JP2003253148A - 表面改質顔料 - Google Patents

表面改質顔料

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JP2003253148A JP2002057087A JP2002057087A JP2003253148A JP 2003253148 A JP2003253148 A JP 2003253148A JP 2002057087 A JP2002057087 A JP 2002057087A JP 2002057087 A JP2002057087 A JP 2002057087A JP 2003253148 A JP2003253148 A JP 2003253148A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、インキ組成物の分散性、流動性、
接着性、長期貯蔵安定性等の諸物性に優れ、高品質化が
達成される表面改質顔料を提供することを主目的とす
る。 【解決手段】 上記目的を達成するために、本発明は、
メカノケミカル的に処理がなされた顔料の表面に、デン
ドリマーを吸着させたことを特徴とする表面改質顔料を
提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顔料の表面がデン
ドリマーにより表面改質された表面改質顔料に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】微粒子分散された顔料分散液を使用した
インキは、経時的な増粘や顔料の凝集粗大化を招き、不
安定なチキソトロピックな挙動を示す。このため、塗工
物の外観は凝集物からの突起や白抜け、またはレベリン
グ不良を呈し品質を悪化させる。
【0003】これらの顔料の凝集を防止する方法とし
て、顔料の合成時に表面処理を行う方法、各種の分散剤
を併用する方法、顔料の表面を改質する方法等が挙げら
れる。
【0004】顔料の合成時に行う表面処理として、アミ
ノ基、ピリジニウム基等の塩基性極性基やカルボキシル
基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基
等の酸性基を顔料表面に付帯させる方法、アルコール等
の臨界点ガスフラッシングでエトキシ基等の親油基を付
帯する方法等が知られている。ただしこれらは顔料の親
水性あるいは親油性を単純イオン結合によるアンカー効
果を利用しているか、あるいは化学的性質としての界面
活性基の立体障害性を利用しているにすぎず、長期分散
安定性あるいは色分かれ改善に対して顕著な効果を発現
するものは見出されておらず、化学メーカを中心に材料
探索や分散剤の開発がいまなお続いている状態である。
【0005】また、顔料の表面を改質する方法として、
顔料の微粒子化を機械的、化学的に行う方法が挙げられ
る。しかしながら、顔料が一般的に耐光性(耐候性を含
む)が高いのは、粒子表面の光反射による内部分子の保
護効果の他に、結晶の表層の分子が破壊されることによ
り内部の分子を保護する効果による。したがって、結晶
が小さくなるほど光による退色性は不利になり、超微粒
子化された場合には、表面積の影響はかなりの大きさと
なり分散阻害や着色力低下をきたす原因となる。
【0006】顔料の分散性、流動性の向上を目的とする
分散剤として、レシチン等のリン酸エステル系、アミン
系、スルホン酸系や顔料の誘導体等、多種多様な分散剤
が市販されており、利用されている。しかし、このよう
な分散剤は顔料の種類、構造により効果に一長一短があ
り、加工時に熱黄変をひきおこすことや、接着阻害を示
すことで物性上の問題も有していた。分散剤の効果は有
機顔料と溶媒および有機ベヒクルとの湿潤性にあるが、
これらは顔料表面への物理吸着が主体であり、着色感材
中の含水量の変化で吸着平衡の移動が起こり、流動性の
悪化や凝集、白抜け等に結びつくものと考えられる。
【0007】また、従来の表面処理顔料で印刷インキを
製造した場合において、界面活性剤を分散剤として用い
る場合があるが、界面活性剤はインキの浸透速度にも大
きく影響し、基材への定着性が悪いためにじみやすいと
いう性質を有し、特に紙に対しては濡れ性が悪い。ま
た、顔料インキを処方する段階で、浸透速度を高める目
的で浸透剤として界面活性剤を添加すると分散安定性が
損なわれるという問題が生じる。これは顔料分散剤と浸
透剤としての活性剤の競争吸着によって分散破壊が起き
ることによるものであると思われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、インキ組成物の分散性、
流動性、接着性、長期貯蔵安定性等の諸物性に優れ、高
品質化が達成される表面改質顔料を提供することを主目
的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、請求項1に記載するように、メカノケミカ
ル的に処理がなされた顔料の表面に、デンドリマーを吸
着させたことを特徴とする表面改質顔料を提供する。
【0010】本発明においては、メカノケミカル的に処
理がなされた顔料の表面に、デンドリマーが比較的強く
結合しているため、顔料どうしによる凝集を防ぐことが
でき、色わかれの抑制、インキ組成物の、分散性、流動
性、接着性、長期貯蔵安定性等の諸物性に優れた表面改
質顔料とすることが可能となる。
【0011】上記請求項1に記載された発明において
は、請求項2に記載するように、上記デンドリマーが、
末端に吸着基を有するデンドリマーであることが好まし
い。これにより、メカノケミカル的に処理された顔料の
表面と強固に結合することができるため、より安定な表
面改質顔料とすることが可能となるからである。
【0012】上記請求項1または請求項2に記載された
発明においては、請求項3に記載するように、上記デン
ドリマーが、メカノケミカル的に処理がなされた顔料の
表面に存在する吸着基と吸着する複数の吸着基を有する
アンカー部および顔料の分散性を向上させる分散部を含
有する分散性高分子であることが好ましい。デンドリマ
ーがアンカー部を有し、その末端に吸着基を有すること
により、吸着基が顔料のメカノケミカル的に処理された
表面と、強固な結合をすることに加え、そのデンドリマ
ーが顔料の分散性を向上させる分散部を有することによ
り、分散剤としての機能をより発揮することが可能とな
るからである。
【0013】本発明はまた、請求項4に記載するよう
に、含金属錯体有機顔料とその表面に配置されたデンド
リマーとからなり、上記含金属錯体有機顔料に含まれる
金属とデンドリマーとが、錯体を形成していることを特
徴とする表面改質顔料を提供する。本発明においては、
含金属錯体有機顔料に含まれる顔料表面近傍の金属とデ
ンドリマーとが、錯体を形成することによって、顔料の
周囲にデンドリマーが配置される。そのため、顔料同士
による凝集を防ぐことができ、上記と同様に色わかれの
抑制、インキ組成物の分散性、流動性、接着性、長期貯
蔵安定性等の諸物性に優れた表面改質顔料とすることが
可能となる。
【0014】本発明は、さらに請求項5に記載するよう
に、顔料の表面をメカノケミカル的に処理するメカノケ
ミカル処理工程と、2層不均一溶媒中、相間移動触媒存
在下において、上記顔料のメカノケミカル処理が施され
た表面にデンドリマーを吸着させる吸着工程とを有する
ことを特徴とする表面改質顔料の製造方法を提供する。
【0015】本発明によれば、2層不均一系溶媒中、相
間移動触媒下において反応させることによって、効率的
に顔料の表面にデンドリマーを吸着させることが可能と
なり、色わかれの抑制、インキ組成物の、分散性、流動
性、接着性、長期貯蔵安定性等の諸物性に優れた表面改
質顔料を製造することが可能となる。
【0016】上記請求項5に記載された発明において
は、請求項6に記載するように、上記デンドリマーが、
メカノケミカル的に処理がなされた顔料の表面に存在す
る吸着基と吸着する複数の吸着基を有するアンカー部お
よび顔料の分散性を向上させる分散部を含有する分散性
高分子であることが好ましい。このようにアンカー部を
有しその末端に吸着基を有することにより、顔料粒子へ
の付着が効率的に行われ、かつ強固に結合することが可
能となるからである。また、顔料の分散を向上させる分
散部を有することにより、付着したデンドリマーが分散
剤として機能を発揮するため、分散性を向上させた表面
改質顔料を製造することが可能となるからである。
【0017】本発明はまた、請求項7に記載するよう
に、2層不均一溶媒中、相間移動触媒下において、含金
属錯体有機顔料に含まれる金属とデンドリマーの官能基
との錯体を形成させる錯体形成工程を有することを特徴
とする表面改質顔料の製造方法を提供する。
【0018】本発明によれば、含金属錯体有機顔料を使
用することによって、2層不均一系溶媒中、相間移動触
媒下における反応により、効率的に含金属錯体有機顔料
に含まれる金属と、デンドリマーの錯体を形成させるこ
とが可能となる。含金属錯体有機顔料は、デンドリマー
と錯体を形成させることから、デンドリマーの付着を容
易にするための顔料の前処理工程を必要としないため、
効率的に上記と同様の表面改質顔料を製造することが可
能である。
【0019】本発明は、請求項8に記載するように、バ
インダとしての樹脂、顔料、およびデンドリマーを少な
くとも含むことを特徴とするインキ組成物を提供する。
【0020】本発明は、インキ組成物中にデンドリマー
を含有させることによって、デンドリマーが顔料の分散
