以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
(ボール搭載装置の概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるボール搭載装置1の主要部の概略構成を示す正面図である。図2は、図1の矢印X方向から吸着搬送部4およびボール供給部5を示す側面図である。
本形態のボール搭載装置1は、導電性を有する複数の微小なボール2を基板3上に搭載するように構成されている。このボール搭載装置1は、図1および図2に示すように、複数のボール2を吸着して搬送する吸着搬送部4と、複数のボール2を供給するボール供給部5と、複数のボール2が基板3上に搭載されるボール搭載部6とを備えている。また、ボール搭載装置1は、吸着搬送部4がボール供給部5でボール2を適切に吸着することができない吸着不良が発生したときや、吸着搬送部4に吸着されたボール2の全てがボール搭載部6で基板3上に搭載されず吸着搬送部4にボール2が残ってしまういわゆる残留ボール現象が発生したときに、吸着搬送部4からボール2を除去するボール除去部7を備えている。なお、図1および図2では便宜上、一部のボール2のみに符号を付している。また、図1および図2では、ボール供給部5の断面図が図示されている。
ボール2は、たとえば、半田ボールや金ボール、銀ボール、銅ボール、ニッケルボール等の金属製の微小ボールである。本形態のボール2は、特に小径に形成されており、その直径は、たとえば、200μmや300μmとなっている。また、ボール2の重さは、たとえば、直径200μmのもので0.03mg、直径300μmのもので0.11mgとなっている。なお、ボール2は、たとえば、プラスチックやガラス、石英等の絶縁部材からなる絶縁ボールの表面に、半田や金、銀、銅等の導電性材料をコーティングしたものであっても良いし、また、ボール2の直径は、たとえば、500μmや760μmであっても良い。
基板3上には、複数のボール2がそれぞれ搭載、接合される複数の電極(図示省略)が形成されている。複数の電極は、たとえば、400μmから600μmのピッチで形成されており、各電極間のピッチは非常に狭くなっている。また、基板3上には、非常に多くの数の電極が形成されている。たとえば、基板3上には、3000〜5000個の電極が形成されている。なお、基板3上に、5000個以上の電極が形成される場合や、3000個以下の電極が形成される場合もある。
吸着搬送部4は、図1および図2に示すように、ボール2を吸着する吸着ヘッド8と、吸着ヘッド8に衝撃を与える衝撃付与手段9(図6参照)を構成する4本の単動エアシリンダ10と、吸着ヘッド8および単動エアシリンダ10が取り付けられる本体部11とを備えている。
本体部11は、図示を省略する駆動機構に連結されており、図1の上下方向、左右方向および紙面垂直方向に移動可能になっている。本体部11の下端側には、ヘッド取付部11aが形成されており、このヘッド取付部11aの下側に吸着ヘッド8が取り付けられている。また、図1における本体部11の左右両側面にはそれぞれ、シリンダ取付部材12、12が固定されており、各シリンダ取付部材12には、単動エアシリンダ10が取り付けられたL形状のブラケット13が2つずつ固定されている。吸着ヘッド8および衝撃付与手段9の詳細な構成は後述する。
ボール供給部5は、図1および図2に示すように、図示を省略するボール供給装置から供給された複数のボール2が収容されるボール受入容器15と、ボール受入容器15を振動させる振動発生手段16とを備えている。ボール受入容器15は、図1等に示すように、矩形の底面部を有するとともに上面が開口した箱状に形成されている。振動発生手段16は、たとえば、マグネット等を有する可動体と電磁コイルを有する固定体とから構成され、ボール受入容器15の底面に当接するように配設されている。
この振動発生手段16は、ボール受入容器15を図示上下方向に振動させるように構成されている。そして、振動発生手段16による振動で、ボール受入容器15に収容された複数のボール2は、図1や図2の二点鎖線で示すように、ボール受入容器15の底面から上方へ大きく跳躍するようになっている。このときのボール受入容器15の底面からの跳躍量は、たとえば、10mmから15mm程度となっている。
ボール搭載部6は、図1に示すように、基板3が載置される基板載置台17を備えている。この基板載置台17は、図示を省略する駆動機構に連結されており、図1の上下方向、左右方向および紙面垂直方向に平行移動可能に構成されるとともに、回転可能になっている。
ボール除去部7は、吸着搬送部4から除去されたボール2が収納されるボール廃棄容器18を備えている。ボール廃棄容器18は、図1に示すように、矩形の底面部を有するとともに上面が開口した箱状に形成されている。
