JP4764215B2 - ポリ塩化ビフェニル類の定量方法およびこれに用いるアンプル - Google Patents

ポリ塩化ビフェニル類の定量方法およびこれに用いるアンプル Download PDF

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Description

本発明は、ポリ塩化ビフェニル類の定量方法に関し、詳しくは疎水性試料に含まれるポリ塩化ビフェニル類を定量する方法に関する。また、本発明は、当該方法に好適に用いられるアンプルに関する。
トランスなどに使用されている絶縁油などの疎水性試料に含まれるポリ塩化ビフェニル類
〔以下、PCB類と略称することがある。〕を定量するに際しては、PCB類の定量に妨
害となる共存物質を予め除去することが必要であるが、このような共存物質には、カラム
クロマトグラフ処理などの通常の処理方法だけでは分離が困難なものもある。このため、
非特許文献1〔平成12年12月28日厚生省告示第633号で改正された平成4年7月
3日厚生省告示第192号の別表第二「特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物に係
る基準の検定方法」〕に記載された、いわゆる公定法では、疎水性試料を濃硫酸と液−液
接触させて処理する操作を繰り返したのちに、共存物質を上記カラムクロマトグラフ処理
などの処理方法により除去する方法が開示されており、また、濃硫酸に代えて遊離SO3濃度25質量%の発煙硫酸を用いて疎水性試料を処理する方法も知られている。濃硫酸または発煙硫酸と液−液接触させたのちの疎水性試料は、分液操作により濃硫酸または発煙硫酸から分離され、かかる処理方法により、疎水性試料に含まれる分離困難な妨害物質を除去することができる。
しかし、液−液接触させたのちの疎水性試料を濃硫酸または発煙硫酸から分離する操作を
繰り返すことは煩雑である。
一方、比較的短時間で、簡便に、妨害物質を除去しうる方法としては、疎水性試料を、珪藻土からなる多孔質担体に濃硫酸単独を含浸させた濃硫酸含浸珪藻土と接触させる方法が知られており、特許文献1〔特開2001−116723号公報第9頁の段落番号0082〕には、この濃硫酸含浸珪藻土を充填したカラムに、疎水性試料を通過させたのちに、シリカゲルカラムクロマトグラフ処理を行うことにより、妨害物質の除去を図っている。
しかし、濃硫酸単独を用いる従来の分解方法では、PCB類との分離が困難な妨害物質を
十分に除去することができないという問題があった。
平成12年12月28日厚生省告示第633号で改正された平成4年7月3日厚生省告示第192号の別表第二「特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物に係る基準の検定方法」 特開2001−116723号公報第9頁の段落番号0082
そこで本発明者らは、疎水性試料に含まれ、PCB類の定量に妨害となる共存物質を、簡
便な操作で、十分に除去して、PCB類を定量しうる方法を開発するべく鋭意検討した結
果、本発明に至った。
すなわち本発明は、PCB類を含む疎水性試料中のPCB類を定量するに際し、前処理工程として、以下の工程を含むことを特徴とする前記PCB類の定量方法を提供するものである。
(1)多孔質担体に発煙硫酸が含浸されてなる発煙硫酸含浸担体がアンプルに収容されてなる携帯密封容器を開封する工程
(2)前記発煙硫酸含浸担体をカラムに充填する工程
(3)前記疎水性試料を、該カラムに充填された前記発煙硫酸含浸担体と接触させる工程
また、本発明は、当該定量方法に好適な、上記の発煙硫酸含浸担体が封入されてなるアンプルを提供するものである。
本発明の方法によれば、発煙硫酸を用いるので、疎水性試料に含まれる上記妨害物質を十分に除去することが可能となり、また、発煙硫酸含浸担体が携帯密閉容器に収容されているので、分析対象となる疎水性試料の採取現場においても、容易に処理することが可能となる。
本発明の方法に適用される疎水性試料は、疎水性の液体試料であって、例えばトランス、
コンデンサーなどの電気機器に絶縁、冷却などのために封入されて使用される絶縁油、該
絶縁油を分解処理して得られる分解処理油などの油性試料が挙げられる。かかる油性試料
