JP4766776B2 - フレキシブルプリント配線板固定用接着シート及びフレキシブルプリント配線板への電子部品の実装方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレキシブルプリント配線板(以下、「FPC」と略称する場合がある)を固定板(キャリアボード)に固定する上で有用な接着シートに関し、より詳細には、キャリアボードに対してFPCの貼着及び剥離が容易であり、しかも電子部品のフレキシブルプリント配線板への実装時に加熱されても接着性の低下が抑制又は防止されている接着シートに関する。また、本発明は、前記接着シートを用いた電子部品のFPCへの実装方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子回路基板作製時における各種電子部品(例えば、ICやコンデンサなど)の実装は、リジッド基板(ガラス板、エポキシ板等)へ実装マシーン[例えば、パナザード(松下電器産業株式会社製)など]を用いて自動的に行うことができる。該方法では、電子部品が実装される際に、リジッド基板の位置精度が重要であるため、通常、該リジッド基板が動かないように搬送レールに挟み込まれた形で輸送されている。
【0003】
一方、近年では、電子機器の小型化・軽量化が進んでおり、そのため、フレキシブルプリント配線板(FPC)の表面に直接電子部品が実装(表面実装)されることがある。FPCの場合、FPC自体(基板)に腰がないため、搬送レールに挟み込んでもしっかりと固定されず、位置精度が低い。そのため、例えば、図4に示すような方法によりFPCをキャリアボードに固定して電子部品の実装が行われている。図4は従来のFPCの固定方法の代表的な一例を示す概略図である。図4において、4はFPC、6はマザーボード(固定板又はキャリアボード)、71はマザーボード固定用ガイドピン、72はFPC位置合わせ用ガイドピン、71aはマザーボード固定用ガイドピン71の挿入用穿孔、72aはFPC位置合わせ用ガイドピン72の挿入用穿孔、8は固定台、9は接着テープである。図4により示される方法では、マザーボード6(アルミニウムの板など)の表面にFPC4を、FPC位置合わせ用ガイドピン72をFPC4に設けられている穿孔に合わせて載せ、接着テープ9(ポリイミドフィルムやフッ素樹脂系フィルムを基材としてその片面に粘着剤層を形成した接着テープなどの従来使用されている粘着テープ)を用いてFPC4をマザーボード6にFPC4の上側から2〜4カ所程度貼着して固定した後、該マザーボード6を、搬送用の固定台8にマザーボード固定用ガイドピン71をマザーボード6に設けられている穿孔に合わせて固定し、搬送レールで挟み込んで、電子部品の実装が行われている。
【0004】
また、液状粘着溶液をキャリアボード(固定板)に直に塗布又は噴霧定着させた上に、FPCを固定する方法も利用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図4で示されるような従来の電子部品の実装工程では、FPCをキャリアボードに固定する際にはFPCの端を2〜4カ所程度接着テープにより固定しており、しかも1つのFPCに対して細い接着テープを数カ所貼っているので、FPCの取り付けや取り外しに非常に手間がかかり、作業性が低い。さらに、粘着剤成分がFPCに残存する場合があり、効率的とは言い難い。
【0006】
そこで、キャリアボードに接着シートを貼って、その上にFPCを固定する方法が考えられる。しかしながら、電子部品の実装工程では、ハンダを溶融させるための赤外線による加熱(IR加熱)工程等の加熱工程を経る必要がある。従って、FPCをキャリアボードから剥離させる時の温度としては、例えば、室温から、IR加熱工程(IRリフロー工程)直後である200℃程度の温度まで、まちまちである。このような場合、常温付近で好適な固定特性(粘着性)及び剥離特性(剥離性)を有していても、高温(IR加熱直後等での高温など)での変形や劣化が原因で軟化や硬化が起こり、例えば、該軟化によりFPCを剥離させた時にはFPCに粘着剤成分が残存し(糊残りが生じ)、また硬化によってはIR加熱中にFPCが脱離する現象が生じる場合がある。
【0007】
一方、IRリフロー工程中のFPCの固定と、該工程後の剥離は良好に行える場合は、使用後にキャリアボードから接着シートを容易に剥離させることができることが好ましい。しかし、使用後に接着シートをキャリアボードから剥離させる際に、接着シートが破断したり、割裂したりする場合がある。そこで、粘着テープにおける基材としてポリイミドを用いれば、テープ基材自身は破損することなく剥がすことが可能であるが、加熱工程(IRリフロー工程など)での加熱ラインでは、非常に高温となるため、粘着剤やFPCから自体から発生するガス(水蒸気など)により、いわゆる「膨れ現象」が生じ、接着テープ等の接着シートからFPC及び/又はキャリアボードが剥がれてしまう場合があった。もちろん、この場合は、電子部品を正確な位置に実装できず不良となる。また、キャリアボードにガス抜き用の穴を設けることにより、膨れ現象を軽減させる方法もあるが、キャリアボード自体が高価になり、経済性が低下する。
【0008】
従って、本発明の目的は、キャリアボードに対してフレキシブルプリント配線板の貼着及び剥離が容易であり、電子部品のフレキシブルプリント配線板への実装時に加熱されても、粘着剤層の変形や劣化を抑制又は防止することができる接着シート、及び該接着シートを用いたフレキシブルプリント配線板への電子部品の実装方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、電子部品のFPCへの実装に際して、キャリアボードに対してFPCを優れた作業性で取り付け及び取り外しをすることができ、また加熱工程を経ても、FPCが粘着剤層から脱離せず、しかもFPCに糊残りを生じさせず、さらに加熱中に発生するガスによる膨れ現象を生じさせない接着シート、及び該接着シートを用いたフレキシブルプリント配線板への電子部品の実装方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、低コストで、且つ作業性が優れ、