JP4760198B2 - 露光用マスク、露光用マスクの設計方法および露光用マスクの設計プログラム - Google Patents

露光用マスク、露光用マスクの設計方法および露光用マスクの設計プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4760198B2
JP4760198B2 JP2005222454A JP2005222454A JP4760198B2 JP 4760198 B2 JP4760198 B2 JP 4760198B2 JP 2005222454 A JP2005222454 A JP 2005222454A JP 2005222454 A JP2005222454 A JP 2005222454A JP 4760198 B2 JP4760198 B2 JP 4760198B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vertical
horizontal
lens
dimensional lens
pitch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005222454A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007041094A (ja
Inventor
謙 小澤
和治 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2005222454A priority Critical patent/JP4760198B2/ja
Publication of JP2007041094A publication Critical patent/JP2007041094A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4760198B2 publication Critical patent/JP4760198B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Description

本発明は、縦横両方向に各々異なる径を持った2次元レンズを形成するための露光用マスクおよび露光用マスクの設計方法ならびに露光用マスクの設計プログラムに関し、特に、マスクの開口およびピッチによって照射光のうち0次光のみを透過させるグレートーンマスクから成る露光用マスクおよびその露光用マスクの設計方法ならびにその露光用マスクの設計プログラムに関する。
CCD(Charge Coupled Device)、LCD(Liquid Crystal Display)等の映像デバイス応用製品に使用されているマイクロレンズアレイなど、微小な光学部品を製造する方法の1つとして、半導体、液晶デバイス製造で用いられているフォトリソグラフィ技術を応用する方法がある。
すなわち、感光材料であるフォトレジストに所望の露光量分布を与えることにより、フォトレジストを3次元的に加工し、それをマスクとしてエッチングすることによりシリコン、ガラス基板などを3次元的に加工している。
このリソグラフィプロセスで用いられるフォトマスクは図10に示されるような複数枚マスクを用いた多重露光で実現されている。この技術による露光方法を図10を用いて説明する。最終的な露光量分布は図10中のD(x)とする。
先ず、図10中のマスク(1)で領域<1>に露光量E[1]を与える。次に、マスク(2)で領域<2>に露光量E[2]を与える。この時、領域<1>のトータルの露光量D1はE[1]+E[2]となる。さらに、図示しないマスク(3)、マスク(4)、…、マスク(n)をそれぞれ露光量E[3]、E[4]、…、E[n]で順次露光することにより、領域iの最終的な露光量D[i]は、D[i]=E[i]+E[i+1]+…+E[n]となり、所望の離散的な露光量分布を得る。この場合マスク枚数nがその露光量位置分解能に相当し、例えばn=10の時は10階調の露光量ステップを得ることになる。
また、最近では複数マスクによる多重露光方法の他に、特許文献1(特開2002−189280号公報)に示されるような遮光膜の透過率に連続的な分布を持たせてある、いわゆるグレートーンマスクを用いて1回の露光で所望の露光量分布を得る方式も開発されている(図11参照)。
