JP6922277B2 - タイヤの耐久性試験方法 - Google Patents

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Description

本発明はタイヤの耐久性試験方法に関する。詳細には、ビードのコアの近傍におけるカーカスプライのコードの損傷に対する耐久性の試験方法に関する。
タイヤの耐久試験では、一般に走行試験機が使用される。タイヤに正規荷重と同程度又は正規荷重より高い荷重が負荷された状態で、タイヤが走行試験機のドラム上で走行される。タイヤに損傷が発生するまでの走行時間によって、耐久性の評価が行われる。
タイヤは、国や地域により、様々な条件で使用される。長期に渡る使用によりタイヤに発生しうる損傷の種類も、使用される条件により異なる。走行試験機での耐久性試験では、これらの損傷に対する耐久性を、正確に評価できることが重要となる。タイヤの耐久性試験についての検討が、特開平9−133611号公報に開示されている。
特開平9−133611号公報
タイヤの耐久性に係る損傷の種類の一つに、コアの近傍におけるカーカスプライのコードの損傷がある。ここではこの損傷は、「コア横CBU(コア横ケースブレークアップ)」と称される。これまでコア横CBUは、耐久性試験での再現が難しかった。コア横CBUに対する効果的な耐久性の試験方法は、これまで開示されていなかった。
本発明の目的は、コア横CBUに対する耐久性の試験方法を提供することである。
本発明は、ビードのコアの近傍におけるカーカスプライのコードの損傷に対する耐久性の試験方法に関する。この試験方法は、タイヤの内部に水を注入する工程、上記タイヤに気体を充填する工程及び走行試験機において上記タイヤを走行させる工程を有する。上記水を注入する工程においては、このタイヤ内部に注入される水の質量が100g以上500g以下である。
上記タイヤに気体を充填する工程における上記タイヤの内圧がPとされ、上記タイヤを走行させる工程においてこのタイヤに負荷される荷重がLとされ、このタイヤの正規内圧がPsとされ、正規荷重がLsとされたとき、好ましくは以下の式で表される総荷重指数TLが160以上200以下となるように、上記内圧P及び荷重Lが決められる。
TL=(Ps/P)0.8×(L/Ls)/0.85×100
好ましくは、タイヤを走行させる工程においては、上記タイヤの走行速度Vは10km/h以上30km/h以下である。
発明者らは、コア横CBUが発生するメカニズムについて、詳細に検討した。その結果、水分がビードの部分に浸透することによる、カーカスのコードの劣化が、コア横CBUの発生に影響を及ぼしていることが判明した。発明者らは、タイヤの内部に適切な量の水を注入した状態でタイヤを走行試験機にて走行させることで、コア横CBUが再現できることを見出した。
この試験方法は、タイヤの内部に水を注入する工程及び走行試験機においてタイヤを走行させる工程を有する。水を注入する工程においてタイヤ内部に注入される水の質量は100g以上500g以下である。これにより、この試験方法では、他の部分での損傷の発生を抑えたうえで、効果的にコア横CBUが再現できる。この方法では、コア横CBUに対する耐久性の試験が可能である。
図1は、本発明に係る試験方法で試験されるタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る試験方法が示されたフローチャートである。 図3は、本発明に係る試験方法のための装置の一例が示された模式図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明に係る方法で耐久性が試験されるタイヤ2の一部が示された断面図である。この図ではタイヤ2のビードの部分が示されている。図示されないが、このタイヤ2は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。図1において、上下方向はこのタイヤ2の半径方向であり、左右方向はこのタイヤ2の軸方向であり、紙面と垂直方向はこのタイヤ2の周方向である。
このタイヤ2は、一対のサイドウォール4、一対のチェーファー6、一対のビード8、カーカス10、インナーライナー12、インスレーション14及び一対のフィラー16を備えている。図示されないが、このタイヤ2は、トレッド、ベルト及びバンドをさらに備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、重荷重用である。このタイヤ2は、トラック、バス等に装着される。
