JP4750297B2 - 通信装置、方法、それを用いた画像形成装置、画像形成装置に接続されるユニット及び画像形成システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信装置、方法、それを用いた画像形成装置、画像形成装置に接続されるユニット及び画像形成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、ディジタル入力のディジタルノイズフィルタを用いたノイズ除去装置の従来技術について簡単に説明する。ディジタルノイズフィルタを用いたノイズ除去装置は、例えば特開昭58−205327に開示されているように、所定の時間間隔で複数回入力信号の状態を監視し、信号の状態が変化して後、変化した後の状態が所定時間持続した時のみ信号の状態を取り込む方式のノイズ除去装置が知られている。また、信号の状態が変化した後の状態の持続監視時間を任意に設定できる可変型ディジタルノイズフィルタを用いたノイズ除去装置は、例えば特開昭53−142157に開示されている。可変型ディジタルノイズフィルタの利点は、除去しようとするノイズの大きさ・時間に応じて、ノイズを感知しない時間を任意に設定できることにある。ノイズ除去装置を設置する場所のノイズの状況が明確になっていない場合、或いはノイズの状況が時々刻々変動する場合等に威力を発揮する。
【0003】
図10に、可変型ディジタルノイズフィルタ方式のノイズ除去装置の一例のブロック図を示す。ノイズ除去部114は、入力される基準クロックのタイミングで入力信号をサンプリングするサンプリング部108と、変化点、例えば、観測時点以前の論理レベルがHIGHだったとするとLOWに変化した時点や、観測時点以前の論理レベルがLOWだったとするとHIGHに変化した時点を検出する変化点検出部109と、変化点検出部109において変化点を検出してから変化後の論理レベルが所定時間持続したかを監視する同一レベル持続監視部110とを備えている。同一レベル持続監視部110は、論理レベルがHIGHからLOWに変化した場合には、論理レベルのLOWへの変化後、所定時間LOWを持続していたかを監視し、逆に、論理レベルがLOWからHIGHに変化した場合には、論理レベルのHIGHへの変化後、所定時間HIGHを持続していたかを監視する。これにより、前記論理レベルが変化したことが、実際の信号として変化したのか、ノイズにより変化したのかを切り分けることができる。ノイズの場合には、激しくHIGH/LOWを繰り返すので、論理レベルが変化した後、変化後の論理レベルを所定時間持続することはないからである。
【0004】
また、ノイズ除去部114は、同一レベル持続監視部110を監視する所定時間の変更、設定を行う同一レベル持続監視時間設定部111を備えている。これにより、基準クロックの違う他のシステム又はノイズ環境の違う他のシステムにおいて、適切な所定時間を設定することにより、より効果的にノイズを除去することが可能となる。ノイズ除去部114は、さらに、同一レベル持続監視部110の結果を受けて、入力信号の取得タイミングを決定するデータ取得タイミング作成部112と、データ取得タイミング作成部12の結果を受けて実際のサンプリングされた入力信号をラッチ又はホールドするラッチ・ホールド部113とを備えている。このラッチ・ホールド部113は、入力信号が変化し、所定時間同一論理レベルとして持続していた場合には、所定時間経過後、サンプリングデータを有効としてラッチする。それ以外は、自分自身のデータをフィードバックしてホールドする。このことにより、ノイズが回路の内部に容易に進入することを防ぐことができる。
【0005】
続いて、両面印字可能な画像形成装置の一例を図11に示す。両面ユニット168を装着することにより両面印字可能な画像形成装置200は、スキャナユニット161と、該スキャナユニット161から出射されたレーザ光により露光される感光体162と、該感光体162上に露光された潜像を現像する現像ユニット163と、記録紙164に画像を転写する転写ベルト165と、転写された画像を記録紙164に定着させる定着器166と、記録紙164を搭載するカセット167と、これらの各構成部を制御するエンジン制御ユニット101(後述)等を有している。また、記録紙164への両面印字を可能にする両面ユニット168は、当該両面ユニット168の制御を行う両面ユニット制御ユニット169(後述)を備えている。
【0006】
図12は、エンジン制御ユニット101と両面ユニット制御ユニット169との間の双方向クロック同期シリアル通信による接続を示すブロック図である。エンジン制御ユニット101と両面ユニット制御ユニット169には、それぞれ不図示の数多くの信号が入出力されており、その入力信号の状態を監視してエンジン制御、及び両面ユニット制御が行われる。(図12には、通信同期クロックCLK、送信データTxD、受信データRxDのみを示した。)また、両面印字の指示があった場合には、エンジン制御ユニット101と両面ユニット制御ユニット169とはシリアル通信で交信を行い、制御を分担し、両面ユニット168の制御は両面ユニット制御ユニット169が行い、他の構成部の制御はエンジン制御ユニット101が行う。エンジン制御ユニット101は両面ユニット制御ユニット169とクロック同期通信を行うシリアル通信部103を搭載したマスタCPU102を備えており、両面ユニット制御ユニット169はエンジン制御ユニット101とクロック同期通信を行うシリアル通信部106を搭載したスレーブCPU105を備えている。
【0007】
次に、マスタCPU102が搭載するシリアル通信部103及びスレーブCPU105が搭載するシリアル通信部106を用いて、実際にコマンド/ステータスのやり取りを行い通信を行う方法を図13を用いて詳細に説明する。
【0008】
