JP4764499B2 - Dc/dcコンバータ及びそのdc/dcコンバータを備えた電力供給システム - Google Patents

Dc/dcコンバータ及びそのdc/dcコンバータを備えた電力供給システム Download PDF

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Description

本発明は、2入力1出力のDC/DCコンバータと、そのDC/DCコンバータを備えて2つの直流電源から負荷に電力を供給する電力供給システムとに関し、特に、燃料電池及び2次電池から負荷に並列給電する技術に関する。
従来、太陽電池や燃料電池等の独立型電源及び2次電池を用いた電源システムとして、負荷に対して並列給電を行うものが知られている(特許文献1参照)。この電源システムでは、燃料電池と2次電池と負荷との間に、3つの昇圧コンバータを備え、燃料電池から第1の昇圧コンバータを介して負荷へ給電すると共に、燃料電池の余剰電力を第2の昇圧コンバータを介して2次電池に蓄電する。また、2次電池から第3の昇圧コンバータを介して負荷へ給電することで、燃料電池からの出力不足分を補う。
また、燃料電池搭載車両において、車両補機と低電圧バッテリとを含む12[V]の低電圧系統と、燃料電池補機と負荷とを含む350[V]の高電圧系統とを、昇降圧可能なDC/DCコンバータにより電圧調整して接続する電力供給システムが知られている(特許文献2参照)。この電力供給システムでは、燃料電池の出力電圧を負荷にそのまま印加するように接続している。
また、燃料電池の技術分野においては、コスト削減やスペース上の制約から、燃料電池のスタックのセル数を低減しようとする技術課題もある。スタックのセル数を低減した場合には、燃料電池の出力電圧が低下するため、特許文献2に記載のように燃料電池の出力電圧を負荷にそのまま印加すると、負荷に必要なモータ出力が得られない。従来から、特許文献2に記載の電力供給システムに対して、さらに、燃料電池の出力口に、強電用昇圧器を設け、この強電用昇圧器を介して負荷に給電するシステムも知られている(特許文献3参照)。特許文献3に記載のシステムでは、強電用昇圧器から給電可能な2次電池も備えており、この2次電池から燃料電池補機や負荷に給電することもできる。
特開2003−134691号公報 特許第3744456号公報 特許第3709789号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載のシステムでは、燃料電池の電圧の変動幅が大きい場合やバッテリ電圧の低下がある場合に、各システム要素に安定して電力を供給することができない。また、特許文献3に記載のシステムでは、燃料電池の電圧やバッテリ(2次電池や低電圧バッテリ)の電圧に変動がある場合に、燃料電池補機や負荷へ安定した電圧での給電が困難であるという課題があった。
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、2つの直流電源から負荷に電力を供給する電力供給システムを安定に運転することができ、かつ、電力供給システムを構築するコストを低減することのできる技術を提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために創案されたものであり、本発明に係るDC/DCコンバータは、入力ポートである第1電圧側ポート及び第2電圧側ポートと、出力ポートである第3電圧側ポートと、入出力共通の基準電圧端子と、複数のスイッチ素子と、コアと該コアに巻き回しされた1次巻線及び2次巻線を有する変圧器とを備えるDC/DCコンバータであって、前記第1電圧側ポートにアノードが接統された逆流防止用ダイオードと、前記第2電圧側ポートに一端が接統された電流遮断用スイッチ素子と、前記電流遮断用スイッチ素子の他端に一端が接続された第1のスイッチ素子と、前記逆流防止用ダイオードのカソードに一端が接続された第2のスイッチ素子と、前記第1のスイッチ素子の他端に一端が接続された前記1次巻線と、前記第2のスイッチ素子の他端に一端が接続された前記2次巻線と、前記第1のスイッチ素子の他端にカソードが接続され、アノードが前記基準電圧端子に接続された第1のダイオードと、前記第2のスイッチ素子の他端にカソードが接続され、アノードが前記基準電圧端子に接続された第2のダイオードと、前記1次巻線の他端にアノードが接続され、カソードが前記第3電圧側ポートに接続された第3のダイオードと、前記2次巻線の他端にアノードが接続され、カソードが前記第3電圧側ポートに接続された第4のダイオードと、前記1次巻線の他端に一端が接続され、他端が前記基準電圧端子に接続された第3のスイッチ素子と、前記2次巻線の他端に一端が接続され、他端が前記基準電圧端子に接続された第4のスイッチ素子と、を備えたことを特徴とする。
かかる構成によれば、DC/DCコンバータは、変圧器を間に挟んで、入力ポート側に第1のスイッチ素子及び第2のスイッチ素子を第1スイッチング部として備えると共に、出力ポート側に第3のスイッチ素子及び第4のスイッチ素子を第2スイッチング部として備える。したがって、第1及び第2のスイッチ素子のオン・オフ動作と、第3及び第4のスイッチ素子のオン・オフ動作と、を異なるタイミングで実行することで、第2電圧側ポートの電圧を降圧して第3電圧側ポートに出力する動作と、第1電圧側ポートの電圧を昇圧して第3電圧側ポートに出力する動作とを独立に実行することができる。そのため、第1及び第2電圧側ポートにそれぞれ接続された2つの直流電源の一方の電源電圧を昇圧する動作と、他方の電源電圧を降圧する動作とを切り替えて行うことができる。
また、本発明に係るDC/DCコンバータは、制御装置から前記電流遮断用スイッチ素子にオン・オフ制御信号を与え、前記電流遮断用スイッチ素子のオン・オフ動作を制御して、前記第2電圧側ポートから前記第3電圧側ポートヘの電流の通電・遮断を切り替えることが好ましい。
かかる構成によれば、DC/DCコンバータは、電流遮断用スイッチ素子をオンしたときに第2電圧側ポートから第3電圧側ポートヘ電流を流し、電流遮断用スイッチ素子をオフしたときにこの電流を遮断する。また、DC/DCコンバータは、逆流防止用ダイオードを備えているので、電流遮断用スイッチ素子をオンしたときに流れる電流は、第1電圧側ポートへ逆流することを防止できる。
また、本発明に係るDC/DCコンバータは、制御装置から前記電流遮断用スイッチ素子にオフ制御信号を与え、前記電流遮断用スイッチ素子をオフにした状態で、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子をオンにし、前記第3のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子のそれぞれのオン・オフ動作を交互に制御して前記第1電圧側ポートから前記第3電圧側ポートヘの昇圧動作を行うことが好ましい。
かかる構成によれば、DC/DCコンバータは、第3のスイッチ素子がオン状態、かつ、第4のスイッチ素子がオフ状態であるときに、変圧器の1次巻線に励磁電流が流れることで発生する誘導起電力により第1電圧を昇圧し、第3電圧側ポートヘ出力する。また、DC/DCコンバータは、第3のスイッチ素子がオフ状態、かつ、第4のスイッチ素子がオン状態であるときに、変圧器の2次巻線に励磁電流が流れることで発生する誘導起電力により第1電圧を昇圧し、第3電圧側ポートヘ出力する。
また、本発明に係るDC/DCコンバータは、制御装置から前記電流遮断用スイッチ素子にオン制御信号を与え、前記電流遮断用スイッチ素子をオンにした状態で、前記第3のスイッチ素子及び前記第4のスイッチ素子をオフにし、前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子のそれぞれのオン・オフ動作を交互に制御して前記第2電圧側ポートから前記第3電圧側ポートヘの降圧動作を行うことが好ましい。
かかる構成によれば、DC/DCコンバータは、第1のスイッチ素子がオン状態、かつ、第2のスイッチ素子がオフ状態であるときに、変圧器の1次巻線に励磁電流が流れることで発生する誘導起電力により第2電圧を降圧し、第3電圧側ポートヘ出力する。また、DC/DCコンバータは、第1のスイッチ素子がオフ状態、かつ、第2のスイッチ素子がオン状態であるときに、変圧器の2次巻線に励磁電流が流れることで発生する誘導起電力により第2電圧を降圧し、第3電圧側ポートヘ出力する。
また、本発明に係るDC/DCコンバータは、前記変圧器が磁気相殺型変圧器であって、前記1次巻線と前記2次巻線とが、コアを介して磁気的に結合し、略同巻数比で逆巻き結線に接続され、前記コアが、前記1次巻線及び2次巻線が巻き回しされ、該巻線が発生する磁束による閉磁路を形成する磁脚部と、前記磁脚部を固定し該磁脚部とともに閉磁路を形成する基部と、を有し、前記磁脚部が、前記1次巻線及び前記2次巻線が巻き回しされた中脚部と、前記中脚部と横並びに形成された外脚部とを備えることが好ましい。
かかる構成によれば、DC/DCコンバータは、この磁気相殺型変圧器を用いることで、磁気部品を小型・軽量化することができる。
また、本発明に係るDC/DCコンバータは、前記変圧器が磁気相殺型変圧器であるものとした構成において、前記第1のスイッチ素子と前記1次巻線との間に設けられた第1のインダクタと、前記第2のスイッチ素子と前記2次巻線との間に設けられた第2のインダクタと、をさらに有することが好ましい。
かかる構成によれば、DC/DCコンバータは、第1及び第2のインダクタに磁気エネルギを貯めることができるので、スイッチがオフ状態のときにも1次巻線または2次巻線に電流を流すことができ、昇圧率や降圧率を調整することができる。
また、本発明に係るDC/DCコンバータは、前記変圧器が磁気相殺型変圧器であって、前記1次巻線と前記2次巻線とが、コアを介して磁気的に結合し、略同巻数比で逆巻き結線に接続され、前記コアが、前記1次巻線及び2次巻線が交互に積み重なるよう巻き回しされ、該巻線が発生する磁束による閉磁路を形成する磁脚部と、前記磁脚部を固定し該磁脚部とともに閉磁路を形成する基部と、を有し、前記磁脚部が、前記1次巻線及び前記2次巻線が巻き回しされた中脚部と、前記中脚部と横並びに形成された外脚部とを備えることが好ましい。
かかる構成によれば、DC/DCコンバータは、コアに1次巻線及び2次巻線が交互に積み重なるよう巻き回しされた磁気相殺型変圧器を用いることで、磁気部品を小型・軽量化することができる。
また、本発明に係るDC/DCコンバータは、前記変圧器が、インダクタとトランスの複合型の磁気相殺型変圧器であって、前記1次巻線と前記2次巻線とは、トランス用コアを介して磁気的に結合し、略同巻数比で逆巻き結線に接続され、前記トランス用コアが、前記1次巻線及び2次巻線が巻き回しされ、該巻線が発生する磁束による閉磁路を形成する磁脚部と、前記磁脚部を固定し該磁脚部とともに閉磁路を形成する基部と、を有し、前記磁脚部が、前記1次巻線及び前記2次巻線が巻き回しされた中脚部と、前記中脚部と横並びに形成された外脚部とを備え、前記1次巻線が前記トランス用コアの外側へ延設され、当該1次巻線の延設部をインダクタ用第1コアに巻回し、前記2次巻線が前記トランス用コアの外側へ延設され、当該2次巻線の延設部をインダクタ用第2コアに巻回することが好ましい。
