JP4766223B2 - 透明着色組成物及びカラーフィルター - Google Patents

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Description

本発明は、シャープな粒子径分布を有するとともに、耐光性に優れており、且つ、分光特性に優れた有機無機複合顔料を含有する透明着色組成物、該着色組成物から得られる感光性が付与された透明着色組成物、該透明着色組成物又は該感光性透明着色組成物から得られるカラーフィルターを提供する。
顔料は本来、基材表面にビヒクルとともに塗布されることにより、基材の色調を隠蔽して顔料の持つ色調に変換するために用いられる。顔料の隠蔽力は、入射光の表面反射、顔料による吸収及び散乱の総和として発現する(非特許文献1)。隠蔽力は、顔料粒子の大きさ、顔料粒子の分散の程度、顔料容積濃度、ビヒクルの屈折率等により影響される。一方、顔料が優れた耐光性、耐熱性及び耐薬品性を示すことを活用し、これらの特性に加えて透明性を付与することによって透明着色材として利用する分野が拡大している。その一例が液晶表示装置用のカラーフィルターである。液晶技術の著しい進歩に伴って、パーソナルコンピューターはもとより、携帯電話、デジタルカメラなどに液晶表示装置が広く用いられており、いずれにおいてもフルカラー化が普及している。液晶表示装置は、1対の透明電極間に液晶を封入し、電場印加に応じて液晶の配向を可逆的に変化させて、偏光の透過率変化に基づく明暗を原理とする。この透明電極上の微細区域のそれぞれに赤、青、緑の3原色、あるいは、シアン、イエロー、マゼンタの3原色からなる規則的なパターン層を設けることによってフルカラー化が達成される。このパターン化された光学素子がカラーフィルターであり、色特性、透過率、コントラストなどの光学特性の更なる向上が求められている。
また、撮像管素子用のカラーフィルターはフルカラーの画像をデジタル化するために不可欠な光学素子であるが、高解像度のフルカラー画像を実現するために格段の微細化が必要とされている。
液晶表示装置用のカラーフィルターの製法としては、顔料分散法、染色法、印刷法、電着法等を代表的な例として挙げることができる。染色法は製造工程が複雑であり、しかも、耐光性に劣るためにあまり用いられていない。印刷法は生産性、コスト面で優位にあると考えられるものの、十分な精度が確立されるには至っていない。電着法は、透明電極であるITO膜を二重に形成する必要があるために透過率が低減するという問題点がある。一方、顔料分散法は製造工程が簡略化されるのみならず、耐光性に優れたカラーフィルターを与えることなどから、現在では主流をなすに至っている(非特許文献2)。
顔料分散型カラーフィルターを製造するために、特許文献1乃至5において、粒子径が特定された微粒子化顔料を感光性樹脂に分散してなる組成物を得る塗膜をフォトリソグラフィーによってパターン形成する方法が提案されている。
一方、特許文献6には、可溶性顔料前駆物質を分子溶解した樹脂層をパターン化させ、ついで、化学的、熱的あるいは光分解的方法による脱保護反応によって不溶性顔料に変換させて透明着色パターンを形成する方法が提案されている。
感光性樹脂としては、光架橋基で置換された水溶性高分子(特許文献7)、光ラジカル重合性モノマーを含有する樹脂(特許文献8及び9)、光酸発生剤から生成する酸の触媒反応に基づく化学増幅型フォトレジスト等が提案されている(特許文献10乃至13)。
また、微細化顔料を分散させたアルカリ可溶性樹脂層の上にアルカリ現像性ポジ型フォトレジスト層を設け、露光後にアルカリ現像して形成されるレジストパターンで被覆されない顔料層をエッチング除去する方法も提案されている(特許文献14及び15)。
ところで、コントラストはカラーフィルターの消偏性に強く依存するが、消偏性は顔料分散膜中での顔料の散乱断面積に依存する(非特許文献3)。散乱断面積は顔料とバインダー樹脂との屈折率の比と顔料の粒子径で決まるので、消偏性を向上するには顔料の粒子径を小さくして散乱断面積を減少させればよい。従って、カラーフィルターとしての光学特性を向上させるためには、着色塗膜中の顔料粒子の粒子径をできるだけ小さくすればよいことになる。ただし、一次粒子が十分に小さくても、これが二次的に凝集すれば結果的に粒子径が増大したことになり、必ずしも光学特性が向上することにはならない。つまり、一次粒子径が小さいことは必要条件であるが、十分条件とは必ずしもいえない。
一方、無機顔料粒子表面に有機顔料が付着した有機無機複合顔料を得るために、無機顔料の存在化で有機顔料を合成、析出させる技術、無機顔料表面に有機顔料を付着させる技術、有機顔料を溶剤に溶解してから無機顔料を分散させ、この分散液に有機顔料の貧溶媒を添加する技術等が提案されている(特許文献16乃至21等)。
また、硬いカラーフィルターを得るために、加水分解性基含有オルガノシランで表面処理されたシリカ粒子をカラーフィルター用着色組成物中に添加することが提案されている(特許文献22など)。
特開昭60−129707号公報 特開昭60−129739号公報 特開平9−197118号公報 特開2001−214077号公報 特開2002−328215号公報 特開平8−6242号公報 特公平3−49422号公報 特開平10−260310号公報 特開2000−47022号公報 特開平7−84111号公報 特開平9−203806号公報 特開平10−260532号公報 特開平10−39127号公報 特開平2000−53908号公報 特開平11−153706号公報 特開平4−132770号公報 特開平7−310027号公報 特開平10−88032号公報 特開平11−181329号公報 特開2002−356625号報 特開平10−183021号公報 特開平10−268124号公報 色材協会編集、色材工学ハンドブック、朝倉書店(1989年)、240ページ シーエムシー、「2001年液晶ディスプレイ構成材料の市場」(2001年)、115ページ 群、新居崎、出口、藤井、住友化学、1998−II、11ページ
顔料分散法に基づくカラーフィルターは、耐光性に優れており、しかも製造工程が簡略化されるなどの優位な点から液晶表示装置を中心として広く用いられているが、色再現性、透過率、コントラスト等の分光特性の更なる向上が求められている。また、撮像管素子用カラーフィルターには、画素数の増大に伴う超微細化により、顔料粒子径による制約を受けない着色組成物が待望されている。これらのために、可能な限り微細、且つ、粒度分布が狭い顔料を分散した着色組成物並びにカラーフィルターが求められている。
顔料を微粉化するためには、機械的に粉砕する方法が最も一般的に用いられる。たとえば、前出特許文献1乃至3には、粒子径範囲が特定された顔料を用いるカラーフィルターが記載されているが、顔料の微細化は機械的な粉砕により行われるため、粒子形状が不均一であるとともに、粒度分布が狭いとは言えない。
また、前出特許文献4及び5には、食塩などの磨砕剤とともに機械的に微粉化してから、磨砕剤を水洗によって除去する顔料微細化が記載されているが、粒子形状及び粒度分布の均一化は十分とは言い難い。
また、前出特許文献6記載の技術では、微細な顔料一次粒子が形成される特徴を有するが、高分子固体膜中での顔料化に長時間の加熱を要すると共に(市村、機能材料、23巻第3号、25ページ(2003年)参照)、色調が安定しないという懸念もある。
前出特許文献16乃至17には、屈折率2.0以上の無機顔料の存在化でアゾカップリング反応を行って有機顔料を合成、析出させる有機無機複合顔料が記載されているが、顔料による隠蔽を目的としたもので、高い透明性を有する有機無機複合顔料を得ることはできない。
前出特許文献18には、無機顔料と有機顔料とを固体状態で機械的に混合磨砕する技術が記載されているが、得られる複合顔料組成物に特定される粒子径範囲は顔料の隠蔽を目的としてものであり、高い透明性を有する有機無機複合顔料を得ることはできない。
前出特許文献19には、変性シリコーンを溶解させた環状シリコーン中に有機顔料を分散させてから無機顔料を添加し、環状シリコーンを揮発除去する技術が記載されているが、無機粒子の特定される粒子径範囲は隠蔽を目的とするものであり、高い透明性を有する有機無機複合顔料を得ることはできない。
前出特許文献20には、白色無機粒子粉末の表面を有機化処理してから、この表面に有機顔料を付着させて有機無機複合粒子粉末を製造する技術が記載されているが、カラーフィルター用途のような高度に透明化された着色組成物については記載されていない。
前出特許文献21には、シリル化剤で処理された有機無機複合顔料からなる透明着色組成物が記載されているが、有機無機複合顔料の透明性を確保するための粒子径について示されていない。
前出特許文献22には、加水分解性基含有オルガノシランで表面処理されたシリカ粒子をカラーフィルター用着色組成物中に添加する技術が記載されているが、着色顔料とシリカ粒子とを別々に着色組成物中に添加するため、顔料粒子が凝集しやすく、その結果、高い透明性を有するカラーフィルター用着色組成物を得ることが困難となる。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、白色無機微粒子表面に表面改質剤による有機化処理を施してから、該白色無機微粒子と有機顔料とを混合磨砕することによって、一次粒子の平均粒子径が1〜100nmである高い透明性を有する有機無機複合顔料が得られることを見いだし、本発明をなすに至った。即ち、本発明によれば、以下に示す透明着色組成物、感光性が付与された透明着色組成物及びカラーフィルターが提供される。
即ち、本発明は、屈折率が1.2〜2.0である白色無機微粒子の粒子表面に有機顔料を付着させた一次粒子の平均粒子径が1〜100nmである有機無機複合顔料を溶剤に分散してなり、前記有機無機複合顔料の一次粒子が凝集して形成された二次粒子からなる挙動粒子の挙動粒子径(体積平均粒子径)が5.00μm以下であることを特徴とする透明着色組成物である(本発明1)。
また、本発明は、屈折率が1.2〜2.0である白色無機微粒子の粒子表面に表面改質剤を介して有機顔料が付着している一次粒子の平均粒子径が1〜100nmである有機無機複合顔料を溶剤に分散してなり、前記有機無機複合顔料の一次粒子が凝集して形成された二次粒子からなる挙動粒子の挙動粒子径(体積平均粒子径)が5.00μm以下であることを特徴とする透明着色組成物である(本発明2)。

また、本発明は、本発明1又は本発明2の透明着色組成物が、少なくとも一つの酸性基及び/又は潜在性酸性基を有する透明樹脂を含有することを特徴とする透明着色組成物である(本発明3)。
また、本発明は、本発明3の透明着色組成物が光ラジカル重合開始剤、エチレン性不飽和二重結合を2つ以上有する多官能性モノマーを含有することを特徴とする感光性が付与された透明着色組成物である(本発明4)。
また、本発明は、本発明3の透明着色組成物が光酸発生剤を含有することを特徴とする感光性が付与された透明着色組成物である(本発明5)。
また、本発明は、本発明3乃至5のいずれかの透明着色組成物からなる塗膜形成物からなることを特徴とするカラーフィルターである(本発明6)。
本発明に係る透明着色組成物において、含有する有機無機複合材料の粒子径は微細であり、且つ、粒子径分布が狭く、しかも、有機顔料単独の場合よりも濃色化効果を発現するために、優れた分光特性を有しており、カラーフィルターに好適に用いられる。
本発明の透明着色組成物は、一次粒子の平均粒子径が1〜100nmである有機無機複合顔料を溶剤に分散して構成され、更に、少なくとも一つの酸性基を有する透明樹脂を含有して構成され、更にまた、感光性を付与するために、光重合開始剤及びエチレン性不飽和二重結合を2つ以上有する多官能性モノマーあるいは光酸発生剤を含有して構成される。以下に、本発明の着色組成物を構成する化合物及び組成物について詳細に説明する。
<有機無機複合顔料>
従来の顔料分散型カラーフィルター用着色材が微細化された有機顔料のみからなっているのに対して、本発明の着色材は有機無機複合顔料である点が本質的に異なる。この有機無機複合顔料は、白色無機微粒子の表面に有機顔料が付着しやすくなるための表面処理を施した後に、該白色無機微粒子表面に有機顔料を機械的に付着させて製造される。以下に、本発明に適した白色無機微粒子、その表面処理剤と方法、有機顔料及び有機無機複合顔料について詳述する。
本発明における白色無機微粒子としては、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、タルク等のいずれも用いることができるが、好ましくはシリカ、硫酸バリウムである。これらの一次粒子の平均粒子径は0.9〜99nmが好ましく、より好ましくは0.9〜89nm、更により好ましくは0.9〜79nmであり、粒子形状は、球状、粒状、多面体状、針状、紡錘状、米粒状、フレーク状、燐片状及び板状等のいずれの形状であっても良い。殊に、球状の白色無機微粒子を芯粒子とする場合には、得られる有機無機複合顔料も球状となり、このため顔料間での接触面が限定されるために、溶剤への分散を行う上で好ましい。白色無機微粒子の一次粒子の粒子径及び形状は電子顕微鏡観察により求めることができる。
本発明における白色無機微粒子の一次粒子の粒子径の幾何標準偏差値は2.0以下、より好ましくは1.8以下、更に好ましくは1.5以下である。2.0を超える場合には、得られる有機無機複合顔料の粒度分布が広いものとなり、これを用いて得られるカラーフィルターの光散乱の程度が増大して透過率が低減し、コントラストも低下するため好ましくない。
