JP4769791B2 - プラスチック容器運搬方法 - Google Patents

Description

本発明は、全体としては生産ラインにおける不安定な空の容器の運搬に、より詳細には、非円形の底面端部を備える不安定または異形の容器に一時的に取り付け、それにより不安定または異形の容器が生産ラインを通じて容易に運搬され得るようにする移送安定化支持材に関する。

一般に、容器は安定したベース表面を備えて形成され、それにより容器は生産ラインに沿って卓上式に容易に運搬され得る。一般に、容器はそのベース表面で容器を立たせ、生産ラインに沿って空気により容器を押すことによって生産ラインを通じて自由に動かされる。生産ラインは、容器が容器成形作業を出た時に始まり、充填および蓋締め作業に続き、さらに必要に応じて、冷却作業へと継続し得る。しかし、容器の一部の形状は、卓上式に生産ラインに沿って運搬されるのに向いていない。

一部の容器は、容器の上端部よりも細い底端部を有するかもしれない。比較的なめらかな表面を有しながら、大きい上部および小さい底端部は、容器が空の時に容易に運搬できない容器を生じる。なぜならその上端部が、容器が空気または他の手段によって押された時にその側方に転倒するかもしれない不安定な空の容器を生じるからである。同様に、長い細身の容器は一般に、高い重心のために不満足なライン運搬性を有する。従来のホットフィル技術は、容器の中間部に入れられる多数のリセスパネルを組み込んでいるが、ホットフィル分野における新興技術は、凹状にされた真空吸着パネルを容器の下部三分の一に備えるホットフィル容器を生産している。すなわち、リセスパネルは容器の下部三分の一に移されつつあり、細身の下部または自立部分が形成されている容器をもたらし、それは空気によって押された時に、例えば卓上生産ラインにおいてコンベヤに案内される時に転倒しがちである。空の不安定な容器はまた、蓋の完全性を付与するために容器の仕上げ領域がプラスチック材料のそのグラム重量を維持することから、容器のコストを引き下げるために容器のベースおよび側壁を「軽量化する」ことからも生じ得る。他の容器は、ほぼ円形のベースまたは、容器の底端部から外方に突出する突起を有するかもしれず、それは最低価格の生産ライン（すなわち卓上運搬システム）における容器の運搬を妨げる。

このように、そうした異形容器は卓上式で運搬されることができないし、また卓上式でのそれらの運搬も多数の転倒容器をもたらし、生産ラインを通る容器の移送を助成するために高コストの不断の監督を必要とする。従って、充填、蓋締め、バッチングおよび冷却作業を通じて異形容器を運搬するためにはコンベヤの複雑なシステムが必要であると考えられてきた。生産ラインのためのそうしたコンベヤの複雑なシステムは、それが単一の異形容器に有用であるにすぎないかもしれないことから、高コストの投資である。

軽量（かつ、それほど高コストでない）容器を提供するために、容器の側壁および底面のグラム重量を削減することが当業において知られている。しかしこの方法は、容器の底面および側壁からグラム重量が削減されるにつれて重心が上方へ移動し、より転倒しやすい容器をもたらすので、従来の卓上システムにおいて運搬される際に、成形された軽量容器の不安定性を増す。軽量容器のこの傾向および、真空圧縮パネルを容器の下部三分の一へ移すという動向は、新しい容器を費用効果のよい方式で運搬するうえで難題を呈する。

容器をそれらの首で保持するレールを備える複雑な運搬システムは、卓上運搬システムにおいて空気によって押されるかまたは制御される時に転倒しがちな容器を取り扱うことができる。首運搬ガイドレールはある種の容器を生産ラインの一部に沿って運搬するのに適しているかもしれないが、首レールコンベヤは、費用効果のよい冷却作業が一般に一度に多数の容器を冷却することによって達成されるので、冷却トンネルへの出入りには適していない。

さらに、レール式首運搬システムは、ほぼ同一の首サイズを有する容器のためだけに設計されている。従って、レール式首運搬システムの信頼は、異なる大きさの首を備える容器といった異なる形式の容器の運搬を可能にするためにレール式首運搬システム全体を変更するような非効率性を伴うであろう。これは、許容できないレベルのダウンタイムをもたらし、この専用のレール装置によって使用される容器の設計を少数の容器に限定するであろう。

