JP4746058B2 - ワイヤハーネス可動経路表示システム - Google Patents

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Description

この発明は、拘束具で互いに間隔を置いて拘束されて配索されるワイヤハーネスについて、有限要素法により解析された節点群で構成されるライン状の解析モデルに対応する基準配索経路から強制的に移動させ得る可動範囲を有限要素法により解析してワイヤハーネス可動範囲面を表示するワイヤハーネスの可動範囲予測方法を使用し、その可動範囲面の中の任意の最大可動位置に対応する最外点を選択し、その最外点を含むワイヤハーネスの可動経路を表示してワイヤハーネスの振れによる周辺部品との干渉による断線、異音等を防ぐワイヤハーネス可動経路表示システムに関する。
ワイヤハーネスは、自動車機器や電気機器等へ電気を供給する電線を束ねたものである。車の場合、車のあらゆる部分に張り巡らされ、人間でいえば血管や神経の役割をしていると言われている。ワイヤハーネスが例えば自動車に配設される場合、自動車の走行等によるワイヤハーネスの振れによる周辺部品との干渉による断線、異音等が発生するおそれがあった。
そのため従来から拘束具間におけるワイヤハーネスの振れの可動範囲を予測し、その予測した可動範囲をサーフェス(パソコンの表示部)で表示する方法が模索されていた。
特許文献1(従来技術1)には、複数本の線条材から構成されるワイヤを円形断面で線形性が保たれた複数の梁要素が結合された弾性体とみなし、コンピュータによる有限要素法を利用した計算により、所定箇所に配索されるワイヤの可動範囲を予測する方法であって、安定しているワイヤにおける拘束部位以外の複数の梁要素のそれぞれの結合点である節点に対して、所定の方向に所定の力を加えたときのワイヤの可動範囲を、ワイヤの形状特性、材料特性及び拘束条件を満たすように有限要素法を利用して算出するワイヤ様構造物の可動範囲予測方法が開示されている。
即ち、両端をクランプされたワイヤハーネスにつき、その拘束位置及び方向を拘束条件として、フックの法則に応じて、節点もしくは梁要素に3軸方向に並進及び3軸方向回りの6個の自由度、つまり各梁要素の両節点につき12個の自由度を持つとして、ワイヤハーネスの長さ及び断面積の形状特性並びに梁要素の断面積、断面二次モーメント、密度、縦弾性係数及び横弾性係数の材料特性に対応する12行12列の剛性ベクトルと、並進及び回転の12行の変位ベクトルとの積が、12行の力ベクトルに相当する関係が成立することを前提にする。そして、3個以上の節点が連続するワイヤハーネスにつき、各節点間の変位の連続性と力が釣合うことを前提に、下記の式(1)のフックの法則に対応する配索経路関数によりワイヤハーネスの配索経路が解析される。
[K]{x}={F}・・・(1)
ここで、K:前述の形状特性及び材料特性を基に算出もしくは実測され、かつ前述のばね定数に相当する剛性ベクトル、x:変位ベクトル、F:力ベクトル。
これにより、ワイヤハーネスの両端の拘束位置及び拘束する方向を規定する拘束条件を前提に、ワイヤハーネスの長さ・円形断面形状の形状特性及び材料特性に応じて、弾性体としての梁要素が介在する各節点の互いの三次元方向の力を均衡させた状態に基準の配索経路が解析されると共に、節点に力を加えた場合の配索経路、即ち重力、エンジン駆動、走行時の振動等に起因する基準配索経路からの変位が解析され、また変位に対する力も解析可能となる。
特許文献2(従来技術2)には、画面上にワイヤハーネス等の柔軟物の三次元形状を模したグラフィック表示を行う画像表示手段と、柔軟物の画面上で指示された特定部位及び移動させられた移動位置を三次元仮想空間の三次元座標値として認識する座標値認識手段と、柔軟物の解析モデルに対して認識された特定部位を含めて拘束部位間を分割する複数個の節点を設定する節点設定手段と、柔軟物の材料特性データ、形状データ及び拘束条件を入力条件として、認識された移動位置及び設定された節点の三次元座標値データに応答して、有限要素法により特定部位の移動に伴って初期状態の解析モデルが変形するのを解析して変形解析モデルを作成する変形解析手段とを備えて、変形した柔軟物の三次元形状を模したグラフィック表示を行う柔軟物の変形解析装置が開示されている。これにより、ワイヤハーネスの一端に取付けられたコネクタを外す際に、その移動経路及び周辺の干渉物に対する位置関係を確認できる。
