JP2023016557A - プラズマ源及びプラズマ処理装置 - Google Patents

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裕之 小野田
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Abstract

【課題】プラズマの着火を容易にするプラズマ源を提供する。【解決手段】扁平な第1プラズマ生成空間を形成するように構成された第1チャンバであって、前記第1チャンバを構成する複数の壁のうち面積が最も大きく、対向する第1壁及び第2壁を有する前記第1チャンバと、前記第1チャンバ内にガスを供給するように構成されたガス供給部と、前記第1壁に設けられた開口に前記第1プラズマ生成空間に面して設けられた誘電体窓を有し、前記誘電体窓を介して前記第1チャンバ内に電磁波を供給するように構成された電磁波供給部と、前記電磁波により前記第1チャンバ内に供給したガスから生成されたプラズマに含まれるラジカルを前記第1チャンバの外部へ供給するプラズマ供給部と、前記第1チャンバ内にて前記誘電体窓に対向する前記第2壁の内壁から突出し、前記誘電体窓から離間して設けられたプラズマ着火源と、を有するプラズマ源が提供される。【選択図】図1

Description

本開示は、プラズマ源及びプラズマ処理装置に関する。
低温で高品質な膜を得るためにプラズマを使用して成膜を行うことは重要である。また、近年成膜において薄膜化が進んできており、プラズマALD(Atomic Layer Deposition)法による成膜が取り入れられている。プラズマを用いることで、低温で高品質の薄膜が得られる一方、膜への電気的なダメージや物理的なダメージが課題となる場合がある。これを解決するために、リモートソースを用いたALD法による成膜が提案されている。
例えば、特許文献1、2は、ICP(Inductively Coupled Plasma)タイプのリモートプラズマ源を有したリモートプラズマ処理装置の構成を開示している。このようにリモートソースにICP型のリモートソースを使用する場合、プラズマの安定範囲が狭く、プラズマ着火が容易ではない場合がある。
特開2017-150023号公報 特開2014-49529号公報
本開示は、プラズマ着火を容易にするプラズマ源を提供する。
本開示の一の態様によれば、扁平な第1プラズマ生成空間を形成するように構成された第1チャンバであって、前記第1チャンバを構成する複数の壁のうち面積が最も大きく、対向する第1壁及び第2壁を有する前記第1チャンバと、前記第1チャンバ内にガスを供給するように構成されたガス供給部と、前記第1壁に設けられた開口に前記第1プラズマ生成空間に面して設けられた誘電体窓を有し、前記誘電体窓を介して前記第1チャンバ内に電磁波を供給するように構成された電磁波供給部と、前記電磁波により前記第1チャンバ内に供給したガスから生成されたプラズマに含まれるラジカルを前記第1チャンバの外部へ供給するプラズマ供給部と、前記第1チャンバ内にて前記誘電体窓に対向する前記第2壁の内壁から突出し、前記誘電体窓から離間して設けられたプラズマ着火源と、を有するプラズマ源が提供される。
一の側面によれば、プラズマ着火を容易にするプラズマ源を提供できる。
第1実施形態に係るプラズマ処理装置を示す断面斜視図である。 第1実施形態に係るプラズマ源を示す図である。 第1実施形態に係るプラズマ源の一部を拡大した図である。 実施形態に係るプラズマ着火源を示す図である。 プラズマ電位とフローティング電位との関係の一例を示すグラフである。 第2実施形態に係るプラズマ処理装置を示す断面模式図である。
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
<第1実施形態>
[プラズマ処理装置]
最初に、第1実施形態に係るプラズマ処理装置2について、図1~図3を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係るプラズマ処理装置2を示す断面斜視図である。図2は、第1実施形態に係るプラズマ源1(リモートプラズマ源)を示す図である。図3は、第1実施形態に係るプラズマ源1の一部を拡大した図である。
図1に示すプラズマ処理装置2は、プラズマ源1を有する。プラズマ源1は、電磁波の電界によりガスからプラズマを生成する。電磁波はマイクロ波を含む。マイクロ波の周波数帯域は300MHz~3THzである。電磁波は周波数帯域が150MHz~300MHzのVHF波を含んでもよい。生成されたプラズマ中のラジカルはプラズマ処理装置2の第3プラズマ生成空間30e内に供給され、基板の処理に使用される。プラズマ源1から移送されたラジカルは、プラズマ処理装置2内に印加される高周波電力により再解離され、基板の処理に使用される。
プラズマ処理装置2は、第3チャンバ10を備えている。第3チャンバ10は、基板を処理する第3プラズマ生成空間30eを画成している。基板Wは第3プラズマ生成空間30eにおいて処理される。第3チャンバ10は、その中心線として軸線AXを有している。軸線AXは、鉛直方向に延びる軸線である。
実施形態においては、第3チャンバ10は、チャンバ本体12を含んでいる。チャンバ本体12は、略円筒形状を有しており、その上部において開口している。チャンバ本体12は、第3チャンバ10の側壁及び底部を提供している。チャンバ本体12は、アルミニウム等の金属から形成されている。チャンバ本体12は、接地されている。
