JP5731775B2 - フレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープおよび両面粘着テープ付きフレキシブル印刷回路基板 - Google Patents

フレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープおよび両面粘着テープ付きフレキシブル印刷回路基板 Download PDF

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Description

本発明は、フレキシブル印刷回路基板の固定用途に用いる両面粘着テープおよび前記両面粘着テープ付きフレキシブル印刷回路基板に関する。
電子機器では、配線回路基板が用いられており、このような配線回路基板としては、フレキシブル印刷回路基板(「FPC」と称する場合がある)が広く利用されている。FPCは、通常、電子機器等の筺体や補強板などに固定された状態で用いられ、上記筺体や補強板への固定には両面粘着シート(両面感圧性接着シート)が使用されている。
FPCは、リフロー工程(ハンダリフロー工程)のような高温工程を経る場合があるが、このような高温工程を経た後、例えば、被着体の曲面となっている部分や段差を有する部分等に貼り付けた場合など、反発力が生じるような状態で貼り付けた場合に、被着体から両面粘着テープが剥がれてしまうという問題が生じていた。
これに対して、粘着剤層を形成するための粘着剤組成物に連鎖移動物質を添加した構成の両面粘着テープが知られている(特許文献1参照)。かかる両面粘着テープは、高温工程を経た際の粘着剤層のゲル分率の上昇が抑制されているため、高温工程を経た後に、反発力が生じるような状態で被着体に貼り付けた場合であっても、被着体からの剥がれや浮きの発生が抑制される。なお、反発力が生じるような状態で被着体に貼り付けた場合にも、剥がれや浮きを生じない特性を「耐反発性」と称する。
一方、電子機器の製造工程によっては、電子部品等の部品が実装された後のFPCに対して両面粘着テープが貼り付けられる場合がある。このような場合には、FPCに実装された電子部品等の破損を防止するために、小さな力(圧力)で両面粘着テープをFPCに貼り付け、固定する必要がある。
しかしながら、前記特許文献1に記載の両面粘着テープは、連鎖移動性物質の添加によって粘着剤層の常温における弾性率が高く、小さな力(圧力)で貼り付けた場合の粘着力が不足し、FPCに対して両面粘着テープを強固に固定できないという問題を有していた。このように、高温工程を経た後の耐反発性および小さな力で貼り付けた場合の粘着力(「軽圧着時の粘着力」と称する場合がある)の両方に優れた両面粘着テープは得られていないのが現状である。
特開2007−302868号公報
従って、本発明の目的は、軽圧着時の粘着力に優れ、なおかつ高温工程を経た後の耐反発性にも優れたフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープを提供することにある。
そこで、本発明者が鋭意検討した結果、10gのローラーを1往復させて圧着した時(軽圧着時)の180°引き剥がし粘着力を特定範囲に制御し、さらに、リフロー工程における加熱処理を施した後、反発力が生じるような状態で貼付した場合の浮き距離(リフロー後の浮き距離)を特定範囲に制御することによって、軽圧着時の粘着力に優れ、なおかつ高温工程を経た後の耐反発性にも優れたフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープが得られることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、10gのローラーを1往復させてステンレス板に圧着し5分間静置した後、引張速度300mm/分で測定される180°引き剥がし粘着力が6.5N/20mm以上であり、下記のリフロー後の浮き距離が2.5mm以下であることを特徴とするフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープを提供する。
上記リフロー後の浮き距離とは、両面粘着テープの一方の粘着面を厚さ0.5mm、幅10mm、長さ90mmのアルミニウム板に貼り合わせた試験体を、下記のリフロー工程における加熱処理条件にて加熱し、次いで、該試験体を、直径30mmの円柱に沿わせて、アルミニウム板側が内側となるように試験体の長さ方向に弧状に曲げた後、両面粘着テープの他方の粘着面をポリイミド板に対しロールラミネーターにて23℃、0.3m/分の条件で圧着して、23℃、50%RH条件下で24時間静置し、さらに70℃で2時間加熱した時に、ポリイミド板表面から浮き上がった試験体端部の高さをいう。上記リフロー工程における加熱処理条件は以下の通りである。
[リフロー工程における加熱処理条件]
(1)試験体をリフロー工程に投入してから130〜180秒後の間に、表面温度が175±10℃に達する。
(2)試験体をリフロー工程に投入してから200〜250秒後の間に、表面温度が230±10℃に達する。
(3)試験体をリフロー工程に投入してから260〜300秒後の間に、表面温度が255±15℃に達する
(4)試験体をリフロー工程に投入してから370秒後までに、リフロー工程が完了する。
さらに、前記のフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープは、フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂を少なくとも1種類含有する粘着剤組成物から形成された粘着剤層を少なくとも有する粘着テープであって、前記フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂のフェノール性水酸基価が1〜50mgKOH/gであることが好ましい。
さらに、前記のフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープにおいては、前記フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂が、テルペンフェノール系粘着付与樹脂、フェノール変性ロジン系粘着付与樹脂、又はフェノール系粘着付与樹脂から選択された少なくとも1種以上の粘着付与樹脂であることが好ましい。
さらに、前記のフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープにおいては、前記粘着剤組成物が、アクリル系ポリマーを含有する粘着剤組成物であって、前記粘着剤組成物における前記フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂の含有量が、アクリル系ポリマー(100重量部)に対して10〜50重量部であることが好ましい。
さらに、前記のフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープは、厚さが20〜110μmであることが好ましい。
また、本発明は、電気絶縁体層と、前記電気絶縁体層上に所定の回路パターンとなるように形成された導電体層とを少なくとも有するフレキシブル印刷回路基板の裏面側に、前記のフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープが貼付されていることを特徴とする両面粘着テープ付きフレキシブル印刷回路基板を提供する。
本発明のフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープは、軽圧着時の粘着力に優れ、なおかつ高温工程を経た後の耐反発性にも優れる。このため、小さな力で圧着した場合であってもFPCに対して両面粘着テープを十分に固定できるため、強い圧力をかけることのできない、電子部品等が実装されたFPCに対しても強固に固定することができる。さらに、リフロー工程等の高温工程を経た後、筺体等(被着体)の反発力がかかる部分に対して貼り付けた場合であっても、両面粘着テープの被着体からの剥がれや浮き等の不具合が生じない。このため、本発明のフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープを用いると、FPCの接着作業における作業性が向上するため、FPCを有する製品の生産性が向上し、さらに、FPCを有する製品の品質が向上する。
図1は、本発明のフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープのリフロー後の浮き距離の測定手順を表す概略図(側面図)である。 図2は、本発明のフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープのリフロー後の浮き距離の測定における、リフロー工程の加熱処理条件の温度プロファイル(試験体の表面温度プロファイル)の一例を表すグラフである。 図3は、実施例の実用特性の評価において用いた試験板を表す概略図(断面図)である。 図4は、実施例の実用特性の評価における、試験板とポリイミド板を貼り合わせた状態を表す概略図(平面図)である。
本発明のフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープ(以下、「本発明の両面粘着テープ」と称する場合がある)は、テープの両面が粘着面(粘着剤層表面)となっている両面粘着テープである。なお、本発明において、「粘着テープ」という場合には、シート状のもの、即ち、「粘着シート」も含まれるものとする。また、本発明の両面粘着テープにおける粘着剤層表面のことを、「粘着面」と称する場合がある。
本発明の両面粘着テープの、10gのローラーを1往復させてステンレス板に圧着し5分間静置した後、引張速度300mm/分で測定される180°引き剥がし粘着力(以下、「粘着力(10g圧着、5分後)」と称する場合がある)は、6.5N/20mm以上であり、好ましくは7.0N/20mm以上、より好ましくは8.0N/20mm以上である。上記粘着力(10g圧着、5分後)を6.5N/20mm以上とすることにより、被着体に貼り付ける際の力(圧力)が小さい場合であっても、優れた粘着力を発揮するため、被着体に対して強固に固定することができる。本発明の両面粘着テープにおいては、特に限定されないが、いずれの粘着面の粘着力(10g圧着、5分後)についても、上記範囲を満たすことが好ましい。
上記粘着力(10g圧着、5分後)を6.5N/20mm以上に制御することにより、本発明の両面粘着テープを被着体に対して貼り付ける(圧着する)際の圧力が小さい場合であっても、優れた粘着力を発揮できる。即ち、本発明の両面粘着テープは、優れた軽圧着時の粘着力を発揮できる。このため、具体的には、本発明の両面粘着テープを電子部品等が実装されたFPCに対して貼り付ける際に、大きな力(圧力)を加えることなく十分に貼付固定することができる点で有用である。上記粘着力(10g圧着、5分後)が6.5N/20mm未満である場合には、電子部品等が実装されたFPCに対して両面粘着テープを貼付固定するために大きな力を加える必要があり、圧着時に電子部品が破損する等の不具合が生じる場合がある。このように、本発明の両面粘着テープは、特に、電子部品等が実装された後のFPCに対して、両面粘着テープを貼付する場合に好ましく使用できる。