本発明における白色無機微粒子のBET比表面積値は、10〜1000m/gであることが好ましく、より好ましくは15〜750m/gである。BET比表面積値が10m/g未満の場合には、白色無機微粒子が粗大であり、得られる有機無機複合顔料もまた粗大粒子となり透明性が低下する。
本発明における白色無機微粒子の屈折率は、光散乱を抑制して透明性を確保するために、白色無機微粒子と有機顔料あるいは透明樹脂との屈折率の差をできるだけ小さくすることが好ましい。有機顔料の屈折率は、一般的に1.2〜2.5であり、透明樹脂の屈折率は一般的に1.4〜1.7の範囲であることから、白色無機微粒子の屈折率は、より好ましくは1.2〜2.0であり、更に好ましくは1.3〜1.8、最も好ましくは1.3〜1.7である。光散乱が抑制されることにより、白色無機微粒子の透明性は向上する。
本発明における白色無機微粒子の挙動粒子径を体積平均粒子径(Dp50)で示した場合、通常下限値が10.00μmを超える値を有している。体積平均粒子径(Dp50)が5.00μm以下の有機無機複合顔料を得るためには、白色無機微粒子の体積平均粒子径(Dp50)もまた可能な限り低いものが好ましく、その上限値は、好ましくは100.00μmであり、より好ましくは80.00μmである。
本発明における白色無機微粒子の挙動粒子の体積最大粒子径(Dp99)は、通常200.00μm以下であり、好ましくは190.00μm以下、より好ましくは180.00μm以下である。
本発明における白色無機微粒子の色相は、L値が70.00以上であり、より好ましくは75.00以上であり、C値が18.00以下、好ましくは15.00以下、より好ましくは12.00以下である。L値、C値が上記範囲外の場合には、付着させる有機顔料の発色を阻害するため好ましくない。
本発明における白色無機微粒子の耐光性は、後述する評価方法により、ΔE値の下限値は通常5.0を超え、上限値は12.0、好ましくは11.0、より好ましくは10.0である。
本発明に用いられる白色無機微粒子の粒子表面は、有機顔料を付着しやすく、且つ、付着が溶剤の存在下で安定になるために、表面改質剤によって被覆されていることが好ましい。この目的に用いられる表面処理剤としては、アルコキシシラン、フルオロアルキルシラン、シラン系カップリング剤及びオルガノポリシロキサン等の有機ケイ素化合物、チタネート系、アルミネート系及びジルコネート系などのカップリング剤、低分子あるいは高分子界面活性剤等が好適に用いられる。
有機ケイ素化合物としては、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン及びデシルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、トルフルオロプロピルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン及びトリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン等のフルオロアルキルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ―アミノプロピルトリエトキシシラン、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ―メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ―メタクロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、ポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、変性ポリシロキサン等のオルガノポリシロキサン等が挙げられる。
チタネート系カップリング剤としては、イソプロピルトリステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル・アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスフェートチタネート、テトラ(2,2ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスフェートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート等が挙げられる。
アルミネート系カップリング剤としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムジイソプロポキシモノエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスアセチルアセトネート等が挙げられる。
ジルコネート系カップリング剤としては、ジルコニウムテトラキスアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビスアセチルアセトネート、ジルコニウムテトラキスエチルアセトアセテート、ジルコニウムトリボトキシモノエチルアセトアセテート、ジルコニウムトリブトキシアセチルアセトネート等が挙げられる。
低分子系界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジオクチルスルホンコハク酸塩、アルキルアミン酢酸塩、アルキル脂肪酸塩等が挙げられる。高分子系界面活性剤としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、カルボキシメチルセルロース、アクリル酸−マレイン酸塩コポリマー、オレフィン−マレイン酸塩コポリマー等が挙げられる。
表面改質剤の被覆量は、該白色無機微粒子に対してC換算で0.01〜15.0重量%が好ましく、より好ましくは0.02〜12.5重量%、更に好ましくは0.03重量%〜10.0重量%である。0.01重量%未満の場合には、白色無機微粒子100重量部に対して1重量部以上の有機顔料を付着させることが困難である。15.0重量%を超える場合には、白色無機微粒子100重量部に対して有機顔料を1〜500重量部付着させることができるため、必要以上に被覆する意味がない。
本発明における有機顔料としては、赤色、緑色、青色又はシアン、マゼンタ、イエローの各色を呈する有機顔料を用いることができる。また、有機無機複合顔料の分光特性を向上させるために、青色の補色である紫色系有機顔料などの他の色相を持つ有機顔料を併用してもよい。
赤色系有機顔料としては、キナクリドンレッド等のキナクリドン顔料、パーマネントレッド等のアゾ系顔料、縮合アゾレッド等の縮合アゾ顔料、ジアンスラキノニルレッド、ジケトピロロピロール系顔料等の建染染料系顔料及びペリレンレッド等のペリレン顔料を用いることができる。緑色系有機顔料としては、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料を用いることができる。青色系有機顔料としては、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー等のフタロシアニン計顔料及びアルカリブルーを用いることができる。黄色系有機顔料としては、ハンザイエロー等のモノアゾ系顔料、ベンジジンイエロー、パーマネントイエロー等のジスアゾ系顔料、縮合アゾイエロー等の縮合アゾ顔料及びイソインドリンイエロー等のイソインドリン系顔料を用いることができる。紫色系有機顔料としては、ジオキサジンバイオレット等のジオキサジン系顔料を用いることができる。本発明に用いられる有機顔料としては、以上に例示した顔料に限られるものではない。
有機顔料の付着量は、白色無機微粒子100重量部に対して1〜500重量部であり、好ましくは10〜400重量部、より好ましくは20〜300重量部である。1重量部未満の場合には、着色能を持たない白色無機微粒子の割合が高すぎるため、色濃度が不十分となる。また、500重量部を超える場合には、均一性の高い有機顔料の付着層を形成することが困難となる。
本発明における有機無機複合顔料の粒子形状や粒子径分布は、芯粒子である白色無機微粒子に大きく依存し、白色無機微粒子に相似した粒子形態を有している。
有機無機複合顔料の一次粒子の平均粒子径は1〜100nmであり、より好ましくは1〜90nm、更により好ましくは1〜80nmである。一次粒子の平均粒子径が100nmを超える場合には、粒子サイズが大きすぎるため、透明性が低下する。一次粒子の平均粒子径が1nm未満の場合には、粒子の微細化により凝集を起こしやすいため、透明着組成物中における分散が困難となる。
有機無機複合顔料の粒子形状は、球状、粒状、多面体状、針状、紡錘状、米粒状、フレーク状、燐片状及び板状等のいずれの形状であっても良い。殊に、粒子形状が球状の場合には、顔料間での接触面が限定されるために、溶剤への分散を行う上で好ましい。
有機無機複合顔料の一次粒子の粒子径の幾何標準偏差値は2.0以下であることが好ましく、より好ましくは1.8以下、更により好ましくは1.5以下である。2.0を超える場合には、有機無機複合顔料の一次粒子の粒度分布が広すぎるため、これを用いて得られるカラーフィルターの光散乱の程度が増大して透過率が低減し、コントラストも低下する。工業的な生産性を考慮すれば、有機無機複合顔料の一次粒子の粒子径の幾何標準偏差値の下限値は1.01である。
有機無機複合顔料のBET比表面積値は、10〜1000m/gであることが好ましく、より好ましくは15〜750m/gである。BET比表面積値が10m/g未満の場合には、粒子が粗大であり、透明性が低下する。
有機無機複合顔料の挙動粒子径を体積平均粒子径(Dp50)で示した場合、5.00μm以下であり、好ましくは0.01〜4.50μm、より好ましくは0.01〜4.00μmである。体積平均粒子径(Dp50)が5.00μmを超える場合、これを用いて得られたカラーフィルターの透過率は低いものとなる。
有機無機複合顔料の挙動粒子の体積最大粒子径(Dp99)は、通常12.00μm以下であり、好ましくは11.00μm以下、より好ましくは10.00μm以下である。体積最大粒子径(Dp99)が12.00μmを超える場合、カラーフィルターのフィルム形成時、混在する粗大粒子が均一な製膜を阻害しするため好ましくない。
有機無機複合顔料の着色力は、後述する評価方法により110%以上が好ましく、115%以上がより好ましく、更により好ましくは120%以上である。
有機無機複合顔料の耐光性は、後述する評価方法において、ΔE値で5.0以下であることが好ましく、より好ましくは4.0以下である。
有機無機複合顔料の有機顔料の脱離の程度は、後出評価方法における目視観察において、5又は4が好ましく、より好ましくは5である。有機顔料の脱離の程度が3以下の場合には、脱離した有機顔料により透明着組成物中での均一な分散が阻害される場合があるとともに、脱離した有機顔料が自己凝集又は結晶成長を起こすため、これを用いて得られるカラーフィルターは、光の散乱によってコントラストの低下を生じる場合がある。
本発明1及び2に係る透明着色組成物は、前記有機無機複合顔料及び溶剤を含んでいる。必要により、分散剤などを添加してもよい。
<溶剤>
本発明における溶剤としては、有機無機複合顔料及び透明樹脂、更には、エチレン性不飽和二重結合を2つ以上有する多官能性モノマー、光重合開始剤及び光酸発生剤を溶解あるいは分散し、且つ、塗布後に揮発除去できるものであれば、適宜用いることができる。例えば、水;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングルコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテルアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエーテルアセテート類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等の酢酸エステル類;乳酸メチルエステル、乳酸エチルエステル、乳酸プロピルエステル等の乳酸エステル類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等の環状エステル類等を用いることができる。これらの溶剤は1種又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明における溶剤の使用割合は、有機無機複合顔料、透明樹脂、更には、多官能性モノマーや光重合開始剤の全量に対して5〜90重量%、好ましくは10〜80重量%である。5重量%未満の場合には粘度が高くて均一な製膜が困難となる。90重量%以上の場合、塗布膜が薄くなり、十分な色濃度とコントラストのカラーフィルターを得ることが困難となる。
<分散剤>
本発明における分散剤としては、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン等の両性界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ソルビタンモノステアレート等の非イオン性界面活性剤の1種又は2種以上を用いることができる。
殊に、溶剤が水の場合には、分散剤としてアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、アセチレングリコール系分散剤等を好適に用いることができる。