このようなグレートーンマスクを用いたプロセスフローを図12に示す。ここでは、先ず、基板10上にレジスト11を塗布し、ステッパによってグレートーンマスク12を介したレジスト11への露光を行う。グレートーンマスク12を介した露光では、図11に示すような露光量分布が得られることから、露光後のレジスト11を現像すると、レジスト11に曲面を持った凹部が形成される。
次に、このレジスト11をマスクとして基板10をエッチングすると、レジスト11の凹部形状が基板10に転写される。そして、この基板10に樹脂13をスピンコート等によって塗布することで、凹部形状にマイクロレンズが形成されることになる。
前述の2つの方法において、前者の複数マスク多重露光による技術は、複数回の多重露光であり時間的にも多段階露光であるため、得られる積算露光量分布は階段形状が残留してしまう。また、得られる露光量階調数はマスク枚数すなわち露光回数であり、現実的には10工程程度となって十分な階調数が得られないという問題がある。また、露光工程の複雑化とマスク枚数に比例したマスクコストが発生し、様々な問題が生じる。
後者のグレートーンマスクによる1回露光方式は、ほぼ連続的な露光量分布が得られるが、このようなグレートーンマスクを作成することは一般的には非常に困難であり、特殊な膜材料、特殊な成膜処理技術が必要となるため、マスクコストは非常に高いものになってしまう。また、その特殊な膜材は熱に対して経時変化が懸念されており、使用している間の性能安定性(熱的安定性)の問題も懸念されている。
これらの問題を解決する方策として、本願発明者らは解像限界ピッチ以下のバイナリマスクパターンでマスクを構成し、その開口サイズ、あるいはドット残しパターンサイズを空間的に各々に変えることで、任意の3次元構造形成を可能にする方式を提唱している(特願2004−007624参照)。図13にはこの方式の原理図、図14にはこの方式で凸レンズアレイを形成するためのマスクパターン概念図を示す。
特開2002−189280号公報
従来の手法においてマスク設計をする場合は、1つのレンズまたはレンズアレイにおいて開口サイズと膜減り量の関係式を求めてマスクパターンを設計するため、開口ピッチは1つに固定する必要がある。さらに、開口ピッチは単眼のレンズ径の約数(単眼のレンズ径/開口ピッチ=整数)である必要もある。そのため、レンズ径がX(横)、Y(縦)方向で各々異なり、四つの隅部も曲率を持つ長方形レンズや、四つの隅部は曲率を持たない楕円レンズにおいは、X方向とY方向の径が異なるので開口ピッチをレンズのX方向の径とY方向の径との公約数にする必要がある。このため、X方向の径でピッチを決定すると、Y方向の形状を精度良く成形するためには十分な開口パターン数を確保できなかったり、Y方向の径でピッチを決定するとX方向では開口数が多すぎて全体でデータ量が増大したりする問題が生じる。
具体的には、レンズ系のX方向が50.4μmでY方向が32μmの場合、X方向に合わせて設定すると開口ピッチは0.6μmであるがそれではY方向では割り切れない。一方、Y方向に合わせて開口ピッチを0.5μmに設定するとX方向が割り切れない。このため従来の手法のように正方形開口でX方向およびY方向各々で異なる径を持つレンズを設計する場合はピッチを0.4μmにする必要があるため、データ量が増大したり、ピッチが小さいために開口サイズが小さくなり、マスク製造誤差の影響がレンズ出来上がりの面形状に及ぼす影響が大きくなるという問題が生じる。
本発明は、上記の問題を解決するために成されたものである。すなわち、本発明の露光用マスクにおいては、縦横両方向に各々異なる径を持つ2次元レンズを形成するため、1つの2次元レンズに対応したマスク領域に複数のパターン配置領域を、前記1つの2次元レンズ外形の縦横各々の径に合わせて、縦方向および横方向で各々同一ピッチの長方形としてマトリクス状に配置、各パターン配置領域に設けられる開口の形状が、前記1つの2次元レンズ外形の縦横各々の径に合わせて長方形であり、前記開口のサイズによって0次光の透過率を設定することにより各領域と対応する前記2次元レンズの各地点における所望のレンズ高さを得るようにしている。なお、本発明における2次元レンズはX方向、Y方向で径が異なるだけでなく、曲率あるいは面関数も異なってよい。
ここで、マスク領域は、露光用マスクにおける1つの2次元レンズを形成するための領域である。複数の2次元レンズを形成する場合にはマスク領域が2次元レンズの配列に合わせて配置されている。このマスク領域内に複数のパターン配置領域がマトリクス状に配置されている。1つのパターン配置領域には1つの開口が設けられており、隣接するパターン配置領域の縦方向(Y方向)のピッチが同一であり、横方向(X方向)のピッチも同一となっている。ここで、パターン配置領域の縦と横方向のピッチは独立した値である。これらのピッチが露光装置における光学系の解像限界以下になっていることで、0次光のみが開口サイズに合わせて変調され、グレートーンマスクを構成できる。
