JP4743576B2 - 太陽熱利用温水装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水道水等の被圧水が蓄熱槽に入水され、この蓄熱槽内の水が集熱器に供給されて加熱された後に再び上記蓄熱槽に戻され、この蓄熱槽に蓄熱された温水が給湯用に利用されるように構成された太陽熱利用温水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の太陽熱利用温水装置として図7に示すようなものが知られている。このものでは、蓄熱槽2の底部に対し水道管からの水道水を入水させる入水路40と、上記蓄熱槽2の頂部から温水を出湯させる出湯路50と、上記蓄熱槽2の底部から水を集熱器3に供給する往き路60aと、集熱器3において太陽熱を受けて加熱された温水を上記蓄熱槽2の頂部に戻す戻り路60bとを備えている。上記往き路60aには循環ポンプ63が介装され、この循環ポンプ63と往き路60aと戻り路60bとにより蓄熱槽2内の水や温水を集熱器3との間で循環させて集熱させる集熱回路60が構成され、上記循環ポンプ63の作動により集熱運転が行われるようになっている。
【0003】
上記蓄熱槽2内は入水路40からの水道水の給水圧に基づいて常に満水状態にされ、上記出湯路50を通して出湯される分だけ入水されるようになっている。つまり、水道水の給水圧が蓄熱槽2、集熱回路60及び集熱器3に対しても作用しており、給湯使用時における出湯路50からの出湯も上記給水圧に基づいて行われるようになっている。このように水道水の給水圧が集熱器3側にも及ぶ構成は直圧式、あるいは、蓄熱媒体として水道水を直接に集熱器3に供給させる点で直接式もしくは直結式ともいわれる。このような直結タイプのものでは効率がよく、又、同じく水道水の給水圧を利用する瞬間式給湯器等に対して上記出湯路50を直接に接続して水の代わりに温水を供給するように組み合わせることも可能となる。
【0004】
そして、給湯使用時には、蓄熱槽2から出湯された温水が湯水混合弁51において入水路40から分岐した水分岐管路43の水と所定混合比で混合され、所定温度に温調された後に下流端の給湯栓等に給湯されるようになっている。
【0005】
また、夜間や低温時の凍結予防を図るために集熱器3や集熱回路60の水抜きが行い得るようになっている。この場合、集熱器3が屋根上等の屋外の高所に有り、又、集熱器3や集熱回路60等が密閉経路に構成されているため、集熱器3の上部に接続された上記戻り路60bの最上部位置にバキュームブレーカ65を設け、排水弁64を開けば負圧の作用により上記バキュームブレーカ65から空気が流入して集熱器3や集熱回路60から排水し得るようにされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の太陽熱利用温水装置においては、直圧式であることに起因して以下に示すような種々の不都合を有している。
【0007】
すなわち、第1に、直圧式であるため、給湯使用時に、特に給湯栓を急閉止したときに水圧の一時的な急上昇により水撃(ウォータハンマー)が出湯路50内を介して上流側の蓄熱槽2、循環ポンプ63、集熱回路60や集熱器3等に作用するおそれがあり、このような水撃によりそれらの機器類の破損や異常を招くおそれがある。
【0008】
第2に、上記の給湯使用時にその給湯使用量が多い場合、あるいは、集熱器3が設置されている屋根等と水道水供給系との間に10m以上の高低差がある場合には、集熱器3側に供給される水圧が大気圧よりも低くなるおそれがあり、低くなるとバキュームブレーカ65から空気が流入する結果、再度の集熱運転の際に循環ポンプ63が揚程不足に陥り循環不能となるエアロックが生じたり、流入した空気が出湯路50から給湯栓側に回り給湯栓からその空気が噴出したりするおそれがある。このため、これらのエアロックや空気の噴出を防止する対策が求められる。
【0009】
第3に、蓄熱槽2内の温水(湯)を出湯させて給湯に供するにはその給湯の出方を強くするために蓄熱槽2に作用させる水道直圧(入水路からの給水圧)をできるだけ高くすることが好ましいものの、その水道直圧の作用している蓄熱槽2内の水を集熱器3にも循環させているため水圧が高いと集熱器3、集熱回路60上の各機器及び部品等の耐圧性能を高くする必要が生じてコスト高を招くことにもなる。つまり、蓄熱槽2に入水路40側から作用させる水道直圧はできるだけ高い方が良いものの、集熱器3側の集熱回路60はできるだけ低い方が良いという相反する要求もある。
【0010】
第4に、水道管からの給水圧が蓄熱槽2のみならず集熱回路60側にも作用するため、集熱回路60側の循環ポンプ63、集熱器3、配管自体、配管接続部等にその給水圧が作用して装置の経時使用に伴い疲労が生じるおそれがある。このため、高い耐久性及び信頼性確保の観点より集熱回路60側に生じるおそれのある疲労を可及的に軽減するための対策も求められる。
【0011】
第5に、給水圧が作用している蓄熱槽2内の水を集熱回路60により集熱器3との間で循環させるため、集熱器3やその配管等に万一水漏れが発生した場合には、直圧式ではない構成、例えば給湯に使用する湯水そのものではなくて他の集熱媒体を集熱器3との間で循環させるタイプと比べ、水漏れ被害が大きくなる可能性がある。このため、万一の水漏れ被害を最小限に抑制する対策が求められる。
【0012】
第6に、直圧式であるため集熱回路60内には集熱媒体として不凍液等ではなくて水道水が充満されており、凍結予防のための水抜きを可能とするために上述の如くバキュームブレーカ65が集熱器3側に介装されている。しかし、上記バキュームブレーカ65は集熱器3近傍の屋根上に設けられているため、これに代えて蓄熱槽2が設置されている屋内の器具側での対処により同様の水抜きが行い得る対策も要請されている。
【0013】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、直圧式に起因する種々の不都合を解消し得る太陽熱利用温水装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、蓄熱槽と、太陽熱を受ける集熱器とを備え、上記蓄熱槽には水道水をその給水圧に基づき入水させて蓄熱槽内を満水状態にするための入水路と、上記蓄熱槽から温水を取り出すための出湯路とが接続される一方、上記集熱器と蓄熱槽との間には蓄熱槽内の水を上記集熱器に供給し太陽熱により加熱された後の温水を上記蓄熱槽に戻す集熱運転を行うための集熱回路が配管されてなる太陽熱利用温水装置を対象として、以下の各請求項により特定される事項を備える種々の発明を提供する。
【0015】
請求項1に係る発明では、上記集熱回路において蓄熱槽側と集熱器側との間における水圧伝搬を断続切換可能に遮断する遮断手段を備え、上記遮断手段として、上記入水路による入水又は上記出湯路による温水の取り出しの開始から終了後までの間は遮断状態に切換作動される構成とした。ここで、上記の「遮断手段」としては、簡易には例えば開閉弁により構成すればよい(以下の請求項において同じ)。
【0016】