本発明1又は2に係る透明着色組成物の粘度は、0.5〜800mPa・sであることが好ましい。粘度が800mPa・sを超える場合には、均一なコーティングが困難となる。0.5mPa・s未満の場合には、塗膜が薄くなりすぎるために好ましくない。
本発明1又は2に係る透明着色組成物の分散平均粒子径(Dd50)は、300nm以下であり、好ましくは250nm以下、より好ましくは200nm以下である。分散粒子径(Dd84)は、600nm以下であり、好ましくは550nm以下、より好ましくは500nm以下である。分散最大粒子径(Dd99)は、1000nm以下であり、好ましくは900nm以下、より好ましくは800nm以下である。分散平均粒子径(Dd50)及び分散粒子径(Dd84)から求められる幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は3.00以下であり、好ましくは2.75以下、より好ましくは2.50以下である。
本発明1又は2に係る透明着色組成物の透過率は、有機無機複合顔料として緑色系のものを用いた場合、530nmの透過率が65%以上であり、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上であって、650nmの透過率が5%以下、好ましくは3%以下を有している。また、650nmにおける比吸光係数(重量基準)は、1.05〜5.00であり、好ましくは1.10〜5.00、より好ましくは1.20〜5.00である。
有機無機複合顔料として青色系のものを用いた場合、460nmの透過率が65%以上であり、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上であって、610nmの透過率が5%以下、好ましくは3%以下を有している。また、610nmにおける比吸光係数(重量基準)は、1.05〜5.00であり、好ましくは1.10〜5.00、より好ましくは1.20〜5.00である。
有機無機複合顔料として赤色系のものを用いた場合、620nmの透過率が65%以上であり、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上であって550nmの透過率が5%以下、好ましくは3%以下を有している。また、550nmにおける比吸光係数(重量基準)は、1.05〜5.00であり、好ましくは1.10〜5.00、より好ましくは1.20〜5.00である。
有機無機複合顔料として黄色系のものを用いた場合、550nmの透過率が65%以上であり、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上であって400nmの透過率が5%以下、好ましくは3%以下を有している。また、400nmにおける比吸光係数(重量基準)は、1.05〜5.00であり、好ましくは1.10〜5.00、より好ましくは1.20〜5.00である。
本発明3に係る透明着色組成物は、前記本発明1又は2の透明着色組成物に透明樹脂を添加したものからなる。
<透明樹脂>
本発明における透明樹脂としては、アルカリ現像液に可溶であり、可視波長領域に吸収帯を有さず、且つ、フィルム形成能を有する、という条件を満たすものであればいかなるものでもよい。このための透明樹脂としては、一つ以上の酸性基で置換されたポリマー、あるいは、酸の作用による脱保護反応によって酸性基に変換される潜在性酸性基を1つ以上有するポリマーが挙げられる。本発明における酸性基は、フェノール性水酸基及びカルボキシル基であり、その導入量はアルカリ水溶液への溶解性によって適宜調節すればよい。
フェノール性水酸基を有するポリマーとしては、ノボラック樹脂、4−ヒドロキシスチレンのホモポリマー及び共重合体を挙げることができる。
カルボキシル基を有する透明樹脂としては、エチレン性不飽和モノマーと他の共重合可能な不飽和モノマーとのビニル系共重合体が好ましい。このためのカルボキシル基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリロイルオキシエチルフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルフタレート、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等を挙げることができる。これらのカルボキシル基を有するモノマーと共重合する他のモノマーとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、スチレン、4−ビニルトルエン、酢酸ビニル、ビニルメチルエーテル等を挙げることができることができるが、この限りではない。
該透明樹脂におけるカルボキシル基含有モノマーが占めるモル割合は、0.005〜0.5、好ましくは0.05〜0.4である。0.05未満のモル割合を持つ共重合体ではアルカリ水溶液に対する溶解性が低下して、パターニングにおける地汚れが発生しやすくなる。一方、0.5以上のモル割合では、得られる感光性組成物からなる塗膜を露光した後にアルカリ現像を施すと、不溶化した露光部の膨潤が起こるために解像性が低下したり、塗膜表面の平滑性が損なわれる。透明樹脂の重量平均分子量は2000〜500000、好ましくは3000〜300000である。
カルボキシル基を含有する透明樹脂として、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの重付加反応により得られるポリアミック酸を用いることができる。テトラカルボン酸二無水物の例として、1,2,3,4―シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,5−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ビシクルヘキセンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの二無水物を1種または2種以上を用いることができる。これらの二無水物と反応させるジアミンとしては、エチレンジアミン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’―ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
ポリアミック酸の合成は、極性有機溶媒中でテトラカルボン酸二無水物とジアミンを公知の方法により行われるが、その混合モル比によってポリアミック酸の重合度を調整することができる。
潜在性酸性基を有する透明樹脂は、光酸発生剤から発生する酸の触媒作用によってカルボキシル基あるいはフェノール性水酸基を生成する置換基を有するポリマーであり、アルカリ現像性化学増幅型フォトレジストに用いられるベースポリマーを活用することができる(C.P.Wong編、Polymers for Electronic and Photonic Applications,Academic Press,p.67(1993)参照)。例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、tert−アミル(メタ)アクリレート、1,1−ジメチルベンジル(メタ)アクリレート、1−エトキシエチル(メタ)アクリレート等と(メタ)アクリル酸を含む他のアクリレートモノマーとの共重合体、4−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)スチレン、4−(1−メトキシエトキシ)スチレン、4−(1−エトキシエトキシ)スチレン等のホモポリマーあるいは4−ヒドロキシスチレンとの共重合体を挙げることができる。
前記有機無機複合顔料に対するこれらの酸性基及び/又は潜在性酸性基で置換された透明樹脂の混合割合は、有機無機複合顔料100重量部に対して、通常、5〜500重量部、好ましくは7〜300重量部である。透明樹脂の混合割合が5重量部未満の場合には、製膜性及びアルカリ現像性が低下する。500重量部以上の場合には、相対的に顔料濃度が低下するので、カラーフィルターとしての色濃度を確保するために膜厚が増大して均一膜厚を得るのが困難になると共に、光学特性も低下する。
本発明3に係る透明着色組成物の粘度は、0.5〜1000mPa・sであることが好ましい。粘度が1000mPa・sを超える場合には、均一なコーティングが困難となる。0.5mPa・s未満の場合には、塗膜が薄くなりすぎるために好ましくない。
本発明3に係る透明着色組成物の分散平均粒子径(Dd50)は、300nm以下であり、好ましくは250nm以下、より好ましくは200nm以下である。分散粒子径(Dd84)は、600nm以下であり、好ましくは550nm以下、より好ましくは500nm以下である。分散最大粒子径(Dd99)は、1000nm以下であり、好ましくは900nm以下、より好ましくは800nm以下である。分散平均粒子径(Dd50)及び分散粒子径(Dd84)から求められる幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は3.00以下であり、好ましくは2.75以下、より好ましくは2.50以下である。
本発明3に係る透明着色組成物の比吸光係数(重量基準)は、有機無機複合顔料として緑色系のものを用いた場合、650nmの波長において、1.05〜5.00であり、好ましくは1.10〜5.00、より好ましくは1.20〜5.00であり、有機無機複合顔料として青色系のものを用いた場合、610nmの波長において、1.05〜5.00であり、好ましくは1.10〜5.00、より好ましくは1.20〜5.00であり、有機無機複合顔料として赤色系のものを用いた場合、550nmの波長において、1.05〜5.00であり、好ましくは1.10〜5.00、より好ましくは1.20〜5.00であり、有機無機複合顔料として黄色系のものを用いた場合、400nmの波長において、1.05〜5.00であり、好ましくは1.10〜5.00、より好ましくは1.20〜5.00である。
また、本発明3に係る透明着色組成物を用いて作製した着色透過膜は、表面粗度Raが20.0nm以下であることが好ましく、より好ましくは15.0nm以下、更により好ましくは10.0nm以下であり、耐光性ΔE値は5.00以下であることが好ましく、より好ましくは4.50以下である。
また、本発明3に係る透明着色組成物を用いて作製した着色透過膜の透過率は、有機無機複合顔料として緑色系のものを用いた場合、530nmの透過率が75%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であって、650nmの透過率が5%以下、好ましくは3%以下を有している。
有機無機複合顔料として青色系のものを用いた場合、460nmの透過率が75%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であって、610nmの透過率が5%以下、好ましくは3%以下を有している。
有機無機複合顔料として赤色系のものを用いた場合、620nmの透過率が75%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であって、550nmの透過率が5%以下、好ましくは3%以下を有している。
有機無機複合顔料として黄色系のものを用いた場合、550nmの透過率が75%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であって、400nmの透過率が5%以下、好ましくは3%以下を有している。
本発明4に係る透明着色組成物は、前記本発明3に係る透明着色組成物に光ラジカル重合開始剤及びエチレン性不飽和二重結合を2つ以上有する多官能性モノマーを添加したものからなる。
また、本発明5に係る透明着色組成物は、前記本発明3に係る透明着色組成物に光酸発生剤を添加したものからなる。
<エチレン性不飽和二重結合を2つ以上有する多官能性モノマー>
顔料分散型カラーフィルターを製造するために、顔料を含有する塗膜上に顔料を含有しない感光性皮膜を設けて露光し、現像過程で感光層にパターンを形成すると同時に顔料塗膜層を除去するエッチング法と、感光層自体に顔料を分散する着色感材法が提案されている(渡辺監修、「カラーフィルターの製膜技術とケミカルス」、シーエムシー出版(1998年)、49ページ)。前記の有機無機複合顔料と酸性基を有する透明樹脂からなる着色組成物は、前者のエッチング法に対応することができる。後者の着色感材法に適用するためには、この着色組成物に感光性を付与する必要がある。エチレン性不飽和二重結合を2つ以上有する多官能性モノマーはこのために前記した透明樹脂に添加される物質であって、露光部においては、光重合開始剤から生成するラジカル種によって重合を開始し、且つ、架橋反応を誘起することによって不溶化を引き起こす役割を果たす。
本発明におけるエチレン性不飽和二重結合を2つ以上有する多官能性モノマーとして、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチレンエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールメタ(ア)クリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等の多官能性モノマー等が挙げられる。更には、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂等から得られるアクリレートオリゴマー等が挙げられる。
