JP4747184B2 - 電動機 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の可動子または固定子を有し、供給された電力を動力に変換して可動子から出力する電動機に関する。
従来のこの種の電動機として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この電動機は、いわゆる回転機であり、第1回転軸および第2回転軸にそれぞれ連結された第1ロータおよび第2ロータと、単一のステータを備えている。第1および第2の回転軸は互いに同心状に配置されており、第1ロータ、第2ロータおよびステータは、第1回転軸の径方向に、内側からこの順で並んでいる。
第1ロータは、各々が周方向に並んだ複数の第1永久磁石および第2永久磁石を有しており、第1および第2の永久磁石は、第1ロータの軸線方向に互いに並列に並んでいる。ステータは、電力の供給により、周方向に回転する第1回転磁界および第2回転磁界を発生させるように構成されており、この第1回転磁界は、第1ロータの第1永久磁石側の部分との間に発生し、この第2回転磁界は、第1ロータの第2永久磁石側の部分との間に発生する。第2ロータは、各々が周方向に並んだ複数の第1コアおよび第2コアを有している。これらの第1および第2のコアは、軟磁性体で構成されており、第1コアは、第1ロータの第1永久磁石側の部分とステータの間に配置され、第2コアは、第1ロータの第2永久磁石側の部分とステータの間に配置されている。第1および第2の永久磁石の磁極、第1および第2の回転磁界の磁極、ならびに、第1および第2のコアの数は、互いに同じに設定されている。
以上の構成の電動機では、ステータへの電力供給による第1および第2の回転磁界の発生に伴い、第1および第2の回転磁界の磁極と第1および第2の永久磁石の磁極により、第1および第2のコアが磁化されることによって、これらの要素の間に磁力線が発生する。また、この磁力線の磁力による作用により、第1および第2のロータが駆動され、ひいては、第1および第2の回転軸から動力が出力される。
上述した従来の電動機では、その構成上、ステータに供給した電力を動力に変換して第1回転軸や第2回転軸から出力すべく、上記の磁力線による磁力を適切に作用させるためには、複数の第1コアから成る第1軟磁性体列だけでなく、複数の第2コアから成る第2軟磁性体列が必要不可欠であり、電動機の大型化や製造コストの増大を招くことは避けられない。また、電動機は、その構成上、第1および第2の回転磁界の回転数と第2ロータの回転数との差と、第2ロータの回転数と第1ロータの回転数との差が同じになるような速度関係でしか成立しないため、その設計の自由度が低い。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、小型化および製造コストの削減を図ることができるとともに、設計の自由度を高めることができる電動機を提供することを目的とする。
特開2008−67592号公報
上記の目的を達成するため、請求項1に係る電動機1、31は、所定方向に並んだ所定の複数の磁極(永久磁石4a、34a)で構成され、隣り合う各2つの磁極が互いに異なる極性を有するように配置された磁極列を有する第1構造体(第1ロータ4,第1回転軸6、第2ステータ34)と、所定方向に並んだ複数の電機子(鉄芯3a,U相〜W相のコイル3c〜3e、鉄芯33a,U相〜W相のコイル33c〜33e)で構成されるとともに、磁極列に対向するように配置され、電力の供給に伴って複数の電機子に発生する所定の複数の電機子磁極により、所定方向に移動する移動磁界を磁極列との間に発生させる電機子列を有する第2構造体(ステータ3、第1ステータ33)と、互いに間隔を隔てて所定方向に並んだ所定の複数の軟磁性体(コア5a、コア35b)で構成され、磁極列と電機子列の間に位置するように配置された軟磁性体列を有する第3構造体(第2ロータ5,第2回転軸7、可動子35)と、を備え、所定方向に沿う所定の区間における電機子磁極の数と磁極の数と軟磁性体の数との比が、1:m:(1+m)/2(m≠1.0)に設定されていることを特徴とする。
この電動機によれば、互いに対向する第1構造体の磁極列と第2構造体の電機子列の間に位置するように、第3構造体の軟磁性体列が配置されており、これらの磁極列、電機子列および軟磁性体列をそれぞれ構成する複数の磁極、電機子および軟磁性体は、所定方向に並んでいる。また、電機子列への電力の供給に伴い、複数の電機子磁極が発生し、これらの電機子磁極による移動磁界が、磁極列との間に発生するとともに、所定方向に移動する。さらに、隣り合う各2つの磁極が互いに異なる極性を有しており、隣り合う各2つの軟磁性体間には、間隔が空いている。上記のように、磁極列と電機子列の間において、複数の電機子磁極による移動磁界が発生するとともに軟磁性体列が配置されていることから、軟磁性体は、電機子磁極と磁極によって磁化される。このことと、上記のように隣り合う各2つの軟磁性体間に間隔が空いていることによって、磁極と軟磁性体と電機子磁極を結ぶような磁力線が発生する。また、この磁力線による磁力の作用により、電機子に供給された電力が動力に変換され、第1構造体や、第2構造体、第3構造体から出力される。
この場合、例えば、本発明の電動機を次の条件(a)および(b)の下に構成したときには、移動磁界、第1および第3の構造体の間の速度の関係と、第1〜第3の構造体の間のトルクの関係は、次のように表される。また、電動機に相当する等価回路は、図19のように示される。
(a)電動機が回転機であり、電機子がU相、V相およびW相の3相コイルを有する
(b)電機子磁極が2個、磁極が4個、すなわち、電機子磁極のN極およびS極を1組とする極対数が値1、磁極のN極およびS極を1組とする極対数が値2であり、軟磁性体が3個である
なお、このように、本明細書で用いる「極対」は、N極およびS極の1組をいう。
この場合、軟磁性体のうちの第1軟磁性体を通過する磁極の磁束Ψk1は、次式(1)で表される。
Figure 0004747184
ここで、ψfは磁極の磁束の最大値、θ1およびθ2は、U相コイルに対する磁極の回転角度位置および軟磁性体の回転角度位置である。また、この場合、電機子磁極の極対数に対する磁極の極対数の比が値2.0であるため、磁極の磁束が移動磁界に対して2倍の周期で回転(変化)するので、上記の式(1)では、そのことを表すために、(θ2−θ1)に値2.0が乗算されている。
したがって、第1軟磁性体を介してU相コイルを通過する磁極の磁束Ψu1は、式(1)にcosθ2を乗算することで得られた次式(2)で表される。
Figure 0004747184
同様に、軟磁性体のうちの第2軟磁性体を通過する磁極の磁束Ψk2は、次式(3)で表される。
Figure 0004747184
電機子に対する第2軟磁性体の回転角度位置が、第1軟磁性体に対して2π/3だけ進んでいるため、上記の式(3)では、そのことを表すために、θ2に2π/3が加算されている。
したがって、第2軟磁性体を介してU相コイルを通過する磁極の磁束Ψu2は、式(3)にcos(θ2+2π/3)を乗算することで得られた次式(4)で表される。
Figure 0004747184
同様に、軟磁性体のうちの第3軟磁性体を介してU相コイルを通過する磁極の磁束Ψu3は、次式(5)で表される。
Figure 0004747184
図19に示すような電動機では、軟磁性体を介してU相コイルを通過する磁極の磁束Ψuは、上記の式(2)、(4)および(5)で表される磁束Ψu1〜Ψu3を足し合わせたものになるので、次式(6)で表される。
Figure 0004747184
また、この式(6)を一般化すると、軟磁性体を介してU相コイルを通過する磁極の磁束Ψuは、次式(7)で表される。
Figure 0004747184
ここで、a、bおよびcはそれぞれ、磁極の極対数、軟磁性体の数および電機子磁極の極対数である。
また、この式(7)を、三角関数の和と積の公式に基づいて変形すると、次式(8)が得られる。
Figure 0004747184
この式(8)において、b=a+cとするとともに、cos(θ+2π)=cosθに基づいて整理すると、次式(9)が得られる。
Figure 0004747184
この式(9)を三角関数の加法定理に基づいて整理すると、次式(10)が得られる。
Figure 0004747184
この式(10)の右辺の第2項は、a−c≠0を条件として、級数の総和やオイラーの公式に基づいて整理すると、次式(11)に示すように値0になる。