このように、0次光の透過率によって露光量を設定するグレートーンマスクから成る露光用マスクにおいて、本発明では開口のサイズが長方形になっていることから、縦横両方向に各々異なる径を持つ長方形レンズや楕円レンズなどの2次元レンズを形成するにあたり、縦方向および横方向各々で最適な開口寸法による露光を行うことができる。
また、このような露光用マスクを設計するにあたり、本発明では次の2つの手法を用いている。以下における、較正データを用いたマスクパターン設計方法に関しては、本出願人らの先願である特願2004−213777に詳細が述べられている。
(手法1)
先ず、X−Y外形が所望の長方形、楕円形のレンズ等の2次元レンズに対し、縦方向のレンズ径における開口のピッチ、横方向のレンズ径における開口のピッチより、パターン配置領域の縦横ピッチを求める。ここで、パターン配置領域とは、1つの2次元レンズに対応したマスク領域内を縦横マトリクス状に分割してなる1つの分割領域であり、縦方向および横方向で各々同一ピッチとなっているものである。次に、縦方向の開口ピッチの較正データから開口の縦方向の寸法を決定し、横方向の開口ピッチの較正データから開口の横の寸法を決定することで、マスク上の各パターン配置領域に所定の長方形の開口を設計する。
(手法2)
先ず、X−Y外形が所望の長方形、楕円形のレンズ等の2次元レンズに対し、縦方向のレンズ径における開口のピッチ、横方向のレンズ径における開口のピッチより、パターン配置領域の縦横ピッチを求める。次に、設定されたパターン配置領域の縦方向のピッチと横方向のピッチとの比率を算出し、両方のピッチにおける較正データを合成して得られる膜減り量と実露光量の関係を求める。ここで、実露光量は較正パターンの開口サイズと開口ピッチ、および露光時のDose量から求めることができる。次に、形成目標形状を得るための膜減り量分布から各パターン配置領域における実露光量を求め、目標透過率を計算する。この透過率より各パターン配置領域において、正方形の単位開口のサイズを算出し、求めた単位開口サイズに前述の縦方向ピッチの比率をかけることで開口の縦サイズを求め、単位開口サイズに前述の横方向ピッチの比率をかけることで開口の横サイズを求める。または、各パターン配置領域の透過率と縦の開口ピッチより開口の縦寸法を求め、横の開口ピッチより開口の横寸法を求めてもよい。手法2ではピッチの縦横比と開口の縦横比が同じ、つまりパターン配置領域と開口とが相似形になるようにマスクを設計する。ここで、単位パターン配置領域とは図7のようにパターン配置領域を隙間無く埋めることのできる最大サイズの正方形であり、同様に単位開口も目標となる開口を隙間無く埋めることのできる最大サイズの正方形とする。
縦横の径の異なるレンズをグレートーンマスクで作製する場合、上記のどちらかの方法によりマスクを設計し、グレートーンマスクの開口を長方形にすることで、適切なデータ量で精度良く所望のレンズ形状を作製することができる。なお、これらの手法はコンピュータによって実行される露光用マスクの設計プログラムによっても実現可能である。
本発明によれば、個眼のレンズが長方形である2次元レンズにおいてもデータ量を増大させることなく、適切なデータサイズで精度良く3次元形状を露光により形成することができるグレートーンマスクを設計することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。図1は、本実施形態の設計対象となる露光用マスク(グレートーンマスク)とそれによって形成される2次元レンズ(X方向およびY方向の各々で径の異なるレンズ)の形状の例を示す模式図である。図1(a)は長方形レンズL1、図1(b)は楕円形レンズL2である。なお、本実施形態では、図1(a)に示す凸型の長方形レンズL1を作製する場合を中心として詳細に説明する。
すなわち、本発明は、所望の2次元レンズの縦横の径に関係なく適切なデータ量で設計が可能なグレートーンマスク、およびこのグレートーンマスクを用いて精度良く所望のレンズ形状をレジストで得るためのマスク設計方法である。
特に注意書きの無い場合、以下の説明においてパターン配置領域とは、1つの2次元レンズに対応したマスク領域内を縦横マトリクス状に分割してなる1つの分割領域であり、図3に示すように開口センターを中心とした縦横の長さが、レンズの縦横ピッチとなる領域のことをいう。また、このときピッチが0.7μm以下の場合はパターンが解像しない露光条件であるものとする。この解像しない限界のピッチの算出方法は、特願2004−007624を参照。
