JP4747636B2 - 印刷データ作成装置及び印刷データ作成プログラム - Google Patents

印刷データ作成装置及び印刷データ作成プログラム Download PDF

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本発明は、被記録媒体に画像を形成する記録装置で用いられる印刷データを作成する印刷データ作成装置及び印刷データに関する。
従来、インクジェットプリンタでは、画像データに基づいて作成された印刷データを用いて、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のインクを吐出し、これらを重ね合わせることで被記録媒体にカラー画像を印刷している。しかし、単位面積あたりに吐出される各色のインク量が多すぎると、被記録媒体にインクが全て吸収されずににじみが生じるおそれがある。そのため、インクジェットプリンタ用の印刷データを作成する場合に、被記録媒体に対して単位面積あたりの打ち込むインク最大量(インク総量)を規制することが知られている。
例えば、RGB形式の256階調などの画像データを、色補正テーブルなどによってCMYK形式の256階調に変換する。そして、この256階調のCMYKデータについて、C値,M値,Y値,K値の合計値を求める。その合計値が実験等で求めた閾値より大きければ、その合計値が閾値以下になるようにCMYKデータを変更する。そして、変更後のCMYKデータを誤差拡散などの擬似階調処理でインクジェットプリンタの出力階調に変換して印刷データを作成することが知られている。
さらに、色相ができるだけ変わらないようにC値,M値,Y値の比率を変えずにインク量を制限するもの(例えば、特許文献1参照)や、暗さを出来るだけ保持するために、K値についてはインク量を制限しないもの(例えば、特許文献2参照)など、インク総量規制に関する各種技術が提案されている。なお、カラーレーザプリンタでもトナーをある一定量より乗せすぎると、被記録媒体がトナーをはじいてしまう問題が生じるため、このようなインク以外の色材を用いる記録装置であっても、上記と同様にして、インク総量規制が一般に行われている。
特許2608262号公報 特開2004−9480号公報
上記の従来技術では、C値,M値,Y値,K値の合計値が閾値を越えた場合、C値,M値,Y値,K値を各々減らしてインク総量規制を行っていた。ここで、K値よりもC値,M値,Y値を優先して減らした場合、色味(彩度)より暗さを優先することになり、逆に、C値,M値,Y値よりK値を優先して減らした場合、暗さより色味(彩度)を優先することになる。そして、色味(彩度)と暗さとのいずれを重視してインク総量を規制するかは、印刷の目的や被記録媒体の種類あるいは印刷方式などの各種条件に応じて、ユーザの好みによって決定されるべきものである。
しかしながら、従来では、ユーザが任意に画像の色味(彩度)と暗さとの優先度を指定して、印刷データのインク総量を規制することができなかった。そのため、色味(彩度)と暗さに関するユーザの好みを反映した画像を、インクジェットプリンタなどでにじみを生じることなく印刷することが困難であった。本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、画像の色味(彩度)と暗さに関するユーザの好みが反映され、かつ適切にインク総量が規制された印刷データを作成可能な印刷データ作成装置及び印刷データ作成プログラムの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の印刷データ作成装置は、被記録媒体に画像を形成する記録装置で用いられる印刷データを作成する印刷データ作成装置であって、画像における単位面積ごとに、色材の色の強度に基づいて色材総量を算出する色材総量算出手段と、前記色材総量算出手段により算出された単位面積ごとの色材総量と、前記画像を形成するのに使用可能な最大色材総量を示す色材総量規制値とに基づいて、前記単位面積ごとの色材総量を規制するか否かを判定する規制判定手段と、ユーザが彩度及び暗さの比重を入力するための比重入力手段と、前記比重入力手段から入力された前記彩度及び暗さの比重を、前記彩度及び暗さのいずれを優先して前記画像を形成すべきかを示す色材規制パラメータとして取得するパラメータ取得手段と、前記規制判定手段により規制すると判定された場合、前記色材規制パラメータに基づいて前記単位面積ごとの色材総量を調整した印刷データを作成する印刷データ作成手段とを備え、前記印刷データ作成手段は、前記色材規制パラメータが彩度を優先することを示す場合、黒色を形成する色材の量を優先的に低減して前記単位面積ごとの色材総量を調整する一方、前記色材規制パラメータが暗さを優先することを示す場合、有彩色を形成する色材の量を優先的に低減して前記単位面積ごとの色材総量を調整することを特徴とする。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成装置は、請求項に記載の発明の構成に加え、前記有彩色を形成する色材は、シアン、マゼンタ、イエローを形成する各色材であって、前記印刷データ作成手段は、シアン、マゼンタ、イエローを形成する各色材の比率が変わらないように、前記単位面積ごとの色材総量を調整することを特徴とする。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記色材規制パラメータは、前記彩度及び暗さの比重を段階的に示すものであって、前記印刷データ作成手段は、前記色材規制パラメータで示される各段階での前記彩度及び暗さの比重の各々に対応して、同一の前記画像について複数の印刷データを作成することを特徴とする。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加え、複数の被記録媒体と前記色材総量規制値との対応を表す規制値テーブルと、ユーザが前記複数の被記録媒体から任意の一を選択するための媒体選択手段と、前記媒体選択手段から選択された前記被記録媒体に対応する前記色材総量規制値を、前記規制値テーブルから取得する規制値取得手段とを備え、前記規制判定手段は、前記規制値取得手段により取得された前記色材総量規制値に基づいて、前記単位面積ごとの色材総量を規制するか否かを判定することを特徴とする。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記記録装置は、複数のインクをインクジェットヘッドから吐出して被記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であることを特徴とする。