上記粘着力(10g圧着、5分後)は、具体的には、例えば、以下の方法により測定することができる。
本発明の両面粘着テープを幅20mmの短冊状に切り出し、テープ片を得る。なお、粘着力(10g、5分後)を測定する粘着面(測定面)に対して反対側の粘着面には、例えば、厚さ25μmのPETフィルム等を裏打ちしてもよい。
上記テープ片の粘着面(測定面)を、10gのローラー(幅:25mm)を1往復させることによって試験板(ステンレス板)に圧着し、測定サンプルを作製する。圧着時の圧着速度(ローラーを移動させる速度)は、例えば、1〜50mm/秒とすることができる。
試験板にテープ片を圧着し5分間静置した後、引張試験機を用いて試験板に対するテープ片の180°剥離試験(JIS Z0237(2000)に準拠)を行い、180°引き剥がし粘着力(N/20mm)を測定して、「粘着力(10g圧着、5分後)」とする。なお、剥離角度は180°、引張速度は300mm/分とし、測定は23℃、50%RHの条件下で行う。
より詳細には、後述の(評価)の「(1)軽圧着時の粘着力」に記載の方法により測定することができる。
本発明の両面粘着テープの、リフロー後の浮き距離は2.5mm以下(例えば、0〜2.5mm)であり、好ましくは0〜2.3mm、より好ましくは0〜2.0mmである。リフロー後の浮き距離を2.5mm以下とすることにより、高温工程を経た後にも優れた耐反発性を発揮することができる。本発明の両面粘着テープは、特に限定されないが、下記のリフロー後の浮き距離の測定において、いずれの粘着面をアルミニウム板に貼り合わせた場合にも、リフロー後の浮き距離が上記範囲に制御されることが好ましい。
上記リフロー後の浮き距離とは、両面粘着テープの一方の粘着面を厚さ0.5mm、幅10mm、長さ90mmのアルミニウム板に貼り合わせた試験体を、下記のリフロー工程における加熱処理条件にて加熱し、次いで、該試験体を、直径30mmの円柱に沿わせて、アルミニウム板側が内側となるように試験体の長さ方向に弧状に曲げた後、両面粘着テープの他方の粘着面をポリイミド板に対しロールラミネーターにて23℃、0.3m/分の条件で圧着して、23℃、50%RH条件下で24時間静置し、さらに70℃で2時間加熱した時に、ポリイミド板表面から浮き上がった試験体端部の高さをいう。また、上記リフロー工程における加熱処理条件は、以下の通りである。
[リフロー工程における加熱処理条件]
(1)試験体をリフロー工程に投入してから130〜180秒後の間に、表面温度が175±10℃に達する。
(2)試験体をリフロー工程に投入してから200〜250秒後の間に、表面温度が230±10℃に達する。
(3)試験体をリフロー工程に投入してから260〜300秒後の間に、表面温度が255±15℃に達する
(4)試験体をリフロー工程に投入してから370秒後までに、リフロー工程が完了する。
図1は、上記リフロー後の浮き距離の測定手順を示す概略図(模式図)である。図1における(1)の14は上記試験体を表し、試験体14は、両面粘着テープ12の一方の粘着面をアルミニウム板11に貼り合わせることによって得られる。なお、13は剥離ライナー(セパレータ)を表す。前記試験体を上記リフロー工程における加熱処理条件にて加熱した後、直径30mmの円柱に沿わせて、アルミニウム板側が内側となるように試験体の長さ方向に弧状に曲げることによって、(2)に示す状態の試験体が得られる。前記試験体の粘着面を被着体(ポリイミド板)15にロールラミネーターを用いて23℃、0.3m/分の条件で圧着することによって、(3)に示す状態の試験体(被着体に貼付された試験体)が得られる。これを23℃、50%RHの条件下で24時間保存し、さらに70℃で2時間加熱した後、被着体から浮き上がった試験体端部の高さ((4)において16で表される距離)を測定し、「リフロー後の浮き距離」とする。
上記リフロー工程(ハンダリフロー工程)としては、上記加熱処理条件を満足するリフロー工程であれば、特に限定されないが、例えば、リフロー工程を経る際の上記試験体の表面温度プロファイルが、図2に示すプロファイルとなるリフロー工程が挙げられる。図2において、縦軸は温度(Temperature)(℃:deg.C)であり、横軸は時間(Time)(sec.:秒)である。図2は、ピーク温度又は最大温度が270℃となる温度プロファイルの一例である。本発明において、リフロー工程における試験体の表面温度は、試験体の表面(アルミニウム板側の表面)に、熱電対を粘着テープ(ポリイミドフィルムを基材とする耐熱性粘着テープ)で固定し、温度センサーを介して連続的に測定することによって測定できる。
上記リフロー後の浮き距離を2.5mm以下に制御することにより、高温工程を経た後であっても優れた耐反発性を発揮することができる。具体的には、本発明の両面粘着テープを貼付したFPCがリフロー工程などの高温工程を経た後、例えば、被着体の曲面となっている部分や段差を有する部分等に貼付される場合など、反発力が生じるような状態で貼付された場合であっても、両面粘着テープ(粘着剤層)の被着体からの剥がれや浮きが抑制され、被着体に対して強固に固定することができる。上記リフロー後の浮き距離が2.5mmを超えて大きい場合には、両面粘着テープを貼付したFPCがリフロー工程などの高温工程を経た後に、反発力が生じるような状態で被着体に貼付された場合に、剥がれや浮きなどが生じやすい。
本発明の両面粘着テープは、基材(基材層)を有しない、いわゆる基材レスタイプの両面粘着テープであってもよいし、基材を有するタイプの両面粘着テープであってもよい。上記基材レスタイプの両面粘着テープとしては、例えば、粘着剤層のみからなる両面粘着テープなどが挙げられる。一方、基材を有するタイプの両面粘着テープとしては、基材の両面側に粘着剤層を有する両面粘着テープなどが挙げられる。中でも、打ち抜き加工性の観点から、基材を有するタイプの両面粘着テープが好ましい。なお、上記の「基材(基材層)」には、粘着テープの使用(貼付)時に剥離される剥離ライナー(セパレータ)は含まない。
[粘着剤層]
本発明の両面粘着テープを構成する粘着剤層を形成するための粘着剤の種類としては、特に限定されず、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤、エポキシ系粘着剤などの公知の粘着剤を使用することができる。これらの粘着剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、粘着剤は、いずれの形態を有している粘着剤であってもよく、例えば、エマルジョン型粘着剤、溶剤型(溶液型)粘着剤、活性エネルギー線硬化型粘着剤、熱溶融型粘着剤(ホットメルト型粘着剤)などが使用できる。
上記粘着剤層を形成するための粘着剤としては、設計の自由度の観点で、上記の中でもアクリル系粘着剤が好ましい。即ち、本発明の両面粘着テープを構成する粘着剤層は、アクリル系粘着剤層であることが好ましい。また、上記アクリル系粘着剤層は、アクリル系ポリマーを必須成分として含む粘着剤組成物(アクリル系粘着剤組成物)から形成された粘着剤層(アクリル系粘着剤層)であることが好ましい。上記粘着剤層(アクリル系粘着剤層)(100重量%)中のアクリル系ポリマーの含有量は、特に限定されないが、65重量%以上(例えば、65〜90重量%)が好ましく、より好ましくは68〜87重量%である。
上記アクリル系ポリマーは、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを必須のモノマー成分(単量体成分)として構成されるアクリル系ポリマーであることが好ましい。また、上記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分には、さらに、極性基含有単量体、多官能性単量体やその他の共重合性単量体が共重合モノマー成分として含まれていてもよい。これらの共重合モノマー成分を用いることにより、例えば、被着体への接着力を向上させたり、粘着剤層の凝集力を高めたりすることができる。なお、上記の「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び/又は「メタクリル」(「アクリル」及び「メタクリル」のうち、いずれか一方又は両方)を表し、他も同様である。
上記の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(以下、単に「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」と称する場合がある)としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどのアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。上記の中でも、アルキル基の炭素数が2〜10の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、より好ましくはアクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)、アクリル酸n−ブチル(BA)である。
上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、特に限定されないが、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、50〜99重量%が好ましく、より好ましくは80〜98重量%、さらに好ましくは85〜98重量%である。含有量を50重量%以上とすることにより、アクリル系ポリマーとしての特性(粘着性など)を発生させることが容易となる。
上記の極性基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などのカルボキシル基含有単量体(無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物基含有単量体も含む);(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、ビニルアルコール、アリルアルコールなどのヒドロキシル基(水酸基)含有単量体;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミドなどのアミド基含有単量体;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのグリシジル基含有単量体;アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどのシアノ基含有単量体;N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリンの他、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール等の複素環含有ビニル系単量体;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系単量体;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有単量体;2−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェートなどのリン酸基含有単量体;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどのイミド基含有単量体;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有単量体などが挙げられる。なお、上記の極性基含有単量体は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。上記の中でも、極性基含有単量体としては、カルボキシル基含有単量体が好ましく、より好ましくは、アクリル酸(AA)である。