加熱工程を経ても膨れ現象が生じず良好に接着されており、さらに、剥離後、FPCには粘着剤成分が残存せず、しかも接着シート自体もキャリアボードから破損させることなく容易に剥離させることができる接着シート、及び該接着シートを用いたフレキシブルプリント配線板への電子部品の実装方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、前記特性に加えて、さらにFPCに電子部品を高い精度で実装することが可能となる接着シート、及び該接着シートを用いたフレキシブルプリント配線板への電子部品の実装方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、基材の少なくとも片面に、特定の力学的特性を有する粘着剤層を形成させた接着シートを用いると、FPCのキャリアボードに対する接着性や剥離性を保持しつつ、剥離後には接着剤成分がFPCに残存せず、しかも、電子部品の実装時の加熱工程を経ても接着性及び剥離性が優れていることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
すなわち、本発明は、
フレキシブルプリント配線板の表面への電子部品の実装に際してフレキシブルプリント配線板をキャリアボードに固定するためのフレキシブルプリント配線板固定用接着シートであって、基材の少なくとも片面に、貯蔵弾性率(周波数:1Hz)が温度0〜300℃で103〜106Paの範囲にある粘着剤層が形成されており、
前記粘着剤層が、アルキル基の炭素数が4〜14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを、モノマー成分全量に対して80重量%以上含む(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体をベースポリマーとして含有するアクリル系粘着剤層である、フレキシブルプリント配線板固定用接着シートである。
【0011】
本発明では、電子部品の実装後における引張強度が5N/15mm以上であることが好ましい。また、基材が多孔質基材であることが好ましい。
【0012】
本発明には、前記フレキシブルプリント配線板固定用接着シートによりフレキシブルプリント配線板をキャリアボードに固定した後、前記フレキシブルプリント配線板の表面に電子部品を実装するフレキシブルプリント配線板への電子部品の実装方法も含まれる。
なお、本明細書では、上記発明のほか、
フレキシブルプリント配線板の表面への電子部品の実装に際してフレキシブルプリント配線板をキャリアボードに固定するためのフレキシブルプリント配線板固定用接着シートであって、基材の少なくとも片面に、貯蔵弾性率(周波数:1Hz)が温度0〜300℃で10 3 〜10 6 Paの範囲にある粘着剤層が形成されているフレキシブルプリント配線板固定用接着シート、についても説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、必要に応じて図面を参照しつつ説明する。図1は本発明のFPCへの電子部品を実装する方法を示す概略図である。具体的には、図1はFPCをキャリアボードに貼り付けた状態を示す概略図であり、図1(a)は上側から見た図であり、図1(b)は横側から見た図である。図1において、4はFPC、5は基材付き両面接着シート、51は両面接着シート5の粘着剤層、6はキャリアボード(固定板)、71はマザーボード固定用ガイドピン、72はFPC位置合わせ用ガイドピン、71aはマザーボード固定用ガイドピン71の挿入用穿孔、72aはFPC位置合わせ用ガイドピン72の挿入用穿孔、8は搬送用の固定台である。図1では、キャリアボード6の一方の面における全面又はほぼ全面に両面接着シート5が貼着され、両面接着シート5の粘着剤層51上の所定の部位にFPC4が貼り付けられている。より具体的には、キャリアボード6の一方の面に両面接着シート5を貼り付けて、両面接着シート5の他の粘着剤層51上における所定の部位に、FPC位置合わせ用ガイドピン72及び穿孔72aを利用してFPC4を貼着固定した後、当該FPC4が貼着されたキャリアボード6を、搬送用の固定台8に、マザーボード固定用ガイドピン71及び穿孔71aを利用して固定されている。なお、マザーボード固定用ガイドピン71を通すための穿孔71a、およびFPC位置合わせ用ガイドピン72を通すための穿孔72aは、キャリアボード6に両面接着シート5を貼着した後に、打ち抜き加工等により形成することができる。
【0014】
このように、本発明では、基材の少なくとも片面に粘着剤層を有している接着シートを用いて、キャリアボードの上に設けられた接着シートにおける粘着剤層表面の所定の部位にFPCを載せて貼着により固定しているので、容易にFPCをキャリアボードに固定することができる。また、電子部品を実装した後に、電子部品が実装されたFPCを取り外す際には、単に電子部品が実装されたFPCを、表面に粘着剤層を有するキャリアボードから取り外すだけでよく、接着テープを剥がす必要がない。従って、優れた作業性で、FPCをキャリアボードに固定し、かつキャリアボードからFPCを取り外すことができる。
【0015】
また、FPCの下部の全面が粘着剤層を介してキャリアボードに固定されているため、FPCをキャリアボードに強固に固定することができる。そのため、FPCとキャリアボード(キャリアボードの表面の粘着剤層)との間には隙間がほとんど又は全く生じていない。従って、電子部品をFPCに固定する際にFPCの位置ずれ等が生じないので、電子部品を高い位置精度でFPCに実装することが可能である。
【0016】
[キャリアボード]
キャリアボード6としては、硬く平面性を確保することができる板、例えば、アルミニウム板、ガラス板、エポキシ系樹脂による板などを用いることができるが、その材質や形状などは全く制限されず、FPCへの電子部品の実装装置(特に自動実装装置)に応じて適宜選択することができる。
【0017】
[接着シート]
接着シートとしては、図2で示されているような片面接着シートや、図3で示されているような両面接着シートを用いることができる。図2は本発明における接着シートの一例を示す断面図であり、図3は本発明における接着シートの他の例を示す断面図である。
