JP4740623B2 - 慣らし後rroの推定方法、回転数上昇に起因する慣らし後のrro成長量の推定方法、慣らし後rfvの推定方法、及び、慣らし後avvの推定方法 - Google Patents

慣らし後rroの推定方法、回転数上昇に起因する慣らし後のrro成長量の推定方法、慣らし後rfvの推定方法、及び、慣らし後avvの推定方法 Download PDF

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Description

本発明は、らし後RROの推定方法、回転数上昇に起因する慣らし後のRRO成長量の推定方法、らし後RFVの推定方法、び、慣らし後AVVの推定方法に関する。
タイヤ、特にラジアルタイヤのユニフォーミティはタイヤ性能の良否を左右するほど重要な特性であることは周知である(例えば特許文献1、2参照)。
ユニフォーミティ特性のうちでも、RFV(ラジアルフォースバリエーション)は殆ど全てのラジアルタイヤの性能に影響を及ぼし、特に乗用車用ラジアルタイヤの操縦安定性能、振動乗心地性能及びトレッドゴム偏摩耗などに著しい影響を及ぼす。よって、RFVの値はタイヤ種類毎に上限値を定めている。以下、RFVの測定と特性とについて述べる。
ユニフォーミティ試験機に取り付けたタイヤに荷重を負荷し、負荷半径を固定した状態でタイヤを転動させたとき、タイヤを1回転させる間に荷重(反力)は大小にかかわらず必ず変動し、この変動量(全振幅)をRFVという。試験機により測定される荷重(反力)変動は、タイヤの(反力)負荷荷重を縦軸にとり、横軸にタイヤ1回転の転動距離をとるとき、一般に、一次成分はほぼ正弦波状をなし、これに二次以上の高次成分を重畳させた波形として取り出すことができる。
車両に装着したタイヤでのRFVは、荷重負荷の下で転動するタイヤの1回転当りに生じる半径方向の、路面からの反力変動量である。よって、タイヤのRFVは車両に対する加振力となるので、RFVの値が大きいタイヤは、車両の振動乗心地性を劣化させ、ときにはトレッドゴムに偏摩耗を生じさせ、特に、高速走行下で、車両の操縦安定性を著しく損なうなどの不具合をもたらす。
従って、タイヤは、これら不具合を生じさせない範囲内のRFVに止める必要がある。そのため、ユニフォーミティ特性重視のタイヤ、特に乗用車用ラジアルプライタイヤは、加硫成形の後、全数について所定リムに組付け、所定圧力の内圧充てん下で、ユニフォーミティ合否選別検査を実施する。所定の規定値を超えるRFVを示すタイヤは不合格品として出荷ラインから外す。不合格タイヤは、廃棄するか、又は規定値内のRFVの値に修正を施すか、いずれかである。
また、タイヤのユニフォーミティは、上述した力の変動の他に、寸法変化による縦振れと横振れとを含む。これら振れの中でも、特に、タイヤ半径方向の縦振れがタイヤの特性に影響を与え、半径方向振れの絶対値(最大値)をラジアルランナウト(以下RROと記す)と呼び、一般にRROはRFVと密接な関係を有すると言われている。このため、ユニフォーミティ合否選別検査でRROをRFVと同時に測定し、RFVで不合格となったタイヤは成るべく廃棄せず、RROの最大値を示す位置にマークを付し、検査ラインから外し、RFV修正を施してもよい。
ところで、タイヤに空気圧を充填した後や、タイヤの回転数を上昇させた後では、タイヤが徐々に膨らんでタイヤ形状が徐々に変化する。このため、ユニフォミティ試験機で精度良くRRO、RFV、AVVを測定して検査するには、充分に時間をかけて慣らし回転を行う必要がある。
このため、ユニフォミティ検査を精度良く行おうとすると、ユニフォミティの測定時間がかかって生産性が悪化し、一方、ユニフォミティの測定時間を短縮すると検査精度が良くない、という問題があった。
特開平6−265444号公報 特開2000−055765号公報
本発明は、上記事実を考慮して、ユニフォミティ測定にかかる時間を短縮させても高精度でユニフォミティ検査を行うことを可能にしたらし後RROの推定方法、回転数上昇に起因する慣らし後のRRO成長量の推定方法、らし後RFVの推定方法、び、慣らし後AVVの推定方法を提供することを課題とする。