更に、本発明者は、特願2007−228579号(従来技術3)によって「ワイヤーハーネスの可動範囲解析方法」を提案している。従来技術3には、「拘束具で互いに間隔をおいて拘束されて配索されるワイヤーハーネスについて、節点群のそれぞれの間に弾性体としての梁要素が介在すると見なしたライン状の解析モデルに対して、有限要素法によりワイヤーハーネスの形状特性、材料特性及び拘束条件に対応して解析された基準配索経路からワイヤーハーネスを強制的に移動させ得る可動範囲を有限要素法により解析するワイヤーハーネスの可動範囲解析方法であって、
両側の拘束点間の直線状の基準ラインを底辺とし、基準ラインを含む平面状の解析面上において解析モデルのライン長を2辺の長さとする三角形の頂点を形成するように、任意の複数個の節点を頂点にそれぞれ幾何学的に位置設定し、
各頂点に所属の節点が基準配索経路から移動可能か否かを解析するための節点の解析経路として、基準ラインに対する垂線を各頂点からそれぞれ設定し、頂点を可動範囲の限界として、各解析経路上での所属の節点の設定位置においてワイヤーハーネスの形状特性、前記材料特性及び前記拘束条件に対応するワイヤーハーネスの変形が許容され得るか否かにより、最大可動位置を解析し、この最大可動位置の解析を、基準ラインを中心に所定の回転角ごとに回転させた複数の解析面ごとに行なうことを特徴とするワイヤーハーネスの可動範囲解析方法」の記載がある。
従来技術3のワイヤハーネスの可動範囲解析方法を行なうワイヤハーネスの可動範囲解析装置を図1に示す。ワイヤーハーネスの可動範囲解析装置は、自動車のインストルメントパネル等に配索されるワイヤーハーネスWについて、解析された配索経路からの最大可動範囲を解析するパソコン1に、その表示部としてのディスプレー部2と、入力部としてのキーボード3及びマウス4並びに記録媒体がセットされる入出力用のディスクドライブ等を有する入出力部が付属している。
パソコン1は、CPU、メモリ等を内蔵してプログラムにより作動し以下の各部を構成する。解析条件格納手段11は、ワイヤハーネスWの材料特性及び形状特性並びに拘束部位の三次元座標値及び拘束方向等の拘束条件等の解析条件を格納する。配索経路解析手段10は、解析条件格納手段11の解析条件を基に拘束具CLで互いに間隔をおいて拘束されワイヤハーネスWの安定した基準配索経を有限要素法により中心ラインのライン状の解析モデルについて解析する。表示制御手段12は、入力された画像表示データに応答してディスプレー部2の画面2aに三次元仮想空間を表示し、三次元形状を模したグラフィック表示を行なわせる。可動範囲解析部20は、頂点設定手段21と、解析経路設定手段22と、可動位置確定手段23と、可動範囲データ作成手段24からなり、ワイヤハーネスの可動範囲を解析する。
次に従来技術3のワイヤハーネスの可動範囲解析方法について図4に示すフローチャートにしたがって説明する。最初に入出力部5から関連の解析ソフトをロードさせ解析条件等の入力を行いワイヤハーネスWに対して予め登録された解析条件格納手段11の解析条件に応じて配索経路解析手段10により基準の安定した配索経路が解析される。表示制御手段12は、ワイヤハーネスWの円形断面に対応して円筒状に肉付けされた配索形状が三次元形状を模して画面2aに表示させる。図3に示される拘束具CL1、CL2間の配索経路について、その可動範囲の解析を指令すると、可動範囲解析部20において、それぞれの節点b1〜b10について三角形を形成する頂点が各基準面について解析される(図2(B)参照、S1)。
