JP2020022973A - 摩擦攪拌接合装置、および、これを用いた摩擦攪拌接合体の製造方法 - Google Patents

摩擦攪拌接合装置、および、これを用いた摩擦攪拌接合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】板厚が薄い被接合部材であっても、被接合部材の破損を防止しつつ、摩擦攪拌接合体の強度を向上させる摩擦攪拌接合装置、および、摩擦攪拌接合体の製造方法を提供する。【解決手段】摩擦攪拌接合装置51は、第1部材11および第2部材12を接合する。第1部材11および第2部材12は、板状に形成され、互いに接触しており、接触点Paを有する。摩擦攪拌接合装置51は、ツール20および制御部40を備える。ツール20は、棒状に形成されており、ツール軸Ot周りに回転可能、かつ、並進運動可能であり、プローブ面22を有する。プローブ面22は、第1部材11および第2部材12に対向し、曲面となるように形成され、曲率中心Poをツール20の内側に含む。制御部40は、リトリーティングサイドRsにツール軸Otが接触点Paよりも位置しつつ、第1部材11および第2部材12とプローブ面22が摩擦するように、ツール20を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、摩擦攪拌接合装置、および、これを用いた摩擦攪拌接合体の製造方法に関する。
従来、特許文献1に記載されているように、被接合部材の表面に接触するショルダおよび被接合部材中に押し込まれるプローブを有するツールを用いた摩擦攪拌接合方法が知られている。
特開2012−086267号公報
板厚が比較的厚い被接合部材を摩擦攪拌接合する場合、特許文献1に記載されているようなショルダは、被接合部材への圧力が低下することを防止する。一方で、被接合部材の板厚が薄いとき、被接合部材の熱容量および剛性が小さくなる。このため、板厚が比較的薄い被接合部材を摩擦攪拌接合する場合、ショルダと被接合部材との摩擦によって、被接合部材は、過熱または変形することがあり、被接合部材が破損することがある。
本発明は、上記の点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、板厚が薄い被接合部材であっても、被接合部材の破損を防止しつつ、摩擦攪拌接合体の強度を向上させる摩擦攪拌接合装置、および、摩擦攪拌接合体の製造方法を提供することにある。
本発明の摩擦攪拌接合装置は、第1部材(11)および第2部材(12)を接合する。第1部材および第2部材は、板状に形成され、互いに接触しており、接触点(Pa)を有する。摩擦攪拌接合装置は、ツール(20)および制御部(40)を備える。
ツールは、棒状に形成されており、ツール軸(Ot)周りに回転可能、かつ、並進運動可能であり、プローブ面を有する。プローブ面は、第1部材および第2部材に対向し、曲面となるように形成されており、曲率中心(Po)をツールの内側に含む。
制御部は、ツールの回転方向(Dr)がツールの移動方向(Dm)とは逆になる側であるリトリーティングサイド(Rs)にツール軸が接触点よりも位置しつつ、ツールが回転しながら第1部材および第2部材とプローブ面が摩擦するように、ツールを制御する。
リトリーティングサイドにツール軸が位置することによって、第1部材および第2部材の接合部周辺の温度が均一にすることができる。これにより、第1部材および第2部材の両方の塑性流動が促進され、第1部材および第2部材の接合部の強度が向上する。また、ツールの内側に曲率中心が位置するように、プローブ面が形成されていることにより、第1部材および第2部材の接合部以外が非接触となるため、第1部材および第2部材の接合部以外における摩擦抵抗が低減する。摩擦抵抗が低減するため、第1部材および第2部材の過熱および変形が防止され、第1部材および第2部材の破損を防止する。
また、本発明は、上記摩擦攪拌接合装置を用いた摩擦攪拌接合体の製造方法として提供される。摩擦攪拌接合体の製造方法は、ツール位置調整工程(S12)および摩擦攪拌接合工程(S13)を有する。ツール位置調整工程では、ツール軸が接触点よりもリトリーティングサイドに位置するように、上記ツールを移動させる。摩擦攪拌接合工程では、ツールを回転させつつ、第1部材および前記第2部材とプローブ面を摩擦させる。これにより、上記摩擦攪拌接合装置と同様の効果を奏する。