性を向上させる分散剤としての機能を発揮することか
ら、顔料を高濃度でインキ中に含有することが可能とな
り、インキ組成物の分散性、流動性、接着性、長期貯蔵
安定性等の諸物性に優れたインキ組成物とすることが可
能となる。
【0021】請求項8に記載された発明においては、請
求項9に記載するように、上記顔料の表面にデンドリマ
ーが吸着していることが好ましい。デンドリマーが顔料
の分散剤としての機能を強く発揮できるからである。
【0022】請求項8または請求項9に記載された発明
においては、請求項10に記載するように、上記バイン
ダとしての樹脂が光硬化性樹脂であることが好ましい。
このことにより、インキを塗布した印刷面を露光させる
ことにより、効率よく被印刷物に定着させることが可能
となるからである。
【0023】本発明は、請求項11に記載するように、
請求項8から請求項10までのいずれかの請求項に記載
のインキ組成物を、カラーフィルタの着色層形成用に用
いることを特徴とする着色層形成用インキ組成物を提供
する。
【0024】本発明におけるインキ組成物は、高濃度で
顔料を含有することが可能であり、高着色、高透明なカ
ラーフィルタとすることができるといった効果を奏す
る。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明は、表面改質顔料、表面改
質顔料の製造方法、インキ組成物、および着色層形成用
インク組成物を含むものである。以下、これらについて
説明する。
【0026】A.表面改質顔料 本発明の表面改質顔料においては、メカノケミカル的に
処理がなされた顔料の表面に、デンドリマーを吸着させ
たことを特徴とする表面改質顔料の第1実施態様、およ
び含金属錯体有機顔料とその表面に配置されたデンドリ
マーとからなり、上記含金属錯体有機顔料に含まれる金
属とデンドリマーが、錯体を形成してなる表面改質顔料
の第2実施態様がある。以下、これらの各実施態様につ
いて、それぞれ説明する。
【0027】1.第1実施態様 本発明の表面改質顔料の第1実施態様は、メカノケミカ
ル的に処理がなされた顔料の表面に、デンドリマーを吸
着させたことを特徴とするものである。
【0028】本発明においては、メカノケミカル的に処
理がなされた顔料の表面に、デンドリマーが存在するこ
とによって、顔料どうしによる凝集を防ぐことができる
ため、色わかれの抑制、インキ組成物の、分散性、流動
性、接着性、長期貯蔵安定性等の諸物性に優れた表面改
質顔料とすることが可能となる。
【0029】このような本発明の表面改質顔料を、各要
素にわけて説明する。
【0030】(顔料)本発明に用いられる顔料は、特に
限定されるものではなく、有機顔料であってもよく、ま
た無機顔料であっても用いることができる。
【0031】本発明の表面改質顔料に用いることができ
る有機顔料の例としては、ジスアゾ顔料、フタロシアニ
ン顔料、アントラキノン系顔料、イソインドリン顔料、
ジオキサジン顔料、キナクリドン顔料、ペリレン系顔料
等が挙げられる。
【0032】また、本発明に用いることができる着色顔
料としては、赤色、緑色、青色、黒色の各々の無機の着
色顔料を適宜使用する。赤色としては、Fe、P
、2SbS・Sb、Sb・Sb
などが、緑色としては、Cr、Cr
(OH)、Cu(CHCO・3CuO(As
、CoO・ZnO・MgOなどが、青色として
は、3NaAl・SiO ・Na,2(Na
・Al・2SiO)・NaS、Fe〔Fe
(CN)〕3nHO、CoO・nAl、(以
上n=2〜3)、CoO・nSnO・mMgO(n=
1.5〜3.5、m=2〜6)などが、黒色としては、
CuO・Cr、CuO・Cr・MnO
CuO・Fe・Cr、などが使用可能な着
色顔料として挙げられる。
【0033】これらの着色顔料の内、黒色を除く各色顔
料は、カラーフィルタ用顔料として必要な分光特性内で
適切な透明度と着色力を有し、耐熱性などの耐久性を兼
ね備えていることが望ましく、また、感光性着色組成物
としても適切な粘度特性や塗工適性などが発現するよう
樹脂分等との相性を考慮して選定する。また、使用する
着色顔料を二酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミ
ニウム、酸化セシウム等の透明材料で着色顔料100重
量部に対して5〜100重量部の範囲となるように被覆
しても良い。また、ゾルゲル法として知られる金属アル
コキシドなどを高温で熱的に高密度化を行って成膜され
る金属コロイドなどの着色ガラスビーズを機械的に粉砕
して用いても良い。
【0034】(メカノケミカル的処理)本発明において
は、上述した顔料の表面にメカノケミカル的処理がなさ
れている。このメカノケミカル的処理とは、分散機械に
よるせん断力、衝撃力によって顔料表面に新しいへき開
面が生成し、ビヒクル分子が反応することがある現象を
いう。分散ではその他次の変化が顔料粒子に起きてい
る。
【0035】1)顔料粒子が微粒子化され、表面積が増
大する。
【0036】2)メカノケミカル的現象 3)トポケミカル的な現象として顔料粒子表面の官能基
とビヒクル分子が反応することがある。
【0037】具体的には、多官能シランカップリング剤
による処理を挙げることができる。本発明において使用
するシランカップリング剤としては、一般に知られてい
る中で、特に多点吸着力を重視した多官能シランカップ
リング剤を選択する。例えば、ビニルトリス(2−メト
キシエトキシ)シラン、3−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメト
キシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキ
シシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等を
挙げることができる。
【0038】また、メカノケミカル処理法に用いる分散
機としては、アトライター、サンドミル、ボールミル、
メディアミル、ハイスピードディスパーザー、コロイド
ミル、ストーンミル、ケディーミル、フロージェットミ
キサー、スラッシャーミルなどが用いられる。
【0039】本発明に用いられる顔料等の色材は、ビー
ズによるミル分散時で表面処理は行なわれる。これは公
知の技術を用いて実施できる。例えば、オタワサンド、
ガラスビーズ、アルミナビーズ、ジルコニアビーズ、ス
チールビーズ、シリカビーズなどである。具体例として
シリカを用いた場合について述べる。まず第一工程とし
て色材を、水にビーズミルを用いて1時間半分散し、水
性スラリーを得る。次に第二工程として、色材の水性ス
ラリーにデンドリマーを顔料表面積換算した必要量ある
いはやや過剰量加える。第三工程として上記溶液をホモ
ジナイザーやニーダを用いて良く攪拌し、色材を粉砕あ
るいは混合攪拌する。第四工程では上記溶液を加熱す
る。第五工程では酸あるいはアルカリを加えてpH調整
し、ホモジナイザーを用いて良く攪拌する。これにより
デンドリマー表面処理が出来上がる。最終工程で顔料を
プレス濾過あるいはフラッシングして取り出し、乾燥さ
せる。フラッシングは樹脂で行う場合はレジンボンドあ
るいはカラーチップとすることができる。出来たカラー
チップを適時粉砕、分級することで使用する色剤、顔料
としても良い。さらには、顔料を水相からビヒクル相
(有機相)へ移すためには顔料表面を確実にぬれ状態に
しなければならない。さらには、水を分離させるための
助剤や再凝集を防ぐための助剤も場合によっては必要と
なる。
【0040】このようして得られる本発明に係る色材分
散液は、高度な微分散性を長期間にわたり安定して示す
ものであって、さらにこのような色材分散液を着色剤な
いしは遮光剤等として各種の組成物に添加した場合にあ
っても、色材をそのまま使用した場合ないしは、例えば
ポリマー溶液と単純に撹拌混合して調製した分散液を使
用した場合に比べ、当該組成物における分散安定性低
下、凝集による沈降、粘度上昇、色別れ等の特性の劣化
が少なく、また薄膜上に展開した場合にあっても、基板
に対する密着性、電気的高抵抗性、高遮光性、膜強度等
の特性面に関して著しい改善を示すものである。
【0041】このような作用効果が得られる詳細な理由
は明らかではないが、色材微粒子をポリマー溶液中に添
加し単純に撹拌混合を行って得られる色材分散液を用い
ても、このような優れた作用効果は何ら発揮されないも
のであることからすれば、分散処理を行なった際、色材
は、物理的なトルク力を受け、二次凝集状態より解砕さ
れ一次粒子として分散媒液中に存在することとなるが、
粒状メディアを用いた分散処理であるために、色材に充
分なトルク力が加わること、また分散系が加熱状態とさ
れていることで、非常に良好な解砕微分散化が図られ、
この微分散化された色材に対しポリマーによる均一かつ
良好な表面被覆処理がなされているためと思われ、さら
に解砕された色材表面と被覆ポリマーが活性な状態にあ
るため、化学的ないしはメカノケミカルな、何らかの反
応がこれらの間で生じているとも考えられる。
【0042】一方、このような色材の分散処理において
用いられるポリマー溶液のポリマー成分としては、特に
限定されるわけではない。
【0043】(デンドリマー)本発明においては、上述
したようなメカノケミカル的処理がなされた顔料の表面
に、デンドリマーを吸着させることにより、顔料の表面
改質を行う点に特徴を有するものである。
【0044】本発明に用いることができるデンドリマー
としては、一般的にデンドリマーと称される分子であれ