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成プログラムは、被記録媒体に画像を形成する記録装置で用いられる印刷データを作成するための印刷データ作成プログラムであって、コンピュータを、画像における単位面積ごとに、色材の色の強度に基づいて色材総量を算出する色材総量算出手段、前記色材総量算出手段により算出された単位面積ごとの色材総量と、前記画像を形成するのに使用可能な最大色材総量を示す色材総量規制値とに基づいて、前記単位面積ごとの色材総量を規制するか否かを判定する規制判定手段、ユーザが彩度及び暗さの比重を入力するための比重入力手段、前記比重入力手段から入力された前記彩度及び暗さの比重を、前記彩度及び暗さのいずれを優先して前記画像を形成すべきかを示す色材規制パラメータとして取得するパラメータ取得手段、前記規制判定手段により規制すると判定された場合、前記色材規制パラメータに基づいて前記単位面積ごとの色材総量を調整した印刷データを作成する印刷データ作成手段として機能させ、前記印刷データ作成手段は、前記色材規制パラメータが彩度を優先することを示す場合、黒色を形成する色材の量を優先的に低減して前記単位面積ごとの色材総量を調整する一方、前記色材規制パラメータが暗さを優先することを示す場合、有彩色を形成する色材の量を優先的に低減して前記単位面積ごとの色材総量を調整することを特徴とする。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成プログラムは、請求項に記載の発明の構成に加え、前記有彩色を形成する色材は、シアン、マゼンタ、イエローを形成する各色材であって、前記印刷データ作成手段は、シアン、マゼンタ、イエローを形成する各色材の比率が変わらないように、前記単位面積ごとの色材総量を調整することを特徴とする。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成プログラムは、請求項6又は7に記載の発明の構成に加え、前記色材規制パラメータは、前記彩度及び暗さの比重を段階的に示すものであって、前記印刷データ作成手段は、前記色材規制パラメータで示される各段階での前記彩度及び暗さの比重の各々に対応して、同一の前記画像について複数の印刷データを作成することを特徴とする。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成プログラムは、請求項6乃至8のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記コンピュータは、複数の被記録媒体と前記色材総量規制値との対応を表す規制値テーブルと、ユーザが前記複数の被記録媒体から任意の一を選択するための媒体選択手段とを備え、当該コンピュータを、前記媒体選択手段から選択された前記被記録媒体に対応する前記色材総量規制値を、前記規制値テーブルから取得する規制値取得手段として機能させ、前記規制判定手段は、前記規制値取得手段により取得された前記色材総量規制値に基づいて、前記単位面積ごとの色材総量を規制するか否かを判定することを特徴とする。
また、請求項10に係る発明の印刷データ作成プログラムは、請求項6乃至9のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記記録装置は、複数のインクをインクジェットヘッドから吐出して被記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であることを特徴とする。
請求項1に係る発明の印刷データ作成装置では、彩度及び暗さの比重で示す色材規制パラメータに基づいて、単位面積ごとに色材総量が規制された印刷データが作成される。よって、画像の色味(彩度)と暗さに関するユーザの好みが反映され、かつ適切に色材総量が規制された印刷データを作成することができる。
また、彩度を優先する場合は黒色色材の量を優先的に低減し、暗さを優先することを示す場合は有彩色色材の量を優先的に低減して印刷データが作成される。よって、画像の彩度と暗さとの優先度に応じて、適切に色材総量を規制することができる。
さらに、ユーザにより入力された彩度及び暗さの比重が色材規制パラメータとして取得される。よって、ユーザは彩度及び暗さのいずれを優先させるかを任意に入力することができる。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成装置では、請求項に記載の発明の効果に加え、シアン、マゼンタ、イエローを形成する各色材の比率が変わらないように色材総量が調整される。よって、シアン、マゼンタ、イエローによって形成される色相を変化させずに、適切に色材総量を規制することができる。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成装置では、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、色材規制パラメータで示される各段階での彩度及び暗さの比重の各々に対応して、同一の画像について複数の印刷データが作成される。よって、彩度及び暗さの比重が異なる複数の印刷データを目で確認して、所望の彩度及び暗さの比重を特定することができる。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成装置では、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に加え、ユーザにより選択された被記録媒体に応じた色材総量規制値で、色材総量が規制される。よって、被記録媒体の種類に応じて、適切に色材総量を規制することができる。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成装置では、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の効果に加え、記録装置はインクジェット記録装置である。よって、画像の色味(彩度)と暗さに関するユーザの好みが反映され、かつ適切にインク総量が規制された、インクジェット記録装置に好適な印刷データを作成することができる。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成プログラムでは、彩度及び暗さの比重で示す色材規制パラメータに基づいて、単位面積ごとに色材総量が規制された印刷データが作成される。よって、画像の色味(彩度)と暗さに関するユーザの好みが反映され、かつ適切に色材総量が規制された印刷データを作成することができる。
