JP4747922B2 - 溶接方法 - Google Patents

溶接方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4747922B2
JP4747922B2 JP2006109041A JP2006109041A JP4747922B2 JP 4747922 B2 JP4747922 B2 JP 4747922B2 JP 2006109041 A JP2006109041 A JP 2006109041A JP 2006109041 A JP2006109041 A JP 2006109041A JP 4747922 B2 JP4747922 B2 JP 4747922B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
projection
ring plate
jig
welding method
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006109041A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007275979A (ja
Inventor
真宏 巻田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2006109041A priority Critical patent/JP4747922B2/ja
Publication of JP2007275979A publication Critical patent/JP2007275979A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4747922B2 publication Critical patent/JP4747922B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、プロジェクション溶接方法に関する。
プロジェクション溶接とは、以下のような溶接方法として知られている。
一方の接合対象にプロジェクションと呼ばれる突起を設け、このプロジェクションと他方の接合対象を接触させる。そして、この接触面に、大電流を流すとともに圧力を掛けることで、プロジェクションを潰し、接合部材を接合する。これが、プロジェクション溶接の原理である。
一方、プロジェクション溶接によって製造される製品として、特許文献1の圧力センサが知られている。この圧力センサは、S15C等の炭素鋼やSUS等で構成されるメタルダイアフラムを、アルミ製のハウジング内部に備え、このメタルダイアフラムへ掛かった圧力を検出するものである。
特許文献1には、圧力センサの具体的な製造方法として以下の手順が開示されている。まず、ハウジングに設けられたプロジェクションと、S15C等の炭素鋼やSUS等で構成されるリングプレートとの接合面をプロジェクション溶接する。次に、このリングプレートの上にメタルダイアフラムを重ね、さらにメタルダイアフラムの上にS15C等の炭素鋼やSUS等で構成されるリングウェルドを重ねる。そして、リングウェルド側から、レーザ溶接を行い、リングウェルドとメタルダイアフラムとリングプレートとを溶接する。これにより、メタルダイアフラムは、リングプレートを介して、ハウジングに固定される。
なお、レーザ溶接において、溶接焦点に溶接対象が位置しない場合、溶接対象同士が十分に溶接されない場合がある。このため、リングウェルドが所定位置に位置するように、プロジェクション溶接時にプロジェクションが所定量潰れていることが望ましい。
特開2005−2213515号公報
プロジェクションが潰れる量にばらつきを発生させないには、プロジェクション溶接時に流す電流を精度良く制御することが必要である。しかし、プロジェクション溶接では、短時間で莫大な電流量を流す必要があるため、電流量を正確に制御することが難しい。
本発明は、上記点に鑑み、プロジェクションを潰す際に、潰れ量がばらつくことを抑制するプロジェクション溶接方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項に記載の発明は、突起状のプロジェクション(30c)を備えるとともに、第一治具(71)により支持された第一部材(30)の該プロジェクション(30c)と、該第一部材(30)に対向するとともに第二治具(73)により支持された第二部材(35b)とを接触させ、接触面に電流を流すとともに、該接触面に対して垂直な圧力を加圧することで、該プロジェクション(30c)を潰し、該第一部材(30)と該第二部材(35b)とを接合するプロジェクション溶接方法において、前記プロジェクション(30c)と前記第二部材(35b)とが接触した時点において、前記第一治具(71)と前記第二治具(73)との間、該第一治具(71)と該第二部材(35b)との間、該第一部材(30)と該第二治具(73)との間の少なくとも1箇所以上には所定の間隙(74)があり、前記間隙(74)は、前記プロジェクション(30c)が所定量潰れた際に、消失することを特徴とする。
