JP4770079B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板に貫通電極を備える半導体装置の製造方法に適用して好適である。
【0002】
【従来の技術】
図14は、従来より用いられているビア形成工程を示したものである。従来では、レジストマスク13で酸化膜に開口部14を形成し(図14(b))、その酸化膜の開口部でシリコン基板11にビア16を形成するようにしている(図14(c))。以下詳細に手順を説明する。
【0003】
半導体装置の構造(シリコン基板11と配線層及びパッシベーション膜12a)上に酸化膜(SiO2膜)等のSiエッチングでのマスク材となる絶縁層12bを形成したのち、フォトレジスト13を塗り、フォトリソグラフィによって所望の部分に開口部13aを形成する(図14(a))。つぎに、酸化膜12aとLSI構造の配線層および絶縁層12bを合わせてSiO2用の異方性エッチングで開口部14を形成し、フォトレジストを除去する(図14(b))。この後、図14(c)に示すように酸化膜12bをマスクとした異方性のドライエッチングを施すことで、シリコン基板11にビア16を形成するようにしている。
【0004】
そして、この後、このビアの内壁にSiO2などの絶縁膜を形成し、金属などの電気伝導物質をめっき処理などを用いて埋め込み、シリコン基板11を裏面側から薄肉化することで、ビア16に埋め込まれた伝導物質を露出させて貫通電極とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ドライエッチングの際にはシリコン基板11の横方向エッチングも行われるため、シリコン基板11に形成されるビア16は横方向にも広がり、このときに半導体装置の構造の配線層およびパッシベーション層12aおよびマスクとして用いた絶縁層12bが、ビア16から飛び出るように残ってしまう。このような場合、貫通孔内壁へのめっき処理のシード層形成をスパッタによって行うことができないし、また、貫通構内をめっきで埋め込んだ際にボイドを発生させるという問題を発生させる。
【0006】
本発明は上記点に鑑みて、絶縁膜が貫通孔からひさし状に飛び出ることを防止することにより、半導体基板に良好な貫通電極が形成できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1乃至7に記載の発明では、半導体基板(1)の上に形成された配線層及びパッシベーション層(2a)の表面上に絶縁層(2b)を形成する絶縁層形成工程と、絶縁層(2b)と配線層およびパッシベーション層(2a)とを合わせた層(2)に半導体基板(1)の表面まで達する開口部(4)を形成する開口部形成工程と、絶縁層(2b)をマスクとして用い、開口部(4)を通じて半導体基板(1)をエッチングするエッチング工程と、エッチングによる半導体基板(1)における除去部分(6)内に絶縁層と電極を形成する貫通電極形成工程とを含み、開口部形成工程では、開口部(4)のうち半導体基板(1)から離れる側となる開口部上部(4a)を形成する工程と、半導体基板(1)から近い側となる開口部下部(4b)を形成する工程とを含み、開口部上部(4a)の開口幅を開口部下部(4b)の開口幅よりも広くすることで開口部(4)を段付き形状とすることを特徴としている。
【0008】
このように、開口部(4)を段付き形状として開口部上部(4a)と開口部下部(4b)となるようにすれば、エッチング時に開口部下部(4b)において層(2)が消失し、エッチング終了時に開口部(4)の開口幅が開口部上部(4a)と同等になる。これにより、絶縁層(2b)と配線層およびパッシベーション層(2a)とを合わせた層(2)が貫通孔からひさし状に飛び出ないようにでき、良好な貫通電極とすることができる。
【0009】
また、段付き形状の開口部(4)の形成は、例えば、請求項3に示すように、配線層及びパッシベーション層(2a)と絶縁層(2b)とを合わせた層(2)を半導体基板(1)の表面が露出しない所定の深さcまで除去することで開口部上部(4a)を形成する第1除去工程と、開口部上部(4a)内において、層(2)を半導体基板(1)の表面が露出するまで除去することで開口下部(4b)を形成する第2除去工程とを有して行われる。
【0010】