チャンバ本体12の側壁は、通路12pを提供している。基板Wは、第3チャンバ10の内部と外部との間で搬送されるときに、通路12pを通過する。通路12pは、ゲートバルブ12vによって開閉可能である。ゲートバルブ12vは、チャンバ本体12の側壁に沿って設けられている。
第3チャンバ10は、上壁14を更に含んでいる。上壁14は、アルミニウム等の金属から形成されている。上壁14は、チャンバ本体12の上部の開口を閉じている。上壁14は、チャンバ本体12と共に接地されている。
第3チャンバ10の底部は、排気口16aを提供している。排気口16aは、排気装置16に接続されている。排気装置16は、自動圧力制御弁のような圧力制御器及びターボ分子ポンプのような真空ポンプを含んでいる。
プラズマ処理装置2は、載置台18を更に備える。載置台18は、第3チャンバ10内に設けられている。載置台18は、その上に載置される基板Wを支持するように構成されている。基板Wは、略水平な状態で載置台18上に載置される。載置台18は、支持部材19によって支持されていてもよい。支持部材19は、第3チャンバ10の底部から上方に延びている。載置台18及び支持部材19は、窒化アルミニウム等の誘電体から形成され得る。
プラズマ処理装置2は、シャワーヘッド20を更に備える。シャワーヘッド20は、アルミニウム等の金属から形成されている。シャワーヘッド20は、略円盤形状を有しており、中空構造を有する。シャワーヘッド20は、その中心軸線として軸線AXを共有している。シャワーヘッド20は、載置台18の上方、且つ、上壁14の下部に設けられている。シャワーヘッド20は、第3チャンバ10の内部空間を画成する天部を構成する。
シャワーヘッド20は、内部に拡散室30dを更に提供している。シャワーヘッド20は、拡散室30dの下部からシャワーヘッド20を厚さ方向に貫通する複数のガス孔20iを提供している。複数のガス孔20iは、シャワーヘッド20の下面に開口し、シャワーヘッド20は、ガスを拡散室30dから複数のガス孔20iに通して第3プラズマ生成空間30eに導入するガス経路を形成する。これにより、第3チャンバ10内のシャワーヘッド20と載置台18との間の第3プラズマ生成空間30eに向けてガスが導入される。載置台18は下部電極として機能し、シャワーヘッド20は上部電極として機能する。
シャワーヘッド20の外周は、酸化アルミニウム等の誘電体の部材33で覆われている。載置台18の外周は、酸化アルミニウム等の誘電体の部材34で覆われている。シャワーヘッド20に高周波を印可しない場合、誘電体の部材33はなくてもよい。ただし、載置台18の対向電極として機能させるシャワーヘッド20の領域を確定するために誘電体の部材33は配置した方がよい。また、電極のアノードとカソードの比をなるべく均等にするためにも誘電体の部材33は配置した方がよい。
載置台18には、整合器61を介して高周波電源60が接続されている。整合器61は、インピーダンス整合回路を有する。インピーダンス整合回路は、高周波電源60の負荷のインピーダンスを、高周波電源60の出力インピーダンスに整合させるように構成される。高周波電源60から供給される高周波の周波数は、後述のプラズマ源1に供給されるVHF波及びマイクロ波の周波数よりも低く、60MHz以下の周波数である。高周波の周波数は13.56MHzであってもよい。なお、高周波電源60は、シャワーヘッド20に供給されてもよい。
プラズマ処理装置2は、上壁14の上部にプラズマ源1を有する。図1には、第3チャンバ10内の断面斜視図とともに、プラズマ源1の断面斜視図が示されている。プラズマ源1は、プラズマを供給するプラズマ供給部23を有し、プラズマ供給部23が上壁14に固定される。プラズマ供給部23は、アルミニウム等の金属から形成された略円筒形状の中空部材であり、ラジカル及びガスの活性種を供給する構造になっている。プラズマ供給部23は、その中心軸線として軸線AXを共有している。プラズマ供給部23の下端は、第3チャンバ10の上壁14の中央に形成された開口に連通している。
第1チャンバ22は、軸線AXを中心として扁平な矩形導波管である。プラズマ供給部23の上端は扁平な第1チャンバ22の幅方向に拡張され、第1チャンバ22の下端に連結する。第1チャンバ22は、内部に扁平な第1プラズマ生成空間22dを形成するように構成される。第1チャンバ22及びプラズマ供給部23は、アルミニウム等の導体により構成され、グランド電位を有する。更に、プラズマ源1は、第1チャンバ22の第1壁22a(図2参照)に接続された電磁波供給部36を有する。
図1及び図2を参照すると、第1チャンバ22は、第1チャンバ22を構成する複数の壁のうち面積が最も大きく、対向する第1壁22a及び第2壁22bを有する。第1壁22aには、第1チャンバ22の長手方向(縦方向)に軸線AXを中心として2つの電磁波供給部36が縦方向に並んで配置されている。2つの電磁波供給部36の構成は同一である。
