JP6750563B2 - 接合方法 - Google Patents

接合方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6750563B2
JP6750563B2 JP2017104260A JP2017104260A JP6750563B2 JP 6750563 B2 JP6750563 B2 JP 6750563B2 JP 2017104260 A JP2017104260 A JP 2017104260A JP 2017104260 A JP2017104260 A JP 2017104260A JP 6750563 B2 JP6750563 B2 JP 6750563B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal member
friction stir
welding
burr
rotary tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017104260A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018199143A (ja
Inventor
堀 久司
久司 堀
伸城 瀬尾
伸城 瀬尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Light Metal Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Light Metal Co Ltd filed Critical Nippon Light Metal Co Ltd
Priority to JP2017104260A priority Critical patent/JP6750563B2/ja
Publication of JP2018199143A publication Critical patent/JP2018199143A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6750563B2 publication Critical patent/JP6750563B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Description

本発明は、金属部材同士を摩擦攪拌で接合する接合方法に関する。
例えば、特許文献1には、第一金属部材と第二金属部材を重ね合わせて重合部を形成した後、第二金属部材の表面から回転ツールを挿入して重合部を摩擦攪拌接合する接合方法が記載されている。当該摩擦攪拌接合では、攪拌ピンのみを第二金属部材に接触させた状態で摩擦攪拌を行うというものである。
特開2014−94409号公報
従来の接合方法であると、ショルダ部で塑性流動化した金属を押さえないため、塑性流動化した金属が第二金属部材の外部に溢れ出しバリが発生しやすくなる。これにより、切削装置等を用いて第二金属部材からバリを除去するバリ除去工程が煩雑になるという問題がある。
そこで、本発明は、バリを容易に除去することができる接合方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための第一の本発明は、攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて第一金属部材と第二金属部材とを接合する接合方法であって、前記第一金属部材の表面と前記第二金属部材の裏面とを重ね合わせて重合部を形成する重ね合わせ工程と、前記第二金属部材の表面から高速で右回転する前記回転ツールを挿入し、前記回転ツールの回転軸を前記第二金属部材の余剰片部側に傾斜させ、前記攪拌ピンのみを前記第二金属部材に接触させた状態又は、前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って前記回転ツールを相対移動させて摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、前記摩擦攪拌工程で形成された塑性化領域に形成された凹溝を境に、前記第二金属部材のうちバリが形成された前記余剰片部ごと前記バリを除去する除去工程と、を含むことを特徴とする。
前記課題を解決するための第二の本発明は、攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて第一金属部材と第二金属部材とを接合する接合方法であって、前記第一金属部材の表面と前記第二金属部材の裏面とを重ね合わせて重合部を形成する重ね合わせ工程と、前記第二金属部材の表面から高速で左回転する前記回転ツールを挿入し、前記回転ツールの回転軸を前記第二金属部材の余剰片部側に傾斜させ、前記攪拌ピンのみを前記第二金属部材に接触させた状態又は、前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って前記回転ツールを相対移動させて摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、前記摩擦攪拌工程で形成された塑性化領域に形成された凹溝を境に、前記第二金属部材のうちバリが形成された前記余剰片部ごと前記バリを除去する除去工程と、を含むことを特徴とする。