図13(a)は、双方向クロック同期シリアル通信のクロックとデータとの関係を示す図である。マスタCPU102が送出するクロックの立ち下がりに同期して、データ送出側はLSB(Least Significant Bit)から、順次MSB(Most Significant Bit)までの8ビット分のデータを送出する。受信側は、逆にマスタCPU102が送出するクロックの立ち上がりに同期して、LSB(Least Significant Bit)から、順次MSB(Most Significant Bit)までの8ビット分のデータを受信する。
【0009】
図13(b)は、マスタCPU102とスレーブCPU105との通信状態を示すタイミング図である。図13(b)において、CLK、TxD、RxDはマスタCPU102から見た名前で、それぞれ通信同期クロック、送信データ、受信データを意味する。まず、マスタCPU102は、通信同期クロックCLKの立ち下がりに同期して、送信データTxDを送出する。スレーブCPU105は、マスタCPU102から送出されたCLKとTxD信号から、通信同期クロックの立ち上がりに同期して8ビットの受信データを受け取る。続いて、スレーブCPU105は通信同期クロックの立ち下がりに同期して8ビットの送信データを送出する。スレーブCPU105から送出された送信データはマスタCPU102から見ると受信データRxDであり、マスタCPU105は通信同期クロックの立ち上がりに同期して8ビットの受信データを受信する。このように、マスタCPU102の送出する通信同期クロックに同期させて、送信データTxDと、受信データRxDを送受信する。エンジン制御ユニット101と両面ユニット制御ユニット169には、それぞれ不図示の複数の入力信号の入力部が備えられており、斯かる入力部には、誤ったディジタルデータを取り込まないように、上述したようなノイズ除去装置が必要となる。特に、双方向クロック同期シリアル通信において、特に通信同期クロックにノイズが乗ると、通信同期クロックに同期してデータを受信するスレーブ側では、誤ったところでデータの取り込みが行われ、誤受信を多発するし、受信デ―タにおいても、通信同期クロックの立ち上がり時にノイズが発生すると誤受信が発生するので注意を要する。同様に、マスタ側でも、受信デ―タにおいても、通信同期クロックの立ち上がり時にノイズが発生すると誤受信が発生するので注意を要する。
【0010】
このようなクロック同期シリアル通信において、通信同期クロック又は送受信データにノイズが乗るとデータの誤送信、誤受信が発生する。特に通信同期クロックにノイズが乗ると、通信同期クロックに同期してデータを受信するスレーブ側では、誤ったところでデータの取り込みが行われ、誤受信を多発する。受信データにおいても、通信同期クロックの立ち上がり時にノイズが発生すると誤受信が発生する。
【0011】
このように、クロック同期シリアル通信においては、受信側でノイズを受けて誤データを認識してしまうことが多いので、図11に示すような対策が施されてきた。即ち、この対策は、エンジン制御ユニット101と両面ユニット制御ユニット169との間の各接続線に、抵抗51及びコンデンサ52から成るアナログのローパスフィルタを設けるものである。このローパスフィルタのカットオフ周波数fcは、fc=1/(2*π*R*C)であり、これより高い周波数のノイズは減衰して除去すること可能である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
複数のディジタル入力のそれぞれの入力部に可変型ディジタルノイズフィルタ方式のノイズ除去装置を適用した場合、図14に示すように、それぞれの入力部に、所定の時間間隔で複数回入力信号の状態を監視し信号の状態が変化した後、変化した後の状態が所定時間持続した時のみ信号の状態を取り込むための可変型タイミング発生器が入力部の数だけ必要となり回路が大型化するという問題点があった。
【0013】
また、双方向クロック同期シリアル通信等、マスタ側から出力されるクロック信号に同期してスレーブ側からデータ信号が送信される場合等は、往き(クロック信号)と還り(データ信号)で通信の時間的な遅れが加算され、マスタ側のデータ信号の受信タイミングに支障をきたす虞がある。したがって、通信に遅れを生じる可能性のある場合には、可変型ディジタルノイズフィルタ方式のノイズ除去装置を設置することができず、ノイズ除去効果の高いディジタルノイズフィルタを適用することは困難である。つまり、図10に示した従来可変型ディジタルノイズフィルタ方式のノイズ除去装置を設置する場合、ノイズ除去に応じて前記所定時間持続を設定することが可能であり汎用性があるが、逆に前記所定時間持続を任意に設定できるために、前記所定時間持続を大きく設定しすぎるとマスタ側のデータ信号の受信タイミングに支障をきたすという問題があった。そのため、実際には、可変型ディジタルノイズフィルタは使用されることは無く、図15に示すようにあらかじめ設定されたカットオフ周波数fcのアナログフィルタを形成してノイズを除去していた。カットオフ周波数は、あらかじめ設置された抵抗値Rとあらかじめ設置されたコンデンサCの値により決定され、fc=1/(2*π*R*C)となり、これより高い周波数のノイズを減衰させて除去していた。
【0014】