従って、必要とされるのは、不安定で異形の容器を費用効果がよい方式で運搬するプロセスである。これは、高温製品が充填されてから生産ラインにおいて冷却される容器の運搬に特に当てはまる。これらの容器が生産ラインにおいて卓上式に運搬されるためには（例えば、容器が成形されるブロー成形段階から蓋締めおよび充填作業へ）、一時的な移送安定化支持材が必要である。

要約すれば、本発明は、ブロー成形または他の成形容器の底端部を一時的に包囲する移送安定化支持材を使用して安定した表面を付与し一時的な重量を付加して、それにより容器は充填、蓋締めおよび、必要に応じて冷却作業を通じて卓上式に容易に運搬され得る。本発明に従った不安定な異形容器を運搬するためのプロセスは、成形容器の底端部に移送安定化支持材を一時的に固定し、それにより容器は卓上式に生産ラインに沿って自由に移動することができ、容器が生産ラインを終えた後に移送安定化支持材は取り外され、その結果、成形容器の形状の美的品質が明らかになる。上述の通り、本発明に従った移送安定化支持材は、軽量容器および／または不安定な容器の底部に一時的な重量を付加して、追加された安定性および増強された取扱特性の両方を提供する。

本発明に従った移送安定化支持材は、ブロー成形または類似の操作によって成形され得る任意の数の容器に適合するように設計される。本発明に従ったそうした移送安定化支持材は、一時的な支持材を容器から取り外すためのロッドまたは他の機械的手段を受け入れるための開口を備える底面および、底面からほぼ垂直に拡張し、容器の底部側面を一時的に把持するための突起部を備える壁を含む。

移送安定化支持材の底面は、増大された“自立リング”または大きな安定した自立領域を付与することができ、それにより異形または不安定な容器は、容易に、かつ卓上式での空気制御による同品の運搬に関係するそれらよりも問題が少なく運搬され得る。用語「リング」を使用するが、移送安定化支持材および底面の設計は、運搬される容器の形状に応じて矩形、方形または三角形としてよい。場合によっては、移送安定化リングは、一時的な重量を付加しそれによってそれらの容器の取扱特性を改善するために卓上式にそれら自体で運搬され得る容器で使用されるかもしれない。

移送安定化支持材は、不安定な成形容器に一時的に固定され、卓上生産ラインに沿った運搬の間に釣合い重りとして機能し得る。移送安定化支持材の形状は一般にそれが取り付けられる容器の形状に一致しており、支持材の壁の把持突起部が支持材を容器に固定する。このようにして、移送安定化支持材の重さは、容器の底端部に一時的に固定され、容器の重心を生産ラインにおける充填作業を通じて容器のより効率的な移送のために低くさせる。

移送安定化支持材が容器に付加し得る重量に加えて、支持材の底面は、卓上コンベヤとの表面接触の量を増大させる安定化表面が形成され得る。この安定化表面は、卓上コンベヤとのより大きな表面接触面積を効果的に付加することによって充填ラインを通って移動するための容器の制御および能力を増大させる。

支持材のほぼ垂直な壁（側壁）は、付加的な支持材を付与し、支持材のより硬質な側壁が本発明に従った運搬プロセスの充填作業および／または冷却作業の間に外方に曲がる容器の傾向に抵抗し得るので、充填プロセスの間において軽量または薄肉の容器の下端に対するブレースとして機能し得る。それに加えて、支持材の硬質な側壁は、容器の下端へのライン取扱損傷を低減するかもしれない。

本発明に従った移送安定化支持材の別の実施形態において、底面は、垂直な壁と同じ方向で底面から突出しておりそこから離間されたリッジを有し得る。各支持材は、異なる容積の容器について、そのリッジが均一な高さを生じ、その高さで容器の首が充填および蓋締めステーションに呈示されるように設計される。代替として、移送安定化支持材は、リッジの機能を果たすはずであるインサートが設けられ得る。このようにして、同じ移送安定化支持材が使用され得て、インサートがそれに入れられて異なる容器の首を均一な高さで呈示することができよう。この特徴は、別の形式の容器のために生産ラインを調整することに費やされるダウンタイムの量を著しく限定し、類似であるが異なる高さの容器について生産ラインを修正するために必要な部品の量を限定するであろう。

円形の容器は生産ライン内をより容易に移動しがちであるので、矩形または三角形の形状のベースを備える容器はライン生産の間に容器の移送効率を助けるために一時的な移送安定化支持材が設けられることが考えられる。すなわち、方形状ベースが、支持材の壁の近傍の底面に確実に取り付けられたインサートを有する円形の移送安定化支持材に一時的に固定され得る。代替として、円形支持材は同じ支持材が容器または異なる直径に関して使用され得るようにほぼ円筒形の容器に取り付けられるか、または方形形状の支持材がほぼ円筒形の容器に取り付けられ得る。

本発明は、隆盛な成熟した技術にあって、卓上運搬システムに沿って容器を効率的に運搬するための新規なプロセスを実現し、それは、容器が卓上運搬システムを用いた生産ラインに沿って自由に移動することができ、容器が生産ラインの作業を終えた後に移送安定化支持材が取り外されて、それにより成形容器の形状の美的品質が明らかにされるように、成形容器の底端部に移送安定化支持材を一時的に固定するステップを含む。本発明に従った移送安定化支持材は、開口を備える底面、底面にほぼ垂直に拡張する側壁および、開口を包囲し支持材の側壁内のリッジ領域を有しており、リッジ領域は運搬される種々の容器の高さの変化に適応する働きをする。

リッジ領域は、移送安定化支持材の底面および壁によって形成されるカップ状囲壁の内側に確実に入れられるインサートによって形成され得る。別の実施形態において、移送安定化支持材のための一般的なシェルは、シェルに入れられるインサートに応じて、矩形、方形、円形または三角形のベースを備える容器が支持材に取り付けられ得るように設計され得る。インサートは、運搬される容器のそれに一致する直径を有する支持材の一般的なシェルの内側に入れられるであろう。インサートは、運搬される容器を確実に把持するだけでなく、容器の首の呈示高さが多数の容器についてほぼ均一であることを保証するであろう。

さらなる目的および利益は、好ましい実施形態の構造および機能ととともに、説明、図面および実例の検討から明らかになるであろう。

本発明の上述の事項ならびに他の特徴および利益は、同じ参照番号が同一か、機能的に同様か、かつ／または構造的に同様の要素を一般に示している添付図面において例示されている本発明の好ましい実施形態の以下のより詳細な説明から明らかになるであろう。

本発明の実施形態を以下に詳細に検討する。実施形態を説明する際に、明快さのために特定の用語を使用する。しかし、本発明はそのように選定された特定の用語に限定されるように意図されていない。特定の例示的な実施形態を検討するが、それは例証のためだけになされることを理解しなければならない。当業者は、他の構成要素および形態が本発明の精神および範囲を外れることなく使用され得ることを認識するであろう。ここに引用された全部の参考文献は、あたかも各々が個別に採り入れられたかのごとく参照によって採り入れられる。

図１ａおよび１ｂを見れば、本発明の２つの実施形態である移送安定化支持材１ａおよび１ｂが図示されており、それらは容器に固定された時に、運搬される容器に安定性および増強された取扱特性を付与する。個々の支持材１ａ、１ｂは、開口４ａ、４ｂを備える底面２ａ、２ｂおよび、底面２ａ、２ｂの外縁から垂直に拡張しカップ状囲壁を形成する壁６ａ、６ｂを有する。カップ状囲壁は、支持材１ａ、１ｂが容器に確実に取り付けられ得るように、運搬される容器の外径に一致する。壁６ａ、６ｂの厚さは移送安定化支持材の形状に応じて変わり得る。支持材は、例えばポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）、ポリプロピレン、ポリエチレン材料または類似の材料などのプラスチック材料で作られ、充填、蓋締めおよび冷却作業の間に壁が安定したままであることを保証するために十分な厚さを有する。すなわち壁６ａ、６ｂは、生産ラインプロセスの間に運搬される容器の薄肉の側壁を補強し、それによって容器の下端が受けるライン取扱の暴挙が最小限にされるように運搬される容器の強度を助成するために十分な厚さのものである。一時的移送安定化支持材により運搬される容器の大きさに応じて、壁６ａ、６ｂの高さは変更することができ、支持材の形状および／または輪郭も同様である。開口４ａ、４ｂは、それが容器のベースからの異形突起の邪魔をせず、固定された移送安定化支持材を容器から離すための余地を付与するように設計されている。

移送安定化支持材１ａ、１ｂは、容器のそれと類似かまたは異なる材料で作られるとしてよく、理想的にはプラスチック材料で作られる。すなわち、支持材１ａ、１ｂは、容器を製作するために使用された残り材料から、特に、材料のスクラップ片から作られ得る。このように、移送安定化支持材は、容器を作るために必要でなかったか、または容器製造プロセスの間に裁ち落とされたリサイクル材料から作ることができよう。従って、移送安定化支持材の製造は、同一または別の製造作業からのスクラッププラスチックを使用することができる。これは、支持材を製作するために使用される材料が容器製作プロセスからの残り材料から得られるという点で、より大きなコスト節減をもたらす。

本発明に従った移送安定化支持材の第１の機能は、容器の下部に確実に取り付けられるはずである一時的な釣合い重りを付与することである。容器のベースに一致する壁６ａ、６ｂによって形成されたカップ状囲壁の形状に加え、壁６ａ、６ｂは、容器ベースの輪郭を確実に保持し、かつ／または支持するために囲壁内に突出するリブ７ａ、７ｂを備える。リブ７ａ、７ｂはカップ状囲壁内に拡張する突起であり、図１ａおよび１ｂに例示されたように、形状は三角形としてよい。容器に付加されることが望ましい重量に応じて、突出リブ７ａ、７ｂの形状は変更してもよく、矩形またはいずれかの他の形状とすることができる。突出リブ７ａ、７ｂの機能は、支持材１ａ、１ｂが摩擦嵌めの方式で容器の底部に固定され得るようにカップ状囲壁内の空間を占めることである。

場合によっては、リブ７ａは壁の側面に成形され、それにより外壁は陥凹突出領域を呈し内壁は突出リブ７ａを呈し、底面２ａの近傍の成形リブ７ａのベースは成形リブ７ａの頂部よりも奥にカップ状囲壁に拡張する。この構成は、容器に十分な支持を付与し、十分な重量を付与しながら、支持材を製作するために過度に多くのグラム数のプラスチック材料を必要としない。図１ｂに図示された例示的な実施形態において、突出リブ７ｂは、側壁６ａから三角形の形状でカップ状囲壁内に拡張する。すなわち、底面２ｂの近傍の突出リブ７ｂのベースは、カップ状囲壁内に拡張する直角三角形の短辺であり、直角三角形の長辺は側壁６ｂに沿って底面２ｂからしだいに離れて延び、突出リブ７ｂの幅はリブが底面２ｂから離れるにつれて減少している。従って、移送安定化支持材１ａ、１ｂに一時的に固定されるはずの容器は、容器の中心に向けて湾曲する底部側面を有することができ、突出リブ７ａ、７ｂの幅広のベースは、突出リブの最も幅広の部分が容器が載る底面にあるので、容器を損傷することなく底部側面とすれ合うことができるであろう。突出リブ７ａ、７ｂが移送安定化支持材において摩擦嵌めの方式で容器を一時的に把持するグリッパとして機能するのはこれらの形状によるものである。上述の通り、突出リブの形状は、容器の形状に応じて変わり得る。突出リブは、側壁から隆起し、支持材に固定される容器を把持するように形成された複数の突出リブ部分とすることもできると考えられる。空の容器の底部に対し付加された移送安定化支持材の重量は、例えば充填プロセスの間におけるより効率的な移送のために運搬される容器の重心を下げる働きをする。

充填された容器は製品が食料雑貨店の棚または、消費者の戸棚または冷凍冷蔵器具において立つように小さい接触面積を必要とするだけかもしれないが、より大きい量の表面接触は、生産ラインに沿った移送の間に、特に容器が充填される前において、容器の制御および取扱を増強するための助けとなる。従って、支持材１ｂは、卓上コンベヤに載上する底面２ｂを備えて作られ、卓上コンベヤとの表面接触面積を増大させ得る。図２に図示の通り、リッジ領域１０ｂが壁６ｂから同心で離間されて、底面２ｂが両側に拡張するように配置されている。この構造の結果、容器の底面の表面接触面積は増大され得る。さらに、リッジ領域は、非平担な容器底面に対する支持を付与し、すなわち、容器の相対的に平担な部分から離れた位置で容器と接触して生産プロセスの間における付加的なバランスを付与する。

支持材１ａは、卓上コンベヤとの表面接触面積を増大させる、台８に取り付けられた底面２ａを有する。台８は開口が形成されており、それにより開口４ａは支持材１ａ全体を通じて連続しており、リッジ領域１０ａを有しており、これは台のそれよりも小さい直径を有し、支持材１ａの壁６ａから同心で離間されている。図３に図示の通り、支持材１ａの底面２ａの内径は台８の内径よりも小さい。必要な場合、重りは、底面２ａの内径にくぼみを設けることによってこの実施形態から削除され得る。この実施形態において、リッジ領域１０ａ（図５に図示）の高さは、運搬される容器の首の高さを決定するために変更することができる。代替として、インサート［１２、図示せず］をカップ状囲壁の内側に入れてカップ状囲壁の底面の高さを修正し、それにより複数の容器が支持材１ａに取り付けられそれらの首を均一な高さで呈示できるようにすることができる。同様に、支持材１ｂはカップ状囲壁の底面の高さを修正するためにインサートを備えることができる。

支持材１ｂは、壁６ｂから同心で離間され底面２ｂからカップ状囲壁内へ突出するリッジ領域１０ｂが形成されている。本発明の移送安定化支持材のこの実施形態によれば、リッジ領域１０ｂの高さは、運搬される容器の高さの変化に適応するために修正され得る。この実施形態では、インサートが支持材のサイズ／形状およびリッジ領域の高さを修正するために使用できるであろう。例えば、使い捨て飲料容器は３２オンスの大きさから小型の８オンス容器まで異なる。支持材の外径は３２オンス容器に適応し滑り嵌めするように設計され得て、インサートが運搬される小型容器に合わせて内径を修正するために使用できるであろう。インサートは、支持材の一般的なシェルに確実に取り付けられ、その後、同じ製品を受け入れるために多様な異なる容積サイズの容器に適応するであろう。

より小型の容器に対応するように内径を修正することに加えて、インサートはリッジ領域を持ち上げることができ、それにより小型容器の呈示高さがより大型の容器の呈示高さと一様になるであろう。容器が載上するベースを上下できる移送安定化支持材の能力は、同じ製品を受け入れる容器を変更する従来の生産ラインに関係するダウンタイムを著しく限定するであろう。それに加えて、変わるのは支持材であって実際の生産ラインシステムではないので、多様な容器サイズに適応するためにより少ない数の部品が必要とされることになる。

図４に例示された通り、容器１４は、容器成形作業を出る容器１４の下方に配置された移送安定化支持材１ａ、１ｂに（矢印１３によって示された方向で）押し込まれ、それにより支持材１ａ、１ｂは容器１４の下部に一時的に固定される。代替として、支持材１ａ、１ｂが、容器成形作業を出る時にその位置に保持された容器１４に対して（矢印１５によって示された方向で）移動されるかもしれない。移送安定化支持材を容器１４の下部に一時的に固定する作業は、回転式機構によって達成され得る。容器１４の下部は支持材１ａ、１ｂの形状／輪郭にほぼ一致しており、支持材１ａ、１ｂのリブ突出部７ａ、７ｂは、摩擦嵌めの方式で容器１４の下部側壁を把持する。容器１４が移送安定化支持材１ａ、１ｂに一時的に固定されると、それらは平担底部を備える通常の容器と同様に卓上運搬システムに沿って容易に移送され得る。必要な場合、移送安定化支持材が一時的に固定された容器１４は、パレットに置かれ、オフサイト充填作業に移すことができる。パレタイズされた容器がオフサイト充填作業に到着すると、容器は、容器１４に製品を充填した後に容器１４を蓋締めすることを含む卓上コンベヤ生産ラインシステム上にデパレタイズされる。高温充填製品が容器１４に注入される場合、冷却作業が蓋締め作業の後に行われるであろう。この場合、移送安定化支持材が固定された容器１４は、多数の容器が冷却できるように、パレットまたは他の容器に置くことができよう。

図５に図式的に示されたように、移送安定化支持材は容器から取り外される。最初に、機械式装置が、移送安定化支持材が取り付けられた容器１４を捕捉してから、（矢印２０によって表現された）ロッドが開口４ａ、４ｂの内部に挿入されて、ロッドは容器１４の底面に当接する。容器１４はその位置に保持され、ロッド２０が容器１４の底面に押圧されると、容器１４は壁６ａおよび突出リブ７ａの摩擦嵌めから解放させられる。このようにして、冷却作業の後、容器は一時的移送安定化支持材から脱離され得て、その結果、容器の形状の美的品質が明らかになる。従って、本発明は、不安定な、かつ／または異形を有する容器を費用効果のよい方式で充填および蓋締め生産ラインに沿って運搬できるようにする。

容器（図５に図示の通り）が外方突出ベース構造による真空吸着に適応できる能力を有する場合、突出ベースは、容器１４の形状をゆがめる真空を誘起する冷却プロセスの後に容器１４の内側に反転させられなければならず、それによって容器を消費者使用のためにその意図された形状に押し戻す。そのような容器が使用される場合、移送安定化支持材を脱離させるためにロッド２０を使用する上述の機械式装置は、２つの目的を果たすことができよう。第１の目的は、容器１４の突出ベースを容器１４の内側に押すことであろう。移送安定化支持材１ａの硬質な側壁は、外方突出ベースの反転の間に容器の下部側壁で外方に曲がる容器の傾向に抵抗しなければならない。その結果、移送安定化支持材は、容器１４の下部側壁に損傷を与えることなく、また冷却プロセスの間に容器１４をゆがめた誘起された真空に対抗することなく突出ベースを内方に導く能力を援助する。第２の目的は、前述の通り、移送安定化支持材の取り外しである。

図５で底面２ａを見れば、それは容器１４の自立領域が載上するレッジを形成している。容器の自立領域は、容器が自立する地面と接触する、容器の相対的に平担な表面である。場合によっては、自立領域は容器の底面全体であるかもしれず、または自立領域は、図５に図示の通り、容器の底面の外周の、またはその近辺の小さい「リング状」領域１６であるかもしれない。リッジ領域１０ａの高さは、容器の突出底部が台８のベースまで拡張できるように設計され得る。すなわち、リッジ領域の高さは、所要の位置で容器の首を呈示する高さに加えて、突出ベース部の深さによって決定されるかもしれない。他の例示的な実施形態において、容器１４の自立領域は、リッジ領域１０ｂの突出部に載上する。同様に、リッジ領域１０ｂの高さは突出ベース部の深さによって決定され得る。

この明細書において例示説明した実施形態は、本発明を製作し使用するために発明者らが知る最良の方法を当業者に教示するためだけに意図されている。この明細書におけるいかなるものも本発明の範囲を限定するものとしてみなしてはならない。提示された全部の例は代表的かつ非限定的である。本発明の上述の実施形態は、上記の教示に照らして当業者によって了解される通り、本発明を逸脱することなく、修正または変更され得る。従って、請求項およびそれらの等価物の範囲内において、本発明は、具体的に説明した通りではなく別様に実施され得ることを理解しなければならない。

本発明に従った移送安定化支持材の例示的な実施形態を図示している。 本発明に従った移送安定化支持材の例示的な別の実施形態を図示している。 図１ｂに図示された移送安定化支持材の上面図である。 図１ａに図示された移送安定化支持材の上面図である。 移送安定化支持材に挿入される容器および本発明に従った移送安定化支持材に確実に取り付けられる容器を例示している。 本発明の１実施形態に従った容器からの一時的に固定された移送安定化支持材の取り外しを例示している。

符号の説明

１ａ、１ｂ 移送安定化支持材
２ａ、２ｂ 底面
４ａ、４ｂ 開口
６ａ、６ｂ 側壁
７ａ、７ｂ 突出リブ
８ 台
１０ａ、１０ｂ リッジ領域
１４ 成形容器

Claims (8)

1. 卓上運搬システムに沿って容器を運搬するためのプラスチック容器運搬方法であって、
   前記プラスチック容器が卓上運搬システムを用いた生産ラインに沿って移動できるように移送安定化支持材を前記プラスチック容器の底部に一時的に固定する工程を有し、
   前記移送安定化支持材は、開口を備える底面、前記底面からほぼ垂直に拡張して開放囲壁を形成する側壁、前記側壁から隆起して一体に形成され、前記開放囲壁の略中心縦軸方向に前記側壁から前記開放囲壁内の半径方向内向きに伸びるリブ突起、および前記移送安定化支持材の前記側壁から同心で離間されたリッジ領域を有しており、前記リッジ領域は生産ラインの一以上の充填または蓋締めステーションにおいて一時的に固定されたプラスチック容器の呈示高さを設定するように配置されたものであり、
   前記プラスチック容器運搬方法は更に、
   充填ステーションにおいて、前記移送安定化支持材に一時的に固定された前記プラスチック容器に加熱製品を充填する充填工程と、
   蓋締めステーションにおいて、前記移送安定化支持材に一時的に固定され、加熱製品を充填された前記プラスチック容器の蓋締めをする蓋締め工程と、
   前記移送安定化支持材に一時的に固定され、加熱製品を充填され蓋締めされた前記プラスチック容器内を真空状態にする真空付加工程とを有し、
   前記真空付加工程は、冷却装置を使用することによって加熱製品が充填されて蓋締めされた前記プラスチック容器を冷却する冷却工程を更に含むものであり、
   前記プラスチック容器内を真空状態にした後、前記プラスチック容器の底端部を操作して、前記移送安定化支持材に一時的に固定されたプラスチック容器内の真空状態を解除する真空解除工程と、
   前記プラスチック容器が、前記充填工程、前記蓋締め工程、前記真空付加工程及び前記真空解除工程を経た後、前記プラスチック容器の底部から前記移送安定化支持材を取り外す離脱工程とを含むことを特徴とするプラスチック容器運搬方法。
2. 前記リブ突起は、前記側壁から三角形の形状でカップ状囲壁内に拡張し、そのベースは前記カップ状囲壁内に拡張する直角三角形の短辺であり、その直角三角形の長辺は前記側壁に沿って前記底面からしだいに離れて延び、前記リブ突起の幅はリブが底面から離れるにつれて減少しているものであることを特徴とする請求項１に記載のプラスチック容器運搬方法。
3. 前記プラスチック容器の底端部に前記移送安定化支持材を一時的に固定する工程は、前記プラスチック容器の底部側面が摩擦嵌めの方式で前記リブ突起によって把持されるように、前記支持材を前記プラスチック容器の底端部に押しつける工程を更に含むことを特徴とする請求項１に記載のプラスチック容器運搬方法。
4. 前記プラスチック容器の底端部に前記移送安定化支持材を一時的に固定する工程は、前記プラスチック容器の下方で前記移送安定化支持材を芯合わせしてから、前記プラスチック容器の底部側面が摩擦嵌めの方式で前記リブ突起によって把持されるように前記プラスチック容器の底部を前記移送安定化支持材に挿入することを更に含むことを特徴とする請求項１又は２に記載のプラスチック容器運搬方法。
5. 前記移送安定化支持材を前記プラスチック容器の底部に一時的に固定する工程に先立ち、充填および蓋締め作業における前記プラスチック容器の呈示高さが種々の容器について均一であるように、 スペーサを前記移送安定化支持材の内部に挿入して前記移送安定化支持材の前記側壁から同心に離間されたリッジ領域を形成することを含むことを特徴とする請求項２に記載のプラスチック容器運搬方法。
6. 前記一時的に固定する工程は、不安定なプラスチック容器を一時的に固定する工程を含むことを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載のプラスチック容器運搬方法。
7. 前記操作工程は、前記移送安定化支持材の開口部内に機械的手段を移動し、前記プラスチック容器の外側方向に突出する基材部分を反転させる工程を含むことを特徴とする請求項１〜６のいずれかに記載のプラスチック容器運搬方法。
8. 前記操作工程は、前記移送安定化支持材の開口内に機械装置を移動して、このプラスチック容器の底端部の一部を前記プラスチック容器の内部に押し込む工程を含み、
   前記取り外し工程は、前記移送安定化支持材の開口内に前記機械装置を移動して、前記移送安定化支持材を前記プラスチック容器の底部から取り外す工程を含むことを特徴とする請求項７に記載のプラスチック容器運搬方法。

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