JP4772168B2 - 発光素子、および発光素子の製造方法 - Google Patents

発光素子、および発光素子の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、発光素子、および発光素子の製造方法に関するものである。
現在、紫外光、青色光、緑色光等を発する発光素子の開発が行われている。このような発光素子としては、例えば複数の半導体層を積層した光半導体層と該光半導体層に電圧を印加する電極とからなる発光素子がある(例えば、特開2006−222288号公報参照)。
そこで、このような発光素子の開発において、光半導体層と電極との間の電気特性を向上させることが求められている。
本発明の一実施形態にかかる発光素子は、第1半導体層、発光層および第2半導体層が順次積層された、窒化物半導体からなる光半導体層と、第1半導体層に電気的に接続された第1電極層と、第2半導体層に電気的に接続された第2電極層とを備えている。また、第2電極層は、第2半導体層上に位置するとともに酸化銀を含み、銀からなる導電反射層および導電反射層上に位置しているとともに厚み方向貫通する貫通孔を複数持ち、アルミニウムからなる導電層を有している。
本発明の一実施形態にかかる発光素子の製造方法は、窒化物半導体からなる光半導体層、銀からなる第1金属層および第1金属層の酸化物よりも融点が高い、アルミニウムからなる第2金属層が順次積層された積層体を準備する工程と、第2金属層に厚み方向に貫通する貫通孔を複数形成する工程を有している。そして、本発明の一実施形態にかかる発光素子の製造方法は、その後、積層体を、第1金属層の酸化物の融点よりも高くかつ第1金属層の融点および第2金属層の融点のいずれよりも低い温度で加熱し、光半導体層の第1金属層との界面領域を酸化する工程を備えている。
本発明の一実施形態にかかる発光素子の斜視図である。 図1に示す発光素子の断面図であり、図1のA−A’線で切断したときに相当する。 図1に示す発光素子の貫通孔、導電反射層および導電層の拡大断面図である。 図1に示す発光素子の貫通孔、凹部およびその周辺の拡大断面図である。 図1に示す発光素子の変形例の貫通孔、凹部およびその周辺の拡大断面図である。 図1に示す発光素子の変形例の貫通孔、凹部およびその周辺の拡大図であり、(a)は厚み方向に切断した断面の拡大断面図、(b)は上方から平面視したときの拡大平面図にそれぞれ相当する。 図1に示す発光素子の変形例の平面図であり、発光素子を上方から平面視したときに相当する。 図1に示す発光素子の変形例の断面図であり、図1のA−A’線で切断したときに相当する。 図1に示す発光素子の変形例の断面図であり、図1のA−A’線で切断したときに相当する。 図1に示す発光素子をパッケージに実装した発光装置である。 図1に示す発光素子の製造工程を示す発光素子の断面図である。 図1に示す発光素子の製造工程を示す発光素子の断面図である。 図1に示す発光素子の製造工程を示す発光素子の断面図である。 図1に示す発光素子の製造工程を示す発光素子の断面図である。 図1に示す発光素子の分析結果を示すグラフである。 図1に示す発光素子の分析結果を示すグラフである。 比較例の発光素子の分析結果を示すグラフである。
以下に図面を参照して、本発明にかかる発光素子の実施形態について詳細に説明する。
本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を施すことができる。
<発光素子について>
図1は本実施形態にかかる発光素子20の斜視図、図2は図1に示す発光素子20の断面図であり、図1のA−A’線で切断したときの断面に相当する。
発光素子20は、図1および図2に示すように、基板1と、基板1上に形成された光半導体層2と、光半導体層2の一部と電気的に接続された第1電極層3と、導電反射層4および貫通孔6を複数持つ導電層5を有する第2電極層7と、を備えている。
基板1は、化学気相成長法を用いて、光半導体層2を成長させることが可能なものであればよい。基板1は、平面視形状が例えば四角形状などの多角形状または円形状の平板などから形成されている。基板1に用いられる材料としては、例えば、サファイア、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、シリコンカーバイド、シリコンまたは二ホウ化ジルコニウムなどを挙げることができる。
光半導体層2で発光した光を基板1側から取り出す場合には、光半導体層2で発光した光を透過させる透光性の基材を用いる方法などを用いることができる。透光性の基材としては、光半導体層2で発光する光の波長を考慮すればよく、例えば、後述する発光層2bの構成を用いた場合、例えば、サファイア、窒化ガリウム、酸化亜鉛またはシリコンカーバイドなどを用いることができる。本実施形態において、基板1はサファイアからなり、基板1の厚みとしては10μm以上1000μm以下程度である。
光半導体層2は、図2に示すように、基板1の主面1Aに形成された第1半導体層2aと、第1半導体層2a上に形成された発光層2bと、発光層2b上に形成された第2半導体層2cと、から構成されている。
