JP4750401B2 - 椅子 - Google Patents

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本願発明は、例えば事務用回転椅子のように、背もたれが後傾動するロッキング式椅子に関するものである。
ロッキング式の椅子は、上端に支持ベースを設けた脚と、支持ベースの上方に配置した座体、座体の後方に配置された背もたれとを備えており、前記支持ベースには背受け部材がばね手段に抗して後傾動するように取り付けられており、この背受け部材に背もたれを設けた構造になっている。
背もたれの構造は様々であり、背支柱に樹脂製のシェル体を取り付けて、このシェル体の前面にクッション材を張った構造のものや、正面視で略下向き開口コ字状のバックフレームで骨組みを構成して、このバックフレームに下向き開口のネット材製バックシートを被せた構造のものなどがある。
そして、従来、背受け部材は相当の強度を必要とすることから一般に金属製としており、具体的には、板金製としたもの(例えば特許文献1参照)、アルミ等の軽金属のダイキャスト製としたもの、或いは、金属パイプを加工して製造したものなどがある。
特願2003−245153号
しかして、いずれにしても従来の背受け部材は元々分離した複数のパーツから成っており、複数のパーツを溶接やねじ止めによって一体化した構造になっている。このため加工の手間が嵩むのみならず、加工誤差も発生しやすく、また、溶接箇所で強度が低下して折損しやすくなるというように、組み立て加工に起因して強度低下が発生する虞もあった。
また、特許文献1のような板金製の場合は体裁が良いと言えず、このため背受け部材を覆う合成樹脂製のカバーを設けるのが一般的であり、このために椅子の部材点数が増えて組み立ての手間が増えるといった問題もあった。
本願発明は、このような現状を改善することを課題とするものである。
求項1の発明は、上端に支持ベースを設けた脚と、前記支持ベースの上方に配置した座体と、前記座体の後方に配置された背もたれとを備えており、前記支持ベースには、軽金属のダイキャスト品又は鋳物若しくは樹脂成形品より成る背受け部材が、ばね手段に抗して後傾動するように取り付けられており、前記背受け部材に前記背もたれを設けている構成であって、前記背受け部材は、前記記支持ベースの左右外側に位置して略前後方向に延びる左右一対のアームと、左右アームの後端と一体に連続して左右方向に広がる基部とを備えており、前記左右アームの先端部が支持ベースに軸で連結されている一方、前記基部は、平坦状の板状部と、その後端に連続して板部の上下に広がる後ろ壁部とを備えており、前記板状部と後ろ壁部とで囲われた下向きの空間部に、背もたれをロックするためのガスシリンダが取り付く金具及びガスシリンダの操作部材を配置している。
請求項2の発明は、請求項1において、前記背受け部材は、前記支持ベースの左右外側に位置して略前後方向に延びる左右一対のアームと、前記左右アームの後端と一体に連続して左右方向に広がる基部とを備えており、前記左右アームの先端部が支持ベースに軸で連結されており、前記基部の左右両端部には、背もたれを構成するバックフレーム又は背支柱が取り付く背もたれ支持部を一体成形している。
ところで、特許文献1に記載されているように、背もたれをロッキング可能なフリー状態とロッキングしないロック状態とに切り換えるため、背受け部材と支持ベースとをガスシリンダで連結することがあるが、この場合、背受け部材にはガスシリンダを取り付けるための金具や操作ロッド等の部材を配置する必要がある。
請求項の1発明はこの点を考慮した構成になっている。
また、前記したように背もたれをバックフレームに袋状のバックシートが上方から被さった構成とすることがあり、この点を考慮して請求項では、前記背もたれは、左右のサイドメンバーとその上端を繋ぐアッパーメンバーとを有するバックフレームと、前記バックフレームに被さるよう下向きに開口した袋状の可撓材性バックシートとを備えており、前記バックシートにおける下端開口部を封止する縁部材が前記背受け部材の基部に離脱不能に取り付けられている。
