおよびヒータ11bが設けられている。給電部11aには,整合器12a(たとえば,コンデンサ)を介して高周波電源12bが接続されている。また,給電部11aには,コイル13aを介して高圧直流電源13bが接続されている。整合器12a,高周波電源12b,コイル13aおよび高圧直流電源13bは,処理容器10の外部に設けられていて,高周波電源12bおよび高圧直流電源13bは,接地されている。
給電部11aは,高周波電源12bから出力された高周波電力により処理容器10の内部に所定のバイアス電圧を印加するようになっている。また,給電部11aは,高圧直流電源13bから出力された直流電流により基板Wを静電吸着するようになっている。
ヒータ11bには,処理容器10の外部に設けられた交流電源14が接続されていて,交流電源14から出力された交流電流により基板Wを所定の温度に保持するようになっている。
処理容器10の底面は筒状に開口され,開口された外周近傍にてベローズ15の一端が処理容器10の外部壁面に向かって装着されている。ベローズ15の他端には,昇降プレート16が固着されている。このようにして,処理容器10底面の開口部分は,ベローズ15および昇降プレート16により密閉されている。
また,サセプタ11は,昇降プレート16上に配置された筒体17に支持されていて,昇降プレート16よび筒体17と一体となって昇降する。これにより,サセプタ11は,処理プロセスに応じた高さに調整されるようになっている。
サセプタ11の周囲には,処理容器10内のガスの流れを好ましい状態に制御するためのバッフル板18が設けられている。処理容器10内は,バッフル板18により,基板Wが載置されている処理室10uと,処理容器10内下部に設けられた排気機構19と連通する排気室10uと,に仕切られている。
処理容器10には,排気機構19として,ドライポンプ19a,APC(自動圧力調整器:Automatic Pressure Control)19b,および,TMP(ターボモレキュラポンプ:Turbo
Molecular Pump)19cが設けられている。ドライポンプ19aは,処理容器10内が所定の減圧状態になるまで,排気口10aからガスを排気する。
APC19bには,排気口10bとTMP19cとの連通状態を制御する弁体が設けられている。APC19bは,処理室10u内の圧力P1の変化に応じて,APC19bの弁体を排気口10bの断面に略平行な方向にスライドさせて,排気口10bとTMP19cとの連通部分を所望の開度にするようになっている。これにより,TMP19cは,APC19bの弁体の開度に比例した流量のガスを排気して,処理容器10内の雰囲気を所定の真空度まで減圧するようになっている。
蓋体20は,処理容器10の上方を密閉するように配設されている。蓋体20は,処理容器10と同様に,たとえば,アルミニウム(Al)などの金属から形成されている。蓋体20には,蓋本体21,導波管22a〜導波管22f,スロットアンテナ23a〜スロットアンテナ23f,誘電体24a〜誘電体24f,および,支持部材25が設けられている。
処理容器10と蓋体20とは,蓋本体21の下面外周部と処理容器10の上面外周部との間に配置されたOリング26により,気密性が保持されるように固定されている。また,蓋本体21の下面には,導波管22a〜導波管22fが形成されている。
基板Wに対向する処理容器10の天井部の内壁面を図示した図2に示されるように,導波管22a〜導波管22fは,y軸方向に互いに平行に並列して配設されている。導波管22aおよび導波管22bには,その端部にて平面視でV字状の分岐導波管27aが接続されている。同様に,導波管22cおよび導波管22d,導波管22eおよび導波管22fには,その端部にて平面視でV字状の分岐導波管27b,分岐導波管27cがそれぞれ接続されている。各分岐導波管27にはマイクロ波発生器28が接続されている。なお,マイクロ波発生器28は,マイクロ波を発生するマイクロ波発生手段に相当する。
各導波管22および各分岐導波管27は,それぞれの軸方向に垂直な断面の形状が矩形状である矩形導波管により形成されている。たとえば,TE10モード(TE波:transverse electric wave;磁界がマイクロ波の進行方向成分を持つ波)の場合,各導波管22の軸方向に垂直な断面の長辺方向の管壁は磁界に平行なH面となり,短辺方向の管壁は電界に平行なE面となる。各導波管の長辺方向と短辺方向とをどのように配置するかは,モード(導波管内の電磁界分布)によって変化する。なお,各導波管22および各分岐導波管27の内部は,たとえば,アルミナ(酸化アルミニウム:Al),石英,フッ素樹脂などによって充填されている。
図1に示したように,スロットアンテナ23a〜スロットアンテナ23fは,導波管22a〜導波管22fの下部にそれぞれ設けられている。また,各スロットアンテナ23には,複数のスロットが透孔として設けられていて,たとえば,図2に示したように,スロットアンテナ23aには,6つのスロット(スロット23a1〜スロット23a6)が設けられている。
