JP4761411B2 - 遊技用装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、遊技機に対応して計数機が設けられ、遊技において獲得した獲得遊技媒体を該計数機にて計数可能とされた遊技用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ店等の遊技場においては、遊技場内に複数の遊技機が設けられており、遊技客が遊技により獲得したパチンコ玉等の獲得遊技媒体は、該遊技媒体を貯留可能な貯留容器に貯留し、遊技終了時等において遊技場の所定の位置に設けられた各遊技機に共通の計数機に、前記貯留容器に貯留されている獲得遊技媒体を投入して計数を行い、景品との交換がなされている。
【0003】
このため、遊技場内には前記貯留容器が遊技者の周囲位置に山積されて遊技場のスペースが狭いものとなってしまい通行の邪魔となるばかりか、遊技者は前記獲得遊技媒体が貯留された前記貯留容器を前記計数機が設置されている遊技場の所定の位置に搬送しなければならないという問題があり、該問題を解決する手法として近年においては、各遊技機毎に計数機を設けた装置が実用化されてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような各遊技機毎に計数機を設けた装置においては、計数された獲得遊技媒体の数を景品交換を実施する交換カウンタ等にて特定できるようにするために、通常においては該獲得遊技媒体数が記録されたカード等の記録媒体が発行され、該記録媒体を交換カウンタ等に持参して景品との交換が為されているが、これら記録媒体を発行する場合においては、該記録媒体を適宜に補充する必要がありこれら補充作業が煩雑であるばかりか、該記録媒体の発行には所定のコストがかかることから、遊技場はこれらのコストを負担しなければならないという問題があった。
【0005】
よって、本発明は上記した問題点に着目してなされたもので、前記カード等の記録媒体の新規な発行を無くすことで、該記録媒体の補充作業を解消するとともに、該記録媒体の発行コストの負担を不要とすることのできる遊技用装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記した問題を解決するために、本発明の遊技用装置は、遊技機に対応して設けられ、遊技に使用可能なプリペイド価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を受付け、該遊技用記録媒体の記録情報を少なくとも読み取り、該情報から特定される大きさのプリペイド価値を遊技者が遊技に使用するための処理を行う遊技用記録媒体処理装置を少なくとも有する遊技用装置であって、
前記遊技用記録媒体処理装置は、前記遊技機に対応して設けられた計数機から該計数機において計数された獲得遊技媒体数を特定可能な情報を入手可能とされ、該情報に基づく獲得遊技媒体数を、前記受付けている遊技用記録媒体によって特定可能とするための獲得遊技媒体数特定処理を行うとともに、時刻情報を出力可能な時計手段を備え、
前記獲得遊技媒体数特定処理が、前記受付けている遊技用記録媒体を特定可能な情報と前記計数機にて計数された獲得遊技媒体数とを対応付けて所定の管理装置に登録するための情報と、前記時計手段から出力される時刻情報に基づいて前記獲得遊技媒体数特定処理を行ったときの処理時刻を特定可能な処理時刻情報とを、合わせて前記管理装置に対して送信する処理と、該獲得遊技媒体数と該時刻情報とを含む獲得遊技媒体数特定処理履歴を、前記受付けている遊技用記録媒体に記録する処理を含み、
前記遊技用記録媒体処理装置は、
前記受付けている前記遊技用記録媒体にて特定されるプリペイド価値の大きさが「0」となったことを条件に該遊技用記録媒体を回収する処理を行うとともに、
前記プリペイド価値の大きさが「0」となった場合において新たな遊技用記録媒体を受付けるまでの間、該受付け中の遊技用記録媒体を内部に貯留し、該遊技用記録媒体を内部に貯留している間に前記獲得遊技媒体数特定処理を行うときに該貯留された遊技用記録媒体に前記獲得遊技媒体数特定処理履歴を記録する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、予め遊技者に発行され、前記遊技用記録媒体処理装置にて受付けている前記遊技用記録媒体を用いて、該遊技者が獲得した獲得遊技媒体数を特定できるようになるため、従来のように新規にカード等の記録媒体を発行する必要がなく、これら記録媒体の補充作業を解消できるばかりか、該記録媒体の発行コストの負担を不要とすることもできる。また、前記管理装置において、獲得遊技媒体数が前記遊技用記録媒体処理装置にて受付けている前記遊技用記録媒体を特定可能な情報に対応付けて登録・管理されることから、前記獲得遊技媒体数を改ざんする不正を行い難くすることができ、セキュリティ性を高めることが可能となる。更に、簡便に獲得遊技媒体数を特定できるようになる。また、該遊技用記録媒体に記録された獲得遊技媒体数情報と、前記管理装置に登録されている登録情報より特定される獲得遊技媒体数と、を比較することが可能となり、前記遊技用記録媒体の記録情報の書き換え等による不正を確実に検出することができるばかりか、遊技用有価価値の大きさが「0」となった遊技用記録媒体が回収されて獲得遊技媒体数特定処理ができなくなってしまうことを回避できるとともに、貯留中において新たな遊技用記録媒体を受付けた際に、該貯留中の遊技用記録媒体を排出することなく、新たな遊技用記録媒体の受付けを実施できるようになる。
【0007】
本発明の遊技用装置は、遊技機に対応して設けられ、遊技機に対応して設けられ、遊技に使用可能なプリペイド価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を受付け、該遊技用記録媒体の記録情報を少なくとも読み取り、該情報から特定される大きさのプリペイド価値を遊技者が遊技に使用するための処理を行う遊技用記録媒体処理装置と、
前記遊技機に対応して設けられた計数機と、
を少なくとも有する遊技用装置であって、
前記遊技用記録媒体処理装置は、前記計数機から該計数機において計数された獲得遊技媒体数を特定可能な情報を入手可能とされ、該情報に基づく獲得遊技媒体数を、前記受付けている遊技用記録媒体によって特定可能とするための獲得遊技媒体数特定処理を行うとともに、時刻情報を出力可能な時計手段を備え、
前記獲得遊技媒体数特定処理が、前記受付けている遊技用記録媒体を特定可能な情報と前記計数機にて計数された獲得遊技媒体数とを対応付けて所定の管理装置に登録するための情報と、前記時計手段から出力される時刻情報に基づいて前記獲得遊技媒体数特定処理を行ったときの処理時刻を特定可能な処理時刻情報とを、合わせて前記管理装置に対して送信する処理と、該獲得遊技媒体数と該時刻情報とを含む獲得遊技媒体数特定処理履歴を、前記受付けている遊技用記録媒体に記録する処理を含み、
前記遊技用記録媒体処理装置は、
前記受付けている前記遊技用記録媒体にて特定されるプリペイド価値の大きさが「0」となったことを条件に該遊技用記録媒体を回収する処理を行うとともに、
前記プリペイド価値の大きさが「0」となった場合において新たな遊技用記録媒体を受付けるまでの間、該受付け中の遊技用記録媒体を内部に貯留し、該遊技用記録媒体を内部に貯留している間に前記獲得遊技媒体数特定処理を行うときに該貯留された遊技用記録媒体に前記獲得遊技媒体数特定処理履歴を記録する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、予め遊技者に発行され、前記遊技用記録媒体処理装置にて受付けている前記遊技用記録媒体を用いて、該遊技者が獲得した獲得遊技媒体数を特定できるようになるため、従来のように新規にカード等の記録媒体を発行する必要がなく、これら記録媒体の補充作業を解消できるばかりか、該記録媒体の発行コストの負担を不要とすることもできる。また、前記管理装置において、獲得遊技媒体数が前記遊技用記録媒体処理装置にて受付けている前記遊技用記録媒体を特定可能な情報に対応付けて登録・管理されることから、前記獲得遊技媒体数を改ざんする不正を行い難くすることができ、セキュリティ性を高めることが可能となる。更に、簡便に獲得遊技媒体数を特定できるようになる。また、該遊技用記録媒体に記録された獲得遊技媒体数情報と、前記管理装置に登録されている登録情報より特定される獲得遊技媒体数と、を比較することが可能となり、前記遊技用記録媒体の記録情報の書き換え等による不正を確実に検出することができるばかりか、遊技用有価価値の大きさが「0」となった遊技用記録媒体が回収されて獲得遊技媒体数特定処理ができなくなってしまうことを回避できるとともに、貯留中において新たな遊技用記録媒体を受付けた際に、該貯留中の遊技用記録媒体を排出することなく、新たな遊技用記録媒体の受付けを実施できるようになる。
【0010】