この請求項1によれば、出湯路による温水の取り出しの開始からその終了後までの間は遮断手段により蓄熱槽側から集熱器側への間の水圧伝搬が遮断されるため、たとえ上記出湯路の下流端の給湯栓が急閉されて水撃が上流側に伝搬したとしても、その水撃が集熱器側に及ぶことはなく、水撃に起因する集熱回路、その循環ポンプ及び集熱器等の破損又は異常発生のおそれを確実に回避し得る。加えて、上記の出湯路からの出湯量が多い場合や、集熱器と入水系との間の高低差が大きい場合に集熱器側の水圧低下に伴い集熱器側に設置したバキュームブレーカから集熱回路内に空気が流入することに起因して生じるおそれのあるエアロックや給湯栓からの空気噴出をも、上記遮断手段により遮断状態に切換えることで確実に回避し得る。ここで、出湯路からの出湯が開始されると、それに伴い入水路からの入水が開始されるため、入水路による入水の開始からその終了までの間に上記遮断手段を遮断するようにしても、上記と同様の作用が得られる。
【0017】
請求項2に係る発明では、上記集熱回路において蓄熱槽側と集熱器側との間における水圧の伝搬を断続切換可能に遮断する遮断手段と、上記入水路又は出湯路の少なくとも一方における水の流れを検知する水流検知手段とを備え、上記遮断手段として上記水流検知手段からの水流検知信号を受けて遮断状態に切換作動されるように上記水流検知手段と連係させる構成とした。なお、上記の「連係」は、水流検知手段と遮断手段との両者を直接に連係させても、あるいは、コントローラを介して間接に連係させても、いずれでもよい。
【0018】
この請求項2によれば、入水路の水の流れ(つまり入水)を水流検知手段により検知することにより出湯路からの出湯を間接的に検知でき、又、出湯路の水の流れ(つまり出湯)を水流検知手段により検知することにより出湯路からの出湯(給湯使用)を直接的に検知できる。従って、水流検知手段からの水流検知信号を受けて遮断手段を遮断状態に切換えることで、出湯路からの出湯の開始からその終了までの間、蓄熱槽側から集熱器側への水圧の伝搬を遮断することが可能になる。このため、出湯先の給湯栓が急閉されて水撃が上流側に伝搬したとしても、その水撃に起因する集熱回路、その循環ポンプ及び集熱器等の破損又は異常発生のおそれを請求項1の場合と同様に確実に回避し得ることになる。併せて、上述のエアロックの発生や給湯栓からの空気噴出の発生のおそれを請求項1の場合と同様に確実に回避し得ることになる。
【0019】
以上の請求項1又は請求項2の太陽熱利用温水装置においては、さらに、上記集熱回路による集熱運転を上記出湯路による出湯動作と互いに独立して実行させる運転制御手段を備えるようにしてもよい(請求項3)。具体的には、集熱運転を優先させる場合には集熱運転を実行するときは出湯路からの出湯を禁止する、あるいは、出湯動作を優先させる場合には出湯が検知(例えば水流検知手段等により検知)されたときは集熱運転の実行を禁止したり集熱運転中であればその集熱運転を強制停止したりするなどの運転制御を運転制御手段において行えばよい。このようにすることにより、請求項1又は請求項2における水撃が及ぶことによる不都合、バキュームブレーカからの流入空気に起因するエアロックや空気の噴出の発生を共により確実に回避し得る。しかも、このようにすることにより、蓄熱槽底部に対する入水路と集熱回路への供給側との両接続部を1つの接続部に共用化したり、蓄熱槽頂部に対する出湯路と集熱回路の戻り側との両接続部を1つの接続部に共用化したりすることが可能になり、構造の単純化、製造工数の低減化及びこれに伴うコストの低減化等が図り得る。
【0020】
請求項4に係る発明では、上記蓄熱槽に対する入水及び蓄熱槽からの出湯を切換可能に遮断する遮断手段を備え、上記遮断手段として上記集熱回路による集熱運転が実行されている期間中は強制的に遮断状態に切換えられる構成とした。
【0021】
この請求項4によれば、集熱回路による集熱運転が実行されるときは遮断手段が遮断状態に切換えられて出湯路による出湯及び入水路による入水がそれぞれ禁止されることになり、それが集熱運転の実行期間中にわたり継続される。このため、集熱運転を入水路からの給水圧やその変動の影響を受けることなく実行させることが可能になる一方、蓄熱槽と集熱器と両者を接続する集熱回路とを集熱運転期間中は閉回路にして内圧調整することも可能となる。これにより、出湯路からの出湯(給湯使用)に伴う圧力変動に起因する不都合発生の回避や、集熱器を含む集熱回路側の疲労軽減をも図り得る。
【0022】
請求項5に係る発明では、上記入水路及び出湯路の双方の蓄熱槽に対する連通接続を断続切換可能に遮断する遮断手段と、上記集熱回路内の上記入水路からの給水圧に基づく内圧を降圧させる降圧手段とを備えることとした。
【0023】
この請求項5によれば、上記遮断手段を遮断状態に切換えることにより、蓄熱槽と集熱器と両者を接続する集熱回路とを入水路及び出湯路とは切り離して独立した閉回路にすることが可能になる。そして、上記降圧手段の作動により上記閉回路内の内圧が降圧されるため、この閉回路とされた集熱回路を入水路からの給水圧よりも低圧状態又は給水圧を開放した状態にすることが可能になる。このため、集熱運転の実行・非実行に拘わらず、出湯路からの出湯が行われない期間は、特に集熱器や配管等の集熱回路側の内圧を低く維持して疲労軽減を図り、それらの耐久性の向上を図ることが可能になる。その一方、上記出湯路からの出湯が行われるときには上記遮断手段を接続状態に切換えることにより、給水圧を蓄熱槽に作用させて比較的高い圧力で出湯させることが可能になる。つまり、同じ装置でありながら、出湯時には高い圧力に、それ以外の集熱運転時等には低い圧力に変換させることが可能になる。
【0024】
上記の請求項5の太陽熱利用温水装置においては、さらに、上記集熱回路による集熱運転を制御する運転制御手段を備え、この運転制御手段として、出湯路上記遮断手段を遮断状態に切換え、かつ、その遮断状態で上記降圧手段により上記集熱回路の内圧を降圧させた後に、上記集熱運転を実行する構成を採用するようにしてもよい(請求項6)。この場合には、上記運転制御手段により集熱運転が行われるときには必ず、蓄熱槽と集熱器と両者を接続する集熱回路とを入水路及び出湯路から独立させて閉回路にし、かつ、その閉回路とされた集熱回路内の内圧が降下される。このため、集熱回路内の内圧をできるだけ低くすることが可能となる。
【0025】
請求項7に係る発明では、上記集熱回路の蓄熱槽に対する連通接続を断続切換可能に遮断する遮断手段と、上記集熱回路内の上記給水圧に基づく内圧を開放させる圧力開放手段とを備えることとした。
【0026】
この請求項7によれば、上記遮断手段を遮断状態に切換えることにより蓄熱槽が集熱回路と切り離され、入水路、出湯路及び蓄熱槽と、集熱回路とが互いに独立することになる。このため、出湯路による出湯は入水路からの高い給水圧に基づいて行うことが可能になる一方、集熱回路側は上記圧力開放手段の作動により内圧が開放された状態にすることが可能になる。これにより、集熱運転が行われない期間中は集熱器や配管等からなる集熱回路に対する給水圧に基づく負荷を取り除いて、疲労軽減による耐久性の向上を図ることが可能になる。つまり、同じ装置でありながら、集熱運転を行わない待機状態のときに、高い圧力で出湯させつつも、同時に集熱回路側の圧力を開放した状態に維持して負担の軽減を図ることが可能になる。
【0027】