請求項4に記載の発明では、開口部形成工程では、第1除去工程において開口部上部(4a)を形成するために用いるマスクと、第2工程において開口部下部(4b)を形成するために用いるマスクとのマスクずれ量の最大値がTとなる場合、半導体基板(1)に対して深さeとなるまでエッチングを行った場合に該エッチングでの除去部分(6)の幅をfとし、開口部上部(4a)の開口幅をbとすると、(b−f)/2≧Tの関係を満たすように開口部(4)を形成すれば、第1除去工程と第2除去工程におけるマスクずれ量を見込むことができ、マスクずれが生じてもエッチング終了時に確実にひさし状に配線層及びパッシベーション層(2a)と絶縁層(2b)とを合わせた層(2)が残ることを防止することができる。
【0011】
さらに、エッチング工程において配線層及びパッシベーション層(2a)と絶縁層(2b)とを合わせた層(2)が横方向にエッチングされる量gを見込めば、開口部形成工程では、(b+2g−f)/2≧Tの関係を満たすように開口部(4)を形成すればよい。
【0012】
また、請求項6に示すように、配線層及びパッシベーション層(2a)と絶縁層(2b)とを合わせた層(2)のうち開口部下部(4b)がなくならないようにシリコン除去用のエッチングを施す工程を行なった後、配線層及びパッシベーション層(2a)と絶縁層(2b)とを合わせた層(2)のうち開口部下部(4b)がなくなるように絶縁膜除去用のエッチングを行なうようにすると、開口部(6)に何らの影響を与えることなく、確実にひさし状に配線層及びパッシベーション層(2a)と絶縁層(2b)とを合わせた層(2)が残ることを防止することができる。
【0013】
請求項7に記載の発明では、開口部形成工程の前に、配線層及びパッシベーション層(2a)と絶縁層(2b)とを合わせた層(2)の表面に第1の溝(4c)を形成する工程を有し、開口部形成工程では、第1の溝(4c)内に開口部上部(4a)および開口部下部(4b)を有する開口部(4)を形成することを特徴としている。このように、第1の溝(4c)内に開口部(4)を形成するようにした場合、エッチング工程後にも第1の溝(4c)をエッチング工程前と同様の形状で残すことができる。
【0014】
また、請求項8に示すように、開口部形成工程では、配線層及びパッシベーション層(2a)と絶縁層(2b)とを合わせた層(2)の表面に絶縁膜(10)を成膜して第2の溝(8)および凹部(9)の幅を狭めることにより、絶縁膜(10)のうち第2の溝(8)上に形成された部分によって第1の溝(4c)を構成すると共に、凹部(9)上に形成された部分によって開口部(4)のうち半導体基板(1)から離れる側となる開口部上部(4a)を構成し、さらに、絶縁膜(10)を半導体基板(1)の表面まで除去することによって半導体基板(1)から近い側となる開口部下部(4b)を構成し、開口部上部(4a)の開口幅を開口部下部(4b)の開口幅よりも広げることで開口部(4)を段付き形状とすることも可能である。
さらに、請求項9に記載したように、半導体基板(1)の除去部分となるビア形状を開口に向かって順次開く形状にするために、ビア形状内において、半導体基板(1)の角を取るスパッターエッチングを加えることもできる。
同様に、請求項10に記載したように、半導体基板(1)の除去部分となるビア形状を開口に向かって順次開く形状にするために、ビア形状内において、半導体基板(1)の角を取る等方性エッチング、又はスパッターエッチングを加えることもできる。
【0015】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態では、本発明の一実施形態を貫通電極が形成される半導体装置に適用した場合について説明する。図1〜図7に、半導体装置の製造工程を示し、これらの図に基づいて半導体装置の製造方法を説明する。なお、最終的に貫通電極を形成する工程に関しては従来と同様であるため、ここでは図示しないものとする。
【0017】
〔図1に示す工程〕
まず、半導体基板としてシリコン基板1を用意し、シリコン基板1に対して各種素子、配線、パッシベーションの形成2aを行った後、半導体装置の構成(すなわち素子が形成されたシリコン基板1と配線及びパッシベーション膜2a)の表面上にSiビア6開口のエッチング時のマスクとなる絶縁層2b、例えばシリコン酸化膜などを成膜する。
【0018】
