JP4738192B2 - 電力変換器用冷却器 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換器を冷却する電力変換器用冷却器に関する。
近年、電力用変換装置は小型、低コスト化の市場要求に伴い、電力用変換装置を構成する電力用半導体素子も大容量化、高速化、小型化が加速している。これに伴い電力用半導体素子の外形が小型化になる一方で容量が増大することから、単位面積あたりの熱量である熱流束が増大する傾向にある。一方、電力用半導体素子はその特性上、半導体チップの許容温度を高くすることが困難であり、そのため或る温度内に保つ必要がある。そのため、熱流束の増大に応じて、冷却効率に優れた半導体素子用冷却器への要求が強くなっている。
電力変換器用冷却器は、空気、純水又は不凍液の冷媒が流路上に設けられた冷却用フィンを流れることにより、接合された電力変換器を冷却する。このフィンは、電力変換器(モジュール型半導体素子)との接合面に対して、垂直に形成されている。このような冷却器においては、フィンを形成するベースとなるフィン上部(以下、「フィンベース」という。)の厚み、即ち接合面とフィンとの間の厚みは、冷却効率の観点からある値以下にしなければならない。特に、冷却器の材料をダイカストとした場合、製造時にダイカストの内部にできる空洞、いわゆるダイカストの巣ができ、冷媒の漏れが生じる原因となるなど耐久性を損なうため、フィンベースの厚みは、さらに制約を受ける。
一方、電力変換器は、ネジを用いて、冷却器に取付けられる。ネジは、使用する状況に応じて、規格等により決められているため、ネジの長さを短くすることはできない。冷却器側には、このネジに対応するネジ穴を設ける必要がある。このネジ穴を設けるために、電力変換器との接合面からフィンの先端部までの長さを長くすることにより対応している(例えば、特許文献1を参照)。
特開2002−46482号公報
しかしながら、以上のような電力変換器用冷却器では、ネジ穴を設ける部位を確保するには、フィンベースの厚さには、前述のようなネジによる制約があるため、フィンを高くしなければならなくなる。
このため、フィンの高さが必要以上に高くなり、冷媒流量が同じときは、熱抵抗値が悪化し、冷却効率が低下する。特に冷却システムの制約により、冷媒の大流量が確保できない場合、電力用半導体素子の熱損失増大を招き、大容量化、又は小型化に対応できなくなる。
そこで、本発明の目的は、電力変換器を接合するためのネジの形状によらず、接合された電力変換器を効率的に冷却することのできる電力変換器用冷却器を提供することにある。
本発明の観点に従った電力変換器用冷却器は、冷媒が流れる流路を構成するフィンが形成された本体と、前記本体の前記流路を塞ぐ蓋とを有し、直流電力を交流電力に変換する電力変換器を冷却する電力変換器用冷却器であって、前記フィンの高さと前記フィンのベースとなるフィンベースの厚さとの和よりも長く、前記電力変換器と前記本体とを接合するためのネジを有し、前記本体は、前記ネジを挿入するためのネジ穴を形成する部分を前記ネジの長さよりも長くしたことを備えた構成である。
本発明によれば、電力変換器を接合するためのネジの形状によらず、接合された電力変換器を効率的に冷却することのできる電力変換器用冷却器を提供することができる。
以下図面を参照して、本発明の実施形態について説明するが、始めに各実施形態で共通すること項について説明する。
図15及び図16を参照して、本発明の各実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成の概要について説明する。
本冷却器は、冷媒1と、冷媒1が流入する入口2と、冷媒1が流出する出口6と、冷媒1が流れる流路9が形成されている本体3と、流路9を塞ぐための蓋4とから構成されている。流路9は、フィン5が形成されている。電力変換器11は、本冷却器に接合されている。電力変換器用ケース10は、電力変換器11を覆うように本体3に設けられている。
本冷却器の主な材質は、例えばアルミダイカストである。アルミダイカストは、型形成部材品であり、電力変換用ケース10及びフィン5を、本体3と一体化した型を用いて形成している。
冷媒1は、空気、純水又は不凍液などである。
流路9は、冷媒1が流れる経路を形成するためのものである。
フィン5は、冷却用フィンである。流路9を流れる冷媒1による冷却効果を高めるためのものである。
蓋4は、流路9を流れる冷媒1が漏れないようにするためのものである。
電力変換器11は、本冷却器により冷却される発熱体である。電力変換器11は、直流電力を交流電力変換する機器である。電力変換器11は、例えばモジュール型半導体素子を主として構成されている。
電力変換器用ケース10は、電力変換器11を外部からの衝撃等から保護するために設けられている。