このように、第一治具と第二治具との間、または、第一治具と第二部材との間、または、第一部材と第二治具との間に、間隙を設ける。この間隙は、プロジェクションが潰れるに従って、狭くなる。さらに、この間隙は、プロジェクションが所定量潰れた時点で、無くなる。間隙が無くなった時点で、第一治具と第二治具、または、第一治具と第二部材、または、第一部材と第二治具とが接触しているため、プロジェクションはこの時点以降は潰れない。すなわち、プロジェクションの潰れ量を所定量にすることができる。
請求項に記載の発明は、前記間隙(74)は、前記プロジェクション(30c)の潰れ量と等しいことを特徴とする。
これにより、間隙の幅を調整することで、プロジェクションの潰れ量を調整することができる。
請求項に記載の発明は、前記第一部材(30)と、前記第二部材(35b)とは、異種金属であることを特徴とする。
これにより、例えば、第一部材を酸化に強い金属、第二部材を軽量な金属などとすることができる。
請求項に記載の発明は、前記第一部材(30)はSUSにより構成され、前記第二部材(35b)はアルミニウムにより構成されることを特徴とする。
これにより、第一部材は腐食に強いSUSで構成され、第二部材は軽量なアルミニウムを用いることができる。
請求項に記載の発明は、前記第一部材(30)はアルミニウムにより構成され、前記第二部材(35b)はSUSにより構成されることを特徴とする。
これにより、第一部材は軽量なアルミニウムで構成され、第二部材は腐食に強いSUSを用いることができる。
請求項に記載の発明は、前記溶接方法は圧力センサ(S1)を生成する際の溶接方法であって、前記第一部材は、ハウジング(30)であり、前記第二部材は、リングプレート(35b)であり、前記リングプレート(35b)の外周には、メタルダイアフラム(34)が接合され、前記メタルダイアフラム(34)の外周にはリングウェルド(35a)が接合され、前記リングウェルド(35a)は、ケース(10)に接合され、前記メタルダイアフラム(34)と前記リングウェルド(35)および前記ケース(10)によって囲まれる部分を圧力検出室(40)として、該圧力検出室(40)内に前記センシング部(20)が配置された圧力センサ(S1)を生成する際の溶接方法であることを特徴とす
このように、リングプレートを備え、このリングプレートをハウジングの一面に接合したのち、このリングプレートの上にメタルダイアフラムおよびリングウェルドを配置し、これらを接合するようにしている。そして、ストッパーを用いてプロジェクションの潰れ量を一定とすることで、リングプレートとハウジングとの接合面を平らにでき、リングプレートとハウジングとを強固に接合できる。
そして、このようなリングプレートの上にメタルダイアフラムおよびリングウェルドを載せ、これらを接合する場合、これら各部品はそれぞれ同質の金属材料で構成されていることから、容易に溶接される。
したがって、メタルダイアフラムとハウジングとが異種金属材料によって構成されていても、これらを確実に接合できると共に、これらの間のシール性を確保することができる。
請求項に記載の発明は、前記リングプレート(35b)の厚さは、0.3mm以上に設定されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記リングプレート(35b)の厚さは1.0〜1.5mmに設定されていることを特徴とする。
以下、実施例1から実施例3を用いて、本発明を実施するための最良の形態を述べる。
〔実施例1〕
図1から図5を用いて、本発明のプロジェクション溶接を用いて生成された圧力センサについて説明する。図1に、実施例1における圧力センサS1の断面図を示すと共に、図2に図1の枠A領域の拡大図を示し、これらの図に基づいて説明する。なお、この圧力センサS1は、例えば、自動車に搭載され自動車のエアコンの冷媒配管内の冷媒圧力を検出するものに適用される。
図1に示されるように、第1のケースとしてのコネクタケース10は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)やPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の樹脂を型成形することにより作られ、本実施例1では略円柱状をなしている。この樹脂ケースとしてのコネクタケース10の一端部(図1中、下方側の端部)には、凹部11が形成されている。
この凹部11の底面には、圧力検出用のセンシング部としてのセンサ素子20が配設されている。
センサ素子20は、その表面に受圧面としてのダイアフラムを有し、このダイアフラムの表面に形成されたゲージ抵抗により、ダイアフラムが受けた圧力を電気信号に変換し、この電気信号をセンサ信号として出力する半導体ダイアフラム式のものである。