前記第一および第二の本発明において、回転ツールが高速で回転するとは、1000〜20000rpmで回転することを言う。前記した接合方法によれば、第一金属部材と第二金属部材とが接合されるとともに、第二金属部材のバリを、バリが形成された余剰片部ごと除去することで、バリを容易に除去することができる。また、回転ツールの回転軸を傾斜させているので、塑性化領域を大きくできる。よって、第一金属部材と第二金属部材との接合強度を大きくできる。さらに、回転ツールの回転軸を傾斜させたことで、凹溝を深く形成することができるので、余剰片部を除去し易くなり、除去工程が容易になる。
前記課題を解決するための第三の本発明は、攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて第一金属部材と第二金属部材とを接合する接合方法であって、前記第一金属部材の表面と前記第二金属部材の裏面とを重ね合わせて重合部を形成する重ね合わせ工程と、前記第二金属部材の表面から低速で右回転する前記回転ツールを挿入し、前記回転ツールの回転軸を前記第二金属部材の余剰片部側に傾斜させ、前記攪拌ピンのみを前記第二金属部材に接触させた状態又は、前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って前記回転ツールを相対移動させて摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、前記摩擦攪拌工程で形成された塑性化領域に形成された凹溝を境に、前記第二金属部材のうちバリが形成された前記余剰片部ごと前記バリを除去する除去工程と、を含むことを特徴とする。
前記課題を解決するための第四の本発明は、攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて第一金属部材と第二金属部材とを接合する接合方法であって、前記第一金属部材の表面と前記第二金属部材の裏面とを重ね合わせて重合部を形成する重ね合わせ工程と、前記第二金属部材の表面から低速で左回転する前記回転ツールを挿入し、前記回転ツールの回転軸を前記第二金属部材の余剰片部側に傾斜させ、前記攪拌ピンのみを前記第二金属部材に接触させた状態又は、前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って前記回転ツールを相対移動させて摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、前記摩擦攪拌工程で形成された塑性化領域に形成された凹溝を境に、前記第二金属部材のうちバリが形成された前記余剰片部ごと前記バリを除去する除去工程と、を含むことを特徴とする。
前記第三および第四の本発明において、回転ツールが低速で回転するとは、500〜1000rpmで回転することを言う。回転ツールの回転速度が比較的低い場合に適用される。前記した接合方法によれば、第一金属部材と第二金属部材とが接合されるとともに、第二金属部材のバリを、バリが形成された余剰片部ごと除去することで、バリを容易に除去することができる。また、回転ツールの回転軸を傾斜させているので、塑性化領域を大きくできる。よって、第一金属部材と第二金属部材との接合強度を大きくできる。さらに、回転ツールの回転軸を傾斜させたことで、凹溝を深く形成することができるので、余剰片部を除去し易くなり、除去工程が容易になる。
前記摩擦攪拌工程では、摩擦攪拌接合で発生するバリが前記余剰片部に形成されるように接合条件を設定することが好ましい。このような接合方法によれば、バリを余剰片部に集約できるので、バリをさらに容易に除去することができる。
また、前記摩擦攪拌工程では、摩擦攪拌接合と同時に前記第二金属部材から前記余剰片部が除かれるように接合条件を設定し、前記除去工程と前記摩擦攪拌工程とが同時に行われることが好ましい。このような接合方法によれば、接合サイクルをより短くすることができる。
本発明に係る接合方法によれば、バリを容易に除去することができる。
本発明で用いられる接合用回転ツールを示す側面図である。 本発明の第一実施形態に係る重ね合わせ工程を示す斜視図である。 第一実施形態に係る摩擦攪拌工程を示す斜視図である。 第一実施形態に係る摩擦攪拌工程を示す断面図である。 第一実施形態に係る摩擦攪拌工程後を示す断面図である。 第一実施形態に係る除去工程を示す断面図である。 本発明の第二実施形態に係る重ね合わせ工程を示す斜視図である。 第二実施形態に係る摩擦攪拌工程を示す斜視図である。 第二実施形態に係る摩擦攪拌工程を示す断面図である。 第二実施形態に係る摩擦攪拌工程後を示す断面図である。 第二実施形態に係る除去工程を示す断面図である。 本発明の第三実施形態に係る摩擦攪拌工程を示す断面図である。 本発明の第四実施形態に係る摩擦攪拌工程を示す断面図である。
[第一実施形態]