これらの多官能性モノマーに、単官能性モノマーを混合することができる。単官能性モノマーとしては、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート、2−アクリロイルオキシエチルフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルフタレート等を挙げることができる。これらの単官能性モノマーは前記多官能性モノマー100重量部に対して、0〜80重量%、好ましくは0〜40重量%である。この範囲を越えて単官能性モノマーを混合すると、露光後の皮膜をアルカリ現像処理する際に、膜が一部剥離したり、解像性が低下する。
本発明における多官能性モノマーは、前記した透明樹脂のうち、とくに、カルボキシル基を有するビニル系共重合体に好適に混合される。多官能性モノマーの使用割合は、透明樹脂100重量部に対して5〜300重量部、より好ましくは10〜200重量部である。多官能性モノマーの混合割合が5重量部未満の場合には、アルカリ現像後の塗膜が一部剥離したり、解像性が低下する。混合割合が300重量部以上の場合には、アルカリ現像性が劣化して、未露光部での地汚れや膜残りといった不具合が生じる。
<光重合開始剤>
本発明における光重合開始剤は、光照射によってラジカル種を効率よく発生する物質であって、これが前記した多官能性モノマーの重合を開始して架橋構造を形成し、酸性基を有する透明樹脂のアルカリ溶解性が低下することによって、ネガ型画像を与える。光重合開始剤としては、ケトン系化合物、トリクロロメチル基を有するトリアジン系化合物、電子移動型開始剤等を挙げることができるが、200〜450nmの範囲の紫外線によりラジカル種を発生する重合開始剤が選択される。
ケトン系光重合開始剤としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルシクロヘキサン、2−モルホリノ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−モルホリノ−2−メチル−1−(4−メトキシフェニル)プロパン−1−オン、2−モルホリノ−2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−フェニル−2,2−ジメトキシ−1−(4−メチルチオフェニル)エタンー1−オン、ジフェニルメシチレンホスフィンオキサイド、フェナシルテトラメチレンスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
トリクロロメチル基を有するトリアジン誘導体としては、2−(4−メトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−フェニル−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−(4−クロロフェニル)−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−(4−メトキシフェニル)−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−(4−ブトキシフェニル)−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−(3,4−ジメトキシフェニル)−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−(4−メトキシナフチル−1)−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−{2−(4−メトキシフェニル)エテニル}−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−{2−(2−メトキシフェニル)エテニル}−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル}−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−{2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)エテニル}−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−(ビフェニル−1)−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
電子移動型開始剤は電子受容性化合物あるいは電子供与性化合物としてのラジカル発生剤と増感剤からなる。電子受容性化合物としては、前記のトリクロロメチル置換トリアジン誘導体、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’フェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’フェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール等のビイミダゾール化合物、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、(4−メトキシフェニル)(4−オクチルオキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート等のヨードニウム塩を挙げることができる。増感剤としては、9,10−ジメチルアントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン、9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセン、1,8−ジメチル−9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、チオキサントン、イソプロピルチオキサントン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。更には、電子供与性化合物と増感剤からなる光重合開始剤を用いることができる。電子供与体として、p−ジメチルアミノ安息香酸エステル、ジエタノールアミン等であり、増感剤としてチオキサントン誘導体が好適に用いられる。以上の増感剤の1種あるいは2種以上を前記の電子受容性化合物あるいは電子供与性化合物と組み合わせて使用することができる。
<光酸発生剤>
本発明における光酸発生剤としては、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物のうち、200〜430nmの範囲に吸収を持つ化合物が用いられるが(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)、オニウムカチオン化合物、ハロゲン化水素酸を発生する含ハロゲン化合物、スルホン酸を発生するスルホン化化合物を挙げることができる。オニウム塩としては、p−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウム、フェナシルテトラメチレンスルホニウム、フェナシルジメチルスルホニウム、(2−ナフチルカルボニルメチル)テトラメチレンスルホニウム、フェニル(4−メトキシフェニル)ヨードニウム、フェニル{4−(tert―ブチル)フェニル}ヨードニウム、(4−ビス{4−(tert―ブチル)フェニル}ヨードニウム、ビス(4−ドデシルフェニル)ヨードニウム等のBF ,PF ,AsF ,SbF ,CHSO ,CFSO ,パーフルオロブタンスルホネート、ベンゼンスルホネート、p−トルエンスルホネート、(C塩が挙げられる。ハロゲン化水素酸を発生する化合物としては、1−(3,4−ジメトキシフェニル)−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−(4−メトキシナフチル−1)−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−{2−(4−メトキシフェニル)エテニル}−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−{2−(2−メトキシフェニル)エテニル}−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−{2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル}−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−{2−(3−クロロ−4−メトキシフェニル)エテニル}−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−(ビフェニル−1)−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−(4−ヒドロキシビフェニル−1)−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1−(4−メトキシビフェニル−1)−3,5−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。スルホン酸を発生する酸発生剤としては、N−トリフルオロメタンスルホニルオキシジフェニルマレイミド、N−p−トルエンスルホニルオキシサクシンイミド、N−カンファースルホニルオキシサクシンイミド、N−トルフルオロメタンスルホニルオキシサクシンイミド、N−パーフルオロブタンスルホニルオキシフタルイミド、N−p−トルエンスルホニルオキシ−1,8−ナフタレンカルボキシイミド、N−カンファースルホニルオキシ−1,8−ナフタレンカルボキシイミド、N−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−1,8−ナフタレンカルボキシイミド、N−パーフルオロブタンスルホニルオキシ−1,8−ナフタレンカルボキシイミド等が挙げられる。
これらの光酸発生剤は、単独、あるいは、以下に示す増感剤の共存下で用いることができる。増感剤としては、9−メチルアントラセン、9,10−ジメチルアントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、1−メチルピレン、チオキサントン誘導体等が挙げられる。
本発明4及び5に係る透明着色組成物の粘度は、0.5〜1000mPa・sであることが好ましい。粘度が1000mPa・sを超える場合には、均一なコーティングが困難となる。0.5mPa・s未満の場合には、塗膜が薄くなりすぎるために好ましくない。
本発明4及び5に係る透明着色組成物の分散平均粒子径(Dd50)は、300nm以下であり、好ましくは250nm以下、より好ましくは200nm以下である。分散粒子径(Dd84)は、600nm以下であり、好ましくは550nm以下、より好ましくは500nm以下である。分散最大粒子径(Dd99)は、1000nm以下であり、好ましくは900nm以下、より好ましくは800nm以下である。分散平均粒子径(Dd50)及び分散粒子径(Dd84)から求められる幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は3.00以下であり、好ましくは2.75以下、より好ましくは2.50以下である。
本発明4及び5に係る透明着色組成物の比吸光係数(重量基準)は、有機無機複合顔料として緑色系のものを用いた場合、650nmの波長において、1.05〜5.00であり、好ましくは1.10〜5.00、より好ましくは1.20〜5.00であり、有機無機複合顔料として青色系のものを用いた場合、610nmの波長において、1.05〜5.00であり、好ましくは1.10〜5.00、より好ましくは1.20〜5.00であり、有機無機複合顔料として赤色系のものを用いた場合、550nmの波長において、1.05〜5.00であり、好ましくは1.10〜5.00、より好ましくは1.20〜5.00であり、る有機無機複合顔料として黄色系のものを用いた場合、400nmの波長において、1.05〜5.00であり、好ましくは1.10〜5.00、より好ましくは1.20〜5.00である。
また、本発明4及び5に係る透明着色組成物を用いて作製した着色透過膜は、表面粗度Raが20.0nm以下であることが好ましく、より好ましくは15.0nm以下、更により好ましくは10.0nm以下であり、耐光性ΔE値は5.00以下であることが好ましく、より好ましくは4.50以下である。
また、本発明4及び5に係る透明着色組成物を用いて作製した着色透過膜の透過率は、有機無機複合顔料として緑色系のものを用いた場合、530nmの透過率が75%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であって、650nmの透過率が5%以下、好ましくは3%以下を有している。
有機無機複合顔料として青色系のものを用いた場合、460nmの透過率が75%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であって、610nmの透過率が5%以下、好ましくは3%以下を有している。