上記請求項7の太陽熱利用温水装置においては、さらに、上記集熱回路による集熱運転を制御する運転制御手段を備え、この運転制御手段として、上記集熱運転を行わないとき、上記遮断手段を遮断状態に切換え、かつ、その遮断状態で上記圧力開放手段により上記集熱回路の内圧を開放させる構成を採用してもよい(請求項8)。このような運転制御手段を備えることにより、請求項7による作用を自動制御により得られることになる。
【0028】
以上の請求項1〜請求項8のいずれかの太陽熱利用温水装置においては、さらに、上記集熱回路の内圧を検出する圧力検出手段と、この圧力検出手段により検出された内圧の変動に基づいて上記集熱回路からの水漏れ発生の有無を判定する水漏れ判定手段とを備えるようにしてもよい(請求項9)。このようにすることにより、万一、集熱回路において水漏れが発生した場合であっても、圧力検出手段により検出される内圧の変動に基づいて水漏れ判定手段によりその水漏れ発生を早期に把握することが可能になる。このため、上記の請求項1〜請求項8のいずれかの太陽熱利用温水装置による作用に加えて、直圧式であるがゆえに万一の水漏れ発生時にはその水漏れ被害が大きくなる事態を回避して、水漏れ被害を最小限にすることが可能になる。
【0029】
請求項10に係る発明では、上記集熱回路の内圧を検出する圧力検出手段と、この圧力検出手段により検出された内圧の変動に基づいて上記集熱回路からの水漏れ発生の有無を判定する水漏れ判定手段とを備えることとした。
【0030】
この請求項10によれば、上記の如く、万一、集熱回路において水漏れが発生した場合であっても、圧力検出手段により検出される内圧の変動に基づいて水漏れ判定手段によりその水漏れ発生を早期に把握することが可能になる。このため、直圧式であるがゆえに万一の水漏れ発生時にはその水漏れ被害が大きくなる事態を回避して、水漏れ被害を最小限にすることが可能になる。
【0031】
上記の請求項10の太陽熱利用温水装置における水漏れ判定手段として、内圧検出値の所定量の圧力降下が所定の経過時間値内に生じたとき水漏れ発生と判定する構成としてもよい(請求項11)。集熱回路においては集熱運転の途中に出湯路からの出湯が生じた場合等に内圧の圧力変動が生じることがある。このため、通常生じるであろう圧力変動よりも大きく水漏れ発生時に想定される所定量の圧力降下が例えば集熱運転開始時点から所定時間内に生じることという判定基準を採用することにより、水漏れ発生か否かの判定を的確に行うことが可能になる。
【0032】
また、上記の請求項10の太陽熱利用温水装置における圧力検出手段として集熱回路の内圧が設定圧力を超えて降下したときに切換信号を出力する圧力スイッチにより構成し、水漏れ判定手段として、水漏れ判定開始から上記圧力スイッチからの切換信号が出力するまでの経過時間値を積算するタイマ部を有し、このタイマ部による経過時間値が判定時間値よりも短いとき水漏れ発生と判定する構成を採用することもできる(請求項12)。つまり、例えば集熱運転開始から圧力スイッチからの切換信号(OFFからON、又は、ONからOFF)の出力までの時間値に基づいて水漏れ判定を行うものである。この場合には、上記請求項11と同様の作用を請求項11よりも簡易に得ることが可能になる。
【0033】
さらに、上記の請求項10〜請求項12のいずれかの太陽熱利用温水装置においては、さらに、上記集熱回路による集熱運転を制御する運転制御手段を備え、この運転制御手段として、集熱運転の開始の際に水漏れ判定手段により水漏れ発生の有無を判定し、水漏れ発生のないことを確認した上で上記集熱運転を実行する構成を採用してもよい(請求項13)。このようにすることにより、日射の強い昼間に集熱運転を実行させる毎にその開始時点において水漏れ発生の有無を確認し、水漏れ発生のないことを確認した上で集熱運転を実行させることが可能になる。
【0034】
以上の請求項1〜請求項13のいずれかの太陽熱利用温水装置においては、集熱回路として、蓄熱槽底部から水を集熱器まで供給する往き路と、集熱器を通過して加熱された温水を上記蓄熱槽頂部に戻す戻り路と、これら往き路及び戻り路の一方もしくは双方に連通するよう最下部位置に配設された排水弁と、上記往き路及び戻り路の他方に介装された空気取り入れ用制御弁とを備える構成としてもよい(請求項14)。この場合には、遮断手段を遮断状態に切換えて上記排水弁と空気取り入れ用制御弁とを開くことで、集熱器を含む集熱回路内の水を排水することが可能となるため、バキュームブレーカを不要とすることが可能になる。このため、エアロックや空気の噴出等を招くおそれのあるバキュームブレーカを省略し得る一方、省略しても上記空気取り入れ用制御弁の設置により凍結予防のための水抜き(排水運転)を確実に行うことが可能になる。
【0035】
また、上記請求項14の太陽熱利用温水装置においては、さらに、集熱回路内の水を排水させる排水運転を制御する運転制御手段を備え、この運転制御手段として、排水運転を開始するときは、まず排水弁を開作動し、次に空気取り入れ弁を開作動する構成としてもよい(請求項15)。このようにすることにより、集熱回路内の水抜きを効率よくしかも確実に行うことが可能になる。すなわち、排水弁を開作動することで集熱回路内の最下部位置が開放されて排水可能となり、次に、空気取り入れ用制御弁が開作動することで集熱回路内の連続する水柱をアンバランス状態にして集熱器内の水の全てを上記排水弁から排水させることが可能になる。
【0036】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1〜請求項15のいずれかの太陽熱利用温水装置によれば、直圧式の構成を採用しつつも、その直圧式に起因する種々の不都合を解消させることができる。
【0037】
すなわち、請求項1の太陽熱利用温水装置によれば、たとえ出湯路の下流端の給湯栓が急閉されて水撃が上流側に伝搬したとしても、その水撃が集熱器側に及ぶことを回避することができ、水撃に起因する集熱回路、その循環ポンプ及び集熱器等の破損又は異常発生のおそれを確実に回避することができる。加えて、出湯路からの大量出湯や、集熱器と入水系との間の高低差が大きい場合に集熱器側の水圧低下に伴い集熱器側のバキュームブレーカから集熱回路内に空気が流入することに起因してエアロックや給湯栓からの空気噴出の発生のおそれをも確実に回避することができる。
【0038】
請求項2によれば、水流検知手段により出湯路からの出湯を直接的又は間接的に検知することができ、この水流検知手段による水流検知に基づいて遮断手段を遮断状態に切換えることで、たとえ出湯先の給湯栓が急閉されて水撃が上流側に伝搬したとしても、その水撃に起因する集熱回路、その循環ポンプ及び集熱器等の破損又は異常発生のおそれを請求項1の場合と同様に確実に回避することができる。併せて、上述のエアロックの発生や給湯栓からの空気噴出の発生のおそれを請求項1の場合と同様に確実に回避することができる。
【0039】
請求項3によれば、請求項1又は請求項2の太陽熱利用温水装置において、水撃が及ぶことによる不都合、バキュームブレーカからの流入空気に起因するエアロックや空気の噴出の発生を共により確実に回避することができる。しかも、蓄熱槽底部に対する入水路と集熱回路への供給側との両接続部や、蓄熱槽頂部に対する出湯路と集熱回路の戻り側との両接続部を共に1つの接続部に共用化することができ、構造の単純化、製造工数の低減化及びこれに伴うコストの低減化等を図ることができる。