吸着搬送部4は、ボール供給部5で複数のボール2を吸着した後、図示を省略する駆動機構によって、図1の右方向に移動して、基板3上に形成された複数の電極(図示省略)のそれぞれに、ボール2を搭載するようになっている。そして、基板3上に搭載された複数のボール2は、所定の工程を経て基板3上に接合されるようになっている。また、吸着搬送部4は、基板3上にボール2を搭載した後、ボール供給部5まで戻るようになっている。吸着搬送部4によるボール2の搭載工程の詳細については後述する。
(吸着ヘッドの構成)
図3は、図1に示す吸着ヘッド8および吸着ヘッド8に接続されるエア機器の構成を示す図である。図4(A)は、図3のY方向から吸着ヘッド8の吸着部20cを示す図、図4(B)は、図4(A)のE部を拡大して示す拡大図、図4(C)は、図4(A)のF部を拡大して示す拡大図である。図5は、図3のZ部を拡大して示す拡大部分断面図である。
吸着ヘッド8は、図3から図5等に示すように、複数のボール2をそれぞれ吸着する複数の吸着孔20aが形成された吸着治具20と、吸着治具20が交換可能に取り付けられたヘッド本体21とを備えている。吸着ヘッド8の内部には、図3に示すように、エアチャンバ(空気室)22が形成されている。このエアチャンバ22には、2つの継ぎ手23、23が取り付けられ、所定の配管を介して各種のエア機器が接続されている。そして、吸着ヘッド8は、エアチャンバ22内の圧力を負圧(大気圧よりも低い圧力)にすることで、吸着孔20aにボール2を吸着するようになっている。
ヘッド本体21は、図1から図3に示すように、中空の直方体状に形成されるとともに、吸着治具20が取り付けられる下側が開口した箱状に形成されている。ヘッド本体21の上面側には、2つの貫通孔21a、21aが形成されており、この貫通孔21a、21aが形成された位置に対応するように継ぎ手23、23がヘッド21の上面に固定されている。また、ヘッド本体21の上面の4隅にはそれぞれ、矩形で板状の衝突板24が固定されている。この衝突板24には、後述のように、4本の単動エアシリンダ10のピストンロッド40の先端に固定された重り41がそれぞれ衝突するようになっている。
吸着治具20は、ヘッド本体21に取り付けられる上側が開口した箱状に形成されている。より具体的には、吸着治具20は、ヘッド本体21に取り付けられる中空の直方体状の取付部20bと、取付部20bの下側に配置され、複数の吸着孔20aが形成された吸着部20cとから構成されている。吸着部20cは、取付部20bよりも小さな中空の直方体状に形成されている。また、吸着部20cの下面には吸着孔20aが形成されており、この吸着部20cの下面は吸着面20c1となっている。
吸着面20c1には、吸着孔20aにボール2を吸着する際に吸着孔20a以外の吸着面20c1にボール2が付着しないように、非付着性の表面処理が施されている。より具体的には、吸着面20c1には、クロムメッキ処理、または、フッ素樹脂のコーティング処理、あるいは、非粘着性の粒子または分子を含有する複合被膜(たとえば、ニッケルと窒化ホウ素粒子を含有する複合被膜)のコーティング処理が施されている。なお、吸着治具20の表面の全体に、非付着性の表面処理が施されていても良い。
吸着孔20aは、上述のように、吸着面20c1に形成されている。より具体的には、複数の吸着孔20aは、図5に示すように、吸着部20cを貫通してエアチャンバ22に連通するように形成されている。この吸着孔20aの下端部20a1には、下方向に向かって径が次第に大きくなる傾斜面が形成されている。図5に示すように、この円錐状の下端部20a1にボール2が吸着されるようになっている。すなわち、吸着ヘッド8は、ボール受入容器15内のボール2を上方向に向かって吸引するようになっている。なお、たとえば、ボール2の径が300μmであれば、吸着孔20aの径は150μmに形成され、各吸着孔20aのピッチは600μmとなっている。また、下端部20a1の傾斜面の傾斜角度αは、たとえば、150°となっている。
図4に示すように、吸着面20c1には、たとえば、複数の吸着孔20aが矩形状に配列されて構成された複数の吸着孔群20dが形成されている。より具体的には、2つの隣接する吸着孔20aが矩形状に配列された内側吸着孔群20d1と、その外側にさらに2つの隣接する吸着孔20aが内側吸着孔群20d1と同心状でかつ矩形状に配列された外側吸着孔群20d2とから吸着孔群20dが構成されている。この吸着孔群20dは、たとえば、図4に示すように、横に8列、縦に3行の合計で24個、吸着面20c1に形成されている。