かかる構成によれば、DC/DCコンバータは、この磁気相殺型変圧器を用いることで、変圧器内の2つのインダクタと1つのトランスとにより、1次巻線及び2次巻線を共用するので、磁気部品を小型・軽量化することができる。
また、本発明に係るDC/DCコンバータは、前記電流遮断用スイッチ素子が、フライホイールダイオード付IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であることが好ましい。
かかる構成によれば、DC/DCコンバータは、電流遮断用スイッチ素子を大電流・高耐圧特性を有するスイッチ素子とすることができる。
また、本発明に係るDC/DCコンバータは、前記第1〜第4のスイッチ素子が、フライホイールダイオード付IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であることが好ましい。
かかる構成によれば、DC/DCコンバータは、第1〜第4のスイッチ素子を大電流・高耐圧特性を有するスイッチ素子とすることができる。
また、本発明に係るDC/DCコンバータは、前記電流遮断用スイッチ素子が、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であることが好ましい。
かかる構成によれば、DC/DCコンバータは、電流遮断用スイッチ素子を高速・高周波特性を有するスイッチ素子とすることができる。
また、本発明に係るDC/DCコンバータは、前記第1〜第4のスイッチ素子が、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であることが好ましい。
かかる構成によれば、DC/DCコンバータは、第1〜第4のスイッチ素子を高速・高周波特性を有するスイッチ素子とすることができる。
また、本発明に係る電力供給システムは、直流電源としての燃料電池から出力する第1電圧を昇圧した後に第1の給電経路から負荷に給電すると共に、別の直流電源としての2次電池から出力する第2電圧を前記第1の給電経路から前記負荷に並列に給電可能な電力供給システムであって、前記燃料電池及び前記2次電池から並列給電可能な第2の給電経路に接続され、第3電圧で駆動する燃料電池用補機を少なくとも含む補機系統と、前記燃料電池と前記負荷への第1の給電経路との間に接続され前記燃料電池の第1電圧の電圧値を1倍以上に昇圧して第4電圧の電圧値に変換する第1の電力変換器と、前記したDC/DCコンバータから成る第2の電力変換器と、を備え、前記第2の電力変換器は、前記第1電圧側ポートに前記燃料電池が接続され、前記第2電圧側ポートに前記2次電池が接続され、前記第3電圧側ポートに前記補機系統の第2の給電経路が接続され、前記燃料電池の第1電圧の電圧値を1倍以上に昇圧して前記第3電圧と同じ電圧値に変換する動作と、前記2次電池の第2電圧の電圧値を1倍以下に降圧して前記第3電圧と同じ電圧値に変換する動作とを異なるタイミングで実行することを特徴とする。
かかる構成によれば、電力供給システムは、燃料電池及び2次電池から、第1及び第2の給電経路を介して負荷及び補機系統に対してそれぞれ給電するので、電源の電圧変動がある場合であっても、電力供給システムの安定運転を可能とすることができる。また、電力供給システムは、第1の電力変換器により昇圧した電力を負荷に供給できるので、燃料電池のスタックのセル数を低減できる。また、電力供給システムは、第2の電力変換器により昇圧した電力を補機系統に供給できるので、補機系統に供給する電圧を所望の値に設定することで、汎用的で安価な補機を採用することが可能となる。また、電力供給システムは、第2の電力変換器により降圧した電力を補機系統に供給できるので、燃料電池の起動時に2次電池から第1の電力変換器を経由することなく、燃料電池用補機に給電することができる。ここで、第1の電力変換器は昇圧機能さえあればよいので、小型で安価な昇圧器とすることができる。また、電力供給システムは、2次電池が満充電の場合に、負荷からの回生電力を第2の電力変換器により降圧して補機系統に供給できる。
また、本発明に係る電力供給システムは、前記燃料電池の第1電圧の最大値が、前記2次電池の第2電圧の最小値よりも小さいことが好ましい。
かかる構成によれば、電力供給システムは、第1電圧を好適な範囲とすることで、第1の電力変換器により昇圧した第4電圧を、2次電池の第2電圧よりも小さくすることが可能なので、燃料電池よりも2次電池を優先して負荷に給電するモードで動作することができる。
また、本発明に係る電力供給システムは、前記2次電池の第2電圧の最小値が、前記燃料電池の第1電圧の最大値及び前記補機系統を駆動させる第3電圧の値よりも大きいことが好ましい。
かかる構成によれば、電力供給システムは、第2電圧を好適な範囲とすることで、負荷からの回生電力が生じた場合に、第2の電力変換器を介して補機系統に供給する前に、より多くの回生電力を2次電池への給電に充てるモードで動作することができる。
また、本発明に係る電力供給システムは、前記補機系統を駆動させる第3電圧の値は、前記燃料電池の第1電圧の最大値以上であり、かつ、前記2次電池の第2電圧の最小値よりも低いことが好ましい。
かかる構成によれば、電力供給システムは、第3電圧を好適な範囲とすることで、燃料電池のスタックのセル数を低減した上で、補機系統に汎用的で安価な補機を採用することが可能となる。
また、本発明に係る電力供給システムは、前記第3電圧を好適な範囲とした構成において、前記補機系統が、さらに、少なくとも車両の灯火類を含む車両補機と、前記補機系統への第2の給電経路と前記車両補機との間に接続され前記第3電圧の電圧値を降圧して前記車両補機の最大電圧である第5電圧の電圧値に変換する降圧器と、を備えることが好ましい。
かかる構成によれば、電力供給システムは、補機系統に、高電圧系統である燃料電池用補機だけではなく、低電圧系統である車両補機に対して、第2の給電経路を介して燃料電池及び2次電池から並列給電可能となり、安定して電力を供給することができるシステム要素を増加させることができる。また、電力供給システムは、燃料電池搭載車両に好適である。
また、本発明に係る電力供給システムは、前記第3電圧を好適な範囲とした構成において、前記補機系統が、さらに、前記第3電圧で駆動する車室内用空調機を含むことが好ましい。
かかる構成によれば、電力供給システムは、安定して電力を供給することができるシステム要素を増加させることができ、燃料電池搭載車両に好適である。
また、本発明に係る電力供給システムは、前記燃料電池の起動時において、前記第2の電力変換器の前記電流遮断用スイッチ素子をオンすることによって、前記2次電池の第2電圧を降圧して前記燃料電池用補機へ電力を供給することが好ましい。
かかる構成によれば、電力供給システムは、燃料電池の起動時に、2次電池から第2の電力変換器を介して補機系統へ電力を供給するので、2次電池から第1の電力変換器を経由することなく、燃料電池用補機に給電することができる。
また、本発明に係る電力供給システムは、前記燃料電池の発電量を検知する発電量検知手段をさらに有し、前記燃料電池が発電を開始し、前記燃料電池用補機を駆動可能な程度の電力を発電していることを検知した場合に、前記2次電池の第2電圧を降圧して前記燃料電池用補機へ供給する前記第2の電力変換器の前記電流遮断用スイッチ素子をオフにすることが好ましい。
かかる構成によれば、電力供給システムは、燃料電池の起動後に、燃料電池が燃料電池用補機を駆動可能な程度の電力を発電できるようになった場合に、第2の電力変換器の降圧動作を停止するので、2次電池の無駄な放電を防止できる。
また、本発明に係る電力供給システムは、前記燃料電池の発電量を検知する発電量検知手段と、前記2次電池の蓄電量を検知する蓄電量検知手段と、をさらに有し、前記燃料電池が前記負荷を駆動可能な程度の電力を発電していることを前記発電量検知手段により検知し、かつ、前記2次電池の蓄電量が所定値よりも高いことを前記蓄電量検知手段により検知し、さらに、前記負荷からの電力回生が生じた場合に、前記第2の電力変換器の前記電流遮断用スイッチ素子をオンすることによって、当該回生電力の電圧を前記補機系統を駆動させる第3電圧まで降圧し、降圧した回生電力を前記第2の給電経路を介して前記補機系統へ給電することが好ましい。
かかる構成によれば、電力供給システムは、このように2次電池により回生電力を受けきることができない場合、余剰回生電力を補機系統で消費させることができる。ここで、2次電池の蓄電量の所定値は、例えば、回生時電力を受け入れる程度のマージンがない場合の蓄電量の値である。
本発明によれば、DC/DCコンバータは、一方の入力電圧の昇圧と、他方の入力電圧の降圧とを異なるタイミングで実行するので、2つの入力電圧が互いに異なる電圧範囲であっても、昇圧率と降圧率とを調整することで、いずれの入力電圧に対しても一定の電圧値の電圧を安定に出力することができる。したがって、2つの直流電源である燃料電池及び2次電池から負荷に電力を供給する電力供給システムに対してこのDC/DCコンバータを適用することで、この電力供給システムを安定に運転することができる。
また、本発明によれば、電力供給システムの電源の電圧変動がある場合であっても、電力供給システムの安定運転を可能とし、かつ、電力供給システムを構築するコストを低減することができる。さらに、電力供給システムの安定運転を可能とすることで、システム効率の低下を低減することができる。
本発明の実施形態に係る電力供給システムの構成図である。 本発明の第1実施形態に係るDC/DCコンバータの回路図である。 本発明の第1実施形態に係るDC/DCコンバータのスイッチ素子のゲート信号のタイミングチャートの一例であって、(a)は昇圧時の第2スイッチング部のゲート信号、(b)は降圧時の第1スイッチング部のゲート信号をそれぞれ示している。 本発明の第1実施形態に係るDC/DCコンバータにおける図3(a)のゲート信号に対応した昇圧動作の説明図であって、(a)は時刻t3〜t4の区間の動作、(b)は時刻t4〜t5の区間の動作をそれぞれ示している。 本発明の第1実施形態に係るDC/DCコンバータにおける図3(a)のゲート信号に対応した昇圧動作の説明図であって、(a)は時刻t5〜t6の区間の動作、(b)は時刻t6〜t7の区間の動作をそれぞれ示している。 本発明の第1実施形態に係るDC/DCコンバータにおける図3(b)のゲート信号に対応した降圧動作の説明図であって、(a)は時刻t1〜t2の区間の動作、(b)は時刻t2〜t3の区間の動作をそれぞれ示している。 本発明の第1実施形態に係るDC/DCコンバータにおける図3(b)のゲート信号に対応した降圧動作の説明図であって、(a)は時刻t3〜t4の区間の動作、(b)は時刻t4〜t5の区間の動作をそれぞれ示している。 本発明における燃料電池の起動時の2次電池による電力の流れを示す説明図である。 本発明における燃料電池の起動後に燃料電池による電力の流れを示す説明図である。 本発明における走行時の電力の流れを示す説明図であって、(a)は燃料電池からモータに給電したとき、(b)は並列に2次電池の充電を行うときの流れをそれぞれ示している。 本発明における加速時の電力の流れを示す説明図であって、(a)は2次電池をアシストするとき、(b)は最大出力時の流れをそれぞれ示している。 本発明における回生時に補機系統に回生する場合の電力の流れを示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係るDC/DCコンバータにおける変圧器の第1の具体例の構成図であって、(a)は組立工程、(b)は断面形状をそれぞれ示している。 本発明の第1実施形態に係るDC/DCコンバータにおける変圧器の第2の具体例の構成図であって、(a)は組立工程、(b)は断面形状をそれぞれ示している。 本発明の第2実施形態に係るDC/DCコンバータの回路図である。 本発明の第2実施形態に係るDC/DCコンバータにおける変圧器の具体例の構成図であって、(a)は外観図、(b)は正面図をそれぞれ示している。 本発明の第2実施形態に係るDC/DCコンバータにおける変圧器の具体例の構成図であって、(a)は上面図、(b)は右側面図をそれぞれ示している。
