JP4759592B2 - 気泡含有酸性食品とその製造方法 - Google Patents
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更に、このような気泡を含有するデザートに、フルーツのピューレや果汁など酸性の素材や、クエン酸などの酸味料を添加して、爽やかな酸味のデザートを得ることが望まれている。
また、ホイップ用クリームが乳由来の蛋白質や脂肪を含む場合、酸性原料を添加すると酸凝集が生じ、最終製品の組織が均一になり難く、風味や食感が好ましくないものとなる傾向にあった。
例えば、特許文献1には酸性原料を含有する寒天を製造し、これを粉砕したものと、ホイップ用クリームをホイップしたものとを混合して、デザートを得る方法が開示されている。
しかしながら、この方法で得られた製品は、組織全体が均一ではなく、滑らかな食感とならないという問題がある。更に寒天は、酸性下では耐熱性が低い傾向にある。従って、この方法によって加熱殺菌等を経て得た最終製品は、離水が生じ易く保型性が失われてしまうという問題がある。
つまり、従来の技術においては、酸凝集を防ぐこと、組織全体が均一であること、更に最終製品の保型性が良いことなどを同時に満足する製品を得ることが難しかった。
更に、この方法を工業的に実施するには、寒天を均一に崩すための特別な工程のための設備を設置する必要があり、工業的に連続製造することが難しかった。
本発明の製造方法によれば、ホイップ用原料液をホイップして得られる気泡含有組成物のホイップ性を維持し、かつ酸性成分による乳成分の酸凝集を抑えて、組織が均一で保型性有する気泡含有酸性食品を工業的に連続製造することが可能である。
本発明の気泡含有酸性食品の製造方法は、乳蛋白質を含むホイップ用クリームを含有するホイップ用原料液をホイップして気泡含有組成物を得る工程(以下、第1工程とする。)と、酸性成分とガラクトマンナンとキサンタンガムを含有し、ガラクトマンナンとキサンタンガムの配合率が30:1〜10:1である酸性原料液を調製する工程(以下、第2工程とする。)と、気泡含有組成物と酸性原料液とを混合する工程(以下、第3工程とする。)を有する
乳蛋白質を含むホイップ用クリームは、クリーム及び/又は合成クリームであって、乳蛋白質を含み、ホイップ可能なものである。クリームとは、生乳、牛乳等の乳由来のクリームを示し、合成クリームとは、乳脂肪以外の油脂(植物油など)を、乳化剤を用いて乳化したものを示す。なお、乳蛋白質はクリームに含まれるものでも、脱脂乳等の乳蛋白質原料によって与えられるものでもよい。また、ホイップ用クリームは香料等含有していてもよい。
ホイップ用クリーム全体に対する油脂の含有量は、30〜50質量%であると好ましく、33〜48質量%であると更に好ましい。油脂の含有量が50質量%を超えると、空気を含有しづらくなり、且つ油脂が凝集し易く不安定になり易い傾向にある。一方、含有量が30質量%未満の場合、空気を含有しても保型性が足りずホイップ性を保ちにくい傾向にある。
なお、油脂のみでもホイップは可能であるが、良好な風味を得る為に本発明では乳蛋白質を含むものを使用する。ホイップ用クリーム全体に対する乳蛋白質の含有量は特に限定しないが、0.5〜4.0質量%であると好ましく、1.0〜1.8質量%であるとより好ましい。乳蛋白質の含有量が4.0質量%を越えると、蛋白質が核となって凝集を起こしやすい傾向にある。一方、蛋白質の含有量が0.5質量%未満の場合、乳蛋白質(特にカゼイン蛋白)による乳化安定効果が少ない傾向にある。
また、風味やホイップ用原料液の固形分を調整する目的で、でん粉、糖類、香料、着色料及びリキュール等を加えてもよい。
得られたホイップ用原料液を、ホイップミキサー、若しくは連続式ホイッパー等で機械的にせん断力を与えてホイップし、気泡含有組成物を得る。