各スロットアンテナ23のスロットは,平面視で長孔に形成され,その長手方向と導波管22の長手方向とが略垂直になるように設けられている。また,各スロットは,たとえば,λg/2(λg:導波管内波長)の等間隔に配置されている。このようにして,36個(=6×6)のスロットが,処理容器10の天井部の内壁面全体に均一に点在して配置される。
スロットアンテナ23の下面には,略正方形の平板状をなす36枚の誘電体24がスロット毎に配設されている。たとえば,スロットアンテナ23aに設けられたスロット23a1〜スロット23a6の下部には,タイル状誘電体24a1〜誘電体24a6がそれぞれ設けられている。各誘電体24は,マイクロ波を透過するように,たとえば,石英ガラス,窒化アルミニウム(AlN),アルミナ(酸化アルミニウム:Al),サファイア,SiN,セラミックスなどから形成されている。なお,タイル状誘電体は誘電体パーツに相当する。
各誘電体24を支持する支持部材25は,所定間隔毎に縦および横にそれぞれ設けられた7本の細長い支持体25a1〜支持体25a7および支持体25b1〜支持体25b7を略垂直に交差させることにより格子状に形成されている。支持部材25は,アルミニウムなどの金属からなる導体であり,図1に示したスロットアンテナ23,蓋本体21および処理容器10を介して接地されている。
支持部材25は,この支持部材25に設けられた略方形状の開口に,各誘電体24をそれぞれはめ込むようにして各誘電体24を支持している。このようにして,36枚の誘電体24は,その上面周縁部をスロットアンテナ23の下面に密着させた状態であって,支持部材25に設けられた略方形状の開口により,各誘電体24の下壁面の大部分を基板Wに向かって露出させた状態にて,処理容器10の天井部の内壁面全面にタイル状に配置されるようになっている。
各支持部材25の内部には,図1に示した複数のガス導入管29が貫通していて,各支持体25aおよび各支持体25bの交差部分にて多数のガス噴射口30(図2参照)が設けられている。
処理ガス供給源31は,バルブ31a1,マスフローコントローラ31a2,バルブ31a3,Arガス供給源31a4,バルブ31b1,マスフローコントローラ31b2,バルブ31b3,SiHガス供給源31b4,バルブ31b5,マスフローコントローラ31b6,バルブ31b7およびNHガス供給源31b8から構成されている。
処理ガス供給源31は,各バルブの開閉を制御することにより,各処理ガスを選択的に処理容器10内に供給するようになっている。また,各マスフローコントローラは,それぞれが供給する処理ガスの流量を制御することにより処理ガスを所望の濃度に調整するようになっている。なお,Arガス供給源31a4は,第1のガス(Arガス)を供給する第1のガス供給手段に相当する。SiHガス供給源31b4およびNHガス供給源31b8は,第2のガス(SiHガス,NHガス)を供給する第2のガス供給手段に相当する。
Arガス供給源31a4から供給されるArガスは,ガス流路32aに接続されたガス導入管29を介してガス噴射口30から処理容器内に噴射される。また,SiHガス供給源31b4から供給されるSiHガスおよびNHガス供給源31b8から供給されるNHガスは,ガス流路32bに接続されたガス導入管29を介してガス噴射口30から噴射される。
マイクロ波プラズマ処理装置100の外部には,冷却水供給源33が配設されている。冷却水供給源33は,蓋本体21の内部および処理容器10の側壁内部に設けられた水路34に冷却水を循環供給することにより,蓋本体21の内部および処理容器10の側壁内部を冷却するようになっている。
このような構成により,マイクロ波プラズマ処理装置100は,マイクロ波発生器28から出力された,たとえば,2,45GHzのマイクロ波を,複数の導波管22を介してスロットアンテナ23に伝播させ,多数のスロットから複数枚の誘電体24に伝播させ,この誘電体24を透過して処理容器10内に放射させる。処理ガス(Arガス,SiHガス,NHガス)は,このようにして放射されたマイクロ波の電界エネルギーによりプラズマ化する。この結果,基板W上にシリコン窒化膜が生成される。
(制御装置の構成および動作)
つぎに,制御装置の構成および動作について説明する。図3に示したように,マイクロ波プラズマ処理装置100の外部には,マイクロ波発生器28,処理ガス供給源31および冷却水供給源33の他に,制御装置40およびUV光発生源41が設けられている。制御装置40は,マイクロ波プラズマ処理装置100を制御する。UV光発生源41は,発生させたUV光をマイクロ波プラズマ処理装置100に照射する。また,マイクロ波プラズマ処理装置100には,圧力センサ42(バラトロンやコンベクトロンなどの真空ゲージ),圧力センサ43(バラトロンやコンベクトロンなどの真空ゲージ),温度センサ44およびフォトセンサ45が取り付けられている。
