JP4749024B2 - 脂肪族ポリカーボネートジオールおよびその製造方法 - Google Patents
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また、特許文献2には、ポリカーボネートジオールの製造に際して、ポリカーボネートジオールを重合する工程、得られたポリカーボネートジオールを水で処理しチタン系触媒を不活化する工程、および水を除去する工程からなるポリカーボネートジオールの製造方法が開示されている。しかしながら、ポリカーボネートジオールを得るには、三工程も必要とする上に、粘度が高くなるため、ポリカーボネートジオールから水を効率的に除去することは困難であった。
また、特許文献5には、エステル交換触媒を含有するポリカーボネートジオールを亜リン酸トリエステルの存在下加熱処理することを特徴とするウレタン化触媒含有ポリカーボネートジオールの製造方法が開示されている。これは、安定した高い反応性を有するウレタン化触媒含有ポリカーボネートジオールを製造する方法であり、得られるポリカーボネートジオールが高い反応性を持つため、ウレタン化の条件によっては、反応の制御に問題を残す場合があった。
更にまた、参考文献7には、脂肪族ポリカーボネートジオールに対し有機リン酸エステル化合物を配合することを特徴とするポリカーボネートジオールの安定化方法が開示されている。これは、耐熱劣化の少ない脂肪族ポリカーボネートジオールを得ることを目的にしており、触媒の存在とは無関係に有機リン酸エステル化合物が用いられている。よって、ウレタン反応に及ぼすエステル交換反応触媒の影響を低減させることを目標とする本発明とは、目的を異にしている。また、使用可能な有機リン酸エステル化合物としては、有機酸性リン酸エステル類、有機亜リン酸エステル類、フォスフォン酸エステル類、有機正リン酸エステル類など広範な有機リン酸エステルが挙げられている。本発明は、リン酸モノエステルを用いることにより特異的に効果が発揮されるものである。
上記に示すように、エステル交換反応触媒のウレタン反応に及ぼす影響を効率よく低減させ、ウレタン反応を容易にコントロールできる脂肪族ポリカーボネートジオールおよびその製造方法は存在しなかった。
すなわち、本発明は、下記(1)の発明に関するものである。
(1)エステル交換反応触媒を用いて重合された脂肪族ポリカーボネートジオールに、下記式(a)で表され、Rが炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基であるリン酸モノエステルと下記式(b)で表され、Rが炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基であるリン酸ジエステルを合わせて使用し、リン酸モノエステルの添加量がエステル交換反応触媒の量に対して0.8倍モル〜8倍モル、リン酸ジエステルはリン酸モノエステルに対して20重量%以下で加えて、70℃〜170℃の温度で15min〜5hr加熱処理するに際し、リン酸モノエステルおよびリン酸ジエステルを予め極性溶媒に溶解し、極性溶媒の溶液として添加することを特徴とする脂肪族ポリカーボネートジオールの製造方法。
ウレタン反応に及ぼすエステル交換反応触媒の影響を効率よく低減するため、本発明で用いられるリン酸モノエステルは、下記式(a)で表される化合物で、Rがメチル、エチル、プロピルリン、イソプロピル、n−ブチル、n−ヘキシル、2−エチルヘキシル、オクチル、ラウリル、ステアリル、イソデシルなど炭素数が1〜20のアルキル基であるもの、フェニルなどのアリール基であるものである。その中でも、Rが炭素数3〜12のアルキル基であるリン酸モノエステルが好ましく、Rが炭素数3〜8のアルキル基であるリン酸モノエステルが最も好ましい。また、複数のリン酸モノエステルを任意の割合で混合して用いることも出来る。混合するリン酸モノエステルは、Rが炭素数3〜12のアルキル基であることが好ましく、Rが炭素数3〜8のアルキル基であることが最も好ましい。
ポリカーボネートジオール中のエステル交換反応触媒量は、ポリカーボネートジオールの製造に引き続き加熱処理を行う場合は、仕込んだ触媒量を元に計算されればよく、市販のポリカーボネートジオールを用いる場合は、ポリカーボネートジオールに含まれる触媒金属量を決定して計算される。また、複数のリン酸モノエステルを用いる場合や、リン酸モノエステルにリン酸ジエステルを合わせて使用する場合は、エステル交換反応触媒のモル数に対し、添加する全リン酸エステルのモル数の和が、上記の範囲であればよい。
溶媒の極性を表す方法として、EN T 値が存在する。この値は、ピリジニウム−N−フェノキシドベタイン誘導体の吸収スペクトルの極大値を与える波長が、溶媒の性質により著しく変化する現象を利用して定められたパラメーターであり、水(≡1.000)とテトラメチルシラン(≡0.000)が標準物質として使われる。EN T 値が大きいほど、極性が大きいと考えられている。