その後、シリコン酸化膜2bの上にフォトレジスト3を成膜すると共に、フォトレジスト3の所望部分を開口させて開口部3aを形成する。
【0019】
〔図2に示す工程〕
フォトレジスト3をマスクとし、シリコン基板1の表面が露出する前までシリコン酸化膜2bと半導体装置を構成する配線層およびパッシベーション層2aとの合わせた全層2を所定深さcまで、シリコン酸化膜用の異方性ドライエッチングにより除去する。この工程が第1除去工程に相当する。これにより、シリコン酸化膜2のうちシリコン基板1から離れる側において、フォトレジストの開口部3aと同等の開口幅を有する凹み4a、つまり開口上部が形成される。以下、この凹み4aを開口上部という。
【0020】
〔図3に示す工程〕
フォトレジスト3を除去したのち、再びフォトレジスト5を成膜し、開口部上部4a内において、フォトレジスト5を開口させる。これにより、フォトレジスト5に開口部上部4aの開口幅より狭い開口部5aが形成される。
【0021】
〔図4に示す工程〕
フォトレジスト5をマスクとしてシリコン基板1の表面が露出するまで残りの全層2を、シリコンとの選択比が大きいシリコン酸化膜用等の異方性ドライエッチングにより除去する。この工程が第2除去工程に相当し、上記第1除去工程と共に開口部形成工程を構成する。これにより、全層2に、開口部上部4aおよび、それよりも開口幅が狭い開口部下部4bによる開口部4が形成される。その後、フォトレジスト5を除去する。
【0022】
〔図5〜7に示す工程〕
全層2をマスクとした、シリコン酸化膜等との選択比が大きいシリコン用の異方性のドライエッチングを行い、シリコン基板1に対してビア6を形成していく。これにより、まず、図5に示すように、シリコン基板1は開口部下部4bの開口に合わせて除去される。
【0023】
このとき、エッチング量が大きいのでシリコン基板1は横方向にもエッチングされ、開口部下部4bの開口よりも広がるようにビア6が形成されていくため、全層2がビア6に対してひさし状に飛び出るように残ることになる。しかしながら、ビア6の形成の際に、Siに対するSiO2の選択比分、全層2もエッチングされるため、全層2の全面もそうだが、特に開口部下部4bの厚みが徐々に薄くなっていき、最終的には全層2における開口部4の開口幅が開口上部4aの開口幅と同等になって、開口部上部4aの開口幅と同サイズのビア6が形成される。従って、全層2がビア6からひさし状に飛び出て残ることを防止することができる。
【0024】
この後、このビアの内壁にSiO2などの絶縁膜を形成し、金属などの電気伝導物質をめっき処理などを用いて埋め込み、シリコン基板1を裏面側から削って除去・薄肉化することで、ビア6に埋め込まれた伝導物質を露出させて貫通電極とする。
【0025】
このようにした場合、全層2が貫通孔からひさし状に飛び出していないため、スパッタによってめっき用シード層形成処理などを行うことができると共に、めっき処理などが良好に行われるようにできることから、ボイドの発生が抑制された良好な貫通電極とすることができる。
【0026】
ここで、図2〜図4に示した開口部形成工程における開口部4の開口幅(開口径)の選択方法について、図8(a)、(b)に示す製造工程中の断面図を参照して具体的に説明する。
【0027】
まず、図8(a)、(b)に示すように、開口部下部4bの開口幅をa、開口部上部4aの開口幅をb、開口部上部4aの厚みをc、追加するシリコン酸化膜などの絶縁膜2bと半導体装置の構成である配線層およびパッシベーション層2aの合計(全層2)の厚みをd、シリコン基板1に対してエッチングを行う深さ(ビア6の深さ)をe、シリコン基板1に対して深さeとなるまでエッチングを行った場合におけるエッチングでの除去部分(ビア6)の幅をfとする。また、エッチングによる全層2のエッチング速度に対するシリコン基板1のエッチング速度をsとする。なお、説明の簡略化のため、半導体装置の構成である配線層およびパッシベーション層2aと追加されるシリコン酸化膜などの絶縁層2bのエッチングレートは同一として説明する。
【0028】
各部位のサイズ等が上記パラメータで表されるとすると、開口部4の幅方向に対しては、a<b、b≧fの関係を満たすように開口部上部4aおよび開口部下部4bのサイズ選択を行っている。すなわち、a<b,b≧fとすることによって開口部下部4bが開口部上部4aの内部に配置されるようにすると共に、最終的に開口部下部4bにおいて全層2が除去されてしまった時に、ビア6に対して全層2がひさし状に残らないようなサイズ選択をしている。