一実施形態による摩擦攪拌接合装置の構成図。 一実施形態による摩擦攪拌接合装置の上面図。 一実施形態による摩擦攪拌接合装置のオフセット量を説明するための断面図。 一実施形態による摩擦攪拌接合装置を用いて、第1部材および第2部材を摩擦攪拌接合するときの第1部材および第2部材の温度分布を説明するための断面図。 一実施形態による摩擦攪拌接合装置を用いて、第1部材および第2部材を摩擦攪拌接合したときの摩擦攪拌接合体の側面図。 一実施形態による摩擦攪拌接合体の製造方法を説明するためのフローチャート。 他の実施形態による摩擦攪拌接合装置の構成図。 他の実施形態による摩擦攪拌接合装置の構成図。 他の実施形態による摩擦攪拌接合装置を用いて、第1部材および第2部材を摩擦攪拌接合したときの摩擦攪拌接合体の側面図。 比較例の被接合部材を突き合わせたときに生じる空隙を説明するための拡大図。
以下、実施形態による摩擦攪拌接合装置を図面に基づいて説明する。複数の実施形態の説明において、実質的に同一の構成には、同一の符号を付して説明する。本実施形態という場合、複数の実施形態を包括する。本実施形態の摩擦攪拌接合装置は、第1部材11および第2部材12を摩擦攪拌接合するのに用いられる。まず、被接合部材としての第1部材11および第2部材12について、説明する。
図1に示すように、第1部材11および第2部材12は、互いに接触している。第1部材11および第2部材12が接触している点を接触点Paとする。
また、第1部材11および第2部材12は、板状に形成されている。第1部材11の板厚を第1板厚T1とする。第2部材12の板厚を第2板厚T2とする。第1板厚T1および第2板厚T2は、0.1mm−0.5mm程度である。第1部材11は、第1板厚T1が第2板厚T2と同じになるように、すなわち、T1=T2 となるように、形成されている。なお、本明細書中、「同じ」、「=」は、常識的な誤差範囲を含むものとする。また、図において、第1部材11および第2部材12の厚みを誇張して記載している。
さらに、第1部材11は、第2部材12と同じ材料で形成されている。第1部材11および第2部材12は、いずれもアルミニウム(Al)で形成されている。なお、第1部材11および第2部材12は、鉄(Fe)または銅(Cu)等で形成されてもよい。
(一実施形態)
摩擦攪拌接合装置51は、ツール20、支持部としてのベース30および制御部40を備える。
ツール20は、棒状に形成されており、ツール20の径方向において円形形状の断面を有する。また、ツール20は、軸方向に延びているツール軸Ot周りに回転可能、かつ、並進運動可能である。
図2に示すように、ツール20の回転方向をツール回転方向Drとする。ツール20の移動方向をツール移動方向Dmとする。ツール回転方向Drがツール移動方向Dmとは逆になる側をリトリーティングサイドRsとする。ツール回転方向Drがツール移動方向Dmと一致する側をアドバンシングサイドAsとする。
図1に戻って、ツール20は、工具鋼等で形成されており、プローブ21を先端に有する。プローブ21は、プローブ面22を含む。プローブ面22は、第1部材11および第2部材12に対向しており、曲面形状に形成されている。プローブ面22の局所的な曲がり具合を円に近似できる。
この近似円の半径を曲率半径SRとする。曲率半径SRを有する円の中心を曲率中心Poとする。プローブ面22は、プローブ21の内側に曲率中心Poが位置するように、形成されており、第1部材11および第2部材12に向かう凸曲面となるように、形成されている。一実施形態では、プローブ面22は、球面形状に形成されており、曲率半径SRは、一定である。
ベース30は、板状に形成されており、ツール20とは反対側に設けられている。ベース30は、第1部材11および第2部材12に接触して、第1部材11および第2部材12を支持可能である。第1部材11および第2部材12とツール20とが摩擦するとき、ベース30は、ツール20により、第1部材11および第2部材12に作用する力を支持する。
制御部40は、ツール20の回転および並進運動を制御可能である。制御部40は、マイコンを主体として構成されており、CPU、読み出し可能な非一時的有形記録媒体、ROM、I/O、および、これらの構成を接続するバスライン等を備えている。制御部40の各処理は、ROM等の実体的なメモリ装置に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
また、制御部40は、第1部材11および第2部材12を摩擦攪拌接合するとき、接触点PaよりもリトリーティングサイドRsにツール軸Otが位置しつつ、第1部材11および第2部材12とプローブ面22が摩擦するように、ツール20を制御する。接触点Paからツール軸Otまでの距離をオフセット量Wfとする。
図3に示すように、制御部40は、第1部材11および第2部材12を摩擦攪拌接合するとき、オフセット量Wfが以下関係式(1−1)−(1−6)を満たしつつ、第1部材11または第2部材12にツール20を押し込むように、ツール20を制御する。断面図において、第1部材11、第2部材12およびツール20の関係を明確にするため、ツール20を白色で記載している。