第1半導体層2a、発光層2bおよび第2半導体層2cとしては、例えばIII−V族半導体を用いることができる。具体的なIII−V族半導体としては、III族窒化物半導体、ガリウム燐またはガリウムヒ素などを例示できる。III族窒化物半導体としては、例えば、窒化ガリウム、窒化アルミニウムまたは窒化インジウムなどを用いることができ、化学式で例示するとAlx1Ga(1−x1−y1)Iny1N(0≦x1≦1、0≦y1≦1、x1+y1≦1)と表すことができる。第1半導体層2a、発光層2bおよび第2半導体層2cとしては、III−V族半導体以外に、例えば酸化亜鉛などを用いることができる。
光半導体層2は、第1半導体層2a、発光層2bおよび第2半導体層2cが、基板1の主面1Aに順次形成された積層構造からなる。第1半導体層2aは一導電型としてn型半導体の性質を呈するように設定され、第2半導体層2cは第1半導体層2aとは逆導電型のp型半導体の性質を呈するように設定されている。本実施形態において、第1半導体層2aおよび第2半導体層2cは、III族窒化物半導体である窒化ガリウムにより形成されている。
窒化ガリウムからなる第1半導体層2aをn型窒化ガリウムとするには、例えば元素周期律表においてIV族の元素をドーパントとして窒化ガリウムに添加すればよい。IV族の元素のドーパントとしては、例えばシリコンなどを用いることができる。第1半導体層2aの厚みは、例えば0.5μm以上200μm以下に設定することができる。
窒化ガリウムからなる第2半導体層2cをp型窒化ガリウムとするには、例えば元素周期律表においてII族の元素をドーパントとして添加すればよい。II族の元素のドーパントとしては、例えばマグネシウムなどを用いることができる。第2半導体層2cの厚みは、例えば0.5μm以上2μm以下に設定することができる。
発光層2bは、第1半導体層2aと第2半導体層2cとの間に設けられている。発光層2bは、例えば多層量子井戸構造(Multi Quantum Well 略称MQW)としてもよい。多層量子井戸構造は、禁制帯幅の広い障壁層と禁制帯幅の狭い井戸層とから構成される量子井戸構造を複数回(例えば、2回以上10回以下)繰り返して積層すればよい。発光層2b全体の厚みは、例えば25nm以上150nm以下に設定することができる。
障壁層としては、例えばIn0.01Ga0.99N層などを用いることができる。井戸層としては、例えばIn0.11Ga0.89N層などを用いることができる。この場合、障壁層の厚みは、例えば2nm以上15nm以下、井戸層の厚みは例えば2nm以上10nm以下に設定することができる。このように構成された発光層2bでは、例えば350nm以上600nm以下の波長の光を発する。
光半導体層2には、第1電極層3および第2電極層7が設けられている。第1電極層3は第1半導体層2aと電気的に接続され、第2電極層7は第2半導体層2cと電気的に接続されている。発光素子20は、第1電極層3と第2電極層7との間に電圧を印加することにより、光半導体層2を発光させることができる。本実施形態においては、第1電極層3および第2電極層7が、光半導体層2の同じ側であって、光半導体層2に対して基板1と反対側に配置されている。
第1電極層3は、第1半導体層2aと電気的に接続されている。第1電極層3は、第2電極層2cの一部および発光層2bの一部が除去されて露出した第1半導体層2aの露出領域に設けられている。
第1電極層3としては、例えば、アルミニウム、チタン、ニッケル、クロム、インジウム、スズ、モリブデン、銀、金、ニオブ、タンタル、バナジウム、白金、鉛またはベリリウムなどの金属材料を用いることができる。さらに、第1電極層3として、例えば、酸化スズ、酸化インジウムまたは酸化インジウムスズなどの金属酸化物または前述した金属材料を主成分に含む合金を用いてもよい。前述した金属材料を主成分に含む合金としては、例えば、金とシリコンとの合金、金とゲルマニウムとの合金、金と亜鉛との合金または金とベリリウムとの合金などの合金を用いることができる。
第1電極3は、前述した、金属、金属酸化物または合金などの材料の中から選択した層を複数層積層したものとしてもよい。第1電極3として、例えば金を用いた場合には、第1電極3と第1半導体層2aとの間でオーミック接触させるためのオーミック接触層としてアルミニウムを間に介在させたチタンを設けることができる。第1電極3は、基板1が導電性を有する場合、光半導体層2が形成された基板1の主面1Aとは反対側主面または側面に設けてもよい。
第2電極層7は、第2半導体層2cの主面2A上の位置に設けられ、第2半導体層2cと電気的に接続されている。第2電極層7は、導電反射層4と導電層5とを順次積層することにより構成されている。
導電反射層4は、発光層2bで発光した光を基板1の方向に反射させるため、第2半導体層2cの主面2A上に形成されている。導電反射層4は、第2半導体層2cの主面2Aを例えば80%以上覆うように形成されている。
導電反射層4は、発光層2bで発光した光を基板1の方向に反射するとともに、第2半導体層2cと第2電極層7とを電気的に接続することができる導電性の材料から形成される。導電反射層4の厚みは、例えば2nm以上2000nm以下に設定されている。