【0040】
請求項4によれば、集熱運転を入水路からの給水圧やその変動の影響を受けることなく実行させることができる一方、蓄熱槽と集熱器と両者を接続する集熱回路とを集熱運転期間中は閉回路にして内圧調整することも行い得るようになる。これにより、出湯路からの出湯(給湯使用)に伴う圧力変動に起因する不都合発生の回避や、集熱器を含む集熱回路側の疲労軽減をも図ることができるようになる。
【0041】
請求項5によれば、遮断手段を遮断状態に切換えることで蓄熱槽及び集熱器と両者を接続する集熱回路とを入水路及び出湯路から切り離して独立した閉回路にすることができ、この状態で降圧手段により上記閉回路内の内圧が降圧されるため、集熱運転の実行・非実行に拘わらず、出湯路からの出湯が行われない期間は、特に集熱器や配管等を含む集熱回路側の内圧を低く維持して疲労軽減により耐久性の向上を図ることができる。その一方、上記出湯路からの出湯が行われるときには上記遮断手段を接続状態に切換えることで給水圧を蓄熱槽に作用させて比較的高い圧力で出湯させることができるようになる。これにより、同じ装置でありながら、出湯時には高い圧力に、それ以外の集熱運転時等には低い圧力に変換させることができるようになる。
【0042】
請求項6によれば、請求項5の太陽熱利用温水装置において、運転制御手段により集熱運転が行われるときには必ず、蓄熱槽と集熱器と両者を接続する集熱回路とを入水路及び出湯路から独立させて閉回路にし、かつ、その閉回路とされた集熱回路内の内圧を降下させることができるようになる。
【0043】
請求項7によれば、遮断手段を遮断状態に切換えることで蓄熱槽を集熱回路と切り離して、入水路、出湯路及び蓄熱槽と、集熱回路とを互いに独立させることができる。このため、出湯路による出湯を入水路からの高い給水圧に基づいて行うことができる一方、集熱運転が行われない期間中は集熱器や配管等からなる集熱回路に対する給水圧に基づく負荷を取り除いて、疲労軽減による耐久性の向上を図ることができるようになる。これにより、同じ装置でありながら、集熱運転を行わない待機状態のときに、高い圧力で出湯させつつも、同時に集熱回路側を圧力開放した状態に維持して負担の軽減を図ることができるようになる。
【0044】
請求項8によれば、請求項7による効果を運転制御手段による自動制御により得ることができることになる。
【0045】
請求項9によれば、請求項1〜請求項8のいずれかの太陽熱利用温水装置において、集熱回路において水漏れが万一発生した場合であっても、圧力検出手段により検出される内圧の変動に基づいて水漏れ判定手段によりその水漏れ発生を早期に把握することができる。このため、上記の請求項1〜請求項8のいずれかの太陽熱利用温水装置による効果に加えて、直圧式であるがゆえに万一の水漏れ発生時にはその水漏れ被害が大きくなる事態を回避して、水漏れ被害を最小限にすることができるようになる。
【0046】
請求項10によれば、集熱回路において水漏れが万一発生した場合であっても、圧力検出手段により検出される内圧の変動に基づいて水漏れ判定手段によりその水漏れ発生を早期に把握することができ、直圧式であるがゆえに万一の水漏れ発生時にはその水漏れ被害が大きくなる事態を回避して、水漏れ被害を最小限に抑制することができる。請求項11によれば、請求項10の太陽熱利用温水装置において、水漏れ発生か否かの判定を的確に行うことができ、請求項12によれば、請求項11と同様の効果を請求項11よりも簡易に得ることができる。
【0047】
請求項13によれば、請求項10〜請求項12のいずれかの太陽熱利用温水装置において、日射の強い昼間に集熱運転を実行させる毎にその開始時点において水漏れ発生の有無を確認し、水漏れ発生のないことを確認した上で集熱運転を実行させることができるようになる。
【0048】
請求項14によれば、請求項1〜請求項13のいずれかの太陽熱利用温水装置において、エアロックや空気の噴出等を招くおそれのあるバキュームブレーカを省略することができる一方、省略しても上記空気取り入れ用制御弁の設置により集熱回路から凍結予防のための水抜きを確実に行うことができるようになる。
【0049】
また、上記請求項15によれば、運転制御手段による排水運転制御によって、請求項14による集熱回路内の水抜きを効率よくしかも確実に行うことができるようになる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0051】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る太陽熱利用温水装置を示し、1は装置本体、2は装置本体1内に収容された蓄熱槽、3は装置本体1よりも上方であって屋根上等の屋外の太陽熱を受ける場所に設置される集熱器である。なお、集熱器3と蓄熱槽2との位置関係としては、集熱器3を上方に設置することが多いものの、本発明上、必ずしも集熱器3が蓄熱槽2よりも上方である必要はなく、燃焼器3が蓄熱槽2と同等又は蓄熱槽2よりも下方に設置されていてもよい。
【0052】
上記蓄熱槽2は例えばステンレス鋼板により形成された密閉容器であり、この蓄熱槽2の底部には入水路4の下流端と、集熱回路6の往き路6aの上流端とが共通の接続部21を介して連通接続され、また、頂部には出湯路5の上流端と、上記集熱回路6の戻り路6bの下流端とが共通の接続部22を介して連通接続されている。なお、同図中23は蓄熱槽2のメンテナンス時に蓄熱槽2内の水又は温水を排水するためのメンテナンス用排水管であり、24はこの排水管23を開閉するための開閉弁である。
【0053】
上記入水路4の上流端は水道管に接続され、装置本体1内の上流側から逆止弁付きの減圧弁41と、入水流量を検出するための水量センサ42とが介装されている。また、上記入水路4の上記水量センサ42の下流側位置から水分岐管43が分岐され、この水分岐管43は上記出湯路5の途中に介装された湯水混合弁51に混合用の水を供給するようになっている。上記減圧弁41は水道管からの元給水圧(3〜8kgf/cm)を例えば2kgf/cm程度の給水圧に減圧するようになっている。そして、この入水路4からの入水により蓄熱槽2内は常に満水状態に維持されるようになっており、上記出湯路5からの出湯(給湯使用)があればその給湯使用量の分だけ給水圧に基づき入水されるようになっている。
【0054】
なお、上記水量センサ42は、所定の最低流量以上の水流の検知によりON信号を出力する水流スイッチで代用することもできる他、水量センサ42又は水流スイッチは本発明においては出湯路5からの出湯の開始を検知するためのものであるため、入水路4ではなくて出湯路5に介装させるようにしてもよい。この点については以下の他の実施形態においても同じである。
【0055】
