JP4746287B2 - 電界放出型表示装置の駆動装置及びその駆動方法 - Google Patents

電界放出型表示装置の駆動装置及びその駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、電界放出型表示装置に関し、特に、メモリー機能を持つ電界放出型表示装置の駆動装置及びその駆動方法に関する。
近年、表示装置として従来用いられてきたCRT(Cathode Ray Tube)に代わり、体積、重量、消費電力などに優れたフラットパネルディスプレイの実用化が進んでいる。
このようなフラットパネルディスプレイとして、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)やプラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)などに加え、高い表示品質と薄型軽量、低消費電力を兼ね備えたディスプレイとして電界放出型表示装置に期待が持たれている。
この電界放出型表示装置は、CRTと同様に加速された電子線が蛍光体に当たることによって生じる発光を利用して像を表示するもので、電圧を加えると電子を放出する冷陰極を画素毎に多数並べ、それを蛍光体と向い合わせた構造を持ち、冷陰極から放出された電子を真空中で加速して蛍光体を光らせるので、発光効率が高く低消費電力化が期待できる。冷陰極としては、スピント型、表面伝導型、炭素系の材料が用いられる。
通常、縦横に複数の画素を2次元に配置した電界放出型表示装置においては、1枚の画像を表示する場合に、1行の画素を同時に発光させ、1行ずつ順次発光させて画像を表示している(例えば、非特許文献1参照)。
このような表示方法では、画面の精細度を上げるために多画素化した場合、1枚の画像を表示するための時間が決まっているので、1つの画素(1行の画素)に対して割り当てられる発光の時間が画素の行数に反比例して短くなる。
したがって、画面の精細度を上げるために多画素化した場合、画面の輝度が低下していくという問題があった。
このような問題を解決する電界放出型表示装置として、本願出願人は、ゲート電極上に設けた絶縁体の帯電を制御し、各画素にメモリー機能を持たせ、画素数が多くなってもメモリー機能により輝度の低下を抑えることができる電界放出型表示装置を特願2003−411609号において提案している。
特願2003−411609号に記載された電界放出型表示装置は、ゲート電極上に設けられた絶縁体を帯電させ、この帯電によって生じる電界を利用することにより電子放出材料から電子を引き出して画素のアドレスを行っていない期間にも発光を行うことによりメモリー効果を実現している。
別井圭一、中谷忠司、「フィールドエミッションディスプレイ」、FUJITSU、富士通株式会社、1998年5月、49巻3号、p.230−234
特願2003−411609号においては、電子放出の開始、維持、終了の手順については記載されているが、縦横に複数の画素を2次元に配置したマトリクス型の表示装置を駆動する場合、隣接する画素の影響等を考慮する必要があり、その駆動方法については記載されていない。
また、発光終了後、電子引出電極に負の電圧を印加することによって絶縁体の帯電を除去しているが、この方法では、負の電圧が非常に大きくなって消費電力が増加するという課題や、絶縁体の材料や画素構造によってはテレビ画像表示などの高速な駆動に対して、帯電を十分に消去できないという課題がある。
そこで、本発明は、書き込みデータが無い場合も、位相を変えてパルスを印加することにより、維持パルス期間に流れる電流の総和が一定となるようにして、安定なメモリー動作を実現することができ、また、エネルギーの小さい電子を放出させることにより、絶縁体の帯電を除去して、小さい電圧振幅の消去パルスで絶縁体の帯電を消去することができる電界放出型表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明は、陰極上の電子放出材料から、陰極と電子引出電極との作る電界で電子を引き出し、引き出した電子を陽極による電界で加速して蛍光体を発光させるとともに、電子引出電極と陽極との間に設けられた絶縁体を帯電させ、この帯電によって生じる電界を利用することにより電子放出材料から電子を引き出してアドレスを行っていない期間にも画素を発光させる構成を有し、複数の画素が行方向及び列方向に配置された電界放出型表示装置の駆動装置であって、1行の書き込み動作に割り当てられた時間内に、書込期間と非書込期間とを設け、前記陰極には、画素に書き込みを行うときは前記書込期間にデータパルスを印加し、画素に書き込みを行わないときは前記非書込期間に前記書込期間に印加するデータパルスと同じ長さ、かつ、同じ電圧のデータパルスを印加し、前記電子引出電極には、前記書込期間に対応して走査パルスを印加し、その後、電子放出材料からの電子の放出を継続させる維持パルスをその期間中に各行とも前記書込期間の数と前記非書込期間の数とが同数含まれるように印加し、その後、電子放出材料から電子を放出させ、該電子を前記絶縁体に入射させて前記絶縁体の帯電を消去する消去パルスを印加することを特徴とするものである。