Figure 0004747184
また、上記の式(10)の右辺の第3項も、a−c≠0を条件として、級数の総和やオイラーの公式に基づいて整理すると、次式(12)に示すように値0になる。
Figure 0004747184
以上により、a−c≠0のときには、軟磁性体を介してU相コイルを通過する磁極の磁束Ψuは、次式(13)で表される。
Figure 0004747184
また、この式(13)において、a/c=αとすると、次式(14)が得られる。
Figure 0004747184
さらに、この式(14)において、c・θ2=θe2とするとともに、c・θ1=θe1とすると、次式(15)が得られる。
Figure 0004747184
ここで、θe2は、U相コイルに対する軟磁性体の回転角度位置θ2に電機子磁極の極対数cを乗算していることから明らかなように、U相コイルに対する軟磁性体の電気角度位置を表す。また、θe1は、U相コイルに対する磁極の回転角度位置θ1に電機子磁極の極対数cを乗算していることから明らかなように、U相コイルに対する磁極の電気角度位置を表す。
同様に、軟磁性体を介してV相コイルを通過する磁極の磁束Ψvは、V相コイルの電気角度位置がU相コイルに対して電気角2π/3だけ進んでいることから、次式(16)で表される。また、軟磁性体を介してW相コイルを通過する磁極の磁束Ψwは、W相コイルの電気角度位置がU相コイルに対して電気角2π/3だけ遅れていることから、次式(17)で表される。
Figure 0004747184
Figure 0004747184
また、上記の式(15)〜(17)でそれぞれ表される磁束Ψu〜Ψwを時間微分すると、次式(18)〜(20)がそれぞれ得られる。
Figure 0004747184
Figure 0004747184
Figure 0004747184
ここで、ωe1は、θe1の時間微分値、すなわち、第2構造体に対する第1構造体の角速度を電気角速度に換算した値であり、ωe2は、θe2の時間微分値、すなわち、第2構造体に対する第3構造体の角速度を電気角速度に換算した値である。
さらに、軟磁性体を介さずにU相〜W相のコイルを直接、通過する磁束は、極めて小さく、その影響は無視できる。このため、軟磁性体を介してU相〜W相のコイルをそれぞれ通過する磁極の磁束Ψu〜Ψw(式(18)〜(20))の時間微分値dΨu/dt〜dΨw/dtは、電機子列に対して磁極や軟磁性体が回転(移動)するのに伴ってU相〜W相のコイルに発生する逆起電圧(誘導起電圧)をそれぞれ表す。
このことから、U相、V相およびW相のコイルをそれぞれ流れる電流Iu、IvおよびIwは、次式(21)、(22)および(23)で表される。
Figure 0004747184
Figure 0004747184
Figure 0004747184
ここで、Iは、U相〜W相のコイルを流れる電流の振幅(最大値)である。
また、これらの式(21)〜(23)より、U相コイルに対する移動磁界(回転磁界)のベクトルの電気角度位置θmfは、次式(24)で表されるとともに、U相コイルに対する移動磁界の電気角速度ωmfは、次式(25)で表される。
Figure 0004747184
Figure 0004747184
また、電機子列が第2構造体とともに移動不能に構成されている場合において、U相〜W相のコイルに電流Iu〜Iwがそれぞれ流れることで第1および第3の構造体に出力される機械的出力(動力)Wは、リラクタンス分を除くと、次式(26)で表される。
Figure 0004747184
この式(26)に式(18)〜(23)を代入し、整理すると、次式(27)が得られる。
Figure 0004747184
さらに、この機械的出力Wと、磁極を介して第1構造体に伝達されるトルク(以下「第1トルク」という)T1と、軟磁性体を介して第3構造体に伝達されるトルク(以下「第2トルク」という)T2と、第1構造体の電気角速度ωe1および第3構造体の電気角速度ωe2との関係は、次式(28)で表される。
Figure 0004747184
これらの式(27)および(28)から明らかなように、第1および第2のトルクT1,T2は、次式(29)および(30)でそれぞれ表される。
Figure 0004747184
Figure 0004747184
また、電機子列に供給された電力および移動磁界の電気角速度ωmfと等価のトルクを駆動用等価トルクTeとすると、電機子列に供給された電力と機械的出力Wが互いに等しい(ただし、損失は無視)ことと、式(28)から、この駆動用等価トルクTeは、次式(31)で表される。
Figure 0004747184
さらに、これらの式(29)〜(31)より、次式(32)が得られる。
Figure 0004747184
この式(32)で表されるトルクの関係、および前記式(25)で表される電気角速度の関係は、遊星歯車装置のサンギヤ、リングギヤおよびキャリアにおける回転速度およびトルクの関係とまったく同じである。また、このような電気角速度の関係およびトルクの関係は、上述した第2構造体を移動不能にした場合だけに限らず、あらゆる第1〜第3の構造体の移動の可否の条件において成立する。例えば、第2構造体を移動不能に構成せずに、第2構造体に動力を入力した状態で電力を供給した場合にも成立し、第2構造体に加え、第1または第3の構造体を移動不能に構成した場合や、第1または第3の構造体に動力を入力した状態で電機子列に電力を供給した場合にも成立する。また、第2構造体を移動可能に構成するとともに、第1および/または第3の構造体を移動不能に構成した場合や、第1および/または第3の構造体に動力を入力した状態で電力を供給した場合にも成立する。
さらに、前述したように、b=a+cおよびa−c≠0を条件として、式(25)の電気角速度の関係および式(32)のトルクの関係が成立する。この条件b=a+cは、磁極の数をp、電機子磁極の数をqとすると、b=(p+q)/2、すなわち、b/q=(1+p/q)/2で表される。ここで、p/q=mとすると、b/q=(1+m)/2が得られることから明らかなように、上記のb=a+cという条件が成立していることは、電機子磁極の数と磁極の数と軟磁性体の数との比が、1:m:(1+m)/2であることを表す。また、上記のa−c≠0という条件が成立していることは、m≠1.0であることを表す。本発明の電動機によれば、所定方向における所定の区間において、電機子磁極の数と磁極の数と軟磁性体の数との比が、1:m:(1+m)/2(m≠1.0)に設定されているので、式(25)に示す電気角速度の関係および式(32)に示すトルクの関係が成立し、電動機が適正に作動することが分かる。
また、前述した従来の場合と異なり、単一の軟磁性体列だけで電動機を作動させることができるので、電動機の小型化および製造コストの削減を図ることができる。さらに、式(25)および(32)から明らかなように、α=a/c、すなわち、電機子磁極の極対数に対する磁極の極対数の比を設定することによって、移動磁界、第2および第3の構造体の間の電気角速度の関係と、第1〜第3の構造体の間のトルクの関係を自由に設定でき、したがって、電動機の設計の自由度を高めることができる。この効果は、複数の電機子のコイルの相数が前述した値3以外の場合にも同様に得られ、また、電動機が回転機ではなく、リニアモータの場合にも同様に得られる。なお、リニアモータの場合、「トルク」ではなく、「推力」の関係を自由に設定できることはもちろんである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電動機1、31において、第1〜第3の構造体の相対的な位置関係を検出する相対位置関係検出手段(第1回転位置センサ21,第2回転位置センサ22,電気角変換器16b、位置センサ41)と、検出された第1〜第3の構造体の相対的な位置関係に基づいて、移動磁界を制御する制御手段(ECU16)と、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、相対位置関係検出手段によって、第1〜第3の構造体の3者の相対的な位置関係が検出されるとともに、検出された第1〜第3の構造体の3者の相対的な位置関係に基づき、移動磁界が制御手段によって制御される。これにより、磁極と軟磁性体と電機子磁極の間に磁力線を適切に発生させ、この磁力線による磁力を適切に作用させることができるので、電動機の適正な動作を確保することができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の電動機1、31において、相対位置関係検出手段(第1回転位置センサ21,第2回転位置センサ22,電気角変換器16b)は、第1〜第3の構造体の相対的な位置関係として、第2構造体に対する第1構造体および第3構造体の電気角度位置をそれぞれ検出し、制御手段は、検出された第3構造体の電気角度位置(第2ロータ電気角θER2)に(1+m)を乗算した値と、検出された第1構造体の電気角度位置(第1ロータ電気角θER1)にmを乗算した値との差に基づいて、移動磁界を制御することを特徴とする。
