JP2000305508A - 電子放出制御装置および方法並びに画像表示装置 - Google Patents

電子放出制御装置および方法並びに画像表示装置

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JP2000305508A
JP2000305508A JP11262199A JP11262199A JP2000305508A JP 2000305508 A JP2000305508 A JP 2000305508A JP 11262199 A JP11262199 A JP 11262199A JP 11262199 A JP11262199 A JP 11262199A JP 2000305508 A JP2000305508 A JP 2000305508A
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electron
voltage
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electrons
emitter
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JP11262199A
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Morikazu Konishi
守一 小西
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Sony Corp
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  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子放出素子に対して、連続的な電子の放出
を行わせることができる電子放出制御装置および方法並
びに画像表示装置を提供する。 【解決手段】 各エミッタ6毎に接続されたMOSトラ
ンジスタTによって、エミッタ6に対して、電子を放出
させるための電圧を印加するか否かの制御を各エミッタ
6毎に行う。また、各MOSトランジスタT毎に接続さ
れたフリップフロップ回路Fによって、エミッタ6に対
する電圧の印加状態を所定時間の間保持する制御を行
う。フリップフロップ回路Fのメモリ機能により、エミ
ッタ6に対して、連続的な電子の放出を行わせることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子に対
する電子の放出制御を行う電子放出制御装置および方法
並びに電子放出素子から放出された電子を用いて画像表
示を行う画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】針状の導体または半導体の先端部に高電
圧が印加されると、常温においても電子がトンネル効果
によりポテンシャル障壁を透過し、先端部から放出され
る。このような現象は、電界放出(Field Emission)ま
たは冷陰極放出(Cold-CathodeEmission)と呼ばれ、こ
の現象によって電子を放出する素子は、エミッタまたは
冷陰極等と呼ばれている。また、この現象によって電子
を放出する素子(以下、エミッタという。)を利用した
表示装置は、電界放出型ディスプレイ(以下、単に「F
ED(Field Emission Display)」という。)と呼ばれ
ている。FEDの一般的な構成は、電子の衝突によって
発光する蛍光体が塗布されたアノード電極を、複数のエ
ミッタに対して対向配置したものとなっている。このよ
うな構成のFEDでは、表示しようとする画像に応じ
て、複数のエミッタから選択的に電子が放出されると共
に、放出された電子が蛍光体に衝突して発光することに
より、所望とする画像が表示される。
【0003】図15および図16は、それぞれ従来のF
EDの一構成例を示す平面図および断面図である。な
お、これらの図では、電子を放出するエミッタの一例と
して、その形状が円錐形状のスピント(Spindt:人名)
型と呼ばれる構造のものを示す。
【0004】このFEDは、マトリクス状に配置された
複数のエミッタ106と、この複数のエミッタ106に
対して対向配置されたアノード電極101とを備えてい
る。アノード電極101の上面または下面(図16の例
では上面)には、蛍光体が塗布されることにより蛍光体
層111が形成されている。このFEDは、更に、互い
に直交配置されたカソード電極102およびゲート電極
(引き出し電極)103を備えている。カソード電極1
02および引き出し電極103は、それぞれ等間隔に配
置された複数の電極を有し、絶縁層112(図16)を
介して互いに対向するように直交配置されている。各エ
ミッタ106は、それぞれ各引き出し電極103と各カ
ソード電極102とが交叉する位置に対応して横方向
(図15のX方向)および縦方向(図15のY方向)に
マトリクス状に配置されると共に、底面が各カソード電
極102に電気的に接続されている。各引き出し電極1
03には、各エミッタ106に対応して孔113が設け
られている。孔113の中心位置は、各エミッタ106
の上部の頂点に対応するような位置関係となっている。
各引き出し電極103には、スキャンドライバ104が
接続されている。各カソード電極102には、データド
ライバ105が接続されている。
【0005】なお、図示しないが、上記したFEDの各
構成要素は、例えば、ガラス等からなる偏平状の管内に
収納され、内部が真空に保たれるようになっている。
【0006】各エミッタ106は、例えば、0.01V
/Å〜0.1V/Å程度の電界を選択的に与えることに
よって、トンネル効果により先端部から電子放出がなさ
れるようになっている。なお、通常、FEDでは、所定
数(例えば、1000個)のエミッタ106の集まりが
1画素に対応している。蛍光体層111は、モノクロ画