第1部材11または第2部材12にツール20を押し込む深さを押し込み量Hとする。第1部材11および第2部材12にプローブ面22が押し込まれたときの境界部における端点を境界点Pbとする。ツール軸Otから境界点Pbまでの距離を挿入幅Wbとする。なお、押し込み量Hは、第1部材11および第2部材12にプローブ面22が押し込まれたときの第1部材11または第2部材12の表面からプローブ21の先端までの距離である。また、押し込み量Hは、実験またはシミュレーション等により予め設定されてもよいし、摩擦攪拌接合毎に調整されてもよい。また、関係式(1−4)におけるθは、度単位またはラジアン単位で表される角度である。
0<H<T1 ・・・(1−1)
0<H<T2 ・・・(1−2)
Hz=SR−H ・・・(1−3)
θ=arccos(Hz/SR) ・・・(1−4)
Wb=SR×sinθ ・・・(1−5)
0<Wf<Wb ・・・(1−6)
アドバンシングサイドAsの部位では、ツールの速度が相対的に速いため、摩擦熱が生じやすく、被接合部材の温度が上昇しやすい。一方、リトリーティングサイドRsの部位では、ツールの速度が相対的に遅いため、アドバンシングサイドAsの部位よりも摩擦熱が生じにくく、被接合部材の温度がアドバンシングサイドAsの部位よりも上昇しにくい。このため、リトリーティングサイドRsの部位では、塑性流動が生じにくく、攪拌がされにくくなり、接合体の接合強度が小さくなる。
そこで、図4に示すように、接触点PaよりもリトリーティングサイドRsにツール軸Otが位置することによって、第1部材11および第2部材12の接合部周辺の温度が均一にすることができる。これにより、第1部材11および第2部材12の両方の塑性流動が促進され、第1部材11および第2部材12の接合部の強度が向上する。なお、図において、摩擦攪拌接合されるときの温度が比較的高い範囲Cをドット柄で記載する。第1部材11および第2部材12の接触面Bを破線で記載している。
一方、特許文献1では、板厚が異なる被接合部材の摩擦攪拌接合において、被接合部材に向けて凸曲面となるように形成されているショルダおよびそのショルダに接続されているプローブを備えるツールが記載されている。また、特許文献2として、特開2007−083242号公報では、異種材料の摩擦攪拌接合において、ショルダおよびプローブを有するツールの中心が軟質金属側に位置しつつ、摩擦攪拌を行うことが記載されている。特許文献3として、特開2013−248647号公報では、ショルダおよびプローブを有するツールの中心がリトリーティングサイドに位置しつつ、摩擦攪拌を行うことが記載されている。
しかし、特許文献1−3の構成のように、板厚が比較的薄い被接合部材を摩擦攪拌接合する場合、ショルダと被接合部材との摩擦によって、被接合部材は、過熱または変形することがあった。また、異種材料の摩擦攪拌接合における軟質金属側、または、リトリーティングサイドにツールが位置して、摩擦攪拌を行っても、板厚が比較的薄い被接合部材を接合する場合、ショルダと被接合部材との摩擦によって、被接合部材が破損することがあった。
そこで、本実施形態の摩擦攪拌接合装置51では、ショルダがなく、プローブ21の内側に曲率中心Poが位置するように、プローブ面22が形成されている。これにより、第1部材11および第2部材12の接合部以外が非接触となり、第1部材11および第2部材12の接合部以外における摩擦抵抗が低減する。摩擦抵抗が低減するため、第1部材11および第2部材12の過熱および変形が防止され、第1部材11および第2部材12の破損を防止する。
ところで、特開2007−136544号公報または特開2015−024418号公報に記載されているように、被接合部材を突き合わせて、摩擦攪拌接合することが知られている。特開2015−024418号公報においては、板厚方向に凸部を備える必要があり、摩擦攪拌接合後に、バリが発生しやすい。このため、バリを除去する必要がある。また、特開2015−024418号公報では、摩擦攪拌接合後に、残存する凸部も除去する必要があり、後処理をする必要がある。
また、図10の示すように、比較例としての2つの被接合部材90を突き合わせたとき、被接合部材90のうねりまたは突き合わせ面の形状により、被接合部材90の間に微小な空隙91が形成される。このため、被接合部材90を摩擦攪拌接合するときの圧力により、被接合部材90は、空隙91に向かって変形し、圧力が低下することがある。圧力が低下すると、被接合部材90の接合部への入熱量が小さくなり、被接合部材90が攪拌されにくい。被接合部材90の攪拌が不十分であると、摩擦攪拌接合体の強度が低下する虞がある。また、被接合部材90の板厚が比較的薄い場合、被接合部材90が空隙91に向かって変形しても、空隙91が埋まらず、圧力が低下しやすい。そこで、本実施形態の摩擦攪拌接合装置51では、以下のように、第1部材11および第2部材12の配置を変更し、摩擦攪拌接合体の強度をさらに向上させることを可能にした。