この構成によれば、第2構造体に対する第3構造体の電気角度位置に(1+m)を乗算した値と、第2構造体に対する第1構造体の電気角度位置にmを乗算した値との差に基づいて、移動磁界が制御される。このmは、請求項1から明らかなように、電機子磁極の数に対する磁極の数の比を表す。また、請求項1の作用で述べたように、電動機の作動中、移動磁界の電気角度位置と第2および第3の構造体の電気角度位置の関係は、式(24)で表される。この式(24)におけるαは、電機子磁極の極対数に対する磁極の極対数の比(a/c)、すなわち、電機子磁極の数に対する磁極の数の比を表し、mと等しい。したがって、上述した構成によれば、電動機のより適正な動作を確保することができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の電動機1、31において、磁極は永久磁石4a,34aの磁極であることを特徴とする。
この構成によれば、磁極として永久磁石の磁極を用いるので、電磁石の磁極を用いた場合と異なり、電磁石に電力を供給するための電気回路やコイルが不要になる。これにより、電動機をさらに小型化できるとともに、構成を単純化することができる。また、例えば、磁極を有する第1構造体を回転可能に構成した場合に、磁極として電磁石の磁極を用いたときの電力供給用のスリップリングが不要になり、その分、電動機を小型化できるとともに、効率を高めることができる。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の電動機1において、電動機は回転機であることを特徴とする。
この構成によれば、請求項1ないし4のいずれかで述べた効果を、回転機において得ることができる。
請求項6に係る発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の電動機31において、電動機はリニアモータであることを特徴とする。
この構成によれば、請求項1ないし4のいずれかで述べた効果を、リニアモータにおいて得ることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態による電動機1を示している。この電動機1は、回転機として構成されており、その動作が、図2に示すECU16によって制御される。図1に示すように、電動機1は、不動のケース2と、ケース2内に設けられたステータ3と、ケース2内にステータ3に対向するように設けられた第1ロータ4と、両者3,4の間に設けられた第2ロータ5と、第1回転軸6および第2回転軸7を備えている。なお、図1では、第1回転軸6などの一部の要素を、図示の便宜上、スケルトン図的に描いている。また、図1および後述する他の図面では、断面を示す部分のハッチングを省略している。
ケース2は、円筒状の周壁2aと、この周壁2aの両端部に一体に設けられた円板状の一対の側壁2b,2cを有している。これらの側壁2b,2cの中央には、取付孔2d,2eがそれぞれ形成されており、これらの取付孔2d,2eには、軸受け8および9がそれぞれ取り付けられている。
上記の第1および第2の回転軸6,7は、軸受け8,9に回転自在にそれぞれ支持されており、互いに同心状に配置されている。また、第1および第2の回転軸6,7はいずれも、その一部がケース2内に収容され、残りがケース2の外方に突出している。さらに、上記のステータ3、第2ロータ5および第1ロータ4は、第1回転軸6の径方向(以下、単に「径方向」という)に、外側からこの順で並んでおり、同心状に配置されている。
ステータ3は、回転磁界を発生させるものであり、図3に示すように、鉄芯3aと、この鉄芯3aに設けられたU相、V相およびW相のコイル3c,3d,3eを有している。なお、図1では、便宜上、U相コイル3cのみを示している。鉄芯3aは、複数の鋼板を積層した円筒状のものであり、第1回転軸6の軸線方向(以下、単に「軸線方向」という)に延びており、ケース2の周壁2aの内周面に取り付けられている。また、鉄芯3aの内周面には、12個のスロット3bが形成されており、これらのスロット3bは、軸線方向に延びるとともに、第1回転軸6の周方向(以下、単に「周方向」という)に等間隔で並んでいる。上記のU相〜W相のコイル3c〜3eは、スロット3bに分布巻き(波巻き)で巻回されるとともに、可変電源15に接続されている(図2参照)。この可変電源15は、インバータなどからなる電気回路とバッテリを組み合わせたものであり、ECU16に接続されている。
以上の構成のステータ3では、可変電源15から電力が供給されたときに、鉄芯3aの第1ロータ4側の端部に、4個の磁極が周方向に等間隔で発生する(図5参照)とともに、これらの磁極による回転磁界が周方向に回転する。以下、鉄芯3aに発生する磁極を「電機子磁極」という。また、周方向に隣り合う各2つの電機子磁極の極性は、互いに異なっている。なお、図5や後述する他の図面では、電機子磁極を、鉄芯3aやU相〜W相のコイル3c〜3eの上に、(N)および(S)で表記している。
図3に示すように、第1ロータ4は、8個の永久磁石4aから成る磁極列を有している。これらの永久磁石4aは、周方向に等間隔で並んでおり、この磁極列は、ステータ3の鉄芯3aに対向している。各永久磁石4aは、軸線方向に延びており、その軸線方向の長さが、ステータ3の鉄芯3aのそれと同じに設定されている。
また、永久磁石4aは、リング状の固定部4bの外周面に取り付けられている。この固定部4bは、軟磁性体、例えば鉄または複数の鋼板を積層したもので構成されており、その内周面が、第1回転軸6に一体に同心状に設けられた円板状のフランジ4cの外周面に取り付けられている。これにより、永久磁石4aを含む第1ロータ4は、第1回転軸6と一体に回転自在になっている。さらに、上記のように軟磁性体で構成された固定部4bの外周面に永久磁石4aが取り付けられているので、各永久磁石4aには、ステータ3側の端部に、(N)または(S)の1つの磁極が現れる。なお、図3や後述する他の図面では、永久磁石4aの磁極を(N)および(S)で表記している。また、周方向に隣り合う各2つの永久磁石4aの極性は、互いに異なっている。
第2ロータ5は、6個のコア5aから成る軟磁性体列を有している。これらのコア5aは、周方向に等間隔で並んでおり、この軟磁性体列は、ステータ3の鉄芯3aと第1ロータ4の磁極列との間に、それぞれ所定の間隔を隔てて配置されている。各コア5aは、軟磁性体、例えば複数の鋼板を積層したものであり、軸線方向に延びている。また、コア5aの軸線方向の長さは、永久磁石4aと同様、ステータ3の鉄芯3aのそれと同じに設定されている。さらに、コア5aは、円板状のフランジ5bの外端部に、軸線方向に若干延びる筒状の連結部5cを介して取り付けられている。このフランジ5bは、第2回転軸7に一体に同心状に設けられている。これにより、コア5aを含む第2ロータ5は、第2回転軸7と一体に回転自在になっている。なお、図3では、便宜上、連結部5cおよびフランジ5bを省略している。
また、図2に示すように、電動機1には、電磁誘導式の第1回転位置センサ21および第2回転位置センサ22が設けられている。この第1回転位置センサ21は、ステータ3の特定のU相コイル3c(以下「基準コイル」という)に対する第1ロータ4の特定の永久磁石4aの回転角度位置(以下「第1ロータ回転角θR1」という)を表す検出信号を、ECU16に出力する。上記の第2回転位置センサ22は、基準コイルに対する第2ロータ5の特定のコア5aの回転角度位置(以下「第2ロータ回転角θR2」という)を表す検出信号を、ECU16に出力する。
さらに、電動機1には、第1電流センサ23および第2電流センサ24が設けられている。これらの第1および第2の電流センサ23,24はそれぞれ、U相およびV相のコイル3c,3dをそれぞれ流れる電流(以下、それぞれ「U相電流Iu」「V相電流Iv」という)を表す検出信号をECU16に出力する。