像表示用であれば、全体が白色発光蛍光体によって形成
される。また、蛍光体層111は、カラー画像表示用で
あれば、赤(Red=R),緑(Green=G)および青(Bl
ue=B)色発光用の蛍光体ストライプが各画素毎に配置
される。
【0007】アノード電極101には、例えば、3kV
の直流電圧が固定的に印加されるようになっている。ま
た、各引き出し電極103には、例えば100Vの直流
電圧がスキャンドライバ104から印加されるようにな
っている。この直流電圧は、例えば、上側の引き出し電
極103から下側の引き出し電極103へ(図15のY
方向)と循環的に順次印加される。一方、各カソード電
極102には、データドライバ105から、画像信号に
応じた電圧(例えば、0V〜10V程度の電圧)が選択
的に印加されるようになっている。
【0008】このような構成のFEDでは、例えば10
0Vの直流電圧が印加された引き出し電極103と、画
像信号に応じて例えば0Vの電圧が選択的に印加された
カソード電極102との交点に位置するエミッタ106
において、電界放出が起こり、電子がアノード電極10
1に向けて放出される。エミッタ106から放出された
電子は、アノード電極101に塗布された蛍光体に衝突
し、蛍光体を発光させる。この蛍光体の発光により、所
望とする画像表示がなされる。なお、エミッタ106に
おける1回の電子放出によって蛍光体が発光している時
間は、例えば、数10μ秒程度である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のFEDでは、エミッタ106に対して電子の放出を
行わせるか否かの選択を、カソード電極102および引
き出し電極103への電圧印加の有無で行っている。こ
のため、画像を表示させるために選択する画素に対応す
るエミッタ106には、画素の選択毎に電子を放出可能
な強電界(例えば、0.05V/A)を印加する必要が
ある。すなわち、画素の選択に伴うエミッタ106の電
子放出の制御は単純に強電界の印加の有無によって行っ
ている。このため、一度画素の選択に伴ってエミッタ1
06から電子が放出され、数10μ秒程度電子が蛍光体
に衝突して発光し続けた後は、次の画面が表示されるま
で蛍光体に対する電子の入射はない。すなわち、エミッ
タ106からの電子の放出が不連続となり、画面上で
は、次の画面が表示されるまでの間の発光強度の減少が
起こる。このような発光強度の減少が起こると、画像の
表示状態としては、一般にちらつきと呼ばれる輝度の変
動が起こり、画質を落とす原因となるという問題があ
る。
【0010】なお、このような問題を解決するために
は、例えば、画素の選択が行われた場合に、各画素毎に
選択された画素の情報をメモリに保持し続け、エミッタ
106からその情報に基づく放射電流を出す案が考えら
れる。しかしながら、上述した従来のFEDでは、上述
したカソード電極102および引き出し電極103を用
いた画素の選択方法に起因する構造により、1画素毎に
メモリー機能を保持する機能を持たせることは本質的に
不可能であった。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、電子放出素子に対して、連続的な電
子の放出を行わせることができる電子放出制御装置およ
び方法並びに画像表示装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による電子放出制
御装置は、複数の電子放出素子に対して、電子を放出さ
せるための電圧を印加するか否かの制御を1または2以
上の電子放出素子毎に行うと共に、複数の電子放出素子
に対する電圧の印加状態を所定時間の間保持する制御を
行う制御手段を備えたものである。
【0013】本発明による電子放出制御方法は、複数の
電子放出素子に対して、電子を放出させるための電圧を
印加するか否かの制御を1または2以上の電子放出素子
毎に行い、複数の電子放出素子に対する電圧の印加状態
を所定時間の間保持する制御を行うようにしたものであ
る。
【0014】また、本発明による画像表示装置は、電圧
の印加に応じて電子の放出を行う複数の電子放出素子
と、複数の電子放出素子に対して、電子を放出させるた
めの電圧を印加するか否かの制御を1または2以上の電
子放出素子毎に行うと共に、複数の電子放出素子に対す
る電圧の印加状態を所定時間の間保持する制御を行う制
御手段と、複数の電子放出素子から放出された電子の衝
突によって発光する発光手段とを備えたものである。
【0015】本発明による電子放出制御装置および方法
並びに画像表示装置では、複数の電子放出素子に対し
て、電子を放出させるための電圧を印加するか否かの制
御が1または2以上の電子放出素子毎に行われると共
に、複数の電子放出素子に対する電圧の印加状態が所定
時間の間保持されるように制御が行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0017】[第1の実施の形態]図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る画像表示装置としてのFEDの概
略を示す構成図である。また、図2は、図1に示したF
EDのα−α′線断面を部分的に示した図である。な
お、これらの図では、電子を放出するエミッタの一例と
して、その形状が円錐形状のスピント型と呼ばれる構造
のものを示す。
【0018】本実施の形態に係るFEDは、多数のエミ
ッタ6からなるエミッタ群1と、このエミッタ群1の上
側に対向配置されたアノード電極2と、エミッタ群1の
下側に対向配置されたカソード電極基板3とを備えてい
る。アノード電極2の上面または下面(図2の例では上
面)には、蛍光体が塗布されることにより蛍光体層11
が形成されている。なお、図示しないが、これらのFE
Dの各構成要素は、例えば、ガラス等からなる偏平状の
管内に収納され、内部が真空に保たれるようになってい
