JP4761537B2 - 画像生成装置、遊技機、及び画像生成プログラム - Google Patents

画像生成装置、遊技機、及び画像生成プログラム Download PDF

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Description

本発明は、オブジェクトが尾を引く、いわゆるブラー効果を表示させるための画像生成技術に係り、特に画像生成のための処理負荷を軽減するための改良技術に関する。
画像処理技術の一つとして「モーションブラー」という画像処理効果が知られていた。例えば、遊技機の分野においては、特開2003−233828号公報に開示されている(特許文献1)。この公報によれば、所定のフレームにおいて、所定の物体を描画するに際し、当該物体を描画すると共に、当該物体が描画される位置から前フレームで描画された表示位置の方向に所定量ずれた位置に、当該物体の表示画像情報を半透明処理して表示するように処理が実行されるものであった。
このようなモーションブラーをゲーム機の分野で行うものとしては、特開2003−58912号公報に開示されるものがあった(特許文献2)。このようなモーションブラーは、前フレームに表示されていた位置にも物体の表示画像情報を生成し、現フレームにおける新たに位置にも物体の表示画像情報を生成して重ねていた。
特開2003−233828号公報(段落0027、図2,図3) 特開2003−58912号公報
しかしながら、上記従来のモーションブラーを表現する方法は、物体の過去の移動軌跡に沿って物体の表示画像を何重にも重ね書きする必要があった。かかる方法は、モーションブラーを正確に表現することができるという反面、モーションブラーの「尾」が長引くような場合に多数の物体の表示画像を生成し重ねなければならないため、多くの情報と計算が必要となり、処理負担が大きくなるという欠点がある。よって、ハードウェア資源に厳しい制約が課された遊技機やゲーム機においては、効果的なモーションブラーを表現することが難しく、臨場感に乏しいものとなっていた。
本発明は以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、ハードウェア資源に厳しい制約が課されている場合であっても効果的なモーションブラーを表現することが可能な画像生成技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の画像生成装置は、ブラー処理を実行する画像生成装置であって、オブジェクト画像データを記憶する記憶手段と、今回の描画タイミングにおいて描画すべきオブジェクトに、ブラー処理対象となるボーンが含まれる場合、該オブジェクトに対応するオブジェクト画像データから当該ボーンを特定するための対象ボーンデータを抽出する抽出手段と、前回以前の描画タイミングにおいて抽出した前回以前の対象ボーンデータと、今回の描画タイミングにおいて抽出した今回の対象ボーンデータに基づいて、半透明オブジェクト画像を生成する生成手段とを具備することを特徴とする。
かかる構成によれば、今回の描画タイミングにおいて描画すべきオブジェクトに、ブラー処理対象となるボーンが含まれる場合、今回の描画タイミングにおいて抽出した対象ボーンデータと、前回以前の描画タイミングにおいて抽出した対象ボーンデータに基づいて、ブラー処理の「尾」になる半透明オブジェクト画像を生成する(図9参照)。これにより、ハードウェア資源に厳しい制約が課されている場合であっても効果的なモーションブラーを表現することが可能となる。
また、上記構成にあっては、前記ブラー処理対象となるボーンが含まれる場合に、前記オブジェクトに対応するオブジェクト画像データから当該ボーンに対応する色情報を取得する取得手段をさらに具備し、前記生成手段は、前回以前の対象ボーンデータと、今回の対象ボーンデータと、取得された色情報に基づいて、半透明オブジェクト画像を生成する態様が好ましい。
このように、ブラー処理の「尾」になる半透明オブジェクト画像については、今回の対象ボーンの色情報を利用することで、ハードウェア資源により厳しい制約が課されている場合であっても効果的なモーションブラーを表現することが可能となる。
また、本発明に係る画像生成装置は遊技機にも適用可能である。ここで「遊技機」に限定は無いが、例えば回動式遊技機(以下、「スロットマシン」という。)、ぱちんこ機(第一種ぱちんこ機、第二種ぱちんこ機を含む)等を含む。
また本発明の画像生成プログラムは、記憶媒体に格納されて流通されるものである。このような記憶媒体としては、コンピュータに読み取り可能な媒体であり、各種ROM、フラッシュメモリを備えたUSBメモリ、USBメモリ、SDメモリ、メモリスティック、メモリカードや、FD、CD−ROM、DVD−ROM等の物理的な記憶媒体を含む。また広義の記録媒体として、プログラムを伝送可能なインターネット等の伝送媒体をも含むものとする。伝送媒体を通して伝送されたプログラム(ダウンロード)されたプログラムは、そのままメモリに記憶されて、コンピュータに実行されるものだからである。
本発明によれば、ハードウェア資源に厳しい制約が課されている場合であっても効果的なモーションブラーを表現することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態として、遊技場等に設置される遊技機(スロットマシン)に、本発明の画像生成装置(方法)を適用したものを例示する。以下の実施形態は本発明の適応例に過ぎず、本発明は実施形態に限定されず種々に変更して適用することが可能である。
A.本実施形態
本実施形態は、本発明の基本構成に係る画像生成装置を備えた遊技機に関する。
まず筐体構成から説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るスロットマシン10の筐体の前面部は、開閉自在にフロントパネル20が取り付けられている。フロントパネル20の上部に表示機能を有する演出表示装置40が設けられた表示領域となっており、中央部に操作部が設けられている。
筐体上部には、表示機能を有する演出表示装置40が設けられている。演出表示装置40は、例えば液晶パネルを含んで構成されており、種々の演出のための画像や遊技に必要な情報を表示領域に表示可能に構成されている。演出表示装置40には、1つの透明な表示窓21が設けられている。表示窓21の領域には、画像を表示するための液晶や液晶を構成する部材(偏光板など)や液晶を制御する回路などが設けられておらず、光を透過するようになっており、物理的に画像表示できない領域となっている。
筐体内部であって表示窓21を通して視認可能な位置には、3つのリール(回胴)が配置されている。正面から見て左側から、左リール31L、中リール31C、右リール31Rの順番で配置されている。
リール31L、31C及び31Rは、リング状の中空構造に成形されている。リールの外周は、外周面に貼られるリールテープの幅に成形されており、外周面にはリールテープ上に印刷される図柄の形状に合わせて開口が複数設けられている。リールの内部は中空になっており、外周面から延びるフレームで回転軸が支持されている。
リールの外周面には入賞図柄(入賞役を構成する図柄)を印刷したリールテープが各々貼られている。それぞれのリールテープには、例えば21個の図柄が等間隔で配列されて印刷されている。図柄の配列は、リールテープごとに異なるようになっている。リールテープの図柄が、リールの外周面に設けられた開口に対応するようになっている。表示窓21からは、この表示窓を通してリール31L、31C及び31Rが観察されるようになっており、各リール外周面の上下方向で連続する3つの図柄が見えるように表示窓21の大きさが設定されている。図1では、リール群31(リール31L、31C及び31Rのまとまりを意味する)上に示された円が、一つの図柄を示している。
リール31L、31C及び31Rのそれぞれの回転軸には、ステッピングモータ(図示せず)が各々連結されている。このステッピングモータは、リール31L、31C及び31Rを任意の速度で回転させたり、任意の角度(位置)で停止させたりすることが可能になっている。各リールが回転する場合には、リール31L、31C及び31Rの図柄が表示窓21内で上下に移動しているように視認されるようになっている。