なお、ボール2が搭載される基板3は多種多様であり、また、基板3上の電極の配列も多種多様である。そのため、吸着面20c1に形成される吸着孔20aの配列は矩形状には限定されず、基板3上に形成される電極の配列等にしたがって、吸着孔20aは、種々の形状に配列される。また、吸着面20c1に形成される吸着孔群20dの数も24個には限定されず、特に近年では、より多くの吸着孔群20dが吸着面20c1に形成されている。たとえば、吸着孔20aの数量で、3000〜5000個の吸着孔20aが吸着面20c1に形成されることもある。ただし、吸着孔20aの数量は、3000〜5000個には限定されず、5000個以上になることもあれば、3000個以下になることもある。
吸着治具20は、上述のように、ヘッド本体21の下側に交換可能に取り付けられている。上述のように、ボール2が搭載される基板3は多種多様であり、また、基板3上の電極の配列も多種多様である。そのため、吸着治具20の交換が頻繁に行われても治具の交換時間を短縮できるように、吸着治具20は、ヘッド本体21に対して容易の取り付けることができ、かつ、容易に取外しができるようになっている。たとえば、吸着治具20は、フック式ファスナ(たとえば、タキゲン社の製品番号C−1075のフック式ファスナ)によって、ヘッド本体21に取り付けられるようになっている。また、エアチャンバ22からエア漏れが発生しないように、ヘッド本体21と吸着治具20とは、連結部はシール材で密閉されるようになっている。
上述のように、エアチャンバ22には、2つの継ぎ手23、23等を介して各種のエア機器が接続されている。本形態では、エアチャンバ22には、エアチャンバ22内の圧力を負圧にするためエアチャンバ22内のエアを吸引するブロア26が、ホース27、27やパイプ28等の配管を介して接続されている。より具体的には、継ぎ手23、23のそれぞれにホース27、27の一端が接続され、ホース27、27の他端はパイプ28の一端に接続されている。また、ブロア26はパイプ28の他端に接続されている。なお、本形態では、ブロア26は、吸着ヘッド8に吸着されるボール2の大きさや数等に関係なく、一定の吸引力で、エアチャンバ22内のエアを吸引するになっているが、吸着ヘッド8に吸着されるボール2の大きさや数等によって、ブロア26の吸引力を変更するようにしても良い。
エアチャンバ22とブロア26とを接続するパイプ28の途中には、図3に示すように電磁弁29が取り付けられている。この電磁弁29は、ブロア26によるエアチャンバ22内のエアの吸引を行ったり、エアの吸引を停止するオンオフ用の電磁弁となっている。また、ブロア26と電磁弁29との間には、パイプ28から分岐するように、第1の圧力調整手段30が取り付けられ、エアチャンバ22と電磁弁29との間には、第2の圧力調整手段31が取り付けられている。
第1の圧力調整手段30は、エアチャンバ22の圧力が過度に低下しても、ブロア26に過負荷がかからないように設けられた安全用のリーク弁である。本形態では、第1の圧力調整手段30は、たとえば、所定の流体抵抗を有するサイレンサーであり、エアチャンバ22の圧力が過度に低下しないように、この第1の圧力調整手段30からパイプ28へ常時、エアが流れ込むようになっている。
第2の圧力調整手段31は、吸着ヘッド8によるボール2の吸着力を調整するために設けられている。この第2の圧力調整手段31は、電磁弁32とレギュレータ(圧力調整弁)33とコンプレッサー34とを備えており、電磁弁32とレギュレータ(圧力調整弁)33とコンプレッサー34とはパイプ28側からこの順番で配設されている。
レギュレータ33は、コンプレッサー34から送出される圧縮エアの圧力を調整するようになっている。本形態では、レギュレータ33から送出される圧縮エアの圧力は、3〜5kgf/cm2(295kPa〜490kPa)となっている。すなわち、大気圧よりも3〜5kgf/cm2だけ圧力が高い正圧の圧縮エアがレギュレータ33から送出されるようになっている。そして、電磁弁32のオンオフによって、レギュレータ33から圧縮エアが送出され、パイプ28等を介してエアチャンバ22等に供給されたり、レギュレータ33からの圧縮エアの送出が停止されるようになっている。
本形態の吸着ヘッド8は、レギュレータ33からパイプ28へ圧縮エアが送出されると、エアチャンバ22内の圧力が5〜6kPaの負圧(すなわち、大気圧よりも5〜6kPa低い圧力)となり、レギュレータ33からパイプ28への圧縮エアの送出が停止されると、エアチャンバ22内の圧力が12〜13kPaの負圧(すなわち、大気圧よりも12〜13kPa低い圧力)となるように構成されている。すなわち、第2の圧力調整手段31は、吸着ヘッド8に圧縮エアを供給して、吸着ヘッド8の吸着圧力を5〜6kPa以下の負圧に調整し、吸着ヘッド8への圧縮エアの供給を停止して、吸着ヘッド8の吸着圧力を5〜6kPaよりも大きな圧力となるように調整しており、吸着ヘッド8は、5〜6kPa以下の負圧と、5〜6kPaよりも大きく、かつ、12〜13kPa以下の負圧とで複数のボール2を吸着することができるように構成されている。