圧力センサ42は,サセプタ11の上部に位置する処理室10uの圧力P1を所定時間毎に検出するようになっている。圧力センサ43は,サセプタ11の下部に位置する排気室10dの圧力P2を所定時間毎に検出するようになっている。温度センサ44は,処理容器10の側壁内部の温度Tを所定時間毎に検出するようになっている。
フォトセンサ45は,ガスが電離や解離するときに発光する光の波長を電圧Fとして所定時間毎に検出するようになっている。フォトセンサ45は,処理容器内にて生じた光の波長に応じた値を検出する光検出器の一例である。光検出器の他の例としては,CCD,分光器などが挙げられる。
制御装置40は,たとえば,ROM40a,RAM40b,インターフェース40cおよびCPU40dを備えたマイクロコンピュータにより実現される。ROM40aには,ガスを供給するタイミングおよび各プロセス条件を設定するタイミング等を制御するための制御プログラムが記憶されている。RAM40bには,プロセスの条件を予め定めた各種パラメータが記憶されている。
インターフェース40cは,各種センサにより検出されたセンサ値P1,P2,T,Fを入力する。CPU40dは,インターフェース40cに入力された各センサ値およびRAM40bに記憶された各種パラメータに基づいて,ROM40aに記憶された制御プログラムを実行することにより,所定のタイミングに,交流電源14,APC19b,マイクロ波発生器28,処理ガス供給源31,冷却水供給源33およびUV光発生源41に制御信号をそれぞれ出力するようになっている。
つぎに,制御装置40の動作について,図4および図5を参照しながら説明する。図4は,制御装置40が,ガスを供給するシーケンスを制御するために実行するガス供給処理ルーチン(制御プログラム)を示したフローチャートである。図5は,各パラメータを制御するタイミングを示したタイムチャートである。
制御装置40は,図4のステップ400から処理を開始し,ステップ405にて制御信号を処理ガス供給源31に出力する(図3参照)。処理ガス供給源31は,この制御信号を入力すると,たとえば,1000sccmのArガスを処理容器10内に供給する(図5の時刻t0)。
つぎに,制御装置40は,ステップ410にて圧力センサ42により検出された圧力値P1を入力し,ステップ415にて入力された圧力値P1と予め定められた理想圧力値(たとえば,250mTorr)との差分値を示した制御信号をAPC19bに出力する。APC19bは,この制御信号を入力すると,処理容器10内の圧力を250mTorrに上げるようにその弁体の開度を小さくして,TMP19cから排気されるガスの流量を減少させる(図5の時刻t1)。
つぎに,制御装置40は,ステップ420にて制御信号をマイクロ波発生器28に出力する。マイクロ波発生器28は,この制御信号を入力すると,電源を「ON」し,2.5kW×6(6は導波管数)のマイクロ波を投入する(図5の時刻t2)。
つぎに,制御装置40は,ステップ425にてフォトセンサ45により検出された電圧Fを入力し,ステップ430に進んですべての誘電体パーツ下部にてプラズマが着火したか否かを判定する。検出された電圧Fが所与の閾値に達していない場合,制御装置40は,ステップ435に進んでタイムオーバになったかどうかを判定し,タイムオーバでない場合にはステップ425に戻り,所定時間内にすべての誘電体パーツ下部にてプラズマ着火するまでステップ425〜ステップ435の処理を繰り返す。
すべての誘電体パーツ下部にてプラズマ着火すると,制御装置40は,ステップ430に続くステップ440に進んで,制御信号を処理ガス供給源31に出力する。ガス供給源31は,この制御信号を入力すると,たとえば,200sccmのSiHガスと800sccmのNHガスとを処理容器10内に供給し(図5の時刻t3),この結果,シリコン窒化膜が生成される。なお,時刻t0〜時刻t3は,10sec以内であればよい。ただし,マイクロ波による基板のダメージやターンアラウンドタイムを考慮すると5sec以内が好ましい。
その後,制御装置40は,ステップ445にて,処理ガスの供給を停止するための制御信号と圧力制御を停止するための制御信号とマイクロ波の電源を「OFF」にするための制御信号とを各装置にそれぞれ出力し(図5の時刻t4),ステップ495に進んで本ルーチンの処理を終了する。
これによれば,上記処理手順に基づいて制御装置40がマイクロ波プラズマ処理装置100を制御することにより,均一なプラズマを安定的に生成させることができる。ここで,なぜ,この処理手順に基づいて制御装置40がマイクロ波プラズマ処理装置100を制御することにより,均一なプラズマを安定的に生成させることができるのかについて具体的に説明する。
Arガスなどの単原子分子ガスは,マイクロ波の電界エネルギーにより電離するが解離はしない。換言すれば,単原子分子ガスをプラズマ化する過程において,マイクロ波の電界エネルギーは,単原子分子ガスが電離するときにのみ消費される。これにより,処理容器内に供給される単原子分子ガスは,マイクロ波の電界エネルギーを逐次消費しながら次々に電離し,この結果,逐次供給されるArガスから均一なプラズマを安定的に発生させることができる。