電磁波供給部36は、第1壁22aに設けられた開口22e(図1,図3参照)に第1プラズマ生成空間22dに面して設けられた誘電体窓38を有し、誘電体窓38を介して第1チャンバ22内に電磁波を供給するように構成されている。電磁波としては周波数が150MHz以上のVHF波又はマイクロ波が供給される。本実施形態では、マイクロ波発振器40(図2参照)から入力ポートを介して電磁波供給部36にマイクロ波が伝搬する。電磁波供給部36は、同軸導波管構造を有し、略円筒形状の内導体36a及び内導体36aの周囲に同心円状に配置された略円筒形状の外導体36bを有する。マイクロ波は、内導体36aと外導体36bとの間を伝搬して略円盤形状の石英部材37を透過し、石英部材37と誘電体窓38との間の隙間U(図3参照)に設けられたアンテナ26のスロットSを介して誘電体窓38に伝搬する。なお、内導体36aと外導体36bとの間は、空間であってもよいし、アルミナ(Al)等が配置されてもよい。マイクロ波は、誘電体窓38を透過し、第1チャンバ22の第1壁22aの開口22eから第1チャンバ22内に放射される。なお、内導体36a、石英部材37及び誘電体窓38は、外導体36bにより覆われている。
図3(a)は、図2のA-A断面を示し、第1壁22aの開口22e付近を第1壁22aの内壁側から平面視した図であり、図3(b)は図3(a)に示す開口22eの中心を通るB-B断面を示す図である。図3(a)に示すように、開口22eから露出する誘電体窓38の面の反対面には導体のアンテナ26が接触し、ドーナッツ状のスロットSが形成されている。
また、図3(b)に示すように、開口22eから露出する誘電体窓38の面は、誘電体窓38の中央領域38aにて円形に凹み、中央領域38aが誘電体窓38の外周領域38bよりも薄くなっている。これにより、プラズマ着火の特性を良くすることができる。
図1に戻り、プラズマ源1は、更にガス供給部22cとプラズマ着火源24とを有する。ガス供給部22cは、ガス供給源50に接続され、ガス供給源50から供給されるガスを第1チャンバ22内に供給する。ガス供給部22cから第1チャンバ22内にガスを供給するように構成される。図2に示すように、ガス供給部22cは、第1チャンバ22を構成する複数の壁のうち面積が最も小さい第3壁22fに設けられている。ガス供給部22cは、第3壁22fの中央であって、電磁波供給部36の誘電体窓38の上方に設けられている。電磁波供給部36は、ガス供給部22cから下に向かって第1チャンバ22内を流れるガスの流れの方向(縦方向)に2つ設置されている。これにより、電磁波供給部36から供給するマイクロ波により開口22e付近に形成される電界によってガス供給部22cから供給するガスが下方に向けて流れる際に当該ガスを分解し、効率的にプラズマを生成することができる。なお、本実施形態では、電磁波供給部36は第1壁22aにガスが流れる方向(縦方向)に2つ配置されているが、3つまたはそれ以上配置されてもよいし、1つだけ配置されてもよい。電磁波供給部36の本数が多くなるほど、ラジカル生成効率及びプラズマ生成効率が高くなる。また、第2壁22b側にも電磁波供給部36を設けてもよい。
プラズマ供給部23は、第1プラズマ生成空間22dに供給されたマイクロ波により第1チャンバ22内に供給したガスから生成されたプラズマに含まれるラジカルを第1チャンバ22の外部へ供給する。本実施形態では、第1チャンバ22の外部は、第3チャンバ10である。プラズマに含まれるラジカルは、ガスの活性種である。電磁波供給部36は、扁平の第1チャンバ22の中心線となる軸線AXに沿って縦方向に並べられる。また、ガス供給部22cは、第1チャンバ22を構成する複数の壁のうち第1壁22a及び第2壁22bに垂直な第3壁22fに設けられている。第3壁22fは、第1チャンバ22を構成する複数の壁のうち面積が最も小さい壁である。更に、ガス供給部22cは、第3壁22fであって電磁波供給部36が取り付けられる第1壁22aの上方に形成される。
これにより、電磁波供給部36の誘電体窓38を透過して供給されるマイクロ波により、扁平の第1チャンバ22の中心付近が最もプラズマ密度が高くなる。加えて、ガス及びラジカルが扁平の第1チャンバ22の中心を上から下へ拡散しながら通流する。
プラズマ供給部23は、第1チャンバ22の第3壁22fに対向する位置に設けられる。係る構成により、ガスの流れの方向である縦方向に配置された電磁波供給部36のうち上段の電磁波供給部36の付近はガスの解離が促進される第1解離エリアとなる。また、下段の電磁波供給部36の付近はガスの解離が促進される第2解離エリアとなる。第1解離エリアで解離したガスは、第2解離エリアで更に解離されるため、第1チャンバ22内の第1プラズマ生成空間22dにおいて縦方向に下に行くほどガスの解離度が高くなる。このため、第1チャンバ22にて高密度のプラズマが生成される。これにより、プラズマ供給部23は、充分なラジカルを第3チャンバ10に供給できる。
このようにして下部電極(載置台18)及び上部電極(シャワーヘッド20)の間の第3プラズマ生成空間30eにプラズマ源1からラジカルを供給し、下部電極に載置された基板Wを処理する。このとき、プラズマ源1からシャワーヘッド20に設けられた複数のガス孔20iを介してラジカルが、シャワーヘッド20を通って流れ、第3プラズマ生成空間30eへ供給される。第3プラズマ生成空間30eへ供給されたラジカルは移送中に再結合してガスになっている場合がある。ラジカル及び再結合したガスを高周波電源60の高周波電力により分解させ、これにより生成されたプラズマによって基板Wに成膜等の処理が施される。プラズマ源1からラジカルを供給することによって、高周波電源60から供給する高周波電力が小さく、また、周波数が比較的に低くても、充分に解離させることができる。これにより、ダメージの少ない基板の成膜を実行できる。なお、図示は省略するが、高周波電源60のみで十分に解離させることが可能なガスは、プラズマ源1を経由せずに直接シャワーヘッド20へ供給してもよい。