極性溶媒にリン酸モノエステルが分散した状態で脂肪族ポリカーボネートジオールに加えることも出来るが、リン酸モノエステルが極性溶媒に溶解した状態で加えたほうが、所定量のリン酸モノエステルを添加することができるとともに、リン酸モノエステルが脂肪族ポリカーボネートジオールに溶解または分散しやすいため、より好ましい。
本発明の脂肪族ポリカーボネートジオールの製造方法としては、脂肪族ポリカーボネートジオールの重合に引き続き、リン酸モノエステルを添加して加熱処理してもよく、リン酸モノエステルを添加し加熱処理するなどのウレタン反応に対するエステル交換反触媒の影響を軽減させる処置を取ることなく製造した脂肪族ポリカーボネートジオールに対し、リン酸モノエステルを加えて改めて加熱処理しても良い。
加熱処理時に脂肪族ポリカーボネートジオールが着色する可能性があるため、処理容器内を窒素などの不活性ガスで置換して処理することが好ましい。
本発明の処理方法は特に限定するのでないが、加熱装置と攪拌機を備えた反応器で加熱攪拌してもよいし、インラインミキサーやスタティックミキサーで連続して加熱処理してもよい。
本発明の脂肪族ポリカーボネートジオールは、アルキレンカーボネートとジオールを原料に用いて製造する方法、ジアルキルカーボネートやジアリールカーボネートとジオールを用いて製造する方法などで得られる。
ジオールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ナノジオール、1,10−ドデカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオールなどの側鎖を持たないジオール、2−メチル−1、8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1、5−ペンタンジオールなどの側鎖を持ったジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパンなどの環状ジオールが用いられる。本発明の脂肪族ポリカーボネートジオールは、1種類のジオールより作られるホモポリカーボネートジオールでも良いし、2種類以上のジオールを原料とした共重合ポリカーボネートジオールでもよい。
本発明の脂肪族ポリカーボネートジオールの平均分子量は、その用途により異なるが、通常は300〜20000、好ましくは500〜10000、さらに好ましくは800〜3000である。平均分子量が300未満では得られる熱可塑性ウレタンの柔軟性、低温特性が不良となる事が多く、20000を越えると得られる熱可塑性ウレタンの成型加工性が低下するので好ましくない。
本発明では、脂肪族ポリカーボネートジオールの反応速度を以下の方法で評価した。
攪拌機、冷却管、温度計を備えた1lのセパラブルフラスコに脂肪族ポリカーボネートジオールを75g入れた。約2.5kPaで減圧しながら、80℃で3hr加熱攪拌行い、脂肪族ポリカーボネートジオールを乾燥した。フラスコ内の脂肪族ポリカーボネートジオールの温度が80℃であることを確認後、脂肪族ポリカーボネートジオールの2倍モル量のジシルロヘキシルメタンジイソシアネートを加える。80℃で30min反応後、イソシアネートの反応率を測定する。リン酸モノエステルを加えない脂肪族ポリカーボネートジオールにおいて求めたイソシアネート反応率とリン酸モノエステルを加えた脂肪族ポリカーボネートジオールにおいて求めたイソシアネート反応率をもとに、下記式(1)でウレタン反応速度比を求め、ウレタン反応に対するエステル交換反応触媒の影響が、どの程度軽減されているかを表す指標とした。
反応速度比=A/B (1)
A:リン酸モノエステルを加えた脂肪族ポリカーボネートジオールを
用いた反応のイソシアネート反応率(%)
B:リン酸モノエステルを加えない脂肪族ポリカーボネートジオールを
用いた反応のイソシアネート反応率(%)
通常、ウレタン反応速度比が0.05〜0.50であればエステル交換反応触媒の影響は殆ど無視できるレベルであり、0.10〜0.35であればさらに好ましい。反応速度比が0.5を超えると、用いるイソシアネートによっては、透明ゲル状物質が生成したり反応温度のコントロールが困難になる。反応速度比が0.05未満となると、用いるイソシアネートによっては、目的の分子量となるまで著しく時間がかかり、生産性が問題となる。なお、脂肪族ポリカーボネートジオールのモル数は、脂肪族ポリカーボネートジオールの水酸基価をから求めた数平均分子量により決定した。