本発明は、上記点に着目してなされたものであり、回路を大型化することなく、またディジタル信号のノイズ除去を確実に行える通信装置、方法、それを用いた画像形成装置、画像形成装置に接続されるユニット及び画像形成システムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の通信装置は、外部ユニットから送信されるクロック信号に同期してデータの送受信を行う通信装置において、前記外部ユニットから送信された前記クロック信号を入力する第1信号入力ユニットと、前記クロック信号に同期して前記外部ユニットから送信されたデータ信号を入力する第2信号入力ユニットと、前記クロック信号のレベルが、前記クロック信号の周期に応じて設定された所定時間維持されることを監視し、前記クロック信号のレベルが前記所定時間維持された場合に、タイミング信号を出力する監視ユニットと、前記タイミング信号に応じて前記クロック信号をキャプチャする第1信号キャプチャユニットと、前記タイミング信号に応じて前記外部ユニットからの前記データ信号をキャプチャする第2キャプチャユニットと、前記第1キャプチャユニットによりキャプチャされた前記クロック信号に応じて、前記外部ユニットにデータ信号を送信するデータ信号送信ユニットとを有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の通信方法は、外部ユニットから送信されたクロック信号を受信するステップと、前記クロック信号に同期して前記外部ユニットから送られたデータ信号を受信するステップと、前記クロック信号のレベルが、前記クロック信号の周期に応じて設定された所定時間維持されることを監視し、前記クロック信号のレベルが前記所定時間維持されたら、タイミング信号を出力するステップと、前記タイミング信号に応じて前記クロック信号をキャプチャするステップと、前記タイミング信号に応じて前記外部ユニットからのデータ信号をキャプチャするステップと、前記キャプチャされたクロック信号に応じて前記外部ユニットにデータ信号を送信するステップとを備えたことを特徴とする通信方法。
【0017】
また、本発明のオプションユニットは、画像形成装置に接続されるオプションユニットであって、前記画像形成装置から送信される信号に基づき前記オプションユニットの動作を制御するコントローラと、前記信号からノイズを除去するノイズ除去ユニットと、を備え、前記ノイズ除去ユニットは、前記画像形成装置から送信された前記クロック信号を入力する第1信号入力ユニットと、前記クロック信号に同期して前記外部ユニットから送信されたデータ信号を入力する第2信号入力ユニットと、前記クロック信号のレベルが、前記クロック信号の周期に応じて設定された所定時間維持されることを監視し、前記クロック信号のレベルが前記所定時間維持された場合に、タイミング信号を出力する監視ユニットと、前記タイミング信号に応じて前記クロック信号をキャプチャする第1信号キャプチャユニットと、前記タイミング信号に応じて前記外部ユニットからの前記データ信号をキャプチャする第2キャプチャユニットと、前記第1キャプチャユニットによりキャプチャされた前記クロック信号に応じて、前記画像形成装置にデータ信号を送信するデータ信号送信ユニットとを備えたことを特徴とするオプションユニット。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を添付の図面を参照して説明する。
【0026】
[実施形態1]
図1は、複数の入力部を有する通信装置に本発明を適用した場合の構成例を示す。
【0027】
本実施形態においては、CPU2に入力される入力信号が、入力1(IN1)、入力2(IN2)、入力3(IN3)の3本の場合を説明する。これらの入力信号は、それぞれラッチ・ホールド回路53−a、53−b、53−cを通過してノイズ除去された後、CPU2に入力される。可変型タイミング発生器54は、IN1のディジタルデータの状態が変化した後、所定時間その状態を持続したかを検知し所定時間経過後に、タイミング信号を発生するものである。可変型タイミング発生器54は、所定持続監視時間の値をCPU2から任意に設定することができる。可変型タイミング発生器54の出力は、IN1、IN2、IN3のラッチ・ホールド回路53−a、53−b、53−cの制御信号として使用される。
【0028】
これらの入力信号の入力周波数は、図2に示すように、IN3<IN2<IN1の順でIN1が最も高い。更に、IN2及びIN3のディジタルデータの切り替わり点は、IN1の切り替え点に含まれている。本発明によると、このような場合は、可変型タイミング発生器54から出力されるラッチ・ホールド1制御信号(LATCH*/HOLD1)はIN1によって作成された制御信号であり、入力2用のラッチ・ホールド制御信号として、また入力3用のラッチ・ホールド制御信号として兼用するものである。
【0029】
図2を用いて本発明のノイズ除去の働きを詳細に説明する。図2において、ノイズF、及びノイズGが混入した場合を説明する。ノイズF、及びノイズGは、IN1、IN2、IN3の入力経路が同一だと仮定すると、同様にノイズが乗る。さて、IN1に図2のようなノイズが乗った場合の可変型タイミング発生器54の制御信号の状況は、図2のLATCH*/HOLD1のようになる。つまり、ノイズF、及びノイズGが無い時のIN1のディジタル信号の変化点の後では、所定時間持続経過後にデータを取り込むためLATCH*/HOLD1信号はLowとなる。また、ノイズFがある場合には、ノイズFが収まって後、所定時間持続経過後にデータを取り込むためLATCH*/HOLD1信号はLowとなる。更に、ノイズGがある場合には、IN1のディジタル信号の変化した後所定時間同一の状態が持続されないので無視される。このようにIN1により作成されたLATCH*/HOLD1信号を用いて、ノイズ除去された入力信号NIN1(New IN1)が得られ、CPU2に入力される。
【0030】
LATCH*/HOLD1信号は、IN2、IN3のノイズ除去用制御信号としても用いられる。IN2、及びIN3はIN1の信号の周波数より低く、IN2及びIN3のディジタルデータの切り替わり点は、IN1の切り替え点に含まれている。よって、LATCH*/HOLD1信号を用いてノイズ除去を行えば、IN2及びIN3のディジタルデータの変化点を見逃すことなく、ディジタルデータのラッチが可能であり、ノイズ除去が可能となる。本発明によれば、複数のディジタル入力信号の各々の入力部に可変型タイミング発生器54を設置する必要がなく、回路の小型化が可能となる。
【0031】
[実施形態2]