【0029】
また、実際の開口部形成工程においては、第1除去工程において開口部上部4aを形成するために用いるマスクと、第2工程において開口部下部4bを形成するために用いるマスクとのマスクずれが発生し得る。このため、マスクずれ量の最大値がTであるとすると、(b−f)/2≧Tの関係を満たすようにもしている。
【0030】
このマスクずれ量に関して、図9に示す断面図を用いて説明する。図9に示すように、最大のずれ量でマスクずれが発生したと仮定すると、開口部上部4aの開口端から開口部下部4bの開口端までの距離が最も短くなる部分(紙面右側部分)においては、その距離が(b−a)/2−Tとなる。これに対し、開口部下部4bの開口端からビア6の側壁面までの距離の関係が(f−a)/2となる。このため、開口部上部4aの開口端から開口部下部4bの開口端までの距離が最も短くなる部分が開口部下部4bの開口端からビア6の側壁面までの距離以上でなければならない。すなわち、(b−a)/2−T≧(f−a)/2である必要があり、この関係を簡略化すると、(b−f)/2≧Tとなる。
【0031】
従って、このような関係を満たすようにすることで、マスクずれ量が最大となったとしてもビア6から全層2がひさし状に飛び出ることを防止することができる。
【0032】
なお、実際には、ビア6の形状のためのエッチング時に全層2も横方向にエッチングされることになるため、この横方向におけるエッチング量をgとすると、エッチング終了時には横方向エッチングの分、開口部上部4aの開口端が交代することになるため、上記関係は(b−a)/2+g−T≧(f−a)/2となる。この関係を簡略化すると、(b+2g−f)/2≧Tとなり、この関係を満たせば上記効果を得ることができる。
【0033】
一方、開口部4の厚み方向に対しては、エッチング時間の選択などの方法により、e/(d−c)≧sの関係を満たすよう開口部上部4aを形成している。すなわち、シリコン基板1をエッチングしてビア6を形成するに際し、ビア6を所望深さまで形成した時に開口部下部4bにおいて全層2が完全に除去されてシリコン基板1が露出した状態になるようにする。ただし、実際には、ひさし状の残部を無くす余裕として厚みx分を見込み、e/(d−c+x)=s、x=e/s−(d−c)>0となるようにする。この厚みsxの分余分にシリコン基板1が開口上部でエッチングされ段差形状の6となり、やはりその際にも4aの下でも横方向にもエッチングが入り庇ができるが、シリコンのエッチング量分sxは少ないので庇量は実用上問題にならない。更に、選択比を小さくし、横方向エッチングを抑えたシリコンエッチングであれば、庇量の問題は更に緩和できる。
【0034】
(第2実施形態)
図10に、本発明の第2実施形態における半導体装置の製造工程を示し、これらの図に基づいて半導体装置の製造方法を説明する。まず、図10(a)に示す工程では、第1実施形態の図1〜図4と同様の工程を行ない、シリコン基板1の上に備えられた全層2に対して開口部上部4aおよび開口部下部4bを形成する。そして、第1実施形態の図5、図6と同様の工程を行ない、シリコン基板1に対してビア6を形成していく。このとき、開口部下部4bの厚みが徐々に薄くなっていき、このままビア6の形成のためのエッチング工程を進めれば最終的に開口部下部4bがなくなることになるが、開口部下部4bが無くなるまでエッチング工程を進めないようにして開口部下部4bを残す。
【0035】
そして、シリコン除去用のエッチャントに代えてシリコン酸化膜除去用の異方性エッチングを用い、全層2をエッチングする。これにより、開口部下部4bがなくなり、全層2がビア6に対してひさし状に飛び出るように残ることを完全に防止することができる。
【0036】
このように、開口部下部4bがなくなる前にシリコン除去用のエッチングを止め、シリコン酸化膜除去用のエッチングによって開口部下部4bを除去することで第1実施形態と同様の効果をより確実に得ることができる。
【0037】
(第3実施形態)