有機無機複合顔料として赤色系のものを用いた場合、620nmの透過率が75%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であって、550nmの透過率が5%以下、好ましくは3%以下を有している。
有機無機複合顔料として黄色系のものを用いた場合、550nmの透過率が75%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であって、400nmの透過率が5%以下、好ましくは3%以下を有している。
次に、前記構成物質から透明着色組成物を製造する方法を説明する。
まず、白色無機微粒子と有機顔料からなる有機無機複合顔料の製造方法を詳述する。
本発明における有機無機複合顔料は、白色無機微粒子と表面改質剤とを混合し、白色無機微粒子の粒子表面を表面改質剤によって被覆し、次いで、表面改質剤によって被覆された白色無機微粒子と有機顔料を混合した後、粉砕・分級することによって得ることができる。
白色無機微粒子は、必要により、あらかじめアルミニウムの水酸化物、アルミニウムの酸化物、ケイ素の水酸化物及びケイ素の酸化物より選ばれる少なくとも一種からなる中間被覆物で被覆しておいてもよい。中間被覆物による被覆は、白色無機微粒子を分散して得られる水懸濁液に、アルミニウム化合物、ケイ素化合物又は当該両化合物を添加し混合攪拌することにより、又は、必要により、混合攪拌後にpH値を調整することにより、前記白色無機微粒子の表面をアルミニウムの水酸化物、アルミニウムの酸化物、ケイ素の水酸化物及びケイ素の酸化物から選ばれる少なくとも一種からなる中間被覆物で被覆し、次いで、濾別、水洗、乾燥、粉砕する。必要により、さらに、脱気、圧密処理等を施してもよい。
アルミニウム化合物としては、酢酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム等のアルミニウム塩や、アルミン酸ナトリウム等のアルミン酸アルカリ塩等が使用できる。ケイ素化合物としては、3号水ガラス、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム等が使用できる。
有機顔料の付着を促進するために、白色無機微粒子と表面改質剤又は表面改質剤の溶液とを機械的に混合攪拌したり、白色無機微粒子に表面改質剤又は表面改質剤の溶液を噴霧しながら機械的に混合攪拌することが好ましい。混合攪拌するための機器としては、粉体層にせん断力を加えることができる装置が好ましく、特に、せん断、へらなで及び圧縮が同時に行える装置、例えば、ホイール型混練機、ブレード型混練機、ロール型混練機を用いることができ、ホイール型混練機より効果的に使用できる。
前記ホイール型混練機としては、エッジランナー(「ミックスマラー」、「シンプソンミル」、「サンドミル」と同義語である)、マルチマル、ストッツミル、ウエットパンミル、コナーミル、リングマラー等があり、このましくはエッジランナ−、マルチマル、ストッツミル、ウエットパンミル、リングマラー、であり、よろ好ましくはエッジランナ−である。前記ボール型混練機としては、振動ミル等がある。前記ブレード型混練機としては、ヘンシェルミキサー、プラネタリーミキサー、ナウターミキサー等がある。前記ロール型混練機としては、エクストルーダー等がある。
白色無機微粒子と表面改質剤との混合攪拌時における条件としては、白色無機微粒子の表面ができるだけ均一に表面改質剤で被覆されるように、線荷重は19.6〜1960N/cm(2〜200Kg/cm)、好ましくは98〜1470N/cm(10〜150Kg/cm)、より好ましくは147〜980N/cm(15〜100Kg/cm)、処理時間は5分〜24時間、好ましくは10分〜20時間の範囲で調整すればよい。攪拌速度は2〜2000rpm、好ましくは5〜1000rpm、より好ましくは10〜800rpmの範囲で調整すればよい。
白色無機微粒子表面を表面改質剤で被覆した後、有機顔料を添加し、混合攪拌して有機顔料を表面改質剤被覆白色無機微粒子の粒子表面に付着させる。このとき、必要に応じて乾燥乃至加熱処理を行ってもよい。有機顔料は少量ずつを、5分〜24時間、好ましくは5分〜20時間程度の時間をかけながら添加するか、若しくは、白色無機微粒子100重量部に対して5〜25重量部の有機顔料を、所望の添加量となるまで分割して添加することが好ましい。
混合攪拌時における条件は、有機顔料が均一に付着するように、線荷重は19.6〜1960N/cm(2〜200Kg/cm)、好ましくは98〜1470N/cm(10〜150Kg/cm)、より好ましくは147〜980N/cm(15〜100Kg/cm)、処理時間は5分〜24時間、好ましくは10分〜20時間の範囲で調整すればよい。攪拌速度は2〜2000rpm、好ましくは5〜1000rpm、より好ましくは10〜800rpmの範囲で調整すればよい。
得られた有機無機複合粒子を粉砕するための機器としては、微粉砕機もしくは超微粉砕機を用いることが好ましく、例えば、ローラミル、衝撃式粉砕機、ボールミル、攪拌ミル、ジェット粉砕機等を用いることが好ましい。ジェット粉砕機及び衝撃式粉砕機がより効果的に使用できる。
前記ジェット粉砕機としては、旋回流型ジェットミル、流動層型ジェットミル等があり、好ましくは流動層型ジェットミルである。衝撃式粉砕機としては、ハンマミル、ピンミル、スクリーンミル、ターボ型ミル、遠心分級型ミル等があり、好ましくはピンミルである。ローラミルとしては、リングローラミル、遠心ローラミル等がある。ボールミルとしては、転動ボールミル、振動ボールミル、遊星ミル等がある。攪拌ミルとしては、攪拌槽型ミル、流通管型ミル、アニュラミル等がある。
粉砕後の有機無機複合粒子を分級するための機器としては、乾式分級機を用いることが好ましく、例えば、重力分級機、慣性分級機、遠心分級機等を用いることが好ましい。遠心分級機がより効果的に使用できる。
前記遠心分級機としては、サイクロン、クラシクロン、スターテバント型、ミクロンセパレータ、ターボプレックス、タボクラシファイヤ、スーパセパレータ、ディスパージョンセパレータ等があり、好ましくはターボプレックス、ミクロンセパレータである。重力分級機としては、水平流型、垂直流型、傾斜流型がある。慣性分級機としては、直線型、曲線型、傾斜型等がある。
粉砕・分級における条件は、目的とする体積平均粒子径と体積最大粒子径が得られるように処理条件を適宜選択すればよい。
乾燥乃至加熱処理を行う場合の加熱温度は、通常、40〜150℃が好ましく、より好ましくは60〜120℃であり、加熱時間は、10分〜12時間が好ましく、30分〜3時間がより好ましい。
本発明1及び2の透明着色組成物を製造するために、前記有機無機複合顔料及び分散剤を前記溶剤に混合して分散する。混合・分散は、ボールミル、ビーズミル、サンドミル、エッジランナー、2本又は3本ロールミル、エクストルーダー及び高速衝撃ミル等を用いることができる。磨砕型ミルに用いられる磨砕媒体としては、ミルの材質に応じて、スチールビーズ、ガラスビーズ、セラミックビーズ等が使用でき、その大きさは0.01〜10mmの範囲が好ましく、0.03〜3mmの範囲がより好ましい。磨砕温度は特に限定されず、室温から溶媒の沸点以下の範囲にあればよい。
本発明3の透明着色組成物を調製するためには、本発明1又は本発明2の着色組成物に酸性基を有する透明樹脂又は潜在性酸性基を有する透明樹脂を溶解すればよい。あるいは、あらかじめ酸性基を有する透明樹脂又は潜在性酸性基を有する透明樹脂を溶解した溶剤を用いて有機無機複合顔料を混合分散することもできる。
本発明4の感光性が付与された透明着色組成物を調製するためには、本発明3の酸性基を有する透明樹脂を含有する着色組成物に光重合開始剤及びエチレン性不飽和二重結合を2つ以上有する多官能性モノマーを添加、混合すればよい。この場合、必要に応じて溶剤を添加して、顔料濃度、粘度等を調整することができる。さらに必要に応じて、重合禁止剤、2−メルカプトビエンゾイミダゾールなどの硬化促進剤等を使用することができる。
本発明5の感光性が付与された透明着色組成物を調製するためには、本発明3の潜在性酸性基を有する透明樹脂を含有する着色組成物に光酸発生剤を添加、混合すればよい。
次に、本発明の透明着色組成物を用いるカラーフィルターの作製方法を説明する。
即ち、ブラックマトリックスのパターンを形成した透明基板上に本発明の透明着色組成物を塗布した後に、プリベーク処理によって溶剤を十分に蒸発除去して着色塗膜を得る。感光性が付与されていない着色塗膜の場合には、その膜上にアルカリ現像可能なポジ型フォトレジスト層を設けて、二層構造からなる塗膜を得る。アルカリ現像性ポジ型フォトレジストとしては、キノンジアジド系フォトレジストが好適に用いられる。この着色塗膜にフォトマスクを介して光照射した後、アルカリ水溶液による現像処理を施す。ポジ型フォトレジスト層で被覆した塗膜の露光部はアルカリ可溶となるので、露出した着色層もアルカリ液によってエッチングされて着色ポジ画像となる。ついで、フォトレジスト層を溶剤で選択的に除去して着色パターンを得る。一方、光重合開始剤及び多官能性モノマーが添加された感光性透明着色組成物の場合には、それから調製される塗膜をそのまま着色感光層として用いる。同様に、フォトマスクを介して露光してからアルカリ現像を施せば、露光部が不溶化してネガ型の着色パターンを得ることができる。現像処理には、浸漬法、スプレー法、パドル法、シャワー法等が用いられ、アルカリ現像後は水洗し、乾燥させる。
カラーフィルターを作製する透明基板として、シリカガラスの他、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド等を用いることができる。また、固体撮像素子作製のために、シリコン基板を用いることもできる。透明着色組成物をこれらの透明基板上に塗布するために、回転塗布、流延塗布、ロール塗布、スクリーン印刷法等の方法を適宜用いることができる。塗布膜の厚さは、有機無機複合顔料の濃度にも依存するが、0.1〜10μm、好ましくは0.2〜5.0μmである。
アルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等の水溶液が好ましい。アルカリ水溶液にメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、界面活性剤等を添加することもできる。
本発明に係るカラーフィルターは、各色の透過領域において、光透過率が75%以上であり、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上を有している。また、コントラストは、800以上が好ましく、より好ましくは1000以上、更により好ましくは1200以上である。
<作用>
本発明に係る透明着色組成物は、通常の有機顔料を着色材料として用いた場合には得られない以下の特徴を示すことが明らかとなった。第一に、本発明における有機無機複合顔料の粒子形状、粒子径及び粒子径分布は、芯粒子である白色無機微粒子のそれらとほぼ相似形をなす。これは、表面処理を施した芯粒子表面に有機顔料が均一に付着してコア・シェル構造を形成するためと考えられる。従って、適切な芯粒子の選択によって、整った形状を持ち、且つ、粒子径が非常に小さく、しかも、粒子径分布が狭い顔料微粒子を製造することができる。従来のカラーフィルター用有機顔料は機械的な粉砕や磨砕によって調製されるために、顔料形状は不定形となりやすく、粒度分布を狭くすることは困難であることと対照的である。この結果、入射した光の反射及び散乱を極限まで抑制することができると同時に、フォトリソグラフィーで形成されるサブミクロンオーダーまでの超微細な着色パターンサイズは顔料の粒子径によって制約を受けることがない。第二に、本発明の有機無機複合顔料における有機顔料成分の吸光係数は、有機顔料単独の場合に比較して増大しており、殊に、複合顔料の体積平均粒子径(挙動粒子径)が小さいほど、この濃色効果が顕著になることを見いだした。このように有機顔料を無機顔料と複合化することによって濃色化する現象は本発明ではじめて見いだしたものである。これは、本発明の有機無機複合顔料粒子がコアシェル構造を有しているために、入射した光が有機無機界面で多重反射し、その結果として吸光係数が見かけ上増大するためと考えられる。このため、着色層に含まれる有機無機複合顔料においては、有機顔料単独と同量の有機顔料を用いても色濃度が増強されるので、より色再現性に優れたカラーフィルターを製造することが可能となる。
本発明の着色組成物から作成されるカラーフィルターは、以上に述べた特徴を活用することによって、例えば、カラー液晶表示装置、カラー撮像管素子、カラーセンサー等にきわめて有用である。
本発明の代表的な実施の形態は、次の通りである。
各粒子粉末の一次粒子の平均粒子径は、いずれも電子顕微鏡写真に示される粒子350個の粒子径をそれぞれ測定し、その平均値で示した。
一次粒子の粒子径の粒度分布は、下記の方法により求めた幾何標準偏差値で示した。
即ち、上記拡大写真に示される粒子の粒子径を測定した値を、その測定値から計算して求めた粒子の実際の粒子径と個数から統計学的手法に従って対数正規確率紙上に横軸に粒子径を、縦軸に所定の粒子径区間のそれぞれに属する粒子の累積個数(積算フルイ下)を百分率でプロットする。そして、このグラフから粒子の個数が50%及び84.13%のそれぞれに相当する粒子径の値を読みとり、幾何標準偏差値=積算フルイ下84.13%における粒子径/積算フルイ下50%における粒子径(幾何平均径)に従って算出した値で示した。幾何標準偏差値が1に近いほど、一次粒子の粒子径の粒度分布が優れていることを意味する。