本発明の遊技用装置は、前記遊技用記録媒体処理装置と前記管理装置とのデータ通信が不能となった場合、該通信不能状態を報知する報知手段を具備することが好ましい。
このようにすれば、データ通信の不能状態を係員等が認知できるようになる。
【0011】
本発明の遊技用装置は、前記獲得遊技媒体数特定処理の実施を遊技者より受付ける操作部を具備し、該操作部が操作された際においてのみ前記獲得遊技媒体数特定処理を行うことが好ましい。
このようにすれば、前記操作部を設けることで、該操作部が操作された際のみに前記獲得遊技媒体数特定処理を実施すれば良くなることから、不必要に前記獲得遊技媒体数特定処理が実施されることを回避できる。
【0014】
本発明の遊技用装置は、既に前記獲得遊技媒体数特定処理が実施された遊技用記録媒体に対しても前記獲得遊技媒体数特定処理を実施可能とされていることが好ましい。
このようにすれば、遊技用記録媒体にて特定されるプリペイド価値の大きさが残存する状態にて、例えば異なる遊技機にて遊技媒体を獲得しても、これら獲得遊技媒体数を同一の遊技用記録媒体にて特定することができる。
【0015】
本発明の遊技用装置は、前記獲得遊技媒体数特定処理履歴を特定可能とされていることが好ましい。
このようにすれば、前記獲得遊技媒体数特定処理履歴を把握できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。尚、以下の実施例においては、遊技機として遊技媒体であるパチンコ玉が払い出される通常のパチンコ機を用いた例を示すが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の遊技機、例えばパチンコ玉が指触不能に封入された封入式パチンコ機や、遊技媒体としてコインを使用するスロットマシン、更には完全クレジット式のスロットマシン等の遊技機においても適用可能である。
【0017】
(実施例)
図1は、本実施例に用いた遊技島1を示す外観斜視図であり、該遊技島1は、ユニット構成とされた筐体内部に遊技機としてのパチンコ機2を稼動させるのに必要なパチンコ玉の揚送装置26や研磨装置41等(図3参照)の装置が全て収容されるとともに、その前後面(後面は図示せず)に所定の台数(本実施例では4台)のパチンコ機2及び該パチンコ機2に1対1に設けられ、本発明の遊技用装置を構成する遊技用記録媒体処理装置としてのカードユニット3とが搭載された遊技島台1’が横長状に複数連結された構成とされている。
【0018】
この遊技島台1’は、図2に示すように、該遊技島台1’の下部を覆う腰板5と、該腰板5上に並設される前記パチンコ機2及び該パチンコ機2に1対1とされて隣接して設けられる前記カードユニット3と、遊技島台1’の各パチンコ機2の上部を覆う幕板6a、ランプ板6bと、該ランプ板6bに個々のパチンコ機2に1対1とされ呼出ボタン22を備えた呼び出しランプ8と、から主に構成され、前記パチンコ機2の下部位置には、各パチンコ機2毎に本発明の遊技用装置を構成する計数機としての計数装置4が設けられている。
【0019】
この計数装置4は、該計数装置4の一部を構成する玉受皿35が、前記各パチンコ機2の余剰玉貯留部である余剰玉受皿204に設けられた排出口(図示せず)を下から覆うように固設され、遊技により獲得されたパチンコ玉は、前記余剰玉受皿204より玉受皿35に適宜投入され、スライドレバー34を操作することで計数装置4により計数された後、遊技島台1’内部の下方に設けられた回収桶部40(図3参照)にパチンコ玉が回収されるようになっている。また前記スライドレバー34の側部位置には、該計数装置4において一度計数して回収されたパチンコ玉を返却させる際に操作される返却ボタン12が設けられている。
【0020】
前記幕板6a、6bは、本実施例においては前方に開放可能に設けられており、幕板を開放することにより、図3に示すように、該遊技島台1’内の上部位置に設けられた供給樋36に連結されて各カードユニット3に玉を供給する供給管29や各パチンコ機2に玉を供給する供給管30の内部において発生する玉詰まりや各電設部等のメンテナンスを外部より容易に行えるようになっている。
【0021】
また、前記ランプ板6bとパチンコ機2との間を被覆する電設パネル7には、前記計数装置4により計数された獲得玉数の合計が表示される7セグメンントLED表示パネル38が設けられている。
【0022】
また、本実施例の遊技島台1’の下部位置には、図3に示すように、回収樋部40に連接されて、揚送モータ25によりパチンコ玉を揚送樋27を通じて前記供給樋36に揚送する揚送装置26が設けられているとともに、この供給樋36に至る経路中にはパチンコ玉の研磨を行う研磨装置41が設けられていて、該遊技島台1’内においてパチンコ玉が循環使用されるようになっている。
【0023】
また、前記遊技島台1’の内部には各カードユニット3に対応して回収手段としてのカード貯留部9が設けられており、これらカードユニット3より回収されたICカード37が貯留されるようになっている。
【0024】
また、前記回収樋部40の下方空間には、図4に示すように、これら遊技島台1’の各部に接続されて遊技島台1’全体の制御を行うコントロールユニット42が配設されている。
【0025】
これら各遊技島台1’毎に設けられたコントロールユニット42は、遊技島台1’を構成する各部との信号やデータのやり取りを行う入出力部や各部の状況データや前記計数装置において計数された計数玉数等を記憶するためのメモリや所定の制御プログラムを実行して制御処理を行うCPU(中央演算処理装置)等を内在しており、該コントロールユニット42は、各部の制御を実施するようになっている。
【0026】
また、前記コントロールユニット42は、図4に示すように、通信ユニット45に接続されており、該通信ユニット45を介して遊技島台1’に搭載された各カードユニット3とのデータの送受が実施されるようになっているとともに、該通信ユニット45は、通信ケーブルを介して遊技場の所定箇所に設置された本発明の遊技用装置を構成する管理装置としての管理コンピュータ50と接続されており、遊技島台1’に搭載される前記各カードユニット3と前記管理コンピュータ50とのデータの送受が該通信ユニット45を介して実施されるようになっている。
【0027】
また、前記コントロールユニット42には、図4に示すように、前記揚送装置26や研磨装置41が接続されて、その動作が適宜に制御されるようになっている。
【0028】
また、前記コントロールユニット42は、前記計数装置4において計数した計数玉数がメモリに記憶され、逐次最新の計数玉数に更新されるようになっており、該メモリに記憶された計数玉数は、前記7セグメンントLED表示パネル38の表示動作を制御する表示ドライバ43に出力され、該出力に基づき前記計数装置4による計数玉数が該7セグメンントLED表示パネル38に表示されるようになっている。
【0029】
また、前記コントロールユニット42は、これら計数装置4による計数玉数がメモリに記憶されている場合において、対応する返却ボタン12が操作されると、該記憶されている計数玉数より所定数の減算処理が実施されるとともに、所定の払出要求が前記通信ユニット45を介して対応するカードユニット3に出力されるようになっており、該払出要求を検出したカードユニット3においては、後述の玉払出ユニット315による所定数のパチンコ玉の払出が実施されるようになっている。
【0030】
また、前記コントロールユニット42は、前記カードユニット3からの要求に基づき前記メモリに記憶されているその時点での計数玉数を対応するカードユニット3に出力する処理が実施されるようになっている。
【0031】
次に、前記遊技島台1’に設置されるパチンコ機2について説明すると、該パチンコ機2は、図5に示すように、額縁状に形成されたガラス扉枠202を有し、該ガラス扉枠202の下部表面には打球供給皿203がある。打球供給皿203の上面所定箇所には、操作部14が設けられているとともに、打球供給皿203の下部には、打球供給皿203から溢れた景品玉を貯留する余剰玉受皿204と打球を発射する打球操作ハンドル(以下、操作ノブという)205とが設けられている。
【0032】
前記操作部14の上面には、図6に示すように、遊技者により前記カードユニット3に設けられた後述するカード挿入口303に挿入された遊技用記録媒体であるICカード37(図7、図10参照)より読み出された度数を表示する度数表示部17と、遊技の開始または前記打球供給皿に持玉が少なくなったか無くなった際に押圧操作されて、前記度数表示部17に残度数が存在する場合に所定数量のパチンコ玉の貸出を実施する貸出ボタン16と、遊技を終了する際に押圧操作されることにより、後述する精算処理が実施される操作部としての精算ボタン15と、が設けられており、これら各部は操作部14内部に設けられている操作基板18上に実装されている。
【0033】