は希釈されることなくそのまま用いられてもよいし、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどのような疎水性溶媒で希釈されて用いられてもよい。
また、疎水性試料としては、例えば焼却炉から排出される煤塵、燃え殻、土壌から採取さ
れる土質試料などの固形試料、雨水、排水などの水質試料などから、n−ヘキサン、トル
エンなどのような疎水性溶媒により抽出されたPCB類を含む疎水性溶液も挙げられる。
固形試料や水質試料から疎水性溶媒によりPCB類を抽出するには、例えば固形試料また
は水質試料を上記のような疎水性溶媒と接触させればよい。
固形試料または水質試料から疎水性溶媒によりPCB類を抽出することにより得られた疎
水性溶媒抽出液は、そのまま疎水性試料として用いてもよいが、通常は、PCB類と共に
抽出される他の共存物質を分離するために、n−ヘキサン、トルエンなどの疎水性溶媒抽
出液からPCB類を極性有機溶媒でさらに抽出し、得られた極性有機溶媒抽出液からPC
B類を疎水性溶媒に転溶させる。かかる極性有機溶媒としては、例えばジメチルスルホキ
シド、アセトニトリル、メタノール、n−メチルピロリドンなどが挙げられる。極性有機
溶媒抽出液から疎水性溶媒に転溶させるには、例えば極性有機溶媒抽出液に水を加えたの
ち、疎水性溶媒により抽出すればよい。
本発明の方法で用いる発煙硫酸含浸担体は、多孔質担体に発煙硫酸が含浸されてなるもの
である。多孔質担体としては、例えば珪藻土、活性アルミナ、シリカゲル、ゼオライト、
珪酸マグネシウム(フロリジル)、活性炭、ポーラスグラファイトカーボンなどが挙げら
れる。
多孔質担体として好ましくは、BET比表面積250m2/g〜450m2/g、さらには250m2/g〜350m2/g、細孔容積1.4cm3/g〜2.6cm3/g、さらには1.6cm3/g〜2.6cm3/gのシリカゲルが用いられる。
発煙硫酸は、濃硫酸に三酸化硫黄〔SO3〕ガスを吸収させたものである。
多孔質担体として上記BET比表面積および上記細孔容積のシリカゲルを用いる場合、発煙硫酸の遊離SO3濃度は、妨害となる物質を十分に除去しうる点で通常5質量%以上、好ましくは15質量%以上であり、PCB類を精度よく定量しうる点で、通常40質量%以下、好ましくは30質量%以下である。
多孔質担体として上記BET比表面積および上記細孔容積のシリカゲル以外のものを用いる場合、発煙硫酸の遊離SO3濃度は、妨害となる物質を十分に除去しうる点で通常5質量%以上、好ましくは7質量%以上であり、PCB類を精度よく定量しうる点で、通常15質量%以下、好ましくは12質量%以下である。
一般に市販されている発煙硫酸の遊離SO3濃度は10質量%〜60質量%であるので、本発明で規定する遊離SO3濃度の発煙硫酸は、例えば市販の発煙硫酸に、濃硫酸、すなわちH2SO4濃度98質量%以上の硫酸を加えて希釈する方法、市販の発煙硫酸または濃硫酸に三酸化硫黄ガスを吹き込んで吸収させる方法などにより調製することができる。なお、発煙硫酸の遊離SO3濃度は、JIS K8741に従って測定することができる。
かかる発煙硫酸の多孔質担体に対する含浸量は、多孔質担体に含浸されて保持されうる量であればよく、多孔質担体として上記BET比表面積および上記細孔容積のシリカゲルを用いる場合は、このシリカゲルに対して通常0.5質量倍〜5質量倍であり、含浸された発煙硫酸がほとんど滲み出さず、また粒子同士が互いに粘着せず、粉末状で流動性の発煙硫酸シリカゲルとなって、カラムへの充填が容易である点で、好ましくは2.5質量倍以下である。
多孔質担体として上記BET比表面積および上記細孔容積のシリカゲル以外のものを用いる場合は、発煙硫酸の含浸量は多孔質担体に対して通常0.5質量倍〜3質量倍である。
本発明の定量方法で用いられる発煙硫酸含浸担体が収容されている携帯密封容器としては、発煙硫酸に対して不活性であり、当該担体を密封し得るものである。
かかる容器としては、その内面がガラスライニング、フッ素樹脂加工になどによりコーティングされているシリンダー型の密封容器、アンプルなどが挙げられ、入手が容易であり、また軽量で取り扱いが容易である点で、アンプルが好ましい。