本願発明によると、背受け部材は単一パーツの一体成形品であるため溶接等の行程が不要となって椅子の組立の手間を軽減でき、また、加工誤差に起因した不具合も解消することができる。更に、予め体裁の良いデザインにしておくことにより、カバーを無くすことも簡単に実現でき、この点からも椅子の構造の簡単化に貢献できる。
背もたれを構成する背支柱やバックフレームを背受け部材に一体成形することも可能ではあるが、この場合は成形用の型(例えば金型)が大型化し、また、背もたれのデザインを変更するたびに型を製造せねばならないといった問題が生じる。この点について請求項2のように構成すると、バックフレームや背支柱は別に製造して背受け部材に取り付ければ良いため、背受け部材を製造する型の大型化を防止しつつ、1種類の背受け部材を使用して背もたれのデザインを多様化できる利点がある。
また、請求項1の発明では、背もたれのロック用ガスシリンダを設けるにおいて、ガスシリンダを取り付けるための部材や、ガスシリンダの操作装置を構成する部材を背受け部材の下面部の人目に触れない部分に配置できるため、これらの部材を覆うカバーを設ける必要が無くなり、それだけ部材点数を抑制できる利点がある。また、部材の取付け作業も簡単である。
また、複数の部材を組立ると部材の加工誤差が累積してレバー操作をし難くなる場合があるが、本願発明では背受け部材は一体成形品であるため、ガスシリンダを操作するための部材の加工誤差が累積することは全く又は殆ど無く、このためガスシリンダの操作の確実性も向上できる。
ネット製のバックシートは通気性やクッション性に優れている利点があるが、バックシートの取り付け方法として従来はバックシートの周囲をバックフレームに溶着するのが一般的であり、このため背もたれの組み立て工程が面倒であり、また、バックシートに適度のテンションを掛けることも厄介であった。
これに対して請求項のように構成すると、バックシートをバックフレームに上方から被せて縁部材を背受け部材に取り付けるだけで良いため、背もたれの組み立て作業を至極簡単に行うことができ、また、縁部材によってバックシートを下向きに強く引くことができるため、バックシートにテンションを掛けること、及びテンションを調節することも簡単に実現できる。縁部材が背受け部材の後ろ壁部で隠れるように構成すると、体裁が良くて特に好適である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(1).概要
図1は椅子の全体斜視図、図2(B)は正面図、図3は左側面図である。これらの図から理解できるように、本実施形態は事務用等の回転椅子に適用しており、椅子は、キャスター及びガスシリンダ式脚柱を備えた脚1と、脚柱の上端に固定した支持ベース2と、座3と背もたれ4とを備えている。
支持ベース2は上向きに開口した箱状の形態であり、その前部には中間支持体5が左右長手の第1軸6によって傾動自在に取付け(連結)されており、座体3はこの中間支持体5に前後位置調節可能に装着されている。また、支持ベース2の前後略中間部には背受け部材7が左右長手の第2軸8によって後傾動自在に連結されており、背受け部材7の前後中途部と中間支持体5とは左右長手の第3軸9によって相対傾動自在に連結されている。
詳細は省略するが、第1軸6は支持ベース2に対して前後動可能に挿通されており、かつ、第1軸6は支持ベース2の内部に配置したばね(図示せず)によって後方から支持されている。このため、座体3は背もたれ4の後傾動に連動して(シンクロして)後傾しつつ後退動する。
背受け部材7と支持ベース2とはガスシリンダ10で連結されており、背受け部材7の外面側に配置したレバー11を回動操作して、ガスシリンダ10をロック状態とフリー状態とに切り換え操作することにより、背もたれ4は、自在に後傾動するフリー状態と任意の姿勢で後傾不能に保持されたロック状態とに切り換えられる(詳細は後述する)。
背もたれ4は、サイドメンバー13a及びその上端に繋がったアッパーメンバー13bとから成るバックフレーム13と、このバックフレーム13に被さった袋状のバックバックシート14を備えている。バックフレーム13は背もたれ4の外形を構成するもので、バックフレーム13で囲われた部分は前後に開口して空間になっている。