【0018】
図2において、1はフレキシブルプリント配線板固定用接着シート(以下、「FPC固定用接着シート」又は単に「接着シート」と称する場合がある)、2は粘着剤層、3は基材である。図2の例では、FPC固定用接着シート1は、基材3の一方の面に(片面に)、粘着剤層2が積層された構造を有している。また、図3において、11はFPC固定用接着シート、21は粘着剤層、31は基材である。図3の例では、FPC固定用接着シート11は、基材31の両面に、粘着剤層21が積層された構造を有している。このように、本発明では、FPC固定用接着シート(1,11)としては、基材の片面又は両面に、粘着剤層が積層されて形成されたものを用いることができる。
【0019】
本発明では、基材の少なくとも片面に設けられている粘着剤層は、温度0〜300℃で103〜106Pa(周波数:1Hz)の範囲にある貯蔵弾性率を有している。そのため、FPC固定用接着シートの使用温度領域(例えば、0℃以上で、300℃以下程度の温度など)において、粘着剤層の貯蔵弾性率の変化が比較的に少なく、前記範囲の貯蔵弾性率を保持しており、粘着剤層の温度による変化や劣化が抑制又は防止されている。従って、加熱工程(IRリフロー工程)などで加熱(IR加熱など)されても、粘着剤層には軟化や硬化が生じず、常温における優れた粘着性及び剥離性を保持することができる。そのため、加熱工程を経てもFPCはキャリアボードから脱離せず、しかも該FPCを剥離させても、FPCには粘着剤層における粘着剤成分が残存していない(すなわち、糊残りが生じていない)。
【0020】
なお、本発明では、基材の少なくとも片面に設けられている粘着剤層の貯蔵弾性率(周波数:1Hz)としては、前述のように、温度0〜300℃で、103〜106Pa(1×103〜1×106Pa)の範囲にあればよく、なかでも104〜106Paの範囲にあることが好ましく、さらには105〜106Paの範囲にあることが最適である。
【0021】
[基材]
接着シート(1,11)において、基材(3,31)としては、特に制限されず、例えば、セロハン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル等のプラスチックからなるプラスチックフィルム;天然ゴム、ブチルゴム等からなるゴムシート;ポリウレタン、ポリクロロプレンゴム等からなる発泡体;アルミニウム箔、銅箔等の金属箔などであってもよいが、紙や不織布等の繊維状物質による多孔質基材を好適に用いることができる。
【0022】
電子部品の実装工程では、通常、ハンダを溶融させるために、短時間ではあるが、FPCは非常に高い温度にさらされる。例えば、赤外線による加熱(IR加熱)では、加熱条件は種々あるが、代表的な例として、最大温度となるピーク温度が260℃前後で、該ピーク温度の保持時間が20秒前後である加熱条件が挙げられる。このような非常に高い温度となる加熱工程を経た接着テープ等の接着シートでは、IR加熱中に粘着剤中に含まれる水分などが急激に膨張(気体化)すること等により、接着テープ等の接着シートからFPC及び/又はキャリアボードが剥がれてしまう場合があった。しかしながら、FPC固定用接着シートの基材として多孔質基材を用いると、加熱工程(特にIR加熱工程)などで高温にさらされても、接着性の低下を抑制又は防止して、高い接着性を保持することができる。すなわち、非常に高い温度となる加熱工程を経ても、FPC及び/又はキャリアボードが接着シートと接着している状態が保持されている。より具体的には、ハンダを溶融させるため等の加熱工程において、粘着剤中に含まれている水分等が急激に膨張(気化)しても、基材が多孔質基材であると、粘着剤層中で気化した気体成分を多孔質基材を通して外部に放出することができ、FPCが粘着剤層から剥がれることを抑制又は防止することができる。従って、加熱工程を経ても、FPCには位置ずれが生じておらず、電子部品をFPCに高い位置精度で実装することが可能である。すなわち、基材として多孔質基材を用いると、電子部品のFPCへの実装の位置精度を極めて向上させることができる。
【0023】
多孔質基材としては、多孔性を有する基材であれば、孔の形状やその径(平均気泡径)、密度等の各種特性の他、基材の材質などは特に制限されない。多孔質基材としては、粘着剤層において、気化した気体成分を外部に放出させるため、連続気泡の形態を有していることが好ましい。すなわち、多孔質基材が連続気泡の形態を有していると、粘着剤層中で気化した気体成分(水蒸気など)を、多孔質基材の開放端部から外部に放出することができる。
【0024】
本発明では、多孔質基材(多孔性基材)、なかでも繊維状物質による多孔質基材としては、例えば、多孔性紙材(例えば、クラフト紙、クレープ紙、和紙、クレーコート紙、上質紙、グラシン紙、クルパック紙などの紙)、多孔性布材(例えば、アラミド繊維、レーヨン繊維、アセテート繊維、ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、フッ素繊維、ステンレス繊維、石綿、ガラスクロス、ガラス繊維、マニラ麻、パルプなどの合成又は天然繊維による不織布や織布など)などが挙げられる。繊維状物質による多孔質基材において、繊維状物質は単独で又は2種以上組み合わせられていてもよい。また、多孔質基材は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0025】
本発明では、多孔質基材としては、粘着剤の投錨性、水蒸気等の気体成分の通気性、耐熱性などの観点から、和紙や不織布が好適である。なお、多孔質基材としては、耐熱性の観点からはアラミド繊維を好適に用いることができる。また、和紙やクレーコート紙は、安価でしかも耐熱性を有しているので、多孔質基材として有用である。
【0026】
また、本発明では、多孔質基材は、バインダー等の物質が添加されておらず、繊維状物質(繊維成分)のみで構成されていることが好ましい。特に、中性又はほぼ中性で、しかも繊維成分としてレーヨン繊維を含有している多孔質基材が好適である。このようなレーヨン繊維を含有している多孔質基材としては、レーヨン繊維の含有比率が高いものが好ましく、該レーヨン繊維の含有比率としては、例えば、全繊維成分に対して30重量%以上、好ましくは50重量%以上の範囲から選択することができる。