図3は、例えばクロック同期シリアル通信装置のスレーブ側に適用される実施形態2の構成例を示すブロック図を示す。
【0032】
ノイズ除去部7は、入力される基準クロックのタイミングで入力信号DATA1をサンプリングするサンプリング部8と、サンプリング部8によってサンプリングされた信号の変化点、例えば、観測時点以前の論理レベルがHIGHだったとするとLOWに変化した時点や、観測点以前の論理レベルがLOWだったとするとHIGHに変化した時点を検出する変化点検出部9と、変化点検出部9において変化点を検出してから変化後の論理レベルが所定時間持続したかを監視する同一レベル持続監視部10とを備えている。同一レベル持続監視部10は、論理レベルがHIGHからLOWに変化した場合には、論理レベルのLOWへの変化後、所定時間LOWを持続していたかを監視し、逆に、論理レベルがLOWからHIGHに変化した場合には、論理レベルのHIGHへの変化後、所定時間HIGHを持続していたかを監視する。これにより、前記論理レベルが変化したことが、実際の信号として変化したのか、ノイズにより変化したのかを切り分けることができる。ノイズの場合には、激しくHIGH/LOWを繰り返すので、論理レベルが変化した後、変化後の論理レベルを所定時間持続することはないからである。
【0033】
また、ノイズ除去部7は、同一レベル持続監視部10を監視する所定時間の変更、設定を行う同一レベル持続監視時間設定部11を備えている。これにより、基準クロックの違う他のシステム又はノイズ環境の違う他のシステムにおいて、適切な所定時間を設定することができ、より効果的にノイズを除去することが可能となる。さらに、ノイズ除去部7は、同一レベル持続監視部10の結果を受けて、入力信号DATA1の取得タイミングを決定するデータ取得タイミング作成部12と、データ取得タイミング作成部12の結果を受けて実際のサンプリングされた入力信号DATA1をラッチ又はホールドするラッチ・ホールド部13とを備えている。このラッチ・ホールド部13は、入力信号DATA1が変化し、所定時間同一論理レベルとして持続していた場合には、所定時間経過後、サンプリングデータを有効としてラッチする。それ以外は、自分自身のデータをフィードバックしてホールドする。これにより、ノイズが回路の内部に容易に進入することを防ぐことができる。
【0034】
本実施形態では、変化点検出部9、同一レベル持続監視部10及びデータ取得タイミング作成部12を入力信号DATA1及び入力信号DATA2で共通に使用し、入力信号DATA2用にはこれらを新たに設置しない構成とした。
【0035】
本実施形態では、入力信号DATA1が通信同期クロックであり、入力信号DATA2とが前記通信同期クロックに同期して送信されてくる受信データである場合を説明する。本実施形態の場合、受信データ(入力信号DATA2)の周波数は通信同期クロック(入力信号DATA1)に比べて低い周波数であり、かつ受信データ(入力信号DATA2)の論理レベルの変化点は必ず通信同期クロック(入力信号DATA1)の立ち下がりで行われる。したがって、通信同期クロック(入力信号DATA1)に関して論理レベルの変化点をチェックしておき受信データ(入力信号DATA2)の取得タイミングを決定すれば、決定された取得タイミングで受信データ(入力信号DATA2)を取得しても、受信データ(入力信号DATA2)を誤取得することはない。
【0036】
また、ノイズの発生に対しても、ノイズ環境は同期クロック(入力信号DATA1)と受信データ(入力信号DATA2)とは共に同じで、一方の信号にノイズが乗れば、他方にもノイズが乗る。すなわち、両信号には、同一時点で同様にノイズが発生すると考えられる。したがって、少なくとも通信同期クロック(入力信号DATA1)に乗ったノイズを除去するためのシーケンスで、受信データ(入力信号DATA2)の取得タイミングを決定すればノイズが除去された受信データを取得することができる。なお、受信データは、1つの場合を説明したが、複数であっても良い。
【0037】
図4は、図3のノイズ除去部7の回路例を示す回路図である。本回路例は、LSI化しやすいように同期化回路で形成している。なお、本回路例は、実施形態2の場合について説明するが、実施形態1の場合にも全く同様の回路を用いることができる。
【0038】
同図において、Dラッチ21及び22,Dラッチ37及び38は、それぞれ入力信号DATA1及びDATA2を図4に示す回路全体の同期クロックであるCLKで同期化(サンプリング)するものである。
【0039】
排他的OR23、インバータ24は、Dラッチ21,22の結果により、論理レベルの変化点を検出するための演算素子として使われる。つまり、排他的OR23の出力は、前の状態と変化のあったときはHIGHに、変化のないときはLOWになる。インバータ24の出力は排他的OR23の出力の逆で、前の状態と変化のあったときはLOWに、変化のないときはHIGHになる。これらの信号は、後述するシーケンサ及びカウンタの制御信号として使用される。
【0040】
AND25,26、JKラッチ27は、この3素子でこの回路の核となるシーケンサを構成する。4ビットバイナリーカウンタ28,29は、D0〜D7に8ビットでデータを設定することにより、最大255カウントまでカウントすることが可能である。リップルキャリー検出用AND30は、カウンタオーバーフロ―によりリップルキャリーが発生したことを検出する素子として使われる。
【0041】
インバータ31、AND32,33、OR34、及びDラッチ35は、ラッチ及びホールドを選択するセレクタとして働き、Dラッチ35は、リップルキャリー検出用AND30の結果を受けて、LOWのときにはDラッチ22の出力を取得し、HIGHのときには前の値をホールドするためにDラッチ35の出力をフィードバックして取得する。このDラッチ35の出力がノイズを除去した新たな信号NDATA1(New DATA1)となる。すなわち、Dラッチ35の出力は、入力信号DATA1の論理レベルが変化した後、所定時間同じ論理レベルを続けたタイミングで前記変化後の入力信号DATA1の論理レベルになり、それ以外のタイミングでは以前からの論理レベルを維持する。したがって、ノイズが発生していないタイミングでのみ論理レベルが変化するので、ノイズが後段の回路の内部に進入することを防ぐことが可能となる。