本発明のDC/DCコンバータ、及びそれを備えた電力供給システムを実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
以下では、1.電力供給システムの構成、2.第1実施形態のDC/DCコンバータの構成、3.DC/DCコンバータの動作、4.電力供給システムの動作、5.第1実施形態のDC/DCコンバータの変圧器の構成例、6.第2実施形態のDC/DCコンバータの構成、7.第2実施形態のDC/DCコンバータの変圧器の構成例について、順次説明することとする。
[1.電力供給システムの構成]
本実施形態に係る電力供給システム1は、燃料電池車に搭載されているものとして説明する。この電力供給システム1は、図1に示すように、負荷としてのモータ2に並列給電する燃料電池3及び2次電池4と、燃料電池3及び2次電池4から並列給電可能な補機系統5と、これら負荷、燃料電池3、2次電池4及び補機系統5の間の電圧を調整する電圧調整器10とを主に備えている。
モータ2は、例えば、車輪駆動用のメインモータである。
燃料電池3は、直流電源であり、例えば、固体高分子型(PEM:Proton Exchange Membrane)の燃料電池であり、多数のセルを積層して構成されている。
2次電池4は、直流電源であり、例えば、リチウムイオン電池から構成されている。
補機系統5は、エアポンプ6と、降圧器7と、エアコンディショナ8と、車両補機9とを備えている。エアポンプ6は、空気(酸化剤ガス)を圧縮して燃料電池3に供給するものである。なお、燃料電池用補機の一例としてエアポンプ6を示したが、燃料電池用補機には、図示は省略するが、高圧の水素ガス(燃料ガス)を供給する燃料ガス供給系等が含まれる。
降圧器7は、補機系統5に供給される高電圧を降圧して車両補機9に供給するものであり、降圧用のDC/DCコンバータから構成される。
エアコンディショナ(車室内用空調機)8は、補機系統5に供給される高電圧で駆動する補機である。
車両補機9は、例えば、車両の灯火類である。図1では車両補機9を1つだけ示したが、車両補機9の個数はこの限りではない。この車両補機9には、例えば、パワーウィンド、ワイパなど走行に関係する電気装備品や、オーディオ、カーナビゲーションなどの機器を含むこともできる。
なお、図示は省略するが、補機系統5には、低電圧系統と補機系統5に供給される高電圧系統との電圧を調整するDC/DCコンバータと、12[V]の低電圧バッテリとをさらに含むことができる。
電圧調整器10は、1倍以上に倍率可変できる単方向昇圧器から構成されたDC/DCコンバータ(第1の電力変換器)11と、本発明の実施形態に係るDC/DCコンバータ12(第2の電力変換器)とを備えている。
DC/DCコンバータ12は、1倍以上に倍率可変できる単方向昇圧動作と、1倍以下に倍率可変できる単方向降圧動作とを異なるタイミングで実行するものである。
DC/DCコンバータ11の低電圧側は、第1のバス16により燃料電池3に接続されており、高電圧側は、第1の給電経路22によりインバータ13を介してモータ2に接続されている。また、2次電池4は、第2のバス17により接続点20を介して第1の給電経路22に接続されている。つまり、燃料電池3及び2次電池4は、それぞれ第1のバス16及び第2のバス17により、第1の給電経路22を介してモータ2に給電可能に接続されている。
DC/DCコンバータ12の入力ポートである第1電圧側ポートIN1は、接続点19を介して第1のバス16に接続されている。また、DC/DCコンバータ12のもう1つの入力ポートである第2電圧側ポートIN2は、接続点21を介して第2のバス17に接続されている。また、DC/DCコンバータ12の出力ポートである第3電圧側ポートOUTは、第2の給電経路23に接続されている。言い換えると、燃料電池3は、第1のバス16、DC/DCコンバータ12及び第2の給電経路23により補機系統5に給電可能に接続されており、また、2次電池4は、第2のバス17、DC/DCコンバータ12及び第2の給電経路23により補機系統5に給電可能に接続されている。また、補機系統5への第2の給電経路23は、第3のバス18に接続されている。第3のバス18は、エアポンプ6、降圧器7及びエアコンディショナ8と接続されている。
電力供給システム1のシステム要素は、制御装置24により制御可能になっている。つまり、この制御装置24は、例えば、電圧調整器10の各DC/DCコンバータ11,12への動作制御信号、インバータ13への動作制御信号、補機系統5への動作制御信号を出力することができる。制御装置24は、例えば、ECU(electronic control unit)により構成されている。この制御装置24については、後記する電力供給システム1の動作と共に説明する。
本実施形態では、燃料電池3は、図1に示すように、発電量検知手段14を備えることとした。発電量検知手段14は、燃料電池3の発電量を検知するために、例えば燃料電池3の出力電流及び出力電圧を検出する機器であり、電流計や電圧計などで構成され、燃料電池3の出力端子に接続している。また、発電量検知手段14は、制御装置24と接続しており、この制御装置24は、燃料電池3の発電量(出力電流、出力電圧)を監視可能となっている。
また、本実施形態では、2次電池4は、図1に示すように、蓄電量検知手段15を備えることとした。蓄電量検知手段15は、2次電池4の蓄電量を検知するために、2次電池4の出力電流を検出する機器であり、電流計などで構成され、2次電池4の出力端子に接続している。また、蓄電量検知手段15は、制御装置24と接続しており、この制御装置24は、2次電池4から放出される電流または充電される電流(以下、単にバッテリ電流という)の値(バッテリ電流値)を積算し、積算したバッテリ電流値を、2次電池4のバッテリ容量で除算することによって蓄電量を算出する。これにより、2次電池4の蓄電量を監視可能となっている。なお、蓄電量検知手段15を電圧計などで構成した場合には、制御装置24において、予め求めた電圧−蓄電量特性と検出電圧とを用いることで蓄電量を求めることも可能である。
<電力供給システムのシステム要素の電圧の関係>
以下では、燃料電池3の出力電圧を第1電圧という。2次電池4の出力電圧を第2電圧という。補機系統5の駆動電圧を第3電圧という。DC/DCコンバータ11によって昇圧した結果の電圧を第4電圧という。補機系統5の降圧器7が、第3電圧を降圧した低電圧を第5電圧という。
第1電圧、第2電圧及び第3電圧間の電圧値V1,V2,V3の大小関係においては、補機系統5の第3電圧の値V3が、燃料電池3の第1電圧の最大値V1(max)以上であることが好ましい。また、補機系統5を駆動する第3電圧の値V3は、2次電池4の第2電圧の最小値V2(min)よりも低いことが好ましい。
この好適な条件において、第1ないし第5電圧の電圧値を例示する。
燃料電池3の第1電圧の電圧値V1は、例えば150〜300[V]である。
2次電池4の第2電圧の電圧値V2は、例えば400〜600[V]である。
補機系統5の第3電圧の電圧値V3は、例えば300[V]の一定値である。
DC/DCコンバータ11の出力する第4電圧の電圧値V4は、例えば300〜700[V]である。降圧器7の出力する第5電圧の電圧値V5は、例えば12[V]である。この場合、車両補機9は、12[V]の電圧で駆動する12V機器である。
[2.第1実施形態のDC/DCコンバータの構成]
本発明の第1実施形態に係るDC/DCコンバータ12は、図2に示すように、第1電圧側ポートIN1、第2電圧側ポートIN2、及び、第3電圧側ポートOUTに加えて、入出力共通の基準電圧端子E1,E2を備えている。また、DC/DCコンバータ12は、これら各ポートや端子間に、複数のスイッチ素子SW1〜SW5と、複数のダイオードD1〜D5と、複数の平滑コンデンサC0〜C2と、複数のインダクタL11,L12と、変圧器Tとを備えている。
変圧器Tは、コアと、コアに巻き回しされた1次巻線L1及び2次巻線L2を有する磁気相殺型変圧器である。磁気相殺型変圧器は、1次巻線L1と2次巻線L2とがコアを介して磁気的に結合し、略同巻数比で逆巻き結線に接続されている。これにより、2つのリアクトル間の磁気相殺を図ることで、各リアクトルの磁気飽和の可能性を低減させ、結果としてコア及びコイル部全体の小型化、軽量化を実現したものである。なお、変圧器Tの構造の具体例は後記する。
平滑コンデンサC0は、基準電圧端子E1と第1電圧側ポートIN1との間に接続され、平滑コンデンサC2は、基準電圧端子E2と第3電圧側ポートOUTとの間に接続されている。平滑コンデンサC1は、基準電圧端子E1と電流遮断用スイッチ素子SW5の一端との間に接続されている。
電流遮断用スイッチ素子SW5は、一端が第2電圧側ポートIN2に接統され、他端が第1のスイッチ素子SW1の一端に接続されている。第1のスイッチ素子SW1の他端は、1次巻線L1の一端に接続されている。なお、本実施形態では、第1のスイッチ素子SW1の他端は、インダクタL11を介して、変圧器Tの1次巻線L1の一端に接続されている。
逆流防止用ダイオードD1は、アノードが第1電圧側ポートIN1に接統され、カソードが第2のスイッチ素子SW2の一端に接続されている。第2のスイッチ素子SW2の他端は、変圧器Tの2次巻線L2の一端に接続されている。なお、本実施形態では、第2のスイッチ素子SW2の他端は、インダクタL12を介して、変圧器Tの2次巻線L2の一端に接続されている。
第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2は、第1スイッチング部25を形成している。第1のスイッチ素子SW1の一端は、第2のスイッチ素子SW2の一端と接続されている。第1のスイッチ素子SW1の他端は、第1のダイオードD2のカソードが接続されている。第1のダイオードD2のアノードは、基準電圧端子E1に接続されている。第2のスイッチ素子SW2の他端は、第2のダイオードD3のカソードが接続されている。第2のダイオードD3のアノードは、基準電圧端子E1に接続されている。