それぞれのビード8は、チェーファー6の軸方向内側に位置している。この実施形態では、ビード8は、コア18と、第一エイペックス20と、第二エイペックス22とを備えている。コア18は、リング状である。コア18は、巻回された非伸縮性ワイヤを含む。ワイヤの典型的な材質は、スチールである。この実施形態では、コア18の断面の輪郭は六角形である。第一エイペックス20は、コア18から半径方向略外向きに延びている。第一エイペックス20は、高硬度な架橋ゴムからなる。第二エイペックス22は、第一エイペックス20から半径方向略外向きに延びている。第二エイペックス22は、架橋ゴムからなる。第二エイペックス22は、第一エイペックス20と比べ軟質である。第二エイペックス22は、カーカスプライ10の折返し部の端における応力集中を緩和する。ビード8が第一エイペックス20のみを備えていてもよい。
カーカス10は、カーカスプライ24からなる。カーカスプライ24は、両方のビード8の間に架け渡されている。カーカスプライ24は、コア18の周りにて折り返されている。カーカスプライ24は、一方のビード8の軸方向内側から他方のビード8の軸方向内側まで延びる主部26と、ビード8の軸方向外側にて略半径方向に延びる折返し部28とを備えている。主部26はトレッド及びサイドウォール4の内側に沿って延在している。折返し部28は、ビード8の外側に沿って延びている。
図示されていないが、カーカスプライ24は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、スチールからなる。各コードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス10はラジアル構造を有する。カーカス10が、2枚以上のカーカスプライ24から形成されてもよい。
フィラー16は、ビード8の軸方向外側に位置している。フィラー16は、折返し部28の軸方向外側に積層されている。この実施形態では、フィラー16は、ビード8の半径方向内側まで延びている。フィラー16の一端はビード8の軸方向外側に位置し、もう一端はビード8の半径方向内側に位置している。このフィラー16は、コア18の周りで折り返されていない。このフィラー16の構造は、「ショートフィラー構造」と称される。図示されないが、フィラーが、コア18の周りで折り返されていてもよい。このとき、このフィラーの一端はビード8の軸方向外側に位置し、もう一端はビード8の軸方向内側に位置する。図示されていないが、フィラー16は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、スチールからなる。各コードは、半径方向に対して傾斜している。傾斜角度の一般的な絶対値は、40°以上70°以下である。
タイヤ2の損傷の種類の一つに、コア18の近傍におけるカーカスプライ24のコードの損傷がある。ここではこの損傷は、「コア横CBU(コア横ケースブレークアップ)」と称される。以下は、発明者らの検討で明らかになった、コア横CBUが発生するメカニズムである。
(A1)タイヤ2に大きな荷重が負荷されて、タイヤ2の内圧が大きくなる。カーカスプライ24に、ビード8から引き抜かれる方向に力が負荷される。すなわち、主部26には、図1の矢印Xで表される方向に力が働く。これにより、ビード8が変形する。
(A2)コア18の軸方向内側におけるカーカスプライ24とコア18との接触の始点(図1の点P)の近傍で、歪みの集中が起こる。点Pの近傍において、カーカスプライ24のコードとゴムとの剥離が促進される。コードとゴムとの間に隙間が生じる。
(A3)点Pの近辺での水分の浸透により、上記コードが劣化する。すなわち、このコードに錆びが生じる。
(A4)カーカスプライ24を引き抜く方向の力が繰り返し負荷されることにより、コア18に対してカーカスプライ24が動き易くなる。カーカスプライ24とコア18との剥離が発生する。
(A5)コア18とカーカスプライ24のコードとの間のゴムが揉まれることで破断し、コア18とコードとが直接接触する。
(A6)カーカスプライ24のコードとコア18とのフレッティングにより、水分により劣化したコードに損傷が発生する。これにより、コア横CBUが発生する。
図2は、この発明の一実施形態に係るコア横CBUに対する耐久性の試験方法が示されたフローチャートである。この試験方法は、
(S1)リム組み工程