【0027】
基材(特に、多孔質基材)の厚さは特に制限されず、用途に応じて適宜選択できるが、一般には、例えば、25〜200μm(好ましくは50〜150μm)程度である。
【0028】
なお、多孔質基材として紙や不織布を用いた場合、その坪量としては、特に制限されず、例えば、1〜300g/m2程度であってもよい。
【0029】
[粘着剤層]
粘着剤層(2,21)を構成する粘着剤(感圧性接着剤)としては、接着テープ等の接着シートにおいて慣用乃至公知の粘着剤を使用でき、例えば、アクリル系粘着剤やシリコーン系粘着剤の他、エラストマーに粘着付与樹脂などの添加剤が配合されたゴム系粘着剤などが挙げられる。粘着剤としては、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤を好適に用いることができる。耐熱性や実装後のFPCの剥がし易さの観点からは、アクリル系粘着剤が好適である。また、特に高い耐熱性が要求される場合は、シリコーン系粘着剤が好ましい。粘着剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0030】
前記アクリル系粘着剤は、主モノマー成分として(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体をベースポリマーとして含有している。より具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの重合体(共重合体を含む)又は該(メタ)アクリル酸アルキルエステルと他のモノエチレン性不飽和単量体(共重合性モノマー)との共重合体からなるアクリル系ポリマーをベースポリマーとし、これに必要に応じて交叉結合剤(架橋剤など)や粘着付与樹脂等の添加剤が配合されている。
【0031】
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、通常、アルキル基の炭素数が4〜14程度の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを好適に用いることができる。具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートなどが好適に用いられている。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0032】
これらの(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、主モノマー成分として用いられている。具体的には、アクリル系重合体において、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合は、例えば、モノマー成分全量に対して50重量%以上(50〜100重量%)の範囲から選択することができる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合としては、好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上であり、特に97重量%以上であることが最適である。
【0033】
アクリル系ポリマーにおけるモノマー成分として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとともに、該(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合が可能な官能基含有共重合性モノマーを用いると、FPCなどの被着体への接着性を向上させることができる。官能基含有共重合性モノマーとしては、例えば、カルボキシル基含有共重合性モノマー、窒素原子含有共重合性モノマー、水酸基含有共重合性モノマー、エポキシ基含有共重合性モノマー、メルカプト基含有共重合性モノマー、イソシアネート基含有共重合性モノマーなどが挙げられる。より具体的には、官能基含有共重合性モノマーには、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸などのカルボキシル基含有共重合性モノマー;(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アミノエチル、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどの窒素原子含有共重合性モノマー;(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、グリセリンジメタクリレートなどの水酸基含有共重合性モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有共重合性モノマー;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有共重合性モノマーなどが含まれ、連鎖移動剤末端のメルカプト基などを官能基として導入することも可能である。これらの官能基含有共重合性モノマーの中でも、反応性および汎用性の点でカルボキシル基含有モノマーが好ましく、さらに好適にはアクリル酸、メタクリル酸が挙げられる。
【0034】
官能基含有共重合性モノマーの割合は、モノマー成分全量に対して10重量%以下(例えば、0〜10重量%)、好ましくは3重量%以下(0〜3重量%)程度であってもよい。
【0035】
また、前記アクリル系ポリマーでは、上記主モノマー及び官能基含有共重合性モノマー以外に、必要に応じて、他の共重合性モノマーをモノマー成分として含んでいてもよい。このような共重合性モノマーには、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピルなどのアルキル基の炭素数が1〜3の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸ステアリルなどのアルキル基の炭素数が15〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;酢酸ビニルなどのビニルエステル類;スチレンなどのスチレン系モノマー;エチレン、プロピレンなどのα−オレフィン系モノマーなどが含まれる。
