JP4747590B2 - 電動ディスクブレーキ - Google Patents

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Description

本発明は、電動モータによってブレーキパッドをディスクロータに押圧して制動力を発生させる電動ディスクブレーキに関するものである。
従来、電動モータのロータの回転運動をボールねじ機構、ボールランプ機構等の回転−直線運動変換機構を用いてピストンの直線運動に変換し、ピストンによってブレーキパッドをディスクロータに押圧させることにより、制動力を発生させるようにした電動ディスクブレーキ装置が知られている。電動ディスクブレーキは、運転者のブレーキペダル踏力(または変位量)をセンサによって検出し、コントローラによって、この検出値に基づいて電動モータの回転を制御することより、所望の制動力を得ることができる。
電動ディスクブレーキには、モータのトルクを増幅するために、電動モータと回転−直線運動変換機構との間に減速機構を設けたものが種々提案されている。例えば、特許文献1には、減速機構として、遊星歯車とオルダム機構とを組合わせた差動減速機構を備えた電動ディスクブレーキが記載されている。
特開2001−263395号公報
この電動ディスクブレーキでは、差動減速機構は、モータのロータに取付けられた偏心軸に偏心板を回転可能に取付け、固定したピンを偏心板の穴に挿通し、偏心板の外歯をボールランプ機構の回転ディスクの内歯に噛合わせた構造となっている。この構造により、偏心軸を回転させると、偏心板が自転することなく公転して、ボールランプ機構の回転ディスクを所定の減速比で駆動することができる。また、上記特許文献1には、差動減速機構として、サイクロイドボール機構と、環状穴およびボールを用いたオルダム機構とを組合わせることによって、上記と同様の作用、効果を奏するものが記載されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載の電動ディスクブレーキでは、次のような問題がある。オルダム機構を構成する偏心板およびピンは、高い加工精度が要求されるため、製造コストが高い。さらに、制動時の高負荷に耐えるために、高い強度が要求されるが、構造上、強度を高めることが困難である。また、サイクロイドボール機構とオルダム機構を組合わせたものでは、上記と同様、高い加工精度が要求され、特に、軸方向の寸法精度の要求が厳しく、実用上問題となる。
そこで、本出願人は、特許文献2に記載されているように、電動モータのロータに連結される偏心軸と、この偏心軸に回転可能に取付けられ、一体に回転する入力側外歯及び出力側外歯を有する外歯車部材と、入力側外歯に噛合う内歯を有する固定リングギヤと、出力側外歯に噛合って回転−直線運動変換機構を駆動するリングギヤとからなり、簡単な構造で所望の減速比及び充分な強度を得ることができる差動減速機構を備えた電動ディスクブレーキを提案している。
特開2003−294067号公報
しかしながら、特許文献2に記載されたものでは、次のような問題がある。非制動状態(無負荷状態)においては、図7(A)に示すように、外歯車部材1の入力側外歯2及び出力側外歯3と、これらに噛合う固定リングギヤ4及びリングギヤ5との間にはバックラッシがあるため、外歯車部材1、固定リングギヤ4及びリングギヤ5の軸は、互いに平行となる。一方、制動状態(負荷状態)においては、図7(B)に示すように、電動モータの駆動トルクが作用し、外歯車部材1は、入力側外歯2と噛合う固定リングギヤ4の歯面及び出力側外歯3と噛合うリングギヤ5の歯面からの反力によってモーメントMが生じ、バックラッシ及び軸受のラジアル隙間によって、僅かな角度αだけ傾くことになる。このため、固定リングギヤ4の歯面と入力側外歯2の歯面及びリングギヤ5の歯面と出力側外歯3の歯面とが均一に噛合うことができず、これらの歯面に高い面圧Pが生じる。その結果、伝達効率の低下、騒音の発生、磨耗による寿命の低下及びシステムフェイル時等に必要な逆起動トルクの増大という問題を生じる。
なお、入力側外歯2及び出力側外歯3は、図7中においては、固定リングギヤ4及びリングギヤ5に円周上の同じ位置で噛合っているように示しているが、これは、理解の便宜上、模式的に示したものであり、実際には、入力側外歯2と固定リングギヤ4及び出力側外歯3とリングギヤ5は、それぞれ円周上の異なる位置で噛合っている。また、図7は、入力側外歯2と固定リングギヤ4及び出力側外歯3とリングギヤ5の噛合いピッチ点付近の断面を示している。