上記の極性基含有単量体の含有量は、特に限定されないが、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、1〜50重量%が好ましく、より好ましくは2〜20重量%、さらに好ましくは2〜15重量%である。極性基含有単量体の含有量を1重量%以上とすることにより、凝集力が低くなり過ぎず、粘着力が向上する。一方、極性基含有単量体の含有量を50重量%以下とすることにより、粘着剤層が硬くなり過ぎず、粘着力が向上する。
また、極性基含有単量体以外のその他の共重合性単量体としては、例えば、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル;フェニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;エチレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレンなどのオレフィン又はジエン類;ビニルアルキルエーテルなどのビニルエーテル類;塩化ビニルなどが挙げられる。
上記アクリル系ポリマーは、上記のモノマー成分を公知乃至慣用の重合方法により重合して調製することができる。アクリル系ポリマーの重合方法としては、例えば、溶液重合方法、乳化重合方法、塊状重合方法や活性エネルギー線照射による重合方法(活性エネルギー線重合方法)などが挙げられる。上記の中でも透明性、耐水性、コストなどの点で、溶液重合方法、活性エネルギー線重合方法が好ましく、より好ましくは溶液重合方法である。
上記の溶液重合に際しては、各種の一般的な溶剤を用いることができる。このような溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などの有機溶剤が挙げられる。溶剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記アクリル系ポリマーの重合に際して用いられる重合開始剤などは、特に限定されず、公知乃至慣用のものの中から適宜選択して使用することができる。より具体的には、重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド(過酸化ベンゾイル)、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン等の過酸化物系重合開始剤などの油溶性重合開始剤が好ましく例示される。重合開始剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。重合開始剤の使用量としては、特に限定されず、従来、重合開始剤として利用可能な範囲であればよい。
上記アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、特に限定されないが、−70〜−30℃が好ましく、より好ましくは−65〜−35℃である。ガラス転移温度を−70℃以上とすることにより、耐熱性が向上する。一方、ガラス転移温度を−30℃以下とすることにより、軽圧着時の粘着力が向上する。
上記アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、下記式で表されるガラス転移温度(理論値)である。
1/Tg = W1/Tg1+W2/Tg2+・・・+Wn/Tgn
上記式中、Tgはアクリル系ポリマーのガラス転移温度(単位:K)、Tgiはモノマーiがホモポリマーを形成した際のガラス転移温度(単位:K)、Wiはモノマーiの全モノマー成分中の重量分率を表す(i=1、2、・・・・n)。なお、上記はアクリル系ポリマーがモノマー1、モノマー2、・・・、モノマーnのn種類のモノマー成分から構成される場合の計算式である。
なお、上記アクリル系ポリマーのガラス転移温度は、例えば、アクリル系ポリマーを構成するモノマーの種類や含有量などによって制御することができる。
上記アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、特に限定されないが、40万〜150万が好ましく、より好ましくは45万〜140万、さらに好ましくは50万〜130万である。アクリル系ポリマーの重量平均分子量を40万以上とすることにより、凝集力が向上する。一方、150万以下とすることにより、塗工性が向上する。
なお、アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、重合開始剤の種類やその使用量、重合の際の温度や時間の他、モノマー濃度、モノマー滴下速度などによりコントロールすることができる。
本発明の両面粘着テープを構成する粘着剤層を形成するための粘着剤組成物は、上記アクリル系ポリマーに加えて、フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂(粘着付与剤)を含有することが好ましい。即ち、本発明の両面粘着テープは、フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂を少なくとも1種類含有する粘着剤組成物から形成された粘着剤層を少なくとも有する粘着テープであることが好ましい。フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂を含有することにより、軽圧着時の粘着力と高温工程を経た後の耐反発性の両方をバランスよく発揮することができる。なお、「フェノール性水酸基」とは、芳香族環を構成する炭素原子に直接結合している水酸基(ヒドロキシル基)をいう。
上記フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂としては、テルペンフェノール系粘着付与樹脂、フェノール変性ロジン系粘着付与樹脂、フェノール系粘着付与樹脂などが挙げられる。上記フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂は単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。上記の中でも、テルペンフェノール系粘着付与樹脂、フェノール変性ロジン系粘着付与樹脂、又はフェノール系粘着付与樹脂から選択された少なくとも1種以上の粘着付与樹脂が好ましく、、リフロー後耐反発性と軽圧着時の粘着力の両立の観点では、フェノール変性ロジン系粘着付与樹脂が特に好ましい。
上記テルペンフェノール系粘着付与樹脂としては、例えば、各種テルペン系樹脂(α−ピネン重合体、β−ピネン重合体、ジペンテン重合体など)をフェノール変性した、フェノール変性テルペン系樹脂(テルペンフェノール系樹脂)などが挙げられる。
上記フェノール変性ロジン系粘着付与樹脂としては、例えば、各種ロジン類(未変性ロジン、変性ロジンや、各種ロジン誘導体など)に、フェノールを酸触媒で付加させ熱重合することにより各種ロジン類をフェノール変性した、フェノール変性ロジン系樹脂(ロジン変性フェノール系樹脂)などが挙げられる。
上記フェノール系粘着付与樹脂としては、各種フェノール類[例えば、フェノール、レゾルシン;クレゾール類(m−クレゾール、p−クレゾール)、キシレノール類(3,5−キシレノールなど)、p−イソプロピルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−ドデシルフェノール等のアルキルフェノール類(特にp−アルキルフェノール類)など]と、ホルムアルデヒドとの縮合物(例えば、アルキルフェノール系樹脂、フェノールホルムアルデヒド系樹脂、キシレンホルムアルデヒド系樹脂など)の他、前記フェノール類とホルムアルデヒドとをアルカリ触媒で付加反応させたレゾールや、前記フェノール類とホルムアルデヒドとを酸触媒で縮合反応させて得られるノボラックなどが挙げられる。なお、アルキルフェノール類におけるアルキル基の炭素数としては、特に限定されないが、例えば、1〜18の範囲から適宜選択することができる。
上記フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂のフェノール性水酸基価は、特に限定されないが、例えば、1〜50mgKOH/gであることが好ましく、より好ましくは1〜40mgKOH/g、さらに好ましくは1〜35mgKOH/gである。フェノール性水酸基価を1mgKOH/g以上とすることにより、高温工程を経た後の耐反発性が向上する。一方、フェノール性水酸基価を50mgKOH/g以下とすることにより、軽圧着時の粘着力が向上する。
なお、上記フェノール性水酸基価は、フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂1g中に含まれるフェノール性水酸基の量を、前記フェノール性水酸基をアセチル化させたときにフェノール性水酸基と結合した酢酸を中和するために必要な水酸化カリウムの量(mg)で表したものである。従って、前記フェノール性水酸基価は、フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂中に存在するフェノール性水酸基の量の指標となる。上記フェノール性水酸基価は、JIS K0070に準じて測定することができる。具体的には、例えば、以下の方法[フェノール性水酸基価の測定方法]により測定することができる。
[フェノール性水酸基価の測定方法]
<試薬>
・アセチル化試薬:無水酢酸25gを取り、ピリジンを加えて全量を100mLとし、十分に攪拌したもの。
・滴定試薬:0.5mol/L 水酸化カリウムエタノール溶液
・その他:トルエン、ピリジン、エタノール、蒸留水
<操作>
(1)平底フラスコに試料(フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂)を約2g精秤採取し、アセチル化試薬5mL及びピリジン10mLを加え、空気冷却管を装着する。
(2)100℃で70分間加熱後、放冷し、空気冷却管の上部から溶剤としてトルエンを35mL加え、攪拌後、蒸留水1mLを加えて攪拌し、無水酢酸を分解する。分解を完全にするため、再度10分間加熱し、放冷する。
(3)エタノールにて空気冷却管を洗い、取り外した後、溶剤としてピリジン50mLを加え攪拌する。