導電反射層4は、具体的には、アルミニウム、チタン、ニッケル、クロム、インジウム、スズ、モリブデン、銀、金、ニオブ、タンタル、バナジウム、白金、鉛またはベリリウムなどの金属材料を用いることができる。さらに、導電反射層4としては、酸化スズ、酸化インジウムまたは酸化インジウムスズなどの金属酸化物または前述した金属材料を主成分に含む合金などを用いることができる。前述した金属材料を主成分に含む合金としては、例えば銀とガリウムとの合金、銀とアルミニウムとの合金、金とシリコンとの合金、金とゲルマニウムとの合金、金と亜鉛との合金または金とベリリウムとの合金などの合金を好適に用いることができる。
本実施形態では、発光層2bで発する光が例えば350nm以上600nm以下の波長を有するため、導電反射層4として、波長に対する反射率の観点から銀を用いている。その場合、導電反射層4の厚みは、例えば10nm以上1000nm以下に設定することができる。
導電層5は、導電反射層4の上面4Aに位置するように形成され、導電反射層4を介して第2半導体層2cと電気的に接続されている。導電層5の厚みは、例えば1nm以上4000nm以下に設定されている。導電層5の材料としては、導電反射層4と異なる材料を用いることができ、前述した導電反射層4の材料の中から選択すればよい。
本実施形態において、導電層5は、アルミニウムで形成されている。その場合、導電層5の厚みは、例えば1nm以上100nm以下に設定することができる。
導電層5は、厚み方向を貫通する貫通孔6を複数持っている。導電反射層4の上面4Aの一部が、複数の貫通孔6によって、導電層5から露出している。複数の貫通孔6は、導電層5から露出する導電反射層4の面積が、導電反射層4の上面4Aの面積に対して、例えば10%以上60%以下となるように設けられている。
複数の貫通孔6は、図3に示すように、隣接する2つの貫通孔6の距離F1、すなわち隣接する2つの貫通孔6の間に位置する導電層5の幅が、例えば0.4μm以上30μm以下となっている。貫通孔6は、円錐台形状、円柱形状、多角錐台形状または多角柱形状などから選択される。貫通孔6の底面すなわち貫通孔6が露出させる導電反射層4の上面4Aの面の寸法F2は、例えば直径が0.02μm以上50μm以下に設定される。本実施形態において、貫通孔6は円柱形状により形成されている。
以上のように構成された発光素子20は、第2電極層7が導電反射層4を露出させる複数の貫通孔6を有している。そのため、第2半導体層2cと導電反射層4とを加熱した際に、導電反射層4と酸素とを接触しやすくすることができる。
その結果、第2半導体層2cと導電反射層4とが接触する界面領域における酸素の量を多くすることができる。これにより、第2半導体層2cと導電反射層4とがオーミック接触することとなり、第2半導体層2cと導電反射層4との接触抵抗値を小さくすることができる。そのため、光半導体層2と第2電極層7との電気特性を向上させることができる。
ここで、第2半導体層2cと導電反射層4との接触抵抗値とは、第2半導体層2cと導電反射層4との接触面に存在する電気抵抗値を指す。これは、第2半導体層2cと導電反射層4との接触面には接触電位差と、接触面を流れる電流に対応する不連続的な電位差とがあり、これと電流との比が接触抵抗値になる。
一方、貫通孔をもたない導電層が導電反射層上に設けられた構成の発光素子の場合には、光半導体層と導電反射層とが接触する界面領域において酸素の量を多くすることが難しかった。そのため、光半導体層と導電反射層との接触抵抗値が高くなり、光半導体層の発光効率の低下を招きやすかった。
さらに、本実施形態の発光素子20は、導電層5が複数の貫通孔6を有することから、導電反射層4の上面4Aの一部を露出させることができ、平面透視して、貫通孔6によって露出した導電反射層4と重なる位置の第2半導体層2cと外部との距離を短くすることができ、第2半導体層2cの温度が高温になるのを抑制することができる。
また、本実施形態の発光素子20は、貫通孔をもたない導電層が導電反射層上に設けられた構成の発光素子の場合と比較して、電極層5に貫通孔6を有することにより、外部と接する第2電極層7の表面積を増やすことができるので、光半導体層2で発生した熱の放熱性を向上させることができる。
(各種変形例について)
導電反射層4は、図4に示すように、導電層5の貫通孔6と対応する位置に凹部12を設けてもよい。凹部12は、円柱、多角柱、円錐台または多角錐台などを用いることができる。凹部12の直径は、貫通孔6の直径と同じ寸法に設定してもよく、例えば0.02μm以上3μm以下に設定される。導電反射層4が凹部12を有することにより、導電反射層4と酸素とが接触する面積を増やすことができる。導電反射層4が露出する表面積を増やすことができることから、光半導体層2で発生した熱の放熱性を向上させることができる。