前記ガラス扉枠202の後方には、遊技盤206が着脱可能に取付けられている。また、遊技盤206の前面には遊技領域207が設けられている。この遊技領域207の中央付近には、「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示部209と、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示器210とが設けられている。また遊技盤206には、複数の入賞口224や通過ゲート211、始動入賞口214、可変入賞級装置216が設けられているとともに、遊技領域207の下部には、入賞しなかった打玉を回収するアウト口226が形成されている。
【0034】
前記打球操作ノブ205の操作によって揺動されるハンマー(図示略)によって発射された打玉は、打球レールを通って遊技領域207に入り、その後、遊技領域207を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて前記遊技領域207に達しなかったパチンコ玉は、環流経路(図示略)を通じて前記余剰玉受皿204に環流されるようになっている。
【0035】
また、前記遊技領域207に打ち込まれた打玉が通過ゲート211を通過すると、可変表示器210に停止表示されている普通図柄が可変開始するとともに、打玉が始動入賞口214に入賞すると、可変表示部209に表示される特別図柄がスクロールを始める。
【0036】
可変表示器210の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特定の表示結果(たとえば7)となった場合に、始動入賞口214に設けられた可動片215が所定時間開成して遊技者にとって有利な状態となる。
【0037】
この始動入賞口214にパチンコ玉が入賞すると、可変表示部209において全特別図柄が可変表示(変動表示)を開始する。そして、その後、左,中,右の特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777)となった場合に、特定遊技状態(大当り状態)が発生する。このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置216に設けられた開閉板220が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。第1の状態となっている可変入賞球装置216の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞して図示しないVカウントスイッチにより検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って前記第2の状態から前記第1の状態に制御する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御の上限回数は例えば15回と定められている。
【0038】
これらパチンコ機2の構成を図8に基づいて説明すると、該パチンコ機2には、可変表示部209の表示制御を行う表示制御基板280等が搭載された可変表示制御ユニットと、図示しない玉タンクに供給されたパチンコ玉の払出を実施する玉払出装置297に接続され、後述の遊技制御基板231から出力される賞球信号並びにカードユニット3より入出力される各種信号に基づきパチンコ玉の払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された賞球制御基板237と、遊技効果ランプ等の制御を実施するランプ制御基板235と、スピーカから出力される音声制御を行うマイクロコンピュータ等が搭載された音声制御基板270と、前記操作ノブ205の操作に基づき打球供給皿に払い出されたパチンコ玉を遊技領域207に発射する打球発射装置の制御を行うマイクロコンピュータ等が搭載された発射制御基板291と、これら各部の制御を実施する遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板231、が設けられており、これらは図8に示すように接続されて、前述の打球供給皿203に払い出されたパチンコ玉を使用して遊技を実施可能とされている。
【0039】
また、前記賞球制御基板237は、前記カードユニット3のカードユニット制御基板(図示略)に信号ケーブルを介して接続されており、後述の貸出完了信号(EXS)やパチンコ機レディー信号(PRDY)が前記カードユニット3に設けられた後述のマイクロプロセッシングユニット(MPU)313に出力されるようになっているとともに、前記カードユニット3のMPU313より出力される後述のカードユニットレディー信号(BRDY)や貸出要求完了確認信号(BRQ)が入力されるようになっている。
【0040】
また、前記操作基板18は、前述の賞球制御基板の信号ケーブルとともにカードユニット3に接続されており、前記貸出ボタン16が操作されて遊技者による玉貸し操作がなされた場合に出力される貸出入力信号や、精算ボタン15が操作されて遊技者による精算操作がなされた場合に出力される精算入力信号が前記カードユニット3のMPU313に出力されるようになっているとともに、該MPU313より出力される前記度数表示部17の表示制御信号が入力されるようになっている。
【0041】
次に、遊技用記録媒体処理装置としてのカードユニット3を図7並びに図8に基づいて説明すると、該カードユニット3の前面には、図7に示すように、点灯によりカードユニット3の動作を報知する動作ランプ301と、点滅点灯により前記管理コンピュータ50との通信不能状態を報知する報知手段としての通信不能ランプ302と、後述する玉払出ユニット315より払い出されたパチンコ玉を前記パチンコ機2の打球供給皿204内に排出させるための払出樋11と、前記ICカード37を挿入可能とされたカード挿入口303と、該カード挿入口303に挿入されているICカード37の排出を遊技者に報知するカードインジケータ304と、が設けられている。
【0042】
このカードユニット3の構成を図8に基づいて説明すると、該カードユニット3は、前記動作ランプ301や、通信不能ランプ302や、カードインジケータ304に加えて、前記遊技島台1’の供給管29より供給されたパチンコ玉を貯留し、前記返却ボタン12の操作によりコントロールユニット42から出力される払出要求に基づき、所定個数のパチンコ玉の払出を実施する玉払出ユニット315と、前記カード挿入口303に連設され、挿入されるICカード37に記録されている後述の識別情報(カードID)や度数の読み出し並びに遊技により更新された新たな度数や後述の精算履歴等の書き込みを行うICカードリーダライタ309と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)314と、前記挿入されたICカード37から読み出し及び書き込まれる情報を記憶するとともに、後述するMPU313が実行する制御内容等が記述された制御プログラムや各カードユニット3を個別に識別可能なユニットIDが記憶された記憶部310と、前記パチンコ機2の賞球制御基板237や操作基板18との各種信号の入出力が行われるI/Oポート311と、前記通信ユニット45を介してコントロールユニット42や管理コンピュータ50とのデータ通信を行うための通信部312と、これら各部の制御や前記操作基板18に実装された度数表示部17の制御等を行う前記MPU(マイクロプロセッシングユニット)313と、を具備しており、これら各部は図8に示すように接続されている。
【0043】
このカードユニット3に設けられたICカードリーダライタ309の構成は、図9に示すように、その内部に、前記カード挿入口303からのICカード37の挿入を検知する挿入センサ397や、前記カード挿入口303から延設され、ICカード37がスライド可能とされ、後部に設けられたカード排出口354に連設されたガイドレール398と、該ガイドレール398を挟むように配設されて該ICカード37の移動を、駆動モータ386、393、394にて駆動回転されることにより実施する搬送ローラ387、388、395と、前記搬送ローラ387、388の一方側に張架された搬送ベルト391と、から成る搬送機構や、該搬送されるICカード37を待機位置(図中カード挿入口303とストップピン396’との間の位置)に停止させるストップピン396’の出没を行うソレノイド396、通信位置(図中通信ヘッド390の上部位置)に停止させるストップピン389’の出没を行うソレノイド389や、通信位置に停止されたICカード37への給電やデータ通信を行う通信ヘッド390や、前記の各部に接続されてその制御を実施する制御基板392が設けられており、挿入されているICカード37へのデータの読み取り及び書き込みが非接触状態にて可能とされている。
【0044】
また、前記ICカード37より読み出された度数が「0(無価値)」となり、更に新規のICカード37が挿入された場合には、前記ソレノイド389によりストップピン389’が上方に励磁された状態にてICカード37が搬送ベルト391並びに搬送ローラ387、388により付勢されて後方に向かって搬送され、これらICカード37がカード排出口354より前記カード回収路10を介して前記カード貯留部9へ排出されて回収されるようになっている。