本発明者は、慣らし回転に時間がかかっていることに着目し、この時間を低減させることを検討した。また、図6に示すように、RRO波形のタイヤ一回転の始点と終点との差異をからRRO成長量を算出し、計測したRRO波形からこの差異を減算することにより、RRO成長量の影響を除外したRRO波形が得られることを考え付いた。そして、この差異を近似式で計算することも考え付いた。
そして、実際に慣らし後の状態にまで到達させなくても、この慣らし後の状態のRRO、RFV、AVVを高精度で推定できる方法を検討し、実験を重ね、本発明を完成するに至った。
請求項に記載の発明は、RRO測定対象のタイヤをタイヤ中心軸回りに複数回にわたって回転させて、前記タイヤの複数の特定箇所についてタイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるRRO計測値の平均値を移動平均により順次求め、前記平均値に基づいて、経時変化によるRRO成長量推定値を与える近似式を最小二乗法により求めると共に、前記RRO計測値の計測時間が40秒以内であるRRO成長量推定方法、又は、RRO測定対象のタイヤをタイヤ中心軸回りに複数回にわたって回転させて前記タイヤのRRO波形を計測し、前記RRO波形に基づいて、タイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるRRO計測値の平均値を移動平均により順次求め、前記平均値に基づいて、経時変化によるRRO成長量推定値を外挿により求めると共に、前記RRO計測値の計測時間が40秒以内であるRRO成長量推定方法で求めたタイヤ一周分の前記平均値をフーリエ変換し、前記フーリエ変換で得られた変換値の1〜N次成分の少なくとも1つの経時変化を示す変換値近似式を最小二乗法により求め、前記変換値近似式に基づいて、慣らし後のRRO推定値を求めることを特徴とする。
慣らし時間を短縮した場合、計測データの中心値(平均値)の増減量が比較的大きくなるため、タイヤ一回転でのRRO波形の始点と終点でズレが生じ、フーリエ変換後に分析誤差が残る。また、慣らし時間を短縮した場合、計測データのフーリエ変換後のN次成分の増減量が比較的大きくなるため、慣らし時間を充分にかけて安定した状態でのN次成分に比べ、差異が生じる。
なお、外挿するとは、外挿法(補外法)により求めることであり、回転回数とRRO成長量とによって得られる複数のプロット点に基づいて、回転回数が多くなったときのRRO成長量の推定値を求めることである。
また、最小二乗法で近似する近似式は、一次式、多項式、或いは一次式と指数関数との和であることが多い。
また、タイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるRRO計測値の平均値を求めることは、上記設定角度からタイヤ一周分におけるRRO計測値の平均値を求めることと同じである。また、設定角度としては、回転初期段階で変化の不安定な状態が終了する角度を選定することが望ましい。また、RRO計測値の平均値を移動平均により順次求めるとは、360°の回転角度範囲を順次ずらしてRRO計測値の平均値を順次算出することである。
請求項に記載の発明では、上記中心値の変化を最小二乗法により近似している。これにより、慣らし後のRRO推定値を著しく高精度で、しかも短時間で求めることができる。
請求項に記載の発明は、RRO測定対象のタイヤをタイヤ中心軸回りに複数回にわたって回転させて、前記タイヤの複数の特定箇所についてタイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるRRO計測値の平均値を移動平均により順次求め、前記平均値に基づいて、経時変化によるRRO成長量推定値を与える近似式を最小二乗法により求めると共に、前記RRO計測値の計測時間が40秒以内であるRRO成長量推定方法で求めたタイヤ一周分の前記平均値をフーリエ変換し、前記フーリエ変換で得られた変換値の1〜N次成分の少なくとも1つの経時変化を示す変換値近似式を最小二乗法により求めることを、2つの互いに異なるタイヤ回転数についてそれぞれ行い、前記変換値近似式による変換値推定値の差を求めることにより、回転数上昇に起因するRRO成長量推定値を算出することを特徴とする。
これにより、回転数上昇以外の影響によるRRO成長量を、相殺或いは大幅低減させることができる。従って、回転数上昇に起因する慣らし後のRRO成長量を高精度で推定することができる。
請求項に記載の発明は、RFV測定対象のタイヤをタイヤ中心軸回りに複数回にわたって回転させて、前記タイヤの複数の特定箇所についてタイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるRFV計測値の平均値を移動平均により順次求め、前記平均値に基づいて、経時変化によるRFV成長量推定値を与える近似式を最小二乗法により求めると共に、前記RFV計測値の計測時間が40秒以内であるRFV成長量推定方法、又は、RFV測定対象のタイヤをタイヤ中心軸回りに複数回にわたって回転させて前記タイヤのRFV波形を計測し、前記RFV波形に基づいて、タイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるRFV計測値の平均値を移動平均により順次求め、前記平均値に基づいて、経時変化によるRFV成長量推定値を外挿により求めると共に、前記RFV計測値の計測時間が40秒以内であるRFV成長量推定方法で求めたタイヤ一周分の前記平均値をフーリエ変換し、前記フーリエ変換で得られた変換値の1〜N次成分の少なくとも1つの経時変化を示す変換値近似式を最小二乗法により求め、前記変換値近似式に基づいて、慣らし後のRFV推定値を求めることを特徴とする。
これにより、慣らし後のRFV推定値を著しく高精度で、しかも短時間で求めることができる。
請求項に記載の発明は、AVV測定対象のタイヤをタイヤ中心軸回りに複数回にわたって回転させて、前記タイヤの複数の特定箇所についてタイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるAVV計測値の平均値を移動平均により順次求め、前記平均値に基づいて、経時変化によるAVV成長量推定値を与える近似式を最小二乗法により求めると共に、前記AVV計測値の計測時間が40秒以内であるAVV成長量推定方法、又は、AVV測定対象のタイヤをタイヤ中心軸回りに複数回にわたって回転させて前記タイヤのAVV波形を計測し、前記AVV波形に基づいて、タイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるAVV計測値の平均値を移動平均により順次求め、前記平均値に基づいて、経時変化によるAVV成長量推定値を外挿により求めると共に、前記AVV計測値の計測時間が40秒以内であるAVV成長量推定方法で求めたタイヤ一周分の前記平均値をフーリエ変換し、前記フーリエ変換で得られた変換値の1〜N次成分の少なくとも1つの経時変化を示す変換値近似式を最小二乗法により求め、前記変換値近似式に基づいて、慣らし後のAVV推定値を求めることを特徴とする。
これにより、慣らし後のAVV推定値を著しく高精度で、しかも短時間で求めることができる。
本発明によれば、ユニフォミティ測定にかかる時間を短縮させても高精度でユニフォミティ検査を行うことを可能にしたRRO成長量推定方法、慣らし後RROの推定方法、回転数上昇に起因する慣らし後のRRO成長量の推定方法、RFV成長量推定方法、慣らし後RFVの推定方法、AVV成長量推定方法、及び、慣らし後AVVの推定方法を得ることができる。
以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。なお、第2実施形態以下では、既に説明した構成要素と同様のものには同じ符号を付してその説明を省略する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。図1は、RRO測定対象である空気入りタイヤのタイヤ径方向断面図である。図1に示すように、本実施形態では乗用車用の空気入りタイヤ10を用いる。空気入りタイヤ10は、実質上ラジアル方向に延びるコードを含み、両端部がそれぞれビードコア11で折り返されたカーカス12を備えている。カーカス12は、1層又は複数層で構成される。カーカス12のクラウン部12Cのタイヤ径方向外側には、複数枚のベルトプライが重ねられたベルト層14が埋設されている。ベルト層14のタイヤ径方向外側には、溝を配設したトレッド部18が形成されている。
本実施形態では、この空気入りタイヤ10をユニフォミティ試験機に取付け、タイヤ中心軸回りに複数回転させ、RRO波形を計測する。図2に、計測したRRO波形の一例を示す。図2では、横軸はタイヤ回転開始からの総回転角度を示し、縦軸はRROの値を示す。
更に、計測したRRO波形で、タイヤ一周分すなわち回転角度360°分におけるRRO平均値を、移動平均により順次算出、すなわち、回転角度範囲を順次ずらして順次算出していく。つまり、図2で、回転角度範囲1)でのRRO平均値、回転角度範囲2)でのRRO平均値、回転角度範囲3)でのRRO平均値、というように順次算出していく。
次に、算出した各RRO平均値に基づいて、RRO成長量推定値の経時変化を示す近似式を、一次式と指数関数との和による式として最小二乗法により求める。このようにして求められた近似式は、以下の(1)式となる。
Y = A + B・X + C・{1−exp(DX)} (1)
ここで、Xはタイヤの回転を開始してからの経過時間であり、YはRRO成長量推定値である。また、A〜Dの定数は以下の値である。
A: 0.000081888
B:−0.000003121
C: 0.021213545
D:−0.019239341
この近似式(1)を図3に破線で示す。なお、図3に示した実線は、計測したRRO波形に基づき、タイヤ一周分についてのRROの平均値(中心値)を順次プロットして線で結んだものである。
更に、得られた近似式(1)により、タイヤ回転開始後の所定回転回数(例えば60rpm)におけるRRO成長量推定値を求める。そして、タイヤ回転開始後の所定回転回数におけるRRO実測値からこのRRO成長量推定値を減算することにより、タイヤ慣らし後のRRO推定値を算出する。なお、RRO実測値は上記RRO波形から容易に求められる。
これにより、タイヤ慣らし後のRRO推定値を高精度で容易に得ることができる。
なお、空気入りタイヤ10の測定箇所(特定箇所)を予め複数箇所にわたって設定しておき、移動平均する際、特定箇所におけるRROの平均値を算出して、タイヤ一回転分におけるRRO平均値としてもよい。これにより、RRO波形を計測しなくてもタイヤ慣らし後のRRO推定値を高精度で容易に得ることができる。
また、本実施形態ではRROを例に挙げて説明したが、RROでなく、RFVやAVVを計測して慣らし後のRFV成長量やAVV成長量を推定し、RFV推定値や慣らし後のAVV推定値を求めることもできる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、移動平均することまでは第1実施形態と同じである。
本実施形態では、その後、移動平均によって求めたRRO平均値をタイヤ一周分でフーリエ変換する。そして、フーリエ変換で得られた変換値の1〜N次成分の経時変化を示す近似式を最小二乗法により求め、この近似式に基づいて、タイヤ慣らし後のRRO推定値を外挿により求める。
以下、この一例として、上記変換値の1次成分の経時変化を示す近似式を求め、タイヤ慣らし後のRRO推定値を求めることを説明する。本実施形態では、この近似式として、一次式と指数関数との和による式を用いる。従って、変換値の1次成分の経時変化を示す近似式は(1)式と同形の(2)式となる。
Y = A + B・X + C・{1−exp(DX)} (2)
ここで、Xはタイヤの回転を開始してからの経過時間であり、Yはタイヤ慣らし後のRRO推定値である。また、A〜Dの定数は以下の値である。
A: 0.073878721
B: 0.000027104
C:−0.000616394
D:−0.604526398
この近似式(2)を図4に破線で示す。なお、図4に示した実線は、計測したRRO波形に基づき、移動平均によって求めたRRO平均値をタイヤ一周分でフーリエ変換したものを順次プロットし、線で結んだものである。
本実施形態により、タイヤ慣らし後のRRO推定値を高精度で容易に得ることができる。
なお、第1実施形態と同様、空気入りタイヤ10の測定箇所(特定箇所)を予め複数箇所にわたって設定しておき、移動平均する際、特定箇所におけるRROの平均値を算出して、タイヤ一回転分におけるRRO平均値としてもよい。これにより、RRO波形を計測しなくてもタイヤ慣らし後のRRO推定値を高精度で容易に得ることができる。
また、厳密には位相も変化するため、振幅ではなく複素数で近似することが望ましい。
また、本実施形態ではRROを例に挙げて説明したが、RROでなく、RFVやAVVを計測して慣らし後のRFV推定値や慣らし後のAVV推定値を求めることもできる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、第2実施形態で説明した方法により変換値近似式(2)を求めることを、2つの互いに異なるタイヤ回転数についてそれぞれ行う。更に、この求めた2つの変換値近似式による変換値推定値の差を求める。
これにより、回転数上昇以外の影響によるRRO成長量を、相殺或いは大幅低減させることができる。従って、回転数上昇に起因する慣らし後のRRO成長量を高精度で推定することができる。
以下、具体的な例を挙げて説明する。本実施形態では、空気入りタイヤをユニフォミティ試験機に取付けた後、まず低回転数で回転させる。この結果、回転開始からの経過時間とRROの値との相関関係は、図5の直線Eで示される。
所定時間が経過した後、回転数を高回転数に切り替える。この結果、回転開始からの経過時間とRROの値との相関関係は、図5の直線Fで示される。
更に所定時間が経過した後、回転数を再び低回転数に切り替える。この結果、回転開始からの経過時間とRROの値との相関関係は、図5の直線Gで示される。
次に、直線E、F、Gをそれぞれ外挿する。外挿したものを図5にそれぞれ破線で示す。
そして、経過時間が長時間となった仮想時間における直線E、GによるRRO推定値の平均Pを算出する。また、直線Fについても、上記仮想時間におけるRRO推定値Qを求める。そして、QとPとの差Sを算出する。
この差Sは、回転数上昇以外の影響によるRRO成長量が相殺された値である。従って、回転数上昇に起因する慣らし後のRRO成長量を高精度で推定することができる。
また、低回転数については、変換値近似式を求めることを2回行っているので、低回転数での測定で、回転数上昇以外の影響を分散させて平均することができ、低回転数での測定精度を上げることができる。なお、低回転数ではなく高回転数での測定精度を上げたい場合には、低回転数で変換値近似式を求めることを1回にし、高回転数で変換値近似式を求めることを2回にすればよい。
なお、本実施形態ではRROを例に挙げて説明したが、RROでなく、RFVやAVVを計測して、回転数上昇に起因するRFV成長量や、回転数上昇に起因するAVV成長量を求めることもできる。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
第1実施形態で用いる空気入りタイヤのタイヤ径方向断面図である。 第1実施形態で測定したRRO波形を示すグラフ図である。 第1実施形態で測定したRRO波形に基づき、タイヤ一周分についてのRROの平均値を順次プロットして線で結んだもの、及び、これに基づき外挿したもの、を示すグラフ図である。 第2実施形態で測定したRRO波形に基づき、RRO平均値をフーリエ変換したものを順次プロットして線で結んだもの、及び、これに基づき外挿したもの、を示すグラフ図である。 第3実施形態で、回転開始からの経過時間とRROの値との相関関係、及び、これに基づき外挿したもの、を示すグラフ図である。 測定したRRO波形からRRO成長量を減算した波形を示すグラフ図である。
符号の説明
10 空気入りタイヤ(タイヤ)

Claims (4)

  1. RRO測定対象のタイヤをタイヤ中心軸回りに複数回にわたって回転させて、前記タイヤの複数の特定箇所についてタイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるRRO計測値の平均値を移動平均により順次求め、前記平均値に基づいて、経時変化によるRRO成長量推定値を与える近似式を最小二乗法により求めると共に、前記RRO計測値の計測時間が40秒以内であるRRO成長量推定方法、又は、
    RRO測定対象のタイヤをタイヤ中心軸回りに複数回にわたって回転させて前記タイヤのRRO波形を計測し、前記RRO波形に基づいて、タイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるRRO計測値の平均値を移動平均により順次求め、前記平均値に基づいて、経時変化によるRRO成長量推定値を外挿により求めると共に、前記RRO計測値の計測時間が40秒以内であるRRO成長量推定方法で求めたタイヤ一周分の前記平均値をフーリエ変換し、
    前記フーリエ変換で得られた変換値の1〜N次成分の少なくとも1つの経時変化を示す変換値近似式を最小二乗法により求め、
    前記変換値近似式に基づいて、慣らし後のRRO推定値を求めることを特徴とする慣らし後RROの推定方法。
  2. RRO測定対象のタイヤをタイヤ中心軸回りに複数回にわたって回転させて、前記タイヤの複数の特定箇所についてタイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるRRO計測値の平均値を移動平均により順次求め、前記平均値に基づいて、経時変化によるRRO成長量推定値を与える近似式を最小二乗法により求めると共に、前記RRO計測値の計測時間が40秒以内であるRRO成長量推定方法で求めたタイヤ一周分の前記平均値をフーリエ変換し、前記フーリエ変換で得られた変換値の1〜N次成分の少なくとも1つの経時変化を示す変換値近似式を最小二乗法により求めることを、2つの互いに異なるタイヤ回転数についてそれぞれ行い、
    前記変換値近似式による変換値推定値の差を求めることにより、回転数上昇に起因するRRO成長量推定値を算出することを特徴とする、回転数上昇に起因する慣らし後のRRO成長量の推定方法。
  3. RFV測定対象のタイヤをタイヤ中心軸回りに複数回にわたって回転させて、前記タイヤの複数の特定箇所についてタイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるRFV計測値の平均値を移動平均により順次求め、前記平均値に基づいて、経時変化によるRFV成長量推定値を与える近似式を最小二乗法により求めると共に、前記RFV計測値の計測時間が40秒以内であるRFV成長量推定方法、又は、
    RFV測定対象のタイヤをタイヤ中心軸回りに複数回にわたって回転させて前記タイヤのRFV波形を計測し、前記RFV波形に基づいて、タイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるRFV計測値の平均値を移動平均により順次求め、前記平均値に基づいて、経時変化によるRFV成長量推定値を外挿により求めると共に、前記RFV計測値の計測時間が40秒以内であるRFV成長量推定方法で求めたタイヤ一周分の前記平均値をフーリエ変換し、
    前記フーリエ変換で得られた変換値の1〜N次成分の少なくとも1つの経時変化を示す変換値近似式を最小二乗法により求め、
    前記変換値近似式に基づいて、慣らし後のRFV推定値を求めることを特徴とする慣らし後RFVの推定方法。
  4. AVV測定対象のタイヤをタイヤ中心軸回りに複数回にわたって回転させて、前記タイヤの複数の特定箇所についてタイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるAVV計測値の平均値を移動平均により順次求め、前記平均値に基づいて、経時変化によるAVV成長量推定値を与える近似式を最小二乗法により求めると共に、前記AVV計測値の計測時間が40秒以内であるAVV成長量推定方法、又は、
    AVV測定対象のタイヤをタイヤ中心軸回りに複数回にわたって回転させて前記タイヤのAVV波形を計測し、前記AVV波形に基づいて、タイヤ回転開始からの総回転角度が設定角度から360°増加するまでにおけるRFV計測値の平均値を移動平均により順次求め、前記平均値に基づいて、経時変化によるAVV成長量推定値を外挿により求めると共に、前記AVV計測値の計測時間が40秒以内であるAVV成長量推定方法で求めたタイヤ一周分の前記平均値をフーリエ変換し、
    前記フーリエ変換で得られた変換値の1〜N次成分の少なくとも1つの経時変化を示す変換値近似式を最小二乗法により求め、
    前記変換値近似式に基づいて、慣らし後のAVV推定値を求めることを特徴とする慣らし後AVVの推定方法。
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