ECU16は、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよびROMなどからなるマイクロコンピュータで構成されており、上述した各種のセンサ21〜24からの検出信号に応じて、電動機1の動作を制御する。
なお、本実施形態では、永久磁石4aが本発明における磁極に相当するとともに、第1ロータ4および第1回転軸6が、本発明における第1構造体に相当する。また、鉄芯3aおよびU相〜W相のコイル3c〜3eが、本発明における電機子に相当するとともに、ステータ3が、本発明における第2構造体に相当する。さらに、コア5aが本発明における軟磁性体に相当するとともに、第2ロータ5および第2回転軸7が、本発明における第3構造体に相当する。また、ECU16が、本発明における制御手段に相当するとともに、第1および第2の回転位置センサ21,22が、本発明における相対位置関係検出手段に相当する。
前述したように、電動機1では、電機子磁極が4個、永久磁石4aの磁極(以下「磁石磁極」という)が8個、コア5aが6個である。すなわち、電機子磁極の数と磁石磁極の数とコア5aの数との比(以下「極数比」という)は、1:2.0:(1+2.0)/2に設定されている。このことと、前述した式(18)〜(20)から明らかなように、ステータ3に対して第1ロータ4や第2ロータ5が回転するのに伴ってU相〜W相のコイル3c〜3eにそれぞれ発生する逆起電圧(以下、それぞれ「U相逆起電圧Vcu」「V相逆起電圧Vcv」「W相逆起電圧Vcw」という)は、次式(33)、(34)および(35)で表される。
Figure 0004747184
Figure 0004747184
Figure 0004747184
ここで、Iは、U相〜W相のコイル3c〜3eを流れる電流の振幅(最大値)、ψFは、磁石磁極の磁束の最大値である。θER1は、いわゆる機械角である第1ロータ回転角θR1を電気角度位置に換算した値(以下「第1ロータ電気角」という)であり、具体的には、第1ロータ回転角θR1に電機子磁極の極対数、すなわち値2を乗算した値である。θER2は、機械角である第2ロータ回転角θR2を電気角度位置に換算した値(以下「第2ロータ電気角」という)であり、具体的には、第2ロータ回転角θR2に電機子磁極の極対数(値2)を乗算した値である。また、ωER1は、θER1の時間微分値、すなわち、ステータ3に対する第1ロータ4の角速度を電気角速度に換算した値(以下「第1ロータ電気角速度」という)である。さらに、ωER2は、第2ロータ電気角速度であり、θER2の時間微分値、すなわち、ステータ3に対する第2ロータ5の角速度を電気角速度に換算した値(以下「第2ロータ電気角速度」という)である。
また、前述した極数比と前記式(21)〜(23)から明らかなように、U相電流Iu、V相電流Iv、およびW相のコイル3eを流れる電流(以下「W相電流Iw」という)は、次式(36)、(37)および(38)でそれぞれ表される。
Figure 0004747184
Figure 0004747184
Figure 0004747184
さらに、極数比と前記式(24)および(25)から明らかなように、基準コイルに対するステータ3の回転磁界のベクトルの電気角度位置(以下「磁界電気角度位置θMFR」という)は、次式(39)で表され、ステータ3に対する回転磁界の電気角速度(以下「磁界電気角速度ωMFR」という)は、次式(40)で表される。
Figure 0004747184
Figure 0004747184
このため、磁界電気角速度ωMFRと第1ロータ電気角速度ωER1と第2ロータ電気角速度ωER2の関係を、いわゆる共線図で表すと、例えば図4のように示される。
また、ステータ3に供給された電力および磁界電気角速度ωMFRと等価のトルクを駆動用等価トルクTSEとすると、この駆動用等価トルクTSEと、第1ロータ4に伝達されるトルク(以下「第1ロータ伝達トルク」という)TR1と、第2ロータ5に伝達されるトルク(以下「第2ロータ伝達トルク」という)TR2との関係は、極数比と前記式(32)から明らかなように、次式(41)で表される。
Figure 0004747184
上記の式(40)で表される電気角速度の関係、および上記の式(41)で表されるトルクの関係は、サンギヤおよびリングギヤのギヤ比が1:2の遊星歯車装置のサンギヤ、リングギヤおよびキャリアにおける回転速度およびトルクの関係とまったく同じである。
ECU16は、上記式(39)に基づき、U相〜W相のコイル3c〜3eへの通電を制御し、それにより、回転磁界を制御する。具体的には、図2に示すように、ECU16は、目標電流算出部16a、電気角変換器16b、電流座標変換器16c、偏差算出部16d、電流制御器16e、および電圧座標変換器16fを有しており、いわゆるベクトル制御によりU相〜W相の電流Iu,Iv,Iwを制御することによって、回転磁界を制御する。なお、本実施形態では、電気角変換器16bが相対位置関係検出手段に相当する。
上記の目標電流算出部16aは、後述するd軸電流Idおよびq軸電流Iqの目標値(以下、それぞれ「目標d軸電流Id_tar」「目標q軸電流Iq_tar」という)を算出するとともに、算出した目標d軸電流Id_tarおよび目標q軸電流Iq_tarを、偏差算出部16dに出力する。なお、これらの目標d軸電流Id_tarおよび目標q軸電流Iq_tarは、例えば電動機1の負荷などに応じて算出される。
電気角変換器16bには、第1および第2の回転位置センサ21,22でそれぞれ検出された第1および第2のロータ回転角θR1,θR2が入力される。電気角変換器16bは、入力された第1および第2のロータ回転角θR1,θR2に、電機子磁極の極対数(値2)を乗算することによって、前述した第1および第2のロータ電気角θER1,θER2を算出する。また、算出した第1および第2のロータ電気角θER1,θER2を、電流座標変換器16cおよび電圧座標変換器16fに出力する。
電流座標変換器16cには、第1および第2のロータ電気角θER1,θER2に加え、第1および第2の電流センサ23,24でそれぞれ検出されたU相およびV相の電流Iu,Ivが入力される。電流座標変換器16cは、入力されたU相およびV相の電流Iu,Ivと第1および第2のロータ電気角θe1,θe2に基づいて、そのときどきの3相交流座標上でのU相〜W相の電流Iu〜Iwを、dq座標上でのd軸電流Idおよびq軸電流Iqに変換する。このdq座標は、(3・θER2−2・θER1)をd軸とし、このd軸に直交する軸をq軸として、(3・ωER2−2・ωER1)で回転するものである。具体的には、d軸電流Idおよびq軸電流Iqは、次式(42)によって算出される。
Figure 0004747184
また、電流座標変換器16cは、算出したd軸電流Idおよびq軸電流Iqを偏差算出部16dに出力する。
偏差算出部16dは、入力された目標d軸電流Id_tarとd軸電流Idとの偏差(以下「d軸電流偏差dId」という)を算出するとともに、入力された目標q軸電流Iq_tarとq軸電流Iqとの偏差(以下「q軸電流偏差dIq」という)を算出する。また、算出したd軸電流偏差dIdおよびq軸電流偏差dIqを、電流制御器16eに出力する。
電流制御器16eは、入力されたd軸電流偏差dIdおよびq軸電流偏差dIqに基づき、所定のフィードバック制御アルゴリズム、例えばPI制御アルゴリズムによって、d軸電圧Vdおよびq軸電圧Vqを算出する。これにより、d軸電圧Vdは、d軸電流Idが目標d軸電流Id_tarになるように算出され、q軸電圧Vqは、q軸電流Iqが目標q軸電流Iq_tarになるように算出される。また、算出したd軸およびq軸の電圧Vd,Vqを、電圧座標変換器16fに出力する。
電圧座標変換器16fは、入力されたd軸電圧Vdおよびq軸電圧Vqを、入力された第1および第2のロータ電気角θER1,θER2に基づいて、3相交流座標上でのU相〜W相の電圧Vu,Vv,Vwの指令値(以下、それぞれ「U相電圧指令値Vu_cmd」「V相電圧指令値Vv_cmd」「W相電圧指令値Vw_cmd」という)に変換する。具体的には、U相〜W相の電圧指令値Vu_cmd〜Vw_cmdは、次式(43)によって算出される。
Figure 0004747184
また、電圧座標変換器16fは、算出したU相〜W相の電圧指令値Vu_cmd〜Vw_cmdを前述した可変電源15に出力する。
