JP4752420B2 - 転がり軸受装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、転がり軸受装置及びその製造方法に関する。
従来より、転がり軸受装置においては、軽量化への取り組みが盛んに行われている。特に、軌道輪部材にフランジ部を有する転がり軸受装置については、フランジ部により重量が増加するため、より一層の軽量化が求められる。また、フランジ部は、転がり軸受装置と他の部材とを連結するために設けられるのが通例であるため、高い強度が要求される。
上記のような転がり軸受装置としての、例えば車両用ハブユニットは、自動車の軽量化が強力に推進されるのに伴って、より一層の軽量化が求められている。この車両用ハブユニットは、自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持するためのもので、ホイールやディスクロータなどが取り付けられるフランジ部を有するハブホイールと、このハブホイールを支持する転がり軸受とを有している。
上記の車両用ハブユニットにおいて、軽量化を図るために、フランジ部を含んだハブホイール全体を合成樹脂によって形成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−100604号公報
ところが、特許文献1に記載のハブユニットは、ハブホイールに芯金などの補強部材が適宜埋め込まれてはいるものの、ハブホイール全体が樹脂によって形成されているので、過度の応力が作用した場合を考慮すると、その強度が必ずしも十分とは言い難い場合があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、強度を確保しつつ軽量化することができるフランジ部付きの転がり軸受装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、鍛造加工によりフランジ部が一体に形成された軌道輪部材を備えている転がり軸受装置であって、前記フランジ部は、圧延比(圧延前の厚さ/圧延後の厚さ)が150%以上となるように冷間鍛造加工されていることを特徴とする。
上記のように構成された転がり軸受装置では、フランジ部の圧延比が150%以上となるように冷間鍛造加工されるので、加工硬化によって、フランジ部の強度を熱間鍛造加工した場合と比べて1.5倍以上にすることができる。従って、フランジ部の強度を同一に設定した場合には、フランジ部の軸方向厚さを熱間鍛造加工した場合と比べて2/3以下にすることができる。また、上記の圧延比が150%未満では、充分な加工硬化を得ることができない。
また、上記の転がり軸受装置において、前記冷間鍛造加工は、冷間揺動鍛造加工であるのが好ましい。
この場合には、冷間揺動鍛造加工によってフランジ部に加えられる応力が高くなるので、当該フランジ部の強度をより一層向上させることができる。また、冷間揺動鍛造加工によって圧延比を大きくすることができるので、粗形品のフランジ部を大きく変形させることができる。従って、鍛造プレス加工によって成形される粗形品のフランジ部の径を、比較的小さくすることが可能となり、その鍛造プレス加工を単発で行うことができる。
また、前記転がり軸受装置は、前記フランジ部に車輪が取り付けられる車両用ハブユニットであるのが好ましい。
この場合には、車輪が取り付けられることから高い強度が求められるフランジ部の強度を向上させることができる。このフランジ部の強度が向上することで、当該フランジ部の重量を軽減させることができるので、ハブユニットを軽量化することが可能となる。従って、自動車の懸架装置におけるばね下重量が軽くなり、走行安定性、乗り心地及び燃費を向上させることができる。
また、本発明の転がり軸受装置の製造方法は、鍛造加工によりフランジ部が一体に形成された軌道輪部材を備えている転がり軸受装置の製造方法であって、前記軌道輪部材の粗形品を鍛造プレス加工によって成形し、前記フランジ部の圧延比が150%以上となるように当該粗形品のフランジ部に冷間揺動鍛造加工することを特徴とする。
また、本発明は、鍛造加工によりフランジ部が一体に形成された軌道輪部材を備えている転がり軸受装置であって、前記フランジ部は、加工温度が当該フランジ部を構成する材質のA1変態温度以下でかつ、圧延比(圧延前の厚さ/圧延後の厚さ)が150%以上となるように鍛造加工されていることを特徴としている。
上記のように構成された転がり軸受装置においても、フランジ部は、鍛造加工されることで、加工硬化が生じ、フランジ部の強度を熱間鍛造加工した場合と比べて1.5倍以上にすることができる。従って、フランジ部の強度を同一に設定した場合には、フランジ部の軸方向厚さを熱間鍛造加工した場合と比べて2/3以下にすることができる。
また、上記の転がり軸受装置において、前記鍛造加工は、揺動鍛造加工であることが好ましく、この場合、上記と同様、揺動鍛造加工によってフランジ部に加えられる応力が高くなるので、当該フランジ部の強度をより一層向上させることができる。また、揺動鍛造加工によって圧延比を大きくすることができるので、鍛造加工前の粗形品におけるフランジ部となる部分を大きく変形させることができる。従って、この粗形品におけるフランジ部となる部分の径を比較的小さくすることが可能となり、粗形品の成形加工を容易にできる。
また、前記転がり軸受装置は、前記フランジ部に車輪が取り付けられる車両用ハブユニットであるのが好ましく、この場合、上記同様、フランジ部の強度を向上させることができ、当該フランジ部の重量を軽減させることができるので、ハブユニットを軽量化することが可能となる。従って、自動車の懸架装置におけるバネ下重量が軽くなり、走行安定性、乗り心地及び燃費を向上させることができる。
また、本発明は、鍛造加工によりフランジ部が一体に形成された軌道輪部材を備えている転がり軸受装置の製造方法であって、前記軌道輪部材の粗形品に対して、加工温度が当該粗形品を構成する材質のA1変態温度以下でかつ、圧延比が150%以上となるように鍛造加工することで、前記粗形品に前記フランジ部を形成する工程を有していることを特徴としている。
本発明に係る転がり軸受の製造方法によれば、上述したように、フランジ部の強度を同一に設定した場合には、熱間鍛造加工した場合と比べて、フランジ部の軸方向厚さを2/3以下にすることができる。
本発明の転がり軸受装置及びその製造方法によれば、その強度を確保しつつフランジ部の軸方向厚さを薄くすることができるので、当該転がり軸受装置の軽量化を図ることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の転がり軸受装置の一実施形態であるハブユニット1が組み込まれた自動車の車輪部Wの断面図を示しており、図2は、ハブユニット1の断面を示している。
なお、図1の左右方向がハブユニット1の軸方向であり、図の左側を軸方向内側、右側を軸方向外側という。
図1に示すように、このハブユニット1は、自動車の車輪本体6を懸架装置(図示せず)に対して回転自在に支持するためのもので、転がり軸受3と、転がり軸受3の軌道輪部材となるハブホイール2と、ハブホイール2に一体に設けられた円環状のフランジ部4とを備えている。フランジ部4の軸方向外側の外面4aには、ディスクブレーキ装置のディスクロータ5と、車輪本体6のホイール6aとが取り付けられている。
図2を参照して、ハブホイール2は、炭素鋼(例えば、S55C)や軸受用鋼などで構成されたもので、軸方向内側に設けられる小径部7と、小径部7の軸方向内側の端部が径方向外側に屈曲変形されたかしめ部8と、小径部7より径が大きく当該小径部7から軸方向外側に向かって連続して設けられた大径部9とを具備している。また、ハブホイール2における大径部9には、その外周面から径方向外側に延びる上記のフランジ部4が設けられている。このフランジ部4は、冷間揺動鍛造加工されており、大径部9と一体に設けられている。大径部9の軸方向外側端部には、軸方向内側に凹むくりぬき部91が形成されている。
転がり軸受3は、例えば複列玉軸受で、一対の外輪軌道面11a,11bを有する外輪12と、内周面がハブホイール2の小径部7の外周面7aに密接するように挿嵌された内輪部材13とを備えている。そして、内輪部材13には、軸方向内側の外輪軌道面11aに対向する内輪軌道面14aが径方向外側に設けられており、ハブホイール2の大径部10の外周面10aには、軸方向外側の外輪軌道面11bに対向する内輪軌道面14bが設けられている。
