JP4770289B2 - 放電灯点灯装置、照明器具、画像表示装置 - Google Patents

放電灯点灯装置、照明器具、画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、放電灯点灯装置、照明器具、画像表示装置に関するものである。
従来から、高輝度放電灯(HIDランプ)などの放電灯を点灯させるための放電灯点灯装置(以下、「点灯装置」と略称する)として、図1に示すように、交流電源Vsに接続される直流電源回路と、直流電源回路に接続され直流電源回路の出力を交番電圧に変換し放電灯DLに印加する極性反転回路2’とを備えたものが提供されている。
直流電源回路は、交流電源Vsに接続されるダイオードブリッジDBと、ダイオードブリッジDBの出力端間に接続された昇圧チョッパ回路1’と、昇圧チョッパ回路1’のスイッチング素子Q11のオンオフを制御する電圧制御回路3とで構成される。昇圧チョッパ回路1’は、電圧制御回路3が昇圧チョッパ回路1’の出力電圧Eに基づいてスイッチング素子Q11をフィードバック制御することにより、ダイオードブリッジDBからの入力電圧を所望の大きさに昇圧して出力する。
極性反転回路2’は、昇圧チョッパ回路1’の出力端間に、2個のスイッチング素子Q1,Q2からなる直列回路と、2個のコンデンサCs1,Cs2からなる直列回路とが並列に接続された構成を有する所謂ハーフブリッジ形のインバータ回路である。両スイッチング素子Q1,Q2の接続点と両コンデンサCs1,Cs2の接続点との間には、共振回路を構成するインダクタL1とコンデンサC1との直列回路が接続され、コンデンサC1の両端間に抵抗R4とイグナイタ回路のパルストランスPTとを介して放電灯DLが接続される。イグナイタ回路は放電灯DLを始動する際に放電灯DLに対して高圧パルスを印加する。放電灯DLへの供給電力は、スイッチング素子Q1,Q2を駆動する駆動回路を備えた制御回路4により制御される。
上述した点灯装置は、少なくとも放電灯DLへの電力供給が開始されてから放電灯DLが安定点灯状態に移行するまでの所定期間には、放電灯DLに交番電圧が印加されるように制御回路4が動作する(たとえば特許文献1参照)。
この種の点灯装置では、放電灯DLへの電力供給の開始直後に、放電灯DLの寿命などの異常に起因するのではなく、放電灯DLの放電現象が成長過程にあることによって半波放電が発生することがある。ここでいう半波放電は、放電灯DLの両電極間の一方向にしか電流が流れない状態のほか、放電灯DLの両電極間を流れる各向きの電流のピーク値が同等ではなく片方の電流のピーク値が閾値を超えない状態も含む。この半波放電は、放電灯DLが消弧してから、放電灯DL内部のガスが安定するのに十分な時間が経過した後に放電灯DLを始動する場合に特に発生し易い。そして、半波放電が発生していても放電灯DLへの電力供給が継続され放電灯DLのランプ温度(電極の温度など)が上昇すると、次第に両電極間の双方向に電流が流れ始め全波(両波)放電に移行する。ここでいう全波放電は、放電灯DLの両電極間を流れる各向きの電流のピーク値が共に閾値を超える状態をいう。
なお、特許文献1に記載の点灯装置では、この種の半波放電が発生した場合にコンデンサCs1,Cs2に過剰なストレスが加わることを防止する補正回路11が設けられている。補正回路11は、放電灯DLへの電力供給の開始後に所定の時間だけスイッチング素子Q12をオンすることにより各コンデンサCs1,Cs2の両端電圧をそれぞれ一定値(E/2)に維持する。
特開2002−43076号公報(第4−5頁、図1)
ところで、上述したような半波放電が生じる間には、放電灯DLの電極がスパッタされ当該電極が劣化することにより放電灯DLの寿命が短縮されてしまう可能性があるので、半波放電の発生時間を極力短くすることが望ましい。しかし、特許文献1の点灯装置であっても半波放電の発生時間を短縮することはできない。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであって、放電灯への電力供給の開始直後における半波放電の発生時間を従来構成に比較して短縮することができる放電灯点灯装置、照明器具、画像表示装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明では、放電灯に電力を供給する点灯手段と、少なくとも放電灯への電力供給が開始されてから放電灯が安定点灯状態に移行するまでの所定期間は放電灯に交番電圧が印加されるように点灯手段を制御する制御手段と、前記所定期間において放電灯の両電極間に流れる電流を検出する検出手段と、検出手段の出力を閾値と比較し放電灯の両電極間を流れる各向きの電流のピーク値が共に前記閾値を超えていれば全波放電と判断し、片方の電流のピーク値が前記閾値を超えていなければ半波放電と判断する判断手段とを備え、前記制御手段は、前記所定期間において、判断手段が全波放電と判断すると定電流を放電灯に供給し、判断手段が半波放電と判断すると前記定電流よりピーク値の大きい電流を放電灯に供給するように放電灯の両電極間に流す電流を切替える切替え部を有し、前記点灯手段は前記放電灯とインダクタとの直列回路に電力を供給し、前記制御手段は、放電灯への電力供給の開始後に前