この発明では、書込期間、非書込期間のいずれか一方に必ず同じ長さのデータパルスが加えられることになり、どのような画像を表示する場合でも、維持パルス期間には同数のデータパルスが印加され、維持パルス期間に流れる電流の総和が一定となるとともに、小さい電圧パルスでかつ高速に絶縁体の帯電が消去される。
上記課題を解決する第2の発明は、上記第1の発明の構成に加え、前記電界放出型表示装置は、前記電子放出材料との距離が、前記電子放出材料と前記電子引出電極との距離よりも短い位置に設けられ、前記陰極と作る電界で電子を引き出す第2の電子引出電極を有し、前記消去パルスを該第2の電子引出電極に印加することを特徴とするものである。
この発明では、第2の電子引出電極を有する電界放出型表示装置においても、維持パルス期間に流れる電流の総和が一定となるとともに、小さい電圧パルスでかつ高速に絶縁体の帯電が消去される。
上記課題を解決する第3の発明は、陰極上の電子放出材料から、陰極と電子引出電極との作る電界で電子を引き出し、引き出した電子を陽極による電界で加速して蛍光体を発光させるとともに、電子引出電極と陽極との間に設けられた絶縁体を帯電させ、この帯電によって生じる電界を利用することにより電子放出材料から電子を引き出してアドレスを行っていない期間にも画素を発光させる構成を有し、複数の画素が行方向及び列方向に配置された電界放出型表示装置の駆動装置であって、1行の書き込み動作に割り当てられた時間内に、書込期間と非書込期間とを設け、前記陰極には、画素に書き込みを行うときは前記書込期間にデータパルスを印加し、画素に書き込みを行わないときは前記非書込期間に前記書込期間に印加するデータパルスと同じ長さ、かつ、同じ電圧のデータパルスを印加し、前記電子引出電極には、前記書込期間に対応して走査パルスを印加し、その後、電子放出材料からの電子の放出を継続させる維持パルスをその期間中に各行とも前記書込期間の数と前記非書込期間の数とが同数含まれるように印加し、その後、前記絶縁体において入射電子量より放射電子量が少なくなるエネルギーの電子を電子放出材料から放出させて前記絶縁体に入射させる消去パルスを印加することを特徴とするものである。
この発明では、絶縁体において入射電子量より放射電子量が少なくなるエネルギーの電子が放出されて絶縁体に入射される。したがって、小さい電圧パルスでかつ高速に絶縁体の帯電が消去される。
上記課題を解決する第4の発明は、上記第3の発明の構成に加え、前記電界放出型表示装置は、前記電子放出材料との距離が、前記電子放出材料と前記電子引出電極との距離よりも短い位置に設けられ、前記陰極と作る電界で電子を引き出す第2の電子引出電極を有し、前記消去パルスを該第2の電子引出電極に印加することを特徴とするものである。
この発明では、第2の電子引出電極を有する電界放出型表示装置においても、小さい電圧パルスでかつ高速に絶縁体の帯電が消去される。
上記課題を解決する第5の発明は、陰極上の電子放出材料から、陰極と電子引出電極との作る電界で電子を引き出し、引き出した電子を陽極による電界で加速して蛍光体を発光させるとともに、電子引出電極と陽極との間に設けられた絶縁体を帯電させ、この帯電によって生じる電界を利用することにより電子放出材料から電子を引き出してアドレスを行っていない期間にも画素を発光させる構成を有し、複数の画素が行方向及び列方向に配置された電界放出型表示装置の駆動方法であって、1行の書き込み動作に割り当てられた時間内に、書込期間と非書込期間とを設け、前記陰極には、画素に書き込みを行うときは前記書込期間にデータパルスを印加し、画素に書き込みを行わないときは前記非書込期間に前記書込期間に印加するデータパルスと同じ長さ、かつ、同じ電圧のデータパルスを印加し、前記電子引出電極には、前記書込期間に対応して走査パルスを印加し、その後、電子放出材料からの電子の放出を継続させる維持パルスをその期間中に各行とも前記書込期間の数と前記非書込期間の数とが同数含まれるように印加し、その後、電子放出材料から電子を放出させ、該電子を前記絶縁体に入射させて前記絶縁体の帯電を消去する消去パルスを印加することを特徴とするものである。
