JP3546364B2 - ハブユニット軸受外輪のセレーション孔加工方法 - Google Patents

ハブユニット軸受外輪のセレーション孔加工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、自動車の車輪用軸受等として使用されるハブユニット軸受外輪のセレーション孔加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の車輪用軸受として、図8に示すハブユニット軸受が使用されている。この軸受は、ハブと軸受外輪とを一体化させたものであり、複列玉軸受における外輪51をハブとして使用可能な形状としてある。内輪52は各列の転動体53に対して個別に形成した分割型のものとしてあり、車軸(図示せず)に嵌合する。内輪52と外輪51の間には両端にシール54が設けてある。外輪51は、軸方向中間に外向きのフランジ部51aを有し、フランジ部51aのボルト孔56に挿通したボルト57により、フランジ部51aの側面に接する車輪(図示せず)が取付けられる。
ボルト孔56は丸孔としておき、ボルト57に設けられたセレーション部を圧入することにより、内径面にセレーションを転写して噛み合わせる。これによりボルト57の回り止めトルクを得る。
ボルト孔56はドリルで明けるが、そのままではドリル加工等による加工硬化のために、ボルト57の圧入時にセレーション部が欠損し、目的の嵌合ができない場合がある。そのため、ボルト孔56はドリル加工後に孔ぐり加工を施している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来はボルト孔にセレーションを得るために、ドリル加工後に孔ぐり加工を必要としており、そのため孔加工に手間がかかり、製造コストが高くなっている。また、セレーションの転写によって回り止めトルクは得られても、ボルトの抜け止め効果は十分に得られず、車輪の交換時等にボルトが不用意に抜けて作業に手間がかかることがある。
【0004】
この発明の目的は、セレーション孔部の加工が容易に行えて、製造コストの低減が図れ、また加工したボルト孔でボルトの抜け止め作用が得られるハブユニット軸受外輪のセレーション孔加工方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明のハブユニット軸受外輪のセレーション孔加工方法は、外輪素材にセレーション付きのボルト孔を2工程に分けてプレス抜きする方法である。外輪素材は外周にフランジ部を有する円筒状のものである。第1の工程では、セレーション成形用のポンチと丸孔のダイスとを用い、外輪素材のフランジ部に所定深さのセレーション孔部を押し出しによる剪断で成形する。次工程で、前記セレーション孔部に残った底部を丸形のポンチと丸孔のダイスとで打ち抜き、セレーション孔部との隣接部がセレーション孔部の溝底面よりも若干小径のボルト圧入部となった丸孔部を成形する。
【0006】
【作用】
セレーション孔部の深さは、セレーション成形用ポンチの下死点の位置で設定できる。また、セレーション孔部の深さをフランジ厚の途中までとして2工程で打ち抜くため、小径のボルト圧入部を有する出口側広がりの丸孔部が、丸形のポンチと丸孔のダイスとで打ち抜くだけで成形できる。すなわち、一般に打ち抜き加工したときの切り口面は、剪断面部分が小径になっていて、その下に続く破断面部分が出口側広がりのテーパ面となる。そのため単に打ち抜くだけで、前記の小径の圧入部を有する出口側広がりの丸孔部が形成される。このようにセレーション孔部とボルト圧入部とを有するボルト孔がプレス抜きで容易が成形できる。また、このように加工したボルト孔によると、挿入されたボルトが前記のボルト圧入部で圧入状態となり、抜け止め力が確保できる。
【0007】
【実施例】
この発明の一実施例を図1ないし図6に基づいて説明する。このハブユニット軸受外輪1は、図8の軸受外輪51に代えて、同図の内輪52や転動体53,シール54と共に組まれてアンギュラ型の複列玉軸受からなるハブユニット軸受を構成するものであり、次のように製造される。この製造方法では、フランジ部1bを無切削化し、かつフランジ部1bにセレーション孔からなるボルト孔4を2工程のプレス抜きで加工する。まず軸受外輪1の完成状態の形状を説明する。
【0008】
軸受外輪1は、円筒状部1aの外周に円板状のフランジ部1bを有し、内径面に転動体の転走面となる2本の断面円弧状の軌道溝2が形成されている。フランジ部1bは円筒状部1aの中央よりも一端側に偏って設けられ、軌道溝2は他端側に偏って設けられている。また、円筒状部1aの内径面の前記他端の開口縁にはシール係合溝3が形成してある。フランジ部1bは、前記一端側の側面aに車輪(図示せず)を接して取付けるものであり、周方向の複数箇所(図示の例では5箇所)にボルト孔4が設けてある。
【0009】
フランジ部1bの断面形状は、ボルト孔4を設けない一般部では、図1(A)に破線で示し、また図6の下半部に示すように、車輪に対する非対向側の側面bがテーパ面となって外径側が漸次薄くなっている。フランジ部1bの各ボルト孔4が設けられた角度位置には、リブ状の肉盛部5および車輪接触用のリブ6(図3)が、前記非接触側の側面bおよび接触側の側面aに各々一体に設けられている。これら肉盛部5およびリブ6は互いに同じ幅に形成され、各々円筒状部1aからフランジ部1bの略外径端まで半径方向に延びている。したがって、フランジ部1bの肉盛部5およびリブ6の設けられた周方向部分は、両面に突出した厚肉部となっている。
リブ6は、その正面の略全面が車輪に対する接触面Aとなるものであり、この接触面Aは軸心Oに対して垂直な平坦面とされている。この接触面Aがフランジ基準面となる。また、肉盛部5の背面における先端側部分(図1(B)に斜線を施した部分)も、前記軸心Oに対して垂直な平坦化面Bとされている。これら接触面Aおよび平坦化面Bは、後述の冷間鍛造により、すなわちサイジングの一種である平押しにより平坦度を高めてある。
【0010】
ボルト孔4は、図5に拡大して示すように、入口側部が所定深さHのセレーション孔部4aに、出口側部が丸孔部4bに各々形成され、かつ入口側周辺には座ぐり孔7が、出口側周辺にはバリ逃がし孔8が各々形成されている。座ぐり孔7およびバリ逃がし孔8は、いずれも浅い円孔としてあるが、必ずしも円形でなくても良い。座ぐり孔7およびバリ逃がし孔8は、前記の平押し時に同時に形成され、このとき座ぐり孔7の底面が、平坦な座面7aに形成される。丸孔部4bは、出口側が広がったテーパ状となり、丸孔部4bのセレーション孔部4aとの隣接部は、セレーション孔部4aにおける溝底面よりも内径が小径となったボルト圧入部4cに形成されている。
【0011】
つぎに製造方法を説明する。まず、図1(D)に示す形状の外輪素材1を通常の熱間の鍛造で形成する。この外輪素材1は、図3に示す外輪素材1の冷間鍛造前の状態のものであるが、両者は略同様な形状であるため、図3を用いて説明する。すなわち熱間鍛造の完了時の外輪素材1は、円筒状部1aの外周にフランジ部1bを設け、かつフランジ部1bの両面に前記肉盛部5およびリブ6を各々設けた形状のものである。円筒状部1aは、図3(B)に完成状態の外輪1の断面形状を鎖線で示すように、外輪1に対して内径側と両端の外径側部分に旋削代を設けた形状のものである。この外輪素材1に、次のフランジ部1bの平押しと、ボルト孔4のプレス抜きと、旋削とを施して図6の外輪1とされる。
【0012】