制御部(制御装置)90は、プロセッサ91、メモリ92を有するコンピュータであり得る。制御部90は、演算部、記憶部、入力装置、表示装置、信号の入出力インターフェイス等を備える。制御部90は、プラズマ源1を含むプラズマ処理装置2の各部を制御する。制御部90では、入力装置を用いて、オペレータがプラズマ処理装置2を管理するためにコマンドの入力操作等を行うことができる。また、制御部90では、表示装置により、プラズマ処理装置2の稼働状況を可視化して表示することができる。さらに、制御部90のメモリ92には、制御プログラム及びレシピデータが格納されている。制御プログラムは、プラズマ処理装置2で各種処理を実行するために、制御部90のプロセッサ91によって実行される。プロセッサ91が、制御プログラムを実行し、レシピデータに従ってプラズマ処理装置2の各部を制御することにより、種々のプロセス、例えばプラズマ処理方法がプラズマ処理装置2で実行される。
以上の構成により、本実施形態に係るプラズマ処理装置2によれば、比較的に高い周波数の電磁波によりプラズマを生成してガスを活性化するプラズマ源1を使用して充分なラジカルを第3チャンバ10に供給できる。これにより、マイクロ波を使用したリモートプラズマ源を使用して基板Wへのダメージの少ないプロセスを実行できる。
更に、本実施形態に係るプラズマ源1は、プラズマ着火源24を有する。プラズマ着火源24は、第1チャンバ22内にて誘電体窓38に対向する第2壁22bの内壁から突出し、誘電体窓38から離間して設けられる。
ここで、プラズマ着火源24によるプラズマの着火について説明する。プラズマ源1のようにマイクロ波を使用したプラズマ着火では、式(1)に示す放電電界Ebdにより着火性能が決定される。
Figure 2023016557000002
これに対して、第3チャンバ10のように平行平板型のプラズマ処理装置では、下部電極及び上部電極間における高周波電力による放電によって、パッシェンの法則に従い、式(2)に示す放電電圧Vbdにより着火性能が決定される。
Figure 2023016557000003
なお、式(1)のD及びKは、ガス種によって定まる係数であり、pはチャンバ内の圧力であり、fは電磁波の周波数である。mは、ガス種によって定まる定数(概ね0.5)である。また、式(2)のA及びBは、ガス種によって定まる係数であり、pはチャンバ内の圧力であり、dは、下部電極及び上部電極の電極間距離であり、γseは、2次電子放出係数である。2次電子放出係数は、下部電極及び上部電極の材料と表面状態によって定まる係数である。
つまり、プラズマ源1では、プラズマ着火にパッシェンの法則は成立しない。よって、プラズマ源1では、式(2)に示す放電電圧Vbdにより着火性能は決定されない。プラズマ源1では、式(1)に示す放電電界Ebdを強くすれば着火し易くなる。そこで、プラズマ源1が有するプラズマ着火源24は、マイクロ波および150MHz以上のVHF波に特有の着火し易い形状及び配置を有し、第1チャンバ22においてプラズマの着火を容易にする。
具体的には、プラズマ着火源24は、第1チャンバ22内にて誘電体窓38に対向する第2壁22bの内壁から突出し、誘電体窓38から離間して設けられている。第1チャンバ22内にプラズマが生成されていないとき、マイクロ波が扁平の第1チャンバ22内に放射されると、放射されたマイクロ波が対向面から突出するプラズマ着火源24の棒状の導体で反射して、マイクロ波(反射波)が第1壁22aの内壁側に戻る。そうすると、誘電体窓38から出力されるマイクロ波の入射波とプラズマ着火源24で反射した反射波との間で定在波が生じる。第1チャンバ22は扁平であり第1壁22a及び第2壁22bの間が狭いため、第1チャンバ22内で高電界が生じ、プラズマの着火が容易になる。一方、プラズマ着火後は、プラズマ着火源24と第1壁22aの内壁との間の電界は高くならない。
プラズマ着火源24は、導電性の棒状部材を有し、例えば先端がキノコの先端のような形状(先端の断面が略台形)を有する。プラズマ着火源24の全体又は先端部分を絶縁体で覆ってもよい。なお、プラズマ着火源24の棒状部材の設置形態としては、例えば図4(a)~(c)の3パターンがある。
図4(a)は、プラズマ着火源24は導体の棒状部材24b(先端部分24aを含む)を有し、その表面はセラミックス等の絶縁部材24cでコーティングされている。内部の棒状部材24bは第1チャンバ22と同電位であり、グランド電位である。
図4(b)は、第1壁22aの対向壁である第2壁22bの内壁と棒状部材24b(先端部分24aを含む)との間に絶縁部材24dを挟むことで棒状部材24b自体をフローティング電位とする。
図4(c)は、棒状部材24b(先端部分24aを含む)自体をセラミックス等の絶縁部材で作り、その内部にパッシブ着火源として機能する電極24eを配置する。
プラズマ着火源24はパッシブ着火源であり、それ自体には電圧を印加しない。プラズマ着火源24はマイクロ波を反射するための電極(導体)を有する必要がある。よって、プラズマ着火源24は図4(a)~図4(c)の形態にとどまらず、パッシブ着火源として機能するための電極(導体)を誘電体窓38の近傍に設けた形態であればよい。なお、プラズマ着火源24の棒状部材の導体部分は、グランド電位であってもフローティング電位であってもよいが、グランド電位よりもフローティング電位の方が望ましい。プラズマ着火源24の棒状部材の導体部分がグランド電位でもパッシブ着火源として機能する。ただし、コンタミネーション、パーティクル、ダメージを考慮するとプラズマ着火源24の棒状部材(電極、導体部分)がフローティング電位であることが好ましい。その理由について図5を参照しながら説明する。