この発明では、書込期間、非書込期間のいずれか一方に必ず同じ長さのデータパルスが加えられることになり、どのような画像を表示する場合でも、維持パルス期間には同数のデータパルスが印加され、維持パルス期間に流れる電流の総和が一定となるとともに、小さい電圧パルスでかつ高速に絶縁体の帯電が消去される。
本発明によれば、書込期間と非書込期間のいずれか一方に必ず同じ長さのデータパルスを加え、維持パルスを印加している期間には同数の書込期間および非書込期間を含むようにしているので、維持パルス期間に流れる電流の総和を一定にすることができ、安定なメモリー動作を実現することができる。
また、本発明によれば、絶縁体において入射電子量より放射電子量が少なくなるエネルギーの電子を電子放出材料から放出させて前記絶縁体に入射させる消去パルスを印加しているので、小さい電圧パルスでかつ高速に絶縁体の帯電を消去することができる。
以下、本発明を図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施形態の電界放出型表示装置の画素構造を示す断面図である。
図1において、ガラスなどの背面基板1上に帯状の複数の陰極2が図の断面に対して垂直方向を延伸方向として形成されている。
この陰極2上には電子放出材料3が形成されている。電子放出材料3は、例えば、カーボンナノチューブ(CNT)などに代表される炭素系冷陰極材料からなる。さらに電子放出材料3の上には、電子放出材料3を囲むような開口部(ゲート開口部4a)を持つゲート絶縁層4が形成されており、このゲート絶縁層4の上には、ゲート開口部4aに対応する孔を有する帯状の第1の電子引出電極5が陰極2と直交するように形成されている。
なお、電子放出材料3は、陰極2と第1の電子引出電極5とが交わる部分に形成されている。
背面基板1と対向して設けられる前面基板9の背面基板1と対向する側には、透明な陽極8が形成され、この陽極8上には、電子放出材料3に対応する部分に蛍光面7が形成されている。
陽極8と第1の電子引出電極5との間には、ゲート開口部4aと蛍光面7とをそれぞれ底面とする円錐台状の孔部6aを持つ絶縁体6が形成されている。
図では、ゲート開口部4aよりも蛍光面7の面積が広くなっているので、孔部6aが背面基板1から前面基板9に向かって広くなるようなテーパー状の円錐台状になっているが、ゲート開口部4aと蛍光面7の面積を略同等として、円柱状の孔部6aとしてもよい。
このような電界放出型表示装置において、陰極2と第1の電子引出電極5間に所定の電圧を印加すると、電子放出材料3から電子が放出され、蛍光面7を励起し発光させる。このとき、絶縁体6の孔部6aの表面に電荷が帯電することによりメモリー機能が発生する。
一般に、絶縁体表面に電子が入射すると電子が放出されるが、入射電子1個に対して放出される電子数(二次電子放出係数)は入射電子のエネルギーによって図3に示したような特性となる。
図3において、入射電子のエネルギーがE1以下の時は、入射電子量より放出電子量のほうが少なく、電子入射により絶縁体表面は負に帯電する。一方、入射電子のエネルギーがE1より大きくなると、放出電子量が入射電子量より多くなり、絶縁体表面は正に帯電する。
このような電界放出型表示装置を従来行われている方法で駆動した場合の駆動方法を、図7を参照して説明する。ここでは、データラインを陰極2に、走査ラインを第1の電子引出電極5にした場合について説明する。
陰極2には各データラインに対応してデータパルスが加えられる。画素にデータを書き込む際には−Vkの電圧を、データを書き込まないときには0Vを印加する。
画像表示に使用する第1の電子引出電極5の数をnとすると、1フィールド内で1行目の第1の電子引出電極5からn行目の第1の電子引出電極5まで順番に走査パルスが印加され、各走査パルスに続いて維持パルス、消去パルスが印加される。
第i行目の第1の電子引出電極5では、走査パルスが印加されるタイミングで陰極2の電圧が−Vkのラインのみ書き込みが行われ、電子放出材料3から電子が放出される。この時、電子放出材料3から放出された電子は、一部は第1の電子引出電極5に吸収されるが、残りはゲート開口部4aを通過して陽極8に印加された加速電圧によって蛍光面7方向に導かれる。このうち一部の電子が絶縁体6に衝突するが、電子は走査パルスと陰極電圧とにより、上述のエネルギーE1よりも大きいエネルギーを有し、絶縁体6から二次電子を放出させ、絶縁体6の孔部の表面は正に帯電する。これが書き込み動作となる。