また、彩度を優先する場合は黒色色材の量を優先的に低減し、暗さを優先することを示す場合は有彩色色材の量を優先的に低減して印刷データが作成される。よって、画像の彩度と暗さとの優先度に応じて、適切に色材総量を規制することができる。
さらに、ユーザにより入力された彩度及び暗さの比重が色材規制パラメータとして取得される。よって、ユーザは彩度及び暗さのいずれを優先させるかを任意に入力することができる。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成プログラムでは、請求項に記載の発明の効果に加え、シアン、マゼンタ、イエローを形成する各色材の比率が変わらないように色材総量が調整される。よって、シアン、マゼンタ、イエローによって形成される色相を変化させずに、適切に色材総量を規制することができる。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成プログラムでは、請求項6又は7に記載の発明の効果に加え、色材規制パラメータで示される各段階での彩度及び暗さの比重の各々に対応して、同一の画像について複数の印刷データが作成される。よって、彩度及び暗さの比重が異なる複数の印刷データを目で確認して、所望の彩度及び暗さの比重を特定することができる。
また、請求項に係る発明の印刷データ作成プログラムでは、請求項6乃至8のいずれかに記載の発明の効果に加え、ユーザにより選択された被記録媒体に応じた色材総量規制値で、色材総量が規制される。よって、被記録媒体の種類に応じて、適切に色材総量を規制することができる。
また、請求項10に係る発明の印刷データ作成プログラムでは、請求項6乃至9のいずれかに記載の発明の効果に加え、記録装置はインクジェット記録装置である。よって、画像の色味(彩度)と暗さに関するユーザの好みが反映され、かつ適切にインク総量が規制された、インクジェット記録装置に好適な印刷データを作成することができる。
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る印刷システム1は、本発明の印刷データ作成装置及び印刷データ作成プログラムの一例として、画像データに基づいて印刷データを作成するパーソナルコンピュータ(PC)10と、PC10で作成された印刷データに基づいて、被印刷媒体である記録紙に印刷するインクジェット方式のプリンタ20とから構成される。なお、本発明における「彩度」は、「色味」を含む概念である。
まず、本実施の形態に係る印刷システム1の構成について説明する。図1は、印刷システム1の電気的構成を示すブロック図である。図2は、RAM13の記憶エリアの構成を示す概念図である。図3は、HDD15の記憶エリアの構成を示す概念図である。
図1に示すように、印刷システム1を構成するPC10は、PC10の制御を司るCPU11に、BIOS等のプログラムを記憶したROM12と、データを一時的に記憶するRAM13と、データの読み込みを行うCD−ROMドライブ14と、データの記憶装置であるハードディスクドライブ(HDD)15とが、バスを介して接続されている。さらに、プリンタ20とのデータ通信を行うためのインターフェイス(I/O)16と、ユーザに操作画面を表示するモニタ17と、ユーザが操作の入力を行うキーボード18やマウス19とが、バスを介してCPU11に接続されている。なお、PC10には、図示外のフロッピー(登録商標)ディスクドライブ、音声等の入出力部、各種インターフェイスなども設けられている。
なお、CD−ROMドライブ14に挿入可能なCD−ROMには、後述する印刷データ作成処理(図4)を実行するための印刷データ作成プログラムを含むプリンタドライバや、プログラムの実行時に使用される設定やデータ等が記憶されており、導入時には、CD−ROMからHDD15上のプログラム記憶エリア152や情報記憶エリア153(図3参照)にセットアップされて記憶されるようになっている。
次に、図2に示すように、PC10のRAM13には、プログラムの実行中の一時的なデータを記憶するワークエリア131と、後述の彩度・暗さパラメータPやインク総量規制値Rなどの各種変数を記憶するパラメータ記憶エリア132と、印刷対象の画像データを一時的に記憶する入力画像データ記憶エリア133と、後述するカラープロファイル,デバイスプロファイル,インク総量規制値テーブル200などの各種テーブルを記憶するテーブル記憶エリア134と、画像データに基づいて作成された印刷データを記憶する印刷データ記憶エリア135とが設けられている。さらに、RAM13には、図示外の各種記憶エリアが設けられている。
また、図3に示すように、PC10のHDD15には、PC10の動作を制御するためCPU11が実行する各種のプログラム等を記憶したオペレーティングシステム(OS)記憶エリア151と、PC10で実行されるアプリケーションやプリンタドライバなどを記憶したプログラム記憶エリア152と、プログラムの実行に必要な設定や初期値、データ等の情報を記憶した情報記憶エリア153と、複数の画像データが格納された画像データ記憶エリア154とが設けられている。さらに、HDD15には、図示外の各種記憶エリアが設けられている。
このような構成の印刷システム1において、PC10では、ユーザがアプリケーションを実行して印刷開始を指示すると、後述の印刷データ作成処理(図4)により、画像データに基づいて印刷データが作成される。そして、USB等の規格に基づく通信ケーブルによって接続されたプリンタ20に印刷データを送信される。一方、プリンタ20は、PC10から送信された印刷データに基づいて、記録紙への印刷が実行される。なお、プリンタ20は、従来のインクジェットプリンタと同様の構成であり、CMYKの4色のインクをインクジェットヘッドから吐出して、記録紙に画像を印刷するものである。
以下、本実施の形態に係る印刷システム1において、PC10で実行される処理を中心について説明する。
まず、プリンタ20で用いられる各種印刷データを作成する「印刷データ作成処理」について説明する。図4は、印刷データ作成処理を示すメインフローチャートである。図5は、パラメータ入力画面100の具体例である。なお、印刷データ作成処理(図4)は、ユーザが印刷実行をキーボード18又はマウス19を用いて指示すると、アプリケーションからプリンタドライバが起動されて、当該プリンタドライバに含まれる印刷データ作成プログラムに基づいてCPU11により実行される。なお、本処理の開始時に、HDD15の所定記憶エリアに記憶されているデバイスプロファイルなどの各種テーブルが、RAM13のテーブル記憶エリア134に読み出されて記憶される。