(4)0.5mol/L水酸化カリウムエタノール溶液をホールピペットを用いて25mL加える。
(5)0.5mol/L水酸化カリウムエタノール溶液で電位差滴定を行う。フェノール性水酸基価は、下記式により算出する。
Figure 0005731775
なお、上記式中、Bは空試験に用いた0.5mol/L水酸化カリウムエタノール溶液の量(mL)、Cは試料に用いた0.5mol/L水酸化カリウムエタノール溶液の量(mL)、fは0.5mol/L水酸化カリウムエタノール溶液のファクター、Sは試料の採取量(g)、Dは試料の酸価を表し、28.05は水酸化カリウムの分子量である56.11の半分の量(56.11×1/2)である。
本発明の両面粘着テープを構成する粘着剤層を形成するための粘着剤組成物における、上記フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂の含有量は、特に限定されないが、例えば、アクリル系ポリマー100重量部に対して、10〜50重量部が好ましく、より好ましくは13〜48重量部、さらに好ましくは15〜45重量部である。含有量を10重量部以上とすることにより、高温工程を経た後の耐反発性が向上する。一方、含有量を50重量部以下とすることにより、低温での粘着力が向上する。
上記粘着剤組成物におけるフェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂の、フェノール性水酸基価を上記範囲に制御する方法としては、例えば、フェノール性水酸基価が1〜50mgKOH/gである粘着付与樹脂を用いる方法を挙げることができる。フェノール性水酸基価が1〜50mgKOH/gである粘着付与樹脂としては、例えば、商品名「タマノル803L」(荒川化学工業(株)製、フェノール性水酸基価:1mgKOH/g以上、20mgKOH/g未満)、商品名「タマノル901」(荒川化学工業(株)製、フェノール性水酸基価:1mgKOH/g以上、20mgKOH/g未満)、商品名「スミライトレジンPR−12603」(住友ベークライト(株)製、フェノール性水酸基価:1mgKOH/g以上、20mgKOH/g未満)などの市販品を使用することもできる。
なお、上記粘着剤組成物がフェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂を2種類以上含む場合には、フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂全量(100重量%)に対する、フェノール性水酸基価が1〜50mgKOH/gである粘着付与樹脂の割合(配合割合)は、特に限定されないが、30重量%以上であることが好ましく、より好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上である。配合割合を30重量%以上とすることにより、粘着剤組成物中のフェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂のフェノール性水酸基価を上述の特定範囲に制御しやすいため、軽圧着時の粘着力と高温工程を経た後の耐反発性の両立が容易となる。
本発明の両面粘着テープにおける粘着剤層を形成する粘着剤組成物が上記フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂を含有する場合に、本発明の両面粘着テープが優れた高温工程を経た後の耐反発性と優れた軽圧着時の粘着力を発揮するのは、以下の理由によるものと推定される。
フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂を含有することにより、該粘着付与樹脂のフェノール性水酸基が、リフロー工程などの高温工程を経た時の熱によって発生するラジカル種を捕捉することによって、粘着剤層のゲル分率の上昇が抑えられ、その結果、高温工程を経た後の耐反発性が向上する。一方、一般に、フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂を含有する場合には、常温において粘着剤層が硬くなる傾向があるため、軽圧着時の粘着力が低下するという問題が生じる。このような問題に対して、本発明においては、前記フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂のフェノール性水酸基価を1〜50mgKOH/gに制御することによって、常温における粘着剤層の高弾性率化を抑制し、軽圧着時の粘着力を向上させている。
さらに、本発明の両面粘着テープを構成する粘着剤層を形成するための粘着剤組成物は、架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤を用いることにより、粘着剤層を構成するベースポリマー(例えば、アクリル系ポリマー)を架橋させ、粘着剤層の凝集力を一層大きくすることができる。架橋剤としては、特に限定されず、公知乃至慣用のものの中から適宜選択して使用することができる。具体的には、例えば、多官能性メラミン化合物(メラミン系架橋剤)、多官能性エポキシ化合物(エポキシ系架橋剤)、多官能性イソシアネート化合物(イソシアネート系架橋剤)が好ましく使用される。架橋剤は単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。上記の中でも、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤が好ましく、より好ましくはエポキシ系架橋剤である。
上記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、1,2−エチレンジイソシアネート、1,4−ブチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類;シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネートなどの脂環族ポリイソシアネート類;2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート類などが挙げられ、その他、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート付加物[日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「コロネートL」]、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート付加物[日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「コロネートHL」]なども用いられる。
上記エポキシ系架橋剤としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、ジグリシジルアニリン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジル−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシジルエーテルの他、分子内にエポキシ基を2つ以上有するエポキシ系樹脂などが挙げられる。市販品としては、例えば、三菱ガス化学(株)製、商品名「テトラッドC」を用いることができる。
上記粘着剤組成物における架橋剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、アクリル系粘着剤層の場合には、上記アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.02〜0.15重量部が好ましく、より好ましくは0.025〜0.08重量部、さらに好ましくは0.03〜0.07重量部である。架橋剤の含有量を0.02重量部以上とすることにより、粘着剤層の凝集力が向上する。一方、含有量を0.15重量部以下とすることにより、粘着剤層が常温において硬くなり過ぎず、耐反発性が向上する。
さらに、上記粘着剤組成物は、酸化防止剤(老化防止剤)を含有することが好ましい。酸化防止剤を含有することにより、リフロー工程などの高温工程を経た場合の粘着剤層の熱劣化が抑制されるため、硬くなることがなく、粘着力の低下を抑制できる。
上記酸化防止剤としては公知慣用のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤などのフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤などのアミン系酸化防止剤などが挙げられる。なお、酸化防止剤としては、例えば、商品名「Irganox1010」(チバ・ジャパン(株)製)などの市販品を用いることもできる。
上記粘着剤組成物における酸化防止剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、アクリル系ポリマー100重量部に対して、0〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜3重量部である。含有量を0.5重量部以上とすることにより、高温工程を経た場合の粘着剤層の熱劣化が抑制されるため硬くならず、粘着力の低下を抑制できる。
また、上記粘着剤組成物は、必要に応じて、架橋促進剤、充填剤、着色剤(顔料や染料など)、紫外線吸収剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤、帯電防止剤などの公知の添加剤や溶剤(前述のアクリル系ポリマーの溶液重合の際に使用可能な溶剤など)を含有していてもよい。
上記粘着剤組成物は、特に限定されないが、例えば、アクリル系ポリマー(又はアクリル系ポリマー溶液)、フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂、架橋剤、酸化防止剤、溶剤やその他の添加剤を混合することにより、調製することができる。
本発明の両面粘着テープを構成する粘着剤層の形成方法としては、特に限定されないが、上記粘着剤組成物を、基材又は剥離ライナーに塗布(塗工)し、必要に応じて、乾燥及び/又は硬化する方法を挙げることができる。
なお、上記粘着剤層の形成方法における塗布(塗工)には、公知のコーティング法を用いることが可能であり、慣用のコーター、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーターなどを用いることができる。
本発明の両面粘着テープを構成する粘着剤層の厚さは、特に限定されないが、例えば、15〜110μmが好ましく、より好ましくは20〜60μm、さらに好ましくは20〜55μmである。厚さを15μm以上とすることにより、軽圧着時の粘着力および耐反発性が向上する。また、貼付時に発生する応力が分散されやすく、剥がれが生じにくくなる。一方、厚さを110μm以下とすることにより、製品の小型化や薄膜化に有利となる。なお、特に限定されないが、本発明の両面粘着テープが基材を有する場合には、基材の両面側に形成されたどちらの粘着剤層についても、厚みが上記範囲を満たすことが好ましい。