次いで、垂線状の解析経路が設定(S2)されると共に、その解析経路上で基準の配索経路から所属の節点b1〜b10の移動が許容される最大可動位置Mh111〜Mh1011を有限要素法により解析する(図2(C)参照、S3)。同図で、×印は頂点、○印は最大可動位置を示す。つまり、節点b1〜b10を所属の解析経路に沿って頂点に向けて移動させ、解析モデルM1の解が得られるか否か、即ち前述の式(1)による配索経路関数が収束する限界位置を最大可動位置Mh111〜Mh1011として確定する。
このような最大可動位置Mh1〜Mh10を各基準面ごとに結ぶと共に、共通の点の最大可動位置Mh1〜Mh10同士も順に結んで作成された最外可動範囲データに応答して、任意の基準面を正面視した状態で、基準の配索経路からの最大可動範囲を確認させるメッシュ状の三次元画像が画面2aに表示される(図2D参照、S4)。確認のために必要な回転位置を入力装置4で指定して、その領域の正面視の画像を表示させることもできる。
しかしながら、従来技術3のワイヤハーネスの可動範囲解析方法であるとワイヤハーネスの振れる可動範囲は予測できたが、実際に問題が発生する任意の一つの最外点にワイヤーハーネスが振れるまでの経路を示すことはできず、その振れの経路は不明であった。そのため、実際のワイヤハーネスが振れる経路の予測が困難なためワイヤハーネスを実際に配設する場合に設計等において対策が取り難いという課題があった。
そのため、自動車の走行等によるワイヤハーネスの振れによる周辺部品との干渉による断線、異音等が発生するおそれがあった。
本発明のワイヤハーネス可動経路表示システムは、拘束具で互いに間隔を置いて拘束されて配索されるワイヤハーネスを、節点群のそれぞれの間に弾性体としての梁要素が介在すると見なしたライン状の解析モデルに対して、ワイヤハーネスの形状特性、材料特性及び拘束条件を基に有限要素法により解析された基準配索経路からワイヤハーネスを移動させ得る可動範囲を解析し、その可動範囲を表示する可動範囲解析装置と、表示されたワイヤハーネスの節点の可動範囲の最大可動位置の任意の位置に複数の最外点を作成し表示する最外点自動表示手段と、作成され表示された最外点に経路解析条件を付与する最外点経路解析条件付与手段と、表示されている任意の一つの最外点を選択する選択指示手段と、選択指示手段によって選択された最外点に付与されている解析条件によって有限要素法解析を行い、その最外点を含むワイヤハーネスの振れの経路を表示する経路表示手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、従来の予測手段では表示することのできなかった自動車のワイヤハーネスの振れの可動経路を容易に表示することができる。
そのため、自動車の走行等によるワイヤハーネスの振れによる周辺部品との干渉を予め防ぐような配線ができ、ワイヤハーネスの断線や異音の発生等を防止することが可能になった。
この発明の実施形態であるワイヤハーネス可動経路表示システムに使用されるワイヤハーネス可動範囲予測方法について説明する図1乃至図4、同じくワイヤハーネスの振れの経路表示手段を示すフローチャートである図5、同じく図5の最外点の任意の一つを選択指示手段で選択し指示を行なう状態を示す説明図である図6、同じく図5の解析結果の経路を表示した状態を示す図7に基づいて説明する。
この発明の実施形態であるワイヤハーネス可動経路表示システムは、従来技術3に記載されたワイヤーハーネス可動範囲予測手段(図4(E))に基づく。このワイヤハーネスの可動範囲予測方法に使用される可動範囲解析装置を図1に示し以下説明する。
可動範囲解析装置は、例えば自動車のインストルメントパネルもしくはその周辺のボデーに間欠的に順に拘束されて配索されるワイヤハーネスについて、その解析された配索経路からの最大可動範囲を解析するのにパソコン1を用いるもので、さらにディスプレ部2と、入力部としてのキーボード3及びマウス4並びにCD等の記録媒体がセットされる入出力用のディスクドライブ6等の入出力部5とが付属すると共に、CPU、メモリ等を内蔵してプログラムにより作動することにより次の各部を構成している。