リール31L、31C及び31Rの内側には、バックランプ(図示せず)が設けられている。バックランプはリールごとに3個ずつ配置されており、リールが停止した時に表示窓21から見える総計で9個の図柄に対して、リール外周面の開口を通して光を照射するようになっている。
図1に示す表示窓21上の破線は、有効ライン22a、22b及び22cからなる有効ライン群22を示すものである。有効ライン群22は、水平方向の中段の有効ライン22aと、水平方向の上段及び下段の2本の有効ライン22bと、右下がり及び左下がりの斜め方向の2本の有効ライン22cとから構成されている。そして、リール31L、31C及び31Rに付された図柄は、リール31L、31C及び31Rが停止した時に、表示窓21から見える9個の図柄が全てこれらの有効ライン群22上に位置するような間隔で配置されている。
スロットマシン10の筐体の中央部において、演出表示装置40の右下側に当たる位置には、メダル投入口23が設けられている。メダル投入口23からメダルが投入されると、投入されたメダル枚数に応じて有効ライン22a、22b及び22cの1ライン乃至5ラインが有効になるように構成されている。すなわち、投入されたメダルはゲームの対価として徴収され、投入されたメダルが1枚の場合には1つの有効ライン22aが有効になり、2枚のときは水平方向の3つの有効ライン22a及び22bが有効になり、3枚のときはさらに加えて斜め方向の2つの有効ライン22cを含む総計で5つの有効ライン22a〜22cが有効になる。これらの制御は、後述のメインCPU(中央演算装置)51(図2参照)により行われる。例えば、3枚のメダルが投入されている場合には、リール31L、31C及び31Rが停止した時に、少なくとも1つの有効ライン22a〜22cに特定の図柄の組み合わせが停止していれば、その組み合わせに応じた役に入賞したこととなる。
また筐体の中央部には、遊技者によって操作される各種の操作スイッチが設けられている。例えば、本実施形態では、スタートスイッチ41、ストップスイッチ群42及びベットスイッチ群43が設けられている。
スタートスイッチ41は、リール31L、31C及び31Rの回転をスタートさせるときに遊技者が操作するスイッチ、例えばレバーとして構成されている。ストップスイッチ群42は、左リール31Lを停止させるときに操作する左ストップスイッチ42Lと、中リール31Cを停止させるときに操作する中ストップスイッチ42Cと、右リール31Rを停止させるときに操作する右ストップスイッチ42Rとから構成されている。これらのストップスイッチ42L、42C及び42Rは、例えばボタンとして並設されている。
ベットスイッチ群43は、遊技者がクレジット内のメダルを投入する際にベット数(賭数)を指定するスイッチ群であり、1ベット・2ベットスイッチ43a及びMAXベットスイッチ(3ベットスイッチ)43bから構成されている。これらのベットスイッチ43a及び43bも、例えばボタンとして配置されている。1ベット・2ベットスイッチ43aが操作されると、1枚又は2枚のメダルがベットされ(ゲームの対価として徴収され)、MAXベットスイッチ43bが操作されると、最大ベット数である3枚のメダルがベットされる。すなわち、ベットスイッチ群43の操作で指定されるベット数が、クレジットとなっているメダル数から徴収され、クレジットがベット数だけ減算される。
さらに、筐体の下部の中央部には、メダル払出口90が設けられ、メダル払出口90の両側には、スピーカ71が設けられている。遊技(ゲーム)中には、種々の演出、例えばバックランプの点灯、演出表示装置40を用いた画像表示及びスピーカ71からの音声の出力等が行われる。さらに、このような演出として、入賞可能性の告知演出が行われることもある。
これらの構成を有するスロットマシンにおいて実施される通常遊技の概要を簡単に説明する。
スロットマシン10において、遊技者がメダル投入口23からメダルを投入するか、ベットスイッチ群43を操作すると、有効ライン22a〜22cがベット数に応じて有効化される。
ベット数を指定した遊技者がスタートスイッチ41を操作すると、ベット数に応じた役の抽選が行われると共に、リール31L、31C及び31Rが回転し始める。そして、遊技者がストップスイッチ42L、42C及び42Rを操作すると、操作されたボタンに応じてリール31L、31C及び31Rの回転が停止する。このとき、スタートスイッチ41の操作と同時に行われている役の抽選結果が当選であった場合には、有効化されている有効ライン群22上に並ぶ図柄の組み合わせが、予め定められた何らかの役の図柄の組み合わせに一致するようにリールが停止制御され、その入賞役に応じたメダルの払い出し等が行われる。
(システム構成)
次に、スロットマシン10の内部構成等のシステム構成について説明する。
図2は、本発明の実施形態に係るスロットマシン10のシステム構成を示すブロック図である。スロットマシン10の筐体内部には、メイン制御基板50、並びにこのメイン制御基板50に接続されたサブ制御基板60、リール基板11、中央表示基板12及び電源装置基板13が配置されている。
(メイン制御基板50)
メイン制御基板50には、メインCPU51、ROM52、RAM53及びインタフェース回路(I/F回路)54が設けられており、これらはバス55を介して互いに接続されている。
メインCPU51は、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、メインCPU51は、ROM52に記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、これらに基づいてスロットマシン10全体の制御を行う。
ROM52には、メインCPU51に、後述の図6のフローチャートに示すような操作に基づく抽選処理及びその他の遊技の制御に必要なソフトウェアプログラム及びデータ等が記憶されている。また、RAM53は、メインCPU51が各種の制御を行う時に用いられ、データ等を一時的に記憶可能に構成されている。
I/F回路54は、メイン制御基板50と、サブ制御基板60、リール基板11、中央表示基板12及び電源装置基板13との間で行われる信号の送受信の際に、タイミングの制御等を行うようになっている。但し、メイン制御基板50とサブ制御基板60との間では、メイン制御基板50からサブ制御基板60への信号の送信は行われるが、サブ制御基板60からメイン制御基板50への信号の送信は行われないように構成されている。
(サブ制御基板60)
サブ制御基板60には、サブCPU61、ROM62、RAM63、画像制御プロセッサ64、画像データROM65、ビデオRAM66、音源回路67、アンプ68及びインタフェース回路(I/F回路)69が設けられている。サブCPU61、ROM62、制御用RAM63、画像制御プロセッサ64、音源回路67及びI/F回路69はバス70を介して互いに接続されている。また、画像データROM65及びビデオRAM66は画像制御プロセッサ64に接続され、アンプ68は音源回路67に接続されている。
サブCPU61は、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。そして、サブCPU61は、ROM62に記憶されているプログラム及びデータ等を読み出し、サブ制御基板60全体の制御、特に遊技者に対する演出の制御を行うようになっている。なお、サブCPU61の処理能力や開発言語等には、何らの制約もない。
ROM62には、サブCPU61に、後述の図7のフローチャートに示すような本発明の画像切換方法に関する処理及びその他の遊技中の演出に必要なソフトウェアプログラム及びデータ等が記憶されている。また、RAM63は、サブCPU61が各種の制御を行う時に用いられ、データ等を一時的に記憶可能に構成されている。
これらのサブCPU61、ROM62及びRAM63は、夫々メイン制御基板50に設けられたメインCPU51、ROM52及びRAM53と同様の機能を有するものである。なお、ROM62及びRAM63は、夫々ROM52及びRAM53と同一のものを用いてもよいが、これらよりも容量の大きいものを用いてもよい。
画像データROM65には、演出表示装置40に表示されるキャラクタ、文字及び背景等の画像データを生成するための元画像データが記憶されている。また、ビデオRAM66は、画像制御プロセッサ64が演出表示装置40に表示しようとする画像データを生成する時に用いられ、画像データROM65から読み出した元画像データ等に基づき生成された画像データがフレーム画像データとしてビデオRAM66に展開されるようになっている。演出表示装置40は、ビデオRAM66に記憶されたフレーム画像データを表示可能にサブ制御基板60に接続されている。