【0036】
前記アクリル系ポリマーにおいて、主モノマー成分としての(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外のモノマー成分としては、モノマー成分全量に対して50重量%未満の範囲から選択してもよいが、好ましくは20重量%未満、さらに好ましくは10重量%未満、特に3重量%未満であることが望ましい。
【0037】
本発明では、粘着剤の保持特性を向上させるために、交叉結合剤として、イソシアネート系化合物あるいはエポキシ系化合物のような公知の架橋剤を添加したり、光重合を行う場合などでは、多官能(メタ)アクリレートを添加することは有用である。交叉結合剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。前記架橋剤において、イソシアネート系化合物としては、例えば、2以上のイソシアネート基を有する多官能イソシアネート化合物、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂肪族または脂環式ジイソシアネートの他、ジフェニルメタンジイソシアネートの二重体、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応生成物、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネートなどが挙げられる。また、エポキシ系化合物としては、2以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物、例えば、ジグリシジルアニリン、グリセリンジグリシジルエーテルなどが挙げられる。
【0038】
また、光重合を行う場合等で用いられる交叉結合剤としての多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0039】
前記アクリル系ポリマーは、上記モノマー成分の混合物を通常の重合方法、例えば乳化重合法や溶液重合を用い、一般的な一括重合、連続滴下重合、分割滴下重合などにより合成することができる。重合に際しては、慣用乃至公知の重合開始剤が用いられていてもよい。また、乳化重合に際しては、慣用乃至公知の乳化剤が用いられていてもよい。なお、重合温度は、例えば30〜80℃の範囲である。
【0040】
なお、粘着剤として特に高い耐熱性(高耐熱性)を必要とする場合、紫外線照射による重合物が好ましい。また、上記粘着剤には、任意成分として、粘着付与剤、可塑剤、軟化剤、充填剤、着色剤(顔料、染料など)、老化防止剤、酸化防止剤などの従来公知の各種添加剤を添加することができる。前記粘着付与樹脂としては、脂肪族石油樹脂、芳香族石油樹脂、芳香族石油樹脂を水添した脂環族石油樹脂(脂環族飽和炭化水素樹脂)などの石油系樹脂、ロジン系樹脂(ロジン、水添ロジンエステルなど)、テルペン系樹脂(テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂など)、スチレン系樹脂、クマロンインデン樹脂などが挙げられる。
【0041】
粘着剤層(2,21)は、前記粘着剤を多孔質基材の少なくとも片面に塗布して形成することができる。
【0042】
粘着剤層(2,21)の厚さは、特に制限されず、例えば、10〜200μm程度の範囲から選択することができ、好ましくは20〜100μm程度である。
【0043】
[接着シート]
本発明における接着シートは、例えば、基材、なかでも多孔質基材の少なくとも一方の面(片面又は両面)に、アクリル系粘着剤などの粘着剤(感圧性接着剤)を含む粘着剤組成物を塗工し、それを必要に応じ加熱等により架橋処理したり、紫外線照射により重合して粘着剤層を基材(特に多孔質基材)の少なくとも一方の面に形成して製造できる。さらに、必要に応じて、剥離ライナーを粘着剤層上に被覆してもよい。従って、本発明の接着シート(粘着シート)は、多孔質基材等の基材の両面に粘着剤層を有する両面接着シートであってもよく、多孔質基材等の基材の片面に粘着剤層を有する片面接着シートであってもよい。
【0044】
本発明の接着シートとしては、両面接着シートであることが好ましい。なお、両面接着シートである場合、多孔質基材の両側に積層されている各粘着剤層における粘着剤(接着剤)は、それぞれ異なる接着剤であってもよく、同一の接着剤であってもよい。
【0045】
本発明の接着シートは、例えば、図1に示されるように、FPC(フレキシブルプリント配線板)をキャリアボードに接着により固定するための接着シートとして好適に用いることができる。なお、図1では、多孔質基材による基材付き両面接着シート5を、キャリアボード6とFPC4との間に設けて、キャリアボード6とFPC4とを接着させている。すなわち、キャリアボード6とFPC4とは両面接着シート5を介して接着されている。特に、図1では、多孔質基材による基材付き両面接着シート5は、キャリアボード6の一方の面における全面に貼着されているが、キャリアボード6の一方の面における所定の部位(例えば、FPCを設置する部位及びその周辺部など)のみに貼着されていてもよい。
【0046】
また、本発明では、接着シートは、基材付き片面接着シート(接着テープ)、特に多孔質基材による基材付き片面接着シートであってもよく、この場合、該接着テープの基材側の面を、接着剤を用いてキャリアボードの全面又は所定の部位に貼り付け、該接着テープの粘着剤層を表面に有するキャリアボードとし、該粘着剤層の表面にFPCを貼着して固定することができる。
【0047】