平押しは、図1(D)および図2に示すように、各々プレス型である上型21と、下型22と、ダイス23とを用いて行われる。ダイス23は、下型22の昇降ガイド兼用の円筒面状の成形面23aを有し、ダイスホルダ24上に固定されている。成形面22aの上端は外広がりとなり、ダイス23の成形面23aの下方は、段部23bを介して大径部となっている。下型22は、上面が平押し用の平坦な成形面となり、かつ上面に各バリ逃がし孔8の成形用の突部22aを有するリング状のものであり、ダイス23の前記ガイド兼成形面23aに昇降自在に嵌合している。下型22は、復帰ばね25で上昇付勢されると共に、下端外周の係合突部22bがダイス23の段部23bに係合して上昇位置が規制される。この状態で、下型22の上面はダイス23の上面よりも上方位置にある。また、下型22はダイスホルダ24に設けられたエジェクタピン26により強制押し上げ可能とされている。上型21は、昇降駆動される上型ホルダ27(図1)の下面に設けられたリング状のものであり、下面が平押し用の平坦な成形面となり、かつこの下面に座ぐり孔成形用の突部21aが突設されている。
【0013】
平押し過程では、図2(A)のように外輪素材1をそのフランジ部1bの車輪接触側面bが下型22上に載るようにセットし、上型21を下降させてフランジ部1bを押し下げる。これにより、フランジ部1bが下型22と共に下降してダイス23内に入り、ダイス23の内周の成形面23aでフランジ部1bの外径サイジングが行われる。下型22がダイスホルダ24に接するまで下降すると(図2(B))、フランジ部1bは上下型21,22の間で強く挟まれ、これによりフランジ部1bのリブ6における車輪接触面Aと、フランジ部1bの肉盛部5の先端側の平坦化面Bとの平坦度が高められる。すなわち冷間で平坦度のサイジングが行われる。そのため、両面A,Bの平行度も高められる。また、この平押し時に、上型21の突部21aと下型22の突部22aとで、フランジ部1bの両面に座ぐり孔7およびバリ逃がし孔8が成形され、図3に示す形状に外輪素材1が仕上がる。成形が完了すると、上型21を上方へ逃がすと共に、エジェクタピン26で下型22を突き上げて外輪素材1をダイス23よりも上方に戻す(図3(C))。エジェクタピン26の使用により、フランジ部1bがダイス23の内周の成形面23aに圧接状態となっていても外輪素材1の排出が可能となる。
【0014】
このように、外輪素材1のフランジ部1bにおけるリブ6の車輪接触面Aと肉盛部5の平坦化面Bの平坦度を高めて両面A,Bの平行度を出し、同時にフランジ部1bの外径サイジングを行ってフランジ部1bの車輪接触面Aと外径面の直角度を出すことができる。また、これと同時に、フランジ部1bの座ぐり孔7とバリ取り孔8とを成形し、座ぐり孔7の底面からなるボルト頭用の座面7aに高い平坦度および車輪接触面Aとの平行度を得ることができる。しかも、これらのフランジ部1bの加工が全て無旋削で行える。肉盛部5の上型21による平押しや座ぐり孔7の成形は、フランジ部1bの全周を加圧する場合と異なり、部分的に設けられる肉盛部5を潰すだけでよいため、比較的小さな加圧力で容易に加工できる。
【0015】
図4は、ボルト孔4のプレス抜きを行う過程を示す。この過程は、セレーション成形工程と、打ち抜き工程との2工程で行い、各工程毎に別のプレス型が使用される。セレーション成形工程では、図4(A),(B)に示すポンチ31と、ダイス32と、外径ガイド33と、ポンチストリッパ39とを用いる。ダイス32は、リング状に形成されて外輪素材1の各ボルト孔4を成形すべき位置に、これらボルト孔4の内径に対応する径の丸孔32aが設けられたものであり、外径ガイド33内に昇降自在に嵌合している。外径ガイド33は、ダイス32よりも上方に延びて内径面で外輪素材1のフランジ部1bを位置決めするものであり、下ホルダ34上に固定されている。下ホルダ34にはダイス32を押し上げるエジェクタピン35が設けられ、またダイス32の丸孔32a内には受け部材37が昇降自在に嵌合し、復帰ばね36で押し上げ付勢されている。
【0016】
ポンチ31は、下端の小径部分の外径面がセレーション成形用の凹凸面となったものであり、ダイス32の各丸孔32aと対応する複数本のものが、昇降駆動される1つのポンチホルダ38に固定されている。ポンチストリッパ39は、ポンチ31の配列に沿うリング状のものであり、周方向複数箇所に設けた各ポンチ収容孔40に、各ポンチ31を相対的に昇降自在に貫通させてある。ポンチストリッパ39の下面には、各ポンチ収容孔40の開口周縁に、外輪素材1のフランジ部1bの座面7aを押さえる円形の突部39aが形成されている。ポンチ収容孔40は、中間部が大径となった段付き孔とされ、ポンチ31の上部に形成された拡径部31bがポンチ収容孔40の上端の段面に係合してポンチストリッパ39を支持している。この係合状態で、ポンチ31の下端面とポンチストリッパ39の下端面とは略同一高さとなる。また、各ポンチ収容孔40内にはポンチストリッパ39を押し下げ付勢する押し出しばね41が収容されている。なおポンチストリッパ39は、ばね41で付勢する代わりに、別の駆動装置を設けてポンチ31と独立して昇降させるようにしても良い。
【0017】
図4(C),(D)に示すように、打ち抜き工程では、丸形のポンチ43と、丸孔44aを有するダイス44とを用いる。ダイス44は、外輪素材1の各ボルト孔4に対応する位置に前記丸孔44aを設けたリング状のものであり、ダイホルダ45上に設置されている。ポンチ43は、外輪素材1の各ボルト孔4と対応する複数本のものが、昇降駆動されるポンチホルダ46に固定されている。
【0018】
この2工程のボルト孔プレス抜き工程では、まず前記の平押しの完了した外輪素材1を、図4(A)に示すように外径ガイド33内に落とし込んでダイス32上に配置し、同図(B)のようにポンチ31を下降させる。ポンチ31は、外輪素材1のフランジ1bに所定深さHだけ押し込み、押し出しによる剪断で、ポンチ31の外径面形状が転写されたセレーション孔部4aを所定深さHに成形する。いわゆる半抜きを行う。このセレーション孔部4aの深さHは、ポンチ31の昇降ストロークの下死点で設定される。この成形後、ポンチ31を上昇復帰させる。このとき、ポンチストリッパ39は、ばね41の付勢でフランジ部1bを押さえており、ポンチ31のセレーション孔部4aからの抜き出しを確実にする。また、受け部材37は、ダイス32の丸孔32a内に進入したセレーション孔部4aの底部Sをばね36の付勢で押し上げ、外輪素材1の外径ガイド33からの取り出しを容易にする。
【0019】
このようにセレーション孔部4aを成形した外輪素材1は、次工程の図4(C)におけるダイス44上に載せ、パンチ43を下降させてセレーション孔部4aの底部Sを打ち抜く(図4(D))。前記のダイス44上に外輪素材1を載せる過程では、各セレーション孔部4aの底部Sがダイス44の丸孔44aに嵌まるので、外輪素材1は正確に位置決めされる。打ち抜いた底部Sのカスはダイスホルダ45上に落下する。
この打ち抜きにより成形された丸孔部4bは、図5に示すようにセレーション孔部4aとの隣接部が小径のボルト圧入部4cとなって、出口側が若干広がったテーパ状の孔となる。すなわち、一般に打ち抜き加工したときの切り口面は、剪断面部分が小径になっていて、その下に続く破断面部分が出口側広がりのテーパ面となる。そのため単に丸形のポンチ43で打ち抜くだけで、前記の小径のボルト圧入部4cを有する出口側広がりの丸孔部4bが形成される。この場合、ボルト圧入部4cの内径面が剪断面部分となり、テーパ孔部分が破断面部分となる。このように2工程でプレス抜きすることにより、セレーション部4aとその下側に隣接する小径のボルト圧入部4cとを有するボルト孔4を、容易に能率良く形成することができ、これによっても製造コストの低下が図れる。しかも、プレス抜きのため、従来の切削の場合のような加工硬化の問題がない。
【0020】
この孔加工の終了した外輪素材1は、内径面と外径面の両端部とを旋削して図6に示すハブユニット軸受外輪1とする。このように、外輪素材1のフランジ部1bについては、平坦度の確保から、セレーション付きのボルト孔4の加工まで、全く無旋削で、精度良く、かつ能率良く加工することができる。