図1(a)に示すレンズの具体的な形状は式1の非球面式を満たすものとする。
Figure 0004760198
また、ピッチ固定で開口サイズを変化させたテストマスクを用いて、予め露光・現像後のレジスト膜減り量の関係を得て、その関係よりレンズ内の各場所における開口サイズを配置するグレートーンマスクの設計方法に関しては、本出願人らの先願(特願2004−213777)に詳細が記載されている。本実施形態では、前記先願の手法を応用し、X方向およびY方向で各々径の異なる2次元レンズに適用するにあたり、精度良くかつ最適なデータ量でグレートーンマスクを設計するものである。
第1実施形態(手法1)
図1(a)に示す長方形レンズL1について、まずパターン配置領域のX方向のピッチを決定する。すなわち、レンズ径がX方向50.4μmであるので、パターンピッチは露光装置の解像限界ピッチ0.7μm以下であり、且つ50.4μmの1/整数でもある必要があるため、パターン配置領域のX方向のピッチは0.6μmとする(図3Px)。
続いて、パターン配置領域のY方向のピッチを決定する。すなわち、レンズ径がY方向32.0μmであるので、露光装置の解像限界0.7μmからパターン配置領域のY方向のピッチは0.5μmとする(図3Py)。
次に、決定されたパターン配置領域のXY各々のピッチの較正データを確認する。なお、ここでの較正データは0.6μmピッチと0.5μmピッチとのホールアレイから成る2次元パターンを露光・現像することで予め得られている。
ピッチ0.6μmの場合の露光・現像後のレジスト膜減り量と開口サイズとの関係(以下、較正データと称する。)が図2の(b)である。この較正データより膜減り量(X)と開口サイズ(Y)との関係を示す近似式(式2)を導く。同様にピッチ0.5μmの較正データ図2の(a)より、膜減り量(X)と開口サイズ(Y)との関係を示す近似式(式3)を導く。
Figure 0004760198
Figure 0004760198
次に、図4に示すように、目標となるレンズ形状のX方向に沿った各位置における必要な膜減り量Dixを算出する。X方向はピッチが0.6μmなので、図2の(b)の関係である式2に図4の所望膜減り量Dixを代入することで、各パターン配置領域におけるX方向の開口サイズSx1、Sx2、Sx3...Sxmを求めることができる。同様に、目標となるレンズ形状のY方向に沿った各位置における必要な膜減り量Diyを算出する(図示せず)。Y方向はピッチが0.5μmなので、図2の(a)の関係である式3に所望膜減り量Diyを代入することで、各開口のY方向の開口サイズSy1、Sy2、Sy3...Synも求めることができる。
これにより、X方向およびY方向で各々独立した較正データを用い、XY各方向の開口サイズを決定すると、図3に示すようなグレートーンマスクを得ることができる。このグレートーンマスクでは、1つの長方形レンズに対応したマスク領域に複数のパターン配置領域が縦方向および横方向で各々同一ピッチとなるようマトリクス状に配置され、各パターン配置領域に設けられる開口のサイズによって0次光の透過率を設定する構成となっており、各開口の形状が、先に求めたSx1、Sx2、Sx3...SxmおよびSy1、Sy2、Sy3...Synから成る長方形となっている。
これにより、縦横両方向に各々異なる径を持つ2次元レンズを形成するためのグレートーンマスクを、適切なデータサイズで精度良く設計することが可能となる。
第2実施形態(手法2)
第1実施形態と同様に、先ずパターン配置領域のXY各方向のピッチを決定する。ここでは、第1実施形態の場合とレンズターゲット形状と露光装置は同様のものとするので、パターン配置領域のX方向のピッチは0.6μm、Y方向のピッチは0.5μmとなる。
次に、図5のように、0.6μmの較正データと0.5μmの較正データとを混合した較正データを作成する。混合した較正データより実露光量(Y)と膜減り量(X)との関係を近似式(式4)として求める。ここで実露光量とは式5で表されるように、較正データを得るときの設定露光量(装置露光量)と式6で表される各較正パターンの透過率を乗じた値の対数値である。
Figure 0004760198
次いで、図6のように、目標となるレンズ形状から各位置における必要な膜減り量Diを算出し、そのDiと式4より各パターン配置領域における目標となる実露光量Rを求め、式5よりレンズ内の各パターン配置領域に対応するマスク透過率Tを計算する。