本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まずは、本実施形態で用いる接合用回転ツールFについて説明する。
図1に示すように、接合用回転ツールFは、連結部F1と、攪拌ピンF2とで構成されている。接合用回転ツールFは、特許請求の範囲の「回転ツール」に相当する。接合用回転ツールFは、例えば工具鋼で形成されている。連結部F1は、摩擦攪拌装置の回転軸(図示省略)に連結される部位である。連結部F1は円柱状を呈している。
攪拌ピンF2は、連結部F1から垂下しており、連結部F1と同軸になっている。攪拌ピンF2は連結部F1から離間するにつれて先細りの円錐台形状になっている。攪拌ピンF2の外周面には螺旋溝が刻設されている。本実施形態では、接合用回転ツールFを右回転させるため、螺旋溝は、基端から先端に向かうにつれて左回りに形成されている。言い換えると、螺旋溝は、螺旋溝を基端から先端に向けてなぞると上から見て左回りに形成されている。
なお、接合用回転ツールFを左回転させる場合は、螺旋溝を基端から先端に向かうにつれて右回りに形成することが好ましい。言い換えると、この場合の螺旋溝は、螺旋溝を基端から先端に向けてなぞると上から見て右回りに形成されている。螺旋溝をこのように設定することで、摩擦攪拌の際に塑性流動化した金属が螺旋溝によって攪拌ピンF2の先端側に導かれる。これにより、被接合金属部材(後記する第一金属部材1及び第二金属部材2)の外部に溢れ出る金属の量を少なくすることができる。螺旋溝は省略してもよい。
接合用回転ツールFを用いて摩擦攪拌接合をする際には、まず、二つの被接合金属部材を重ね合わせて摩擦攪拌装置用の架台(図示省略)に載置し、治具によって被接合金属部材を固定する。次に、摩擦攪拌装置および回転ツールのうち、回転した攪拌ピンF2のみを挿入し、被接合金属部材と連結部F1とは離間させつつ移動させる。言い換えると、被接合金属部材から発生するバリ等も連結部F1に接触しないように、攪拌ピンF2の基端部は十分に露出させた状態で摩擦攪拌接合を行う。即ち、摩擦攪拌装置および回転ツールのうち、回転ツールの攪拌ピンF2のみを被接合金属部材に接触させた状態で摩擦攪拌接合を行う。
次に、本発明の第一実施形態に係る接合方法について説明する。本実施形態に係る接合方法では、重ね合わせ工程と、摩擦攪拌工程と、除去工程と、を行う。なお、下記の説明における「表面」とは、「裏面」の反対側の面という意味である。
重ね合わせ工程は、図2に示すように、第一金属部材1と第二金属部材2とを重ね合わせる工程である。第一金属部材1及び第二金属部材2は、金属製の板状部材である。第一金属部材1及び第二金属部材2の材料は、摩擦攪拌可能な金属であれば特に制限されないが、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、 マグネシウム、マグネシウム合金等から適宜選択すればよい。第一金属部材1及び第二金属部材2の板厚は同等になっている。第一金属部材1及び第二金属部材2の板厚は適宜設定すればよい。
重ね合わせ工程では、第一金属部材1の表面1aの一部と、第二金属部材2の裏面2bの一部とを重ね合わせて重合部J1を形成する。重ね合わせ工程では、第一金属部材1の左側(接合用回転ツールFの進行方向(図3参照)に対して左側)の端面1cを第二金属部材2の裏面2bの下に位置させるとともに、第二金属部材2の右側の端面2dを第一金属部材1の表面1aの上に位置させる。重ね代は特に制限されないが、本実施形態では約20mmに設定した。
摩擦攪拌工程は、図3に示すように、重合部J1を第二金属部材2の表面2a側から摩擦攪拌接合する工程である。摩擦攪拌工程では、第二金属部材2の表面2aから高速で右回転させた接合用回転ツールFを挿入し、重合部J1に沿って接合用回転ツールFを相対移動させる。接合用回転ツールFの進行方向は、第二金属部材2の端面2dが接合用回転ツールFの右側に位置するように設定する。接合用回転ツールFの回転速度は適宜設定すればよい。接合用回転ツールFが高速で回転するときの回転速度は、1000〜20000rpmであれば好ましく、3000〜17500rpmであればより好ましい。また、他の実施形態において、接合用回転ツールFが低速で回転するときの回転速度は、500〜1000rpmであれば好ましい。
接合用回転ツールFの回転軸は、第二金属部材2の余剰片部10側(進行方向前方を向いて右側)に傾斜させる。傾斜角度は、適宜設定すればよいが、5°〜40°であれば好ましい。
接合用回転ツールFの送り速度(接合速度)は、適宜設定すればよいが、400〜2000mm/minであれば好ましく、600〜1800mm/minであればより好ましく、1000〜1800mm/minであるとさらにより好ましい。接合用回転ツールFの移動軌跡には塑性化領域Wが形成される。塑性化領域Wは、第二金属部材2に達するように形成されている。
図4に示すように、接合用回転ツールFの攪拌ピンF2の挿入深さは、適宜設定すればよいが、本実施形態では第一金属部材1及び第二金属部材2の両方に接触するように設定している。第一金属部材1及び第二金属部材2の両方が摩擦攪拌されることにより、重合部J1近傍の第一金属部材1及び第二金属部材2の金属が塑性流動化して接合される。