また、上記出湯路5の下流端は図示省略の瞬間式給湯器の入水側に接続され、その給湯器から給湯栓等に給湯されるようになっている。なお、上記出湯路5の下流端を上記給湯栓等に直接に接続する構成を採用してもよい。従って、上記出湯路5による出湯は、上記給湯栓等が開かれると上記蓄熱槽2に作用している上記給水圧に基づき行われるものである。そして、蓄熱槽2内の温水温度が高ければ上記湯水混合弁51により水を混合して温調した後の湯を上記給水圧に基づき上記給湯器又は給湯栓に供給し、上記温水温度が低ければそのまま上記給水圧に基づき上記給湯器又は給湯栓に供給するようになっている。なお、同図中52は圧力安全弁であり、この圧力安全弁62は上限圧力が例えば2.5kgf/cm程度に設定されている。
【0056】
上記集熱回路6は蓄熱槽2内の水又は温水を集熱器3との間で循環させることにより、集熱器3で集熱した太陽熱を温水の状態で上記蓄熱槽2に蓄熱するためのものである。
【0057】
具体的には、上記集熱回路6は往き路6aと、この往き路6aの下流端が下部に連通された集熱器3と、この集熱器3の上部に上流端が連通接続された戻り路6bとを備えたものである。上記往き路6aには蓄熱槽2近傍位置の第1開閉弁61と、内圧が所定の設定圧以下に変化したことを検知するための圧力検出手段としての圧力スイッチ62と、循環ポンプ63とが介装されている。また、上記第1開閉弁61よりも下流側の往き路6aの最下部位置には集熱回路6内の水抜きのための排水弁64が介装されている。上記圧力スイッチ62は内圧が上記設定圧よりも高いときにはON信号を出力し、設定圧以下になるとOFFに変化するものであり、上記設定圧としては例えば集熱回路6内の内圧が通常生じ得る圧力変動(熱膨張・熱収縮等の自然現象により生じる圧力変動)の内の最低圧力を設定すればよい。例えば、上記減圧弁41の設定圧力が2kgf/cmであれば、上記設定圧として0.5kgf/cmを設定すればよい。さらに、上記排水弁64は、後述の集熱待機状態(集熱停止状態を含む)における圧力開放手段としても機能するものである。
【0058】
また、上記戻り路6bには蓄熱槽3の上部位置近傍にバキュームブレーカ65及び空気抜き弁66と、蓄熱槽2近傍位置に第2開閉弁67及び逆止弁68とが介装されている。上記バキュームブレーカ65は所定の平衡圧よりも負圧側の圧力が集熱回路6から作用すると開き、外気を集熱回路6内に流入させるようになっている。また、上記空き抜き弁66はフロート式のものであり、集熱回路6内に含まれる気泡を捕集して圧力差により大気に逃がすようになっている。
【0059】
さらに、上記第2開閉弁弁67の上流側位置の戻り路6bと、上記第1開閉弁61よりも下流側位置の往き路6aとの間には、これら戻り路6bと往き路6aとを連通させて蓄熱槽2をバイパスするバイパス路6cが連通接続されており、このバイパス路6cには常時は閉状態に保持される第3開閉弁69が介装されている。
【0060】
上記の第1〜第3開閉弁61,67,69や排水弁64は共に電磁開閉弁により構成されており、装置本体1内に収容された後述のコントローラ9によりそれぞれ開閉制御されるようになっており、上記第1及び第2の両開閉弁61,67が入水路4からの給水圧の集熱回路6側への水圧伝搬を遮断する遮断手段を構成する。
【0061】
以上の構造を有する太陽熱利用温水装置は運転制御手段としてのコントローラ9により集熱運転及び排水運転等の各種運転制御や水漏れ判定等が行われる。上記コントローラ9は、図2に示すように集熱運転制御部91、水漏れ判定部2及び排水運転制御部93を備えており、水量センサ42や圧力スイッチ62から出力される信号を受けて、上記の循環ポンプ63の作動制御や、第1〜第3開閉弁61,67,69及び排水弁64の開閉作動制御を行うようになっている。
【0062】
上記集熱運転制御部91は、集熱運転の開始から初期段階において、上記水漏れ判定部92による水漏れ判定(水漏れの自己診断)を行い、水漏れ発生のないことを確認した上で集熱運転を継続させるようになっている。
【0063】
まず、集熱運転開始のために第3開閉弁69及び排水弁64を閉作動し、第1及び第2の両開閉弁61,67を開作動させて、循環ポンプ63を作動させる。この両開閉弁61,67の開作動時点から水漏れ判定部92の内蔵タイマをスタートさせ、上記圧力スイッチ62からのON信号出力がOFFになるまでの経過時間tを計測する。この経過時間tが所定の判定時間tn以下であれば水漏れ発生と判定し、tnよりも長ければ水漏れ発生はないと判定する。上記判定時間tnは、集熱回路6内の内圧が上記の通常の圧力変動が起こり得る経過時間値よりも短く設定し、さらに安全を見込んでより短い時間値を設定すればよい。
【0064】
そして、水漏れ発生はないと判定されれば集熱運転が継続され、これにより、蓄熱槽2の底部から水が往き路5aを通して集熱器3に供給され、供給された水が集熱器3で太陽熱を受けて加熱されて温水になり、この温水が戻り路5bを通して上記蓄熱槽2の頂部に戻される。なお、上記の水漏れ判定において、水漏れ発生と判定された場合には、上記排水制御部93による後述の排水運転制御が行われる。
【0065】
上記の集熱運転の途中で水量センサ42からの検出流量値がゼロからある値に変化したか、もしくは、所定の最低設定流量になれば、出湯路5からの出湯(給湯使用)が開始されたと判断して上記集熱運転を強制的に停止させかつ集熱回路6を遮断する。この集熱運転の停止は上記循環ポンプ63の作動を停止することにより行い、上記遮断は第1及び第2の両開閉弁を共に閉作動することにより行う。つまり、集熱運転と給湯使用とを互いに独立して行い、かつ、給湯使用を優先させることとし、給湯使用があれば集熱運転を停止させて集熱回路6側に対する水圧伝搬を遮断することとしている。
【0066】
これにより、上記出湯路5の下流端の給湯栓が急開閉されても、それに伴う圧力変動が集熱回路6側に伝搬して及ぶことを回避することができる。特に、上記給湯栓の急閉に伴う急激な圧力上昇(水撃)が集熱回路6に伝搬されることを回避することができる。加えて、上記の遮断状態への変換により、遮断しない従来の場合にその給湯使用量が大量又は急速であることに起因して、あるいは、蓄熱槽2(蓄熱槽2の底部)と集熱器3との間の高低差が比較的大きくて上記給湯使用開始に伴う動水圧の作用に起因して生じるおそれのあるバキュームブレーカ65からの空気流入の発生を確実に回避することができる。そして、この空気流入の回避によりエアロックや給湯栓からの空気噴出等の発生を確実に阻止することができる。
【0067】
上記の水流センサ42からの検出流量値がゼロになれば、給湯使用は終了したと判断して上記の集熱運転を再開する。すなわち、第1及び第2の両開閉弁61,67を開作動させて循環ポンプ63の作動を再開する。
【0068】
そして、太陽の日射との関係で集熱不能の場合、夜間であっても凍結のおそれのない外気温の場合、あるいは、蓄熱槽2に既に十分な蓄熱が行われている場合等のときには集熱運転を終了して集熱待機状態(集熱停止状態を含む)にされる。このような集熱待機状態にするには、上記循環ポンプ63の作動を停止して第1及び第2開閉弁61,67を共に閉作動させた上で、集熱回路6内の内圧を開放させる。この内圧開放は排水弁64を微小時間だけ開作動させて直ぐに閉作動させることにより行う。つまり、バキュームブレーカ65から空気が流入してしまうような負圧状態になる時間よりは短く、かつ、集熱回路6内に作用している給水圧のみを開放させのに足りる微小時間だけ排水弁64を大気開放させる。このような微小時間としては、例えば1sec以下、好ましくは0.1〜0.5sec程度を設定する。なお、排水弁64自体は0.1sec以下の開閉作動間の応答性を有している。