第3のスイッチ素子SW3及び第4のスイッチ素子SW4は、第2スイッチング部26を形成している。第3のスイッチ素子SW3の一端は、変圧器Tの1次巻線L1の他端に接続され、第3のスイッチ素子SW3の他端は、基準電圧端子E2に接続されている。
第4のスイッチ素子SW4の一端は、変圧器Tの2次巻線L2の他端に接続され、第4のスイッチ素子SW4の他端は、基準電圧端子E2に接続されている。
第3のダイオードD4のアノードは、変圧器Tの1次巻線L1の他端に接続され、第3のダイオードD4のカソードは、第3電圧側ポートOUTに接続されている。
第4のダイオードD5のアノードは、変圧器Tの2次巻線L2の他端に接続され、第4のダイオードD5のカソードは、第3電圧側ポートOUTに接続されている。
スイッチ素子SW1〜SW5のそれぞれには、例えば大電流及び高耐圧が可能なIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が用いられる。スイッチ素子SW1〜SW5はコレクタ、エミッタ、ベースの端子を有する。また各スイッチ素子SW1〜SW5のコレクタ・エミッタ間にはエミッタからコレクタに向かって順方向のダイオードが並列に設けられている。つまり、スイッチ素子SW1〜SW5は、フライホイールダイオード付IGBTである。なお、高速・高周波対応が必要とされる場合等には、必要に応じて、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を使用してもよい。さらに、スイッチ素子として高耐圧・耐環境特性を有するSiCトランジスタやGaNトランジスタ等を使用してもよい。
[3.DC/DCコンバータの動作]
ここでは、第1の実施形態に係るDC/DCコンバータ12の動作を、3−1.入力ポート切替動作、3−2.昇圧時のスイッチング動作、3−3.降圧時のスイッチング動作に分けて、図3〜図7を参照(適宜図1及び図2参照)して説明する。
<3−1.入力ポート切替動作>
DC/DCコンバータ12は、2入力1出力型の電力変換器であり、第1電圧側ポートIN1の電圧を昇圧する動作と、第2電圧側ポートIN2の電圧を降圧する動作とを異なるタイミングで実行する。このために、制御装置24(図1参照)は、DC/DCコンバータ12の電流遮断用スイッチ素子SW5にオン・オフ制御信号を与える。この電流遮断用スイッチ素子SW5へのオフ制御信号は、第1電圧側ポートIN1の電圧を昇圧する動作を行うために電流遮断用スイッチ素子SW5をオフ状態に保持し続けておく信号であり、昇圧動作時に用いられる。
また、電流遮断用スイッチ素子SW5へのオン制御信号は、第2電圧側ポートIN2の電圧を降圧する動作を行うために電流遮断用スイッチ素子SW5をオン状態に保持し続けておく信号であり、主として降圧動作時に用いられる。ここで、電流遮断用スイッチ素子SW5をオン状態に保持し続けておく信号は、第3電圧側ポートOUTからの電流を第2電圧側ポートIN2に回生する場合(回生時)にも用いられる。なお、DC/DCコンバータ12は、逆流防止用ダイオードD1を備えているので、回生電流が第1電圧側ポートIN1へ逆流することを防止できる。
主として入力ポート切替動作を行うため、制御装置24は、電流遮断用スイッチ素子SW5のオン・オフ動作を制御して、第2電圧側ポートIN2から第3電圧側ポートOUTヘの電流の通電・遮断を切り替える。具体的には、電流遮断用スイッチ素子SW5をオンしたときに第2電圧側ポートIN2から第3電圧側ポートOUTに電流を流す。また、電流遮断用スイッチ素子SW5をオフしたときにこの電流を遮断する。また、DC/DCコンバータ12は、逆流防止用ダイオードD1を備えているので、電流遮断用スイッチ素子SW5をオンしたときに流れる電流は、第1電圧側ポートIN1へ逆流することを防止できる。以下、電流遮断用スイッチ素子SW5がオフ状態のときのスイッチング動作と、オン状態のときのスイッチング動作について順次説明する。
<3−2.昇圧時のスイッチング動作>
ここでは、昇圧時のスイッチング動作に用いるゲート信号のタイミングチャートに合わせて時刻別にDC/DCコンバータ12の動作について詳述する。
≪3−2−1.昇圧時のゲート信号≫
昇圧時には、制御装置24(図1参照)は、第2スイッチング部26(図2参照)の第3のスイッチ素子SW3及び第4のスイッチ素子SW4にオン・オフ制御信号を与える。この第3のスイッチ素子SW3及び第4のスイッチ素子SW4へのオン・オフ制御信号とは、第3のスイッチ素子SW3をオン状態にさせるときに、反対に第4のスイッチ素子SW4をオフ状態にさせる制御信号である。また、第4のスイッチ素子SW4をオン状態にさせるときに、反対に第3のスイッチ素子SW3をオフ状態にさせる制御信号である。つまり、第3のスイッチ素子SW3と第4のスイッチ素子SW4の動作を反転させる制御信号である。
本実施形態では、制御装置24(図1参照)は、第3のスイッチ素子SW3及び第4のスイッチ素子SW4に対して、一例として、図3(a)に示す波形のゲート信号を所定のタイミングで出力することとした。第3のスイッチ素子SW3及び第4のスイッチ素子SW4へのゲート信号は同じ周期及び同じデューティのパルス波形の信号であり、かつ、第3のスイッチ素子SW3及び第4のスイッチ素子SW4が同時にオンにならないように位相はずらして設定されている。例えば、第3のスイッチ素子SW3の周期は、時刻t1〜t5までの時間であり、第4のスイッチ素子SW4の周期である時刻t3〜tまでの時間と同じである。また、この例では、ゲート信号がONである期間を示すデューティを、いずれも周期の25%の時間とした。
これらのゲート信号によって第3のスイッチ素子SW3及び第4のスイッチ素子SW4は交互にオン・オフ動作を繰り返す。第3のスイッチ素子SW3及び第4のスイッチ素子SW4のオン動作時間を決めるデューティは、同時のオン状態を避けるため、50%以下で任意に変化させることが可能である。これにより、第3電圧側ポートOUTに出力される電圧V3は、第1電圧側ポートIN1に入力する電圧V1の1〜2倍の範囲で昇圧される。図3(a)に示す波形のゲート信号に対応した全スイッチの動作状態は表1の通りである。表1では、時刻t3〜t4、時刻t4〜t5、時刻t5〜t6、時刻t6〜t7の4つの区間を例示した。
Figure 0004764499
すなわち、電流遮断用スイッチ素子SW5は常時オフの状態であり、第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2は常時オンの状態であり、第3のスイッチ素子SW3及び第4のスイッチ素子SW4は、動作を反転させて交互にオン・オフ動作を繰り返す。以下、表1に示した4つの区間に応じた動作を説明する。
≪3−2−2.時刻t3〜t4までの期間の動作≫
図3(a)及び表1に示すように、時刻t3〜t4までの期間では、第3のスイッチ素子SW3が「オフ」の状態、第4のスイッチ素子SW4は「オン」の状態である。そして、第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2は常時オン状態であることから、図4(a)に実線の矢印で示すように、第1電圧側ポートIN1から、逆流防止用ダイオードD1及び第2のスイッチ素子SW2を経由して、インダクタL12及び変圧器Tの2次巻線L2に励磁電流が流れる。このとき変圧器Tの2次巻線L2に電圧が発生し、相互誘導作用に基づき1次巻線L1に励起電流が流れる。このときインダクタL11及びL12には、磁気エネルギが蓄積される。
また、この励起電流は、図4(a)に破線の矢印で示すように、第3のダイオードD4を介して第3電圧側ポートOUTに流れる。この励起電流によって平滑コンデンサC2は充電され、その結果、第3電圧側ポートOUTには励起電流に基づき直流電圧V3が出力される。また、直流電圧V3は、インダクタL11に基づく誘導起電力と、変圧器Tの1次巻線L1及び2次巻線L2による誘導起電力との和の分だけ、入力電圧V1よりも大きくなる。DC/DCコンバータ12は、設定されたデューティにより、入力電圧V1を1〜2倍の範囲で所望の値に昇圧することができる。
≪3−2−3.時刻t4〜t5までの期間の動作≫
図3(a)及び表1に示すように、時刻t4〜t5までの期間では、第3のスイッチ素子SW3も第4のスイッチ素子SW4も共に「オフ」の状態である。そして、第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2は常時オン状態である。この場合、インダクタL11,L12に蓄積された磁気エネルギにより、図4(b)に実線の矢印で示すように、第1電圧側ポートIN1から、逆流防止用ダイオードD1及び第2のスイッチ素子SW2を経由して、インダクタL12及び変圧器Tの2次巻線L2に電流が流れ、第4のダイオードD5を介して第3電圧側ポートOUTに流れる。
同様に、インダクタL11,L12に蓄積された磁気エネルギにより、図4(b)に破線の矢印で示すように、第1電圧側ポートIN1から、逆流防止用ダイオードD1及び第1のスイッチ素子SW1を経由して、インダクタL11及び変圧器Tの1次巻線L1に電流が流れ、第3のダイオードD4を介して第3電圧側ポートOUTに流れる。その結果、第3電圧側ポートOUTには直流電圧V3が出力される。
≪3−2−4.時刻t5〜t6までの期間の動作≫
図3(a)及び表1に示すように、時刻t5〜t6までの期間では、第3のスイッチ素子SW3が「オン」の状態、第4のスイッチ素子SW4は「オフ」の状態である。そして、第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2は常時オン状態であることから、図5(a)に実線の矢印で示すように、第1電圧側ポートIN1から、逆流防止用ダイオードD1及び第1のスイッチ素子SW1を経由して、インダクタL11及び変圧器Tの1次巻線L1に電流が流れる。このとき変圧器Tの1次巻線L1に電圧が発生し、相互誘導作用に基づき2次巻線L2に励起電流が流れる。このときインダクタL11及びL12には、磁気エネルギが蓄積される。また、この励起電流は、図5(a)に破線の矢印で示すように、第4のダイオードD5を介して第3電圧側ポートOUTに流れる。その結果、第3電圧側ポートOUTには直流電圧V3が出力される。
≪3−2−5.時刻t6〜t7までの期間の動作≫
図3(a)及び表1に示すように、時刻t6〜t7までの期間では、各スイッチの状態は、時刻t4〜t5までの期間と同じである。したがって、時刻t6〜t7までの期間の動作は、図5(b)に示すように、時刻t4〜t5までの期間の動作と同様なので説明を省略する。なお、図5(b)では、矢印の線種を直前の期間に合わせて表示した。
<3−3.降圧時のスイッチング動作>
ここでは、降圧時のスイッチング動作に用いるゲート信号のタイミングチャートに合わせて時刻別にDC/DCコンバータ12の動作について詳述する。
≪3−3−1.降圧時のゲート信号≫
降圧時には、制御装置24(図1参照)は、第1スイッチング部25(図2参照)の第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2にオン・オフ制御信号を与える。この第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2へのオン・オフ制御信号とは、第1のスイッチ素子SW1をオン状態にさせるときに第2のスイッチ素子SW2を反対にオフ状態にさせる制御信号である。また、第2のスイッチ素子SW2をオン状態にさせるときに第1のスイッチ素子SW1を反対にオフ状態にさせる制御信号である。つまり、このオン・オフ制御信号は、第1のスイッチ素子SW1と第2のスイッチ素子SW2の動作を反転させる制御信号である。