密封アンプルは、上記の発煙硫酸含浸担体がアンプルに密封されてなるものであり、例えば投入口が開いたアンプルに、多孔質担体および発煙硫酸を投入し、投入口を封止することにより調製することができる。多孔質担体および発煙硫酸は、あらかじめ混合されていてもよいし、それぞれ独立にアンプルに投入されたのち、アンプルを振とうすることにより撹拌して混合してもよい。
アンプルとしては、通常は内容物の確認が容易であり、開封が容易である点で、ガラス製のものが用いられる。
次いで、アンプルなどの携帯密封容器を開封し、密封されていた発煙硫酸含浸担体をカラムに充填する。
上記BET比表面積および上記細孔容積のシリカゲルに、このシリカゲルに対して2.5質量倍以下の発煙硫酸が含浸されてなる発煙硫酸含浸担体は、流動性の粉末状であるので、アンプルからカラムへの移し替えが容易である点で、好ましい。
本発明の方法において、前記の疎水性試料と前記の発煙硫酸含浸担体との接触は、代表的には、疎水性試料を、発煙硫酸含浸担体が充填されたカラムを通過させればよい。
疎水性試料を発煙硫酸含浸シリカゲルと接触させる際の接触温度は、通常0℃〜50℃程度である。接触時間は、通常1分〜20分程度であり、定量の精度に優れ、効率的に測定できる点で、3分〜10分が好ましい。
疎水性試料の粘度によっては、そのままでは発煙硫酸含浸シリカゲルカラムを通過させることが困難な場合もあるが、このような場合には、適宜、疎水性試料を、例えばn−ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの疎水性溶媒の溶液として通過させてもよいし、発煙硫酸含浸シリカゲルカラムに疎水性試料を戴置したのち、さらに疎水性溶媒を流下させることにより希釈させながら通過させてもよい。
疎水性溶媒試料は、あらかじめ脱水されていることが好ましい。脱水させるには、例えば
乾燥剤と接触させればよく、発煙硫酸含浸担体カラムとして、その上流側にさらに乾燥剤
を充填した2層構成のカラムを用い、疎水性試料が、この乾燥剤層を通過することにより脱水されてから、発煙硫酸含浸担体層を通過するように構成してもよいし、発煙硫酸含浸担体カラムの上流側に、別途、乾燥剤を充填した乾燥剤カラムを接続して、疎水性試料が、乾燥剤カラムを通過したのちに、発煙硫酸含浸担体カラムを通過するように構成してもよい。乾燥剤として通常は、無水硫酸ナトリウムなどのような発煙硫酸および濃硫酸に対して不活性な乾燥剤が用いられる。
このようにして発煙硫酸含浸担体と接触したのちの疎水性試料を、例えばシリカゲルカラ
ムクロマトグラフ処理することにより、妨害物質を除去することができる。シリカゲルカ
ラムクロマトグラフ処理には、通常、カラムにシリカゲルが充填されたシリカゲルカラムが用いられ、該カラムは通常、発煙硫酸含浸担体カラムの下流側に接続されて用いられる。
このような処理操作を施したのちの疎水性試料は、必要に応じて、例えば溶媒留去などの方法により濃縮されてもよい。
なお、上記の処理操作ののち、疎水性試料に残存する他の共存物質は、必要に応じて更に、通常のカラムクロマトグラフ法などの精製処理を付することにより、除去することができる。
例えば上記他の共存物質のうち親油性のものは、疎水性試料に含まれるPCB類を極性有
機溶媒で抽出し、得られた極性溶媒抽出液を、親油性吸着剤を充填剤とするカラムクロマ
トグラフ処理することにより、PCB類と分離することができる。極性有機溶媒としては
、上記したと同様のものが挙げられる。親油性吸着剤とは、少なくとも表面が油性の物質
と親和性のある材料で構成された固形の吸着剤であって、通常は粒状のものが用いられる
。かかる親油性吸着剤としては、例えばカラムクロマトグラフ用充填剤、固相抽出用充填
剤、逆相液体クロマトグラフィーのカラム充填剤として広く用いられているものが挙げら
れ、例えばジーエルサイエンス社からカラムクロマト充填剤「C18」、米国ウォーター
ズ(Waters)社から「SEP−PAK−C18」、「SEP−PAK−tC18」
、「SEP−PAK−Vac tC18」などの商品名で市販されているものを用いるこ
とができる。
かかるカラムクロマトグラフ処理は、例えば極性有機溶媒抽出液を、親油性吸着剤を充填したカラムを流下させることにより行われる。流下後の極性溶媒抽出液は、必要に応じて濃縮してもよい。