(S2)水注入工程
(S3)気体充填工程
(S4)走行工程
及び
(S5)コア横CBU観測工程
を有している。
上記(S1)の工程では、耐久性試験の対象となるタイヤ2が正規リムに組み込まれる。上記(S2)の工程において、このタイヤ2の内部に水が注入される。タイヤ2の内面とリムとで構成された空間に、水が溜められる。ここで注入される水の量Wは、100g以上500g以下である。上記(S3)の工程では、この水が注入されたタイヤ2に気体が充填される。タイヤ2には通常空気が充填される。タイヤ2の内圧Pは、通常このタイヤ2の正規内圧Psと同等か又はそれより大きい値とされる。
上記(S4)の工程では、走行試験機が使用される。図3は、この走行試験機30による試験の様子が示された模式図である。この試験機30は、ドラム32、架台34及び支持台36を備える。図で示されるように、タイヤ2は支持台36にセットされる。支持台36にセットされたタイヤ2は、回転可能である。タイヤ2とドラム32の走行面38とが接触される。タイヤ2が、ドラム32の走行面38に押し付けられる。すなわち、タイヤ2に縦荷重Lが負荷される。この荷重Lは、通常このタイヤ2の正規荷重Lsと同等か又は正規荷重Lsよりも大きい。この状態で、ドラム32が矢印Aの方向に回転させられる。タイヤ2が矢印Bの方向に回転する。これにより、タイヤ2が走行面38上を走行する。タイヤ2に荷重Lが負荷された状態で、タイヤ2が走行される。このときのタイヤ2の走行速度Vは、ドラム32の回転速度により決まる。
上記(S5)の工程では、(S4)の工程で走行されたタイヤ2について、コア横CBUの有無が観測される。この観測はタイヤ2を目視で確認することで行われる。この観測がX線検査装置で撮影した写真を確認することで行われてもよい。併せて、コア横CBUが発生するまでの走行時間が計測される。走行時間が長いほど、コア横CBUに対する耐久性が高いと判断される。
以下、本発明の作用効果が説明される。
これまで、コア横CBUは、耐久性試験での再現が困難であった。コア横CBUに対する効果的な耐久性の試験方法は、これまで開示されていなかった。
発明者らは、コア横CBUが発生するメカニズムについて、詳細に検討した。その結果、上記のメカニズムの(A3)に記載した通り、水分の浸透によるコードの劣化が、コア横CBUの発生に影響を及ぼしていることが判明した。発明者らは、タイヤ内部に水を注入した状態でタイヤを走行させることで、タイヤの回転の遠心力により効果的にタイヤに水を浸透させることができることを見出した。発明者らは、これにより、水分の浸透によるコードの劣化が再現できることを見出した。走行試験機における耐久試験において、タイヤの内部に適切な量の水を注入した状態でタイヤを走行させることで、コア横CBUが効果的に再現できる。
この試験方法は、タイヤ2の内部に水を注入する工程及び走行試験機30においてタイヤ2を走行させる工程を有する。タイヤ2は、内部に水が注入された状態で、走行試験機30で走行させられる。このとき、タイヤ2内部に注入される水の質量Wは、100g以上500g以下である。水の質量Wを100g以上とすることで、タイヤ2に効果的に水分を浸透させることができる。この試験方法では、効果的にコア横CBUが再現できる。水の質量Wを500g以下とすることで、コア18の近傍以外の部分に対するこの水分の影響が抑えられている。この試験方法では、コア横CBU以外の損傷が発生することが防止されている。この方法では、コア横CBUに対する耐久性の試験が可能である。
より効果的にコア横CBUを再現させるとの観点から、水の質量Wは、150g以上がより好ましく、200g以上がさらに好ましい。より効果的にコア横CBU以外の損傷の発生を防止するとの観点から、水の質量Wは、450g以下がより好ましく、400g以下がさらに好ましい。
上記のメカニズムの(A2)に記載した点Pの近傍での歪みは、タイヤ2に負荷された荷重L及びタイヤ2の内圧Pに影響される。発明者らは、以下の式で定義される総荷重指数TLの値が、コア横CBUの発生に大きく影響することを見出した。発明者らは、以下の総荷重指数TLを適正にすることで、コア横CBUがより効果的に再現できることを見出した。
TL=(Ps/P)0.8×(L/Ls)/0.85×100
なお、前述のとおり、上記の式におけるPsはこのタイヤ2の正規内圧であり、Lsはこのタイヤ2の正規荷重である。