サブ制御基板60には、さらにスピーカ71、上述のバックランプ等が設けられている。スピーカ71はアンプ68に接続されている。これらの演出用周辺機器は、遊技中の演出(役の当選可能性の告知演出等)の出力を行うものであり、サブ制御基板60にのみ接続されており、メイン制御基板50には接続されていない。
I/F回路69は、メイン制御基板50からの信号の受信の際に、タイミングの制御等を行う。なお、上述のように、メイン制御基板50からサブ制御基板60への信号の送信は行われるが、サブ制御基板60からメイン制御基板50への信号の送信は行われない。すなわち、一方向の送信のみが可能となっている。
(リール基板11)
リール基板11には、左リール31L、中リール31C及び右リール31Rを駆動するためのステッピングモータ(図示せず)が接続されている。各ステッピングモータは、さらに、これらのリール31L、31C及び31Rの回転軸に接続されていく。これらのリール31L、31C及び31Rの動作を制御するための制御信号は、メインCPU51からリール基板11に供給されるようになっている。
(中央表示基板12)
中央表示基板12は、例えばフロントパネル20の裏側の中央部に取り付けられる。
中央表示基板12には、セレクタ81、1ベット・2ベットスイッチ43a、MAXベットスイッチ(3ベットスイッチ)43b、スタートスイッチ(レバー)41、左ストップスイッチ(ボタン)42L、中ストップスイッチ(ボタン)42C、右ストップスイッチ(ボタン)42R、設定表示部82及び設定変更スイッチ83が接続されている。
セレクタ81は、メダル投入口23から投入されたメダルが正規のものであるか識別し、不正なメダルを排除するように構成されている。設定表示部82は、フロントパネル20の裏側から見えるように配置されており、確率や払い出しに関する設定(例えば、設定1〜設定6)等が表示される。設定変更スイッチ83は、確率や払い出しに関する設定等を変更する際に操作されるスイッチである。
(電源装置基板13)
電源装置基板13には、設定変更有効化スイッチ91、電源スイッチ92、ホッパ装置93及び電源装置94が接続されている。
設定変更有効化スイッチ91は、設定変更スイッチ83を用いた設定の変更を可能な状態にする際に操作するスイッチである。すなわち、設定変更有効化スイッチ91がオンの状態になっているときに限り、設定変更スイッチ83を用いた設定の変更が可能になる。電源スイッチ92は、電源装置94のオン/オフを切り替えるためのスイッチである。ホッパ装置93は、メダルの貯蔵及び払い出しを行う装置であり、電源装置基板13を介したメインCPU51からの指示に基づいて、予め貯蔵しておいたメダルから所定枚数のメダルをメダル払出口90に払い出すようになっている。
(メイン制御基板における機能ブロック)
次に、メイン制御基板50の機能的な構成について説明する。
図3は、メイン制御基板50の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、本実施形態においては、例えばメインCPU51がROM52内に記録されるプログラムを実行することにより、以下の制御部101、役抽選部103、リール制御部106、入賞判定部107、遊技状態制御部108及び払出制御部109が機能的に実現される。また、例えばRAM53が、以下のフラグ情報記憶部105として機能し、例えばROM52に、以下の抽選テーブル102のデータが記憶されている。
(役抽選部103)
役抽選部103は、役(特別役、小役、リプレイ等)の抽選を行う機能ブロックである。役抽選部103は、遊技毎に、内部で乱数を発生させた後に一の乱数を取得し、ROM52に記憶されている抽選テーブル102を参照し、取得した乱数が属する領域に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定するようになっている。
例えば、役抽選部103は、スタートスイッチ41が操作された場合に抽選を行い、この「遊技」が「当選」であるか「ハズレ」であるか及び「当選」である場合の「役」を決定する。すなわち、役抽選部103は、スタートスイッチ41の押下があった場合に、所定の範囲の乱数(例えば、10進法で0〜65535)を発生させ、所定の条件が満たされたときに一の乱数値を取得する。抽選テーブル102には、役抽選部103が取得可能な乱数値に対して、特別役当選領域、小役当選領域、リプレイ当選領域、及び非当選(ハズレ)領域等が、所定の割合で設定されている。
さらに役抽選部103は、リール31L、31C、及び31Rは、ストップスイッチ42L,42C,及び42Rのそれぞれが押下された後に、「当選」していた場合にはその当選の役を表す図柄の並びとなるように停止制御され、当選役と同じ役に入賞させる。また、抽選の結果が「ハズレ」(非当選)ていた場合には図柄の並びがいずれかの役を表さないように停止制御される。いずれの場合でも、ストップスイッチ42L,42C,及び42Rの押下タイミングが前後しても、停止図柄が変わることはない。
なお、役抽選部103が実施する抽選は、一回の遊技に対して一回の抽選を実施して当選役を決定してもよいが、複数回の抽選を実施するように構成してもよい。
また、スタートスイッチ41の押下やストップスイッチ42L、42C、及び42Rの押下タイミングで抽選を実施して抽選結果を定めるという役抽選部103主導の構成にする他、特別な引き込み動作をせずにリール群31を停止させ、結果的にリール31L、31C、及び31Rが停止した位置を入賞判定部107が検出して入賞の有無や、入賞役を判定するように構成してもよい。この場合、抽選や当選役という概念は無く、役抽選部103は存在しなくてもよい。また、遊技の種類に応じて、役抽選部103主導か否かを、つまり抽選をするか、リールによる入賞判定をするかを切り替えてもよい。
(制御部101)
制御部101は、役抽選部103や、後述のリール制御部106及び入賞判定部107等の動作タイミングを制御する中心的機能ブロックである。
例えば、制御部101は、スタートスイッチ41が操作されたことを条件として、役抽選部103に役の抽選を行わせると共に、リール制御部106にリール群31の回転を開始させ、また、ストップスイッチ群42が操作されたことを条件として、リール制御部106にリール群31の停止制御を行わせ、さらに、リール群31が停止したことを条件として、入賞判定部107に入賞判定を行わせるものである。
なお、制御部101の動作はこれらに限定されるものではなく、メイン制御基板50に必要とされる制御一般を司るものである。
(フラグ情報記憶部105)
フラグ情報記憶部105は、役抽選部103の抽選結果によって何らかの役に対するフラグがオンされた場合に、当選した役の種類及びそのフラグがオンになったことを記憶可能に構成されている。
(リール制御部106)
リール制御部106は、制御部101からの指示に基づいて、リール群31(リール31L、31C及び31R)の回転及び停止の制御を行う機能ブロックである。
より詳細には、リール制御部106は、遊技状態(例えば、通常遊技状態、特別遊技状態等)、役抽選部103による抽選の結果、及びストップスイッチ群42(ストップスイッチ42L、42C及び42R)が操作されたタイミング等に基づいて、リール31L、31C及び31Rの停止位置を決定すると共に、ステッピングモータの駆動を制御して、その決定した位置でリール31L、31C及び31Rの回転を停止させるようになっている。
例えば、役抽選部103による抽選の結果「ハズレ」となり、いずれの役にも当選していないときは、有効になっている有効ライン上にどの役の図柄の組合せも停止しないように、各リール31L、31C及び31Rの停止位置を定め、定められた位置で各リールを停止させる。一方、何らかの役に「当選」している場合には、有効になっている有効ライン上に当選した役の図柄の組合せが停止するように図柄の組合せを定め、その図柄の組合せがその時に有効になっている有効ラインに表れるように各リール31L、31C及び31Rの停止位置を定め、定められた位置で各リールを停止させる。