親油性吸着剤によりカラムクロマトグラフ処理したのちの極性有機溶媒抽出液に、他の共存物質として親水性のものが含まれる場合には、例えば極性有機溶媒抽出液に含まれるPCB類を疎水性溶媒に転溶させることにより、これを除去することができる。極性有機溶媒抽出液に含まれるPCB類を疎水性溶媒に転溶させるには、例えば極性有機溶媒抽出液に水を加えたのち、疎水性溶媒で抽出すればよい。
このようにして転溶させた転溶液は、必要に応じ、これを多層シリカゲルカラムクロマト処理することにより、残存する共存物質を除去することができる。かかる多層シリカゲルカラムクロマトグラフ処理は、例えばカラムに無処理のシリカゲル、水酸化カリウム被覆シリカゲル、硫酸被覆シリカゲルなどのシリカゲル充填剤が充填された多層構成の多層シリカゲルカラムに転溶液を通過させることにより行われる。通過後の転溶液は、溶媒留去などの方法により濃縮してもよい。
上述の前処理を施した後、PCB類を定量する方法は特に限定されるものではなく、例えばガスクロマトグラフ−質量分析法(GC−MS法)、検出器として電子捕獲型検出器(ECD)を用いるガスクロマトグラフ法であるGC(ECD)法、ゲルパーミエーションクロマトグラフにより分取したフラクションからGC(ECD)法により定量するGPC−GC(ECD)法などが挙げられる。
発煙硫酸中のSO3は蒸散し易いため、発煙硫酸含浸担体は前処理工程の直前にカラムに充填することが望ましいが、本発明の方法によれば、予め調製された発煙硫酸含浸担体をアンプルに密封された状態で運搬できるので、例えば疎水性試料の採取現場におけるPCB類の定量に本発明の方法は好適である。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例によって限定されるものではない。
なお、各実施例で用いたシリカゲルのBET比表面積は、MICROMETRICS社製「流動式比表面積自動測定装置 Flow Sorb 2300」を用いて一点法により測定した。
細孔容積は、MICROMETRICS社製社製「自動ポロシメーター オートポアIII 9420」を用いて細孔半径0.001μm〜100μmの範囲の細孔容積として求めた。
実施例1
〔模擬絶縁油の調製〕
市販の絶縁油にPCB類を加えて模擬絶縁油を調製した。この模擬絶縁油1gあたりに含まれるPCB類の含有量を非特許文献1〔平成12年12月28日厚生省告示第633号で改正された平成4年7月3日厚生省告示第192号の別表第二「特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物に係る基準の検定方法」〕に従って測定したところ、第1表に示すとおりであった。
第 1 表
━━━━━━━━━━━
3塩素体 390ng
4塩素体 320ng
5塩素体 250ng
6塩素体 180ng
7塩素体 130ng
8塩素体 30ng
───────────
合計 1300ng
━━━━━━━━━━━
〔発煙硫酸含浸シリカゲル密封アンプルの作製〕
BET比表面積252m2/g、細孔容積2.58cm2/gのシリカゲルを250℃で一晩乾燥させた。このシリカゲル1質量部に対し、遊離SO3濃度25質量%の発煙硫酸〔和光純薬工業社製、試薬一級〕2質量部を天秤ではかりとり、密栓容器中で20分間以上振とうして、内容物を十分に混合した。内容物は、互いに固着していない流動性の粉末状であった。この発煙硫酸含浸シリカゲル2gを、一端を溶封した内径5mm、長さ146mmのガラス管に投入し、開口部を溶封して発煙硫酸含浸シリカゲル密封アンプルを作製した。
〔模擬絶縁油の前処理〕
容量10mLのポリプロピレン製ディスポシリンジをカラムとして用い、その底部にガラス繊維ろ紙〔ADVANTEC社製、GA−100〕を敷き、シリカゲル〔和光純薬工業社製、「ワコーゲルDX」〕0.5gを充填した。
次に、上記で作製した発煙硫酸含浸シリカゲル密封アンプルの一端をアンプルカッターで切断、開封し、発煙硫酸含浸シリカゲルの全量をアンプルから流出させてシリカゲルの上部に積層した。さらに、無水硫酸ナトリウム〔和光純薬工業社製、「残留農薬試験用」〕0.5gを充填して、発煙硫酸含浸シリカゲルカラムを調製した。