バックバックシート14は、着座者の背中が当たる表面部14aとその裏側に位置した裏面部14bとを備えており、両者の間には空間が空いている。表面部14aと裏面部14bとの間の空間に、主として着座者の腰椎を支持するランバーサポート15が上下動自在に配置されている。
詳細は省略するが、ランバーサポート15はその裏側に配置した薄板状の支持体16に上下動自在に取り付けられている。支持体16は左右端部を二股状に形成してその先端をバックフレーム13のサイドメンバー13aにビス止め等の手段で固定しており、また、ランバーサポート15はバックシート14の外側に露出する操作部(アーム部)15aを備えており、バックシート14の左右側部下部(下コーナー部)には、ランバーサポート15の操作部15aを露出させるための切欠き17が形成されている。
なお、図2(B)に一点鎖線で示すように、バックシート14における上下左右コーナー部に切欠き18を形成しても良い(すなわち、筒状でかつ底部を備えておれ足り、完全な袋体である必要はない)。また、ランバーサポート15を設ける場合、バックシート14の上下中途高さ位置に切欠きを形成して、この左右切欠きからランバーサポート15の操作部15aを露出させることも可能である。
(2).背受け部材及びバックシート取り付け構造の詳細
次に、背受け部材7の構造やバックシート14の取り付け構造について、主として図4〜図8を参照して説明する。図4は背受け部材7の単体の平面図、図5は背受け部材7の部分を上方から見た分離斜視図、図6は背受け部材7をひっくり返した状態での斜視図、図7はバックシートの取り付け手順を示す分離正面図、図8のうち(A)はバックシート14が取付けられた状態での図7の VIIIA-VIIAI視断面図、(B)は図2の VIIIB-VIIBI視断面図、(C)はバックシート14と縁部材20,21との固定状態を示す断面図である。
図4〜図6から容易に理解できるように、背受け部材7は、略前後方向に延びる左右の前向きアーム7aと、両アーム7aの後端に一体に連続した基部7bとを備えている。アーム7aは支持ベース2の左右外側に延びており、アーム7aの前端部が第2軸8で支持ベース2に連結されている。
また、アーム7aの前後中途部には、両者に跨がって延びる金属板製のブリッジ状ブラケット22がねじ止めで固定されている。ブリッジ状ブラケット22に取り付けた軸受け部材(図示せず)に第3軸9が保持されている。アーム7aには、ブリッジ状ブラケット22を位置決めするための凹み7a′を形成している。なお、第3軸9をアーム7aに直接に連結することも可能である。
背受け部材7はアルミダイキャストのような軽金属の一体成形品であり、その基部7bは板状の板状部7b′を備えており、板状部7b′の後端には、板状部7b′の上下にはみ出た後ろ壁部7cが左右略全長にわたって延びるように形成されている。
板状部7b′の上面のうち後ろ壁部7cの手前側には左右に分離した土手部7dが上向きに突設されており、土手部7dと後ろ壁部7cとの間に広がる平面視三日月状の部分が、バックシート15の下端を固定するための縁部材固定部7eになっている。後ろ壁部7cは平面視で後ろ向きに凸の状態で緩く湾曲している。これは、バックシート14の平面形状に揃えたものであり、バックシート14と後ろ壁部7cとの平面形状が揃っているため、体裁がとくに良い。
背受け部材7における基部7bの左右両端部には、請求項に記載した背もたれ支持部の一例として、バックフレーム13のサイドメンバー13aを取付けるための起立部7fを設けている。起立部7fはバックフレーム13のサイドメンバー13aと同じ平面形状であり、サイドメンバー13aは連結軸23を介して起立部7fに固定されている。バックフレーム13のサイドメンバー13aは断面楕円形の中空パイプを素材として製造しており、その下端の内部には、連結軸23を嵌めるための中子体(図示せず)が固着されている。
なお、背もたれ支持部の具体例としては、サイドメンバー13aや背支柱の嵌まる穴とすることも可能である。また、背支柱がセンター位置に1本だけある場合は背もたれ受け部は基部7bのセンター部に設けるというように、背もたれ支持部の位置と形態は背もたれ4の構造によって違ってくる。