る。カソード電極基板3には、行線Cを介して行毎にス
キャンドライバ4が電気的に接続されると共に、列線R
を介して列毎にデータドライバ5が電気的に接続されて
いる。なお、図示しないが、このFEDは、更に、スキ
ャンドライバ4およびデータドライバ5を制御するため
の制御部を備えている。このFEDは、M行N列(M,
Nは2以上の整数)の複数の画素の集まりによって1枚
の画面が構成されるようになっている。なお、図では、
4行4列分の画素の集まりのみを示している。
【0019】ここで、エミッタ6が、本発明における
「電子放出素子」の一具体例に対応する。また、蛍光体
層11が、本発明における「発光手段」の一具体例に対
応する。更に、アノード電極2が、本発明における「強
電界印加手段」の一具体例に対応する。
【0020】蛍光体層11は、モノクロ画像表示用であ
れば、全体が白色発光蛍光体によって形成される。ま
た、蛍光体層11は、カラー画像表示用であれば、R,
GおよびB色発光用の蛍光体ストライプが各画素毎に配
置される。
【0021】エミッタ群1は、エミッタ6が横方向およ
び縦方向にアレイ状に複数配置されたものである。な
お、エミッタ6は、実際には、例えば、横25個×縦4
0個=1000個程度の集まりが1画素に対応するよう
になっているが、図1等においては、説明および図示の
簡単化を図るため、横4個×縦5個のエミッタ6の集ま
りを1画素に対応するものとしている。なお、図では、
第1行、第1列の1画素に対応する部分を領域10で示
している。これらの複数のエミッタ6は、例えば、Mo
(モリブデン)、W(タングステン)、Cr(クロム)
等の材料から構成され、所定の電界が与えられたとき
に、トンネル効果により先端部から電子が放出されるよ
うになっている。
【0022】アノード電極2と各エミッタ6の先端との
間の間隔は、図2に示したように、例えば、0.5mm
となっている。アノード電極2には、例えば、3kVの
直流電圧が固定的に印加される。本実施の形態において
は、全てのエミッタ6に対してアノード電極2からあら
かじめ強電界を与えて、各エミッタ6のショットキーバ
リアを、電子放出が可能となるように低くした状態にし
ている。また、本実施の形態においては、後述するMO
S(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ回路を
用いて、各エミッタ6からの電子を放出させるための電
圧を印加するか否かの制御を行う。更に、本実施の形態
においては、後述するフリップフロップ回路を用いて、
各エミッタ6に対する電圧の印加状態を所定時間の間保
持する制御を行うようになっている。
【0023】図3および図4は、カソード電極基板3の
概略を示す構成図である。なお、図4では、主としてカ
ソード電極基板3の第1行、第1列の領域10に対応す
る部分を拡大して示しているが、他の領域についてもそ
の構成は同様である。カソード電極基板3には、複数の
MOSトランジスタTおよび複数のフリップフロップ回
路Fが各エミッタ6に対応してアレイ状に配置されてい
る。フリップフロップ回路Fは、例えば、D型のフリッ
プフロップ回路である。MOSトランジスタTは、例え
ば、NチャンネルのMOSトランジスタである。但し、
MOSトランジスタTは、PチャンネルのMOSトラン
ジスタであってもよい。
【0024】ここで、複数のMOSトランジスタTおよ
び複数のフリップフロップ回路Fが、本発明における
「制御手段」の一具体例に対応する。また、複数のMO
SトランジスタTが、本発明における「電圧制御回路」
の一具体例に対応する。更に、複数のフリップフロップ
回路Fが、本発明における「メモリ回路」に対応する。
【0025】各MOSトランジスタTのソースは、接地
されている。また、各MOSトランジスタTのドレイン
は、各エミッタ6に電気的に接続されている。各MOS
トランジスタTのゲートは、各フリップフロップ回路F
の出力端子Qに電気的に接続されている。各フリップフ
ロップ回路Fのクロック入力端子CLKは、行線Cを介
してスキャンドライバ4に電気的に接続されている。な
お、実際には行線Cは、カソード電極基板3の基板内配
線W2を介して各画素毎に各フリップフロップ回路Fの
入力端子CLKに電気的に接続されている。各フリップ
フロップ回路Fの入力端子Dは、列線Rを介してデータ
ドライバ5に電気的に接続されている。なお、実際には
列線Rは、カソード電極基板3の基板内配線W1を介し
て各画素毎に各フリップフロップ回路Fの入力端子Dに
電気的に接続されている。ここで、スキャンドライバ4
およびデータドライバ5が、本発明における「駆動手
段」の一具体例に対応する。
【0026】図5は、フリップフロップ回路Fについて
の真理値を示す説明図である。同図(A)は、フリップ
フロップ回路Fの真理値を示す図であり、同図(B)
は、フリップフロップ回路Fの構成について、各端子に
入出力される信号と共に示した図である。フリップフロ
ップ回路Fでは、データドライバ5から入力端子Dへの
入力信号Vin1がロー(L)レベルで、且つスキャンド
ライバ4から入力端子CLKへの入力信号Vin2のパル
スが立ち上がりの状態(図では、上向きの矢印で示す)
であるときに、出力端子Qからの出力信号Voutロー
レベルとなり、反転出力端子Q(図ではバー「 ̄」付き
のQで示す)からの出力信号はハイ(H)レベルとな
る。また、フリップフロップ回路Fでは、データドライ
バ5から入力端子Dへの入力信号Vin1がハイレベル
で、且つスキャンドライバ4から入力端子CLKへの入
力信号Vin2のパルスが立ち上がりの状態であるとき
に、出力端子Qからの出力信号Voutハイレベルとな
り、反転出力端子Qからの出力信号はローレベルとな
る。更に、フリップフロップ回路Fでは、入力端子CL
Kにリセットパルスが入力されるまでは出力端子Qから
の出力信号Voutは、以前の値が保持されるようになっ
ている。
【0027】なお、本実施の形態においては、フリップ