Figure 0004760198
グレートーンマスクにおけるパターン配置領域の透過率Tは、開口の面積をパターン配置領域の面積で割った値を2乗したものである。すなわち、XY方向でピッチが等しい2次元のホールアレイで構成するグレートーンマスク場合、透過率は式6で表すことができる。
Figure 0004760198
手法2において開口とパターン配置領域とは相似であるので、開口とパターン配置領域との面積比は、単位開口と単位パターン配置領域の面積比と同じである。つまり、単位パターン配置領域から単位開口のサイズを求めることができれば最終的な開口サイズも求まる。本実施形態では、単位パターン配置領域は1辺が0.1μmの正方形である。
各パターン配置領域の透過率Tは分かっているので、式7より、ある地点における透過率Tを1/4乗した値に単位パターン配置領域の1辺の長さを乗じることで単位開口サイズの1辺の長さが求まる。
Figure 0004760198
これで各パターン配置領域の単位開口サイズが求まったので、この単位開口サイズにパターン配置領域のXY比をかけると各パターン配置領域における開口サイズが決定する。ここではXYピッチの比は6:5なので、単位開口サイズに6をかけた値が開口のX方向のサイズであり、5をかけた値が開口のY方向のサイズである。
図7は、手法2によって設計されたグレートーンマスクの例を示す模式図である。このグレートーンマスクでは、1つの長方形レンズに対応したマスク領域に複数のパターン配置領域が縦方向および横方向で各々同一ピッチとなるようマトリクス状に配置され、各パターン配置領域に設けられる開口のサイズによって0次光の透過率を設定する構成となっており、各開口の縦横サイズとして縦横の比率が同じとなっている。
これにより、縦横両方向に各々異なる径を持つ2次元レンズを形成するためのグレートーンマスクを、適切なデータサイズで精度良く設計することが可能となる。
なお、手法2において、単位開口サイズを求めずに各パターン配置領域における透過率を1/4乗した値にX方向のピッチ0.6μmを乗じて開口のX方向サイズを求め、透過率を1/4乗した値にY方向のピッチ0.5μmを乗じて、開口のY方向サイズを求めてもよい。
図8は、グレートーンマスクを設計した場合の開口サイズである。図8(a)の表は、図1(a)の長方形レンズを従来の正方形開口で設計(以下、従来法という)したものであり、図8(a)の表が同レンズを本実施形態で提案した長方形開口で設計(以下、提案法という)したものである。ただし、目標となるレンズの4分の1の領域の開口サイズである。なお、図8(a)に示す提案法は、手法1で設計した場合の値であるが、手法2で設計した場合は開口の縦横の長さが微妙に異なるのみで、1つのレンズを作成するための開口パターンの数は、手法1と同じとなる。
ここで、従来法で設計したグレートーンマスク上の開口数は、4分の1の領域で縦40、横63であるため、1つのレンズでは10080個の開口が必要である。一方、提案法で設計した場合は、4分の1の領域で縦32個、横42個であるため、1つのレンズでは5376個の開口で済むことが分かる。
図9は、図1(a)の長方形レンズを従来法で設計した場合と提案法で設計した場合のマスク透過率を比較したグラフである。図9(a)のグラフは長方形レンズの対角線に沿った透過率のシミュレーション値であり、図9(b)のグラフはシミュレーション値をもとにレンズの頂点部が合うように合わせ込んだ透過率のグラフである。各図とも、「OLD」が従来法、「NEW_1」が提案法の手法1、「NEW_2」が提案法の手法2の場合である。
図9(a)のグラフでは、若干提案法の方が、透過率が低くなっているが、レンズの頂点部分の透過率を合わせた図9(b)のグラフでは従来法と提案法は同形状になっていることが分かる。すなわち、レジスト上に成形される形状自体は提案法と従来法で全く同一の形状が成形される。
これらのことより、開口数を半分近くに抑えてもグレートーンマスクで成形されるレンズ形状はほとんど変化しないことが分かる。
上記本実施形態では、主として図1(a)に示す長方形レンズを形成する場合のグレートーンマスクの設計方法を説明したが、図1(b)に示す楕円形レンズを形成する場合でも同様に適用でき、この場合には、図4や図6に示す膜減り量から開口を算出する際にターゲット膜減り量として楕円形レンズのレンズ形状に応じたものを適用して、開口サイズを決定すればよい。
また、上記説明した各手法については、レンズのXYサイズおよびレンズ形状の非球面式を入力することで、予め取得してある較正データから長方形の開口サイズを算出するステップをコンピュータで実行するマスク設計プログラムとして実現することも可能である。