即ち、ワイヤハーネスの材料特性及び形状特性並びに拘束部位の三次元座標値及び拘束方向等の拘束条件等の解析条件を格納する解析条件格納手段11と、その解析条件を基に拘束具で互いに間隔を置いて拘束されワイヤハーネスの安定した基準配索経路を有限要素法により中心ラインのライン状の解析モデルについて解析する配索経路解析手段10と、入力する画像表示データに応答してディスプレ部2の画面2aの三次元仮想空間に三次元形状を模したグラフィック表示を行わせる表示制御手段12と、ワイヤハーネスの可動範囲を解析する可動範囲解析部20と、ワイヤハーネス可動経路表示部30とから構成される。
この可動範囲解析部は、両側の拘束点間の直線状の基準ラインを底辺とし、基準ラインを含む平面状の解析面上において解析モデルのライン長を2辺の長さとする三角形の頂点を形成するように、任意の複数個の節点を頂点にそれぞれ幾何学的に位置設定する頂点設定手段21と、その幾何学的な各頂点に所属の節点が基準配索経路から移動可能か否かを解析するための節点の解析経路として、基準ラインに対する垂線を各頂点からそれぞれ設定する解析経路設定手段22と、頂点を可動範囲の限界として、各解析経路上での所属の節点の設定位置においてワイヤハーネスの形状特性、材料特性及び拘束条件を基にワイヤハーネスの変形が許容され得るか否かにより最大可動位置を解析する最大可動位置確定手段23と、基準ラインを中心に所定の回転角ごとに回転させた複数面の解析面について、各解析面上における複数個の節点の解析された最大可動位置を順に結ぶと共に、回転角を異にする共通の点同士の最大可動位置を順に結ぶ三次元空間における可動範囲データを作成する可動範囲データ作成手段24とで構成される。
配索経路解析手段10は、例えば図3及び図2(A)に示すように、互いに異なる方向に拘束具CL1及びCL2により完全拘束することにより配索されるべきワイヤハーネス9に対して、円形断面の線形性が保たれた複数の梁要素が節点で結合された弾性体と見なすことにより、ワイヤハーネス9の長さ・円形断面の形状特性、その中心ラインに沿った例えば5mm間隔の節点群b1〜b10の三次元座標値、梁要素の断面積、断面二次モーメント、密度、縦弾性係数、横弾性係数等の材料特性及び拘束位置・方向を解析条件として、前述の式(1)による配索経路関数を基に、各節点について前述の中心ラインを中心にした互いに力が均衡した捩れ回転量及び並進に起因する三次元位置を解析することにより、拘束点a1、a2間の安定した基準配索経路を規定するライン状の解析モデルM1を作成する。このように、ワイヤハーネス9の全域について三次元空間での配索経路を解析する。
可動範囲解析部20の頂点設定手段21は、図2(A)(B)に示すように、両側の拘束点a1、a2間の各節点b1〜b10について、ライン状の解析モデルM1のライン長L1が例えば基準ラインB1の距離100mmに対して、わん曲分だけ長くなった約110mmとして頂点位置をそれぞれ演算する。つまり、底辺の長さと、頂点の両側の2辺の長さの和とが既知であると、三角形、即ち頂点位置が規定され得ることを前提に、各節点b1〜b10について、両側の拘束点a1、a2間の直線状の基準ラインB1を底辺とし、ライン長L1及びそのライン上の任意の節点両側の線分長に応じて規定される三角形の頂点位置を設定する。
解析経路設定手段22は、図2(C)に示すように、それぞれの頂点位置からの基準ラインB1に対する垂線の足である交点h1〜h10を解析し、それぞれの垂線を設定する。可動位置確定手段23は、各基準面について、節点b1〜b10について、所属の垂直状の解析経路において基準の配索経路(図2(A))から幾何学的な頂点に向けて微小間隔で逐次移動させる際の収束する最大可動位置Mh1〜Mh10を、配索経路解析手段10を構成する前述の式(1)の解析ソフトを利用して解析する。
つまり、各節点b1〜b10の所属の解析経路を微小量つ逐次移動させる過程で、図5を基に前述したように、節点b1に所属の共通位置の両側の節点同士、節点b2の両側の節点同士、・・・・・・節点b10の両側の節点同士の変位が等しく、かつ力が釣り合う範囲で最大可動位置を解析する。因みに、移動量に相当する変位ベクトル{x}に対して剛性ベクトル[K]の両側での相違により隣同士の節点の変位が等しくなり得なかったり、或は周辺の配索形状の変化により力ベクトル{F}が均衡し得なかったりすると、式(1)の関係が不成立、つまり収束しないことになる。