図11、図12に、本発明の第3実施形態における半導体装置の製造工程を示し、これらの図を基づいて半導体装置の製造方法を説明する。なお、図11、図12では、紙面左側には製造工程中における半導体装置の断面構成、紙面右側には半導体装置の上面図が示してある。
【0038】
まず、図11(a)に示す工程では、フォトリソグラフィ工程により、シリコン基板1の上に備えられた全層2の表面に配線形成用の溝(第1の溝)4cを形成する。この後、図11(b)に示す工程では、全層2の上にフォトレジストを成膜すると共に、フォトレジストの所定領域を開口させたのち、フォトレジストをマスクとしたエッチングを施すことで、溝4c内に開口部上部4aを形成する。さらに、図11(c)に示す工程では、図11(b)と同様の工程を行なうことで、開口部上部4a内において開口部上部4aの開口幅よりも狭い開口部4bを形成する。なお、図11(b)、(c)で形成した開口部上部4a、開口部下部4bは、第1実施形態で形成したものと同様の役割を果たすものである。
【0039】
そして、図12(a)に示す工程では、第1実施形態の図5、図6と同様の工程を行ない、シリコン基板1に対してビア6を形成していく。そして、図12(b)に示す工程では、開口部下部4bがなくなる前にシリコン除去用のエッチングを止め、シリコン酸化膜除去用のエッチングに切替えることで、開口部下部4bをなくす。この後、図12(c)に示す工程では、等方性エッチングを行い、ビア6のコーナー部の丸めを処理を行う。
【0040】
以上の製造方法によれば、開口部上部4aよりも上に形成した溝4cがビア6の形成後にも同様の形状で残るようにすることができる。このように、開口部上部4aの上に溝4cを形成するような場合においても、本発明の一実施形態を適用することが可能である。なお、ここでは、第2実施形態と同様に開口部下部4bがなくなる前にシリコン除去用のエッチングを止めているが、第1実施形態のような開口部下部4bがなくなるまでシリコン除去用のエッチングを行なうようにしても良い。
【0041】
(第4実施形態)
図13に、本発明の第4実施形態における半導体装置の製造工程を示し、これらの図に基づいて半導体装置の製造方法を説明する。まず、図13(a)に示す工程では、フォトリソグラフィ工程により、シリコン基板1の上に備えられた全層2の表面に配線形成用の溝(第2の溝)8を形成する。この後、図13(b)に示す工程では、全層2の上にフォトレジストを成膜すると共に、フォトレジストの所定領域を開口させたのち、フォトレジストをマスクとしてシリコン基板1が露出するまでエッチングを施すことで、溝8内に凹部9を形成する。
【0042】
そして、図13(c)に示す工程では、溝8および凹部9内を含むシリコン酸化膜2の表面にシリコン酸化膜(絶縁膜)10を形成する。これにより、溝8および凹部9がシリコン酸化膜10の膜厚分狭められ、第3実施形態と同様に溝4cおよび開口部上部4aが形成される。この後、図13(d)に示す工程では、第3実施形態における図11(c)と同様の工程を行なうことで開口部下部4bを形成する。この後の工程は図示しないが、第3実施形態における図12(a)〜(c)と同様の工程を行なうことで、シリコン基板1にビア6を形成することができる。
【0043】
このように、溝8および凹部9を形成した後でシリコン酸化膜10を形成するようにしても第3実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【0044】
(他の実施形態)
上記実施形態では、絶縁層として、層間絶縁膜等となるシリコン酸化膜2bを例に挙げて説明したが、シリコン酸化膜だけでなく、他の絶縁膜であっても同様に本発明を適用することが可能である。また、絶縁層は1つの膜によって形成されているものに限らず、複数層のものであっても良い。
【0045】
また、上記実施形態では、半導体装置の構成後に貫通電極を形成する方法を述べているが、半導体装置の最終の配線層形成と貫通電極形成を兼用することも可能である。例えば、半導体装置の最終配線を図12の4cで形成し、その下層との電気接続口を4で形成する。このようにすれば製造工程の簡略化を図ることができる。
更に、半導体装置以外でも、シリコン基板に貫通電極を設ける場合には、図14における配線層およびパッシペーション層12aは存在しないが、ビア16には12bによる庇が生ずるが、本発明の適用によりこの庇は解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における半導体装置の製造工程を示す図である。