図5は、プラズマ電位とフローティング電位との関係の一例を示すグラフである。図5のグラフの横軸Zは、誘電体窓38の表面からプラズマ着火源24の電極(導体)先端までの距離(Z)を示し、縦軸は、プラズマ電位及びフローティング電位を示す。線Pは、距離(Z)に応じたプラズマ電位であり、線fは、距離(Z)に応じたフローティング電位である。線fは、プラズマ着火源24がフローティング電位を有するように構成された場合を示す。本実験では、第1チャンバ22内の圧力を0.5Torr(67Pa)に制御し、Arガスを第1チャンバ22内に供給し、Arガスのプラズマを生成した。
これによれば、プラズマ着火源24の棒状部材がグランド電位であると、プラズマ電位自体が棒状部材へイオンが入射するときの力を示す入射電位になる。この結果、Zが10mm程度のとき17eV程度の電圧が棒状部材へかかる。これに対して、棒状部材がフローティング電位であると、Zが10mm程度のとき10eV程度の電圧が棒状部材へかかり、線Pのプラズマ電位と線fのフローティング電位との電位差分だけ棒状部材へかかる電圧を軽減できる。10eV程度の電圧であれば棒状部材がセラミックスでコーティングされている場合、プラズマ着火源24の表面にダメージはほとんど生じない。
以上から、プラズマ着火源24の先端と誘電体窓38の底面との間は水平方向(軸線AXに垂直な方向)に3mm~10mm程度離間されていればよい。ただし、プラズマ着火源24の先端と誘電体窓38の底面との間は5mm~10mm程度離間すればコンタミネーション、パーティクル、ダメージをより抑制でき、より好ましい。
プラズマ着火源24は、プラズマをオンする時間を短縮できる。この理由について説明する。通常の整合器では、まず、プラズマ着火位置に整合器内の整合位置を合わせる。プラズマ着火後、整合位置を次の整合位置(プラズマ着火後の整合位置)に機械的に移動させる。この整合位置の機械的な移動に時間を要する。
これに対して、プラズマ源1は、プラズマ着火後の整合位置に予め設定されて構成されている。通常はプラズマ着火後の整合位置ではプラズマは着火しないが、プラズマ源1ではプラズマ着火源24を設けることにより、プラズマ着火後の整合位置でも容易にプラズマ着火するように構成されている。よって、プラズマが着火した後に整合位置の移動が不要になる。
このため、プラズマ着火源24は、整合位置の移動を不要とし、プラズマをオンする時間を短縮できる。これにより、ガスを入れ替えて素早くプラズマ着火できるため、ALD(atomic layer deposition)プロセスにより適した構成であり、生産性を高めることができる。ただし、CVD(Chemical Vapor Deposition)法による成膜にも適用できる。
第1壁22a及び第2壁22bの内壁間の距離は、プラズマのスキンデプス(表皮深さ)の10倍~100倍である。当該距離が10倍~100倍の範囲になるのは、以下に示すプラズマ導電率がプラズマ密度で大きく変化するためである。本実施形態の場合、第1壁22a及び第2壁22bの内壁間の距離は、約20mmである(図1参照)。
スキンデプスは、(1)周波数、(2)電子密度、(3)電子及び中性粒子の衝突周波数により値が変化する。ここで、(3)の電子及び中性粒子の衝突周波数についてはガス種及び電子温度により決定される。スキンデプスδは、式(3)により算出される。
スキンデプスδ=[2/(ωμσdc)]1/2・・・(3)
ここで、ωは電源周波数、μは真空の透磁率、σdcはプラズマ導電率である。プラズマ導電率は式(4)により算出される。
プラズマ導電率σdc=e/(mν)・・・(4)
ここでeは素電荷、nは電子密度、mは電子の質量、νは電子-中性粒子の衝突周波数である。
第1壁22a及び第2壁22bの内壁間の距離をスキンデプスの10倍としたときに、マイクロ波の周波数が800MHzの場合、その距離は約20mmとなり、400MHzの場合約28mmとなり、2.45GHzの場合約12mmとなる。これにより、プラズマの電子温度を低く、また、電子密度が高いプラズマ源1を実現できる。なお、第1チャンバ22内の圧力は0.5Torr以上で使用する。
以上に説明したプラズマ源1によれば、第1チャンバ22の厚みを薄くし、電磁波供給部36をガスの流れる方向に並べて配置することでガスの分解効率とラジカル生成効率を向上させることができる。また、プラズマ着火源24を電磁波供給部36に対応して配置することで、上述したマイクロ波特有の着火原理に基づき、安定してプラズマ着火を容易にするプラズマ源1を提供することができる。また、プラズマ着火源24によりプラズマのオン時間を短縮できる。これにより、特にALDプロセスにおいて生産性を向上させることができる。ALDプロセスでは、例えばSiN膜の成膜の場合、ガス供給源50から例えばシランガス(SiH)等の原料ガスを供給し、次に例えば窒素ガス(N)等の還元ガスを供給することを繰り返す。CVDプロセスではガス供給源50から例えばシランガス(SiH)及び窒素ガス(N)を供給する。クリーニングの場合、ガス供給源50から例えばNFガス等のクリーニングガスを供給する。
<第2実施形態>
[プラズマ処理装置]
次に、第2実施形態に係るプラズマ処理装置2について、図6を参照して説明する。図6は、第2実施形態に係るプラズマ処理装置2を示す断面斜視図である。第2実施形態に係るプラズマ処理装置2の第3チャンバ10の構成は第1実施形態と同じであるため、説明を省略し、第2実施形態に係るプラズマ源1Bについて説明する。