比表面積値は、BET法により測定した値で示した。
中間被覆物によって被覆された白色無機微粒子の粒子表面に存在するAl量及びSi量は、「蛍光X線分析装置3063M型」(理学電機工業株式会社製)を使用し、JIS K0119の「けい光X線分析通則」に従って測定した。
白色無機微粒子粉末及び有機無機複合顔料の挙動粒子の状態を示す体積平均粒子径(Dp50)及び体積最大粒子径(Dp99)は、あらかじめ試料を60mesh(目開き 250μm)の篩に通し、篩を通過した該試料を乾燥機にて80℃で3hrs乾燥した後、「レーザー回折式粒度分布測定装置 model HELOS LA/KA」(SYMPATEC社製)の乾式分散ユニットを用いて、分散圧0.1MPa(1bar)にて測定した。なお、挙動粒子とは、一次粒子が凝集して形成された二次粒子である。
白色無機微粒子の粒子表面に被覆されている表面改質剤の被覆量及び有機無機複合顔料に付着している有機顔料の被覆量は、「堀場金属炭素・硫黄分析装置EMIA−2200型」(株式会社堀場製作所製)を用いて炭素量を測定することにより求めた。
有機無機複合顔料に付着している有機顔料の脱離の程度は下記方法により、有機無機複合顔料からの有機顔料の脱離の程度を目視により5段階で評価した。5が有機無機複合顔料の粒子表面からの有機顔料の脱離量が少ないことを示す。
被測定粒子粉末2gとエタノール20mlを50mlの三角フラスコに入れ、60分間超音波分散を行った後、回転数10,000rpmで15分間遠心分離を行い、被測定粒子粉末と溶剤部分とを分離した。得られた被測定粒子粉末を80℃で1時間乾燥させ、電子顕微鏡写真(×50,000)に示される視野の中に存在する、脱離して再凝集した有機顔料の個数を目視で観察し、白色無機微粒子と有機顔料を単に混合しただけの混合粒子粉末の電子顕微鏡写真(×50,000)と比較して5段階で評価した。
1:白色無機微粒子と有機顔料を単に混合した場合と同程度。
2:有機無機複合顔料100個当たりに30個以上50個未満。
3:有機無機複合顔料100個当たりに10個以上30個未満。
4:有機無機複合顔料100個当たりに5個以上10個程度。
5:有機無機複合顔料100個当たりに5個未満。
白色無機微粒子、有機顔料及び有機無機複合顔料の色相は、試料0.5gとヒマシ油0.5mlとをフーバー式マーラーで練ってペースト状とし、このペーストにクリアラッカー4.5gを加え、混練、塗料化してクリアフィルム上に150μm(6mil)のアプリケーターを用いて塗布した塗布片(塗膜厚み:約30μm)を作製し、該塗布片について標準白色板をバックにして、「分光測色計CM−3610d」(ミノルタ株式会社製)を用いて測定を行い、JIS Z 8929に定めるところに従って表色指数で示した。なお、C値は彩度を表し、下記数1に従って求めることができる。
<数1>
値=((a値)+(b値)1/2
有機無機複合顔料の着色力は、まず下記に示す方法に従って作製した原色エナメルと展色エナメルのそれぞれを、クリアフィルム上に150μm(6mil)のアプリケーターを用いて塗布して塗布片を作製し、該塗布片について標準白色板をバックにして、「分光測色計CM−3610d」(ミノルタ株式会社製)を用いてL値を測色し、その差をΔL値とした。
次いで、有機無機複合顔料の標準試料として、有機無機複合顔料と同様の割合で有機顔料と白色無機微粒子とを単に混合した混合顔料を用いて、上記と同様にして原色エナメルと展色エナメルの塗布片を作製し、各塗布片のL値を測色し、その差をΔLs値とした。
得られた有機無機複合顔料のΔL値と標準試料のΔLs値を用いて下記数2に従って算出した値を着色力(%)として示した。
<数2>
着色力(%)=100+{(ΔLs値−ΔL値)×10}
原色エナメルの作製:
上記試料粉体10gとアミノアルキッド樹脂16g及びシンナー6gとを配合して3mmφガラスビーズ90gと共に140mlのガラスビンに添加し、次いで、ペイントシェーカーで45分間混合分散した後、アミノアルキッド樹脂50gを追加し、更に5分間ペイントシェーカーで分散させて、原色エナメルを作製した。
展色エナメルの作製:
上記原色エナメル12gとアミラックホワイト(二酸化チタン分散アミノアルキッド樹脂)40gとを配合し、ペイントシェーカーで15分間混合分散して、展色エナメルを作製した。
白色無機微粒子、有機顔料及び有機無機複合顔料の耐光性は、前述の着色力を測定するために作製した原色エナメルを、ガラス板(0.8mm×70mm×150mm)に150μmの厚みで塗布、乾燥して塗膜を形成し、得られた測定用塗布片の半分を金属製フォイルで覆い、「アイ スーパーUVテスター SUV−W13」(岩崎電気株式会社製)を用いて、紫外線を照射強度100mW/cmで6時間連続照射した後、金属製フォイルで覆うことによって紫外線が照射されなかった部分と紫外線照射した部分との色相(L値、a値、b値)をそれぞれ測定し、紫外線が照射されなかった部分の測定値を基準に、下記数3に従って算出したΔE値によって示した。
<数3>
ΔE値=((ΔL値)+(Δa値)+(Δb値)1/2
ΔL値: 比較する試料の紫外線照射有無のL値の差
Δa値: 比較する試料の紫外線照射有無のa値の差
Δb値: 比較する試料の紫外線照射有無のb値の差
透明着色組成物の粘度は、得られた組成物の25℃における粘度を、「E型粘度計EMD−R」(株式会社東京計器製)を用いて測定し、ずり速度D=1.92sec−1における値で示した。
透明着色組成物中の有機無機複合顔料の分散平均粒子径Dd50、分散粒子径Dd84及び分散最大粒子径Dd99は、動的光散乱法「濃厚系粒子径アナライザー FPAR−1000」(大塚電子株式会社製)を用いて測定した。なお、幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は、積算フルイ下84.13%における粒子径(Dd84)/積算フルイ下50%における粒子径(Dd50)に従って算出した値で示した。幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)が1に近いほど、透明着色組成物中における挙動粒子径の粒度分布が優れていることを意味する。
各透明着色組成物の比吸光係数は、透明着色組成物をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMA)を用いて1000倍に希釈し、「自記光電分光光度計UV−2100」(株式会社島津製作所製)を用いて、赤色系透明着色組成物の場合は550nmの波長の吸光係数を、緑色系透明着色組成物の場合は650nmの波長の吸光係数を、青色系透明着色組成物の場合は650nmの波長の吸光係数を、黄色系透明着色組成物の場合は400nmの波長の吸光係数をそれぞれ測定し、下記数4に従って算出したεによって示した。比吸光係数が大きいほど、白色無機微粒子表面に被覆された有機顔料の着色効果が高いことを示す。
<数4>
ε=ε/ε
ε:比吸光係数
ε:各有機無機複合顔料に付着している有機顔料の単位重量当たりの吸光係数
ε:各有機無機複合顔料の原料として用いている有機顔料の単位重量当たりの吸光係数
本発明1及び2における透明着色組成物の光透過率は、有機顔料濃度が0.0078重量%となるように希釈した透明着色組成物を石英セルに入れ、赤色系透明着色組成物の場合は620nm及び550nmの波長の光透過率を、緑色系透明着色組成物の場合は530nm及び650nmの波長の光透過率を、青色系透明着色組成物の場合は460nm及び610nmの波長の光透過率を、黄色系透明着色組成物の場合は550nm及び460nmの波長の光透過率を、「自記光電分光光度計UV−2100」(株式会社島津製作所製)を用いてそれぞれ測定した。
各透明着色組成物を用いて得られた各着色透過膜の表面粗度Raは、「Surfcom−575A」(東京精密株式会社製)を用いて着色透過膜の中心線平均粗さを測定した。
各透明着色組成物を用いて得られた各着色透過膜の色度は、後述する処方によって調製した各透明着色組成物をクリアフィルムに150μmの厚みで塗布、乾燥させて着色透過膜を形成して得られた測定用塗布片について、「分光測色計CM−3610d」(ミノルタ株式会社製)を用いて測定を行い、CIE(国際照明委員会)に定めるXY色度図に従って示した。
各透明着色組成物を用いて得られた着色透過膜の耐光性は、前記透明着色組成物をガラス板(0.8mm×70mm×150mm)に150μmの厚みで塗布、乾燥して得られた測定用塗布片の一部を金属製フォイルで覆い、「アイ スーパーUVテスター」(SUV−W13(岩崎電気株式会社製))を用いて、紫外線を照射強度100mW/cmで6時間連続照射した後、金属製フォイルで覆うことによって紫外線が照射されなかった部分と紫外線照射した部分との色相(L値、a値、b値)を、「分光測色計CM−3610d」(ミノルタ株式会社製)を用いて測定し、紫外線が照射されなかった部分の測定値を基準に、前記数3に従って算出したΔE値によって示した。
各透明着色組成物を用いて得られた着色透過膜の光透過率は、前記各着色透過膜の色度を測定するために作製した測定用塗布片を用いて、赤色系着色透過膜の場合は620nm及び480nmの波長の光透過率を、緑色系着色透過膜の場合は530nm及び650nmの波長の光透過率を、青色系着色透過膜の場合は460nm及び630nmの波長の光透過率を、「自記光電分光光度計UV−2100」(株式会社島津製作所製)を用いて測定した。
カラーフィルターの光透過率は、後述する方法によって作製したカラーフィルターを用いて、620nm、530nm及び460nmの各波長の光透過率を、「自記光電分光光度計UV−2100」(株式会社島津製作所製)を用いて測定した。
カラーフィルターのコントラストは、後述する方法によって作製したカラーフィルターをバックライト上で、2枚の偏光板の間に挟み、該偏光板の向きをパラレルにしたときの輝度(A)とクロスにしたときの輝度(B)を測定し、(A)/(B)で示した。
<発明の実施の形態>
以下に、発明の実施の形態として、本発明の実施態様の代表例を示す。
<有機無機複合顔料(G)の製造>
シリカ粒子粉末(粒子形状:球状、一次粒子の平均粒子径17nm、BET比表面積値211.3m/g、一次粒子の幾何標準偏差値1.27、体積平均粒子径(Dp50)1.66μm、体積最大粒子径(Dp99)2.61μm、屈折率1.42、L値93.39、a値0.12、b値0.26、C値0.28、耐光性5.48)7.0kgに、メチルハイドロジェンポリシロキサン(商品名:TSF484:GE東芝シリコーン株式会社製)560gを、エッジランナーを稼動させながらシリカ粒子粉末に添加し、588N/cm(60Kg/cm)の線荷重で30分間混合攪拌を行った。なお、このときの攪拌速度は22rpmで行った。
次に、有機顔料G−1(種類:フタロシアニン系顔料、粒子形状:粒状、平均粒子径96nm、BET比表面積値66.4m/g、L値31.77、a値−21.28、b値3.06、耐光性ΔE値9.26)7.0kgを、エッジランナーを稼動させながら30分間かけて添加し、更に588N/cm(60Kg/cm)の線荷重で120分間混合攪拌を行い、メチルハイドロジェンポリシロキサン被覆に有機顔料G−1を付着させた。次いで、流動層型ジェットミル及び遠心分級機を用いて、粉砕・分級を行った後、乾燥機を用いて80℃で60分間乾燥を行い、有機無機複合顔料(G)を得た。なお、このときの攪拌速度は22rpmで行った。
得られた有機無機複合顔料(G)は、一次粒子の平均粒子径が19nmの球状粒子であった。BET比表面積値は68.6m/g、一次粒子の幾何標準偏差値は1.27、体積平均粒子径(Dp50)は0.97μm、体積最大粒子径(Dp99)は1.43μm、色相のうちL値は38.69、a値は−20.38、b値は2.96であり、着色力は143%、耐光性ΔE値は1.38、有機顔料の脱離の程度は5であり、メチルハイドロジェンポリシロキサンの被覆量はC換算で2.05重量%であった。付着している有機顔料G−1量はC換算で18.02重量%(シリカ粒子粉末100重量部に対して100重量部に相当する)であった。得られた有機無機複合顔料(G)の電子顕微鏡写真の観察結果より、添加した有機顔料G−1の粒子がほとんど認められないことから、有機顔料G−1のほぼ全量がメチルハイドロジェンポリシロキサン被覆に付着していることが認められた。
<有機無機複合顔料(B)の製造>
有機顔料として、有機顔料B−1(種類:フタロシアニン系顔料、粒子形状:粒状、平均粒子径83nm、BET比表面積値81.6m/g、L値24.41、a値6.01、b値−12.63、耐光性ΔE値10.68)を用いたこと以外は、前記有機無機複合顔料(G)と同様にして有機無機複合顔料(B)を得た。
得られた有機無機複合顔料(B)は、一次粒子の平均粒子径が19nmの球状粒子であった。BET比表面積値は65.9m/g、一次粒子の幾何標準偏差値は1.27、体積平均粒子径(Dp50)は0.98μm、体積最大粒子径(Dp99)は1.39μm、色相のうちL値は26.19、a値は6.98、b値は−11.93であり、着色力は141%、耐光性ΔE値は1.31、有機顔料の脱離の程度は5であり、メチルハイドロジェンポリシロキサンの被覆量はC換算で2.06重量%であった。付着している有機顔料B−1量はC換算で33.11重量%(シリカ粒子粉末100重量部に対して100重量部に相当する)であった。得られた有機無機複合顔料(B)の電子顕微鏡写真の観察結果より、添加した有機顔料B−1の粒子がほとんど認められないことから、有機顔料B−1のほぼ全量がメチルハイドロジェンポリシロキサン被覆に付着していることが認められた。