本発明は、上記の点に鑑みて成されたものであり、差動減速機構の噛合いを改善して、伝達効率を高めた電動ディスクブレーキを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、電動モータと、該電動モータのロータの回転を減速する減速機構と、該減速機構の回転を直線運動に変換する変換機構とを備え、該変換機構によってブレーキパッドをディスクロータに押圧して制動力を発生させる電動ディスクブレーキにおいて、
前記減速機構は、前記モータのロータに連結された偏心軸と、該偏心軸に回転可能に取付けられ、互いに一体回転する入力側外歯及び出力側外歯を有する外歯車部材と、前記入力側外歯に噛合う内歯を有する固定リングギヤと、前記出力側外歯に噛合って前記変換機構を駆動するリングギヤとを備え、
前記外歯車部材は、前記固定リングギヤ及び前記リングギヤから互いに逆方向の反力が作用し、
前記入力側外歯の前記固定リングギヤに当接する歯面は、前記外歯車部材の歯幅方向の端部から中央に向って歯厚が徐々に減少するように形成され、
前記出力側外歯の前記リングギヤに当接する歯面は、前記外歯車部材の歯幅方向の端部から中央に向って歯厚が徐々に減少するように形成されていることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、電動モータと、該電動モータのロータの回転を減速する減速機構と、該減速機構の回転を直線運動に変換する変換機構とを備え、該変換機構によってブレーキパッドをディスクロータに押圧して制動力を発生させる電動ディスクブレーキにおいて、
前記減速機構は、前記モータのロータに連結された偏心軸と、該偏心軸に回転可能に取付けられ、互いに一体回転する入力側外歯及び出力側外歯を有する外歯車部材と、前記入力側外歯に噛合う内歯を有する固定リングギヤと、前記出力側外歯に噛合って前記変換機構を駆動するとともに前記固定リングギヤと逆の前記外歯車部材の回転方向の反力を前記外歯車部材に伝達するリングギヤとを備え、
前記固定リングギヤ及び前記リングギヤの歯面は、それぞれ歯すじの一端部から前記外歯車部材の軸方向中央側の他端部に向って歯厚が徐々に減少するように形成されていることを特徴とする。
請求項1及び請求項2の発明に係る電動ディスクブレーキによれば、偏心軸が偏心回転すると、固定リングギヤと噛合う入力側外歯すなわち外歯車部材が自転および公転し、この自転および公転によって出力側外歯がリングギヤを駆動し、電動モータのロータとリングギヤとの間に差動が生じて所定の減速比を得ることができる。そして、固定リングギヤ及びリングギヤの歯面からの反力によるモーメントによって外歯車部材が傾いたとき、入力側外歯及び出力側外歯、又は、固定リングギヤ及びリングギヤの歯面の歯厚の変化により、入力側外歯及び出力側外歯と固定リングギヤ及びリングギヤの歯面が略平行となって均一に噛合うので、伝達効率を高め、作動時の騒音を低減し、また、歯面の磨耗を軽減して長寿命化を達成することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の第1実施形態について、図1乃至図4を参照して説明する。図1に示すように、電動ディスクブレーキ6は、車輪(図示せず)とともに回転するディスクロータ7の一側(通常は車体に対して内側)にキャリパ本体8が配置されており、キャリパ本体8には、略C字形に形成されてディスクロータ7を跨いで反対側へ延びる爪部9がボルト(図示せず)によって一体的に結合されている。ディスクロータ7の両側、すなわち、ディスクロータ7とキャリパ本体8との間、及び、ディスクロータ7と爪部9の先端部との間に、それぞれブレーキパッド10、11が設けられている。ブレーキパッド10、11は、車体側に固定されるキャリヤ12によってディスクロータ7の軸方向に沿って移動可能に支持されて、制動トルクをキャリヤ12で受けるようになっている。また、キャリパ本体8は、キャリア12に取付けられたスライドピン(図示せず)によって、ディスクロータ7の軸方向に沿って摺動可能に案内されている。
キャリパ本体8には、電動モータ13と、電動モータ13の回転を減速する差動減速機構14(減速機構)と、差動減速機構14によって減速された電動モータ13の回転運動を直線運動に変換して、ブレーキパッド10に当接するピストン15を進退動させるボールランプ機構16(変換機構)と、ブレーキパッド10、11の磨耗に応じてピストン15の位置を調整するパッド磨耗補償機構17とが設けられている。
