JP2005035012A - カラー画像形成装置、印字制御方法、コンピュータプログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】単位面積あたりのインク(トナー)量制限による色の変化を最小限に抑える。
【解決手段】規制値の値が色味が異ならないような予め設定した値以上であれば(S101)、従来通りCMYの有彩色を均等に減らし(S102)、前記値未満であれば、従来とは異なる制限方法を実行する(S103)。この制限方法としては、有彩色のインクを同割合で減少させて色味(色相)を保とうとするのではなく、周りとのバランスを重視してインク総量を減らす方法がとられる。つまり、有彩色についても、視覚的に違和感のないように、同系色をあえて残す規制方法とする。
【選択図】 図5
【解決手段】規制値の値が色味が異ならないような予め設定した値以上であれば(S101)、従来通りCMYの有彩色を均等に減らし(S102)、前記値未満であれば、従来とは異なる制限方法を実行する(S103)。この制限方法としては、有彩色のインクを同割合で減少させて色味(色相)を保とうとするのではなく、周りとのバランスを重視してインク総量を減らす方法がとられる。つまり、有彩色についても、視覚的に違和感のないように、同系色をあえて残す規制方法とする。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
印字上の制約により面積あたりのインク(トナー)量を制限する機能を有するカラー画像形成装置、印字制御方法、この印字制御方法を実行するコンピュータプログラムおよび記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像を形成するカラー画像形成装置の1つとしてのカラープリンタにおいては、印字上の制約によって面積あたりのインク(トナー)量を制限する必要がしばしば生ずる。この印字上の制約とは、例えば、インクジェットプリンタであれば、インクが紙に多く乗り過ぎると、紙が湿ってよれよれになってしまったり、裏に抜けてしまったりすることを防ぐことから生じ、レーザープリンタであれば、印字条件のなかでトナーがきちんと紙に吸着することができず、周囲に飛散してしまうことから生じる。
【0003】
一般にカラープリンタでは、色のバランスを崩さないように、プリンタの色を構成する色材をほぼ同割合で減らしてこのインク(トナー)量の制限を行うのが一般的である。ただし、無彩色であるブラックインク(トナー)に関しては、この限りではなく、これをなるべく多く残すことでほかの色材を多く減らすことが知られている。この種の技術として例えば特許文献1ないし3に開示された発明が公知である。このうち特許文献1に開示された発明は、異なる色再現範囲を有するCRT、カラープリンタ、カラーコピーなどのデバイス間においてカラー画像情報を移転する場合、出力色を予測するための色予測式を構築する色予測式作成装置に関し、より詳細には、色パッチのCMYK4色のインク(あるいはトナー)の総量が印字可能な最大量を越えている場合に、黒インクを一定のままで、シアン、マゼンタ、イエローの各インク量を減じて、各色パッチが所定のインク総量を越えないように色パッチの出力を修正するようにしたものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平09−261492号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平11−115172号公報
【0006】
【特許文献3】
特開2001−88371号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、印字上の制約によるインク制限量がかなり厳しい場合は、上記のような方法では、有彩色の色材をかなり減らさなくてはならず、そのときに、同割合で色材を減らしても、結果として色相が変化することが多く、画像上の問題となることがある。
【0008】
また、特に無彩色を含まない色材で構成されるカラープリンタ、すなわち3色でフルカラー印刷を行うように構成されているカラープリンタにおいては、さらに色材を減らす量が増え、かつ、無彩色成分で彩度の基軸をつくることができないために、色のバランスが崩れ易く、結果として色相の変化がかなり目に付く結果となる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記のような単位面積あたりの色材量の制限による色の変化を最小限に抑えることができるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、第1の手段は、少なくとも有彩色の面積当たりの色材の量を制限し、複数色の色材を使用してカラー印字を行う機能を有するカラー画像形成装置において、前記制限される面積当たりの色材の量に応じて制限する色材と、その色材の減少させる量の比率を設定し、色材の総量を規制する制御手段を備えていることを特徴とする。
【0011】
第2の手段は、第1の手段において、前記複数色の色材が有彩色のみからなることを特徴とする。
【0012】
第3の手段は、第1または第2の手段において、前記色材の量の比率は、不均一であることを特徴とする。
【0013】
第4の手段は、第1ないし第3の手段において、前記制御手段は、印字上の制約のために面積当たりの色材の量を制限する必要が生じたときに機能することを特徴とする。
【0014】
第5の手段は、第1ないし第4の手段において、前記制御手段は、印字する際の色材の量の割合によって制限する色材と割合を自動的に設定することを特徴とする。
【0015】