<有機無機複合顔料(R)の製造>
有機顔料として、有機顔料R−1(種類:ジケトピロロピロール系顔料、粒子形状:粒状、平均粒子径130nm、BET比表面積81.6m/g、L値37.95、a値43.24、b値23.28、耐光性ΔE値10.13)を用いたこと以外は、前記有機無機複合顔料(G)と同様にして有機無機複合顔料(R)を得た。
得られた有機無機複合顔料(R)は、一次粒子の平均粒子径が19nmの球状粒子であった。BET比表面積値は63.8m/g、一次粒子の幾何標準偏差値は1.27、体積平均粒子径(Dp50)は0.96μm、体積最大粒子径(Dp99)は1.36μm、色相のうちL値は39.83、a値は42.96、b値は21.83であり、着色力は156%、耐光性ΔE値は1.88、有機顔料の脱離の程度は5であり、メチルハイドロジェンポリシロキサンの被覆量はC換算で2.08重量%であった。付着している有機顔料R−1量はC換算で30.48重量%(シリカ粒子粉末100重量部に対して100重量部に相当する)であった。得られた有機無機複合顔料(R)の電子顕微鏡写真の観察結果より、添加した有機顔料R−1の粒子がほとんど認められないことから、有機顔料R−1のほぼ全量がメチルハイドロジェンポリシロキサン被覆に付着していることが認められた。
<透明着色組成物(I):透明着色組成物(I−G)の製造>
前記有機無機複合顔料(G)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMA)及び分散剤(塩基性クシ型ポリマー)を下記組成割合で3本ロールミルを用いて混練した。
有機無機複合顔料(G) 100.0重量部、
シクロヘキサノン 50.0重量部、
分散剤(塩基性クシ型ポリマー)(商品名:Solsperse 24000:アビシア株式会社製) 20.0重量部。
得られた混練物に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMA)230.0重量部を添加し、ビーズミルを用いて分散し、透明着色組成物(I−G)を得た。
得られた透明着色組成物(I−G)の粘度は10.4mPa・sであった。分散平均粒子径(Dd50)は65nm、分散粒子径(Dd84)は123nm、分散最大粒子径(Dd99)は186nm、分散平均粒子径(Dd50)と分散粒子径(Dd84)から求められる幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は1.89であった。波長530nmの透過率は81.6%、波長650nmの透過率は1%未満であり、波長650nmにおける比吸光係数(ε)は2.26であった。
<透明着色組成物(I):透明着色組成物(I−B)の製造>
着色顔料として前記有機無機複合顔料(B)を用いた以外は前記透明着色組成物(I−G)と同様にして、透明着色組成物(I−B)を得た。
得られた透明着色組成物(I−B)の粘度は11.3mPa・sであった。分散平均粒子径(Dd50)は71nm、分散粒子径(Dd84)は132nm、分散最大粒子径(Dd99)は186nm、幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は1.86であった。波長460nmの透過率は78.6%、波長610nmの透過率は1%未満であり、波長610nmにおける比吸光係数(ε)は2.13であった。
<透明着色組成物(I):透明着色組成物(I−R)の製造>
着色顔料として前記有機無機複合顔料(R)を用い、分散剤としてスルホン酸塩分散剤を用いた以外は前記透明着色組成物(I−G)と同様にして透明着色組成物(I−R)を得た。
得られた透明着色組成物(I−R)の粘度は7.3mPa・sであった。分散平均粒子径(Dd50)は88nm、分散粒子径(Dd84)は155nm、分散最大粒子径(Dd99)は198nm、幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は1.76であった。波長620nmの透過率は76.9%、波長550nmの透過率は1%未満であり、波長550nmにおける比吸光係数(重量基準)(ε)は2.11であった。
<透明着色組成物(II):透明着色組成物(II−G)の製造>
前記透明着色組成物(I−G)及びメチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体を下記組成割合でサンドグラインダーを用いて分散し、得られた混練物を5μmのグラスフィルターで濾過した。
透明着色組成物(I−G) 400.0重量部、
メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 100.0重量部。
得られた透明着色組成物(II−G)の粘度は17.3mPa・sであった。分散平均粒子径(Dd50)は63nm、分散粒子径(Dd84)は111nm、分散最大粒子径(Dd99)は146nm、幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は1.76であった。波長650nmにおける比吸光係数(ε)は2.29であった。
前記透明着色組成物(II−G)をクリアベースフィルムに150μm(6mil)の厚みで塗布、乾燥して着色透過膜(II−G)を得た。得られた着色透過膜(II−G)の表面粗度Raは5.8nm、色度はx値が0.2743、y値が0.3786、Y値が71.26、耐光性はΔE値が2.56であった。波長530nmの透過率は92.6%、波長650nmの透過率は1%未満であった。
<透明着色組成物(II):透明着色組成物(II−B)の製造>
透明着色組成物として前記透明着色組成物(I−B)を用いた以外は前記透明着色組成物(II−G)と同様にして透明着色組成物(II−B)を得た。
得られた透明着色組成物(II−B)の粘度は20.3mPa・sであった。分散平均粒子径(Dd50)は70nm、分散粒子径(Dd84)は120nm、分散最大粒子径(Dd99)は153nm、幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は1.71であった。波長610nmにおける比吸光係数(ε)は2.29であった。
前記透明着色組成物(II−B)をクリアベースフィルムに150μm(6mil)の厚みで塗布、乾燥して着色透過膜(II−B)を得た。得られた着色透過膜(II−B)の表面粗度Raは6.1nm、色度はx値が0.1486、y値が0.2163、Y値が29.41、耐光性はΔE値が2.78であった。波長460nmの透過率は93.0%、波長610nmの透過率は1%未満であった。
<透明着色組成物(II):透明着色組成物(II−R)の製造>
透明着色組成物として前記透明着色組成物(I−R)を用いた以外は前記透明着色組成物(II−G)と同様にして透明着色組成物(II−R)を得た。
得られた透明着色組成物(II−R)の粘度は22.3mPa・sであった。分散平均粒子径(Dd50)は58nm、分散粒子径(Dd84)は100nm、分散最大粒子径(Dd99)は144nm、幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は1.73であった。波長550nmにおける比吸光係数(ε)は2.25であった。
前記透明着色組成物(II−R)をクリアベースフィルムに150μm(6mil)の厚みで塗布、乾燥して着色透過膜(II−R)を得た。得られた着色透過膜(II−R)の表面粗度Raは6.3nm、色度はx値が0.5673、y値が0.3177、Y値が22.86、耐光性はΔE値が3.65であった。波長620nmの透過率は94.0%、波長550nmの透過率は1%未満であった。
<透明着色組成物(III):透明着色組成物(III−G)の製造>
前記透明着色組成物(II−G)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及び重合開始剤(2−(4−メトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン)を下記組成割合でサンドグラインダーを用いて分散し、得られた混練物を1μmのグラスフィルターで濾過した。
透明着色組成物(II−G) 480.0重量部、
ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 100.0重量部、
2−(4−メトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン 5.0重量部。
得られた透明着色組成物(III−G)の粘度は23.8mPa・sであった。分散平均粒子径(Dd50)は58nm、分散粒子径(Dd84)は96nm、分散最大粒子径(Dd99)は141nm、幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は1.66であった。波長650nmにおける比吸光係数(ε)は2.31であった。
前記透明着色組成物(III−G)をクリアベースフィルムに150μm(6mil)の厚みで塗布、乾燥して着色透過膜(III−G)を得た。得られた着色透過膜(III−G)の表面粗度Raは5.8nm、色度はx値が0.2736、y値が0.3776、Y値が71.21、耐光性はΔE値が2.51であった。波長530nmの透過率は93.0%、波長650nmの透過率は1%未満であった。
<透明着色組成物(III):透明着色組成物(III−B)の製造>
透明着色組成物として前記透明着色組成物(II−B)を用いた以外は前記透明着色組成物(III−G)と同様にして透明着色組成物(III−B)を得た。
得られた透明着色組成物(III−B)の粘度は23.8mPa・sであった。分散平均粒子径(Dd50)は68nm、分散粒子径(Dd84)は116nm、分散最大粒子径(Dd99)は159nm、幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は1.71であった。波長610nmにおける比吸光係数(ε)は2.29であった。
前記透明着色組成物(III−B)をクリアベースフィルムに150μm(6mil)の厚みで塗布、乾燥して着色透過膜(III−B)を得た。得られた着色透過膜(III−B)の表面粗度Raは5.8nm、色度はx値が0.1479、y値が0.2170、Y値が29.60、耐光性はΔE値が2.81であった。波長460nmの透過率は93.3%、波長610nmの透過率は1%未満であった。
<透明着色組成物(III):透明着色組成物(III−R)の製造>
透明着色組成物として前記透明着色組成物(II−R)を用いた以外は前記透明着色組成物(III−G)と同様にして透明着色組成物(III−R)を得た。
得られた透明着色組成物(III−R)の粘度は25.6mPa・sであった。分散平均粒子径(Dd50)は55nm、分散粒子径(Dd84)は93nm、分散最大粒子径(Dd99)は131nm、幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は1.69であった。波長550nmにおける比吸光係数(ε)は2.33であった。
前記透明着色組成物(III−R)をクリアベースフィルムに150μm(6mil)の厚みで塗布、乾燥して着色透過膜(III−R)を得た。得られた着色透過膜(III−R)の表面粗度Raは5.9nm、色度はx値が0.5675、y値が0.3163、Y値が22.88、耐光性はΔE値が3.59であった。波長620nmの透過率は94.0%、波長550nmの透過率は1%未満であった。
<透明着色組成物(IV):透明着色組成物(IV−G)の製造>
前記透明着色組成物(II−G)及び光酸発生剤(p−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート)を下記組成割合でサンドグラインダーを用いて分散し、得られた混練物を1μmのグラスフィルターで濾過した。
透明着色組成物(II−G) 480.0重量部、
p−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート
5.0重量部。
得られた透明着色組成物(IV−G)の粘度は25.6mPa・sであった。分散平均粒子径(Dd50)は53nm、分散粒子径(Dd84)は89nm、分散最大粒子径(Dd99)は139nm、幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は1.68であった。波長650nmにおける比吸光係数(ε)は2.31であった。
前記透明着色組成物(IV−G)をクリアベースフィルムに150μm(6mil)の厚みで塗布、乾燥して着色透過膜(IV−G)を得た。得られた着色透過膜(IV−G)の表面粗度Raは5.8nm、色度はx値が0.2742、y値が0.3781、Y値が71.26、耐光性はΔE値が2.53であった。波長530nmの透過率は93.1%、波長650nmの透過率は1%未満であった。
<透明着色組成物(IV):透明着色組成物(IV−B)の製造>