特に、特別役に「当選」している場合には、有効になっている有効ライン上に特別役の図柄の組合せが停止するように、リール31L、31C及び31Rの停止制御の範囲内(例えば、4図柄以内)でできる限り特別役に係る図柄が揃うような引き込み制御を行う。但し、特別役が「当選」している場合であっても、小役やリプレイに「当選」した場合には、有効化されている有効ライン上に特別役の図柄の組合せが停止しないように、リール31L、31C及び31Rの停止位置を定め、停止制御をする。
なお、このようなリール31L、31C及び31Rを停止させる際の制御は、リール制御用のテーブルを用いて行ってもよい。
(入賞判定部107)
入賞判定部107は、最終的な入賞状態を判定するための機能ブロックである。
入賞判定部107は、有効ライン群22のうち、有効になっている有効ラインのいずれかに役の図柄の組合せが並んでいるか否かを判定し、並んでいるものがあれば当遊技でその役に入賞したと判定するものである。役の抽選は、役抽選部103によって予め決定されてはいるが、機械的なリールを用いる場合などにはリールが予定どおりに停止できない場合がるため、最終的に停止したリールの位置を検出しなければならないからである。
入賞判定部107は、例えばステッピングモータの停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ラインに位置する図柄を判定し、これに基づいて、役の入賞の有無を判定する。
なお、役抽選部103によって予め役を定めて、それに併せてリール31L、31C及び31Rを停止させる代わりに、引き込み可能な位置に各リールを次々停止させ、最終的に停止した実際のリール31L、31C及び31Rの位置を検出して、入賞判定部107が図柄の組合せを判定し、役を決定するように構成してもよい。
(遊技状態制御部108)
遊技状態制御部108は、入賞判定部107による判定の結果、特別役に入賞していた場合に、次遊技から所定の終了条件が満たされるまでの間、特別遊技の制御を行うための機能ブロックである。
例えば、遊技状態制御部108は、特別遊技中における役抽選部103の抽選結果に応じて、リール制御部106に特別遊技用のリール制御を行わせたり、サブ制御基板60に特別遊技用の演出を行わせたりする。
(払出制御部109)
払出制御部109は、入賞判定部107による判定の結果、入賞している役に応じたメダルの払い出しをホッパ装置93に行わせるための機能ブロックである。
(サブ制御基板における機能ブロック)
次に、サブ制御基板60の機能的な構成について説明する。
図4は、サブ制御基板60の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
演出パターン選択部201は、サブCPU61がROM62内に記録されたコンピュータに読み取り可能なプログラムを実行することにより機能的に実現されるものである。また、サブCPU61がROM62内に記録されたコンピュータに読み取り可能なプログラムを実行することにより、画像制御プロセッサ64を制御しながら演出制御部202が機能的に実現される。
このサブ制御基板60によって実施される演出は、演出表示装置40によって表示窓21の周囲の画像表示領域に表示される画像による演出、スピーカ71から発音される音による演出である。これらの演出は、メイン制御基板50における動作と異なり、抽選など、遊技自体の方向性を変化させるものではないが、画像と音との演出により、遊技者に刺激を与え、入賞への期待感を高めたり単調さを解消したりする重要な役割を担っている。
(演出パターン選択部201)
演出パターン選択部201は、遊技状態に応じて演出のパターンを選択する機能ブロックである。
具体的には、演出パターン選択部201は、メイン制御基板50の役抽選部103からの信号を受けて、当選した役等に応じた演出パターンを選択したり、メイン制御基板50の入賞判定部107及び特別役遊技制御部108からの信号を受けて、入賞役や遊技状態に応じた演出パターンを選択したりする。
ここで演出パターンは、スタートスイッチ41が押下されたかいずれのストップスイッチ42が押下されたか、いずれのリール31L、31C、及び31Rが停止したかといった遊技の進行状態や、抽選の結果、決定した役の種類、通常遊技か特別遊技かといった遊技状態に応じて選択されるものである。
(演出制御部202)
演出制御部202は、演出パターン選択部201によって選択された演出パターンに基づく演出を制御する機能ブロックである。
演出制御部(画像生成装置)202は、選択された演出パターンに対して画像を表示させるための立体画像データを作成し、それを二次元画像データに変換して演出表示装置40に供給して画像表示領域上に画像を表示させるほか、本発明に係るブラー処理を実現する。また、演出制御部202は、選択された演出パターンに対して音響を音源回路67に発生させるための制御を実施する。
(音源回路67)
音源回路67は、所定のチャネル数、例えば8つの音源チャネルの発音回路を備えており、音源チャネル数分のフレーズの同時再生が可能になっている。音源回路67は、演出制御部202から出力される演出要求コマンドによって制御される。音源回路67は、演出制御部202からから送信された演出要求コマンドに対応させて、対応する音源チャネルの音源データを図示しないサウンドROMから読み出して合成し、右チャネル、左チャネル別に発生させる。そしてD/A変換してアナログ音響信号として出力する。アンプ68は、この左右のチャネルそれぞれのアナログ音響信号を増幅し、右スピーカ71R・左スピーカ71Rに、ステレオ音響を送出させる。
(演出制御部の詳細な機能ブロック)
次に、演出制御部202の具体的な構成について説明する。
本実施形態の演出制御部202は、演出パターンの一環として、比較的少ない処理負担でブラー処理を実行可能に構成されている。
図5に、演出制御部202を機能的な側面から区分けした機能ブロックを示す。
図5に示すように、演出制御部202は、機能ブロックとして、画像制御部301、音制御部302、オブジェクトデータ記憶部3031、テクスチャデータ記憶部3032、画像データ生成部304、画像データ記憶部305、及び表示制御部306を備えている。
画像データ生成部304は、さらにブラー処理判定手段3040、オブジェクト画像生成手段3041、対象ボーンデータ抽出手段3042、ボーン線分色情報取得手段3043、ボーンデータ更新手段3044、半透明ポリゴン生成手段3045、透明度設定手段3046、合成手段3047を備えている。
なお、上記構成のうち、画像制御部301及び音制御部302は、ROM62に格納されたプログラムをサブCPU61が実行することにより機能的に実現される。オブジェクトデータ記憶部3031及びテクスチャデータ記憶部3032は、画像データROM65が相当している。画像データ記憶部305は、ビデオRAM66が相当している。画像データ生成部304の各構成及び表示制御部306は、画像切換プログラムを実行するサブCPU61、及びサブCPU61の制御に基づいて動作する画像制御プロセッサ64によって機能的に実現される。
(画像制御部301)
画像制御部301は、演出パターン選択部201によって選択された演出パターンに応じて、画像データ生成部304に対する各種演出を指示可能になっている。演出パターンがブラー処理を含むものである場合、画像制御部301は、ブラー処理の対象となるオブジェクトを特定する情報を生成するとともに、ブラー処理の実行指令を画像データ生成部304に通知する。また、画像制御部301は、演出パターン選択部201から指定された、仮想三次元空間を二次元画像に展開するための視点(カメラ)の位置等を、描画タイミングごとに連続的に指示していくようになっている。画像制御部301により、演出パターンに応じた画像上のストーリーが決定され、表示されるオブジェクトが決定され、オブジェクトの動きが決定されるようになっている。
なお、「描画タイミング」には限定は無いが、本実施形態では、フレーム期間(同期信号)に対応して定められるものとする。
(音制御部302)
音制御部302は、演出パターン選択部201によって選択された演出パターンに応じた音信号を生成し発生するように音源回路67を制御するように構成されている。この音制御部302において制御される音は、画像制御部301の制御によって表示される画像の進行と密接な関連性を有するように、画像制御部301との間で時間的な連携がとられている。
(オブジェクトデータ記憶部3031)
オブジェクトデータ記憶部(記憶手段)3031は、仮想三次元空間において表示対象とさせる各種オブジェクトの形状定義情報であるオブジェクトデータが記憶されている。
一つひとつのオブジェクトデータは、オブジェクトごとに予め設定された基準座標を原点として、オブジェクトの外形を形作る微小多角形(ポリゴン等)の相対位置(向き、大きさを含む)を規定しているデータである。各微小多角形を基準座標からの相対位置に配置していけばオブジェクトの外形が規定される。このオブジェクトはそれぞれ自己完結のユーザ座標系(ローカル座標系)で各微小多角形の相対位置(向き、大きさ)が三次元的に定義されている。
本実施形態では、いかなるオブジェクトであってもブラー処理の対象とすることができる。ブラー処理の対象となるオブジェクトは、三次元座標で定義されるもののみならず、二次元座標で定義される一枚の絵(いわゆるスプライト)としてのデータであってもよい。背景画像等とは独立した画像データで表示される対象であれば、本発明のブラー処理を適用可能である。
(テクスチャデータ記憶部3032)
テクスチャデータ記憶部3032には、表示対象となるオブジェクトに対してマッピング(展開、貼り付け)されるテクスチャを定義したテクスチャデータが記憶されている。
テクスチャとは、頂点座標の集合であるオブジェクトやポリゴンの表面にマッピングされる模様・質感・色彩に関するデータである。テクスチャデータは、模様等を表すための所定の解像度で作成された画像データであり、例えばビットマップデータである。テクスチャを所定のポリゴンに貼り付けるためには、テクスチャデータに対して、所定の画像変換、例えばアフィン変換を施して、テクスチャをポリゴンの形状に展開(伸張・縮小・変形)するマッピング処理をする。
(画像データ記憶部305)
画像データ記憶部305は、複数の記憶レイヤを備えている。各記憶レイヤは、各々がフレーム画像データを格納可能な記憶容量を備えており、演出表示装置40の表示領域を構成する物理空間に対応させた物理アドレスに画素データを格納するように構成されている。
(オブジェクト画像記憶レイヤ3051)
オブジェクト画像記憶レイヤ3051は、現フレームオブジェクト画像記憶レイヤ3051aを備えている。現フレームオブジェクト画像記憶レイヤ3051aは、今回の描画タイミングにおいて出力すべき現フレームのオブジェクト画像を記憶する。現フレームのオブジェクト画像は、ブラー処理を実施しない場合にも表示される、本来のオブジェクト画像に相当するものである。
(ボーンデータ記憶レイヤ3052)
ボーンデータ記憶レイヤ3052は、現フレームボーンデータ記憶レイヤ3052a、前フレームボーンデータ記憶レイヤ3052b、前々フレームボーンデータ記憶レイヤ3052cを備えている。
現フレームボーンデータ記憶レイヤ3052aは、今回の描画タイミングにおいてブラー処理の対象となるボーン(オブジェクトの骨格)を特定するためのボーンデータや、該ボーンデータによって特定されるボーンの色情報(ボーン線分色情報)を記憶する(詳細は後述)。
前フレームボーンデータ記憶レイヤ3052bは、前回の描画タイミングにおいてブラー処理の対象となったボーンを特定するためのボーンデータを記憶し、前々フレームボーンデータ記憶レイヤ3052cは、前々回の描画タイミングにおいてブラー処理の対象となったボーンを特定するためのボーンデータを記憶する。このように、前フレームボーンデータ記憶レイヤ3052b及び前々フレームボーンデータ記憶レイヤ3052cには、ボーンデータのみが記憶される。
(半透明ポリゴン記憶レイヤ3053)
半透明ポリゴン記憶レイヤ3053は、今回の描画タイミングにおいてブラー処理画像を生成するのに必要な半透明ポリゴンのポリゴンデータ(半透明ポリゴンデータ)を記憶する。ブラー処理の「尾」の部分に相当するブラー処理画像は、色付けした複数の半透明ポリゴンに基づき、生成される。
(画像データ生成部304)
画像データ生成部304は、演出表示装置40に表示すべき表示画像(フレーム画像データ)を生成する機能ブロックである。
(ブラー処理判定手段3040)
ブラー処理判定手段3040は、画像制御部301からの指示に基づいて、今回の描画タイミングにおいて描画すべきオブジェクト(現フレームのオブジェクト)が、ブラー処理の対象となるオブジェクトであるか否かを判定する機能ブロックである。ブラー処理判定手段3040は、現フレームのオブジェクトがブラー処理の対象となるオブジェクト(以下、対象オブジェクト)であると判断すると、その旨をオブジェクト画像生成手段3041及び対象ボーンデータ抽出手段3042に出力する。
(オブジェクト画像生成手段3041)
オブジェクト画像生成手段3041は、今回の描画タイミングにおいて描画すべき現フレームのオブジェクト画像を生成するための機能ブロックである。
具体的には、現フレームのオブジェクトの仮想三次元空間内における位置は、画像制御部301によって指定される。オブジェクト画像生成手段3041は、ブラー処理判定手段3040からブラー処理を実行すべき指示を受け取ると、対象オブジェクトを表示させるための対象オブジェクトデータをオブジェクトデータ記憶部3031から読み出し、オブジェクト画像を生成する。この対象オブジェクト画像は、オブジェクトごとに設定されたボディ座標系で定義されているため、オブジェクトを仮想三次元空間に配置するための座標変換が必要である。オブジェクト画像生成手段3041は、画像制御部301により指定された今回の描画タイミングにおけるオブジェクト位置に基づいて、ボディ座標系で定義された対象オブジェクト画像に正規変換演算処理を実行し、正規座標系(ワールド座標系)で定義された仮想三次元空間における絶対的なオブジェクトの配置を定める。その際、オブジェクトの向きや大きさも座標変換処理により定められる。
またオブジェクト画像生成手段3041は、テクスチャデータ記憶部3032から、対象オブジェクトに展開するテクスチャのためのテクスチャデータを読み出す。そして、対象オブジェクトを形成する各微小多角形の表面にそれぞれ対応するテクスチャをマッピングする。各テクスチャデータは、所定の単位面積のテクスチャ情報となっている。オブジェクト画像生成手段3041は、選択されたテクスチャデータに対して、所定の画像変換、例えばアフィン変換を施し、各オブジェクトの表面にテクスチャをマッピングする。
次いで、オブジェクト画像生成手段3041は、当該演出パターンのために設定されている視点からオブジェクトを観察したオブジェクト画像にするため透視演算処理を実施する。
具体的に、オブジェクト画像生成手段3042は、画像制御部301から指定された視点情報に基づいて、ワールド座標系で定義された対象オブジェクトに対し、透視座標系に変換するための透視変換演算を実施する。この透視変換処理は、オブジェクトごとに実施される。オブジェクト画像生成手段3042は、二次元の透視画像を生成し、今回の描画タイミングにおいて出力すべき現フレームの対象オブジェクト画像の画像データを、現フレームオブジェクト画像記憶レイヤ3051aに記憶するとともに、ボーン線分色情報抽出手段3043に出力する。
なお、画像制御部301により指定されたオブジェクトがブラー処理対象になっていない場合には、オブジェクト画像生成手段3042は、そのオブジェクト画像を生成して、ブラー処理対象となっているオブジェクト画像や背景画像との合成のために、合成手段3048に転送するようになっている。
(対象ボーンデータ抽出手段3042)
対象ボーンデータ抽出手段(抽出手段)3042は、ブラー処理判定手段3040からの指令に基づき、ブラー処理の対象となるボーン(以下、対象ボーン)を特定するためのボーンデータを抽出する機能ブロックである。
図6は、あるキャラクタの特定部位のオブジェクトとボーンの関係を模式的に示した図である。
図6に示すように、該特定部位PAは、第1オブジェクトob1と第2オブジェクトob2から構成されており、第1オブジェクトob1及び第2オブジェクトob2には、それぞれ第1ボーンbn1及び第2ボーンbn2が組み込まれている。各ボーンは、オブジェクトの骨格をなすものであり、各ボーンの位置は両端の2点の座標によって指定される。例えば、第1ボーンbn1はワールド座標系で定義された端点P1、P2によって指定され、第2ボーンbn2はワールド座標系で定義された端点P2、P3によって指定される。