メスフラスコを用い、無水酢酸12.5gにピリジンを加えて50mlとし、アセチル化試薬を調整する。100mlのナスフラスコに、サンプルを2.5〜5.0g精秤する。アセチル化試薬5mlとトルエン10mlをホールピペットで添加後、冷却管を取り付けて、100℃で1hr撹拌加熱する。蒸留水2.5mlをホールピペットで添加、さらに10min加熱撹拌する。2〜3min冷却後、エタノールを12.5ml添加し、指示薬としてフェノールフタレインを2〜3滴入れた後に、0.5mol/lエタノール性水酸化カリウムで滴定する。アセチル化試薬5ml、トルエン10ml、蒸留水2.5mlを100mlナスフラスコに入れ、10分間加熱撹拌した後、同様に滴定を行う(空試験)。この結果をもとに、下記式(2)で水酸基価を計算する。
水酸基価(mg−KOH/g)={(D−C)×28.05×f}/E (2)
C:サンプルの滴定量(ml)
D:空試験の滴定量(ml)
E:サンプル重量(g)
f:滴定液のファクター
脂肪族ポリカーボネートジオールの数平均分子量は、下記式(3)を用いて計算する。 数平均分子量=2/(G×10-3/56.11) (3)
G:水酸基価(mg−KOH/g)
攪拌機の付いた2lの反応器に、1,6−ヘキサンジオール520g、エチレンカーボネート410gを仕込んだ後、触媒として酢酸鉛三水和物を0.009g入れ、規則充填物を充填した精留塔に接続した。反応機を210℃のオイルバスに浸漬し、留出液の一部を抜き出しながら、反応温度170℃で20hr反応した。その後、反応機を直接コンデンサーに接続し、オイルバスの温度を190℃に下げた後、圧力を徐々に下げでさらに8hr反応を行った結果、常温で白色固体である脂肪族ポリカーボネートジオールが517g得られた。水酸基価を測定したところ、57.4であった。
上記の脂肪族ポリカーボネートジオールを80℃で溶解し、攪拌機の付いた500ml容器に250g仕込んだ。リン酸モノ−2−エチルヘキシドを0.0097g加え、反応機内を窒素で置換した。170℃のオイルバスに浸漬し、温度155℃で3hr加熱処理した。
得られた脂肪族ポリカーボネートジオールの反応速度比を求めたところ、0.37であった。
参考実施例1で用いた装置を用い、1,5−ペンタンジオール230gと、1,6−ヘキサンジオール260g、エチレンカーボネート410gを仕込んだ後、触媒としてチタンテトライソプロポキシドを0.080g入れた。反応機を220℃のオイルバスに浸漬し、留出液の一部を抜き出しながら、反応温度175℃で22hr反応した。その後、反応機を直接コンデンサーに接続し、オイルバスの温度を190℃に下げた後、圧力を徐々に下げでさらに6hr反応を行った。反応機内の温度を155℃に下げた後、リン酸モノ−2−エチルヘキシドを0.1480g加え、その温度を保ちながら2hr加熱処理した。
得られた共重合脂肪族ポリカーボネートジオールの水酸基価は56.3であり、反応速度比は、0.34であった。
尚、リン酸モノエステルを加えない脂肪族ポリカーボネートジオールを用いた反応のイソシアネート反応率は、別途上記の方法で重合した共重合ポリカーボネートジオールを用いて決定した。また、以下の実施例においても、同様にしてリン酸モノエステルを加えない脂肪族ポリカーボネートジオールを用いた反応のイソシアネート反応率を求めた。
参考実施例2の方法で共重合ポリカーボネートジオールを重合した。反応容器内の温度を90℃まで下げた後、リン酸ジ−n−ブトキシドを11重量%含んだリン酸モノ−n−ブトキシドを0.0976g添加した。オイルバスの温度を145℃として反応器内の温度を130℃まで上げた後、その温度を保って4hr加熱処理した。
得られた共重合ポリカーボネートジオールの水酸基価は56.8であり、反応速度比は、0.29であった。
なお、リン酸モノ−n−ブトキシド中のリン酸ジ−n−ブトキシドの割合は、GC分析によって求めた。GC分析は、カラムとしてDB−1(J&W社製)を付けたガスクロマトグラフィーGC−14B(島津製作所製)を用い、ジエチレングリコールジエチルエーテルを内標として、検出器に水素炎イオン化検出器(FID)を用いて分析した。カラムの昇温プロファイルは、50℃で10min保持した後、20℃/minで320℃まで昇温して、その温度で10min保持した。
チタンテトライソプロポキシドの量を0.107gとした以外は、参考実施例2で示す原料を仕込んだ。反応機を220℃のオイルバスに浸漬し、留出液の一部を抜き出しながら、反応温度175℃で18hr反応した。その後、反応機を直接コンデンサーに接続し、オイルバスの温度を190℃に下げた後、圧力を徐々に下げでさらに5hr反応を行った。予め、2−エチルヘキシルアルコール0.1363gにリン酸ジ−n−ブトキシドを9重量%含んだリン酸モノ−n−ブトキシド0.1145gを溶解した。反応容器内の温度を90℃まで下げた後その溶液を添加し、反応器内の温度を90℃に保って2hr加熱処理した。