【0069】
第1及び第2の両開閉弁61,67の閉作動により集熱回路6を蓄熱槽2から遮断することができ、集熱待機状態において上記の給湯使用が行われても、上記の水撃の集熱回路6側への伝搬や、バキュームブレーカ65からの空気流入を回避することができる一方、給水圧が集熱器3や集熱回路6の配管や機器(例えば循環ポンプ63等)に作用する積算経過時間を可及的に短くして疲労軽減により耐久性の向上を図ることができる。また、上記の内圧開放により集熱待機状態においては集熱回路6や集熱器3の内部を大気圧程度に維持することができ、常に給水圧が内圧として作用している場合と比べ、内圧負荷の積算経過時間を大幅に短くして疲労軽減による耐久性の向上をより一層図ることができる。
【0070】
一方、太陽熱を受け得ない夜間や低温時には排水運転制御部93による排水運転制御を行って、集熱器3及び集熱回路6内から水抜きする。なお、この排水運転制御による水抜きは上記の水漏れ判定部92により水漏れ発生と判定された場合にも実行される。この水抜きは、上記第1及び第2の両開閉弁61,67を共に閉作動させた状態で、排水弁64及び第3開閉弁69を開作動させることにより行う。これにより、バキュームブレーカ65から外気が集熱回路6内に流入して集熱器3内及び集熱回路6内の水が排水弁64から排水される。このような排水運転を行うことにより低温時の凍結防止が図られる一方、万一の水漏れ発生時には早期に水抜きをすることで水漏れ被害を小さくすることができる。
【0071】
<第2実施形態>
図3は第2実施形態に係る太陽熱利用温水装置を示す。この第2実施形態は、第1実施形態のものに降圧手段としての圧力調整弁7と、第4開閉弁44と、第5開閉弁53とを追加する一方、第2開閉弁67(図1参照)を省略したものである。なお、上記圧力調整弁7は自動調整弁であり、また、上記第4及び第5の両開閉弁44,53は共に運転制御手段としてのコントローラ9aにより開閉作動制御が行われる電磁開閉弁により構成されている。この第4及び第5の両開閉弁44,53が入水路4及び出湯路5の蓄熱槽2に対する連通接続を切換可能に遮断する遮断手段を構成し、第1開閉弁61及び逆止弁68が集熱回路6側への水圧伝搬を切換可能に遮断する遮断手段を構成する。
【0072】
なお、上記の相違点を除き他の構成要素は第1実施形態と同じであるため、第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0073】
上記圧力調整弁7は、第1開閉弁61と排水弁又は圧力スイッチ62との間の往き路6aに連通接続されたものである。そして、この圧力調整弁7は、バネ式等の反力手段を有し、この反力手段からの圧力と平衡する所定の平衡圧に上記往き路6aの内圧を降下させて自動調整するようになっている。この第2実施形態では入水路4の減圧弁41の設定圧が例えば4kgf/cmに設定され、蓄熱槽2から4kgf/cm2の給水圧で導入される水を上記圧力調整弁7により1.5kgf/cmまで降圧させて平衡状態になるように設定されている。なお、このように4kgf/cmの給水圧とする場合には出湯路5の圧力安全弁52の設定圧は例えば5kgf/cmとすればよい。
【0074】
また、上記第4開閉弁44は、蓄熱槽2の接続部21近傍位置の入水路4に介装され、逆止弁45が付設されている。さらに第5開閉弁53は蓄熱槽2の接続部22近傍位置の出湯路5に介装されている。
【0075】
以上の構成の太陽熱利用温水装置はコントローラ9aにより運転制御され、このコントローラ9aは図4に示すように集熱運転制御部91aと、第1実施形態と同様の水漏れ判定を行う水漏れ判定部92と、排水運転制御部93aとを備えている。
【0076】
上記集熱運転制御部91aによる集熱運転制御は次のようにして行われる。まず、第4及び第5の両開閉弁44,53を共に閉作動させ、第1開閉弁61を開作動させる。これにより、入水路4及び出湯路5と、蓄熱槽2及び集熱回路6との間を遮断して、蓄熱槽2及び集熱器3と両者を結ぶ集熱回路6を独立した閉回路とし、この閉回路内の内圧を圧力調整弁7により給水圧よりも低い圧力に降圧させる。次いで循環ポンプ63を作動させて集熱運転を開始する。この際、第1実施形態と同様に圧力スイッチ62からの出力に基づき水漏れ判定部92による水漏れ判定を行い、水漏れ発生のないことを確認した上で、上記集熱運転を継続させる。以上により、集熱運転を上記圧力調整弁7により降圧された低圧の下で行うことができ、内圧による負荷軽減に伴う疲労軽減及び耐久性の向上が図られる。
【0077】
上記の集熱運転の途中で水量センサ42からの検出信号により水の流れが検知されると給湯使用の要求有りと判定し、上記集熱運転を強制停止して蓄熱槽2からの出湯を可能とする制御を行う。つまり、出湯路5の下流端の給湯栓が開かれると第5開閉弁53が閉状態であるため水分岐管43から湯水混合弁51を通して水が流れるため、この水の流れを検知することにより給湯使用の要求が有ると判定する。
【0078】
そして、上記集熱運転の強制停止は循環ポンプ63の作動を停止することにより行い、蓄熱槽2からの出湯を可能とする制御は第1開閉弁61を閉作動した上で、第4及び第6の両開閉弁44,53を共に開作動することにより行う。先に第1開閉弁61を閉作動させるのは、集熱回路6側を圧力調整弁7により降圧された内圧に維持するためであり、また、入水路4や出湯路5の側からの圧力変動の影響が集熱回路6側に及ばないようにするためである。このような状態では第1開閉弁61と逆止弁68とにより集熱回路6側が出湯路5等と遮断されるため、給湯使用の際に出湯路5から特に水撃等の圧力変動が伝搬してきてもブロックされる一方、圧力低下に起因するバキュームブレーカ65からの空気流入の不都合も回避することができる。
【0079】
上記水量センサ42からの検出信号に基づき水の流れが検知されなくなれば、給湯使用は終了したと判定して、集熱運転を再開する。この再開は、まず、第4及び第5の両開閉弁44,53を閉作動させた上で、第1開閉弁61を開作動させる。この第1開閉弁61の開作動に伴い蓄熱槽2内の給水圧が往き路6aに作用することになるものの、その給水圧は圧力調整部7により即座に降圧されることになる。そして、循環ポンプ63を作動させることにより集熱運転が再開される。
【0080】
そして、集熱待機状態にする場合には、上記の給湯使用が発生した場合と同様に上記循環ポンプ63の作動を停止し、第1開閉弁61を閉作動させた上で第4及び第5の両開閉弁44,53を共に開作動させる。これにより、集熱待機状態においては、集熱器3や集熱回路6内を圧力調整弁7により降圧された内圧状態に維持して負担の軽減を図ることができる一方、給湯使用を随時可能とすることができる。そして、その給湯使用が行われても、上記の水撃等の集熱回路6側への伝搬や、バキュームブレーカ65からの空気流入を回避することができる。
【0081】