本発明の気泡含有酸性食品の保型性は、第1工程で製造される気泡含有組成物の保型性に依存する部分が大きい為、気泡含有組成物のオーバーラン140%以上となるようにホイップしてホイップ性を維持することが好ましく、オーバーランが150〜220%であることがより好ましく、180〜200%であることが更に好ましい。オーバーランが220%を超えると、保存中に気泡が安定して保持されなくなる傾向にある。
なお、オーバーラン(空気の巻き込み)とは、[一定容積の非ホイップ試料の質量]から[同容積のホイップ試料の質量]を差し引き、得られた値を[同容積のホイップ試料の質量]で除した値を百分率で示したものである。
酸性原料液には、増粘剤として、ガラクトマンナンとキサンタンガムを用いる。
ガラクトマンナンとしては、グアーガム、タラガム、ローカストビーンガム、カシヤガム等が使用でき、これらを2種以上組み合わせても良い。
ガラクトマンナンとキサンタンガムの配合比率が以上の範囲であれば、酸性且つ乳蛋白質存在下であっても酸凝集を生成せず、均一な組織が得られ、更に保型性も維持できる。しかし、キサンタンガムの比率が高い場合、酸性下で乳成分由来の酸凝集が生じやすい傾向にある。一方、ガラクトマンナンの比率が高い場合、保型性が充分でなく離水が生じ易くなる。
酸性原料液におけるガラクトマンナンとキサンタンガムの合計含有量が上記範囲であれば、最終製品におけるガラクトマンナンとキサンタンガムの合計含有量を0.2〜0.6質量%に調整することが容易である。
しかしながら、キサンタンガムとガラクトマンナンとを予め酸性成分と混合して用いることで、酸性且つ乳蛋白質存在下であっても酸凝集が生成せず、均一な組織となることを見出した。これは、ガラクトマンナンが酸性下において、乳蛋白質との酸凝集要因とならず、その粘度によって乳蛋白質の酸凝集を押さえる働きがあるためと予測される。
また、ガラクトマンナンはキサンタンガムと強く相互作用する傾向にある。従って、キサンタンガムの添加量が少量であっても充分な粘度が得られ、保型性を付与できる。
また、pHを調整するには、クエン酸やリンゴ酸等の有機酸や、そのナトリウム塩等を用いることができる。
酸性原料液のpHが3.1以上とすれば、加温の際に多糖類が加水分解を起こす程度が少なく、その増粘効果を充分発揮できる傾向にある。一方、酸性原料液のpHを3.1未満とすると、加温の際に著しい粘度低下を引き起こす傾向にある。また、酸性原料液のpHが上記範囲であれば、最終製品のpHを3.5〜4.5に調整することが容易である。
また、粘度を確保し、保型性を補強する目的で、酸性下で乳蛋白質と混合した際の酸凝集要因とならないもの、例えばゼラチン、寒天、マンナン、タマリンドシードガム、ペクチン、大豆多糖類、でん粉、デキストリン等のいずれか1種、又は2種以上を含有してもよい。
酸性成分や増粘剤等の原料すべてを一括混合して加温すると、増粘剤である多糖類等が酸性成分によって加水分解を起こす場合がある。これを避ける為に増粘剤と酸性成分を別々に加温・冷却した後に、両成分を混合するという方法もある。
しかし、本発明で増粘剤として用いるガラクトマンナン及びキサンタンガムは寒天等に比較すると酸に対して耐性がある。従って、日持ちする製品を製造する場合は、殺菌を確実にするため、原料すべてを一括混合して、加温・冷却することが望ましい。
以上、第1工程で得られた気泡含有組成物と、第2工程で得られた酸性原料液とを混合して、ガラクトマンナンとキサンタンガムの合計含有量が0.2〜0.6質量%であり、pHが3.5〜4.5である気泡含有酸性食品を得る。
従って、酸性原料液と気泡含有組成物とを混合する際は、ホイップミキサー等による機械的なせん断は与えず、手作りの場合はへらで全体を軽く混ぜる程度に留めると好ましい。工業的に連続して混合する場合は、駆動部の無い静止型混合機(例えば、スタティックミキサーなど)を使用することが好ましい。
静止型混合機により酸性原料液と気泡含有組成物とを混合する際は、その機器の特性に応じた流量を通液する必要がある。流量が多過ぎると過度に剪断力がかかり、最終製品の組織が悪くなる傾向にある。一方、流量が少なすぎると均一な混合状態を得にくい傾向にある。
つまり、静止型混合機を混合時に用いると、保型性を維持しながら、組織が均一でより滑らかな食感を有する気泡含有酸性食品を工業的に連続して製造できる。