なお、接合用回転ツールFの攪拌ピンF2の挿入深さは、攪拌ピンF2が第一金属部材1のみに接触するように設定してもよい。この場合、塑性化領域Wが第二金属部材2に達する深さまで、攪拌ピンF2を挿入する。
図5に示すように、摩擦攪拌工程後の塑性化領域Wは、接合用回転ツールFの回転軸の傾斜に沿って傾斜して形成されている。塑性化領域Wの表面には、塑性化領域Wの延長方向に亘って凹溝Pが形成される。凹溝Pは、より深くえぐられる部位であって本実施形態ではRe側(Retreating side)に形成される。Re側とは、本実施形態では接合用回転ツールFを右回転させているため、進行方向右側となる。より詳しくは、Re側とは、接合用回転ツールFの外周における接線速度の大きさから送り速度の大きさが減算される側である。一方、接合線Cを挟んでRe側とは反対側がAd側(Advancing side)となる。Ad側とは、接合用回転ツールFの外周における接線速度の大きさに送り速度の大きさが加算される側である。
例えば、回転ツールFの回転速度が遅い場合では、塑性化領域WのRe側に比べてAd側の方が塑性流動材の温度が上昇しやすくなるため、Ad側にバリVが多く発生する傾向にある。一方、例えば、回転ツールFの回転速度が速い場合、Ad側の方が塑性流動材の温度が上昇するものの、回転速度が速い分、Re側にバリVが発生する傾向にある。
本実施形態では、回転ツールFの回転速度を高速に設定しているため、Re側即ち余剰片部10側にバリVが発生する。つまり、本実施形態ではバリVが余剰片部10側に多く形成されるように回転ツールFの回転速度、回転方向及び進行方向等の接合条件を設定している。
図5に示すように、塑性化領域WのうちRe側、特に、凹溝Pの部位は金属不足が多くなっている。一方、塑性化領域WのうちAd側の金属不足は少なくなっている。Re側の第二金属部材2の表面2aにはバリVが形成されている。バリVは塑性化領域Wの延長方向に沿って連続的に形成されている。凹溝Pの最深部における鉛直方向線が破断線L1となる。本実施形態では、第二金属部材2のうち破断線L1よりも端面2d側の部位が余剰片部10となっている。余剰片部10とは、第二金属部材2のうち、接合後に第一金属部材1から取り除かれる部位である。摩擦攪拌工程では、余剰片部10側(Re側)に凹溝P及びバリVが発生するように接合用回転ツールFの回転方向及び進行方向、さらには回転速度、送り速度及び挿入深さ等の接合条件を設定する。
除去工程は、図5,6に示すように、第一金属部材1のうちバリVが形成された余剰片部10ごと、バリVを除去する工程である。図5に示すように、除去工程では、凹溝P(破断線L1)を境に、第二金属部材2のうち余剰片部10を、第一金属部材1から離間する方向に折り曲げる。これにより、図6に示すように、凹溝P(破断線L1)を境に余剰片部10が切断される。
以上説明したように本実施形態に係る接合方法によれば、第一金属部材1と第二金属部材2とが接合されるとともに、第一金属部材1と第二金属部材2のバリVを、余剰片部10ごと除去することで、バリVを容易に除去することができる。また、塑性化領域Wのうち接合線C付近及びAd側は金属不足が少なく強固に接合されている。
また、塑性化領域Wに形成された凹溝Pを境に除去することにより、余剰片部10をきれいにかつ容易に除去することができる。機械装置又は治具等で余剰片部10を除去してもよいが、本実施形態によれば人手で折り曲げるだけで簡単に余剰片部10を除去することができる。
さらに、摩擦攪拌工程で、摩擦攪拌接合で発生するバリが余剰片部10に形成されるように接合条件を設定しているので、バリVを余剰片部10に集約することができる。これによって、余剰片部10を除去するだけでバリVの除去をすることができる。さらに、余剰片部10を除去した後の塑性化領域Wの仕上げ作業が容易になる。
また、摩擦攪拌工程で、接合用回転ツールFの回転軸を傾斜させているので、攪拌ピンF2と第一金属部材1および第二金属部材2との接触長さ寸法が大きくなる。これによって、塑性化領域Wを大きくできるので、第一金属部材1と第二金属部材2との接合強度を大きくできる。さらに、接合用回転ツールFの回転軸を傾斜させたことで、凹溝Pを深く形成することができるので、余剰片部10を除去し易くなり、除去工程が容易になる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る接合方法につい説明する。第二実施形態に係る接合方法は、図7に示すように、接合用回転ツールFの回転方向や回転軸の傾斜方向が第一実施形態と相違する。第二実施形態に係る説明では、第一実施形態と相違する部分を中心に説明する。
第二実施形態に係る接合方法では、重ね合わせ工程と、摩擦攪拌工程と、除去工程と、を行う。
重ね合わせ工程では、図7に示すように、第一金属部材1の表面1aの一部と、第二金属部材2の裏面2bの一部とを重ね合わせて重合部J1を形成する。重ね合わせ工程では、第一金属部材1の右側(接合用回転ツールFの進行方向(図8参照)に対して右側)の端面1cを第二金属部材2の裏面2bの下に位置させるとともに、第二金属部材2の左側の端面2dを第一金属部材1の表面1aの上に位置させる。