上記粘着剤層のゲル分率は、特に限定されないが、20〜70%(重量%)が好ましく、より好ましくは28〜65%である。上記ゲル分率は、酢酸エチル不溶分として求めることができ、具体的には、粘着剤層を酢酸エチル中に23℃で7日間浸漬した後の不溶分の、浸漬前の試料に対する重量分率(単位:重量%)として求められる。ゲル分率を20%以上とすることにより、粘着剤層の凝集力が向上する。一方、ゲル分率を70%以下とすることにより、粘着剤層が常温において硬くなり過ぎず、耐反発性が向上する。なお、特に限定されないが、本発明の両面粘着テープが基材を有する場合には、基材の両面側に形成されたどちらの粘着剤層についても、ゲル分率が上記範囲を満たすことが好ましい。
上記ゲル分率(溶剤不溶分の割合)は、具体的には、例えば、以下の「ゲル分率の測定方法」により算出される値である。
(ゲル分率の測定方法)
本発明の両面粘着テープから粘着剤層:約0.1gを採取し、平均孔径0.2μmの多孔質テトラフルオロエチレンシート(商品名「NTF1122」、日東電工(株)製)に包んだ後、凧糸で縛り、その際の重量を測定し、該重量を浸漬前重量とする。なお、該浸漬前重量は、粘着剤層(上記で採取した粘着剤層)と、テトラフルオロエチレンシートと、凧糸との総重量である。また、テトラフルオロエチレンシートと凧糸との合計重量も測定しておき、該重量を包袋重量とする。
次に、粘着剤層をテトラフルオロエチレンシートで包み凧糸で縛ったもの(「サンプル」と称する)を、酢酸エチルで満たした50ml容器に入れ、23℃にて7日間静置する。その後、容器からサンプル(酢酸エチル処理後)を取り出して、アルミニウム製カップに移し、130℃で2時間、乾燥機中で乾燥して酢酸エチルを除去した後、重量を測定し、該重量を浸漬後重量とする。
そして、下記の式からゲル分率を算出する。
ゲル分率(重量%)=(A−B)/(C−B)×100
(上記式において、Aは浸漬後重量であり、Bは包袋重量であり、Cは浸漬前重量である。)
なお、上記ゲル分率は、例えば、アクリル系ポリマーのモノマー組成、重量平均分子量、架橋剤の使用量(添加量)等により制御することができる。
上記粘着剤層の動的粘弾性測定により測定される23℃における貯蔵弾性率(以下、「貯蔵弾性率(23℃)」又は「G’(23℃)」と称する場合がある)は、特に限定されないが、4.0×104〜5.0×106Paが好ましく、より好ましくは1.0×105〜2.0×106Paである。貯蔵弾性率(23℃)を4.0×104Pa以上とすることにより、粘着剤層の凝集力が向上する。一方、貯蔵弾性率(23℃)を5.0×106Pa以下とすることにより、軽圧着時の粘着力が向上する。なお、特に限定されないが、本発明の両面粘着テープが基材を有する場合には、基材の両面側に形成されたどちらの粘着剤層についても、貯蔵弾性率(23℃)が上記範囲を満たすことが好ましい。
上記の貯蔵弾性率(23℃)は、動的粘弾性測定により測定される。例えば、上記粘着剤層を厚さ約1.5mm程度になるように複数層積層させ、Reometric Scientific社製「Advanced Reometric Expansion System(ARES)」にて、せん断モードで、周波数1Hzの条件で、−70〜200℃の範囲で昇温速度5℃/分で測定することができる。
なお、上記の貯蔵弾性率(23℃)は、ポリマーの組成、粘着付与剤の種類および添加量等により制御することができる。
[基材]
本発明の両面粘着テープが基材を有するタイプの両面粘着テープである場合には、基材としては、特に限定されないが、例えば、耐熱性を有する基材が好ましく、具体的には、布、不織布、フェルト、ネットなどの繊維系基材;各種の紙などの紙系基材;金属箔、金属板などの金属系基材;各種樹脂(オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、アミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィドなど)によるフィルムやシートなどのプラスチック系基材;ゴムシートなどのゴム系基材;発泡シートなどの発泡体や、これらの積層体等の適宜な薄葉体を用いることができる。なお、基材は単層の形態を有していてもよく、また、複層の形態を有していてもよい。
本発明においては、基材としては、耐熱性、粘着剤(粘着剤層)の投錨性、コストなどの観点から、繊維系基材が好ましく、特に不織布がより好ましい。不織布としては、耐熱性を有する天然繊維による不織布を好ましく使用することができ、中でもマニラ麻を含む不織布(マニラ麻系不織布)がより好ましい。
上記基材の厚さとしては、特に限定されないが、例えば、9〜30μmが好ましく、より好ましくは10〜25μm、さらに好ましくは11〜21μmである。厚さを9μm以上とすることにより、打ち抜き加工性が向上する。一方、厚さを30μm以下とすることにより、粘着力が低下しない。
上記基材が不織布である場合、不織布の坪量としては、特に限定されないが、例えば、4〜15g/m2が好ましく、より好ましくは4.5〜10g/m2である。坪量を4g/m2以上とすることにより、強度が向上する。一方、坪量を15g/m2以下とすることにより、厚さを上記範囲に制御しやすくなる。
なお、上記基材の強度としては、特に限定されないが、例えば、長手方向(MD、機械方向ともいう)の引張強度が2N/15mm以上であることが好ましく、より好ましくは5N/15mm以上である。
上記基材の表面には、必要に応じて、粘着剤層との密着性を高めるため、公知慣用の表面処理、例えば、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的方法による酸化処理等が施されていてもよく、下塗り剤によるコーティング処理等が施されていてもよい。
本発明の両面粘着テープは、上記粘着剤層や上記基材以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、他の層(例えば、中間層、下塗り層など)を有していてもよい。
本発明の両面粘着テープの厚さ(一方の粘着面から他方の粘着面までの厚さ)は、特に限定されないが、例えば、20〜110μmが好ましく、より好ましくは40〜60μmである。厚さを20μm以上とすることにより、粘着力が向上する。一方、厚さを110μm以下とすることにより、製品の小型化や薄膜化に有利となる。
本発明の両面粘着テープの製造方法としては、公知慣用の方法を用いることができ、特に限定されないが、例えば、基材を有しない場合には、剥離ライナー上に粘着剤層を形成することにより製造することができる。一方、本発明の両面粘着テープが基材を有する場合には、例えば、基材の表面に粘着剤層を直接形成してもよいし(直写法)、剥離ライナー上に粘着剤層を形成した後、基材に転写する(貼り合わせる)ことにより、基材上に粘着剤層を設けてもよい(転写法)。
本発明の両面粘着テープの粘着剤層表面(粘着面)は、使用時までは剥離ライナー(セパレータ)により保護されていてもよい。なお、両面粘着テープの各粘着面は、2枚の剥離ライナーによりそれぞれ保護されていてもよいし、両面が剥離面となっている剥離ライナー1枚により、ロール状に巻回される形態で保護されていてもよい。剥離ライナーは粘着剤層の保護材として用いられており、被着体に貼付する際に剥がされる。なお、剥離ライナーは必ずしも設けられていなくてもよい。中でも、本発明の両面粘着テープは、圧着前の作業性の観点で、両側の粘着面上にそれぞれ剥離ライナーを有することが好ましい。即ち、本発明の両面粘着テープはダブルセパレータタイプの両面粘着テープであることが好ましい。
上記剥離ライナーとしては、特に限定されないが、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離処理剤(剥離剤)により表面処理されたプラスチックフィルムや紙などの、剥離処理層を有する剥離ライナー;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体等のフッ素系ポリマーからなる低接着性基材;オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)等の無極性ポリマーからなる低接着性基材などを用いることができる。中でも、コスト、剥離強度(剥離力)の制御の観点で、シリコーン系剥離剤による剥離処理層を有する剥離ライナー(シリコーン系剥離ライナー)が好ましい。
上記シリコーン系剥離剤としては、特に限定されないが、例えば、熱硬化型シリコーン系剥離剤、電離性放射線硬化型シリコーン系剥離剤などが挙げられる。中でも、後述のシリコーン移行量を低減し、軽圧着時の粘着力を向上させる観点で、熱硬化型シリコーン系剥離剤が好ましい。特に、乾燥及び/又は硬化後のシリコーン系剥離処理層において低分子量の未架橋成分の少ないシリコーン配合としたシリコーン系剥離剤が望ましい。
上記剥離ライナーにおいて、シリコーン系剥離剤として用いられる熱硬化型シリコーン系剥離剤としては、熱により硬化が生じるタイプのシリコーン系剥離剤であれば特に限定されないが、熱による付加反応型の架橋(硬化反応)により硬化して剥離性皮膜を形成するタイプの熱付加反応型シリコーン系剥離剤が好ましい。熱硬化型シリコーン系剥離剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記熱付加反応型シリコーン系剥離剤としては、分子中にSi−H結合を有する基に対して反応性を有する基を有しているポリシロキサン系ポリマーと、分子中にケイ素原子に結合している水素原子を有しているポリシロキサン系ポリマーとを含有する熱付加反応型ポリシロキサン系剥離剤を用いることができる。なお、「Si−H結合」とは、「ケイ素原子(Si)と水素原子(H)との結合」を意味している。
分子中にSi−H結合を有する基に対して反応性を有する基を有しているポリシロキサン系ポリマーにおいて、Si−H結合を有する基に対して反応性を有する基としては、例えば、ビニル基やヘキセニル基等のアルケニル基などが挙げられる。前記の分子中にSi−H結合を有する基に対して反応性を有する基を有しているポリシロキサン系ポリマーは、前記アルケニル基を分子中に2個以上有していることが好ましい。また、分子中にケイ素原子に結合している水素原子を有しているポリシロキサン系ポリマーは、ケイ素原子に結合している水素原子を分子中に2個以上有していることが好ましい。従って、熱付加反応性シリコーン系剥離剤としては、分子中にアルケニル基を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーと、分子中にケイ素原子に結合している水素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーとを含有するシリコーン系剥離剤が好ましい。