節点b1については、幾何学的な最大可動位置に移動させる過程でワイヤハーネス9の変形曲率が小さくなり、収束可能な範囲な最大可動位置Mh1が、×印で示す頂点v1よりも下方位置に確定される。節点b2〜b8については、最大可動位置Mh2〜Mh8が×印で示す所属の頂点と一致する。節点b9については、拘束点a2での拘束方向に起因して基準ラインB1に対して逆回転位相の解析面上の配索位置から所属の解析面側へ大きく変形させられ、頂点v9には到達し得ず、基準ラインB1を僅かに越えた最大可動位置Mh9に確定される。節点b10については、さらに至近位置の拘束点a2の拘束により変形が制限されて逆回転位相の解析面上に最大可動位置Mh10に確定される。
尚、可動位置確定手段23における節点b1〜b10の所属の解析経路への設定は、頂点に向けて逐次移動させるのと逆方向に、頂点位置で収束するか否かを確認して、収束しない場合に解析経路上を頂点から基準ラインB1に向けて移動することも考えられる。
可動範囲データ作成手段24は、図2(D)に示すように、図2(A)〜(C)に示す解析面の最大可動位置Mh11〜Mh101を点表示して順に結ぶと共に、所定の角度、例えば30°回転させた解析面の順に結ばれた最大可動位置Mh12〜Mh102と共通の点同士の最大可動位置の点を順に結び、同様に所定の角度つ360°の範囲にわたり回転させた共通の点同士の最大可動位置の点を順に結び、さらに最後のMh111〜Mh1011と最初の最大可動位置Mh11〜Mh101の点を結ぶ可動範囲データを作成する(図2は省略して示している)。
表示制御手段12は、この可動範囲データに応答してディスプレ部2の画面2a上の三次元仮想空間に、最大可動範囲を指示する三次元形状のメッシュ状画像をグラフィック表示する。その表示は、可動範囲データを配索形状の解析用のCADの三次元座標系に対して基準ラインB1を画面2a上の三次元仮想空間で正面視した状態を含めて、周知の方法により、外部からの操作指令に応じて任意の方向から見た画像表示データに変換してグラフィック表示を行う。尚、可動範囲データ作成手段の変形例として最大可動位置を表示する点同士を結ばない場合には、表示制御手段12は、最大可動位置をメッシュ状画像でなく、点群もしくはプロット状画像としてグラフィック表示する。
上述したワイヤハーネス可動範囲予測手段、図4(E)に示すフローチャートに基づき説明する。ワイヤハーネスWの可動範囲予測をスタートすると、拘束点間の基準ラインを底辺とし、節点両側の線分長を2辺とする三角形の頂点に各接節点を位置設定する。次に頂点から基準ラインへ垂線を設定する。次に頂点を限界として解析経路上で基準配索経路から節点の移動が許容される最可動位置をそれぞれ有限要素法により解析する。次に、基準ラインを中心に所定の回転角毎に回転させた複数の解析平面について、節点の最可動位置をそれぞれ有限要素法により解析する。最後に、各解析平面上で最可動位置を順にラインで結ぶとともに、各回転角を異にする共通の点同士の最可動位置を順に結んで三次元空間おける可動範囲データを作成して可動範囲画像を仮想三次元により表示する。
ワイヤハーネス可動範囲予測手段(図4(E))によってデスプレー部2の画面に表示されたワイヤハーネス9の可動範囲面Aを使用して、次にワイヤーハーネス可動経路表示部30によって、ワイヤーハーネス9の可動経路を予め予測して表示する。ワイヤハーネス可動経路表示部30は、最外点自動表示手段30、最外点経路解析条件付与手段31、経路表示手段32と、選択指示手段4とからなる。
スプレー部2の画面に表示されたワイヤハーネス9の可動範囲面Aの最大可動位置Mh1−−nの任意の位置に最外点自動表示手段31により任意の複数の最外点Mpを作成し表示する(図4(F)及び図6参照)。
表示されたそれぞれの最外点Mpに最外点経路解析条件付与手段31によって経路解析条件を付与する(図4(F))。