摩擦攪拌工程は、図8に示すように、重合部J1を摩擦攪拌接合する工程である。摩擦攪拌工程では、第二金属部材2の表面2aから高速で左回転させた接合用回転ツールFを挿入し、重合部J1に沿って接合用回転ツールFを相対移動させる。接合用回転ツールFの進行方向は、第二金属部材2の端面2dが接合用回転ツールFの左側に位置するように設定する。接合用回転ツールFの回転軸は、余剰片部10側(進行方向前方を向いて左側)に傾斜させる。
図9に示すように、第二実施形態に係る摩擦攪拌工程では、接合線Cに対して進行方向左側がRe側、右側がAd側となる。したがって、第二実施形態においても、第二金属部材2のうちRe側が余剰片部10となる。本実施形態では、回転ツールFの回転速度を速く設定しているため、Re側即ち余剰片部10側にバリVが発生する。つまり、本実施形態でも、バリVが余剰片部10側に多く形成されるように回転ツールFの回転速度、回転方向及び進行方向等の接合条件を設定している。
除去工程は、図10,11に示すように、第二金属部材2のうちバリVが形成された余剰片部10ごと、バリVを除去する工程である。図10に示すように、除去工程では、凹溝P(破断線L1)を境に、第二金属部材2のうち、余剰片部10を第一金属部材1から離間する方向に折り曲げる。これにより、凹溝P(破断線L1)を境に余剰片部10が切断される。
以上説明した第二実施形態においても、第一実施形態と同等の作用効果を得ることができる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態に係る接合方法につい説明する。第三実施形態に係る接合方法は、図12に示すように、接合用回転ツールFの回転方向と回転速度が第二実施形態と異なる。その他、接合用回転ツールFの進行方向、送り速度及び挿入深さ、および回転軸の傾斜方向等は第二実施形態と同様である。第三実施形態に係る説明では、第二実施形態と相違する部分を中心に説明する。
第三実施形態に係る接合方法では、重ね合わせ工程と、摩擦攪拌工程と、除去工程と、を行う。重ね合わせ工程は、第二実施形態と同等なので説明を省略する。
摩擦攪拌工程は、図12に示すように、重合部J1を摩擦攪拌接合する工程である。摩擦攪拌工程では、第二金属部材2の表面2aから右回転させた接合用回転ツールFを挿入し、重合部J1に沿って接合用回転ツールFを相対移動させる。接合用回転ツールFの進行方向は、第二金属部材2の端面2dが接合用回転ツールFの左側に位置するように設定する。
第三実施形態に係る摩擦攪拌工程では、接合線Cに対して進行方向左側がAd側、右側がRe側となる。第三実施形態では、第二金属部材2のうちAd側が余剰片部10となる。本実施形態では、回転ツールFの回転速度を低速に設定しているため、Ad側、即ち余剰片部10側にバリVが発生する。つまり、本実施形態でも、バリVが余剰片部10側に多く形成されるように回転ツールFの回転速度、回転方向及び進行方向等の接合条件を設定している。接合用回転ツールFの回転軸は、余剰片部10側(進行方向前方を向いて左側)に傾斜させる。
除去工程は、第三実施形態と同等なので説明を省略する。以上説明した第三実施形態においても、第二実施形態と同等の作用効果を得ることができる。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態に係る接合方法につい説明する。第四実施形態に係る接合方法は、図13に示すように、接合用回転ツールFの回転方向と回転速度が第一実施形態と異なる。その他、接合用回転ツールFの進行方向、送り速度及び挿入深さ、および回転軸の傾斜方向等は第一実施形態と同様である。第四実施形態に係る説明では、第一実施形態と相違する部分を中心に説明する。
第四実施形態に係る接合方法では、重ね合わせ工程と、摩擦攪拌工程と、除去工程と、を行う。重ね合わせ工程は、第一実施形態と同等なので説明を省略する。
摩擦攪拌工程は、図13に示すように、重合部J1を摩擦攪拌接合する工程である。摩擦攪拌工程では、第二金属部材2の表面2aから左回転させた接合用回転ツールFを挿入し、重合部J1に沿って接合用回転ツールFを相対移動させる。接合用回転ツールFの進行方向は、第二金属部材2の端面2dが接合用回転ツールFの右側に位置するように設定する。
第四実施形態に係る摩擦攪拌工程では、接合線Cに対して進行方向右側がAd側、左側がRe側となる。第四実施形態では、第二金属部材2のうちAd側が余剰片部10となる。本実施形態では、回転ツールFの回転速度を低速に設定しているため、Ad側、即ち余剰片部10側にバリVが発生する。つまり、本実施形態でも、バリVが余剰片部10側に多く形成されるように回転ツールFの回転速度、回転方向及び進行方向等の接合条件を設定している。接合用回転ツールFの回転軸は、余剰片部10側(進行方向前方を向いて右側)に傾斜させる。
除去工程は、第一実施形態と同等なので説明を省略する。以上説明した第四実施形態においても、第一実施形態と同等の作用効果を得ることができる。