図4に示すように、印刷データ作成処理では、まずパラメータ入力画面100がモニタ17に表示される(S1)。図5に示すように、パラメータ入力画面100は、プリンタ20で印刷する解像度を指定するための解像度101と、被記録媒体の種類を指定するためのメディア102と、インク総量の規制に関する内容を指定するためのインク総量規制103とを入力項目として備えている。本実施の形態では、ユーザは解像度101に示された「1200」,「600」,「300」(単位はdpi)から任意の印刷解像度を選択できる。また、ユーザはメディア102に示された「光沢紙」,「マット紙」,「普通紙」から、プリンタ20での印刷に使用する記録紙を選択できる。そして、上記項目にセットした内容で印刷を実行するためのボタンであるOKボタン107と、印刷を中止するためのボタンであるキャンセルボタン108とが設けられている。
そして、インク総量規制103には、規制量入力欄104,比重入力欄105,TestPrint106が設けられている。規制量入力欄104は、ユーザがインク総量規制値(Per)を%単位で任意に調整するための項目である。なお、インク総量規制値(Per)は、本実施の形態では「200%」をデフォルト値として、インク1色を全部使って印刷する場合を「100%」とし、CMYKの4色インクを全部使って印刷する場合は「400%」とする。比重入力欄105は、ユーザが暗さと彩度との比重を任意に入力するための項目である。TestPrint106は、規制量入力欄104及び比重入力欄105でセットされた値に基づいて、プリンタ20で所定パターンのテスト印刷を実行するためのボタンである。なお、図5に示す比重入力欄105では、ユーザは暗さと彩度の比重を「−5」から「5」までの11段階で入力できる。
そして、パラメータ入力画面100において、OKボタン107が押下された場合(S3:YES)、ユーザにより指定又は入力された画像データに基づいて、通常印刷用の印刷データを作成する通常印刷用処理が実行されるが(S5)、詳細は後述する。
また、パラメータ入力画面100において、TestPrint106が押下された場合(S3:NO,S7:YES)、所定パターンのテスト用画像データに基づいて、テスト印刷用の印刷データを作成するテスト印刷用処理が実行されるが(S9)、詳細は後述する。
また、パラメータ入力画面100において、キャンセルボタン108が押下された場合(S3:NO,S7:NO,S11:YES)や、通常印刷用処理(S5)又はテスト印刷用処理(S9)が終了した場合は、印刷データ作成処理(図4)が終了する。なお、いずれのボタンも押下されない場合(S3:NO,S7:NO,S11:NO)、S1に戻る。
次に、通常印刷用処理(S5)について説明する。図6は、通常印刷用処理(S5)の詳細を示すフローチャートである。図7は、インク総量規制処理(S27)の詳細を示すフローチャートである。
図6に示すように、通常印刷用処理(S5)では、まず彩度・暗さパラメータPが取得される(S21)。S21では、パラメータ入力画面100の比重入力欄105に入力された彩度と暗さの比重が、彩度・暗さパラメータPとしてRAM13のパラメータ記憶エリア132に記憶される。
次に、印刷対象となる画像データが入力される(S23)。S23では、HDD15の画像データ記憶エリア154に格納された画像データのうちでユーザにより指定されたものが、RAM13の入力画像データ記憶エリア133に読み込まれる。なお、入力画像データ記憶エリア133に読み込まれる画像データは、図示外のインターフェイスを介して外部機器から取り込まれたものでもよいし、ユーザがキーボード18やマウス19を用いて入力したものでもよい。なお、本実施の形態では、S3で入力される画像データは、sRGB形式の256階調とする。
そして、sRGB形式の画像データが256階調のCMYKデータに変換される(S25)。S25では、テーブル記憶エリア134に記憶されている、異デバイス間で色再現を行うためのLUT(ルックアップテーブル)に基づいて、画像データの色変換が実行される。まず、sRGBのカラープロファイルにより、sRGB形式の画像データが非デバイス依存の色空間であるLb*データに変換される。そして、プリンタ20のデバイスプロファイルにより、Lb*データが256階調のCMYKデータに変換される。なお、プリンタ20のデバイスプロファイルは、一般には各デバイスの開発メーカや設計者などから提供されるが、一例として以下のように作成される。
b*をCMYKに変換するデバイスプロファイルは、全てのCMYKの組み合わせで印刷及び測色してLb*を求め、CMYKとLb*とを関連づけることで作成する。実際には、全てのCMYKの組み合わせを印刷及び測色するのではなく、複数の代表的な組み合わせ(代表点)で印刷と測色を行い、その中間値は補間によって求める。これにより、CMYKをLb*に色変換することはできるが、求めたいのはLb*をCMYKにする色変換テーブルである。そこで、Lb*をCMYKに色変換するデバイスプロファイルも、Lb*全ての組み合わせで作成するのではなく、複数の代表的な組み合わせ(代表点)で作成する。そして、各Lb*の代表点に最も近い測色値となるCMYKの組み合わせを対応付ければよい。
次に、被記録媒体に対して打ち込むインク最大量(インク総量)を規制する「インク総量規制処理」が実行される(S27)。
図7に示すように、インク総量規制処理(S27)では、まずインク総量規制値Rが取得される(S41)。S41では、パラメータ入力画面100の規制量入力欄104に入力されたインク総量規制値(Per)が取得される。そして、以下の数式によって、インク総量規制値(Per)がインク総量規制値Rに変換される。インク総量規制値Rとは、画像を構成する各画素の印刷に使用される単位面積あたりのインク総量の制限値である。
インク総量規制値R=255*インク総量規制値(Per)/100
よって、インク総量規制値(Per)が「100%」であればインク総量規制値Rは「255」となり、インク総量規制値(Per)が「400%」であればインク総量規制値Rは「1020(=255*400/100)」となる。なお、S41で取得されたインク総量規制値Rは、パラメータ記憶エリア132に記憶される。
次に、S21で取得された彩度・暗さパラメータPから重みパラメータAが算出される(S43)。重みパラメータAは、インク総量のうちでKインクの割合を示す変数であり、以下の数式で算出される。
重みパラメータA=1−(彩度・暗さパラメータP+5)/10