これに伴い、可変電源15は、U相〜W相の電圧Vu〜Vwを、U相〜W相の電圧指令値Vu_cmd〜Vw_cmdにそれぞれなるように電動機1に印可する。これにより、U相〜W相の電流Iu〜Iwが制御され、この場合、これらの電流Iu〜Iwは、前記式(36)〜(38)でそれぞれ表される。また、電流の振幅Iは、目標d軸電流Id_tarおよび目標q軸電流Iq_tarに基づいて定まる。
以上のようなECU16による制御によって、磁界電気角度位置θMFRは、前記式(39)が成立するように制御され、磁界電気角速度ωMFRは、前記式(40)が成立するように制御される。
以上の構成の電動機1は、例えば次のようにして用いられる。すなわち、第1および第2のロータ4,5の一方を固定し、あるいは、これらの一方に動力を入力した状態で、ステータ3に供給した電力を動力に変換し、これらの他方から出力する。また、第1および第2のロータ4,5の双方から動力を同時に出力する場合には、式(41)を満たすような負荷トルクが第1および第2のロータ4,5に同時に作用するようなもの、例えば二重反転プロペラの動力源として用いる。
次に、ステータ3に供給された電力が、具体的にどのようにして動力に変換され、第1ロータ4や第2ロータ5から出力されるかについて説明する。まず、図5〜図7を参照しながら、第1ロータ4を固定した状態でステータ3に電力を供給した場合について説明する。なお、図5〜図7では、便宜上、複数の構成要素の符号を省略している。このことは、後述する他の図面においても同様である。また、理解の容易化のために、図5〜図7に示される同じ1つの電機子磁極およびコア5aに、ハッチングを付している。
まず、図5(a)に示すように、ある1つのコア5aの中心と、ある1つの永久磁石4aの中心が、周方向に互いに一致するとともに、そのコア5aから3つ目のコア5aの中心と、その永久磁石4aから4つ目の永久磁石4aの中心が、周方向に互いに一致した状態から、回転磁界を、同図の左方に回転するように発生させる。その発生の開始時においては、互いに同じ極性を有する1つおきの電機子磁極の位置を、中心がコア5aと一致している各永久磁石4aの中心と周方向に一致させるとともに、この電機子磁極の極性をこの永久磁石4aの磁石磁極の極性と異ならせる。
前述したようにステータ3による回転磁界が第1ロータ4との間に発生することと、コア5aを有する第2ロータ5がステータ3と第1ロータ4の間に配置されていることから、電機子磁極および磁石磁極により、各コア5aは磁化される。このことと、隣り合う各コア5aの間に間隔が空いていることから、電機子磁極とコア5aと磁石磁極を結ぶような磁力線MLが発生する。なお、図5〜図7では、便宜上、鉄芯3aや固定部4bにおける磁力線MLを省略している。このことは、後述する他の図面においても同様である。
図5(a)に示す状態では、磁力線MLは、周方向の位置が互いに一致している電機子磁極、コア5aおよび磁石磁極を結び、かつ、これらの電機子磁極、コア5aおよび磁石磁極のそれぞれの周方向の各両側に隣り合う電機子磁極、コア5aおよび磁石磁極を結ぶように発生する。また、この状態では、磁力線MLが直線状であることにより、コア5aには、周方向に回転させるような磁力は作用しない。
そして、回転磁界の回転に伴って電機子磁極が図5(a)に示す位置から図5(b)に示す位置に回転すると、磁力線MLが曲がった状態になり、それに伴い、磁力線MLが直線状になるように、コア5aに磁力が作用する。この場合、磁力線MLで互いに結ばれた電機子磁極および磁石磁極を結ぶ直線に対して、磁力線MLが、このコア5aにおいて回転磁界の回転方向(以下「磁界回転方向」という)と逆方向に凸に曲がった状態になるため、上記の磁力は、コア5aを磁界回転方向に駆動するように作用する。このような磁力線MLによる磁力の作用により、コア5aは、磁界回転方向に駆動され、図5(c)に示す位置に回転し、コア5aが設けられた第2ロータ5および第2回転軸7も、磁界回転方向に回転する。なお、図5(b)および(c)における破線は、磁力線MLの磁束量が極めて小さく、電機子磁極とコア5aと磁石磁極の間の磁気的なつながりが弱いことを表している。このことは、後述する他の図面においても同様である。
また、回転磁界がさらに回転するのに伴い、上述した一連の動作、すなわち、「磁力線MLがコア5aにおいて磁界回転方向と逆方向に凸に曲がる→磁力線MLが直線状になるようにコア5aに磁力が作用する→コア5aや第2ロータ5、第2回転軸7が、磁界回転方向に回転する」という動作が、図6(a)〜図6(d)、図7(a)および(b)に示すように、繰り返し行われる。以上のような磁力線MLによる磁力の作用により、ステータ3に供給された電力が動力に変換され、第2回転軸7から出力される。
また、図8は、図5(a)の状態から電機子磁極が電気角2πだけ回転した状態を示しており、図8と図5(a)の比較から明らかなように、コア5aは、電機子磁極に対して1/3の回転角度だけ、同方向に回転していることが分かる。この結果は、前記式(40)において、ωER1=0とすることによって、ωER2=ωMFR/3が得られることと合致する。
次に、図9〜図11を参照しながら、第2ロータ5を固定した状態で、ステータ3に電力を供給した場合の動作について説明する。なお、図9〜図11では、理解の容易化のために、同じ1つの電機子磁極および永久磁石4aに、ハッチングを付している。まず、図9(a)に示すように、前述した図5(a)の場合と同様、ある1つのコア5aの中心と、ある1つの永久磁石4aの中心が、周方向に互いに一致するとともに、そのコア5aから3つ目のコア5aの中心と、その永久磁石4aから4つ目の永久磁石4aの中心が、周方向に互いに一致した状態から、回転磁界を、同図の左方に回転するように発生させる。その発生の開始時においては、互いに同じ極性を有する1つおきの電機子磁極の位置を、中心がコア5aと一致している各永久磁石4aの中心と周方向に一致させるとともに、この電機子磁極の極性をこの永久磁石4aの磁極の極性と異ならせる。
図9(a)に示す状態では、図5(a)の場合と同様、磁力線MLは、周方向の位置が互いに一致している電機子磁極、コア5aおよび磁石磁極を結び、かつ、これらの電機子磁極、コア5aおよび磁石磁極のそれぞれの周方向の各両側に隣り合う電機子磁極、コア5aおよび磁石磁極を結ぶように発生する。また、この状態では、磁力線MLが直線状であることにより、永久磁石4aには、周方向に回転させるような磁力は作用しない。
そして、回転磁界の回転に伴って電機子磁極が図9(a)に示す位置から図9(b)に示す位置に回転すると、磁力線MLが曲がった状態になり、それに伴い、磁力線MLが直線状になるように、永久磁石4aに磁力が作用する。この場合、この永久磁石4aが、磁力線MLで互いに結ばれた電機子磁極およびコア5aの延長線上よりも磁界回転方向に進んだ位置にあるため、上記の磁力は、この延長線上に永久磁石4aを位置させるように、すなわち、永久磁石4aを磁界回転方向と逆方向に駆動するように作用する。このような磁力線MLによる磁力の作用により、永久磁石4aは、磁界回転方向と逆方向に駆動され、図9(c)に示す位置に回転し、永久磁石4aが設けられた第1ロータ4および第1回転軸6も、磁界回転方向と逆方向に回転する。
また、回転磁界がさらに回転するのに伴い、上述した一連の動作、すなわち、「磁力線MLが曲がり、磁力線MLで互いに結ばれた電機子磁極およびコア5aの延長線上よりも、永久磁石4aが磁界回転方向に進んだ位置に位置する→磁力線MLが直線状になるように永久磁石4aに磁力が作用する→永久磁石4aや第1ロータ4、第1回転軸6が、磁界回転方向と逆方向に回転する」という動作が、図10(a)〜図10(d)、図11(a)および(b)に示すように、繰り返し行われる。以上のような磁力線MLによる磁力の作用により、ステータ3に供給された電力が動力に変換され、第1回転軸6から出力される。
また、図11(b)は、図9(a)の状態から電機子磁極が電気角2πだけ回転した状態を示しており、図11(b)と図9(a)の比較から明らかなように、永久磁石4aは、電機子磁極に対して1/2の回転角度だけ、逆方向に回転していることが分かる。この結果は、前記式(40)において、ωER2=0とすることによって、−ωER1=ωMFR/2が得られることと合致する。
また、図12および図13は、電機子磁極、コア5aおよび永久磁石4aの数を、値16、値18および値20にそれぞれ設定し、第1ロータ4を固定するとともに、ステータ3への電力の供給により第2ロータ5から動力を出力した場合におけるシミュレーション結果を示している。図12は、第2ロータ電気角θER2が値0〜2πまで変化する間におけるU相〜W相の逆起電圧Vcu〜Vcwの推移の一例を示している。