本発明では、接着シートが貼付されたキャリアボードから接着シート自体を破損させることなく容易に剥離させるために、接着シートの引張強度が、5N/15mm以上(例えば、5〜150N/15mm)、さらに好ましくは8N/15mm以上(例えば、8〜50N/15mm)であることが望ましい。特に、接着シートの引張強度としては、電子部品の実装後においても5N/15mm以上(好ましくは8N/15mm以上)であることが好適である。すなわち、本発明では、加熱工程を経てFPCに電子部品を実装し、該電子部品が実装されたFPCをキャリアボードから剥離させた後に、キャリアボードに貼着されている接着シートを剥離させているので、電子部品の実装後の引張強度が重要となっている。従って、電子部品の実装後において、前記範囲の剥離強度を有していると、キャリアボードから接着シートを破損させることなく、容易に剥離させることが可能となり、接着シート剥離性を高めることができる。そのため、キャリアボードを再利用することも可能となる。
【0048】
また、本発明では、FPCに電子部品を実装させた後、該電子部品が実装されているFPCを粘着剤層から剥離させるために(すなわち、FPCのピックアップ性を高めるために)、粘着剤層とFPCとの接着力が7N/20mm以下(例えば、0.5〜7N/20mm)、さらに好ましくは1〜6N/20mmであることが望ましい。また、図1のように、両面接着シートを用いている場合、接着シートとキャリアボードとの接着力は、前記接着シートとFPCとの接着力と同様の範囲から選択することができる。本発明において、接着シートにおける接着力は、粘着剤やその添加剤等の種類及びその配合割合などを適宜選択して調整することができる。
【0049】
なお、ガイドピン(71,72)や搬送用の固定台8等についても特に制限されず、FPCへの電子部品の実装装置(特に自動実装装置)に応じて適宜選択することができる。
【0050】
本発明の接着シートは、それ単体で、各種物品の接合用途に使用できるが、特にFPC(フレキシブルプリント配線板)やその補強板に貼り合わせ、必要に応じて適宜の形状に打ち抜き加工される用途の接着シート(接着テープ等)として特に好ましく使用できる。本発明の方法では、キャリアボード上に設けられている粘着剤層にFPCを載せて貼着するだけで、FPCを固定することができ、従来のように接着テープを貼り付ける必要がない。また、キャリアボードからのFPCの取り外しは、単に電子部品が実装されたFPCを取り外すだけでよく、従来のように接着テープを取り外す必要がない。従って、キャリアボードに対するFPCの貼着及び剥離における作業性を大きく改善して、迅速に行うことができ、製造コストを低減することも可能となる。
【0051】
また、FPCの面の全面をキャリアボードに貼着により固定することができるので、強固に固定することが可能であり、キャリアボード(特にキャリアボードの表面に形成されている粘着剤層)とFPCとの間に隙間をほとんど又は全く生じさせない。従って、電子部品をFPCに実装する際に、位置ずれなど生じないので、高い位置精度で電子部品を実装することができる。
【0052】
さらに、前述のように、加熱工程(IR加熱工程など)を経ても、粘着剤層は特定の温度範囲で特定の貯蔵弾性率を有しているので、変形や劣化が生じない。そのため、粘着剤層による粘着性(接着性)及び剥離性は、加熱後においも良好なまま保持されており、FPCには脱離や糊残りなどが生じていない。また、加熱後、FPCには位置ずれが生じておらず、電子部品をFPCに高い位置精度で実装することができる。
【0053】
さらにまた、接着シートの電子部品の実装後における引張強度を5N/cmとすることにより、電子部品をFPCに実装後、接着シート自体もキャリアボードから破損させることなく容易に剥離させることができるようになる。
【0054】
特に、FPC固定用接着シートとして、多孔質基材による基材付き接着シート(特に両面接着シート)を用いた場合、前述のように、加熱工程を経ても、生じた水蒸気等の気体成分を多孔質基材を通して系外に放出することができるため、接着力がほとんど又は全く低下せず、FPCを所定の部位への固定を保持させることができる。しかも、電子部品をFPCに実装後は、該FPCを容易にキャリアボードの表面の粘着剤層から剥離することも可能である。この場合、粘着剤層とFPCとの接着力を7N/20mm以下とすることにより、キャリアボードに固定されているFPCを取り外すピックアップ性を向上させることができる。
【0055】
従って、本発明の接着シートは、FPC固定用接着シートとして極めて有用である。
【0056】
なお、FPCに実装する電子部品としては特に制限されず、例えば、IC、コンデンサ、コネクタ、抵抗、LED(発光ダイオード;Light Emitting Diode)などが挙げられる。
【0057】
【実施例】
つぎに、本発明の実施例を記載して、より具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、以下において、部とあるのは重量部を意味する。
【0058】
(実施例1)
アクリル酸2−エチルヘキシル97部、アクリル酸3部を210部のトルエン中で、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.3部の共存下、かつ窒素置換下に60〜80℃で攪拌しながら溶液重合処理して、粘度約120ポイズ、重合率99.2%、固形分32.3重量%の粘着剤溶液を調製し、この溶液100部にエポキシ系架橋剤(商品名「テトラッドC」三菱ガス化学社製)2部を添加し混合して、粘着剤組成物を調製した。該粘着剤組成物を剥離紙に塗布した後、熱風乾燥機中120℃で3分間乾燥処理をして厚さ50μmの粘着剤層(感圧性接着剤層)を形成した。この粘着剤層を多孔質基材としての中性レーヨン繊維による不織布(坪量23g/m2)の片面に転写して、FPC側の粘着剤層を形成し、FPC側粘着剤層を有する接着シートを作製した。
また、前記粘着剤溶液100部にエポキシ系架橋剤(商品名「テトラッドC」三菱ガス化学社製)0.5部を添加し混合して粘着剤組成物を調製し、該粘着剤組成物を剥離紙に塗布した後、熱風乾燥機中120℃で3分間乾燥処理をして厚さ50μmの粘着剤層(感圧性接着剤層)を形成した。該粘着剤層を、前記FPC側粘着剤層を有する接着シートの不織布側の面に転写して、キャリアボード側粘着剤層及びFPC側粘着剤層を有する多孔質基材による基材付き両面接着シートを作製した。
【0059】
(実施例2)