書き込みが終了した第1の電子引出電極5には、電圧Vsの維持パルスが印加される。Vsは、それ自体の作る電界では電子放出材料3から電子を放出させることはできないが、絶縁体6の孔部6aの表面に帯電した正電荷が作る電界と重畳することにより、電子放出材料3から電子を放出させるのに十分な電界を作ることのできる電圧である。
これにより、走査パルスのタイミングで電子放出を生じた画素は維持パルスにより電子放出材料3から電子放出が継続するが、走査パルスのタイミングで電子放出を生じなかった画素は維持パルスを印加しても電子放出材料3から電子放出は生じない。このようにしてメモリー機能が動作する。
しかし、i行目の画素に書き込みが行われた際に、それ以降のデータパルスの有無によって維持パルス期間中にその画素に印加される電圧が影響を受け、正しい階調を表示することができなくなる。例えば、図7の場合、データパルスi+2の有無により、i行目の画素に対して維持パルス期間の放出電流が異なってしまう。
また、維持パルスが終了した後、絶縁体6の孔部6aの表面に帯電した電荷を消去する必要があり、第1の電子引出電極5に負の電圧−Venを印加する。これにより絶縁体6の孔部6aの表面に帯電した電荷は消去されるが、絶縁体6の孔部6aの表面のリーク電流により帯電を消去する場合には、長時間の消去時間が必要となり、テレビ画像表示のような高速駆動の表示装置には適用できない。
また、第1の電子引出電極5から電子を放出させるための高電圧の消去パルスを印加しても消去は可能であるが、非常に大きな電圧を必要とするので消費電力が大きくなってしまう。
このような課題を解決する、縦横に複数の画素を2次元に配置したマトリクス型の表示装置に対して安定したメモリー機能を与え、低電圧でかつ高速に帯電を消去可能な駆動方法について説明する。
図2は、本実施形態の電界放出型表示装置の駆動方法を説明するための図である。
図2において、陰極2には、各データラインに対応してデータパルスが加えられる。画像表示に使用する第1の電子引出電極5の数をnとすると、1フィールド内で1行目の第1の電子引出電極5からn行目の第1の電子引出電極5まで順番に走査パルスが印加され、各走査パルスに続いて維持パルス、消去パルスが印加される。
CRTの1水平走査期間に相当する1行の書き込み動作に割り当てられた時間を1水平期間とし、この1水平期間を書込期間、非書込期間、消去期間の3つに分割する。
走査ライン(この場合、第1の電子引出電極5)には、書込期間のタイミングで対応した走査ラインに電圧Vgの走査パルスを印加する。その後、電圧Vsの任意の長さの維持パルスを印加する。この維持パルスの期間には、同数の書込期間と非書込期間とを含むようにする。
データライン(この場合、陰極2)には、画像情報に応じてデータパルスが印加されるが、ある画素に対してエミッションを生じさせたいときには書込期間にデータパルスを印加し、エミッションを生じさせたくないときには非書込期間にデータパルスを印加する。ここで、書込期間に印加するデータパルスと非書込期間に印加するデータパルスは同じ長さとする。
従来は、エミッションを生じさせたいときにのみデータパルスを印加したが、本実施形態においては、エミッションを生じさせたくないときでも位相を変えてデータパルスを印加する。これにより、ある1つの水平期間では書込期間、非書込期間のいずれか一方に必ずデータパルスが加えられることになり、どのような画像を表示する場合でも、維持パルス期間には同数のデータパルスが印加され、維持パルス期間に流れる電流の総和が一定となり、他の画素の影響を受けない安定したメモリー動作を実現することができる。
維持パルスが終了した後、絶縁体6の孔部6aの表面に帯電した電荷を消去するために、本実施形態では、第1の電子引出電極5に電圧Veの消去パルスを印加する。この消去パルスの電圧Veは、電子放出材料3から電子を放出させるが、これにより引き出された電子のエネルギーは図3のエネルギーE1よりも小さくなるような電圧であり、電子放出材料3から放出された電子により絶縁体6の孔部6aの表面に帯電していた正の電荷が消去される。これにより、小さい電圧パルスでかつ高速に絶縁体6の孔部6aの表面の帯電を消去することができる。
本実施形態の他の態様としては、図4に示すように、1水平期間を書込期間と非書込期間に分け、上述の実施形態同様に、ある画素に対してエミッションを生じさせたいときには書込期間にデータパルスを印加し、エミッションを生じさせたくないときには非書込期間にデータパルスを印加する。そして、消去期間は、全ての行の維持パルスが終了した後に(1フィールドの最後)、全ての行に同じタイミングで設けられ、全ての行で一斉に消去パルスを印加するようにする。