一方,SiHガスやNHガスなどの多原子分子ガスをプラズマ化する過程では,電離や解離という物理的現象に加え,他のガスとの化学反応という化学的現象に多くのエネルギーが必要となる。一般に,振動励起や解離に必要なエネルギーは,電離に必要なエネルギーより小さいが,多原子分子ガスをプラズマ化するためには,電子結合エネルギー以上の(たとえば,電離に必要な電子結合エネルギーに化学結合のボンド間を切断するための結合エネルギーを加算した値と等価の)内部エネルギーを多原子分子ガスが包含する必要がある。
しかし,前述したように,マイクロ波のパワーを上げると,多原子分子ガスが解離しすぎて,上質な膜の成膜を阻害する結果となる。よって,必要最小限のマイクロ波のパワーによって,単原子分子ガスと多原子分子ガスとの混合ガスをプラズマ化しようとすると,プラズマ化に大きなエネルギーを必要としない単原子分子ガスではプラズマ化が促進されるが,単原子分子ガスよりもプラズマ化に大きなエネルギーを要する多原子分子ガスでは,エネルギー不足により解離(電離)する部分としない部分とが生じ,プラズマが全体として不均一に生成されてしまう。
以上から,単原子分子ガスのみの状況下では,単原子分子ガスと多原子分子ガスが混在する状況下よりガスをプラズマ化させやすい,つまり,単原子分子ガスのみの状況下では,混合ガス下よりもプラズマが広がりやすくなることがわかる。
一方,ガスをプラズマ化する過程では,プラズマ着火時に一番,エネルギーが必要となる。よって,一度,単原子分子ガスをプラズマ着火させて,プラズマが処理容器内に広がってしまえば,プラズマを維持するために必要なエネルギーは少なくて済む。したがって,プラズマ着火後に多原子分子ガスを処理容器内に導入すれば,多原子分子ガスをスムーズにプラズマ化して,均一なプラズマ状態を維持することができる。
そこで,本実施形態のマイクロ波プラズマ処理装置100は,まず,Arガスを供給し,マイクロ波のパワーによりArガスをプラズマ着火した後,SiHガスおよびNHガスを供給することにより,Arガスをプラズマ着火させるために必要最小限のマイクロ波のパワーで,その後に導入されたSiHガスおよびNHガスを安定的にプラズマ化する。
このようなガス供給方法は,上述した複数枚の誘電体パーツを有するマイクロ波プラズマ処理装置100に特に有効である。その理由について,図6に示したマイクロ波プラズマ処理装置(SWP:Surface Wave Plasma)および本実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置100(CMEP:Cellular Microwave Excitation Plasma)の誘電体近傍のプラズマ状態を比較しながら説明する。なお,SWPは,表面波の伝搬を抑制させないマイクロ波プラズマ処理装置の一例であり,CMEPは,表面波の伝播を抑制するマイクロ波プラズマ処理装置の一例である。また,説明の便宜上,SWPの誘電体下方全体にて生成されるプラズマをプラズマPとし,CMEPの各梁に囲まれた各誘電体パーツ24a1,24b1,24c1,24d1の下方にて生成されるプラズマを,それぞれ,プラズマP1,P2,P3,P4とする。
まず,SWPのプラズマ状態について説明する。ガスがSWPに供給され,マイクロ波の電界エネルギーがある閾値を超えると,ガスは電離しプラズマ着火する。そうすると,SWPでは,誘電体下壁面を伝搬する表面波によりプラズマが誘電体の下面全体に広がっていき,均一なプラズマPが発生される。この結果,SWPでは,混合ガスが供給された場合,および,Arガスのみが供給された場合のいずれでもほぼ同じように,プラズマPは安定した状態で発生する。しかし,SWPでは,誘電体下面にて表面波が伝播し,その進行波と処理容器の端部で反射した反射波との干渉によって定在波が生じる。このようにして誘電体とプラズマと間で生じた定在波の振幅は,この反射波と進行波との干渉により大きくなる。このため,定在波の腹と節で電界エネルギーにバラツキが生じ,この電界エネルギー密度の違いによってプラズマPは不均一な状態になる。また,このようにして生じた定在波により電界エネルギー密度の高い部分が処理容器内を遷移することによってプラズマPが不安定になり,圧力依存によりプラズマPの集中やモードジャンプが発生する。
一方,CMEPでは,複数枚の誘電体パーツにより誘電体が形成されているため,スロットから出て,電界エネルギーにより生じた表面波は,各誘電体パーツ間を支持している金属の梁(支持部材)まで伝播した後,その梁で反射する。この反射波と進行波との干渉により生じた定在波は,あくまで梁で囲まれた中でのみ伝播する。ここで,誘電体パーツの長手方向の長さは188mm程度であるのに対し,真空中のマイクロ波の波長は120mmである。よって,誘電体パーツ下面に発生する各定在波は,1.5波長程度である。このため,CMEPでは,SWPに比べて反射波と進行波との干渉の程度が小さくなり,その上,表面波が梁を反射するときそのエネルギーに損失が生じるため,発生する定在波の振幅は,SWPに比べて小さくなる。したがって,CMEPの場合は,SWPの場合に比べ,定在波が生じても電界エネルギーのバラツキが少なく,プラズマは安定した状態を維持することができる。