なお、以下では、レギュレータ33からパイプ28に圧縮エアが送出されたときのエアチャンバ22内の圧力を第1吸着圧力P1、レギュレータ33からパイプ28への圧縮エアの送出が停止されたときのエアチャンバ22内の圧力を第2吸着圧力P2とする。また、第1吸着圧力P1は、上述した5〜6kPaの負圧には限定されず、3〜10kPaの範囲で設定しても良く、第2吸着圧力P2も、上述した12〜13kPaの負圧には限定されず、10〜25kPaの範囲で設定しても良い。
(衝撃付与手段の構成)
図6は、本形態の実施の形態にかかる衝撃付与手段9の概略構成を示す概略図である。図7は、図6に示す電磁弁37に入力されるオンオフ信号を示すタイミングチャートであり、(A)はオンオフ信号の一例を示し、(B)はオンオフ信号の他の例を示す。
衝撃付与手段9は、吸着ヘッド8に衝撃を与えて、1つの吸着孔20aに対して複数のボール2が吸着されるいわゆる不正吸着の発生を抑制するために設けられている。また、衝撃付与手段9は、ボール除去部7で、吸着搬送部4からボール2を除去するため、吸着ヘッド8に衝撃を与えるようになっている。この衝撃付与手段9は、図6等に示すように、4本の単動エアシリンダ10と、単動エアシリンダ10に圧縮エアを供給するコンプレッサー36と、コンプレッサー36から送出される圧縮エアを単動エアシリンダ10に供給したり、単動エアシリンダ10への圧縮エアの供給を停止する電磁弁37と、電磁弁37のオンオフタイミングを制御する制御装置38とを備えている。なお、本形態の制御装置38は、ボール搭載装置1の前面に取り付けられたディスプレイ付のパネルコンピュータである。
単動エアシリンダ10は、シリンダ本体39とピストンロッド40とを備えており、ピストンロッド40の先端には重り41が固定されている。ピストンロッド40は、コンプレッサー36から供給される圧縮エアによって下方向へ駆動され、シリンダ本体39に内蔵されたバネ(図示省略)によって上方向へ駆動されるようになっている。すなわち、単動エアシリンダ10は、コンプレッサー36からシリンダ本体39の上端側(ヘッド側)に圧縮エアが供給されると、圧縮エアによってシリンダ本体39からピストンロッド40が突出し、コンプレッサー36からの圧縮エアの供給が停止されると、バネの復元力によってシリンダ本体39へピストンロッド40が入り込むように構成されている。
上述のように、4本の単動エアシリンダ10はそれぞれ、ブラケット13を介して吸着搬送部4の本体部11に取り付けられている。より具体的には、ピストンロッド40が突出したときに、重り41が、ヘッド本体21の上面の4隅に固定された衝突板24に衝突するように、4本の単動エアシリンダ10はそれぞれ、ヘッド本体21の上面の4隅に対応する位置に取り付けられている。本形態では、圧縮エアによって下方向へ駆動されたピストンロッド40は、加速しながら衝突板24に衝突して、吸着ヘッド8に衝撃を与えるようになっている。このように、単動エアシリンダ10は、上方から吸着ヘッド8に衝撃を与えるように構成されている。すなわち、吸着ヘッド8がボール2を吸着する吸着方向とは逆方向に向かって、単動エアシリンダ10は吸着ヘッド8に衝撃を与えるように構成されている。なお、4本の単動エアシリンダ10によって吸着ヘッド8に与えられる衝撃力は、吸着孔20aに正常に吸着されたボール2(すなわち、1つの吸着孔20aに1つのボール2が吸着された状態におけるボール2)は、吸着孔20aから落下することはないが、1つの吸着孔20aに複数のボール2が吸着される不正吸着の状態のボール2は、吸着孔20aから落下する大きさとなっている。
4本の単動エアシリンダ10の上端側(ヘッド側)にはそれぞれ、所定の配管が接続され、上述のように、圧縮エアが供給されるようになっている。また、電磁弁37は、単動エアシリンダ10とコンプレッサー36とを接続する配管の途中に取り付けられている。なお、図6に示すように、4本の単動エアシリンダ10とコンプレッサー36との間に1つの電磁弁37が配置されるように構成しても良いし、各単動エアシリンダ10ごとに4つの電磁弁37を設けるようにしても良い。
制御装置38は、たとえば、図7(A)に示すような一定周期のオンオフ信号を出力して、電磁弁37の切替制御を行うようになっている。すなわち、単動エアシリンダ10は、制御装置38から出力されるオンオフ信号によって、吸着ヘッド8に対して周期的な衝撃を与えるようになっている。本形態では、制御装置38からオン信号が供給されると、シリンダ本体39からピストンロッド40が突出するようになっている。また、たとえば、単動エアシリンダ10では、1秒間に7回から8回、シリンダ本体39からピストンロッド40が突出して、吸着ヘッド8に衝撃を与えるようになっている。
吸着治具20に形成される吸着孔20aの数や、吸着孔20aの径、各吸着孔20aのピッチ、吸着圧力等によって、不正吸着の発生を抑制するために必要とされる単動エアシリンダ10の吸着ヘッド8に対する衝撃力は変動する。そこで、本形態では、単動エアシリンダ10が吸着ヘッド8に与える衝撃力は、電磁弁37に入力されるオンオフ信号を変更することによって変更可能となっている。より具体的には、たとえば、図7(A)に示すように、オン時間とオフ時間とがほぼ等しい周期的なオンオフ信号が電磁弁37に入力されると、ピストンロッド40の先端に固定された重り41が、図6の実線で示す下限位置と破線で示す第1の上昇位置W1との間を往復移動して吸着ヘッド8に衝撃を与えるようになっている。また、たとえば、図7(B)に示すように、オン時間よりもオフ時間が短い周期的なオンオフ信号が電磁弁37に入力されると、重り41が、図6の実線で示す下限位置と二点鎖線で示す第2の上昇位置W2との間を往復移動して吸着ヘッド8に衝撃を与えるようになっている。
このように、電磁弁37に入力されるオンオフ信号を変更することで、重り41の上昇位置が変わり、そのため、加速されながら衝突板24に衝突する重り41の、衝突板24との衝突時の速度が変わる。その結果、単動エアシリンダ10が吸着ヘッド8に与える衝撃力が変更されるようになっている。すなわち、本形態の衝撃付与手段9では、単動エアシリンダ10への圧縮エアの供給停止時間(電磁弁37のオフ時間)を変更することで衝撃力を変更できるようになっている。本形態では、電磁弁37のオフ時間が短くなると、重り41の上昇位置が低くなるため、衝撃力が小さくなるようになっている。また、制御装置38から出力されるオンオフ信号は、制御装置38に所定の設定値を入力することで変更できるようになっている。なお、上記では、電磁弁37に入力されるオンオフ信号が、図7(A)に示すオンオフ信号から図7(B)に示す同じ周期(周波数)のオンオフ信号に変更される例を説明したが、変更後のオンオフ信号の周期は、必ずしも変更前のオンオフ信号の周期と同じである必要はない。
(ボールの搭載工程)
図8は、本発明の実施の形態にかかるボール2の吸着工程を含む一連の搭載工程のフローチャートである。図9は、吸着ヘッド8にボール2を吸着する際の吸着圧力の変化を示すグラフである。なお、図9の縦軸は、負圧である吸着ヘッド8の吸着圧力(エアチャンバ22内の圧力)の大きさを示しており、吸着圧力が大きくなればなるほど、エアチャンバ22内の圧力は低下することになる。
以上のように構成されたボール搭載装置1におけるボール2の搭載工程を以下に説明する。
ボール搭載装置1において、基板3上へボール2を搭載する際には、まず、吸着ヘッド8を待機位置にセットする(ステップS1)。より具体的には、ボール受入容器15の底面から約10mm上方に吸着ヘッド8の下面(すなわち、吸着面20c1)が位置するように、吸着ヘッド8をセットする。吸着ヘッド8を待機位置にセットすることで、ボール2の吸着工程が開始される。その状態で、振動発生手段16を起動し、図1や図2に示すようにボール2を跳躍させる(ステップS2)。なお、ステップS1とステップS2との順番を入れ替えて、吸着ヘッド8を待機位置にセットする前に、ボール2を跳躍させても良い。
その後、エアチャンバ22内のエアを吸引するとともに、単動エアシリンダ10を起動する(ステップS3)。より具体的には、ブロア26を起動するとともに、電磁弁29を切り替えてエアチャンバ22内のエアを吸引する。エアチャンバ22内のエアを吸引する際には、電磁弁32を切り替えてレギュレータ33からパイプ28へ圧縮エアを送出する。すなわち、ステップ3では、吸着ヘッド8の吸着圧力が第1吸着圧力P1となるように、エアチャンバ22内のエアを吸引する。ブロア26によってエアチャンバ22内のエアを吸引することで、図9に示すように、吸着ヘッド8の吸着圧力は次第に低下し、その後、第1吸着圧力P1に収束する。また、電磁弁37を切り替えて4本の単動エアシリンダ10を起動する。単動エアシリンダ10は、制御装置38からのオンオフ信号にしたがって駆動し、吸着ヘッド8に繰り返しで衝撃を与える。なお、このステップ3では、予め、ブロア26を起動しておいて、電磁弁29の切替えを行うようにしても良い。