【図2】図1に続く半導体装置の製造工程を示す図である。
【図3】図2に続く半導体装置の製造工程を示す図である。
【図4】図3に続く半導体装置の製造工程を示す図である。
【図5】図4に続く半導体装置の製造工程を示す図である。
【図6】図5に続く半導体装置の製造工程を示す図である。
【図7】図6に続く半導体装置の製造工程を示す図である。
【図8】開口部上部4aと開口部下部4bとの開口幅等についてのサイズを説明した図である。
【図9】マスクずれ時における開口部上部4aと開口部下部4bとの開口幅についてのサイズを説明した図である。
【図10】本発明の第2実施形態における半導体装置の製造工程を示す図である。
【図11】本発明の第3実施形態における半導体装置の製造工程を示す図である。
【図12】図11に続く半導体装置の製造工程を示す図である。
【図13】本発明の第4実施形態における半導体装置の製造工程を示す図である。
【図14】従来の半導体装置におけるビア形成工程を示した図である。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2…配線層、パッシベーション層および絶縁膜、
4…開口部、4a…開口部上部、4b…開口部下部、6…ビア。
Claims (10)
- 半導体基板(1)の上に形成された配線層及びパッシベーション層(2a)の表面上に絶縁層(2b)を形成する絶縁層形成工程と、
前記絶縁層(2b)と前記配線層およびパッシベーション層(2a)とを合わせた層(2)に前記半導体基板(1)の表面まで達する開口部(4)を形成する開口部形成工程と、
前記絶縁層(2b)をマスクとして用い、前記開口部(4)を通じて前記半導体基板(1)をエッチングするエッチング工程と、
前記エッチングによる半導体基板(1)における除去部分(6)内に絶縁層と電極を形成する貫通電極形成工程とを含み、
前記開口部形成工程では、前記開口部(4)のうち前記半導体基板(1)から離れる側となる開口部上部(4a)を形成する工程と、前記半導体基板(1)から近い側となる開口部下部(4b)を形成する工程とを含み、前記開口部上部(4a)の開口幅を前記開口部下部(4b)の開口幅よりも広くすることで前記開口部(4)を段付き形状とすることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記開口部形成工程では、
前記開口部上部(4a)の厚みをc、前記配線層及びパッシベーション層(2a)と前記絶縁層(2b)とを合わせた層(2)の厚みをd、前記半導体基板(1)に対して前記エッチングを行う深さをeとし、前記エッチングによる前記配線層及びパッシベーション層(2a)と前記絶縁層(2b)とを合わせた層(2)のエッチング速度に対する前記半導体基板(1)のエッチング速度比をsとすると、e/(d−c)≦sの関係を満たすように前記開口部(4)を形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記開口部形成工程は、
前記配線層及びパッシベーション層(2a)と前記絶縁層(2b)とを合わせた層(2)を前記半導体基板(1)の表面が露出しない所定の深さまで除去することで前記開口部上部(4a)を形成する第1除去工程と、
前記開口部上部(4a)内において、前記配線層及びパッシベーション層(2a)と前記絶縁層(2b)とを合わせた層(2)を前記半導体基板(1)の表面が露出するまで除去することで前記開口部下部(4b)を形成する第2除去工程と、を有していることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記開口部形成工程では、
前記第1除去工程において前記開口部上部(4a)を形成するために用いるマスクと、前記第2工程において前記開口部下部(4b)を形成するために用いるマスクとのマスクずれ量の最大値がTとなる場合、前記半導体基板(1)に対して深さeとなるまで前記エッチングを行った場合に該エッチングでの除去部分(6)の幅をfとし、前記エッチング工程において前記配線層及びパッシベーション層(2a)と前記絶縁層(2b)とを合わせた層(2)が横方向にエッチングされる量をgとし、前記開口部上部(4a)の開口幅をbとすると、(b+2g−f)/2≧Tの関係を満たすように前記開口部(4)を形成することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記エッチング工程では、