次に、図5及び図6に示すようにワイヤハーネス可動経路表示部30の選択指示手段(マウス)4により画面2aに表示されている任意の一つの最外点Mpxを選択して経路解析の指示を行なう。この実施形態では選択指示手段4はパソコン1のマウス4であり、選択して指示する行為はマウス4のクリックである。選択指示手段4の他の実施形態としては、パソコンのキーボードやタッチパネル等のマウスと同作用を行い得る部材であれば可能である。その場合、選択して指示する行為はキーボードやタッチパネルへのタッチになる。図6において9aは、選択して経路解析を指示された最外点Mpxを含むワイヤーハーネスの解析元経路を示す。
次に、選択指示手段4によって選択指示された最外点Mpxに付与されている解析条件によって有限要素法解析を行い、図7に示すようにその最外点Mpxを含むワイヤハーネス9の振れの経路9aを経路表示手段32によってディスプレー部2の画面2aに表示することができる。
上述した最外点自動表示手段30、最外点経路解析条件付与手段31、経路表示手段32は、パソコン1に設定されたコンピューターソフトである。
この発明は、ワイヤハーネスの配設に関するもので自動車、バイク等の二輪車、電機業界で利用可能である。
この発明の実施形態であるワイヤハーネス可動経路表示システムに使用されるワイヤハーネス可動範囲予測方法を実施する可動範囲解析装置の構成を説明する構成図 図1の可動範囲解析装置の動作を説明する説明図 図1の可動範囲解析装置の解析対象になるワイヤハーネスを示す正面図 図1の可動範囲解析装置の動作を説明するフローチャート この発明の実施形態であるワイヤハーネス可動経路表示システムに使用されるワイヤハーネス経路表示部のフローチャート 同じく表示された最外点の一つをマウスでクリックする状態を示す説明図 同じく図5の解析結果のワイヤハーネス振れ経路を表示した状態を示す説明図
符号の説明
1 パソコン
2 ディスプレ
3 キーボード
4 マウス
5 入出力部
6 ディスクドライブ
9 ワイヤハーネス
9a ワイヤハーネスの解析元経路
10 配索経路解析手段
11 表示制御手段
12 表示制御手段
20 可動範囲解析部

Claims (2)

  1. 拘束具で互いに間隔を置いて拘束されて配索されるワイヤハーネス、節点群のそれぞれの間に弾性体としての梁要素が介在すると見なしたライン状の解析モデルに対して、ワイヤハーネスの形状特性、材料特性及び拘束条件を基に有限要素法により解析された基準配索経路からワイヤハーネスを移動させ得る可動範囲を解析し、その可動範囲を表示する可動範囲解析装置と
    表示されたワイヤハーネスの節点の可動範囲の最大可動位置の任意の位置に複数の最外点を作成し表示する最外点自動表示手段と、
    作成され表示された最外点に経路解析条件を付与する最外点経路解析条件付与手段と、
    表示されている任意の一つの最外点を選択する選択指示手段と、
    選択指示手段によって選択された最外点に付与されている解析条件によって有限要素法解析を行い、その最外点を含むワイヤハーネスの振れの経路を表示する経路表示手段と
    を備えることを特徴とするワイヤハーネス可動経路表示システム。
  2. 可動範囲解析装置は、
    側の拘束点間の直線状の基準ラインを底辺とし、基準ラインを含む平面状の解析面上において解析モデルのライン長を2辺の長さとする三角形の頂点を形成するように、任意の複数個の節点を頂点にそれぞれ幾何学的に位置設定し、
    各頂点に所属の節点が基準配索経路から移動可能か否かを解析するための節点の解析経路として、基準ラインに対する垂線を各頂点からそれぞれ設定し、
    頂点を可動範囲の限界として、各解析経路上での所属の節点の設定位置においてワイヤハーネスの形状特性、材料特性及び拘束条件に対応するワイヤハーネスの変形が許容されるか得か否かにより、最大可動位置を解析し、
    この最大可動位置の解析を、基準ラインを中心に所定の回転角ごとに回転させた複数の解析面毎に行うことによってワイヤハーネスの可動範囲を作成する
    ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス可動経路表示システム。
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