フロップ回路Fに入出力されるローレベルの信号電圧
は、一般的なデジタル回路に適用されている電圧値(例
えば、0V)を用いる。また、フリップフロップ回路F
に入出力されるハイレベルの信号電圧については、一般
的なデジタル回路に適用されている、例えば、5Vの電
圧値を用いる。但し、フリップフロップ回路Fに入出力
される信号電圧の値は、これらの値に限定されるもので
はない。
【0028】各MOSトランジスタTは、そのゲート端
子に各フリップフロップ回路Fの出力端子Qからハイレ
ベルの信号が入力されたときに、オン状態となり、ソー
ス側からドレイン側に一定の値に制限された電流が流れ
るようになっている。各MOSトランジスタTのドレイ
ンから出力された電流は、エミッタ6に入力され、エミ
ッタ6が接地電位に制御されるようになっている。本実
施の形態においては、アノード電極2からエミッタ6に
対してあらかじめ電子放出を可能にし得る強電界が常に
与えられているため、各MOSトランジスタTのドレイ
ンからの電流がエミッタ6に入力されると、エミッタ6
から電子放出が行われるようになっている。
【0029】次に、上記のような構成のFEDの動作に
ついて説明する。なお、以下の説明は、本実施の形態に
おける電子放出制御方法の説明を兼ねている。
【0030】まず、FEDの全体的な動作について簡単
に説明する。このFEDでは、アノード電極2によっ
て、エミッタ6の表面に、あらかじめ電子の放出を可能
にし得る強電界(例えば最低0.1V/Å程度)が固定
的に与えられる。スキャンドライバ4は、図示しない制
御部の制御に従って,フリップフロップ回路Fの入力端
子CLKに対して、行線Cを介して入力信号Vin2を印
加する。この入力信号Vi n2は、例えば、上側(1行
目)から下側の画素に向けて所定の走査周期で順次、行
単位で循環的に印加される。なお、入力信号Vin2は、
例えば、波高が5Vのパルス電圧である。データドライ
バ5は、スキャンドライバ4からのパルス電圧に同期し
て、各列線Rを介してフリップフロップ回路Fの入力端
子Dに対して、入力信号Vin1を印加する。この入力信
号Vin1は、表示しようとする画像に応じて、各画素毎
に選択的に印加される。なお、入力信号Vin1は、例え
ば、波高が5Vのパルス電圧である。
【0031】各フリップフロップ回路Fでは、図5
(A)に示したように、例えば、データドライバ5から
入力端子Dへの入力信号Vin1がハイレベルで、且つス
キャンドライバ4から入力端子CLKへの入力信号V
in2のパルスが立ち上がりの状態であるときに、出力端
子Qからの出力信号Voutハイレベルとなる。また、
このフリップフロップ回路Fでは、入力端子CLKにリ
セットパルスが入力されるまでは出力端子Qからの出力
信号Voutは、以前の値が保持される。各フリップフロ
ップ回路Fの出力端子Qからの出力信号Voutは、各M
OSトランジスタTのゲート端子に入力される。
【0032】各MOSトランジスタTは、そのゲート端
子に各フリップフロップ回路Fの出力端子Qからハイレ
ベルの信号(例えば5Vのパルス信号)が入力されたと
きに、オン状態となり、ソース側からドレイン側に一定
の値に制限された電流が流れる。各MOSトランジスタ
Tのドレインから出力された電流は、エミッタ6に入力
される。このとき、エミッタ6にはアノード電極2から
あらかじめ電子放出を可能にし得る強電界が与えられて
いるため、エミッタ6において、電界放出が起こり、電
子がアノード電極2に向けて放出される。エミッタ6か
ら放出された電子は、アノード電極2に塗布された蛍光
体に衝突し、蛍光体を発光させる。この蛍光体の発光に
より、所望とする画像表示がなされる。
【0033】ここで、図15および図16を参照して説
明した従来のFEDと本実施の形態におけるFEDとに
おけるエミッタ6の電子放出の制御の違いについて簡単
に説明する。本実施の形態においては、エミッタ6に対
し、そのショットキーバリアが小さくなるような強電界
を常時与えておき、エミッタ6に接地電位(低電位)を
与えるか否かを各MOSトランジスタTのオンオフ動作
で切換えて、エミッタ6から電子を放出させるか否かを
制御している。より詳しくは、各MOSトランジスタT
のオンオフ動作は、各フリップフロップ回路Fによって
制御される。これに対し、図15および図16を参照し
て説明した従来のFEDでは、引き出し電極103およ
びエミッタ6間に、例えば、+100Vの電圧を印加す
るか否かの切換え、すなわち、エミッタ6に与える電界
の大きさの切換えを行って、エミッタ6のショットキー
バリアの大きさを小、大と変化させ、これによって、エ
ミッタ6から電子を放出させるか否かを制御している。
なお、複数のMOSトランジスタTを用いたエミッタ6
に対する電子放出の制御については、本出願人が先に出
願した特願平10−357935号において、より詳細
に述べられている。
【0034】次に、図6を参照して、本実施の形態にお
ける画像の表示動作についてより具体的に説明する。図
6は、フリップフロップ回路Fの入力端子Dに入力され
る入力信号Vin1および入力端子CLKに入力される入
力信号Vin2のタイミングチャートを示すものである。
なお、同図において、横軸は、経過時間t(msec)を示
している。また、同図では、入力信号Vin1,Vin2の波
形と共に、入力信号Vin1,Vin2の入力状態に対応した
表示画像(20(A)〜20(C))を同時に示してい
る。同図では、表示画像の各画素を四角形状に示してお
り、選択された画素(蛍光体が発光した部位の画素)を
白抜きで示している。
【0035】以下では、「L」字状の画像20を表示す
る場合を例に説明する。なお、同図では、スキャンドラ
イバ4からの入力信号Vin2として、5Vのパルス電圧
を第1行目から20msecの走査周期で順次印加する例を
示している。また、同図では、入力信号Vin1のパルス
長を7msとし、入力信号Vin2のパルス長を、18msと