電動モータ13は、キャリパ本体8に固定されたステータ18と、キャリパ本体8に軸受19、20によって回転可能に支持された中空のロータ21とを備え、コネクタ22を介して接続されたコントローラ(図示せず)からの駆動電圧によって回転し、ロータ21に装着されたレゾルバ23によって、その回転位置が検出され、所望の角度だけ回転させることができる。
差動減速機構14は、電動モータ13のロータ21に、中空の偏心軸24が一体に形成され、偏心軸24の外周に、円筒状の外歯車部材25が軸受26を介して回転可能に取付けられている。外歯車部材25には、軸方向両側に入力側外歯27及び出力側外歯28が形成されている。キャリパ本体8には、外歯車部材25の入力側外歯27に噛合う内歯を有する固定リングギヤ29がボルト30によって固定されている。また、出力側外歯28は、ボールランプ機構16の回転ディスク31に一体に形成されたリングギヤ32の内歯に噛合わされている。外歯車部材25、固定リングギヤ29及び回転ディスク31に一体に形成されたリングギヤ32の分解縦断面図を図2に示す。
ここで、外歯車部材25の入力側外歯27の歯数Z1、固定リングギヤ29の内歯の歯数Z2、出力側外歯28の歯数Z3、リングギヤ32の内歯の歯数Z4として、本実施形態では、入力側外歯27の歯数Z1と固定リングギヤ29の歯数Z2とを等しくして(Z1=Z2)、偏心軸24の回転によって入力側外歯27が自転せずに公転するようになっている。
ボールランプ機構16は、キャリパ本体8に軸受33(アキシャル軸受)によって回転可能に支持されて軸方向に固定された回転ディスク31及び軸方向に移動可能に支持された直動ディスク34に、互いに対向するようにボール溝35、36(傾斜溝)をそれぞれ形成し、これらのボール溝35、36間に転動体であるボール37(鋼球)を装入したものである。そして、回転ディスク31が回転すると、ボール37が傾斜したボール溝35、36内を転動することにより、回転ディスク31の回転角度に応じて直動ディスク34が軸方向に移動する。
パッド摩耗補償機構17は、電動モータ13のロータ21と直動ディスク34との間を、これらの相対回転を一定量に規制するリミッタ38と直動ディスク34の円筒部34Aに一体に結合されたスプリングホルダ39とを弾性的に結合するコイルばね40によって、連結したものである。これにより、ロータ21の回転力を直動ディスク34に伝達し、ブレーキパッド10、11が磨耗してピストン15との間に隙間が生じたとき、直動ディスク34を回転させ、直動ディスク34とピストン15との間の調整ねじ41によってピストン15を前進させて、ブレーキパッド10、11の磨耗により生じるパッドクリアランスの変化を調整する。
次に、差動減速機構14の外歯車部材25の入力側外歯27及び出力側外歯28の形状について、図3及び図4を参照して説明する。なお、図3及び図4は、同じ歯数を有する入力側外歯27と出力側外歯28の歯面を一体に形成した例を示しており、以下、このようにした例について説明するが、これらは、図1及び図2に示すもののように別体とすることもできる。
図3に示すように、歯面が一体に形成された入力側外歯27及び出力側外歯28は、外歯車部材25の軸方向、すなわち、歯幅方向の両端部から中央に向って歯厚Wが徐々に減少されて、歯面に傾斜面27A及び傾斜面28Aを形成する凹面を有している。傾斜面27A、28Aの傾斜角度は、図4(B)に示すように、制動時に差動歯車機構14に電動モータ13のトルクが作用し、固定リングギヤ29及びリングギヤ32からの反力によってモーメント力Mが生じて、各歯車のバックラッシ、軸受19、20及び軸受26のラジアル隙間によって外歯車部材25の軸が傾いたとき、互いに噛合う入力側外歯27の歯面と固定リングギヤ29の歯面及び出力側外歯28の歯面とリングギヤ32の歯面が略平行になるように設定されている。
なお、歯面が一体に形成された入力側外歯27及び出力側外歯28は、図4中においては、固定リングギヤ29及びリングギヤ32に円周上の同じ位置で噛合っているように示しているが、これは、理解の便宜上、模式的に示したものであり、実際には、入力側外歯27と固定リングギヤ29及び出力側外歯28とリングギヤ32は、それぞれ円周上の異なる位置で噛合っている。また、図4は、入力側外歯27と固定リングギヤ29及び出力側外歯28とリングギヤ32の噛合いピッチ点付近の断面を示している。
以上のように構成した本実施形態の作用について次に説明する。