しかし,プラズマ着火点は,CMEPでは各梁にて囲まれた誘電体パーツ毎に各々存在し,それぞれの着火点の閾値が異なる。すなわち,CMEPでは,閾値のレベルの差により着火する箇所と着火しない箇所が存在する。この着火点の閾値のレベルの差は,たとえば,各誘電体パーツのスロットからそれぞれ入射されるマイクロ波のエネルギーの強さの微妙な差や,混合ガスの混合量および混合比などによって生じると考えられる。したがって,CMEPでの「プラズマ着火」とは,すべての着火点にてプラズマが着火した状態をいう。特に,Arガスのみが導入された場合に比べ,混合ガスが導入された場合には,前述したように,各ガスの電離,解離,振動励起および化学反応に分子間の共有結合の切断などの内部エネルギーが必要となるため,消費される電界エネルギーは非常に大きくなる。しかし,良質な膜を生成するためには,必要最小限のマイクロ波のパワーを入射する必要があり,このような弱いエネルギーにおいては,各梁で仕切られた各部分の着火点の閾値のレベルの差がプラズマ着火に微妙な影響を与え,その結果,プラズマが着火する箇所と(プラズマP2,P4:図6の混合ガス供給時参照)と着火しない箇所(プラズマP1,P3)が生じる。
そこで,上述したガス着火シーケンスにしたがって,まず,Arガスのみを先にCMEPに供給すると,電界エネルギーがArガスのプラズマ化のみに消費されるので,弱い電界エネルギーであってもすべての誘電体パーツでプラズマ着火し,プラズマP1〜P4が発生する(図6のArガス供給時参照)。前述したとおり,CMEPでは,一旦,各誘電体パーツ下面にプラズマP1〜P4が発生すれば,プラズマP1〜P4を安定した状態に保持することができる。
以上に説明した本実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置100の特徴を踏まえ,発明者は,制御装置40を用いてガスを供給する順序を,Arガス供給→マイクロ波投入→SiHガス,NHガス供給の順序に制御し,そのときのマイクロ波プラズマ処理装置100にて発生するプラズマの状態を観察した。その実験結果を図7に示す。
(実験結果)
図7(a)には,従来の方法にて混合ガスをマイクロ波プラズマ処理装置100に供給した場合のプラズマ観察結果が示されている。また,図7(b)には,上記シーケンスに基づいてガスをマイクロ波プラズマ処理装置100に供給した場合のプラズマ観察結果が示されている。
発明者は,各表に示されるように,縦の列に示した4種類の圧力(226mT,400mT,600mT,800mT),および,横の行に示した4種類のマイクロ波のパワー(4.3kW,3.4kW,2.3kW,1.7kW)の各場合について,詳細に実験を行った。各表に示した各場合に対応する4つのマスのうち,左上のマス(A)は,Arガスを供給した後のプラズマの均一/不均一状態を示す。右上のマス(B)は,Arガス,SiHガスおよびNHガスの混合ガスを供給したとき(シリコン窒化膜生成プロセス)のプラズマの均一/不均一状態を示す。左下のマス(C)は,Arガス,SiHガスおよびHガスを供給したとき(アモルファスシリコン生成プロセス)のプラズマの均一/不均一状態を示す。
これによれば,(A)の条件で生成されたプラズマは,ほぼすべての条件で長手方向に均一な状態であった。しかし,(B)の場合に生成されたプラズマは,ほとんどすべての条件で長手方向に不均一な状態であった。なお,この場合,アモルファスシリコン生成プロセスについての評価は実施していない。
ところが,発明者が見いだした上記シーケンス(Arガス(単原子分子ガス)を600mTorrで着火→Arガスをプラズマ化する過程で調圧→実ガス(多原子分子ガス)を導入)に基づいてマイクロ波プラズマ処理装置100を制御したところ(図7(b)の場合),(A),(B),(C)の条件で生成されたプラズマは,圧力が高く,マイクロ波のパワーが小さい条件を除いて,ほぼすべての条件で長手方向に均一な状態であった。この結果,発明者は,複数枚の誘電体パーツを備えたマイクロ波プラズマ処理装置100において,発明者が見いだしたシーケンスによる制御が均一なプラズマを安定的に発生させるために非常に有効な手段であることを確認することができた。
このようにして,発明者により新しい着想がなされ,さらに,日々の努力によって着想が具現化された結果,均一かつ安定的に発生されたプラズマは,近年,ディスプレイの大型化に伴い,非常に大型化しているガラス基板をプラズマ処理する場合に特に有益であり,その成果は従来に比べ格段に大きい。このようにして一定の成果を収めた発明者は,プラズマ着火を促進するための更なる改良を見いだした。その改良点について,以下の第2実施形態に説明する。