ば特に限定されるものではない。また、本発明において
は、いわゆるハイパーブランチポリマーも用いることが
可能であり、本発明に用いられるデンドリマーという用
語は、本発明においては、ハイパーブランチポリマーを
も含む概念として用いることとする。
【0045】このような本発明に用いられるデンドリマ
ーは、上述したメカノケミカル的に処理された顔料に吸
着する性質を有するものであれば、特に限定されるもの
ではないが、デンドリマーの末端に吸着基を有するもの
が好ましい。すなわち、メカノケミカル的に処理がなさ
れた顔料表面の吸着基と吸着することが可能な吸着基を
末端に有することにより、より強固に顔料表面に対して
デンドリマーが付着することが可能であり、これにより
表面改質顔料の分散効果をより大きなものとすることが
できるからである。
【0046】(分散性高分子)本発明において、このよ
うな末端に吸着基を有するデンドリマーとして好適な例
として、メカノケミカル的に処理がなされた顔料の表面
に存在する吸着基と吸着する複数の吸着基を有するアン
カー部および顔料の分散性を向上させる分散部を含有す
る分散性高分子を挙げることができる。以下、このよう
な分散性高分子の各構成について説明する。
【0047】a.アンカー部(吸着部) 本発明において分散性高分子は、末端にアンカー部とし
て吸着基を有することが好ましく、そのアンカー部は、
上記メカノケミカル的に処理がなされた顔料表面に存在
する吸着基と吸着することができるものであれば特に限
定されるものではないが、中でも水素結合により顔料表
面に存在する吸着基と吸着する吸着基であることが好ま
しい。
【0048】このような吸着基としては、−OH、−N
、−SH、アルデヒド基、カチオン性のアンモニム
基、活性エステル基等を挙げることができる。このよう
な吸着基を有する重合性モノマーとしては、例えば、表
1にまとめたものを挙げることができ、これらを重合さ
せることにより、アンカー部を形成することができる。
【0049】
【表1】
【0050】なお、表中の破線で囲われた部分が吸着部
分を示すものであり、表に示された例ではビニル基を重
合させることにより、複数の吸着基を有するアンカー部
が構成される。
【0051】本発明においては、上記吸着基を一つの分
散性高分子のアンカー部に、1〜100個、好ましくは
1〜10個有することが好ましい。上記範囲より吸着基
が少ない場合は、吸着能が低く、分散性高分子を顔料表
面上に効果的に吸着することができないからである。ま
た、上記範囲より吸着基が多い場合は、アンカー部内で
吸着基同士が影響し合い、結果的に顔料との吸着能が低
下してしまう可能性があるからである。
【0052】上記アンカー部は、特に限定されるもので
はないが、「くし型構造」を有するものであることが好
ましい。一般に、このくし型部分は、マクロモノマーを
用いて分散共重合を行い合成する。マクロモノマーは安
定剤(分散剤とも表現)としてだけでなく、コモノマー
としての役割も果たす。本発明では、例えばアニオンリ
ビング重合により、末端にビニルベンジル基を有するt
−ブチルメタクリレートマクロモノマーを使用すること
ができる。合成したマクロモノマーをメタクリレート
中、AIBN(アゾイソビスブチロニトリル)を開始剤
としてジビニルベンゼンと共重合させるとミクロスフェ
アが生成する。さらに、ミクロスフェアのシェル鎖を利
用する場合、例えばポリスチレン鎖をクロロメチル化し
た後にリビングラジカル重合開始剤と共に重合し、ジエ
チルジチオカルバメート基を導入、上述同様にモノマー
中にミクロスフェア表面からモノマーをグラフト化させ
れば、固定基点となる反応性の官能基、例えばPMMA
の2重結合などを導入できる。さらには多重分岐ポリマ
ーも使用できるが、これはラジカル重合によっても合成
されている(高分子、11、Vol.47(199
8).B,Yamada,Polym.,39,371
(1998).)。
【0053】このような「くし型」構造において、主鎖
から末端の吸着基までの距離は、吸着層の厚みと関係し
ており、ナノ粒子分散においては、5nm〜300Åの
範囲内であることが好ましい。主鎖からの距離が短すぎ
ると、吸着基が有効に無機ナノ粒子と吸着することがで
きないことから好ましくなく、長すぎると多数ある吸着
基が絡み合う等の問題が生じる可能性があるからであ
る。
【0054】b.分散部 本発明に用いられる分散性高分子の分散部とは、本発明
の表面改質顔料を塗工液中に分散させる機能を発揮する
部分であり、分散性の官能基からなる部位である。この
ような界面活性効果を示す官能基としては、例えば水
谷、江角による色材、75(1)、30−35(200
2)のものを用いてもよい。さらにはそこに挙げられて
いる参照文献のデンドリマーを単独あるいは2種以上を
組み合わせて用いてもよい。ただし、これらをミセル混
合として用いる場合よりは、化学結合としてキレート結
合や水素結合等により強固に顔料表面に関与する場合の
方がより有効である。
【0055】c.主鎖 本発明に用いられる分散性高分子は、上記アンカー部お
よび分散部が主鎖にペンダント状に付加された構造のも
のが好ましい。さらには、界面活性能を持ち得るような
構造を有するものであってもよく、このような例とし
て、鎖状アルキル体を挙げることができる。
【0056】このような主鎖に用いられる化合物として
は、ポリアルキル基、ポリアミド基、ウレタン結合基、
活性エステル基等を挙げることができる。
【0057】2.第2実施態様 本発明の表面改質顔料における第2実施態様は、含金属
錯体有機顔料とその表面に配置されたデンドリマーとか
らなり、上記含金属錯体有機顔料に含まれる金属とデン
ドリマーとが錯体を形成していることを特徴とするもの
である。これは、含金属錯体有機顔料に含まれる顔料表
面近傍の金属とデンドリマーが、錯体を形成することに
よって、顔料の周囲にデンドリマーが配置される。その
ため、顔料同士による凝集を防ぐことができ、上記第1
実施態様に示すものと同様に、色わかれの抑制、インキ
組成物の分散性、流動性、接着性、長期貯蔵安定性等の
諸物性に優れた表面改質顔料とすることが可能となる。
【0058】このような本発明の表面改質顔料を、各要
素にわけて説明する。
【0059】(含金属錯体有機顔料)本発明に用いられ
る含金属錯体有機顔料は、デンドリマーと錯体を形成す
ることが可能な遷移金属を含有するものであれば、特に
限定されるものではない。
【0060】具体的には、含金属錯体アゾ顔料、含金属
フタロシアニン顔料、イソインドリン顔料、ジオキサジ
ン顔料、および含金属錯体有機顔料等が挙げられる。
【0061】(デンドリマー)本発明に用いられるデン
ドリマーは、含金属錯体有機顔料と錯体を形成すること
が可能である官能基を有していれば、特に限定されるも
のではない。このような錯体を形成し得る官能基として
は、顔料表面あるいは含金属とキレート結合可能な官能
基であり、具体例として、アセトアセチル基、アミノ
基、アミド基、アセチルアミノ基、ポリペプチド基、イ
ミダゾールおよび/またはイミダゾリル基、チオール基
および/またはメルカプト基、ポリオールおよび/また
はポレチオール基、さらには、付加するポリオールの例
としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ポリテトラメチレングリコールポリブチレン
アジペート、アクリルポリオール、ポリエステルポリオ
ール、ポリエーテルポリオールや各種グリコールの二価
アルコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリ
メチロールプロパンレンなどの三価アルコール、ペンタ
エリスリトール、ソルビトール、ジグリセロール、ジペ
ンタエリスリトールなどの四価アルコールで代表される
多価アルコールおよびこれらに、より水溶性を与える水
酸基、アミン基、カルボキシル基などを付加した化合物
である。
【0062】チオカルボニル基も含むことができる。代
表的には、これを放出・生成可能な化合物としてチオ尿
素及びその誘導体、例えば、メチルチオ尿素、ジメチル
チオ尿素、エチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素、ジフェ
ニルチオ尿素、チオペンタール、チオカルバジド、チオ
カルバゾン類、チオシアヌル酸類、チオヒダントイン、
2−チオウラミル、3−チオウラゾールなどや、チオア
ミド化合物(式中のRは、例えば−H、−CH、−C
CH、−C等を表す)、例として、チオホ
ルムアミド、チオアセトアミド、チオプロピオンアミ
ド、チオベンズアミド、チオカルボスチリル、チオサッ
カリンなどや、チオアルデヒド化合物、例として、チオ
ホルムアルデヒド、チオアセトアルデヒドなどや、カル
ボチオ酸類、例として、チオ酢酸、チオ安息香酸、ジチ
オ酢酸などや、チオ炭酸類や、その他、例えば、チオク
マゾン、チオクモチアゾン、チオニンブルーJ、チオピ
ロン、チオピリン、チオベンゾフェノンなど、が例示さ
れる。
【0063】さらにはアミノ基、ハロゲン基、イソシア
ナート基等の反応性の官能基を導入し、これを利用して
公知の反応で異なる種の多官能基として導入することが
出来る。さらに又、一般式 R−X−Si(CH
3n(ただし、式中のRはデンドリマーの基幹基、X
はアルキレン基、アリーレン基あるいは両基を共に有す
る複合基、Zはハロゲン基、アルコキシ基を表し、nは
0、1、2である)で表わされるオルガノシラン化合物
を用いて導入できる。アルキレン基は内部にエーテル結