総荷重指数TLは、160以上が好ましい。総荷重指数TLが160以上となるように内圧Pと荷重Lとを決めることで、ビード8の部分に十分な負荷をかけることができる。これにより、コア18の近傍に十分な歪みを起こさせることができる。この試験方法では、効果的にコア横CBUが再現できる。この観点から、総荷重指数TLは、165以上がより好ましい。
総荷重指数TLは、200以下が好ましい。総荷重指数TLが200以下となるように内圧Pと荷重Lとを決めることで、このタイヤ2にかけられた負荷の、コア18の近傍以外の部分に対する影響が抑えられている。この試験方法では、コア横CBU以外の損傷が発生することが防止されている。さらに、総荷重指数TLが大きいと、上記(S4)の工程で、短い走行時間でコア横CBUが発生しうる。コア横CBUに対する耐久性が優れたタイヤとそうでないタイヤとの間で、走行時間の差が小さくなり、この差が判別し難くなる。これは精度の高い耐久性試験の妨げとなりうる。総荷重指数TLを200以下とすることで、コア横CBUに対する耐久性が優れたタイヤとそうでないタイヤとの間で、走行時間の差が小さくなることが防止されている。この試験方法では、精度のよい耐久性試験が実現できる。これらの観点から総荷重指数TLは、195以下がより好ましい。
上記(S4)の工程において、タイヤ2の走行速度Vは、10km/h以上が好ましい。走行速度Vを10km/h以上とすることで、ビード8の部分に十分な負荷をかけることができる。これにより、コア18の近傍に十分な歪みを起こさせることができる。この試験方法では、効果的にコア横CBUが再現できる。この観点からタイヤ2の走行速度Vは、15km/h以上が好ましい。タイヤ2の走行速度Vは、30km/h以下が好ましい。走行速度Vを30km/h以下とすることで、この走行速度Vによる負荷の、コア18の近傍以外の部分に対する影響が抑えられている。この試験方法では、コア横CBU以外の損傷が発生することが防止されている。さらに走行速度Vを30km/h以下とすることで、コア横CBUに対する耐久性が優れたタイヤとそうでないタイヤとの間で、走行時間の差が小さくなることが防止されている。この試験方法では、精度のよい耐久性試験が実現できる。これらの観点から走行速度Vは、25km/h以下が好ましい。
上記(S4)の工程において、荷重Lの正規荷重Lsに対する比(L/Ls)は、2.0以上が好ましい。比(L/Ls)を2.0以上とすることで、ビード8の部分に十分な負荷をかけることができる。これにより、コア18の近傍に十分な歪みを起こさせることができる。この試験方法では、効果的にコア横CBUが再現できる。比(L/Ls)は、2.5以下が好ましい。比(L/Ls)を2.5以下とすることで、この荷重Lによる負荷の、コア18の近傍以外の部分に対する影響が抑えられている。この試験方法では、コア横CBU以外の損傷が発生することが防止されている。さらに比(L/Ls)を2.5以下とすることで、コア横CBUに対する耐久性が優れたタイヤとそうでないタイヤとの間で、走行時間の差が小さくなることが防止されている。この試験方法では、精度のよい耐久性試験が実現できる。
上記(S3)の工程において、内圧Pの正規内圧Psに対する比(P/Ps)は、1.4以下が好ましい。比(P/Ps)を1.4以下とすることで、ビード8の部分に十分な負荷をかけることができる。これにより、コア18の近傍に十分な歪みを起こさせることができる。この試験方法では、効果的にコア横CBUが再現できる。比(P/Ps)は、1.0以上が好ましい。比(P/Ps)を1.0以上とすることで、この内圧Pによる負荷の、コア18の近傍以外の部分に対する影響が抑えられている。この試験方法では、コア横CBU以外の損傷が発生することが防止されている。さらに比(P/Ps)を1.0以上とすることで、コア横CBUに対する耐久性が優れたタイヤとそうでないタイヤとの間で、走行時間の差が小さくなることが防止されている。この試験方法では、精度のよい耐久性試験が実現できる。