また、転がり軸受3には、互いに対向する内外輪軌道面に転動自在に配列された転動体である一対の玉15と、これらの玉15をそれぞれ周方向に所定の間隔で保持する一対の保持器16とが設けられている。
さらに、転がり軸受3は、外輪12の外周面12aから径方向外側に延設されて操舵機構のナックル17が固定される軸受フランジ18と、ハブホイール2と外輪12との間に形成される環状空間Bを軸方向両端から密封するシール部材19とを有している。
次に、上記のハブユニット1の製造方法が有する複数の工程の内の一工程である、ハブホイール2に一体に設けられたフランジ部4を形成する工程について説明する。このフランジ部4は、上述のように冷間揺動鍛造加工によって形成されている。
図3(a)は、揺動鍛造加工が完了したハブホイール2(完成品)の断面を示しており、(b)は、揺動鍛造加工する前の粗形品2Aの断面を示している。
この粗形品2Aは、熱間鍛造プレス加工が施されたもので、別ラインの油圧式の鍛造プレス機(図示せず)によって、単発(1回のプレス鍛造)で成形されている。なお、図3における上下方向がハブユニット1の軸方向であり、図3の上側が図1,2における軸方向外側、図3の下側が図1,2における軸方向内側に該当する。また、図3(a)の完成品2は、かしめ部8の加工が行われていない状態を示している。
図3(b)に示すように、粗形品2Aは、軸方向下側に設けられる小径部21と、小径部21より径が大きく当該小径部21から軸方向上側に向かって連続して設けられた大径部22と、大径部22の軸方向上側の外周面22aから径方向外側かつ軸方向上側へ延びる粗形品フランジ部23とを有している。粗形品フランジ部23は、完成品2のフランジ部4に対して径が小さく、軸方向厚さt2が完成品2の軸方向厚さt1より厚く形成されている。
なお、図3(b)に示す粗形品2Aの時点において、当該粗形品2Aの小径部21及び大径部22は、図3(a)に示す完成品2の小径部7及び大径部9と一致した形状に形成されている。
図4(a),(b)は、粗形品2Aの粗形品フランジ部23が、冷間揺動鍛造加工によって完成品2のフランジ部4に成形される過程を示している。なお、図4における揺動鍛造機24は、上下型25,26のみを示すに留めており、その他の構成機器は図示を省略している。
図4に示すように、冷間揺動鍛造加工には、揺動鍛造機24が用いられており、この揺動鍛造機24には、粗形品2Aの軸方向上側で揺動運動する上型25と、粗形品フランジ部23を支持すべく上型25と軸方向に対向して配置された下型26とが設けられている。下型26は、油圧によって軸方向上下に移動可能であり、上型25との間で粗形品2Aを加圧できるようになっている。
上型25は、その軸方向下側にすり鉢状のノーズ部27が設けられており、そのノーズ部27の軸方向下側の成形面27aには、成形しようとする形状が転写されている。
ノーズ部27を有する上型25は、その軸(揺動軸)Yが鉛直軸Zに対して所定の角度θで傾斜しており、この角度θを維持した状態で鉛直軸Z周りに回転して揺動運動するようになっている。この揺動運動の揺動モーションは、円モーションであり、揺動中心点は、任意の位置となる。
下型26は、粗形品2Aの大径部22を挿通可能な貫通孔28が形成されており、この貫通孔28を形成する下型縁部26aが、粗形品フランジ部23を軸方向下側から支持している。そして、下型26は、粗形品2Aを支持しつつ上型25に向かって所定の圧力で加圧している。
上記のように、粗形品フランジ部23が、上型25のノーズ部27と下型26との間で加圧された状態で、ノーズ部27が鉛直軸Zを中心に円モーションの揺動運動を行う。この揺動運動によって、粗形品フランジ部23の軸方向上側の鍛造面23aと、ノーズ27の成形面27aとが局部的に接触し、この接触部分が周方向に連続的に移動する。このようにして、粗形品フランジ部23に、円周方向の局部的な鍛造加工が連続して施される。そして、粗形品フランジ部23は、揺動運動が周回するごとに外径が徐々に大きくなるとともに、軸方向厚さが徐々に薄くなるように変形する。この工程は、粗形品フランジ部23の軸方向厚さt1(図3参照)を完成品2のフランジ部4の軸方向厚さt2(図3参照)で除した値で表される圧延比が150%以上となるように繰り返し連続して行われ、粗形品フランジ部23が、完成品2のフランジ部4へと成形される。上記の圧延比を150%以上とするのは、圧延比が150%未満では充分な加工硬化を得ることができないからである。また、その圧延比は、250%以下であるのが好ましい。圧延比が250%を超えると、フランジ部4の厚さが小さくなり過ぎて圧延割れが生じるからである。
上記のように製造されたハブユニット1のフランジ部4は、冷間鍛造加工による加工硬化によってその強度を向上させることができる。具体的には、冷間鍛造加工によって成形されたフランジ部4は、繊維状組織が切断されることなく組織が微細化されるので、フランジ部4の強度を熱間鍛造加工する場合と比べて1.5倍以上にすることができる。
本願発明者による試験結果では、フランジ部4を熱間鍛造加工で形成した場合には、フランジ部4の硬さが15〜23HRCであったのに対して、フランジ部4を冷間鍛造加工で形成した場合には、フランジ部4の硬さが33HRC以上となった。つまり、冷間鍛造加工で形成したフランジ部4は、熱間鍛造加工で形成したフランジ部4に比べてその硬さが1.5倍以上に向上する。すなわち、フランジ部4の強度が1.5倍以上に向上する。
また、強度が向上することで、フランジ部4の厚さを薄くすることが可能となり、熱間鍛造加工する場合に比べて2/3以下の厚さにすることができる。そして、フランジ部4の厚さを薄くすることで、ハブユニット1の材料コストを削減することができる。すなわち、ハブユニット1の構造強度を確保しつつ、軽量化を図ることができるので、懸架装置におけるばね下重量が軽くなり、自動車の走行安定性、乗り心地及び燃費を向上させることができる。
また、冷間揺動鍛造加工によってフランジ部4に加えられる応力がより一層大きくなるので、フランジ部4の加工硬化による強度の向上がより一層大きくなる。従って、フランジ部4の厚さを薄くしてもハブユニット1の構造強度を充分に確保することができる。さらに、冷間揺動鍛造加工を採用することによって圧延比を大きくすることができるので、粗形品2Aのフランジ部23を大きく変形させることができる。従って、鍛造プレス加工によって成形される粗形品2Aのフランジ部23の径を、比較的小さくすることが可能となり、粗形品2Aの鍛造プレス加工を単発で行うことができる。さらに、粗形品フランジ部23を成形するためのプレス圧力も、より小さくすることが可能となり、粗形品2Aを成形する鍛造プレス機を小型化することができる。従って、設備費を大幅に削減することができるとともに、コスト削減に大きく貢献することができる。
また、本実施形態におけるフランジ部4の鍛造加工は、上述のように、常温域で行われる冷間鍛造によって行ったので、鍛造加工に伴う加工硬化が顕著に得られ、フランジ部4の強度をより一層向上させることができる。
なお、フランジ部4を成形するための揺動鍛造加工は、その加工温度を粗形品2Aの材質におけるA1変態温度(炭素鋼の場合、723℃)以下に設定して行えばよく、この加工温度の範囲で、鍛造加工すれば加工硬化によってその強度を向上させることができる。強度が向上することで、フランジ部4の強度を同一に設定した場合には、フランジ部4の厚さを薄くすることが可能となり、熱間鍛造加工する場合に比べて2/3以下の厚さにすることができる。このように、強度を確保しつつフランジ部4の厚さを薄くすることができるので、上記実施形態にて示した冷間鍛造加工の場合と同様、ハブユニット1全体として軽量化を図ることができる。また、フランジ部4の厚さを薄くすることで、ハブユニット1の材料コストを削減することもできる。
例えば、炭素鋼の場合、A1変態温度は723℃であり、この温度以下の範囲で比較的高い温度領域、例えば400〜723℃の範囲に加工温度を設定して鍛造加工を行ってもよい。上記のような加工温度範囲とした、いわゆる温間鍛造加工によれば、被加工材の加工硬化を得ることができるとともに、被加工材の塑性変形が容易になる等、加工性を向上させることができる。