そして、センサ素子20は、ガラス等よりなる台座21に陽極接合等により一体化されており、この台座21を凹部11の底面に接着することで、センサ素子20はコネクタケース10に搭載されている。
また、コネクタケース10には、センサ素子20と外部の回路等とを電気的に接続するための複数個の金属製棒状のターミナル12が貫通している。
本実施例1では、ターミナル12は黄銅(真鍮)にメッキ処理(例えばNiメッキ)を施した材料よりなり、インサートモールドによりコネクタケース10と一体に成形されることによってコネクタケース10内にて保持されている。
各ターミナル12の一端側(図1中、下方端側)の端部は、センサ素子20の搭載領域の周囲において凹部11の底面から突出して配置されている。一方、各ターミナル12の他端側(図1中、上方端側)の端部は、コネクタケース10の他端側の開口部15内に露出している。
この凹部11内に突出する各ターミナル12の一端部とセンサ素子20とは、金やアルミニウム等のボンディングワイヤ13により結線され電気的に接続されている。
また、凹部11内にはシリコン系樹脂等からなるシール剤14が設けられており、このシール剤14によって、凹部11に突出するターミナル12の根元部とコネクタケース10との隙間が封止されている。
一方、図1において、コネクタケース10の他端部(図1中、上方側の端部)側は開口部15となっており、この開口部15は、ターミナル12の他端側を例えばワイヤハーネス等の外部配線部材(図示せず)を介して上記外部回路(車両のECU等)に電気的に接続するためのコネクタ部となっている。
つまり、開口部15内に露出する各ターミナル12の他端側は、このコネクタ部によって外部と電気的に接続が可能となっている。こうして、センサ素子20と外部との間の信号の伝達は、ボンディングワイヤ13およびターミナル12を介して行われるようになっている。
また、図1に示されるように、コネクタケース10の一端部には、第2のケースとしてのハウジング30が組み付けられている。具体的には、ハウジング30には収容凹部30aが形成されており、この収容凹部30a内にコネクタケース10の一端側が挿入されることで、コネクタケース10にハウジング30が組みつけられた構成となっている。
これにより、第1のケースとしてのコネクタケース10と第2のケースとしてのハウジング30とが一体に組み付けられてなるケーシング100が構成されており、このケーシング100内にセンサ素子20が設けられた形となっている。
このハウジング30は、例えばアルミニウム(Al)ややジュラルミン等の測定対象物と同種の軽金属材料よりなるものであり、測定対象物からの測定圧力が導入される圧力導入孔31を有する。上述したように、測定対象物としては、たとえば自動車エアコンの冷媒配管などであり、測定圧力は、その冷媒配管内の冷媒圧力などである。
さらに、コネクタケース10の先端面10aとハウジング30における収容凹部30aのうちコネクタケース10の先端面10aと対向する一面30bとの間に、図2に示されるように、薄いメタルダイアフラム34がリングウェルド(押さえ部材)35aおよびメタルダイアフラム34よりも厚肉のリングプレート35bに挟まれた状態で配置されている。これらは溶接により互いに接合されている。
メタルダイアフラム34は、例えばSUS630系等の金属で構成され、リングウェルド35aは、例えばSUS316L等の金属で構成されている。リングプレート35bは、例えばSUS316L等のSUS材や、炭素鋼で構成されるのが望ましいが、SUSとAl材あるいは鉄材とAl材のクラッド材で構成されていても良い。また、このリングプレート35bの厚さは、0.3mm以上であればよいが、1.0〜1.5mm程度であればより好ましい。
図3は、図1のB−B面における断面図である。この図3に示すように、ハウジング30の一面30bのうち、リングプレート35bが接触する部位には、リング状の突起部(プロジェクション)30cおよびストッパー30dが環状に形成されており、リングプレート35bは、この突起部30cにてハウジング30に全周抵抗溶接されるとともに、ストッパー30dに支持されることで、圧力導入孔31の一端に気密接合されたものとなっている。
そして、図1に示されるように、ハウジング30のうち収容凹部30a側の端部がコネクタケース10の一端部にかしめられることで、かしめ部36が形成され、それによって、ハウジング30とコネクタケース10とが固定され一体化されている。
こうして組み合わせられたコネクタケース10とハウジング30とにおいて、コネクタケース10の凹部11とハウジング30のダイアフラム34との間で、圧力検出室40が構成されている。
この圧力検出室40には圧力伝達媒体であり封入液であるオイル(フッ素オイル等)が充填され封入されている。すなわち、凹部11にはセンサ素子20及びワイヤ13等の電気接続部分を覆うようにオイルが充填され、ダイアフラム34により覆われて封止された形となる。
このような圧力検出室40を構成することにより、圧力導入孔31から導入された圧力は、メタルダイアフラム34、オイルを介して、圧力検出室40内のセンサ素子20、ボンディングワイヤ13、ターミナル12に印加されることになる。