【0045】
このICカードリーダライタ309に挿入されて使用される遊技用記録媒体としてのICカード37の構成は、図10に示すように所定厚みとされ、その内部が凹状とされた樹脂製の基体381の該凹部外周所定位置に、テ−プオ−トボンディング(TAB)実装によりその内部に不揮発性のメモリ(図示せず)を内蔵したICチップ(集積回路)382が実装されるとともに、該ICチップ382から該基体381の外周に沿うように設けられたパターンコイル383を有するフレキシブルプリント基板384が内挿され、該凹部全面がトップフィルム385にて覆われた構成とされており、これらICカード37は、前記ICカードリーダライタ309に挿入されることで、該リーダライタから出力される電磁波が前記パターンコイル383に誘導起電力を生じさせて前記ICチップ382が動作可能に付勢されるとともに、該パターンコイル383を介して図9に示す前記ICカードリーダライタ309との各種のデータ通信を電磁波により非接触にて実施可能とされた非接触ICカードとされている。
【0046】
また、これらICカード37におけるICチップ382のメモリには、各ICカード37に対して個別に付与されたカードIDが予め書き換え不可に記録されており、該カードIDを読み取ることで個々のICカード37が識別されるようになっているとともに、前記ICカードリーダライタ309とのデータ通信により、残存する度数や、後述の精算処理が実施された際の精算玉数、精算処理が実施された時刻、精算処理が実施されたカードユニット3のユニットIDからなる精算履歴等の情報が書き換え可能に記録されるようになっている。
【0047】
また、前記カードユニット3のMPU321は、前記管理コンピュータ50から後述の確認処理に基づき出力される応答要求の検出状況に基づき、管理コンピュータ50との接続状況を監視する処理を実施しており、該管理コンピュータ50から出力される応答要求が所定期間以上検出されず、更にカードユニット3側からの応答要求に対しても管理コンピュータ50からの返信情報が検出されない場合において、前記通信不能ランプ302を点滅点灯させ、前記管理コンピュータ50との通信エラーを報知するようになっている。
【0048】
このように本実施例のカードユニット3においては、前記通信不能ランプ302の点滅点灯により管理コンピュータ50との通信エラーが報知されるようになっており、遊技場の係員等がこれら通信エラーの発生を容易に認識することができ、通信エラーに基づくトラブルに対して迅速に対応できる。
【0049】
また、前記カードユニット3においては、ICカード37が挿入された際に、該ICカード37の記録情報を読み取り、該読み取った情報を記憶部310に記憶するとともに、前記記録情報のうち挿入されたICカード37のカードIDと残存する度数とが使用許諾要求とともに管理コンピュータ50に送信され、該管理コンピュータ50からの使用許諾の受信に基づき、前記記憶された度数を度数表示部17に表示させ、前記貸出ボタン16の入力を有効とする受付処理が実施されるようになっており、この時点にて前記記憶された度数を使用して対応するパチンコ機2の遊技に使用されるパチンコ玉の貸出を行う貸出処理が実施可能となる。
【0050】
この貸出処理の制御状況を図11に基づき説明すると、まず前記パチンコ機2の賞球制御基板237は、該パチンコ機2の玉タンクに玉が供給されてパチンコ玉の払出が可能な状態であるとスタンバイ状態となり、前記PRDYをONとしてカードユニット3のMPU313に出力する(S1)。
【0051】
このようにPRDYが出力されている状態において前記貸出ボタン16が操作されると、カードユニット3のMPU313は、前記BRDYをONとして前記賞球制御基板237に出力し(S2)、この状態において、更に前記BRQをONとして前記賞球制御基板237に出力する(S3)。
【0052】
次いで、前記賞球制御基板237は、前記MPU313より出力されているBRDYを検出している状態においてBRQを検出すると、前記EXSをONとしてMPU313に出力する(S4)。
【0053】
該EXSを検出したMPU313は、前記BRQの出力をOFFとし(S5)、該BRQのOFFを検出した賞球制御基板237は、玉払出装置297に玉払出信号を出力し、これに基づき1度数に該当する玉数(本実施例では25玉)の払出が実施されるとともに、該払出の終了に基づき、前記EXSの出力をOFFとする(S6)。
【0054】
該EXSのOFFを検出したMPU313は、前記カードユニット3のカード挿入口303に挿入されているICカード37より読み出されて記憶部310に記憶されている度数から1度を減算するとともに、前記度数表示部17に表示されている度数から1度を減算して表示更新する。
【0055】
MPU313は、これら(S3)〜(S6)の信号制御並びに記憶部310や度数表示部17における度数の減算更新制御を、1回の貸出ボタン16の操作に基づいて貸し出される度数分繰返し実施し、これら制御が終了した後、BRDYをOFFとして(S7)、貸出処理を終了する。
【0056】
このようにカードユニット3のMPU313からBRQが出力される回数に基づき、前記賞球制御基板237は1度分に該当する数量(25玉)のパチンコ玉の貸出を実施するようになっており、このようにして貸出されたパチンコ玉を使用して遊技者はパチンコ機2における遊技を実施できるようになっている。
【0057】
尚、本実施例においては、前記S6が終了した段階で記憶部310の度数並びに度数表示部17の度数から1度を減算するようにしているが、前記S3〜S6の処理を貸し出される度数分(例えば5度分の貸出であれば5回)繰返し実施した後、すなわち、貸し出される度数分のパチンコ玉が払い出された後、該貸し出された度数(例えば5度分の貸出であれば5度)を記憶部310の度数並びに度数表示部17の度数から減算するようにしても良い。
【0058】
次いで、これら各カードユニット3が遊技島台1’のコントロールユニット42を介して接続された管理装置としての管理コンピュータ50について説明すると、該管理コンピュータ50は、図12に示すように、管理コンピュータ50内部にてデ−タの送受を行うデータバス51に、中央演算処理装置(CPU)52、RAM53、表示装置54、キーボードやマウス等の入力装置55、磁気ディスクや光磁気ディスクから成る記憶装置56、前記遊技島台1’に搭載されたカードユニット3や後述する景品交換端末60(図4参照)とのデ−タ通信を行う通信インタ−フェィス57と、が接続された通常のコンピュ−タである。
【0059】
また、前記記憶装置56には、該管理コンピュータ50の処理を実施する処理プログラムに加えて、図13に示すように、各ICカード37を個別に識別可能なカードIDに対応して、当該ICカード37に残存する度数と、後述の精算処理が実施された際の精算玉数、精算処理が実施された時刻、精算処理が実施されたカードユニット3のユニットIDからなり各精算処理毎に個別に登録される精算履歴と、当該ICカード37に対応する精算履歴における精算玉数の合計値である合計精算玉数と、が各々登録されるカード管理データベースが記憶されており、該カード管理データベースの登録状況が表示装置54に表示されるようになっているとともに、前記各カードユニット3より出力される各種データに基づいて該カード管理データベースの内容が逐次最新の情報に更新されるようになっている。
【0060】
このように本実施例では、管理コンピュータ50において精算履歴並びに該精算履歴における精算玉数の合計値である合計精算玉数が前記各ICカード37を識別可能なカードIDに対応付けて登録・管理されるようになっており、前記精算玉数を改ざんする不正を行い難くすることができ、セキュリティ性を高めることが可能となる。
【0061】
また、管理コンピュータ50のCPU52は、前記カードユニット3から出力された使用許諾要求に基づき、該使用許諾要求とともに出力された度数を前記カード管理データベースにおいて該当するカードIDに対応する度数と比較し、該比較が一致しなかった場合には排出指示を返信し、前記比較が一致した場合には使用許諾を返信するようになっている。
【0062】
また、管理コンピュータ50のCPU52は、前記カードユニット3に対して、該カードユニット3の接続台数に応じて所定間隔毎に前記応答要求を出力するようになっており、これら応答要求を受信したカードユニット3から返信される返信情報の有無に基づいて、これらカードユニット3との通信状況が正常であるか否かを確認する確認処理を実施するようになっており、該確認処理に基づきカードユニット3との通信エラーを検出した場合には、該当するカードユニット3のユニットID等のエラー状況を前記表示装置54に表示して、通信エラーを報知するようになっている。
【0063】