既述のように、背受け部材7の後ろ壁部7cは板状部7b′の下方にはみ出ており、板状部7b′の下面と後ろ壁部7cの前面とは多数のリブ7gで連結されている。また、板状部7b′の前端には下向きの前壁7hが形成されている。
このため、背受け部材7の基部7bには、後ろ壁部7cやリブ7g、前壁7hで囲われた下向き開口の空間24が多数空いており、この空間24に、ガスシリンダ10を取付けるためのブラケット25,26や、ガスシリンダ10を操作するための操作軸27、操作軸27を保持する軸受け部材28等を配置している(詳細は後述する)。
背受け部材7の起立部7fとバックフレーム13のサイドメンバー13aとはビスによって連結軸23に抜け不能に保持されている。バックフレーム13のアッパーメンバー13bとサイドメンバー13aとは、両者に貫通した中子体(図示せず)を介して連結されている。バックフレーム13においてサイドメンバー13aとアッパーメンバー13bとは一体構造でも良い。
バックシート14は適度の網目を有するネットを素材として製造されており、表面部14aと裏面部14bとの左右側部は縫着や融着によって一体に繋がっている。そして、図8(C)に明示するように、表面部14aの下端縁と裏面部14bの下端縁とには、それぞれ樹脂板又は金属板から成る平面視弓形(緩い曲率の三日月状)の縁部材20,21に縫い付け(溶着や接着でも良い)によって離脱不能に固定されている。
縁部材20,21は背受け部材7における縁部材固定部7eに前後左右とも殆どずれない状態に嵌まる寸法に設定されている。なお、縁部材20,21の左右中間部には後ろ向きに開口した切欠開き部30が形成されているが、これは、ガスシリンダ10のプッシュバルブを操作する押圧板との干渉を回避するためである。
図8(A)に示すように、本実施形態では、表面部14aに固着した縁部材20に複数本(4本)のボルト(ねじ軸)31を左右適宜間隔で下向き突設する一方、表面部14aの下端に固着した縁部材20にはボルト31が貫通する通穴32を形成しており、両縁部材20,21を重ねた状態でボルト31を背受け部材7に設けた取付け穴33に上方から貫通して、ボルト31にナット34をねじ込むことにより、両縁部材20,21を背受け部材7に共締めしている。
(3).バックシート14の取付け及び実施形態の利点
バックシート14を取付けるに際しては、まず、図8(B)に示すように両縁部材20,21を分離した状態でバックフレーム13に被せ、次いで、適当な高さ位置で両縁部材20,21を重ね合わせ、それから、縁部材20,21をずり下げて各ボルト31を取付け穴33に挿通し、それからボルト31にナット34をねじ込んだら良い。
バックシート14の上下寸法は、縁部材20,21を背受け部材7に重ねた状態でバックシート14に上下方向の強いテンションが掛かる寸法に設定しており、このため、ナット34をねじ込み切ると、バックシート14は上下のテンションが強く掛かった状態に保持される。この場合、ナット34のねじ込みは強引に行えるため、バックシート14は上下の強いテンションを掛った状態に簡単に取付けられる。
また、縁部材20,21はある程度の前後幅があることによってバックシート14の下部にも空間が存在しており、このため、バックシート14の表面部14aは人の体圧によって大きく変形することが許容され、このため、身体(腰部及び背中)に対するフィット性に優れている。
更に、縁部材20,21は背受け部材7の後ろ壁部7cに隠れていて露出しないため、カバーを設けなくても体裁が良い利点がある。すなわち、背受け部材7の後ろ壁部7cが縁部材20,21を覆うカバーを兼用しているのである。また、縁部材20,21は背受け部材7の土手部7dと後ろ壁部7cとで置決めされるため好適である。
図示していないが、例えば、ボルト31にねじ込まれるナット34を2個のナットからなるダブルナットとすると共に、下方の縁部材20と背受け部材7との間に常に隙間が空いた状態に保持することにより、バックシート14に対する上下方向のテンションを調節することも可能である。また、バックシート14を背受け部材7に取り付け手段は必要に応じて様々の方法を採用できる。
(4).ガスシリンダの取り付け及び操作手段
次に、背受け部材7へのガスシリンダ10の取り付け構造及びガスシリンダ10の操作機構について、従前の図に加えて図9〜図12も参照して説明する。
図9のうち(A)は背受け部材7の底面図、(B)は支持ベース4も表示した状態での図7の IXB-IXB視縦断側面図、図10は主要部材の分離斜視図、図11のうち(A)は要部の底面図、(B)は(A)のB−B視図、(C)は(A)のC−C断面図、図12は図11のXII-XII 視断面図で、(A)はロック状態の図、(B)はフリー状態の図である。
図10(B)に示すように、ガスシリンダ10の前端部は支持ベース2に固着した受け金具36に左右長手のピン37で回動可能に連結されている。また、例えば図9や図10に示すように、ガスシリンダ10は、先端部に雄ねじが形成されたピストンロッド10aを備えており、ピストンロッド10aに平面視コ字状の可動ブラケット26がナット38で固定されている。
ピストンロッド10aの先端面からはプッシュバルブ39が突出しており、このプッシュバルブ39が前進している状態ではピストンロッド10aが摺動不能なロック状態に保持されており、プッシュバルブ39が押されて後退するとピストンロッド10aが摺動自在なフリー状態になる。
背受け部材7の基部7aにおける左右中間部の空間部24には平面視コ字状の固定側ブラケット25がビスで固定されており、この固定側ブラケット25の側板に可動ブラケット26の側板が左右長手のピン40で回動可能に連結されている。従って、ガスシリンダ10が全体として伸縮自在なフリー状態では背もたれ4は自由にロッキングし、また、ガスシリンダ10をロック状態にすることにより、背もたれ4を任意の姿勢でロックできる。
可動側ブラケット26の側板のうちピン40よりも下方の部位には、ピン40と平行に延びる押動軸41が回転自在に挿通されており、押動軸41に、プッシュバルブ39を押すための押圧体42を溶接している(なお、押圧体42は押動軸41を可動ブラケット26に嵌め込んでから溶接される)。
押動軸41は平面視で手前側に延びる屈曲部41aを備えており、この屈曲部41aを押し下げることにより、押動軸41を回転させることができる。
なお、ガスシリンダ10がフリー状態のときは、プッシュバルブ39で押圧体42が押されて、押動軸41はフリー位置に保持されている。例えば図4に示すように、背受け部材7の前壁7hにはガスシリンダ10との緩衝を回避するための切欠き7h′が形成されており、また、板状部7b′の左右中間部には固定側ブラケット25の取付け等の便宜のため穴51が空いている。
押動軸41の屈曲部41aを押して押動軸41を回転操作する作用はレバー11の回動操作によって行われる。このため、レバー11には操作軸27が固定されている。換言すると、操作軸27にレバー11が固定されており、レバー11は操作軸27の軸心回りに回動する。
操作軸27は、背受け部材7における基部7aのうち図9(A)に符号7iで示す左端部に貫通している。そして、操作軸27のうちレバー11から遠い部分は樹脂製の軸受け部材28で回転自在に支持されている。軸受け部材28は背受け部材7における1つの空間部24に嵌まっており、図11(A)に示すビス44で背受け部材7に固定されている。
背背受け部材7のうち操作軸27が貫通している穴は操作軸27が接触しない程度の内径に設定している。また、操作軸27は、軸受け部材28と背受け部材7の左端部7iとの間では下向きに露出させている。操作軸27を背受け部材7に貫通させることにより、外観をすっきりさせることができる。この点は本実施形態の特徴の一つである。
操作軸27を軸受け部7iのみで保持しているのは、こじれを防止するためであるが、背受け部材7は操作軸27の端部7iによっても支持することが可能である。すなわち、背受け部材7を操作軸27の軸受けに兼用させることが可能である。この場合は、金属同士のこすれ音を防止するため、図10(C)に示すように、樹脂勢のブッシュ43を背受け部材7に嵌め込むのが好ましい。
軸受け部材28のうちガスシリンダ10の側に位置した端部は高さが低くなった切欠き段部28aになっており、この切欠き部28aに配置したカム部材45に操作軸27の先端部が相対回転不能に嵌め込まれている。押動軸41の屈曲部41aは、切欠き段部28aの箇所でカム部材45に下方から当接している。
操作軸27とをカム部材45とを相対回転不能に保持する方法としては、操作軸27に半径外向きの一対の凸片46を押し出し加工する一方、カム部材45には凸片46が嵌まる溝47を形成しているが、例えは操作軸27を角形に形成するなど、他の方法を採用しても良い。操作軸27の先端には抜け止め用のスナップリング48が嵌まっている。
カム部材45は、軸受け部材28に回転自在に嵌まる円筒状になっており、軸受け部材28の切欠き段部28aに露出する部分に、半径外向きに突出したカム部45aを設けている。図12に明示するように、ガスシリンダ10がフリー状態のときには押動軸41の屈曲部41aは軸受け部材28の底面に対して傾斜した姿勢になっており、このため、軸受け部材28の切欠き段部28aも底面に対して傾斜している。
また、ガスシリンダ10がロック状態のときにはカム部材45のカム部45aが逃げ回動しているように、軸受け部材28には逃がし溝49を形成している。更に、カム部材45のうちカム部45aが存在する部分の外周部の一部は、カム部45aが逃げ回動した状態で操作軸27が露出するように切欠き部50になっている。切欠き部50は必ずしも必要はないが、切欠き部50を設けると、押動軸41の屈曲部41aを背受け部材7の空間部24にできるだけ入り込ませ得るため、空間部24の深さをできるだけ浅くできる利点がある。
図12に示すように、カム部材45におけるカム部45aの先端面は、操作軸27の垂線と直交するように設定しており、このため、回転して先端面に押動軸41の屈曲部41aが当たると、その姿勢を保持できる。カム部材45の先端には、カム部45aが逃げ回動した状態で押動軸41の屈曲部41aを位置決めする補助突起45bを設けている。
以上の説明から既に理解できるように、カム部材45のカム部45aが押動軸41の屈曲部41aから逃げ回動した状態では、ガスシリンダ10はロック状態になっており、背もたれ4は回動させることができない。そして、この状態では押動軸41の押圧体42がガスシリンダ10のプッシュバルブ39で当接していることにより、押動軸41の屈曲部41aはカム部材45の切欠き部50の箇所で操作軸27に当接している(プッシュバルブ39と押圧体42との間に若干の遊びを設けておいても良い)。
そして、着座者がレバー11に手を掛けて操作軸27を図12の矢印方向に回転させると、カム部材45のカム部45aによって押動軸41の屈曲部41aが押し下げ回動させられ、これにより、押動軸41の押圧体42でガスシリンダ10のプッシュバルブ39が押されてガスシリンダ10はフリー状態になり、その結果、背もたれ4を自由にロッキングさせることができる。
このフリー状態では、押動軸41の屈曲部41aにはプッシュバルブ39の反力が戻り回動させようと作用しており、かつ、カム部45aの先端面に押動軸41の屈曲部41aが当接しているため、押動軸41は回動しない状態に保持されており、従って、フリー状態が保持されている。敢えて述べるまでもないが、ある程度の力を掛けてレバー11を逆回動させると、カム部材45は戻り回転してロック状態になる。
別例の背面図である図2(B)に実線で示しかつ図3に一点鎖線で示すように、背受け部材7の左右後部に後方及び下方に開口した凹部(或いは段部)52を形成して、この凹所52にレバー11を配置すると好適である。このように構成すると、レバー11がバックフレーム13の左右方向の外側にはみ出ることを防止できるため、体裁が良いと共に例えば人の衣服がレバー11に引っ掛かるといったことも防止でき、更に、ランバーサポート15を設ける場合、操作用アーム15aとの緩衝を回避できてそれぞれ操作がしやすいという利点がある。