本実施形態では、制御装置24(図1参照)は、第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2に対して、一例として、図3(b)に示す波形のゲート信号を所定のタイミングで出力することとした。第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2へのゲート信号は同じ周期及び同じデューティのパルス波形の信号であり、かつ、第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2が同時にオンにならないように位相はずらして設定されている。例えば、第1のスイッチ素子SW1の周期は、時刻t1〜t5までの時間であり、第2のスイッチ素子SW2の周期である時刻t3〜tまでの時間と同じである。また、この例では、ゲート信号がONである期間を示すデューティを、いずれも周期の25%の時間とした。
これらのゲート信号によって第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2は交互にオン・オフ動作を繰り返す。第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2のオン動作時間を決めるデューティは、同時のオン状態を避けるため、50%以下で任意に変化させることが可能である。これにより、第3電圧側ポートOUTに出力される電圧V3は、第2電圧側ポートIN2に入力する電圧V1の0.5〜1倍の範囲で降圧される。図3(b)に示す波形のゲート信号に対応した全スイッチの動作状態は表2の通りである。表2では、時刻t1〜t2、時刻t2〜t3、時刻t3〜t4、時刻t4〜t5の4つの区間を例示した。
Figure 0004764499
すなわち、電流遮断用スイッチ素子SW5は常時オンの状態であり、第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2は、動作を反転させて交互にオン・オフ動作を繰り返し、第3のスイッチ素子SW3及び第4のスイッチ素子SW4は常時オフの状態である。
≪3−3−2.時刻t1〜t2までの期間の動作≫
図3(b)及び表2に示すように、時刻t1〜t2までの期間では、第1のスイッチ素子SW1が「オン」の状態、第2のスイッチ素子SW2は「オフ」の状態である。そして、第3のスイッチ素子SW3及び第4のスイッチ素子SW4は常時オフ状態であることから、図6(a)に実線の矢印で示すように、第2電圧側ポートIN2から第1のスイッチ素子SW1を経由して、インダクタL11及び変圧器Tの1次巻線L1に流れる電流(励磁電流)は、第3のダイオードD4を介して第3電圧側ポートOUTに流れる。このとき変圧器Tの1次巻線L1に電圧が発生し、相互誘導作用に基づき2次巻線L2に励起電流が流れる。このときインダクタL11及びL12には、磁気エネルギが蓄積される。
また、この励起電流は、図6(a)に破線の矢印で示すように、第4のダイオードD5を介して第3電圧側ポートOUTに流れる。この励起電流によって平滑コンデンサC2は充電され、その結果、第3電圧側ポートOUTには励起電流に基づき直流電圧V3が出力される。また、直流電圧V3は、インダクタL12に基づく誘導起電力と、変圧器Tの1次巻線L1及び2次巻線L2による誘導起電力との和の分だけ、入力電圧V2よりも小さくなる。DC/DCコンバータ12は、設定されたデューティにより、入力電圧V2を0.5〜1倍の範囲で所望の値に降圧することができる。
≪3−3−3.時刻t2〜t3までの期間の動作≫
図3(b)及び表2に示すように、時刻t2〜t3までの期間では、第1のスイッチ素子SW1も第2のスイッチ素子SW2も共に「オフ」の状態である。そして、第3のスイッチ素子SW3及び第4のスイッチ素子SW4は常時オフ状態である。この場合、インダクタL11,L12に蓄積された磁気エネルギにより、図6(b)に実線の矢印で示すように、基準電圧端子E1から第1のダイオードD2を経由して、インダクタL11及び変圧器Tの1次巻線L1に電流が流れ、第3のダイオードD4を介して第3電圧側ポートOUTに流れる。同様に、インダクタL11,L12に蓄積された磁気エネルギにより、図6(b)に破線の矢印で示すように、基準電圧端子E2から第2のダイオードD3を経由して、インダクタL12及び変圧器Tの2次巻線L2に電流が流れ、第4のダイオードD5を介して第3電圧側ポートOUTに流れる。その結果、第3電圧側ポートOUTには直流電圧V3が出力される。
≪3−3−4.時刻t3〜t4までの期間の動作≫
図3(b)及び表2に示すように、時刻t3〜t4までの期間では、第1のスイッチ素子SW1が「オフ」の状態、第2のスイッチ素子SW2は「オン」の状態である。そして、第3のスイッチ素子SW3及び第4のスイッチ素子SW4は常時オフ状態であることから、図7(a)に実線の矢印で示すように、第2電圧側ポートIN2から第2のスイッチ素子SW2を経由して、インダクタL12及び変圧器Tの2次巻線L2に流れる電流(励磁電流)は、第4のダイオードD5を介して第3電圧側ポートOUTに流れる。このとき変圧器Tの2次巻線L2に電圧が発生し、相互誘導作用に基づき1次巻線L1に励起電流が流れる。このときインダクタL11及びL12には、磁気エネルギが蓄積される。また、この励起電流は、図7(a)に破線の矢印で示すように、第3のダイオードD4を介して第3電圧側ポートOUTに流れる。その結果、第3電圧側ポートOUTには直流電圧V3が出力される。
≪3−3−5.時刻t4〜t5までの期間の動作≫
図3(b)及び表2に示すように、時刻t4〜t5までの期間では、各スイッチの状態は、時刻t2〜t3までの期間と同じである。したがって、時刻t4〜t5までの期間の動作は、図7(b)に示すように、時刻t2〜t3までの期間の動作と同様なので説明を省略する。なお、図7(b)では、矢印の線種を直前の期間に合わせて表示した。
[4.電力供給システムの動作]
ここでは、電力供給システム1の搭載された燃料電池車両の動作状態を、4−1.燃料電池の起動時、4−2.燃料電池の起動直後、4−3.燃料電池車両の通常走行時、4−4.燃料電池車両の加速走行時及び最大出力走行時、4−5.回生電力発生時に分けて、燃料電池車両の動作状態と給電との関係について図8〜図12を参照(適宜図1〜図7参照)して説明する。
以下では、燃料電池3の第1電圧のことを「FC電源電圧」、DC/DCコンバータ11の出力する第4電圧のことを「負荷給電FC電圧」、2次電池4の第2電圧のことを「バッテリ電圧」、補機系統5の第3電圧のことを「補機系統電圧」とそれぞれ呼称する。
<4−1.燃料電池の起動時>
燃料電池3の起動時には、燃料電池3はまだ発電していないので、まず2次電池4からの電力で燃料電池用補機を動かす必要がある。そこで、図8に示すように、DC/DCコンバータ12によりバッテリ電圧(例えば400〜600[V])を補機系統電圧(例えば300[V])まで降圧させる。
そのために、制御装置24(図1参照)は、DC/DCコンバータ12の電流遮断用スイッチ素子SW5(図2参照)をオンさせ続ける制御信号と、第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2(図2参照)をオン・オフ動作させるためのゲート信号をDC/DCコンバータ12に出力する。このとき、制御装置24からの制御信号に応じてDC/DCコンバータ12は、降圧動作をする。そして、具体的には、「2次電池4→第2のバス17→接続点21→DC/DCコンバータ12→第2の給電経路23→補機系統5」の経路で電流が流れる。
これにより、補機系統5において、2次電池4から給電されたエアポンプ(エアコンプレッサ)6(図1参照)は、エア(圧縮した空気)を燃料電池3へ圧送して燃料電池3を起動する。このとき、DC/DCコンバータ11は動作させないので、この電流が燃料電池3に逆流することもない。
<4−2.燃料電池の起動直後>
燃料電池3の起動後の間もないときにおいて、燃料電池3が充分に発電するようになったら、燃料電池3からの電力でエアポンプ6(図1参照)等の燃料電池用補機を動かす段階に移行する。この場合、燃料電池3が発電を開始してから、発電量検知手段14によって、燃料電池3の出力電圧等を検知し、続いて、制御装置24(図1参照)によって、燃料電池3からの電圧を出力可能であると判定すると、DC/DCコンバータ12の電流遮断用スイッチ素子SW5(図2参照)をオフする制御信号を出力する。なお、このとき、DC/DCコンバータ12の第1のスイッチ素子SW1及び第2のスイッチ素子SW2(図2参照)をオン・オフ動作させるためのゲート信号も停止する。これにより、2次電池4からエアポンプ6への電力供給が停止する。
続いて、図9に示すように、DC/DCコンバータ12がFC電源電圧(150〜300[V])を、補機系統電圧(300[V])まで昇圧して補機系統5に供給する。そのために、制御装置24(図1参照)は、DC/DCコンバータ12の電流遮断用スイッチ素子SW5(図2参照)をオフさせ続ける制御信号と、第3のスイッチ素子SW3及び第4のスイッチ素子SW4(図2参照)をオン・オフ動作させるためのゲート信号をDC/DCコンバータ12に出力する。このとき、制御装置24からの制御信号に応じてDC/DCコンバータ12は、昇圧動作をする。そして、具体的には、「燃料電池3→第1のバス16→接続点19→DC/DCコンバータ12→第2の給電経路23→補機系統5」の経路で電流が流れる。なお、この図9に示す状態では、DC/DCコンバータ11は停止している。
そして、制御装置24は、燃料電池3からモータ2を駆動して走行できるだけの出力が取れており、かつ、発電が安定していると判定したら、補機系統5の図示しない低電圧バッテリの電力消費を抑えるため、燃料電池3の電力でエアポンプ6等の燃料電池用補機を駆動する。これにより、燃料電池3から給電されたエアポンプ6(図1参照)は、エア(圧縮した空気)を燃料電池3へ圧送する。なお、制御装置24(図1参照)による判定前には、補機系統5において図示しない低電圧バッテリ及びDC/DCコンバータからの給電によりエアポンプ6等を駆動している。
また、燃料電池3の起動時(燃料電池3の発電量が不充分であるとき)や燃料電池3の起動後の間もないときに(起動時等に)、走行する必要がある場合には、並行して、2次電池4からモータ2に電力供給する。具体的には、図11(a)に示すように「2次電池4→第2のバス17→接続点20→第1の給電経路22→インバータ13→モータ2」の経路で電流が流れる。これにより、燃料電池3の起動時であっても、あるいは、燃料電池3の起動後の間もないときであっても、燃料電池車両は走行可能となる。ここで、起動時等に走行する必要がある場合とは、起動時等に運転者(利用者)の出力要求がある場合のことである。なお、アクセルが踏まれたときに制御装置24により運転者の出力要求があると判定される。
<4−3.燃料電池車両の通常走行時>
燃料電池3の起動後、通常走行時には、図9に示す状態から、図10に示す状態に移行させる。まず、図9に示す状態において、制御装置24によって、走行に必要な電力を燃料電池3が発電可能な状態であると判定すると、燃料電池3からDC/DCコンバータ11を介してインバータ13に電力供給し、モータ2を駆動する。具体的には、「燃料電池3→第1のバス16→DC/DCコンバータ11→第1の給電経路22→インバータ13→モータ2」の経路で電流が流れる。ここで、DC/DCコンバータ11によりFC電源電圧を昇圧し、負荷給電FC電圧がバッテリ電圧(例えば400〜600[V])よりも少し高くなるように設定すると、燃料電池3からモータ2へ流れる電流が大きくなり、燃料電池3による電力がメインの給電モード(FC給電モード)となる。
このとき、例えば、蓄電量検知手段15により2次電池4の蓄電量が第1の所定値よりも低いことを検知した場合に、制御装置24(図1参照)によって、DC/DCコンバータ11の昇圧率を増加させ、負荷給電FC電圧を、バッテリ電圧(例えば400〜600[V])よりもさらに高くなるように設定する。ここで、第1の所定値は、例えば、燃料電池3の再起動時に必要な電力に相当する蓄電量の値である。
このように負荷給電FC電圧をバッテリ電圧よりもさらに高くなるように設定すると、モータ2の駆動中(走行中)であっても、図10(b)に示すように、燃料電池3による電力により2次電池4を充電することができる。具体的には、「燃料電池3→第1のバス16→DC/DCコンバータ11→接続点20→第2のバス17→2次電池4」の経路で電流が流れる。
<4−4.燃料電池車両の加速走行時及び最大出力走行時>
燃料電池3の起動後、加速する必要がある場合として、最大出力走行時には、図10(a)に示す状態から、図11(b)に示す状態に移行させる。まず、図11(a)に示す状態において、制御装置24(図1参照)によって、DC/DCコンバータ11の昇圧率を増加させ、負荷給電FC電圧を、バッテリ電圧(例えば400〜600[V])と同じになるように設定する。この場合、2次電池4からモータ2へ流れる電流と、燃料電池3からモータ2へ流れる電流とが拮抗するので、図11(b)に示すように、燃料電池3と2次電池4の両方から同様にモータ2へ電流が流れる。これにより、急な加速要求で燃料電池3による発電の増加が間に合わずに足りない電力を2次電池4から供給できる。また、燃料電池3の最大発電量以上の最大出力走行時には、燃料電池3と2次電池4の両方の電力を加えた最大の電力を出力できる。
<4−5.回生電力発生時>
燃料電池3の起動後、回生時には、負荷であるモータ2の回転数を減速制御(回生ブレーキ動作)し、負荷側の電圧が上昇した場合に、負荷側の電圧を降圧して、入力側にエネルギを還す。そして、回生電力が比較的多い場合や2次電池4が満充電である場合には、制御装置24(図1参照)によって、インバータ13を制御し、回生電圧をバッテリ電圧(例えば400〜600[V])と同じ電圧にすると共に、DC/DCコンバータ12の電流遮断用スイッチ素子SW5(図2参照)をオンさせる制御信号を出力する。これにより、回生電圧がバッテリ電圧と同じ電圧になるので、2次電池4が充放電を停止する。また、DC/DCコンバータ12が降圧動作をするので、回生電力が補機系統5に供給される。
ここで、例えば、蓄電量検知手段15により2次電池4の蓄電量が第2の所定値よりも高いことを検知した場合に、2次電池4が満充電であると判定することができる。この第2の所定値は、例えば、回生時電力を受け入れる程度のマージンがない場合の蓄電量の値である。
そして、回生時において、制御装置24(図1参照)の前記した出力信号により、具体的には、図12に示すように、「モータ2→インバータ13→第1の給電経路22→接続点20→接続点21→DC/DCコンバータ12→第2の給電経路23→補機系統5」の経路で電流が流れる。そのため、補機系統5において、例えば、エアポンプ6(図1参照)等が回生電力を消費する。なお、回生時に補機系統5に供給される電力が必要以上に多い場合には、例えば、制御装置24によって、エアポンプ6を効率の悪い動作領域で動作させるなど電力消費を促進するために敢えて非効率な運転を行うことで対処できる。
回生時には、DC/DCコンバータ11は動作を停止しており、このため、DC/DCコンバータ11が逆流防止機能を果たすので、回生電力が燃料電池3へ逆流することはない。また、ブレーキ信号を用いることで回生電力が発生したか否かを容易に判定できる。例えば、ブレーキを踏んでいるときやアクセルを離したときに回生モードであると判定できる。
また、回生電力が比較的少ない場合や2次電池4が満充電ではない場合、モータ2からの電力を2次電池4へ回生することもできる。このようにモータ2からの電力を2次電池4へ回生する際には、制御装置24によって、インバータ13を制御し、回生電圧を、バッテリ電圧(例えば400〜600[V])よりも高くすることで、2次電池4への充電を行う。具体的には、「モータ2→インバータ13→第1の給電経路22→接続点20→第2のバス17→2次電池4」の経路で電流が流れる。
[5.第1実施形態のDC/DCコンバータの変圧器の構成例]
ここでは、第1実施形態のDC/DCコンバータ12の変圧器Tの構成例を、5−1.変圧器の第1の具体例、5−2.変圧器の第2の具体例に分けて説明する。
<5−1.変圧器の第1の具体例>
次に、第1実施形態のDC/DCコンバータ12の磁気部品である変圧器T(図2参照)の第1の具体例(変圧器T1)について図13を参照して説明する。
変圧器T1(T)は、コア30に分離巻線31が巻き回しされて構成される。ここで、分離巻線31は、図13(a)に示すように、1次巻線L1となる巻線31aを、同じく2次巻線L2となる巻線31bの上に積層して組み立てられている。なお、巻線31a,31bには端子32が設けられている。
コア30は、図13(b)に示すように、分離巻線31の上下に設けられた基部33と、2つの基部33の間に設けられた磁脚部34とを備えている。図13(b)は図13(a)示す変圧器T1(T)のA−A線に沿った縦断面矢視図である。
磁脚部34は、1次巻線L1及び2次巻線L2が発生する磁束による閉磁路を形成する部分である。基部33は、磁脚部34を固定し、この磁脚部34と共に閉磁路を形成する。磁脚部34は、1次巻線L1及び2次巻線L2が巻き回しされた中脚部35と、中脚部35と横並びに形成された外脚部36とを備える。
変圧器T1は、1次巻線L1と2次巻線L2とが個別に整然と積層されているために、発生する磁束が分散することなく実装密度を向上することができる。したがって、DC/DCコンバータ12において、この変圧器T1を用いることで、磁気部品を構成する変圧器Tを小型・軽量化することができる。
<5−2.変圧器の第2の具体例>
次に、第1実施形態のDC/DCコンバータ12の磁気部品である変圧器T(図2参照)の第2の具体例(変圧器T2)について図14を参照して説明する。
DC/DCコンバータ12において変圧器Tは、1次巻線L1及び2次巻線L2の巻線数が同じである。そこで、変圧器T2(T)は、コア40にバイファイラ巻線41を巻き回しして構成した。ここで、バイファイラ巻線41は、図14(a)に示すように、1次巻線L1となる巻線41aと、同じく2次巻線L2となる巻線41bとが交互に積み重なるよう巻き回して組み立てられている。つまり、バイファイラ巻線41は、1次巻線と2次巻線とを1周ずつ同時に巻き回したような構造となっている。なお、巻線41a,41bには端子42が設けられている。
コア40は、図14(b)に示すように、バイファイラ巻線41の上下に設けられた基部43と、2つの基部43の間に設けられた磁脚部44とを備えている。図14(b)は図14(a)に示す変圧器T2(T)のB−B線に沿った縦断面矢視図である。
磁脚部44は、1次巻線L1及び2次巻線L2が発生する磁束による閉磁路を形成する部分である。基部43は、磁脚部44を固定し、この磁脚部44と共に閉磁路を形成する。磁脚部44は、1次巻線L1及び2次巻線L2が巻き回しされた中脚部45と、中脚部45と横並びに形成された外脚部46とを備える。
変圧器T2は、1次巻線L1と2次巻線L2とが交互に積み重なるように整然と積層されているために、より直流残留磁束が低減され、よりコアを小型化して実装密度を向上することができる。したがって、DC/DCコンバータ12において、この変圧器T2を用いることで、磁気部品を構成する変圧器Tを小型・軽量化することができる。
[6.第2実施形態のDC/DCコンバータの構成]
本発明の第2実施形態に係るDC/DCコンバータ12Bは、図15に示すように、変圧器T3がインダクタL11,L12の機能を備えている点が、図2に示したDC/DCコンバータ12と相違している。その他の構成は同様なので説明を省略する。なお、DC/DCコンバータ12Bの等価回路と、DC/DCコンバータ12の等価回路とは、同様であるが、変圧器T3の構造は、変圧器T(T1,T2)の構造とは明確に異なる。以下、変圧器T3の構造を詳述する。
[7.第2実施形態のDC/DCコンバータの変圧器の構成例]
次に、第2実施形態のDC/DCコンバータ12Bの磁気部品である変圧器T3の具体例について図16及び図17を参照して説明する。図16(a)は、変圧器T3の斜視図を示し、図16(b)は、図16(a)にて矢印100で示す方向(正面)から見た変圧器T3を示している。また、図17(a)は、図16(b)にて矢印105で示す方向(上面)から見た変圧器T3を示し、図17(b)は、図17(a)にて矢印106で示す方向(右側面)から見た変圧器T3を示している。
変圧器T3は、トランスとしての機能と、インダクタとしての機能とを複合した変圧器である。以下では、7−1.変圧器T3の構成、7−2.インダクタとしての機能、7−3.トランスとしての機能について順次説明する。
<7−1.変圧器の構成>
変圧器T3は、図16(a)及び図16(b)に示すように、等価的にトランス60と、インダクタL11,L12とで構成されている。このうち、トランス60は、トランス用コア61に対して、1次巻線L1となる巻線62aと、2次巻線L2となる巻線62bとが分離して巻き回しされて構成されている。
1次巻線L1と2次巻線L2とは、トランス用コア61を介して磁気的に結合し、略同巻数比で逆巻き結線に接続されている。ここでは、巻線62aは、図16(a)にて図中下から上に右ねじを進める方向に巻かれ、巻線62bは、図16(a)にて図中上から下に右ねじを進める方向に巻かれているものとして説明する。また、巻線62aには、符号101で示す矢印の方向に電流が流れ、巻線62bには、符号102の矢印で示す方向に電流が流れるものとする。
インダクタL11は、インダクタ用第1コア71と、インダクタ用第3コア73と、これらインダクタ用第1コア71及びインダクタ用第3コア73に巻き回しされた巻線62aとで構成されている。同様に、インダクタL12は、インダクタ用第2コア72と、インダクタ用第4コア74と、これらインダクタ用第2コア72及びインダクタ用第4コア74に巻き回しされた巻線62bとで構成されている。
巻線62aはトランス用コア61の外側へ延設され、この巻線62aの延設部をインダクタ用第1コア71及びインダクタ用第2コア72(以下、インダクタ用コア71,72という)に巻回している。同様に、巻線62bはトランス用コア61の外側へ延設され、この巻線62bの延設部をインダクタ用第3コア73及びインダクタ用第4コア74(以下、インダクタ用コア73,74という)に巻回している。インダクタ用コア71,72は、トランス用コア61を挟んで、インダクタ用コア73,74の反対側に配置されている。なお、インダクタL11をインダクタ用コア71またはインダクタ用コア73で構成し、インダクタL12をインダクタ用コア72またはインダクタ用コア74で構成することもできる。巻線62a,62bは、図17(a)に示すように、入出力側に端子63を有する。また、インダクタ用コア71,72,73,74とトランス用コア61との間には、隣接する磁束を分離するため隙間G1が形成されている。また、図16に示すように、インダクタ用コア71,72の間及びインダクタ用コア73,74の間には、上下に位置する磁束を分離するため、同様に隙間が形成されている。
トランス用コア61は、図17(b)に示すように、巻線62a,62bの上下に設けられた基部64と、2つの基部64の間に設けられた磁脚部65とを備えている。
磁脚部65は、巻線62a,62bが発生する磁束による閉磁路を形成する部分である。基部64は、磁脚部65を固定し、この磁脚部65と共に閉磁路を形成する。磁脚部65は、巻線62a,62bが巻き回しされた中脚部66と、中脚部66と横並びに形成された外脚部67とを備える。
このように、変圧器T3は、トランス用コア61と巻線62a,62bからなるトランス60の基本的構造において、巻線62a,62bをトランス用コア61から外側に延設させ、当該コイル延設部を利用してインダクタ用コア71,72,73,74を付設し、2つのインダクタL11,L12を付加するようにしたものである。
<7−2.インダクタとしての機能>
図16(a)に示すように巻線62aに符号101の矢印で示す方向に電流が流れると、インダクタ用第1コア71には、図16(b)に符号103の矢印で示す方向に磁束が発生する。また、別のタイミングにて、図16(a)に示すように巻線62bに符号102の矢印で示す方向に電流が流れると、インダクタ用第2コア72には、図16(b)に符号104の矢印で示す方向に磁束が発生する。
すなわち、インダクタ用コア71,73は、巻線62aに電流が流れるときに磁気エネルギを生じさせ、巻線62aとインダクタ用コア71,73とによりインダクタL11として機能する部分が形成される。また、インダクタ用コア72,74は、巻線62bに電流が流れるときに磁気エネルギを生じさせ、巻線62bとインダクタ用コア72,74とによりインダクタL12として機能する部分が形成される。これら巻線62a,62bにおける図17(a)に示した斜線領域81は、巻線62a,62bの各巻線において電流が流れたとき、インダクタ用コア71,72での磁束の発生に主として寄与する領域である。同様に、図17(a)に示した斜線領域83は、巻線62a,62bの各巻線において電流が流れたとき、インダクタ用コア73,74での磁束の発生に主として寄与する領域である。
<7−3.トランスとしての機能>
図16(a)に示すように巻線62aに符号101の矢印で示す方向に電流が流れると、トランス用コア61には、図17(b)に符号107,108の矢印で示す方向に磁束が発生する。また、別のタイミングにて、図16(a)に示すように巻線62bに符号102の矢印で示す方向に電流が流れると、トランス用コア61には、図17(b)に符号109,110の矢印で示す方向に磁束が発生する。
トランス用コア61に磁束が発生すると、巻線62aと巻線62bとの間において磁気的な相互作用が生じ、変圧作用が生ずる。このように2つの巻線62a,62bとトランス用コア61とによって、トランス60として機能する部分が形成される。これら巻線62a,62bにおける図17(a)に示した斜線領域82,84は、巻線62a,62bの各巻線において電流が流れたとき、トランス用コア61での磁束の発生に主として寄与する領域である。
このように変圧器T3は、トランス60の巻線62a,62bをインダクタL11,L12のコイルとして共通化し、トランス60の巻線62a,62bにインダクタ用コア71,72,73,74を付設するだけで、トランス60とインダクタL11,L12を一体構造体として実現したものである。DC/DCコンバータ12Bにおいて、この変圧器T3を用いることで、インダクタL11、インダクタL12としての機能とトランス60としての機能を含む変圧器T3を小型・軽量化することができる。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る電力供給システム1によれば、DC/DCコンバータ12によって、燃料電池3及び2次電池4からモータ2(負荷)へ給電するメイン系統と、補機系統5へ給電するサブ系統とを接続しているので、補機系統5のエアポンプ6やエアコンディショナ8として、燃料電池3や2次電池4の電圧に合わせた仕様電圧の装置に汎用の電装品を用いることができ、そのため、電力供給システム1のコストを低減することができる。
また、本発明の実施形態に係るDC/DCコンバータ12は、第1電圧側ポートの入力電圧を昇圧する動作と、第2電圧側ポートIN2の入力電圧を降圧する動作とを異なるタイミングで実行するので、2つの入力電圧が互いに異なる電圧範囲であっても、昇圧率と降圧率とを調整することで、いずれの入力電圧に対しても一定の電圧値の電圧を安定に出力することができる。したがって、電力供給システム1にように、2つの直流電源である燃料電池3及び2次電池4からモータ2に電力を供給する電力供給システムに対してこのDC/DCコンバータ12を適用することで、電力供給システムを安定に運転することができる。
また、本発明の実施形態に係るDC/DCコンバータ12は、電力供給システム1に適用したときに、燃料電池3の起動時には、2次電池4からのバッテリ電圧を降圧するスイッチングを行い、燃料電池3の起動後に充分な発電量を確保したときに降圧動作を停止し、燃料電池3のFC電源電圧を昇圧する。そのため、電力供給システム1において、DC/DCコンバータ12の接続位置に、DC/DCコンバータ12の昇高圧動作を代用する降圧専用器及び昇圧専用器の2つのDC/DCコンバータを用いることも可能である。このように2個のDC/DCコンバータを一体化して電力供給システム1に適用した場合には、2個のDC/DCコンバータを一体化しても同時には動作しないので、例えば、平滑コンデンサC2(図2参照)や、ヒートシンク、電圧センサ、電流センサ等の付属部品を共用することができる。ただし、インダクタL11,L12及び変圧器T(または変圧器T3)の磁気部品が、2個のDC/DCコンバータそれぞれに必要となる。これに対して、本発明の実施形態に係るDC/DCコンバータ12は、降圧専用器及び昇圧専用器の2つのDC/DCコンバータと同じように2つの機能を果たすと共に、これと比べて磁気部品の部品点数を低減することができる。つまり、DC/DCコンバータ12を用いることで、システムのコストを低減することができる。
以上、本発明のDC/DCコンバータ及びそれを用いた電力供給システムの好ましい実施形態について説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態の電力供給システム1では、補機系統5の第3電圧の値V3が、燃料電池3の第1電圧の最大値V1(max)以上であり、かつ、2次電池4の第2電圧の最小値V2(min)よりも低いものとして説明したが、第1電圧、第2電圧及び第3電圧間の電圧値V1,V2,V3の大小関係は、これに限定されるものではない。例えば、2次電池4の第2電圧の最小値V2(min)は、燃料電池3の第1電圧の最大値V1(max)及び補機系統5の第3電圧の値V3よりも大きいという条件だけでもよい。また、燃料電池3の第1電圧の最大値V1(max)は、2次電池4の第2電圧の最小値V2(min)よりも小さいという条件だけでも構わない。
また、本実施形態の電力供給システム1は、発電量検知手段14及び蓄電量検知手段15を備えるベストモードで説明したが、発電量検知手段14のみを備える構成としてもよいし、いずれも備えていない構成とすることも可能である。
また、本実施形態の電力供給システム1は、負荷であるモータ2に対して、インバータ13を介して直交変換して電力を給電するものとしたが、電力供給システムにおいて、インバータ13を介さずに負荷に給電することもできる。また、負荷はモータに限らず、例えば発電機でもよい。
また、本実施形態の電力供給システム1は、燃料電池車両に搭載されるものとしたが、本発明の電力供給システムが搭載される移動体は、陸上の移動体に限らず、例えば、水上や水中の移動体であってもよい。さらに、本発明の電力供給システムは、移動体に搭載することが必須ではなく、例えば、固定配置された家庭用燃料電池システム等の燃料電池を用いた種々の給電システムにも利用することができる。
また、本実施形態のDC/DCコンバータ12は、異なるタイミングで入力する2つの電圧が互いに異なる電圧範囲であっても、いずれの入力電圧に対しても一定の電圧値の電圧を安定に出力することができるので、2入力1出力の電力変換を行うシステムであれば、燃料電池と2次電池とを直流電源として電力を供給するシステム以外にも勿論適用することができる。
1 電力供給システム
2 モータ(負荷)
3 燃料電池
4 2次電池
5 補機系統
6 エアポンプ(燃料電池用補機)
7 降圧器
8 エアコンディショナ(車室内用空調機)
9 車両補機
10 電圧調整器
11 DC/DCコンバータ(第1の電力変換器)
12 DC/DCコンバータ(第2の電力変換器)
13 インバータ
14 発電量検知手段
15 蓄電量検知手段
16 第1のバス
17 第2のバス
18 第3のバス
19,20,21 接続点
22 第1の給電経路
23 第2の給電経路
24 制御装置
25 第1のスイッチング部
26 第2のスイッチング部
30,40 コア
31 分離巻線
31a,41a 巻線(1次巻線)
31b,41b 巻線(2次巻線)
32,42,63 端子
33,43,64 基部
34,44,65 磁脚部
35,45,66 中脚部
36,46,67 外脚部
41 バイファイラ巻線
61 トランス用コア
62a 巻線(1次巻線)
62b 巻線(2次巻線)
71 インダクタ用第1コア
72 インダクタ用第2コア
IN1 第1電圧側ポート
IN2 第2電圧側ポート
OUT 第3電圧側ポート
E1,E2 基準電圧端子
SW1 第1のスイッチ素子
SW2 第2のスイッチ素子
SW3 第3のスイッチ素子
SW4 第4のスイッチ素子
SW5 電流遮断用スイッチ素子
L1 1次巻線
L2 2次巻線
L11 第1インダクタ
L12 第2インダクタ
T(T1,T2) 変圧器
T3 変圧器
D1 逆流防止用ダイオード
D2 第1のダイオード
D3 第2のダイオード
D4 第3のダイオード
D5 第4のダイオード
C0,C1,C2 平滑コンデンサ

Claims (21)

  1. 入力ポートである第1電圧側ポート及び第2電圧側ポートと、出力ポートである第3電圧側ポートと、入出力共通の基準電圧端子と、複数のスイッチ素子と、コアと該コアに巻き回しされた1次巻線及び2次巻線を有する変圧器とを備えるDC/DCコンバータであって、
    前記第1電圧側ポートにアノードが接統された逆流防止用ダイオードと、
    前記第2電圧側ポートに一端が接統された電流遮断用スイッチ素子と、
    前記電流遮断用スイッチ素子の他端に一端が接続された第1のスイッチ素子と、
    前記逆流防止用ダイオードのカソードに一端が接続された第2のスイッチ素子と、
    前記第1のスイッチ素子の他端に一端が接続された前記1次巻線と、
    前記第2のスイッチ素子の他端に一端が接続された前記2次巻線と、
    前記第1のスイッチ素子の他端にカソードが接続され、アノードが前記基準電圧端子に接続された第1のダイオードと、
    前記第2のスイッチ素子の他端にカソードが接続され、アノードが前記基準電圧端子に接続された第2のダイオードと、
    前記1次巻線の他端にアノードが接続され、カソードが前記第3電圧側ポートに接続された第3のダイオードと、
    前記2次巻線の他端にアノードが接続され、カソードが前記第3電圧側ポートに接続された第4のダイオードと、
    前記1次巻線の他端に一端が接続され、他端が前記基準電圧端子に接続された第3のスイッチ素子と、
    前記2次巻線の他端に一端が接続され、他端が前記基準電圧端子に接続された第4のスイッチ素子と、
    を備えたことを特徴とするDC/DCコンバータ。
  2. 制御装置から前記電流遮断用スイッチ素子にオン・オフ制御信号を与え、
    前記電流遮断用スイッチ素子のオン・オフ動作を制御して、前記第2電圧側ポートから前記第3電圧側ポートヘの電流の通電・遮断を切り替えることを特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータ。
  3. 制御装置から前記電流遮断用スイッチ素子にオフ制御信号を与え、
    前記電流遮断用スイッチ素子をオフにした状態で、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子をオンにし、前記第3のスイッチ素子と前記第4のスイッチ素子のそれぞれのオン・オフ動作を交互に制御して前記第1電圧側ポートから前記第3電圧側ポートヘの昇圧動作を行うことを特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータ。
  4. 制御装置から前記電流遮断用スイッチ素子にオン制御信号を与え、
    前記電流遮断用スイッチ素子をオンにした状態で、前記第3のスイッチ素子及び前記第4のスイッチ素子をオフにし、前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子のそれぞれのオン・オフ動作を交互に制御して前記第2電圧側ポートから前記第3電圧側ポートヘの降圧動作を行うことを特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータ。
  5. 前記変圧器は磁気相殺型変圧器であって、
    前記1次巻線と前記2次巻線とは、コアを介して磁気的に結合し、略同巻数比で逆巻き結線に接続され、
    前記コアは、
    前記1次巻線及び2次巻線が巻き回しされ、該巻線が発生する磁束による閉磁路を形成する磁脚部と、
    前記磁脚部を固定し該磁脚部とともに閉磁路を形成する基部と、を有し、
    前記磁脚部は、
    前記1次巻線及び前記2次巻線が巻き回しされた中脚部と、
    前記中脚部と横並びに形成された外脚部とを備えることを特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータ。
  6. 前記第1のスイッチ素子と前記1次巻線との間に設けられた第1のインダクタと、
    前記第2のスイッチ素子と前記2次巻線との間に設けられた第2のインダクタと、をさらに有することを特徴とする請求項5記載のDC/DCコンバータ。
  7. 前記変圧器は磁気相殺型変圧器であって、
    前記1次巻線と前記2次巻線とは、コアを介して磁気的に結合し、略同巻数比で逆巻き結線に接続され、
    前記コアは、
    前記1次巻線及び2次巻線が交互に積み重なるよう巻き回しされ、該巻線が発生する磁束による閉磁路を形成する磁脚部と、
    前記磁脚部を固定し該磁脚部とともに閉磁路を形成する基部と、を有し、
    前記磁脚部は、
    前記1次巻線及び前記2次巻線が巻き回しされた中脚部と、
    前記中脚部と横並びに形成された外脚部とを備えることを特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータ。
  8. 前記変圧器は、インダクタとトランスの複合型の磁気相殺型変圧器であって、
    前記1次巻線と前記2次巻線とは、トランス用コアを介して磁気的に結合し、略同巻数比で逆巻き結線に接続され、
    前記トランス用コアは、
    前記1次巻線及び2次巻線が巻き回しされ、該巻線が発生する磁束による閉磁路を形成する磁脚部と、
    前記磁脚部を固定し該磁脚部とともに閉磁路を形成する基部と、を有し、
    前記磁脚部は、
    前記1次巻線及び前記2次巻線が巻き回しされた中脚部と、
    前記中脚部と横並びに形成された外脚部とを備え、
    前記1次巻線は前記トランス用コアの外側へ延設され、当該1次巻線の延設部をインダクタ用第1コアに巻回し、
    前記2次巻線は前記トランス用コアの外側へ延設され、当該2次巻線の延設部をインダクタ用第2コアに巻回したことを特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータ。
  9. 前記電流遮断用スイッチ素子は、フライホイールダイオード付IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であることを特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータ。
  10. 前記第1〜第4のスイッチ素子は、フライホイールダイオード付IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であることを特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータ。
  11. 前記電流遮断用スイッチ素子は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であることを特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータ。
  12. 前記第1〜第4のスイッチ素子は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であることを特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータ。
  13. 直流電源としての燃料電池から出力する第1電圧を昇圧した後に第1の給電経路から負荷に給電すると共に、別の直流電源としての2次電池から出力する第2電圧を前記第1の給電経路から前記負荷に並列に給電可能な電力供給システムであって、
    前記燃料電池及び前記2次電池から並列給電可能な第2の給電経路に接続され、第3電圧で駆動する燃料電池用補機を少なくとも含む補機系統と、
    前記燃料電池と前記負荷への第1の給電経路との間に接続され前記燃料電池の第1電圧の電圧値を1倍以上に昇圧して第4電圧の電圧値に変換する第1の電力変換器と、
    請求項1ないし請求項12のいずれか一項に記載のDC/DCコンバータから成る第2の電力変換器と、
    を備え、
    前記第2の電力変換器は、
    前記第1電圧側ポートに前記燃料電池が接続され、
    前記第2電圧側ポートに前記2次電池が接続され、
    前記第3電圧側ポートに前記補機系統の第2の給電経路が接続され、
    前記燃料電池の第1電圧の電圧値を1倍以上に昇圧して前記第3電圧と同じ電圧値に変換する動作と、前記2次電池の第2電圧の電圧値を1倍以下に降圧して前記第3電圧と同じ電圧値に変換する動作とを異なるタイミングで実行することを特徴とする電力供給システム。
  14. 前記燃料電池の第1電圧の最大値は、前記2次電池の第2電圧の最小値よりも小さいことを特徴とする請求項13に記載の電力供給システム。
  15. 前記2次電池の第2電圧の最小値は、前記燃料電池の第1電圧の最大値及び前記補機系統を駆動させる第3電圧の値よりも大きいことを特徴とする請求項13に記載の電力供給システム。
  16. 前記補機系統を駆動させる第3電圧の値は、前記燃料電池の第1電圧の最大値以上であり、かつ、前記2次電池の第2電圧の最小値よりも低いことを特徴とする請求項13に記載の電力供給システム。
  17. 前記補機系統は、さらに、
    少なくとも車両の灯火類を含む車両補機と、
    前記補機系統への第2の給電経路と前記車両補機との間に接続され前記第3電圧の電圧値を降圧して前記車両補機の最大電圧である第5電圧の電圧値に変換する降圧器と、
    を備えることを特徴とする請求項16に記載の電力供給システム。
  18. 前記補機系統は、さらに、
    前記第3電圧で駆動する車室内用空調機を含むことを特徴とする請求項16に記載の電力供給システム。
  19. 前記燃料電池の起動時において、
    前記第2の電力変換器の前記電流遮断用スイッチ素子をオンすることによって、前記2次電池の第2電圧を降圧して前記燃料電池用補機へ電力を供給することを特徴とする請求項13に記載の電力供給システム。
  20. 前記燃料電池の発電量を検知する発電量検知手段をさらに有し、
    前記燃料電池が発電を開始し、前記燃料電池用補機を駆動可能な程度の電力を発電していることを検知した場合に、前記2次電池の第2電圧を降圧して前記燃料電池用補機へ供給する前記第2の電力変換器の前記電流遮断用スイッチ素子をオフにすることを特徴とする請求項13に記載の電力供給システム。
  21. 前記燃料電池の発電量を検知する発電量検知手段と、
    前記2次電池の蓄電量を検知する蓄電量検知手段と、をさらに有し、
    前記燃料電池が前記負荷を駆動可能な程度の電力を発電していることを前記発電量検知手段により検知し、かつ、前記2次電池の蓄電量が所定値よりも高いことを前記蓄電量検知手段により検知し、さらに、前記負荷からの電力回生が生じた場合に、前記第2の電力変換器の前記電流遮断用スイッチ素子をオンすることによって、当該回生電力の電圧を前記補機系統を駆動させる第3電圧まで降圧し、降圧した回生電力を前記第2の給電経路を介して前記補機系統へ給電することを特徴とする請求項13に記載の電力供給システム。
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