分子中にアルケニル基を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーにおいて、アルケニル基は通常、主鎖又は骨格を形成しているポリシロキサン系ポリマーのケイ素原子(例えば、末端のケイ素原子や、主鎖内部のケイ素原子など)に直接結合している。従って、分子中にアルケニル基を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーとしては、ケイ素原子に直接結合しているアルケニル基を分子中に2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーが好ましい。なお、主鎖又は骨格を形成しているポリシロキサン系ポリマーとしては、例えば、ポリジメチルシロキサン系ポリマー、ポリジエチルシロキサン系ポリマー、ポリメチルエチルシロキサン系ポリマー等のポリアルキルアルキルシロキサン系ポリマーや、ポリアルキルアリールシロキサン系ポリマーの他、ケイ素原子含有モノマー成分が複数種用いられている共重合体[例えば、ポリ(ジメチルシロキサン−ジエチルシロキサン)など]などが挙げられ、中でも、ポリジメチルシロキサン系ポリマーが好ましい。
一方、分子中にケイ素原子に結合している水素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーにおいて、水素原子が結合しているケイ素原子は、主鎖中のケイ素原子、側鎖中のケイ素原子のいずれであってもよい。分子中にケイ素原子に結合している水素原子を2個以上有するポリシロキサン系ポリマーとしては、ポリジメチルハイドロジェンシロキサン系ポリマー[例えば、ポリ(ジメチルシロキサン−メチルシロキサン)等]が好ましい。なお、熱付加反応型シリコーン系剥離剤において、分子中にケイ素原子に結合している水素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーは、架橋剤としての機能を有している。
分子中にケイ素原子に結合している水素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーの使用量としては、特に限定されず、皮膜の硬化性、剥離強度などに応じて適宜選択することができる。具体的には、分子中にケイ素原子に結合している水素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーは、皮膜を十分に硬化させるためには、分子中にケイ素原子に結合している水素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーにおける、水素原子が結合しているケイ素原子(即ち、Si−H結合におけるケイ素原子)のモル数(「モル数(X)」と称する場合がある)と、分子中にアルケニル基を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーにおける、アルケニル基のモル数(「モル数(Y)」と称する場合がある)とが、モル数(X)≧モル数(Y)となる割合で用いることが好ましく、通常、モル数(X)/モル数(Y)が1.0〜2.0(好ましくは1.2〜1.6)となる割合で用いられる。
分子中にアルケニル基を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーを、分子中にケイ素原子に結合している水素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマー(架橋剤)により硬化させる際には、触媒を用いることができる。前記触媒としては、特に限定されないが、白金系触媒(例えば、白金微粒子、塩化白金酸又はその誘導体等の白金系化合物など)が好ましい。触媒の使用量としては、特に限定されないが、分子中にアルケニル基を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーに対して、0.1〜1000ppmが好ましく、より好ましくは1〜100ppmである。
熱付加反応型シリコーン系剥離剤は、前記構成成分(例えば、分子中にアルケニル基を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマー、分子中にケイ素原子に結合している水素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマー、必要に応じて触媒や各種添加剤など)を、必要に応じて有機溶剤を用いて混合することにより調製することができる。なお、熱付加反応型シリコーン系剥離剤は、ポリシロキサン系ポリマー等のポリマー成分が有機溶剤に溶解された状態で用いることができる。熱付加反応型シリコーン系剥離剤には、公知乃至慣用の添加剤[例えば、充填剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、着色剤(染料や顔料等)など]が適宜配合されていてもよい。
本発明の両面粘着テープにおける剥離ライナーのライナー基材(剥離ライナー用基材)としては、特に限定されず、プラスチック系基材、紙系基材、繊維系基材などの各種基材を用いることができる。前記ライナー基材は単層、積層体のいずれの形態を有していてもよい。上記プラスチック系基材としては、各種のプラスチック系基材から適宜選択することができ、例えば、ポリオレフィン系基材(ポリエチレン系基材、ポリプロピレン系基材等)、ポリエステル系基材(ポリエチレンテレフタレート系基材、ポリエチレンナフタレート系基材、ポリブチレンテレフタレート系基材等)、ポリアミド系基材(いわゆる、「ナイロン」系基材等)、セルロース系基材(いわゆる、「セロハン」系基材)などが挙げられる。また、紙系基材としては、各種の紙系基材から適宜選択することができ、例えば、和紙、洋紙、上質紙、グラシン紙、クラフト紙、クルパック紙、クレープ紙、クレーコート紙、合成紙、原紙の表面にアクリル系樹脂やポリビニルアルコール樹脂をコーティングした紙(以下、「樹脂コーティング紙」という)などが挙げられる。中でも、紙系基材が好ましく、グラシン紙、樹脂コーティング紙が特に好ましい。
上記ライナー基材に対しては、必要に応じて、表面にコロナ放電処理等の各種表面処理を施したり、エンボス加工等の各種表面処理を施してもよい。
上記ライナー基材の厚みは、特に限定されず、用途等に応じて適宜選択することができ、一般には、2〜200μmが好ましく、より好ましくは25〜150μmである。
上記剥離ライナーの厚みは、特に限定されないが、70〜130μmが好ましく、より好ましくは80〜120μmである。
本発明の両面粘着テープにおける剥離ライナーは、特に限定されないが、例えば、ライナー基材の表面に上記のシリコーン系剥離剤による剥離処理層を形成することにより、製造することができる。具体的には、ライナー基材の表面に、上述の熱硬化型シリコーン系剥離剤(特に、熱付加反応型シリコーン系剥離剤)を、乾燥及び/又は硬化後の厚みが所定の厚みとなる塗布量で塗布して、加熱により乾燥及び/又は硬化させて剥離処理層を塗布する方法などが挙げられる。
熱硬化型シリコーン系剥離剤を塗布した後、乾燥及び/又は硬化させる際に加熱する方法としては、特に限定されず、公知の加熱方法(例えば、電熱ヒーターを用いた加熱方法、赤外線等の電磁波を用いた加熱方法など)から適宜選択して採用することができる。
熱硬化型シリコーン系剥離剤などの剥離剤は、適正な塗布量で、ライナー基材上に塗布することが重要である。剥離剤の塗布量が少なすぎると、剥離強度(剥離に要する力)が大きくなり過ぎて実用上の問題が生じやすく、一方、多すぎると、後述のシリコーン移行量が多くなって、粘着力および軽圧着時の粘着力が低下する場合がある。また、コストが高くなって経済的に不利となったり、硬化に時間を要し、生産性が低下したりする。剥離剤の適正な塗布量(固形分換算)としては、用いられる粘着剤組成物の種類や、ライナー基材の種類、シリコーン系剥離剤の種類などに応じて適宜選択することができるが、例えば、0.001〜10g/m2が好ましく、より好ましくは0.05〜5g/m2である。
本発明の両面粘着テープが、少なくとも一方の粘着面に剥離ライナーを有する場合には、該剥離ライナーを剥離した後の粘着面に付着したシリコーンの量(以下、「シリコーン移行量」と称する場合がある)は、20Kcps以下であることが好ましく、より好ましくは5Kcps以下である。シリコーン移行量を20Kcps以下とすることにより、粘着力および軽圧着時の粘着力の低下が抑止される。また、シリコーン移行量が20Kcps以下であることは、両面粘着テープの粘着面に存在するシリコーンの量が少ないことを表し、このような場合には、該シリコーンに由来するシロキサンガスの発生や被着体の汚染が起こりにくくなる。従って、本発明の両面粘着シートを用いてFPCを固定して製造した製品(例えば、ハードディスクドライブなど)に用いられる電子部品の腐食や接点不良が生じにくくなる。
上記シリコーン移行量は、剥離ライナー表面(剥離処理層表面)から粘着剤層表面に移行したシリコーンの量であり、両面粘着テープの両側の粘着面について測定する。上記シリコーン移行量は、具体的には、下記の方法により測定することができる。
[シリコーン移行量の測定方法]
本発明の両面粘着テープ(剥離ライナーを有する両面粘着テープ)を幅50mm×長さ50mmのサイズに切り出して、測定サンプルを得る。次いで、上記測定サンプルから剥離ライナーを剥離し、露出させた粘着面に存在するシリコーン化合物の量を、XRF((株)リガク製、「Rigaku ZSX 100e」)を用いて測定する。
上記シリコーン移行量は、例えば、シリコーン系剥離剤の種類などによって制御することができる。
本発明の両面粘着テープは、FPCを筺体等の被着体に固定する用途に用いられるフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープ(フレキシブル印刷回路基板用両面粘着テープ)である。本発明の両面粘着テープは、リフロー工程等の高温工程を経た後に、反発力が生じるような状態で貼付した場合であっても、粘着剤層の浮きや剥がれの発生が抑制される。さらに、本発明の両面粘着テープは、小さな力で圧着した場合であっても十分な粘着力を発揮することができるため、特に、貼り付け時に大きな力を加えることができないような場合、具体的には、電子部品等が実装された後のFPCに対して貼付する場合に好ましく使用できる。
本発明の両面粘着テープにより固定されるFPCは、特に限定されないが、電気絶縁体層(「ベース絶縁層」と称する場合がある)と、前記ベース絶縁層上に所定の回路パターンとなるように形成された導電体層(「導体層」と称する場合がある)、および、必要に応じて、前記導体層上に設けられた被覆用電気絶縁体層(「カバー絶縁層」と称する場合がある)から構成される。なお、複数の回路基板が積層された構造の多層構造を有していてもよい。