上記数式で算出される重みパラメータAは、彩度・暗さパラメータPを「−5」から「5」まで「1」刻みで動かすと、それに比例して「1」から「0」まで「−0.1」刻みで動くような値を示す。よって、彩度を最優先とした場合(彩度・暗さパラメータP「−5」)は重みパラメータA「1」となり、暗さを最優先とした場合(彩度・暗さパラメータP「5」)は重みパラメータA「0」となる。
次に、S25で変換されたCMYKデータのひとつの画素が順に注目されて(S45)、当該画素についてのCMYKの合計値がインク総量規制値Rよりも大きいか否かが判定される(S47)。すなわち、CMYKデータの1画素のC値,M値,Y値,K値の合計が算出され、この合計値がインク総量規制値Rと比較される。
そして、CMYKの合計値がインク総量規制値Rよりも大きい場合(S47:YES)、K値*重みパラメータA(以下、K*A)がインク総量規制値Rよりも大きいか否かが判定される(S49)。K*Aがインク総量規制値Rよりも大きい場合(S49:YES)、当該画素のK値,C値,M値,Y値は、以下のK´値,C´値,M´値,Y´値に更新される(S51)。
K´=インク総量規制値R
C´=M´=Y´=0
すなわち、K*Aがインク総量規制値Rよりも大きい場合は、Kインクの必須使用量(K*A)がインク総量規制値Rよりも大きいことを示すから、インク使用可能量の全てをK値とする一方、C値,M値,Y値を「0」として、インク使用可能量をCMYKごとに割り当てる。
一方、K*Aがインク総量規制値R以下である場合(S49:NO)、K*AとC値,M値,Y値との合計がインク総量規制値Rよりも小さいか否かが判定される(S53)。K*AとC値,M値,Y値との合計がインク総量規制値Rよりも小さい場合(S53:YES)、以下のK´値,C´値,M´値,Y´値に更新される(S55)。
C´=C
M´=M
Y´=Y
K´=インク総量規制値R−(C+M+Y)
すなわち、K*AとC値,M値,Y値との合計がインク総量規制値Rよりも小さい場合は、CMYKインクの必須使用量(K*A+C+M+Y)がインク総量規制値Rよりも小さいことを示すから、C値,M値,Y値を変化させない一方、インク使用可能量の残りの全てをK値とするようにして、インク使用可能量をCMYKごとに割り当てる。
また、K*AとC値,M値,Y値との合計がインク総量規制値Rよりも大きい場合(S53:NO)、以下のK´値,C´値,M´値,Y´値に更新される(S57)。
K´=K*A
C´=C*(インク総量規制値R−K*A)/(C+M+Y)
M´=M*(インク総量規制値R−K*A)/(C+M+Y)
Y´=Y*(インク総量規制値R−K*A)/(C+M+Y)
すなわち、K*AとC値,M値,Y値との合計がインク総量規制値R以上で、かつK*Aがインク総量規制値R以下である場合は、Kインクの必須使用量(K*A)がインク総量規制値Rよりも小さく、かつCMYKインクの必須使用量(K*A+C+M+Y)がインク総量規制値Rよりも大きいことを示す。よって、K値をその必須使用量(K*A)とする一方、C値,M値,Y値にはそれぞれの割合に応じてインク使用可能量の残りを按分するようにして、インク使用可能量をCMYKごとに割り当てる。
なお、CMYKの合計値がインク総量規制値R以下である場合(S47:NO)、現在のインク総量はインク総量規制値R以下であるから、インク総量を規制する必要がないため、次のステップ(S59)に進む。また、S51,S55,S57の実行後も、次のステップ(S59)に進む。
そして、全ての画素について上記処理を行ったか否かを判定し(S59)、未処理の画素が残っている場合は(S59:NO)、S45に戻って次の画素を特定し、当該画素について上記S47〜S59の処理が実行される。一方、全ての画素について処理が実行された場合は(S59:YES)、インク総量規制処理(図7)が終了して、通常印刷用処理(図6)に戻る。
通常印刷用処理(図6)に戻り、S27でインク総量が規制された256階調のCMYKデータが擬似階調処理により2階調のCMYKデータに変換される(S29)。なお、擬似階調処理は、256階調のCMYKデータを印刷階調に落として2値化するための処理であり、ここでは誤差拡散法による擬似階調処理が行われるものとする。これにより、プリンタ20で印刷を実行するための印刷データが作成されて、通常印刷用処理(図6)が終了して、印刷データ作成処理(図4)に戻る。なお、通常印刷用処理(図6)で作成された印刷データは、RAM13の印刷データ記憶エリア135に記憶される。
次に、テスト印刷用処理(S9)について説明する。図8は、テスト印刷用処理(S9)の詳細を示すフローチャートである。
図8に示すように、テスト印刷用処理(S9)では、まずS21と同様に、彩度・暗さパラメータPが取得される(S61)。そして、HDD15の所定記憶エリアに格納された所定パターンのテスト用画像データが、RAM13の入力画像データ記憶エリア133に読み込まれる(S63)。以下、S25〜S29と同様にして、プリンタ20でテスト印刷を実行するためのテスト印刷データが作成されて(S65〜S69)、印刷データ作成処理(図4)に戻る。
ところで、印刷データ作成処理(図4)の実行後、所定のタイミングで、RAM13の印刷データ記憶エリア135に記憶された印刷データ又はテスト印刷データが、I/O16を介してプリンタ20に送信される。そして、プリンタ20では、印刷を実行するためのプログラムがCPU(図示外)により実行されて、受信した印刷データ又はテスト印刷データが印刷バッファ(図示外)に蓄積されて、これらに基づいて記録紙に印刷が実行される。
以上、第1の実施の形態に係る印刷システム1によれば、PC10において、彩度及び暗さの比重で示す彩度・暗さパラメータPに基づいて、単位面積(1画素)ごとにインク総量が規制された印刷データが作成される。よって、画像の色味(彩度)と暗さに関するユーザの好みが反映され、かつ適切にインク総量が規制された印刷データを作成することができる。
また、彩度を優先する場合はKインクの量を優先的に低減し、暗さを優先することを示す場合はC,M,Yインクの量を優先的に低減して印刷データが作成されるので、画像の彩度と暗さとの優先度に応じて、適切にインク総量を規制することができる。そして、C,M,Y値の比率が変わらないようにインク総量が調整されるので、C,M,Yインクによって形成される色相を変化させずに、適切にインク総量を規制することができる。