凹部12は、図5に示すように、導電層5側に向かうにつれて、導電反射層4の厚み方向と垂直な断面の面積である第1断面積が大きくなるように設けてもよい。すなわち、凹部12としては、凹部12の底面の面積より上面の面積を大きくした形状を用いることができる。凹部12としては、例えば円錐台形状または多角錐台形状などを用いることができる。このように凹部12を設けることにより、導電反射層4の露出した表面積をさらに増やすことができる。
貫通孔6は、図5に示すように、導電反射層4側に向かうにつれて、導電層5の厚み方向と垂直な断面の面積である第2断面積が小さくなるように設けてもよい。すなわち、貫通孔6は、断面視して、側辺18が導電反射層4の主面4Aに対する角度αが鋭角で形成してもよい。
このように貫通孔6の側辺18が導電反射層4の主面4Aに対して傾斜していることにより、表面積を大きくすることができるため放熱性をさらに向上させることができる。さらに、後述する保護金属層13を第2電極層7上に設ける場合、傾斜した貫通孔6上に保護金属層13を高い被覆性で設けることができる。
凹部12は、図6に示すように、平面透視して、貫通孔6より内側に設けられていてもよい。具体的に、貫通孔6は、平面透視において、貫通孔6の第1開口部8の外周が、凹部12の第2開口部9の外周よりも外側に位置するように設けられている。
ここで、第1開口部8は、導電層5の導電反射層4側の表面に位置する貫通孔6の一端側の開口部を指し、第2開口部9は、導電反射層4の導電層5側の表面に位置する凹部12の開口部を指す。
第1開口部8の形状と第2開口部9の形状とは、異なっていてもよい。第1開口部8の面積は、第2開口部9の面積に対して、例えば1.1倍以上2.5倍以下となるように設定される。このように凹部12および貫通孔6が設けられていることにより、導電反射層4の上面4Aの一部を露出させることができるため、導電反射層4の露出した表面積を増やすことができる。
導電層5は、図7に示すように、平面視において、内方に向かうにつれて、複数の貫通孔6の存在する密度が高くなるように設けてもよい。ここで、導電層5に設けられた複数の貫通孔6の存在する密度とは、導電層5を平面視して、貫通孔6の面積が導電層5の面積に対して占める割合を指す。
導電反射層4と第2半導体層2cとを加熱した場合、貫通孔6で露出した導電反射層4の表面からだけでなく導電反射層4の側面から酸素が浸透するようになる。そのため、貫通孔6をこのような密度で設けることにより、第2半導体層2cと導電反射層4とが接触する界面領域において、第2半導体層2cの主面2Aの面方向の酸素の量の差を、小さくすることができる。その結果、平面視して第2半導体層2cの主面2Aの面方向全体にわたって、導電反射層4との接触抵抗値を小さくすることができる。
発光素子20は、図8に示すように、保護金属層13をさらに備えてもよい。具体的に、保護金属層13は、貫通孔6に充填されるとともに、導電層5の表面を被覆するように設けられる。保護金属層13を構成する材料の熱膨張係数は、導電層5を構成する材料の熱膨張係数と比べて小さくなるように設定されている。
このように第2電極層5より小さな熱膨張係数をもつ材料から保護金属層13を形成することによって、導電層5が熱膨張により変形することを抑えることができる。貫通孔6に保護金属層13の材料が充填されていることにより、導電層5が横方向に熱膨張することを抑制することができる。その結果、保護金属層13は、熱によって導電層5と導電反射層4とが剥離するのを抑制することができ、導電層5と導電反射層4との接続不良を抑えることができる。
具体的に、導電層5としてアルミニウム(熱膨張係数30.2×10−6[K−1])を用いた場合、保護金属層13としてタンタル(熱膨張係数6.3×10−6[K−1])、金(熱膨張係数14.2×10−6[K−1])、スズ(熱膨張係数22.0×10−6[K−1])、銅(熱膨張係数16.5×10−6[K−1])またはニッケル(熱膨張係数13.4×10−6[K−1])などを含む単体または合金を用いることができる。なお、例示した熱膨張係数は、273Kにおける値である。
さらに、導電反射層4に凹部12を設けていた場合、凹部12に保護金属層13を充填してもよい。凹部12に保護金属層13の材料を充填する場合、保護金属層13として導電反射層4の材料および導電層5の材料より熱膨張係数の小さい材料を用いればよい。
本実施形態では、導電反射層4として、銀(熱膨張係数18.9×10−6[K−1])を用いることから、タンタル(熱膨張係数6.3×10−6[K−1])、金(熱膨張係数14.2×10−6[K−1])、銅(熱膨張係数16.5×10−6[K−1])、ニッケル(熱膨張係数13.4×10−6[K−1])などを含む単体や合金を用いることができる。なお、保護金属層13は、熱膨張係数を考慮しつつ導電性等の観点から、タンタルと金の合金(熱膨張係数6.3×10−6[K−1]以上14.2×10−6[K−1]以下)などの合金を用いてもよい。
本実施形態においては、第2半導体層2cが窒化ガリウムからなるため、第2半導体層2cと導電反射層4とを加熱した場合に、第2半導体層2cと導電反射層4とが接触する界面領域に酸化ガリウムを含むようにしてもよい。第2半導体層2cが導電反射層4との界面領域に酸化ガリウムを含むことにより、第2半導体層2cと導電反射層4との接触抵抗値を小さくすることができる。