上述の構成により、電力変換器11から発生した熱は、本冷却器に放熱され、流路9を流れる冷媒1により冷却される。
(第1の実施形態)
図1を参照して、本実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成について説明する。図15及び図16と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、ここでは異なる部分について主に述べる。なお、以下の実施形態も同様にして重複した説明を省略する。
電力変換器11は、底面に放熱板26が取付けられている。電力変換器11は、放熱板26が、本体3の受熱部7と接合するように、冷却器に取付けられる。
ネジ13は、ネジ挿入口14からネジ穴12に沿って挿入し、放熱板26と受熱部7とを接合するように固定している。ネジ13は、規格等によりその必要な長さや径などが予め決められている。
本体3は、ネジ挿入口14の直下に、凸部15が形成されている。
蓋4は、本体3に取付けると、本体3の凸部15が収まるように、凹面16が形成されている。
ネジ穴12は、凸部15の内部まで加工して、本体3に設けている。
上述の構成により、電力変換器11から発生した熱は、放熱板26を介して、本体3の受熱部7に放熱される。本体3は、受熱部7から受熱した熱が、放熱部8(フィン5)に伝わる。放熱部8に伝わった熱は、流路9(フィン5)を流れる冷媒1により熱を奪われることに冷却される。
冷却器の冷却能力を高める、すなわち熱抵抗を低減するためには、例えばフィンの平均熱伝達率を大きくするか、フィンピッチpを小さくしてフィン枚数を増やしたり、フィン厚さdを狭めたりして、伝熱面積を大きくする必要がある。平均熱伝達率は冷媒の種類、冷媒の流れ具合、フィンの形状・表面性状、温度差、その他様々な要素に影響される技術係数である。冷却器は、フィン高さhを変化させれば吐出圧を固定した例えばポンプを用いれば、冷媒の流速が変化し、熱抵抗値が変化する。
車載用電力変換器の冷却システムにおいては、圧力損失の発生は、冷却器と、冷媒の配管と、外気に熱を逃がす熱交換器の3つが主として挙げられる。冷却システムの圧力損失の占める割合として、熱交換器と、配管による冷媒の圧力損失の占める割合が大きく、冷却器の圧力損失の占める割合は比較的小さい。よって、フィン高さhの違いによる圧力損失の違いは冷媒流量に大きく左右されない。
フィンは先端に向かうほど温度が低下するため、熱伝達を生じ占める冷媒とフィンとの温度差は先端に近づくにつれて減少していき、熱伝達率が減少する。よって、フィン高さhが低いほど、冷媒流量に関係なく熱抵抗が小さくなる。また、フィン高さhが高いほど、冷媒の流量一定条件の場合、冷媒の流速が遅くなるため熱伝達率が減少する。これらのことから、冷媒の流量をパラメータとした場合、フィン高さhが低いほど熱抵抗値の低減に繋がる。圧力損失の許容範囲内つまり、冷却システムの圧力損失が占める割合が大きい熱交換器や配管の圧力損失と同等位に占めない領域で可能な限りフィン高さhを低くして流量を上げることがフィン効率の向上に繋がる。
本実施形態によれば、受熱部7のネジ取付け面の直下に凸部15を設け、冷却器の冷媒流路の蓋に凹面16を形成し、電力変換器11を取付けためのネジ穴12の深さを冷却器の凸部15の内部まで加工することによって、ネジ13の形状によらず、フィン高さhを決めることができる。よって、ネジ13の高さに対してフィン高さhを低くすることができる。これにより、効率的なフィン高さhを構成することができるため、効率的な冷却ができ、電力変換器用冷却器を小型化することができる。
また、電力変換器用半導体素子の大容量化、高速化及び小型化に伴う発熱損失増大に対応した冷却をすることがきる。さらに、電力変換器用半導体素子の温度上昇を低減することにより、信頼性を向上し、寿命の低下を防ぐことができる。また、冷媒が低流量領域でも熱抵抗値を低減することができ、冷媒を循環させるために必要なポンプや配管などを小型化できる。
なお、凸部15を受熱部7のネジ取付け面の直下だけでなく、冷媒の流路9に沿って設けてもよい。冷媒の流路9に沿って設けることによって、流路9の面に対して段差が生じるため、冷媒が横方向に流れることによる液漏れを防止することができる。
(第2の実施形態)
図2を参照して、本実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成について説明する。
本冷却器は、図1に示す冷却器の本体3に形成された凸部15及び蓋4に形成された凹面16の形状が変わった点以外は、図1と同じである。
凸部15は、受熱部8の両端を形成する側面と、凸部15を構成する側面とが滑らかな面で形成されている。
凹面16は、凸部15が収まるように、広く凹んだ面を形成している。