その後、吸着ヘッド8を降下させ、ボール2を吸着する(ステップS4)。より具体的には、ボール受入容器15の底面から約2〜3mm上方に吸着面20c1が位置するように、吸着ヘッド8を降下させる。吸着ヘッド8が降下しながら、および/または、吸着ヘッド8が降下すると、吸着ヘッド8の吸着孔20aへのボール2の吸着が始まる。なお、ステップS4では、吸着ヘッド8の吸着圧力が第1吸着圧力P1に収束する前に吸着ヘッド8を降下させても良いし、吸着ヘッド8の吸着圧力が第1吸着圧力P1に収束した後に吸着ヘッド8を降下させても良い。すなわち、吸着ヘッド8は、第1吸着圧力P1以下でボール2の吸着を開始する。
その後、レギュレータ33からパイプ28への圧縮エアの供給を停止する(ステップS5)。より具体的には、吸着ヘッド8によるボール2の吸着開始時から所定時間経過後に、電磁弁32を切り替えてレギュレータ33からパイプ28への圧縮エアの送出を停止する。レギュレータ33からパイプ28への圧縮エアの供給は、たとえば、吸着ヘッド8が降下してから3〜5秒経過した後に停止する。エアチャンバ22内のエアの吸引開始後、レギュレータ33からパイプ28への圧縮エアの供給が停止されるまでの時間が図9に示す時間T1であり、レギュレータ33からパイプ28への圧縮エアの供給が停止されると、吸着ヘッド8の吸着圧力は第1吸着圧力P1よりも大きくなり、最終的には、第2吸着圧力P2に収束する。このように、吸着ヘッド8によるボール2の吸着開始時から所定時間までは、第1吸着圧力P1以下で、ボール2の吸着が行われ、所定時間経過後には、第1吸着圧力P1よりも大きな吸着圧力でボール2の吸着が行われる。
その後、単動エアシリンダ10を停止する(ステップS6)。より具体的には、吸着ヘッド8へのボール2の吸着が終了した後に、電磁弁37を切り替えて4本の単動エアシリンダ10を停止する。通常は、吸着ヘッド8の吸着圧力が第2吸着圧力P2に収束した後に単動エアシリンダ10を停止する。単動エアシリンダ10を停止することで、ボールの吸着工程は終了する。
ここで、ステップS4で、吸着ヘッド8が降下すると、吸着孔20aが密集する吸着面20c1の中心部にボール2が集まりやすくなる。すなわち、吸着孔20aが密集する吸着面20c1の中心部では、より多くの吸着孔20aがボール2を吸着するため、吸着面20c1の中心部に空気が吸い込まれていき、吸着面20c1の中心部に向かってボール2が移動しやすくなる。そのため、ボール2の不正吸着が発生しやすくなる。しかし、吸着ヘッド8の降下前から単動エアシリンダ10を駆動し、吸着ヘッド8に繰り返しで衝撃を与えているため、不正吸着の発生は抑制されている。また、吸着ヘッド8によってボール2を吸着する吸着工程の初期の段階では、より小さな第1吸着圧力P1以下でボール2を吸引しており、吸着ヘッド8の吸着力は小さい。そのため、ボール2の中心部へ向かう移動が抑制され、かつ、吸着面20c1の中心部にボール2が集まって中心部で不正吸着が発生しやすくなった状態になっても、1つの吸着孔20aに複数のボール2が吸着されにくくなり、中心部での不正吸着の発生を抑制できる。さらに、所定の時間が経過すると、不正吸着が発生しやすい吸着ヘッド8の中心部の吸着孔20aには、適切に、ボール2が吸着される。
一方、ステップS4で、吸着ヘッド8が降下すると、吸着面20c1の中心部にボール2が集まるため、吸着ヘッド8の周辺部のボール2はそれほど多くない。そのため、周辺部では、不正吸着は発生しにくいが、ボール2の吸着に時間がかかることになる。しかし、所定の時間が経過した後に、吸着ヘッド8の吸着圧力をより大きな第2吸着圧力P2とすることで、吸着ヘッド8の周辺部でのボール2の吸着時間が短縮される。また、吸着ヘッド8の吸着圧力を高くすることで、不正吸着が発生しやすくなるが、中央部ではボール2の吸着がほとんど完了しており、中央部での不正吸着は発生しにくくなっている。また、ボール2の吸着が終了するまで、単動エアシリンダ10を駆動し、吸着ヘッド8に繰り返しで衝撃を与えているため、周辺部では、不正吸着の発生が抑制される。
単動エアシリンダ10を停止した後、吸着ヘッド8を上昇させる(ステップS7)。その後、ボール供給部5とボール除去部7との間に配設された図示を省略する吸着検査装置で、吸着ヘッド8によるボール2の吸着状態を検査して、吸着不良が発生しているか否かを判断する(ステップS8)。吸着不良が発生していない場合には、基板3上へボール2を搭載する(ステップS9)。より具体的には、まず、吸着ヘッド8を基板3上まで移動させ、その後、電磁弁29を切り替えてエアチャンバ22内のエアの吸引を停止して、基板3上へボール2を搭載する。なお、吸着不良として、上述の不正吸着の他、ボール2が吸着されていない吸着孔20aが存在するボールの欠落現象が挙げられる。