この場合、第1ロータ4が固定されていることと、電機子磁極および磁石磁極の極対数がそれぞれ値8および値10であることと、前記式(25)から、磁界電気角速度ωMFR、第1および第2のロータ電気角速度ωER1,ωER2の関係は、ωMFR=2.25・ωER2で表される。図12に示すように、第2ロータ電気角θER2が値0〜2πまで変化する間に、U相〜W相の逆起電圧Vcu〜Vcwは、ほぼ2.25周期分、発生している。また、図12は、第2ロータ5から見たU相〜W相の逆起電圧Vcu〜Vcwの変化状態を示しており、同図に示すように、これらの逆起電圧は、第2ロータ電気角θER2を横軸として、W相逆起電圧Vcw、V相逆起電圧VcvおよびU相逆起電圧Vcuの順に並んでおり、このことは、第2ロータ5が磁界回転方向に回転していることを表す。以上のように、図12に示すシミュレーション結果からも、ωMFR=2.25・ωER2が成立することが確認できた。
さらに、図13は、駆動用等価トルクTSE、第1および第2のロータ伝達トルクTR1,TR2の推移の一例を示している。この場合、電機子磁極および磁石磁極の極対数がそれぞれ値8および値10であることと、前記式(32)から、駆動用等価トルクTSE、第1および第2のロータ伝達トルクTR1,TR2の関係は、TSE=TR1/1.25=−TR2/2.25で表される。図13に示すように、駆動用等価トルクTSEは、ほぼ−TREFに、第1ロータ伝達トルクTR1は、ほぼ1.25・(−TREF)に、第2ロータ伝達トルクTR2は、ほぼ2.25・TREFになっている。このTREFは所定のトルク値(例えば200Nm)である。このように、図13に示すシミュレーション結果からも、TSE=TR1/1.25=−TR2/2.25が成立することが確認できた。
また、図14および図15は、電機子磁極、コア5aおよび永久磁石4aの数を図12および図13の場合と同様に設定し、第1ロータ4に代えて第2ロータ5を固定するとともに、ステータ3への電力の供給により第1ロータ4から動力を出力した場合におけるシミュレーション結果を示している。図14は、第1ロータ電気角θER1が値0〜2πまで変化する間におけるU相〜W相の逆起電圧Vcu〜Vcwの推移の一例を示している。
この場合、第2ロータ5が固定されていることと、電機子磁極および磁石磁極の極対数がそれぞれ値8および値10であることと、前記式(25)から、磁界電気角速度ωMFR、第1および第2のロータ電気角速度ωER1,ωER2の関係は、ωMFR=−1.25・ωER1で表される。図14に示すように、第1ロータ電気角θER1が値0〜2πまで変化する間に、U相〜W相の逆起電圧Vcu〜Vcwは、ほぼ1.25周期分、発生している。また、図14は、第1ロータ4から見たU相〜W相の逆起電圧Vcu〜Vcwの変化状態を示しており、同図に示すように、これらの逆起電圧は、第1ロータ電気角θER1を横軸として、U相逆起電圧Vcu、V相逆起電圧VcvおよびW相逆起電圧Vcwの順に並んでおり、このことは、第1ロータ4が磁界回転方向と逆方向に回転していることを表す。以上のように、図14に示すシミュレーション結果からも、ωMFR=−1.25・ωER1が成立することが確認できた。
さらに、図15は、駆動用等価トルクTSE、第1および第2のロータ伝達トルクTR1,TR2の推移の一例を示している。この場合にも、図13の場合と同様、式(32)から、駆動用等価トルクTSE、第1および第2のロータ伝達トルクTR1,TR2の関係は、TSE=TR1/1.25=−TR2/2.25で表される。図15に示すように、駆動用等価トルクTSEは、ほぼTREFに、第1ロータ伝達トルクTR1は、ほぼ1.25・TREFに、第2ロータ伝達トルクTR2は、ほぼ−2.25・TREFになっている。このように、図15に示すシミュレーション結果からも、TSE=TR1/1.25=−TR2/2.25が成立することが確認できた。
以上のように、本実施形態によれば、コア5aで構成された単一の軟磁性体列だけで電動機1を作動させることができるので、電動機1の小型化および製造コストの削減を図ることができる。また、電機子磁極の極対数に対する磁石磁極の極対数の比を設定することによって、磁界電気角速度ωMFR、第1および第2のロータ電気角速度ωER1,ωER2の関係と、駆動用等価トルクTSE、第1および第2のロータ伝達トルクTR1,TR2の関係を自由に設定でき、したがって、電動機1の設計の自由度を高めることができる。
さらに、磁界電気角度位置θMFRを前記式(40)が成立するように制御するので、電動機1の適正な動作を確保することができる。また、永久磁石4aの磁極を用いるので、電磁石の磁極を用いた場合と異なり、電磁石に電力を供給するための電気回路やコイルが不要になる。これにより、電動機1をさらに小型化できるとともに、構成を単純化することができる。また、磁極として電磁石の磁極を用いたときの電力供給用のスリップリングが不要になり、その分、電動機1を小型化できるとともに、効率を高めることができる。
なお、上述した第1実施形態では、第1および第2のロータ4,5を回転自在に構成しているが、両者4,5の一方を回転不能に構成するとともに、他方のみを回転自在に構成し、他方から動力を出力してもよい。この場合、第1および第2のロータ4,5の一方が回転不能に構成されているため、前記式(39)において、両者4,5の一方の電気角度位置が値0になることから明らかなように、両者4,5の他方の電気角度位置のみをセンサなどで検出するとともに、検出された他方の電気角度位置に応じて、回転磁界を制御すればよい。また、ステータ3を回転自在に構成してもよく、その場合には、電動機は例えば次のように用いられる。すなわち、第1および第2のロータ4,5の一方と、ステータ3に動力を入力した状態で、ステータ3に電力を供給し、この電力を動力に変換して、両ロータ4,5の他方から出力する。あるいは、第1および第2のロータ4,5の一方を固定した状態(または、この一方に動力を入力した状態)で、ステータ3および他方から動力を同時に出力する場合には、式(41)を満たすような負荷トルクがステータ3および他方に同時に作用するようなもの、例えば二重反転プロペラの動力源として用いる。
さらに、第1実施形態では、第1および第2のロータ回転角θR1,θR2として、基準コイルすなわち特定のU相コイル3cに対する特定の永久磁石4aおよびコア5aの回転角度位置をそれぞれ検出しているが、ステータ3に対する第1および第2のロータ4,5の回転角度位置を表すのであれば、他の部位の回転角度位置を検出してもよい。例えば、特定のV相コイル3dや、特定のW相コイル3e、ケース2の特定の部位に対する、固定部4bや第1回転軸6の特定の部位の回転角度位置を第1ロータ回転角θR1として、フランジ5bや第2回転軸7の特定の部位の回転角度位置を第2ロータ回転角θR2として、それぞれ検出してもよい。
また、第1実施形態では、回転磁界の制御に用いる磁界電気角度位置θMFRを、第1および第2の回転位置センサ21,22で検出された第1および第2のロータ回転角θR1,θR2を用い、式(39)によって算出しているが、特願2007−280916号に記載された手法によって求めてもよい。具体的には、サンギヤとリングギヤの歯数の比が電機子磁極および磁石磁極の一方の数に対する他方の数の比と同じ値である遊星歯車装置と、単一の回転位置センサを用意し、サンギヤおよびリングギヤの一方を第1ロータ4に、キャリアを第2ロータ5に、それぞれ連結するとともに、特定のU相コイル3cに対するサンギヤおよびリングギヤの他方の回転角度位置を、回転位置センサで検出する。この場合、電機子磁極の数が磁石磁極の数よりも大きい場合、第1ロータ4には、サンギヤが連結される。
以上により、上記の回転位置センサで検出される回転角度位置は、電機子磁極の数に対する磁石磁極の数の比をγとすると、(1+γ)θR2−γ・θR1を表す。このことから明らかなように、第1および第2のロータ4,5の回転角度位置を2つのセンサで別個に検出することなく、遊星歯車装置と単一の回転位置センサによって、回転磁界の制御に用いる磁界電気角度位置θMFRを求めることができる。
さらに、第1実施形態では、ステータ3および第1ロータ4を、径方向の外側および内側にそれぞれ配置しているが、これとは逆に、径方向の内側および外側にそれぞれ配置してもよい。また、ステータ3、第1および第2のロータ4,5を径方向に並ぶように配置し、いわゆるラジアルタイプとして電動機1を構成しているが、ステータ3、第1および第2のロータ4,5を軸線方向に並ぶように配置し、いわゆるアキシャルタイプとして電動機1を構成してもよい。