記半波放電を生じた累積時間が第1の設定時間に達する時点、または放電灯への電力供給の開始後に前記全波放電を生じた累積時間が第2の設定時間に達する時点を、前記所定期間の終了時点として用いており、当該所定期間に放電灯に高周波電流が供給されるように点灯手段を制御し、前記第1の設定時間の長さと前記第2の設定時間の長さとは個別に設定され、前記第2の設定時間は消灯状態にある放電灯が安定点灯状態に移行するまでに要する時間に設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、放電灯への電力供給が開始されてから放電灯が安定点灯状態に移行するまでの所定期間に半波放電が生じると、放電灯に供給する電流のピーク値を大きくするので、放電灯における放電現象の成長が促進され、半波放電が発生してから全波放電に移行するまでの時間が従来構成に比べて短くなる。つまり、半波放電の発生時間が従来構成に比べて短縮されることになる。結果的に、放電灯の電極の劣化が抑制され、従来構成に比べて放電灯の寿命が長くなるという効果が期待できる。
また、この構成によれば、実際に全波放電を生じた累積時間が第2の設定時間に達するまで放電灯に高周波電流が供給されることになるので、放電灯への電力供給を開始してから放電灯が始動するまでの時間に関係なく、前記所定期間の終了時点における放電灯の電極の温度が殆ど変化しなくなる。
請求項の発明は、請求項の発明において、前記制御手段が、前記放電灯が消弧してからの経過時間を計時する計時部を有し、計時部により計時された経過時間が短いほど前記第2の設定時間を短くすることを特徴とする。
放電灯が消弧してからの経過時間が短いほど放電灯のランプ温度は高いが、請求項3の構成によれば、放電灯が消弧してからの経過時間が短いほど放電灯に高周波電流を供給する時間を短くするので、放電灯が消弧してから放電灯が再始動するまでの時間に関係なく、前記所定期間の終了時点における放電灯の電極の温度が殆ど変化しなくなる。
請求項の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記検出手段が、前記点灯手段の出力端間において前記放電灯と直列に接続されていることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1ないし請求項の発明において、前記放電灯として短アークの高圧放電灯を用いることを特徴とする。
放電灯が短アークの高圧放電灯である場合には、放電灯への電力供給の開始直後に半波放電が発生し易いので、請求項の構成によれば、放電灯の寿命が従来構成より長くなるという効果が特に顕著になる。
請求項の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかの放電灯点灯装置と、放電灯点灯装置を収納する器体と、放電灯点灯装置から電力が供給される放電灯とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、照明器具の放電灯の寿命が従来の照明器具よりも長くなるので、照明器具の放電灯の交換頻度が従来構成に比べて低減する。
請求項の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかの放電灯点灯装置と、リフレクタを有し放電灯点灯装置から電力が供給される放電灯と、放電灯の出力光を利用して画像を表示する画像表示手段と、画像表示手段を通った光を集光しスクリーンに投射する光学装置とを器体内に備えることを特徴とする。
この構成によれば、画像表示装置の放電灯の寿命が従来の画像表示装置よりも長くなるので、画像表示装置の放電灯の交換頻度が従来構成に比べて低減する。
本発明は、放電灯への電力供給が開始されてから放電灯が安定点灯状態に移行するまでの所定期間に半波放電が生じると、放電灯に供給する電流のピーク値を大きくするので、放電灯における放電現象の成長が促進され、半波放電が発生してから全波放電に移行するまでの時間が従来構成に比べて短くなるという利点がある。つまり、半波放電の発生時間が従来構成に比べて短縮されることになる。結果的に、放電灯の電極の劣化が抑制され、従来構成に比べて放電灯の寿命が長くなるという効果が期待できる。
(実施形態1)
本実施形態の放電灯点灯装置(以下、「点灯装置」と略称する)は、図1に示すように、直流電源VDCに接続された降圧チョッパ回路1と、降圧チョッパ回路1に接続され降圧チョッパ回路1の出力を交番電圧に変換し放電灯DLに印加する極性反転回路2とを備えている。降圧チョッパ回路1および極性反転回路2は後述する電圧制御回路3と共に、放電灯DLに電力を供給する点灯手段を構成する。
降圧チョッパ回路1は、直流電源VDCの両端間に、スイッチング素子Q10(MOSFET)およびダイオードD10の直列回路がダイオードD10のアノード端子を直流電源VDCの負極に接続する形で接続され、ダイオードD10の両端間に、インダクタL10および平滑コンデンサC10の直列回路がインダクタL10をダイオードD10のカソード端子に接続する形で接続された構成を有する。この降圧チョッパ回路1は、平滑コンデンサC10の両端間に出力電圧Vbusを出力するものであって、当該出力電圧Vbusと降圧チョッパ回路1を流れる電流とを検出する電圧制御回路3がスイッチング素子Q10を高周波でオンオフすることにより、直流電源VDCからの入力電圧を所望の大きさに降圧して出力する。また、詳しくは後述するが、電圧制御回路3は、後述の制御回路4(制御手段)に接続されており、制御回路4からの電圧制御信号Vbがアクティブになると当該電圧制御信号Vbが非アクティブの場合に比べて降圧チョッパ回路1の出力電圧Vbusを低下させる。