(第2実施形態)
第2実施形態にかかる制御装置40は,処理容器内の電子の衝突頻度や分子がその内部に蓄える内部エネルギーを高めるようにプロセスの条件を制御する点で,そのような制御をしない第1実施形態にかかる制御装置40と動作上異なる。したがって,この相異点を中心に本実施形態の制御装置40の動作について,図8および図9を参照しながら説明する。なお,制御装置40により制御されるマイクロ波プラズマ処理装置100の構成は同じである。
(制御装置の動作)
図8は,本実施形態にかかるガス供給処理ルーチン(制御プログラム)を示したフローチャートである。図9は,各パラメータを制御するタイミングを示したタイムチャートである。
制御装置40は,図8のステップ800から処理を開始して,第1実施形態の場合と同様に,ステップ405〜ステップ420の処理を実行し,プラズマ着火するまでステップ425〜ステップ435の処理を繰り返す。ただし,ステップ415では,第1実施形態のステップ415で制御した圧力より高い圧力に処理容器内を制御するための制御信号が出力される。
すべての誘電体パーツ下部にてプラズマ着火すると,制御装置40は,ステップ805にて圧力を下げるための制御信号を出力し(図9の時刻t2’),時刻t3にSiHガスとNHガスとを処理容器10内に供給するための制御信号を出力し,時刻t4に処理ガスの供給と圧力制御とマイクロ波の供給をすべて停止するための制御信号を出力して,ステップ895に進み本ルーチンの処理を終了する。なお,時刻t1〜時刻t2’は,10sec以内であることが好ましく,時刻t1〜時刻t2と時刻t2〜時刻t2’とは,それぞれ5sec以内であることが好ましい。ただし,ターンアラウンドタイム等を考慮すると5sec以内が好ましい。
これによれば,プラズマ着火前に,処理容器内の圧力を高くすることにより電子の衝突頻度を高くし,Arガスのプラズマ着火を促進することができる。このようにしてプラズマ着火までの時間を短縮することにより,マイクロ波の照射時間を短縮してガラス基板のダメージを抑止するとともに,ターンアラウンドタイムを短縮して処理全体の効率を高めることにより,生産性を向上させることができる。
なお,以上の説明では,制御装置40は,圧力を多段階に制御することにより,処理容器内の電子の衝突頻度を高めるようにした。しかし,制御装置40は,たとえば,温度,マイクロ波のパワーまたは光のパワーなどのプロセスの少なくともいずれかの条件を制御してもよい。具体的には,制御装置40は,プラズマ着火される前の値がプラズマ着火された後の値より大きくなるように,温度,マイクロ波のパワーまたは光のパワーの少なくともいずれかの値を制御してもよい。
たとえば,プラズマ着火前に,温度を上昇させることにより電子の運動を活発化させて,電子の衝突頻度を高くするようにしてもよい。実際には,図3の冷却水供給源33をコントロールする図示しない温度コントローラに制御信号を送出することにより,冷却水供給源33から処理容器10の壁面内部と蓋本体の導波管22近傍に供給される冷媒の温度を制御するようにしてもよい。または,交流電源14に制御信号を送出することにより,交流電源14から出力された交流電流によってヒータ11bを所望の温度にコントロールしてもよい。
また,たとえば,プラズマ着火前に,マイクロ波のパワーを上昇させることにより電子の運動を活発化させて,電子の衝突頻度を高くするようにしてもよい。実際には,マイクロ波発生器28にマイクロ波のパワーを上昇させるための制御信号を送出することにより,電子の動きを活性化させることができる。
また,たとえば,プラズマ着火前に,UV光や紫外線などの波長の短い光を照射することにより(すなわち,エネルギーのアシストにより),分子の内部エネルギーを高くするようにしてもよい。実際には,UV光発生源41に制御信号を送出することにより,UV光発生源41からUV光を放射させて分子の内部エネルギーを高くすることができる。
なお,制御装置40は,プラズマ着火後であって,SiHガスおよびNHガスを供給する前に,各パラメータをプロセスの条件に合致させるために,圧力,温度,マイクロ波のパワーまたは光のパワーをプロセスの条件に合った値に下げる必要がある。
以上に説明したように,本実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置100は,複数枚の誘電体パーツによって誘電体の表面にて表面波が伝播することを抑えるように形成されている。このように構成されたマイクロ波プラズマ処理装置100によれば,表面波の伝播を抑止することにより,表面波が反射することによって形成される定在波の生成を抑止することができる。