また、本実施例1の圧力センサにおいては、コネクタケース10の先端面10aに、圧力検出室40の外周を囲むように、環状の溝(Oリング溝)42が形成され、この溝42内には、圧力検出室40を気密封止するためのOリング43が配設されている。
このOリング43は例えばシリコンゴム等の弾性材料よりなり、コネクタケース10とハウジング30とにより挟まれて押圧されている。こうして、メタルダイアフラム34とOリング43とにより圧力検出室40が封止され閉塞される。
次に、上記圧力センサS1の製造方法について説明する。
まず、ターミナル12がインサート成形されたコネクタケース10を用意する。シリコン系樹脂等よりなる接着剤を用いて、コネクタケース10の凹部11内へセンサ素子20を台座21を介し接着固定する。
そして、凹部11内へシール剤14を注入し、シール剤14を、凹部11の底面まで行き渡らせる。ここで、シール剤14がセンサ素子20の表面に付着しないように、注入量を調整する。
続いて、注入したシール剤14を硬化させる。そして、ワイヤボンディングを行って、各ターミナル12の一端部とセンサ素子20とをボンディングワイヤ13で結線し、電気的に接続する。
そして、センサ素子20側を上にしてコネクタケース10を配置し、コネクタケース10の上方から、ディスペンサ等によりフッ素オイル等よりなるオイルを、凹部11へ一定量注入する。
以下、図4(a)から(e)および図5(a)から(c)を用いて、リングプレート35bおよびリングウェルド35aをハウジング30に溶接固定し、溶接固定後のハウジング30とコネクタケース10とを合体させる流れを説明する。
図4(a)のように、リングプレート35bに対して、収容凹部方向から突起部方向に押圧し、リングプレート35bをハウジング30における収容凹部30a内に挿入する。このとき、突起部30cの全高がストッパー30dの全高よりも高いため、リングプレート35bは突起部30cに接触する。このとき、リングプレート35bと突起部30cとの間に電流を通電する。なお、図5(a)の時刻t0が電流の通電開始時刻である。溶接に使用する電流は、10kAから300kA程度と大電流であるため、図5(a)に示すように目標の電流値に到達する時刻がt2となり、若干の遅れ時間が発生する。一方、t0からt2の間においても、突起部30cには電流が流れているため、図5(b)の時刻t0からt2に示すように、この突起部30cの温度が上昇する。この図5(b)の温度T1とは、リングプレート35bを押圧した際に、突起部30cが潰れる最低温度である。このため、突起部30cの温度がT1以上となる時刻t1以降、図5(c)に示すように突起部30cが潰れ始める。
t2以降も、突起部30cに通電を行うと、図5(b)の時刻t3に示すように、突起部30cの温度が一定値に飽和する。さらに、図5(a)に示すように、t3以降のt4において、通電を停止する。これにより、図5(b)の時刻t4以降に示すように、突起部30cの温度低下が始まる。しかしながら、通電を停止した後(t4以降)も、突起部30cの温度がT1以上である間は、突起部30cは潰れ可能である。
図5(b)および図5(c)のt5は、図4(b)に示すように、リングプレート35bがストッパー30dに接触した時刻である。この時、図5(b)のように、t5では、突起部30cの温度はT2(T2>T1)であり、突起部30cは潰れ可能状態である。しかし、図4(b)に示すようにリングプレート35bがストッパー30dに接触しているため、図5(c)のt5以降において突起部30cは潰れない。なお、この時刻t5では、既に通電が停止されているため、ストッパー30dの温度は低く、ストッパー30dが潰れることはない。このようにストッパー30dを用いることで、リングプレート35bは、突起部30cを所定量だけ潰しながら、ハウジング30に抵抗溶接される。
この後、図4(c)のようにリングプレート35bの上にリングウェルド35aを配置する。次に、図4(d)のように、リングウェルド35aの上面側からのレーザ溶接などにより、リングウェルド35a−メタルダイアフラム34−リングプレート35bの接合を行う。このとき、メタルダイアフラム34、リングウェルド35aおよびリングプレート35bは、すべて同質金属もしくは接合可能な金属で構成されていることから、容易に接合を行うことができる。
続いて、図4(e)に示すように、メタルダイアフラム34およびリングウェルド35a等と共にハウジング30を上から水平を保ったまま、コネクタケース10に嵌合するように降ろす。そして、この状態のものを真空室に入れて真空引きを行い圧力検出室40内の余分な空気を除去する。
その後、コネクタケース10の先端面とハウジング30の一面30bとが十分接するまで押さえることによって、図2に示したメタルダイアフラム34とOリング43によってシールされた圧力検出室40が形成される。