第2実施形態に係るプラズマ源1Bは、第1実施形態に係るプラズマ源1の第1チャンバ22及び電磁波供給部36等の構成に加えて、対向する位置に第2チャンバ28及び電磁波供給部136等の構成を有する。第2実施形態に係るプラズマ源1Bに含まれる第1チャンバ22及び電磁波供給部36等の構成は第1実施形態に係るプラズマ源1と同じであるため説明を省略する。
第2チャンバ28は、第1チャンバ22と同一形状を有し、扁平な第2プラズマ生成空間28dを形成するように構成される。第2チャンバ28は、第1チャンバ22の第2壁22bに隣接する第4壁28a及び第4壁28aに対向する第5壁28bを有する。
ガス供給部22cは、第1チャンバ22と同様に、第2チャンバ28の上部壁の中央であって、電磁波供給部136の誘電体窓138の上方に設けられている。ガス供給部22cは、第1チャンバ22内に供給するガスと異なるガスを第2チャンバ28内に供給する。例えば、ガス供給部22cは、第1チャンバ22内にシランガス及びNガスを交互に供給し、第2チャンバ28内にクリーニングガスを供給してもよい。
電磁波供給部136は、電磁波供給部36と同一の構成を有し、内導体136a及び外導体136bを有する。電磁波供給部136は、電磁波供給部36と対向して同じ高さに設けられている。ただし、これに限られず、電磁波供給部136は、電磁波供給部36と対向して段違いの高さに設けられてもよい。この場合、電磁波供給部36の間に電磁波供給部136の一つが配置される。電磁波供給部136は、ガス供給部22cから下に向かって第2チャンバ28内を流れるガスの流れの方向(縦方向)に2つ設置されている。
電磁波供給部136は、第5壁28bに設けられた図示しない開口に第2プラズマ生成空間28dに面して設けられた誘電体窓138を有し、誘電体窓138を介して第2チャンバ28内にマイクロ波を供給するように構成される。
第2チャンバ28内に供給したガスは、マイクロ波により第2プラズマ生成空間28dにおいて分解され、プラズマを生成する。プラズマ供給部23は、プラズマに含まれるラジカルを第2チャンバ28の外部の第3チャンバ10へ供給する。例えば、プラズマ供給部23は、第1プラズマ生成空間22dにおいて生成したシランガス及び還元ガス(例えばNガス)のプラズマに含まれるラジカルを第3チャンバ10に供給する。また、第2プラズマ生成空間28dにおいて生成したクリーニングガス(例えばNFガス)のプラズマに含まれるラジカルを第3チャンバ10に供給する。
図6では第2プラズマ生成空間28d内に配置された図示しないプラズマ着火源は、第2チャンバ28内にて誘電体窓138の反対側の第4壁28aの内壁から突出し、誘電体窓138から離間して設けられる。プラズマ着火源24の構成は図4に示すいずれかであってよい。
さらに第2実施形態に係るプラズマ源1Bは、第1チャンバ22から第3チャンバ10へ供給するラジカル(ガス)及び第2チャンバ28から第3チャンバ10へ供給するラジカル(ガス)のそれぞれ異なるラジカル(ガス)の供給(オン)及び供給停止(オフ)を制御する開閉ガスバルブ22hを有する。
2種類の異なるラジカル(ガス)を供給する場合、別々のチャンバで別々に励起させてから第3チャンバ10へ供給することが好ましい。例えば、NFガスを流したチャンバと同じチャンバ内にNガスやシランガス等のプロセスガスを流すと、NFガスに起因するチャンバ内に残留したフッ素の影響で基板に施されるプロセスの精度が低下する場合がある。そこで、本実施形態のプラズマ源1Bでは2つのチャンバを有し、それぞれのチャンバに異なるガスを別々に供給する。プラズマ源1Bは、第1チャンバ22及び第2チャンバ28の出口付近に板状の開閉ガスバルブ22hを有する。開閉ガスバルブ22hは、第1チャンバ22内の第1プラズマ処理空間22d(還元ガス励起部)と第3プラズマ処理空間30e(基板処理空間)との開閉を行う。また、開閉ガスバルブ22hは、第2チャンバ28内の第2プラズマ処理空間22d(クリーニングガス励起部)と第3プラズマ処理空間30e(基板処理空間)との開閉を行う。開閉ガスバルブ22hは、ゲートバルブのような形式で、スライド移動して開閉を制御するようにしてもよい。なお、シランガス等の原料ガス(反応ガス)は、第3チャンバ10に直接供給してもよい。
第2実施形態に係るプラズマ源1Bにおいても、第1チャンバ22及び第2チャンバ28の厚みを薄くすることでガスの分解効率及びラジカルの生成効率を向上させることができる。また、プラズマ着火を容易にすることができる。また、2種類のガスを混合させない構成とし、更に開閉ガスバルブ22hを設置することにより互いのチャンバ22,28へ異なるガスの励起種の混入を防ぐ構成とする。これにより、異なるガス種を同じチャンバに流すことで生じる基板処理プロセスへの影響をなくすことができる。また、第1チャンバ22及び第2チャンバ28の両側に電磁波供給部36,136を設けることで、電磁波供給部36,136の数を増やしラジカル生成効率をより高めることができる。
なお、プラズマ着火源24は、絶縁プローブとしてプラズマの状態を検出するように構成することができる。これにより、絶縁プローブから取得した信号をプラズマ着火源24に接続されたコンピュータにより解析することで、第1チャンバ22及び第2チャンバ28内の電子密度と電子温度をモニタでき、プラズマの状態を解析できる。