極性反転回路2は、降圧チョッパ回路1の出力端間に抵抗R1を介して、2個のスイッチング素子Q1,Q2(MOSFET)からなる直列回路と、別の2個のスイッチング素子Q3,Q4(MOSFET)からなる直列回路とが並列に接続された構成を有する所謂フルブリッジ形のインバータ回路である。スイッチング素子Q1およびスイッチング素子Q2の接続点とスイッチング素子Q3およびスイッチング素子Q4の接続点との間には、共振回路を構成するインダクタL1とコンデンサC1との直列回路が接続され、コンデンサC1の両端間にパルストランスPTの2次巻線s3と後述する検出用トランスCTの1次巻線p1とを介して放電灯DLが接続される。パルストランスPTは、コンデンサC1の両端間に接続されたパルス電圧発生回路5が1次巻線p2に接続されることにより、パルス電圧発生回路5とともにイグナイタ回路を構成しており、イグナイタ回路は放電灯DLを始動する際に放電灯DLに対して高圧パルスを印加する。
また、極性反転回路2には、スイッチング素子Q1およびスイッチング素子Q2をそれぞれオンオフする駆動回路6と、スイッチング素子Q3およびスイッチング素子Q4をそれぞれオンオフする駆動回路7とが設けられ、両駆動回路6,7がスイッチング素子Q1〜Q4をオンオフするタイミングは制御回路4によって制御される。ここで、制御回路4は、スイッチング素子Q1およびスイッチング素子Q4を1組とするとともに、スイッチング素子Q2およびスイッチング素子Q3を1組とし、スイッチング素子Q1,Q4およびスイッチング素子Q2,Q3の各組がそれぞれ同時にオンあるいはオフするように両駆動回路6,7を制御する。駆動回路6,7は制御回路4からの駆動信号により制御される。
以下に、放電灯DLが始動し安定点灯状態に移行するまでの本実施形態の基本的な動作について図2を参照して説明する。図2においては、制御回路4から両駆動回路6,7に出力される駆動信号のうち、スイッチング素子Q1,Q4をオンさせるものを「Q1,Q4」に示し、スイッチング素子Q2,Q3をオンさせるものを「Q2,Q3」に示す。
まず、放電灯DLが始動する前つまり放電灯DLが消灯状態にあるとき(t0)に、制御回路4は、インダクタL1とコンデンサC1とで構成された共振回路が共振するように、2組のスイッチング素子Q1,Q4およびスイッチング素子Q2,Q3を高周波fAで交互にオンさせる駆動信号を各駆動回路6,7にそれぞれ出力する。スイッチング素子Q1,Q4およびスイッチング素子Q2,Q3の各組のオンデューティは約50%とする。このとき、コンデンサC1の両端間には共振による高電圧が発生するので、イグナイタ回路はこの高電圧を利用して放電灯DLに高圧パルスを印加する。これにより、放電灯DLの両電極間で放電が開始し放電灯DLが始動する(t0’)。
スイッチング素子Q1〜Q4を高周波fAで駆動することにより放電灯DLに高周波電圧を印加する期間は、放電灯DLへの電力供給を開始した時点t0から時点t2までの所定期間T1である。所定期間T1の長さは、少なくとも放電灯DLへの電力供給を開始してから放電灯DLを安定点灯状態に移行させるまでに必要な時間に設定される。本実施形態では、放電灯DLへの電力供給を開始してから放電灯DLが始動するまでの時間に関係なく所定期間T1の長さを一定にできるように、所定期間T1の長さ(具体的には所定期間T1の終了時点t2)を制御回路4で決定している。制御回路4が所定期間T1の長さを決定する動作については後に詳述する。
そして、所定期間T1の終了時点t2以降の期間T2においては、制御回路4が2組のスイッチング素子Q1,Q4およびスイッチング素子Q2,Q3を低周波fCで交互にオンさせる駆動信号を各駆動回路6,7にそれぞれ出力する。このとき、放電灯DLには低周波矩形波電圧が印加され、放電灯DLは安定点灯状態に移行する。なお、期間T2においては、放電灯DLに直流電圧を印加する(所謂DC点灯)ようにしてもよい。
ところで、本実施形態の点灯装置は、上述した構成に加え、放電灯DLの両電極間を流れる電流を検出する検出回路8(検出手段)と、検出回路8の出力に基づいて放電灯DLに全波放電・半波放電のいずれが生じているのかを判断する判断回路9(判断手段)とを備えている。さらに、制御回路4は、判断回路9の出力端子に接続されるとともに、所定期間T1において放電灯DLに半波放電が生じている場合に、放電灯DLに全波放電が生じている場合よりもピーク値の大きい電流が放電灯DLに供給されるように、両電極間に流す電流を切替える切替え部(図示せず)を有する。
この構成によれば、所定期間T1において放電灯DLに半波放電が生じると、放電灯DLに供給される電流のピーク値が大きくなるので、放電灯DLにおける放電現象の成長が促進され、半波放電が発生してから全波放電に移行するまでの時間が従来構成に比べて短縮されることになる。つまり、半波放電の発生時間が従来構成に比べて短縮されることになる。
