JP4755236B2 - 摩擦攪拌接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、被加工物に摩擦熱を付与する円形ショルダー面を具えるショルダー部とショルダー面の中心軸線上に沿ってプローブが垂設された工具を、設定された回転方向に回転させながら摩擦攪拌接合を行う方法に関する。
まず、図5を参照して、摩擦攪拌接合について説明する。例えば、2枚の板材11及び12を摩擦攪拌接合によって接合する際には、工具13が用いられる。この工具13は、被加工物に摩擦熱を付与する円形ショルダー面を備えるショルダー部13aとショルダー面の中心軸線上に沿って垂設されたプローブ13bとを有している。板材11及び12を接合する際には、板材11及び12を接合線(接合ライン)に沿って突き合わせ、架台上でクランプする。次に、工具13を回転させて、プローブ13bを接合ラインに接して、板材11及び12に円形ショルダー面が接するまで圧入する。そして、工具13は上方から押圧されるとともに回転しつつ接合ラインに沿って移動する。板材11及び12に接触しつつ回転するショルダー部13aは、軟化した板材(材料)が飛び出すのを防止するとともに、板材との相対的運動による摩擦熱の発生及び維持を行い、発生熱量の大部分を担う。
接合部の温度は板材の融点温度以下であるが、プローブ13bの回転とショルダー部13aの移動に起因する流体圧力効果によって、ショルダー部13aの回転運動に応じて発生した摩擦熱によって軟化した材料がプローブ回りに流動して、接合部において板材11及び12が接合されることになる。
さらに、特開平2000−233284号公報に記載された摩擦攪拌接合方法においては、図6に示すように、回転工具200のショルダー部(大径部)202としてその円形ショルダー面の中心部が凹状となったものを用いており、この回転工具200のプローブ201を接合部に挿入して、円形ショルダー面で接合部を押圧しつつ回転させて、型材100及び101を接合している(従来例1)。
一方、摩擦攪拌接合に用いる工具として、プローブの形状を種々変化させたものが知られている。例えば、図7に示す工具では、プローブ13bに螺旋状のネジ体14を形成して、このネジ体14によって、摩擦熱によって軟化した接合部の攪拌効果を増加するようにしている(従来例2)。
さらに、図8に示す工具では、プローブ13bの外周にプローブ軸方向の少なくとも一部の長さにわたって、少なくとも一つの凸状線乃至は凹溝を螺旋状に設けている。つまり、図8に示す例では、プローブ13bの外周にプローブ13bの先端から基部側(下から上に)向かって、3本の凹溝22が120°の位相差をもって螺旋状に設けられている(従来例3)。そして、このような螺旋状凹溝22によって、プローブ13bが接合部に差し込まれた状態では、プローブ13bの攪拌効果によって材料の塑性流動が高められる。
また、図9に示す工具では、プローブ13bの外周にその先端から軸方向にその中央部まで延びる凹溝25を形成して、これら凹溝25を相対的に角度をずらして配置している(従来例4)。そして、これら凹溝25によって、プローブ13bの攪拌効果を高めている。
ところで、円形ショルダー面は平面状に成形されている関係上、円形ショルダー面による攪拌効果が十分ではなく、その結果、図10に示すように、対流現象が十分に行われず、摩擦攪拌接合が不十分となる恐れがある。特に、円形ショルダー面の回転速度(周速度)は、その中心軸付近に比べて外周付近の方が速く、外周付近から中心軸付近に向かう対流現象が起こりにくい。
一方、従来例1のように、円形ショルダー面の中心部が凹状となったショルダー部を用いた場合には、中心部付近で摩擦熱が殆ど発生せず、接合部を良好に摩擦攪拌接合することが難しい。
また、従来例2では、螺旋状のネジ体14を設けているものの、単に図中上側から下側に向かって材料が塑性流動させているのみであり、材料を対流させることが難しく、結果的に、摩擦攪拌接合を良好に行うことができないことがある。しかも、従来例2でも、ショルダー部13aの円形ショルダー面は平面状に成形されているから、対流現象が起こりにくいことになる。
従来例3では、螺旋状の凹溝22はプローブ13bの一部(下側)に形成されているのみであるので、プローブ13bの上側における攪拌効果が十分ではない。そして、従来例3においても、ショルダー部13aの円形ショルダー面は平面状に成形されているから、対流現象が起こりにくいことになる。
従来例4では、凹溝25をプローブ13bの外周に形成しているものの、プローブ13bの上側における攪拌効果が十分でなく、さらに、従来例4においても、ショルダー部13aの円形ショルダー面は平面状に成形されているから、対流現象が起こりにくいことになる。
上述のように、従来の工具では、ショルダー部13aにおける対流効果が十分に行われず、さらに、プローブ13bによる攪拌効果も十分でないため、接合部を良好に摩擦攪拌接合できないことがある。
本発明の目的は接合部を良好に摩擦攪拌接合することのできる摩擦攪拌接合用工具を用いた摩擦攪拌接合を行う方法を提供することにある。
本発明は、被加工物に摩擦熱を付与する円形ショルダー面を具えるショルダー部とショルダー面の中心軸線上に沿ってプローブが垂設された工具を、設定された回転方向に回転させながら摩擦攪拌接合を行う方法において、
前記プローブがショルダー面側のプローブ上側の加工パターンが縦目若しくは網目パターンであり、反ショルダー面側のプローブ下側の加工パターンを、設定された回転方向に沿って下向き傾斜の螺旋若しくはネジパターンとし、前記工具を設定された回転方向に回転させることにより前記プローブ上側の加工パターンによって円形ショルダー面と平行なプローブ円周方向に撹拌が行われ、該プローブ下側の加工パターンによってプローブ近辺でプローブ下方に向けた対流攪拌が発生するように前記夫々の加工パターンが形成されることを特徴とする摩擦攪拌接合方法にある
かかる発明によれば、プローブに、プローブ上側ではショルダー面と平行なプローブ円周方向に撹拌を行い、プローブ下側で下側に向けて対流を生じさせる加工パターンが形成されているから、材料の攪拌及び対流を十分に行うことができ、その結果、良好な摩擦攪拌接合を行うことができる。そして、例えば、プローブ上側の加工パターンが縦目若しくは網目パターンとされ、プローブ下側の加工パターンがプローブ回転方向に対し下向きに回転流が生じせしめる螺旋若しくはネジパターンとされる。
又本発明は、請求項1記載の工具を用いて摩擦攪拌接合を行う方法において、
前記工具は、該工具のショルダー面軸線と直交する面であり、該ショルダー面にショルダー回転方向に対し、外周側から中央側に向かう摩擦熱強制移動パターンが形成されている工具であることを特徴とする摩擦攪拌接合方法が得られる。
かかる発明によれば、ショルダー面にショルダー回転方向に対して外周側から中央側に向かって摩擦熱強制移動パターンが形成されているので、ショルダー部の回転運動に起因する摩擦熱を接合部の外側から中央側に強制的に移動させることができ、その結果、対流現象が十分となる。そして、このようにすれば、接合部における塑性流動が高められる。さらに、プローブに、プローブ上側ではショルダー面と平行なプローブ円周方向に撹拌を行い、プローブ下側で下側に向けて対流を生じさせる加工パターンが形成されているから、材料の攪拌及び対流を十分に行うことができ、その結果、良好な摩擦攪拌接合を行うことができることになる。
本発明では、前記摩擦熱強制移動パターンが、例えば、ショルダー回転方向に対し外側より中央側に向かうスクロール若しくは渦巻きパターン若しくは放射湾曲線からなる連続凸若しくは凹曲線である。
このように、摩擦熱強制移動パターンを、ショルダー回転方向に対し外側より中央側に向かうスクロール若しくは渦巻きパターン若しくは放射湾曲線からなる連続凸若しくは凹曲線とすれば、外側における発熱量と中央側における発熱量とを異ならせることができ、その結果、対流現象が十分となる。
本発明では、摩擦熱強制移動パターンが、例えば、外周側より中央側に向けて密度差若しくは直径比を異ならせた散在点パターンである。このようにしても、外側における発熱量と中央側における発熱量とを異ならせることができる。
以上説明したように、本発明によれば、プローブに、プローブ上側ではショルダー面と平行なプローブ円周方向に撹拌を行い、プローブ下側で下側に向けて対流を生じさせるように加工パターンを形成するようにしたから、材料の攪拌及び対流を十分に行うことができ、その結果、良好な摩擦攪拌接合を行うことができるという効果がある。そして、プローブ上側の加工パターンを縦目若しくは網目パターンとし、プローブ下側の加工パターンをプローブ回転方向に対し下向きに回転流が生じせしめる螺旋若しくはネジパターンとすれば、容易に加工パターンをプローブに形成することができる。
又、本発明では、ショルダー面にショルダー回転方向に対して外周側から中央側に向かう摩擦熱強制移動パターンが形成するとともに、プローブに、プローブ上側でショルダー面と平行なプローブ円周方向に撹拌を行いプローブ下側で下側に向けて対流を生じさせる加工パターンを形成するようにしたので、ショルダー部の回転運動に起因する摩擦熱を接合部の外側から中央側に強制的に移動させることができ、その結果、対流現象を十分に生じさせることができるばかりでなく、さらに、プローブによって材料の攪拌及び対流を十分に行うことができ、その結果、良好な摩擦攪拌接合を行うことができるという効果がある。
本発明では、摩擦熱強制移動パターンを、ショルダー回転方向に対して外側より中央側に向かうスクロール若しくは渦巻きパターン若しくは放射湾曲線からなる連続凸若しくは凹曲線としたから、容易に摩擦熱強制移動パターンをショルダー面に形成することができ、しかも、外側における発熱量と中央側における発熱量とを異ならせて、対流現象を十分に生じさせることができるという効果がある。
本発明では、摩擦熱強制移動パターンとして、外周側より中央側に向けて密度差若しくは直径比を異ならせた散在点パターンを用いるようにしたから、外側における発熱量と中央側における発熱量とを異ならせることができ、対流現象を十分に生じさせることができるという効果がある。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は摩擦攪拌接合用工具13のショルダー部13aに規定された円形ショルダー面31を示す図である。円形ショルダー面31は工具13の軸線と直交する面であり、円形ショルダー面31にはショルダー回転方向(実線矢印で示す方向)に対して、円形ショルダー面31の外周側からその中央側に向かう摩擦熱強制移動パターン32が形成されている。
例えば、図1(a)に示す例では、円形ショルダー面31には摩擦熱強制移動パターン32として、ショルダー回転方向に対して円形ショルダー面31の外側(外周)から中央側(中心部側)に向かってスクロール状の連続曲線が形成されており、このスクロール状連続曲線は、凸又は凹曲線である。
図1(a)に示すスクロール状凸又は凹曲線が摩擦熱強制移動パターン32として円形ショルダー面31を有する工具13を用いて、図5に示すようにして、摩擦攪拌接合を行うと、この凸又は凹曲線は、ショルダー回転方向に対して円形ショルダー面31の外側から中央側に向かうスクロール状の連続曲線であるから、中央付近と外側付近とで、円形ショルダー面31が接合部(図5に示す板材11及び12)を押圧する押圧力が異なり、しかも円形ショルダー面31が接合部と接触する面積が中央付近と外側付近とで大きく異なることになって、接合部の外側(外周)と中央部付近とで摩擦熱に差が生じることになる。そして、外側から内側に向かう対流が発生することになる。そして、スクロール状凸又は凹曲線を形成することによって、摩擦効果が向上するから、図2に示すように、対流現象が十分にしかも良好に行われることになる。
この結果、接合部において、塑性流動した板材が十分に攪拌させることになって、良好に摩擦攪拌接合を行うことができることになる。
図1(b)に示す例では、円形ショルダー面31には摩擦熱強制移動パターン32として、ショルダー回転方向に対して円形ショルダー面31の外側(外周)から中央側(中心部側)に向かって渦巻き状の連続曲線が形成されており、この渦巻き状の連続曲線は、凸又は凹曲線である。
図1(b)に示す渦巻き状凸又は凹曲線が摩擦熱強制移動パターン32として円形ショルダー面31を有する工具13を用いて、図5に示すようにして、摩擦攪拌接合を行うと、この凸又は凹曲線は、ショルダー回転方向に対して円形ショルダー面31の外側から中央側に向かう渦巻き状の連続曲線であるから、中央付近と外側付近とで、円形ショルダー面31が接合部を押圧する押圧力が異なり、しかも円形ショルダー面31が接合部と接触する面積が中央付近と外側付近とで大きく異なることになって、接合部の外側(外周)と中央部付近とで摩擦熱に差が生じることになる。そして、外側から内側に向かう対流が発生することになる。そして、渦巻き状凸又は凹曲線を形成することによって、摩擦効果がアップするから、対流現象が十分にしかも良好に行われることになる。
図1(c)に示す例では、円形ショルダー面31には摩擦熱強制移動パターン32として、ショルダー回転方向に対して円形ショルダー面31の外側(外周)から中央側(中心部側)に向かって放射湾曲状の連続曲線が形成されており、この放射湾曲状の連続曲線は、凸又は凹曲線である。
図1(c)に示す放射湾曲状の凸又は凹曲線が摩擦熱強制移動パターン32として円形ショルダー面31を有する工具13を用いて、図5に示すようにして、摩擦攪拌接合を行うと、この凸又は凹曲線は、ショルダー回転方向に対して円形ショルダー面31の外側から中央側に向かう放射湾曲状の連続曲線であるから、中央付近と外側付近とで、円形ショルダー面31が接合部を押圧する押圧力が異なり、しかも円形ショルダー面31が接合部と接触する面積が中央付近と外側付近とで大きく異なることになって、接合部の外側(外周)と中央部付近とで摩擦熱に差が生じることになる。そして、外側から内側に向かう対流が発生することになる。そして、放射湾曲状凸又は凹曲線を形成することによって、摩擦効果がアップするから、対流現象が十分にしかも良好に行われることになる。
さらに、図1(d)に示すように、円形ショルダー面31に摩擦熱強制移動パターン32として、円形ショルダー面31の外側(外周)から中央側(中心部側)に向かって密度差又は直径比を異ならせた散在点パターン33を形成するようにしてもよい。この散在点パターン33の各散在点33aは、例えば、凸又は凹状である。
各散在点33aは、例えば、円形であり、各散在点33aが凹状である場合には、中央側では散在点33aの直径が小さく、外側に行くに従ってその直径が大きくなっている。そして、各散在点33aを、例えば、螺旋状に配置することが望ましい。
このような散在点パターン33が形成された円形ショルダー面31を有する工具13を用いて、図5に示すようにして、摩擦攪拌接合を行うと、この凹状散在点パターン33では、中央側から外側に向かってその直径が大きくなっているから、中央付近と外側付近とで、円形ショルダー面31が接合部を押圧する押圧力が異なり、しかも円形ショルダー面31が接合部と接触する面積が中央付近と外側付近とで大きく異なることになって、接合部の外側(外周)と中央部付近とで摩擦熱に差が生じることになる。そして、外側から内側に向かう対流が発生することになる。そして、放射湾曲状凸又は凹曲線を形成することによって、摩擦効果がアップするから、対流現象が十分にしかも良好に行われることになる。
なお、上述のように、外側に位置する凹状散在点33aと中央側に位置する凹状散在点33aの直径比を異ならせる代わりに、密度差を異ならせるようにしてもよい。つまり、円形ショルダー面31の中央側では凹状散在点33aを少なくし、外側に行くにつれて凹状散在点33aを多くするようにしてもよい。このようにしても、円形ショルダー面31が接合部を押圧する押圧力が異なり、しかも円形ショルダー面31が接合部と接触する面積が中央付近と外側付近とで大きく異なることになって、接合部の外側(外周)と中央部付近とで摩擦熱に差が生じることになる。
さらに、各散在点33aが凸状である際には、中央側では、散在点33aの直径を大きくし、外側に行くに従って、その直径を小さくする。また、円形ショルダー面31の中央側では凸状散在点33aを多くし、外側に行くにつれて凸状散在点33aを少なくするようにしてもよい。
なお、各散在点33aの形状は、円形に限られず、例えば、多角形とするようにしてもよく、いずれにしても、円形ショルダー面31の中央側と外側(外周側)とでその接触面積を異ならせるようにすればよい。
図3,図4を参照して、工具13のプローブ13bの外周面には、加工パターン41が形成されており、この加工パターン41は、図中、プローブ13bの上側に位置づけられる上側加工パターン41aと、プローブ13bの下側に位置づけられる下側加工パターン41bとを有している。そして、上側加工パターン41aによって円形ショルダー面13aと平行なプローブ円周方向に撹拌が行われ、下側加工パターン41bによって図中下側に向けて対流が発生する。
図3,図4に示すように、上側加工パターン41aとして網目パターン(ローレット網目パターン)が用いられ、下側加工パターン41bとしてネジパターンが用いられる。このような加工パターン41が形成されたプローブ13bを有する工具13を用いて、図5に示すようにして、摩擦攪拌接合を行うと、網目パターンによって、板材11及び12の接合部が円形ショルダー面13aと平行なプローブ円周方向に撹拌されることになる。一方、ネジパターンによって下側に向けて対流が発生することになる。この結果、図3に示すように、プローブ13aの攪拌作用によってプローブ近辺では、上側から下側に向かって対流が起こり、プローブ周辺では下側から上側に向かう対流が発生して、プローブ13bによって接合部が十分に攪拌されることになる。これによって、接合部において、塑性流動した板材が十分に攪拌させることになって、良好に摩擦攪拌接合を行うことができる。
なお、図4に示すように、上側加工パターン41aを縦目パターン(ローレットパターン)とし、下側加工パターン41bを螺旋状パターンとしてもよい。
このように、プローブ上側で、円形ショルダー面と平行なプローブ円周方向に撹拌を行い、プローブ下側で下側に向けて対流を生じさせる加工パターンを、プローブ外周面に形成すれば、接合部を十分に攪拌できることになる。
なお、工具13として、前述した摩擦強制移動パターン32を円形ショルダー面13aに形成するとともに、前述した加工パターン41をプローブ13bの外周面に形成したものを用いれば、対流効果及び攪拌効果をともにアップすることができ、さらに良好に摩擦攪拌接合を行うことができることになる。
本発明によれば、接合部を良好に摩擦攪拌接合することのできる摩擦攪拌接合用工具を提供出来る。
本発明による工具に形成された摩擦熱強制移動パターンの例を示す図であり(a)は第1の例を示す図、(b)は第2の例を示す図、(c)は第3の例を示す図、(d)は第4の例を示す図である。 図1に示す工具を用いた際の対流現象を示す図である。 本発明による工具に備えられたプローブに形成された加工パターンの一例を示す図である。 本発明による工具に備えられたプローブに形成された加工パターンの他の例を示す図である。 摩擦攪拌接合を説明するための図である。 従来の工具の一例を説明するための断面図である。 従来の工具の他の例を説明するための断面図である。 従来の工具の他の例を説明するための断面図である。 従来の工具の他の例を説明するための断面図である。 工具のショルダー面が平面である際の対流現象を示す図である。
11,12 板材
13 工具
13a ショルダー部
13b プローブ
31 円形ショルダー面
32 摩擦熱強制移動パターン
33 散在点パターン
41 加工パターン
41a 上側加工パターン
41b 下側加工パターン

Claims (2)

  1. 被加工物に摩擦熱を付与する円形ショルダー面を具えるショルダー部とショルダー面の中心軸線上に沿ってプローブが垂設された工具を、設定された回転方向に回転させながら摩擦攪拌接合を行う方法において、
    前記プローブがショルダー面側のプローブ上側の加工パターンが縦目若しくは網目パターンであり、反ショルダー面側のプローブ下側の加工パターンを、設定された回転方向に沿って下向き傾斜の螺旋若しくはネジパターンとし、前記工具を設定された回転方向に回転させることにより前記プローブ上側の加工パターンによって円形ショルダー面と平行なプローブ円周方向に撹拌が行われ、該プローブ下側の加工パターンによってプローブ近辺でプローブ下方に向けた対流攪拌が発生するように前記夫々の加工パターンが形成されることを特徴とする摩擦攪拌接合方法
  2. 請求項1記載の工具を用いて摩擦攪拌接合を行う方法において、
    前記工具は、該工具のショルダー面軸線と直交する面であり、該ショルダー面にショルダー回転方向に対し、外周側から中央側に向かう摩擦熱強制移動パターンが形成されている工具であることを特徴とする摩擦攪拌接合方法
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