また、ユーザにより入力された彩度及び暗さの比重が彩度・暗さパラメータPとして取得されるので、ユーザは彩度及び暗さのいずれを優先させるかを任意に入力することができる。そして、ユーザにより選択された被記録媒体に応じたインク総量規制値Rでインク総量が規制されるので、被記録媒体の種類に応じて適切にインク総量を規制することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る印刷システム1は、基本的に第1の実施の形態と同様であるが、図8に示すテスト印刷用処理(S9)の詳細が異なる。図9は、第2の実施の形態における、テスト印刷用処理(S9)の詳細を示すフローチャートである。以下では、第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
図9に示すように、本実施形態のテスト印刷用処理(S9)では、S63と同様に、テスト用画像データが入力される(S81)。そして、彩度・暗さパラメータPに「−5」がセットされる(S83)。そして、当該彩度・暗さパラメータP「−5」について、S65〜S69と同様にテスト印刷データが作成される(S85〜S89)。
その後、彩度・暗さパラメータPに「1」が加算されて(S91)、彩度・暗さパラメータPが「5」より大きいか否かが判定される(S93)。彩度・暗さパラメータPが「5」以下である場合(S93:NO)、S85に戻り、当該彩度・暗さパラメータPについてテスト印刷データが作成され(S85〜S89)、再び彩度・暗さパラメータPに「1」が加算される(S91)。
そして、彩度・暗さパラメータPが「5」より大きくなるまで(S93:YES)、上記処理が繰り返し実行された後、テスト印刷用処理(図10)が終了する。その結果、本実施の形態では、RAM13の印刷データ記憶エリア135に、彩度・暗さパラメータPが「−5」から「5」までの各々について、計11個のテスト印刷データが記憶されることになる。
そして、印刷データ作成処理(図4)の実行後、所定のタイミングで、印刷データ記憶エリア135に記憶された11個のテスト印刷データが、I/O16を介してプリンタ20に送信される。そして、プリンタ20では、この11個のテスト印刷データの全てについて印刷が実行される。すなわち、記録紙に対して、同一のテスト画像が彩度と暗さの比重がそれぞれ異なる11パターンで印刷されることになる。
以上、第2の実施の形態に係る印刷システム1によれば、PC10において、インク規制パラメータPで示される各段階での彩度及び暗さの比重の各々に対応して、同一のテスト画像データについて複数のテスト印刷データが作成される。そして、プリンタ20において、テスト印刷時に被記録媒体に対して、彩度と暗さの比重がそれぞれ異なる複数のテスト画像が印刷される。よって、ユーザは彩度と暗さの比重がそれぞれ異なる画像を目で確認して、その中から最も理想的な彩度と暗さの比重を特定することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る印刷システム1は、基本的に第1の実施の形態と同様であるが、図7に示すインク総量規制処理(S27)の詳細が異なる。図10は、第3の実施の形態における、インク総量規制処理(S27)の詳細を示すフローチャートである。以下では、第1の実施の形態と異なる点のみを説明する。
図10に示すように、本実施形態のインク総量規制処理(S27)では、S41〜S47と同様に、インク総量規制値Rが取得され(S101)、彩度・暗さパラメータPから重みパラメータAが算出され(S103)、CMYKデータのひとつの画素が順に注目されて(S105)、CMYKの合計値がインク総量規制値Rよりも大きいか否かが判定される(S107)。
そして、CMYKの合計値がインク総量規制値Rよりも大きい場合(S107:YES)、減らし量Hが取得される(S109)。減らし量Hは、現在のK値及びCMY値から各々減らすべきインク低減量を示す変数であり、以下の式で算出される。
減らし量H=CMYKの合計値−インク総量規制値R
すなわち、現在のCMYK値をインク総量規制値Rの範囲内とするために、K値からH*(1−A)を減らし、CMY値からH*Aを減らすことで、合計で減らし量HをCMYK値から減らす処理が、以下で実行される。
まず、減らし量H*(1−重みパラメータA)(以下、H*(1−A))がK値よりも大きいか否かが判定される(S111)。H*(1−A)がK値よりも大きい場合(S111:YES)、K値,C値,M値,Y値は、以下のK´値,C´値,M´値,Y´値に更新される(S113)。
K´=0
C´=C*インク総量規制値R/(C+M+Y)
M´=M*インク総量規制値R/(C+M+Y)
Y´=Y*インク総量規制値R/(C+M+Y)
すなわち、H*(1−A)がK値よりも大きい場合は、K値のインク低減量(H*(1−A))が現在のK値よりも大きいことを示す。よって、K値を「0」とする一方、C値,M値,Y値をそれぞれの割合に応じて減らして、インク使用可能量をCMYKごとに割り当てる。
一方、H*(1−A)がK値以下である場合(S111:NO)、減らし量H*重みパラメータA(以下、H*A)がC値,M値,Y値の合計よりも大きいか否かが判定される(S115)。H*AがC値,M値,Y値の合計よりも大きい場合(S115:YES)、以下のK´値,C´値,M´値,Y´値に更新される(S117)。
K´=インク総量規制値R
C´=M´=Y´=0
すなわち、H*(1−A)がC値,M値,Y値の合計よりも大きい場合は、C値,M値,Y値のインク低減量(H*A)が現在のC値,M値,Y値の合計よりも大きいことを示す。よって、C値,M値,Y値を「0」とする一方、インク使用可能量の全てをK値として、インク使用可能量をCMYKごとに割り当てる。
また、H*AがC値,M値,Y値の合計以下である場合(S115:NO)、以下のK´値,C´値,M´値,Y´値に更新される(S119)。
K´=K−H*(1−A)
C´=C*(インク総量規制値R−K´)/(C+M+Y)
M´=M*(インク総量規制値R−K´)/(C+M+Y)
Y´=Y*(インク総量規制値R−K´)/(C+M+Y)
すなわち、H*(1−A)がK値以下であり、かつH*AがC値,M値,Y値の合計以下である場合は、K値のインク低減量(H*(1−A))が現在のK値以下であり、かつC値,M値,Y値のインク低減量(H*A)が現在のC値,M値,Y値の合計以下であることを示す。よって、現在のK値からそのインク低減量(H*(1−A))を減らす一方、現在のC値,M値,Y値からそれぞれの割合に応じてインク低減量(H*A)を減らして、インク使用可能量をCMYKごとに割り当てる。