【0042】
ラッチ37,38による入力信号DATA2の同期化回路、及びインバータ39、AND40,41、OR42、Dラッチ43からなるラッチ及びホールドを選択するセレクタ回路は、入力信号DATA2の取得用に設けられ、そのラッチタイミングは、入力信号DATA1のラッチタイミングと同じタイミングである。つまり、リップルキャリー出力用AND30の出力がLOWのときは入力信号DATA2の同期化された信号を取得し、HIGHのときは前の値をホールドする。このDラッチ43の出力がノイズを除去した新たな信号NDATA2(New DATA2)となる。
【0043】
排他的OR36は、論理レベルが変化した後、カウンタ28,29で同一論理レベルが所定時間持続したかをカウントさせるため、排他的OR36の出力信号はカウンタ28,29のENP入力端子に入力される。この信号は、最終的に出力される信号NDATA1と、入力信号DATA1の同期化された信号の排他ORで構成される。つまり、排他的OR36は、現在出力されている信号NDATA1と入力信号DATA1が異なるレベル、すなわち入力信号DATA1に変化があり、その値を保持し続けているときにHIGHとなり、カウンタ28,29のカウントアップの許可信号を与える。
【0044】
次に、シーケンサを構成するAND25,26、及びJKラッチ27を中心に全体の制御の流れを説明する。
【0045】
まず、信号CLRが一瞬LOWに下がり、各ラッチのリセットが行われる。その時、AND25の一方の入力(排他的OR23の出力側)がLOWであるので、ラッチ27のQ出力はLOWである。よって、JKラッチ27のQ出力はLOWに固定され、排他的OR23がHIGHになるのを待ち続ける。
【0046】
入力信号DATA1の論理レベルが、CLK一つ分前のデータと異なるときを変化点と認識し、排他的OR23はHIGHを、インバータ24はLOWを出力する。それを受けて、シーケンサは次のステップに進み、JKラッチ27のQ出力はHIGHになる。カウンタ28,29はD0〜D7の値がロードされ、ロードされた値からカウントアップが始まる。カウントアップの許可信号は排他的OR36の出力で制御されるが、入力信号DATA1の論理レベルが変化したときは、排他的OR36の出力はHIGHとなり許可を与える。
【0047】
この後は、AND26の片方の入力であるリップルキャリー出力用AND30の出力側がHIGHになるのを待つ。つまり、所定のカウントが終了するまで、常に同じ値を保持していたかを検出し続ける。この時、仮にノイズによりカウントアップ動作が一時的に中断すると、排他的OR23の出力がHIGHに、インバータ24の出力がLOWになり、カウンタはD0〜D7を設定し直す。つまり、排他的OR23の出力を受けたインバータ24がLOWになることにより、カウンタの動作のリロードを行い、所定の値の最初からカウントをし直す。これにより、所定の間持続して保持しつづけたか否かが監視される。
【0048】
所定の値をカウントアップすると、リップルキャリー出力用AND30がHIGHとなり、シーケンサは次のステップに進む。
【0049】
また、このリップルキャリー出力用AND30がHIGHになった瞬間がAND33,41の許可信号となり、Dラッチ22,38の出力は、Dラッチ35,43にそれぞれ取り込まれる(信号NDATA1,NDATA2のレベルが変化する)。なお、それ以外のタイミングでは、リップルキャリー出力用AND30はLOWであるので、信号NDATA1,NDATA2の論理レベルは保持されている。これにより、シーケンサは、元の状態(JKラッチ27のQ出力のLOW状態)に戻り、次の変化点が発生するのを再び待つ。以上説明したように、図4に示す回路によりノイズ除去部7(図3)の動作を実現することができる。
【0050】
上述したように、本発明の実施形態によれば、ノイズ除去部7は入力信号が変化してから、その変化した値を所定時間保持しつづけたときに初めてその入力信号を有効とするので、通信クロックの周波数を大幅に落とすことなく、確実にノイズを除去することができ、しかも複数の入力信号に対して別個にノイズ除去用の回路を必要としないので、回路の小型化が可能となる。なお、上記実施形態1,2の通信装置は、図11,12で説明したような画像形成装置と両面ユニット(又は、MPT(Multi purpose Tray)、封筒フィーダ等の他のオプションユニット)との間の通信に好適に適用可能である。その場合、上記のノイズ除去部7は画像形成装置又はオプションユニットの少なくとも一方に備えられることになる。
【0051】
[実施形態3]
図5は、本実施形態3を適用可能なシリアル通信用ノイズ除去装置を備えた画像形成装置の構成例を示す図である。この画像形成装置は、例えばレーザビームプリンタやレーザファックス等である。
【0052】
図5において、本画像形成装置100は、光源ユニット、シリンドリカルレンズ、回転多面鏡を有するスキャナモータ、結像レンズ、及びBD検出器等を有するスキャナユニット61と、該スキャナユニット61から出射されたレーザ光により露光される感光体62と、該感光体62上に露光された潜像を現像する現像ユニット63と、記録紙64に画像を転写する転写ベルト65と、転写された画像を記録紙64に定着させる定着器66と、記録紙64を搭載するカセット67と、各構成部を制御するエンジン制御ユニット1とを備えている。スキャナユニット61から発射されたレーザ光は、回転ドラム上の感光体62に結像される。レーザ光によって感光体62上に露光された潜像は、現像剤の充填された現像ユニット63により顕像化され、転写ベルト65の位置でカセット67より供給された記録紙64に転写され、続いて定着器66で記録紙に定着される。画像の定着された記録紙は最後に不図示の排出器に排出される。