また、太陽熱を受け得ない夜間や低温時あるいは水漏れ発生と判定された場合に行う排水運転制御部93aによる排水運転制御は、第1開閉弁61を閉作動させた状態で、排水弁64及び第3開閉弁69を開作動させることにより行う。これにより、バキュームブレーカ65から外気が集熱回路6内に流入して集熱器3内及び集熱回路6内の水が排水弁64から排水される。この際、戻り路6bの蓄熱槽2側には逆止弁68が介装されているため、逆止弁68の上流側の戻り路6b内の水抜きが行われる。
【0082】
<第3実施形態>
図5は第3実施形態に係る太陽熱利用温水装置を示す。この第3実施形態は、第1実施形態のものからバキュームブレーカ65を省略し、その代わりに空気取り入れ弁としてのエア電磁弁8を装置本体1内の戻り路6bに介装させたものである。なお、本第3実施形態としては、第1実施形態の第2開閉弁67(図1参照)を省略し、かつ、循環ポンプ63の介装位置を第1開閉弁61とバイパス路6cの合流部との間の往き路6aとしたものを示している。そして、この第3実施形態では、第1開閉弁61及び逆止弁68が集熱回路6側への水圧伝搬を切換可能に遮断する遮断手段を構成する。
【0083】
以下の説明では、第1実施形態のものと同一構成要素には第1実施形態と同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0084】
上記エア電磁弁8は、一端が上記戻り路6bに連通し、他端が大気に開放され、両端間を開閉作動される弁体により仕切ったものである。そして、このエア電磁弁8は、コントローラ9bにより常時は閉作動状態に保持されている。
【0085】
この第3実施形態の太陽熱利用温水装置の運転制御を行うコントローラ9bは図6に示すように集熱運転制御部91bと、第1実施形態と同様の水漏れ判定を行う水漏れ判定部92と、排水運転制御部93bとを備えている。
【0086】
上記集熱運転制御部91bによる集熱運転制御は次のようにして行われる。まず第1開閉弁61を開作動させてから循環ポンプ63を作動させることにより集熱運転を開始する。この際、第1実施形態と同様に圧力スイッチ62からの出力に基づき水漏れ判定部92による水漏れ判定を行い、水漏れ発生のないことを確認した上で、上記集熱運転を継続させる。
【0087】
上記の集熱運転の途中で水量センサ42からの検出信号により水の流れが検知されると給湯使用が有ると判定し、上記循環ポンプ63の作動を停止しかつ第1開閉弁61を閉作動させる。つまり、給湯使用があればその給湯使用を優先させて集熱運転を停止し、かつ、集熱回路6側への水圧伝搬を遮断する。これにより、給湯使用の際に出湯路5から特に水撃等の圧力変動が伝搬してきてもブロックされる上に、バキュームブレーカ65(図1参照)が存在しないため出湯路5側の圧力低下に起因してバキュームブレーカ65から空気が流入する事態の発生も確実に回避することができる。
【0088】
上記水量センサ42からの検出信号に基づき水の流れが検知されなくなれば、給湯使用は終了したと判定して、集熱運転を再開する。この再開は、上記の集熱運転の開始と同様に第1開閉弁61を開作動させた上で循環ポンプ63を作動させることにより行う。
【0089】
そして、集熱待機状態にする場合には、上記の給湯使用が発生した場合と同様に上記循環ポンプ63の作動を停止してから第1開閉弁61を閉作動させる。これにより、集熱待機状態においては、集熱器3や集熱回路6側への圧力伝搬を遮断した状態にしつつ、給湯使用を随時可能とすることができる。そして、その給湯使用が行われても、上記の水撃等の集熱回路6側への伝搬や、集熱回路6内への空気流入を回避することができる。
【0090】
また、太陽熱を受け得ない夜間や低温時あるいは水漏れ発生と判定された場合に行う排水運転制御部93bによる排水運転制御は、第1開閉弁61を閉作動させた状態で、排水弁64、エア電磁弁8及び第3開閉弁69を開作動させることにより行う。この際、まず排水弁64を開くと同時かその直後、好ましくは微小時間経過後に上記エア電磁弁8を開き、所定時間経過後に第3開閉弁69を開くようにする。エア電磁弁8の開作動タイミングを排水弁64の開作動後にするのが好ましいのは、エア電磁弁8を開いたときに戻り路6b内の残圧により水が噴き出さないようにするためである。通常、排水弁64の開作動により集熱回路6内の内圧が即座に開放されるため、上記微小時間としてはこの内圧開放に要する微小時間値(0.5〜3sec)だけずらせて上記エア電磁弁8を開放させる。この微小時間値は排水弁64から集熱回路6や集熱器3内の細管を含めて連続する水柱の延長距離に応じて変化させればよい。
【0091】
また、上記第3開閉弁69の開作動タイミングをエア電磁弁8の開作動から所定時間経過後とするのは、装置本体1内のエア電磁弁8を開いて外気を流入させ、この空気流入により上記エア電磁弁8よりも集熱器3側(上流側)の戻り路6b内の水、集熱器3内の各細管内の水及び排水弁64までの往き路6a内の水が排水部64から排水されるのを待ってから、上記第3開閉弁69の開作動により上記エア電磁弁8よりも下流側の逆止弁68までの戻り路6b内の水及びバイパス路6c内の水を排水弁64から排水させるようにするためである。つまり、特に上方位置にある集熱器3内の各細管内の水の排水抵抗を考慮して集熱器3内の水の排水促進を図るようにしたものである。
【0092】
加えて、上記の集熱器3内の水の排水の際に、その水が循環ポンプ63内を通過しないため、第1又は第2実施形態の場合(図1又は図3参照)のように作動停止中の循環ポンプ63内を排水の水が通過する場合に比べ、排水抵抗を少しでも低減させて排水の促進を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す模式図である。
【図2】第1実施形態のコントローラの内容を示すブロック図である。
【図3】第2実施形態を示す模式図である。
【図4】第2実施形態のコントローラの内容を示すブロック図である。
【図5】第3実施形態を示す模式図である。
【図6】第3実施形態のコントローラの内容を示すブロック図である。
【図7】従来の問題点を説明するための太陽熱利用温水装置の模式図である。
【符号の説明】
2 蓄熱槽
3 集熱器
4 入水路
5 出湯路
6 集熱回路
6a 往き路
6b 戻り路
7 圧力調整弁(降圧手段)
8 エア電磁弁(空気取り入れ弁)
42 水量センサ(水流検知手段)
44 第4開閉弁(遮断手段)
53 第5開閉弁(遮断手段)
61 第1開閉弁(遮断手段)
62 圧力スイッチ(圧力検出手段)
64 排水弁(圧力開放手段)
67 第2開閉弁(遮断手段)
9,9a,9b コントローラ(運転制御手段)
91,91a,91b 集熱運転制御部
92 水漏れ判定部
93,93a,93b 排水運転制御部

Claims (15)

  1. 蓄熱槽と、太陽熱を受ける集熱器とを備え、上記蓄熱槽には水道水をその給水圧に基づき入水させて蓄熱槽内を満水状態にするための入水路と、上記蓄熱槽から温水を取り出すための出湯路とが接続される一方、上記集熱器と蓄熱槽との間には蓄熱槽内の水を上記集熱器に供給し太陽熱により加熱された後の温水を上記蓄熱槽に戻す集熱運転を行うための集熱回路が配管されてなる太陽熱利用温水装置において、
    上記集熱回路において蓄熱槽側と集熱器側との間における水圧伝搬を断続切換可能に遮断する遮断手段を備え、
    上記遮断手段は、上記入水路による入水又は上記出湯路による温水の取り出しの開始から終了後までの間は遮断状態に切換作動されるように構成されている