制動時には、コントローラは、運転者のブレーキペダル踏力(または変位量)をブレーキぺダルセンサによって検出し、この検出値に基づいて、ドライバ回路によって各車輪の電動ディスクブレーキ6の電動モータ13に駆動電圧を出力して、ロータ21を所定のトルクで所定の回転角だけ回転させる。ロータ21の回転は、差動減速機構14によって所定の減速比で減速され、ボールランプ機構16によって直線運動に変換されて、ピストン15を前進させる。ピストン15によって、一方のブレーキパッド10がディスクロータ7に押圧され、その反力によってキャリパ本体8がキャリヤ12のスライドピンに沿って移動して、爪部9が他方のブレーキパッド11をディスクロータ7に押圧する。また、制動解除時には、電動モータ13を逆回転させて、ピストン15を後退させ、ブレーキパッド10、11をディスクロータ7から離間させる。
コントローラは、各種センサを用いて、各車輪の回転速度、車両速度、車両加速度、操舵角、車両横加速度等の車両状態を検出し、これらの検出に基づいて電動モータ13の回転を制御することにより、倍力制御、アンチロック制御、トラクション制御および車両安定化制御等を実行することができる。
差動減速機構14では、非制動状態(無負荷状態)においては、図4(A)に示すように、外歯車部材25の入力側外歯27及び出力側外歯28と、これらに噛合う固定リングギヤ29及びリングギヤ32との間にはバックラッシがあるため、外歯車部材25、固定リングギヤ29及びリングギヤ32の軸は、互いに平行となる。制動状態(負荷状態)においては、図4(B)に示すように、電動モータ13のトルクが作用して、外歯車部材25は、固定リングギヤ29及びリングギヤ32からの反力によってモーメント力Mが生じて、各歯車のバックラッシ、軸受19、20及び軸受26のラジアル隙間によって、僅かに角度αだけ傾くことになる。このとき、入力側外歯27及び出力側外歯28の歯面に設けられた傾斜面27A及び傾斜28Aによって、入力側外歯27の歯面(傾斜面27A)と固定リングギヤ29の歯面とが均一に噛合い、また、出力側外歯28の歯面(傾斜面28A)とリングギヤ32の歯面とが均一に噛合う。
これにより、各歯面には均一な面圧P1が生じることになり、伝達効率を高め、作動時の騒音を低減し、また、歯面の磨耗を軽減して長寿命化を達成することができる。そして、システムフェイル時等において、逆作動(リングギヤ32にトルクを付与して電動モータ13のロータ21を回転)させる場合の起動トルクを軽減することができる。更に、外歯車部材25の傾きを許容することにより、軸受19、20及び軸受26の予圧等による遊びの管理精度を緩和して、製造コストを低減することができる。
次に、本発明の第2実施形態について、図5及び図6を参照して説明する。なお、上記第1実施形態に対して、同様の部分には同一の符号を付して、異なる部分についてのみ詳細に説明する。
図5に示すように、本実施形態では、入力側外歯27及び出力側外歯28の歯面に形成される傾斜面27A及び傾斜面28Aの代わりに、固定リングギヤ29及びリングギヤ32の歯面に、それぞれ傾斜面29A及び傾斜面32Aが形成されている。傾斜面29A及び傾斜面32Aは、固定リングギヤ29及びリングギヤ32の一端部から他端部にかけて、すなわち、外歯車部材の軸方向中央に向って、歯厚W1、W2が徐々に減少するように形成されている。歯面の傾斜角度は、図6(B)に示すように、制動時に差動歯車機構14に電動モータ13のトルクが作用し、固定リングギヤ29及びリングギヤ32からの反力によってモーメント力Mが生じて、各歯車のバックラッシ、軸受19、20及び軸受26のラジアル隙間によって外歯車部材25の軸が傾いたとき、互いに噛合う入力側外歯27の歯面と固定リングギヤ29の歯面及び出力側外歯28の歯面とリングギヤ32の歯面とが略平行になるように設定されている。
なお、上記第1実施形態と同様、歯面が一体に形成された入力側外歯27及び出力側外歯28は、図6中においては、固定リングギヤ29及びリングギヤ32に円周上の同じ位置で噛合っているように示しているが、これは、理解の便宜上、模式的に示したものであり、実際には、入力側外歯27と固定リングギヤ29及び出力側外歯28とリングギヤ32は、それぞれ円周上の異なる位置で噛合っている。また、図6は、入力側外歯27と固定リングギヤ29及び出力側外歯28とリングギヤ32の噛合いピッチ点付近の断面を示している。
このように構成したことにより、差動減速機構14では、非制動状態(無負荷状態)においては、図6(A)に示すように、外歯車部材25の入力側外歯27及び出力側外歯28と、これらに噛合う固定リングギヤ29及びリングギヤ32との間にはバックラッシがあるため、外歯車部材25、固定リングギヤ29及びリングギヤ32の軸は、互いに平行となる。制動状態(負荷状態)においては、図6(B)に示すように、電動モータ13のトルクが作用して、外歯車部材25は、固定リングギヤ29及びリングギヤ32からの反力によってモーメント力Mが生じて、各歯車のバックラッシ、軸受19、20及び軸受26のラジアル隙間によって、僅かに角度αだけ傾くことになる。このとき、固定リングギヤ29及びリングギヤ32の歯面に設けられた傾斜面29A及び傾斜32Aによって、入力側外歯27の歯面と固定リングギヤ29の歯面(傾斜面29A)とが均一に噛合い、また、出力側外歯28の歯面とリングギヤ32の歯面(傾斜面32A)とが均一に噛合う。