上記ベース絶縁層は、電気絶縁材により形成された電気絶縁体層である。ベース絶縁層を形成するための電気絶縁材としては、特に限定されず、公知のFPCで用いられている電気絶縁材の中から適宜選択して用いることができる。具体的には、電気絶縁材としては、例えば、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエーテルニトリル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂など)、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂(いわゆる「アラミド樹脂」など)、ポリアリレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、液晶ポリマー等のプラスチック材などが好ましく挙げられる。なお、電気絶縁材は単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、ポリイミド系樹脂が好ましい。ベース絶縁層は、単層、積層体のいずれの形態を有していてもよい。ベース絶縁層の表面には、各種の表面処理(例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、粗面化処理、加水分解処理など)が施されていてもよい。ベース絶縁層の厚みとしては、特に限定されないが、3〜100μmが好ましく、より好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは10〜30μmである。
上記導体層は、導電材により形成された導電体層である。導体層は、前記ベース絶縁層上に所定の回路パターンとなるように形成されている。このような導体層を形成するための導電材としては、特に限定されず、公知のFPCで用いられている導電材の中から適宜選択して用いることができる。具体的には、導電材としては、例えば、銅、ニッケル、金、クロムの他、各種の合金(例えば、ハンダ)や、白金等の金属材や、導電性プラスチック材などが挙げられる。なお、導電材は単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、金属材(特に、銅)が好ましい。導体層は、単層、積層体のいずれの形態を有していてもよい。導体層の表面には、各種の表面処理が施されていてもよい。導体層の厚みとしては、特に限定されないが、1〜50μmが好ましく、より好ましくは2〜30μm、さらに好ましくは3〜20μmである
導体層の形成方法としては、特に限定されず、公知の形成方法(例えば、サブトラクティブ法、アディティブ法、セミアディティブ法などの公知のパターニング法)から適宜選択することができる。例えば、導体層がベース絶縁層の表面に直接的に形成されている場合、導体層は、無電解メッキ法、電解メッキ法、真空蒸着法、スパッタリング法などを利用して、所定の回路パターンとなるように、導電材をベース絶縁層上にメッキや蒸着等させることにより、形成することができる。
上記カバー絶縁層は、電気絶縁材により形成され且つ導体層を被覆する被覆用電気絶縁体層(保護用電気絶縁体層)である。カバー絶縁層は、必要に応じて設けられており、必ずしも設けられている必要はない。カバー絶縁層を形成するための電気絶縁材としては、特に限定されず、ベース絶縁層の場合と同様に、公知のFPCで用いられている電気絶縁材の中から適宜選択して用いることができる。具体的には、カバー絶縁層を形成するための電気絶縁材としては、例えば、前記ベース絶縁層を形成するための電気絶縁材として例示の電気絶縁材などが挙げられ、ベース絶縁層の場合と同様に、プラスチック材(特に、ポリイミド系樹脂)が好ましい。なお、カバー絶縁層を形成するための電気絶縁材は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。カバー絶縁層は、単層、積層体のいずれの形態を有していてもよい。カバー絶縁層の表面には、各種の表面処理(例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、粗面化処理、加水分解処理など)が施されていてもよい。カバー絶縁層の厚みとしては、特に限定されないが、3〜100μmが好ましく、より好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは10〜30μmである。
カバー絶縁層の形成方法としては、特に限定されず、公知の形成方法(例えば、電気絶縁材を含む液状物又は溶融物を塗布し乾燥させる方法、導体層の形状に対応し且つ電気絶縁材により形成されたフィルム又はシートを積層させる方法など)から適宜選択することができる。
特に限定されないが、上記のFPC(電気絶縁体層と、前記電気絶縁体層上に所定の回路パターンとなるように形成された導電体層とを少なくとも有するFPC)の裏面側(電気絶縁体層の導電体層に対する反対側の表面側)に、本発明の両面粘着テープを貼付することにより、両面粘着テープ付きFPCを得ることができる。前記両面粘着テープ付きFPCを筺体や補強板等の被着体に貼付することにより、本発明の両面粘着テープを介して、被着体に対してFPCを固定することができる。
本発明の両面粘着テープを介して、上記FPCを固定する被着体としては、特に限定されないが、例えば、携帯電話の筐体、モーター、ベース、基板、カバーなどが挙げられる。また、本発明の両面粘着シートを介して、FPCを上記の被着体に貼付固定することにより、ハードディスクドライブ、携帯電話、モーターなどが製造される。
また、上記FPCを固定する被着体としては、例えば、補強板等の支持体などが挙げられる。このような補強板は、通常、ベース絶縁層の導体層に対して反対側の面(裏面)に設けられる。補強板を形成するための補強板材としては、特に限定されず、公知の補強板を形成するための補強板材の中から適宜選択して用いることができる。補強板材は、導電性を有するもの、非導電性であるもののいずれであってもよい。具体的には、補強板材としては、例えば、ステンレス、アルミニウム、銅、鉄、金、銀、ニッケル、チタン、クロム等の金属材、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂など)、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂(いわゆる「アラミド樹脂」など)、ポリアリレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ガラスエポキシ樹脂、液晶ポリマー等のプラスチック材や、アルミナ、ジルコニア、ソーダガラス、石英ガラス、カーボン等の無機質材などが挙げられる。上記補強板材は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。上記の中でも、ステンレス、アルミニウム等の金属材や、ポリイミド系樹脂等のプラスチック材が好ましく、中でもステンレス、アルミニウムをより好ましく用いることができる。従って、補強板としては、金属箔又は金属板(ステンレス箔又はステンレス板、アルミニウム箔又はアルミニウム板など)や、プラスチックフィルム(ポリイミド系樹脂製フィルムなど)により形成されていることが好ましい。なお、上記補強板は、単層、積層体のいずれの形態を有していてもよい。補強板の表面には、各種の表面処理が施されていてもよい。補強板の厚さとしては、特に限定されないが、例えば、50〜2000μmが好ましく、より好ましくは100〜1000μmである。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
剥離ライナーの製造例1
熱硬化型シリコーン系剥離剤[主剤1(荒川化学工業(株)製、商品名「AST−10−XL」)25重量部、主剤2(荒川化学工業(株)製、商品名「AST−6−XL」)25重量部、硬化剤1(荒川化学工業(株)製、商品名「AST−10−CATA」)25重量部、および硬化剤2(荒川化学工業(株)製、商品名「AST−6−CATA」)25重量部]を配合した塗工溶液を得た。この塗工溶液を、グラシン紙(王子特殊紙(株)製、商品名「NSGP−RT100」)の表面に、塗布量(固形分換算)が2.5g/m2となるように塗工し、剥離ライナー(「剥離ライナー1」と称する)を作製した。
剥離ライナーの製造例2
グラシン紙(王子特殊紙(株)製、商品名「NSGP−RT100」)の表面に、シリコーン系剥離剤(カチオン重合性紫外線硬化型シリコーン系剥離剤(信越化学工業(株)製、商品名「X−62−7658」)100重量部に対して、紫外線開裂型開始剤(信越化学工業(株)製、商品名「CAT−7605」)1重量部を配合し、ヘプタンにより固形分濃度が1.0重量%となるように調製したもの)からなる剥離処理層(塗布量(固形分換算):2.5g/m2)を設けて、剥離ライナー(「剥離ライナー2」と称する)を作製した。なお、剥離処理層は、シリコーン系剥離剤の塗布、乾燥、紫外線硬化により形成した。
実施例1
モノマー成分として、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)90重量部、アクリル酸(AA)10重量部、重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.6重量部、及び重合溶媒として酢酸エチル210重量部をセパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら1時間撹拌した。このようにして重合系内の酸素を除去した後、63℃に昇温し、10時間反応させて、酢酸エチルを加え、固形分濃度30重量%のアクリル系ポリマー溶液(該アクリル系ポリマー溶液中のアクリル系ポリマーのTg:−60℃)を得た。
表1に示すように、上記アクリル系ポリマー溶液中のアクリル系ポリマー100重量部に対して、架橋剤としてエポキシ系架橋剤(三菱ガス化学(株)製、商品名「テトラッドC」)0.05重量部、粘着付与樹脂としてフェノール変性ロジン系樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名「タマノル803L」、フェノール性水酸基価:1mgKOH/g以上、20mgKOH/g未満)20重量部、酸化防止剤として商品名「Irganox1010」(チバ・ジャパン(株)製)1重量部を配合して、粘着剤組成物(アクリル系粘着剤組成物)を得た。
上記粘着剤組成物を剥離ライナー1の表面に塗布し、その後130℃で5分間乾燥処理して、厚さが20μmの粘着剤層を形成した。次に、マニラ麻系の不織布(厚さ18μm)の両面側に前記粘着剤層を貼り合わせ、総厚さ(一方の粘着剤層表面から他方の粘着剤層表面までの厚さ)が50μmの両面粘着テープを得た。
実施例2
粘着付与樹脂として、フェノール変性ロジン系樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名「タマノル901」、フェノール性水酸基価:1mgKOH/g以上、20mgKOH/g未満)20重量部(対アクリル系ポリマー100重量部)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、総厚さ50μmの両面粘着テープを得た。
実施例3
粘着付与樹脂として、フェノール変性ロジン系樹脂(住友ベークライト(株)製、商品名「スミライトレジンPR−12603」、フェノール性水酸基価:1mgKOH/g以上、20mgKOH/g未満)20重量部(対アクリル系ポリマー100重量部)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、総厚さ50μmの両面粘着テープを得た。