実施例1の粘着剤溶液100部に対して老化防止剤(商品名「イルガノックス1010」チバガイギー社製)2部を添加して、老化防止剤含有粘着剤溶液を調製した。該老化防止剤含有粘着剤溶液を粘着剤溶液として用いること以外は実施例1と同様にして、キャリアボード側粘着剤層及びFPC側粘着剤層を有する多孔質基材による基材付き両面接着シートを作製した。
【0060】
(実施例3)
多孔質基材としての中性レーヨン繊維による不織布(坪量23g/m2)に代えて、アラミド繊維による多孔質基材(商品名「ノーメックス」デュポン社製)を用いること以外は実施例1と同様にして、キャリアボード側粘着剤層及びFPC側粘着剤層を有する多孔質基材による基材付き両面接着シートを作製した。
【0061】
(実施例4)
アクリル酸ブチル98部、アクリル酸2部、及び2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(光重合開始剤)0.1部からなるプレミックスを窒素雰囲気中で紫外線に暴露して部分重合させ、粘度が約300ポイズのコーティング処理可能なシロップを調製した。このシロップ100部にトリメチロールプロパントリアクリレート(交叉結合剤)0.4部を添加し混合して、粘着剤組成物を調製した。該粘着剤組成物を、剥離紙に塗布した後、窒素ガス雰囲気下に光強度5mW/cm2の高圧水銀ランプにて900mJ/cm2の紫外線を照射して光重合処理をした後、熱風乾燥機中130℃で5分間乾燥処理をして、厚さ50μmの粘着剤層(感圧性接着剤層)を形成した。この粘着剤層を多孔質基材としてのレーヨン繊維による不織布(坪量14g/m2)の片面に転写した。
さらに、アクリル酸イソノニル100部、及び2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(光重合開始剤)0.3部からなるプレミックスを窒素雰囲気中で紫外線に暴露して部分重合させ、粘度が約200ポイズのコーティング処理可能なシロップを調製した。このシロップ100部にトリメチロールプロパントリアクリレート(交叉結合剤)0.2部を添加し混合して、粘着剤組成物を調製した後、該粘着剤組成物を、上記の片面に粘着剤層が転写されたレーヨン繊維による不織布(多孔質基材)における不織布側の面に直写して、窒素ガス雰囲気下に光強度5mW/cm2の高圧水銀ランプにて900mJ/cm2の紫外線を照射して光重合処理をした後、熱風乾燥機中130℃で5分間乾燥処理をして、多孔質基材による基材付き両面接着シート(シートの厚さ120μm)を作製した。
【0062】
(比較例1)
アクリル酸2−エチルヘキシル98.5部、及びアクリル酸1.5部を210部のトルエン中で、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.3部の共存下、かつ窒素置換下に60〜80℃で攪拌しながら溶液重合処理して、粘度約120ポイズ、重合率99.2%、固形分32.3重量%の粘着剤溶液を調製し、この溶液100部にエポキシ系架橋剤(商品名「テトラッドC」三菱ガス化学社製)0.5部を添加し混合して、粘着剤組成物を調製した。該粘着剤組成物を剥離紙に塗布した後、熱風乾燥機中120℃で3分間乾燥処理をして、厚さ50μmの粘着剤層(感圧性接着剤層)を形成した。この粘着剤層を多孔質基材としての中性レーヨン繊維による不織布(坪量23g/m2)の片面に転写して、FPC側の粘着剤層を形成し、FPC側粘着剤層を有する接着シートを作製した。
また、前記粘着剤溶液100部にエポキシ系架橋剤(商品名「テトラッドC」三菱ガス化学社製)0.2部を添加し混合して粘着剤組成物を調製し、該粘着剤組成物を剥離紙に塗布した後、熱風乾燥機中120℃で3分間乾燥処理をして厚さ50μmの粘着剤層(感圧性接着剤層)を形成した。該粘着剤層を、前記FPC側粘着剤層を有する接着シートの不織布側の面に転写して、キャリアボード側粘着剤層及びFPC側粘着剤層を有する多孔質基材による基材付き両面接着シートを作製した。
【0063】
(評価)
以上の実施例1〜4、及び比較例1で作製した各粘着シートに関して、貯蔵弾性率、引張強度、90°ピール引き剥がし接着力、IR加熱後のFPCのピックアップ性、IR加熱後の接着シートの剥離性、IR加熱した際の膨れ・剥がれの有無(IR加熱時の膨れ・剥がれ防止性)について、下記の方法により測定・評価した。これらの結果を表1に示す。
【0064】
[貯蔵弾性率]
実施例1〜4、及び比較例1に係る製法により作製された粘着剤組成物(FPC側粘着剤層に係る粘着剤組成物)をセパレータに塗布して、熱風乾燥機中、それぞれ所定の温度及び時間で乾燥処理をして厚さ100μmの粘着剤層(感圧性接着剤層)をそれぞれ作製し、該粘着剤層を積層して約1mmの厚みを有するシートを作製した。該シートを所定のサイズに打ち抜いて測定試料とし、該試料について貯蔵弾性率(Pa)を、レオメトリックス社製「ARES」を用いて、ジオメトリはパラレル・プレート、周波数は1Hz、温度は0及び250℃の条件で測定した。なお、評価結果は、表1の「貯蔵弾性率」の欄に示した。
【0065】
[引張強度]
実施例1〜4、及び比較例1により得られた各接着シートを、20mm幅に加工し、チャック間100mmの条件において、23℃で且つ相対湿度50%の条件で30分間エージングしたもの(初期)と、その後に赤外線により加熱(IR加熱)したもの(IR加熱後)とについて、引張試験機で、300mm/分の速度で破断した時の強度(N/15mm)を測定した。なお、評価結果は、表1の「引張強度」における各「初期」及び「IR加熱後」の対応する欄に示した。
【0066】
[90°ピール引き剥がし接着力]
実施例1〜4、及び比較例1により得られた各接着シートを、その片面に、厚さが25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製「カプトン100H」、FPCの基材として汎用されている)を貼り付けて、セパレータを剥がし、幅20mm、長さ100mmの粘着テープとし、該粘着テープを、被着体として、上記と同様のポリイミドフィルムとアルミニウム板とに、それぞれ2kgローラーで1往復させて貼り、23℃で且つ相対湿度50%の条件で30分間エージングしたもの(初期)と、その後に赤外線により加熱(IR加熱)したもの(IR加熱後)とについて、23℃、相対湿度50%の条件で引っ張り試験機により300mm/分の速度で90°ピール引き剥がし強度(N/20mm)を測定した。なお、評価結果は、それぞれ、表1の「90°ピール接着力」の「ポリイミド」及び「アルミ」における各「初期」及び「IR加熱後」の対応する欄に示した。