このカラムに、上から、上記で調製した模擬絶縁油590μL(0.5g相当)を加え、n−ヘキサン〔和光純薬工業社製、「ダイオキシン類測定用」〕200μLを添加して5分間静置した。
次にn−ヘキサン〔和光純薬工業社製、「ダイオキシン類測定用」〕15mLを添加し、シリンジの底部から、内容積30mLのナスフラスコに溶出液を回収した。この溶出液にはPCBが含まれている。この溶出液にPCB内部標準物質〔Wellington社製、「MBP−GC Solution Mixture of 1312−PCBs」〕40μLを添加し、ロータリーエバポレーターで減圧濃縮した後、内容積25mLの分液ロートに移した。
〔カラムクロマトグラフ処理〕
上記で濃縮液を移した後の分液ロートに、ジメチルスルホキシド3.2mLを加え、10分間振とうしたのち静置し、分液してジメチルスルホキシド抽出液を得る操作を3回行い、得られた抽出液を合わせ、直列に接続された2本のtC18カラム〔Waters社製、「Sep−Pak Vac tC18 3cc」〕に加えて通過させた。
流下液の全量に、36%塩酸〔和光純薬工業社製、残留農薬試験用〕を純水で2倍容積に希釈した希塩酸〔18%塩酸〕12mLを加えて混合したのち、n−ヘキサン6mLで溶媒抽出を行い、得られたn−ヘキサン抽出液を多層シリカゲルカラムに加えたのち、n−ヘキサン90mLで展開し、初流分20mLを除いて後流分を採取した。なお、この多層シリカゲルカラムとしては、内径15mmのガラスカラムに、n−ヘキサンを用いた湿式充填により、下流側から充填剤として、無処理シリカゲル1g、2%水酸化カリウム被覆シリカゲル3g、無処理シリカゲル1g、44%硫酸被覆シリカゲル10g、無処理シリカゲル5g、無水硫酸ナトリウム2gをこの順で充填したものを用いた。
採取した後流分の全量をロータリーエバポレーターにより30℃にて1mLまで濃縮し、さらに、乾燥窒素気流下に溶媒留去して200μLまで濃縮して、n−ヘキサン試料を得た。
〔GC−MS法によるPCB類の定量〕
上記で得たn−ヘキサン試料に、シリンジスパイクとして13Cラベル化7塩化ビフェニル〔Wellington社製、「MBP−170(IUPAC No.170)」、2,2’,3,3’,4,4’,5−ヘプタクロロ[1312]ビフェニル(2,2',3,3',4,4',5-Heptachloro[13C12]biphenyl)〕および13Cラベル化3塩化ビフェニル〔Wellington社製、「MBP−37(IUPAC No.37)」3,4,4’−トリクロロ[1312]ビフェニル(3,4,4'-Trichloro[13C12]biphenyl)〕を加え、ガスクロマトグラフ−二重収束型質量分析装置〔GC−HRMS装置〕により、PCB類を定量し、回収率を求めた。結果を第2表に示す。なお、GC−HRMS法による分析では、共存物質に由来するピークは確認できなかった。
なお、用いたGC−HRMS装置の構成および条件は以下の通りである。
ガスクロマトグラフ部
カラム:キャピラリーカラム〔長さ:60m、内径:0.25mm〕
液相:8%フェニルポリカルボラン〔SGE「HT8−PCB」〕
カラム温度(1塩素体〜4塩素体の分析):n−ヘキサン試料の注入後、90℃を1分保持したのち、20℃/分で200℃まで昇温し、次いで4℃/分で275℃まで昇温し、次いで20℃/分で310℃まで昇温して、同温度を5分間維持する。
カラム温度(5塩素体〜10塩素体の分析):n−ヘキサン試料の注入後、90℃を1分保持したのち、20℃/分で200℃まで昇温し、次いで4℃/分で320℃まで昇温して、同温度を3.5分間維持する。
注入法:スプリットレス法、パージ開始時間0.9分
注入量:1μL
注入口温度:280℃
キャリアガス:ヘリウムガス、1mL/分
インターフェース温度:280℃
質量分析部
イオン化法:EI
イオン源温度:280℃
イオン化エネルギー:35eV
検出モード:SIM法
サイクルタイム:1.0秒以下
実施例2
実施例1で使用した発煙硫酸〔遊離SO3濃度25%〕に代えて、遊離SO3濃度20質量%の発煙硫酸〔関東化学工業社製、「試薬特級」〕を用い、模擬絶縁油の採取量を295μL(0.25g相当)にした以外は実施例1と同様に操作して、GC−HRMS分析を行い回収率を求めた。結果を第2表に示す。なお、GC−HRMS分析では、共存物質に由来するピークは確認できなかった。