合計含有量を0.2質量%未満とすると、保型性を維持することができず離水が生じ易くなり、0.6質量%を超えると食感が重くなる傾向にある。
pHを3.5未満とすると、増粘剤の効力が充分でなくなる傾向にある。一方、pHが4.5を超えると、爽やかな酸味を得難く、更にpHが4.6付近は乳蛋白質の等電点付近であるので、凝集を起こしやすい。
最終製品(気泡含有酸性食品)の保型性は、第1工程で得られる気泡含有組成物の保型性に依存する部分が大きく、気泡含有組成物が30質量%以上(酸性成分原料液70質量%以下)であれば、望ましい保型性が得られる傾向にある。一方、酸性成分の原料液が30質量%以上(気泡含有組成物70質量%以下)であると、酸性成分の味を生かすことができ、望ましい酸味が得られる傾向にある。
以上の工程を経て得られた、本発明の気泡含有酸性食品は、乳蛋白質を含むホイップ用クリーム、ガラクトマンナン、キサンタンガム及び酸性成分を含有し、ガラクトマンナンとキサンタンガムの合計含有量が0.2〜0.6質量%であり、ガラクトマンナンとキサンタンガムの配合比率が30:1〜10:1であり、pHが3.5〜4.5である。
このような、本発明の気泡含有酸性食品は、ガラクトマンナンとキサンタンガムとを含有する酸性原料液と、乳蛋白質を含むホイップ用クリームよりなる気泡含有組成物と混合させる本発明の製造方法により得られる。従って、本発明の気泡含有酸性食品は、保型性がよく、酸凝集のない、組織が均一で滑らかな食感を有するものとなる。
以下の各例において、「%」は特に記載のない限りは「質量%」であり、「部」は「質量部」である。
(1)目的
この試験は、増粘剤の混合方法、及び使用できる増粘剤の種類を検討する目的で実施した。
<試験No.0>
まず、森永ケーキホイップ(森永乳業(株)製、脂肪率35%)とローカストビーンガム(三栄源FFI製、ローカストビーンガム)とを表1の配合に従って用い、湯煎にて85℃で加熱溶解し、Homogenizer(三丸機械工業製)で5MPaの均質圧にて均質化した後、冷却槽(ホシザキ製)で5℃になるまで冷却し、一晩静置してホイップ用原料液とした。
次に、得られたホイップ用原料液を、MOホイッパー(TYPE MM50−A、森永乳業(株)製)を用いて、5℃でホイップして表1に示すオーバーランの気泡含有組成物を得た。
次に、キサンタンガム(三栄源FFI製、キサンタンガム)、マンゴーピューレ(太陽化学製、マンゴーピューレ)、砂糖(ホクレン製、HBSビート糖)、クエン酸(三栄源FFI製)、クエン酸ナトリウム(三栄源FFI製)及び水を表1の配合に従って用い、ステンレス容器(5000mL)中で混合・溶解した後、湯煎にて90℃に加温し、更に冷却槽で5℃になるまで冷却して表1に示すpHの酸性原料液を得た。
以上得られた気泡含有組成物と酸性原料液とを表1に示すとおり1:1の割合で、静止型混合器(ノリタケ製、スタティックミキサー 1/2 N30−131−F)を通して、流量500L/h、温度5℃で混合した後、一晩10℃で冷却して、表1に示すpHの試料を作成した。
試験No.0と同様にして、表1の配合に従って、試料を作成した。
森永ケーキホイップ(森永乳業(株)製、脂肪率35%)のみを用い、湯煎にて85℃で加温した後、Homogenizerにて5MPaの均質圧にて均質化した後、冷却槽で5℃になるまで冷却し、一晩静置してホイップ用原料液を得た。
次に、得られたホイップ用原料液を、MOホイッパーを用いて、5℃でホイップして表1に示すオーバーランの気泡含有組成物を得た。
次に、試験No.0と同様にして、表1の配合に従って、5℃の表1に示すpHの酸性原料液を得た。
以上得られた気泡含有組成物と酸性原料液とを表1に示すとおり1:1の割合で、静止型混合器を通して、流量500L/h、温度5℃で混合した後、そのままの温度で一晩冷却して、表1に示すpHの試料を作成した。
なお、試験No.2〜7で用いた増粘剤は以下のものである。