第2部材12に対向する第1部材11の対向面を第1対向面111とする。第2部材12側の第1部材11の端部を第1端部112とする。第1部材11側の第2部材12の端部を第2端部122とする。第2部材12側の第1端部112の端点を第1端点P1とする。ツール20側の第2端部122の端点を第2端点P2とする。
図1に戻って、第1部材11は、第1端部112がツール20側に位置し、かつ、接触点PaよりもリトリーティングサイドRsに位置するように設けられており、第2部材12と重なるように設けられている。第1対向面111と第2端点P2との交点が接触点Paとなる。第1端部112は、ベース30に非接触である。
第1部材11を第2部材12に重ねることによって、余肉が形成される。このため、板厚が比較的薄い第1部材11および第2部材12を摩擦攪拌接合する場合、第1部材11および第2部材12が空隙に向かって変形したとき、空隙を埋めることができる。空隙を埋めることができるため、摩擦攪拌接合における圧力を保持することができる。このため、第1部材11および第2部材12が攪拌されやすくなり、摩擦攪拌接合体の強度がより向上する。
また、第1部材11は、第1端点P1がツール軸Ot上に位置するように、設けられている。これにより、図5に示すように、余肉部分が過剰にならず、プローブ面22の痕Mが残るのみで、第1部材11および第2部材12が変形したときに生じるバリが発生することが抑制される。したがって、バリ等を除去する必要がなくなり、後処理が不要になり、摩擦攪拌接合体の製造が容易になる。
次に、本実施形態の摩擦攪拌接合装置51を用いた摩擦攪拌接合体の製造方法について、図6のフローチャートを参照して、説明する。以下、フローチャートの説明において、「S」は、ステップを表す。摩擦攪拌接合装置51を用いた摩摩擦攪拌接合体の製造方法は、被接合部材セット工程、ツール位置調整工程および摩擦攪拌接合工程を含む。
S11の被接合部材セット工程では、ベース30の上に、第1部材11および第2部材12を配置する。また、第1端部112がツール20側に位置し、かつ、接触点PaよりもリトリーティングサイドRsに位置するように、第2部材12の上に第1部材11を重ねる。
S12のツール位置調整工程では、制御部40により、接触点PaよりもリトリーティングサイドRsにツール軸Otが位置するように、ツール20を移動させる。このとき、関係式(1−1)−(1−6)が満たされるように、ツール20の位置を、調整する。
S13の摩擦攪拌接合工程では、関係式(1−1)−(1−6)を満たしつつ、プローブ面22が第1部材11および第2部材12に接触するように、ツール20を移動させる。そして、ツール20を回転させつつ、プローブ面22が接触点Paを通過するようにツール20を移動させる。なお、第1部材11の材質、第2部材12の材質、第1板厚T1または第2板厚T2等により、ツール20の回転速度および移動速度は、適宜調整される。
ツール20が回転しながら移動したとき、第1部材11および第2部材12とプローブ面22が摩擦する。このとき、第1部材11および第2部材12が攪拌され、第1部材11および第2部材12は、接合される。摩擦攪拌接合装置51を用いた摩擦攪拌接合体の製造方法によって、第1部材11および第2部材12の破損が防止され、接合部の強度が向上した摩擦攪拌接合体が完成する。また、バリ等を除去する必要がなくなり、後処理が不要になり、摩擦攪拌接合体の製造が容易になる。
(他の実施形態)
[1]図7に示すように、第1部材11またはツール20は、ツール軸Otが第1端点P1よりもアドバンシングサイドAsに位置し、接触点PaよりもリトリーティングサイドRsに位置するように、設けられてもよい。第1部材11またはツール20は、すなわち、ツール軸Otが第1端点P1および接触点Paの間に位置するように、設けられてもよい。このような形態においても、第1端点P1がツール軸Ot上に位置しているときと同様の効果を奏する。
[2]図8および図9に示すように、第1部材11は、第1板厚T1が第2板厚T2と異なるように、形成されていてもよい。図において、第1板厚T1が第2板厚T2よりも小さい場合を記載している。このとき、摩擦攪拌接合装置51は、板厚調整部としてのスペーサ45をさらに備える。
スペーサ45は、第1部材11およびベース30の間に設けられている。スペーサ45の板厚を調整厚みTsとする。スペーサ45は、第1板厚T1および調整厚みTsの和が第2板厚T2と一致するように、すなわち、T1+Ts=T2 となるように、形成されている。このような形態においても、上記と同様の効果を奏する。
[3]第1部材11は、第2部材12とは異なる材料で形成されてもよい。第1部材11は、例えば、アルミニウムで形成されている。第2部材12は、例えば、鉄で形成されている。第1部材11は、第1端部112がツール20側に位置し、かつ、接触点PaよりもリトリーティングサイドRsに位置するように設けられている。このような形態においても、上記と同様の効果を奏する。
なお、第1部材11および第2部材12が異なる材料で形成されている場合、鉄の融点よりも融点が低いアルミニウムで形成されている第1部材11を第2部材12の上に重ねる。すなわち、融点が低い材料を融点が高い材料の上に重ねる。融点が低い材料を融点が高い材料の上に重ねることで、融点が高い材料の真実接触面積が小さくなり、微視的にかかる圧力が高くなる。このため、融点が高い材料の酸化膜が除去されやすくなり、融点が高い材料が軟化しやすくなり、塑性流動しやすくなる。
[4]プローブ面は、球面形状に限定されず、円柱面等の曲面となるように、形成されてもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
11 ・・・第1部材、 12 ・・・第2部材、
20 ・・・ツール、
40 ・・・制御部、
51 ・・・摩擦攪拌接合装置、
Pa ・・・接触点、
Ot ・・・ツール軸、
Dr ・・・ツール回転方向、 Dm ・・・ツール移動方向、
Rs ・・・リトリーティングサイド。

Claims (7)

  1. 板状に形成され、互いに接触しており、接触点(Pa)を有する第1部材(11)および第2部材(12)を接合する摩擦攪拌接合装置(51)であって、
    棒状に形成されており、ツール軸(Ot)周りに回転可能、かつ、並進運動可能であり、前記第1部材および前記第2部材に対向し、曲面となるように形成され、曲率中心(Po)を内側に含むプローブ面(22)を有するツール(20)と、
    前記ツールの回転方向(Dr)が前記ツールの移動方向(Dm)とは逆になる側であるリトリーティングサイド(Rs)に前記ツール軸が前記接触点よりも位置しつつ、前記ツールが回転しながら前記第1部材および前記第2部材と前記プローブ面が摩擦するように、前記ツールを制御する制御部(40)と、
    を備える摩擦攪拌接合装置。
  2. 前記第1部材は、前記第1部材の端部(112)が前記ツール側に位置し、かつ、前記接触点よりも前記リトリーティングサイドに位置して、前記第2部材と接触している請求項1に記載の摩擦攪拌接合装置。
  3. 前記第1部材の端部(112)の端点(P1)が前記ツール軸上に位置する、または、前記第1部材の端部(112)の端点(P1)および前記接触点の間に前記ツール軸が位置する請求項2に記載の摩擦攪拌接合装置。
  4. 前記ツールとは反対側に設けられており、前記第1部材または前記第2部材を支持可能な支持部(30)をさらに備える請求項1から3のいずれか一項に記載の摩擦攪拌接合装置。
  5. 前記第1部材は、前記第2部材と同じ材料で形成されている請求項1から4のいずれか一項に記載の摩擦攪拌接合装置。
  6. 前記第1部材は、前記第2部材と異なる材料で形成されており、融点が前記第2部材よりも低く、前記第1部材の端部(112)が前記ツール側に位置し、かつ、前記接触点よりも前記リトリーティングサイドに位置して、前記第2部材と接触している請求項1に記載の摩擦攪拌接合装置。
  7. 板状に形成されており、互いに接触して接触点(Pa)を有する第1部材(11)および第2部材(12)を接合してなる摩擦攪拌接合体の製造方法であって、
    棒状に形成されており、ツール軸(Ot)周りに回転可能、かつ、並進運動可能であり、前記第1部材および前記第2部材に対向し、曲面となるように形成され、曲率中心(Po)を内側に含むプローブ面(22)を有するツール(20)の回転方向(Dr)が前記ツールの移動方向(Dm)とは逆になる側であるリトリーティングサイド(Rs)に、前記ツール軸が前記接触点よりも位置するように、前記ツールを移動させるツール位置調整工程(S12)と、
    前記ツールを回転させつつ、前記第1部材および前記第2部材と前記プローブ面を摩擦させる摩擦攪拌接合工程(S13)と、
    を有する摩擦攪拌接合体の製造方法。
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