最後に、ハウジング30の端部をコネクタケース10の一端側にかしめることにより、かしめ部36を形成する。こうして、ハウジング30とコネクタケース10とを一体化することにより、かしめ部36によるコネクタケース10とハウジング30との組み付け固定がなされる。このようにして、図1に示される圧力センサS1が完成する。
かかる圧力センサS1の基本的な圧力検出動作について述べる。
圧力センサS1は、たとえば、ハウジング30を車両におけるエアコンの冷媒配管系の適所に取り付ける。そして、該配管内の圧力がハウジング30の圧力導入孔31より圧力センサS1内に導入される。
すると、導入された圧力がメタルダイアフラム34から圧力検出室40内のオイルを介して、センサ素子20の表面すなわち受圧面に印加される。そして、印加された圧力に応じた電気信号がセンサ信号として、センサ素子20から出力される。
このセンサ信号は、センサ素子20からワイヤ13、ターミナル12を介して、上記外部回路へ伝達され、冷媒配管の冷媒圧力が検出される。このようにして、圧力センサS1における圧力検出が行われる。
以上説明したように、本実施例1の圧力センサS1は、リングプレート35bとハウジング30に設けられた突起部30cとが抵抗溶接される際において、突起部30cの潰れ量が所定量となったときに、ハウジング30に設けられたストッパー30dにリングプレート35bが接触する。これにより、突起部30cが所定量以上、潰れることを抑制することができ、突起部30cの潰れ量を所定量とすることができる。これにより、ハウジング30に対して、リングプレート35bを所定位置に配置することができるため、リングプレート35bに積層するメタルダイアフラム34およびリングウェルド35aも所定位置に配置可能である。
以下、突起部30cの潰れ量が所定量となることによる効果について述べる。第一の効果としては、リングウェルド35aが所定位置に存在するため、図4(d)のように、リングウェルド35aの上面側からのレーザ溶接を行う際に、レーザの焦点を正確に設定することができる。
また、第二の効果としては、リングプレート35bが突起部30cの他にストッパー30dによって支持されるため、リングプレート35bをハウジング30に強固に固定することができる。
〔実施例2〕
図6を用いて実施例2について説明する。この実施例2はストッパー35dが治具に備えられている点で実施例1と異なる。なお、前述の実施例1と同等の構成については、実施例1と同様の符号を付し、本実施例2における説明を省略する。
図6(a)から(d)は、リングプレート35bをハウジング30にプロジェクション溶接する流れを表す。図6(a)に示すように、ハウジング30をハウジング固定治具71に固定した状態で、リングプレート35bをハウジング30内部に挿入し、リングプレート35bを突起部30cに接触させる。
そして、図6(b)に示すように、位置決め治具72をリングプレート35bに通し、リングプレート35bの延設方向へのずれを抑制する。
次に、図6(c)に示すように、押圧治具73をハウジング30と位置決め治具72との隙間に挿入し、リングプレート35bをハウジング方向へ押圧するとともにリングプレート35dに通電する。このとき、リングプレート35dは突起部30cに接触しているため、通電可能である。突起部30cは、この図6(c)以降、通電により発熱し、押圧治具73の押圧によって潰れる。なお、図6(c)に示すように、固定治具71と押圧治具73とはクリアランス74を挟んで対向している。そして、枠Cのように、クリアランス74を挟んだ固定治具71と押圧治具73の一部がストッパー30dとなる。
図6(c)以降、さらに通電と加圧とを行うと、図6(d)のように固定治具71と押圧治具73との間にあったクリアランス74が無くなり、両治具が接触する。このため、図6(d)以降は、通電と加圧を行ったとしても、突起部30cは潰れない。
このように、治具間にクリアランス74を設け、これを用いて突起部30cを所定量だけ潰れるようにすることができる。
〔実施例3〕
図7を用いて実施例3について説明する。この実施例3は、ハウジング30のかしめ部36がストッパー機能を備える点で実施例2と異なる。なお、前述の各実施例と同等の構成については、各実施例と同様の符号を付し、本実施例3における説明を省略する。
図7(a)および(b)は、リングプレート35bをハウジング30にプロジェクション溶接する流れを表す。図7(a)に示すように、ハウジング30は固定治具71に固定され、リングプレート35bは、突起部30cに接触するとともに、位置決め治具72によってリングプレート35bの延設方向へのずれを抑制された状態となっている。さらに、図7(a)は、押圧治具73が、実施例2と同様にリングプレート35bを突起部30c方向に押圧するとともに、通電を開始した際の図である。なお、このとき、押圧治具73とハウジング30のかしめ部36間には若干のクリアランス74が存在する。そして、枠Dのように、クリアランス74を挟んだかしめ部36と押圧治具73の一部がストッパー30dとなる。