本実施形態によれば、第1の実施形態の作用・効果に加え、受熱部8の両端を形成する側面と、凸部15を形成する側面とが連続的に滑らかな面で接合されていることにより、本体3と蓋4との接合をより密接にすることができる。これにより、流路9を流れる冷媒1の気密性をより高めることができ、耐久性を向上させることができる。
(第3の実施形態)
図3を参照して、本実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成について説明する。
本冷却器は、図1に示す冷却器の本体3の受熱部7及び蓋4の形状が変わり、本体3に形成されていた凸部15が無くなった点以外は、図1と同じである。
本体3は、受熱部7において、電力変換器11を取付ける面を、ネジ挿入口14を含む面よりも低くなるように加工している。
放熱板26は、上述のように加工された受熱部7の面に合うように、電力変換器11を取付ける面とネジ挿入口14を含む面とが段差が付くように折り曲げた加工をしている。
本実施形態によれば、第1の実施形態の作用・効果に加え、電力変換器11との接着面積が大きくなるため、放熱面積を大きく取ることができ、電力変換器11の側面側との接着面積を有することにより、電力変換器11を側面から冷却することができるため、より冷却能力を向上することができる。また、蓋4の両面を全体的に平面とした単純な形状とすることにより、生産性が向上し、生産コストの削減をすることができる。
(第4の実施形態)
図4を参照して、本実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成について説明する。
本冷却器は、図3に示す冷却器の本体3及び蓋4の形状が変わった点以外は、図3と同じである。
蓋4は、フィン5の高さ以上の深さの凹面17が形成されている。凹面17は、蓋4と本体3とを接合すると、本体3に形成されたフィン5を覆うような形状となっている。
本体3は、本冷却器に電力変換器11を取付けた状態が、電力変換器11の上面と受熱部7のネジ挿入口14が含まれる面との高さが同じとなるように、受熱部7において、電力変換器11を取付ける面を、ネジ挿入口14を含む面よりも低くなるように加工している。また、本体3は、ネジ挿入口14の下に位置する蓋4と接合する部分が凹んで(フィン5よりも低くなって)いる。
放熱板26は、上述のように加工された受熱部7の面に接合するように、電力変換器11を取付ける面とネジ挿入口14を含む面とが段差が付くように折り曲げられた加工がされている。
本実施形態によれば、第1の実施形態の作用・効果に加え、第3の実施形態の冷却器よりも電力変換器11との接着面積が大きくなるため、より放熱面積を大きく取ることができ、より冷却能力を向上することができる。また、電力変換器11を取付けた状態で、上面が平らになることにより、例えば車両等に搭載するときの収容性が向上し、全体として凹凸面の少ない形状とすることで、外部からの衝撃等に強い耐久性を得ることができる。さらに、凹面17の側面は、フィン5の高さ以上の高さを有しており、冷媒1をより確実に流路9内に留めることができるため、冷媒1の漏れに対する耐久性を向上させることができる。
(第5の実施形態)
図5を参照して、本実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成について説明する。
本冷却器は、図4に示す冷却器の本体3の放熱部8と、蓋4の凹面17の形状が変わった点以外は、図4と同じである。
本体3は、電力変換器11を取付けた状態において、側面に当たる部分の放熱部8側に、さらにフィン5を水平方向に伸びるように設けている。これにより、本冷却器は、電力変換器11の側面に当たる部分の放熱部8側に流路9が形成される。
蓋4は、凹面17の両側の側面になだらかな傾斜をつけている。これにより、本体3に設けられた両側に位置する下方向に伸びるフィン5と下方に位置する水平方向に伸びるフィン5との間にできる流路9と、電力変換器11が接合されている受熱部7との距離を短くしている。
本実施形態によれば、第4の実施形態の作用・効果に加え、電力変換器11の側面方向に流路9が設けられたことにより、冷却器に接触している電力変換器11の側面の熱を受ける受熱部7から放熱部8への熱移動距離が短くなり、電力変換器11の多方面から冷却することができるため、冷却能力を向上することができる。
(第6の実施形態)
図6を参照して、本実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成について説明する。
本冷却器は、図1に示す冷却器の本体3に形成されていた凸部15及び蓋4の凹面16が無くなり、蓋4にネジ穴18を設け、ネジ穴12が変わった点以外は、図1と同じである。