以下、本実施例の遊技用記録媒体処理装置であるカードユニット3の動作状況を図14〜図16のフローに基づき説明する。
【0064】
まず、カードユニット3の通常時における動作状況(メインルーチン)を図14に基づき説明すると、カードユニット3にICカード37が挿入されていない状況において前記MPU313は、ICカード37の挿入待ちの状態である(Sa1)。
【0065】
この状態でICカード37が挿入されると、該挿入されたICカード37が挿入センサ397により検出され、ICカードリーダライタ309内の通信位置に取り込まれ、記録情報が読み出されて前述の受付処理が実施される(Sa2)。
【0066】
該受付処理において前記管理コンピュータ50より使用許諾の返信を受信した場合には、貸出ボタン16並びに精算ボタン15の入力待ちの状態となり(Sa3、Sa6)、この状態にて貸出ボタン16が入力された場合には前述の貸出処理を実施し(Sa4)、該貸出処理の実施後において記憶部310に記憶されている度数が残存するか否かを判断し(Sa5)、残存する度数がある場合には再びSa3、Sa6における貸出ボタン16並びに精算ボタン15の入力待ちの状態となり、残存する度数がない場合には図15に示す回収処理ルーチンへと移行する。
【0067】
また、Sa3、Sa6における貸出ボタン16並びに精算ボタン15の入力待ちの状態において精算ボタン15が入力された場合には、図16に示す精算処理ルーチンへと移行する。
【0068】
次に前記カードユニット3における回収処理(回収処理ルーチン)を図15に基づき説明すると、メインルーチンにおけるSa5において残存する度数がない場合(「0」である場合)には、挿入されているICカード37の回収が留保された状態となり(Sb1)、その時点にて回収が留保されているICカード37における前記精算履歴の記録が存在するか否かを判断し(Sb2)、該ICカード37に精算履歴の記録が存在する場合には、該精算履歴を読み出して前記記憶部310に一時記憶し(Sb3)、精算ボタン15の入力または新たなICカード37の挿入待ちの状態となる(Sb4、Sb5)。
【0069】
この状態にて精算ボタン15が入力された場合には、図16に示す精算処理ルーチンへと移行し、新たにICカード37が挿入された場合には、該挿入されたICカード37をICカードリーダライタ309の待機位置にて停止させ、前記回収留保を解除し(Sb6)、通信位置における既存のICカード37をカード回収路10へと排出してカード貯留部9に回収するとともに(Sb7)、待機位置における新たなICカード37を通信位置に移動し、該ICカード37の記録情報が読み出されて前述した受付処理が実施される(Sb8)。
【0070】
該受付処理において管理コンピュータ50より使用許諾を受信した場合には、新たに受付けたICカード37のカードIDと、前記記憶部310に一時記憶された精算履歴とを登録要求とともに送信し、管理コンピュータ50のカード管理データベースにおける当該カードIDに対応付けて前記精算履歴並びに合計精算玉数を登録させるとともに(Sb9)、前記一時記憶された精算履歴を新たに受付けたICカード37に記録して(Sb10)、メインルーチンにおけるSa3、Sa6の貸出ボタン16並びに精算ボタン15の入力待ちの状態になる。
【0071】
また、前記Sb2において該ICカード37に精算履歴の記録が存在しない場合には、精算ボタン15の入力または新たなICカード37の挿入待ちの状態となる(Sb11、Sb12)。
【0072】
この状態にて精算ボタン15が入力された場合には、図16に示す精算処理ルーチンへと移行し、新たにICカード37が挿入されたされた場合には、該挿入されたICカード37をICカードリーダライタ309の待機位置にて停止させ、前記回収留保を解除し(Sb13)、通信位置における既存のICカード37をカード回収路10へと排出してカード貯留部9に回収するとともに(Sb14)、待機位置における新たなICカード37を通信位置に移動し、該ICカード37の記録情報が読み出されて前述した受付処理が実施され(Sb15)、該受付処理において管理コンピュータ50より使用許諾を受信した場合には、メインルーチンにおけるSa3、Sa6の貸出ボタン16並びに精算ボタン15の入力待ちの状態になる。
【0073】
このように本実施例では、受付けているICカード37より読み出され、残存する度数が「0」となった場合において、新たなICカード37が挿入されるまでの間、該受付け中のICカード37の回収を留保するようになっており、該ICカード37が回収されてしまい、遊技により獲得したパチンコ玉が存在するにも関わらず、後述の精算処理ができなくなってしまう不都合を回避できる。
【0074】
また本実施例では、回収留保が解除されたICカード37がカード回収路10に排出され、カード貯留部9にて回収されるようになっており、留保中において新たにICカード37が挿入された場合においても、該留保中のICカード37をカード挿入口303より排出せずに新たなICカード37の受付けを実施できるようになっている。
【0075】
次に前記カードユニット3における精算処理(精算処理ルーチン)を図16に基づき説明すると、メインルーチンにおけるSa3、Sa6の貸出ボタン16並びに精算ボタン15の入力待ちの状態や回収処理ルーチンにおけるSb4、Sb5並びにSb11、Sb12の精算ボタン15の入力または新たなICカード37の挿入待ちの状態において精算ボタン15が入力された場合には、その時点までに該カードユニット3に対応する計数装置4において計数された計数玉数を前記遊技島台1’のコントロールユニット42より入手して、該入手した計数玉数が存在するか否か(計数玉数が存在するか「0」であるか)を判断する(Sc1)。
【0076】
Sc1において計数玉数が存在する場合には、挿入されているICカード37のカードIDと、その時点にて残存する度数と、前記入手した計数玉数(精算玉数)、RTC314より入手したその時点の時刻、記憶部310に記憶されているユニットIDからなる精算履歴と、を登録更新要求とともに管理コンピュータ50に送信し、カード管理データベースにおける当該カードIDの度数の更新並びに精算履歴の登録、合計精算玉数の更新を実施させるとともに(Sc2)、その時点にて残存する度数と管理コンピュータ50へ送信した精算履歴と同一の精算履歴とを挿入されているICカード37に記録して(Sc3)、該ICカード37を返却し(Sc4)、メインルーチンのSa1におけるICカード37の挿入待ちの状態になる。
【0077】
また、Sc1において計数玉数が「0」である場合には、挿入されているICカード37のカードIDと、その時点にて残存する度数と、を登録更新要求とともに管理コンピュータ50に送信し、カード管理データベースにおける当該カードIDの度数の更新を実施させるとともに(Sc5)、その時点にて残存する度数を挿入されているICカード37に記録して(Sc6)、該ICカード37を返却し(Sc4)、メインルーチンのSa1におけるICカード37の挿入待ちの状態になる。
【0078】
このように本実施例では、遊技者により精算ボタン15が入力操作された際のみに前記精算処理を実施するようになっていることから、不必要に精算処理が実施されてしまうことを回避できるようになっている。
【0079】
このように、これら精算処理において対応する計数装置4において計数された計数玉数(精算玉数)が存在する場合、すなわち対応するパチンコ機2にて獲得された玉数が存在する場合には、返却されたICカード37に前記精算玉数を含む精算履歴が記録されるようになっている。
【0080】
また、該精算履歴が記録されたICカード37において度数が残存する場合には、該ICカード37を、例えば所望する他のパチンコ機2に対応するカードユニット3に挿入することで、前記残存する度数を使用して前述の貸出処理が実施可能となり、該パチンコ機2における遊技が実施可能となる。この際、遊技において更にパチンコ玉を獲得し、前述の精算処理を実施した場合においては、挿入されているICカード37において、該ICカード37に記録されている既存の精算履歴とは個別に新たな精算履歴が記録されるようになっている。
【0081】
このように本実施例では、一度精算処理が実施され、精算履歴が記録されたICカード37であっても、残存する度数が記録されている場合には、該残存する度数を用いて、例えば他のパチンコ機2における遊技が実施できるようになっており、更に遊技においてパチンコ玉を獲得して精算処理が実施された場合には、既存の精算履歴に加えて新たに精算履歴が記録されるため、これら複数回に亘る精算処理の実施に基づく精算玉数を同一のICカード37の記録情報により特定することができるようになっている。
【0082】
また、本実施例では、これら複数回に亘って精算処理が実施された精算玉数が、精算履歴として精算処理が実施された時刻並びに実施したカードユニット3のユニットIDとともに、個別に記録されるようになっており、該ICカード37の記録情報を読み出すことで、当該ICカード37における精算処理の履歴を把握することができるようになっている。
【0083】
また、前記精算履歴が記録されたICカード37は、遊技場の景品交換カウンタ等に設置され、管理コンピュータ50に通信ケーブルを介して接続された図4に示す景品交換端末60のICカードリーダライタ61に挿入されることで、記録されている精算履歴と管理コンピュータ50におけるカード管理データベースにおいて該当する精算履歴との照合が実施され、照合結果が一致した場合には、精算履歴における精算玉数の合計値と景品との交換が実施される。
【0084】
このように本実施例では、前記ICカード37に記録された精算履歴における精算玉数の合計値との景品交換時において、該ICカード37に記録された精算履歴と、管理コンピュータ50のカード管理データベースにおいて登録されている精算履歴とを照合し、照合結果が一致した場合において景品交換が実施できるようになっており、前記ICカード37の記録情報の書き換え等による不正を確実に検出することができる。
【0085】
また、この景品交換においてICカード37に度数が残存する場合には、該ICカード37に記録されている精算履歴と、管理コンピュータ50のカード管理データベースにおいて該当する精算履歴と、が消去されて、残存する度数のみが記録されたICカード37が返却され、度数が残存しない場合には、前記ICカード37が回収されることとなる。
【0086】
以上説明したように本実施例においては、前記カードユニット3にて受付けられているICカード37に、遊技用有価価値である度数に加えて遊技者が獲得した獲得遊技媒体数である精算玉数を含む精算履歴が記録され、前記精算玉数を特定できるようになるため、従来のように新規に精算用カード等を発行する必要がなく、これら精算用カードの補充作業を解消できるばかりか、該精算用カードの発行コストの負担を不要とすることもできる。
【0087】
前記各実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【0088】
本発明の請求項1は、遊技機(パチンコ機2)に対応して設けられ、遊技に使用可能なプリペイド価値(度数)の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体(ICカード37)を受付け、該遊技用記録媒体(ICカード37)の記録情報を少なくとも読み取り、該情報から特定される大きさのプリペイド価値(度数)を遊技者が遊技に使用するための処理(貸出処理)を行う遊技用記録媒体処理装置(カードユニット3)を少なくとも有する遊技用装置であって、前記遊技用記録媒体処理装置(カードユニット3)は、前記遊技機(パチンコ機2)に対応して設けられた計数機(計数装置4)から該計数機(計数装置4)において計数された獲得遊技媒体数(計数玉数)を特定可能な情報を入手可能とされ、該情報に基づく獲得遊技媒体数(精算玉数)を、前記受付けている遊技用記録媒体(ICカード37)によって特定可能とするための獲得遊技媒体数特定処理(精算処理)を行うとともに、時刻情報を出力可能な時計手段を備え、前記獲得遊技媒体数特定処理が、前記受付けている遊技用記録媒体を特定可能な情報と前記計数機にて計数された獲得遊技媒体数とを対応付けて所定の管理装置に登録するための情報と、前記時計手段から出力される時刻情報に基づいて前記獲得遊技媒体数特定処理を行ったときの処理時刻を特定可能な処理時刻情報とを、合わせて前記管理装置に対して送信する処理と、該獲得遊技媒体数と該時刻情報とを含む獲得遊技媒体数特定処理履歴を、前記受付けている遊技用記録媒体に記録する処理を含み、前記遊技用記録媒体処理装置は、前記受付けている前記遊技用記録媒体にて特定されるプリペイド価値の大きさが「0」となったことを条件に該遊技用記録媒体を回収する処理を行うとともに、前記プリペイド価値の大きさが「0」となった場合において新たな遊技用記録媒体を受付けるまでの間、該受付け中の遊技用記録媒体を内部に貯留し、該遊技用記録媒体を内部に貯留している間に前記獲得遊技媒体数特定処理を行うときに該貯留された遊技用記録媒体に前記獲得遊技媒体数特定処理履歴を記録する。
【0089】
本発明の請求項2は、遊技機(パチンコ機2)に対応して設けられ、遊技に使用可能なプリペイド価値(度数)の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体(ICカード37)を受付け、該遊技用記録媒体(ICカード37)の記録情報を少なくとも読み取り、該情報から特定される大きさのプリペイド価値(度数)を遊技者が遊技に使用するための処理(貸出処理)を行う遊技用記録媒体処理装置(カードユニット3)と、前記遊技機(パチンコ機2)に対応して設けられた計数機(計数装置4)と、を少なくとも有する遊技用装置であって、前記遊技用記録媒体処理装置(カードユニット3)は、前記計数機(計数装置4)から該計数機(計数装置4)において計数された獲得遊技媒体数(計数玉数)を特定可能な情報を入手可能とされ、該情報に基づく獲得遊技媒体数(精算玉数)を、前記受付けている遊技用記録媒体(ICカード37)によって特定可能とするための獲得遊技媒体数特定処理(精算処理)を行うとともに、時刻情報を出力可能な時計手段を備え、前記獲得遊技媒体数特定処理が、前記受付けている遊技用記録媒体を特定可能な情報と前記計数機にて計数された獲得遊技媒体数とを対応付けて所定の管理装置に登録するための情報と、前記時計手段から出力される時刻情報に基づいて前記獲得遊技媒体数特定処理を行ったときの処理時刻を特定可能な処理時刻情報とを、合わせて前記管理装置に対して送信する処理と、該獲得遊技媒体数と該時刻情報とを含む獲得遊技媒体数特定処理履歴を、前記受付けている遊技用記録媒体に記録する処理を含み、前記遊技用記録媒体処理装置は、前記受付けている前記遊技用記録媒体にて特定されるプリペイド価値の大きさが「0」となったことを条件に該遊技用記録媒体を回収する処理を行うとともに、前記プリペイド価値の大きさが「0」となった場合において新たな遊技用記録媒体を受付けるまでの間、該受付け中の遊技用記録媒体を内部に貯留し、該遊技用記録媒体を内部に貯留している間に前記獲得遊技媒体数特定処理を行うときに該貯留された遊技用記録媒体に前記獲得遊技媒体数特定処理履歴を記録する。
【0092】
本発明の請求項は、前記遊技用記録媒体処理装置(カードユニット3)と前記管理装置(管理コンピュータ50)とのデータ通信が不能となった場合、該通信不能状態を報知する報知手段(通信不能ランプ302)を具備する。
【0093】
本発明の請求項は、前記獲得遊技媒体数特定処理(精算処理)の実施を遊技者より受付ける操作部(精算ボタン15)を具備し、該操作部(精算ボタン15)が操作された際においてのみ前記獲得遊技媒体数特定処理(精算処理)を行う。
【0096】
本発明の請求項は、既に前記獲得遊技媒体数特定処理(精算処理)が実施された遊技用記録媒体(ICカード37)に対しても前記獲得遊技媒体数特定処理(精算処理)を実施可能とされている。
【0097】
本発明の請求項は、前記獲得遊技媒体数特定処理履歴(精算履歴)を特定可能とされている。
【0098】
尚、請求項における獲得遊技媒体数特定処理は、本実施例において精算処理が該当する。
【0099】
また、請求項における獲得遊技媒体数情報は、本実施例においてICカード37に記録される前記精算玉数が該当するが、この獲得遊技媒体数情報とは、獲得遊技媒体数を示す情報であれば良く、例えば獲得遊技媒体数を符号に置き換えた情報等としても良い。
【0100】
以上、本発明の実施形態を図面により前記実施例にて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0101】
例えば、前記実施例では、計数機としての計数装置4が遊技島台1’に設置されたパチンコ機2の下方に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図17に示すように、計数機としての計数装置4’を遊技島の内部に設け、前記対応するパチンコ機2の余剰玉受皿204より排出されたパチンコ玉の玉受皿35’からガイド樋33を介して供給されるパチンコ玉数を、前記計数装置4’が計数玉数として計数するようにしても良い。
【0102】
また前記実施例では、前記精算処理において精算玉数を含む精算履歴がICカード37並びに管理コンピュータ50におけるカード管理データベースの双方において記録(登録)されるようになっている。
【0104】
また前記実施例では、前記精算処理が精算ボタン15の入力に基づいてのみ実施されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記精算処理が所定条件の成立に基づいて実施されるようになっていれば良く、例えば所定時間毎に実施するようにしたり、前記計数装置4にパチンコ玉数が計数される毎に逐次実施するようにしても良い。
【0105】