この図7(a)の状態から、さらに押圧と通電を行うと、突起部30cが潰れ、リングプレート35bがハウジング30方向へ接近する。その後、図7(b)に示すように、ハウジングのかしめ部36が、押圧治具に接触する。このため、図7(b)以降は、通電と加圧を行ったとしても、突起部30cは潰れない。
このように、実施例2のように治具間にクリアランスを設ける方法以外にも、ハウジング30のかしめ部36などの突出部分と治具とのクリアランス74を利用しても、突起部30cを所定量だけ潰れるようにすることができる。
なお、かしめ部36は、図7(b)の後工程でハウジング30にコネクタケース10などを固定した後、内側にかしめることで、ハウジング30とコネクタケース10とを固定することが可能である。
〔その他の実施例〕
前述の実施例1のストッパー30dは、突起部30cの円周内側に位置するリング状(環状)であった。しかし、ストッパー30dは、突起部30cの円周外側に位置するリングであっても良いし、図8のようにリング上の一部分だけがストッパーとなっていても良い。また、ストッパー30dは、リングプレート35bを支持することから、リング状の突起部30cと同じ中心を持つ同心円上にあることが好ましい。しかしながら、ストッパーを、突起部30cと同じ同心円上以外の場所に位置していたとしても、突起部30cが所定量以上潰れないようにする効果と、リングプレート35bを支持する効果とを奏することができる。
また、突起部30cのリングプレート側の面積と、ストッパー30dのリングプレート側の面積は、どちら一方が広くても良い。突起部側の面積が、ストッパー側の面積よりも広い場合、リングプレート35bは広い範囲で溶接される。一方、ストッパー側の面積が、突起部側の面積よりも広い場合、リングプレート35bは広い面積で支持される。これにより、リングプレート35bが安定して支持されるとともに、リングプレート35bが所定距離以下まで接近することを抑制することができる。
前述の実施例2および実施例3では、ストッパー35dが機能する時まで、すなわちクリアランス74が消失する時まで、突起部35cへの通電を行っていた。しかし、実施例1のように、ストッパー35dが機能する前、すなわちクリアランス74が消失する前に、突起部35cへの通電を終了しておき、通電終了からストッパー35dが機能するまでの間は、突起部35cが余熱で潰れるようにすれば、無駄な通電を行わずにプロジェクション溶接を行うことが可能である。
実施例1において示される圧力センサS1の断面図である。 実施例1において示される図1の枠A内の拡大図である。 実施例1において示される図1のB−B面における断面図である。 実施例1において示される各工程の拡大断面図であり、図4(a)はリングプレート35bが突起部30cに接触した状態、図4(b)はリングプレート35bがストッパー30dに接触した状態、図4(c)はリングプレート35bにメタルダイアフラム34とリングウェルド35aとを重ねた状態、図4(d)は図4(c)の状態でリングプレート35bとメタルダイアフラム34とリングウェルド35aとをレーザ溶接した状態、図4(e)は図4(d)で生成したメタルダイアフラム34が固定されたハウジング30とコネクタケース10とを重ねる前の状態である。 実施例1において示される各工程における電流値、温度、潰れ量の時系列変化を表す図であり、図5(a)は突起部30cとリングプレート35bに通電する電流値の時系列変化、図5(b)は突起部30cの温度の時系列変化、図5(c)は突起部30cの潰れ量の時系列変化である。 実施例2において示される各工程の拡大断面図であり、図6(a)はハウジング30が固定治具71に固定されるとともにリングプレート35bが突起部30cに接触した状態、図6(b)はリングプレート35bに位置決め治具72をセットした状態、図6(c)はリングプレート35bに押圧治具73を接触させた状態、図6(d)は押圧治具73が固定治具71に接触しクリアランス74が消失した状態である。 実施例3において示される各工程の拡大断面図であり、図7(a)はリングプレート35bに押圧治具73を接触させた状態、図7(b)はかしめ部36が押圧治具73に接触しクリアランス74が消失した状態である。 その他の実施例において示される図であり、図3と同一視点から、ストッパー30dが断続的に生成されている状態を表す。
符号の説明
S1 圧力センサ
10 コネクタケース
11 凹部
12 ターミナル
13 ボンディングワイヤ
14 シール剤
15 開口部
20 センサ素子
21 台座
30 ハウジング
30a 収容凹部
30b 一面
30c 突起部
30d ストッパー
31 圧力導入孔
34 メタルダイアフラム
35a リングウェルド
35b リングプレート
36 かしめ部
40 圧力検出室
42 環状の溝(Oリング溝)
43 Oリング
71 固定治具
72 位置決め治具
73 押圧治具
74 クリアランス
100 ケーシング

Claims (8)