ネジ穴12は、本体3を貫通し、蓋4にまで達するように設けられている。
ネジ穴18は、蓋4に、ネジ穴12と繋がるように設けられている。
電力変換器11と本体3と蓋4とを共通のネジを用いて取付ける。
本実施形態によれば、第1の実施形態の作用・効果に加え、電力変換器11と本体3と蓋4とを共通のネジ13を用いて同時に取付けることで、取付けるためのネジの個数を減らすことができ、組立て工数を減少させることができる。
(第7の実施形態)
図7を参照して、本実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成について説明する。
本冷却器は、図6に示す冷却器の本体3及び蓋4の形状が変わった点以外は、図6と同じである。
蓋4は、フィン5の高さ以上の深さの凹面17が形成されている。蓋4と本体3とを接合すると、凹面17は、本体3に形成されたフィン5を覆うような形状となっている。
本体3は、ネジ挿入口14の下方に位置する蓋4と接合する部分が凹んで(フィン5よりも低くなって)いる。
本実施形態によれば、第6の実施形態の作用・効果に加え、凹面17の側面は、フィン5の高さ以上の高さを有しており、冷媒1をより確実に流路9内に留めることができるため、耐久性を向上させることができる。
(第8の実施形態)
図8を参照して、本実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成について説明する。
本冷却器は、図6に示す冷却器の蓋4に設けられたネジ穴18を、蓋4を貫通するように設け、蓋4の底面側から突き出たネジ13(ボルト)をナット27で固定する点以外は、図6と同じである。
本実施形態によれば、第6の実施形態の作用・効果に加え、蓋4の底面側から突き出たネジ13をナット27で固定することにより、電力変換器11と本体3と蓋4とをより強固に接合することができ、特に振動などに対する耐久性を向上させることができる。
(第9の実施形態)
図9を参照して、本実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成について説明する。
本冷却器は、図8に示す冷却器に、流路9以外の本体3と蓋4との間にシール材19aが設けられている点以外は、図8と同じである。
シール材19aは、例えばゴム製である。シール材19aは、本体3と蓋4との間に、流路9の周囲を囲むように介在している。シール材19aを取付けるために、本体3と蓋4のいずれか一方、或いは両方に溝が設けられている。
本実施形態によれば、第8の実施形態の作用・効果に加え、シール材19aが、本体3と蓋4との間に、流路9の周囲を囲むように設けられていることにより、冷媒1の漏れに対する耐久性を向上させることができる。
(第10の実施形態)
図10を参照して、本実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成について説明する。
本冷却器は、図9に示す冷却器のシール材19aの代わりに、液体パッキン19bが用いられている点以外は、図9と同じである。
液体パッキン19bは、例えば車載に使用されるような過酷な条件の温度場においても劣化が少ない利点を有している。
本実施形態によれば、本体3と蓋4との間に液体パッキン19bを用いることにより、例えば車載に使用されるような温度場においても、冷媒1のシールとして長期信頼性を保つことができる。
(第11の実施形態)
図1を参照して、本実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成について説明する。
本冷却器は、図1に示す冷却器において、フィンベースの厚さlを1mmから5mmの間に限定している点以外は、第1の実施形態の電力変換器用冷却器と同じである。
一般的に、冷却器は、フィンベースの厚さlを薄くすればするほど、熱伝導熱抵抗が小さくなり、冷却能力が上がると考えられる。しかし、電力変換器11が例えばモジュール型半導体素子の場合、発熱する素子が分配されていることから、均等発熱では無く局所的な分配発熱となる。また、冷却システムの制約により、冷媒が大流量を確保することができない場合には、冷媒流れは層流となる。そのため、ベース厚を小さくしても、熱抵抗が小さくなるとは限らない。
図14は、(a)、(b)、(c)がそれぞれ冷媒1の流量が1、5、9L/minにおけるフィンベースの厚さlと熱抵抗値の関係を示す実験データである。縦軸が熱抵抗値(K/W)、横軸がフィンベースの厚さl(mm)を示している。本実験に用いた冷却器の本体3の材質は、アルミニウムである。
どの冷媒流量においても、フィンベースの厚さlが1〜5mmの領域では、熱抵抗値を表す曲線の傾きが、他の領域(5〜7mmの領域)に比べて緩やかであり、熱抵抗値の極小領域であることが読み取れる。特に、フィンベースの厚さlが3mmでは、極小点となっていることが読み取れる。