同様の効果を得る方法としては、レバー11を背受け部材7の側部下方に配置することも可能である。凹部52を形成せずに、レバー11を背受け部材7の裏側に配置することや、背受け部材7の下面側に配置することも可能である。なお、ガスシリンダ10の配置を前後逆にして、レバー11を座体3の下方に配置することも可能である。なお、レバー11は左右のうちいずれか一方にしか配置されないが、美感の点から、凹所52は左右対称状に形成するのが好ましい。
(5).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。バックシートを設ける場合、その素材は必ずしもネットには限らず、強度等の条件が許せば布や樹脂シートを使用することも可能である。例えば背受け部材には必ずしも左右一対のアームを設ける必要はなく、センター部に1つのアーム部を設けた構成にするなど、後傾機構の具体的な態様に応じて具体的な形態を選択したら良い。
施形態に係る椅子の全体斜視図である。 (A) は椅子の正面図、 (B)は別例の部分背面図である。 椅子の左側面図である。 背受け部材の単体の平面図である。 背受け部材及びその周辺部を上方から見た分離斜視図である。 背受け部材をひっくり返した状態での斜視図である。 バックシートの取り付け手順を示す正面図である。 (A) はバックシートが取付けられた状態での図7の VIIA-VIIA視断面図、 (B)は図2の VIIB-VIIB視断面図、 (C)はバックシートと縁部材との固定状態を示す断面図である。 (A) は背受け部材の底面図、 (B)は支持ベースも表示した状態での図7の IXB-IXB視縦断側面図である。 ガスシリンダの操作機構を示す主要部材の分離斜視図である。 (A) はガスシリンダの操作機構を示す底面図、 (B)は (A)の B-B視図、 (C)は (A)の C-C視断面図である。 図11のXII-XII 視断面図で、 (A)はロック状態の図、 (B)はフリー状態の図である。
2 支持ベース
3 座体
4 背もたれ
7 背受け部材
7a アーム
7b 基部
7b′ 板状部
7c 後ろ壁部
7d 土手部
7e 縁部材固定部
10 背もたれロック用のガスシリンダ
11 背もたれロック操作用のレバー
13 バックフレーム
14 バックシート
20,21 バックシート取付け用の縁部材
24 空間部
25,26 ブラケット
27 操作軸
41 押動軸

Claims (3)

  1. 上端に支持ベースを設けた脚と、前記支持ベースの上方に配置した座体と、前記座体の後方に配置された背もたれとを備えており、前記支持ベースには、軽金属のダイキャスト品又は鋳物若しくは樹脂成形品より成る背受け部材が、ばね手段に抗して後傾動するように取り付けられており、前記背受け部材に前記背もたれを設けている構成であって、
    前記背受け部材は、前記記支持ベースの左右外側に位置して略前後方向に延びる左右一対のアームと、左右アームの後端と一体に連続して左右方向に広がる基部とを備えており、前記左右アームの先端部が支持ベースに軸で連結されている一方、
    前記基部は、平坦状の板状部と、その後端に連続して板部の上下に広がる後ろ壁部とを備えており、前記板状部と後ろ壁部とで囲われた下向きの空間部に、背もたれをロックするためのガスシリンダが取り付く金具及びガスシリンダの操作部材を配置している、
    椅子。
  2. 前記背受け部材は、前記支持ベースの左右外側に位置して略前後方向に延びる左右一対のアームと、前記左右アームの後端と一体に連続して左右方向に広がる基部とを備えており、前記左右アームの先端部が支持ベースに軸で連結されており、前記基部の左右両端部には、背もたれを構成するバックフレーム又は背支柱が取り付く背もたれ支持部を一体成形している、
    請求項1に記載した椅子。
  3. 前記背もたれは、左右のサイドメンバーとその上端を繋ぐアッパーメンバーとを有するバックフレームと、前記バックフレームに被さるよう下向きに開口した袋状の可撓材性バックシートとを備えており、前記バックシートにおける下端の開口部を封止する縁部材が前記背受け部材の基部に離脱不能に取り付けられている、
    請求項1又は請求項2に記載した椅子。
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