すなわち、フランジ部4の鍛造加工を温間鍛造加工とすることで、加工硬化によってフランジ部4の強度を向上させつつ、鍛造加工時の加工性を向上させることができるので、鍛造時に加圧する際の荷重を小さくすることができる。これによって、より小型の油圧プレス器等で鍛造加工が可能となり、さらなる低コスト化が可能となる。
さらに、揺動鍛造加工によって圧延比を大きくすることができるので、粗形品2Aの粗形品フランジ部23を大きく変形させることができる。従って、粗形品フランジ部23の径を比較的小さくすることが可能となり、これによって、粗形品2Aを得る際の鍛造プレス加工を単発で行うことができる等、粗形品2Aの成形加工を容易にできる。さらに、粗形品フランジ部23の径を小さくできるので、粗形品2Aを成形する鍛造プレス機を小型化することができる。従って、設備費を大幅に削減することができるとともに、コスト削減に大きく貢献することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態において、粗形品2Aは、熱間鍛造プレス加工による成形によって得られたものを用いたが、例えば、冷間あるいは温間鍛造加工によって成形しても良いし、鋳造及び旋削等の加工によって成形しても良い。
また、本発明のハブユニット1(転がり軸受装置)は、フランジ部4を有するものであれば良く、自動車のハブユニットとして用いられるものに限定するものではない。また、フランジ部4は、外輪12の外周面に設けられてもよい。
ハブユニットが組み込まれた自動車の車輪部の部分断面図である。 ハブユニットの部分断面図である。 (a)は、ハブホイールを示す断面図であり、(b)は、粗形品を示す断面図である。 フランジ部の成形過程を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 ハブユニット(転がり軸受装置)
2 ハブホイール(軌道輪部材)
2A (ハブホイールの)粗形品
3 複列玉軸受(転がり軸受)
4 フランジ部
6 車輪本体(車輪)
23 粗形品フランジ部

Claims (8)

  1. 鍛造加工によりフランジ部が一体に形成された軌道輪部材を備えている転がり軸受装置であって、
    前記フランジ部は、圧延比(圧延前の厚さ/圧延後の厚さ)が150%以上となるように冷間鍛造加工されていることを特徴とする転がり軸受装置。
  2. 前記冷間鍛造加工は、冷間揺動鍛造加工であることを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受装置。
  3. 前記転がり軸受装置は、前記フランジ部に車輪が取り付けられる車両用ハブユニットであることを特徴とする請求項1または2に記載の転がり軸受装置。
  4. 鍛造加工によりフランジ部が一体に形成された軌道輪部材を備えている転がり軸受装置の製造方法であって、
    前記軌道輪部材の粗形品を鍛造プレス加工によって成形し、前記フランジ部の圧延比が150%以上となるように当該粗形品のフランジ部に冷間揺動鍛造加工することを特徴とする転がり軸受装置の製造方法。
  5. 鍛造加工によりフランジ部が一体に形成された軌道輪部材を備えている転がり軸受装置であって、
    前記フランジ部は、加工温度が当該フランジ部を構成する材質のA1変態温度以下でかつ、圧延比(圧延前の厚さ/圧延後の厚さ)が150%以上となるように鍛造加工されていることを特徴とする転がり軸受装置。
  6. 前記鍛造加工は、揺動鍛造加工であることを特徴とする請求項5に記載の転がり軸受装置。
  7. 前記転がり軸受装置は、前記フランジ部に車輪が取り付けられる車両用ハブユニットであることを特徴とする請求項5又は6に記載の転がり軸受装置。
  8. 鍛造加工によりフランジ部が一体に形成された軌道輪部材を備えている転がり軸受装置の製造方法であって、
    前記軌道輪部材の粗形品に対して、加工温度が当該粗形品を構成する材質のA1変態温度以下でかつ、圧延比が150%以上となるように鍛造加工することで、前記粗形品に前記フランジ部を形成する工程を有していることを特徴とする転がり軸受装置の製造方法。
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