本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。本明細書において正規荷重とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた荷重を意味する。JATMA規格における「最高負荷能力」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「LOAD CAPACITY」は、正規荷重である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された構造のビードの部分を有するタイヤが準備された。タイヤのサイズは385/65R22.5である。このタイヤについて、図2に示された方法で耐久性の試験が実施された。この試験は、常温(25℃)の環境下で実施された。上記(S1)の工程でこのタイヤが組み込まれた正規リムのサイズは、22.5×11.75である。上記(S2)の工程でタイヤの内部に注入された水の量は、表1に示された通りである。上記(S3)の工程において、その内圧Pが1080kPaとなるように、タイヤに空気が充填された。このタイヤの正規内圧Psは900kPaであることから、比(P/Ps)は、1.2である。上記(S4)の工程では、図3の走行試験機が使用された。荷重Lは77.28kNとされた。このタイヤの正規荷重Lsが44.13kNであことから、比(L/Ls)は、1.75である。総荷重指数TL及び走行速度Vは、表1の通りとされた。
[比較例1]
上記(S2)の工程が実施されないこと、すなわち、タイヤの内部に水が注入されないことの他は実施例1と同様にしたのが比較例1である。
[実施例2−3及び比較例2−3]
上記(S2)の工程において、注入される水の量Wを表1に示される値にしたことの他は実施例1と同様にしたのが、実施例2−3及び比較例2−3である。
[実施例4−6]
総荷重指数TLを表2に示される値にしたことの他は実施例1と同様にしたのが、実施例4−6である。
[実施例7−9]
速度Vを表2に示される値にしたことの他は実施例1と同様にしたのが、実施例7−9である。
[走行時間及び損傷形態]
タイヤに損傷が生じるまでタイヤが走行された。損傷が生じるまでの走行時間及びその損傷の形態が確認された。ただし、600時間走行して損傷が生じないときは、試験を終了させた。この結果が表1−2に示されている。表の「損傷形態」の欄において、「CBU」はコア横CBUが発生したことを示す。「BL」はバッドレス部におけるカーカスプライのルースが発生したことを示す。
Figure 0006922277
Figure 0006922277
表1−2に示されるように、本発明に係る試験方法では、実用的な時間でコア横CBUが再現できている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された試験方法は、種々のタイヤの耐久性試験に適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・サイドウォール
6・・・チェーファー
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・インナーライナー
14・・・インスレーション
16・・・フィラー
18・・・コア
20・・・第一エイペックス
22・・・第二エイペックス
24・・・カーカスプライ
26・・・主部
28・・・折返し部
30・・・走行試験機
32・・・ドラム
34・・・架台
36・・・支持台

Claims (4)

  1. ビードのコアの近傍におけるカーカスプライのコードの損傷に対する耐久性の試験方法であって、
    タイヤの内部に水を注入する工程、
    上記タイヤに気体を充填する工程
    及び
    走行試験機において上記タイヤを走行させる工程
    を有し、
    上記水を注入する工程においては、このタイヤ内部に注入される水の質量が100g以上500g以下であり、
    上記タイヤに気体を充填する工程における上記タイヤの内圧がPとされ、上記タイヤを走行させる工程においてこのタイヤに負荷される荷重がLとされ、このタイヤの正規内圧がPsとされ、正規荷重がLsとされたとき、以下の式で表される総荷重指数TLが160以上200以下となるように、上記内圧P及び荷重Lが決められるタイヤの耐久性の試験方法。
    TL=(Ps/P) 0.8 ×(L/Ls)/0.85×100
  2. 上記タイヤを走行させる工程においては、上記タイヤの走行速度Vが10km/h以上30km/h以下である請求項1に記載の試験方法。
  3. 上記荷重Lの上記正規荷重Lsに対する比(L/Ls)が2.0以上2.5以下である、請求項1又は2に記載の試験方法。
  4. 上記内圧Pの上記正規内圧Psに対する比(P/Ps)が1.0以上1.4以下である、請求項1から3のいずれかに記載の試験方法。
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