合、アミド結合、エステル結合、ケトン結合、スルフォ
ン結合等の結合基やアルキル基等の分岐単位等を含んで
いてもよく、なんらポリメチレン結合に限定されるもの
ではない。ハロゲン基としては比較的合成の容易なクロ
ロ基、アルコキシ基としては後述する成形体との反応性
の点からメトキシ基あるいはエトキシ基であることが好
ましい。感光性基の導入方法は、ここに記載されたもの
の他に公知の方法を利用することができ、何等この方法
に限定されるわけではない。
【0064】さらには、最終的なデンドリマー基幹の共
重合ポリマー部の形態が、(1)アセトアセチル基を有
するモノマーとこれと共重合可能なモノマーの共重合に
よってか、あるいは(2)ヒドロキシル基を有するポリ
マーにジケテンを反応させることにより合成することも
ができる。
【0065】さらには、金属キレート化合物として金属
元素の原子価の1部が前記キレート化合物とキレート結
合したものにおいて、その残りの原子価に結合する基は
1価有機基であり、具体的には水酸基、ハロゲン原子、
アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシル
基、フェノキシ基(又はフェノキシ基を構成する芳香族
環の水素原子の一部がアルキル基で置換された誘導体の
基も含む)等が包含される。ハロゲン原子としては、例
えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。また
アルキル基としては、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいず
れのタイプであってもよく好ましくは炭素数1〜24
個、特に炭素数1〜18個のものであって、例えば前記
したアルキル基が挙げられる。アリール基又はアラルキ
ル基としては、それぞれ前記したものと同様のものが挙
げられる。また、アルコキシル基としては、炭素数1〜
24個、好ましくは炭素数1〜18個のアルコキシル基
であって、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、s
ec−ブトキシ、n−ペントキシ基等の直鎖状もしくは
分枝鎖状のものが挙げられる。フェノキシ基の誘導体と
しては、例えばメチルフェノキシ、エチルフェノキシ、
ジメチルフェノキシ、ジエチルフェノキシ基等が挙げら
れる。
【0066】さらには、グルロン酸リッチのアルギン酸
塩、Gブロックアルギン酸塩、Gブロックペ クチン、
および、ガラクツロン酸リッチのペクチンから成るGブ
ロック多糖類由来の官能基でも良い。
【0067】また、本発明において、デンドリマーの金
属キレート化合物は多量体になっていても差支えない。
【0068】本発明においては、上述した錯体を形成す
ることができる官能基を末端に有するデンドリマーであ
れば特に限定されるものではない。例えば、上記第1実
施態様において説明した分散性高分子も、そのアンカー
部に錯体を形成することができる官能基を有するもので
あれば用いることができる。
【0069】B.表面改質顔料の製造方法 本発明に含まれる表面改質顔料の製造方法においても、
表面改質の方法により、二つの実施態様に分けることが
できる。以下、それぞれの実施態様について説明する。
【0070】1.第3実施態様 本発明の表面改質顔料の製造方法における第1実施態様
は、顔料の表面をメカノケミカル的に処理するメカノケ
ミカル処理工程と、2層不均一溶媒中、相間移動触媒存
在下で上記顔料のメカノケミカル処理が施された表面に
デンドリマーを吸着させる吸着工程とを有することを特
徴とするものである。
【0071】このように、本実施態様によれば、従来よ
り行われてきた吸着工程、すなわち2層不均一系溶媒
中、相間移動触媒下において反応させる工程により顔料
の表面改質を行うことが可能であるので、特に新たな設
備を準備することなく、上記第1実施態様に示されるよ
うな分散性の良好な表面改質顔料を調製することが可能
となる。
【0072】以下、本実施態様について、メカノケミカ
ル処理工程と吸着工程とに分けて説明する。
【0073】a.メカノケミカル処理工程 本実施態様におけるメカノケミカル処理工程は、顔料の
表面をメカノケミカル的に処理する工程である。
【0074】本実施態様は、顔料の表面にデンドリマー
が吸着し、これにより分散性の良好な表面改質顔料とし
ている点に特徴を有するものであるが、このデンドリマ
ーを顔料表面に吸着させるためには、デンドリマーが吸
着しやすい顔料表面であることが好ましい。このため、
まず顔料表面にメカノケミカル的表面処理を行うメカノ
ケミカル処理工程が行われる。
【0075】本工程に用いられる顔料およびデンドリマ
ーについては、上記「A.表面改質顔料」の第1実施態
様の欄で説明したものと同様のであるので、ここでの説
明は省略する。
【0076】また、メカノケミカル的処理に関しても、
上記「A.表面改質顔料」の第1実施態様の欄で説明し
たようにして行われるので、ここでの説明は省略する。
【0077】b.吸着工程 本実施形態においては、このようにメカノケミカル的処
理が施された顔料表面に、2層不均一溶媒中、相間移動
触媒存在下でデンドリマーを吸着させる吸着工程が行わ
れる。
【0078】(2層不均一溶媒)本工程は、2層不均一
溶媒中で行われる。本発明の製造法において、顔料処理
あるいは/またはデンドリマー生成の反応は、通常、無
溶媒または溶媒中、塩基の存在下または不存在下、好ま
しくは塩基の存在下で行い、反応温度の範囲は通常−2
0℃〜溶媒の沸点または180℃、好ましくは0℃〜1
20℃、反応時間の範囲は通常5分〜48時間であり、
反応に供される試剤の量は、一般式で示されるデンドリ
マー化合物1モルに対して、相関移動触媒としての4級
アンモニウム化合物や環状化合物は通常0.5〜1.5モ
ルの割合、必要に応じて用いられる塩基は通常1〜20
モルの割合である。必要に応じて用いられる溶媒として
は、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エ
ーテル等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類、クロロホルム、四塩化炭
素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、ジエチレングリコールメチルエーテル等のエーテル
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタ
ノール、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセ
ロソルブ、ジエチレングリコール、グリセリン等のアル
コール類、蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、炭酸
ジエチル等のエステル類、ニトロエタン、ニトロベンゼ
ン等のニトロ化物、アセトニトリル、イソブチロニトリ
ル等のニトリル類、ピリジン、トリエチルアミン、N,
N−ジエチルアニリン、トリブチルアミン、N−メチル
モルホリン等の第三級アミン、ホルムアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、アセトアミド等の酸アミド、ジ
メチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄化合物、液体
アンモニア、水等あるいは、それらの混合物があげられ
る。必要に応じて用いられる塩基としては、例えば、ピ
リジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N
−ジエチルアニリン等の有機塩基、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素
化ナトリウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナ
トリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシド、フ
ッ化カリウム、フッ化セシウム等のフッ化金属塩等、テ
トラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモ
ニウムブロミド等4級アンモニウム塩またはその混合物
があげられる。本発明の製造法において、必要に応じ、
反応は例えば4級アンモニウム塩(例えばテトラブチル
アンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロ
ミド等)、クラウンエーテル類(例えば18−クラウン
−6等)等の相関移動触媒の存在下に行ってもよい。反
応終了後の反応液は、水を加えて、有機溶媒抽出および
濃縮等の通常の後処理を行い、必要ならば、クロマトグ
ラフィー、再結晶、蒸留等の操作によってさらに精製す
ることにより、目的の化合物ならびにその誘導体を単離
することができる。
【0079】(相関移動触媒)本工程においては、上記
2層不均一溶媒中において、相間移動触媒が存在してい
る状態で、吸着工程が行われる。
【0080】この本発明方法において使用する相間移動
触媒は、次に示すような構成と反応とを示すものであ
る。すなわち、求核剤としての塩MNuを溶解する
水と、有機塩基R−Xを溶解した疎水性有機溶媒の2つ
の液相が接した系に、第4級アンモニウムの両相に可溶
のカチオンQを含むQXを添加すると、まず水相でア