本実施形態の設計対象となる露光用マスク(グレートーンマスク)とそれによって形成される2次元レンズの形状の例を示す模式図である。 膜減り量と開口との関係を示す図である。 マスク領域およびパターン配置領域を説明する模式図である。 レンズ形状のX方向に沿った各位置における必要な膜減り量Dixと開口サイズとの関係を示す模式図である。 膜減り量と実露光量との関係を示す図である。 レンズ形状の各位置における必要な膜減り量Dixと開口サイズとの関係を示す模式図である。 手法2によって設計されたグレートーンマスクの例を示す模式図である。 グレートーンマスクを設計した場合の開口サイズの例を示す図である。 従来法で設計した場合と提案法で設計した場合のマスク透過率の比較を説明する図である。 複数枚マスクを用いた多重露光を説明する模式図である。 グレートーンマスクを用いた露光を説明する模式図である。 グレートーンマスクを用いたプロセスフローを説明する模式図である。 解像限界ピッチ以下のバイナリマスクパターンによる露光を説明する模式図である。 凸レンズアレイを形成するためのマスクパターンの概念図である。
符号の説明
L1…長方形レンズ、L2…楕円レンズ、S…マスク領域、PS…パターン配置領域

Claims (9)

  1. 縦横両方向に各々異なる径を持つ2次元レンズを形成するため、1つの2次元レンズに対応したマスク領域に複数のパターン配置領域を、前記1つの2次元レンズ外形の縦横各々の径に合わせて、縦方向および横方向で各々同一ピッチの長方形としてマトリクス状に配置
    各パターン配置領域に設けられる開口の形状が、前記1つの2次元レンズ外形の縦横各々の径に合わせて長方形であり、前記開口のサイズによって0次光の透過率を設定することにより各領域と対応する前記2次元レンズの各地点における所望のレンズ高さを得る
    露光用マスク。
  2. 前記複数のパターン配置領域における縦方向および横方向の各々のピッチは、転写に用いる露光装置の解像限界以下であり、かつ、前記1つの2次元レンズ外形の縦横各々の径に合わせて、縦横独立にそれぞれの径の1/整数になるように決定されてい
    請求項1記載の露光用マスク。
  3. 前記開口の縦横寸法は、縦方向に沿った前記0次光の透過率の設定と、横方向に沿った前記0次光の透過率の設定とを各々独立して求めて得た値となってい
    請求項1記載の露光用マスク。
  4. 前記開口の縦横寸法は、縦横の比率が2次元レンズの外形形状と露光装置の解像限界から導き出される縦方向の開口ピッチと横方向の開口ピッチとの比率と同じであり、前記0次光において所望の透過率を得ることのできる面積となってい
    請求項1記載の露光用マスク。
  5. 縦横両方向に各々異なる径を持つ2次元レンズを形成するための露光用マスクを設計する方法であって
    1つの2次元レンズに対応したマスク領域に、1つの開口を配置する単位領域であるパターン配置領域を、前記1つの2次元レンズ外形の縦横各々の径に合わせて縦方向および横方向で各々同一ピッチの長方形とし、該長方形の複数個のパターン配置領域をマトリクス状に設定する工程と、
    前記マトリクス状に設定された複数の前記パターン配置領域の各々に、前記1つの2次元レンズ外形の縦横各々の径に合わせて、各領域と対応する前記2次元レンズの各地点における所望のレンズ高さを得るための0次光の透過率を得る長方形の開口を設定する工程と
    を有す
    露光用マスクの設計方法。
  6. 前記開口の縦横サイズは、縦方向に沿った前記0次光の透過率の設定と、横方向に沿った前記0次光の透過率の設定とを各々独立して求めて得た値になってい
    請求項5記載の露光用マスクの設計方法。
  7. 縦方向および横方向の両方のピッチにおけるデータを合成して得られる膜減り量と実露光量の関係を求め、前記2次元レンズの形成目標形状を得るための膜減り量分布から各前記パターン配置領域における実露光量を求め、前記実露光量から目標透過率を計算する工程と、
    前記目標透過率に前記各パターン配置領域の縦方向ピッチの比率をかけ、前記目標透過率に前記各パターン配置領域の横方向ピッチの比率をかけて前記開口の縦横サイズを定めることにより、前記マトリクス状に設定された複数の前記パターン配置領域の各々に、各領域と対応する前記2次元レンズの各地点における所望のレンズ高さを得るための0次光の透過率を得る長方形の開口を設定する工程と
    を有する
    請求項5記載の露光用マスクの設計方法。