吸着不良が発生している場合には、基板3上へボール2を搭載することができないため、吸着ヘッド8からボール2を除去する(ステップS12)。より具体的には、吸着ヘッド8をボール廃棄容器18上まで移動させた後、ブロア26を停止してエアチャンバ22内の圧力を大気圧にするとともに、単動エアシリンダ10を起動する。単動エアシリンダ10からの衝撃で、吸着ヘッド8に吸着されていたボール2はボール廃棄容器18内に落下して、吸着ヘッド8からボール2が除去される。ボール2の除去が終了するとステップS1に戻って再びボール2の吸着工程が行われる。なお、ステップS12において、単動エアシリンダ10が吸着ヘッド8に与える衝撃力は、ボール2の吸着時における衝撃力よりも大きい方が好ましい。
ステップS9で基板3上へのボール2の搭載が終了すると、ボール搭載部6とボール除去部7との間に配設された図示を省略する残留ボール検査装置で、基板3上に搭載されずに吸着ヘッド8に吸着されたまま状態となった残留ボールがあるか否かを判断する(ステップS10)。残留ボールがある場合には、ステップS12へ進み、吸着ヘッド8からボール2(残留ボール)を除去した後にステップS1へ戻る。残留ボールがない場合には、同一の基板3上あるいは他の基板3上へのボール2の搭載が全て終了したか否かを判断する(ステップS11)。ボール2の搭載が終了していない場合には、ステップS1へ戻って再び基板3上にボール2が搭載される。ボール2の搭載が終了している場合には、そのまま、ボール2の搭載工程は終了する。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態のボール搭載装置1は、吸着ヘッド8は、複数のボール2の吸着開始時から所定時間まで、第2の圧力調整手段31によって調整された第1吸着圧力P1以下で複数のボール2を吸着している。そのため、吸着工程の初期の段階では、吸着ヘッド8の吸着圧力が小さく、吸着面20c1の中心部へ向かうボール2の移動が抑制される。また、吸着孔20aが密集する吸着面20c1の中心部にボール2が集まり、吸着面20c1の中心部でボール2の不正吸着が発生しやすくなっても、比較的小さな第1吸着圧P1以下でボール2を吸着しているため、1つの吸着孔20aに複数のボール2が吸着されにくくなり、吸着面20c1の中心部での不正吸着の発生を抑制することができる。
また、吸着面20c1の中心部に比べ、吸着面20c1の周辺部の存在するボール2はそれほど多くなく、周辺部では、不正吸着は発生しにくいが、ボール2の吸着に時間がかかることになる。ここで、本形態のボール搭載装置1では、吸着ヘッド8は、ボール2の吸着開始時から所定時間経過後に、第2の圧力調整手段31によって第1吸着圧力P1よりも大きくなるように調整された吸着圧力で複数のボール2を吸着している。そのため、本形態のボール搭載装置1では、吸着面20c1の周辺部でのボール2の吸着時間を短縮することができる。すなわち、ボール2の吸着工程の短縮化を図ることができる。
本形態では、第2の圧力調整手段31は、吸着ヘッド8に圧縮エアを供給して、吸着ヘッド8の吸着圧力を第1吸着圧力P1以下に調整し、吸着ヘッド8への圧縮エアの供給を停止して、吸着ヘッド8の吸着圧力を第1吸着圧力P1よりも大きな圧力に調整している。そのため、吸着ヘッド8の吸着圧力の調整を安定させることができる。すなわち、大気圧のエアを供給して吸着ヘッド8の吸着圧力を調整する場合と比較して、吸着ヘッド8に接続される配管の構成の影響を抑制することができ、安定した吸着ヘッド8の吸着圧力調整をすることができる。
本形態では、第1吸着圧力P1が3〜10kPaの範囲で設定されている。より具体的には、第1吸着圧力P1が5〜6kPaの範囲で設定されている。そのため、より効果的に、ボール2の不正吸着を抑制しつつ、ボール2の吸着工程の短縮化を図ることができる。
なお、本形態では、ボール2の搭載工程のステップS5において、吸着面20c1の中心部でのボール2の吸着が終了した時点で、レギュレータ33からパイプ28への圧縮エアの供給を停止するように構成することも可能である。すなわち、吸着面20c1の中心部に第1吸着圧力P1以下で複数のボール2を吸着し、吸着面20c1の周辺部に第1吸着圧力P1よりも大きな吸着圧力で複数のボール2を吸着することが可能である。このように構成した場合には、不正吸着の発生しやすい吸着面20c1の中心部での不正吸着の発生を防止し、かつ、不正吸着は発生しにくいがボール2の吸着に時間がかかる吸着面20c1の周辺部では、ボール2の吸着時間を短縮することができる。したがって、ボール2の不正吸着を抑制しつつ、ボール2の吸着工程の短縮化を図ることが可能になる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形可能である。たとえば、上述した形態では、吸着ヘッド8がボール2を吸着する際に、単動エアシリンダ10が吸着ヘッド8に繰り返しで衝撃を与えていたが、単動エアシリンダ10は、ボール2の吸着時に吸着ヘッド8に対して必ずしも衝撃を与える必要ない。単動エアシリンダ10が吸着ヘッド8に衝撃を与えない場合であっても、第2の圧力調整手段31によって、上述のように、吸着ヘッド8の吸着圧力を調整することで、ボール2の不正吸着を従来以上に抑制することは可能である。