これにより、各歯面には均一な面圧P1が生じることになり、上記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
なお、上記第1及び第2実施形態では、歯面に形成した傾斜面27A、28A、29A、32Aは、略直線状に傾斜されているが、例えば一般的なクラウニングのように曲面状に形成してもよい。また、入力側外歯27及び出力側外歯28と固定リングギヤ29及びリングギヤ32との両方に傾斜面を形成して、制動時に外歯車部材25が傾いたとき、これらの歯面が略平行となって均一に噛合うようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係る電動ディスクブレーキの縦断面図である。 図1に示す電動ディスクブレーキの差動減速機構の分解縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る入力側外歯及び出力側外歯の形状を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る差動減速機構の噛合い状態を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る固定リングギヤ及びリングギヤの内歯の形状を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る差動減速機構の噛合い状態を示す説明図である。 従来の電動ディスクブレーキの差動減速機構の噛合い状態を示す説明図である。
符号の説明
6 電動ディスクブレーキ、7 ディスクロータ、10、11 ブレーキパッド、13 電動モータ、14 差動減速機構(減速機構)、15 ピストン、16 ボールランプ機構(変換機構)、21 ロータ、24 偏心軸、25 外歯車部材、27 入力側外歯、28 出力側外歯、29 固定リングギヤ、32 リングギヤ、27A、28A、29A、32A 傾斜面

Claims (2)

  1. 電動モータと、該電動モータのロータの回転を減速する減速機構と、該減速機構の回転を直線運動に変換する変換機構とを備え、該変換機構によってブレーキパッドをディスクロータに押圧して制動力を発生させる電動ディスクブレーキにおいて、
    前記減速機構は、前記モータのロータに連結された偏心軸と、該偏心軸に回転可能に取付けられ、互いに一体回転する入力側外歯及び出力側外歯を有する外歯車部材と、前記入力側外歯に噛合う内歯を有する固定リングギヤと、前記出力側外歯に噛合って前記変換機構を駆動するリングギヤとを備え、
    前記外歯車部材は、前記固定リングギヤ及び前記リングギヤから互いに逆方向の反力が作用し、
    前記入力側外歯の前記固定リングギヤに当接する歯面は、前記外歯車部材の歯幅方向の端部から中央に向って歯厚が徐々に減少するように形成され、
    前記出力側外歯の前記リングギヤに当接する歯面は、前記外歯車部材の歯幅方向の端部から中央に向って歯厚が徐々に減少するように形成されていることを特徴とする電動ディスクブレーキ。
  2. 電動モータと、該電動モータのロータの回転を減速する減速機構と、該減速機構の回転を直線運動に変換する変換機構とを備え、該変換機構によってブレーキパッドをディスクロータに押圧して制動力を発生させる電動ディスクブレーキにおいて、
    前記減速機構は、前記モータのロータに連結された偏心軸と、該偏心軸に回転可能に取付けられ、互いに一体回転する入力側外歯及び出力側外歯を有する外歯車部材と、前記入力側外歯に噛合う内歯を有する固定リングギヤと、前記出力側外歯に噛合って前記変換機構を駆動するとともに前記固定リングギヤと逆の前記外歯車部材の回転方向の反力を前記外歯車部材に伝達するリングギヤとを備え、
    前記固定リングギヤ及び前記リングギヤの歯面は、それぞれ歯すじの一端部から前記外歯車部材の軸方向中央側の他端部に向って歯厚が徐々に減少するように形成されていることを特徴とする電動ディスクブレーキ。
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