  1. 突起状のプロジェクション(30c)を備えるとともに、第一治具(71)により支持された第一部材(30)の該プロジェクション(30c)と、該第一部材(30)に対向するとともに第二治具(73)により支持された第二部材(35b)とを接触させ、接触面に電流を流すとともに、該接触面に対して垂直な圧力を加圧することで、該プロジェクション(30c)を潰し、該第一部材(30)と該第二部材(35b)とを接合するプロジェクション溶接方法において、
    前記プロジェクション(30c)と前記第二部材(35b)とが接触した時点において、前記第一治具(71)と前記第二治具(73)との間、該第一治具(71)と該第二部材(35b)との間、該第一部材(30)と該第二治具(73)との間の少なくとも1箇所以上には所定の間隙(74)があり、
    前記間隙(74)は、前記プロジェクション(30c)が所定量潰れた際に、消失することを特徴とするプロジェクション溶接方法。
  2. 前記間隙(74)は、前記プロジェクション(30c)の潰れ量と等しいことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクション溶接方法。
  3. 前記第一部材(30)と、前記第二部材(35b)とは、異種金属であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプロジェクション溶接方法。
  4. 前記第一部材(30)はSUSにより構成され、前記第二部材(35b)はアルミニウムにより構成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のプロジェクション溶接方法。
  5. 前記第一部材(30)はアルミニウムにより構成され、前記第二部材(35b)はSUSにより構成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のプロジェクション溶接方法。
  6. 前記溶接方法は圧力センサ(S1)を生成する際の溶接方法であって、
    前記第一部材は、ハウジング(30)であり、
    前記第二部材は、リングプレート(35b)であり、
    前記リングプレート(35b)の外周には、メタルダイアフラム(34)が接合され、
    前記メタルダイアフラム(34)の外周にはリングウェルド(35a)が接合され、
    前記リングウェルド(35a)は、ケース(10)に接合され、
    前記メタルダイアフラム(34)と前記リングウェルド(35)および前記ケース(10)によって囲まれる部分を圧力検出室(40)として、該圧力検出室(40)内に前記センシング部(20)が配置された圧力センサ(S1)を生成する際の溶接方法であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のプロジェクション溶接方法。
  7. 前記リングプレート(35b)の厚さは、0.3mm以上に設定されていることを特徴とする請求項に記載のプロジェクション溶接方法。
  8. 前記リングプレート(35b)の厚さは1.0〜1.5mmに設定されていることを特徴とする請求項に記載のプロジェクション溶接方法。
JP2006109041A 2006-04-11 2006-04-11 溶接方法 Expired - Fee Related JP4747922B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006109041A JP4747922B2 (ja) 2006-04-11 2006-04-11 溶接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006109041A JP4747922B2 (ja) 2006-04-11 2006-04-11 溶接方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007275979A JP2007275979A (ja) 2007-10-25
JP4747922B2 true JP4747922B2 (ja) 2011-08-17

Family

ID=38678009

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006109041A Expired - Fee Related JP4747922B2 (ja) 2006-04-11 2006-04-11 溶接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4747922B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5730629B2 (ja) * 2011-03-22 2015-06-10 株式会社不二工機 膨張弁
JP5839825B2 (ja) * 2011-04-19 2016-01-06 日本発條株式会社 プロジェクション溶接装置、プロジェクション溶接方法、及びプロジェクション溶接構造