そして,このようなマイクロ波プラズマ処理装置100の特徴に合致した上記シーケンスに基づいて,処理ガスを単原子分子ガス,多原子分子ガスの順にタイミングよく供給するとともに,各種パラメータ(圧力,温度,マイクロ波パワー,光パワーなど)をプロセスの条件に合わせてタイミングよく設定する。この結果,均一なプラズマを安定的に発生させて,基板Wを精度良くプラズマ処理することができる。
なお,以上に説明したシーケンスにより,第1のガスとして供給されるガス種としては,Arガスに限られず,たとえば,HeガスやXeガスなどの単原子分子ガスであってもよい。また,第1のガスよりプラズマ化するためにより大きなエネルギーを必要とする第2のガスとして供給されるガス種としては,SiHガス,NHガスに限られず,たとえば,水素ガス(H)などの多原子分子ガスであってもよい。
また,制御装置40により時刻t1〜時刻t4に制御される圧力は,60mTorr〜1000mTorrの範囲であればいずれの値であってもよい。なお,制御する圧力値に上限を設けたのは,多原子分子ガスを供給してプラズマ処理を開始する時刻t3までに,予め定められたプロセス条件値まで圧力を下げる必要があるためである。
また,処理ガス供給源31から処理容器内に供給される処理ガスのうち,Arガスの流量は400〜3000sccm,SiHガスの流量は50〜500sccm,NHガスの流量は400〜2000sccmの範囲であればよい。また,処理容器内に投入されるマイクロ波のパワー密度は,1.0〜7.5w/cmの範囲であればよい。さらに,処理容器10内の温度は,50〜150℃の範囲に保持されていればよい。ガラス基板のサイズは,730mm×920mm以上であればよく,たとえば,G4.5基板サイズで730mm×920mm(チャンバ内の径:1000mm×1190mm),G5基板サイズで1100mm×1300mm(チャンバ内の径:1470mm×1590mm)である。
また,処理容器内の圧力を検出するためには,処理室10uに設けられた圧力センサ42を用いる方が好ましいが,排気室10dに設けられた圧力センサ43を用いてもよい。
また,制御装置40は,ハードウエアで構成されていても,ソフトウエアで構成されていてもよい。
上記実施形態において,各部の動作はお互いに関連しており,互いの関連を考慮しながら,一連の動作として置き換えることができる。そして,このように置き換えることにより,プラズマ処理装置の発明の実施形態をプラズマ処理装置を制御する方法の実施形態とすることができる。
また,上記各部の動作を,各部の処理と置き換えることにより,プログラムの実施形態とすることができる。また,プログラムを,プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶させることにより,プログラムの実施形態をプログラムに記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施形態とすることができる。
したがって,プラズマ処理装置を制御する制御方法の実施形態は,処理容器内に入射されたマイクロ波のパワーにより処理ガスをプラズマ化させて,被処理体をプラズマ処理するプラズマ処理装置を制御する制御プログラムであって,上記処理容器内に第1のガスを供給させながら,上記マイクロ波のパワーを処理容器内に入射させる処理と,上記マイクロ波のパワーにより上記第1のガスがプラズマ着火した後,上記第1のガスよりもプラズマ化するためにより大きなエネルギーを必要とする第2のガスを上記処理容器内に供給させる処理と,をコンピュータに実行させる制御プログラムの実施形態とすることができる。この場合,コンピュータに実行させる制御プログラムは,図3のROM40a等に格納されていてもよく,制御装置40に設けられた図示しない通信手段(外部インターフェース)を用いて図示しないネットワークを介して取り込んでもよい。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
たとえば,本発明にかかるプラズマ処理装置は,タイル状の複数枚の誘電体パーツを有するマイクロ波プラズマ処理装置であってもよく,マイクロ波の表面波が伝播する誘電体の表面に凹部または凸部の少なくともいずれかが形成されているマイクロ波プラズマ処理装置であってもよい。
また,本発明にかかるプラズマ処理装置により実行されるプラズマ処理は,CVD処理に限られず,アッシング処理,エッチング処理などのあらゆるプラズマ処理が可能である。
本発明は,プラズマを均一に発生させるためにガスを供給する順序を制御するプラズマ処理装置の制御方法,プラズマ処理装置の制御装置,および,プラズマ処理装置を制御する制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に適用可能である。