得られた共重合ポリカーボネートジオールの水酸基価は55.8であり、反応速度比は、0.23であった。
チタンテトライソプロポキシド代わりに、チタンテトラ−n−ブトキシドを0.096
g用いた以外は、参考実施例2で示す原料を仕込んだ。反応機を220℃のオイルバスに浸漬し、留出液の一部を抜き出しながら、反応温度175℃で23hr反応した。その後、反応機を直接コンデンサーに接続し、オイルバスの温度を190℃に下げた後、圧力を徐々に下げでさらに6hr反応を行った。予め、リン酸ジ−n−ブトキシドを9重量%含んだリン酸モノ−n−ブトキシド0.0573gをn−ノニルアルコール0.0859gに溶解した。反応容器内の温度を90℃まで下げた後、その溶液を添加し、反応器内の温度を90℃に保って1.5hr加熱処理した。
得られた共重合ポリカーボネートジオールの水酸基価は55.9であり、反応速度比は、0.30であった。
参考実施例1で用いた装置を用い、1,5−ペンタンジオール420gと、1,6−ヘキサンジオール470g、エチレンカーボネート740gを仕込んだ後、触媒としてチタンテトライソプロポキシドを0.1926g入れた。反応機を230℃のオイルバスに浸漬し、留出液の一部を抜き出しながら、反応温度175℃で30hr反応した。その後、反応機を直接コンデンサーに接続し、オイルバスの温度を190℃に下げた後、圧力を徐々に下げでさらに10hr反応を行った結果、常温で液状の共重合ポリカーボネートジオールが908g得られた。水酸基価を測定したところ、57.1であった。
上記の共重合ポリカーボネートジオールを80℃で加熱し、攪拌機の付いた300ml容器に150g仕込んだ。リン酸モノ−2−エチルヘキシドを0.0118g加え、反応器内を窒素で置換した後、160℃のオイルバスに浸漬し、反応器内の温度を155℃に保ちながら3hr加熱処理した。
得られた共重合ポリカーボネートジオールの反応速度比を求めたところ、0.72であった。リン酸モノエステルを加えたポリカーボネートジオールを用いた反応のイソシアネート反応率を求める時、透明なゲル状物質が生成した。
比較例1で得られた共重合ポリカーボネートジオールを80℃で加熱し、攪拌機の付いた300ml容器に150g仕込んだ。リン酸モノ−2−エチルヘキシドを0.2326g加え、反応器内を窒素で置換した後、160℃のオイルバスに浸漬し、反応器内の温度を155℃に保ちながら2hr加熱処理した。
得られた共重合ポリカーボネートジオールの反応速度比を求めたところ、0.04であった。
[比較例3]
比較例1で得られた共重合ポリカーボネートジオールを90℃で加熱し、攪拌機の付いた300ml容器に150g仕込んだ。リン酸モノ−n−ブトキシドを0.0381g加え、反応器内を窒素で置換した後、215℃のオイルバスに浸漬し、反応器内の温度を200℃に保ちながら1hr30min加熱処理した。
得られた共重合ポリカーボネートジオールの反応速度比を求めたところ、0.53であった。
比較例1で得られた共重合ポリカーボネートジオールを50℃で加熱し、攪拌機の付いた300ml容器に150g仕込んだ。リン酸モノ−n−ブトキシドを0.0381g加え、反応器内を窒素で置換した後、58℃のオイルバスに浸漬し、反応器内の温度を50℃に保ちながら5hr加熱処理した。
得られた共重合ポリカーボネートジオールの反応速度比を求めたところ、0.66であった。
[比較例5]
比較例1で得られた共重合ポリカーボネートジオールを90℃で加熱し、攪拌機の付いた300ml容器に150g仕込んだ。リン酸ジ−n−ブトキシドを0.0709g加え、反応器内を窒素で置換した後、145℃のオイルバスに浸漬し、反応器内の温度を130℃に保ちながら4hr加熱処理した。
得られた共重合ポリカーボネートジオールの反応速度比を求めたところ、0.58であった。
Claims (1)
- エステル交換反応触媒を用いて重合された脂肪族ポリカーボネートジオールに、下記式(a)で表され、Rが炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基であるリン酸モノエステルと下記式(b)で表され、Rが炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基であるリン酸ジエステルを合わせて使用し、リン酸モノエステルの添加量がエステル交換反応触媒の量に対して0.8倍モル〜8倍モル、リン酸ジエステルはリン酸モノエステルに対して20重量%以下で加えて、70℃〜170℃の温度で15min〜5hr加熱処理するに際し、リン酸モノエステルおよびリン酸ジエステルを予め極性溶媒に溶解し、極性溶媒の溶液として添加することを特徴とする脂肪族ポリカーボネートジオールの製造方法。
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