また、このハブユニット軸受外輪1によると、フランジ部1bの各ボルト孔4の設けられる角度位置に半径方向に延びる肉盛部5を設けたので、特に強度の必要となるボルト孔4付近の強度を確保しながら、他の部分を薄肉として外輪1の全体の重量を低減させることができる。しかも、このようにボルト孔4を肉盛部5に設けるので、ボルト頭の座面7aを冷間鍛造で成形する場合に、突出した肉盛部5のみの局部的な加圧となり、そのため成形が容易となる。
また、ボルト孔4は、セレーション孔部4aおよびボルト圧入部4cを有するため、車輪固定用のセレーション付きボルト49(図5)を挿入することにより、ボルト49の頭部の下に形成されたセレーションがボルト孔4のセレーション部4aと噛み合ってボルト4の回り止めトルクが確保され、また小径となったボルト圧入部4cにボルト4の丸軸状の首が圧入状態となることで、ボルト4の抜け止め力が得られる。ボルト孔4の出口側には浅いバリ逃がし孔8が形成してあるが、そのためボルト孔4の打ち抜き工程で図5に示すようなバリ4dが出口部に形成されても、バリ4dはバリ逃がし孔4d内に収まり、フランジ4bの車輪接触面Aに突出することがない。
【0021】
なお、前記実施例では軸受外輪1のフランジ部1bに座ぐり孔7を設けたが、座ぐり孔7は必ずしも設けなくても良い。その場合、図7に示すように肉盛部5の平坦化面Bにおけるボルト孔4の周辺部分がボルト頭用の座面7aとなる。この場合も、座面7aに平坦度のサイジングが行われているため、精度の良いボルト締めが行える。
【0022】
【発明の効果】
この発明のハブユニット軸受外輪のセレーション孔加工方法は、セレーション成形用ポンチで所定深さのセレーション孔部を押し出しによる剪断で成形した後、その底部を丸形のポンチで打ち抜く方法であるため、セレーション孔部とその下側に隣接する小径のボルト圧入部とを有するボルト孔を、容易に能率良く形成することができ、製造コストの低下が図れる。しかも、この方法で孔加工した軸受外輪によると、前記ボルト孔に挿通したボルトの抜け止め効果が前記ボルト圧入部で得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明方法を適用したハブユニット軸受外輪の部分断面図、(B)はその部分背面図、(C)は同図(B)のC−C断面図、(D)は同外輪のフランジ平押し過程の断面図である。
【図2】同外輪のフランジ平押し過程の工程説明図である。
【図3】(A)は外輪素材のフランジ平押し後の状態を示す切欠正面図、(B)は同破断側面図、(C)は同切欠背面図である。
【図4】この発明の一実施例にかかるセレーション孔加工方法を示す各工程の説明図である。
【図5】ハブユニット軸受外輪のボルト孔周辺部の拡大断面図である。
【図6】ハブユニット軸受外輪の完成状態の断面図である。
【図7】(A)は他の実施例にかかるハブユニット軸受外輪の部分背面図、(B)はそのB−B断面図である。
【図8】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1…ハブユニット軸受外輪、1…外輪素材、1a…円筒状部、1b…フランジ部、2…軌道溝、4…ボルト孔、4a…セレーション孔部、4b…丸孔部、4c…ボルト圧入部、5…肉盛部、6…リブ、7…座ぐり孔、7a…座面、8…バリ逃がし孔、31…セレーション成形用のポンチ、32…ダイス、43…丸形のポンチ、44…ダイス、S…底部

Claims (1)

  1. 外周にフランジ部を有する円筒状の外輪素材をハブユニット軸受の外輪に仕上げる過程でセレーション付きのボルト孔を前記フランジ部に加工する方法であって、セレーション成形用のポンチと丸孔のダイスとを用い、前記外輪素材のフランジ部に所定深さのセレーション孔部を押し出しによる剪断で成形する工程と、前記セレーション孔部に残った底部を丸形のポンチと丸孔のダイスとで打ち抜くことで、セレーション孔部との隣接部がセレーション孔部の溝底面よりも若干小径のボルト圧入部となった丸孔部を成形する工程とを含むハブユニット軸受外輪のセレーション孔加工方法。
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