している。但し、これらの走査周期やパルス長は、図示
した値に限定されるものではない。
【0036】まず、同図に示したように、例えば、デー
タドライバ5から第2列目のフリップフロップ回路Fの
入力端子Dに対してハイレベルの信号を入力すると共
に、この第2列目のフリップフロップ回路Fの入力端子
Dがハイレベルの状態にあるときに、パルスの立ち上が
り位置が来るようにスキャンドライバ4から第1行目の
フリップフロップ回路Fの入力端子CLKに対してハイ
レベルの信号を入力する。これにより、第1行、第2列
目の画素に対応するフリップフロップ回路Fの出力端子
Qからハイレベルの信号が出力され、第1行、第2列目
の画素に対応するMOSトランジスタTのゲートがオン
状態となり、第1行、第2列目の画素に対応するエミッ
タ6から電子放出が行われる。このとき、蛍光体の発光
状態、すなわち、画像の表示状態としては、同図におい
て表示画像20(A)で示したように、第1行、第2列
目の画素の部分のみが発光した状態となる。
【0037】以降、スキャンドライバ4は、第2行目,
第3行目…の走査に順次移行するわけであるが、本実施
の形態のFEDにおいては、スキャンドライバ4が第2
行目,第3行目…の走査に移行したとしても、フリップ
フロップ回路Fのメモリ機能により、以前に走査した行
の画素に対応するエミッタ6における電子放出の状態が
所定時間の間保持され、蛍光体の発光状態が維持され
る。なお、ここでいう所定時間とは、例えば、次画面
(次フレーム)表示が行われるまでの期間である。これ
により、従来のようにエミッタ6からの電子の放出が不
連続となり、画面上での発光強度の減少が起こるような
事態を防止することができる。
【0038】次に、例えば、データドライバ5から第2
列目のフリップフロップ回路Fの入力端子Dに対してハ
イレベルの信号を入力すると共に、この第2列目のフリ
ップフロップ回路Fの入力端子Dがハイレベルの状態に
あるときに、パルスの立ち上がり位置が来るようにスキ
ャンドライバ4から第2行目のフリップフロップ回路F
の入力端子CLKに対してハイレベルの信号を入力す
る。これにより、第2行、第2列目の画素に対応するフ
リップフロップ回路Fの出力端子Qからハイレベルの信
号が出力され、あらたに第2行、第2列目の画素に対応
するMOSトランジスタTのゲートがオン状態となり、
あらたに第2行、第2列目の画素に対応するエミッタ6
から電子放出が行われる。このとき、蛍光体の発光状
態、すなわち、画像の表示状態としては、同図において
表示画像20(B)で示したように、前回選択された第
1行、第2列目の画素の部分に加えて、あらたに第2
行、第2列目の画素の部分が発光した状態となる。
【0039】次に、例えば、データドライバ5から第2
列目および第3列目のフリップフロップ回路Fの入力端
子Dに対してハイレベルの信号を入力すると共に、この
第2列目および第3列目のフリップフロップ回路Fの入
力端子Dがハイレベルの状態にあるときに、パルスの立
ち上がり位置が来るようにスキャンドライバ4から第3
行目のフリップフロップ回路Fの入力端子CLKに対し
てハイレベルの信号を入力する。これにより、第3行、
第2列目の画素および第3行、第3列目の画素に対応す
るフリップフロップ回路Fの出力端子Qからハイレベル
の信号が出力され、あらたに第3行、第2列目の画素お
よび第3行、第3列目の画素に対応するMOSトランジ
スタTのゲートがオン状態となり、あらたに第3行、第
2列目の画素および第3行、第3列目の画素に対応する
エミッタ6から電子放出が行われる。このとき、蛍光体
の発光状態、すなわち、画像の表示状態としては、同図
において表示画像20(C)で示したように、前回まで
に選択された第1行、第2列目の画素および第2行、第
2列目の部分に加えて、あらたに第3行、第2列目の画
素および第3行、第3列目の画素の部分が発光した状態
となる。
【0040】以上のような動作により、最終的に、図示
したような「L」字状の画像20が形成される。なお、
フリップフロップ回路Fに保持された状態は、所定時間
経過後(例えば、1フレームの表示を行った後)にリセ
ットされる。
【0041】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、エミッタ6に対して、電子を放出させるための電圧
を印加するか否かの制御を各エミッタ6毎に行うと共
に、各エミッタ6に対する電圧の印加状態を所定時間の
間保持する制御を行うようにしたので、エミッタ6に対
して、連続的な電子の放出を行わせることができ、従来
のような表示画面間の電子放出の不連続動作を防止し、
電子放出の不連続動作に伴う画像表示のちらつきを解消
することが可能となる。これにより、画像表示装置とし
ての機能の向上を図ることができる。
【0042】[第2の実施の形態]次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。なお、以下の説明で
は、上記第1の実施の形態における構成要素と同一の部
分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0043】図7は、本発明の第2の実施の形態に係る
FEDの概略を説明するための構成図である。本実施の
形態に係るFEDが、上記第1の実施の形態のFEDと
異なる点は、カソード電極基板3とデータドライバ5と
の間に列線Rを介して列毎にCMOS回路40を設けた
ことである。CMOS回路40の入力端子は、データド
ライバ5に接続されている。CMOS回路40は、P型
のMOSトランジスタとN型のMOSトランジスタとが
直列的に接続されて構成されている。CMOS回路40
の出力端子は、列線Rを介してフリップフロップ回路F
の入力端子Dに接続されている。CMOS回路40のN
型のMOSトランジスタのソース端子には、所定の電圧
Vcc(例えば、5V)が印加される。CMOS回路4
0のP型のMOSトランジスタのソース端子は、接地さ
れている。