また前記実施例では、前記精算処理を行う際に操作される精算ボタン15がパチンコ機2の操作部14に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者が操作可能に配置されていればその配置位置は適宜変更可能であり、例えばカードユニット3の前面や遊技島台1’の電設パネル7等に設けられていても良い。
【0106】
また前記実施例では、カードユニット3において挿入されているICカード37に残存する度数が「0」となり、該ICカード37が内部に留保されている状態において、更に新規にICカード37が挿入された場合に、留保されているICカード37がカード貯留部9に回収されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、新規にICカード37を挿入される場合には、一度留保されているICカード37をカード挿入口303より排出(精算)させてから、新規のICカード37を挿入するようにしても良い。
【0107】
また、前記実施例では、同一のICカード37に複数の精算履歴が記録されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記精算処理に基づき、1回分の精算履歴若しくは精算玉数のみを記録できるようにしたものであっても良い。
【0108】
また前記実施例では、遊技用有価価値である度数がICカード37並びに管理コンピュータ50におけるカード管理データベースの双方において記録(登録)されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ICカード37にはカードIDのみを記録しておき、該カードIDに基づき管理コンピュータ50におけるカード管理データベースに登録された度数を特定するようにしても良いし、管理コンピュータを設けず、ICカード37にのみ度数を記録して特定できるようにしても良い。
【0109】
また前記実施例では、遊技用記録媒体として非接触型のICカード37を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これを磁気カードや接触型のICカードとしても良いし、更にはカードIDを用いて記録情報を特定できる場合等には、記録媒体を特定可能なカードID等の情報を少なくとも読み取り可能に記録できるものであれば良く、例えばバーコード等の所定の情報記録シンボル等が読み取り可能にプリントされた記録媒体等であっても良い。
【0110】
また前記実施例では、パチンコ機2やカードユニット3が、ユニット構成とされた遊技島台1’に設置されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくともこれらパチンコ機2並びにカードユニット3に対応して該遊技機において獲得されたパチンコ玉を計数可能な計数装置4が設けられ、該計数装置4により計数された情報がカードユニット3に出力できるようになっていれば良く、例えば、これらパチンコ機2とカードユニット3と計数装置4とを、通常の横長状とされた遊技島に各々対応して設置するようにしても良い。
【0111】
また、前記カードユニット3は、管理コンピュータ50やコントロールユニット42に対して、遊技島台1’に設置された通信ユニット45を介して接続されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、カードユニット3と管理コンピュータ50とまたはコントロールユニット42が、前記コントロールユニット42を介さず直接接続されていても良い。
【0112】
また前記実施例では、遊技機であるパチンコ機2において使用される遊技用有価価値の形態として度数を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技用有価価値を遊技者が金銭的に把握できるように金額と一致させるようにしても良いし、更にはこれら遊技用有価価値を所定のポイントや相当するパチンコ玉数やコイン数としても良く、その形態は任意に選択すれば良い。
【0113】
また前記実施例では、遊技機であるパチンコ機2に使用される遊技媒体としてパチンコ玉を用いているが、これら遊技媒体をコインや点数、更には後述する画像式のパチンコ機やスロットマシン等における画像にて形成されたパチンコ玉やコイン等としても良く、これら遊技媒体は遊技において使用される媒体であれば、本発明の遊技媒体に含まれるものであり、その形態が限定されるものではない。
【0114】
また前記実施例においては、遊技機として遊技媒体であるパチンコ玉が外部に払い出される通常のパチンコ機2を用いているが、本発明はこれら通常のパチンコ機のみならず、コインを用いて遊技を行うスロットマシンや、パチンコ玉やコインが外部に排出されることなく遊技可能な封入式のパチンコ機やスロットマシン、さらにはこれら遊技媒体を用いずにデータ等により遊技可能な遊技機や、遊技盤やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機や、リールが画像にて表示される画像式のスロットマシンにも適用可能であることはいうまでもなく、これら遊技機が限定されるものではない。
【0115】
【発明の効果】
本発明は次の効果を奏する。
【0116】
(a)請求項1の発明によれば、予め遊技者に発行され、前記遊技用記録媒体処理装置にて受付けている前記遊技用記録媒体を用いて、該遊技者が獲得した獲得遊技媒体数を特定できるようになるため、従来のように新規にカード等の記録媒体を発行する必要がなく、これら記録媒体の補充作業を解消できるばかりか、該記録媒体の発行コストの負担を不要とすることもできる。また、前記管理装置において、獲得遊技媒体数が前記遊技用記録媒体処理装置にて受付けている前記遊技用記録媒体を特定可能な情報に対応付けて登録・管理されることから、前記獲得遊技媒体数を改ざんする不正を行い難くすることができ、セキュリティ性を高めることが可能となる。更に、簡便に獲得遊技媒体数を特定できるようになる。また、該遊技用記録媒体に記録された獲得遊技媒体数情報と、前記管理装置に登録されている登録情報より特定される獲得遊技媒体数と、を比較することが可能となり、前記遊技用記録媒体の記録情報の書き換え等による不正を確実に検出することができるばかりか、遊技用有価価値の大きさが「0」となった遊技用記録媒体が回収されて獲得遊技媒体数特定処理ができなくなってしまうことを回避できるとともに、貯留中において新たな遊技用記録媒体を受付けた際に、該貯留中の遊技用記録媒体を排出することなく、新たな遊技用記録媒体の受付けを実施できるようになる。
【0117】
(b)請求項2の発明によれば、予め遊技者に発行され、前記遊技用記録媒体処理装置にて受付けている前記遊技用記録媒体を用いて、該遊技者が獲得した獲得遊技媒体数を特定できるようになるため、従来のように新規にカード等の記録媒体を発行する必要がなく、これら記録媒体の補充作業を解消できるばかりか、該記録媒体の発行コストの負担を不要とすることもできる。また、前記管理装置において、獲得遊技媒体数が前記遊技用記録媒体処理装置にて受付けている前記遊技用記録媒体を特定可能な情報に対応付けて登録・管理されることから、前記獲得遊技媒体数を改ざんする不正を行い難くすることができ、セキュリティ性を高めることが可能となる。更に、簡便に獲得遊技媒体数を特定できるようになる。また、該遊技用記録媒体に記録された獲得遊技媒体数情報と、前記管理装置に登録されている登録情報より特定される獲得遊技媒体数と、を比較することが可能となり、前記遊技用記録媒体の記録情報の書き換え等による不正を確実に検出することができるばかりか、遊技用有価価値の大きさが「0」となった遊技用記録媒体が回収されて獲得遊技媒体数特定処理ができなくなってしまうことを回避できるとともに、貯留中において新たな遊技用記録媒体を受付けた際に、該貯留中の遊技用記録媒体を排出することなく、新たな遊技用記録媒体の受付けを実施できるようになる。
【0120】
)請求項の発明によれば、データ通信の不能状態を係員等が認知できるようになる。
【0121】
)請求項の発明によれば、前記操作部を設けることで、該操作部が操作された際のみに前記獲得遊技媒体数特定処理を実施すれば良くなることから、不必要に前記獲得遊技媒体数特定処理が実施されることを回避できる。
【0124】
)請求項の発明によれば、遊技用記録媒体にて特定されるプリペイド価値の大きさが残存する状態にて、例えば異なる遊技機にて遊技媒体を獲得しても、これら獲得遊技媒体数を同一の遊技用記録媒体にて特定することができる。
【0125】
)請求項の発明によれば、前記獲得遊技媒体数特定処理履歴を把握できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における遊技用装置が適用された遊技島を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例における遊技島を構成する遊技島台を示す正面図である。