実施例4
モノマー成分として、アクリル酸n−ブチル(BA)100重量部、アクリル酸(AA)5重量部、重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.2重量部、および重合溶媒としてトルエン240重量部を、セパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら2時間攪拌した。このようにして、重合系内の酸素を除去した後、62℃に昇温し、7時間反応させて固形分濃度30重量%のアクリル系ポリマー溶液(該アクリル系ポリマー溶液中のアクリル系ポリマーのTg:−49℃)を得た。
表1に示すように、上記アクリル系ポリマー溶液中のアクリル系ポリマー100重量部に対して、架橋剤としてエポキシ系架橋剤(三菱ガス化学(株)製、商品名「テトラッドC」)0.05重量部、粘着付与樹脂としてフェノール変性ロジン系樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名「タマノル803L」、フェノール性水酸基価:1mgKOH/g以上、20mgKOH/g未満)30重量部およびテルペンフェノール系樹脂(ヤスハラケミカル(株)製、商品名「YSポリスターS145」、フェノール性水酸基価:77mgKOH/g)10重量部、酸化防止剤として商品名「Irganox1010」(チバ・ジャパン(株)製)1重量部を配合して、粘着剤組成物(アクリル系粘着剤組成物)を得た。
上記粘着剤組成物を剥離ライナー1の表面に塗布し、その後130℃で5分間乾燥処理して、厚さが20μmの粘着剤層を形成した。次に、マニラ麻系の不織布(厚さ18μm)の両面側に前記粘着剤層を貼り合わせ、総厚さ(一方の粘着剤層表面から他方の粘着剤層表面までの厚さ)が50μmの両面粘着テープを得た。
比較例1
粘着付与樹脂として、テルペンフェノール系樹脂(ヤスハラケミカル(株)製、商品名「YSポリスターS145」、フェノール性水酸基価:77mgKOH/g)20重量部(対アクリル系ポリマー100重量部)を用い、剥離ライナーとして剥離ライナー2を用いたこと以外は実施例1と同様にして、総厚さ50μmの両面粘着テープを得た。
比較例2
粘着付与樹脂として、アルキルフェノール系樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名「タマノル100S」、フェノール性水酸基価:239mgKOH/g)20重量部(対アクリル系ポリマー100重量部)を用い、剥離ライナーとして剥離ライナー2を用いたこと以外は実施例1と同様にして、総厚さ50μmの両面粘着テープを得た。
比較例3
粘着付与樹脂を使用せず、剥離ライナーとして剥離ライナー2を用いたこと以外は実施例1と同様にして、総厚さ50μmの両面粘着テープを得た。
(評価)
実施例および比較例により得られた両面粘着テープについて、下記の測定方法又は評価方法により測定又は評価した。測定又は評価結果は、表1に示した。
(1)軽圧着時の粘着力
実施例および比較例で得られた両面粘着テープから、一方の剥離ライナーを剥離し、露出させた粘着面にPETフィルム(厚さ25μm)を貼付(裏打ち)し、幅20mm×長さ150mmの短冊状に切り出して、テープ片を得た。
上記テープ片から他方の剥離ライナーを剥離し、露出させた粘着面を試験板(ステンレス板)に対して、10gのゴムローラー(幅:約25mm)を1往復することにより圧着して(圧着速度:約25mm/秒)、測定サンプルを作製した。
テープ片を試験板に圧着して5分間静置した後の測定サンプルについて、引張試験機を用いて前記テープ片の180°剥離試験(JIS Z0237(2000)に準拠)を行い、180°引き剥がし粘着力を測定した。なお、上記180°剥離試験は、剥離角度を180°、引張速度を300mm/分として実施した。また、上記180°引き剥がし粘着力の測定は、23℃、50%RH条件下で実施した。
なお、試験回数(n数)は3回として平均値を算出し、結果を表1における「軽圧着時粘着力」の欄に示した。
(2)リフロー後の浮き距離
実施例および比較例で得られた両面粘着テープ(サイズ:幅10mm×長さ90mm)から一方の剥離ライナーを剥離して、露出させた粘着面を、アルミニウム板(幅10mm×長さ90mm、厚さ0.5mm)に貼り合わせて試験体を作製した。
上記試験体を、常温で1時間静置した後、赤外線による加熱炉(IR加熱炉)でピーク温度:270℃の条件のリフロー工程にて加熱した。
リフロー工程にて加熱後、試験体の長手方向(長さ方向)を直径(φ)30mmの丸棒に沿わせて、アルミニウム板側が内側となるように弧状に曲げた。次に、該試験体の他方の剥離ライナーを剥がして粘着面を露出させ、試験体の長さ方向の片端部(粘着面側)を被着体(ポリイミド板)に仮圧着し、さらに、ロールラミネータを用いて本圧着した(圧着条件:23℃、0.3m/分)。これを常態(23℃、50%RH)にて24時間静置し、さらに70℃で2時間加温した後、被着体表面から浮き上がった試験体端部の高さ(mm)を測定し、試験体の両端部の浮き上がった高さの平均値を算出することによって、「リフロー後の浮き距離」を求めた。
(リフロー工程)
リフロー機器又は装置には赤外線による加熱炉[最大温度又はピーク温度は270℃に設定されている;コンベア式遠赤外線・熱風加熱装置((株)ノリタケカンパニーリミテド製)]を用いた。なお、試験体の表面温度は、試験体表面に、熱電対を粘着テープ(ポリイミドフィルムを基材とする耐熱性粘着テープ)で固定し、温度センサー[KEYENCE NR−250((株)キーエンス製)]を介して連続的に測定した。図2に上記リフロー工程の加熱処理条件の温度プロファイル[縦軸:温度(℃)、横軸:時間(秒)]の一例を示した。リフロー工程の時間は360秒であった。
(3)実用特性
両面粘着テープの一方の粘着面を幅10mm、長さ50mmの(ポリイミドフィルム)(カプトン500V)に貼り合わせた試験体を、ポリイミド板(幅:50mm、長さ50mm)の端面(端部)に貼り付け面積が10mm×10mm四方になるように貼り合わせ、40gローラーで1往復させて圧着した。これを23℃、50%RH条件下で24時間静置し、さらに70℃で24時間加熱したときにポリイミド板表面からの試験体の浮き上がり状態を目視確認した。試験体がポリイミド板表面から浮き上がっていなかった場合を実用特性良好(○)、試験体がポリイミド板表面から浮き上がっていた場合を実用特性不良(×)として評価した。
なお、上記試験は、両面粘着テープを用いてFPCを補強板や筺体等に対して良好に固定できるか否かの実用特性を評価するための試験(モデルテスト)である。
Figure 0005731775
表1の結果から明らかなように、実施例の両面粘着テープは、軽圧着時の粘着力が高く、なおかつリフロー後の浮き距離が小さく、優れた高温工程後の耐反発性を有しているため、実用特性に優れていた。一方、軽圧着時の粘着力が低過ぎる場合(比較例1、2)や、高温工程後の耐反発性が不良である場合(比較例3)には、実用特性が不良であった。
表1中の略語は以下の通りである。
テトラッドC:三菱ガス化学(株)製、商品名「テトラッドC」
イルガノックス1010:チバ・ジャパン(株)製、商品名「Irganox1010」
タマノル803L:荒川化学工業(株)製、商品名「タマノル803L」
タマノル901:荒川化学工業(株)製、商品名「タマノル901」
PR−12603:住友ベークライト(株)製、商品名「スミライトレジン PR−12603」
YSポリスターS145:ヤスハラケミカル(株)製、商品名「YSポリスターS145」
タマノル100S:荒川化学工業(株)製、商品名「タマノル100S」
11 アルミニウム板
12 両面粘着テープ
13 剥離ライナー
14 試験体
15 被着体(ポリイミド板)
16 リフロー後の浮き距離
21 ポリイミドフィルム
22 両面粘着テープ
23 試験体
24 ポリイミド板

Claims (4)

  1. 10gのローラーを1往復させてステンレス板に圧着し5分間静置した後、引張速度300mm/分で測定される180°引き剥がし粘着力が6.5N/20mm以上であり、下記のリフロー後の浮き距離が2.5mm以下であり、
    フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂を少なくとも1種類含有する粘着剤組成物から形成された粘着剤層を少なくとも有する粘着テープであって、前記フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂のフェノール性水酸基価が1〜50mgKOH/gであり、前記フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂がフェノール変性ロジン系粘着付与樹脂であり、前記粘着剤組成物がアクリル系ポリマーを含有する粘着剤組成物であることを特徴とするフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープ。
    [リフロー後の浮き距離]
    両面粘着テープの一方の粘着面を厚さ0.5mm、幅10mm、長さ90mmのアルミニウム板に貼り合わせた試験体を、下記のリフロー工程における加熱処理条件にて加熱し、次いで、該試験体を、直径30mmの円柱に沿わせて、アルミニウム板側が内側となるように試験体の長さ方向に弧状に曲げた後、両面粘着テープの他方の粘着面をポリイミド板に対しロールラミネーターにて23℃、0.3m/分の条件で圧着して、23℃、50%RH条件下で24時間静置し、さらに70℃で2時間加熱した時に、ポリイミド板表面から浮き上がった試験体端部の高さ。
    [リフロー工程における加熱処理条件]
    (1)試験体をリフロー工程に投入してから130〜180秒後の間に、表面温度が175±10℃に達する。
    (2)試験体をリフロー工程に投入してから200〜250秒後の間に、表面温度が230±10℃に達する。
    (3)試験体をリフロー工程に投入してから260〜300秒後の間に、表面温度が255±15℃に達する
    (4)試験体をリフロー工程に投入してから370秒後までに、リフロー工程が完了する。
  2. 前記粘着剤組成物における前記フェノール性水酸基を有する粘着付与樹脂の含有量が、前記アクリル系ポリマー(100重量部)に対して10〜50重量部である請求項に記載のフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープ。
  3. 厚さが20〜110μmである請求項1又は2に記載のフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープ。
  4. 電気絶縁体層と、前記電気絶縁体層上に所定の回路パターンとなるように形成された導電体層とを少なくとも有するフレキシブル印刷回路基板の裏面側に、請求項1〜のいずれかの項に記載のフレキシブル印刷回路基板固定用両面粘着テープが貼付されていることを特徴とする両面粘着テープ付きフレキシブル印刷回路基板。
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