【0044】なお、CMOS回路40が、本発明におけ
る「負荷低減手段」に対応する。
【0045】本実施の形態によれば、カソード電極基板
3とデータドライバ5との間にCMOS回路40を設け
るようにしたので、上記第1の実施の形態のFEDのよ
うにデータドライバ5からフリップフロップ回路Fに対
して直接信号が入力される場合と比較して、データドラ
イバ5に対する負荷の低減を図ることができる。
【0046】なお、本実施の形態におけるその他の構
成、作用および効果は、上記第1の実施の形態と同様で
ある。
【0047】[第3の実施の形態]次に、本発明の第3
の実施の形態について説明する。なお、以下の説明で
は、上記第1の実施の形態における構成要素と同一の部
分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0048】図8は、本発明の第3の実施の形態に係る
画像表示装置としてのFEDの概略を説明するための図
であり、本実施の形態におけるカソード電極基板3′の
構成を示している。上記第1および第2の実施の形態で
は、各エミッタ6毎に、例えば、D型のフリップフロッ
プ回路Fを設けるようにしたが、本実施の形態では、図
に示したように、フリップフロップ回路Fを各画素毎に
設けている。同図において、領域50で示した複数の四
角形状の部分がそれぞれ1画素分のエミッタ6の集まり
に対応する領域である。フリップフロップ回路Fは、こ
の1画素に対応する領域50毎に設けられている。な
お、同図において、領域50で示した部分が第1行、第
1列の1画素分の回路領域に対応する。同図では、横4
画素×縦5画素=20画素分の回路を示している。
【0049】次に、図9〜図11を参照して、カソード
電極基板3′における回路構成についてより詳しく説明
する。なお、図9〜図11では、主としてカソード電極
基板3′の第1行、第1列の領域10に対応する部分を
拡大して示しているが、他の領域についてもその構成は
同様である。
【0050】図9は、カソード電極基板3′における回
路構成の一例を示す構成図である。なお、この図の例で
は、図4に示した回路と同様に、複数のMOSトランジ
スタTが各エミッタ6に対応してアレイ状に配置されて
いる。各MOSトランジスタTの構成および各MOSト
ランジスタTと各エミッタ6との接続関係は図4に示し
た回路と同様である。各フリップフロップ回路Fの出力
端子Qは、1画素分の複数のMOSトランジスタTのゲ
ートに電気的に接続されている。また、各フリップフロ
ップ回路Fのクロック入力端子CLKは、行線Cを介し
てスキャンドライバ4に電気的に接続されている。各フ
リップフロップ回路Fの入力端子Dは、列線Rを介して
データドライバ5に電気的に接続されている。
【0051】この図に示した回路では、1つのフリップ
フロップ回路Fによって1画素分のMOSトランジスタ
Tの制御が行われる。図4に示した回路と比較して、各
フリップフロップ回路Fの制御範囲は異なるが、その制
御動作は、図4に示した回路と同様である。
【0052】図10は、カソード電極基板3′における
回路構成の他の例を示す構成図である。図9の回路例で
は、各フリップフロップ回路Fを1画素単位で配置する
と共に、各MOSトランジスタTを各エミッタ6に対応
して配置するようにしたが、図10の回路では、各MO
SトランジスタTに代わる電流制御回路51を各フリッ
プフロップ回路Fと同様に1画素単位で配置するように
している。電流制御回路51の出力端子は、1画素分の
複数のエミッタ6が電気的に接続されている。各電流制
御回路51の入力端子には、各フリップフロップ回路F
の出力端子Qが電気的に接続されている。
【0053】電流制御回路51は、例えば、Nチャンネ
ルのMOSトランジスタで構成され、フリップフロップ
回路Fの制御に応じてエミッタ6に対して一定の値に制
限された電流を流すようになっている。なお、電流制御
回路51として、NチャンネルのMOSトランジスタと
同様の機能を有する他の回路素子を使用してもよい。
【0054】図10に示した回路では、1つのフリップ
フロップ回路Fおよび1つの電流制御回路51によって
1画素分のエミッタ6における電子の放出制御が行われ
る。電流制御回路51の制御範囲は異なるが、その制御
動作は、図4に示したMOSトランジスタTと同様であ
る。
【0055】図11は、カソード電極基板3′における
回路構成の更に他の例を示す構成図である。同図に示し
た回路では、図10に示した回路における各フリップフ
ロップ回路Fに代えて各メモリ回路52が設けられてい
る。各メモリ回路52は、各フリップフロップ回路Fと
同様の機能を有するものであり、その制御動作は基本的
に各フリップフロップ回路Fと同様である。すなわち、
各メモリ回路52は、各電流制御回路51を制御して1
画素分のエミッタ6に対する電圧の印加状態を例えば、
次画面表示の間保持するような制御を行う。
【0056】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、フリップフロップ回路Fまたはフリップフロップ回
路Fに相当するメモリ回路52を1画素分のエミッタ6
に対応させて配置するようにしたので、フリップフロッ
プ回路Fを1つのエミッタ6毎に配置する場合に比べ
て、回路構成の簡略化および低コスト化を図ることがで
きる。
【0057】なお、本実施の形態におけるその他の構
成、作用および効果は、上記第1の実施の形態と同様で
ある。
【0058】[第4の実施の形態]次に、本発明の第4
の実施の形態について説明する。なお、以下の説明で
は、上記第1ないし第3の実施の形態における構成要素
と同一の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略す
る。
【0059】上記第1〜第3の実施の形態では、各エミ
ッタ6に対して、常に電子の放出を可能にし得る強電界
を固定的に与えると共に、電子を放出するか否かの制御