この場合、第1チャンバ22及び第2チャンバ28に計測用の窓を開け、プラズマ計測のモニタ(OES(Optical Emission Spectrometer:発光分光分析器)、絶縁プローブ等)を取り付け、プラズマの状態を検出するようにしてもよい。
以上に説明した各実施形態に係るプラズマ処理装置2では、ガスをマイクロ波又はVHF波の電界によりプラズマ化するリモートプラズマとして機能するプラズマ源1、1Bを有し、ガスの分解効率及びラジカルの生成効率を高め、生成されたラジカル(ガスの活性種)を第3チャンバ10に移送する。プラズマ源1、1Bで生成されたラジカルを第3チャンバ10に移送させることでより第3チャンバ10内でより小さなパワーでプラズマ化を可能とし、ALD法によりよりダメージの少ない成膜を行うことができる。
今回開示された各実施形態に係るプラズマ源及びプラズマ処理装置は、すべての点において例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
なお、プラズマ源1およびプラズマ源1Bは第1チャンバ22及び/又は第2チャンバ28にプラズマ着火源24を有しなくてもよい。この場合、扁平な第1プラズマ生成空間22dを形成するように構成された第1チャンバ22であって、前記第1チャンバ22を構成する複数の壁のうち面積が最も大きく、対向する第1壁22a及び第2壁22bを有する第1チャンバ22と、第1チャンバ22内にガスを供給するように構成されたガス供給部22cと、第1壁22aに設けられた開口に第1プラズマ生成空間22dに面して設けられた誘電体窓38を有し、誘電体窓38を介して第1チャンバ22内に電磁波を供給するように構成された電磁波供給部36と、電磁波により第1チャンバ22内に供給したガスから生成されたプラズマに含まれるラジカルを第1チャンバ22の外部へ供給するプラズマ供給部23と、を有し、電磁波供給部36は、ガス供給部22cから第1チャンバ22の外部へ向けて第1プラズマ生成空間22dを流れるガスの流れの方向に複数設置されている、プラズマ源1及び/又はプラズマ源1Bが提供される。
1、1B プラズマ源
2 プラズマ処理装置
10 第3チャンバ
20 シャワーヘッド
22 第1チャンバ
22c ガス供給部
22d 第1プラズマ生成空間
23 プラズマ供給部
24 プラズマ着火源
28 第2チャンバ
28d 第2プラズマ生成空間
30e 第3プラズマ生成空間
36、136 電磁波供給部
38、138 誘電体窓
90 制御部
91 プロセッサ
92 メモリ

Claims (20)

  1. 扁平な第1プラズマ生成空間を形成するように構成された第1チャンバであって、前記第1チャンバを構成する複数の壁のうち面積が最も大きく、対向する第1壁及び第2壁を有する前記第1チャンバと、
    前記第1チャンバ内にガスを供給するように構成されたガス供給部と、
    前記第1壁に設けられた開口に前記第1プラズマ生成空間に面して設けられた誘電体窓を有し、前記誘電体窓を介して前記第1チャンバ内に電磁波を供給するように構成された電磁波供給部と、
    前記電磁波により前記第1チャンバ内に供給したガスから生成されたプラズマに含まれるラジカルを前記第1チャンバの外部へ供給するプラズマ供給部と、
    前記第1チャンバ内にて前記誘電体窓に対向する前記第2壁の内壁から突出し、前記誘電体窓から離間して設けられたプラズマ着火源と、
    を有するプラズマ源。
  2. 扁平な第1プラズマ生成空間を形成するように構成された第1チャンバであって、前記第1チャンバを構成する複数の壁のうち面積が最も大きく、対向する第1壁及び第2壁を有する前記第1チャンバと、
    前記第1チャンバ内にガスを供給するように構成されたガス供給部と、
    前記第1壁に設けられた開口に前記第1プラズマ生成空間に面して設けられた誘電体窓を有し、前記誘電体窓を介して前記第1チャンバ内に電磁波を供給するように構成された電磁波供給部と、
    前記電磁波により前記第1チャンバ内に供給したガスから生成されたプラズマに含まれるラジカルを前記第1チャンバの外部へ供給するプラズマ供給部と、を有し、
    前記電磁波供給部は、前記ガス供給部から前記プラズマ供給部へ向けて前記第1プラズマ生成空間を流れるガスの流れの方向に複数設置されている、プラズマ源。
  3. 扁平な第2プラズマ生成空間を形成するように構成された第2チャンバであって、前記第2壁に隣接する第4壁及び前記第4壁に対向する第5壁を有する前記第2チャンバを有し、
    前記ガス供給部は、前記第1チャンバ内に供給する前記ガスと異なるガスを前記第2チャンバ内に供給し、
    前記電磁波供給部は、更に前記第5壁に設けられた開口に前記第2プラズマ生成空間に面して設けられた誘電体窓を有し、前記誘電体窓を介して前記第2チャンバ内に電磁波を供給するように構成され、
    前記プラズマ供給部は、更に前記電磁波により前記第2プラズマ生成空間において前記第2チャンバ内に供給したガスから生成されたプラズマに含まれるラジカルを前記第2チャンバの外部へ供給し、
    前記プラズマ着火源は、更に前記第2チャンバ内にて前記誘電体窓に対向する前記第4壁の内壁から突出し、前記誘電体窓から離間して設けられる、
    請求項1に記載のプラズマ源。
  4. 前記ガス供給部は、前記第1チャンバ又は前記第2チャンバの一方に還元ガスを供給し、前記第1チャンバ又は前記第2チャンバの他方にクリーニングガスを供給する、