前記配線層及びパッシベーション層(2a)と前記絶縁層(2b)とを合わせた層(2)のうち前記開口部下部(4b)がなくなるまで継続してシリコン除去用のエッチングを行なうことを特徴とする請求項2及び3に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記エッチング工程では、
前記配線層及びパッシベーション層(2a)と前記絶縁層(2b)とを合わせた層(2)のうち前記開口部下部(4b)がなくならないようにシリコン除去用のエッチングを施す工程を行なった後、前記配線層及びパッシベーション層(2a)と前記絶縁層(2b)とを合わせた層(2)のうち前記開口部下部(4b)がなくなるように絶縁膜除去用のエッチングを行なうことを特徴とする請求項2及び3に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記開口部形成工程の前に、前記配線層及びパッシベーション層(2a)と前記絶縁層(2b)とを合わせた層(2)の表面に第1の溝(4c)を形成する工程を有し、この溝(4c)内に前記開口部上部(4a)および前記開口部下部(4b)を有する前記開口部(4)を形成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
- 半導体基板(1)の上に形成された配線層及びパッシベーション層(2a)の表面上に絶縁層(2b)を形成する絶縁層形成工程と、
前記配線層及びパッシベーション層(2a)と前記絶縁層(2b)とを合わせた層(2)の表面に第2の溝(8)を形成する工程と、
前記第2の溝(8)内に凹部(9)を形成する工程と、
前記第2の溝(8)および前記凹部(9)を含む前記配線層及びパッシベーション層(2a)と前記絶縁層(2b)とを合わせた層(2)上に所定膜厚の絶縁膜(10)を成膜したのち、前記第2の溝(8)および前記凹部(9)内において前記絶縁膜(10)を前記半導体基板(1)の表面まで除去することで、前記絶縁層(2b)と前記配線層およびパッシベーション層(2a)とを合わせた層(2)に加えて前記絶縁膜(10)に前記半導体基板(1)の表面まで達する開口部(4)を形成する開口部形成工程と、
前記絶縁膜(10)をマスクとして用い、前記開口部(4)を通じて前記半導体基板(1)をエッチングするエッチング工程と、
前記エッチングによる半導体基板(1)における除去部分(6)内に絶縁層と電極を形成する貫通電極形成工程とを含み、
前記開口部形成工程では、前記絶縁膜(10)を成膜して前記第2の溝(8)および前記凹部(9)の幅を狭めることにより、前記絶縁膜(10)のうち前記第2の溝(8)上に形成された部分によって第1の溝(4c)を構成すると共に、前記凹部(9)上に形成された部分によって前記開口部(4)のうち前記半導体基板(1)から離れる側となる開口部上部(4a)を構成し、さらに、前記絶縁膜(10)を前記半導体基板(1)の表面まで除去することによって前記半導体基板(1)から近い側となる開口部下部(4b)を構成し、前記開口部上部(4a)の開口幅を前記開口部下部(4b)の開口幅よりも広げることで前記開口部(4)を段付き形状とすることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記半導体基板(1)の除去部分となるビア形状を開口に向かって順次開く形状にするために、前記ビア形状内において、前記半導体基板(1)の角を取るスパッターエッチングを加えることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記半導体基板(1)の除去部分となるビア形状を開口に向かって順次開く形状にするために、前記ビア形状内において、前記半導体基板(1)の角を取る等方性エッチング、又はスパッターエッチングを加えることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
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