    ことを特徴とする太陽熱利用温水装置。
  2. 蓄熱槽と、太陽熱を受ける集熱器とを備え、上記蓄熱槽には水道水をその給水圧に基づき入水させて蓄熱槽内を満水状態にするための入水路と、上記蓄熱槽から温水を取り出すための出湯路とが接続される一方、上記集熱器と蓄熱槽との間には蓄熱槽内の水を上記集熱器に供給し太陽熱により加熱された後の温水を上記蓄熱槽に戻す集熱運転を行うための集熱回路が配管されてなる太陽熱利用温水装置において、
    上記集熱回路において蓄熱槽側と集熱器側との間における水圧伝搬を断続切換可能に遮断する遮断手段と、
    上記入水路又は出湯路の少なくとも一方における水の流れを検知する水流検知手段とを備え、
    上記遮断手段は上記水流検知手段からの水流検知信号を受けて遮断状態に切換作動されるように上記水流検知手段と連係されている
    ことを特徴とする太陽熱利用温水装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の太陽熱利用温水装置であって、
    上記集熱回路による集熱運転を上記出湯路による出湯動作と互いに独立して実行させる運転制御手段を備えている、太陽熱利用温水装置。
  4. 蓄熱槽と、太陽熱を受ける集熱器とを備え、上記蓄熱槽には水道水をその給水圧に基づき入水させて蓄熱槽内を満水状態にするための入水路と、上記蓄熱槽から温水を取り出すための出湯路とが接続される一方、上記集熱器と蓄熱槽との間には蓄熱槽内の水を上記集熱器に供給し太陽熱により加熱された後の温水を上記蓄熱槽に戻す集熱運転を行うための集熱回路が配管されてなる太陽熱利用温水装置において、
    上記蓄熱槽に対する入水及び蓄熱槽からの出湯を切換可能に遮断する遮断手段を備え、
    上記遮断手段は上記集熱回路による集熱運転が実行されている期間中は強制的に遮断状態に切換えられるように構成されている
    ことを特徴とする太陽熱利用温水装置。
  5. 蓄熱槽と、太陽熱を受ける集熱器とを備え、上記蓄熱槽には水道水をその給水圧に基づき入水させて蓄熱槽内を満水状態にするための入水路と、上記蓄熱槽から温水を取り出すための出湯路とが接続される一方、上記集熱器と蓄熱槽との間には蓄熱槽内の水を上記集熱器に供給し太陽熱により加熱された後の温水を上記蓄熱槽に戻す集熱運転を行うための集熱回路が配管されてなる太陽熱利用温水装置において、
    上記入水路及び出湯路の双方の蓄熱槽に対する連通接続を断続切換可能に遮断する遮断手段と、
    上記集熱回路内の上記給水圧に基づく内圧を降圧させる降圧手段と
    を備えていることを特徴とする太陽熱利用温水装置。
  6. 請求項5に記載の太陽熱利用温水装置であって、
    上記集熱回路による集熱運転を制御する運転制御手段を備え、
    この運転制御手段は、上記遮断手段を遮断状態に切換え、かつ、その遮断状態で上記降圧手段により上記集熱回路の内圧を降圧させた後に、上記集熱運転を実行するように構成されている、太陽熱利用温水装置。
  7. 蓄熱槽と、太陽熱を受ける集熱器とを備え、上記蓄熱槽には水道水をその給水圧に基づき入水させて蓄熱槽内を満水状態にするための入水路と、上記蓄熱槽から温水を取り出すための出湯路とが接続される一方、上記集熱器と蓄熱槽との間には蓄熱槽内の水を上記集熱器に供給し太陽熱により加熱された後の温水を上記蓄熱槽に戻す集熱運転を行うための集熱回路が配管されてなる太陽熱利用温水装置において、
    上記集熱回路の蓄熱槽に対する連通接続を断続切換可能に遮断する遮断手段と、
    上記集熱回路内の上記給水圧に基づく内圧を開放させる圧力開放手段と
    を備えていることを特徴とする太陽熱利用温水装置。
  8. 請求項7に記載の太陽熱利用温水装置であって、
    上記集熱回路による集熱運転を制御する運転制御手段を備え、
    この運転制御手段は、上記集熱運転を行わないとき、上記遮断手段を遮断状態に切換え、かつ、その遮断状態で上記圧力開放手段により上記集熱回路の内圧を開放させるように構成されている、太陽熱利用温水装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の太陽熱利用温水装置であって、
    上記集熱回路の内圧を検出する圧力検出手段と、
    この圧力検出手段により検出された内圧の変動に基づいて上記集熱回路からの水漏れ発生の有無を判定する水漏れ判定手段とを
    備えている、太陽熱利用温水装置。
  10. 蓄熱槽と、太陽熱を受ける集熱器とを備え、上記蓄熱槽には水道水をその給水圧に基づき入水させて蓄熱槽内を満水状態にするための入水路と、上記蓄熱槽から温水を取り出すための出湯路とが接続される一方、上記集熱器と蓄熱槽との間には蓄熱槽内の水を上記集熱器に供給し太陽熱により加熱された後の温水を上記蓄熱槽に戻す集熱運転を行うための集熱回路が配管されてなる太陽熱利用温水装置において、
    上記集熱回路の内圧を検出する圧力検出手段と、
    この圧力検出手段により検出された内圧の変動に基づいて上記集熱回路からの水漏れ発生の有無を判定する水漏れ判定手段とを
    備えていることを特徴とする太陽熱利用温水装置。
  11. 請求項10に記載の太陽熱利用温水装置であって、
    水漏れ判定手段は、内圧検出値の所定量の圧力降下が所定の経過時間値内に生じたとき水漏れ発生と判定するように構成されている、太陽熱利用温水装置。
  12. 請求項10に記載の太陽熱利用温水装置であって、
    圧力検出手段は集熱回路の内圧が設定圧力を超えて降下したときに切換信号を出力する圧力スイッチであり、
    水漏れ判定手段は水漏れ判定開始から上記圧力スイッチからの切換信号が出力するまでの経過時間値を積算するタイマ部を有し、このタイマ部による経過時間値が判定時間値よりも短いとき水漏れ発生と判定するように構成されている、太陽熱利用温水装置。
  13. 請求項10〜請求項12のいずれかに記載の太陽熱利用温水装置であって、
    上記集熱回路による集熱運転を制御する運転制御手段を備え、
    この運転制御手段は、集熱運転の開始の際に水漏れ判定手段により水漏れ発生の有無を判定し、水漏れ発生のないことを確認した上で上記集熱運転を実行するように構成されている、太陽熱利用温水装置。
  14. 請求項1〜請求項13のいずれかに記載の太陽熱利用温水装置であって、
    集熱回路は蓄熱槽底部から水を集熱器まで供給する往き路と、集熱器を通過して加熱された温水を上記蓄熱槽頂部に戻す戻り路と、これら往き路及び戻り路の一方もしくは双方に連通するよう最下部位置に配設された排水弁と、上記往き路及び戻り路の他方に介装された空気取り入れ弁とを備えている、太陽熱利用温水装置。
  15. 請求項14に記載の太陽熱利用温水装置であって、
    集熱回路内の水を排水させる排水運転を制御する運転制御手段を備え、
    この運転制御手段は、排水運転を開始するときは、まず排水弁を開作動し、次に空気取り入れ弁を開作動するように構成されている、太陽熱利用温水装置。
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