  8. 前記開口の縦横サイズは、縦横の比率が2次元レンズの外形形状と露光装置の解像限界から導き出される縦方向の開口ピッチと横方向の開口ピッチとの比と同じで前記0次光において所望の透過率を得ることのできる面積となる値になってい
    請求項5記載の露光用マスクの設計方法。
  9. 縦横両方向に各々異なる径を持つ2次元レンズを形成するための露光用マスクを設計する処理をコンピュータによって実行する露光用のマスク設計プログラムにおいて、
    1つの2次元レンズに対応したマスク領域に、1つの開口を配置する単位領域であるパターン配置領域を、前記1つの2次元レンズ外形の縦横各々の径に合わせて、縦方向および横方向で各々同一ピッチの長方形とし、該長方形の複数個のパターン配置領域をマトリクス状に設定する工程と、
    前記マトリクス状に設定された複数のパターン配置領域の各々に、前記1つの2次元レンズ外形の縦横各々の径に合わせて、各領域と対応する前記2次元レンズの各地点における所望のレンズ高さを得るための0次光の透過率を得る長方形の開口を設定する工程と
    をコンピュータによって実行す
    露光用マスクの設計プログラム。
JP2005222454A 2005-08-01 2005-08-01 露光用マスク、露光用マスクの設計方法および露光用マスクの設計プログラム Expired - Fee Related JP4760198B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005222454A JP4760198B2 (ja) 2005-08-01 2005-08-01 露光用マスク、露光用マスクの設計方法および露光用マスクの設計プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005222454A JP4760198B2 (ja) 2005-08-01 2005-08-01 露光用マスク、露光用マスクの設計方法および露光用マスクの設計プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007041094A JP2007041094A (ja) 2007-02-15
JP4760198B2 true JP4760198B2 (ja) 2011-08-31

Family

ID=37799159

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005222454A Expired - Fee Related JP4760198B2 (ja) 2005-08-01 2005-08-01 露光用マスク、露光用マスクの設計方法および露光用マスクの設計プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4760198B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4935452B2 (ja) * 2007-03-26 2012-05-23 凸版印刷株式会社 グレーマスク及びグレーマスク用パターン製造方法
JP5083518B2 (ja) * 2007-06-28 2012-11-28 凸版印刷株式会社 濃度分布マスク
JP5239417B2 (ja) * 2008-03-14 2013-07-17 凸版印刷株式会社 マイクロレンズアレイの製造方法及び濃度分布マスク及びその設計方法
JP5136288B2 (ja) * 2008-08-22 2013-02-06 凸版印刷株式会社 濃度分布マスク及びその製造方法
JP5131164B2 (ja) * 2008-11-19 2013-01-30 凸版印刷株式会社 マイクロレンズアレイと濃度分布マスク及びその設計装置
JP5391701B2 (ja) * 2009-01-20 2014-01-15 凸版印刷株式会社 濃度分布マスクとその設計装置及び微小立体形状配列の製造方法
JP5365353B2 (ja) * 2009-06-08 2013-12-11 凸版印刷株式会社 濃度分布マスク

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100209752B1 (ko) * 1996-05-16 1999-07-15 구본준 마이크로 렌즈 패턴용 마스크
JP2002189280A (ja) * 2000-12-19 2002-07-05 Hoya Corp グレートーンマスク及びその製造方法