低強度寒天(伊那食品工業製、ウルトラ寒天)、カラギナン(三栄源FFI製、カラギナン)、グアーガム(三栄源FFI製、グアーガム)、タラガム(三栄源FFI製、タラガム)、ローカストビーンガム(三栄源FFI製、ローカストビーンガム)、カシヤガム(三栄源FFI製、カシヤガム)。
<オーバーラン>
オーバーランは下記一般式(1)より求めた。
(ホイップ後の体積−ホイップ前の体積)/ホイップ前の体積×100(%)・・・(1)
酸性原料液のpHは、各原料を混合して調製した酸性原料液を冷却後、pHメータ(HORIBA製)を用いて測定した。
また、気泡含有組成物と酸性原料液を混合して得た試料のpHは、一晩冷却した後、同じくpHメータ(HORIBA製)を用いて測定した。
静止型混合器の排出部分より排出された直後の試料を目視観察し、以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
○:組織が均一に混合されている。
×:マーブル調である等、組織に不均一な部分が残る。
静止型混合器の排出部分より排出された直後の試料の外観を目視観察し、以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
○:凝集物が無く、組織全体が均一である。
×:粒状の凝集物や繊維状の凝集物が生じている。
200mlビーカーに、一晩冷却して得られた試料を200ml充填し、25℃で1時間放置した。このときの離水量を、試料上面を底面とし、底面からの水面の高さ(mm)にて測定した。結果を表2に示す。
なお、離水量は保型性の指標として用いることができ、離水量が0であれば保型性が良いといえる。
食感評価は、順位法の検定表を用いる方法(「おいしさを測る−食品官能検査の実際」、p28、古川秀子著、幸書房、1994年)に基づき、10人の訓練された風味パネラーに試料を試食させ、食感が滑らかで好ましい順に試料に順位をつけさせ、各試料の順位合計を求め、各試料間の順位合計差の絶対値を求め、その数値から順位法の検定表から有意水準を判定した。結果を表3に示す。
表1に示されるように、ホイップ用原料液に増粘剤であるローカストビーンガムを含有させた試験No.0の試料については、気泡含有組成物のオーバーランは120%に留まった。また、同じく試験No.1の試料については、気泡含有組成物のオーバーランは140%に留まった。対して、ホイップ用原料液に増粘剤を含有させない、試験No.2〜7の気泡含有組成物については、オーバーランは180%が確保された。
試験No.1の試料は、混合状態に問題がなく離水も起きないものであったが、キサンタンガムの配合比率が高いため、混合した段階で酸凝集を起こし、混合するにつれ凝集物は減るものの、部分ゲルが若干残っていた。
試験No.2の試料は、増粘剤として低強度寒天のみを使用しており、混合状態に問題がなく、酸凝集も起きないものではあったが、離水が生じ、保型性を得られなかった。
試験No.3の試料は、増粘剤としてカラギナンのみを使用しており、混合状態に問題がないものではあったが、混合時に酸凝集が生じ、かつ静置後に離水が生じるもので、保型性が劣っていた。
一方、試験No.4〜7の試料は、混合状態も良好で、酸凝集や離水が生じない優れたものであった。これより、本発明では増粘剤として、グアーガム、タラガム、ローカストビーンガム及びカシヤガム等のガラクトマンナンと、キサンタンガムとを組み合わせたものを、用いると好ましいといえる。
一方、試験No.1の試料は、試験No.4〜7に対し有意に劣る食感であった。また試験No.5のタラガム、試験No.6のローカストビーンガムを使用した試料に関しては全ての比較例より有意に滑らかで好ましい食感であった。
尚、試験No.0の試料は物性が明らかに他と異なり、並列で評価できないと判断し、順位評価からは外した。
(1)目的
この試験は、ガラクトマンナンとキサンタンガムの合計含有量及び比率を検討する目的で実施した。
<試験No.11〜20>
試験No.2〜7と同様にして、表4の配合に従って、各試料を作成した。
(3)測定方法及び評価方法