また、上述した形態では、より確実にボール2の不正吸着を抑制するため、吸着ヘッド8へのボール2の吸着が終了した後に単動エアシリンダ10を停止していたが、吸着ヘッド8へのボール2の吸着が終了する前に、単動エアシリンダ10を停止しても良い。その場合には、全吸着孔20aのうち、所定の割合の吸着孔20aにボール2が吸着された時点で単動エアシリンダ10を停止しても良い。この場合の割合は、たとえば、60%であっても良いし、70%であっても良いが、ボール2の不正吸着を抑制するため、50%以上であることが好ましい。なお、この場合には、所定の割合の吸着孔20aにボール2が吸着される時間を実験的に求め、この実験的に求められた時間に基づいて、単動エアシリンダ10の起動時間を制御すれば良い。または、レギュレータ33からパイプ28への圧縮エアの供給を停止する(ステップS5)のと同時に単動エアシリンダ10を停止しても良い。あるいは、吸着孔20aが密集する吸着面20c1の中心部に形成された吸着孔20aでのボール2の吸着は終了しているが、吸着ヘッド8の周辺部に形成された吸着孔20aではボール2の吸着が終了していない状態で、単動エアシリンダ10を停止しても良い。吸着面20c1の中心部に形成された吸着孔20aでは、上述のように、ボール2の不正吸着が発生しやすいため、このようにすれば、ボール2の不正吸着を効果的に抑制することは可能となる。
さらに、上述した形態では、第2の圧力調整手段31はコンプレッサー34を備え、圧縮エアがレギュレータ33からパイプ28へ送出されるように構成されているが、電磁弁32に切替によって、大気圧のエアがパイプ28へ流れ込むように、第2の圧力調整手段を構成しても良い。すなわち、コンプレッサー34を設けずに電磁弁32の先を大気へ開放するような構成としても良い。
さらにまた、上述した形態では、第1の圧力調整手段30はサイレンサーであるが、第1の圧力調整手段30を圧力調整弁とし、エアチャンバ22内の圧力を3段階以上の多段階で変更できるようにしても良い。また、コンプレッサー34の圧縮比を調整可能として、エアチャンバ22内の圧力を3段階以上の多段階で変更できるようにしても良い。
また、上述した形態では、吸着ヘッド8がボール2を吸着する吸着方向とは逆方向に向かって、単動エアシリンダ10が吸着ヘッド8に衝撃を与えているが、単動エアシリンダ10が、ボール2の吸着方向で吸着ヘッド8に衝撃を与えるようにしても良いし、ボール2の吸着方向に直交する方向や、ボール2の吸着方向から所定の角度傾斜した方向で吸着ヘッド8に衝撃を与えるようにしても良い。
さらに、上述した形態では、単動エアシリンダ10が吸着ヘッド8に与える衝撃力は、電磁弁37に入力されるオンオフ信号を変更することで変更可能となっているが、単動エアシリンダ10に供給される圧縮エアの圧力を変更することで、単動エアシリンダ10が吸着ヘッド8に与える衝撃力を変更できるようにしても良い。この場合も、制御装置38に所定の設定値を入力することで圧縮エアの圧力変更できるようすることが好ましい。
さらにまた、上述した形態では、単動エアシリンダ10では、ピストンロッド40は、コンプレッサー36から供給される圧縮エアによって下方向へ駆動され、シリンダ本体39に内蔵されたバネ(図示省略)によって上方向へ駆動されるようになっている。しかし、ピストンロッド40が、コンプレッサー36から供給される圧縮エアによって上方向へ駆動され、シリンダ本体39に内蔵されたバネ(図示省略)によって下方向へ駆動されるように、単動エアシリンダ10を構成しても良い。
また、上述した形態では、単動エアシリンダ10は、吸着ヘッド2に周期的な衝撃を与えているが、周期的でない繰り返しの衝撃を吸着ヘッド2に与えるようにしても良い。また、上述した形態では、単動エアシリンダ10を用いて、吸着ヘッド8に衝撃を与えるように構成されているが、単動エアシリンダ10に代えて、たとえば、モータ等の他のアクチュエータを用いて、吸着ヘッド8に衝撃を与えるようにしても良い。
さらに、上述した形態では、導電性を有するボール2を例に本発明の構成を説明したが、本発明の構成は、導電性を有しないボールにも適用することができる。