次に、図5は本発明の第2実施形態の電界放出型表示装置の画素構造を示す断面図である。なお、本実施形態は、上述第1実施形態と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して特徴部分のみ説明する。
図5に示すように、本実施形態の電界放出型表示装置は、背面基板1上に上述の実施形態のものよりも幅の狭い帯状の複数の陰極2が、上述の実施形態同様に図の断面に対して垂直方向を延伸方向として形成され、該陰極2の近傍に、陰極2と対をなして、帯状の第2の電子引出電極10が、陰極2と平行に形成されている。そして、この陰極2上には、上述の実施形態同様に、電子放出材料3が形成されている。
なお、第2の電子引出電極10と電子放出材料3との距離は、第1の電子引出電極5と電子放出材料3との距離よりも短くする。
本実施形態の場合には、陰極2と第2の電子引出電極10との間に電圧を印加することで電子放出材料3から電子を放出させ、放出された電子を陽極8に印加した電圧により加速させて蛍光面7を励起して発光させることで、画像を形成するようになっている。
また、第1の電子引出電極5に印加する電圧を変更することによって、電子放出材料3から放出された電子が、ゲート開口部4aを通過するかどうかを制御することができる。
図6は、このような電界放出型表示装置の駆動方法を説明するための図である。
図6に示すように、1行の書き込み動作に割り当てられた時間を1水平期間とし、この1水平期間を書込期間、非書込期間、消去期間の3つに分割し、陰極2には、上述の実施形態同様に、画像情報に応じてデータパルスが印加されるが、ある画素に対してエミッションを生じさせたいときには書込期間にデータパルスを印加し、エミッションを生じさせたくないときには非書込期間にデータパルスを印加する。ここで、書込期間に印加するデータパルスと非書込期間に印加するデータパルスは同じ長さとする。
第1の電子引出電極5には、走査パルスと維持パルスについては上述の実施形態と同様に、対応した書込期間のタイミングで電圧Vgの走査パルスを印加し、電圧Vsの任意の長さの維持パルスを印加する。この維持パルスの期間には、同数の書込期間と非書込期間とを含むようにする。
ここで、消去パルスは、第1の電子引出電極5には印加せず、上述の実施形態と同様のタイミングで、第2の電子引出電極10に電圧Ve’の消去パルスを印加する。
第2の電子引出電極10に印加した電圧Ve’により、電子放出材料3から電子が放出され、このエネルギーの小さい電子が絶縁体6の孔部6aの表面に到達することによって、帯電していた正電荷を消去する。
このように本実施形態においては、書込期間、非書込期間のいずれか一方に必ずデータパルスを加えるようにし、維持パルスの期間には同数の書込期間と非書込期間とを含むようにしているので、どのような画像を表示する場合でも、維持パルス期間には同数のデータパルスが印加され、維持パルス期間に流れる電流の総和が一定となり、他の画素の影響を受けない安定したメモリー動作を実現することができる。
また、第2の電子引出電極10に、消去パルスとしてエネルギーの小さい電子が放出するような電圧Ve’を印加しているので、小さい電圧パルスでかつ高速に絶縁体6の孔部6aの表面の帯電を消去することができる。
なお、本実施形態においては、消去パルスを印加するタイミングを走査ライン毎に異ならせたが、上述の第1の実施形態の他の態様のように、消去パルスを全走査ライン同時に印加するようにしてもよい。
本発明の第1実施形態の電界放出型表示装置を示す図であり、その断面図である。 その駆動方法を説明するための波形図である。 絶縁体からの電子放出量の入射エネルギーとの依存性を示す図である。 本発明の第1実施形態の他の態様の電界放出型表示装置を示す図であり、その駆動方法を説明するための波形図である。 本発明の第2実施形態の電界放出型表示装置を示す図であり、その断面図である。 その駆動方法を説明するための波形図である。 従来の駆動方法により電界放出型表示装置を駆動した場合を説明するための波形図。
符号の説明
1 背面基板
2 陰極
3 電子放出材料
4 ゲート絶縁層
4a ゲート開口部
5 第1の電子引出電極
6 絶縁体
6a 孔部
7 蛍光面
8 陽極
9 前面基板
10 第2の電子引出電極

Claims (5)

  1. 陰極上の電子放出材料から、陰極と電子引出電極との作る電界で電子を引き出し、引き出した電子を陽極による電界で加速して蛍光体を発光させるとともに、電子引出電極と陽極との間に設けられた絶縁体を帯電させ、この帯電によって生じる電界を利用することにより電子放出材料から電子を引き出してアドレスを行っていない期間にも画素を発光させる構成を有し、複数の画素が行方向及び列方向に配置された電界放出型表示装置の駆動装置であって、
    1行の書き込み動作に割り当てられた時間内に、書込期間と非書込期間とを設け、
    前記陰極には、画素に書き込みを行うときは前記書込期間にデータパルスを印加し、画素に書き込みを行わないときは前記非書込期間に前記書込期間に印加するデータパルスと同じ長さ、かつ、同じ電圧のデータパルスを印加し、
    前記電子引出電極には、前記書込期間に対応して走査パルスを印加し、その後、電子放出材料からの電子の放出を継続させる維持パルスをその期間中に各行とも前記書込期間の数と前記非書込期間の数とが同数含まれるように印加し、その後、電子放出材料から電子を放出させ、該電子を前記絶縁体に入射させて前記絶縁体の帯電を消去する消去パルスを印加することを特徴とする電界放出型表示装置の駆動装置。
  2. 前記電界放出型表示装置は、前記電子放出材料との距離が、前記電子放出材料と前記電子引出電極との距離よりも短い位置に設けられ、前記陰極と作る電界で電子を引き出す第2の電子引出電極を有し、
    前記消去パルスを該第2の電子引出電極に印加することを特徴とする請求項1に記載の電界放出型表示装置の駆動装置。
  3. 陰極上の電子放出材料から、陰極と電子引出電極との作る電界で電子を引き出し、引き出した電子を陽極による電界で加速して蛍光体を発光させるとともに、電子引出電極と陽極との間に設けられた絶縁体を帯電させ、この帯電によって生じる電界を利用することにより電子放出材料から電子を引き出してアドレスを行っていない期間にも画素を発光させる構成を有し、複数の画素が行方向及び列方向に配置された電界放出型表示装置の駆動装置であって、
    1行の書き込み動作に割り当てられた時間内に、書込期間と非書込期間とを設け、
    前記陰極には、画素に書き込みを行うときは前記書込期間にデータパルスを印加し、画素に書き込みを行わないときは前記非書込期間に前記書込期間に印加するデータパルスと同じ長さ、かつ、同じ電圧のデータパルスを印加し、
    前記電子引出電極には、前記書込期間に対応して走査パルスを印加し、その後、電子放出材料からの電子の放出を継続させる維持パルスをその期間中に各行とも前記書込期間の数と前記非書込期間の数とが同数含まれるように印加し、その後、前記絶縁体において入射電子量より放射電子量が少なくなるエネルギーの電子を電子放出材料から放出させて前記絶縁体に入射させる消去パルスを印加することを特徴とする電界放出型表示装置の駆動装置。
  4. 前記電界放出型表示装置は、前記電子放出材料との距離が、前記電子放出材料と前記電子引出電極との距離よりも短い位置に設けられ、前記陰極と作る電界で電子を引き出す第2の電子引出電極を有し、
    前記消去パルスを該第2の電子引出電極に印加することを特徴とする請求項3に記載の電界放出型表示装置の駆動装置。
  5. 陰極上の電子放出材料から、陰極と電子引出電極との作る電界で電子を引き出し、引き出した電子を陽極による電界で加速して蛍光体を発光させるとともに、電子引出電極と陽極との間に設けられた絶縁体を帯電させ、この帯電によって生じる電界を利用することにより電子放出材料から電子を引き出してアドレスを行っていない期間にも画素を発光させる構成を有し、複数の画素が行方向及び列方向に配置された電界放出型表示装置の駆動方法であって、
    1行の書き込み動作に割り当てられた時間内に、書込期間と非書込期間とを設け、
    前記陰極には、画素に書き込みを行うときは前記書込期間にデータパルスを印加し、画素に書き込みを行わないときは前記非書込期間に前記書込期間に印加するデータパルスと同じ長さ、かつ、同じ電圧のデータパルスを印加し、
    前記電子引出電極には、前記書込期間に対応して走査パルスを印加し、その後、電子放出材料からの電子の放出を継続させる維持パルスをその期間中に各行とも前記書込期間の数と前記非書込期間の数とが同数含まれるように印加し、その後、電子放出材料から電子を放出させ、該電子を前記絶縁体に入射させて前記絶縁体の帯電を消去する消去パルスを印加することを特徴とする電界放出型表示装置の駆動方法。
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