透明着色組成物として前記透明着色組成物(II−B)を用いた以外は前記透明着色組成物(IV−G)と同様にして透明着色組成物(IV−B)を得た。
得られた透明着色組成物(IV−B)の粘度は24.8mPa・sであった。分散平均粒子径(Dd50)は68nm、分散粒子径(Dd84)は121nm、分散最大粒子径(Dd99)は159nm、幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は1.78であった。波長610nmにおける比吸光係数(ε)は2.34であった。
前記透明着色組成物(IV−B)をクリアベースフィルムに150μm(6mil)の厚みで塗布、乾燥して着色透過膜(IV−B)を得た。得られた着色透過膜(IV−B)の表面粗度Raは5.6nm、色度はx値が0.1482、y値が0.2169、Y値が29.68、耐光性はΔE値が2.89であった。波長460nmの透過率は94.1%、波長610nmの透過率は1%未満であった。
<透明着色組成物(IV):透明着色組成物(IV−R)の製造>
透明着色組成物として前記透明着色組成物(II−R)を用いた以外は前記透明着色組成物(IV−G)と同様にして透明着色組成物(IV−R)を得た。
得られた透明着色組成物(IV−R)の粘度は31.2mPa・sであった。分散平均粒子径(Dd50)は58nm、分散粒子径(Dd84)は101nm、分散最大粒子径(Dd99)は148nm、幾何標準偏差値(Dd84/Dd50)は1.74であった。波長550nmにおける比吸光係数(ε)は2.38であった。
前記透明着色組成物(IV−R)をクリアベースフィルムに150μm(6mil)の厚みで塗布、乾燥して着色透過膜(IV−R)を得た。得られた着色透過膜(IV−R)の表面粗度Raは5.6nm、色度はx値が0.5670、y値が0.3159、Y値が28.91、耐光性はΔE値が3.49であった。波長620nmの透過率は94.3%、波長550nmの透過率は1%未満であった。
<カラーフィルター(I)の作製>
膜厚1.0μmの樹脂ブラックマトリックスのパターンを形成したノンアルカリガラス基板(厚さ0.7mm)上に前記透明着色組成物(II−G)緑色着色組成物をスピンコートし、90℃で4分間、ホットプレートを用いてプリベークを行った後、この膜上にポジ型フォトレジストを塗布し、80℃で20分間加熱乾燥してレジスト膜を得た。超高圧水銀灯2.50kWを用い、400mJ/cmの光量で露光を行った。次いで、炭酸ナトリウム水溶液で現像を行った後、不要となったフォトレジスト層をメチルセルソルブアセテートで剥離した。更に、得られた着色膜を窒素雰囲気中で250℃で30分間加熱処理することによって緑色着色膜のパターンを得た。
その後、同様にして、透明着色組成物(II−B)及び透明着色組成物(II−R)を用いて、それぞれの着色膜のパターンを形成した。
得られたカラーフィルター(I)の透過率は、波長620nmが93.5%、波長530nmが92.8%、波長460nmが93.1%であり、コントラストは1580であった。
<カラーフィルター(II)の作製>
膜厚1.0μmの樹脂ブラックマトリックスのパターンを形成したノンアルカリガラス基板(厚さ0.7mm)上に前記透明着色組成物(III−G)をスピンコートし、90℃で4分間、ホットプレートを用いてプリベークを行った後、超高圧水銀灯2.50kWを用い、400mJ/cmの光量でパターン露光を行った。次いで、炭酸ナトリウム水溶液で現像し、未露光部分のフォトレジスト層を除去し、更に、得られた着色膜を窒素雰囲気中で250℃で30分間加熱処理することによって緑色着色膜のパターンを得た。
その後、同様にして、透明着色組成物(III−B)及び透明着色組成物(III−R)を用いて、それぞれの着色膜のパターンを形成した。
得られたカラーフィルター(II)の透過率は、波長620nmが94.0%、波長530nmが93.0%、波長460nmが93.3%であり、コントラストは1790であった。
<カラーフィルター(III)の作製>
透明着色組成物として透明着色組成物(IV−G)、透明着色組成物(IV−B)及び透明着色組成物(IV−R)を用いた以外は前記カラーフィルター(II)と同様にしてカラーフィルター(III)を得た。
得られたカラーフィルター(III)の透過率は、波長620nmが94.3%、波長530nmが93.1%、波長460nmが94.1%であり、コントラストは1630であった。
以下、前記発明の実施の形態に対して種々条件を変化させ、実施例及び比較例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
芯粒子1〜4:
芯粒子粉末として表1に示す特性を有する白色無機微粒子を用意した。
Figure 0004766223
芯粒子5:
芯粒子1のシリカ粒子粉末20kgと水150lとを用いて、シリカ粒子粉末を含むスラリーを得た。得られたシリカ粒子粉末を含む再分散スラリーのpH値を、水酸化ナトリウム水溶液を用いて10.5に調整した後、該スラリーに水を加えスラリー濃度を98g/lに調整した。このスラリー150lを加熱して60℃とし、このスラリー中に1.0mol/lのアルミン酸ナトリウム溶液2722ml(シリカ粒子粉末に対してAl換算で0.5重量%に相当する)を加え、30分間保持した後、酢酸を用いてpH値を7.5に調整した。この状態で30分間保持した後、濾過、水洗、乾燥、粉砕して粒子表面がアルミニウムの水酸化物により被覆されているシリカ粒子粉末を得た。
このときの製造条件を表2に、得られた表面処理済みシリカ粒子粉末の諸特性を表3に示す。
芯粒子6及び7:
芯粒子2及び3の各白色無機微粒子を用い、表面被覆物の種類及び量を種々変化させた以外は、前記芯粒子5と同様にして粒子表面が被覆物で被覆されている白色無機微粒子を得た。
このときの製造条件を表2に、得られた表面処理済み白色無機微粒子の諸特性を表3に示す。
Figure 0004766223
Figure 0004766223
尚、表面処理工程における被覆物の種類のAはアルミニウムの水酸化物であり、Sはケイ素の酸化物を表わす。
有機顔料:
有機顔料として表4に示す諸特性を有する有機顔料を用意した。
Figure 0004766223
実施例1〜19、比較例1〜6、参考例1〜3:
表面改質剤による被覆工程における添加物の種類、添加量、エッジランナー処理の線荷重及び時間、有機顔料の付着工程における有機顔料の種類、添加量、エッジランナー処理の線荷重及び時間、粉砕・分級の有無を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態と同様にして有機無機複合顔料を得た。
このときの製造条件を表5及び表6に、得られた有機無機複合顔料の諸特性を表7及び表8に示す。
なお、実施例1〜5、18、19、比較例1〜6及び参考例1〜3では、芯粒子100.0gに対して、各有機顔料100.0gを20.0gづつ5回に分けて添加した。実施例12〜14では、芯粒子100.0gに対して、各有機顔料200.0gを200分かけて添加した。実施例6〜8では、芯粒子粉末100.0gに対して、各有機顔料をあらかじめヘンシェルミキサー等で混合した後、該混合顔料160.0gを20.0gづつ8回に分けて添加した。実施例9〜11及び実施例15〜17では、芯粒子粉末100.0gに対して、各有機顔料120.0gを20.0gづつ6回に分けて添加した。
Figure 0004766223
Figure 0004766223
Figure 0004766223
Figure 0004766223
<透明着色組成物(I)>
実施例20〜38、比較例7〜15、参考例4〜6:
有機無機複合顔料の種類、分散剤の種類及び配合量、溶剤の種類及び配合量を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態の透明着色組成物(I)と同様にして透明着色組成物(I)を得た。
このときの製造条件を表9及び表10に、得られた透明着色組成物(I)の諸特性を表11及び表12に示す。
Figure 0004766223
Figure 0004766223
Figure 0004766223
Figure 0004766223
<透明着色組成物(II)>
実施例39〜57、比較例16〜24、参考例7〜9:
透明着色組成物(I)の配合量、透明樹脂の種類及び配合量を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態の透明着色組成物(II)と同様にして透明着色組成物(II)を得た。
このときの製造条件を表13に、得られた透明着色組成物(II)の諸特性を表14に、該透明着色組成物(II)を塗布して得られた着色透過膜(II)の諸特性を表15及び表16に示す。
Figure 0004766223
Figure 0004766223
Figure 0004766223
Figure 0004766223
<透明着色組成物(III)>
実施例58〜76、比較例25〜33、参考例10〜12:
透明着色組成物(II)の種類及び配合量、多官能性モノマーの種類及び配合量、重合開始剤の種類及び配合量を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態の透明着色組成物(III)と同様にして透明着色組成物(III)を得た。
このときの製造条件を表17に、得られた透明着色組成物(III)の諸特性を表18に、該透明着色組成物(III)を塗布して得られた着色透過膜(III)の諸特性を表19及び表20に示す。
Figure 0004766223
Figure 0004766223
Figure 0004766223
Figure 0004766223
<透明着色組成物(IV)>
実施例77〜95、比較例34〜42、参考例13〜15:
透明着色組成物(II)の種類及び配合量、光酸発生剤の種類及び配合量を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態の透明着色組成物(IV)と同様にして透明着色組成物(IV)を得た。
このときの製造条件を表21に、得られた透明着色組成物(IV)の諸特性を表22に、該透明着色組成物(IV)を塗布して得られた着色透過膜(IV)の諸特性を表23及び表24に示す。
Figure 0004766223
Figure 0004766223
Figure 0004766223
Figure 0004766223
<カラーフィルター>
実施例96〜99、比較例43〜45、参考例16:
透明着色組成物の種類を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態のカラーフィルター(I)と同様にしてカラーフィルターを得た。
このときの製造条件及び得られたカラーフィルターの諸特性を表25及び表26に示す。
実施例100〜103、比較例46〜48、参考例17:
透明着色組成物の種類を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態のカラーフィルター(II)と同様にしてカラーフィルターを得た。
このときの製造条件及び得られたカラーフィルターの諸特性を表25及び表26に示す。
実施例104〜107、比較例49〜51、参考例18:
透明着色組成物の種類を種々変化させた以外は、前記発明の実施の形態のカラーフィルター(III)と同様にしてカラーフィルターを得た。
このときの製造条件及び得られたカラーフィルターの諸特性を表25及び表26に示す。
Figure 0004766223
Figure 0004766223
本発明に係る透明着色組成物において、含有する有機無機複合材料の粒子径は微細であり、且つ、粒子径分布が狭く、しかも、有機顔料単独の場合よりも濃色化効果を発現するために、優れた分光特性を有しており、カラーフィルターに好適に用いられる。

Claims (6)

  1. 屈折率が1.2〜2.0である白色無機微粒子の粒子表面に有機顔料を付着させた一次粒子の平均粒子径が1〜100nmである有機無機複合顔料を溶剤に分散してなり、前記有機無機複合顔料の一次粒子が凝集して形成された二次粒子からなる挙動粒子の挙動粒子径(体積平均粒子径)が5.00μm以下であることを特徴とする透明着色組成物。
  2. 屈折率が1.2〜2.0である白色無機微粒子の粒子表面に表面改質剤を介して有機顔料を付着させた一次粒子の平均粒子径が1〜100nmである有機無機複合顔料を溶剤に分散してなり、前記有機無機複合顔料の一次粒子が凝集して形成された二次粒子からなる挙動粒子の挙動粒子径(体積平均粒子径)が5.00μm以下であることを特徴とする透明着色組成物。
  3. 請求項1又は2記載の透明着色組成物が、少なくとも一つの酸性基及び/又は潜在性酸性基を有する透明樹脂を含有することを特徴とする透明着色組成物。
  4. 請求項3記載の透明着色組成物が光ラジカル重合開始剤、エチレン性不飽和二重結合を2つ以上有する多官能性モノマーを含有することを特徴とする感光性が付与された透明着色組成物。
  5. 請求項3記載の透明着色組成物が光酸発生剤を含有することを特徴とする感光性が付与された透明着色組成物。
  6. 請求項3乃至5のいずれかに記載の透明着色組成物からなる塗膜形成物からなることを特徴とするカラーフィルター。

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