【0053】
上記画像形成装置100には、記録紙64の両面印字を可能にする両面ユニット68が装着可能になっており、この両面ユニットには、当該両面ユニット68の制御を行う両面ユニット制御ユニット69が備えられている。両面印字の指示があった場合には、記録紙64の表面が印字された後に、記録紙64が両面ユニット68に導かれ、該両面ユニット68内で記録紙64の表裏が反転され、再度給紙され、記録紙64の裏面に印字される。
【0054】
このとき、エンジン制御ユニット1と両面ユニット制御ユニット69とはシリアル通信で交信を行い、制御を分担しており、両面ユニット68の制御は両面ユニット制御ユニット69が行い、他の構成部の制御はエンジン制御ユニット1が行う。
【0055】
図6はエンジン制御ユニット1と両面ユニット制御ユニット69との間のシリアル通信による接続を示すブロック図である。エンジン制御ユニット1は両面ユニット制御ユニット69とクロック同期通信を行うシリアル通信部3を搭載したマスタCPU2と、ディジタルノイズフィルタにより構成されるノイズ除去部4とを備えており、両面ユニット制御ユニット69はエンジン制御ユニット1とクロック同期通信を行うシリアル通信部6を搭載したスレーブCPU5と、ディジタルノイズフィルタにより構成されるノイズ除去部7とを備えている。ノイズ除去部7はディジタルノイズフィルタで構成されており、その各構成は、前述図3のノイズ除去部7と同様であり、同じ参照符号を付すとともに、詳細な説明は省略する。また、ノイズ除去部4は、ノイズ除去部7と部分的に同様の構成を有しており、対応する部分については同一の参照符号を付すとともに、詳細な説明は省略する。
【0056】
図7は、クロック同期シリアル通信のクロックとデータの関係を示す図である。
【0057】
以下、図7をあわせて参照して、図6の構成の動作を説明する。図7において、sCLKは通信同期クロックであり、この通信同期クロックsCLKをノイズ除去部7によりノイズ除去することにより通信同期クロックNsCLKが得られる。sRxDは受信データであり、NsRxDはノイズ除去部7によりノイズ除去された受信データである。LATCH*/HOLDは、データ取得タイミング作成部12で得られる新しくサンプリングされた入力信号をラッチ・ホールド部13,15にてラッチするか、前の状態をフィードバックして保持するかを選択するための信号である。ラッチ・ホールド部13,15はこの信号のLOWのタイミングで新しくサンプリングされた入力信号をラッチし、HIGHで前の状態をフィードバックして保持する。
【0058】
図7(a)に示すように、通信同期クロックsCLKの発していない区間にノイズA及びノイズBが乗った場合には、実施形態1,2で説明した場合と同様に、ノイズA及びノイズBが論理レベルの変化点と認識した後、所定時間同一レベルで持続していないので、ノイズ除去部7により除去されている(通信同期クロックNsCLK、及び受信データNsRxD)。
【0059】
また、図7(b)に示すように、ノイズC及びノイズDが乗った場合を説明する。ノイズCは、通信同期クロックNsCLKが反転した直後のノイズである。前述の図7(a)のノイズA及びノイズBのときと同様に、ノイズCにより論理レベルの変化点と認識した後、所定時間同一レベルで持続していないので、ノイズ除去部7により除去される(通信同期クロックNsCLK、及び受信データNsRxD)。
【0060】
ノイズDは、通信同期クロックsCLKの論理レベルが反転した直後のノイズである。すなわちノイズDが乗る前に通信同期クロックsCLKが反転したにもかかわらず、所定時間監視しつづけている間にノイズDが乗った場合、論理レベルの変化点から所定時間同一レベルが持続しないため、ノイズDが発生している間は、ノイズ除去部7は通信同期クロックNsCLKの論理レベルを反転させない。ノイズDがなくなった時点で、改めて、通信同期クロックsCLKの論理レベルの変化点を認識し、所定時間同一レベルが持続したかを監視し続け、その結果、所定時間経過後に、ラッチ・ホールド部13,15はサンプリングデータ(変化後の通信同期クロックsCLK)をラッチする(通信同期クロックNsCLK、及び受信データNsRxD)。
【0061】
監視する所定時間が通信同期クロックの半周期に比べて短いので、多少の時間の遅れはあるものの、ノイズを除去して、確実に入力信号の取り込みを行うことが可能である。しかしながら、ノイズの連続発生時間が長く、逆に同期クロックの周期が高くなってくると、前記時間の遅れは無視できなくなる。
【0062】
以上は、スレーブ側がデータを受信する場合の動作であるが、次にスレーブ側がデータを送信する場合の動作を説明する。
【0063】
図8において、マスタ側からは通信同期クロックCLKと、その通信同期クロックCLKに同期して送信データTxDが送出される。これらの信号は、スレーブ側では、sCLK、sRxDとして受信される。スレーブ側のsCLK信号、sRxD信号が、ノイズ除去部7を通過した後の信号はNsCLK信号、NsRxD信号であり太線で示した。続いて、スレーブ側からはsTxD信号が送信される。このsTxD信号は、通信同期クロックCLKではなく、ノイズ除去された通信同期クロックNsCLKに同期して送信される。したがって、ノイズによって誤タイミングでsTxD信号を送信することを防止することができる。マスタ側は、このsTxD信号をRxDとして受信する。マスタ側のRxD信号が、ノイズ除去部4を通過した後の信号はNRxDであり太線で示した。このように、本実施形態において、本来、受信した通信同期クロックsCLKに同期して送信すべきデータsTxD信号は、必ずしも通信同期クロックsCLKとは同期していない通信同期クロックNsCLKに同期して送信される。