本実施形態においては、導電反射層4が銀からなるため、第2半導体層2cと導電反射層4とを加熱した場合に、導電反射層4は酸化銀を含むようになる。具体的には、導電反射層4は、貫通孔6によって導電層5によって露出した導電反射層4の上面4Aの露出部分と導電反射層4の側面部分とから酸化されやすくなる。そのため、導電反射層4は、露出部分と側面部分とに酸化銀が含まれやすくなる。
導電反射層4は、図9に示すように、第2半導体層2cと接触する箇所に、第1接触部10と第1接触部10よりも電気抵抗が小さい第2接触部11とを有していてもよい。第1接触部10の電気抵抗値および第2接触部11の電気抵抗値は、第2半導体層2cと導電反射層4との接触界面における接触抵抗値を変化させることにより形成することができる。
接触抵抗値を変化させる方法としては、例えば第2半導体層2cと導電反射層4とをオーミック接触させることにより形成することができる。オーミック接触の一例としては、例えば接触界面または接触界面付近の酸素の量を変化させることにより電気抵抗値を異ならせることができる。導電反射層4を銀で形成した場合を例示すると、第2接触部11には、酸化銀が多く含まれやすくなる。
本実施形態において、第2電極層7は、平面透視して、第2接触部11と重なる箇所に、導電反射層4の上面の一部を露出する貫通孔6を有している。また、第2接触部11が第1接触部10より小さな電気抵抗を有することから、電流が第1接触部10より第2接触部11に流れやすくなり、第2接触部11に接触する第2半導体層2cにおける発熱が大きくなりやすい。
そのため、導電層5に形成された貫通孔6が、平面透視して、第2接触部11と重なる箇所に位置することにより、高温になりやすい第2接触部11と外部との放熱経路を短くすることができ、放熱性を向上させることができる。その結果、第2半導体層2cの温度を安定させることができ、発光効率を向上させることができる。
さらに、図10に示すように、発光素子20をパッケージ体16にフリップチップ実装して発光装置50を形成する際、このような保護金属層13を、パッケージ体16の配線電極15と発光素子20とを接合するバンプとして用いてもよい。このように保護金属層13をバンプとして用いることにより、保護金属層13を設けないで配線電極15と接合した場合と比較して、配線電極15と第2電極層7との間で起こる熱による接続不良を抑えることができる。
保護金属層13の材料として、導電層5の電気抵抗より小さい材料を用いてもよい。本実施形態では、導電反射層4として銀(電気抵抗値1.47[10−8Ω・m])、貫通孔6を有する第2電極層5としてアルミニウム(電気抵抗値2.50[10−8Ω・m])で形成され、保護金属層13が貫通孔6を介して導電反射層4と電気的に接続されていることから、貫通孔6を設けない場合と比較して、消費電力をさらに低くすることができる。なお、例示した電気抵抗値は273Kの値である。
さらに、発光素子20を保護樹脂層により封止してもよい。保護樹脂層としては、例えばシリコーン樹脂などを用いることができる。発光層2bが350nm以上500nm以下の波長の光を発する場合、このようなシリコーン樹脂の中に発光した光の波長で励起することができる蛍光体や燐光体を混ぜて発光層2bからの光を白色光に変換してもよい。
<発光素子の製造方法について>
次に、発光素子20の製造方法を説明する。図11から図16は、発光素子20の製造方法を説明するための断面図であり、図1に示す発光素子20のA―A’線における断面に相当する部分を示している。上述した発光素子20と重複する部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
(積層体を準備する工程)
図11に示すように、基板1上に、第1半導体層2a、発光素子2bおよび第2半導体層2cを順次積層した光半導体層2を形成する。光半導体層2は、例えばガリウム、インジウムおよびアルミニウムのうち少なくとも一つを含む窒化物の混晶を用いることができる。
光半導体層2の成長方法としては、分子線エピタキシー(Molecular Beam Epitaxy、略称MBE)法、有機金属エピタキシー(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy、略称MOVPE)法、ハイドライド気相成長(Hydride Vapor Phase Epitaxy、略称HVPE)法またはパルスレーザデポジション(Pulsed Laser Deposition、略称PLD)法などが用いられる。光半導体層2で発光した光を基板1側から取り出す場合には、基板1上に光半導体層2を成長させた後に基板1を除去する方法を用いてもよい。
その後、光半導体層2の第2半導体層2c上に、第1金属層21と第2金属層22とを順次積層した積層体30を形成する。第1金属層21として導電反射層4となる材料を用いることができ、第2金属層22として導電層5となる材料を用いることができる。第2金属層22は、第1金属層21の酸化物よりも融点が高い材料で構成されていることが好ましい。なお、第1金属層21および第2金属層22は、上述した導電反射層4の材料または上述した導電層5の材料から選択される。