本実施形態によれば、フィンベースの厚さlを1〜5mm(特に、3mm)にすることで、第1の実施形態における冷却効率による効果を最も発揮させることができる。
(第12の実施形態)
図11及び図12を参照して、本実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成について説明する。
本冷却器は、第1の実施形態における冷却器の受熱部7に、銀ペースト28を塗布するための溝21を設け、銀ペースト28を用いて、電力変換器11の底面に取付けられた放熱板26と、受熱部7とを接合している。
銀ペースト28は、熱伝導性の良い接着剤である。エポキシ樹脂にインフェラー等の高熱伝導部材を高密度に充填した銀ペーストは、熱伝導率が約60W/m・Kとなる。これは、サーマルグリースと比べて約70倍の熱伝導率を持つ。
溝21は、本体3の受熱部7に設けられている。溝21は、放熱板26と受熱部7との間に溜まる空気を除去するためのものである。本体3の材質が型形成部材品である例えばアルミダイカストである場合は、本体3を形成する型に、溝21を形成するための型を設けることができる。
本実施形態によれば、第1の実施形態の作用・効果に加え、電力変換器11と本体3との接合面の間に溜まる空気を除去するような溝21を設けることにより、内部に溜まる空気を除去することができ、接触熱抵抗をより低減することができる。また、銀ペースト21を用いて、電力変換器11と本体3とを接合することにより、接触熱抵抗をさらに低減することができる。これらにより、効率的な冷却をすることができる。
(第13の実施形態)
図13を参照して、本実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成について説明する。
本冷却器は、図1に示す冷却器において、放熱板26を介して電力変換器11と接合することに代えて、エポキシ樹脂シート30を用いて電力変換器11と接合している点以外は、図1と同じである。また、図13中に図示していないネジ13は、放熱板26以外の例えば電力変換器用ケース10を固定することにより、電力変換器11を全体として本冷却器に接合している。
半導体素子33及び銅板32は、電力変換器であるモジュール型半導体素子の内部を構成するものである。
半導体素子33は、熱を発生させる発熱体である。
銅板32は、電極の役割を果たしている。
エポキシ樹脂シート30は、絶縁シートである。エポキシ樹脂シート30は、絶縁樹脂シートの中では、熱伝導率が良く、電気的な絶縁を持つことから、絶縁樹脂シートとして用いることに適している。本冷却器は、エポキシ樹脂シート30を用いることにより、放熱板を用いずに、銅板32を直接受熱部7に貼り付けている。
本体3がダイカスト部材の場合、純銅や純アルミより熱伝導率が低い。そのため、半導体素子33の熱拡散に利用される放熱板は必ずしも必要とされない。
本実施形態によれば、放熱板が無くなった分の熱伝導熱抵抗と、電力変換器11と冷却器間の接触熱抵抗が無くすことができ、熱抵抗値を低減し、効率的な冷却をすることができる。また、エポキシ樹脂シート30を用いることにより、より熱抵抗値を低減することができる。
なお、各実施形態において、フィン高さ、フィンベースの厚さ、フィンピッチ、及びフィン厚さなどのフィンの形状は、各実施形態の要旨を逸脱しない範囲内で、ダイカストの製造性などを考慮して決定してもよい。
第9の実施形態又は第10の実施形態において、第8の実施形態に係る電力変換器用冷却器を基本構成として用いたが、他の実施形態に係る電力変換器用冷却器を基本構成として、同様の構成としてもよい。これにより、各実施形態における効果に加え、第9の実施形態又は第10の実施形態における効果を得ることができる。
第11の実施形態又は第12の実施形態において、第1の実施形態に係る電力変換器用冷却器を基本構成として用いたが、他の実施形態に係る電力変換器用冷却器を基本構成として、同様の構成としてもよい。これにより、各実施形態における効果に加え、第11の実施形態又は第12の実施形態における効果を得ることができる。