実施例3
実施例1で使用した発煙硫酸〔遊離SO3濃度25%〕に代えて、遊離SO3濃度18.5質量%の発煙硫酸を用い、模擬絶縁油の採取量を354μL(0.3g相当)にした。さらにシリンジスパイクとして、13Cラベル化7塩化ビフェニル〔Wellington社製、「MBP−170(IUPAC No.170)」〕だけを用いた以外は実施例1と同様に操作して、ガスクロマトグラフ−四重極型質量分析装置〔GC−QMS装置〕により、PCB類を定量し、回収率を求めた。結果を第2表に示す。なお、GC−QMS法による分析では、共存物質に由来するピークは確認できなかった。
なお、用いたGC−QMS装置の構成および条件は以下の通りである。
ガスクロマトグラフ部
カラム:キャピラリーカラム〔長さ30m、内径0.25mm、膜厚0.25μm〕
液相:5%フェニルメチルシリコン〔J&W社製、「DB−5MS」〕
カラム温度:注入後、90℃を1分保持したのち、16℃/分で200℃まで昇温し、次いで6℃/分で300℃まで昇温して、同温度を5分間維持する。
注入法:スプリットレス法、パージ開始時間1.5分
注入量:1μL
注入口温度:280℃
キャリアガス:ヘリウムガス、1mL/分
インターフェース温度:250℃
質量分析部
イオン化法:EI
イオン源温度:250℃
イオン化エネルギー:70eV
検出モード:SIM法
サイクルタイム:1.0秒以下
実施例4
実施例1で使用した模擬絶縁油に代えて、使用済の絶縁油(トランス油)を用いた以外は実施例1と同様に操作してGC−HRMS分析を行い、回収率を求めた。結果を第2表に示す。なお、GC−HRMS分析では、共存物質に由来するピークは確認できなかった。
第 2 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
遊離SO3濃度 回収率(%)
(質量%) 3塩素体 4塩素体 5塩素体 6塩素体 7塩素体 8塩素体
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 25 46 81 96 94 108 100
実施例2 20 44 88 96 94 100 103
実施例3 18.5 86 115 111 114 108 118
実施例4 25 42 82 94 107 100 −
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例5
使用済の絶縁油3種類について、1gあたりに含まれるPCB類の全含有量を非特許文献1〔平成12年12月28日厚生省告示第633号で改正された平成4年7月3日厚生省告示第192号の別表第二「特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物に係る基準の検定方法」〕に従って測定したところ、第3表に示すとおりであった。
第 3 表
━━━━━━━━━━━━━
絶縁油A 18mg/kg
絶縁油B 28mg/kg
絶縁油C 37mg/kg
━━━━━━━━━━━━━
〔発煙硫酸含浸シリカゲル密封アンプルの調製〕
実施例1で使用した発煙硫酸〔遊離SO3濃度25%〕に代えて、遊離SO3濃度18.5質量%の発煙硫酸を用い、実施例1と同様に操作して発煙硫酸含浸シリカゲル密封アンプルを作製した。
〔絶縁油の前処理〕
絶縁油0.25gをn-ヘキサン〔和光純薬工業社製、「残留農薬・PCB試験用300」〕で希釈し、ゲルパーミエーションクロマトグラフ〔GPC装置〕に注入して、PCB溶出範囲を分取した。この分取液をロータリーエバポレーターで約0.5mLまで減圧濃縮した。
次に、容量5mLのポリプロピレン製ディスポシリンジをカラムとして用い、その底部にガラス繊維ろ紙〔ADVANTEC社製、GA−100〕を敷き、シリカゲル〔和光純薬工業社製、「ワコーゲルDX」〕0.5g、上記で調製した発煙硫酸含浸シリカゲル1g、無水硫酸ナトリウム〔和光純薬工業社製、「残留農薬試験用」〕1gをこの順で充填し発煙硫酸含浸シリカゲルカラムを調製した。
このカラムの上部から、上記で得た試料液を移し入れ、n−ヘキサンを添加し、シリンジの底部から、初めの流出液8mLの溶出液を回収した。この溶出液にはPCBが含まれている。この溶出液に窒素を吹き付けて濃縮し、n−ヘキサンで1mLとした。