ニオン交換が起生する。QNuが、両相に可溶なた
め、これが有機溶媒相に移動し、そこで次のアニオン交
換を起生する結果、有機溶媒相で生成物R−Nuを作成
する。
【0081】具体的には、テトラブチルアンモニウムク
ロライド(TBAC)を使用することができる。また、
デンドリマー生成原料含有物に対し、Nガスの存在下
に少なくとも5%のTBAC水溶液と、少なくとも5%
のKOH/CH2Cl2混合溶液とを使用し、反応温度100
〜130℃の条件下に3時間反応させることにより、生
成反応を有効に達成することができる。
【0082】2.第4実施態様 本発明の表面改質顔料の製造方法における第4実施態様
は、2層不均一溶媒中、相間移動触媒下において、含金
属錯体有機顔料に含まれる金属とデンドリマーの官能基
との錯体を形成させる錯体形成工程を有することを特徴
とする。
【0083】本実施態様においては、上記第2実施態様
において説明した表面改質顔料を、従来の装置を利用し
て調製することが可能であるといった利点を有する。
【0084】本実施態様において用いられる2層不均一
溶媒、および相関移動触媒に関する説明は、上記第3実
施態様において説明したものと同様であるので、ここで
の説明は省略する。また、含金属錯体有機顔料およびデ
ンドリマーに関する説明は、上記第2実施態様において
説明したものと同様であるので、ここでの説明は省略す
る。
【0085】C.インク組成物 次に、本発明に含まれるインキ組成物につい説明する。
本発明のインキ組成物は、バインダとしての樹脂、顔
料、およびデンドリマーを少なくとも含むことを特徴と
するものである。
【0086】本発明においては、インキ組成物中にデン
ドリマーを含有させることによって、デンドリマーが顔
料の分散性の向上させる分散剤としての機能を発揮する
ことから、顔料を高濃度でインキ中に含有することが可
能となり、インキ組成物の分散性、流動性、接着性、長
期貯蔵安定性等の諸物性に優れたインキ組成物とするこ
とが可能となる。
【0087】1.デンドリマー 本発明に用いられるデンドリマーは、上記「A.表面改
質顔料」の欄で説明したものと同様であるので、ここで
の説明は省略する。
【0088】本発明においては、このようなデンドリマ
ーをインキ組成物中の固形分比で0.1重量%〜75重
量%の範囲内、特に1重量%〜55重量%の範囲内で含
有されていることが好ましい。上記範囲よりデンドリマ
ーの含有量が少ない場合は、顔料の分散能力が十分でな
いことから好ましくなく、上記範囲を超えてデンドリマ
ーを添加しても分散の改良効果はあまり向上せず、コス
ト面で不利となるからである。さらに過剰ミセルの状態
をデンドリマー自身が形成し、顔料同士の分散安定度合
を示すゼータ電位を低下させ、電荷反発より顔料の沈降
となってしまう。
【0089】本発明においては、上記デンドリマーは顔
料表面に付着した状態で添加されることが好ましい。具
体的には、上記「A.表面改質顔料」の欄で説明したよ
うに、顔料表面に吸着した状態、もしくは含金属錯体有
機顔料に含まれる金属と錯体を形成することにより顔料
と結合した状態で添加されることが好ましいのである。
【0090】このように、顔料表面に比較的強固に結合
した状態でインキ組成物とすることにより、デンドリマ
ーの分散能がより良好に発揮されるからである。
【0091】2.顔料 本発明に用いられる顔料としては、特に限定されるもの
ではなく、例えば上記「A.表面改質顔料」の欄で説明
したような顔料を用いることができる。
【0092】本発明のインキ組成物は、上述したように
デンドリマーを含有するものであるので、顔料を多量に
含有した場合でも凝集することなく分散させることが可
能であるといった利点を有するものである。
【0093】具体的には、顔料をインキ組成物中の固形
分比で20重量%〜98重量%の範囲内、特に24重量
%〜95重量%の範囲内で含有させることができる。
【0094】3.バインダ 本発明のインキ組成物には、バインダとして樹脂が含有
される。この樹脂の種類としては、特に限定されるもの
ではなく、インキ組成物の用途に応じて種々のものを選
択することができる。
【0095】具体的には、種々のアクリル共重合体、ポ
リカーボネート、メチルフタレート単独重合体または共
重合体、ポリエチレンテレフタレート、ジエチレングリ
コールビスアリルカーボネート、アクリロニトリル/ス
チレン共重合体、ポリ(−4−メチルペンテン−1)等
を挙げることができる。
【0096】本発明においては、このようなバインダ成
分をインキ組成物中の固形分比で5重量%〜95重量%
の範囲内、特に10重量%〜85重量%の範囲内で含有
されていることが好ましい。
【0097】a.アクリル共重合体 本発明においては、光硬化性の樹脂をバインダとして有
することが好ましい。後の硬化工程に手間がかからず、
かつ基材を劣化させる可能性が少ないからである。この
ような光硬化性の樹脂としては、特に限定されるもので
はないが、アクリル共重合体が好適に用いられる。アク
リル共重合体をバインダとして用いれば、後述するよう
に光重合開始剤や多官能アクリレートモノマー等を用い
ることにより、容易に光重合性を付与することが可能と
なるからである。
【0098】本発明においては、中でも、下記化学式
(1)に示されるモノマー成分を含有するものであるこ
とが好ましい。
【0099】
【化1】
【0100】ここで、上記化学式(1)におけるR(化
学式(2)も同様である。)は、水素、または炭素数1
〜5のアルキル基であり、アルキル基としては、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基、n−ペンチル基等が例示される。
【0101】この化学式(1)で示されるモノマー成分
を導入するために使用されるモノマー成分としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、2−カルボキシ−1−ブテ
ン、2−カルボキシ−1−ペンテン、2−カルボキシ−
1−ヘキセン、2−カルボキシ−1−ヘプテン等が例示
される。この化学式(1)で示されるモノマー成分の含
有量としては、5モル%〜95モル%の範囲内、特に1
0モル%〜85モル%の範囲内、中でも15モル%〜7
0モル%の範囲内とすることが好ましい。
【0102】また、本発明に用いられるアクリル共重合
体は、少なくとも下記化学式(2)に示されるモノマー
成分を含有するものであることが好ましい。
【0103】
【化2】
【0104】ここで、上記化学式(2)中のRは、フ
ェニル基、ナフチル基等の芳香族および脂環式化合物が
例示される。この構造単位を導入するために使用される
単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン等であ
り、また、芳香族環は塩素、臭素等のハロゲン原子、メ
チル基、エチル基等のアルキル基、アミノ基、ジアルキ
ルアミノ基等のアミノ基、シアノ基、カルボキシル基、
スルフォン酸基、燐酸基等で置換されていてもよい。
【0105】この化学式(2)で示されるモノマー成分
は、本発明に用いられるアクリル共重合体に硬度等の機
械的な物性を向上させる成分である。
【0106】本発明において、化学式(2)で示される
モノマー成分の含有量は、スクリーン印刷により得られ
る印刷物が要求される物性等に応じて調整され、5モル
%〜85モル%の範囲内、特に7モル%〜80モル%の
範囲内、中でも10モル%〜75モル%の範囲内とする
ことが好ましい。
【0107】本発明に用いられるアクリル共重合体とし
ては、少なくとも上記化学式(1)および化学式(2)
で示されるモノマー成分を有するものであれば、他のモ
ノマー成分が含まれていてもよい。例えばウレタンアク
リレートで、脂肪族ウレタンアクリレート、芳香族ウレ
タンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキ
シアクリレート、アルコキシアクリレートが用いられ
る。
【0108】上述したようなモノマー成分を重合させて
得られるアクリル共重合体の分子量としては、ポリスチ
レン換算重量平均分子量(以下、単に「重量平均分子
量」または「Mw」という。)で、10,000〜1,
000,000の範囲であることが好ましく、特に2
0,000〜100,000の範囲のものとされること
が好ましい。
【0109】重量平均分子量が上記範囲を外れる場合
は、着色層形成用インク組成物とした場合に、粘度を上
記範囲内とならない可能性があるからである。
【0110】b.アクリル共重合体の製造方法 上述した化学式(1)および(2)で示されるモノマー
成分は、それぞれ例示したものを単独でも、また混合し
て使用してもよい。
【0111】このような化学式(1)および(2)で示
されるモノマー成分、および必要に応じて加えられる他
のモノマー成分を有する特定の重合体を製造するために
用いられる重合用溶媒としては、水酸基、アミノ基等の
活性水素を有しない溶媒が好ましく、例えばテトラヒド
ロフラン等のエーテル類;ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、
ジエチレングリコールメチルエチルエーテル等のグリコ
ールエーテル類;メチルセロソルブアセテート等のセロ
ソルブエステル類やプロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、酢酸−3−メトキシブチル等が挙げ
られ、芳香族炭化水素類、ケトン類、エステル類等も用