第6の手段は、第5の手段において、制限する色材と、その割合をユーザが選択するための選択手段を備えていることを特徴とする。
【0016】
第7の手段は、少なくとも有彩色の面積当たりの色材の量を制限し、複数色の色材を使用してカラー印字を行う印字制御方法において、規制値の値が色味が異ならないような予め設定した値以上か否かを判断する工程と、前記値以上であるときには、有彩色を均等に減らす工程と、前記予め設定した値未満のときには、前記有彩色を不均一な比率で減らす工程とを含んでいることを特徴とする。
【0017】
第8の手段は、少なくとも有彩色の面積当たりの色材の量を制限し、複数色の色材を使用してカラー印字を行う印字制御方法において、主要な色を決定する工程と、決定された主要色に用いる色材の量を多めに残す割合を決定する工程と、前記決定された割合で色材の総量を規制する工程とを含んでいることを特徴とする。
【0018】
第9の手段は、第1ないし第6の手段に係るカラー画像形成装置の各手段の機能をコンピュータで実行するための手順を備えたコンピュータプログラムを特徴とする。
【0019】
第10の手段は、第7または第8の手段に係る印字制御方法を実行するための工程をコンピュータで実行する手順を備えたコンピュータプログラムを特徴とする。
【0020】
第11の手段は、第9または第10の手段に係るコンピュータプログラムがコンピュータによって読み取られ、実行可能に記録媒体に記録されていることを特徴とする。
【0021】
なお、以下の実施形態において、前記制御手段はプリンタドライバ120あるいはプリンタ130に備えられたプログラムに対応し、更に、前記プリンタドライバ120あるいは前記プリンタ130内の色調整部121、カラーマッチング部122、K(黒)生成部131、γ変換部132、階調処理部133もプログラムにより構成されている。また、総量規制部140もプログラムからなっている。また、各工程は、前記プログラムによって処理される図5あるいは図8のフローチャートに示したステップ(手順)に対応する。前記プログラムは例えばネットワークを介してサーバから、あるいはCD−ROMなどの記録媒体からROMやHDDなどの記憶装置にダウンロードされ、CPUによって実行される。
【0022】
また、色材はここでは各色(例えばYMCK)のプリントに使用されるインクあるいはトナーに対応する。また、他の発色材料を使用する場合には、転写材表面に付着して発色する発色材料がここでいう色材に相当する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
<第1の実施形態>
図1は、カラープリンタにおける一般的なアプリケーションからの色指定と色調整の流れを示す説明図である。図示しないパーソナルコンピュータのアプリケーションを立ち上げ、アプリケーションの色指定画面から色指定する(100)と、指定された色はOS(Operation System)110へ渡され、OS110からプリンタドライバ120へと渡される。プリンタドライバ120内には、色調整部121とカラーマッチング部122が設けられ、色調整部121では、彩度調整、カラーバランス調整、コントラスト調整、といった画像全体にかかる一般的な色調整機能をユーザが使用可能な形で提供されている。この調整のあと、カラーマッチング処理部122でメーカが提供するカラーマッチングプロファイルによるカラーマッチング機能が使用される。カラーマッチング部122でカラーマッチング調整をうけた色は、プリンタ130に送られる。プリンタ130には、K生成部131、γ変換部132、階調処理部133、及びプリントエンジン134が設けられ、プリンタ130でカラーマッチングが取られた色情報は、必要であればK生成部131でK(黒)生成を行ってプリンタで使用されるインクの色に変更され、引き続き、γ変換部132および階調処理部133でプリンタに合わせたγ処理、階調処理が行われ、プリントエンジン134に渡される。
【0025】
なお、ここでは、例として、プリンタドライバ120内でカラーマッチング処理までを行い、それ以降をプリンタ130内にて行うものを示したが、カラーマッチング処理以下、階調処理までの間のどこにプリンタドライバ120とプリンタ130の境界があってもかまわない。インク総量制限(以降、総量規制という)処理は、これらの色調整のなかで、γ処理の前(ケース1)あるいは後(ケース2)に設けられた総量規制部140において行われるものである。
【0026】
ここで、総量規制部140で行われる総量規制制御について説明する。
従来では、図2に示すように、CMYK(図2では左側からこの順で並んでいる)で構成されるプリンタの場合、インク(トナー)総量が制限値を越えた場合、例えば、K(黒)はそのままにして、CMY(シアン、マゼンタ、イエロー)を同じ割合で減少させる。このことによって、ほぼ色味(色相)を保ちつつ、インク(トナー)総量を減らすことができる。
【0027】
しかしながら、このように同じ割合で色材を減らすと、かなり制限値が小さい場合(厳しい場合)、図3に示すように有彩色(CMY)のインク(トナー)がかなり減らされるが、Kはそのままで残っている。
【0028】
図3に示したような場合、階調特性で10%以下のインクは目でみてほとんど濃度が出ない場合もあり、そのように減らされたインク色の成分は色構成のひとつとして役割を果たさない。以下、この目でみて濃度を感じる部分を濃度境界THと呼ぶことにする。つまり、図3では、たとえばC(シアン)とY(イエロー)がその部分とすると、減らされた色はM(マゼンタ)成分の色味のみをもつことになる。よって、M(マゼンタ成分)の影響で色味(色相)が変化してしまう場合がありうる。この色を1つの色としてもつ画像の中に、元の色としては図3の元の色と近い図4のような色があった場合で、これが図4の結果のように規制されると、結果としては、C(シアン)成分のみが濃度境界を越えて色の構成に寄与するかたちとなり、2つの色の境界が不連続になるということが生ずる。