第1金属層21および第2金属層22の積層方法は、スパッタリング法または蒸着法などの方法を用いることができる。積層方法は、積層させる材料によって適宜選択すればよい。第1金属層21の厚みは、選択した材料の反射率によって適宜変更することができ、例えば10nm以上5000nm以下に設定することができる。第2金属層22の厚みは、例えば1nm以上50nm以下に設定することができる。
本実施形態において、第1金属層21は銀を主成分とする材料から形成され、第2金属層22はアルミニウムを主成分とする材料から形成されている。
(貫通孔を複数形成する工程)
次に、第2金属層22に、第2金属層22の厚み方向に貫通する貫通孔6を複数形成する。貫通孔6を形成する方法としては、例えば、レジストなどのマスクを用いたフォトリソグラフィ法またはリフトオフ法を用いることができる。本実施形態においては、フォトリソグラフィ法を用いている。リフトオフ法などを用いる場合、前述した積層体30を積層する工程において、レジストパターンを第1金属層21上に設ける工程を有していてもよい。他の方法としては、集束イオンビーム(Focused Ion Beam、略称FIB)法などを用いることができる。フォトリソグラフィ法またはリフトオフ法を用いた場合、複数の貫通孔6を同時に形成することができるため、高い生産性で貫通孔6を形成することができる。
フォトリソグラフィ法を用いて貫通孔6を形成する場合について説明する。
まず、図12に示すように、貫通孔6を形成する第2金属層22の一部を露出させるレジスト23を、第2金属層22上に形成する。レジスト23から露出した第2金属層22の表面から第1金属層21の上面21Aが露出する深さまでエッチングを行ない、第2金属層22の一部を除去する。その後、レジスト23を除去することによって、図13に示すように、貫通孔6を第2金属層22に複数形成することができる。本実施形態において、貫通孔6の直径は、例えば0.2μm以上20μm以下に設定されている。
第2金属層22の一部を除去するエッチング方法としては、ウエットエッチング法またはドライエッチング法を用いることができる。第2金属層22の一部を除去する際にウエットエッチング法を用いた場合、エッチング液として、第2金属層22のエッチングレートが高く、第1金属層21のエッチングレートが低い薬液を用いることができる。このような薬液をエッチング液として用いることにより、第1金属層21が想定以上に除去されるのを抑制しつつ、第2金属層22を除去することができ、第2金属層22を選択的にエッチングすることができる。
貫通孔6を複数形成することにより、第2金属層22露出した第1金属層21の一部が自然酸化されやすくなる。本実施形態では、第1金属層21は銀を主成分とすることから、第2金属層22から露出した第1金属層21の一部には酸化銀が多く含まれやすくなる。
(積層体を加熱する工程)
その後、第1金属層21と貫通孔6が形成された第2金属層22とからなる積層体30を加熱する。このように積層体30を加熱することにより、第2半導体層2cも加熱される。積層体30を加熱する温度は、例えば、第1金属層21の酸化物の融点よりも高く、第1金属層21および第2金属層22の融点よりも低い温度に設定することができる。
積層体30をこのような温度で加熱することにより、第1金属層21が凝集することを抑制しつつ、図14に示すように、第2半導体層2cと第1金属層21とが接触する界面領域をオーミック接触させたオーミック接触部25とすることができる。
ここで、第2半導体層2cと第1金属層21とが接触する界面領域とは、第2半導体層2cの原子濃度と第1金属層21の原子濃度が同じになる接触面からそれぞれの層に例えば20nmの範囲の領域を指す。
また、オーミック接触とは、半導体バルクの抵抗による直列抵抗値と比較して、極めて小さな接触抵抗値である金属と半導体との接触である。すなわち、オーミック接触とは、デバイスの動作領域での電圧降下と比べて、小さい電圧降下となる接触を指す。オーミック接触した場合の接触抵抗値は、例えば0.012Ω・cm以下に設定される。
積層体30を加熱すると、第2金属層22が貫通孔6を有することより、酸素が貫通孔6を通り、第1金属層21に浸透するため、第2半導体層2cと第1金属層21とが接触する界面領域の全体の酸素の量を増やすことができる。その結果、第2半導体層2cと第1金属層21とが接触する界面領域をオーミック接触させることができる。
第2半導体層2cと第1金属層21とが接触する界面領域をオーミック接触とする方法としては、第1金属層21の下面まで酸化物を形成する方法または第1金属層21に酸素を拡散させる方法などを用いることができる。
第2半導体層2cと第1金属層21とが接触する界面領域において、第2半導体層2cと第1金属層21とをオーミック接触とすることができることから、第2半導体層2cと第1金属層21との接触抵抗値を小さくすることができる。そのため、第1金属層21から第2半導体層2cに電流を流れやすくすることができる。その結果、第2半導体層2cと第1金属層21とが接触する界面領域全体に電流が流れやすくなり、光半導体層2で発光した光の発光ムラなどを少なくすることができる。