いることができる。
【0112】また、重合開始剤としては、一般的にラジ
カル重合開始剤として知られているものを使用すること
ができ、その具体例としては、2,2’−アゾビスイソ
ブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メ
トキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化
合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシ
ド、tert−ブチルペルオキシピバレート、1,1’
−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサ
ン等の有機過酸化物、および過酸化水素が挙げられる。
ラジカル重合開始剤として過酸化物を使用する場合に
は、これと還元剤とを組み合わせてレドックス型重合開
始剤として使用してもよい。
【0113】このようなアクリル共重合体の製造方法に
おいては、重量平均分子量を調節するために、分子量調
節剤を使用することができ、例えば、クロロホルム、四
臭化炭素等のハロゲン化炭化水素類、n−ヘキシルメル
カプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメ
ルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、チオグ
リコール酸等のメルカプタン類、ジメチルキサントゲン
ジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィ
ド等のキサントゲン類、ターピノーレン、α−メチルス
チレンダイマー等が挙げられる。
【0114】また、得られるアクリル共重合体は、上述
した化学式(1)および(2)、さらには必要に応じて
添加される他のモノマー成分のランダム共重合体および
ブロック共重合体のいずれであってよい。
【0115】ランダム共重合体の場合には、各モノマー
成分、触媒からなる配合組成物を、溶剤を入れた重合槽
中に80〜110℃の温度条件で2〜5時間かけて滴下
し、熟成させることにより重合させることができる。
【0116】c.その他の成分 バインダ成分を光硬化性とするためには、上記アクリル
共重合体に加えて、以下のものを含有することが好まし
い。
【0117】(多官能アクリルアクリレートモノマー)
バインダ成分として、上記アクリル共重合体を用いた場
合は、後述する光重合開始剤と共に多官能アクリレート
モノマーを用いることにより光硬化性とすることが可能
であることから好ましいといえる。これは、塗布された
インキ組成物に光重合性を付与することができるため、
塗布後に容易に硬化させることが可能であり、工程上好
ましいからである。また、このように露光により硬化を
完了することができることから、熱硬化の場合等と比較
して、基材の熱による劣化を防止することができる。特
に樹脂製基材の場合等においては、好ましいといえる。
【0118】このような2官能以上の多官能光重合性ア
クリレートモノマーとしては、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリト
ールペンタアクリレート(DPPA)、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート(PETTA)、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート(TMPTA)のエチ
レンオキシド3モル付加物、エチレンオキシド6モル付
加物、プロピレンオキシド3モル付加物、プロピレンオ
キシド6モル付加物等を挙げることができる。
【0119】その他、イソブチルアクリレート、t−ブ
チルアクリレート、ステアリルアクリレート、2−メト
キシエチルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレ
ート等も挙げることができる。
【0120】本発明においては、上記多官能アクリルア
クリレートモノマーを添加する場合は、インキ組成物中
に固形分比3重量%〜50重量%、好ましくは5重量%
〜20重量%の範囲内で含有される。
【0121】(光重合開始剤)本発明においては、上記
多官能アクリレートモノマーと共に光重合開始剤を用い
ることが、上記多官能アクリレートモノマーにおいて説
明したものと同様の理由により好ましいといえる。
【0122】具体的には、ハロメチル化トリアジン誘導
体、ハロメチル化オキサジアゾール誘導体、イミダゾー
ル誘導体、ベンゾフェノン誘導体等が挙げられる。これ
らの光重合開始剤は、紫外線により光重合性モノマーの
重合性基を重合させるラジカルを発生させることができ
る化合物であり、単独または複数組み合わせて使用され
る。
【0123】このような光重合開始剤としては、2−メ
チル−1−〔4−メチルチオ)フェニル〕−2−モルフ
ォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルア
ミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−
1、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,
4′,5′−テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾー
ル、2,4−ジエチルチオキサントン、4,4−ビスジ
エチルアミノベンゾフェノン等を挙げることができる。
このような重合開始剤は、着色層形成用インク組成物中
に固形分比0.1重量%〜20重量%の範囲で含有され
ることが好ましい。
【0124】さらに、上記重合性化合物を光照射により
速やかに反応させる為には、別の光重合開始剤や増感剤
あるいは色素を添加することが一般的である。この様な
光重合開始剤は上記重合性化合物に溶解あるいは相溶
し、均一に混合される事が好ましい。この様な光重合性
開始剤としてはベンゾフェノン、ベンゾインアルキルエ
ーテル、ミヒラーズケトン、ベンジル、ベンジルジアル
キルエーテル、ターシャルブチルアントラキノン等のア
ントラキノン類、クロロチオキサントン、イソプロピル
チオキサントン等のチオキサントン誘導体等が挙げられ
る。さらに、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエ
ステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等
の光重合促進剤を混合しても良い。これらは、ベンゾフ
ェノン系やチオキサントン系を用いた場合の重合硬化速
度を速める上で効果的である。上記光重合性開始剤は、
エチレン性不飽和基を有する化合物100重量部に対し
て、一般に1〜10重量部の割合で配合される。
【0125】4.溶剤 本発明のインキ組成物に用いられる溶剤として、ジイソ
プロピルエーテル、n−ペンタン、ジエチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、3−エトキ
シプロピオン酸メチル、ジグライム、ブチルカルビトー
ル等の有機溶剤が挙げられる。
【0126】5.その他の成分 本発明のインキ組成物には、さらにこの種のインキ組成
物に通常含まれる添加剤成分を任意に添加することがで
きる。この様な任意の添加剤成分としては、増感剤、塗
布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑
剤、難燃剤等を挙げることができる。
【0127】D.着色層形成用インキ組成物 最後に、本発明に含まれる着色層形成用インキ組成物に
ついて説明する。本発明の着色層形成用インキ組成物
は、上記「C.インキ組成物」の欄で説明したインキ組
成物をカラーフィルタの着色層形成用に用いたところに
特徴を有するものである。
【0128】本発明においては、上述したようにデンド
リマーを用いるものであることから、インキ組成物中に
多量の顔料を含有させることが可能である。したがっ
て、本発明の着色層形成用インク組成物を用いてカラー
フィルタの着色層を形成した場合は、高着色・高透明な
カラーフィルタとすることができるといった利点を有す
る。
【0129】本発明の着色層形成用インキ組成物は、ス
クリーン印刷法により透明基板上に印刷され、着色層と
されることが好ましい。上述したように多量に顔料を含
むものであることから、粘度が比較的高く、したがって
スクリーン印刷法により好適に用いられるからである。
【0130】本発明の着色層形成用インキ組成物は、上
述した「C.インキ組成物」の欄で説明した材料をその
まま用いることがでるので、ここでの説明は省略する
が、カラーフィルタの性質上、顔料として三原色、すな
わち赤色、緑色、および青色の顔料が用いられる。この
ような顔料について、以下、簡単に説明する。
【0131】赤色顔料は、例えば、アントラキノンタイ
プ顔料単独、ペリレンタイプ顔料単独、又はそれらの少
なくとも1種からなる混合物、及びジアゾタイプ黄顔料
又はイソインドリノンタイプ黄色顔料、特にC.I. Pigme
nt Red 177単独、C.I. Pigment Red 155単独又はC.I. P
igment Red 177、C.I. Pigment Red 155及びC.I. Pigme
nt Yellow 83又はC.I. Pigment Yellow 139(“C.I.”