以上本発明の第一乃至第四実施形態について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、摩擦攪拌工程で、摩擦攪拌接合と同時に第一金属部材1から余剰片部10が除かれるように接合条件を設定してもよい。具体的には、摩擦攪拌工程での摩擦攪拌接合で形成される塑性化領域Wの凹溝Pの深さ寸法が第二金属部材2の厚さ寸法と同等になるように、接合用回転ツールFの回転速度、送り速度及び挿入深さ等接合条件を設定する。このように設定することで、摩擦攪拌工程で、摩擦攪拌接合を行うことで、余剰片部10が第二金属部材2から切り離されて除かれる。これによって、除去工程と摩擦攪拌工程とが同時に行われるので、接合サイクルをより短くすることができる。
1 第一金属部材
1a 表面
1b 裏面
2 第二金属部材
2a 表面
2b 裏面
10 余剰片部
F 接合用回転ツール(回転ツール)
F1 連結部
F2 攪拌ピン
J1 重合部
P 凹溝
V バリ
W 塑性化領域

Claims (6)

  1. 攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて第一金属部材と第二金属部材とを接合する接合方法であって、
    前記第一金属部材の表面と前記第二金属部材の裏面とを重ね合わせて重合部を形成する重ね合わせ工程と、
    前記第二金属部材の表面から高速で右回転する前記回転ツールを挿入し、前記回転ツールの回転軸を前記第二金属部材の余剰片部側に傾斜させ、前記攪拌ピンのみを前記第二金属部材に接触させた状態又は、前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って前記回転ツールを相対移動させて摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、
    前記摩擦攪拌工程で形成された塑性化領域に形成された凹溝を境に、前記第二金属部材のうちバリが形成された前記余剰片部ごと前記バリを除去する除去工程と、を含むことを特徴とする接合方法。
  2. 攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて第一金属部材と第二金属部材とを接合する接合方法であって、
    前記第一金属部材の表面と前記第二金属部材の裏面とを重ね合わせて重合部を形成する重ね合わせ工程と、
    前記第二金属部材の表面から高速で左回転する前記回転ツールを挿入し、前記回転ツールの回転軸を前記第二金属部材の余剰片部側に傾斜させ、前記攪拌ピンのみを前記第二金属部材に接触させた状態又は、前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って前記回転ツールを相対移動させて摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、
    前記摩擦攪拌工程で形成された塑性化領域に形成された凹溝を境に、前記第二金属部材のうちバリが形成された前記余剰片部ごと前記バリを除去する除去工程と、を含むことを特徴とする接合方法。
  3. 攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて第一金属部材と第二金属部材とを接合する接合方法であって、
    前記第一金属部材の表面と前記第二金属部材の裏面とを重ね合わせて重合部を形成する重ね合わせ工程と、
    前記第二金属部材の表面から低速で右回転する前記回転ツールを挿入し、前記回転ツールの回転軸を前記第二金属部材の余剰片部側に傾斜させ、前記攪拌ピンのみを前記第二金属部材に接触させた状態又は、前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って前記回転ツールを相対移動させて摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、
    前記摩擦攪拌工程で形成された塑性化領域に形成された凹溝を境に、前記第二金属部材のうちバリが形成された前記余剰片部ごと前記バリを除去する除去工程と、を含むことを特徴とする接合方法。
  4. 攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて第一金属部材と第二金属部材とを接合する接合方法であって、
    前記第一金属部材の表面と前記第二金属部材の裏面とを重ね合わせて重合部を形成する重ね合わせ工程と、
    前記第二金属部材の表面から低速で左回転する前記回転ツールを挿入し、前記回転ツールの回転軸を前記第二金属部材の余剰片部側に傾斜させ、前記攪拌ピンのみを前記第二金属部材に接触させた状態又は、前記第一金属部材及び前記第二金属部材の両方に接触させた状態で前記重合部に沿って前記回転ツールを相対移動させて摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌工程と、
    前記摩擦攪拌工程で形成された塑性化領域に形成された凹溝を境に、前記第二金属部材のうちバリが形成された前記余剰片部ごと前記バリを除去する除去工程と、を含むことを特徴とする接合方法。
  5. 前記摩擦攪拌工程では、摩擦攪拌接合で発生するバリが前記余剰片部に形成されるように接合条件を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の接合方法。
  6. 前記摩擦攪拌工程では、摩擦攪拌接合と同時に前記第二金属部材から前記余剰片部が除かれるように接合条件を設定し、前記除去工程と前記摩擦攪拌工程とが同時に行われることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の接合方法。
JP2017104260A 2017-05-26 2017-05-26 接合方法 Active JP6750563B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017104260A JP6750563B2 (ja) 2017-05-26 2017-05-26 接合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017104260A JP6750563B2 (ja) 2017-05-26 2017-05-26 接合方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018199143A JP2018199143A (ja) 2018-12-20
JP6750563B2 true JP6750563B2 (ja) 2020-09-02

Family

ID=64667552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017104260A Active JP6750563B2 (ja) 2017-05-26 2017-05-26 接合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6750563B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002035962A (ja) * 2000-05-19 2002-02-05 Kobe Steel Ltd 重ね継手の摩擦撹拌接合方法
JP6372516B2 (ja) * 2015-08-26 2018-08-15 日本軽金属株式会社 液冷ジャケットの製造方法及び液冷ジャケット
JP6582958B2 (ja) * 2015-12-16 2019-10-02 日本軽金属株式会社 接合方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018199143A (ja) 2018-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6350334B2 (ja) 接合方法及び複合圧延材の製造方法
JP2020171953A (ja) 接合方法
WO2017138324A1 (ja) 接合方法
JP6750563B2 (ja) 接合方法
JP2018199141A (ja) 接合方法
JP6756105B2 (ja) 接合方法
JP6750562B2 (ja) 接合方法
JP6897024B2 (ja) 接合方法
JP7317362B2 (ja) 摩擦攪拌接合ツール及び摩擦攪拌接合方法
JP6747365B2 (ja) 接合方法
JP6662210B2 (ja) 接合方法
WO2017104155A1 (ja) 接合方法
JP6756253B2 (ja) 接合方法
JP6699435B2 (ja) 円筒状部材の製造方法
JP6740964B2 (ja) 接合方法
JP2005305486A (ja) 摩擦攪拌接合冶具
JP6645372B2 (ja) 接合方法
JP6662094B2 (ja) 接合方法
JP6794703B2 (ja) 接合方法
WO2018025497A1 (ja) 円筒状部材の製造方法
JP6766377B2 (ja) 接合方法
JP6769244B2 (ja) 接合方法
JP2018020363A (ja) 接合方法
JP6702130B2 (ja) 円筒状部材の製造方法
JP6756252B2 (ja) 接合方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190814

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200630

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200714

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200727

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6750563

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250