【0067】
[IR加熱後のFPCのピックアップ性]
キャリアボードとしてアルミニウム製キャリアボードを用いて、図1に示されているように、キャリアボード1つに対して6個のFPCをそれぞれ位置合わせをした後、該キャリアボードの表面に形成されている粘着剤層上に置き、手で押して接着させて、FPCをキャリアボードに固定した。その後、IR加熱を行い、IR加熱の直後及び室温まで冷却後に、FPCを接着シートから剥がして、該剥がす際の剥がし易さ、FPCへのストレスを、官能的に(手感触により)確認し、FPCのピックアップ性を評価した。なお、評価結果は、それぞれ、表1の「IR加熱後のFPCのピックアップ性」の「IR加熱直後」及び「室温冷却後」の対応する欄に示した。
【0068】
[IR加熱後の接着シートの剥離性]
前記IR加熱後のFPCのピックアップ性の測定後に、接着シートをアルミニウム製キャリアボードから剥がす際の剥がし易さ(易剥離性)について、官能的に(手感触により)確認して、接着シートの剥離性を評価した。なお、評価結果は、それぞれ、表1の「IR加熱後の接着シートの剥離性」の欄に示した。
【0069】
[IR加熱した際の膨れ・剥がれの有無]
前記IR加熱後のFPCのピックアップ性の測定において、IR加熱中又は加熱後、接着シートとアルミニウムキャリアボードとの間の膨れ・剥がれの有無を目視にて外観により観察して、IR加熱時の膨れ・剥がれ防止性を評価した。なお、評価結果は、表1の「IR加熱時の膨れ・剥がれの有無」の欄に示した。
【0070】
【表1】
【0071】
表1より、実施例1〜4の各接着シートは、粘着剤層の貯蔵弾性率(周波数:1Hz)が温度0〜300℃で103〜106Paの範囲にあるので、IR加熱が行われていても、粘着剤層の劣化などが生じておらず、FPCのピックアップ性が良好となっている。また、接着シートの引張強度も5N/15mm以上であるので、接着シートの剥離性も良好となっている。さらにまた、基材として多孔質基材を用いているので、IR加熱時の膨れ・剥がれ防止性を有している。従って実施例1〜4の各接着シートは、FPCにおける電子部品実装時にFPCを固定するための接着テープとして非常に重要なFPCのピックアップ性、接着シートの剥離性、IR加熱時の膨れ・剥がれ防止性のすべてを有している。
【0072】
一方、比較例1は、300℃における貯蔵弾性率が103Paより低いので、IR加熱後には、粘着剤層の劣化により軟化又は硬化が生じているためか、FPCのピックアップ性が不良となっている。しかも、接着シートの剥離性も不良であり、重剥離が生じている。
【0073】
【発明の効果】
本発明の接着シートによれば、粘着剤層の貯蔵弾性率が使用温度範囲で適度な範囲にあるので、IR加熱されても、粘着剤層の変形や劣化を抑制又は防止することができる。そのため、加熱工程を経ても、FPCが粘着剤層から脱離せず、しかもFPCに糊残りを生じさせずに剥がすことができる。特に、キャリアボードに対してフレキシブルプリント配線板の貼着及び剥離が容易である。しかも、加熱中に発生するガスによる膨れ・剥がれ現象を生じさせない。さらにまた、接着シート自体もキャリアボードから破損させることなく容易に剥離させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着シートを用いてFPCをキャリアボードに貼り付けた状態を示す概略図であり、図1(a)は上側から見た図、図1(b)は横側から見た図である。
【図2】本発明の接着シートの一例を示す断面図である。
【図3】本発明の接着シートの他の例を示す断面図である。
【図4】従来のFPCの固定方法の代表的な一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 フレキシブルプリント配線板固定用接着シート
2 粘着剤層
3 基材
11 フレキシブルプリント配線板固定用接着シート
21 粘着剤層
31 基材
4 フレキシブルプリント配線板
5 両面接着シート
51 両面接着シート5の粘着剤層
6 キャリアボード(マザーボード)
71 マザーボード固定用ガイドピン
72 FPC位置合わせ用ガイドピン
71a マザーボード固定用ガイドピン71の挿入用穿孔
72a FPC位置合わせ用ガイドピン72の挿入用穿孔
8 搬送用の固定台
9 接着テープ
Claims (4)
- フレキシブルプリント配線板の表面への電子部品の実装に際してフレキシブルプリント配線板をキャリアボードに固定するためのフレキシブルプリント配線板固定用接着シートであって、基材の少なくとも片面に、貯蔵弾性率(周波数:1Hz)が温度0〜300℃で103〜106Paの範囲にある粘着剤層が形成されており、
前記粘着剤層が、アルキル基の炭素数が4〜14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを、モノマー成分全量に対して80重量%以上含む(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体をベースポリマーとして含有するアクリル系粘着剤層である、フレキシブルプリント配線板固定用接着シート。 - 電子部品の実装後における引張強度が5N/15mm以上である請求項1記載のフレキシブルプリント配線板固定用接着シート。
- 基材が多孔質基材である請求項1又は2記載のフレキシブルプリント配線板固定用接着シート。
- 前記請求項1〜3の何れかの項に記載のフレキシブルプリント配線板固定用接着シートによりフレキシブルプリント配線板をキャリアボードに固定した後、前記フレキシブルプリント配線板の表面に電子部品を実装するフレキシブルプリント配線板への電子部品の実装方法。
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