【0029】
そこで、本発明の実施形態では、制限値が厳しい場合には、従来のように同じ割合で制限するようにするのではなく、異なる割合で制限する制限方法に切り替えて使うようにする。例えば、同じプリンタであっても、図1の総量規制の中で、紙種や印字方法によって規制値の異なる場合には、複数の制限方法をもち、それを与えられている制限値によって切り替えて用いる。すなわち、従来から行われている第1の制限方法に加え、第2ないし第nの制限方法(ここでは、第2の制限方法をのみを示している)を設定し、図5のフローチャートに示すように、規制値の値が色味が異ならないような予め設定した値(一定の値)以上であれば(ステップS101−Yes)、従来通りCMYの有彩色を均等に減らし(ステップS102)、前記値未満であれば、第2の制限方法を実行する(ステップS103)。
【0030】
この第2の制限方法としては、従来のように有彩色のインクを同割合で減少させて色味(色相)を保とうとするのではなく、例えば、周りとのバランスを重視してインク総量を減らす方法がとられる。つまり、有彩色についても、視覚的に違和感のないように、同系色をあえて残す規制方法を行うというものである。例えば、元の色が図3、図4の場合、CMYを同率で減らすのではなく、例えば、図6あるいは図7に示すようにCをなるべく残す方向で規制を行う。これによって、この場合だと、同率で減らした場合、図3がマゼンタっぽく、図4がシアンっぽくなってしまっていたのに対して、図6、図7ともに必ずシアンCが視覚的な濃度境界THを越えて存在するため、シアンCが優勢になって、2つの色相の差があまり感じられなくなる。
【0031】
ここで、これらの減らす割合は、1色だけ同じであっても2色だけ同じであってもよい。
【0032】
また、本発明では、前記のように周りとのバランスを重視してインク総量を減らす場合、制限する色材と割合を自動的に決定する。すなわち、色を構成している中の主な色を多く残し、それ以外の色を多く減らすように自動的にインクの減少割合を決定する。また、その際に、人間の目に印象に残り易いインク色に関しては、1画面中で複数のインク色が残るようにせず、1つのインク色だけが主な色として残されるようにする。また、1画像内では主要な色が切り替わらないように、画像の最初に(あるいは一番多い色で)主な色を1回だけ決定するようにする。
【0033】
例えば、CMYKのインクで構成されるプリンタの場合、図8のフローチャートに示したように処理を行う。黄色が主な色であった場合には、ステップS201でYを残しCMを多く減少させる割合に決定する(ステップS202,S203)。また、MとYがほぼ同じ量で主なインクとなっている赤が主な色であった場合には、MとYをなるべく残し、Cを多く減少させる割合に決定する。ここで、紫(C+M)が主な色になっていたとしても、CとMは人間の目につきやすい色ととらえて、どちらか1つの色のインクだけが主に残るように減少割合を決定し(ステップS204)、その割合でインクの総量を規制する(ステップS205)。
【0034】
ここで、周りとのバランスを重視してインク総量を減らす場合に制限する色材と割合を自動的に決定する処理について説明する。
【0035】
CMY同一割合でインク量を減少させる通常の場合、CMYの減少割合は規制値から計算され、
α×(C+M+Y)≦(規制値−K)
となるαが割合として決定される。
【0036】
その際、例えば“Cが主要な色”と判定された場合、Cの減少割合を他の色よりも少なくする。すなわち、Cの減少割合βを
β<α
とし、これに伴ってMおよびYの減少割合ηを、
η>α
とする。ただし、
β×C+η×M+η×Y=α×(C+M+Y)
である。
【0037】
このCの減少割合であるβを自動的に決定する場合、例えば、主要な色の度合によって決定する。すなわち、同じ主要な色と判断された場合であっても、画像の50%以上がシアン系の色であると判断される場合と、画像の30%がシアン系の色であると判断された場合では、度合(シアンの占める割合)が異なっている。そこで、画像の30%がシアン系の色である場合に、
β=α・・・(1)
とし、前記色の割合Qが30%から増えるにしたがって、
β=α×{1−k*(Q−30)/100})・・・(2)
とする。この場合、係数kおよび基準となる前記割合(度合)30%は経験値から設定される。この減少割合βを求める式(2)は、画像全体で同一のものを用いる。これによってηも一意的に求まるので、前記式(2)のみを決定することにより、減少割合を自動的に生成することができる。
【0038】
<第2の実施形態>
前記第1の実施形態では、減少割合βを自動的に決定していたが、本実施形態では、この減少割合βを任意に決定できるようにしている。その他の各部および各制御は前述の第1の実施形態と同様なので、異なる点について説明し、重複する説明は適宜省略する。
【0039】
すなわち、図9に示すようにどの色合いをベースにして残したいかを図示しないプリンタの操作画面150からユーザに決定させる。これによりステップS204の処理を行う。この場合も、同様に前記式(2)を使用して減少割合を自動的に生成する。
【0040】
その際、主要色(残す色合い)の構成が2色である場合には、1色の部分に2色を適用する。例えば、赤(M+Y)が主要色の場合、MとYの減少割合βを、
β<α
とし、これに伴ってCの減少割合ηを
η>α
とする。ただし、
η×C+β×M+β×Y=α×(C+M+Y)
である。減少割合決定のための式の例としては、例えば30%が赤系の色である場合に、前述のように、式(1)とし、その割合が増えるにしたがって、前記式(2)を使用する。
【0041】
また、Kインクを含まないプリンタの場合、暗い部分の色相を保つのが難しい。よって、本実施形態では、最初から規制後の色をある色に傾けて、視覚的に違和感のないものをより多くの確率で得るようにする。すなわち、カラープリンタの色を構成するインクに無彩色インク(Kインク)を含まない場合には、従来の制限方法ではなく、ある色相を主に残して、結果として全体として一定の色合いに落ち着くようにしてインク総量を減らす。その際、図8のフローチャートを参照して説明したようにして制限する色材の割合を自動的に決定する。
【0042】
元々Kインク(黒−無彩色インク)のないプリンタにおいて、微妙な色相を保つのは難しいので、例えば、元々グレーの多い画像であってもトナー量を減少させるときには、シアンを大きく残すようにすることにより、画像としてシアンっぽい画像に変更してしまい、グレーのままトナー量を減少させることによる微妙な色相ずれによる違和感よりも全体として色相を変更してしまうような処理とすることもできる。
【0043】
なお、これらの実施形態では、減少割合βは自動的に設定されるように構成されているが、図9に示したプリンタの操作画面150から主要色の選択に加えて、減少割合を入力し、あるいは選択するように構成することもできる。この場合には、ステップS203での割合がユーザによって決定され、その割合で総量が規制される(ステップS205)。
【0044】
このように第1および第2の実施形態によれば、面積あたりのインク総量の規制が厳しいモードの場合にも適切な規制を切り替えて使うことによって、暗い部分の画像品質を視覚的に向上させることが可能となる。
【0045】
また、面積あたりのインク総量制限の厳しい場合に、構成インクのうち、減少させる有彩色の割合を変化させて、結果としてできる色をある一定色相に近づけることにより、色相としてでこぼこ感のない画像を得ることが可能となる.
また、規制後の色としてベースとなる色を自動的に選択して画像全体として違和感のないものを簡単に得ることが可能となる.
また、規制後の色としてベースとなる色をユーザが選択することにより、好みにあわせた規制を提供することができる。
【0046】
また、構成インクとして無彩色を含まないカラープリンタにおいても、規制方法をある一定の色相に近づける方法をとることにより、色相としてでこぼこ感のない画像を得ることが可能となる.
また、構成インクとして無彩色を含まないカラープリンタにおいても、規制後の色としてベースとなる色を自動的に選択して画像全体として違和感のないものを簡単に得ることが可能となる.
さらに、構成インクとして無彩色を含まないカラープリンタにおいても、規制後の色としてベースとなる色をユーザが選択することにより、好みにあわせた規制を提供することができる。
【0047】
なお、これらの実施形態では、インクで説明しているが、トナーを使用する場合も同様である。
【0048】
また、これらの実施形態では、カラープリンタを例示しているが、カラー画像情報を受け取り、このカラー画像情報に基づいてカラー画像を形成するデジタル複写機やファクシミリ、あるいは、これらの各機能を備えた複合機(MFP)などにも適用できることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、単位面積あたりの色材量、例えばインク(トナー)量制限による色の変化を最小限に抑えるカラー画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なアプリケーションからの色指定と色調整の流れを示す説明図である。
【図2】インク総量が制限値を越えた場合、KはそのままにしてCMYを同じ割合で減少させる例を示す図である。
【図3】KはそのままにしてCMYを同じ割合で減少させたとき、かなり制限値が小さい場合、有彩色のインクがかなり減らされる例を示す図である。
【図4】C成分のみが濃度境界を越えて色の構成に寄与し、2つの色の境界が不連続になる例を示す図である。
【図5】複数の制限方法をもち、それを与えられている制限値によって切り替える例の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】有彩色について視覚的に違和感のないように同系色をあえて残す規制方法を実施した例を示す図である。
【図7】有彩色について視覚的に違和感のないように同系色をあえて残す規制方法を実施した他の例を示す図である。
【図8】周りとのバランスを重視してインク総量を減らす場合、制限する色材と割合を自動的に決定するときの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】どの色合いをベースにして残したいかをユーザに決定させるときの選択画面を示す図である。
【符号の説明】
120 プリンタドライバ
121 色調整部
122 カラーマッチング部
130 プリンタ
131 K生成部
132 γ変換部
133 階調処理部
134 プリントエンジン
140 総量規制部
【発明の属する技術分野】
印字上の制約により面積あたりのインク(トナー)量を制限する機能を有するカラー画像形成装置、印字制御方法、この印字制御方法を実行するコンピュータプログラムおよび記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像を形成するカラー画像形成装置の1つとしてのカラープリンタにおいては、印字上の制約によって面積あたりのインク(トナー)量を制限する必要がしばしば生ずる。この印字上の制約とは、例えば、インクジェットプリンタであれば、インクが紙に多く乗り過ぎると、紙が湿ってよれよれになってしまったり、裏に抜けてしまったりすることを防ぐことから生じ、レーザープリンタであれば、印字条件のなかでトナーがきちんと紙に吸着することができず、周囲に飛散してしまうことから生じる。
【0003】
一般にカラープリンタでは、色のバランスを崩さないように、プリンタの色を構成する色材をほぼ同割合で減らしてこのインク(トナー)量の制限を行うのが一般的である。ただし、無彩色であるブラックインク(トナー)に関しては、この限りではなく、これをなるべく多く残すことでほかの色材を多く減らすことが知られている。この種の技術として例えば特許文献1ないし3に開示された発明が公知である。このうち特許文献1に開示された発明は、異なる色再現範囲を有するCRT、カラープリンタ、カラーコピーなどのデバイス間においてカラー画像情報を移転する場合、出力色を予測するための色予測式を構築する色予測式作成装置に関し、より詳細には、色パッチのCMYK4色のインク(あるいはトナー)の総量が印字可能な最大量を越えている場合に、黒インクを一定のままで、シアン、マゼンタ、イエローの各インク量を減じて、各色パッチが所定のインク総量を越えないように色パッチの出力を修正するようにしたものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平09−261492号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平11−115172号公報
【0006】
【特許文献3】
特開2001−88371号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、印字上の制約によるインク制限量がかなり厳しい場合は、上記のような方法では、有彩色の色材をかなり減らさなくてはならず、そのときに、同割合で色材を減らしても、結果として色相が変化することが多く、画像上の問題となることがある。
【0008】
また、特に無彩色を含まない色材で構成されるカラープリンタ、すなわち3色でフルカラー印刷を行うように構成されているカラープリンタにおいては、さらに色材を減らす量が増え、かつ、無彩色成分で彩度の基軸をつくることができないために、色のバランスが崩れ易く、結果として色相の変化がかなり目に付く結果となる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記のような単位面積あたりの色材量の制限による色の変化を最小限に抑えることができるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、第1の手段は、少なくとも有彩色の面積当たりの色材の量を制限し、複数色の色材を使用してカラー印字を行う機能を有するカラー画像形成装置において、前記制限される面積当たりの色材の量に応じて制限する色材と、その色材の減少させる量の比率を設定し、色材の総量を規制する制御手段を備えていることを特徴とする。
【0011】
第2の手段は、第1の手段において、前記複数色の色材が有彩色のみからなることを特徴とする。
【0012】
第3の手段は、第1または第2の手段において、前記色材の量の比率は、不均一であることを特徴とする。
【0013】
第4の手段は、第1ないし第3の手段において、前記制御手段は、印字上の制約のために面積当たりの色材の量を制限する必要が生じたときに機能することを特徴とする。
【0014】
第5の手段は、第1ないし第4の手段において、前記制御手段は、印字する際の色材の量の割合によって制限する色材と割合を自動的に設定することを特徴とする。
【0015】
第6の手段は、第5の手段において、制限する色材と、その割合をユーザが選択するための選択手段を備えていることを特徴とする。
【0016】
第7の手段は、少なくとも有彩色の面積当たりの色材の量を制限し、複数色の色材を使用してカラー印字を行う印字制御方法において、規制値の値が色味が異ならないような予め設定した値以上か否かを判断する工程と、前記値以上であるときには、有彩色を均等に減らす工程と、前記予め設定した値未満のときには、前記有彩色を不均一な比率で減らす工程とを含んでいることを特徴とする。
【0017】
第8の手段は、少なくとも有彩色の面積当たりの色材の量を制限し、複数色の色材を使用してカラー印字を行う印字制御方法において、主要な色を決定する工程と、決定された主要色に用いる色材の量を多めに残す割合を決定する工程と、前記決定された割合で色材の総量を規制する工程とを含んでいることを特徴とする。
【0018】
第9の手段は、第1ないし第6の手段に係るカラー画像形成装置の各手段の機能をコンピュータで実行するための手順を備えたコンピュータプログラムを特徴とする。
【0019】
第10の手段は、第7または第8の手段に係る印字制御方法を実行するための工程をコンピュータで実行する手順を備えたコンピュータプログラムを特徴とする。
【0020】
第11の手段は、第9または第10の手段に係るコンピュータプログラムがコンピュータによって読み取られ、実行可能に記録媒体に記録されていることを特徴とする。
【0021】
なお、以下の実施形態において、前記制御手段はプリンタドライバ120あるいはプリンタ130に備えられたプログラムに対応し、更に、前記プリンタドライバ120あるいは前記プリンタ130内の色調整部121、カラーマッチング部122、K(黒)生成部131、γ変換部132、階調処理部133もプログラムにより構成されている。また、総量規制部140もプログラムからなっている。また、各工程は、前記プログラムによって処理される図5あるいは図8のフローチャートに示したステップ(手順)に対応する。前記プログラムは例えばネットワークを介してサーバから、あるいはCD−ROMなどの記録媒体からROMやHDDなどの記憶装置にダウンロードされ、CPUによって実行される。
【0022】
また、色材はここでは各色(例えばYMCK)のプリントに使用されるインクあるいはトナーに対応する。また、他の発色材料を使用する場合には、転写材表面に付着して発色する発色材料がここでいう色材に相当する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
<第1の実施形態>
図1は、カラープリンタにおける一般的なアプリケーションからの色指定と色調整の流れを示す説明図である。図示しないパーソナルコンピュータのアプリケーションを立ち上げ、アプリケーションの色指定画面から色指定する(100)と、指定された色はOS(Operation System)110へ渡され、OS110からプリンタドライバ120へと渡される。プリンタドライバ120内には、色調整部121とカラーマッチング部122が設けられ、色調整部121では、彩度調整、カラーバランス調整、コントラスト調整、といった画像全体にかかる一般的な色調整機能をユーザが使用可能な形で提供されている。この調整のあと、カラーマッチング処理部122でメーカが提供するカラーマッチングプロファイルによるカラーマッチング機能が使用される。カラーマッチング部122でカラーマッチング調整をうけた色は、プリンタ130に送られる。プリンタ130には、K生成部131、γ変換部132、階調処理部133、及びプリントエンジン134が設けられ、プリンタ130でカラーマッチングが取られた色情報は、必要であればK生成部131でK(黒)生成を行ってプリンタで使用されるインクの色に変更され、引き続き、γ変換部132および階調処理部133でプリンタに合わせたγ処理、階調処理が行われ、プリントエンジン134に渡される。
【0025】
なお、ここでは、例として、プリンタドライバ120内でカラーマッチング処理までを行い、それ以降をプリンタ130内にて行うものを示したが、カラーマッチング処理以下、階調処理までの間のどこにプリンタドライバ120とプリンタ130の境界があってもかまわない。インク総量制限(以降、総量規制という)処理は、これらの色調整のなかで、γ処理の前(ケース1)あるいは後(ケース2)に設けられた総量規制部140において行われるものである。
【0026】
ここで、総量規制部140で行われる総量規制制御について説明する。
従来では、図2に示すように、CMYK(図2では左側からこの順で並んでいる)で構成されるプリンタの場合、インク(トナー)総量が制限値を越えた場合、例えば、K(黒)はそのままにして、CMY(シアン、マゼンタ、イエロー)を同じ割合で減少させる。このことによって、ほぼ色味(色相)を保ちつつ、インク(トナー)総量を減らすことができる。
【0027】
しかしながら、このように同じ割合で色材を減らすと、かなり制限値が小さい場合(厳しい場合)、図3に示すように有彩色(CMY)のインク(トナー)がかなり減らされるが、Kはそのままで残っている。
【0028】
図3に示したような場合、階調特性で10%以下のインクは目でみてほとんど濃度が出ない場合もあり、そのように減らされたインク色の成分は色構成のひとつとして役割を果たさない。以下、この目でみて濃度を感じる部分を濃度境界THと呼ぶことにする。つまり、図3では、たとえばC(シアン)とY(イエロー)がその部分とすると、減らされた色はM(マゼンタ)成分の色味のみをもつことになる。よって、M(マゼンタ成分)の影響で色味(色相)が変化してしまう場合がありうる。この色を1つの色としてもつ画像の中に、元の色としては図3の元の色と近い図4のような色があった場合で、これが図4の結果のように規制されると、結果としては、C(シアン)成分のみが濃度境界を越えて色の構成に寄与するかたちとなり、2つの色の境界が不連続になるということが生ずる。
【0029】
そこで、本発明の実施形態では、制限値が厳しい場合には、従来のように同じ割合で制限するようにするのではなく、異なる割合で制限する制限方法に切り替えて使うようにする。例えば、同じプリンタであっても、図1の総量規制の中で、紙種や印字方法によって規制値の異なる場合には、複数の制限方法をもち、それを与えられている制限値によって切り替えて用いる。すなわち、従来から行われている第1の制限方法に加え、第2ないし第nの制限方法(ここでは、第2の制限方法をのみを示している)を設定し、図5のフローチャートに示すように、規制値の値が色味が異ならないような予め設定した値(一定の値)以上であれば(ステップS101−Yes)、従来通りCMYの有彩色を均等に減らし(ステップS102)、前記値未満であれば、第2の制限方法を実行する(ステップS103)。
【0030】
この第2の制限方法としては、従来のように有彩色のインクを同割合で減少させて色味(色相)を保とうとするのではなく、例えば、周りとのバランスを重視してインク総量を減らす方法がとられる。つまり、有彩色についても、視覚的に違和感のないように、同系色をあえて残す規制方法を行うというものである。例えば、元の色が図3、図4の場合、CMYを同率で減らすのではなく、例えば、図6あるいは図7に示すようにCをなるべく残す方向で規制を行う。これによって、この場合だと、同率で減らした場合、図3がマゼンタっぽく、図4がシアンっぽくなってしまっていたのに対して、図6、図7ともに必ずシアンCが視覚的な濃度境界THを越えて存在するため、シアンCが優勢になって、2つの色相の差があまり感じられなくなる。
【0031】
ここで、これらの減らす割合は、1色だけ同じであっても2色だけ同じであってもよい。
【0032】
また、本発明では、前記のように周りとのバランスを重視してインク総量を減らす場合、制限する色材と割合を自動的に決定する。すなわち、色を構成している中の主な色を多く残し、それ以外の色を多く減らすように自動的にインクの減少割合を決定する。また、その際に、人間の目に印象に残り易いインク色に関しては、1画面中で複数のインク色が残るようにせず、1つのインク色だけが主な色として残されるようにする。また、1画像内では主要な色が切り替わらないように、画像の最初に(あるいは一番多い色で)主な色を1回だけ決定するようにする。
【0033】
例えば、CMYKのインクで構成されるプリンタの場合、図8のフローチャートに示したように処理を行う。黄色が主な色であった場合には、ステップS201でYを残しCMを多く減少させる割合に決定する(ステップS202,S203)。また、MとYがほぼ同じ量で主なインクとなっている赤が主な色であった場合には、MとYをなるべく残し、Cを多く減少させる割合に決定する。ここで、紫(C+M)が主な色になっていたとしても、CとMは人間の目につきやすい色ととらえて、どちらか1つの色のインクだけが主に残るように減少割合を決定し(ステップS204)、その割合でインクの総量を規制する(ステップS205)。
【0034】
ここで、周りとのバランスを重視してインク総量を減らす場合に制限する色材と割合を自動的に決定する処理について説明する。
【0035】
CMY同一割合でインク量を減少させる通常の場合、CMYの減少割合は規制値から計算され、
α×(C+M+Y)≦(規制値−K)
となるαが割合として決定される。
【0036】
その際、例えば“Cが主要な色”と判定された場合、Cの減少割合を他の色よりも少なくする。すなわち、Cの減少割合βを
β<α
とし、これに伴ってMおよびYの減少割合ηを、
η>α
とする。ただし、
β×C+η×M+η×Y=α×(C+M+Y)
である。
【0037】
このCの減少割合であるβを自動的に決定する場合、例えば、主要な色の度合によって決定する。すなわち、同じ主要な色と判断された場合であっても、画像の50%以上がシアン系の色であると判断される場合と、画像の30%がシアン系の色であると判断された場合では、度合(シアンの占める割合)が異なっている。そこで、画像の30%がシアン系の色である場合に、
β=α・・・(1)
とし、前記色の割合Qが30%から増えるにしたがって、
β=α×{1−k*(Q−30)/100})・・・(2)
とする。この場合、係数kおよび基準となる前記割合(度合)30%は経験値から設定される。この減少割合βを求める式(2)は、画像全体で同一のものを用いる。これによってηも一意的に求まるので、前記式(2)のみを決定することにより、減少割合を自動的に生成することができる。
【0038】
<第2の実施形態>
前記第1の実施形態では、減少割合βを自動的に決定していたが、本実施形態では、この減少割合βを任意に決定できるようにしている。その他の各部および各制御は前述の第1の実施形態と同様なので、異なる点について説明し、重複する説明は適宜省略する。
【0039】
すなわち、図9に示すようにどの色合いをベースにして残したいかを図示しないプリンタの操作画面150からユーザに決定させる。これによりステップS204の処理を行う。この場合も、同様に前記式(2)を使用して減少割合を自動的に生成する。
【0040】
その際、主要色(残す色合い)の構成が2色である場合には、1色の部分に2色を適用する。例えば、赤(M+Y)が主要色の場合、MとYの減少割合βを、
β<α
とし、これに伴ってCの減少割合ηを
η>α
とする。ただし、
η×C+β×M+β×Y=α×(C+M+Y)
である。減少割合決定のための式の例としては、例えば30%が赤系の色である場合に、前述のように、式(1)とし、その割合が増えるにしたがって、前記式(2)を使用する。
【0041】
また、Kインクを含まないプリンタの場合、暗い部分の色相を保つのが難しい。よって、本実施形態では、最初から規制後の色をある色に傾けて、視覚的に違和感のないものをより多くの確率で得るようにする。すなわち、カラープリンタの色を構成するインクに無彩色インク(Kインク)を含まない場合には、従来の制限方法ではなく、ある色相を主に残して、結果として全体として一定の色合いに落ち着くようにしてインク総量を減らす。その際、図8のフローチャートを参照して説明したようにして制限する色材の割合を自動的に決定する。
【0042】
元々Kインク(黒−無彩色インク)のないプリンタにおいて、微妙な色相を保つのは難しいので、例えば、元々グレーの多い画像であってもトナー量を減少させるときには、シアンを大きく残すようにすることにより、画像としてシアンっぽい画像に変更してしまい、グレーのままトナー量を減少させることによる微妙な色相ずれによる違和感よりも全体として色相を変更してしまうような処理とすることもできる。
【0043】
なお、これらの実施形態では、減少割合βは自動的に設定されるように構成されているが、図9に示したプリンタの操作画面150から主要色の選択に加えて、減少割合を入力し、あるいは選択するように構成することもできる。この場合には、ステップS203での割合がユーザによって決定され、その割合で総量が規制される(ステップS205)。
【0044】
このように第1および第2の実施形態によれば、面積あたりのインク総量の規制が厳しいモードの場合にも適切な規制を切り替えて使うことによって、暗い部分の画像品質を視覚的に向上させることが可能となる。
【0045】
また、面積あたりのインク総量制限の厳しい場合に、構成インクのうち、減少させる有彩色の割合を変化させて、結果としてできる色をある一定色相に近づけることにより、色相としてでこぼこ感のない画像を得ることが可能となる.
また、規制後の色としてベースとなる色を自動的に選択して画像全体として違和感のないものを簡単に得ることが可能となる.
また、規制後の色としてベースとなる色をユーザが選択することにより、好みにあわせた規制を提供することができる。
【0046】
また、構成インクとして無彩色を含まないカラープリンタにおいても、規制方法をある一定の色相に近づける方法をとることにより、色相としてでこぼこ感のない画像を得ることが可能となる.
また、構成インクとして無彩色を含まないカラープリンタにおいても、規制後の色としてベースとなる色を自動的に選択して画像全体として違和感のないものを簡単に得ることが可能となる.
さらに、構成インクとして無彩色を含まないカラープリンタにおいても、規制後の色としてベースとなる色をユーザが選択することにより、好みにあわせた規制を提供することができる。
【0047】
なお、これらの実施形態では、インクで説明しているが、トナーを使用する場合も同様である。
【0048】
また、これらの実施形態では、カラープリンタを例示しているが、カラー画像情報を受け取り、このカラー画像情報に基づいてカラー画像を形成するデジタル複写機やファクシミリ、あるいは、これらの各機能を備えた複合機(MFP)などにも適用できることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、単位面積あたりの色材量、例えばインク(トナー)量制限による色の変化を最小限に抑えるカラー画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なアプリケーションからの色指定と色調整の流れを示す説明図である。
【図2】インク総量が制限値を越えた場合、KはそのままにしてCMYを同じ割合で減少させる例を示す図である。
【図3】KはそのままにしてCMYを同じ割合で減少させたとき、かなり制限値が小さい場合、有彩色のインクがかなり減らされる例を示す図である。
【図4】C成分のみが濃度境界を越えて色の構成に寄与し、2つの色の境界が不連続になる例を示す図である。
【図5】複数の制限方法をもち、それを与えられている制限値によって切り替える例の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】有彩色について視覚的に違和感のないように同系色をあえて残す規制方法を実施した例を示す図である。
【図7】有彩色について視覚的に違和感のないように同系色をあえて残す規制方法を実施した他の例を示す図である。
【図8】周りとのバランスを重視してインク総量を減らす場合、制限する色材と割合を自動的に決定するときの処理手順を示すフローチャートである。
【図9】どの色合いをベースにして残したいかをユーザに決定させるときの選択画面を示す図である。
【符号の説明】
120 プリンタドライバ
121 色調整部
122 カラーマッチング部
130 プリンタ
131 K生成部
132 γ変換部
133 階調処理部
134 プリントエンジン
140 総量規制部
Claims (11)
- 少なくとも有彩色の面積当たりの色材の量を制限し、複数色の色材を使用してカラー印字を行う機能を有するカラー画像形成装置において、
前記制限される面積当たりの色材の量に応じて制限する色材と、その色材の減少させる量の比率を設定し、色材の総量を規制する制御手段を備えていることを特徴とするカラー画像形成装置。 - 前記複数色の色材が有彩色のみからなることを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
- 前記色材の量の比率は、不均一であることを特徴とする請求項1または2記載のカラー画像形成装置。
- 前記制御手段は、印字上の制約のために面積当たりの色材の量を制限する必要が生じたときに機能することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のカラー画像形成装置。
- 前記制御手段は、印字する際の色材の量の割合によって制限する色材と割合を自動的に設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のカラー画像形成装置。
- 制限する色材と、その割合をユーザが選択するための選択手段を備えていることを特徴とする請求項5記載のカラー画像形成装置。
- 少なくとも有彩色の面積当たりの色材の量を制限し、複数色の色材を使用してカラー印字を行う印字制御方法において、
規制値の値が色味が異ならないような予め設定した値以上か否かを判断する工程と、
前記値以上であるときには、有彩色を均等に減らす工程と、
前記予め設定した値未満のときには、前記有彩色を不均一な比率で減らす工程と、
を含んでいることを特徴とする印字制御方法。 - 少なくとも有彩色の面積当たりの色材の量を制限し、複数色の色材を使用してカラー印字を行う印字制御方法において、
主要な色を決定する工程と、
決定された主要色に用いる色材の量を多めに残す割合を決定する工程と、
前記決定された割合で色材の総量を規制する工程と、
を含んでいることを特徴とする印字制御方法。 - 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のカラー画像形成装置の各手段の機能をコンピュータで実行するための手順を備えていることを特徴とするコンピュータプログラム。
- 前記請求項7または8の印字制御方法を実行するための工程をコンピュータで実行するための手順を備えていることを特徴とするコンピュータプログラム。
- 請求項9または10記載のコンピュータプログラムがコンピュータによって読み取られ、実行可能に記録された記録媒体。
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