その後、全ての画素について上記処理を行ったか否かを判定し(S121)、未処理の画素が残っている場合は(S121:NO)、S105に戻って次の画素を特定し、当該画素について上記S107〜S121の処理が実行される。一方、全ての画素について処理が実行された場合は(S121:YES)、インク総量規制処理(図10)が終了して、通常印刷用処理(図6)に戻る。
以上、第3の実施の形態に係る印刷システム1によれば、PC10において、減らし量Hを用いてインク総量規制処理(S27)を実行するようにした。すなわち、インク総量規制処理(S27)は、第1の実施の形態のように重みパラメータAを用いた手法に限定されず、被記録媒体や印刷方式などの各種条件に応じて最適な手法を用いることで、より好適にインク総量が制限された印刷データを作成することができる。
ところで、上記第1乃至3の実施の形態において、PC10が本発明の「印刷データ作成装置」に相当し、印刷データ作成処理(図4)を実行するプリンタドライバが本発明の「印刷データ作成プログラム」に相当し、プリンタ20が本発明の「記録装置」に相当し、CMYKの各インクが本発明の「色材」に相当する。また、インク総量規制処理(図7,図10)を実行するCPU11が、本発明の「色材総量算出手段」,「規制判定手段」,「パラメータ取得手段」,「規制値取得手段」に相当し、インク総量規制値Rが本発明の「色材総量規制値」に相当し、彩度・暗さパラメータPが本発明の「色材規制パラメータ」に相当する。また、通常印刷用処理及びテスト印刷用処理(図6,図8,図9)を実行するCPU11が、本発明の「印刷データ作成手段」に相当する。また、キーボード18及びマウス19が本発明の「比重入力手段」及び「媒体選択手段」に相当し、インク総量規制値テーブル200が本発明の「規制値テーブル」に相当する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、上記実施形態では被記録媒体として記録紙に印刷するプリンタ20を例示したが、布帛やラベルなどの他の被記録媒体に印刷するプリンタであっても、本発明を適用可能である。
また、上記実施形態では、パラメータ入力画面100から入力されたインク総量規制値(Per)に基づいてインク総量規制値Rが取得されているが(図7のS41参照)、以下のようにインク総量規制値テーブル200を参照することで、インク総量規制値Rが取得されるようにしてもよい。図11は、インク総量規制値テーブル200のデータ構成図である。
すなわち、図7のS41では、パラメータ入力画面100のメディア102から選択された被記録媒体に応じて、インク総量規制値(Per)がインク総量規制値テーブル200から取得されるようにする。図11に示すように、インク総量規制値テーブル200は、複数のメディア(被記録媒体)と、それに対応するインク総量規制値(Per)とを定義したテーブルである。例えば、図5に示すパラメータ入力画面100では、メディア102で「光沢紙」が選択されているため、インク総量規制値テーブル200(図11)からインク総量規制値(Per)「150%」が取得される。この場合、インク総量規制値テーブル200から取得されたインク総量規制値(Per)に基づいて、先述と同様にしてインク総量規制値Rが算出されて、パラメータ記憶エリア132に記憶される。なお、この場合はパラメータ入力画面100に規制量入力欄104を設ける必要はない。
また、上記実施形態では、パラメータ入力画面100から入力された彩度・暗さパラメータPが取得されているが(図6のS21,図8のS61参照)、あらかじめ所定の彩度・暗さパラメータPをHDD15のプログラム記憶エリア152に記憶させておいてもよい。この場合、彩度・暗さパラメータPの取得時に(図6のS21,図8のS61)、プログラム記憶エリア152内の彩度・暗さパラメータPが読み込まれることになる。これにより、設計者やユーザはプリンタドライバ(印刷データ作成プログラム)を変更することなく、インク総量規制時の彩度及び暗さの比重を容易に設定することができる。
また、入力される画像データはsRGB形式に限定されず、CMYK形式やHSV形式などの他の色空間によるデータであってもよい。同様に、出力される印刷データは、各プリンタの記録方式に応じて、RGB形式やHSV形式などの他の色空間によるデータであってもよい。また、上記実施形態では、CMYK形式による4色のインクを使用しているが、使用するインクの色数はこれに限らず、より多くのインクを使用するものであってもよい。
また、上記実施の形態では、インクジェット方式のプリンタ20で用いられる印刷データを作成する場合を例示したが、他の記録方式のプリンタで用いられる印刷データを作成する場合も、本発明を適用可能である。例えば、トナーを用いて印刷するレーザプリンタで用いられる印刷データを作成する場合にも、上記と同様にして、画像の色味(彩度)と暗さに関するユーザの好みが反映され、かつ適切に単位あたりのトナーの総量が規制された印刷データを作成することができる。
また、第2の実施の形態では、同一のテスト画像データについて複数のテスト印刷データが作成した場合を例示したが、通常印刷用の画像データについても複数の印刷データを作成するようにしてもよい。すなわち、通常印刷用処理(S5)を図9に示すテスト印刷用処理(S9)と同様にすれば、同一の画像データについて複数の印刷データを作成することができる。
また、上記実施形態で示したパラメータ入力画面100やインク総量規制値テーブル200などは一例にすぎず、データの色空間や色材の種類、あるいは被記録媒体の種類などの各種条件に応じて、最適のものを使用すればよい。また、上記実施形態では、画像における1画素単位でインク総量を規制して印刷データを作成しているが、任意の単位面積で上記処理が実行されるようにすればよい。
本発明の印刷データ作成装置及び印刷データ作成プログラムは、記録装置で用いられる印刷データを作成するための装置などとして利用できる。
印刷システム1の電気的構成を示すブロック図である。 RAM13の記憶エリアの構成を示す概念図である。 HDD15の記憶エリアの構成を示す概念図である。 印刷データ作成処理を示すメインフローチャートである。 パラメータ入力画面100の具体例である。 通常印刷用処理(S5)の詳細を示すフローチャートである。 インク総量規制処理(S27)の詳細を示すフローチャートである。 テスト印刷用処理(S9)の詳細を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における、テスト印刷用処理(S9)の詳細を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における、インク総量規制処理(S27)の詳細を示すフローチャートである。 インク総量規制値テーブル200のデータ構成図である。
1 印刷システム
10 PC
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 CD−ROMドライブ
15 HDD
16 I/O
17 モニタ
18 キーボード
19 マウス
20 プリンタ
100 パラメータ入力画面
200 インク総量規制値テーブル

Claims (10)

  1. 被記録媒体に画像を形成する記録装置で用いられる印刷データを作成する印刷データ作成装置であって、
    画像における単位面積ごとに、色材の色の強度に基づいて色材総量を算出する色材総量算出手段と、
    前記色材総量算出手段により算出された単位面積ごとの色材総量と、前記画像を形成するのに使用可能な最大色材総量を示す色材総量規制値とに基づいて、前記単位面積ごとの色材総量を規制するか否かを判定する規制判定手段と、
    ユーザが彩度及び暗さの比重を入力するための比重入力手段と、
    前記比重入力手段から入力された前記彩度及び暗さの比重を、前記彩度及び暗さのいずれを優先して前記画像を形成すべきかを示す色材規制パラメータとして取得するパラメータ取得手段と、
    前記規制判定手段により規制すると判定された場合、前記色材規制パラメータに基づいて前記単位面積ごとの色材総量を調整した印刷データを作成する印刷データ作成手段とを備え、
    前記印刷データ作成手段は、前記色材規制パラメータが彩度を優先することを示す場合、黒色を形成する色材の量を優先的に低減して前記単位面積ごとの色材総量を調整する一方、前記色材規制パラメータが暗さを優先することを示す場合、有彩色を形成する色材の量を優先的に低減して前記単位面積ごとの色材総量を調整することを特徴とする印刷データ作成装置。
  2. 前記有彩色を形成する色材は、シアン、マゼンタ、イエローを形成する各色材であって、
    前記印刷データ作成手段は、シアン、マゼンタ、イエローを形成する各色材の比率が変わらないように、前記単位面積ごとの色材総量を調整することを特徴とする請求項に記載の印刷データ作成装置。
  3. 前記色材規制パラメータは、前記彩度及び暗さの比重を段階的に示すものであって、
    前記印刷データ作成手段は、前記色材規制パラメータで示される各段階での前記彩度及び暗さの比重の各々に対応して、同一の前記画像について複数の印刷データを作成することを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷データ作成装置。
  4. 複数の被記録媒体と前記色材総量規制値との対応を表す規制値テーブルと、
    ユーザが前記複数の被記録媒体から任意の一を選択するための媒体選択手段と、
    前記媒体選択手段から選択された前記被記録媒体に対応する前記色材総量規制値を、前記規制値テーブルから取得する規制値取得手段とを備え、
    前記規制判定手段は、前記規制値取得手段により取得された前記色材総量規制値に基づいて、前記単位面積ごとの色材総量を規制するか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の印刷データ作成装置。
  5. 前記記録装置は、複数のインクをインクジェットヘッドから吐出して被記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の印刷データ作成装置。
  6. 被記録媒体に画像を形成する記録装置で用いられる印刷データを作成するための印刷データ作成プログラムであって、コンピュータを、
    画像における単位面積ごとに、色材の色の強度に基づいて色材総量を算出する色材総量算出手段、
    前記色材総量算出手段により算出された単位面積ごとの色材総量と、前記画像を形成するのに使用可能な最大色材総量を示す色材総量規制値とに基づいて、前記単位面積ごとの色材総量を規制するか否かを判定する規制判定手段、
    ユーザが彩度及び暗さの比重を入力するための比重入力手段、
    前記比重入力手段から入力された前記彩度及び暗さの比重を、前記彩度及び暗さのいずれを優先して前記画像を形成すべきかを示す色材規制パラメータとして取得するパラメータ取得手段、
    前記規制判定手段により規制すると判定された場合、前記色材規制パラメータに基づいて前記単位面積ごとの色材総量を調整した印刷データを作成する印刷データ作成手段として機能させ、
    前記印刷データ作成手段は、前記色材規制パラメータが彩度を優先することを示す場合、黒色を形成する色材の量を優先的に低減して前記単位面積ごとの色材総量を調整する一方、前記色材規制パラメータが暗さを優先することを示す場合、有彩色を形成する色材の量を優先的に低減して前記単位面積ごとの色材総量を調整することを特徴とする印刷データ作成プログラム。
  7. 前記有彩色を形成する色材は、シアン、マゼンタ、イエローを形成する各色材であって、
    前記印刷データ作成手段は、シアン、マゼンタ、イエローを形成する各色材の比率が変わらないように、前記単位面積ごとの色材総量を調整することを特徴とする請求項に記載の印刷データ作成プログラム。
  8. 前記色材規制パラメータは、前記彩度及び暗さの比重を段階的に示すものであって、
    前記印刷データ作成手段は、前記色材規制パラメータで示される各段階での前記彩度及び暗さの比重の各々に対応して、同一の前記画像について複数の印刷データを作成することを特徴とする請求項6又は7に記載の印刷データ作成プログラム。
  9. 前記コンピュータは、
    複数の被記録媒体と前記色材総量規制値との対応を表す規制値テーブルと、
    ユーザが前記複数の被記録媒体から任意の一を選択するための媒体選択手段とを備え、
    当該コンピュータを、
    前記媒体選択手段から選択された前記被記録媒体に対応する前記色材総量規制値を、前記規制値テーブルから取得する規制値取得手段として機能させ、
    前記規制判定手段は、前記規制値取得手段により取得された前記色材総量規制値に基づいて、前記単位面積ごとの色材総量を規制するか否かを判定することを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の印刷データ作成プログラム。
  10. 前記記録装置は、複数のインクをインクジェットヘッドから吐出して被記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の印刷データ作成プログラム。
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