【0064】
図8において、スレーブ側の受信部での持続監視時間の所定値をt1、マスタ側の受信部での持続監視時間の所定値をt2とすれば、マスタ側からの通信同期クロックsCLKを受信してノイズ除去された通信同期クロックNsCLKを得る際に、ノイズ除去部7で少なくともt1だけ遅れる。またスレーブCPU5は、t1遅れた通信同期クロックNsCLKに同期して送信データsTxDを送信する。マスタCPU2がこのデータsTxD(=RxD)を受信する際に、ノイズ除去部4で少なくともt2だけ遅れる。したがって、通信同期クロックCLK(=sCLK)に対する受信データRxDの遅れは、少なくともt1+t2になる。
【0065】
本実施形態においては、マスタCPU2は送信時に通信同期クロックCLKの立ち下がりでデータを送信して、受信時に通信同期クロックCLKの立ち上がりでデータを受信する。場合、通信同期クロックCLKの周期の半分の時間の間に、少なくとも前述t1+t2の遅れを許容できなければならない。すなわち、通信同期クロックの周期をTとすると、t1+t2≦T/2を満たさなければならない。
【0066】
ノイズに対する耐性が大きくするために、スレーブ側とマスタ側での持続監視時間t1,t2を等しくした場合(t=t1=t2)、2×t≦T/2
∴t≦T/4
よって、上記監視する所定時間は、通信同期クロックの周期の1/4以下にする必要がある。
【0067】
また、上記図7(b)におけるノイズDの場合等、遅延時間は上記の時間t1,t2以上となる場合、信号の伝送の遅延等を考慮すると、好適には、通信同期クロックの周期の1/8程度が望ましい。さらに、マスタCPU2は、少なくとも、ノイズ除去部4における所定時間t2を認識しているので、ノイズ除去された受信データNRxDを、通信同期クロックCLKに同期して取り込むのではなく、通信同期クロックCLKを少なくとも前記所定時間t2遅延したタイミングで取り込むようにしても良い。
【0068】
なお、図7(c)に示すように、通信同期クロックの論理レベルが変化して同一レベルを持続している区間に、連続的にノイズEが乗った場合には、ノイズの変化点を認識した後、所定時間同一レベルを持続するという状態を認識できず、正常なデータを受信することはできない。このようなエラーが起きた場合、データ自体にエラー訂正用のデータを含ませ、これに基づいてCPU2,5がエラー訂正するように構成することも可能である。また、パリティーチェック等により、エラーを認識し、自動的に通信同期クロックの周波数を決定するようにしてもよい。
【0069】
[実施形態4]
図9は、エンジン制御ユニット1及び両面ユニット制御ユニット69の変形例であり、図中、16はシリアル通信部3及びノイズ除去部4を内部に備えられるマスタCPUであり、17はシリアル通信部6及びノイズ除去部7を内部に備えるスレーブCPUである。図6のエンジン制御ユニット1及び両面ユニット制御ユニット69では、ディジタル的なノイズ除去部をCPUとは別構成としたが、本変形例ではこれにとらわれることなく、CPU内にノイズ除去部4又はノイズ除去部7を挿入することにより、更にコストダウンが望める。
【0070】
さらに、同一レベル持続監視時間設定部11が設定、変更する所定時間をマスタCPU16及びスレーブCPU17内のレジスタに割り当てておき、特定のアドレスにアクセスすれば、所定時間を書き換えられる構成にしておけば、時間設定用のピンをマスタCPU16及びスレーブCPU17外に設ける必要もなくなり、よりコストダウンを図ることができる。
【0071】
上記実施形態3,4においては、マスター側から出力される通信同期クロックに同期して双方向のデータが通信される場合を説明したが、両面ユニット側から通信同期クロックを送信する場合にも適用可能である。また、本実施形態では、エンジン制御ユニット1と両面ユニット69との機内通信を例にとって説明したが、本発明はこれにとらわれることなく、他のオプションユニットであるところのMPT(Multi purpose Tray)、及び封筒フィーダ等のさまざまなシステムのシリアル通信に適用できる。
【0072】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1のノイズ除去装置及び請求項2のクロック同期シリアル通信装置によれば、複数のディジタル入力のそれぞれの入力部に可変型ディジタルノイズフィルタを適用し、かつ、特に第一のディジタル入力信号が、第二のディジタル入力信号より周波数が高く、かつ、第二のディジタル入力信号の状態の変化点が、第一のディジタル入力信号の変化点と同じタイミングである場合に、第一のディジタル入力信号の状態を取り込むタイミングにより第二のディジタル入力信号を取り込むことことにより、信号の状態を取り込むタイミングを作成する回路を一つにすることが可能となり、回路を小型化することができる。
【0073】
本発明によれば、所定の時間間隔で複数回入力信号の状態を監視し、信号の状態が変化して後、変化した後の状態が所定時間持続した時のみ信号の状態を取り込む方式の除去装置における前記所定時間が通信同期クロックの周期の1/4以下に設定されるので、ディジタルノイズフィルタ固有の時間的な遅れを考慮する必要がなくなり、シリアル通信用ノイズ除去装置としてディジタルノイズフィルタを使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る可変型ディジタルノイズフィルタの構成例を示す図である。
【図2】ノイズF及びノイズGが乗った場合の複数の入力信号と複数の入力信号のノイズ除去後の信号の関係を示す図である。
【図3】ノイズ除去部7の構成を示すブロック図である。
【図4】ノイズ除去部7の回路図である。
【図5】本発明の実施形態に係るシリアル通信用ノイズ除去装置を備えた画像形成装置の構成を示す図である。