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0790380B2 (ja) * 1990-05-30 1995-10-04 本田技研工業株式会社 金属板材を挟んだ二金属部材の溶接結合方法
JPH06185616A (ja) * 1992-12-15 1994-07-08 Origin Electric Co Ltd ダイヤフラム式部品およびその製造方法
JPH0712546B2 (ja) * 1993-02-25 1995-02-15 矢島技研株式会社 抵抗溶接機
JP2887860B2 (ja) * 1994-07-08 1999-05-10 株式会社日立製作所 プロジェクション溶接方法
JP3279899B2 (ja) * 1995-12-28 2002-04-30 ダイハツ工業株式会社 位置決め機構付きスポット溶接用電極
JP3865961B2 (ja) * 1999-01-08 2007-01-10 オリジン電気株式会社 抵抗溶接方法及び溶接物品
JP4042330B2 (ja) * 2001-01-25 2008-02-06 松下電工株式会社 パッケージ製造法
JP2005106528A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Toyoda Mach Works Ltd 圧力センサ及びその製造方法
JP3976015B2 (ja) * 2004-02-04 2007-09-12 株式会社デンソー 圧力センサ
JP4412127B2 (ja) * 2004-09-15 2010-02-10 株式会社デンソー 圧力センサの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007275979A (ja) 2007-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4052263B2 (ja) 圧力センサ
JP3976015B2 (ja) 圧力センサ
JP4301048B2 (ja) 圧力センサおよびその製造方法
US10260979B2 (en) Pressure detection unit, pressure sensor using the same, and method of manufacturing pressure detection unit
US10260978B2 (en) Pressure detection unit and pressure sensor using the same
JP4608228B2 (ja) 圧力センサおよびその製造方法
JP4747922B2 (ja) 溶接方法
KR101297141B1 (ko) 압력 센서 및 압력 센서의 부착 구조
JP4882967B2 (ja) 圧力温度センサ
JP5929631B2 (ja) 物理量センサおよびその製造方法
JP2002098608A (ja) 圧力センサ
JP3509627B2 (ja) 圧力検出装置
JP3976014B2 (ja) 圧力センサ
JP2005207875A (ja) 圧力センサ
JP4412127B2 (ja) 圧力センサの製造方法
JP2005214780A (ja) 圧力センサ
JP4155204B2 (ja) 圧力センサ
JP2014081271A (ja) 圧力センサ
JP4254638B2 (ja) 圧力センサの製造方法
JP3835317B2 (ja) 圧力センサ
JP2005188958A (ja) 圧力センサ
JP4442399B2 (ja) 圧力センサおよびその組み付け構造
JP2005164478A (ja) 圧力センサ
JP2006023110A (ja) 圧力センサ
JP2005189072A (ja) 圧力センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080521

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100906

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100921

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20100923

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101022

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110502

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140527

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees