JP4741912B2 - 防災防犯機器 - Google Patents
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Description
まず、各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。各実施の形態に係る防災防犯機器は、任意の設置面に設置されて防災用又は防犯用の所定機能を奏する防災防犯機器である。設置面として、以下では屋外の壁面を例にとって説明するが、屋外や壁面に限らず、任意の設置面に取り付けることができる。この防災防犯機器の基本的な防災機能又は防火機能の具体的内容は任意であり、防災防犯機器は、例えば、炎検出器、人体センサ、人体ライト、防犯カメラ等を含む。以下の説明では、防災防犯機器が人体センサである場合について説明する。
〔実施の形態1〕
次に、本発明に係る各実施の形態の具体的内容について説明する。まず、実施の形態1について説明する。ここでは、人体センサの構成の概要、人体センサを壁面に取り付けるための取り付け構造、壁面に対する人体センサの取り付け角度を調整するための角度調整機構、及び、人体センサが壁面から不正に取り外されたことを検出する検出機構について順次説明する。図1は、本実施の形態1に係る人体センサを正面側から見た全体斜視図、図2は、人体センサを背面側から見た全体斜視図、図3は、図2の人体センサから本体カバーを取り外した状態の分解斜視図、図4は、人体センサの主要部を取り外した状態の分解斜視図である。
この人体センサ1は、屋外に設定された監視領域における人体の存在を検出するための防災防犯機器であり、図示のように、機器本体10、本体カバー20、及び、取り付け部30を備えて構成されている。
このうち、機器本体10は、筐体11の内部に、人体検出用の機能を奏するための図示しない電子回路等を収容して構成されている。この人体検出用の電子回路は、概略的には、図示しない赤外線センサを含み、侵入者から放射される赤外線をこの赤外線センサにて検出し、この検出量が所定量以上になった場合には、侵入者が検出されたものと判断して、所定機器へ移報出力を行う。ここで、赤外線センサは、特許請求の範囲における、所定の物理量(ここでは赤外線量)を検出する物理量検出手段に対応する。ただし、この電子回路をはじめとする筐体11の内部構成については、特記する場合を除いて、従来の人体センサと同様に構成することができるので、その説明を省略する。
また、本体カバー20は、機器本体10に取り付けられるものであって、機器本体10と取り付け部30との取り付け箇所を覆うものであり、特許請求の範囲におけるカバー手段に対応する。図5には、本体カバー20の拡大斜視図を示す。この本体カバー20は、機器本体10の側面の上部を覆う側面部21と、機器本体10の上面から正面側に向けて延出する上面部22とを、相互に一体に備えて構成されている。そして、この上面部22によって機器本体10の上面を略覆うことにより、機器本体10と後述するメインプレート31との相互の取り付け箇所を略覆う。
また、取り付け部30は、機器本体10を壁面に設置するためのもので、特許請求の範囲における取り付け手段に対応する。この取り付け部30は、図2〜4に示すように、メインプレート31とサブプレート32とを備えて構成されている。図6は、機器本体10の拡大斜視図、図7は、メインプレート31の拡大斜視図、図8は、サブプレート32の拡大斜視図である。
次に、人体センサ1を壁面に取り付けるための取り付け構造について、より具体的に説明する。図7に示すように、メインプレート31の上下の係止接合部34の各々には、機器本体10の筐体11の上下面に向けて突出する係止爪34aが形成されている。一方、図6に示すように、機器本体10の筐体11の上下面の各々には、係止爪34aが係脱自在に係止可能な係止片11aが一体に形成されている。そして、図3に示すように、メインプレート31を機器本体10の背面側から当該機器本体10に押し付けて、係止接合部34を筐体11の上下面に当接させると、係止爪34aが係止片11aに係止して、メインプレート31を機器本体10に係合固定できる。
次に、壁面に対する人体センサ1の取り付け角度を調整するための角度調整機構について説明する。図9は、サブプレート32を中央取り付け位置に固定した状態の人体センサ1の平面図、図10は、サブプレート32を右取り付け位置に固定した状態の人体センサ1の平面図、図11は、サブプレート32を右取り付け位置に固定した状態であって図10とは取り付け角度を変えた状態の人体センサ1の平面図である(ただし、これら図9〜10では本体カバー20を省略して示す)。
次に、この人体センサ1が壁面から不正に取り外されたことを検出する検出機構について説明する。図5に示すように、本体カバー20の内側面には、磁石25が固定されている。一方、機器本体10の内部には、図示しないタンパースイッチ回路が設けられている。このタンパースイッチ回路は、機器本体10に対する本体カバー20の取り付け状態を検知するもので、特許請求の範囲におけるカバー検知手段に対応する。具体的には、タンパースイッチ回路は、本体カバー20の磁石25の磁力によって開閉可能なリードスイッチを備えて構成されており、このリードスイッチが磁力によって閉じられている場合にのみ、取り付け状態が正常である旨の信号を出力する。この信号は、機器本体10に収容された図示しない電子回路にて所定間隔で監視されており、信号が停止した場合に異常信号を所定の外部機器に出力する。
次に、本発明に係る実施の形態2の具体的内容について説明する。この実施の形態2は、人体センサを壁面に取り付けるための取り付け部30の構造として、実施の形態1のメインプレート31の機能を機器本体に一体に設けた形態である。図13は、実施の形態2に係る人体センサを背面側から見た全体斜視図、図14は、図13の人体センサの分解斜視図、図15は、図14の人体センサを下側から見た分解斜視図(本体カバーを省略して示す)である。なお、実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の符号を必要に応じて付して、その説明を省略する。
この人体センサ2は、図示のように、機器本体50、本体カバー20、及び、取り付け部60を備えて構成されている。このうち、機器本体50は、その背面の構成を除いて、実施の形態1と略同様に構成されている。また、取り付け部60は、サブプレート61のみを備えて構成されており、実施の形態1のメインプレート31は省略されている。
ここで、機器本体50の背面には、実施の形態1のメインプレート31が一体に設けられている。すなわち、この背面の上部には、3組の上下一対の回動ベース51〜53及び凹部54〜56が一体形成されており、凹部54〜56にサブプレート61の回動ベース62を挿入し、取り付けネジ17を上方からネジ孔62b及びネジ孔51b〜53bに順次ネジ込むことで、サブプレート61を機器本体50にネジ止めできる。また、機器本体50の背面の下部には係止突起54a〜56aが形成されており、この係止突起54a〜56aをサブプレート61の下側の回動ベース62の係止孔62aに挿通させることで、サブプレート61を機器本体50に対して仮止めすることができる。
本実施の形態2においても、サブプレート61を中央取り付け位置に固定した場合には、サブプレート61が機器本体50の背面と略平行になるため、人体センサ2を壁面に対して略平行に固定できる。また、サブプレート61を右取り付け位置に固定した場合には、サブプレート61が取り付けネジ17(若しくはネジ孔62b)を回動中心として回動可能になるので、人体センサ2を壁面に対して非平行状に固定できる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、防災防犯機器の取り付け手段を従来に比べて小型化できない場合においても、従来とは異なる取り付け構造を提供する限りにおいて、本願の課題が解決されている。
実施の形態1では、メインプレート31及びサブプレート32の両方を取り付けネジ19にて設置面に固定しているが、メインプレート31とサブプレート32とが相互に固定されている場合、サブプレート32のみを設置面に取り付けてもよい。また、メインプレート31や機器本体10に対するサブプレート32の取り付け位置は、その位置や数を任意に変更することができる。また、実施の形態1のメインプレート31に関し、一対の係止接合部34が機器本体10の上下に延出するように形成されているが、機器本体10に対するメインプレート31の固定力が取り付けネジ17等にて十分に確保できる場合には、この係止接合部34を省略して、メインプレート31を機器本体10よりも上下に短く形成することができる。この場合には、従来の取り付け部品に比べて、その小型化が一層顕著である。また、実施の形態1や実施の形態2で説明した角度調整機構では、平面内における取り付け角度を調整可能としているが、同様の構造を適用することで、垂直面内における取り付け角度を調整可能としてもよい。例えば、実施の形態1において、機器本体10の側面に凹部14〜16を形成すると共に、メインプレート31及びサブプレート32の側面に回動ベース36〜38、40を形成する。あるいは、実施の形態2において、機器本体50の側面に回動ベース51〜53を形成すると共に、サブプレート61の側面に回動ベース62を形成する。この場合には、壁面に対する機器本体10、50の取り付け角度を、上向きや下向きに調整することができる。
本体カバー20の形状や取り付け位置は任意に変更できる。例えば、本体カバー20を透明部材にて形成すると共にこの本体カバー20にて機器本体の正面全体を覆っても良い。あるいは、機器本体10、50と取り付け部30との取り付け箇所のみを覆うものでもよい。また、本体カバー20は、必ずしも機器本体10、50に取り付けなくてもよく、例えば、本体カバー20を、メインプレート31から機器本体10の上面に至るように形成すると共に、メインプレート31に固定してもよい。この場合、機器本体のタンパースイッチ回路により、本体カバー20がメインプレート31から取り外されたことを検出して異常信号を出力する。
10、50 機器本体
11 筐体
11a 係止片
12 取り付け用突部
14〜16、54〜56 凹部
17 取り付けネジ
18、41、33a、39a、58、59、62c ネジ孔
20 本体カバー
21 側面部
22 上面部
23 取り付け溝
24 空間部
30、60 取り付け部
31 メインプレート
32、61 サブプレート
33、39、61 主面部
34 係止接合部
34a 係止爪
36〜38、40、51〜53、62 回動ベース
36a〜38a、62c 係止突起
Claims (4)
- 防災用又は防犯用の回路を収容する機器本体と、
前記機器本体を設置面に設置するための取り付け手段とを備え、
前記取り付け手段は、
前記機器本体に一体又は別体に設けられる第1の取り付け手段と、
前記設置面に固定可能なものであって、前記第1の取り付け手段における複数の取り付け位置に取り付け可能な第2の取り付け手段とを備え、
前記複数の取り付け位置のうち、少なくとも2つの取り付け位置において、前記設置面に対する前記機器本体の取り付け角度を同一角度に設定可能とし、
前記複数の取り付け位置のうち、少なくとも1つの取り付け位置において、前記機器本体を回動可能とした、
防災防犯機器。 - 前記複数の取り付け位置のうち、前記機器本体の両端部に位置する2つの取り付け位置であって、前記設置面に対して略平行な方向に沿って並設された2つの取り付け位置の各々において、前記機器本体を回動可能とした、
請求項1に記載の防災防犯機器。 - 防災用又は防犯用の回路を収容する機器本体と、
前記機器本体を設置面に設置するための取り付け手段とを備え、
前記機器本体における複数の取り付け位置のいずれか1つの位置に、前記取り付け手段の少なくとも一部を取り付けることにより、前記機器本体を前記設置面に設置可能とし、
前記複数の取り付け位置のうち、少なくとも1つの取り付け位置に前記取り付け手段の一部を取り付けた場合には、前記設置面に対して前記機器本体を回動不能とし、少なくとも他の1つの取り付け位置に前記取り付け手段の少なくとも一部を取り付けた場合には、前記設置面に対して前記機器本体を回動可能とした、
防災防犯機器。 - 前記機器本体における複数の取り付け位置を、前記設置面に対して略平行な方向における当該機器本体の中央位置と、当該中央位置以外の位置に設け、
前記複数の取り付け位置のうち、前記中央位置に前記取り付け手段の一部を取り付けた場合には、前記設置面に対して前記機器本体を回動不能とし、前記中央位置以外の位置に前記取り付け手段の少なくとも一部を取り付けた場合には、前記設置面に対して前記機器本体を回動可能とした、
請求項3に記載の防災防犯機器。
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