これら第1ボーンbn1及び第2ボーンbn2がブラー処理の対象として指定されると、対象ボーンデータ抽出手段3042は、対応オブジェクトデータに含まれる種々のデータの中から、各ボーンbn1、bn2を指定するための座標情報(すなわち、端点P1、P2、P3の座標情報)を抽出し、これを対象ボーンデータとして現フレームボーンデータ記憶レイヤ3052aに格納する。
(ボーン線分色情報取得手段3043)
ボーン線分色情報取得手段(取得手段)3043は、オブジェクト画像生成手段3041から出力される現フレームの対象オブジェクト画像の画像データから、ボーン線分色情報(後述)を取得する機能ブロックである。
図7は、ボーン線分色情報を説明するための図であり、仮想三次元空間に配置されたオブジェクトobを、カメラ位置cを基準として二次元展開した状態を示す図である。
ボーン線分色情報取得手段3043は、オブジェクト画像生成手段3041から二次元展開したオブジェクト画像obpの画像データを得ると、まず、オブジェクトobのボーンbnを二次元展開したボーン線分lを求める。さらに、ボーン線分色情報抽出手段3043は、オブジェクト画像obpの画像データに含まれる種々のデータの中から、求めたボーン線分lの色情報(当該ボーンに対応する色情報)を取得し、これをボーン線分色情報として現フレームボーンデータ記憶レイヤ3052aに記憶するとともに、半透明ポリゴン生成手段3046に出力する。
(ボーンデータ更新手段3044)
ボーンデータ更新手段3044は、ボーンデータ記憶レイヤ3052の各レイヤに記憶されているボーンデータを更新するための機能ブロックである。具体的に、ボーンデータ更新手段3044は、今回の描画タイミングにおいてブラー処理の対象となったオブジェクト画像の表示などが終了すると、現フレームボーンデータ記憶レイヤ3052aに格納されていた対象ボーンデータを、前フレームボーンデータ記憶レイヤ3052bに転送する。これにあわせて、前フレームボーンデータ記憶レイヤ3052bに格納されていた対象ボーンデータを、前々フレームボーンデータ記憶レイヤ3052cに転送することで、各フレームボーンデータ記憶レイヤに格納されているボーンデータの更新を行う。なお、本実施形態では、2つ前までのフレーム(前々フレーム)のボーンデータを利用してブラー処理を行うが、幾つ前までのフレームのボーンデータを利用するかは、ブラー処理の「尾」の長さ等に応じて任意に設定・変更可能である。
(半透明ポリゴン生成手段3045)
半透明ポリゴン生成手段(生成手段)3045は、ボーンデータ記憶レイヤ3052の各レイヤに記憶されているボーンデータを利用することで、ブラー処理の「尾」になる半透明オブジェクト画像を生成する。
図8は、半透明ポリゴンを説明するための図であり、図6に対応する図である。なお、図8では現フレームの特定部位PAを太実線で示し、前フレームの特定部位を太点線で示し、前々フレームの特定部位を細点線で示している。
半透明ポリゴン生成手段3045は、ボーン線分色情報取得手段3043から現フレームのボーン線分色情報を受け取ると、ボーンデータ記憶レイヤ3052にアクセスし、現フレームの対象ボーンデータ(今回の対象ボーンデータ)、前フレームの対象ボーンデータ(前回以前の対象ボーンデータ)、前々フレームの対象ボーンデータ(前回以前の対象ボーンデータ)をそれぞれ取得する。そして、半透明ポリゴン生成手段3045は、現フレームの対象ボーンデータによって特定される端点P1、P2、P3と、前フレームの対象ボーンデータによって特定される端点P1’、P2’、P3’から、これらを頂点とする半透明ポリゴンPo1、Po2を生成する。具体的には、現フレームの端点P1、P2と前フレームの端点P1’、P2’から半透明ポリゴンPo1を生成し、現フレームの端点P2、P3と前フレームの端点P2’、P3’から半透明ポリゴンPo2を生成する。
同様の手法により、前フレームの対象ボーンデータによって特定される端点P1’、P2’と前々フレームの対象ボーンデータによって特定される端点P1’’、P2’’から半透明ポリゴンPo3を生成し、前フレームの対象ボーンデータによって特定される端点P2’、P3’と前々フレームの対象ボーンデータによって特定される端点P2’’、P3’’から半透明ポリゴンPo4を生成する。これらの半透明ポリゴンPo1〜Po4を生成すると、半透明ポリゴン生成手段3045は、ボーン線分色情報取得手段3043から受け取った現フレームのボーン線分色情報を利用して、各半透明ポリゴンに色付けを行う。かかる色付けを行う際、半透明ポリゴン生成手段3045は、透明度設定手段3046によって設定される透明度αに従って透明化処理を行う(詳細は後述)。半透明ポリゴン生成手段3045は、かかる一連の処理を行うことで半透明オブジェクト画像を生成すると、これを半透明オブジェクト画像記憶レイヤ3053に記憶する。
(透明度設定手段3046)
透明度設定手段3046は、半透明ポリゴン生成手段3045によって生成される各半透明ポリゴンの透明度αを設定する機能ブロックである。ここで、透明度とは、対象となる画像の透過度合いを示すものであり、本実施形態ではα=100%で完全に透過するものとする(0%≦α≦100%)。この透明度αは、当該時点(現フレーム)から離れるにつれ、透明度が高くなるように設定されており、例えば半透明ポリゴンPo1、Po2については透明度α=20%に設定され、半透明ポリゴンPo3、Po4については透明度α=40%に設定されている。このような設定がなされることにより、図9に示すようなブラー処理の「尾」になる部分の半透明オブジェクト画像が生成される。なお、上記例では、半透明ポリゴンを完全に透明にするまでのフレーム進行数、すなわちモーションブラーを残すフレーム数を2フレームに設定した場合について説明したが、かかるフレーム数を何フレームに設定するかは任意である。また、透明度αについてもモーションブラーを残すフレーム数やブラー効果の強さなどに応じて任意に設定可能である。
(合成手段3047)
合成手段3047は、透明度が設定された半透明オブジェクト画像や現フレームオブジェクト画像、背景画像などを合成する機能ブロックである。
具体的には、合成手段3043は、半透明オブジェクト画像記憶レイヤ3053から透明化処理された半透明オブジェクト画像を読み取り、また、現オブジェクト画像記憶レイヤ3051から今回の描画タイミングにおける現フレームオブジェクト画像を読み出し、両画像を合成することで合成オブジェクト画像を生成する。生成された合成オブジェクト画像は、今回の描画タイミングで演出表示装置40に表示される、ブラー処理の「尾」部分を含めたオブジェク画像の全体となる。さらに、合成手段3043は、所定の記憶レイヤ(図示略)に記憶されている背景画像を読み出し、この背景画像と合成オブジェクト画像を合成することでフレーム画像データを生成する。
(表示制御部306)
表示制御部306は、合成手段3047によって生成されるフレーム画像データを描画タイミングごとに読み出して演出表示装置40に表示する機能ブロックである。演出表示装置40は、所定の描画タイミングで表示制御部306から転送されるフレーム画像データに基づいて、フレーム画像データに対応する画像を表示する。
(メイン制御基板における動作)
図10は、メイン制御基板50による制御を示すフローチャートである。
遊技者によってメダルが投入され、スタートスイッチ41が操作されると、制御部101は、スタートスイッチ41がオンになったことを検知し、役抽選部103は役の抽選処理を行う(ステップS101→ステップS102)。一方、遊技者によりスタートスイッチ41が操作されず、スタートスイッチ41がオンとなったことを検知できなかった場合は、制御部101は、スタートスイッチ41がオンとなったことを検知するまでステップS101の処理を繰り返し実行する。
ステップS102の役抽選処理においては、役抽選部103は、乱数を取得し、取得した乱数と抽選テーブルとを照らし合わせて役の抽選処理を行う。抽選の結果、何らかの役の当選があった場合、フラグ情報記憶部105内において当役のフラグをオンにさせる。役抽選部103による抽選結果は、当選役情報としてI/F回路54を介してサブ制御基板60に送信される(ステップS103)。
リール制御部106は、ストップスイッチ群42の何れか1個が操作されたか否かを判断する(ステップS104)。何れか1個のストップスイッチが操作されると(ステップS104;YES)、当選役が入賞可能となるようなリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる(ステップS105)。
なお、ステップS102の役抽選処理において何れの役にも当選していなかった場合は(「ハズレ」に当選した場合)、リール制御部106は、ステップS105において何れの役にも当選しなかった場合に対応するリール制御を行う。
続いて、リール制御部106は、全てのストップスイッチが操作され、全リールが停止したか否かを判断する(ステップS106)。全リールが未だ停止していない場合には(ステップS106/NO)、ステップS104におけるストップスイッチ操作の有無の検出処理からの処理を繰り返す。
全てのリールが停止すると(ステップS106/YES)、入賞判定部107は、有効化された有効ライン上に並んでいる図柄の組合せに基づいて入賞の有無を判断する(ステップS107)。この結果、何らかの入賞がある場合には(ステップS107/YES)、入賞した役に対応する入賞処理が実行される(ステップS108)。
入賞役が「特別役」である場合、次の遊技から所定の終了条件が満たされるまでの間「特別遊技」を実行するための移行処理を遊技状態制御部108が行う。
一方、ステップS107において、何も入賞がないと判断された場合には(ステップS107/NO)、処理はステップS101に戻る。
続いて、遊技状態制御部108は、「特別遊技」中において、「特別役」であるビッグボーナスゲーム又はレギュラーボーナスゲームに応じた遊技状態を遊技者に提供するよう、リール制御部106に「特別遊技」中のリール制御を行わせたり、サブ制御基板60に「特別遊技」用の演出を行わせたりする。ビックボーナスゲーム又はレギュラーボーナスゲームの規定回数の遊技を終えると、「通常遊技」に移行する処理を行う。
入賞役が「特別役」でない場合、フラグ情報記憶部105において特別役のフラグがオンの状態で記憶されていれば、フラグ情報記憶部105でのそのフラグの記憶状態は次の遊技に持ち越される。
また、入賞役が「リプレイ」である場合、入賞判定部107は、制御部101に対して当遊技でのベット(賭数)を次の遊技に持ち越させる。一方、入賞役が「特別役」でも「リプレイ」でもない場合には、払出制御部109が入賞役に応じた枚数のメダルの払い出しをホッパ装置93に行わせる。
(サブ制御基板における動作)
次に、サブ制御基板60の動作について説明する。
図11は、サブ制御基板60による制御を示すフローチャートである。なお、以下では、複数のオブジェクトによって構成されたキャラクタChの特定部位PAについて、該特定部位のオブジェクト内部に設けられたボーンを利用してモーションブラーを実現する場合について説明する(図12→図13参照)。
図11において、まず、演出パターン選択部201は、メイン制御基板50のからの演出パターンを読み取り、演出制御部202に転送する(ステップS201)。次にステップS202に移行し、演出制御部202の画像制御部301は、描画タイミングになっているか否かを判定する。まだ描画タイミングでない場合(NO)、ステップS214に移行し、表示制御部306は、前回の描画タイミングで出力されたフレーム画像データの表示制御を継続する。
ここで、描画タイミングは、次回のフレーム画像データの更新処理に間に合う所定のタイミングであり、システムによって適宜定められるものである。例えば、水平同期信号の入力を契機に本実施形態の画像切換処理に移行させることができる。なお、描画タイミングは、フレーム期間ごととするほか、1以上のフレーム期間おきに設定してもよい。ブラー処理のためのオブジェクト画像更新の頻度をどのように設定するかに応じて定めればよい。
ステップS202において描画タイミングとなった場合(YES)、ステップS203に移行し、ブラー処理判定手段3040は、演出パターン選択部201または画像制御部301によってブラー処理フラグがセットされているか否かを判定する。ブラー処理フラグがセットされていない場合には(S203:NO)、ステップS214に移行する。この場合、画像データ生成部304は通常のオブジェクト画像生成処理を実施し、表示制御部306は生成されたオブジェクト画像の表示を制御する。
一方、ブラー処理フラグがセットされている場合(S203:YES)、ステップS204以降のブラー処理が実行される。具体的には、オブジェクト画像生成手段3042は、ブラー処理の対象となっているオブジェクト画像を定義する対象オブジェクト画像データをオブジェクトデータ記憶部3031から読み取り、仮想三次元空間に配置する正規変換処理を実施する。そして、オブジェクト画像生成手段3042は、正規変換された対象オブジェクトに対応づけられているテクスチャに関するテクスチャデータをテクスチャデータ記憶部3032から読み出し、該対象オブジェクトの表面にマッピングしていく。ついで、オブジェクト画像生成手段3042は、仮想三次元空間にワールド座標系で定義されたオブジェクトに対し、視点座標を基準にして透視変換処理を実行する。オブジェクト画像生成手段3042は、透視変換処理を施すことによって生成した現フレームの対象オブジェクト画像を、現フレームオブジェクト画像記憶レイヤ3051aに記憶する(S204)。
ステップS205に進むと、対象ボーンデータ抽出手段3042は、ブラー処理の対象となっているボーンを定義する対象ボーンデータを、対象オブジェクト画像データから抽出し、これを現フレームボーンデータ記憶レイヤ3052aに記憶する(S205)。例えば、図8に示す第1ボーンbn1及び第2ボーンbn2がブラー処理の対象となっている場合には、これら各ボーンbn1、bn2を定義する端点P1、P2、P3の座標情報を、対象ボーンデータとして現フレームボーンデータ記憶レイヤ3052aに記憶する。
ついで、ステップS206に進むと、ボーン線分色情報取得手段3043は、オブジェクト画像生成手段3041によって二次元展開されたオブジェクトobのボーン線分lを求め、求めたボーン線分の色情報を取得する(図7参照)。そして、ボーン線分色情報取得手段3045は、取得した色情報をボーン線分色情報として現フレームボーンデータ記憶レイヤ3052aに記憶するとともに、半透明ポリゴン生成手段3045に出力する(S206)。
半透明ポリゴン生成手段3045は、ボーン線分色情報取得手段3043から現フレームのボーン線分色情報を受け取ると、ボーンデータ記憶レイヤ3052にアクセスし、現フレームの対象ボーンデータ、前フレームの対象ボーンデータ、前々フレームの対象ボーンデータをそれぞれ読み出す(S207)。そして、半透明ポリゴン生成手段3045は、各ボーンデータによって特定される端点から各半透明ポリゴンPo1〜Po4を生成する(図参照;S208)。
さらに、半透明ポリゴン生成手段3045は、ボーン線分色情報取得手段3043から受け取った現フレームのボーン線分色情報を利用して、生成した各半透明ポリゴンPo1〜Po4に色づけを行うとともに、透明度設定手段3046によって設定される透明度αにしたがって透明化処理を行う(S209)。この結果、図9に示すようなブラー処理の「尾」になる部分の半透明オブジェクト画像が生成される。生成された半透明オブジェクト画像は、半透明ポリゴン生成手段3045によって半透明オブジェクト画像記憶レイヤ3053に記憶される。
ステップS210に進むと、合成手段3047は、半透明オブジェクト画像記憶レイヤ3053に記憶された半透明オブジェクト画像と、現フレームオブジェクト画像記憶レイヤ3051に記憶された現フレームオブジェクト画像を合成し、合成オブジェクト画像を生成する。さらに、合成手段3047は、所定の記憶レイヤに記憶されている背景画像を読み出し、この背景画像と合成オブジェクト画像を合成することでフレーム画像データを生成し、表示制御部306に出力する(S210)。
以上の処理が終了すると、ボーンデータ更新手段3044は、現フレームボーンデータ記憶レイヤ3052aに格納されていた対象ボーンデータを、前フレームボーンデータ記憶レイヤ3052bに転送し、これにあわせて、前フレームボーンデータ記憶レイヤ3052bに格納されていた対象ボーンデータを、前々フレームボーンデータ記憶レイヤ3052cに転送することで、各フレームボーンデータ記憶レイヤに格納されているボーンデータの更新を行う(S211)。
ボーンデータの更新が終了すると、ブラー処理判定手段304は、ブラー処理フラグを参照することでブラー処理を継続すべきか否かを判定する(S212)。ブラー処理を継続すべき場合(S212;NO)、表示制御部306は、合成手段3048から出力されるフレーム画像データに基づき、表示制御を行う(S214)。一方、ブラー処理を終了すべき場合(S212;YES)、画像データ生成部304は、ボーンデータ記憶レイヤ3052に記憶されている各ボーンデータ、及び半透明オブジェクト画像記憶レイヤに記憶されている半透明オブジェクト画像を消去する(S213)。以降、再びブラー処理フラグがセットされるまでは、合成手段3048によって今回の描画タイミングで出力すべきオブジェクト画像のみが背景画像や他のオブジェクト画像と合成され、これが演出表示装置40に表示されることになる(S214)。
以上説明したように、本実施形態によれば、今回の描画タイミングにおいて描画すべきオブジェクトにブラー処理対象となるボーンが含まれる場合、今回の描画タイミングにおいて抽出した対象ボーンデータと、前回以前の描画タイミングにおいて抽出した対象ボーンデータに基づいて、ブラー処理の「尾」になる半透明オブジェクト画像を生成する(図9参照)。これにより、ハードウェア資源に厳しい制約が課されている場合であっても効果的なモーションブラーを表現することが可能となる。
なお、上述した本実施形態では、キャラクタChの特定部位(例えば腕〜手)のボーンを利用してモーションブラーを実現したが、いずれの部位のボーンを利用するかは任意に設定・変更可能である。また、上述した本実施形態では、現フレームのボーン線分色情報を利用して生成した各半透明ポリゴンPo1〜Po4に色づけを行ったが、いずれの色情報を利用するかは適宜変更可能である。また、透明モーションブラーを残すフレーム数や透明度αについても任意に設定・変更可能である。
また、上述した本実施形態では、ボーン線分色情報抽出手段3043は、オブジェクト画像obpの画像データに含まれる種々のデータの中から、求めたボーン線分lの色情報を取得し、これをボーン線分色情報としたが、どのような方法によって対象オブジェクト画像の画像データからボーンに対応する色情報を取得するかは、任意である。
B.変形例
上述した実施形態では、スロットマシン(専用機)を例に説明したが、その他のハードウェアにおいても実現可能である。
図14は、本発明に係るスロットマシンと同じ遊技を画面上において実行(擬似遊技)することが可能なシミュレーション装置の構成を示すブロック図である。
シミュレーション装置500は、例えばパーソナルコンピュータやゲーム機、携帯電話やPDAなどであり、制御装置510と、表示装置520と、入力装置530とを備えている。
制御装置510は、CPU510a、ROM510b、RAM510cなどを備え、ROM510bなどのメモリに格納された各種制御プログラムを実行することにより、シミュレーション装置500の各部を中枢的に制御する。制御装置510のメモリには、表示装置520の画面上において擬似遊技を行うためのシミュレーションプログラムが格納されている。かかるシミュレーションプログラムについては、CD−ROM、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種の記憶媒体を通じてインストールするほか、シミュレーションプログラムを備えたサーバからネットワーク(インターネットやイントラネットなど)、通信インタフェース(図示略)を介してダウンロードすることができる。
表示装置520は、CRTや液晶パネルなどから構成され、図1に示すスロットマシン1を構成する各要素をあらわす画像、例えば演出表示装置40に表示されるキャラクタなどを表示する。
入力装置530は、マウスやキーボードなどにより構成され、スロットマシン1を構成するスタートスイッチ41、ストップスイッチ群42、及びベットスイッチ群43などの機能を実現する。具体的には、遊技者によって入力装置530が操作されることにより、擬似遊技においてリールの回転開始、停止操作などが行われる。
以上説明したシミュレーションプログラムによれば、本発明に係る遊技機と同じ遊技をパーソナルコンピュータや携帯電話などのシミュレーション装置によって実現することができるため、遊技者は、かかるシミュレーション装置によって擬似遊技を楽しむことができる。
本実施形態に係るスロットマシンの正面図 本実施形態に係るスロットマシンのシステム構成を示すブロック図 メイン制御基板の機能的な構成を示す機能ブロック図 サブ制御基板の機能的な構成を示す機能ブロック図 本実施形態における演出制御部の詳細な機能ブロック図 特定部位のオブジェクトとボーンの関係を模式的に示した図 ボーン線分色情報を説明するための図 ブラー処理を説明するための図 ブラー処理を説明するための図 メイン制御基板による制御を示すフローチャート 本実施形態におけるサブ制御基板の制御を示すフローチャート キャラクタの動作を示す図 キャラクタの動作を示す図 変形例に係るシミュレーション装置の構成を示すブロック図
符号の説明
10 スロットマシン
21 表示窓
31 リール
31L 左リール
31C 中リール
31R 右リール
40 演出表示装置
50 メイン制御基板
51 メインCPU
52、62 ROM
53、63 RAM
54、69 I/F回路
60 サブ制御基板
101 制御部
102 抽選テーブル
103 役抽選部
105 フラグ情報記憶部
106 リール制御部
107 入賞判定部
108 遊技状態制御部
201 演出パターン選択部
202 演出制御部
301 画像制御部
302 音制御部
3031 オブジェクトデータ記憶部(記憶手段)
3032 テクスチャデータ記憶部
304 画像データ生成部
3040 ブラー処理判定手段
3041 オブジェクト画像生成手段
3042 対象ボーンデータ抽出手段(抽出手段)
3043 ボーン線分色情報取得手段(取得手段)
3044 ボーンデータ更新手段
3045 半透明ポリゴン生成手段(生成手段)
3046 透明度設定手段
3047 合成手段
305 画像データ記憶部
3051a 現フレームオブジェクト画像記憶レイヤ
3052a 現フレームボーンデータ記憶レイヤ
3052b 前フレームボーンデータ記憶レイヤ
3052c 前々フレームボーンデータ記憶レイヤ
3053 半透明オブジェクト画像記憶レイヤ
306 表示制御部

Claims (4)

  1. ブラー処理を実行する画像生成装置であって、
    オブジェクト画像データを記憶する記憶手段と、
    今回の描画タイミングにおいて描画すべきオブジェクトに、ブラー処理対象となるボー
    ンが含まれる場合、該オブジェクトに対応するオブジェクト画像データから当該ボーンを
    特定するための対象ボーンデータを抽出する抽出手段と、
    前記ブラー処理対象となるボーンが含まれる場合に、前記オブジェクトに対応するオブ
    ジェクト画像データから当該ボーンに対応する色情報を取得する取得手段と、
    前回以前の描画タイミングにおいて抽出した前回以前の対象ボーンデータと、今回の描
    画タイミングにおいて抽出した今回の対象ボーンデータと、取得された色情報とに基づいて、半透明オブジェクト画像を生成する生成手段と
    を具備することを特徴とする画像生成装置。
  2. 前記取得手段は、前記オブジェクトのボーンを二次元展開したボーン線分を求め、求めたボーン線分の色情報を、前記オブジェクト画像データの中から取得する、請求項1に記載の画像生成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像生成装置を備えたことを特徴とする遊技機。
  4. オブジェクト画像データを記憶する記憶手段を備えたコンピュータに、
    今回の描画タイミングにおいて描画すべきオブジェクトに、ブラー処理対象となるボー
    ンが含まれる場合、該オブジェクトに対応するオブジェクト画像データから当該ボーンを
    特定するための対象ボーンデータを抽出する抽出機能と、
    前記ブラー処理対象となるボーンが含まれる場合に、前記オブジェクトに対応するオブ
    ジェクト画像データから当該ボーンに対応する色情報を取得する取得機能と、
    前回以前の描画タイミングにおいて抽出した前回以前の対象ボーンデータと、今回の描
    画タイミングにおいて抽出した今回の対象ボーンデータと、取得された色情報とに基づいて、半透明オブジェクト画像を生成する生成機能と
    を実現させるための画像生成プログラム。
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