JP4296943B2 (ja) * 2003-01-28 2009-07-15 ソニー株式会社 露光用マスクの製造方法および露光方法ならびに3次元形状の製造方法
JP4336545B2 (ja) * 2003-08-07 2009-09-30 キヤノン株式会社 光学部材、当該光学部材を有する照明装置及び露光装置
JP4514427B2 (ja) * 2003-10-03 2010-07-28 リコー光学株式会社 稠密構造物品の製造方法及びそこで用いる露光用マスク、並びにマイクロレンズアレイ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007041094A (ja) 2007-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4296943B2 (ja) 露光用マスクの製造方法および露光方法ならびに3次元形状の製造方法
US7214453B2 (en) Mask and its manufacturing method, exposure, and device fabrication method
JP4760198B2 (ja) 露光用マスク、露光用マスクの設計方法および露光用マスクの設計プログラム
US7473494B2 (en) Exposure mask and mask pattern production method
CN108333865A (zh) 掩膜版图形的修正方法
JP2006516751A (ja) バイナリハーフトーンフォトマスクおよび微細3次元デバイスならびにそれらを製作する方法
JP2007158328A (ja) リソグラフィ装置およびデバイス製造方法
CN102138106A (zh) 用于光学邻近校正的方法、使用字符投影光刻的光罩的设计和制造
JP4057733B2 (ja) 転写パターンのシミュレーション方法
US6221539B1 (en) Mask pattern correction method and a recording medium which records a mask pattern correction program
JP2007193243A (ja) 露光用マスク、露光方法、露光用マスクの製造方法、3次元デバイスおよび3次元デバイスの製造方法
JP2002351052A (ja) 光近接効果の補正のためのマスクとその製造方法
CN114326290A (zh) 光学邻近修正方法
JP2003525471A (ja) マスクを用いてデバイスを製造する方法およびその方法に用いられる位相シフトマスク
JP4595548B2 (ja) マスク基板及びマイクロレンズの製造方法
JP7494957B2 (ja) パターン算出装置、パターン算出方法、マスク、露光装置、デバイス製造方法、コンピュータプログラム、及び、記録媒体
JPH10275769A (ja) 露光方法
JPH11133585A (ja) 露光用マスク及びその製造方法
JP2013044970A (ja) マイクロレンズアレイの製造方法及びマイクロレンズアレイ
JP2011118344A (ja) 3次元パターン形成方法
US20160335385A1 (en) Method of Lithography Process with Inserting Scattering Bars
KR100818415B1 (ko) 반도체 소자의 제조 방법
JP4419535B2 (ja) 光学素子の製造方法、シリンドリカルレンズアレイ、マイクロレンズアレイ、フライアイレンズ、露光装置、及び撮像装置
JPH0829963A (ja) ハーフトーン方式位相シフトマスク及びレジスト露光方法
JP2005202170A (ja) 露光用マスクおよび露光方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080715

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20091007

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110523

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140617

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140617

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees