JP2012223903A - ルックアップテーブルの作成方法、印刷装置および印刷方法 - Google Patents

ルックアップテーブルの作成方法、印刷装置および印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カラーインクと特殊光沢インクとを用いて印刷を行う印刷装置で使用するLUTの作成負荷を低減する。
【解決手段】カラーインクと特殊光沢インクとを用いて印刷媒体に印刷を行う印刷装置の製造方法は、まず、印刷媒体の性質に応じて、特殊光沢インクの出力値を決定する。次に、印刷媒体の性質に応じて、特殊光沢インクとカラーインクとを合わせたデューティー制限値を決定する。次に、少なくともカラーインクの出力値が定められた既存のLUTである第2のLUTを用意し、第2のLUTを使用する際の特殊光沢インクの出力値と、決定した特殊光沢インクの出力値との乖離と、第2のLUTを使用する際のデューティー制限値と、決定したデューティー制限値との乖離とに応じて、第1のLUTのカラーインクの出力値を決定して、第1のLUTを作成する。次に、メモリを備えた印刷装置を用意し、作成した第1のLUTをメモリに記録する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ルックアップテーブルを用いた色変換技術に関する。
カラーインクに加えて、特殊光沢インクを用いることで、印刷物に特殊光沢を発現させるインクジェット式のプリンターが知られている。特殊光沢インクとは、例えば、金属光沢感を発現する金属顔料を含有するメタリックインクや、真珠光沢に類似した光沢感を発現する顔料を含有したインクをいう。
プリンターでは、一般的に、入力値と出力値との対応関係を記述したルックアップテーブル(以下、LUTともいう)を用いて、入力した画像データを入力デバイスの色空間(例えばRGB)からプリンターのインクの色空間(例えばCMYK)に色変換して、印刷データを生成する。上述の特殊光沢インクを用いるプリンターにおいては、特殊光沢インクの使用に適したLUTが使用される(例えば、下記特許文献1)。
ここで、特殊光沢インクは、印刷媒体の種類によって、特殊光沢を好適に発現させるために使用すべきインクの量が異なる。また、カラーインクについても、印刷媒体ごとにインクを吸収できる許容量が異なる。このため、新たな印刷媒体を開発するたびに、LUTを新たに作成する必要があった。しかしながら、LUTを新たに作成することは、非常に手間のかかる作業であった。
特開2010−52225号公報
上述の問題の少なくとも一部を踏まえ、本発明が解決しようとする課題は、カラーインクと特殊光沢インクとを用いて印刷を行う印刷装置で使用するLUTの作成負荷を低減することである。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]第1のルックアップテーブルを用いた色変換を行って、カラーインクの出力値を決定し、該カラーインクと特殊光沢インクとを用いて印刷媒体に印刷を行う印刷装置の製造方法であって、
前記印刷媒体の性質に応じて、前記特殊光沢インクの出力値を決定する第1の工程と、
前記印刷媒体の性質に応じて、前記特殊光沢インクと前記カラーインクとを合わせたデューティー制限値を決定する第2の工程と、
前記カラーインクの出力値が定められた印刷用の既存のルックアップテーブルである第2のルックアップテーブルを用意する第3の工程と、
前記第2のルックアップテーブルを使用する際の前記特殊光沢インクの出力値と、前記決定した特殊光沢インクの出力値との乖離と、前記第2のルックアップテーブルを使用する際のデューティー制限値と、前記決定したデューティー制限値との乖離とに応じて、前記第2のルックアップテーブルのカラーインクの出力値を利用して、前記第1のルックアップテーブルの前記カラーインクの出力値を決定して、該第1のルックアップテーブルを作成する第4の工程と、
メモリを備えた前記印刷装置を用意する第5の工程と、
前記作成した第1のルックアップテーブルを前記メモリに記録する第6の工程と
を備えた印刷装置の製造方法。
かかる印刷装置の製造方法によれば、印刷媒体の性質に応じて、第1のルックアップテーブルの特殊光沢インクの出力値と、特殊光沢インクおよびカラーインクデューティー制限値を先に決定する。そして、第1および第2のルックアップテーブルに係る特殊光沢インクの出力値と、デューティー制限値との違いに着目し、第2のルックアップテーブルのカラーインクの出力値を利用して、第1のルックアップテーブルを作成することができる。したがって、カラーインクと特殊光沢インクとを用いて印刷を行う印刷装置で使用するLUTの作成負荷を低減することができる。
[適用例2]適用例1記載の印刷装置の製造方法であって、前記第2のルックアップテーブルは1つであり、前記第2のルックアップテーブルを使用する際の、前記特殊光沢インクの出力値から、前記決定した特殊光沢インクの出力値を引いた差分値を第1の差分値とし、前記第2のルックアップテーブルを使用する際のデューティー制限値から、前記決定したデューティー制限値を引いた差分値を第2の差分値としたとき、前記第4の工程において、前記第2の差分値が前記第1の差分値よりも大きい場合には、前記第2のルックアップテーブルにおける前記カラーインクの出力値の各々を、前記決定した特殊光沢インクの出力値と前記第1のルックアップテーブルにおける前記カラーインクの出力値との合計が、前記決定したデューティー制限値の範囲内に収まるように一定の割合で減じて、前記第1のルックアップテーブルの前記カラーインクの出力値を決定する印刷装置の製造方法。
かかる印刷装置の製造方法によれば、第2のルックアップテーブルのカラーインクの出力値をそのまま第1のルックアップテーブルの出力値に用いると、デューティー制限値を超えてしまう場合に、第2のルックアップテーブルにおけるカラーインクの出力値の各々を一定の割合で減じて、第1のルックアップテーブルの出力値に用いる。したがって、第2のルックアップテーブルのカラーインクの出力値の色特性をある程度維持したかたちで利用して、第1のルックアップテーブルを容易に作成することができる。
[適用例3]適用例1または適用例2記載の印刷装置の製造方法であって、前記第2のルックアップテーブルは1つであり、前記第2のルックアップテーブルを使用する際の、前記特殊光沢インクの出力値から、前記決定した特殊光沢インクの出力値を引いた差分値を第1の差分値とし、前記第2のルックアップテーブルを使用する際のデューティー制限値から、前記決定したデューティー制限値を引いた差分値を第2の差分値としたとき、前記第4の工程において、前記第2の差分値が前記第1の差分値以下の場合には、前記第2のルックアップテーブルにおける前記カラーインクの出力値を、前記第1のルックアップテーブルの前記カラーインクの出力値として決定する印刷装置の製造方法。
かかる印刷装置の製造方法によれば、第2のルックアップテーブルのカラーインクの出力値をそのまま第1のルックアップテーブルの出力値に用いても、デューティー制限値を超えない場合に、第2のルックアップテーブルのカラーインクの出力値をそのまま第1のルックアップテーブルの出力値に用いる。したがって、第2のルックアップテーブルのカラーインクの出力値の色特性を一切崩すことなく、そのまま利用して、第1のルックアップテーブルを容易に作成することができる。
[適用例4]適用例1記載の印刷装置の製造方法であって、前記第2のルックアップテーブルは、前記決定したデューティー制限値と同一のデューティー制限値を前提に作成された複数のルックアップテーブルであり、前記第4の工程において、前記決定した特殊光沢インクの出力値と、前記複数のルックアップテーブルを用いる際の、前記特殊光沢インクの出力値の各々との関係に基づいて、該複数のルックアップテーブルの各々における対応する前記カラーインクの出力値から補間して、前記第1のルックアップテーブルの前記カラーインクの出力値を決定する印刷装置の製造方法。
かかる印刷装置の製造方法によれば、第2のルックアップテーブルのカラーインクの出力値の色特性をある程度維持したかたちで利用して、第1のルックアップテーブルを容易に作成することができる。しかも、複数の既存のルックアップテーブルから補間によって、第1のルックアップテーブルのカラーインクの出力値を決定するので、各格子点が有する色階調の連続性がくずれにくい。
[適用例5]適用例1ないし適用例4のいずれか記載の印刷装置の製造方法であって、前記第1の工程は、前記特殊光沢インクのみを用いて、該特殊光沢インクの階調を変化させつつ、前記印刷媒体に印刷を行った複数のパッチを用意する工程と、該複数のパッチの各々について明度を測定する工程と、前記明度が最も大きくなった前記パッチの前記特殊光沢インクの出力値を、前記印刷媒体の性質に応じた特殊光沢インクの出力値として決定する工程とを備えた印刷装置の製造方法。
かかる印刷装置の製造方法によれば、特殊光沢を好適に発現させる特殊光沢インクの出力値を決定することができる。
[適用例6]適用例1ないし適用例5のいずれか記載の印刷装置の製造方法であって、前記第1のルックアップテーブルは、前記印刷装置に依存する表色系と、前記印刷装置における前記カラーインクの出力値とを少なくとも対応付けたルックアップテーブルであり、更に、前記作成した第1のルックアップテーブルの各格子点の出力値を用いて、前記印刷装置によって印刷を行って、複数のカラーパッチを作成し、前記複数のカラーパッチを測色して、該複数のカラーパッチの色彩を前記印刷装置に依存しない表色系で表した色彩値を取得し、該色彩値と、前記印刷装置に依存する表色系との関係を対応付けたICCプロファイルを作成する第7の工程と、前記作成したICCプロファイルを前記メモリに記録する第8の工程とを備えた印刷装置の製造方法。
かかる製造方法で製造した印刷装置によれば、作成したICCプロファイルと第1のルックアップテーブルとを用いて、印刷装置の色再現特性に応じた好適な色変換処理を行うことができる。
また、本発明は、上述した印刷装置の製造方法のほかに、適用例7の印刷装置、適用例8の印刷方法、ルックアップテーブルの作成方法などとしても実現することができる。
[適用例7]カラーインクと特殊光沢インクとを用いて印刷媒体に印刷を行う印刷装置であって、所定の表色系の入力値と、前記カラーインクの出力値とが対応付けられた第1のルックアップテーブルを記録した記憶部と、前記印刷装置に入力された画像データに基づき、前記第1のルックアップテーブルを用いて色変換を行って、前記カラーインクの出力値を決定する色変換部と、前記決定したカラーインクの出力値と、前記特殊光沢インクの所定の出力値とに基づいて、前記カラーインクと前記特殊光沢インクとを用いて前記印刷媒体に印刷を行う印刷部とを備え、前記第1のルックアップテーブルは、前記印刷媒体の性質に応じて、前記特殊光沢インクの所定の出力値を決定する第1の工程と、前記印刷媒体の性質に応じて、前記特殊光沢インクと前記カラーインクとを合わせたデューティー制限値を決定する第2の工程と、少なくとも前記カラーインクの出力値が定められた印刷用の既存のルックアップテーブルである第2のルックアップテーブルを用意する第3の工程と、前記第2のルックアップテーブルを使用する際の、前記特殊光沢インクの出力値と、前記決定した特殊光沢インクの出力値との乖離と、前記第2のルックアップテーブルを使用する際のデューティー制限値と、前記決定したデューティー制限値との乖離とに応じて、前記第2のルックアップテーブルのカラーインクの出力値を利用して、前記第1のルックアップテーブルの前記カラーインクの出力値を決定して、該第1のルックアップテーブルを作成する第4の工程とを含んで作成されたルックアップテーブルである印刷装置。
[適用例8]カラーインクと特殊光沢インクとを用いて印刷媒体に印刷装置が印刷を行う印刷方法であって、前記印刷装置に入力された画像データに基づき、所定の表色系の入力値と、少なくとも前記カラーインクの出力値とが対応付けられた第1のルックアップテーブルを用いて色変換を行って、少なくとも前記カラーインクの出力値を決定する出力決定工程と、前記決定したカラーインクの出力値と、前記特殊光沢インクの所定の出力値とに基づいて、前記カラーインクと前記特殊光沢インクとを用いて前記印刷媒体に印刷を行う印刷工程とを備え、前記第1のルックアップテーブルは、前記印刷媒体の性質に応じて、前記特殊光沢インクの所定の出力値を決定する第1の工程と、前記印刷媒体の性質に応じて、前記特殊光沢インクと前記カラーインクとを合わせたデューティー制限値を決定する第2の工程と、少なくとも前記カラーインクの出力値が定められた印刷用の既存のルックアップテーブルである第2のルックアップテーブルを用意する第3の工程と、前記第2のルックアップテーブルを使用する際の、前記特殊光沢インクの出力値と、前記決定した特殊光沢インクの出力値との乖離と、前記第2のルックアップテーブルを使用する際のデューティー制限値と、前記決定したデューティー制限値との乖離とに応じて、前記第2のルックアップテーブルのカラーインクの出力値を利用して、前記第1のルックアップテーブルの前記カラーインクの出力値を決定して、該第1のルックアップテーブルを作成する第4の工程とを含んで作成されたルックアップテーブルである印刷方法。
本発明の印刷装置の製造方法によって製造されるプリンター20の概略構成図である。 プリンター20における印刷処理のフローチャートである。 プリンター20の製造手順を示す工程図である。 第1のケースにおける既存LUTとLUT62との関係を模式的に示す説明図である。 第2のケースにおける既存LUTとLUT62との関係を模式的に示す説明図である。 第2実施例としてのプリンター20の製造手順を示す工程図である。 既存LUT21,22とLUT62との関係を模式的に示す説明図である。
A.第1実施例:
A−1.プリンター20の概略構成:
本発明の第1実施例について説明する。本発明の印刷装置の製造方法によって製造されるプリンター20の概略構成を図1に示す。図示するように、プリンター20は、紙送りモーター74によって印刷媒体Pを搬送する機構と、キャリッジモーター70によってキャリッジ80をプラテン75の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ80に搭載された印刷ヘッド81を駆動してインクの吐出及びドット形成を行う機構と、これらの紙送りモーター74,キャリッジモーター70,印刷ヘッド81及び操作パネル93との信号のやり取りを司る制御ユニット30とから構成されている。
キャリッジ80をプラテン75の軸方向に往復動させる機構は、プラテン75の軸と並行に架設され、キャリッジ80を摺動可能に保持する摺動軸73と、キャリッジモーター70との間に無端の駆動ベルト71を張設するプーリ72等から構成されている。
キャリッジ80には、カラーインクとして、シアンインクC、マゼンタインクM、イエロインクY、ブラックインクK、ライトシアンインクLc、ライトマゼンタインクLmをそれぞれ収容したカラーインク用のインクカートリッジ82〜87が搭載される。また、キャリッジ80には、メタリックインクSを収容したメタリックインク用のインクカートリッジ88が搭載される。キャリッジ80の下部の印刷ヘッド81には、上述の各色のカラーインク及びメタリックインクSに対応するノズル列が形成されている。キャリッジ80にこれらのインクカートリッジ82〜88を上方から装着すると、各カートリッジから印刷ヘッド81へのインクの供給が可能となる。
本実施例においては、カラーインクには、顔料インクを用いている。メタリックインクとは、印刷物がメタリック感を発現するインクである。このようなメタリックインクとしては、例えば、金属顔料と有機溶剤と樹脂とを含む油性インク組成物を用いることができる。金属顔料は、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金によって形成することができ、また、金属蒸着膜を破砕して作成することも可能である。メタリックインクに含まれる金属顔料の濃度は、例えば、0.1〜10.0重量%とすることができる。もちろん、メタリックインクはこのような組成に限らず、メタリック感が生じる組成であれば他の組成を適宜採用することが可能である。
制御ユニット30は、CPU40や、ROM51、RAM52、EEPROM60がバスで相互に接続されて構成されている。制御ユニット30は、ROM51やEEPROM60に記憶されたプログラムをRAM52に展開し、実行することにより、色変換部41、印刷部42としても機能する。これらの各機能部の詳細については後述する。
制御ユニット30には、図示しないインターフェースを介して、パーソナルコンピュータPCが接続されている。プリンター20は、このパーソナルコンピュータPCから画像データの入力を受け付けて、印刷を行う。本実施例においては、パーソナルコンピュータPCは、sRGB形式の画像データを、パーソナルコンピュータPCのメモリに記憶されたICCプロファイルを用いてL***形式の画像データに色変換して、プリンター20に出力する。このプリンター20に入力される画像データは、画像データ内の任意の領域に対して、L***の色成分からなる領域(以下、「カラー領域」という)以外に、メタリック色からなる領域(以下、「メタリック領域」という)を指定することができる。メタリック領域とカラー領域とが重畳する領域では、カラー領域のL***の色成分が表す色彩にメタリック感が付与された印刷が行われる。
EEPROM60には、ICCプロファイル61と、LUT62とが記憶されている。ICCプロファイル61には、デバイス非依存の表色系(ここではL***)の入力値と、プリンター20に依存する表色系(ここではRGB)の出力値とが、対応付けられている。LUT62には、ICCプロファイル61の出力値の表色系(ここではRGB)の入力値と、プリンター20が使用するインク(ここではCMYKLcLm)の出力値とが対応付けられている。LUTは、周知の通り、複数の格子点を備え、格子点ごとに、入力値と出力値との対応関係を示すデータを有している。
以上のようなハードウェア構成を有するプリンター20は、キャリッジモーター70を駆動することによって、印刷ヘッド81を印刷媒体Pに対して主走査方向に往復動させ、また、紙送りモーター74を駆動することによって、印刷媒体Pを副走査方向に移動させる。制御ユニット30は、キャリッジ80が往復動する動き(主走査)や、印刷媒体の紙送りの動き(副走査)に合わせて、印刷データに基づいて適切なタイミングでノズルを駆動することにより、印刷媒体P上の適切な位置に適切な色のインクドットを形成する。こうすることによって、プリンター20は、パーソナルコンピュータPCから入力したカラー画像を印刷することが可能となっている。
A−2.印刷処理:
プリンター20における印刷処理について説明する。プリンター20における印刷処理の流れを図2に示す。印刷処理が開始されると、CPU40は、まず、パーソナルコンピュータPCからカラー領域およびメタリック領域が指定されたL***形式の画像データを受け取って入力する(ステップS110)。
画像データを入力すると、CPU40は、色変換部41の処理として、EEPROM60に記憶されたICCプロファイル61およびLUT62に基づいて、画像データを、L***形式から、プリンター20が表現可能なCMYKLcLmS形式の画像データに変換する(ステップS120)。この色変換処理は、第1の色変換処理と第2の色変換処理とを含んでいる。第1の色変換処理では、カラー領域の画像データについて、ICCプロファイル61を用いて、デバイス非依存のL***形式の入力データを、プリンター20に依存するRGB形式の出力データに変換する。第2の色変換処理では、第1の色変換処理で変換されたRGB形式の画像データを入力データとして、CMYKLcLm形式の出力データに変換する。
また、ステップS120では、第1の色変換処理と第2の色変換処理とのほかに、メタリックインクの出力値を付加する処理が行われる。具体的には、メタリック領域の画像データについて、予め定められたメタリックインクの出力値を付加する。この出力値は、カラーインクの出力値によらず、一定である。つまり、メタリック領域において、メタリックインクSは、常に一定量吐出される。
色変換処理を行うと、CPU40は、色変換処理した画像データを各色のドットのON/OFFデータに変換するハーフトーン処理を行う(ステップS130)。ここでは、周知の組織的ディザ法を用いる。ハーフトーン処理を行うと、CPU40は、プリンター20のノズル配置や紙送り量などに合わせて、1回の主走査単位で印画するドットパターンデータに並び替えるインターレース処理を行う(ステップS140)。インターレース処理を行うと、CPU40は、印刷部42の処理として、ドットパターンデータに基づいて、キャリッジモーター70、紙送りモーター74、印刷ヘッド81等を駆動させて、印刷ヘッド81からメタリックインクS及びカラーインクを吐出して、メタリックカラーの印刷を実行する(ステップS150)。こうして、印刷処理は終了となる。
A−3.プリンター20の製造方法:
上述したプリンター20の製造方法について説明する。プリンター20の製造方法では、特にLUT62の作成方法に特徴を有するため、LUT62の製造方法を中心に説明する。プリンター20の製造手順を図3に示す。図3に示すステップS210〜S260のうち、ステップS210〜S240は、LUT62を作成する工程である。プリンター20の製造においては、まず、所定の印刷媒体にメタリック単色のチャートを印刷し、所定の印刷媒体に印刷を行う際の、つまり、LUT62を使用する際のメタリックインクSの出力値であるメタリック出力値OS1を決定する(ステップS210)。このメタリック出力値OS1は、LUT62を用いて印刷を行う際のメタリックインクSの出力値として用いられる。
所定の印刷媒体とは、LUT62を利用して印刷を行う印刷媒体であり、例えば、新規に開発し、LUTが用意されていない印刷媒体である。チャートは、複数のパッチを備えている。パッチの各々には、相互に異なるインクデューティーで、メタリックインクSを用いた印刷が行われる。つまり、チャートとは、パッチごとにメタリックインクSのインクデューティー(階調)を段階的に変化させて印刷したものである。本実施例では、インクジェット式プリンターによってチャートを作成する。なお、インクデューティーとは、印刷媒体の全てのドット形成位置に対するドットを形成する画素の割合をいう。
ステップS210について詳しく説明する。ステップS210では、チャートを用意した後、チャートを構成するパッチの各々について、変角分光測色計などの測色装置を用いて明度(L*)を測定する。本実施例においては、測色の幾何学的条件は、照射角−45°、受光角45°とした。ただし、幾何学的条件は、正反射方向以外でも適宜設定すればよい。メタリック色は、正反射以外の方向から観察しても、金属光沢のように輝いて見えるため、正反射以外の方向の明度でも、発現されるメタリック感を好適に表すからである。もとより、幾何学的条件は、1つに限らない。複数の幾何学的条件で測定して、種々のメタリック感を表す指標値を算出してもよい。こうした指標値としては、例えば、以下の式(1)が知られている。
Figure 2012223903
明度を測定すると、最も大きい明度が測定されたパッチについての、メタリックインクSのインクデューティーをメタリック出力値OS1として決定する。こうして決定されるメタリック出力値OS1は、所定の印刷媒体に対して、最もメタリック感を発現するメタリックインクSの使用量である。なお、メタリック感は、印刷媒体の性質に応じて、最もメタリック感を発現する使用量が異なる。印刷媒体によって、メタリックインクを吸収できる能力が異なり、印刷媒体の吸収能力を超えてメタリックインクを使用すると、発現するメタリック感が低下するからである。このため、前提となる印刷媒体に応じて、メタリック出力値OS1を決定している。
こうしてメタリック出力値OS1を決定すると、次に、所定の印刷媒体にカラーチャートを印刷し、所定の印刷媒体の、つまり、LUT62を使用する際のデューティー制限値DL1を決定する(ステップS220)。カラーチャートは、パッチごとにカラーインクのインクデューティー(階調)を段階的に変化させて印刷したものである。デューティー制限値とは、印刷媒体の単位面積中に吐出可能なインクの合計量の上限値である。デューティー制限値DL1は、印刷媒体の単位面積中に吐出可能なメタリックインクSとカラーインクとの合計量の上限値である。インクジェット式プリンターでは、印刷媒体の性質によって、吸収可能なインクの量が異なる。印刷媒体に吐出されるインクが、この吸収可能なインクの量を超えると、インクのにじみが大きくなり、印刷画質が著しく低下することとなる。このため、通常、インクジェット式プリンターでは、デューティー制限値を設けている。
ステップS220では、パッチの各々を観察し、にじみが生じたパッチのインクデューティー(各色のカラーインクの合計値)を、デューティー制限値DL1として決定する。なお、本実施例では、簡易的に、カラーインクのみで印刷したパッチを用いてデューティー制限値DL1を決定した。メタリックインクSとカラーインクとの合計量のデューティー制限値は、カラーインクのみで印刷した場合のカラーインクのデューティー制限値と近似するからである。ただし、上記ステップS210で決定したメタリック出力値OS1のメタリックインクSを吐出した上で、カラーインクのインクデューティーを変化させて印刷したパッチを用いて、デューティー制限値DL1決定してもよい。こうすれば、より精度良く、デューティー制限値DL1を決定することができる。
こうして、LUT62のデューティー制限値DL1が決定されると、LUT62のカラーインク(CMYKLcLm)の出力値の合計値であるカラー出力値OC1は、カラー出力値OC1とメタリック出力値OS1との合計がデューティー制限値DL1を超えないように、下記のステップS230,S240によって決定される。
デューティー制限値DL1を決定すると、次に、既存のLUT(以下、既存LUTともいう)を用意する(ステップS230)。この既存LUTは、既存の印刷媒体の性質に応じて、過去に作成された印刷用の既知のLUTである。本実施例では、既存LUTは、製造するプリンター20と同一の機種用に作成されたものである。また、本実施例では、用意する既存LUTは、メタリック色の印刷に用いるものである。既存LUTの入力値と出力値とは、作成するLUT62と同一の表色系が用いられている。つまり、既存LUTの入力値は、RGB形式であり、出力値は、CMYKLcLm形式である。既存LUTの出力値は、メタリックインクSの出力値を含んでいない。ただし、この既存LUTは、カラー領域の出力値によらず、一定量のメタリックインクSを使用する前提で作成されたことが把握されている。既存LUTが前提とするメタリックインクSの出力値を出力値OS2ともいう。なお、出力値OS2は、既存LUTの出力値として規定されていてもよい。また、既存LUTは、メタリックインクSの使用を前提としないものであってもよい。すなわち、出力値OS2=0であってもよい。
また、既存LUTについても、LUT62と同様に、メタリックインクSとカラーインクとの合計量のデューティー制限値が設けられている。この既存LUTのデューティー制限値をデューティー制限値DL2ともいう。既存LUTのカラーインク(CMYKLcLm)の出力値の合計値であるカラー出力値OC2は、カラー出力値OC2とメタリック出力値OS2との合計がデューティー制限値DL2を超えないように設定されている。ここでは、OS2+OC2の最大値=DL2と捉える。
かかる既存LUTを用意すると、差分値D1と差分値D2とに応じて、カラー出力値OC1を決定し、LUT62を作成する(ステップS240)。ここで、差分値D1,D2は、以下の式(2),(3)によって算出される。
D1=OS2−OS1・・・(2)
D2=DL2−DL1・・・(3)
ステップS240について詳しく説明する。カラー出力値OC1は、以下の2つのケースごとに、異なる方法で設定される。
第1のケース:D1<D2の場合
第2のケース:D1≧D2の場合
上述の第1のケースについて説明する。第1のケースにおける既存LUTとLUT62との関係を模式的に図4に示す。なお、図4において、カラー出力値OC1,OC2は、その最大値を示している。図示するように、既存LUTのデューティー制限値DL2は、LUT62のデューティー制限値DL1よりも大きくなっている。また、既存LUTのメタリック出力値OS2は、LUT62のメタリック出力値OS1よりも大きくなっている。そして、結果的に、D1<D2となっている。
このD1<D2の関係は、OC1<OC2であることを意味している。このOC1<OC2の関係は、以下のようにして導かれる。D1=OS2−OS1とD2=DL2−DL1とをD1<D2に代入すると、OS2−OS1<DL2−DL1となる。これを変形すると、DL1−OS1<DL2−OS2となる。ここで、DL1−OS1=OC1であり、DL2−OS2=OC2であるから、DL1−OS1<DL2−OS2をOC1,OC2で表すと、OC1<OC2となる。なお、この関係は、差分値D1や差分値D2が負の値であっても成り立つ。
かかる場合には、既存LUTのカラー出力値OC2の各カラーインクの出力値に対して、一定の割合α(αは、OC2×α=OC1を満たす値)を乗じて、換言すれば、一定の割合で減じて、LUT62のカラー出力値OC1の各カラーインクの出力値を算出する。なお、カラー出力値OC2の各カラーインクの出力値に対して乗じる割合は、αよりも小さくてもかまわない。かかる計算は、既存LUTの格子点ごとに行う。これにより、LUT62は、既存LUTと同一の格子点を有することとなる。なお、LUT62が、既存LUTと異なる格子点を有するように構成したい場合には、既存LUTの格子点に対応する格子点の出力値を求めて、当該格子点の出力値を用いて、所望の格子点の出力値を補間によって設定すればよい。
こうして、格子点ごとのカラー出力値OC1を決定すると、LUT62が完成する。かかるLUT62の作成方法によれば、既存LUTのカラー出力値OC2の色特性をある程度維持しつつ、新たなLUT62を容易に作成することができる。
次に、第2のケースについて説明する。第2のケースにおける既存LUTとLUT62との関係を模式的に図5に示す。なお、図5において、カラー出力値OC1,OC2は、その最大値を示している。図示するように、既存LUTのデューティー制限値DL2は、LUT62のデューティー制限値DL1よりも大きくなっている。また、既存LUTのメタリック出力値OS2は、LUT62のメタリック出力値OS1よりも大きくなっている。そして、結果的に、D1>D2となっている。
このD1>D2の関係は、OC1>OC2であることを意味している。なお、この関係は、差分値D1や差分値D2が負の値であっても成り立つ。かかる場合には、既存LUTのカラー出力値OC2の各カラーインクの出力値を、そのまま、LUT62のカラー出力値OC1の各カラーインクの出力値として採用する。こうして、格子点ごとのカラー出力値OC1を決定すると、LUT62が完成する。かかるLUT62の作成方法によれば、既存LUTのカラー出力値OC2の色特性を一切崩すことなく、そのまま利用して、新たなLUT62を容易に作成することができる。かかる手法は、D1=D2の場合にも用いることができる。ただし、第1のケースと逆に、既存LUTのカラー出力値OC2の各カラーインクの出力値に対して、一定の割合β(βは、OC2×β=OC1を満たす値)を乗じて、換言すれば、一定の割合で増加させて、LUT62のカラー出力値OC1の各カラーインクの出力値を算出してもよい。カラー出力値OC2の各カラーインクの出力値に対して乗じる割合は、βよりも大きくてもかまわない。
こうしてLUT62を作成すると、LUT62に応じたICCプロファイル61を作成する(ステップS250)。具体的には、以下のようにして行う。まず、LUT62の各格子点の出力値が示すインク量で、複数のカラーパッチからなるカラーチャートを、プリンター20を用いて印刷する。そして、カラーチャートの各カラーパッチについて、L***値を測色する。次に、L***値と、プリンター20に依存するRGB値、つまりLUT62の入力値とを対応付ける。このようにLUT62に応じたICCプロファイル61を作成して、色変換処理に用いれば、プリンター20の色再現特性に応じた好適な色変換処理を行うことができる。
こうしてICCプロファイル61を作成すると、次に、ICCプロファイルおよびLUTがEPPROM60に記録されていないプリンター20を用意する(ステップS260)。
そして、プリンター20のEPPROM60にICCプロファイル61およびLUT62を記録する(ステップS270)。こうして、プリンター20は完成となる。なお、上記ステップS210〜240およびS260,270は、その順に、請求項の第1〜6の工程に該当する。ステップS270は、請求項の第8の工程にも該当する。また、上記ステップS250は、請求項の第7の工程に該当する。
上述したプリンター20の製造方法によれば、既存LUTのカラー出力値OC2を利用して、LUT62のカラー出力値OC1を決定できるので、LUT62の作成負荷を大幅に低減することができる。
B.第2実施例:
本発明の第2実施例について説明する。第2実施例としてのプリンター20の構成は、第1実施例(図1)と同様である。第2実施例は、LUT62の作成方法のみが第1実施例と異なり、その他の点は、第1実施例と同様である。以下、第2実施例としてのプリンター20の製造方法について説明する。第2実施例としてのプリンター20の製造手順を図6に示す。図6の説明において、第1実施例(図3)と同一内容の工程については、図3と同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
図6に示すように、第2実施例としてのプリンター20の製造においては、まず、所定の印刷媒体のメタリック出力値OS1を決定する(ステップS210)。次に、所定の印刷媒体のデューティー制限値DL1を決定する(ステップS220)。次に、2つの既存LUT21,22を用意する(ステップS330)。なお、用意するLUTは、複数であればよい。つまり、3つ以上であってもよい。
この既存LUT21,22の入力値は、RGB形式であり、出力値は、CMYKLcLm形式である。既存LUT21,22の出力値は、メタリックインクSの出力値を含んでいない。ただし、この既存LUT21,22は、カラー領域の出力値によらず、一定量のメタリックインクSを使用する前提で作成されたことが把握されている。既存LUT21,22が前提とするメタリックインクSの出力値をそれぞれメタリック出力値OS21,OS22ともいう。ただし、既存LUT21,22の一方のみが、メタリックインクSを使用する前提で作成されていればよい。つまり、メタリック出力値OS21,OS22の一方は、値0であってもよい。既存LUT21,22としては、LUT62と同一のデューティー制限値DL1を有するLUTが選定される。また、既存LUT21,22として、既存LUT21,22のメタリック出力値OS21,OS22が相互に異なる値であり、かつ、メタリック出力値OS21,OS22がLUT62に対応するメタリック出力値OS1の値と異なるLUTが選定される。また、既存LUT21,22は、同一の格子点を有している。なお、既存LUT21,22のカラー出力値をカラー出力値OC21,OC22ともいう。
既存LUT21,22を用意すると、既存LUT21,22のメタリック出力値OS21,OS22と、LUT62のメタリック出力値OS1との関係に基づいて、カラー出力値OC21,OC22から補間して、カラー出力値OC1を算出する(ステップS340)。かかる計算は、既存LUT21,22の格子点ごとに行う。
既存LUT21,22とLUT62との関係を図7に模式的に示す。この例では、既存LUT21,22およびLUT62のメタリック出力値は、OS21<OS1<OS22の関係を有している。また、カラー出力値は、OC21>OC1>OC22の関係を有している。本実施例では、既存LUT21,22およびLUT62の同一の格子点の出力値を用いて、下記計算式のように、カラー出力値OC1を算出するものとした。
d=(OS1−OS21)/(OS22−OS21)・・・(4)
OC1=(1−d)×OC21+d×OC22・・・(5)
こうして、格子点ごとのカラー出力値OC1を決定すると、LUT62が完成する。かかるLUT62の作成方法によれば、既存LUT21,22のカラー出力値OC21,OC22の色特性をある程度維持しつつ、新たなLUT62を容易に作成することができる。しかも、複数の既存LUTから補間によって、カラー出力値OC1を決定するので、各格子点が有する色階調の連続性がくずれにくい。
C.変形例:
上述の実施形態の変形例について説明する。
C−1.変形例1:
上述の実施形態においては、LUT62や、LUT62の作成に活用した既存LUTや既存LUT21,22は、メタリックインクSの出力値を有していなかったが、これらの少なくとも1つは、出力値としてメタリックインクSの値を有していてもよい。あるいは、メタリック領域であるか否かを表す識別子を入力値とし、メタリックインクSの量を出力値とする1DLUTによって、メタリックインクSの出力値が規定されていてもよい。
C−2.変形例2:
上述の第1実施例においては、第1のケースにおいて、既存LUTのカラー出力値OC2の各カラーインクの出力値に対して、一定の割合で減じて、LUT62のカラー出力値OC1の各カラーインクの出力値を算出したが、かかる構成に限るものではない。例えば、所定量まで、下色除去を行ったり、ライトシアンインクLcやライトマゼンタインクLmをシアンインクCやマゼンタインクMに変換したりしてもよい。勿論、一定の割合で減じる手法と、下色除去等を組み合わせてもよい。
C−3.変形例3:
上述の実施形態においては、ICCプロファイル61と、LUT62とは、別体で構成されていたが、これらが一体で構成されたLUTを用いて、一括して色変換処理を行ってもよい。例えば、実施例で例示した表示色系によれば、入力値をL***形式とし、出力値をCMYKLcLm形式としてもよい。
C−4.変形例4:
上述の実施形態においては、メタリックインクとカラーインクとを用いたプリンター20およびその製造方法について説明したが、メタリックインクに代えて、種々の特殊光沢インクを採用することが可能である。特殊光沢インクとは、所定の質感を発現するインクである。こうした質感としては、メタリック感、真珠光沢感、梨地感などとすることができる。特殊光沢インクとは、印刷媒体に印刷されたインクの光学的特性が反射角度依存性を有するインクであると捉えることもできる。
C−5.変形例5:
上述の実施形態においては、RGB表色系にて表される入力値と、CMYKLcLmで表される出力値との対応関係を記述したLUT62の作成方法等について示したが、入力値と出力値との間での表色系の組み合わせは、特に限定するものではない。例えば、入力値に係る表色系は、RGB、CMYK、L***、L***、xyYなど、種々の表色系とすることができ、出力値は、プリンター20で取り扱うインク色に対応するものであればよい。
C−6.変形例6:
上述した実施形態においては、プリンター20が図2の印刷処理の全てを実行する構成としたが、プリンター20にコンピュータが接続される場合には、印刷処理の一部を当該コンピュータが実行してもよい。また、色変換処理を当該コンピュータが実行する場合には、ICCプロファイル61およびLUT62は、コンピュータに接続された記憶装置に記憶されていてもよい。コンピュータとプリンター20とによって構成される印刷システムは、広義の印刷装置として捉えることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、本発明は、印刷装置の製造方法のほか、印刷装置、印刷方法、LUTの作成方法等としても実現することができる。
20…プリンター
30…制御ユニット
40…CPU
41…色変換部
42…印刷部
51…ROM
52…RAM
60…EEPROM
61…ICCプロファイル
62…LUT
70…キャリッジモーター
71…駆動ベルト
72…プーリ
73…摺動軸
74…紙送りモーター
75…プラテン
80…キャリッジ
81…印刷ヘッド
82〜88…インクカートリッジ
93…操作パネル
PC…パーソナルコンピュータ
P…印刷媒体
OC1,OC2,OC21,OC22…カラー出力値
OS1,OS2,OS21,OS22…メタリック出力値
DL1,DL2…デューティー制限値

Claims (8)

  1. 第1のルックアップテーブルを用いた色変換を行って、カラーインクの出力値を決定し、該カラーインクと特殊光沢インクとを用いて印刷媒体に印刷を行う印刷装置の製造方法であって、
    前記印刷媒体の性質に応じて、前記特殊光沢インクの出力値を決定する第1の工程と、
    前記印刷媒体の性質に応じて、前記特殊光沢インクと前記カラーインクとを合わせたデューティー制限値を決定する第2の工程と、
    前記カラーインクの出力値が定められた印刷用の既存のルックアップテーブルである第2のルックアップテーブルを用意する第3の工程と、
    前記第2のルックアップテーブルを使用する際の前記特殊光沢インクの出力値と、前記決定した特殊光沢インクの出力値との乖離と、前記第2のルックアップテーブルを使用する際のデューティー制限値と、前記決定したデューティー制限値との乖離とに応じて、前記第2のルックアップテーブルのカラーインクの出力値を利用して、前記第1のルックアップテーブルの前記カラーインクの出力値を決定して、該第1のルックアップテーブルを作成する第4の工程と、
    メモリを備えた前記印刷装置を用意する第5の工程と、
    前記作成した第1のルックアップテーブルを前記メモリに記録する第6の工程と
    を備えた印刷装置の製造方法。
  2. 請求項1記載の印刷装置の製造方法であって、
    前記第2のルックアップテーブルは1つであり、
    前記第2のルックアップテーブルを使用する際の、前記特殊光沢インクの出力値から、前記決定した特殊光沢インクの出力値を引いた差分値を第1の差分値とし、前記第2のルックアップテーブルを使用する際のデューティー制限値から、前記決定したデューティー制限値を引いた差分値を第2の差分値としたとき、
    前記第4の工程において、前記第2の差分値が前記第1の差分値よりも大きい場合には、前記第2のルックアップテーブルにおける前記カラーインクの出力値の各々を、前記決定した特殊光沢インクの出力値と前記第1のルックアップテーブルにおける前記カラーインクの出力値との合計が、前記決定したデューティー制限値の範囲内に収まるように一定の割合で減じて、前記第1のルックアップテーブルの前記カラーインクの出力値を決定する
    印刷装置の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2記載の印刷装置の製造方法であって、
    前記第2のルックアップテーブルは1つであり、
    前記第2のルックアップテーブルを使用する際の、前記特殊光沢インクの出力値から、前記決定した特殊光沢インクの出力値を引いた差分値を第1の差分値とし、前記第2のルックアップテーブルを使用する際のデューティー制限値から、前記決定したデューティー制限値を引いた差分値を第2の差分値としたとき、
    前記第4の工程において、前記第2の差分値が前記第1の差分値以下の場合には、前記第2のルックアップテーブルにおける前記カラーインクの出力値を、前記第1のルックアップテーブルの前記カラーインクの出力値として決定する
    印刷装置の製造方法。
  4. 請求項1記載の印刷装置の製造方法であって、
    前記第2のルックアップテーブルは、前記決定したデューティー制限値と同一のデューティー制限値を前提に作成された複数のルックアップテーブルであり、
    前記第4の工程において、前記決定した特殊光沢インクの出力値と、前記複数のルックアップテーブルを用いる際の、前記特殊光沢インクの出力値の各々との関係に基づいて、該複数のルックアップテーブルの各々における対応する前記カラーインクの出力値から補間して、前記第1のルックアップテーブルの前記カラーインクの出力値を決定する
    印刷装置の製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか記載の印刷装置の製造方法であって、
    前記第1の工程は、
    前記特殊光沢インクのみを用いて、該特殊光沢インクの階調を変化させつつ、前記印刷媒体に印刷を行った複数のパッチを用意する工程と、
    該複数のパッチの各々について明度を測定する工程と、
    前記明度が最も大きくなった前記パッチの前記特殊光沢インクの出力値を、前記印刷媒体の性質に応じた特殊光沢インクの出力値として決定する工程と
    を備えた印刷装置の製造方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか記載の印刷装置の製造方法であって、
    前記第1のルックアップテーブルは、前記印刷装置に依存する表色系と、前記印刷装置における前記カラーインクの出力値とを少なくとも対応付けたルックアップテーブルであり、
    更に、前記作成した第1のルックアップテーブルの各格子点の出力値を用いて、前記印刷装置によって印刷を行って、複数のカラーパッチを作成し、
    前記複数のカラーパッチを測色して、該複数のカラーパッチの色彩を前記印刷装置に依存しない表色系で表した色彩値を取得し、該色彩値と、前記印刷装置に依存する表色系との関係を対応付けたICCプロファイルを作成する第7の工程と、
    前記作成したICCプロファイルを前記メモリに記録する第8の工程と
    を備えた印刷装置の製造方法。
  7. カラーインクと特殊光沢インクとを用いて印刷媒体に印刷を行う印刷装置であって、
    所定の表色系の入力値と、前記カラーインクの出力値とが対応付けられた第1のルックアップテーブルを記録した記憶部と、
    前記印刷装置に入力された画像データに基づき、前記第1のルックアップテーブルを用いて色変換を行って、前記カラーインクの出力値を決定する色変換部と、
    前記決定したカラーインクの出力値と、前記特殊光沢インクの所定の出力値とに基づいて、前記カラーインクと前記特殊光沢インクとを用いて前記印刷媒体に印刷を行う印刷部と
    を備え、
    前記第1のルックアップテーブルは、
    前記印刷媒体の性質に応じて、前記特殊光沢インクの所定の出力値を決定する第1の工程と、
    前記印刷媒体の性質に応じて、前記特殊光沢インクと前記カラーインクとを合わせたデューティー制限値を決定する第2の工程と、
    少なくとも前記カラーインクの出力値が定められた印刷用の既存のルックアップテーブルである第2のルックアップテーブルを用意する第3の工程と、
    前記第2のルックアップテーブルを使用する際の、前記特殊光沢インクの出力値と、前記決定した特殊光沢インクの出力値との乖離と、前記第2のルックアップテーブルを使用する際のデューティー制限値と、前記決定したデューティー制限値との乖離とに応じて、前記第2のルックアップテーブルのカラーインクの出力値を利用して、前記第1のルックアップテーブルの前記カラーインクの出力値を決定して、該第1のルックアップテーブルを作成する第4の工程と
    を含んで作成されたルックアップテーブルである
    印刷装置。
  8. カラーインクと特殊光沢インクとを用いて印刷媒体に印刷装置が印刷を行う印刷方法であって、
    前記印刷装置に入力された画像データに基づき、所定の表色系の入力値と、少なくとも前記カラーインクの出力値とが対応付けられた第1のルックアップテーブルを用いて色変換を行って、少なくとも前記カラーインクの出力値を決定する出力決定工程と、
    前記決定したカラーインクの出力値と、前記特殊光沢インクの所定の出力値とに基づいて、前記カラーインクと前記特殊光沢インクとを用いて前記印刷媒体に印刷を行う印刷工程と
    を備え、
    前記第1のルックアップテーブルは、
    前記印刷媒体の性質に応じて、前記特殊光沢インクの所定の出力値を決定する第1の工程と、
    前記印刷媒体の性質に応じて、前記特殊光沢インクと前記カラーインクとを合わせたデューティー制限値を決定する第2の工程と、
    少なくとも前記カラーインクの出力値が定められた印刷用の既存のルックアップテーブルである第2のルックアップテーブルを用意する第3の工程と、
    前記第2のルックアップテーブルを使用する際の、前記特殊光沢インクの出力値と、前記決定した特殊光沢インクの出力値との乖離と、前記第2のルックアップテーブルを使用する際のデューティー制限値と、前記決定したデューティー制限値との乖離とに応じて、前記第2のルックアップテーブルのカラーインクの出力値を利用して、前記第1のルックアップテーブルの前記カラーインクの出力値を決定して、該第1のルックアップテーブルを作成する第4の工程と
    を含んで作成されたルックアップテーブルである
    印刷方法。
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JP2015193217A (ja) * 2014-03-18 2015-11-05 株式会社リコー 印刷装置、印刷システム、印刷物の製造方法、およびプログラム

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