〔GC/ECD法によるPCB類の定量〕
上記で得たn−ヘキサン試料液について、ガスクロマトグラフ(ECD検出器付き)〔GC/ECD装置〕により、PCB類を定量し、回収率を求めた。結果を第4表に示す。
また、PCBのピークに近接して出現する夾雑物をPCBと見なし、その残存量を算出した(PCB換算値)。結果を第5表に示す。
なお、用いたGC/ECD装置の構成および条件は以下の通りである。
ガスクロマトグラフ部
カラム:ガラスカラム〔長さ2m、内径3.2mm〕
液相:2%Silicone OV-17 Chromosorb W AW-DMCS 60/80 〔クロマトパッキングスセンター信和化工株式会社製〕
カラム温度: 225℃
注入量:5μL
注入口温度:230℃
キャリアガス:窒素ガス、40mL/分
ECD部
温度:230℃
電流:0.5nA
比較例1
実施例5で使用した発煙硫酸〔遊離SO3濃度10%〕に代えて、濃硫酸〔和光純薬工業社製、濃度98質量%以上、「試薬特級」〕を担体シリカゲルに対して44質量%となるように添加して混合、調製した硫酸含浸シリカゲルを用いた以外は実施例5と同様に操作して、GC/ECD分析を行い、夾雑物の残存量を求めた。結果を第5表に示す。
発煙硫酸含浸シリカゲルは、硫酸含浸シリカゲルに比べPCBのGC/ECD測定で妨害する夾雑物を約40%低減できることが分かる。

第 4 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
遊離SO3濃度 全PCB回収率(%)
(質量%) 絶縁油A 絶縁油B 絶縁油C
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例5 18.5 77 89 76
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第 5 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
遊離SO3濃度 夾雑物(PCB換算値mg/kg)
(質量%) 絶縁油A 絶縁油B 絶縁油C
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例5 18.5 1.6 3.1 4.8
比較例1 0 2.6 5.5 8.5
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Claims (7)

  1. ポリ塩化ビフェニル類を含む疎水性試料中のポリ塩化ビフェニル類を定量するに際し、前
    処理工程として、以下の工程を含むことを特徴とする前記ポリ塩化ビフェニル類の定量方
    法。
    (1)多孔質担体に発煙硫酸が含浸されてなる発煙硫酸含浸担体がアンプルに収容されてな
    る携帯密封容器を開封する工程
    (2)前記発煙硫酸含浸担体をカラムに充填する工程
    (3)前記疎水性試料を、該カラムに充填された前記発煙硫酸含浸担体と接触時間3〜20分で接触させる工程
  2. 携帯密封容器がアンプルである請求項1に記載の定量方法。
  3. 前記発煙硫酸のSO3濃度が5質量%〜40質量%である請求項1または請求項2に記載
    の定量方法。
  4. 前記多孔質担体が、BET比表面積250m2/g〜450m2/g、細孔容積1.4cm
    3/g〜2.6cm3/gのシリカゲルである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定量
    方法。
  5. 発煙硫酸の含浸量が、多孔質担体に対して0.5質量倍〜5質量倍である請求項1〜請求
    項4のいずれかに記載の定量方法。
  6. BET比表面積250m 2 /g〜450m 2 /g、細孔容積1.4cm 3 /g〜2.6cm 3 /gのシリカゲル、該シリカゲルに対して2.5質量倍以下の発煙硫酸が含浸されてなる発煙硫酸含浸担体が封入されているアンプル。
  7. 発煙硫酸の遊離SO 3 濃度が5質量%以上40質量%以下である請求項6に記載のアンプル。
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