本実施形態では、第1金属層21は銀(融点961℃)、酸化された第1金属層21は酸化銀(融点280℃)、第2金属層22はアルミニウム(融点660℃)をそれぞれ主成分として含んでいる。そのことから積層体30を加熱する温度は、例えば300℃以上600℃以下に設定することができる。
第1金属層21および第2金属層22に用いた材料の融点が、主成分の材料の融点と異なる場合には、適宜その融点を考慮して加熱する温度を設定すればよい。具体的には、第1金属層21および第2金属層22に用いた材料として、合金材料または不純物を含有する材料などを用いる場合がある。
また、第2半導体層2cと第1金属層21とが接触する界面領域でオーミック接触される範囲は、積層体30の加熱温度、加熱時間などによって調節することができる。
第2半導体層2cと第1金属層21とがオーミック接触されているかは、例えば第2半導体層2cと第1金属層21との界面領域の酸素の量を調べる方法などにより確認することができる。この他の方法としては、第2半導体層2cと第1金属層21との接触抵抗値を測定する方法を用いることができる。
第2半導体層2cと第1金属層21との界面領域における酸素の量は、例えばダイナミック二次イオン質量分析(Dynamic-Secondary Ion-microprobe Mass Spectrometer 略称D−SIMS)法、X線光電子分光分析(X-ray Photoelectron Spectroscopy 略称XPS)法またはオージェ電子分光法(Auger Electron Spectroscopy 略称AES)などの分析方法で分析することにより確認することができる。D−SIMS法、XPS法またはAES法は、JIS K0146−2002などに準拠した方法を用いればよい。
(各種変形例について)
貫通孔6を複数形成する工程において、第1金属層21の表面が露出するまで第2金属層22をエッチングして貫通孔6を形成した後、第1金属層21の表面から第1金属層21をエッチングしてもよい。第2金属層22をエッチングした後、続けて第1金属層21のエッチングを行うことにより、図4または図5に示すように、第1金属層21に貫通孔6と対応した位置に凹部12を形成することができる。
貫通孔6を複数形成する工程において、第2金属層22および第1金属層21のエッチングレートが異なるようにエッチングしてもよい。第2金属層22のエッチングレートを第1金属層21のエッチングレートより高くすることにより、図6に示すように、平面透視において、貫通孔6の第1開口部8の外周を、凹部12の第2開口部9の外周よりも外側に位置するように設けることができる。
積層体30を加熱する工程において、大気より高い酸素濃度の酸素雰囲気中で積層体30を加熱してもよい。積層体30の加熱を酸素雰囲気中で行うことにより、第2半導体層2cと第1金属層21との間でより確実にオーミック接触をさせることができる。さらに、積層体30を大気より高い酸素濃度の雰囲気中で加熱することにより、積層体30を加熱する工程の加熱時間を短縮することができ、生産性を向上させることができる。
(評価結果)
本実施形態にかかる発光素子20を第2金属層22の表面から深さ方向にXPS法を用いて分析した結果の一部を、図15に示す。具体的には、第2金属層22の表面から第2半導体層2cまでの深さ方向に存在する酸素、銀、ガリウムおよびアルミニウムのそれぞれの原子濃度を測定した。図15において、横軸は第2金属層22からの深さを示し、縦軸は原子濃度を示しており、酸素の原子濃度のみ自然対数の値としている。今回のXPS法による分析に用いた試料は、第2半導体層2cと第1金属層21とが接触する界面領域においてオーミック接触されたものを用いた。
図15に示すように、第2半導体層2cと第1金属層21とが接触する界面領域、すなわち銀の原子濃度が減少しかつガリウムの原子濃度が増加している領域では、酸素の原子濃度が多くなっていることがわかる。このことから、第2半導体層2cと第1金属層21とが接触する界面領域において、酸素の量が多くなっていることがわかる。この場合、第2半導体層2cと第1金属層21とが接触する接触面は、第2半導体層2cの原子濃度と第1金属層21の原子濃度とが同じになる位置、すなわち図15に示すように、第2半導体層2cの原子濃度を示す曲線と第1金属層21の原子濃度を示す曲線とが交差する位置である。
一方、第2金属層に貫通孔を有しない構造では、第2金属層によって酸素が第1金属層に浸透することが遮断されるため、第2半導体層と第1金属層とが接触する界面領域の酸素の量を増やすことができなかった。その結果、第2半導体層と第1金属層とが接触する界面領域でオーミック接触させることはできなかった。