次に、図16および図17を参照しながら、本発明の第2実施形態による電動機31について説明する。同図に示す電動機31は、第1実施形態と異なり、リニアモータとして構成されており、搬送装置に適用されたものである。なお、図16において、第1実施形態と同じ構成要素については、同じ符号を用いて示している。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図16および図17に示すように、電動機31は、不動のケース32と、ケース32内に設けられた第1ステータ33と、ケース32内に第1ステータ33に対向するように設けられた第2ステータ34と、両ステータ33,34の間に設けられた可動子35を備えている。
ケース32は、前後方向(図16の奥行き方向、図17の上下方向)を長さ方向とする板状の底壁32aと、この底壁32aの両端部からそれぞれ上方に延び、互いに対向する側壁32bおよび32cとを一体に有している。
第1ステータ33は、移動磁界を発生させるものであり、図17に示すように、鉄芯33aと、この鉄芯33aに設けられたU相、V相およびW相のコイル33c,33d,33eを有している。鉄芯33aは、複数の鋼板を積層した直方体状のものであり、前後方向に、ケース32の全体に延びており、ケース32の側壁32bに取り付けられている。また、鉄芯33aの第2ステータ34側の面には、多数のスロット33bが形成されており、これらのスロット33bは、上下方向に延びるとともに、前後方向に等間隔に並んでいる。上記のU相〜W相のコイル33c〜33eは、スロット33bに分布巻き(波巻き)で巻回されるとともに、前述した可変電源15に接続されている。
以上の構成の第1ステータ33では、可変電源15から電力が供給されたときに、鉄芯33aの第2ステータ34側の端部に、多数の磁極が前後方向に等間隔で発生する(図18参照)とともに、これらの磁極による移動磁界が前後方向に移動する。以下、鉄芯33aに発生する磁極を、第1実施形態と同様、「電機子磁極」という。なお、図18では、電機子磁極を、図5と同様、鉄芯33aやU相〜W相のコイル33c〜33eの上に、(N)および(S)で表記している。この場合、同図に示すように、前後方向に沿う所定の区間INTにおける電機子磁極の数は、値4である。
第2ステータ34は、多数の永久磁石34aから成る磁極列を有している。これらの永久磁石34aは、前後方向に等間隔で並んでおり、この磁極列は、第1ステータ33の鉄芯33aに対向している。各永久磁石34aは、直方体状に形成されており、その上下方向の長さが、鉄芯33aのそれと同じに設定されている。また、永久磁石34aは、底壁32aの上面の右端部に(図16の右側を「右」)、固定部34bを介して取り付けられるとともに、側壁32cに取り付けられている。この固定部34bは、軟磁性体、例えば鉄で構成されている。このように鉄で構成された固定部34bに永久磁石34aが取り付けられているので、各永久磁石34aには、第1ステータ33側の端部に、(N)または(S)の1つの磁極が現れる。なお、図17および図18では、図3と同様、永久磁石34aの磁極(以下、第1実施形態と同様「磁石磁極」という)を、(N)および(S)で表記している。また、図18に示すように、前後方向に隣り合う各2つの永久磁石34aの極性は、互いに異なっており、所定の区間INTにおける永久磁石34aの数は、値8である。
可動子35は、第1および第2のステータ33,34の上方に設けられた天板35aと、この天板35aに設けられた6個のコア35bから成る軟磁性体列を有している。天板35aの前後方向および左右方向の大きさは、ケース32よりも小さくなっており、第1および第2のステータ33,34の一部を覆っている。
各コア35bは、軟磁性体、例えば複数の鋼板を積層した直方体状のものであり、その上下方向の長さが、鉄芯33aのそれと同じに設定されている。また、6個のコア35bは、それぞれの上端部に設けられた連結部35cを介して、天板35aで連結されており、前後方向に等間隔で並んでいる。さらに、コア35bから成る軟磁性体列は、第1ステータ33の鉄芯33aと第2ステータ34の磁極列との間に、それぞれ所定の間隔を隔てて配置されている。また、各コア35bの底部には、車輪35dが設けられている。コア35bは、この車輪35dを介して底壁32aの上面のレール(図示せず)に載置されており、それにより、コア35bを含む可動子35は、前後方向に移動自在であるとともに、左右方向に移動不能になっている。なお、図17および図18では、便宜上、連結部35cを省略している。
なお、本実施形態では、第2ステータ34が、本発明における第1構造体に相当するとともに、永久磁石34aが本発明における磁極に相当する。また、第1ステータ33が本発明における第2構造体に相当するとともに、鉄芯33aおよびU相〜W相のコイル33c〜33eが、本発明における電機子に相当する。さらに、可動子35が本発明における第3構造体に相当するとともに、コア35bが本発明における軟磁性体に相当する。
また、電動機31には、光学式の位置センサ41(相対位置関係検出手段)が設けられており、この位置センサ41は、第1ステータ33の特定のU相コイル33cに対する可動子35の特定のコア35bの位置(以下「可動子位置」という)を表す検出信号を、ECU16に出力する。ECU16は、検出された可動子位置に応じ、可動子35と第1および第2のステータ33,34との相対的な位置関係を求めるとともに、この位置関係に基づいて、U相〜W相のコイル33c〜33eへの通電を制御し、それにより、移動磁界を制御する。この制御は、より具体的には、以下のようにして行われる。
図18に示すように、所定の区間INTでは、第1実施形態と同様、電機子磁極が4個、磁石磁極が8個、コア35bが6個である。すなわち、電機子磁極の数と磁石磁極の数とコア35bの数との比は、1:2:(1+2)/2に設定されている。本実施形態では、永久磁石34aが移動不能に構成されていることと、前記式(39)から、移動磁界のベクトルの電気角度位置(以下「磁界電気角度位置θMFM」という)は、θMFM=3・θEMが成立するするように制御される。このθEMは、可動子位置を電気角度位置に換算した値(以下「可動子電気角度位置」という)であり、具体的には、検出された可動子位置に電機子磁極の極対数、すなわち値2を乗算した値である。なお、この制御は、第1実施形態と同様、ベクトル制御によりU相〜W相のコイル33c〜33eに流れる電流を制御することによって行われる。
以上により、移動磁界の電気角速度(以下「磁界電気角速度ωMFM」という)は、ωMFM=3・ωEMが成立するするように制御される。このωEMは、可動子電気角度位置θEMの時間微分値であり、可動子35の移動速度を電気角速度に換算した値(以下「可動子電気角速度」という)である。また、第1ステータ33に供給された電力および磁界電気角速度ωMFMと等価の推力を、駆動用等価推力FSEとすると、この駆動用等価推力FSEと、可動子35に伝達される推力(以下「可動子伝達推力」という)FMの関係は、前記式(41)から、FSE=−FM/3で表される。
以上のように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様、6個のコア35bから成る単一の軟磁性体列だけで電動機31を作動させることができるので、電動機31の小型化および製造コストの削減を図ることができる。また、所定の区間INTにおける電機子磁極の極対数に対する磁石磁極の極対数の比を設定することによって、磁界電気角速度ωMFMおよび可動子電気角速度ωEMの関係と、駆動用等価推力FSEおよび可動子伝達推力FMの関係を自由に設定でき、したがって、電動機31の設計の自由度を高めることができる。
さらに、磁界電気角度位置θMFMを、θMFM=3・θEMが成立するように制御するので、電動機31の適正な動作を確保することができる。また、第1実施形態と同様、永久磁石34aの磁極を用いるので、電動機31のさらなる小型化や構成の単純化を図ることができる。