具体的に説明すると、検出回路8は、上述した検出用トランスCTにより放電灯DLの両電極間に流れる電流を監視するものであって、検出用トランスCTに設けた一対の2次巻線s1,s2のそれぞれに、ダイオードD1,D2を介して2個の抵抗R1a,R1bもしくは抵抗R2a,R2bからなる直列回路が接続された構成を有する。ここで、一対の2次巻線s1,s2のうち、一方の2次巻線s1により検出用トランスCTの1次巻線p1を一方向に流れる電流を検出し、他方の2次巻線s2により1次巻線p1を他方向に流れる電流を検出できるように、各2次巻線s1,s2に接続されるダイオードD1,D2の向きをそれぞれ設定してある。この構成により、放電灯DLの両電極間を一方向(図1の右向き)に流れる電流に対応する電圧が一方の2次巻線s1に接続された抵抗R1bの両端間に発生するとともに、放電灯DLの両電極間を他方向(図1の左向き)に流れる電流が他方の2次巻線s2に接続された抵抗R2bの両端間に発生することになる。一対の2次巻線s1,s2のそれぞれに接続されたダイオードD1,D2および抵抗R1a,R1b、R2a,R2bの値は、両方の2次巻線s1,s2について同等の値に設定されている。
さらに、各抵抗R1b,R2bの両端電圧をそれぞれ閾値電圧Vref1,Vref2と比較し、各抵抗R1b,R2bの両端電圧が閾値電圧Vref1,Vref2を超える期間にそれぞれの出力がHレベルとなる一対のコンパレータCP1,CP2が設けられている。両閾値電圧Vref1,Vref2は同等の値に設定されている。一方のコンパレータCP1の後段に設けられたDフリップフロップFF1は、コンパレータCP1の出力がHレベルになると、所定期間T1にスイッチング素子Q1〜Q4を駆動する前記高周波fAの1周期分だけ、出力端子Qからの出力をHレベルとするものである。このため、コンパレータCP1の出力端子はDフリップフロップFF1のクロック端子CLに接続され、DフリップフロップFF1の入力端子Dは定電位VDDに維持される。また、DフリップフロップFF1は、制御回路4と一方の駆動回路6との接続点に対し、コンデンサC2および抵抗R2からなる微分回路を介してリセット端子Rが接続されており、スイッチング素子Q1をオンさせる駆動信号が立ち上がるごと、つまり前記高周波fAの1周期ごとに出力端子Qの出力をリセットする。
一方、判断回路9は、検出回路8におけるDフリップフリップFF1の出力とコンパレータCP2の出力との論理積を判断信号Vaとして出力する論理積回路IC1からなる。ここで、放電灯DLに半波放電が生じている期間には、放電灯DLの両電極間を流れる各向きの電流のいずれか片方のピーク値は閾値を超えないから、DフリップフロップFF1の出力とコンパレータCP2の出力とのいずれかがLレベルとなり、判断信号VaがLレベルとなる。逆に、放電灯DLに全波放電が生じている期間には、放電灯DLの両電極間を流れる各向きの電流のピーク値は共に閾値を超えるから、DフリップフロップFF1の出力とコンパレータCP2の出力とが共にHレベルとなり、判断信号VaがHレベルとなる。ただし、放電灯DLに全波放電が生じている場合でも、放電灯DLの両端子間を一方向(図1の右向き)に電流が流れる期間にはコンパレータCP2の出力がLレベルであるから、判断信号VaがLレベルとなる期間が存在する。
論理積回路IC1の出力端子は制御回路4に接続されており、制御回路4においては、判断信号VaがHレベルになると、電圧制御回路3に対して出力する前記電圧制御信号VbをLレベル(非アクティブ)からHレベル(アクティブ)に切替える。ここで、電圧制御信号Vbは、判断信号VaがHレベルになることによってトリガされ、以降Hレベルに維持されるものとする。これにより、判断信号VaがHレベルとなる全波放電の期間には、判断信号VaがLレベルとなる半波放電の期間に比べて降圧チョッパ回路1の出力電圧Vbusが小さくなる。言い換えると、半波放電の期間には、全波放電の期間よりも大きい出力電圧Vbusが降圧チョッパ回路1から出力されることになる。降圧チョッパ回路1の出力電圧Vbusが大きいほど放電灯DLに印加される電圧は大きくなるので、結果的に、半波放電の期間に放電灯DLの両電極間に流れる電流のピーク値は全波放電の期間に比較して大きくなる。
以下に、検出回路8および判断回路9を含めた本実施形態の動作について図2を参照して説明する。図2においては、DフリップフロップFF1の出力を「FF1」に示し、コンパレータCP2の出力を「CP2」に示す。
図2に示す例では、放電灯DLの始動後、放電灯DLにはまず半波放電が生じる。このとき、コンパレータCP2の出力はLレベルであって判断信号VaはLレベルのままであるから、電圧制御信号VbはLレベルである。これにより、降圧チョッパ回路1の出力電圧Vbusは電圧Vbus1に設定される。この電圧Vbus1は、放電灯DLに全波放電が生じているときに降圧チョッパ回路1の出力電圧Vbusとして適用する電圧Vbus2よりも大きく設定されている。一方、全波放電が生じている場合には、前記所定期間T1内に放電灯DLを安定点灯状態に移行させる定電流を放電灯DLに供給する必要があるので、電圧Vbus2は放電灯DLに当該定電流を供給できる大きさに設定される。したがって、放電灯DLに半波放電が生じている期間には、放電灯DLの両電極間に前記定電流よりピーク値の大きい電流が供給され、放電灯DLの放電現象の成長が促進されることにより、半波放電の発生時間が短縮されることになる。
その後、時点t1において放電灯DLが全波放電に移行する。このとき、DフリップフロップFF1とコンパレータCP2との両方の出力がHレベルになり判断信号VaがHレベルになるから、電圧制御信号VbはHレベルになる。これにより、降圧チョッパ回路1の出力電圧Vbusは電圧Vbus2(<Vbus1)に切替えられる。したがって、全波放電の期間には、放電灯DLの両電極間に流れる電流のピーク値が上述した半波放電の期間に比べて小さくなる。なお、所定期間T1の終了時点t2以降の期間T2では、降圧チョッパ回路1の出力電圧Vbusは、放電灯DLの光出力を安定させるために放電灯DLへの供給電力を略一定とするように制御される。
上述したように、本実施形態の構成によれば、半波放電の発生時間を従来構成に比べて短縮することができるので、結果的に、放電灯DLの電極の劣化が抑制され、放電灯DLの寿命が従来構成に比べて長くなるという効果が期待できる。
また、制御回路4は所定期間T1において判断信号Vaにより両電極間に流す電流を切替えるものであるから、検出回路8は、所定期間T1にのみ両電極間に流れる電流を検出する構成であってもよいが、所定期間T1に限らず両電極間に流れる電流を検出するようにして、判断回路9からの判断信号Vaの出力を半波放電などの放電灯DLの異常あるいは寿命の検出に利用することもできる。
さらに、判断回路9においては、ノイズの混入による誤った判断(つまり半波放電であるのに全波放電として判断信号VaがHレベルとなること)を防止するために、論理積回路IC1の後段にカウンタを設け、論理積回路IC1の出力が所定の回数Hレベルになったときにはじめて判断信号VaをHレベルとするようにしてもよい。制御回路4においては、全波放電の期間に半波放電の期間より両電極間に流す電流のピーク値を小さくする切替え部として、上述したように電圧制御信号Vbを用いて降圧チョッパ回路1の出力電圧Vbusを低下させる構成のほか、たとえば、極性反転回路2のスイッチング素子Q1〜Q4を駆動する駆動信号の周波数を上昇させる構成を採用することもできる。
次に、本実施形態の制御回路4の具体的な動作について図3を参照して説明する。制御回路4にはマイコン(マイクロコンピュータ)を用いている。
まず、電源が投入されると、制御回路4に設けた第1のカウンタの値(カウント値A)が初期化され(S10)、同じく制御回路4に設けた第2のカウンタの値(カウント値B)が初期化される(S11)。詳しい説明は後述するが、第2のカウンタは放電灯DLに全波放電が生じた累積時間に応じて所定期間T1の終了時点t2を決定し、一方、第1のカウンタは放電灯DLに全波放電が生じない場合に所定期間T1の終了時点t2を決定する。カウント値A,Bの初期化後、判断回路9の判断信号Vaおよび電圧制御信号Vbをそれぞれ初期化、つまりLレベルとする(S12、S13)。
その後、スイッチング素子Q1,Q4をオンするとともにスイッチング素子Q2,Q3をオフとする駆動信号を両駆動回路6,7に出力し(S14−1A)、続いてスイッチング素子Q1,Q4をオフとするとともにスイッチング素子Q2,Q3をオンする駆動信号を両駆動回路6,7に出力する(S14−1B)。これにより、スイッチング素子Q1,Q4およびスイッチング素子Q2,Q3の各組が交互にオンすることになる。ここで、2種類の駆動信号のうち一方の出力を開始してから他方の出力を終了するまでの時間が、スイッチング素子Q1〜Q4を駆動する高周波fAの周期に相当するので、スイッチング素子Q1〜Q4が所望の高周波fAで駆動するように各駆動信号を出力する(S14−1A、S14−1B)時間の長さは設定される。
それから、電圧制御信号Vbを読み込み(S15)、電圧制御信号VbがLレベルか否かを判断する(S16)。電圧制御信号VbがLレベルであれば(S16:Y)、判断信号Vaを読み込み(S17)、判断信号VaがHレベルか否かを判断する(S18)。判断信号VaがLレベルであれば(S18:N)、つまり放電灯DLに半波放電が生じているのであれば、第1のカウンタのカウント値Aをインクリメントする(S20−1)。そして、カウント値Aとあらかじめ設定された第1のカウンタの設定時間(閾値)とを比較し(S21−1)、カウント値Aが設定時間未満であれば(S21−1:N)、駆動信号を出力するステップ(S14−1A)に戻る。逆に、カウント値Aが設定時間以上であれば(S21−1:Y)、所定期間T1を終了し放電灯DLを安定点灯状態で点灯させる期間T2に移行する。
一方、判断信号VaがHレベルであれば(S18:N)、つまり全波放電が生じているのであれば、電圧制御信号VbをHレベルとし(S19)、第2のカウンタのカウント値Bをインクリメントする(S20−2)。そして、カウント値Bとあらかじめ設定された第2のカウンタの設定時間(閾値)とを比較し(S21−2)、カウント値Bが設定時間未満であれば(S21−2:N)、駆動信号を出力するステップ(S14−1A)に戻る。ここにおいて、1度でも全波放電が検出されると、電圧制御信号VbがHレベルとされる(S19)ので、以降、電圧制御信号VbはHレベルと判断され(S16:N)、前記高周波fAの1周期ごとにカウント値Bがインクリメントされる(S20−2)ことになる。カウント値Bが設定時間以上になれば(S21−2:Y)、所定期間T1を終了し放電灯DLを安定点灯状態で点灯させる期間T2に移行する。