を1画素または各エミッタ6毎に配置された各MOSト
ランジスタTを用いて行うようにしたが、本発明は、各
MOSトランジスタTを用いずに、各エミッタ6に対し
て、直接的に電界強度を変化させて電子放出の制御を行
うような場合にも適用することが可能である。
【0060】図12は、本発明の第4の実施の形態に係
る画像表示装置としてのFEDの一例を説明するための
カソード電極基板の回路構成図である。同図に示した回
路例では、各フリップフロップ回路Fの出力端子Qが各
エミッタ6に対して電気的に直接接続されている。各フ
リップフロップ回路Fの他の接続端子の接続関係につい
ては、図4に示した回路と同様である。この回路例で
は、各フリップフロップ回路Fによって、各エミッタ6
に対する電子放出の制御が直接的に行われる。各フリッ
プフロップ回路Fの制御動作は、図4に示した回路と同
様である。
【0061】図13は、本実施の形態に係るFEDの他
の例を説明するためのカソード電極基板の回路構成図で
ある。同図に示した回路例では、各フリップフロップ回
路Fの出力端子Qが1画素分のエミッタ6に対して電気
的に直接接続されている。各フリップフロップ回路Fの
他の接続端子の接続関係については、図9に示した回路
と同様である。この回路例では、1つのフリップフロッ
プ回路Fによって1画素分のエミッタ6に対する電子放
出の制御が行われる。各フリップフロップ回路Fの制御
動作は、図9に示した回路と同様である。
【0062】図14は、本実施の形態に係るFEDの概
略を説明するための断面図である。本実施の形態におい
ては、各エミッタ6とアノード電極2との間に、各エミ
ッタ6に対してあらかじめ固定的な電圧を印加するため
の引き出し電極80が設けられている。各引き出し電極
80には、各エミッタ6に対応して孔81が設けられて
いる。各エミッタ6と引き出し電極80との間の距離L
は、例えば、5μmである。
【0063】図12および図13に示した回路例におい
ては、各エミッタ6に電子放出を行わせる場合には、フ
リップフロップ回路Fの制御によって、各エミッタ6に
対して、ローレベルの電圧(例えば、0V)が印加さ
れ、各エミッタ6に電子放出を行わせない場合には、ハ
イレベルの電位(例えば、30V)の電圧が印加され
る。引き出し電極80(図14)には、あらかじめ50
V程度の電圧を印加しておけば、各エミッタ6と引き出
し80との間の電位差の変化により、電界強度が変化
し、各エミッタ6の先端から放出される電子の制御を行
うことができる。
【0064】なお、本実施の形態におけるその他の構
成、作用および効果は、上記第1の実施の形態と同様で
ある。
【0065】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されず種々の変形実施が可能である。例えば、上記各実
施の形態では、エミッタ6として、スピント型のものを
用いたが、エミッタ6の形状はスピント型に限らず、中
央部が陥没したいわゆるカップ型の形状等、種々の形状
のものを用いてもよい。また、上記各実施の形態では、
フリップフロップ回路Fにおいてハイレベルの信号の入
出力が行われたときに、エミッタ6から電子の放出がな
されるような回路構成としたが、例えば、フリップフロ
ップ回路Fにローレベルの信号が入力されたときに、エ
ミッタ6から電子の放出がなされるような回路構成とす
ることも可能である。
【0066】また、各実施の形態毎の特徴を適宜組み合
わせて、FEDを構成してもよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の電
子放出制御装置もしくは請求項2記載の電子放出制御方
法または請求項3ないし10のいずれか1に記載の画像
表示装置によれば、複数の電子放出素子に対して、電子
を放出させるための電圧を印加するか否かの制御を1ま
たは2以上の電子放出素子毎に行うと共に、複数の電子
放出素子に対する電圧の印加状態を所定時間の間保持す
る制御を行うようにしたので、電子放出素子に対して、
連続的な電子の放出を行わせることができ、特に、画像
表示装置においては、従来のように表示画面間の電子放
出の不連続動作が起こらなくなり、電子放出の不連続動
作に伴う画像表示のちらつきを解消することが可能とな
るという効果を奏する。
【0068】特に、請求項10記載の画像表示装置によ
れば、1または2以上の電子放出素子毎に接続されると
共に、接続された電子放出素子毎に、電子を放出させる
ための電圧を印加するか否かの制御を行う複数の電圧制
御回路と、1または2以上の電圧制御回路毎に接続され
ると共に、接続された電圧制御回路毎に電圧制御回路に
おける電子放出素子に対する電圧の印加状態を所定時間
の間保持する制御を行うメモリ回路と、1画素毎にメモ
リ回路を駆動する駆動手段と、駆動手段とメモリ回路と
の間に駆動手段に対する負荷を低減するための負荷低減
手段と備えるようにしたので、駆動手段に対する負荷の
低減を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像表示装置
としてのFEDの概略を示す構成図である。
【図2】図1に示したFEDのα−α′線断面図であ
る。
【図3】図1に示したFEDにおけるカソード電極基板
の概略を示す構成図である。
【図4】図1に示したFEDにおけるカソード電極基板
の回路構成の一例を示す回路構成図である。
【図5】図4に示したカソード電極基板におけるフリッ
プフロップ回路の真理値を示す説明図である。
【図6】図1に示したFEDにおける画素選択時の動作
タイミングを示す説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る画像表示装置
としてのFEDの概略を示す構成図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る画像表示装置
としてのFEDの概略を説明するための構成図である。