【図3】本発明の実施例における遊技島台の内部構造を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施例における遊技島台の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明における実施例のパチンコ機の正面図である。
【図6】本発明の実施例におけるパチンコ機の操作部の上面図である。
【図7】本発明における実施例のカードユニットの前面側の構成を示す一部破断斜視図である。
【図8】本発明の実施例におけるパチンコ機とカードユニットの構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施例におけるカードユニットのICカードリーダライタの構成を示す断面図である。
【図10】本発明の実施例において用いたICカードの構成を示す一部破断上面図である。
【図11】本発明の実施例におけるパチンコ機の賞球制御基板とカードユニットとから出力される各信号の出力状況を示す図である。
【図12】本発明の実施例における管理コンピュータの構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施例における管理コンピュータに記憶されているカード管理データベースの登録状況を示す図である。
【図14】本発明の実施例におけるカードユニットの動作状況(メインルーチン)を示すフロー図である。
【図15】本発明の実施例におけるカードユニットの動作状況(回収処理ルーチン)を示すフロー図である。
【図16】本発明の実施例におけるカードユニットの動作状況(精算処理ルーチン)を示すフロー図である。
【図17】本発明の実施例における遊技用装置の変形例が適用されたカードユニットとパチンコ機2の正面図である。
【符号の説明】
1 遊技島
1’ 遊技島台
2 パチンコ機(遊技機)
3 カードユニット(遊技用記録媒体処理装置)
4 計数装置(計数機)
4’ 計数装置(計数機)
5 腰板
6a 幕板
6b ランプ板
7 電設パネル
8 呼出ランプ
9 カード貯留部(回収手段)
10 カード回収路
11 払出樋
12 返却ボタン
14 操作部
15 精算ボタン(操作部)
16 貸出ボタン
17 度数表示部
18 操作基板
22 呼出ボタン
25 揚送モータ
26 揚送装置
27 揚送樋
29 供給管
30 供給管
33 ガイド樋
34 スライドレバー
35 玉受皿
35’ 玉受皿
36 供給樋
37 ICカード(遊技用記録媒体)
38 表示パネル
40 回収樋部
41 研磨装置
42 コントロールユニット
43 表示ドライバ
45 通信ユニット
46 アウト玉計数機
48 供給玉計数機
50 管理コンピュータ(管理装置)
51 データバス
52 中央演算処理装置(CPU)
53 RAM
54 表示装置
55 入力装置
56 記憶装置
57 通信インターフェイス
60 景品交換端末
61 ICカードリーダライタ
202 ガラス扉枠
203 打球供給皿
204 余剰玉受皿
205 打球操作ハンドル(操作ノブ)
206 遊技盤
207 遊技領域
209 可変表示部
210 可変表示器
211 通過ゲート
214 始動入賞口
215 可動片
216 可変入賞球装置
220 開閉板
224 入賞口
226 アウト口
231 遊技制御基板
235 ランプ制御基板
237 賞球制御基板
270 音声制御基板
280 表示制御基板
291 発射制御基板
297 玉払出装置
301 動作ランプ
302 通信不能ランプ(報知手段)
303 カード挿入口
304 カードインジケータ
309 ICカードリーダライタ
310 記憶部
311 I/Oポート
312 通信部
313 マイクロプロセッシングユニット(MPU)
314 リアルタイムクロック(RTC)
315 玉払出ユニット
354 カード回収口
381 基体
382 ICチップ
383 パターンコイル
384 基板
385 トップフィルム
386 駆動モータ
387 搬送ローラ
388 搬送ローラ
389 電磁ソレノイド
389’ ストップピン
390 通信ヘッド
391 搬送ベルト
392 制御基板
393 駆動モータ
394 駆動モータ
395 搬送ローラ
396 電磁ソレノイド
396’ ストップピン
397 挿入センサ
398 ガイドレール
1
3

Claims (6)

  1. 遊技機に対応して設けられ、遊技に使用可能なプリペイド価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を受付け、該遊技用記録媒体の記録情報を少なくとも読み取り、該情報から特定される大きさのプリペイド価値を遊技者が遊技に使用するための処理を行う遊技用記録媒体処理装置を少なくとも有する遊技用装置であって、
    前記遊技用記録媒体処理装置は、前記遊技機に対応して設けられた計数機から該計数機において計数された獲得遊技媒体数を特定可能な情報を入手可能とされ、該情報に基づく獲得遊技媒体数を、前記受付けている遊技用記録媒体によって特定可能とするための獲得遊技媒体数特定処理を行うとともに、時刻情報を出力可能な時計手段を備え、
    前記獲得遊技媒体数特定処理が、前記受付けている遊技用記録媒体を特定可能な情報と前記計数機にて計数された獲得遊技媒体数とを対応付けて所定の管理装置に登録するための情報と、前記時計手段から出力される時刻情報に基づいて前記獲得遊技媒体数特定処理を行ったときの処理時刻を特定可能な処理時刻情報とを、合わせて前記管理装置に対して送信する処理と、該獲得遊技媒体数と該時刻情報とを含む獲得遊技媒体数特定処理履歴を、前記受付けている遊技用記録媒体に記録する処理を含み、
    前記遊技用記録媒体処理装置は、
    前記受付けている前記遊技用記録媒体にて特定されるプリペイド価値の大きさが「0」となったことを条件に該遊技用記録媒体を回収する処理を行うとともに、
    前記プリペイド価値の大きさが「0」となった場合において新たな遊技用記録媒体を受付けるまでの間、該受付け中の遊技用記録媒体を内部に貯留し、該遊技用記録媒体を内部に貯留している間に前記獲得遊技媒体数特定処理を行うときに該貯留された遊技用記録媒体に前記獲得遊技媒体数特定処理履歴を記録する
    ことを特徴とする遊技用装置。
  2. 遊技機に対応して設けられ、遊技に使用可能なプリペイド価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を受付け、該遊技用記録媒体の記録情報を少なくとも読み取り、該情報から特定される大きさのプリペイド価値を遊技者が遊技に使用するための処理を行う遊技用記録媒体処理装置と、
    前記遊技機に対応して設けられた計数機と、
    を少なくとも有する遊技用装置であって、
    前記遊技用記録媒体処理装置は、前記計数機から該計数機において計数された獲得遊技媒体数を特定可能な情報を入手可能とされ、該情報に基づく獲得遊技媒体数を、前記受付けている遊技用記録媒体によって特定可能とするための獲得遊技媒体数特定処理を行うとともに、時刻情報を出力可能な時計手段を備え、
    前記獲得遊技媒体数特定処理が、前記受付けている遊技用記録媒体を特定可能な情報と前記計数機にて計数された獲得遊技媒体数とを対応付けて所定の管理装置に登録するための情報と、前記時計手段から出力される時刻情報に基づいて前記獲得遊技媒体数特定処理を行ったときの処理時刻を特定可能な処理時刻情報とを、合わせて前記管理装置に対して送信する処理と、該獲得遊技媒体数と該時刻情報とを含む獲得遊技媒体数特定処理履歴を、前記受付けている遊技用記録媒体に記録する処理を含み、
    前記遊技用記録媒体処理装置は、
    前記受付けている前記遊技用記録媒体にて特定されるプリペイド価値の大きさが「0」となったことを条件に該遊技用記録媒体を回収する処理を行うとともに、
    前記プリペイド価値の大きさが「0」となった場合において新たな遊技用記録媒体を受付けるまでの間、該受付け中の遊技用記録媒体を内部に貯留し、該遊技用記録媒体を内部に貯留している間に前記獲得遊技媒体数特定処理を行うときに該貯留された遊技用記録媒体に前記獲得遊技媒体数特定処理履歴を記録する
    ことを特徴とする遊技用装置。
  3. 前記遊技用記録媒体処理装置と前記管理装置とのデータ通信が不能となった場合、該通信不能状態を報知する報知手段を具備する請求項1または2に記載の遊技用装置。
  4. 前記獲得遊技媒体数特定処理の実施を遊技者より受付ける操作部を具備し、該操作部が操作された際においてのみ前記獲得遊技媒体数特定処理を行う請求項1〜のいずれかに記載の遊技用装置。
  5. 既に前記獲得遊技媒体数特定処理が実施された遊技用記録媒体に対しても前記獲得遊技媒体数特定処理を実施可能とされている請求項1〜のいずれかに記載の遊技用装置。
  6. 前記獲得遊技媒体数特定処理履歴を特定可能とされている請求項に記載の遊技用装置。
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