すなわち、所定期間T1内において全波放電が生じた場合には、第2のカウンタのカウント値Bが第2のカウンタの設定時間に達した時点t2が所定期間T1の終了時点となり、所定期間T1内において全波放電が生じなかった場合には、第1のカウンタのカウント値Aが第1のカウンタの設定時間に達した時点t2が所定期間T1の終了時点となる。ここで、第1のカウンタの設定時間と第2のカウンタの設定時間とは個別に設定されており、少なくとも、第2のカウンタの設定時間は、放電灯DLの始動後に全波放電を生じた累積時間が、消灯状態にある放電灯DLが安定点灯状態に移行するまでに要する所定時間に達する時点t2を所定期間T1の終了時点とするようにあらかじめ設定される。つまり、第2のカウンタの設定時間は、放電灯DLの始動後に全波放電を生じた累積時間が前記所定時間に達する時点でカウント値Bと等しくなる値に設定される。これにより、実際に全波放電を生じた累積時間が所定時間に達するまで放電灯DLに高周波電流が供給されることになるので、放電灯DLへの電力供給を開始してから放電灯DLが始動するまでの時間に関係なく、所定期間T1の終了時点における放電灯DLの電極の温度が殆ど変化しなくなる。
なお、所定期間T1内に全波放電が生じなかった場合には、(所定期間T1の長さ)=(高周波fAの周期)×(第1のカウンタの設定時間)であるから、第1のカウンタの設定時間は、全波放電が生じなかった場合に放電灯DLへの高周波電圧の印加を継続する最大時間が所望の長さとなるように設定される。これにより、放電灯DLへの電力供給の開始後、全波放電が生じなかったとしても、放電灯DLへの高周波電圧の印加が無制限に継続されることはない。
また、放電灯DLを安定点灯状態で点灯させる期間T2においては、まず、制御回路4に設けたタイマによる計時を開始する(S22)。次に、タイマの値とあらかじめ設定された設定時間(閾値)とを比較し(S23)、タイマの値が設定時間未満であれば(S23:N)、タイマの値と設定時間とを比較するステップ(S23)を繰り返す。そして、タイマの値が設定時間以上になれば(S23:Y)、スイッチング素子Q1,Q4をオンするとともにスイッチング素子Q2,Q3をオフとする駆動信号と、スイッチング素子Q1,Q4をオフとするとともにスイッチング素子Q2,Q3をオンする駆動信号とを切替える(S24)。その後、タイマの値をリセットし(S25)、タイマの値と設定時間とを比較するステップ(S23)に戻る。
したがって、期間T2においては、スイッチング素子Q1,Q4およびスイッチング素子Q2,Q3の各組を駆動する低周波fCの1/2周期は、タイマの設定時間に相当する。つまり、タイマの設定時間を変更することにより、期間T2においてスイッチング素子Q1,Q4およびスイッチング素子Q2,Q3の各組を駆動する低周波fCの周期を変更することができる。
ところで、本実施形態の点灯装置を器体(図示せず)内に収納し、当該点灯装置から電力供給される放電灯DLを設けることにより照明器具を構成することができる。このように構成される照明器具においては、放電灯DLの寿命が従来品よりも長くなるので、放電灯DLの交換頻度が低減し、ランニングコストを低く抑えることができるという利点がある。また、本実施形態の点灯装置を、リフレクタを有した放電灯DLと、放電灯DLの光出力を利用して画像を表示する画像表示手段(図示せず)と、画像表示手段を通った光を集光しスクリーンに投射する光学装置(図示せず)と共に器体内に収納すれば、投影型の高精細度テレビジョン(HDTV)システムやビデオプロジェクタなどに使用される所謂投影型の画像表示装置を構成することができる。この種の画像表示装置においても、放電灯DLの寿命が従来品よりも長くなるので、放電灯DLの交換頻度が低減し、ランニングコストを低く抑えることができるという照明器具と同様の利点がある。
また、この種の画像表示装置では、短アークの(アーク長が短い)高圧放電灯などの高輝度放電灯(HIDランプ)を放電灯DLとして用いることが多い。この種の放電灯DLにおいては放電灯DLへの電力供給の開始直後に半波放電が生じ易いので、この種の放電灯DLを用いる画像表示装置などの器具に本実施形態の点灯装置を採用した場合には、放電灯DLの寿命が従来構成よりも長くなるという効果が特に顕著になる。
なお、本発明を実施できる点灯装置の構成は上述したものに限らず、たとえば従来構成として示したハーフブリッジ形のインバータ回路を極性反転回路2として用いたものであってもよい。また、本実施形態では直流電源VDCを電源として用いるが、図12の従来構成と同様に、交流電源Vsを全波整流し、かつ力率改善回路としての昇圧チョッパ回路1’を用いて放電灯DLへの供給電力を得ることもできる。
(実施形態2)
本実施形態の点灯装置は、図4に示すように、インダクタL1を検出用トランスCT(図1参照)の1次巻線p1に兼用している点が実施形態1の点灯装置とは相違する。つまり、インダクタL1と検出用トランスCTとを1個の部品で構成することができるので、回路構成が簡単になる。その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
(実施形態3)
本実施形態の点灯装置は、放電灯DLが消弧してからの経過時間を計時し、制御回路4と共に制御手段を構成する計時回路(計時部)を設けた点が実施形態1の点灯装置とは相違する。
計時回路は、図5に示すように、ダイオードD3およびコンデンサC3の直列回路を備え、直流電源VDCから点灯装置への電力供給が行われている期間に、当該直列回路の両端間に定電圧VCCが印加されダイオードD3を通してコンデンサC3が充電される構成を有する。また、制御回路4は、コンデンサC3とダイオードD3との接続点に接続され、コンデンサC3の放電経路を形成する。コンデンサC3の両端電圧は、直流電源VDCから点灯装置への電力供給が停止し放電灯DLが消弧してからの経過時間(以下、「消灯時間」という)に応じて減少するので、制御回路4は、点灯装置の電源投入時にコンデンサC3の両端電圧を消灯時間信号VOFFとして読み込むことにより消灯時間を検出することができる。
以下、本実施形態の制御回路4の動作について説明する。
本実施形態では、図3において、第2のカウンタのカウント値Bを初期化するステップ(S11)と、判断信号Vaを初期化するステップ(S12)との間に、図6に示す動作(T10〜T12)を割り込ませている。つまり、カウント値Bを初期化した後、まず、メモリ(図示せず)内の消灯時間信号VOFFを初期化する(T10)。それから、コンデンサC3の両端電圧に相当する消灯時間信号VOFFを新たに読み込み(T11)、読み込んだ消灯時間信号VOFFの大きさに基づいて第2のカウンタの設定時間を設定する(T12)。第2のカウンタの設定時間は、前記所定期間T1内において全波放電が生じた場合の所定期間T1の終了時点t2を決定する値であるから、結果的に、全波放電が生じている放電灯DLに対して高周波電流を供給する時間の長さが、消灯時間の長さに基づいて決定されることになる。ここでは、図7に示すように、消灯時間が短いほど第2のカウンタの設定時間(図中「カウンタB時間」で表す)を短くすることにより、消灯時間が短いほど放電灯DLに高周波電流を供給する時間が短くなるようにしている。
ところで、一般に消灯時間が長くなるほど放電灯DLのランプ温度は低下するので、本実施形態のように消灯時間が短いほど放電灯DLに高周波電流を供給する時間を短くすると、消灯時間に関係なく、所定期間の終了時点における放電灯DLのランプ温度(電極の温度など)が殆ど変化しなくなる。ただし、消灯時間がある時間を超えるとそれ以降は放電灯DLのランプ温度が変化しないので、本実施形態では、図7のように消灯時間がある時間を超えると消灯時間に対する第2のカウンタの設定時間を一定とする。
また、図8に示すように、直流電源VDCから点灯装置10への電力供給が停止している期間であっても、点灯装置10に制御電源(常時電源)が供給される構成を採用する場合には、上述した構成の計時回路に代えて、たとえば放電灯DLが点灯している期間にアクティブになる点灯信号を制御回路4に入力し、制御回路4に設けたタイマを計時回路として点灯信号が非アクティブになる消灯時間を検出することもできる。その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
(実施形態4)
本実施形態の制御回路4は、判断信号VaがHレベルであると一旦判断しても、それ以降電圧制御信号VbをHレベルに維持し続けるのではなく、所定期間T1にスイッチング素子Q1〜Q4を駆動する高周波fAの1周期ごとに、判断信号VaがHレベルか否かを判断し、判断信号VaがHレベルであれば電圧制御信号VbをHレベルとする。ここで、制御回路4は、高周波fAの1周期ごとに電圧制御信号Vbのオンデューティ(電圧制御信号VbをHレベルとする時間に相当)を可変とするPWM制御を行う。
さらに、本実施形態の点灯装置は、図9に示すように、抵抗R3およびコンデンサC4からなり制御回路4から電圧制御回路3への経路に挿入される積分回路を付加した点が実施形態1の点灯装置とは相違する。すなわち、電圧制御回路3に入力される信号は、2値的に変化するのではなく、電圧制御信号Vbのオンデューティに従って変化することになり、当該オンデューティが大きくなるほど大きくなる。
また、電圧制御回路3においては、制御回路4からの入力信号(積分回路を通した電圧制御信号Vb)によって2値的に降圧チョッパ回路1の出力電圧Vbusを切替えるのではなく、制御回路4からの入力信号の大きさに応じて降圧チョッパ回路1の出力電圧Vbusの大きさを決定する。ここでは、制御回路4からの入力信号が大きいほど降圧チョッパ回路1の出力電圧Vbusが小さくなるような関係を採用する。
以下、本実施形態の制御回路4の動作について説明する。