は、当業者に既知であり公然と入手し得るthe Color In
dexを参照)の少なくとも1種からなる混合物を含む。
【0132】顔料の別の適切な例は、C.I. Pigment Red
105, 144, 149, 176, 177, 185, 202, 209, 214, 222,
242, 254, 255, 264, 272及びC.I. Pigment Yellow 2
4, 31, 53, 83, 93, 95, 109, 110, 128, 129, 138, 13
9, 166及びC.I. Pigment Orange 43である。
【0133】緑色顔料は、例えばハロゲン化フタロシア
ニンタイプの顔料単独、又はジアゾタイプ黄色顔料若し
くはイソインドリノンタイプ黄色顔料との混合物、特に
C.I.Pigment Green 7単独、C.I. Pigment Green 36単
独、C.I. Pigment Green 37単独、又はC.I. Pigment Gr
een 7、C.I. Pigment Green 36、C.I. Pigment Green3
7、 C.I. Pigment Green 136及びC.I. Pigment Yellow
83若しくはC. I. Pigment Yellow 139の少なくとも1種
との混合物を含む。他の適切な緑色顔料は、C.I.Pigmen
t Green 15及び25である。
【0134】青色顔料の適切な例は、単独、又はジオキ
サジンタイプ紫色顔料と組み合わせて用いられるフタロ
シアニンタイプ顔料であり、例えばC.I. Pigment Blue
15:3及びC.I. Pigment Violet 23の組み合わせである。
青色顔料の別の例は、例えばC.I. Blue 15:3, 15:4, 1
5:6, 16及び60、すなわちフタロシアニンCI Pigment Bl
ue 15:3又はフタロシアニンC.I. Pigment Blue 15:6で
ある。他の適切な顔料は、例えばC.I. Pigment Blue 2
2, 28, C.I. Pigment Violet 14,19, 23, 29, 32,37, 1
77及びC.I. Orange 73である。
【0135】本発明においては、2種以上の顔料の組み
合わせもまた用いることができる。カラーフィルタのた
めに特に適切なものは、上記顔料を樹脂中に細かく分散
することにより製造した粉体様加工された顔料である。
【0136】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0137】例えば、上記説明において顔料として説明
したが、本発明においては、顔料とほぼ同様の作用で用
いられる分散染料に関しても同様に取り扱えることはい
うまでもない。
【0138】
【実施例】以下、実施例を示し、さらに本発明を具体的
に説明する。
【0139】A.第1実施態様および第3実施態様に関
する実施例 (実施例1:赤色顔料の表面改質処理)カラーインデッ
クスNo.R177(CIBA社製,クロモフタルレッド
A3B)8重量部およびカラーインデックスNo.Y−8
3(ヘキスト社製,PVファーストイエローHR)2重
量部をトルエン/イソプロピルアルコール=8/1の混
合溶剤90重量部と混合し、汎用メディア分散機を使用
し、2時間分散させた。分散時のメディアは0.3mm
φジルコニアビーズを使用した。
【0140】本分散済みミルベースについて、遠心沈降
式粒度分布測定機で粒度および比表面積を測定した結
果、平均粒度0.04μmおよび比表面積120m2 /g
を得た。
【0141】次いで、本分散済みミルベース100重量
部をセパラブルフラスコに計量して、水槽と還流冷却装
置を使用してジクロロメタン(塩化メチレン、和光純薬
工業(株)製)と水の2相不均一溶媒中に相間移動触媒
としてベンジルトリエチルアンモニウムクロライド(B
TAC、Aldrichi製)0.1gを入れ、さら
に、トリフェニルアミン誘導体(東京化成(株)製)
0.5gを添加し90分間混合攪拌の後、80℃の加温
条件にてビニルγ−グリシドキシプロピルジメトキシシ
ラン(東芝シリコーン(株)製)3.3gを使用し滴下
後、同条件で5時間攪拌を続け、縮合反応を行わしめ、
処理済みミルベースを得た。
【0142】さらに、本処理済みミルベースをエバポレ
ータを使用し、80℃、20Torrの条件で溶剤脱気した
後、100℃に昇温し、副生するアンモニアを除去し、
デンドリマー/シランカップリング剤処理顔料粉末を得
た。
【0143】(実施例2:緑色顔料の表面改質処理)カ
ラーインデックスC.I.pigmentGreen3
6(東洋インキ(株)製,リオノールグリーン2Y−3
01)7.5重量部およびC.I.pigmentYe
llow83(ヘキスト社製,PVファーストエローH
R)2.5重量部をトルエン/イソプロピルアルコール
=8/1の混合溶剤90重量部と混合し、実施例1と同
様にして分散させた。本品の測定結果は、平均粒度0.
04μmおよび比表面積110m2 /gであった。
【0144】本ミルベース100重量部にγ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン(東レ(株)製、SH
6040)3.3gを使用した以外は実施例1と同様の
方法でシランカップリング剤処理顔料粉末を得た。
【0145】(実施例3:青色顔料の表面改質処理)カ
ラーインデックスNo.B-15:6(東洋インキ(株)
製,リオノールブルーES)15重量部およびカラーイン
デックスNo.V−23(東洋インキ(株)製,リオノゲ
ンバイオレットRL)1重量部をトルエン/イソプロピ
ルアルコール=8/1の混合溶剤84重量部と混合し、
実施例1と同様にして分散させた。本品の測定結果は、
平均粒度0.03μmおよび比表面積140m2 /gであ
った。
【0146】本ミルベース100重量部にN−ビニルジ
メチルアミノシラン(信越化学(株)製)6.7gを使
用した以外は実施例1と同様の方法で処理顔料粉末を得
た。
【0147】B.第2実施態様および第4実施態様に関
する実施例 (実施例4:赤色顔料の表面改質処理)含金属アゾ顔料
(中心Ni錯体)8重量部およびカラーインデックスN
o.Y−83(ヘキスト社製,PVファーストイエローH
R)2重量部をトルエン/イソプロピルアルコール=8
/1の混合溶剤90重量部と混合し、汎用メディア分散
機を使用し、2時間分散させた。分散時のメディアは
0.3mmφジルコニアビーズを使用した。
【0148】本分散済みミルベースについて、遠心沈降
式粒度分布測定機で粒度および比表面積を測定した結
果、平均粒度0.04μmおよび比表面積120m2 /g
を得た。
【0149】次いで、本分散済みミルベース100重量
部をセパラブルフラスコに計量して、塩化メチレン/水
の2相不均一系溶媒中、塩化ベンジルトリエチルアンモ
ニウムを相間移動触媒として0.1g添加し、さらに錯
体形成を利用したデンドリマーには、ピラゾールユニッ
トを有する(a)の化合物0.5gを80℃で2時間攪
拌させた。さらに水槽と還流冷却装置を使用して100
℃の加温条件にてN−ビニルγ−グリシドキシプロピル
ジメトキシシラン3.3gを使用した以外は実施例1と
同様の方法でシランカップリング剤を3.6g滴下後、
同条件で5時間攪拌を続け、縮合反応を行わしめ、処理
済みミルベースを得た。錯体が形成された状態を(b)
の化合物に示す。
【0150】
【化3】
【0151】さらに、本処理済みミルベースをエバポレ
ータを使用し、80℃、20Torrの条件で溶剤脱気した
後、100℃に昇温し、副生するアンモニアを除去し、
処理済み含金属錯体顔料粉末を得た。
【0152】(実施例5:緑色顔料の表面改質処理)カ
ラーインデックスC.I.pigmentGreen3
6(東洋インキ(株)製,リオノールグリーン2Y−3
01)7.5重量部およびC.I.pigmentYe
llow83(ヘキスト社製,PVファーストエローH
R)2.5重量部をトルエン/イソプロピルアルコール
=8/1の混合溶剤90重量部と混合し、実施例1と同
様にして分散処理させた。本品の測定結果は、平均粒度
0.04μmおよび比表面積110m2 /gであった。
【0153】本ミルベース100重量部にγ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン(東レ(株)製、SH
6040)3.3gを使用した以外は実施例4と同様の
方法でシランカップリング剤処理顔料粉末を得た。
【0154】(実施例6:青色顔料の表面改質処理)カ
ラーインデックスNo.B-15:6(東洋インキ(株)
製,リオノールブルーES)15重量部およびカラーイン
デックスNo.V−23(東洋インキ(株)製,リオノゲ
ンバイオレットRL)1重量部をトルエン/イソプロピ
ルアルコール=8/1の混合溶剤84重量部と混合し、
実施例1と同様にして分散させた。本品の測定結果は、
平均粒度0.03μmおよび比表面積140m2 /gであ
った。
【0155】本ミルベース100重量部にN−トリメチ
ルシリルジエチルアミン(信越化学(株)製)6.7g
を使用した以外は実施例1と同様の方法でシリル化剤処
理顔料粉末を得た。
【0156】C.着色層形成用インク組成物の実施例 次に、下記に示される組成からなる5種(AからE)の
着色感光性組成物を調製した。
【0157】 (感光性組成物A) ・銅フタロシアニン顔料(表面処理銅フタロシアニン) 70重量部 ・バイオレット顔料(ロジン誘導体処理ジオキサジンバイオレット) 30重量部 ・分散剤(ゼネカ(株)製ソルスパース24000) 20重量部 ・感光性樹脂 210重量部 (組成) バインダ:スチレン/アクリル酸共重合体 開始剤:2-(2'-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール2量体 モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート ・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 1500重量部 (感光性組成物B) ・グリーン顔料(表面処理フタロシアニングリーン、部分臭素化品) 70重量部 ・イエロー顔料(ロジン誘導体処理ジスアゾイエロー) 30重量部 ・分散剤(ゼネカ(株)製ソルスパース24000) 20重量部 ・感光性樹脂 210重量部 (組成) バインダ:スチレン/アクリル酸共重合体 開始剤:2-(2'-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール2量体 モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート ・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 1500重量部 (感光性組成物C) ・グリーン顔料(無処理フタロシアニングリーン) 70重量部 ・イエロー顔料(ロジン誘導体処理ジスアゾイエロー) 30重量部 ・分散剤(ゼネカ(株)製ソルスパース24000) 90重量部 ・感光性樹脂 210重量部 (組成) バインダ:スチレン/アクリル酸共重合体 開始剤:2-(2'-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール2量体 モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート ・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 1500重量部 (感光性組成物D) ・ブルー顔料(無処理銅フタロシアニン) 70重量部 ・バイオレット顔料(ロジン誘導体処理ジオキサジンバイオレット) 30重量部 ・分散剤(ゼネカ(株)製ソルスパース24000) 30重量部 ・感光性樹脂 210重量部 (組成) バインダ:スチレン/アクリル酸共重合体 開始剤:2-(2'-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール2量体 モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート ・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 1500重量部 (感光性組成物E) ・グリーン顔料(無処理フタロシアニングリーン) 70重量部 ・イエロー顔料(ロジン誘導体処理ジスアゾイエロー) 30重量部 ・分散剤(ゼネカ(株)製ソルスパース24000) 150重量部 ・感光性樹脂 210重量部 (組成) バインダ:スチレン/アクリル酸共重合体 開始剤:2-(2'-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール2量体 モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート ・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 1500重量部 次に、スピンコート法によりコーニング(株)製173
7ガラス基板上に上記の感光性組成物をそれぞれ塗布
し、ホットプレートで90℃、3分間のプリベークを行
った後、所定のフォトマスクを介して塗布膜を露光(露
光量300mJ/cm2)した。その後、アルカリ現像
を行い、洗浄後、180℃、45分間の条件でポストべ
ークを行って緑色の着色層(厚み1.5μm)を形成し
た。
【0158】次いで、上記のように形成した着色層を覆
うように、保護層用塗料(日本合成ゴム(株)製オプト
マーSS6000)を用いてスピンコート法でガラス基
板上に保護層(厚み1μm)を形成した。さらに、この
保護層を覆うように、DCマグネトロンスパッタリング
装置を用いて酸化インジウムスズ(ITO)膜(厚み1
500Å)を形成して、緑色の着色層を備えたカラーフ
ィルタを作製した。
【0159】次に、上述のように作製した各カラーフィ
ルタについて、下記の照射条件で分光透過率を測定し、
320時間経過後の色差変化(△E* ab)を下記の条
件により測定した。
【0160】(照射条件) ・光 源 : メタルハライドランプ ・照 度 : 200万〜220万ルクス ・試料温度: 40〜45℃ 処理を施した含金属顔料銅フタロシアニンあるいはグリ
ーン顔料を含有する感光性組成物、無処理のグリーン顔
料を含有するもののカラーフィルタは、いずれも320
時間経過後の色差変化が18〜42と小さいものであ
り、高輝度の光源に対する高い耐光性を具備することが
確認された。
【0161】これに対して、無処理のグリーン顔料を含
有し、感光性組成物を使用して作製したカラーフィルタ
は、320時間経過後の色差変化が60と大きく、高輝
度の光源に対する耐性が不十分であった。また、無処理
のグリーン顔料を含有し、分散剤を顔料100重量部に
対して150重量部を超えて含有する感光性組成物を使
用して作製したカラーフィルタは、320時間経過後の
色差変化が33で小さいものの、着色層のパターン精度
が悪く実用に供し得ないものであった。
【0162】
【発明の効果】本発明においては、メカノケミカル的に
処理がなされた顔料の表面に、デンドリマーが存在する
ことによって、顔料どうしによる凝集を防ぐことができ
るため、色わかれの抑制、インキ組成物の、分散性、流
動性、接着性、長期貯蔵安定性等の諸物性に優れた表面
改質顔料とすることが可能となるといった効果を奏す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/004 505 G03F 7/004 505

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メカノケミカル的に処理がなされた顔料
    の表面に、デンドリマーを吸着させたことを特徴とする
    表面改質顔料。
  2. 【請求項2】 前記デンドリマーが、末端に吸着基を有
    するデンドリマーであることを特徴とする請求項1に記
    載の表面改質顔料。
  3. 【請求項3】 前記デンドリマーが、メカノケミカル的
    に処理がなされた顔料の表面に存在する吸着基と吸着す
    る複数の吸着基を有するアンカー部および顔料の分散性
    を向上させる分散部を含有する分散性高分子であること
    を特徴とする請求項2に記載の表面改質顔料。
  4. 【請求項4】 含金属錯体有機顔料とその表面に配置さ
    れたデンドリマーとからなり、前記含金属錯体有機顔料
    に含まれる金属とデンドリマーとが、錯体を形成してい
    ることを特徴とする表面改質顔料。
  5. 【請求項5】 顔料の表面をメカノケミカル的に処理す
    るメカノケミカル処理工程と、2層不均一溶媒中、相間
    移動触媒存在下で前記顔料のメカノケミカル処理が施さ
    れた表面にデンドリマーを吸着させる吸着工程とを有す
    ることを特徴とする表面改質顔料の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記デンドリマーが、メカノケミカル的
    に処理がなされた顔料の表面に存在する吸着基と吸着す
    る複数の吸着基を有するアンカー部および顔料の分散性
    を向上させる分散部を含有する分散性高分子であること
    を特徴とする請求項5に記載の表面改質顔料の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 2層不均一溶媒中、相間移動触媒下にお
    いて、含金属錯体有機顔料に含まれる金属とデンドリマ
    ーの官能基との錯体を形成させる錯体形成工程を有する
    ことを特徴とする表面改質顔料の製造方法。
  8. 【請求項8】 バインダとしての樹脂、顔料、およびデ
    ンドリマーを少なくとも含むことを特徴とするインキ組
    成物。
  9. 【請求項9】 前記顔料の表面にデンドリマーが吸着し
    ていることを特徴とする請求項8に記載のインキ組成
    物。
  10. 【請求項10】 前記バインダとしての樹脂が光硬化性
    樹脂であることを特徴とする請求項8または請求項9に
    記載のインキ組成物。
  11. 【請求項11】 請求項8から請求項10までのいずれ
    かの請求項に記載のインキ組成物を、カラーフィルタの
    着色層形成用に用いることを特徴とする着色層形成用イ
    ンキ組成物。
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