本発明の第1実施形態にかかるマイクロ波プラズマ処理装置の縦断面図である。 同実施形態にかかる処理容器の天井部内壁面を説明するための説明図である。 制御装置とマイクロ波プラズマ処理装置との間で入出力される制御信号の流れを説明するための説明である。 同実施形態にて制御装置のCPUが実行するガス供給処理ルーチンを示したフローチャートである。 同実施形態にかかる各パラメータのタイムチャートである。 SWPとCMEPのプラズマ生成の過程を説明するための説明図である。 図7(a)は,混合ガス供給時のプラズマ観察結果を示した図であり,図7(b)は,ガス供給シーケンスに基づくガス供給時のプラズマ観察結果を示した図である。 本発明の第2実施形態にて制御装置のCPUが実行するガス供給処理ルーチンを示したフローチャートである。 同実施形態にかかる各パラメータのタイムチャートである。
符号の説明
10 処理容器
11 サセプタ
18 バッフル板
19a ドライポンプ
19b APC(自動圧力調整器)
19c TMP(ターボモレキュラポンプ)
28 マイクロ波発生器
29 ガス導入管
30 ガス噴射口
31 処理ガス供給源
31a4 Arガス供給源
31b4 SiHガス供給源
31b8 NHガス供給源
33 冷却水供給源
40 制御装置
41 UV光発生源
42 圧力センサ
43 圧力センサ
44 温度センサ
45 フォトセンサ
100 マイクロ波プラズマ処理装置

Claims (9)

  1. 処理容器内に入射されたマイクロ波により処理ガスをプラズマ化させて,被処理体にシリコン窒化膜を成膜する成膜方法であって:
    単原子分子ガスを前記処理容器内に供給させながら,マイクロ波を前記処理容器内に入射させる第1の工程と;
    前記第1の工程により前記単原子分子ガスがプラズマ着火した後,SiHガス及びNHガスを前記処理容器内に供給させる第2の工程と、を有することを特徴とする成膜方法。
  2. さらに,プラズマ着火前に,前記処理容器内の電子の衝突頻度を高めるようにプロセスの条件を制御することを特徴とする請求項1に記載されたプラズマ成膜方法。
  3. 前記プロセスの条件は,圧力,温度,マイクロ波のパワーまたは光のパワーの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項2に記載された成膜方法。
  4. 前記第1の工程において,
    前記マイクロ波は、スロットを通して誘電体に伝播させて前記処理容器内に入射され、
    前記誘電体は,複数枚の誘電体パーツにより形成され、
    前記複数枚の誘電体パーツは、金属の支持部材により支持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載された成膜方法。
  5. 前記誘電体は,前記マイクロ波の表面波が伝播する誘電体の表面に凹部または凸部の少なくともいずれかが形成されることを特徴とする請求項4に記載された成膜方法。
  6. 前記第1の工程の後に、前記複数枚の誘電体パーツ下部のすべてにおいてプラズマが着火したか否かを判定する第3の工程を更に有し、前記第3の工程は前記第2の工程の前に行われることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載された成膜方法。
  7. 前記処理容器内にてガスがプラズマ化したときに生じる光の波長に応じた値を検出することにより,前記単原子分子ガスがプラズマ着火したか否かを判定することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載された成膜方法。
  8. 処理容器内に入射されたマイクロ波により処理ガスをプラズマ化させて,被処理体にシリコン窒化膜を成膜するプラズマ処理装置であって:
    マイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と,
    単原子分子ガスを供給する第1のガス供給源と,
    SiHガスを供給する第2のガス供給源と,
    NHガスを供給する第3のガス供給源と,
    前記発生されたマイクロ波により前記供給された単原子分子ガスがプラズマ着火した後,前記SiH4ガス及びNH3ガスを供給するように制御する制御装置と;を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  9. 処理容器内に入射されたマイクロ波により処理ガスをプラズマ化させて,被処理体にシリコン窒化膜を成膜するプラズマ処理装置に利用する制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって:
    前記処理容器内に単原子分子ガスを供給させながら,前記マイクロ波を処理容器内に入射させる処理と;
    前記マイクロ波により前記単原子分子ガスがプラズマ着火した後,SiH4ガス及びNH3ガスを前記処理容器内に供給させる処理と;をコンピュータに実行させる制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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