試験例1と同様にして、得られた各試料について「pH」の測定をおこなった他、「混合状態」、「凝集性」、「離水量」についての評価を行った。結果を表4及び5に示す。
また、試験例1と同様にして得られた各試料について「食感評価」を行った。結果を表及び7に示す。
表5に示されるように、試験No.12〜14、及び17〜20の試料では、酸凝集、離水ともにみられなかった。
対して、キサンタンガムの比率の低い試験No.11の試料は、離水が認められ保型性が劣るものであった。また、キサンタンガムの比率が高い試験No.15の試料では混合時に酸凝集が認められ、僅かな離水も生じた。一方、試験No.16の試料では、キサンタンガムの比率が高いが、その絶対量が少ないため凝集が生じなかった。また、試験No.16の試料は、ガラクトマンナンとキサンタンガムの総量が少ないため、離水が生じ、保型性が充分ではなかった。
表6に示されるように、ガラクトマンナン及びキサンタンガムの比率を変化させた場合の評価順は、試験No.13>14>12>11>15の順であった。試験No.13、14の試料は試験No.11、15の試料に対して有意に良好な評価であった。
表7に示されるように、ガラクトマンナン及びキサンタンガムの合計含有量を変化させた場合の評価順は、試験No.17>13>18>19>16>20の順であった。試験No.20の試料は、試験No.13、17、18の試料に対して有意に良好でない評価であった。
(1)目的
この試験は、pH領域を検討する目的で実施した。
(2)試料の調製
<試験No.21〜24>
試験No.2〜7と同様にして、表8の配合に従って、各試料を作成した。
(3)測定方法及び評価方法
試験例1と同様にして、得られた各試料について「pH」の測定をおこなった他、「混合状態」、「凝集性」、「離水量」についての評価を行った。結果を表8及び9に示す。
表8に示されるように、pHが3.3である試験No.21の試料では離水が見られ、pHが4.7である試験No.24の試料では酸凝集と離水が共に観察された。
対して、pHが3.5〜4.5の範囲である試験No.22及び23の試料は、酸凝集や離水のない優れたものであった。
まず、森永ケーキホイップ又は森永ハイホイップ(森永乳業(株)製、脂肪率45%)をホイップ用原料液として用い、MOホイッパーを用いて、5℃でオーバーラン180%までホイップして気泡含有組成物を得た。
次に、表10に示される配合を、Bパス(ヤスダファインテ製)を用いて混合・溶解し、更にBパスを用いて90℃に加温した後、5℃になるまで冷却して酸性原料液を得た。
以上得られた気泡含有組成物と酸性原料液とを、表11に示される配合に従い、静止型混合器を通して5℃で混合した後、そのままの温度で一晩冷却して、フルーツ果汁入りホイップデザートを得た。
なお、実施例1〜5で用いた果汁は以下のものである。
オレンジ濃縮混濁果汁(えひめ飲料製、オレンジ冷凍果汁55)、グレープ濃縮果汁(果香製、グレープ濃縮果汁)、ラズベリーピューレ(太陽化学製、ラズベリーピューレ)。
Claims (2)
- 乳蛋白質を含むホイップ用クリーム、ガラクトマンナン、キサンタンガム及び酸性成分を含有し、pHが3.5〜4.5である気泡含有酸性食品を製造する方法であって、
前記乳蛋白質を含むホイップ用クリームを含有し、前記ガラクトマンナン及びキサンタンガムのいずれも含有しないホイップ用原料液を、オーバーランが150〜220%となるようにホイップして気泡含有組成物を得る工程と、
前記酸性成分とガラクトマンナンとキサンタンガムを含有し、ガラクトマンナンとキサンタンガムの配合率が30:1〜10:1である酸性原料液を調製する工程と、
pHが3.5〜4.5、且つガラクトマンナンとキサンタンガムの合計含有量が0.2〜0.6質量%となるように、前記気泡含有組成物と前記酸性原料液とを混合する工程を有する気泡含有酸性食品の製造方法。 - 請求項1記載の製造方法で製造される気泡含有酸性食品。
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