JP2012088423A - カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物、カラーフィルタ及び液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】青色着色層の斜め方向の視認性を改善し、所望の色度とすることが可能なカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物を用いて形成されたカラーフィルタ及びこのカラーフィルタを有する液晶表示装置を提供する。
【解決手段】少なくとも顔料と、顔料分散剤と、感光性バインダー成分と溶媒とを含有する感光性樹脂組成物であって、前記顔料が少なくともC.I.ピグメントブルー15:6を含み、かつその他の青色顔料を1種以上含む、カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも顔料と、顔料分散剤と、感光性バインダー成分と溶媒とを含有する感光性樹脂組成物であって、前記顔料が少なくともC.I.ピグメントブルー15:6を含み、かつその他の青色顔料を1種以上含む、カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物、カラーフィルタ及び液晶表示装置に関する。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴って、液晶ディスプレイの需要が増加している。また、最近においては家庭用の液晶テレビの普及率も高まっており、益々液晶ディスプレイの市場は拡大する状況にある。さらに液晶ディスプレイの性能においても、コントラストや色再現性の向上といったさらなる高画質化や消費電力の低減が強く望まれている。
このような状況において、液晶ディスプレイをカラー表示化させる機能を有するカラーフィルタにおいても、高輝度化や高コントラスト化、色再現性の向上といった要望が高まっている。
このような状況において、液晶ディスプレイをカラー表示化させる機能を有するカラーフィルタにおいても、高輝度化や高コントラスト化、色再現性の向上といった要望が高まっている。
液晶表示装置はその特有の問題点として、液晶セルや偏光板の屈折率異方性に起因する視野角依存性の問題点がある。この視野角依存性の問題は、液晶表示装置を正面から見た場合と、斜め方向から見た場合とで視認される画像の色味やコントラストが変化してしまう問題である。このような視野角特性の問題は、近年の液晶表示装置の大画面化に伴って、さらにその問題の重大性を増している。
このような視野角依存性の問題を改善するため、従来、位相差フィルムを液晶表示装置に組み込む方法が広く用いられてきた。しかしながら、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタは、着色層の各色の着色パターンによって異なる位相差を有するため、上記の位相差フィルムを用いた場合、各色の着色パターンが有する位相差の差異は補償することができないという問題があり、視野角依存性の問題点を完全に解決することは困難であった。
このような視野角依存性の問題を改善するため、従来、位相差フィルムを液晶表示装置に組み込む方法が広く用いられてきた。しかしながら、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタは、着色層の各色の着色パターンによって異なる位相差を有するため、上記の位相差フィルムを用いた場合、各色の着色パターンが有する位相差の差異は補償することができないという問題があり、視野角依存性の問題点を完全に解決することは困難であった。
各色の着色パターンが有する位相差の差異を補償するため、特許文献1では、カラーフィルタの着色層の各色の着色パターンによって、それぞれ最適な位相差を有する位相差層をインクジェット法により形成する方法が開示されている。また、特許文献2では、着色層を覆うように形成されたオーバーコート層を、厚み方向のリタデーション(位相差)を有する材料からなり、且つ、着色層の各色の着色パターン及びオーバーコート層の積層部分が有する厚み方向のリタデーションが均一になるように各オーバーコート層の膜厚を異なるものとする技術が開示されている。しかしながら、これらの方法では、各色の着色パターン上に位相差層乃至膜厚の異なるオーバーコート層を形成する必要があるため、工程が煩雑になるという問題があった。
そこで最近、液晶ディスプレイの視野角依存性の問題を改善するために、カラーフィルタにおいても、各着色層ごとにバランスをとることが求められている。
そこで最近、液晶ディスプレイの視野角依存性の問題を改善するために、カラーフィルタにおいても、各着色層ごとにバランスをとることが求められている。
特許文献3には、斜め方向の視認性の改善を可能としたカラーフィルタ用着色組成物が開示されている。特許文献3では、リタデーション調整剤として、一つ以上の架橋性基を有する平面構造基を有する有機化合物、メラミン化合物、ポルフィリン化合物、および重合性液晶化合物から選択される1種以上を選択した有機化合物を用いることにより、色毎のリタデーション差を小さくしている。
また、特許文献4には、カラーフィルタの着色層について、特定範囲の平均屈折率を有し、且つ、複屈折率の絶対値が0.01以下であるようにすることにより、表示特性の優れた液晶表示装置が得られる旨が記載されている。特許文献4では、着色層の膜形成成分となる高分子に着目し、側鎖にフルオレン基のような平面構造基を有する高分子を含有させることや、当該高分子と正負逆の複屈折率を持つ複屈折率低減粒子を含有させることにより、低複屈折率としている。しかしながら、特許文献4では、青色着色膜の色度の調整については検討されていない。
また、特許文献4には、カラーフィルタの着色層について、特定範囲の平均屈折率を有し、且つ、複屈折率の絶対値が0.01以下であるようにすることにより、表示特性の優れた液晶表示装置が得られる旨が記載されている。特許文献4では、着色層の膜形成成分となる高分子に着目し、側鎖にフルオレン基のような平面構造基を有する高分子を含有させることや、当該高分子と正負逆の複屈折率を持つ複屈折率低減粒子を含有させることにより、低複屈折率としている。しかしながら、特許文献4では、青色着色膜の色度の調整については検討されていない。
本発明は、このような状況下においてなされたものであり、青色着色層の色度の変化を抑えながら、斜め方向の視認性を改善することが可能なカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物を用いて形成されたカラーフィルタ及びこのカラーフィルタを有する液晶表示装置を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、顔料として、C.I.ピグメントブルー15:6に特定の青色顔料を組み合わせることで、色度の変化を抑えながら、斜め方向の視認性を改善することが可能な感光性樹脂組成物が得られることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明に係るカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物は、少なくとも、顔料と、顔料分散剤と、感光性バインダー成分と、溶媒とを含有する感光性樹脂組成物であって、前記顔料が、少なくともC.I.ピグメントブルー15:6を含み、かつ、その他の青色顔料を1種以上含むことを特徴とする。その他の青色顔料の中でもC.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60及びC.I.ピグメントブルー80は、位相差の値をゼロに近づけることができる点で好ましい。
本発明に係るカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物において、顔料分散剤は、下記一般式(I)で表される繰り返し単位(1)と、下記一般式(II)で表される繰り返し単位(2)とを有し、さらに前記繰り返し単位(1)が有するアミノ基の少なくとも一部と有機酸化合物及び/又はハロゲン化炭化水素とが塩を形成したブロック共重合体であることが、顔料分散性及び分散安定性が向上し、高輝度で且つ高コントラスト化を達成可能である点から好ましい。
[式(I)及び式(II)中、R1は、水素原子又はメチル基、R2及びR3は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基、Aは、炭素数1〜8のアルキレン基、−[CH(R6)−CH(R7)−O]x−CH(R6)−CH(R7)−又は−[(CH2)y−O]z−(CH2)y−で示される2価の基、R4は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(R6)−CH(R7)−O]x−R8又は−[(CH2)y−O]z−R8で示される1価の基である。R6及びR7は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、R8は、水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−CHO、−CH2CHO、又は−CH2COOR9で示される1価の基であり、R9は水素原子又は炭素数が1〜5のアルキル基である。上記アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基はそれぞれ置換基を有していても良い。
xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。mは3〜200の整数、nは10〜200の整数を示す。]
xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。mは3〜200の整数、nは10〜200の整数を示す。]
本発明に係るカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物においては、前記顔料分散剤における前記有機酸化合物が、下記一般式(III)及び下記一般式(IV)で表される有機酸よりなる群から選択される少なくとも1種であることが、更に顔料分散性及び分散安定性を向上させ、高輝度で且つ高コントラスト化を達成可能で、且つ、優れたアルカリ現像性にすることができる点から好ましい。
[式(III)及び式(IV)中、Ra及びRa’はそれぞれ独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Re、又は−O−Ra’’で示される1価の基であり、Ra及びRa’のいずれかは炭素原子を含む。Ra’’は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Reで示される1価の基である。
Rbは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Re、又は−O−Rb’で示される1価の基である。Rb’は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、又は−[(CH2)t−O]u−Reで示される1価の基である。
Rc及びRdは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、Reは、水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2又は−CH2COORfで示される1価の基であり、Rfは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。
Ra、Ra’、及びRbにおいて、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基はそれぞれ、置換基を有していてもよい。
sは1〜18の整数、tは1〜5の整数、uは1〜18の整数を示す。]
Rbは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Re、又は−O−Rb’で示される1価の基である。Rb’は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、又は−[(CH2)t−O]u−Reで示される1価の基である。
Rc及びRdは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、Reは、水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2又は−CH2COORfで示される1価の基であり、Rfは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。
Ra、Ra’、及びRbにおいて、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基はそれぞれ、置換基を有していてもよい。
sは1〜18の整数、tは1〜5の整数、uは1〜18の整数を示す。]
本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物は、更に銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体を含むことが、顔料の分散安定性を向上できる点で好ましい。
また本発明は、透明基板と、当該透明基板上に設けられた着色層とを少なくとも備えるカラーフィルタであって、当該着色層の少なくとも1つが上記本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を硬化させて形成されてなる着色層を有することを特徴とするカラーフィルタを提供する。
更に、本発明は、上記カラーフィルタと、対向基板と、前記カラーフィルタと前記対向基板との間に形成された液晶層とを有することを特徴とする液晶表示装置を提供する。
更に、本発明は、上記カラーフィルタと、対向基板と、前記カラーフィルタと前記対向基板との間に形成された液晶層とを有することを特徴とする液晶表示装置を提供する。
本発明によれば、青色着色層の色度の変化を抑えながら、斜め方向の視認性を改善することが可能なカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を提供することができる。
本発明の感光性樹脂組成物を用いることにより、斜め方向の視認性が改善され、所望の色度をもつ青色着色層を備えたカラーフィルタを提供することができる。
更に、本発明によれば、上記青色着色層を備えたカラーフィルタを用いることで、斜め方向の視認性が改善された液晶表示装置を提供することができる。
本発明の感光性樹脂組成物を用いることにより、斜め方向の視認性が改善され、所望の色度をもつ青色着色層を備えたカラーフィルタを提供することができる。
更に、本発明によれば、上記青色着色層を備えたカラーフィルタを用いることで、斜め方向の視認性が改善された液晶表示装置を提供することができる。
以下、カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物、カラーフィルタ、及び液晶表示装置について順に説明する。
なお、本発明において光には、可視及び非可視領域の波長の電磁波、さらには放射線が含まれ、放射線には、例えばマイクロ波、電子線が含まれる。具体的には、波長5μm以下の電磁波、及び電子線のことを言う。また本発明において(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルのいずれかであることを意味し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートのいずれかであることを意味する。
本発明において、着色層の位相差としては、以下の式で計算される厚み方向のリタデーション(Rth)を指標とした。
Rth=((Nx+Ny)/2−Nz)d
nx:面内遅相軸方向の屈折率
ny:面内進相軸方向の屈折率
nz:厚み方向の屈折率
d:膜厚(nm)
また、C.I.ピグメントブルーを「PB」と、C.I.ピグメントバイオレットを「PV」と略することがある。
なお、本発明において光には、可視及び非可視領域の波長の電磁波、さらには放射線が含まれ、放射線には、例えばマイクロ波、電子線が含まれる。具体的には、波長5μm以下の電磁波、及び電子線のことを言う。また本発明において(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルのいずれかであることを意味し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートのいずれかであることを意味する。
本発明において、着色層の位相差としては、以下の式で計算される厚み方向のリタデーション(Rth)を指標とした。
Rth=((Nx+Ny)/2−Nz)d
nx:面内遅相軸方向の屈折率
ny:面内進相軸方向の屈折率
nz:厚み方向の屈折率
d:膜厚(nm)
また、C.I.ピグメントブルーを「PB」と、C.I.ピグメントバイオレットを「PV」と略することがある。
1.カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物
本発明に係るカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物は、少なくとも、顔料と、顔料分散剤と、感光性バインダー成分と、溶媒とを含有する感光性樹脂組成物であって、前記顔料が、少なくともC.I.ピグメントブルー15:6を含み、かつ、その他の青色顔料を1種以上含むことを特徴とする。
本発明に係るカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物は、少なくとも、顔料と、顔料分散剤と、感光性バインダー成分と、溶媒とを含有する感光性樹脂組成物であって、前記顔料が、少なくともC.I.ピグメントブルー15:6を含み、かつ、その他の青色顔料を1種以上含むことを特徴とする。
本発明の感光性樹脂組成物を用いて製造されたカラーフィルタは、顔料にPB15:6を含み、かつ、その他の青色顔料を1種以上含むことにより、色度の変化を抑えながら、当該カラーフィルタの膜厚方向の位相差を低減し、又は所望の値に調整することができる。
上記特定の顔料を含有することにより上記のような効果を発揮する作用としては、以下のように推測される。
高分子膜は、一般に膜厚方向に位相差を有している。顔料分散剤を硬化して製造するカラーフィルタについても同様であるが、含有する顔料の種類や濃度によってもその膜厚方向の位相差は増減する。
本発明者らは、着色層にした時の位相差(Rth)の値が、色度を実現する主たる顔料とは異なる顔料を、副顔料として組み合わせることにより、色度及び輝度を変化させずに、着色層にした時のRthを相殺することにより、着色層の絶対値をゼロに近づける、又は所望の値とすることを想到した。
本発明によれば、PB15:6に、その他の青色顔料のうち少なくとも1種を組み合わせ、これらの含有量を調整することにより、PB15:6が達成する色度を変化させずに、又は所望の色度に変化させ、かつ、着色層のRthをゼロ又は所望の値に近づけることができる。
高分子膜は、一般に膜厚方向に位相差を有している。顔料分散剤を硬化して製造するカラーフィルタについても同様であるが、含有する顔料の種類や濃度によってもその膜厚方向の位相差は増減する。
本発明者らは、着色層にした時の位相差(Rth)の値が、色度を実現する主たる顔料とは異なる顔料を、副顔料として組み合わせることにより、色度及び輝度を変化させずに、着色層にした時のRthを相殺することにより、着色層の絶対値をゼロに近づける、又は所望の値とすることを想到した。
本発明によれば、PB15:6に、その他の青色顔料のうち少なくとも1種を組み合わせ、これらの含有量を調整することにより、PB15:6が達成する色度を変化させずに、又は所望の色度に変化させ、かつ、着色層のRthをゼロ又は所望の値に近づけることができる。
本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物は、少なくともC.I.ピグメントブルー15:6を含み、かつ、その他の青色顔料を1種以上含む顔料と、顔料分散剤と、感光性バインダー成分と、溶媒とを必須成分として含有するものであり、必要に応じて他の成分を含有しても良いものである。
以下、このような本発明の青色感光性樹脂組成物の各成分について順に詳細に説明する。
以下、このような本発明の青色感光性樹脂組成物の各成分について順に詳細に説明する。
1.1.顔料
本発明で用いられるC.I.ピグメントブルー15:6は、下記化学式で示される構造を有するε型銅フタロシアニンである。
本発明で用いられるC.I.ピグメントブルー15:6は、下記化学式で示される構造を有するε型銅フタロシアニンである。
本発明で用いられる、その他の青色顔料は、公知のものが使用でき特に制限されないが、例えば、C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー75、C.I.ピグメントブルー79、C.I.ピグメントブルー80等が挙げられる。中でも、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー80は位相差をゼロシフトできることから好ましく、C.I.ピグメントブルー80はPB15:6の色度を大きく変化させることなく、位相差の値を変化させることができる点でより好ましい。
なお、その他の青色顔料として好ましく用いられるC.I.ピグメントブルー80は、下記化学式で示される構造を有する。PB80はPB15:6とは位相差の値が正負逆であり、かつその絶対値が大きいため少量で位相差の調整をすることができる。また、着色力が強く、かつPB15:6の達成する色度を大きく変化させない。
その他の青色顔料として好ましく用いられるC.I.ピグメントブルー16は、下記化学式で示される構造を有する。PB16はPB15:6と位相差の値が正負逆であり、かつ調色用顔料として用いることができる。
また、その他の青色顔料として好ましく用いられるC.I.ピグメントブルー60は、下記化学式で示される構造を有する。PB60はPB15:6と位相差の値が正負逆であり、色が薄いため、多量に用いてもPB15:6の達成する色度を大きく変化させることなく位相差の値を調整することができる。
本発明において、PB15:6とその他の青色顔料の含有比率は、着色層としたときのRthが所望の値となる範囲で適宜調整されるものであり、特に限定されないが、たとえば顔料全体を100重量部としたとき、その他の青色顔料は1〜80重量部用いることができる。更に3〜70重量部の割合で用いることが好ましく、特に3〜60重量部の割合で用いることが好ましい。
本発明に用いられるC.I.ピグメントブルー15:6等の顔料の平均一次粒径としては、カラーフィルタの着色層とした場合に、所望の発色が可能なものであればよく、特に限定されず、用いる顔料の種類によっても異なるが、10〜50nmの範囲内であることが好ましく、10〜40nmの範囲内であることがより好ましい。顔料の平均一次粒径が上記範囲であることにより、本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を用いて製造された液晶表示装置を高コントラストで、かつ高品質なものとすることができる。
なお、上記顔料の平均粒径は、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で求めることができる。具体的には、個々の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、その平均をその粒子の粒径とした。次に、100個以上の粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の直方体と近似して求め、体積平均粒径を求めそれを平均粒径とした。なお、電子顕微鏡は透過型(TEM)または走査型(SEM)のいずれを用いても同じ結果を得ることができる。
なお、上記顔料の平均粒径は、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で求めることができる。具体的には、個々の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、その平均をその粒子の粒径とした。次に、100個以上の粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の直方体と近似して求め、体積平均粒径を求めそれを平均粒径とした。なお、電子顕微鏡は透過型(TEM)または走査型(SEM)のいずれを用いても同じ結果を得ることができる。
カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物中の顔料の平均分散粒径は、用いる顔料の種類によっても異なるが、10〜70nmの範囲内であることが好ましく、10〜50nmの範囲内であることがより好ましい。
カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物中の顔料の平均分散粒径は、少なくとも溶剤を含有する分散媒体中に分散している顔料粒子の分散粒径であって、レーザー光散乱粒度分布計により測定されるものである。レーザー光散乱粒度分布計による粒径の測定としては、カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物に用いられている溶剤で、カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物をレーザー光散乱粒度分布計で測定可能な濃度に適宜希釈(例えば、1000倍など)し、レーザー光散乱粒度分布計(例えば、日機装社製ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150)を用いて動的光散乱法により23℃にて測定することができる。ここでの平均分散粒径は、体積平均粒径である。
カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物中の顔料の平均分散粒径は、少なくとも溶剤を含有する分散媒体中に分散している顔料粒子の分散粒径であって、レーザー光散乱粒度分布計により測定されるものである。レーザー光散乱粒度分布計による粒径の測定としては、カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物に用いられている溶剤で、カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物をレーザー光散乱粒度分布計で測定可能な濃度に適宜希釈(例えば、1000倍など)し、レーザー光散乱粒度分布計(例えば、日機装社製ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150)を用いて動的光散乱法により23℃にて測定することができる。ここでの平均分散粒径は、体積平均粒径である。
本発明に用いられるC.I.ピグメントブルー15:6及びその他の青色顔料は、再結晶法、ソルベントソルトミリング法等の公知の方法にて製造することができる。また、市販のC.I.ピグメントブルー15:6(例えば、Fastogen Blue EP−7(DIC社製)等)や、市販のC.I.ピグメントブルー80(例えば、商品名:Hostaperm Blue R5R VP2548(Clariant社製)等)をミリングして用いても良い。
本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物においては、仕様に必要とされる色度を達成でき、本発明の効果を損なわない限り、青色以外の顔料を用いても良い。青色以外の顔料としては、例えば、紫色顔料等が挙げられる。
他の顔料の含有比率は、適宜調整されるものであり、特に限定されないが、PB15:6を100重量部としたとき、青色以外の顔料の合計(青色以外の顔料のほか、後述する顔料誘導体を含む合計)は通常20重量部以下で用いることができ、10重量部以下とすることが好ましい。
他の顔料の含有比率は、適宜調整されるものであり、特に限定されないが、PB15:6を100重量部としたとき、青色以外の顔料の合計(青色以外の顔料のほか、後述する顔料誘導体を含む合計)は通常20重量部以下で用いることができ、10重量部以下とすることが好ましい。
青色以外の顔料としての紫色顔料は、例えば、C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオレット32、C.I.ピグメントバイオレット36、C.I.ピグメントバイオレット37、C.I.ピグメントバイオレット38等が挙げられる。
中でもC.I.ピグメントバイオレット23を含有することが、Rthの値をゼロに近づけながら、かつ高輝度の要求を満たす点で好ましい。
なお、本発明で用いられるC.I.ピグメントバイオレット23は、下記化学式で示される構造を有する。
PV23を用いる場合、PB15:6とPV23の含有比率は、着色層としたときに十分な輝度が確保できる範囲であれば特に限定されないが、たとえば顔料全体を100重量部としたとき、PV23は1〜20重量部用いることができる。更にPV23は1〜15重量部の割合で用いることが好ましく、特に1〜10重量部の割合で用いることが好ましい。この範囲であれば、高輝度の要求を満たすことができるからである。
1.2.顔料分散剤
本発明に用いられる顔料分散剤は、上記顔料を良好に分散させるために、感光性樹脂組成物中に配合される。
顔料分散剤は、特に限定されず、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を使用できる。界面活性剤の中でも、次に例示するような高分子界面活性剤(高分子分散剤)が好ましい。
顔料分散剤の含有量は、顔料を均一に分散することができる範囲あれば特に限定されるものではないが、例えば、顔料100重量部に対して、10〜150重量部用いることができる。更に、顔料100重量部に対して15〜80重量部の割合で配合するのが好ましく、特に15〜50重量部の割合で配合するのが好ましい。
なお、本発明において、含有量を規定する際の、顔料には、顔料の他、含有していてもよい顔料誘導体が含まれる。
本発明に用いられる顔料分散剤は、上記顔料を良好に分散させるために、感光性樹脂組成物中に配合される。
顔料分散剤は、特に限定されず、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を使用できる。界面活性剤の中でも、次に例示するような高分子界面活性剤(高分子分散剤)が好ましい。
顔料分散剤の含有量は、顔料を均一に分散することができる範囲あれば特に限定されるものではないが、例えば、顔料100重量部に対して、10〜150重量部用いることができる。更に、顔料100重量部に対して15〜80重量部の割合で配合するのが好ましく、特に15〜50重量部の割合で配合するのが好ましい。
なお、本発明において、含有量を規定する際の、顔料には、顔料の他、含有していてもよい顔料誘導体が含まれる。
具体例には、ノナンアミド、デカンアミド、ドデカンアミド、N−ドデシルヘキサデカンアミド、N−オクタデシルプロピオアミド、N,N−ジメチルドデカンアミド及びN,N−ジヘキシルアセトアミド等のアミド化合物、ジエチルアミン、ジヘプチルアミン、ジブチルヘキサデシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルメタンアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン及びトリオクチルアミン等のアミン化合物、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N,N’,N’−(テトラヒドロキシエチル)−1,2−ジアミノエタン、N,N,N’−トリ(ヒドロキシエチル)−1,2−ジアミノエタン、N,N,N’,N’−テトラ(ヒドロキシエチルポリオキシエチレン)−1、2−ジアミノエタン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン及び1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のヒドロキシ基を有するアミン等を例示することができ、その他にニペコタミド、イソニペコタミド、ニコチン酸アミド等の化合物を挙げることができる。
さらに、ポリアクリル酸エステル等の不飽和カルボン酸エステルの(共)重合体類;ポリアクリル酸等の不飽和カルボン酸の(共)重合体の(部分)アミン塩、(部分)アンモニウム塩や(部分)アルキルアミン塩類;水酸基含有ポリアクリル酸エステル等の水酸基含有不飽和カルボン酸エステルの(共)重合体やそれらの変性物;ポリウレタン類;不飽和ポリアミド類;ポリシロキサン類;長鎖ポリアミノアミドリン酸塩類;ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離カルボキシル基含有ポリエステルとの反応により得られるアミドやそれらの塩類等を挙げることができる。
中でも、本発明に用いる顔料分散剤としては、ポリアクリル酸エステル等の不飽和カルボン酸エステルの(共)重合体類;ポリアクリル酸等の不飽和カルボン酸の(共)重合体の(部分)アミン塩、(部分)アンモニウム塩や(部分)アルキルアミン塩類;水酸基含有ポリアクリル酸エステル等の水酸基含有不飽和カルボン酸エステルの(共)重合体やそれらの変性物;ポリウレタン類;不飽和ポリアミド類;ポリシロキサン類;長鎖ポリアミノアミドリン酸塩類;ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離カルボキシル基含有ポリエステルとの反応により得られるアミドやそれらの塩類であることが非水系(溶剤系)での分散に有効な立体障害および酸塩基吸着を利用できる分散剤である点から好ましい。
中でも特に、本発明で用いる顔料分散剤は、下記一般式(I)で表される繰り返し単位(1)と、下記一般式(II)で表される繰り返し単位(2)とを有し、さらに前記繰り返し単位(1)が有するアミノ基の少なくとも一部と有機酸化合物及び/又はハロゲン化炭化水素とが塩を形成したブロック共重合体であることが、感光性樹脂組成物の顔料分散性及び分散安定性が向上し、高輝度で且つ高コントラスト化を達成可能で、且つ、優れたアルカリ現像性にすることができる点から好ましい。
[式(I)及び式(II)中、R1は、水素原子又はメチル基、R2及びR3は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基、Aは、炭素数1〜8のアルキレン基、−[CH(R6)−CH(R7)−O]x−CH(R6)−CH(R7)−又は−[(CH2)y−O]z−(CH2)y−で示される2価の基、R4は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(R6)−CH(R7)−O]x−R8又は−[(CH2)y−O]z−R8で示される1価の基である。R6及びR7は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、R8は、水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−CHO、−CH2CHO、又は−CH2COOR9で示される1価の基であり、R9は水素原子又は炭素数が1〜5のアルキル基である。上記アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基はそれぞれ置換基を有していても良い。
xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。mは3〜200の整数、nは10〜200の整数を示す。]
以下、本発明の顔料分散剤として好ましく用いられる、上記ブロック共重合体について説明する。
xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。mは3〜200の整数、nは10〜200の整数を示す。]
以下、本発明の顔料分散剤として好ましく用いられる、上記ブロック共重合体について説明する。
1.2.1.ブロック共重合体
前記ブロック共重合体は、アミノ基の少なくとも一部と有機酸化合物及び/又はハロゲン化炭化水素とが塩を形成した塩型ブロック共重合体であることにより、塩形成部位を形成する上記構成単位(1)は、塩形成によって溶媒に対する溶解性が低下することで、溶媒に不溶な成分である顔料に対して高い吸着性を有することとなり、一方で構成単位(2)は溶媒に対して溶解性を有することにより、溶媒中での顔料の安定化を図ることができ、その結果、顔料の分散性及び安定性に優れたものとすることができる。
また、塩形成部位が、アルカリ現像時のアルカリ水溶液に対して高い溶解性を有することから、アルカリ現像性に優れたものとすることができる。したがって、前記ブロック共重合体を含有するカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を用いて、カラーフィルタを製造した場合には、アルカリ現像時間を短縮することができ、生産性に優れたものとすることができる。また、アルカリ現像性に優れることにより、未露光箇所におけるカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物の残渣が少ない高品質なカラーフィルタを得ることができる。
前記ブロック共重合体は、アミノ基の少なくとも一部と有機酸化合物及び/又はハロゲン化炭化水素とが塩を形成した塩型ブロック共重合体であることにより、塩形成部位を形成する上記構成単位(1)は、塩形成によって溶媒に対する溶解性が低下することで、溶媒に不溶な成分である顔料に対して高い吸着性を有することとなり、一方で構成単位(2)は溶媒に対して溶解性を有することにより、溶媒中での顔料の安定化を図ることができ、その結果、顔料の分散性及び安定性に優れたものとすることができる。
また、塩形成部位が、アルカリ現像時のアルカリ水溶液に対して高い溶解性を有することから、アルカリ現像性に優れたものとすることができる。したがって、前記ブロック共重合体を含有するカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を用いて、カラーフィルタを製造した場合には、アルカリ現像時間を短縮することができ、生産性に優れたものとすることができる。また、アルカリ現像性に優れることにより、未露光箇所におけるカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物の残渣が少ない高品質なカラーフィルタを得ることができる。
上記ブロック共重合体は、上記一般式(I)で表される繰り返し単位(1)と、上記一般式(II)で表される繰り返し単位(2)とを有するものである。
上記一般式(I)において、R1は、水素原子又はメチル基を示し、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。ここで、炭素数1〜8のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などを挙げることができる。これらの中で、メチル基及びエチル基が好ましい。
本発明においては、上記R2及びR3は、互いに同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
上記一般式(I)において、R1は、水素原子又はメチル基を示し、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。ここで、炭素数1〜8のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などを挙げることができる。これらの中で、メチル基及びエチル基が好ましい。
本発明においては、上記R2及びR3は、互いに同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
Aは、炭素数1〜8のアルキレン基、*−[CH(R6)−CH(R7)−O]x−CH(R6)−CH(R7)−**、又は、*−[(CH2)y−O]z−(CH2)y−**で示される2価の基である。ここで、*は、エステル結合側の連結部位を表し、**は、アミノ基側の連結部位を表す。また、上記炭素数1〜8のアルキレン基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、各種ブチレン基、各種ペンチレン基、各種へキシレン基、各種オクチレン基などである。
R6及びR7は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基である。
xは1〜18の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数であり、yは1〜5の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは2又は3である。zは1〜18の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数である。本発明においては、x、y、及びzが、上記の範囲内にあれば、本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物は、顔料の分散性に優れたものになる。
上記Aとしては、炭素数1〜8のアルキレン基が好ましく、メチレン基及びエチレン基がより好ましい。炭素数が1〜8の範囲内であれば、顔料の分散性を良好に保つことができる。
R6及びR7は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基である。
xは1〜18の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数であり、yは1〜5の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは2又は3である。zは1〜18の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数である。本発明においては、x、y、及びzが、上記の範囲内にあれば、本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物は、顔料の分散性に優れたものになる。
上記Aとしては、炭素数1〜8のアルキレン基が好ましく、メチレン基及びエチレン基がより好ましい。炭素数が1〜8の範囲内であれば、顔料の分散性を良好に保つことができる。
上記一般式(II)において、R4は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(R6)−CH(R7)−O]x−R8又は−[(CH2)y−O]z−R8を示す。
上記炭素数1〜18のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基、ボルニル基、イソボルニル基、ジシクロペンタニル基、アダマンチル基、低級アルキル基置換アダマンチル基などを挙げることができる。
上記炭素数2〜18のアルケニル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このようなアルケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基、各種ブテニル基、各種ヘキセニル基、各種オクテニル基、各種デセニル基、各種ドデセニル基、各種テトラデセニル基、各種ヘキサデセニル基、各種オクタデセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロオクテニル基などを挙げることができる。アルケニル基の二重結合の位置には限定はないが、得られたポリマーの反応性の点からは、アルケニル基の末端に二重結合があることが好ましい。
上記炭素数1〜18のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基、ボルニル基、イソボルニル基、ジシクロペンタニル基、アダマンチル基、低級アルキル基置換アダマンチル基などを挙げることができる。
上記炭素数2〜18のアルケニル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このようなアルケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基、各種ブテニル基、各種ヘキセニル基、各種オクテニル基、各種デセニル基、各種ドデセニル基、各種テトラデセニル基、各種ヘキサデセニル基、各種オクタデセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロオクテニル基などを挙げることができる。アルケニル基の二重結合の位置には限定はないが、得られたポリマーの反応性の点からは、アルケニル基の末端に二重結合があることが好ましい。
置換基を有していてもよいアリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基等が挙げられる。アリール基の炭素数は、6〜24が好ましく、更に6〜12が好ましい。
置換基を有していてもよいアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ビフェニルメチル基等が挙げられる。アラルキル基の炭素数は、7〜20が好ましく、更に7〜14が好ましい。
アリール基やアラルキル基等の芳香環の置換基としては、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキル基の他、アルケニル基、ニトロ基、ハロゲン原子などを挙げることができる。
なお、上記好ましい炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。
置換基を有していてもよいアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ビフェニルメチル基等が挙げられる。アラルキル基の炭素数は、7〜20が好ましく、更に7〜14が好ましい。
アリール基やアラルキル基等の芳香環の置換基としては、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキル基の他、アルケニル基、ニトロ基、ハロゲン原子などを挙げることができる。
なお、上記好ましい炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。
上記R6及びR7は、前記と同じであり、R8は水素原子、あるいは置換基を有してもよい、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−CHO、−CH2CHO、又は−CH2COOR9で示される1価の基であり、R9は水素原子又は炭素数1〜5の直鎖状、分岐状、又は環状のアルキル基である。
上記R8で示される1価の基において、有してもよい置換基としては、例えば炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、F、Cl、Brなどのハロゲン原子などを挙げることができる。
上記R8のうちの炭素数1〜18のアルキル基、及び炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基は、前記R4で示したとおりである。
上記R4において、x、y及びzは、前記Aで説明したとおりである。
また、上記一般式(II)で表される繰り返し単位(2)中のR4は、互いに同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
上記R8で示される1価の基において、有してもよい置換基としては、例えば炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、F、Cl、Brなどのハロゲン原子などを挙げることができる。
上記R8のうちの炭素数1〜18のアルキル基、及び炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基は、前記R4で示したとおりである。
上記R4において、x、y及びzは、前記Aで説明したとおりである。
また、上記一般式(II)で表される繰り返し単位(2)中のR4は、互いに同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
本発明において、上記R4としては、なかでも、後述する溶媒との溶解性に優れたものを用いることが好ましく、具体的には、上記ブロック共重合体を構成する繰り返し単位等によっても異なるが、カラーフィルタ用の溶媒として一般的に使用されているエーテルアルコールアセテート系、エーテル系、エステル系などの溶媒を用いる場合には、メチル基、エチル基、n−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ベンジル基等が好ましく、上記溶媒が、ペンタン、ヘキサン等のより極性の低いものである場合には、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等を用いることが好ましい。
ここで、上記R4をこのように設定する理由は、上記R4を含む繰り返し単位(2)が、上記溶媒に対する良好な溶解性を有し、上記繰り返し単位(1)のアミノ基と、後述する有機酸化合物及び/又はハロゲン化炭化水素とが形成する塩形成部位が顔料に対して高い吸着性を有するものであることにより、顔料の分散性及び安定性を特に優れたものとすることができるからである。
ここで、上記R4をこのように設定する理由は、上記R4を含む繰り返し単位(2)が、上記溶媒に対する良好な溶解性を有し、上記繰り返し単位(1)のアミノ基と、後述する有機酸化合物及び/又はハロゲン化炭化水素とが形成する塩形成部位が顔料に対して高い吸着性を有するものであることにより、顔料の分散性及び安定性を特に優れたものとすることができるからである。
さらに、上記R4は、上記ブロック共重合体の分散性能等を妨げない範囲で、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、水素結合形成基等の置換基によって置換されたものとしてもよく、また、上記ブロック共重合体の合成後に、上記置換基を有する化合物と反応させて、上記置換基を付加させてもよい。また、これらの置換基を有するブロック共重合体を合成した後に、当該置換基と反応する官能基と重合性基とを有する化合物を反応させて、重合性基を付加したものとしてもよい。例えば、カルボキシル基を有するブロック共重合体にグリシジル(メタ)アクリレートを反応させたり、イソシアネート基を有するブロック共重合体にヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを反応させたりして、重合性基を付加することができる。
本発明に用いられる構成単位(1)のユニット数m及び構成単位(2)のユニット数nの比率m/nとしては、0.01〜1の範囲内であることが好ましく、0.05〜0.5の範囲内であることがより好ましい。比率m/nが上記範囲内にあれば、顔料に対する吸着性が良好となり、上記構成単位(2)による上記溶媒との溶解性が低くなることがなく、顔料の分散性、及び安定性が低下することがない。
本発明に用いられる上記ブロック共重合体の分子サイズに関しては、上記繰り返し単位(1)の数mは、1〜200の整数、好ましくは1〜50の整数である。上記繰り返し単位(2)の数nは、10〜200の整数、好ましくは20〜100の整数、より好ましくは20〜70の整数である。本発明においては、m及びnが、それぞれ上記の範囲内にあることにより、溶媒可溶性部位と溶媒不溶性部位が効果的に作用し、本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を顔料の分散性に優れたものとすることができる。
さらに、上記ブロック共重合体の重量平均分子量Mwは、500〜20000の範囲内であることが好ましく、1000〜15000の範囲内であることがより好ましく、3000〜12000の範囲内であることがさらに好ましい。上記範囲内であることにより、顔料を均一に分散させる分散初期の顔料に対する濡れ性と分散安定性を両立することが可能となる。
さらに、上記ブロック共重合体の重量平均分子量Mwは、500〜20000の範囲内であることが好ましく、1000〜15000の範囲内であることがより好ましく、3000〜12000の範囲内であることがさらに好ましい。上記範囲内であることにより、顔料を均一に分散させる分散初期の顔料に対する濡れ性と分散安定性を両立することが可能となる。
なお、上記重量平均分子量Mwは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定された値である。測定は、東ソー(株)製のHLC−8120GPCを用い、溶出溶媒を0.01モル/リットルの臭化リチウムを添加したN−メチルピロリドンとし、校正曲線用ポリスチレンスタンダードをMw377400、210500、96000、50400、206500、10850、5460、2930、1300、580(以上、Polymer Laboratories社製 Easi PS−2シリーズ)及びMw1090000(東ソー(株)製)とし、測定カラムをTSK−GEL ALPHA−M×2本(東ソー(株)製)として行われたものである。
本発明に用いられるブロック共重合体の結合順としては、上記繰り返し単位(1)及び上記繰り返し単位(2)を有し、顔料を安定に分散することができるものであればよく、特に限定されないが、上記繰り返し単位(1)が上記ブロック共重合体の一端のみに結合したものであることが好ましい。すなわち、上記繰り返し単位(1)と、上記繰り返し単位(2)とが、繰り返し単位(1)−繰り返し単位(2)の順で結合したものであってもよく、繰り返し単位(1)−繰り返し単位(2)−繰り返し単位(1)の順で結合したものであってもよく、繰り返し単位(1)−繰り返し単位(2)が繰り返し結合したものであってもよいが、本発明においては、なかでも繰り返し単位(1)−繰り返し単位(2)の順で結合したものが好ましい。その理由は、顔料に対する吸着性に優れ、さらにこのようなブロック共重合体を用いた顔料分散剤同士の凝集を効果的に抑えることができるからである。
構成単位(1)や構成単位(2)が2種以上含まれる場合において、構成単位(1)−構成単位(2’)−構成単位(2”)の順で結合したブロック共重合体や、構成単位(1’)−構成単位(1”)−構成単位(2)の順で結合したブロック共重合体や、構成単位(1’)−構成単位(1”)−構成単位(2’)−構成単位(2”)の順で結合したブロック共重合体などであっても良い。
1.2.2.有機酸化合物
前述した一般式(I)で表される構成単位(1)と、一般式(II)で表される構成単位(2)とを有するブロック共重合体の構成単位(1)が有するアミノ基と、塩を形成する有機酸化合物としては、下記一般式(III)で表される構造を有する有機リン酸化合物及び/又は上記一般式(IV)で表される構造を有する有機スルホン酸化合物が挙げられる。
前述した一般式(I)で表される構成単位(1)と、一般式(II)で表される構成単位(2)とを有するブロック共重合体の構成単位(1)が有するアミノ基と、塩を形成する有機酸化合物としては、下記一般式(III)で表される構造を有する有機リン酸化合物及び/又は上記一般式(IV)で表される構造を有する有機スルホン酸化合物が挙げられる。
[式(III)及び式(IV)中、Ra及びRa’はそれぞれ独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Re、又は−O−Ra’’で示される1価の基であり、Ra及びRa’のいずれかは炭素原子を含む。Ra’’は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Reで示される1価の基である。
Rbは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Re、又は−O−Rb’で示される1価の基である。Rb’は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、又は−[(CH2)t−O]u−Reで示される1価の基である。
Rc及びRdは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、Reは、水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2又は−CH2COORfで示される1価の基であり、Rfは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。
Ra、Ra’、及びRbにおいて、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基はそれぞれ、置換基を有していてもよい。
sは1〜18の整数、tは1〜5の整数、uは1〜18の整数を示す。]
Rbは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Re、又は−O−Rb’で示される1価の基である。Rb’は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、又は−[(CH2)t−O]u−Reで示される1価の基である。
Rc及びRdは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、Reは、水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2又は−CH2COORfで示される1価の基であり、Rfは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。
Ra、Ra’、及びRbにおいて、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基はそれぞれ、置換基を有していてもよい。
sは1〜18の整数、tは1〜5の整数、uは1〜18の整数を示す。]
本発明においては、上記有機酸化合物及び/又は後述するハロゲン化炭化水素を用いることにより、当該顔料分散剤を、顔料の分散性及び安定性に優れたものとすることができる。さらに、有機酸化合物が用いられる場合には、塩形成部位が、アルカリ現像時のアルカリ水溶液に対して高い溶解性を有することから、アルカリ現像性に優れた感光性樹脂組成物を得ることができる。
上記一般式(III)において、Ra及びRa’は、それぞれ独立に水素原子、水酸基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Re、又は−O−Ra’’を示し、Ra及びRa’のうちいずれかは炭素原子を含む。
上記炭素数1〜18のアルキル基、上記炭素数2〜18のアルケニル基、アリール基、及びアラルキル基は、前記R4で示したとおりである。アルケニル基の二重結合の位置には限定はないが、反応性の点からは、アルケニル基の末端に二重結合があることが好ましい。
上記アルキル基やアルケニル基は置換基を有していても良く、当該置換基としては、F、Cl、Brなどのハロゲン原子、ニトロ基等が挙げられる。
また、上記アリール基やアラルキル基等の芳香環の置換基としては、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキル基の他、アルケニル基、ニトロ基、ハロゲン原子などを挙げることができる。
上記アルキル基やアルケニル基は置換基を有していても良く、当該置換基としては、F、Cl、Brなどのハロゲン原子、ニトロ基等が挙げられる。
また、上記アリール基やアラルキル基等の芳香環の置換基としては、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキル基の他、アルケニル基、ニトロ基、ハロゲン原子などを挙げることができる。
上記Rc及びRdは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、Reは、水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2又は−CH2COORfで示される1価の基であり、Rfは水素原子又は炭素数が1〜5の直鎖状、分岐状、環状のアルキル基である。
上記Reで示される1価の基において、有してもよい置換基としては、例えば炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、F、Cl、Brなどのハロゲン原子などを挙げることができる。
上記Reのうちの炭素数1〜18のアルキル基は前記のR4で示したとおりであり、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基は、前記のRa及びRa’で示したとおりである。
上記Reのうちの炭素数1〜18のアルキル基は前記のR4で示したとおりであり、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基は、前記のRa及びRa’で示したとおりである。
Ra及び/又はRa’が、−O−Ra’’の場合、酸性リン酸エステルとなる。上記Ra’’は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Reで示される1価の基である。
上記炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基は、前記のRa及びRa’で示したとおりである。尚、Ra’’が芳香環を有する場合、該芳香環上に適当な置換基、例えば炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキル基などを有していてもよい。
上記炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基は、前記のRa及びRa’で示したとおりである。尚、Ra’’が芳香環を有する場合、該芳香環上に適当な置換基、例えば炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキル基などを有していてもよい。
Ra、Ra’及びRa’’において、sは1〜18の整数、tは1〜5の整数、uは1〜18の整数である。sは、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数であり、tは、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは2又は3である。uは、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数である。
上記一般式(IV)において、Rbは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Re、又は−O−Rb’を示す。
上記炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基は、前記のRa及びRa’で示したとおりである。
上記炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基は、前記のRa及びRa’で示したとおりである。
Rbが、−O−Rb’の場合、酸性硫酸エステルとなる。上記Rb’は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Reで示される1価の基である。
Rb、Rb’において、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基はそれぞれ、置換基を有していても良い。
上記炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Reは、前記Ra、Ra及びRa’’で示したとおりである。
また上記Rc、Rd及びReは、前記Ra、Ra及びRa’’で示したとおりである。
上記Rb及びRb’において、sは1〜18の整数、tは1〜5の整数、uは1〜18の整数である。好ましいs、t、uは、上記Ra、Ra’及びRa’’と同様である。
Rb、Rb’において、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基はそれぞれ、置換基を有していても良い。
上記炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Reは、前記Ra、Ra及びRa’’で示したとおりである。
また上記Rc、Rd及びReは、前記Ra、Ra及びRa’’で示したとおりである。
上記Rb及びRb’において、sは1〜18の整数、tは1〜5の整数、uは1〜18の整数である。好ましいs、t、uは、上記Ra、Ra’及びRa’’と同様である。
上記一般式(III)で表される有機酸化合物としては、前記一般式(III)におけるRa及びRa’が、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、メチル基、エチル基、置換基を有していても良いアリール基又はアラルキル基、ビニル基、アリル基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、又は−[(CH2)t−O]u−Re、あるいは、−O−Ra’’で示される1価の基であり、Ra及びRa’のいずれかは炭素原子を含み、且つ、Ra’’が、メチル基、エチル基、置換基を有していても良いアリール基又はアラルキル基、ビニル基、アリル基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、又は−[(CH2)t−O]u−Reであり、Rc及びRdが、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、Reが−CO−CH=CH2又は−CO−C(CH3)=CH2であるものが顔料分散性に優れたものとすることができる点から好ましい。
また、一般式(IV)で表される有機酸化合物としては、一般式(IV)におけるRbが、メチル基、エチル基、置換基を有していても良いアリール基又はアラルキル基、ビニル基、アリル基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、又は−[(CH2)t−O]u−Re、あるいは、−O−Rb’で示される1価の基であり、Rb’が、メチル基、エチル基、置換基を有していても良いアリール基又はアラルキル基、ビニル基、アリル基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、又は−[(CH2)t−O]u−Reであり、Rc及びRdが、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、Reが−CO−CH=CH2又は−CO−C(CH3)=CH2であるものが顔料分散性に優れたものとすることができる点から好ましい。
中でも、上記一般式(III)及び一般式(IV)で表される有機酸化合物は、Ra、Ra’及び/又はRa’’、並びに/或いは、Rb及び/又はRb’として、芳香環を有することが顔料分散性の点から好ましい。Ra、Ra’及びRa’’の少なくとも1つ、或いは、Rb又はRb’が、置換基を有していても良いアリール基又はアラルキル基、より具体的には、ベンジル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ビフェニル基であることが、顔料分散性の点から好ましい。前記一般式(III)においては、Ra及びRa’の一方が芳香環を有する場合には、Ra及びRa’の他方は、水素原子や水酸基であるものも好適に用いられる。
また、耐熱性や耐薬品性の点からは、上記一般式(III)及び一般式(IV)で表される有機酸化合物としては、リン(P)や硫黄(S)に炭素原子が直接結合した化合物であることが好ましく、Ra及びRa’が、それぞれ独立に水素原子、水酸基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Reで示される1価の基であり、Ra及びRa’のいずれかは炭素原子を含むことが好ましい。また、Rbが、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Reで示される1価の基であることが好ましい。
また、上記一般式(III)及び一般式(IV)で表される有機酸化合物は、Ra、Ra’及び/又はRa’’、並びに/或いは、Rb及び/又はRb’としては、重合性基を有するもの、すなわち、ビニル基、アリル基あるいは−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、又は−[(CH2)t−O]u−Reであり、且つ、Reが−CO−CH=CH2又は−CO−C(CH3)=CH2であるものが好ましく、特に、Ra、Ra’及び/又はRa’’、並びに/或いは、Rb及び/又はRb’が、ビニル基、アリル基、2−メタクリロイルオキシエチル基、2−アクリロイルオキシエチル基であるものが好ましい。
このような場合には、本発明のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物を用いて着色層を形成する際の露光時に、上記重合性基同士及び/又は上記重合性基と、本発明のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物に含まれるアルカリ可溶性樹脂及び多官能性モノマー等とを容易に重合することができ、カラーフィルタの着色層中において、上記顔料分散剤が、安定に存在することを可能とする。このようなカラーフィルタを用いて液晶表示装置を製造した際には、液晶層等へ上記顔料分散剤がブリードアウトすることを防止することができる。
このような場合には、本発明のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物を用いて着色層を形成する際の露光時に、上記重合性基同士及び/又は上記重合性基と、本発明のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物に含まれるアルカリ可溶性樹脂及び多官能性モノマー等とを容易に重合することができ、カラーフィルタの着色層中において、上記顔料分散剤が、安定に存在することを可能とする。このようなカラーフィルタを用いて液晶表示装置を製造した際には、液晶層等へ上記顔料分散剤がブリードアウトすることを防止することができる。
また、当該有機酸化合物が、重合性基を含むことにより、着色層形成に用いる前に、当該有機酸化合物が有する重合性基同士を重合させることができ、その結果顔料分散剤が高分子量化されるため、着色層形成の現像時において、未露光箇所のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物を、アルカリ現像性に特に優れるものとすることができる。
尚、上記一般式(III)及び一般式(IV)で表される有機酸化合物は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
1.2.3.ハロゲン化炭化水素
本発明で用いられるハロゲン化炭化水素は、前述した一般式(I)で表される繰り返し単位(1)と、一般式(II)で表される繰り返し単位(2)とを有するブロック共重合体の繰り返し単位(1)が有するアミノ基と塩を形成する。
本発明においては、上記ハロゲン化炭化水素を用いることにより、顔料分散剤の生成した塩形成部位が顔料への吸着性に優れているために高い分散性を発現することができると同時に、分散剤の耐熱性や耐アルカリ性を高くすることができる。
本発明で用いられるハロゲン化炭化水素は、前述した一般式(I)で表される繰り返し単位(1)と、一般式(II)で表される繰り返し単位(2)とを有するブロック共重合体の繰り返し単位(1)が有するアミノ基と塩を形成する。
本発明においては、上記ハロゲン化炭化水素を用いることにより、顔料分散剤の生成した塩形成部位が顔料への吸着性に優れているために高い分散性を発現することができると同時に、分散剤の耐熱性や耐アルカリ性を高くすることができる。
上記ハロゲン化炭化水素としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のいずれかのハロゲン原子が、飽和又は不飽和の直鎖、分岐又は環状の炭化水素の水素原子と置換されているものが挙げられる。中でも、炭化水素の水素原子の1つがハロゲン原子に置換されたハロゲン化炭化水素であることが、顔料分散剤と塩を形成して、顔料分散性を高める点から好ましい。
また、上記ハロゲン化炭化水素としては、直鎖、分岐鎖又は環状であっても良い。また、炭素数は、1〜18であることが好ましく、更に1〜7であることが好ましい。
また、上記ハロゲン化炭化水素としては、直鎖、分岐鎖又は環状であっても良い。また、炭素数は、1〜18であることが好ましく、更に1〜7であることが好ましい。
上記ハロゲン化炭化水素のうち、ハロゲン化アルキルとしては、炭素数1〜18のものが挙げられるが特に限定されない。具体的には、例えば、塩化メチル、臭化メチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、塩化n−ブチル、塩化ヘキシル、塩化オクチル、塩化ドデシル、塩化テトラデシル、塩化ヘキサデシル等が挙げられる。また、ハロゲン化アリルとしては、例えば、塩化アリル、臭化アリル、ヨウ化アリルが挙げられる。また、上記ハロゲン化アラルキルのアラルキル基としては、炭素数7〜18のものが挙げられるが特に限定されない。具体的には、例えば、塩化ベンジル、臭化ベンジル、ヨウ化ベンジル、塩化ナフチルメチル、塩化ピリジルメチル、臭化ナフチルメチル、臭化ピリジルメチル等が挙げられる。
中でも、ハロゲン化ベンジル、ハロゲン化アリル、及びハロゲン化メチルよりなる群から選択される少なくとも1種であることが、塩形成反応のしやすさと、生成した塩形成部位が顔料への吸着性に優れている点から好ましい。
本発明で用いられるブロック共重合体における該有機酸化合物及び/又はハロゲン化炭化水素の含有量は、良好な分散安定性が発揮されるのであればよく、特に制限はないが、一般に前記一般式(I)で表される3級アミノ基に対して、0.01〜2.0モル当量程度であり、より好ましくは0.1〜1.0モル当量である。このような場合、顔料分散性及び顔料分散安定性が優れたものになる。
中でも特に、上記ハロゲン化炭化水素を用い、且つ、ハロゲン化炭化水素の含有量を前記一般式(I)で表される3級アミノ基に対して、0.1〜0.5モル当量とすることにより、顔料分散性及び顔料分散安定性が優れると共に、溶剤再溶解性にも優れたものになる。溶剤再溶解性に優れる場合、カラーフィルタ用基板上にダイコート法により塗布しカラーフィルタの着色層を形成する際に、乾燥物がダイリップに発生しにくく、かつダイリップに発生した場合にも次の塗布時に吐出される感光性樹脂組成物中の溶剤に容易に溶解する。また、溶剤再溶解性に優れる場合、長時間の乾燥によって強固な乾燥物がダイリップに発生した場合であっても、溶剤を用いた洗浄により該乾燥物を容易に除去することが可能である。
尚、上記該有機酸化合物及び/又はハロゲン化炭化水素を2種以上併用する場合、これらを合計した含有量が上記範囲内にあればよい。
中でも特に、上記ハロゲン化炭化水素を用い、且つ、ハロゲン化炭化水素の含有量を前記一般式(I)で表される3級アミノ基に対して、0.1〜0.5モル当量とすることにより、顔料分散性及び顔料分散安定性が優れると共に、溶剤再溶解性にも優れたものになる。溶剤再溶解性に優れる場合、カラーフィルタ用基板上にダイコート法により塗布しカラーフィルタの着色層を形成する際に、乾燥物がダイリップに発生しにくく、かつダイリップに発生した場合にも次の塗布時に吐出される感光性樹脂組成物中の溶剤に容易に溶解する。また、溶剤再溶解性に優れる場合、長時間の乾燥によって強固な乾燥物がダイリップに発生した場合であっても、溶剤を用いた洗浄により該乾燥物を容易に除去することが可能である。
尚、上記該有機酸化合物及び/又はハロゲン化炭化水素を2種以上併用する場合、これらを合計した含有量が上記範囲内にあればよい。
1.2.3.前記ブロック共重合体の製造方法
本発明において、顔料分散剤として好ましく用いられるブロック共重合体の製造方法は、上記の繰り返し単位(1)と、繰り返し単位(2)とを有し、かつ上記繰り返し単位(1)が有するアミノ基と、上記の有機酸化合物、ハロゲン化アラルキル化合物、及びハロゲン化アリール化合物よりなる群から選択される少なくとも1種とが塩を形成したものを製造することができる方法であればよく特に限定されない。本発明においては、例えば、上記の繰り返し単位(1)及び繰り返し単位(2)を公知の重合手段を用いて重合した後、後述する溶媒中に溶解又は分散し、次いで該溶媒中に上記有機酸化合物、ハロゲン化アラルキル化合物、又はハロゲン化アリル化合物を添加し、攪拌することにより顔料分散剤を製造することができる。
本発明において、顔料分散剤として好ましく用いられるブロック共重合体の製造方法は、上記の繰り返し単位(1)と、繰り返し単位(2)とを有し、かつ上記繰り返し単位(1)が有するアミノ基と、上記の有機酸化合物、ハロゲン化アラルキル化合物、及びハロゲン化アリール化合物よりなる群から選択される少なくとも1種とが塩を形成したものを製造することができる方法であればよく特に限定されない。本発明においては、例えば、上記の繰り返し単位(1)及び繰り返し単位(2)を公知の重合手段を用いて重合した後、後述する溶媒中に溶解又は分散し、次いで該溶媒中に上記有機酸化合物、ハロゲン化アラルキル化合物、又はハロゲン化アリル化合物を添加し、攪拌することにより顔料分散剤を製造することができる。
上記重合手段としては、上記の繰り返し単位(1)及び繰り返し単位(2)を所望の数で重合し、所望の分子量とすることができる手段であればよく、特に限定されず、ビニル基を有する化合物の重合に一般的に用いられる方法を採用することができ、例えばアニオン重合やリビングラジカル重合等を用いることができる。本発明においては、なかでも、「J.Am.Chem.Soc.」105、5706(1983)に開示されているグループトランスファー重合(GTP)のようにリビング的に重合が進行する方法を用いることが好ましい。この方法によると、分子量、分子量分布等を所望の範囲とすることが容易であるので、該顔料分散剤の分散性を均一にすることができる。
本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物において、顔料分散剤として上記ブロック共重合体を用いる場合、当該ブロック共重合体は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
1.3.感光性バインダー成分
本発明においては、塗膜に充分な強度、耐久性、密着性を付与する点から、基板上に塗工又は転写などによりパターンを形成後、該塗膜を重合反応により硬化させることができる、バインダー成分を用いる。以下に説明する感光性バインダー成分の他に、エポキシ樹脂のような加熱により重合硬化させることができる熱硬化性のバインダー成分を更に用いてもよい。
本発明においては、塗膜に充分な強度、耐久性、密着性を付与する点から、基板上に塗工又は転写などによりパターンを形成後、該塗膜を重合反応により硬化させることができる、バインダー成分を用いる。以下に説明する感光性バインダー成分の他に、エポキシ樹脂のような加熱により重合硬化させることができる熱硬化性のバインダー成分を更に用いてもよい。
感光性バインダー成分には、紫外線、電子線等の光により重合硬化させることができる光硬化性樹脂を含み、露光部を硬化させて未露光部を溶解除去することにより露光部のみの塗膜パターンの作成が可能となるネガ型の感光性バインダー成分が挙げられる。
本発明に係るカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物においては、ネガ型感光性バインダー成分であることが、フォトリソグラフィー法によって既存のプロセスを用いて簡便にパターンを形成できる点から好ましい。
本発明に係るカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物においては、ネガ型感光性バインダー成分であることが、フォトリソグラフィー法によって既存のプロセスを用いて簡便にパターンを形成できる点から好ましい。
紫外線、電子線等の光により重合硬化させることができる光硬化性樹脂を含むネガ型感光性バインダー成分は、アルカリ可溶性樹脂、多官能性モノマー、光重合開始剤、及び増感剤等を配合して構成される。
1.3.1.アルカリ可溶性樹脂
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂は側鎖にカルボキシル基を有するものであり、バインダー樹脂として作用し、かつパターン形成する際に用いられる現像液、特に好ましくはアルカリ現像液に可溶性である限り、適宜選択して使用することができる。
本発明における好ましいアルカリ可溶性樹脂は、カルボキシル基を有する樹脂であり、具体的には、カルボキシル基を有するアクリル系共重合体、カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。これらの中で特に好ましいものは、側鎖にカルボキシル基を有するとともに、さらに側鎖にエチレン性不飽和基等の光重合性官能基を有するものである。光重合性官能基を含有することにより形成される硬化膜の膜強度が向上するからである。また、これらアクリル系共重合体、及びエポキシアクリレート樹脂は、2種以上混合して使用してもよい。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂は側鎖にカルボキシル基を有するものであり、バインダー樹脂として作用し、かつパターン形成する際に用いられる現像液、特に好ましくはアルカリ現像液に可溶性である限り、適宜選択して使用することができる。
本発明における好ましいアルカリ可溶性樹脂は、カルボキシル基を有する樹脂であり、具体的には、カルボキシル基を有するアクリル系共重合体、カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。これらの中で特に好ましいものは、側鎖にカルボキシル基を有するとともに、さらに側鎖にエチレン性不飽和基等の光重合性官能基を有するものである。光重合性官能基を含有することにより形成される硬化膜の膜強度が向上するからである。また、これらアクリル系共重合体、及びエポキシアクリレート樹脂は、2種以上混合して使用してもよい。
カルボキシル基を有するアクリル系共重合体は、カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーとエチレン性不飽和モノマーを共重合して得られる。
カルボキシル基を有するアクリル系共重合体は、更に芳香族炭素環を有する構成単位を含有していてもよい。芳香族炭素環は感光性樹脂組成物に塗膜性を付与する成分として機能する。
カルボキシル基を有するアクリル系共重合体は、更にエステル基を有する構成単位を含有していてもよい。エステル基を有する構成単位は、感光性樹脂組成物のアルカリ可溶性を抑制する成分として機能するだけでなく、溶剤に対する溶解性、さらには溶剤再溶解性を向上させる成分としても機能する。
カルボキシル基を有するアクリル系共重合体は、更に芳香族炭素環を有する構成単位を含有していてもよい。芳香族炭素環は感光性樹脂組成物に塗膜性を付与する成分として機能する。
カルボキシル基を有するアクリル系共重合体は、更にエステル基を有する構成単位を含有していてもよい。エステル基を有する構成単位は、感光性樹脂組成物のアルカリ可溶性を抑制する成分として機能するだけでなく、溶剤に対する溶解性、さらには溶剤再溶解性を向上させる成分としても機能する。
カルボキシル基を有するアクリル系共重合体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2,2’−オキシビス(メチレン)ビス−2−プロペノエート、スチレン、γ−メチルスチレン、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、N−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどの中から選ばれる1種以上と、(メタ)アクリル酸、アクリル酸の二量体(例えば、東亞合成化学(株)製M−5600)、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、これらの無水物の中から選ばれる1種以上とからなるコポリマーを例示できる。また、上記のコポリマーに、例えばグリシジル基、水酸基等の反応性官能基を有するエチレン性不飽和化合物を付加させるなどして、エチレン性不飽和結合を導入したポリマー等も例示できるが、これらに限定されるものではない。
これらの中で、コポリマーにグリシジル基又は水酸基を有するエチレン性不飽和化合物を付加等することにより、エチレン性不飽和結合を導入したポリマー等は、露光時に、後述する多官能性モノマーと重合することが可能となり、着色層がより安定なものとなる点で、特に好適である。
これらの中で、コポリマーにグリシジル基又は水酸基を有するエチレン性不飽和化合物を付加等することにより、エチレン性不飽和結合を導入したポリマー等は、露光時に、後述する多官能性モノマーと重合することが可能となり、着色層がより安定なものとなる点で、特に好適である。
カルボキシル基含有共重合体におけるカルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーの共重合割合は、通常、5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%である。この場合、カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーの共重合割合が5重量%未満では、得られる塗膜のアルカリ現像液に対する溶解性が低下し、パターン形成が困難になる。また、共重合割合が50重量%を超えると、アルカリ現像液による現像時に、形成されたパターンの基板からの脱落やパターン表面の膜荒れを来たしやすくなる傾向がある。
カルボキシル基含有共重合体の好ましい分子量は、好ましくは1,000〜500,000の範囲であり、さらに好ましくは3,000〜200,000である。1,000未満では硬化後のバインダー機能が著しく低下し、500,000を超えるとアルカリ現像液による現像時に、パターン形成が困難となる場合がある。
カルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂としては、特に限定されるものではないが、エポキシ化合物と不飽和基含有モノカルボン酸との反応物を酸無水物と反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート化合物が適している。
エポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物、またはビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物などのエポキシ化合物が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
エポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物、またはビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物などのエポキシ化合物が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
不飽和基含有モノカルボン酸としては、例えば(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、(メタ)アクリル酸ダイマー、β−フルフリルアクリル酸、β−スチリルアクリル酸、桂皮酸、クロトン酸、α−シアノ桂皮酸等が挙げられる。これら不飽和基含有モノカルボン酸は、単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
酸無水物としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水クロレンド酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸等の二塩基性酸無水物、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、エンドビシクロ−[2,2,1]−ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物のような多価カルボン酸無水物誘導体等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
このようにして得られるカルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物の分子量は特に制限されないが、好ましくは1000〜40000、より好ましくは2000〜5000である。
このようにして得られるカルボキシル基を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物の分子量は特に制限されないが、好ましくは1000〜40000、より好ましくは2000〜5000である。
1.3.2.多官能性モノマー
本発明における多官能性モノマーとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類やそれらのジカルボン酸変性物;ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、スピラン樹脂等のオリゴ(メタ)アクリレート類;両末端ヒドロキシポリ−1,3−ブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトン等の両末端ヒドロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類;トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)フォスフェート等を挙げることができる。
本発明における多官能性モノマーとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類やそれらのジカルボン酸変性物;ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、スピラン樹脂等のオリゴ(メタ)アクリレート類;両末端ヒドロキシポリ−1,3−ブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトン等の両末端ヒドロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類;トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)フォスフェート等を挙げることができる。
これらの多官能性モノマーのうち、3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類やそれらのジカルボン酸変性物が好ましく、具体的には、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートのこはく酸変性物、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が好ましい。前記多官能性モノマーは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における多官能性モノマーの使用量は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通常、5〜500重量部、好ましくは20〜300重量部である。多官能性モノマーの含有量が上記範囲より少ないと十分に光硬化が進まず、露光部分が溶出する場合があり、また、多官能性モノマーの含有量が上記範囲より多いとアルカリ現像性が低下する可能性がある。
1.3.3.光重合開始剤、及び増感剤
ネガ型感光性バインダー成分には、通常、使用する光源の波長に対して活性を有する光重合開始剤が配合される。光重合開始剤は、光重合成を有する重合体や光重合成モノマーの反応形式の違い(例えばラジカル重合やカチオン重合等)や、各材料の種類を考慮して適宜選択され、特に限定されない。
ネガ型感光性バインダー成分には、通常、使用する光源の波長に対して活性を有する光重合開始剤が配合される。光重合開始剤は、光重合成を有する重合体や光重合成モノマーの反応形式の違い(例えばラジカル重合やカチオン重合等)や、各材料の種類を考慮して適宜選択され、特に限定されない。
光重合開始剤としては、例えば、紫外線のエネルギーによりフリーラジカルを発生する化合物であって、ビイミダゾール系化合物、ベンゾイン系化合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、チオキサントン系化合物、トリアジン系化合物、ケタール系化合物、アゾ系化合物、過酸化物、2,3−ジアルキルジオン系化合物、ジスルフィド系化合物、チウラム化合物類、フルオロアミン系化合物、オキシムエステル系化合物などが挙げられる。これらは1種又は2種以上混合して用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物において用いられる光開始剤の含有量は、上記多官能性モノマー100重量部に対して、通常0.01〜100重量部程度、好ましくは5〜60重量部である。この含有量が上記範囲より少ないと十分に重合反応を生じさせることができないため、着色層の硬度を十分なものとすることができない場合があり、一方上記範囲より多いと、カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物の固形分中の顔料等の含有量が相対的に少なくなり、十分な着色濃度が得られない場合がある。
また、本発明においては、必要に応じて、前記光重合開始剤と共に、増感剤および硬化促進剤の群から選ばれる1種以上をさらに併用することもできる。前記増感剤の具体例としては、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−1,4−ジメチルアミノベンゾエート、2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジエチルアミノベンゾイル)クマリン、4−(ジエチルアミノ)カルコン等を挙げることができる。また、前記硬化促進剤の具体例としては、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−4,6−ジメチルアミノピリジン、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、3−メルカプト−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール等の連鎖移動剤を挙げることができる。
1.4.溶媒
本発明に係るカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物には、顔料を分散させるために溶媒が含まれる。感光性樹脂組成物に用いる溶媒としては、該感光性樹脂組成物中の各成分とは反応せず、これらを溶解もしくは分散可能な有機溶媒であればよく、特に限定されない。
本発明の感光性樹脂組成物に用いる溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、N−プロピルアルコール、i−プロピルアルコールなどのアルコール系溶媒;メトキシアルコール、エトキシアルコールなどのセロソルブ系溶媒;メトキシエトキシエタノール、エトキシエトキシエタノールなどのカルビトール系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチルなどのエステル系溶媒;アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒;メトキシエチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、メトキシブチルアセテート、エトキシエチルアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブアセテート系溶媒;メトキシエトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルアセテート、ブチルカルビトールアセテート(BCA)などのカルビトールアセテート系溶媒;ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの非プロトン性アミド溶媒;γ−ブチロラクトンなどのラクトン系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレンなどの不飽和炭化水素系溶媒;N−ヘプタン、N−ヘキサン、N−オクタンなどの飽和炭化水素系溶媒などの有機溶媒が挙げられる。これらの溶媒の中では、メトキシエチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エトキシエチルアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブアセテート系溶媒;メトキシエトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルアセテート、ブチルカルビトールアセテート(BCA)などのカルビトールアセテート系溶媒;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶媒;メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチルなどのエステル系溶媒;シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒が好適に用いられる。中でも、本発明に用いる溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(CH3OCH2CH(CH3)OCOCH3)、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチルカルビトールアセテート(BCA)、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート及びシクロヘキサノンよりなる群から選択される1種以上であることが、他の成分の溶解性や塗布適性の点から好ましい。
本発明に係るカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物には、顔料を分散させるために溶媒が含まれる。感光性樹脂組成物に用いる溶媒としては、該感光性樹脂組成物中の各成分とは反応せず、これらを溶解もしくは分散可能な有機溶媒であればよく、特に限定されない。
本発明の感光性樹脂組成物に用いる溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、N−プロピルアルコール、i−プロピルアルコールなどのアルコール系溶媒;メトキシアルコール、エトキシアルコールなどのセロソルブ系溶媒;メトキシエトキシエタノール、エトキシエトキシエタノールなどのカルビトール系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチルなどのエステル系溶媒;アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒;メトキシエチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、メトキシブチルアセテート、エトキシエチルアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブアセテート系溶媒;メトキシエトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルアセテート、ブチルカルビトールアセテート(BCA)などのカルビトールアセテート系溶媒;ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの非プロトン性アミド溶媒;γ−ブチロラクトンなどのラクトン系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレンなどの不飽和炭化水素系溶媒;N−ヘプタン、N−ヘキサン、N−オクタンなどの飽和炭化水素系溶媒などの有機溶媒が挙げられる。これらの溶媒の中では、メトキシエチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エトキシエチルアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのセロソルブアセテート系溶媒;メトキシエトキシエチルアセテート、エトキシエトキシエチルアセテート、ブチルカルビトールアセテート(BCA)などのカルビトールアセテート系溶媒;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶媒;メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチルなどのエステル系溶媒;シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒が好適に用いられる。中でも、本発明に用いる溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(CH3OCH2CH(CH3)OCOCH3)、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチルカルビトールアセテート(BCA)、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート及びシクロヘキサノンよりなる群から選択される1種以上であることが、他の成分の溶解性や塗布適性の点から好ましい。
これらの溶媒は単独もしくは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物は、以上のような溶媒を、当該溶媒を含む感光性樹脂組成物の全量に対して、通常は60〜85重量%の割合で用いて調製する。溶媒が少なすぎると、粘度が上昇し、顔料分散性が低下しやすい。また、溶媒が多すぎると、顔料濃度が低下し、樹脂組成物を調製後目標とする色度座標に達成することが困難な場合がある。
本発明の感光性樹脂組成物は、以上のような溶媒を、当該溶媒を含む感光性樹脂組成物の全量に対して、通常は60〜85重量%の割合で用いて調製する。溶媒が少なすぎると、粘度が上昇し、顔料分散性が低下しやすい。また、溶媒が多すぎると、顔料濃度が低下し、樹脂組成物を調製後目標とする色度座標に達成することが困難な場合がある。
1.5.その他の成分
本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じて、その他の成分を配合してもよい。その他の成分としては例えば、顔料誘導体、顔料分散補助樹脂、重合停止剤、連鎖移動剤、レベリング剤、可塑剤、界面活性剤、消泡剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、密着促進剤等などが挙げられる。
本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、必要に応じて、その他の成分を配合してもよい。その他の成分としては例えば、顔料誘導体、顔料分散補助樹脂、重合停止剤、連鎖移動剤、レベリング剤、可塑剤、界面活性剤、消泡剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、密着促進剤等などが挙げられる。
顔料分散補助樹脂としては、アルカリ可溶性樹脂が挙げられる。アルカリ可溶性樹脂の立体障害によって顔料粒子同士が接触しにくくなり、分散安定化することやその分散安定化効果によって分散剤を減らす効果がある場合がある。
また、その他の成分としては、例えば、濡れ性向上のための界面活性剤、密着性向上のためのシランカップリング剤、消泡剤、ハジキ防止剤、酸化防止剤、凝集防止剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。
また、その他の成分としては、例えば、濡れ性向上のための界面活性剤、密着性向上のためのシランカップリング剤、消泡剤、ハジキ防止剤、酸化防止剤、凝集防止剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸変性ポリエステル類、3級アミン変性ポリウレタン類等を挙げることができる。また、その他にもフッ素系界面活性剤も用いることができる。
可塑剤としては、例えばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジル等が挙げられる。消泡剤、レベリング剤としては、例えばシリコン系、フッ素系、アクリル系の化合物等が挙げられる。
顔料誘導体とは、顔料骨格に官能基を付与し、様々な機能を顔料に付加する役割を持つ化合物である。顔料分散時に顔料誘導体を顔料に添加すると、顔料誘導体の顔料類似骨格が顔料表面に吸着もしくは結合し、それにより顔料の表面が極性を有するようになることによって、分散剤と顔料間の親和性が向上し、分散性、分散安定性を確保できると考えられる。顔料誘導体を更に組み合わせて用いる場合には、本発明の効果が損なわれない範囲で組み合わせることにより、所望の色度を実現しつつ、着色層にした時のRthを互いに相殺することができるように、適宜組み合わせて用いるようにする。
本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物においては、中でも銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体を含むことが、顔料の分散安定性を向上し、かつ色度を大きく変えない点で好ましい。
以下、本発明で好ましく用いられる、銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体について説明する。
以下、本発明で好ましく用いられる、銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体について説明する。
1.5.1銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体
本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物において用いられる、銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体を誘導する青色顔料としては、下記構造式を有する化合物が挙げられる。銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:5、C.I.ピグメントブルー15:6等を用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物において用いられる、銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体を誘導する青色顔料としては、下記構造式を有する化合物が挙げられる。銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:5、C.I.ピグメントブルー15:6等を用いることができる。
銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体は、銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料に、適宜官能基を有するものである。官能基としては、顔料分散剤と親和性を有するような、親水性の置換基を有するものであることが好ましい。
銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体としては、中でも、下記化学式(1)よりなる群から選択される1種以上の置換基を青色顔料1分子に対して1個〜3個有する誘導体又はそれらの塩であることが、塗膜形成後、露光後の高温(230℃以上)加熱工程後のコントラストの低減が抑制される点から好ましい。
化学式(1): −X−Y
(式中、Xは、直接結合、−SO2NH−(CH2)p−、−CONH−(CH2)p−、−Ph−SO2NH−(CH2)p−、−Ph−CONH−(CH2)p−、−CH2NH−(CH2)p−、又は−CH2NHCOCH2NH−(CH2)p−であり、Phはフェニレン基、Yは、−NR’R”、−SO3H、−COOH、水素原子、又は下記化学式(2)で表される置換基を表す。R’及びR”はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の置換されていても良い飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又は、隣接する窒素原子と共に更に窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含んでいても良い複素環を形成したものを表す。pはそれぞれ独立に、0〜6の整数である。)
(式中、Xは、直接結合、−SO2NH−(CH2)p−、−CONH−(CH2)p−、−Ph−SO2NH−(CH2)p−、−Ph−CONH−(CH2)p−、−CH2NH−(CH2)p−、又は−CH2NHCOCH2NH−(CH2)p−であり、Phはフェニレン基、Yは、−NR’R”、−SO3H、−COOH、水素原子、又は下記化学式(2)で表される置換基を表す。R’及びR”はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の置換されていても良い飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又は、隣接する窒素原子と共に更に窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含んでいても良い複素環を形成したものを表す。pはそれぞれ独立に、0〜6の整数である。)
(化学式(2)において、Rは、炭素数1〜6のアルキレン基を表し、Arは、アリーレン基を表し、当該アリーレン基は、ハロゲン原子、ニトロ基、アリールスルホニル基、アシル基、又は−(C=O)−C6H4−(C=O)−により置換されていても良い。)
化学式(2)において、Rの炭素数1〜6のアルキレン基としては、炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキレン基が挙げられ、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、各種ブチレン基等が挙げられる。中でも、製造が容易な点から、アルキレン基としては、メチレン基であることが好ましい。
また、化学式(2)において、Arのアリーレン基に置換されていても良いハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子が好ましい。
化学式(2)中、Arのアリーレン基に置換されていても良いアリールスルホニル基としては、フェニルスルホニル基、及び、置換されたフェニルスルホニル基、例えば、p−トリルスルホニル基、p−クロロフェニルスルホニル基、p−ブロモフェニルスルホニル基等を挙げることができる。
化学式(2)中、Arのアリーレン基に置換されていても良いアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ベンジル基等を挙げることができる。
化学式(2)中、Arのアリーレン基に置換されていても良いアリールスルホニル基としては、フェニルスルホニル基、及び、置換されたフェニルスルホニル基、例えば、p−トリルスルホニル基、p−クロロフェニルスルホニル基、p−ブロモフェニルスルホニル基等を挙げることができる。
化学式(2)中、Arのアリーレン基に置換されていても良いアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ベンジル基等を挙げることができる。
化学式(2)の置換基としては、中でも、フタルイミドアルキル基であることが好ましく、更に、フタルイミドメチル基であることが好ましい。
また、−(CH2)p−NR’R”を含む置換基に導入されるアミン成分(−(CH2)p−NR’R”)の代表的なものとしては、ピペリジノメチル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、ジメチルアミノプロピル、ジエチルアミノプロピル、ジブチルアミノプロピル、ピペリジノエチル、ピペコリノエチル、モルホリノエチル、ピペリジノプロピル、ピペコリノプロピル、ジエチルアミノヘキシル、ジエチルアミノエトキシプロピル、ジエチルアミノブチル、ジメチルアミノアミル、N−N−メチル−ラウリル−アミノプロピル、2−エチルヘキシルアミノエチル、ステアリルアミノエチル、オレイルアミノエチル等が挙げられる。
化学式(1)において、pはそれぞれ独立に、0〜6の整数であるが、カルバモイル基、スルファモイル基以外では、中でも好ましくは、pは1〜3である。
一般式(1)で示される置換基の具体例としては、フタルイミドメチル基、4−ニトロフタルイミドメチル基、4−クロロフタルイミドメチル基、テトラクロロフタルイミドメチル基、ナフタルイミドメチル基、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、ジブチルアミノメチル基、ピペリジノメチル基、ジメチルアミノプロピルスルファモイル基、ジエチルアミノプロピルスルファモイル基、ジブチルアミノプロピルスルファモイル基、モルホリノエチルスルファモイル基、ピペリジノメチルスルファモイル基、ジメチルアミノエチルスルファモイル基、ジエチルアミノエチルスルファモイル基、ピペリジノエチルスルファモイル基、ピペコリノエチルスルファモイル基、ピペリジノプロピルスルファモイル基、ピペコリノプロピルスルファモイル基、ジエチルアミノヘキシルスルファモイル基、ジエチルアミノブチルスルファモイル基、ジメチルアミノアミルスルファモイル基、N−N−メチル−ラウリル−アミノプロピルスルファモイル基、2−エチルヘキシルアミノエチルスルファモイル基、ステアリルアミノエチルスルファモイル基、オレイルアミノエチルスルファモイル基、ジメチルアミノプロピルカルバモイル基、4−(ジエチルアミノプロピルカルバモイル)フェニルカルバモイル、ジメチルアミノメチルカルボニルアミノメチル基、ジエチルアミノプロピルアミノメチルカルボニルアミノメチル基、ジブチルアミノプロピルアミノメチルカルボニルアミノメチル基、p−ジメチルアミノエチルスルファモイルフェニル基、p−ジエチルアミノエチルスルファモイルフェニル、p−ジメチルアミノプロピルスルファモイルフェニル基、p−ジエチルアミノエチルカルバモイルフェニル基、スルホン酸基、カルボン酸基などが挙げられる。
銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体における置換基は、1種単独でもよいが、2種以上の置換基が含まれていても良い。
銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体における、導入された官能基の数は、1個〜3個であることが好ましく、更に1〜2個であることが好ましい。
銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体における置換基としては、中でも、下記化学式(2)〜化学式(10)よりなる群から選択される1種以上の置換基を青色顔料1分子に対して1個〜3個、更に1個〜2個有する誘導体又はそれらの塩であることが、塗膜形成後、露光後の高温(230℃以上)加熱工程後のコントラストの低減が抑制される点から好ましい。
化学式(4): −SO2NH−(CH2)p−NR’R”
化学式(5): −SO2NH−(CH2)p−SO3H
化学式(6): −SO2NH−(CH2)p−COOH
化学式(7): −CONH−(CH2)p−NR’R”
化学式(8): −CONH−(CH2)p−SO3H
化学式(9): −CONH−(CH2)p−COOH
化学式(10): −COOH
(化学式(2)において、Rは、炭素数1〜6のアルキレン基を表し、Arは、アリーレン基を表し、当該アリーレン基は、ハロゲン原子、ニトロ基、アリールスルホニル基、アシル基、又は−(C=O)−C6H4−(C=O)−により置換されていても良い。
化学式(4)及び(7)において、R’及びR”はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の置換されていても良い飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又は、隣接する窒素原子と共に更に窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含んでいても良い複素環を形成したものを表す。化学式(4)〜(9)において、pはそれぞれ独立に、1〜6の整数である。)
化学式(4)及び(7)において、R’及びR”はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の置換されていても良い飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基、又は、隣接する窒素原子と共に更に窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含んでいても良い複素環を形成したものを表す。化学式(4)〜(9)において、pはそれぞれ独立に、1〜6の整数である。)
その中でも、上記化学式(2)〜化学式(6)よりなる群から選択される1種以上の置換基及びそれらの塩が、更に、上記化学式(3)〜化学式(6)よりなる群から選択される1種以上の置換基及びそれらの塩が、分散性、分散安定性、露光後の高温(230℃以上)加熱工程後のコントラストの低減の点から好ましい。
また、化学式(1)の置換基を有する誘導体は、例えば、特公昭39−28884号公報、57−15620、58−28303、64−5070に記載の方法で製造できる。より具体的には、化学式(3)の置換基を有する誘導体は、例えば、銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料を、濃硫酸、発煙硫酸、クロロスルホン酸又はこれらの混合液などに投入してスルホン化反応を行うことにより製造することができる。スルホン化反応後、反応液を大量の水で希釈するか、あるいはアミン水溶液で中和することが好ましく、得られた懸濁液を濾過した後に水系の洗浄液で洗浄し、乾燥する。用いられるアミン水溶液のアミンを適宜選択することにより、化学式(4)〜(6)のスルホンアミド基を適宜設計通りに導入できる。
上記の方法でスルホン化を行う場合、反応液濃度、反応温度、反応時間などを調整することにより1分子当たりのスルホン酸基やスルホンアミド基の導入量を制御することができる。
また、化学式(2)の置換基を有する誘導体は、例えば、銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料を、パラホルムアルデヒドとフタルイミド等の特定のイミドとを、三酸化硫黄や硫酸中で、反応させることにより製造することができる。なお、化学式(2)の置換基を導入する方法については、特表2004−501911号公報に詳細に記載され、これを参照することができる。
また、前記銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体が、塩である場合としては、例えば、当該青色顔料がスルホン酸基やカルボン酸基のような酸の置換基を末端に含み、当該酸の置換基が金属塩やアミン塩となっている場合が挙げられる。前記銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体が、塩である場合としては、例えば下記化学式(P−3’)、(P−5’)、(P−6’)、(P−8’)、(P−9’)及び(P−10’)が挙げられる。
化学式(P−3’):[CuPC−SO3 −]q・Dq+
化学式(P−5’):[CuPC−SO2NH−(CH2)p−SO3 −]q・Dq+
化学式(P−6’):[CuPC−SO2NH−(CH2)p−COO−]q・Dq+
化学式(P−8’):[CuPC−CONH−(CH2)p−SO3 −]q・Dq+
化学式(P−9’):[CuPC−CONH−(CH2)p−COO−]q・Dq+
化学式(P−10’):[CuPC−COO−]q・Dq+
(化学式(P−3’)、(P−5’)、(P−6’)、(P−8’)、(P−9’)及び(P−10’)において、CuPCは、銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料を表す。qはそれぞれ独立に1〜3の整数である。pはそれぞれ独立に、1〜6の整数である。Dq+は、q価の陽イオンである。)
化学式(P−5’):[CuPC−SO2NH−(CH2)p−SO3 −]q・Dq+
化学式(P−6’):[CuPC−SO2NH−(CH2)p−COO−]q・Dq+
化学式(P−8’):[CuPC−CONH−(CH2)p−SO3 −]q・Dq+
化学式(P−9’):[CuPC−CONH−(CH2)p−COO−]q・Dq+
化学式(P−10’):[CuPC−COO−]q・Dq+
(化学式(P−3’)、(P−5’)、(P−6’)、(P−8’)、(P−9’)及び(P−10’)において、CuPCは、銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料を表す。qはそれぞれ独立に1〜3の整数である。pはそれぞれ独立に、1〜6の整数である。Dq+は、q価の陽イオンである。)
銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体が塩である場合の具体例としては、銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料に、ナトリウムスルホナト基が結合した誘導体([CuPC−SO3 −]・Na+)、カルシウムスルホナト基が結合した誘導体([CuPC−SO3 −]2・Ca2+)、アルミニウムスルホナト基が結合した誘導体([CuPC−SO3 −]3・Al3+)、その他、銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料にドデシルアンモニオスルホナト基、オクタデシルアンモニオスルホナト基、トリメチルオクタデシルアンモニオスルホナト基、ジメチルジデシルアンモニオスルホナト基、又は、2−アルミニウムカルボキシラト−5−ニトロベンズアミドメチル基が結合している誘導体を例示できる。
銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体としては、本発明に係るカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物において、1種単独で又は2種類以上混合して用いることができる。例えば、置換基の種類、置換位置又は置換数が異なる誘導体を2種以上混合して用いても良い。
本発明において、銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体は、前記C.I.ピグメントバイオレット23の100重量部に対して、1〜20重量部含有されることが好ましい。中でも、銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体は、前記C.I.ピグメントバイオレット23の100重量部に対して、3〜15重量部、更に3〜10重量部含有されることが好ましい。このような含有量で用いられることにより、露光後の高温(230℃以上)加熱工程後のコントラストの低減が抑制される塗膜を作製可能になる。
1.6.感光性樹脂組成物における各成分の配合割合
顔料の合計の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全量に対して、10〜50重量%、より好ましくは15〜40重量%の割合で配合することが好ましい。顔料が少なすぎると、感光性樹脂組成物を所定の膜厚(通常は1.0〜4.0μm)に塗布した際の透過濃度が十分でないおそれがあり、また顔料が多すぎると、感光性樹脂組成物を基板上へ塗布し硬化させた際の基板への密着性、硬化膜の表面荒れ、塗膜硬さ等の塗膜としての特性が不十分となるおそれがあり、またその感光性樹脂組成物中の顔料分散に使われる分散剤の量の比率も多くなるために現像性、耐熱性等の特性も不十分になるおそれがある。尚、本発明において固形分は、上述した溶媒以外のもの全てであり、溶媒中に溶解している多官能性モノマー等も含まれる。
また、顔料分散剤の合計の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全量に対して、1〜60重量%の範囲内であることが好ましく、なかでも5〜50重量%の範囲内であることが好ましい。上記含有量が、感光性樹脂組成物の固形分全量に対して、1重量%未満の場合には、顔料を均一に分散することが困難になる恐れがあり、60重量%を超える場合には、硬化性、現像性の低下を招く恐れがある。
アルカリ可溶性樹脂、多官能モノマー、及び光開始剤は、これらの合計量が、感光性樹脂組成物の固形分全量に対して15〜89重量%、好ましくは25〜80重量%の割合で配合するのが好ましい。
また、溶媒の含有量としては、着色層を精度良く形成することができるものであれば特に限定されるものではない。該溶媒を含む上記感光性樹脂組成物の全量に対して、通常、65〜95重量%の範囲内であることが好ましく、なかでも75〜88重量%の範囲内であることが好ましい。上記溶媒の含有量が、上記範囲内であることにより、塗布性に優れたものとすることができる。
また、溶媒の含有量としては、着色層を精度良く形成することができるものであれば特に限定されるものではない。該溶媒を含む上記感光性樹脂組成物の全量に対して、通常、65〜95重量%の範囲内であることが好ましく、なかでも75〜88重量%の範囲内であることが好ましい。上記溶媒の含有量が、上記範囲内であることにより、塗布性に優れたものとすることができる。
顔料の合計の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全量に対して、10〜50重量%、より好ましくは15〜40重量%の割合で配合することが好ましい。顔料が少なすぎると、感光性樹脂組成物を所定の膜厚(通常は1.0〜4.0μm)に塗布した際の透過濃度が十分でないおそれがあり、また顔料が多すぎると、感光性樹脂組成物を基板上へ塗布し硬化させた際の基板への密着性、硬化膜の表面荒れ、塗膜硬さ等の塗膜としての特性が不十分となるおそれがあり、またその感光性樹脂組成物中の顔料分散に使われる分散剤の量の比率も多くなるために現像性、耐熱性等の特性も不十分になるおそれがある。尚、本発明において固形分は、上述した溶媒以外のもの全てであり、溶媒中に溶解している多官能性モノマー等も含まれる。
また、顔料分散剤の合計の含有量は、感光性樹脂組成物の固形分全量に対して、1〜60重量%の範囲内であることが好ましく、なかでも5〜50重量%の範囲内であることが好ましい。上記含有量が、感光性樹脂組成物の固形分全量に対して、1重量%未満の場合には、顔料を均一に分散することが困難になる恐れがあり、60重量%を超える場合には、硬化性、現像性の低下を招く恐れがある。
アルカリ可溶性樹脂、多官能モノマー、及び光開始剤は、これらの合計量が、感光性樹脂組成物の固形分全量に対して15〜89重量%、好ましくは25〜80重量%の割合で配合するのが好ましい。
また、溶媒の含有量としては、着色層を精度良く形成することができるものであれば特に限定されるものではない。該溶媒を含む上記感光性樹脂組成物の全量に対して、通常、65〜95重量%の範囲内であることが好ましく、なかでも75〜88重量%の範囲内であることが好ましい。上記溶媒の含有量が、上記範囲内であることにより、塗布性に優れたものとすることができる。
また、溶媒の含有量としては、着色層を精度良く形成することができるものであれば特に限定されるものではない。該溶媒を含む上記感光性樹脂組成物の全量に対して、通常、65〜95重量%の範囲内であることが好ましく、なかでも75〜88重量%の範囲内であることが好ましい。上記溶媒の含有量が、上記範囲内であることにより、塗布性に優れたものとすることができる。
1.7.カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物の製造方法
本発明の感光性樹脂組成物の製造方法としては、溶媒中、顔料分散剤と、感光性バインダー成分と、必要に応じて用いられるその他の成分との存在下で、上記C.I.ピグメントブルー15:6及びその他の顔料を分散させる工程を有する。
分散工程において、分散処理を行うための分散機としては、2本ロール、3本ロール等のロールミル、ボールミル、振動ボールミル等のボールミル、ペイントコンディショナー、連続ディスク型ビーズミル、連続アニュラー型ビーズミル等のビーズミルが挙げられる。ビーズミルの好ましい分散条件として、使用するビーズ径は0.03〜2.00mmが好ましく、より好ましくは0.05〜1.0mmである。
本発明の感光性樹脂組成物の製造方法としては、溶媒中、顔料分散剤と、感光性バインダー成分と、必要に応じて用いられるその他の成分との存在下で、上記C.I.ピグメントブルー15:6及びその他の顔料を分散させる工程を有する。
分散工程において、分散処理を行うための分散機としては、2本ロール、3本ロール等のロールミル、ボールミル、振動ボールミル等のボールミル、ペイントコンディショナー、連続ディスク型ビーズミル、連続アニュラー型ビーズミル等のビーズミルが挙げられる。ビーズミルの好ましい分散条件として、使用するビーズ径は0.03〜2.00mmが好ましく、より好ましくは0.05〜1.0mmである。
具体的には、ビーズ径が比較的大きめな2mmジルコニアビーズで予備分散を行い、更にビーズ径が比較的小さめな0.1mmジルコニアビーズで本分散することが挙げられる。また、分散後、0.5〜0.1μmのメンブランフィルターで濾過することが好ましい。
本発明においては、公知の分散機を用いて分散させる分散時間は、適宜調整され特に限定されないが、顔料の平均分散粒径が15〜50nm程度となるように、例えばペイントシェーカーを用いた場合には5〜50時間とすることが、顔料を微細化して高いコントラストを実現する点から好ましい。
このようにして、顔料粒子の分散性に優れたカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物が得られる。
このようにして、顔料粒子の分散性に優れたカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物が得られる。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
2.カラーフィルタ
本発明のカラーフィルタは、透明基板と、当該透明基板上に設けられた着色層とを少なくとも備えるカラーフィルタであって、当該着色層の少なくとも1つが前述した本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を硬化させて形成されてなる着色層を有することを特徴とする。本発明のカラーフィルタは、上記本発明の感光性樹脂組成物を用いることにより、斜め方向の視認性が改善された青色着色層を備えることができる。
このような本発明のカラーフィルタについて、図を参照しながら説明する。図1は、本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図1によれば、本発明のカラーフィルタ10は、透明基板1と、遮光部2と、着色層3とを有している。
2.カラーフィルタ
本発明のカラーフィルタは、透明基板と、当該透明基板上に設けられた着色層とを少なくとも備えるカラーフィルタであって、当該着色層の少なくとも1つが前述した本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を硬化させて形成されてなる着色層を有することを特徴とする。本発明のカラーフィルタは、上記本発明の感光性樹脂組成物を用いることにより、斜め方向の視認性が改善された青色着色層を備えることができる。
このような本発明のカラーフィルタについて、図を参照しながら説明する。図1は、本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図1によれば、本発明のカラーフィルタ10は、透明基板1と、遮光部2と、着色層3とを有している。
2.1.着色層
本発明のカラーフィルタに用いられる着色層は、前述した本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を硬化させて形成されたものであればよく、特に限定されないが、通常、後述する透明基板上の遮光部の開口部に形成され、該カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物に含まれる顔料の種類によって、3色以上の着色パターンから構成される。
また、当該着色層の配列としては、特に限定されず、例えば、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の一般的な配列とすることができる。また、着色層の幅、面積等は任意に設定することができる。
当該着色層の厚みは、塗布方法、カラーフィルタ用感光性樹脂組成物の固形分濃度や粘度等を調整することにより、適宜制御されるが、通常、1〜5μmの範囲であることが好ましい。
本発明のカラーフィルタに用いられる着色層は、前述した本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を硬化させて形成されたものであればよく、特に限定されないが、通常、後述する透明基板上の遮光部の開口部に形成され、該カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物に含まれる顔料の種類によって、3色以上の着色パターンから構成される。
また、当該着色層の配列としては、特に限定されず、例えば、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の一般的な配列とすることができる。また、着色層の幅、面積等は任意に設定することができる。
当該着色層の厚みは、塗布方法、カラーフィルタ用感光性樹脂組成物の固形分濃度や粘度等を調整することにより、適宜制御されるが、通常、1〜5μmの範囲であることが好ましい。
当該着色層は、例えば下記の方法により形成することができる。
まず、前述した本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を、スプレーコート法、ディップコート法、バーコート法、コールコート法、スピンコート法などの塗布手段を用いて後述する透明基板上に塗布して、ウェット塗膜を形成させる。
次いで、ホットプレートやオーブンなどを用いて、該ウェット塗膜を乾燥させたのち、これに、所定のパターンのマスクを介して露光し、アルカリ可溶性樹脂及び多官能性モノマー等を光重合反応させて、カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物の塗膜とする。露光に使用される光源としては、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプなどの紫外線、電子線等が挙げられる。露光量は、使用する光源や塗膜の厚みなどによって適宜調整される。
また、露光後に重合反応を促進させるために、加熱処理を行ってもよい。加熱条件は、使用するカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物中の各成分の配合割合や、塗膜の厚み等によって適宜選択される。
まず、前述した本発明のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を、スプレーコート法、ディップコート法、バーコート法、コールコート法、スピンコート法などの塗布手段を用いて後述する透明基板上に塗布して、ウェット塗膜を形成させる。
次いで、ホットプレートやオーブンなどを用いて、該ウェット塗膜を乾燥させたのち、これに、所定のパターンのマスクを介して露光し、アルカリ可溶性樹脂及び多官能性モノマー等を光重合反応させて、カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物の塗膜とする。露光に使用される光源としては、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプなどの紫外線、電子線等が挙げられる。露光量は、使用する光源や塗膜の厚みなどによって適宜調整される。
また、露光後に重合反応を促進させるために、加熱処理を行ってもよい。加熱条件は、使用するカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物中の各成分の配合割合や、塗膜の厚み等によって適宜選択される。
次に、現像液を用いて現像処理し、未露光部分を溶解、除去することにより、所望のパターンで塗膜が形成される。現像液としては、通常、水や水溶性溶媒にアルカリを溶解させた溶液が用いられる。このアルカリ溶液には、界面活性剤などを適量添加してもよい。また、現像方法は一般的な方法を採用することができる。
現像処理後は、通常、現像液の洗浄、感光性樹脂組成物の硬化塗膜の乾燥が行われ、着色層が形成される。なお、現像処理後に、塗膜を十分に硬化させるために加熱処理を行ってもよい。加熱条件としては特に限定はなく、塗膜の用途に応じて適宜選択される。
現像処理後は、通常、現像液の洗浄、感光性樹脂組成物の硬化塗膜の乾燥が行われ、着色層が形成される。なお、現像処理後に、塗膜を十分に硬化させるために加熱処理を行ってもよい。加熱条件としては特に限定はなく、塗膜の用途に応じて適宜選択される。
2.2.遮光部
本発明のカラーフィルタにおける遮光部は、後述する透明基板上にパターン状に形成されるものであって、一般的なカラーフィルタに遮光部として用いられるものと同様とすることができる。
当該遮光部のパターン形状としては、特に限定されず、例えば、ストライプ状、マトリクス状等の形状が挙げられる。この遮光部としては、例えば、黒色顔料をバインダ樹脂中に分散又は溶解させたものや、クロム、酸化クロム等の金属薄膜等が挙げられる。この金属薄膜は、CrOx膜(xは任意の数)及びCr膜が2層積層されたものであってもよく、また、より反射率を低減させたCrOx膜(xは任意の数)、CrNy膜(yは任意の数)及びCr膜が3層積層されたものであってもよい。
当該遮光部が黒色着色剤をバインダ樹脂中に分散又は溶解させたものである場合、この遮光部の形成方法としては、遮光部をパターニングすることができる方法であればよく、特に限定されず、例えば、遮光部用感光性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィー法、印刷法、インクジェット法等を挙げることができる。
本発明のカラーフィルタにおける遮光部は、後述する透明基板上にパターン状に形成されるものであって、一般的なカラーフィルタに遮光部として用いられるものと同様とすることができる。
当該遮光部のパターン形状としては、特に限定されず、例えば、ストライプ状、マトリクス状等の形状が挙げられる。この遮光部としては、例えば、黒色顔料をバインダ樹脂中に分散又は溶解させたものや、クロム、酸化クロム等の金属薄膜等が挙げられる。この金属薄膜は、CrOx膜(xは任意の数)及びCr膜が2層積層されたものであってもよく、また、より反射率を低減させたCrOx膜(xは任意の数)、CrNy膜(yは任意の数)及びCr膜が3層積層されたものであってもよい。
当該遮光部が黒色着色剤をバインダ樹脂中に分散又は溶解させたものである場合、この遮光部の形成方法としては、遮光部をパターニングすることができる方法であればよく、特に限定されず、例えば、遮光部用感光性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィー法、印刷法、インクジェット法等を挙げることができる。
上記の場合であって、遮光部の形成方法として印刷法やインクジェット法を用いる場合、バインダ樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
また、上記の場合であって、遮光部の形成方法としてフォトリソグラフィー法を用いる場合、バインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。この場合、顔料としてカーボンブラック、チタンブラック等の黒色顔料及び感光性樹脂を含有する遮光部用感光性樹脂組成物には、光重合開始剤を添加してもよく、さらには必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を添加してもよい。
一方、遮光部が金属薄膜である場合、この遮光部の形成方法としては、遮光部をパターニングすることができる方法であればよく、特に限定されず、例えば、フォトリソグラフィー法、マスクを用いた蒸着法、印刷法等を挙げることができる。
遮光部の膜厚としては、金属薄膜の場合は0.2〜0.4μm程度で設定され、黒色着色剤をバインダ樹脂中に分散又は溶解させたものである場合は0.5〜3.5μm程度で設定される。
2.3.透明基板
本発明のカラーフィルタにおける透明基板としては、可視光に対して透明な基材であればよく、特に限定されず、一般的なカラーフィルタに用いられる透明基板を使用することができる。具体的には、石英ガラス、無アルカリガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材が挙げられる。
当該透明基板の厚みは、特に限定されるものではないが、本発明のカラーフィルタの用途に応じて、例えば100μm〜1mm程度のものを使用することができる。
なお、本発明のカラーフィルタは、上記透明基板、遮光部及び着色層以外にも、例えば、オーバーコート層や透明電極層、さらには配向膜や柱状スペーサ等が形成されたものであってもよい。
本発明のカラーフィルタにおける透明基板としては、可視光に対して透明な基材であればよく、特に限定されず、一般的なカラーフィルタに用いられる透明基板を使用することができる。具体的には、石英ガラス、無アルカリガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材が挙げられる。
当該透明基板の厚みは、特に限定されるものではないが、本発明のカラーフィルタの用途に応じて、例えば100μm〜1mm程度のものを使用することができる。
なお、本発明のカラーフィルタは、上記透明基板、遮光部及び着色層以外にも、例えば、オーバーコート層や透明電極層、さらには配向膜や柱状スペーサ等が形成されたものであってもよい。
次に、本発明の液晶表示装置について説明する。
3.液晶表示装置
本発明の液晶表示装置は、前述した本発明のカラーフィルタと、対向基板と、前記カラーフィルタと前記対向基板との間に形成された液晶層とを有することを特徴とする。
このような本発明の液晶表示装置について、図を参照しながら説明する。図2は、本発明の液晶表示装置の一例を示す概略図である。図2に例示するように本発明の液晶表示装置40は、カラーフィルタ10と、TFTアレイ基板等を有する対向基板20と、上記カラーフィルタ10と上記対向基板20との間に形成された液晶層30とを有している。
なお、本発明の液晶表示装置は、この図2に示される構成に限定されるものではなく、一般的にカラーフィルタが用いられた液晶表示装置として公知の構成とすることができる。
3.液晶表示装置
本発明の液晶表示装置は、前述した本発明のカラーフィルタと、対向基板と、前記カラーフィルタと前記対向基板との間に形成された液晶層とを有することを特徴とする。
このような本発明の液晶表示装置について、図を参照しながら説明する。図2は、本発明の液晶表示装置の一例を示す概略図である。図2に例示するように本発明の液晶表示装置40は、カラーフィルタ10と、TFTアレイ基板等を有する対向基板20と、上記カラーフィルタ10と上記対向基板20との間に形成された液晶層30とを有している。
なお、本発明の液晶表示装置は、この図2に示される構成に限定されるものではなく、一般的にカラーフィルタが用いられた液晶表示装置として公知の構成とすることができる。
本発明の液晶表示装置の駆動方式としては、特に限定はなく一般的に液晶表示装置に用いられている駆動方式を採用することができる。このような駆動方式としては、例えば、TN方式、IPS方式、OCB方式、及びMVA方式等を挙げることができる。本発明においてはこれらのいずれの方式であっても好適に用いることができる。
また、対向基板としては、本発明の液晶表示装置の駆動方式等に応じて適宜選択して用いることができる。
さらに、液晶層を構成する液晶としては、本発明の液晶表示装置の駆動方式等に応じて、誘電異方性の異なる各種液晶、及びこれらの混合物を用いることができる。
また、対向基板としては、本発明の液晶表示装置の駆動方式等に応じて適宜選択して用いることができる。
さらに、液晶層を構成する液晶としては、本発明の液晶表示装置の駆動方式等に応じて、誘電異方性の異なる各種液晶、及びこれらの混合物を用いることができる。
液晶層の形成方法としては、一般に液晶セルの作製方法として用いられる方法を使用することができ、例えば、真空注入方式や液晶滴下方式等が挙げられる。
真空注入方式では、例えば、あらかじめカラーフィルタ及び対向基板を用いて液晶セルを作製し、液晶を加温することにより等方性液体とし、キャピラリー効果を利用して液晶セルに液晶を等方性液体の状態で注入し、接着剤で封鎖することにより液晶層を形成することができる。その後、液晶セルを常温まで徐冷することにより、封入された液晶を配向させることができる。
また液晶滴下方式では、例えば、カラーフィルタの周縁にシール剤を塗布し、このカラーフィルタを液晶が等方相になる温度まで加熱し、ディスペンサー等を用いて液晶を等方性液体の状態で滴下し、カラーフィルタ及び対向基板を減圧下で重ね合わせ、シール剤を介して接着させることにより、液晶層を形成することができる。その後、液晶セルを常温まで徐冷することにより、封入された液晶を配向させることができる。
真空注入方式では、例えば、あらかじめカラーフィルタ及び対向基板を用いて液晶セルを作製し、液晶を加温することにより等方性液体とし、キャピラリー効果を利用して液晶セルに液晶を等方性液体の状態で注入し、接着剤で封鎖することにより液晶層を形成することができる。その後、液晶セルを常温まで徐冷することにより、封入された液晶を配向させることができる。
また液晶滴下方式では、例えば、カラーフィルタの周縁にシール剤を塗布し、このカラーフィルタを液晶が等方相になる温度まで加熱し、ディスペンサー等を用いて液晶を等方性液体の状態で滴下し、カラーフィルタ及び対向基板を減圧下で重ね合わせ、シール剤を介して接着させることにより、液晶層を形成することができる。その後、液晶セルを常温まで徐冷することにより、封入された液晶を配向させることができる。
(製造例1 分散剤溶液Aの調製)
100mL丸底フラスコ中で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)51.8重量部に、顔料分散剤(商品名:BYK−LPN6919、ビックケミー社製)(1分子中の平均アミノ基数20モル%、固形分60重量%)45.6重量部、塩化ベンジル2.6重量部を加え、温度80℃で15時間反応させることにより、固形分(不揮発成分)濃度が30重量%、上記分散剤が有するアミノ基のうち塩化ベンジルと塩形成したアミノ基の割合が30%となる分散剤溶液Aを調製した。なお、ガスクロマトグラフィーによって、塩化ベンジルのピークは確認されず、反応に添加した塩化ベンジルは全て消費されたと判断した。
100mL丸底フラスコ中で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)51.8重量部に、顔料分散剤(商品名:BYK−LPN6919、ビックケミー社製)(1分子中の平均アミノ基数20モル%、固形分60重量%)45.6重量部、塩化ベンジル2.6重量部を加え、温度80℃で15時間反応させることにより、固形分(不揮発成分)濃度が30重量%、上記分散剤が有するアミノ基のうち塩化ベンジルと塩形成したアミノ基の割合が30%となる分散剤溶液Aを調製した。なお、ガスクロマトグラフィーによって、塩化ベンジルのピークは確認されず、反応に添加した塩化ベンジルは全て消費されたと判断した。
(製造例2 分散剤溶液Bの調製)
100mL丸底フラスコ中で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)52.1重量部に、顔料分散剤(商品名:BYK−LPN6919、ビックケミー社製)(1分子中の平均アミノ基数20モル%、固形分60重量%)44.7重量部、フェニルホスホン酸(商品名:PPA、日産化学社製)3.2重量部(アミノ基に対して0.3モル当量)を加え、超音波で15分処理することにより、固形分(不揮発成分)濃度が30重量%、上記分散剤が有するアミノ基のうちフェニルホスホン酸と塩形成したアミノ基の割合が30%となる分散剤溶液Bを調製した。
100mL丸底フラスコ中で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)52.1重量部に、顔料分散剤(商品名:BYK−LPN6919、ビックケミー社製)(1分子中の平均アミノ基数20モル%、固形分60重量%)44.7重量部、フェニルホスホン酸(商品名:PPA、日産化学社製)3.2重量部(アミノ基に対して0.3モル当量)を加え、超音波で15分処理することにより、固形分(不揮発成分)濃度が30重量%、上記分散剤が有するアミノ基のうちフェニルホスホン酸と塩形成したアミノ基の割合が30%となる分散剤溶液Bを調製した。
(製造例3 PB15:6分散液Aの調製)
微細化顔料(C.I.ピグメントブルー15:6(PB15:6:平均一次粒径15〜40nm)10重量部に対して、製造例1で調製した分散剤溶液A(固形分30重量%)13.3重量部とアルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)9.1重量部と、溶剤PGMEA67.6重量部とを混合し、ペイントシェーカーにて2mmジルコニアビーズで1時間分散し、その後ビーズを0.1mmジルコニアビーズに交換してさらに6時間分散し、PB15:6顔料分散液Aを得た。なお、分散時のベッセル内のビーズ充填率は50%とした。
微細化顔料(C.I.ピグメントブルー15:6(PB15:6:平均一次粒径15〜40nm)10重量部に対して、製造例1で調製した分散剤溶液A(固形分30重量%)13.3重量部とアルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)9.1重量部と、溶剤PGMEA67.6重量部とを混合し、ペイントシェーカーにて2mmジルコニアビーズで1時間分散し、その後ビーズを0.1mmジルコニアビーズに交換してさらに6時間分散し、PB15:6顔料分散液Aを得た。なお、分散時のベッセル内のビーズ充填率は50%とした。
(製造例4 PB15:6分散液Bの調製)
微細化顔料(C.I.ピグメントブルー15:6(PB15:6:平均一次粒径15〜40nm)10重量部に対して、製造例2で調製した分散剤溶液B(固形分30重量%)13.3重量部とアルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)9.1重量部と、溶剤PGMEA67.6重量部とを混合し、ペイントシェーカーにて2mmジルコニアビーズで1時間分散し、その後ビーズを0.1mmジルコニアビーズに交換してさらに6時間分散し、PB15:6顔料分散液Bを得た。なお、分散時のベッセル内のビーズ充填率は50%とした。
微細化顔料(C.I.ピグメントブルー15:6(PB15:6:平均一次粒径15〜40nm)10重量部に対して、製造例2で調製した分散剤溶液B(固形分30重量%)13.3重量部とアルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)9.1重量部と、溶剤PGMEA67.6重量部とを混合し、ペイントシェーカーにて2mmジルコニアビーズで1時間分散し、その後ビーズを0.1mmジルコニアビーズに交換してさらに6時間分散し、PB15:6顔料分散液Bを得た。なお、分散時のベッセル内のビーズ充填率は50%とした。
(製造例5 PV23分散液の調製)
微細化顔料(C.I.ピグメントバイオレット23(PV23:平均一次粒径15〜30nm)10重量部に対して、銅フタロシアニン誘導体であるCuPc−SO3Hを0.5重量部と製造例1で調製した分散剤溶液A(固形分30重量%)13.3重量部とアルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)9.1重量部と、溶剤PGMEA67.1重量部とを混合し、ペイントシェーカーにて2mmジルコニアビーズで1時間分散し、その後ビーズを0.1mmジルコニアビーズに交換してさらに6時間分散し、PV23顔料分散液を得た。なお、分散時のベッセル内のビーズ充填率は50%とした。
微細化顔料(C.I.ピグメントバイオレット23(PV23:平均一次粒径15〜30nm)10重量部に対して、銅フタロシアニン誘導体であるCuPc−SO3Hを0.5重量部と製造例1で調製した分散剤溶液A(固形分30重量%)13.3重量部とアルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)9.1重量部と、溶剤PGMEA67.1重量部とを混合し、ペイントシェーカーにて2mmジルコニアビーズで1時間分散し、その後ビーズを0.1mmジルコニアビーズに交換してさらに6時間分散し、PV23顔料分散液を得た。なお、分散時のベッセル内のビーズ充填率は50%とした。
(製造例6 PB16分散液の調製)
微細化顔料(C.I.ピグメントブルー16(PB16:平均一次粒径15〜40nm)10重量部に対して、銅フタロシアニン誘導体であるCuPc−SO3Hを0.5重量部と製造例1で調製した分散剤溶液A(固形分30重量%)13.3重量部とアルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)9.1重量部と、溶剤PGMEA67.1重量部とを混合し、ペイントシェーカーにて2mmジルコニアビーズで1時間分散し、その後ビーズを0.1mmジルコニアビーズに交換してさらに6時間分散し、PB16顔料分散液を得た。なお、分散時のベッセル内のビーズ充填率は50%とした。
微細化顔料(C.I.ピグメントブルー16(PB16:平均一次粒径15〜40nm)10重量部に対して、銅フタロシアニン誘導体であるCuPc−SO3Hを0.5重量部と製造例1で調製した分散剤溶液A(固形分30重量%)13.3重量部とアルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)9.1重量部と、溶剤PGMEA67.1重量部とを混合し、ペイントシェーカーにて2mmジルコニアビーズで1時間分散し、その後ビーズを0.1mmジルコニアビーズに交換してさらに6時間分散し、PB16顔料分散液を得た。なお、分散時のベッセル内のビーズ充填率は50%とした。
(製造例7 PB60分散液の調製)
微細化顔料(C.I.ピグメントブルー60(PB60:平均一次粒径20〜40nm)10重量部に対して、銅フタロシアニン誘導体であるCuPc−SO3Hを0.5重量部と製造例1で調製した分散剤溶液A(固形分30重量%)13.3重量部とアルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)9.1重量部と、溶剤PGMEA67.1重量部とを混合し、ペイントシェーカーにて2mmジルコニアビーズで1時間分散し、その後ビーズを0.1mmジルコニアビーズに交換してさらに6時間分散し、PB60顔料分散液を得た。なお、分散時のベッセル内のビーズ充填率は50%とした。
微細化顔料(C.I.ピグメントブルー60(PB60:平均一次粒径20〜40nm)10重量部に対して、銅フタロシアニン誘導体であるCuPc−SO3Hを0.5重量部と製造例1で調製した分散剤溶液A(固形分30重量%)13.3重量部とアルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)9.1重量部と、溶剤PGMEA67.1重量部とを混合し、ペイントシェーカーにて2mmジルコニアビーズで1時間分散し、その後ビーズを0.1mmジルコニアビーズに交換してさらに6時間分散し、PB60顔料分散液を得た。なお、分散時のベッセル内のビーズ充填率は50%とした。
(製造例8 PB80分散液Aの調製)
微細化顔料(C.I.ピグメントブルー80(PB80:平均一次粒径20〜40nm)10重量部に対して、銅フタロシアニン誘導体であるCuPc−SO3Hを0.5重量部と製造例1で調製した分散剤溶液A(固形分30重量%)13.3重量部とアルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)9.1重量部と、溶剤PGMEA67.1重量部とを混合し、ペイントシェーカーにて2mmジルコニアビーズで1時間分散し、その後ビーズを0.1mmジルコニアビーズに交換してさらに6時間分散し、PB80顔料分散液Aを得た。なお、分散時のベッセル内のビーズ充填率は50%とした。
微細化顔料(C.I.ピグメントブルー80(PB80:平均一次粒径20〜40nm)10重量部に対して、銅フタロシアニン誘導体であるCuPc−SO3Hを0.5重量部と製造例1で調製した分散剤溶液A(固形分30重量%)13.3重量部とアルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)9.1重量部と、溶剤PGMEA67.1重量部とを混合し、ペイントシェーカーにて2mmジルコニアビーズで1時間分散し、その後ビーズを0.1mmジルコニアビーズに交換してさらに6時間分散し、PB80顔料分散液Aを得た。なお、分散時のベッセル内のビーズ充填率は50%とした。
(製造例9 PB80分散液Bの調製)
微細化顔料(C.I.ピグメントブルー80(PB80:平均一次粒径20〜40nm)10重量部に対して、銅フタロシアニン誘導体であるCuPc−SO3Hを0.5重量部と製造例1で調製した分散剤溶液B(固形分30重量%)13.3重量部とアルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)9.1重量部と、溶剤PGMEA67.1重量部とを混合し、ペイントシェーカーにて2mmジルコニアビーズで1時間分散し、その後ビーズを0.1mmジルコニアビーズに交換してさらに6時間分散し、PB80顔料分散液Bを得た。なお、分散時のベッセル内のビーズ充填率は50%とした。
微細化顔料(C.I.ピグメントブルー80(PB80:平均一次粒径20〜40nm)10重量部に対して、銅フタロシアニン誘導体であるCuPc−SO3Hを0.5重量部と製造例1で調製した分散剤溶液B(固形分30重量%)13.3重量部とアルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)9.1重量部と、溶剤PGMEA67.1重量部とを混合し、ペイントシェーカーにて2mmジルコニアビーズで1時間分散し、その後ビーズを0.1mmジルコニアビーズに交換してさらに6時間分散し、PB80顔料分散液Bを得た。なお、分散時のベッセル内のビーズ充填率は50%とした。
(製造例10 透明感光性樹脂組成物の調製)
アルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)23.2重量部、モノマー成分として3〜4官能アクリレートモノマー(商品名:アロニックスM305、東亞合成社製):23.8重量部、光重合開始剤として2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン(商品名:イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)4.5重量部、2,4−ジエチルチオキサントン(商品名:カヤキュアDETX−S、日本化薬社製))1.5重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート47重量部を混合し、固形分40重量%の透明感光性樹脂組成物を得た。
アルカリ可溶性樹脂(CHMA/MMA/MAA=50/38/12、平均分子量8000、酸価78mgKOH/g、固形分44重量%)23.2重量部、モノマー成分として3〜4官能アクリレートモノマー(商品名:アロニックスM305、東亞合成社製):23.8重量部、光重合開始剤として2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン(商品名:イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)4.5重量部、2,4−ジエチルチオキサントン(商品名:カヤキュアDETX−S、日本化薬社製))1.5重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート47重量部を混合し、固形分40重量%の透明感光性樹脂組成物を得た。
(実施例1 カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物の調製)
製造例3で調製したPB15:6顔料分散液A7.65重量部、製造例8で調製したPB80顔料分散液A0.85重量部、製造例10で調製した透明感光性樹脂組成物8.93重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート12.57重量部、添加剤としてシランカップリング剤(商品名:KBM−503、信越化学工業社製)0.05重量部、フッ素系レベリング剤(商品名:R08MH、DIC社製)0.05重量部を混合し、加圧濾過を行って、実施例1のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6/PB80=90/10)を得た。
製造例3で調製したPB15:6顔料分散液A7.65重量部、製造例8で調製したPB80顔料分散液A0.85重量部、製造例10で調製した透明感光性樹脂組成物8.93重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート12.57重量部、添加剤としてシランカップリング剤(商品名:KBM−503、信越化学工業社製)0.05重量部、フッ素系レベリング剤(商品名:R08MH、DIC社製)0.05重量部を混合し、加圧濾過を行って、実施例1のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6/PB80=90/10)を得た。
(実施例2 カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物の調製)
実施例1において、顔料分散液を、製造例3で調製したPB15:6顔料分散液A3.49重量部、及び製造例7で調製したPB60顔料分散液5.01重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6/PB60=41/59)を得た。
実施例1において、顔料分散液を、製造例3で調製したPB15:6顔料分散液A3.49重量部、及び製造例7で調製したPB60顔料分散液5.01重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6/PB60=41/59)を得た。
(実施例3 カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物の調製)
実施例1において、顔料分散液を、製造例3で調製したPB15:6顔料分散液A5.87重量部、製造例6で調整したPB16顔料分散液1.44重量部、及び製造例7で調製したPB60顔料分散液1.19重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6/PB16/PB80=69/17/14)を得た。
実施例1において、顔料分散液を、製造例3で調製したPB15:6顔料分散液A5.87重量部、製造例6で調整したPB16顔料分散液1.44重量部、及び製造例7で調製したPB60顔料分散液1.19重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6/PB16/PB80=69/17/14)を得た。
(実施例4 カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物の調製)
実施例1において、顔料分散液を、製造例3で調製したPB15:6顔料分散液A2.72重量部、製造例6で調整したPB16顔料分散液4.08重量部、及び製造例8で調製したPB80顔料分散液1.70重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例4のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6/PB16/PB60=32/48/20)を得た。
実施例1において、顔料分散液を、製造例3で調製したPB15:6顔料分散液A2.72重量部、製造例6で調整したPB16顔料分散液4.08重量部、及び製造例8で調製したPB80顔料分散液1.70重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例4のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6/PB16/PB60=32/48/20)を得た。
(実施例5 カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物の調製)
実施例1において、顔料分散液を、製造例3で調製したPB15:6顔料分散液A6.29重量部、製造例7で調整したPB60顔料分散液1.62重量部、及び製造例8で調製したPB80顔料分散液A0.59重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例5のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6/PB60/PB80=74/19/7)を得た。
実施例1において、顔料分散液を、製造例3で調製したPB15:6顔料分散液A6.29重量部、製造例7で調整したPB60顔料分散液1.62重量部、及び製造例8で調製したPB80顔料分散液A0.59重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例5のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6/PB60/PB80=74/19/7)を得た。
(実施例6 カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物の調製)
実施例1において、顔料分散液を、製造例4で調製したPB15:6顔料分散液B7.65重量部、及び製造例9で調製したPB80顔料分散液B0.85重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例6のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6/PB80=90/10)を得た。
実施例1において、顔料分散液を、製造例4で調製したPB15:6顔料分散液B7.65重量部、及び製造例9で調製したPB80顔料分散液B0.85重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例6のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6/PB80=90/10)を得た。
(比較例1 比較カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物の調製)
実施例1において、顔料分散液を、製造例3で調製したPB15:6顔料分散液A8.50重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6=100)を得た。
実施例1において、顔料分散液を、製造例3で調製したPB15:6顔料分散液A8.50重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6=100)を得た。
(比較例2 比較カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物の調製)
実施例1において、顔料分散液を、製造例3で調製したPB15:6顔料分散液A7.65重量部、及び製造例5で調製したPV23顔料分散液0.85重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例2のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6/PV23=90/10)を得た。
実施例1において、顔料分散液を、製造例3で調製したPB15:6顔料分散液A7.65重量部、及び製造例5で調製したPV23顔料分散液0.85重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例2のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物(固形分濃度:17重量%、顔料組成(重量部):PB15:6/PV23=90/10)を得た。
(評価)
<光学性能評価>
実施例1〜6及び比較例1〜2で得られたカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を、厚み0.7mmのガラス基板(NHテクノグラス(株)製、「NA35」)上に、スピンコーターを用いて塗布した。その後、80℃のホットプレート上で3分間加熱乾燥を行った。超高圧水銀灯を用いて60mJ/cm2の紫外線を照射し、230℃のクリーンオーブンで30分間ポストベークすることによって硬化膜(青色着色層)を得た。硬化後の着色層の膜厚は目標色度y=0.120になるように調整した。
得られた青色着色基板の色度(x、y)を、オリンパス(株)社製「顕微分光測定装置OSP−SP200」を用いて測定した。
また、リタデーション(Rth)は、位相差層測定装置(AXOMETRICS社製AxoscanTM Mueller Matrix Polarimeter)を用い、青色着色層の測定波長は450nmで測定し、リタデーション(Rth)は以下の式で計算した。
Rth=((Nx+Ny)/2−Nz)d
nx:面内遅相軸方向の屈折率
ny:面内進相軸方向の屈折率
nz:厚み方向の屈折率
d:膜厚(nm)
<光学性能評価>
実施例1〜6及び比較例1〜2で得られたカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を、厚み0.7mmのガラス基板(NHテクノグラス(株)製、「NA35」)上に、スピンコーターを用いて塗布した。その後、80℃のホットプレート上で3分間加熱乾燥を行った。超高圧水銀灯を用いて60mJ/cm2の紫外線を照射し、230℃のクリーンオーブンで30分間ポストベークすることによって硬化膜(青色着色層)を得た。硬化後の着色層の膜厚は目標色度y=0.120になるように調整した。
得られた青色着色基板の色度(x、y)を、オリンパス(株)社製「顕微分光測定装置OSP−SP200」を用いて測定した。
また、リタデーション(Rth)は、位相差層測定装置(AXOMETRICS社製AxoscanTM Mueller Matrix Polarimeter)を用い、青色着色層の測定波長は450nmで測定し、リタデーション(Rth)は以下の式で計算した。
Rth=((Nx+Ny)/2−Nz)d
nx:面内遅相軸方向の屈折率
ny:面内進相軸方向の屈折率
nz:厚み方向の屈折率
d:膜厚(nm)
<現像性評価>
実施例1及び6で得られたカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を、厚み0.7mmのガラス基板(NHテクノグラス(株)製、「NA35」)上に、スピンコーターを用いて塗布した。その後、80℃のホットプレート上で3分間加熱乾燥を行った。超高圧水銀灯を用いて60mJ/cm2の紫外線をパターン状に照射し、現像機にて現像した。アルカリ現像液としては0.05質量%水酸化カリウム水溶液を用いた。紫外線未照射部の画素の着色が、目視で消えるまでの時間を現像時間とした。
実施例1及び6で得られたカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を、厚み0.7mmのガラス基板(NHテクノグラス(株)製、「NA35」)上に、スピンコーターを用いて塗布した。その後、80℃のホットプレート上で3分間加熱乾燥を行った。超高圧水銀灯を用いて60mJ/cm2の紫外線をパターン状に照射し、現像機にて現像した。アルカリ現像液としては0.05質量%水酸化カリウム水溶液を用いた。紫外線未照射部の画素の着色が、目視で消えるまでの時間を現像時間とした。
表1に実施例及び比較例のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物中の顔料の配合比率と、色度及びRthの結果を示す。
実施例1〜6は色度(x、y)が同一となるように、青色顔料の種類と配合量を変化させている。このとき、Rthの値は比較例2と比べて十分に低い値となり、かつ、青色顔料の組み合わせにより−1.3〜3.3と幅広い値をとることができた。このような結果から、顔料として、C.I.ピグメントブルー15:6を含み、かつ、その他の青色顔料を1種以上含むことにより色度の変化を抑えながら、斜め方向の視認性を改善することができることがわかった。
実施例1〜6は色度(x、y)が同一となるように、青色顔料の種類と配合量を変化させている。このとき、Rthの値は比較例2と比べて十分に低い値となり、かつ、青色顔料の組み合わせにより−1.3〜3.3と幅広い値をとることができた。このような結果から、顔料として、C.I.ピグメントブルー15:6を含み、かつ、その他の青色顔料を1種以上含むことにより色度の変化を抑えながら、斜め方向の視認性を改善することができることがわかった。
実施例1及び実施例6について現像性評価を行った結果を表2に示す。分散剤溶液Aを用いた実施例1のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物でも、現像性は高く、実用上問題とならないが、分散剤溶液Bを用いた実施例6のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を用いた場合、更に現像性が高い結果となり、顔料分散剤として、前記一般式(I)で表わされる繰り返し単位(1)と、前記一般式(II)で表わされる繰り返し単位(2)を有するブロック共重合体を用いる場合、当該ブロック共重合体中のアミノ基と塩形成する化合物は、前記一般式(III)及び前記一般式(IV)で表わされる有機酸であることが好ましいことが分かった。
1 透明基板
2 遮光部
3 着色層
10 カラーフィルタ
20 対向基板
30 液晶層
40 液晶表示装置
2 遮光部
3 着色層
10 カラーフィルタ
20 対向基板
30 液晶層
40 液晶表示装置
Claims (7)
- 少なくとも、顔料と、顔料分散剤と、感光性バインダー成分と、溶媒とを含有する感光性樹脂組成物であって、前記顔料が、少なくともC.I.ピグメントブルー15:6を含み、かつ、その他の青色顔料を1種以上含む、カラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物。
- 前記その他の青色顔料が、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60及びC.I.ピグメントブルー80のうち少なくとも1種を含む請求項1に記載のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物。
- 前記顔料分散剤が、下記一般式(I)で表される繰り返し単位(1)と、下記一般式(II)で表される繰り返し単位(2)とを有し、さらに前記繰り返し単位(1)が有するアミノ基の少なくとも一部と有機酸化合物及び/又はハロゲン化炭化水素とが塩を形成したブロック共重合体である、請求項1又は2に記載のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物。
xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。mは3〜200の整数、nは10〜200の整数を示す。] - 前記顔料分散剤における前記有機酸化合物が、下記一般式(III)及び下記一般式(IV)で表わされる有機酸よりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項3に記載のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物。
Rbは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、−[(CH2)t−O]u−Re、又は−O−Rb’で示される1価の基である。Rb’は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−[CH(Rc)−CH(Rd)−O]s−Re、又は−[(CH2)t−O]u−Reで示される1価の基である。
Rc及びRdは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、Reは、水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、アラルキル基、アリール基、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2又は−CH2COORfで示される1価の基であり、Rfは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である。
Ra、Ra’、及びRbにおいて、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基はそれぞれ、置換基を有していてもよい。
sは1〜18の整数、tは1〜5の整数、uは1〜18の整数を示す。] - 更に、銅フタロシアニン骨格を有する青色顔料の誘導体を含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物
- 透明基板と、当該透明基板上に設けられた着色層とを少なくとも備えるカラーフィルタであって、当該着色層の少なくとも1つが請求項1乃至5のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用青色感光性樹脂組成物を硬化させて形成されてなる着色層を有することを特徴とするカラーフィルタ。
- 前記請求項6に記載のカラーフィルタと、対向基板と、前記カラーフィルタと前記対向基板との間に形成された液晶層とを有することを特徴とする液晶表示装置。
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-
2010
- 2010-10-18 JP JP2010233424A patent/JP2012088423A/ja active Pending
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