第13の実施形態において、第1の実施形態に係る電力変換器用冷却器を基本構成として用いたが、他の実施形態に係る電力変換器用冷却器を基本構成として、同様の構成としてもよい。これにより、各実施形態における効果に加え、第13の実施形態における効果を得ることができる。また、ネジ13は、電力変換器用ケース10を固定することとしたが、各実施形態における効果を発揮し得る態様で用いるのであれば、他のものを固定してもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成を説明するための断面図。 第2の実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成を説明するための断面図。 第3の実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成を説明するための断面図。 第4の実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成を説明するための断面図。 第5の実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成を説明するための断面図。 第6の実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成を説明するための断面図。 第7の実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成を説明するための断面図。 第8の実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成を説明するための断面図。 第9の実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成を説明するための断面図。 第10の実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成を説明するための断面図。 第12の実施形態に係る電力変換器用冷却器の受熱部に設けた溝を説明するための上面図。 第12の実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成を説明するための断面図。 第13の実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成を説明するための断面図。 第11の実施形態に係る電力変換器用冷却器フィンベースの厚さと熱抵抗値の関係を示す実験データを表した図。 全ての実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成の概要を説明するための上面側から見た斜視図。 全ての実施形態に係る電力変換器用冷却器の適用された構成の概要を説明するための底面側から見た斜視図。
符号の説明
1…冷媒、2…入口、3…本体、4…蓋、5…フィン、6…出口、7…受熱部、8…放熱部、9…流路、10…電力変換器用ケース、11…電力変換器、12,18…ネジ穴、13…ネジ、14…ネジ挿入口、15…凸部、16,17…凹面、19a…シール材、19b…液体パッキン、21…溝、26…放熱板、27…ナット、28…銀ペースト、30…エポキシ樹脂シート、32…銅板、33…半導体素子。

Claims (7)

  1. 冷媒が流れる流路を構成するフィンが形成された本体と、前記本体の前記流路を塞ぐ蓋とを有し、直流電力を交流電力に変換する電力変換器を冷却する電力変換器用冷却器であって、
    前記フィンの高さと前記フィンのベースとなるフィンベースの厚さとの和よりも長く、前記電力変換器と前記本体とを接合するためのネジを有し、
    前記本体は、前記ネジを挿入するためのネジ穴を形成する部分を前記ネジの長さよりも長くしたこと
    を特徴とする電力変換器用冷却器。
  2. 記本体は、前記フィンベースの前記電力変換器と接合する側に凹みを設けたこと
    を特徴とする請求項1に記載の電力変換器用冷却器。
  3. 前記本体は、前記フィンベースにおいて、前記凹みの側面に相当し、前記電力変換器との接合面と反対側の面に、前記フィンを有すること
    を特徴とする請求項2に記載の電力変換器用冷却器。
  4. 前記本体は、前記フィンベースの厚さを1mmから5mmにしたこと
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力変換器用冷却器。
  5. 前記本体は、前記電力変換器との接合面に、空気を逃がすための経路となる溝を設けたこと
    を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力変換器用冷却器。
  6. 前記本体と前記電力変換器とを接合する絶縁シートを有すること
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電力変換器用冷却器。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電力変換器用冷却器と、
    前記電力変換器とを有し、
    前記電力変換器用冷却器と前記電力変換器とを接合したこと
    を特徴とする電力変換装
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