なお、電動機31を次のようにして構成してもよい。すなわち、第2ステータ34の複数の永久磁石34aを天板35aとは別の天板で連結することで第2可動子を構成するとともに、この第2可動子を、ケース32に対して前後方向に移動自在に設ける。そして、第1実施形態と同様に、可動子35および第2可動子の少なくとも一方から動力を出力するようにしてもよい。それに加え、第1ステータ33の鉄芯33aを天板に取り付けることで第3可動子を構成するとともに、この第3可動子を、ケース32に対して前後方向に移動自在に構成してもよい。そして、第1実施形態で述べたように、可動子35や、第2可動子、第3可動子から動力を出力するようにしてもよい。
上記のように第2可動子を設ける場合には、可動子35の可動子位置に加え、特定のU相コイル33cに対する第2可動子の特定の永久磁石34aの位置をセンサなどで検出するとともに、可動子位置と検出された第2可動子の位置に応じ、式(39)に基づいて、磁界電気角度位置θMFMが算出される。そして、算出した磁界電気角度位置θMFMが回動磁界の制御に用いられる。
また、第2実施形態では、可動子位置として、特定のU相コイル33cに対する特定のコア35aの位置を検出しているが、第1ステータ33に対する可動子35の位置を表すのであれば、他の部位の位置を検出してもよい。例えば、特定のV相コイル33dや、特定のW相コイル33e、ケース32の特定の部位に対する、天板35aなどの特定の部位の位置を可動子位置として検出してもよい。このことは、上述したように第2可動子や、第3可動子を設けた場合にも同様に当てはまる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、1つの磁極を、単一の永久磁石4a,34aの磁極で構成しているが、複数の永久磁石の磁極で構成してもよい。例えば、2つの永久磁石の磁極がステータ3(第1ステータ33)側で近づき合うように、これらの2つの永久磁石を逆V字状に並べることにより、1つの磁極を構成することによって、磁力線MLの指向性を高めることができる。また、実施形態における永久磁石4a,34aに代えて、電磁石や移動磁界を発生可能な電機子を用いてもよい。さらに、実施形態では、U相〜W相のコイル3c〜3e、33c〜33eをスロット3b、33bに分布巻きで巻回しているが、これに限らず、集中巻きでもよい。また、実施形態では、コイル3c〜3e、33c〜33eを、U相〜W相の3相コイルで構成しているが、移動磁界(回転磁界)を発生できれば、このコイルの相数はこれに限らず、任意である。
さらに、スロット3b、33bの数として、実施形態で示した以外の任意の数を採用してもよいことはもちろんである。また、実施形態では、スロット3b、33bや、永久磁石4a、34a、コア5b、35bを等間隔に配置しているが、不等間隔に配置してもよい。さらに、実施形態では、電機子磁極が4個、磁石磁極が8個、コア5a、35bが6個であるが、これらの数の比が1:m:(1+m)/2(m≠1.0)を満たすものであれば、電機子磁極、磁石磁極およびコア5a、35bの数として、任意の数を採用可能である。また、実施形態では、第1回転位置センサ21や、第2回転位置センサ22、位置センサ41は、電磁誘導式のものであるが、光学式のものでもよい。さらに、実施形態では、本発明における制御手段として、ECU16を用いているが、マイクロコンピュータと電気回路を組み合わせたものを用いてもよい。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
本発明の第1実施形態による電動機を概略的に示す断面図である。 図1の電動機やECUを示すブロック図である。 図1の電動機のステータ、第1および第2のロータを周方向に展開し、概略的に示す図である。 図1の電動機における磁界電気角速度、第1および第2のロータ電気角速度の関係の一例を示す共線図である。 図1の電動機の第1ロータを固定した状態で、ステータに電力を供給した場合における動作を説明するための図である。 図5の続きの動作を説明するための図である。 図6の続きの動作を説明するための図である。 図5に示す状態から、電機子磁極が電気角2πだけ回転したときにおける電機子磁極やコアの位置関係を説明するための図である。 図1の電動機の第2ロータを固定した状態で、ステータに電力を供給した場合における動作を説明するための図である。 図9の続きの動作を説明するための図である。 図10の続きの動作を説明するための図である。 本発明の電動機の第1ロータを固定した場合におけるU相〜W相の逆起電圧の推移の一例を示す図である。 本発明の電動機の第1ロータを固定した場合における駆動用等価トルク、第1および第2のロータ伝達トルクの推移の一例を示す図である。 本発明の電動機の第2ロータを固定した場合におけるU相〜W相の逆起電圧の推移の一例を示す図である。 本発明の電動機の第2ロータを固定した場合における駆動用等価トルク、第1および第2のロータ伝達トルクの推移の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態による電動機などを概略的に示す正面図である。 図16の電動機の一部を概略的に示す平面図である。 図16の電動機における電機子磁極、コアおよび磁石磁極の数の関係を説明するための図である。 本発明の電動機の等価回路を示す図である。
符号の説明
1 電動機
3 ステータ(第2構造体)
3a 鉄芯(電機子)
3c U相コイル(電機子)
3d V相コイル(電機子)
3e W相コイル(電機子)
4 第1ロータ(第1構造体)
4a 永久磁石(磁極)
5 第2ロータ(第3構造体)
5a コア(軟磁性体)
6 第1回転軸(第1構造体)
7 第2回転軸(第3構造体)
16 ECU(制御手段)
16b 電気角変換器(相対位置関係検出手段)
21 第1回転位置センサ(相対位置関係検出手段)
22 第2回転位置センサ(相対位置関係検出手段)
31 電動機
33 第1ステータ(第2構造体)
33a 鉄芯(電機子)
33c U相コイル(電機子)
33d V相コイル(電機子)
33e W相コイル(電機子)
34 第2ステータ(第1構造体)
34a 永久磁石(磁極)
35 可動子(第3構造体)
35b コア(軟磁性体)
41 位置センサ(相対位置関係検出手段)
θER1 第1ロータ電気角(第1構造体の電気角度位置)
θER2 第2ロータ電気角(第3構造体の電気角度位置)

Claims (6)

  1. 所定方向に並んだ所定の複数の磁極で構成され、隣り合う各2つの前記磁極が互いに異なる極性を有するように配置された磁極列を有する第1構造体と、
    前記所定方向に並んだ複数の電機子で構成されるとともに、前記磁極列に対向するように配置され、電力の供給に伴って前記複数の電機子に発生する所定の複数の電機子磁極により、前記所定方向に移動する移動磁界を前記磁極列との間に発生させる電機子列を有する第2構造体と、
    互いに間隔を隔てて前記所定方向に並んだ所定の複数の軟磁性体で構成され、前記磁極列と前記電機子列の間に位置するように配置された軟磁性体列を有する第3構造体と、を備え、
    前記所定方向に沿う所定の区間における前記電機子磁極の数と前記磁極の数と前記軟磁性体の数との比が、1:m:(1+m)/2(m≠1.0)に設定されていることを特徴とする電動機。
  2. 前記第1〜第3の構造体の相対的な位置関係を検出する相対位置関係検出手段と、
    当該検出された第1〜第3の構造体の相対的な位置関係に基づいて、前記移動磁界を制御する制御手段と、
    をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の電動機。
  3. 前記相対位置関係検出手段は、前記第1〜第3の構造体の相対的な位置関係として、前記第2構造体に対する前記第1構造体および第3構造体の電気角度位置をそれぞれ検出し、
    前記制御手段は、前記検出された第3構造体の電気角度位置に(1+m)を乗算した値と、前記検出された第1構造体の電気角度位置にmを乗算した値との差に基づいて、前記移動磁界を制御することを特徴とする、請求項2に記載の電動機。
  4. 前記磁極は永久磁石の磁極であることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の電動機。
  5. 前記電動機は回転機であることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の電動機。
  6. 前記電動機はリニアモータであることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の電動機。
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