ここで、上述した本実施形態のように第2金属層22が貫通孔6を有する構成で加熱した場合の分析結果を図16に示し、第2金属層に貫通孔を有しない構造で加熱した場合の比較例の分析結果を図17に示す。図16および図17は、ともに第2金属層22の表面から深さ方向にD−SIMS法を用いて測定した結果である。具体的に、第2金属層22の表面から第2半導体層2cまでの深さ方向に存在する酸素、銀、ガリウムおよびアルミニウムのそれぞれの量を測定した。図16および図17において、横軸は第2金属層22からの深さを示し、縦軸はそれぞれの元素の量を示している。
図16および図17に示すように、第1金属層21と第2半導体層2cとが接触する界面領域において、第2金属層に貫通孔を有しない構成と比較して、第2金属層22に貫通孔6を有する構成の場合の方が、10倍程度酸素の量が相対的に多くなっていることがわかる。
その結果、本実施形態における発光素子20では、光半導体層2と第1金属層22とが接触する面全体で発光していたのに対して、比較例の発光素子では界面領域において第1金属層から第2半導体層に電流が流れにくく、発光ムラがあった。さらに、光半導体層を発光させるために第1電極層と第2電極層との間に大きな電圧をかける必要があり、消費電力の増加を招いていた。
一方、第2金属層を設けずに、光半導体層上に、銀からなる第1金属層を形成した後、光半導体層および第1金属層を加熱した場合、銀が凝集してしまい導電反射層を形成することができなかった。他方、光半導体層および第1金属層の加熱温度を小さくした場合には、第2半導体層と第1金属層との間で十分なオーミック接触を形成することができなかった。
第2半導体層2cと第1金属層21とがオーミック接触されているかを、第2半導体層2cと第1金属層21との接触抵抗値を測定する方法を用いて確認する場合、例えば伝送線路モデル(Transmission Line Model 略称TLM)法などを用いることができる。
上述の製造方法により作製した発光素子を、TLM法を用いて測定した結果、第2半導体層2cと第1金属層21との接触抵抗値が0.012Ω・cm以下の電気抵抗値だった。

Claims (14)

  1. 窒化物半導体からなる光半導体層、銀からなる第1金属層および該第1金属層の酸化物よりも融点が高い、アルミニウムからなる第2金属層が順次積層された積層体を準備する工程と、
    前記第2金属層に厚み方向に貫通する貫通孔を複数形成する工程と、
    前記積層体を、前記第1金属層の酸化物の融点よりも高くかつ前記第1金属層の融点および前記第2金属層の融点のいずれよりも低い温度で加熱し、前記光半導体層の前記第1金属層との界面領域を酸化する工程と
    を備える発光素子の製造方法。
  2. 前記第1金属層のうち前記貫通孔に対応する部位に凹部を形成する工程をさらに備える、請求項1に記載の発光素子の製造方法。
  3. 前記積層体の前記加熱を酸素雰囲気中で行なう、請求項1または2に記載の発光素子の製造方法。
  4. 第1半導体層、発光層および第2半導体層が順次積層された、窒化物半導体からなる光半導体層と、
    前記第1半導体層に電気的に接続された第1電極層と、
    前記第2半導体層に電気的に接続された、前記第2半導体層上に位置するとともに酸化銀を含み、銀からなる導電反射層および該導電反射層上に位置しているとともに厚み方向貫通する貫通孔を複数持ち、アルミニウムからなる導電層を有する第2電極層と
    を備えた発光素子。
  5. 前記導電反射層の前記酸化銀は、前記貫通孔と対応する箇所に位置する、請求項4に記載の発光素子。
  6. 前記導電反射層は、前記貫通孔に対応する部位に凹部を有する、請求項4または5に記載の発光素子。
  7. 前記導電層は前記導電反射層側の表面に前記貫通孔の一端側の開口部である第1開口部を有し、前記導電反射層は前記導電層側の表面に前記凹部の開口部である第2開口部を有しており、平面透視において、前記第1開口部の外周は前記第2開口部の外周よりも外側に位置する、請求項6に記載の発光素子。
  8. 前記凹部は、前記導電層側に向かうにつれて、前記導電反射層の厚み方向と垂直な断面の面積である第1断面積が大きくなっている、請求項6または7に記載の発光素子。
  9. 前記貫通孔は、前記導電反射層側に向かうにつれて、前記導電層の厚み方向と垂直な断面の面積である第2断面積が小さくなっている、請求項4〜8のいずれかに記載の発光素子。
  10. 平面視において、前記導電層は、内方に向かうにつれて、前記貫通孔の存在する密度が高くなっている、請求項4〜9のいずれかに記載の発光素子。
  11. 前記貫通孔に充填されているとともに前記導電層の表面を被覆する保護金属層をさらに備え、
    該保護金属層を構成する材料の熱膨張係数は、前記導電層を構成する材料の熱膨張係数よりも小さい、請求項4〜10のいずれかに記載の発光素子。
  12. 前記第2半導体層は前記導電反射層との界面領域に酸化ガリウムを含む、請求項4〜11のいずれかに記載の発光素子。
  13. 前記導電反射層は20nm以上の厚みを有する、請求項4〜12のいずれかに記載の発光素子。
  14. 前記導電層は1nm以上30nm以下の厚みを有する、請求項4〜13のいずれかに記載の発光素子。
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