【図9】図8に示したFEDにおけるカソード電極基板
の回路構成の一例を示す回路構成図である。
【図10】図8に示したFEDにおけるカソード電極基
板の回路構成の他の例を示す回路構成図である。
【図11】図8に示したFEDにおけるカソード電極基
板の回路構成の更に他の例を示す回路構成図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係る画像表示装
置としてのFEDの一例を説明するためのカソード電極
基板の回路構成図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態に係る画像表示装
置としてのFEDの他の例を説明するためのカソード電
極基板の回路構成図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係る画像表示装
置としてのFEDの概略を説明するための断面図であ
る。
【図15】従来のFEDの一例を示す平面図である。
【図16】従来のFEDの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
F…フリップフロップ回路、T…MOSトランジスタ、
1…エミッタ群、2…アノード電極、3…カソード電極
基板、4…スキャンドライバ、5…データドライバ、6
…エミッタ、11…蛍光体層、40…CMOS回路、5
1…電流制御回路、52…メモリ回路。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧の印加に応じて電子の放出を行う複
    数の電子放出素子に対する電子の放出制御を行う電子放
    出制御装置であって、 前記複数の電子放出素子に対して、電子を放出させるた
    めの電圧を印加するか否かの制御を1または2以上の電
    子放出素子毎に行うと共に、前記複数の電子放出素子に
    対する電圧の印加状態を所定時間の間保持する制御を行
    う制御手段を備えたことを特徴とする電子放出制御装
    置。
  2. 【請求項2】 電圧の印加に応じて電子の放出を行う複
    数の電子放出素子に対する電子の放出制御を行う電子放
    出制御方法であって、 前記複数の電子放出素子に対して、電子を放出させるた
    めの電圧を印加するか否かの制御を1または2以上の電
    子放出素子毎に行い、 前記複数の電子放出素子に対する電圧の印加状態を所定
    時間の間保持する制御を行うことを特徴とする電子放出
    制御方法。
  3. 【請求項3】 電圧の印加に応じて電子の放出を行う複
    数の電子放出素子と、 前記複数の電子放出素子に対して、電子を放出させるた
    めの電圧を印加するか否かの制御を1または2以上の電
    子放出素子毎に行うと共に、前記複数の電子放出素子に
    対する電圧の印加状態を所定時間の間保持する制御を行
    う制御手段と、 前記複数の電子放出素子から放出された電子の衝突によ
    って発光する発光手段とを備えたことを特徴とする画像
    表示装置。
  4. 【請求項4】 更に、前記制御手段の制御状態に関わら
    ず、前記複数の電子放出素子のそれぞれに対して、電子
    の放出を可能にし得る強電界を固定的に与える強電界印
    加手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の画像表
    示装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、1つの電子放出素子毎
    または1画素に対応する電子放出素子毎の制御を行うこ
    とを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、 1または2以上の電子放出素子毎に接続されると共に、
    接続された電子放出素子毎に、電子を放出させるための
    電圧を印加するか否かの制御を行う複数の電圧制御回路
    と、 1または2以上の電圧制御回路毎に接続されると共に、
    接続された電圧制御回路毎に前記電圧制御回路における
    前記電子放出素子に対する電圧の印加状態を所定時間の
    間保持する制御を行うメモリ回路とを有することを特徴
    とする請求項3記載の画像表示装置。
  7. 【請求項7】 前記電圧制御回路は、ドレイン端子が前
    記電子放出素子に接続されたMOSトランジスタを含む
    ことを特徴とする請求項6記載の画像表示装置。
  8. 【請求項8】 前記メモリ回路は、D型のフリップフロ
    ップ回路を含むことを特徴とする請求項6記載の画像表
    示装置。
  9. 【請求項9】 更に、1画素毎に前記メモリ回路を駆動
    する駆動手段を備えたことを特徴とする請求項6記載の
    画像表示装置。
  10. 【請求項10】 更に、前記駆動手段と前記メモリ回路
    との間に前記駆動手段に対する負荷を低減するための負
    荷低減手段を備えたことを特徴とする請求項9記載の画
    像表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006023332A (ja) * 2004-07-06 2006-01-26 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 電界放出型表示装置の駆動装置及びその駆動方法

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JP2006023332A (ja) * 2004-07-06 2006-01-26 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 電界放出型表示装置の駆動装置及びその駆動方法

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