【図6】エンジン制御ユニット1と両面ユニット制御ユニット69との間のシリアル通信による接続を示すブロック図である。
【図7】通信同期クロックの発していない区間にノイズA及びノイズBが乗った場合のクロック同期シリアル通信のクロックとデータの関係(a)、通信同期クロックの発している区間にノイズC及びノイズDが乗った場合のクロック同期シリアル通信のクロックとデータの関係(b)、及び通信同期クロックの論理レベルが変化して同一レベルを持続している区間に、連続的にノイズEが乗った場合のクロック同期シリアル通信のクロックとデータの関係(c)を示す図である。
【図8】双方向クロック同期シリアル通信において、マスタCPU2とスレーブCPU5との通信状態を示すタイミング図である。
【図9】エンジン制御ユニット101と両面ユニット制御ユニット169との間のシリアル通信による接続を示すブロック図である。
【図10】ノイズ除去部114の構成を示すブロック図である。
【図11】画像形成装置の構成を示す図である。
【図12】エンジン制御ユニット101と両面ユニット制御ユニット169との間のシリアル通信による接続を示すブロック図である。
【図13】クロック同期シリアル通信のクロックとデータとの関係(a)、及びマスタCPU102とスレーブCPU105との通信状態(b)を示すタイミング図である。
【図14】従来可変型ディジタルノイズフィルタを複数設置した構成を示す図である。
【図15】エンジン制御ユニット101と両面ユニット制御ユニット169との間のシリアル通信による接続を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 エンジン制御ユニット
2 マスタCPU
3,6 シリアル通信部
4,7 ノイズ除去部
5 スレーブCPU
8 サンプリング部
9 変化点検出部
10 同一レベル持続監視部
11 同一レベル持続監視時間設定部
12 データ取得タイミング作成部
13 ラッチ・ホールド部
69 両面ユニット制御ユニット
Claims (9)
- 外部ユニットから送信されるクロック信号に同期してデータの送受信を行う通信装置において、
前記外部ユニットから送信された前記クロック信号を入力する第1信号入力ユニットと、
前記クロック信号に同期して前記外部ユニットから送信されたデータ信号を入力する第2信号入力ユニットと、
前記クロック信号のレベルが、前記クロック信号の周期に応じて設定された所定時間維持されることを監視し、前記クロック信号のレベルが前記所定時間維持された場合に、タイミング信号を出力する監視ユニットと、
前記タイミング信号に応じて前記クロック信号をキャプチャする第1信号キャプチャユニットと、
前記タイミング信号に応じて前記外部ユニットからの前記データ信号をキャプチャする第2キャプチャユニットと、
前記第1キャプチャユニットによりキャプチャされた前記クロック信号に応じて、前記外部ユニットにデータ信号を送信するデータ信号送信ユニットと
を有することを特徴とする通信装置。 - 前記所定時間は、前記クロック信号の1周期の1/4以下に設定されることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
- 前記所定時間は、可変に設定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
- 外部ユニットから送信されたクロック信号を受信するステップと、
前記クロック信号に同期して前記外部ユニットから送られたデータ信号を受信するステップと、
前記クロック信号のレベルが、前記クロック信号の周期に応じて設定された所定時間維持されることを監視し、前記クロック信号のレベルが前記所定時間維持されたら、タイミング信号を出力するステップと、
前記タイミング信号に応じて前記クロック信号をキャプチャするステップと、
前記タイミング信号に応じて前記外部ユニットからのデータ信号をキャプチャするステップと、
前記キャプチャされたクロック信号に応じて前記外部ユニットにデータ信号を送信するステップと
を備えたことを特徴とする通信方法。 - 前記所定時間を可変設定するステップを有することを特徴とする請求項4に記載の通信方法。
- 画像形成装置に接続されるオプションユニットであって、
前記画像形成装置から送信される信号に基づき前記オプションユニットの動作を制御するコントローラと、
前記信号からノイズを除去するノイズ除去ユニットと、を備え、
前記ノイズ除去ユニットは、
前記画像形成装置から送信された前記クロック信号を入力する第1信号入力ユニットと、
前記クロック信号に同期して前記外部ユニットから送信されたデータ信号を入力する第2信号入力ユニットと、
前記クロック信号のレベルが、前記クロック信号の周期に応じて設定された所定時間維持されることを監視し、前記クロック信号のレベルが前記所定時間維持された場合に、タイミング信号を出力する監視ユニットと、
前記タイミング信号に応じて前記クロック信号をキャプチャする第1信号キャプチャユニットと、
前記タイミング信号に応じて前記外部ユニットからの前記データ信号をキャプチャする第2キャプチャユニットと、
前記第1キャプチャユニットによりキャプチャされた前記クロック信号に応じて、前記画像形成装置にデータ信号を送信するデータ信号送信ユニットと
を備えたことを特徴とするオプションユニット。 - 前記所定時間は、前記クロック信号の1周期の1/4以下に設定されることを特徴とする請求項6に記載のオプションユニット。
- 前記所定時間は、前記クロック信号の前記周期に応じて可変設定されることを特徴とする請求項6に記載のオプションユニット。
- 前記オプションユニットは、前記画像形成装置接続される、両面ユニットまたは、給紙トレイ、または、封筒フィーダを含むことを特徴とする請求項6乃至8のいずれかの項に記載のオプションユニット。
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