    請求項3に記載のプラズマ源。
  5. 更に前記第1チャンバ及び前記第2チャンバ毎に設けられ、前記プラズマ供給部へ供給する前記還元ガス及び前記クリーニングガスのラジカルの供給及び供給停止を制御する開閉バルブを有する、
    請求項3又は4に記載のプラズマ源。
  6. 前記プラズマ着火源は、導電性の棒状部材を有し、前記棒状部材の表面は絶縁部材によりコーティングされ、前記棒状部材はグランド電位である、
    請求項1、3~5のいずれか一項に記載のプラズマ源。
  7. 前記プラズマ着火源は、導電性の棒状部材を有し、前記棒状部材と前記第2壁の内壁との間には絶縁部材が挟まれ、前記棒状部材はフローティング電位である、
    請求項1、3~5のいずれか一項に記載のプラズマ源。
  8. 前記プラズマ着火源は、導電性の棒状部材を有し、前記棒状部材と前記第4壁の内壁との間には絶縁部材が挟まれ、前記棒状部材はフローティング電位である、
    請求項3~5のいずれか一項に記載のプラズマ源。
  9. 前記プラズマ着火源は、絶縁性の棒状部材であり、前記棒状部材の内部に電極が設けられている、
    請求項1、3~5のいずれか一項に記載のプラズマ源。
  10. 前記プラズマ着火源は、絶縁プローブとしてプラズマの状態を検出するように構成される、
    請求項1、3~9のいずれか一項に記載のプラズマ源。
  11. 前記電磁波供給部は、周波数帯域が150MHz以上のVHF波又はマイクロ波を前記電磁波として供給する、
    請求項1~10のいずれか一項に記載のプラズマ源。
  12. 前記ガス供給部は、前記第1チャンバを構成する複数の壁のうち前記第1壁及び前記第2壁に垂直な第3壁に設けられている、
    請求項1~11のいずれか一項に記載のプラズマ源。
  13. 前記ガス供給部は、前記第1チャンバを構成する複数の壁のうち面積が最も小さい第3壁に設けられている、
    請求項1~12のいずれか一項に記載のプラズマ源。
  14. 前記プラズマ供給部は、前記第1チャンバの前記第3壁に対向する位置に設けられる、
    請求項12又は13に記載のプラズマ源。
  15. 前記誘電体窓の中央領域は、前記誘電体窓の外周領域よりも薄くなっている、
    請求項1~14のいずれか一項に記載のプラズマ源。
  16. 前記第1壁及び前記第2壁の内壁間の距離は、表皮深さの10倍~100倍である、
    請求項1~15のいずれか一項に記載のプラズマ源。
  17. プラズマ源と、前記プラズマ源に接続される第3チャンバと、を有するプラズマ処理装置であって、
    前記第3チャンバは、基板を処理する第3プラズマ生成空間を有し、
    前記プラズマ源は、
    扁平な第1プラズマ生成空間を形成するように構成された第1チャンバであって、前記第1チャンバを構成する複数の壁のうち面積が最も大きく、対向する第1壁及び第2壁を有する前記第1チャンバと、
    前記第1チャンバ内にガスを供給するように構成されたガス供給部と、
    前記第1壁に設けられた開口に前記第1プラズマ生成空間に面して設けられた誘電体窓を有し、前記誘電体窓を介して前記第1チャンバ内に電磁波を供給するように構成された電磁波供給部と、
    前記電磁波により前記第1チャンバ内に供給したガスから生成されたプラズマに含まれるラジカルを前記第1チャンバの外部へ供給するプラズマ供給部と、
    前記第1チャンバ内にて前記誘電体窓に対向する前記第2壁の内壁から突出し、前記誘電体窓から離間して設けられたプラズマ着火源と、を有する、プラズマ処理装置。
  18. プラズマ源と、前記プラズマ源に接続される第3チャンバと、を有するプラズマ処理装置であって、
    前記第3チャンバは、基板を処理する第3プラズマ生成空間を有し、
    前記プラズマ源は、
    扁平な第1プラズマ生成空間を形成するように構成された第1チャンバであって、前記第1チャンバを構成する複数の壁のうち面積が最も大きく、対向する第1壁及び第2壁を有する前記第1チャンバと、
    前記第1チャンバ内にガスを供給するように構成されたガス供給部と、
    前記第1壁に設けられた開口に前記第1プラズマ生成空間に面して設けられた誘電体窓を有し、前記誘電体窓を介して前記第1チャンバ内に電磁波を供給するように構成された電磁波供給部と、
    前記電磁波により前記第1チャンバ内に供給したガスから生成されたプラズマに含まれるラジカルを前記第1チャンバの外部へ供給するプラズマ供給部と、を有し、
    前記電磁波供給部は、前記ガス供給部から前記プラズマ供給部へ向けて前記第1プラズマ生成空間を流れるガスの流れの方向に複数設置されている、プラズマ処理装置。
  19. 前記第3チャンバ内の基板を載置する下部電極又は前記下部電極に対向する上部電極に高周波を供給する高周波供給部を有し、
    前記下部電極及び前記上部電極の間の第3プラズマ生成空間に前記プラズマ源から前記ラジカルを供給し、前記下部電極に載置された基板を処理する、
    請求項17又は18に記載のプラズマ処理装置。
  20. 前記上部電極は複数のガス孔を有するシャワーヘッドとして機能し、
    前記プラズマ源から前記シャワーヘッドに設けられた前記複数のガス孔を介して前記第3プラズマ生成空間へ前記ラジカルを供給する、
    請求項19に記載のプラズマ処理装置。
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