本実施形態では、図3において、電圧制御信号VbをHレベルとするステップ(S19)に代えて、判断信号VaがHレベルか否かを判断するステップ(S18)と、第2のカウンタのカウント値Bをインクリメントするステップ(S20−2)との間に、図10に示す動作(U10〜U11)を割り込ませている。つまり、判断信号VaがHレベルであると判断すると、まず、第2のカウンタのカウント値Bを読み込む(U10)。それから、カウント値Bに基づいて電圧制御信号Vbのオンデューティ(Vb指令値)を設定する(U11)。ここでは、カウント値Bが大きくなるほど電圧制御信号Vbのオンディーティが大きくなるように設定する。カウント値Bは所定期間T1内に全波放電が生じた累計時間に相当する値であるから、結果的に、全波放電に移行した後、電圧制御回路3に入力される信号は徐々に大きくなり、降圧チョッパ回路1の出力電圧Vbusが徐々に小さくなる。
この構成によれば、放電灯DLの両電極間を流れる電流は、図11に示すように、始動(t0’)後、半波放電を経て全波放電に移行した時点t1から、所定期間T1を終了し放電灯DLを安定点灯状態で点灯させる期間T2に移行する時点t2までの期間に、ピーク値が徐々に低下することになる。
また、制御回路4において、両電極間に流す電流のピーク値を切替える切替え部として、極性反転回路2のスイッチング素子Q1〜Q4を駆動する駆動信号の周波数を上昇させる構成を採用している場合には、カウント値Bが大きくなるほど当該駆動信号の周波数が高くなるように当該駆動信号の周波数をスイープ(掃引)させれば、両電極間に流す電流のピーク値を徐々に低下させることができる。その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
本発明の実施形態1の構成を示す回路図である。 同上の動作説明図である。 同上の制御回路の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態3の構成の要部を示す回路図である。 同上の動作の要部を示すフローチャートである。 同上に用いる設定時間と消灯時間との関係を示す説明図である。 同上の他の例を示すブロック図である。 本発明の実施形態4の構成の要部を示す回路図である。 同上の動作の要部を示すフローチャートである。 同上の動作説明図である。 従来例を示す回路図である。
符号の説明
4 制御回路(制御手段)
8 検出回路(検出手段)
9 判断回路(判断手段)
10 放電灯点灯装置
DL 放電灯
L1 インダクタ
T1 所定期間
t2 所定期間の終了時点

Claims (6)

  1. 放電灯に電力を供給する点灯手段と、少なくとも放電灯への電力供給が開始されてから放電灯が安定点灯状態に移行するまでの所定期間は放電灯に交番電圧が印加されるように点灯手段を制御する制御手段と、前記所定期間において放電灯の両電極間に流れる電流を検出する検出手段と、検出手段の出力を閾値と比較し放電灯の両電極間を流れる各向きの電流のピーク値が共に前記閾値を超えていれば全波放電と判断し、片方の電流のピーク値が前記閾値を超えていなければ半波放電と判断する判断手段とを備え、前記制御手段は、前記所定期間において、判断手段が全波放電と判断すると定電流を放電灯に供給し、判断手段が半波放電と判断すると前記定電流よりピーク値の大きい電流を放電灯に供給するように放電灯の両電極間に流す電流を切替える切替え部を有し、
    前記点灯手段は前記放電灯とインダクタとの直列回路に電力を供給し、前記制御手段は、放電灯への電力供給の開始後に前記半波放電を生じた累積時間が第1の設定時間に達する時点、または放電灯への電力供給の開始後に前記全波放電を生じた累積時間が第2の設定時間に達する時点を、前記所定期間の終了時点として用いており、当該所定期間に放電灯に高周波電流が供給されるように点灯手段を制御し、
    前記第1の設定時間の長さと前記第2の設定時間の長さとは個別に設定され、前記第2の設定時間は消灯状態にある放電灯が安定点灯状態に移行するまでに要する時間に設定されていることを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 前記制御手段は、前記放電灯が消弧してからの経過時間を計時する計時部を有し、計時部により計時された経過時間が短いほど前記第2の設定時間を短くすることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 前記検出手段は、前記点灯手段の出力端間において前記放電灯と直列に接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放電灯点灯装置。
  4. 前記放電灯として短アークの高圧放電灯を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置と、放電灯点灯装置を収納する器体と、放電灯点灯装置から電力が供給される放電灯とを備えることを特徴とする照明器具。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置と、リフレクタを有し放電灯点灯装置から電力が供給される放電灯と、放電灯の出力光を利用して画像を表示する画像表示手段と、画像表示手段を通った光を集光しスクリーンに投射する光学装置とを器体内に備えることを特徴とする画像表示装置。
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